JP4877248B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、液化気体燃料を内燃機関に噴射する燃料噴射弁に関する。
近年、自動車用エンジン等の内燃機関の燃焼排気中に含まれる、NO(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)、COといった環境負荷物質の低減を図る有効な手段として、DME(ジメチルエーテル)やLPG(液化石油ガス)等の気体燃料を代替燃料として利用することが注目されている。特に、DMEはセタン価が高く、DMEを用いたディーゼル燃焼機関の実用化が望まれている。しかし、気体燃料は密度が低く、気体のまま内燃機関内に噴射しても十分な燃焼出力が得られないが、気体燃料を高圧下で液化した液化気体燃料(LGF、Liquified Gaseous Fuels)として使用することにより、適切な燃焼出力を得るために必要な燃料噴射量の確保が可能となる。
一方、従来、内燃機関に軽油やガソリン等の液体燃料を供給する装置として、図10に示すような、燃料タンク40内の燃料をフィードポンプ410によって高圧ポンプ420に供給し、高圧ポンプ420によって高圧に加圧した燃料をコモンレール20内に蓄圧し、コモンレール20内の高圧燃料を燃料噴射弁10zの燃料貯留室105zに供給し、燃料貯留室105の先端に設けられた噴孔106を開閉するニードル弁体132の開弁方向に燃料貯留室105内の高圧燃料の圧力を作用させるとともに、ニードル弁体132の閉弁方向の圧力を作用させる制御室103に供給し、電子制御装置ECU30からの噴射指令に従って、駆動制御装置EDU31によってアクチュエータ120を駆動し、制御室103と低圧流路141zとの連通を開閉して制御室103内の圧力を増減する油圧サーボ機構を用いて、燃料の噴射と停止とを切り換えるコモンレール式の燃料噴射装置1zが広く用いられている(例えば、特許文献1など)。
このような燃料噴射装置1zにおいては、燃料噴射弁10z内に導入された高圧燃料の一部を、ニードル弁体135の駆動を制御する圧力伝達媒体として利用するとともに摺動部や着座部を潤滑する潤滑媒体として利用している。また、制御室103内の圧力を減少するために制御室103内から低圧流路141zへ放出された燃料と、アクチュエータ120によって駆動される油圧サーボ機構を安定すべくカウンタバランスとして低圧流路142zに導入された燃料と、燃料噴射弁10内の摺動部から低圧流路143zに漏れ出た燃料とは、低圧流路140zに集合され、低圧流路140zから燃料タンク40zに環流される構成となっている。一般に、従来のガソリンや軽油等の液体燃料を用いた燃料噴射装置においては、燃料タンク内の圧力は低圧流路の開放流路として大気圧下に置かれている。
ところが、DME等のLGFは、蒸気圧が低く、常温・常圧下では容易に気化してしまう。したがって、従来のコモンレール式の燃料噴射装置1zを利用してLGFの噴射と停止を行うためには、低圧流路140z〜143z内でも常に液体の状態を維持する必要があり、低圧流路140z〜143z内の圧力Pを液化気体燃料の蒸気圧以上の圧力に維持する必要がある。
一方、燃料タンク40内の圧力Pは、貯留されるLGFの飽和蒸気圧となっており、周囲温度に応じて変化する。さらに、燃料タンク40には、燃料噴射弁20から排出される低圧燃料のみならず、高圧ポンプ420及びコモンレール20からの漏れ燃料も環流しており、燃料タンク40内の圧力Pは、容易に変動する。低圧流路140zは、燃料タンク40に連通しているので燃料タンク40内の圧力Pの変動によって、低圧流路140z〜143z内の圧力Pも変化する。低圧流路142z内の圧力Pはニードル弁体130zを駆動するアクチュエータ120の駆動を安定させるためのカウンタバランス圧力として作用しているので、低圧流路140z〜143z内の圧力Pの変動は、燃料噴射弁の開閉駆動に影響を与え、燃料噴射弁10zの燃料噴射精度が不安定になる虞がある。
このような課題に対して、特許文献2には、燃料タンクからフィードパイプを経由して供給された液化ガス燃料を、所定のタイミングで所定の量だけディーゼルエンジンの燃料噴射ノズルに連通しているインジェクションパイプへ送出するインジェクションポンプと、前期燃料噴射ノズルからオーバーフローした前記液化ガス燃料を前記燃料タンクへ戻すノズルリターンパイプと、該ノズルリターンパイプ内の圧力を所定の範囲内の圧力に規制するノズルリターンパイプ内圧力規制手段とを備えて、ノズルリターンパイプ内の圧力の変動によって受けるノズル開弁圧に及ぼす影響を少なくしたディーゼルエンジンの液化ガス燃料供給装置が開示されている。
また、特許文献3には、エンジンの回転数により燃料吐出量が変化する燃料供給ポンプを有し、高圧側の燃料ギャラリと低圧側の燃料タンクとの間に調圧弁が介装され、該調圧弁は、調圧弁本体内を摺動動作するピストンを有し、調圧弁本体には燃料ギャラリと燃料タンクとの間を連通する本体孔が形成され、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以下の場合にはピストンが本体孔を閉じ、該ピストンには燃料ギャラリ圧力が所定圧力以上になるまでの範囲内で、エンジン回転数が低回転であるときには開き、エンジン回転数が高回転であるときには閉じる圧力逃がし孔を有することを特徴とする燃料噴射装置が開示されている。
特開2004−251205号公報 特開2004−19574号公報 特開2003−65186号公報
ところが、特許文献2のノズルリターンパイプ内圧力規制手段は、いずれも構成が複雑であり、LGFを用いた噴射装置の大型化及び製造コストの増大を招く虞がある。加えて、特許文献2のノズルリターンパイプ内圧力規制手段は、燃料タンクから燃料噴射ノズルに至るノズルリターンパイプの途中に設けられているので、圧力調整されたLGFが、燃料噴射ノズルに到達するまでに、エンジン温等の外的要因によって再び変動する虞がある。
また、図10(a)に示すように、特許文献3にあるような調圧弁150zを燃料噴射弁10zの低圧流路140zと燃料タンク40の間に設けて、LGF用の燃料噴射装置1zとした場合、機関の運転状況によって変化する低圧流路140z内の圧力変化に対して、機関の回転数が高いときには排出量を多くし、回転数が低いときには排出量を少なくし、低圧流路内140zの圧力Pを、調圧弁150zのキャビテーションエロージョンを回避しつつ速やかに一定にすることができると考えられる。
ところが、調圧弁150zの構造では、図10(b)に示すように、低圧流路内140zの圧力Pを閉弁方向に作用させているので、低圧流路140z内の圧力Pの上昇に伴い、開弁力Fも高くなるので、低圧流路140z内の圧力Pが所望の圧力より高い圧力に維持されることになる。低圧流路141z、142z内の圧力はアクチュエータの駆動を安定化させるためのカウンタバランスとして作用するので、低圧流路141z、142z内ののり、アクチュエータ120の駆動が緩慢になり、燃料噴射量の増大を招く虞がある。
さらに、低圧流路140zと燃料タンク40との連通を開閉する弁体の開弁圧をバネによって一定圧力に設定した一般的な調圧逆止弁を設けた場合、燃料タンク40内の圧力Pは調圧逆止弁の開弁方向に作用する。燃料タンク40内の圧力Pの変動に伴い、調圧逆止弁の開弁圧も変動し、低圧流路140z〜143z内の圧力PBの変動を阻止できない虞がある。
そこで、本願発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、内燃機関に高圧の液化気体燃料を噴射する燃料噴射弁において、簡易な構成により、燃料タンク内の圧力の変動による燃料噴射弁内に設けられた低圧流路内の圧力の変動を防止して、安定した燃料噴射特性を有する燃料噴射弁を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明では、高圧燃料の導入される高圧流路と燃料タンクに接続される低圧流路とを具備し、噴孔を開閉するニードル弁体に上記高圧流路内の圧力を閉弁方向と開弁方向とに作用させ、上記高圧流路と上記低圧流路と連通の開閉により、上記ニードル弁体に作用させた閉弁圧力を増減して高圧燃料の噴射と停止を行う燃料噴射弁において、上記低圧流路と上記燃料タンクとの連通を所定の開弁圧で開閉する調圧弁を具備し、該調圧弁は、上記低圧流路に接続される低圧導入流路と、上記燃料タンクとに接続される低圧燃料排出流路との連通を開閉する背圧弁と、上記背圧弁の開弁圧を調整する背圧調整弁と、上記背圧弁と上記背圧調整弁との間に介装され、上記背圧弁を閉弁方向に押圧し、上記背圧調整弁を開弁方向に押圧する第1のバネと、上記背圧調整弁を閉弁方向に押圧する第2のバネと、を有し、上記排出流路は、上記調圧弁開口部を閉弁する上記背圧弁の閉弁方向に対して略直交する側面方向に設け、上記背圧弁と上記背圧調整弁との間に上記燃料タンクに接続されるタンク圧導入流路を設ける。
請求項1の発明によれば、上記高圧流路から上記低圧流路への上記高圧燃料の放出に伴い低圧流路内の圧力が上昇し、所定の開弁圧以上になった場合には、上記調圧弁が開弁して、上記低圧流路と上記燃料タンクとが連通して、上記低圧流路内の燃料が燃料タンクに還流するので、上記低圧流路内の圧力の上昇が抑制され、かつ、上記低圧流路内が所定の開弁圧以下となった場合には、上記調圧弁が閉弁して、上記低圧流路内を所定の圧力以上に保持することができる。
さらに、上記燃料タンク内の圧力が変化しても、上記背圧弁と上記背圧調整弁との間に導入されたタンク圧に応じて、上記背圧調整弁が上記第1のバネの伸長方向に押圧され、上記第1のバネが上記背圧弁を閉弁方向に押圧する荷重の減少と、上記タンク圧によって作用する上記背圧弁の閉弁方向の圧力の上昇とが相殺され、上記調圧弁の開弁圧が常に一定に保持される。
従って、上記低圧流路内の圧力を一定の範囲に維持することができるので、上記燃料噴射弁を開閉するニードル弁体の駆動が安定し、簡易な構成により、極めて噴射精度の高い燃料噴射弁が実現できる。
請求項の発明では、上記調圧弁は、上記燃料噴射弁と別体に設けられ上記低圧流路の出口に配設した。
請求項の発明によれば、上記低圧流路の可及的近傍に調圧弁を設置できるので、上記燃料タンクと上記燃料噴射弁とを接続する経路途中で周囲温度等の影響によって該経路内の圧力が変動しても、これに影響されることなく、上記低圧流路内の圧力を一定にできる。加えて、既存の燃料噴射弁に本発明の調圧弁を装着することができる。従って、簡易な構成により、極めて噴射精度の高い燃料噴射弁が実現できる。
請求項の発明では、上記調圧弁は、上記燃料噴射弁の基体の一部を上記調圧弁の基体とし、上記低圧流路の一部を上記背圧弁と上記背圧調整弁と上記第1のバネと上記第2のバネとを収納する収納部として、一体に形成した。
請求項の発明によれば、上記ニードル弁体の極近傍で上記低圧流路内の圧力を一定圧力に調整できるので、更に、燃料噴射精度を向上されることができる。加えて、上記燃料噴射弁の体格を増加することなく、低圧流路内の圧力を一定にする上記調圧弁を設置できる。
請求項の発明では、上記第1のバネのバネ定数をKとし、上記第2のバネのバネ定数をKとし、上記低圧導入路の開口面積をAとし、上記背圧調整弁の受圧面積をAとしたときに、(A+A)・K=A・Kの関係を満たす範囲で該K、K、A、Aを設定する。
請求項の発明によれば、上記タンク圧が如何に変動しようとも、上記調圧弁の開弁圧を一定にできる。したがって、上記調圧弁を備えた極めて噴射精度の高い燃料噴射弁が実現可能となる。
請求項の発明では、上記高圧燃料は、液化気体燃料とする。
請求項の発明によれば、上記低圧流路内を上記液化気体燃料の蒸気圧以上に保持して、上記低圧流路内の上記液化気体燃料の気化を防ぎ、つつ、上記低圧流路内の過剰な圧力上昇を抑制して、上記液化気体燃料用の応答性の高い燃料噴射弁が実現できる。
本発明の第1の実施形態における燃料噴射弁10を用いた燃料噴射装置1について図を参照して説明する。図1は、本実施形態における燃料噴射装置1の概要を示す全体構成図である。燃料噴射装置1は、例えば、ジメチルエーテル(DME)、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)等の液化気体燃料(LGF、Liquified Gaseous Fuels)を、ディーゼルエンジン等の内燃機関内に高圧で噴射する装置として用いられる。
燃料噴射装置1は、図略の内燃機関の各気筒に配設され、内燃機関内に高圧のLGFを噴射する燃料噴射弁10と、燃料噴射弁10に高圧に蓄圧されたLGFを供給するコモンレール20と、コモンレール20内にLGFを高圧に蓄圧する高圧ポンプ420と、燃料タンク40内に貯留されたLGFの液体状態を維持して高圧ポンプ420に供給するフィードポンプ410と、これらを駆動制御する電子制御装置ECU30及び駆動制御装置EDU31と、燃料タンク40から燃料噴射弁10までを繋ぎ、高圧のLGFを燃料噴射弁10に供給する高圧燃料供給流路200、201、202と、各装置から漏れ出た低圧のLGFを回収する低圧燃料回収流路流路210、211、212とによって構成されている。
本発明の要部である、燃料噴射弁10は、コモンレール20から高圧燃料供給流路200を介して導入された高圧のLGFを圧力伝達媒体としてニードル弁体130の開弁方向と閉弁方向とに作用させ、EDU31を介してECU30によって制御されるアクチュエータ120の駆動により、開弁方向と閉弁方向とのいずれか一方の圧力を増減してニードル弁体130を昇降せしめ、先端に設けられた噴孔106を開閉して、高圧のLGFの噴射と停止とを制御している。
燃料噴射弁10には、後述する調圧弁150が設けられており、燃料噴射弁10内に形成された低圧流路140と燃料タンク40との連通を開閉して、低圧流路140〜143内の過剰な圧力を燃料タンク40に開放しつつ、低圧流路140〜143内を一定圧力範囲内に調圧することにより、燃料噴射精度の向上を図っている。
本実施形態においては、ニードル弁体130の背面側に制御室103が形成され、高圧燃料導入路101、102を介して、制御室103に導入された高圧LGFの圧力は、ニードル弁体130の閉弁方向に作用し、噴射弁10先端側に設けられたノズル部110に燃料貯留室105が形成され、高圧流路101、103、104を介して燃料貯留室105内に導入された高圧LGFの圧力は、ニードル弁体130の開弁方向に作用し、バネ室144内に収納され、ニードル弁体130を閉弁方向に付勢する閉弁バネ124の圧力によって、ニードル弁体130のシート部132が燃料貯留室105の内壁のシート面に着座し、燃料貯留室105の先端に設けた噴孔106を閉弁している。
制御室103と低圧流路141との連通路をアクチュエータ120の駆動によって開閉し、制御室103内の高圧LGFを低圧流路141への放出と停止とによって、制御室103内の圧力を増減している。
制御室103から低圧流路141に高圧LGFが放出されると、低圧流路140〜143内の圧力が徐々に上昇する。低圧流路140〜143内の圧力が所定の圧力以上に上昇すると、本発明の要部である調圧弁150が開弁し、低圧流路140と燃料タンク40とが環流路212を介して連通され、低圧流路140〜143内のLGFが燃料タンク40へ環流される。調圧弁150の開弁によって、低圧流路140〜143内の圧力が所定の圧力まで下がると、調圧弁150が閉弁し、低圧流路140と燃料タンク40との連通が遮断される。
調圧弁150は、後述する圧力調整機構によって、燃料タンク40内の圧力変動によらず、一定の開弁圧を維持し、低圧流路140〜143内の圧力を一定に維持できる。
コモンレール20は、高圧ポンプ420で数十MPaに加圧されたLGFを蓄圧し、機関の気筒毎に設けられた燃料噴射弁10と高圧燃料供給流路200を介して接続されている。コモンレール20は、調圧弁22を介して低圧流路210によって燃料タンク40に接続され、コモンレール20からの漏れ燃料は燃料タンク40に環流する。
さらに、コモンレール20には、圧力センサ21が設けられ、ECU30に、コモンレール20の圧力情報が伝達されている。
燃料タンク40は、例えば、DMEの蒸気圧は、80℃で3MPaの高圧に達するため、このような高圧に耐える高圧容器構造をしている。燃料タンク40内の圧力はLGFの飽和蒸気圧Pとなっており、外部の温度変化や、回収されたLGFの圧力、温度によって、変動している。
フィードポンプ410は、燃料タンク内のLGFの液体状態を維持すべく3MPaの高圧に加圧して高圧燃料供給流路202を介して高圧ポンプ420に供給している。
高圧ポンプ420は、フィードポンプ410によって供給された高圧のLGFをさらに高圧の数十MPaに加圧し、高圧燃料流路201を介して、コモンレール20に供給している。
ECU30は、圧力センサ21を含む各種センサからの情報が取り込まれ、EDU31を介して、機関の運転状況に応じた圧力の燃料を供給すべく、EDU31を制御している。
EDU31は、ECU30からの指令に従って、フィードポンプ410、高圧ポンプ420への通電を制御し、燃料噴射弁10に供給するLGFの圧力を制御するとともに、運転状況に応じた最適の噴射量と噴射時間を制御すべく、燃料噴射弁10に設けられたアクチュエータ120への通電を制御し、燃料噴射弁10からの高圧のLGFの噴射と停止を行っている。
燃料噴射弁10は、内燃機関の気筒毎に設けられ、機関燃焼室内へ高圧のLGFを噴射するため、比較的高温に晒されている。例えば、DMEの場合、低圧流路140〜143内が、80℃以上の高温となっても気化しないように、低圧といえどもDMEの80℃における蒸気圧、即ち、3MPa以上の圧力に維持されている必要がある。
しかし、本発明の調圧弁150によって燃料タンク40内の圧力変動によらず、一定の開弁圧を維持し、低圧流路140〜143内の圧力を一定に維持できる。
図2を参照して、本発明の要部である調圧弁150について詳述する。
調圧弁150は、調圧弁基体151と、背圧弁160と、背圧調整弁170と、第1のバネ180と、第2のバネ181と、排出流路158と、背圧流路159とによって構成されている。
調圧弁基体151は、略筒状で、一端に低圧流路140に接続され、背圧弁160によって開閉される開口部152が形成されている。
背圧弁160は、略柱状に形成され、調圧弁基体151内に摺動可能に保持されている。開口部152側のシート面161と調圧弁基体151の開口部152側の内壁153との離着座によって、開口部152が開閉される。
調圧弁基体151の内周壁には、環状溝157が形成され、さらに、環状溝157には、排出流路158が、開口部152の開口方向及び背圧弁160の摺動方向と略直交する方向に形成されている。排出流路158は、低圧燃料回収流路212を介して、燃料タンク40と接続されている。
背圧弁160が開弁されると、開口部152と環状溝157及び排出流路158とが連通し、低圧流路140内のLGFが、排出流路158から、低圧燃料回収流路212を介して、燃料タンク40へ放出される。
第1のバネ180は、背圧弁160と背圧調整弁170との間に区画された第1の収納室155内に介装され、第1の収納室155側において、背圧弁160の側面162を閉弁方向、即ち、開口部152側に押圧し、第1の収納室155側において、背圧調整弁170の側面171を反対方向に押圧している。
第1の収納室155には、背圧弁160及び背圧調整弁170の摺動方向と略直交方向に、背圧調整流路159が穿設されている。背圧調整流路159は、タンク圧導入路213を介して、タンク圧燃料タンク40に接続されている。
背圧調整弁170の他端には、第2の収納室156が区画され、第2の収納室156内には、第2のバネ181が配設され、第2の収納室156側の背圧調整弁170の側面172を閉弁方向に押圧している。
背圧調整弁170は、シールリング182によって、調圧弁基体151内に摺動可能に保持されている。シールリング182は背圧調整弁170の摺動部173と調圧弁基体151の円筒部154との間の気密と油密とを維持している。すなわち、シールリング182は、背圧調整弁170を摺動可能に保持しつつ、背圧弁160及び第1のバネ180と、背圧調整弁170の一部とが収納される第1の収納室155と、背圧調整弁170の一部と第2のバネ181とが収納される第2の収納室156との間のLGF及び大気の漏れを防止している。
第2の収納室156は、調圧弁基体151に設けた大気路183によって大気に開放されている。ただし、大気路183は、本発明の実現において必須の構成ではなく、大気路183を設けず第2のバネ室156内を一定の圧力で気密にした構造としても良い。
なお、上述の構成によれば、背圧弁160と背圧調整弁170とを略同径にできるので、調圧弁150の製造が容易であるのに加えて開弁圧の調整が容易である。
図3、図4を参照して、本発明の要部である調圧弁150の作動原理について詳述する。図3は、本発明の調圧弁150の作動原理を示す模式図。図4は、以下の式をまとめて本発明の効果を示す特性図である。
燃料噴射弁10の制御室103からの高圧燃料の放出により、低圧流路140〜143内の圧力が一定の開弁圧PB0以上となったときに背圧弁160が開弁するとともに、燃料タンク圧Pの変動によって開弁圧PB0が変動しないように、調圧弁150は、以下のように仕様が設定されている。
なお、以下の説明において、第1のバネ180のばね定数をK、第2のバネ181のばね定数をK、背圧弁160の開口径152の面積をA(mm)、背圧弁160の受圧面積をA(mm)、背圧調整弁170の受圧断面積A(mm)とする。
燃料タンク40内の圧力Pが0(MPa)のとき、即ち、組み付け状態での第1のバネ180の自由長からの変位量をX(mm)、第2のバネ181の自由長から変位量をX(mm)とし、P=0(MPa)における背圧弁160に加わる力をF(N)、第1のバネ180から受ける力F、第2のバネ181から受ける力Fとすると、第1のバネ180と第2のバネ181は直列に配置されており、つり合いの関係から、下記式1の関係が成立する。
なお、以下の記載において、X、X、Xは、背圧弁160の開弁方向を正とし、閉弁方向を負とするベクトル量で示す。
=F=−K・X=F=−K・X・・・式1
タンク圧P=0(MPa)における背圧弁160の開弁圧PB0(MPa)は、式2で表される。
B0=F/A・・・式2
タンク圧P=0(MPa)のときの背圧調整弁181の位置を原点(X=0)とし、タンク圧Pによって変位する背圧調整弁181の位置をX(mm)で表すと、第1のバネ180から背圧弁160及び背圧調整弁170に作用する力Fは、式3で表される。
=−K・(X+X)・・・式3
タンク圧Pが変化したときに背圧弁160に加わる力F160(N)は、タンク圧P(MPa)により開口断面積A(mm)に作用する力FT160(N)と、背圧調整弁181の位置X(mm)に対し、第1のバネ180から背圧弁160に作用する力F(N)との合力で表され、式4が成立する。
このときの背圧弁160の開弁圧P(MPa)は、式5の関係が成立する。
160=A・P=FT160+F
=A・P−K・(X+X)・・・式4
∴P=P−K・(X+X)/A・・・式5
したがって、背圧弁160の開弁圧Pは、背圧調整弁170の位置Xの関数となる。なお、タンク圧Pは、背圧弁160の反シート面側において、側面162の全面に作用するが、背圧弁160の受圧面積A(mm)と開口部面積A(mm)との、間に作用する力、即ち(A−A)・Pは、調圧弁基体151のシート面153を押圧する力となるので、開弁圧Pに影響を及ぼさない。
背圧調整弁170に加わる力F170(N)として、背圧調整弁170の第1のバネ室155側の表面171に作用する、断面積Aに加わるタンク圧Pと、第1のバネの力Fとの合力と、第2のバネ室156側の表面172に作用する、第2のバネの力Fとがつり合っており、式6の関係が成り立つ。
=A・P−K・(X+X)=−K・(X−X)・・・式6
式5と式6から、
={K・(X+X)−K・(X−X)}/A−K・(X+X)/A
={(K+K )/A+K/A}X
+(K・X−K・X)/A−K・X/A
={(K+K)/A−K/A}X−K・X/A
(∵−K=−K
Xにかかる項、即ち、(K+K)/A−K/Aが0となれば、PはX、即ち、Pによらず一定となる。
よって、式7の関係を満たすA、A、K、Kを選定すれば、開弁圧Pはタンク圧Pによらず、常に一定値PB0=−K/Aとすることができる。
(K+K )/A=K/A
又は、A・(K+K)=A・K・・・式7
また、本発明の調圧弁が対応できるタンク圧Pは、X=Xのとき最大となり、式8を満たす。
・P(max)−K・(X−X)=A・PB0
(max)=PB0・・・式8
タンク圧Pが、低圧流路140〜143内の圧力Pを超えることはないので、本発明の調圧弁150は、いかなるタンク圧Pに対しても本発明の効果を発揮できる。
図5を参照して、本発明の第1の実施形態における燃料噴射弁10のより具体的な構成について詳述する。
図5(a)は、本実施形態における燃料噴射弁10の縦断面図、(b)は、本図(a)中Cにおける矢視平面図である。
本実施形態においては、燃料噴射弁10とは別体に形成された背圧弁150が低圧流路140の出口にネジ締め等により固定されている。また、本実施形態においては、アクチュエータ120として、通電により励磁するソレノイド121が用いられている。
図5に示すように、燃料噴射弁10は、略筒状の噴射弁基体100の内部には種々の凹所や孔が形成されて、各部構成部材が収容されるとともに、高圧流路101、102、104、制御室103、燃料貯留室105、低圧流路140、141、142、143が形成されている。
燃料噴射弁10は、図中の下端部を、図略の内燃機関の燃焼室内に突出するノズル部110とする。ノズル部110を構成するノズル基体112には、基体の軸方向に縦孔113が形成され、これにニードル弁体130が摺動可能に収容されている。縦孔113の下端側底部はノズル基体先端部111に達し、該先端部111に形成した燃料貯留室105の室壁を貫通して噴孔106が穿設してある。燃料貯留室105には、ニードル弁体130の摺動部133よりも下端側で、噴射弁基体100及びノズル基体112に形成された高圧流路101、104と連通している。燃料貯留室105内に導入された高圧のLGFの圧力は、ニードル弁体130の開弁方向に作用している。
高圧流路104は、高圧燃料導入流路200に接続され、ニードル弁体130がノズル基体111の内周壁面から離座したときにはコモンレール20から燃料貯留室105に供給された高圧のLGFが噴孔106から噴射される。
縦孔113の基端側には、高圧流路101から分岐した高圧流路102を経由して、ニードル弁体130の背面側に導入された高圧のLGFの圧力をニードル弁体130の閉弁方向に作用させる制御室103が形成されている。
また、ニードル弁体130の外周に配設したコイルスプリング124が常時、ニードル弁体130を着座方向に付勢している。また、ニードル弁体130には高圧流路61からの燃料の圧力が離座方向に作用している。
制御室103内の圧力が所定の開弁開始圧力以下になるとニードル弁体130の先端に設けた弁部132が燃料貯留室105の内周のシート面から離座して噴孔106が開放され、燃料が噴射される。制御室103内の圧力が所定の閉弁開始圧力以上になるとニードル弁体130の弁部132が燃料貯留室105の内周壁のシート面に着座して噴孔106が閉止され燃料噴射が停止するようになっている。
ニードル弁体130の背圧側に区画された制御室103内の圧力の増減は、アクチュエータ120によってなされている。
アクチュエータ120は、ソレノイド121に対向位置するアーマチャ122と、アーマチャ122をソレノイド121から離隔する方向に付勢するコイルスプリング123と、アーマチャ122と一体に変位する制御弁体124とによって構成されている。
ECU30からの指令に従って、EDU31によってソレノイド121が通電されると、ソレノイド121が励磁され、コイルスプリング123のバネ圧及び、低圧流路142内の圧力に抗して、アーマチャ122がソレノイド121に着座する。アーマチャ122の上昇とともに制御弁体124が引き上げられ、制御室103と低圧流路141とが連通し、制御室103内の高圧のLGFが低圧流路141へ放出される。
低圧流路141内へ制御室103から高圧のLGFが放出されると、低圧流路140〜143内の圧力が徐々に上昇する。低圧流路140の出口には、本発明の要部である調圧弁150が設けられており、低圧流路140内の圧力が所定の開弁圧に達すると背圧弁160が開弁し、低圧流路140が開口部152、環状溝157、排出流路158及び、低圧燃料回収流路212を介して燃料タンク40と連通する。
制御室103から低圧流路141に高圧のLGFが放出されながらも、低圧流路140〜143内のLGFは、燃料タンク40へ放出されるので、低圧流路140〜143内の圧力は所定の圧力以上に上昇しない。
ECU30の指令に従って、ソレノイド121への通電が停止されると、アーマチャ122は、コイルスプリング123によって、ソレノイド121から離隔する方向へ押し下げられ、制御弁体124が、制御室103と低圧流路141との連通を遮断する。
このとき、調圧弁150によって、低圧流路140〜143内の圧力は所定の圧力以下となっているので、アーマチャ122の閉弁方向への駆動を必要以上に抑制することがない。
制御室103と低圧流路141との連通が制御弁体124によって遮断されると、低圧流路140〜143内の圧力は徐々に低下し、LGFの蒸気圧以上で所定の圧力以下になると調圧弁150の背圧弁160が閉弁して、低圧流路140内のLGFの燃料タンク40への排出が停止する。したがって、低圧流路140〜143内の圧力はLGFの蒸気圧力以上に維持されるために、低圧流路140〜143内で気化する虞がない。
燃料タンク40内のタンク圧Pは、背圧弁160の背面側に作用するが、背圧調整弁170によって、タンク圧Pの変動が吸収され、第1のバネ180のバネ定数Kと圧縮変位Xとによって決まる一定の閉弁圧PB0が維持されている。
一方、ソレノイド121への通電を停止すると、アーマチャ122及び制御弁体124が下方へ変位し、制御弁体124が制御室103と低圧流路141との連通を遮断する。これにより、高圧流路102から導入される高圧のLGFにより、制御室103の圧力が上昇し、ニードル弁体130が押し下げられ、閉弁圧PB0以上になると、ニードル弁体130が噴孔106を閉弁して燃料噴射を終了する。
本実施形態において燃料噴射弁10は、低圧流路140に設けた調圧弁150によって、低圧流路140〜143内の圧力を、LGFの蒸気圧以上に維持しつつ、必要以上に高圧となるのを防止し、所定の範囲内に維持されるので、アーマチャ122の駆動を緩慢にすることなく、アーマチャ122のバウンスを抑制し、噴射を安定させることができる。
図6を参照して、本実施形態における本発明の効果を、比較例とともに説明する。比較例1は、図9に示した調圧弁150zを設けた場合における低圧流路140z〜143z内の圧力Pが変化したときの、同一噴射率、同一噴射時間における燃料噴射量の変化を示す。実施例1は、本発明の第1の実施形態において、調圧弁150によって、低圧流路140z〜143z内の圧力Pを一定範囲に調整したときの同一噴射率、同一噴射時間における燃料噴射量の変化を示す。
図6に示すように、従来の調圧弁150zを設けた燃料噴射弁10zにおいては、燃料噴射弁10zの開閉弁駆動によって低圧流路140z〜143z内の圧力Pも変動し、これに従って燃料噴射量Qも変動する。一方、本発明によれば、燃料噴射弁10zの開閉弁駆動によって低圧流路140z〜143z内の圧力Pが変化したときに、調圧弁150が一定圧力PB0で開閉弁するので、低圧流路140〜143内の圧力Pが一定範囲内に制御され、燃料噴射量Qが変化しない。
図7に、本発明の第2の実施形態における燃料噴射弁10aの概要を示す。本実施形態においては、調圧弁150aを燃料噴射弁10の噴射弁基体100を調圧弁基体151aとして一体的に形成し、低圧流路140aの一部を、背圧弁160a、背圧調整弁170a、第1のバネ180a、第2のバネ181aを収納する第1の収納室155a及び第2の収納室156aとして利用した点が上記第1の実施形態と相違する。
このように構成することにより、燃料噴射弁10の体格を増加することなく、調圧弁150aにより、低圧流路140a〜143a内の圧力PをLGFの蒸気圧以上に維持しつつ一定範囲内に制御して燃料噴射量Qを安定化した極めて信頼性の高い燃料噴射装置を実現できる。
加えて、調圧弁150aとアクチュエータ120との距離を可及的に短くすることができるので、より速やかに低圧流路140a〜143a内の圧力を安定化し、低圧流路40a〜143a内の圧力変動によるアクチュエータ120の応答性に与える影響をさらに小さくすることができる。
図8に、本発明の第3の実施形態における調圧弁150bの概要を示す。本実施形態においては、上記実施形態における調圧弁150に用いられたシールリング182に換えて、第1の収納室155と第2の収納室156とを隔壁するダイヤフラム182bによって構成した点が上記実施形態と相違する。
このような構成とすることで、上記実施形態と同様に、タンク圧P変動の開弁圧Pへの影響を排除する効果に加え、第1の収納部155b内に導入されたLGFが第2の収納部156bに漏れることがなく、噴射弁としての安全性、信頼性の向上が期待できる。
本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、所定の圧力で開弁する調圧弁よって、低圧流路内の圧力をLGFの蒸気圧以上の圧力を保持しつつ、低圧流路内のLGFを燃料タンクへ還流する、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、アクチュエータとして、電磁ソレノイドを用いた例について説明したが、低圧流路内の燃料を燃料タンクへ回収する構成であれば、圧電アクチュエータを用いた場合でも、同様の効果が期待できる。
本発明の第1の実施形態における燃料噴射装置の概要を示す全体構成図。 本発明の第1の実施形態における調圧弁の概要を示す断面図。 本発明の第1の実施形態における調圧弁の説明のための原理図。 本発明の効果を示す特性図。 本発明の第1の実施形態における燃料噴射弁の詳細を示し、(a)は噴射弁の縦断面図、(b)は本図(a)におけるC方向の要部平面図。 は、比較例とともに本発明の噴射特性を示す特性図。 本発明の第2の実施形態における燃料噴射弁の詳細を示す縦断面図。 本発明の第3の実施形態における調圧弁の概要を示す断面図。 (a)は、従来の調圧弁を設けた燃料噴射弁の要部断面図、(b)はその問題点を示す特性図。 従来の燃料噴射装置の概要を示す全体構成図。
符号の説明
10 燃料噴射弁
100 噴射弁基体
101、102、103、104 高圧燃料流路
105 燃料貯留室
106 噴孔
132 ニードル弁体
140、141、142、143 低圧流路
150 調圧弁
151 調圧弁基体
152 調圧弁開口部
155 第1の収納室
156 第2の収納室
157 環状溝
158 排出流路
159 背圧調整流路
160 背圧弁
163 背圧弁摺動面
170 背圧調整弁
180 第1のバネ
181 第2のバネ
212 低圧燃料回収流路
213 タンク圧導入流路
20 コモンレール
40 燃料タンク
420 高圧ポンプ
低圧導入流路開口面積
背圧調整弁受圧面積
、K バネ定数

Claims (5)

  1. 高圧燃料の導入される高圧流路と燃料タンクに接続される低圧流路とを具備し、噴孔を開閉するニードル弁体に上記高圧流路内の圧力を閉弁方向と開弁方向とに作用させ、上記高圧流路と上記低圧流路と連通の開閉により、上記ニードル弁体に作用させた閉弁圧力を増減して高圧燃料の噴射と停止を行う燃料噴射弁において、
    上記低圧流路と上記燃料タンクとの連通を所定の開弁圧で開閉する調圧弁を具備し、
    該調圧弁は、上記低圧流路に接続される低圧導入流路と、上記燃料タンクとに接続される低圧燃料排出流路との連通を開閉する背圧弁と、
    上記背圧弁の開弁圧を調整する背圧調整弁と、
    上記背圧弁と上記背圧調整弁との間に介装され、
    上記背圧弁を閉弁方向に押圧し、上記背圧調整弁を開弁方向に押圧する第1のバネと、
    上記背圧調整弁を閉弁方向に押圧する第2のバネと、を有し、
    上記排出流路は、上記調圧弁開口部を閉弁する上記背圧弁の閉弁方向に対して略直交する側面方向に設け、
    上記背圧弁と上記背圧調整弁との間に上記燃料タンクに接続されるタンク圧導入流路を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 上記調圧弁は、上記燃料噴射弁と別体に設けられ上記低圧流路の出口に配設したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 上記調圧弁は、上記燃料噴射弁の基体の一部を上記調圧弁の基体とし、上記低圧流路の一部を上記背圧弁と上記背圧調整弁と上記第1のバネと上記第2のバネとを収納する収納部として、一体に形成したことを特徴とする請求項に記載の燃料噴射弁。
  4. 上記第1のバネのバネ定数をK とし、上記第2のバネのバネ定数をK とし、上記低圧導入路の開口面積をA とし、上記背圧調整弁の受圧面積をA としたときに、
    (A +A )・K =A ・K の関係を満たす範囲で該K 、K 、A 、A を設定したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  5. 上記高圧燃料は、液化気体燃料である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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