JP4874877B2 - 画像処理装置、方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像の色調整、特に明るさの調整を行う画像処理に関するものである。
写真画像の色調整の際に、特定の色の明るさのみを調整したいというニーズがある。具体的には、特定の色をユーザの嗜好にあった色に調整したり、特定の被写体をユーザが記憶している色に調整したり、写真画像の色再現性をその基準となるリファレンスプリントの色に合わせたりすることが考えられる。
このようなニーズに対して、RGB色空間において、入力画像中の各画素の色相を判定するとともに、入力画像の明度変換量の入力を基準色相毎に受け付け、前記判定結果と明度変換量に応じて、入力画像中の各画素のRGB色空間における位置を表す色点を、白または黒に向かって直線的に移動させることによって、基準色相毎に独立して明度の補正を行うことが提案されている(例えば特許文献1)。
図15Aおよび図15Bは、上記手法によってR(赤)の明度を調整する場合について模式的に表したものであり、RGB色空間におけるR、W(白)、K(黒)の端点を結んだ三角形が表されている。入力画像中の画素のRGB色空間における位置を表す色点P1を明るくしたい場合には、図15Aのように、点P1から点Wに向かう直線方向に色点を移動させる。また、点P2を暗くしたい場合には、図15Bのように、点P2から点Kに向かう直線方向に色点を移動させる。
特開2002-330300号公報
しかしながら、特許文献1記載の手法を用いた場合、例えば、図15Aおよび図15Bに網掛けで示した色再現範囲は利用されないため、彩度が劣化した画像となってしまうことありうる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、RGB色空間における色再現範囲をより有効に利用しつつ、入力画像中の特定の色の明るさを個別的に調整することを可能にする画像処理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の画像処理装置は、RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相のうちの少なくとも1つの基準色相の明度の調整量の入力を受け付ける明度調整量取得手段と、入力画像中の画素毎に、該画素のRGB値に基づいて、該画素の色相への寄与が所定の基準よりも高い基準色相を判定する色相判定手段と、該色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量に応じて、RGB色空間における前記画素の位置を表す入力色点を移動させる明度変換手段とを備えた画像処理装置において、前記明度変換手段を、前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す第1の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が大きくなる向きに、前記入力色点を移動させ、前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す第2の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が小さくなる向きに、前記入力色点を移動させるようにしたことを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相のうちの少なくとも1つの基準色相の明度の調整量の入力を受け付け、入力画像中の画素毎に、該画素のRGB値に基づいて、該画素の色相への寄与が所定の基準よりも高い基準色相を判定し、該判定された基準色相の前記明度調整量に応じて前記入力色点を移動させる画像処理方法において、前記入力色点の移動の際に、前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す第1の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が大きくなる向きに、前記入力色点を移動させ、前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す第2の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が小さくなる向きに、前記入力色点を移動させるようにしたことを特徴とする。
本発明の画像処理プログラムは、コンピュータに上記の画像処理方法を実行させることを特徴とする。
以下、本発明の詳細について説明する。
「RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相」とは、RGB色空間における一次色、すなわちR(赤)、G(緑)、B(青)、および、二次色、すなわちC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)を意味する。
「明度調整量」は、明度の調整する向き、すなわち、明るくする、または、暗くする向き、および、その向きへの調整の程度(量)を含む概念である。
「入力画像中の画素毎に、該画素の色相への寄与が所定の基準よりも高い基準色相を判定する」方法の具体例としては、前記画素のRGBの各値のうち最大のもの、および、最小のものの補色を、該画素の色相への寄与所定の基準よりも高い基準色相と判定することが考えられる。この場合、前記判定された基準色相の各々について、前記入力色点の移動量を求め、該移動量を合成した分だけ前記入力色点を移動させるようにする。
入力色点の移動経路は、直線上であってもよいし、曲線上であってもよい。
入力色点の移動方法の具体例としては、前記第1の場合に、前記入力色点および前記黒色点を通る直線上を移動させ、前記第2の場合に、前記入力色点および前記白色点を通る直線上を移動させることが考えられる。
このとき、移動の際に前記入力色点における明度が前記明度基準値を跨ぐかどうかを判定し、前記第1の場合に前記明度基準値を跨ぐ場合には、前記移動の際に、前記入力色点の明度が前記明度基準値と一致する中間色点以降は、該中間色点から前記白色点に向かう直線上を移動させ、前記第2の場合に前記明度基準値を跨ぐ場合には、前記移動の際に、前記中間色点以降は、該中間色点から前記黒色点に向かう直線上を移動させるようにすることが好ましい。
入力色点の移動量は、前記明度調整量だけでなく、入力画像中の画素毎に判定された前記基準色相の前記画素に対する寄与の高さにも応じて決定するようにしてもよい。この「寄与の高さ」の決定には、その判別された基準色相のRGB値と他の基準色相のRGB値との差や比を用いることが考えられる。
各画素の明度と明度基準値の大小関係の判定方法の具体例としては、前記入力色点が、前記白色点と前記黒色点とを結ぶ無彩色軸に垂直で、かつ、前記色相判定手段によって判定された基準色相の端点を通る明度基準平面よりも前記黒色点側にある場合に前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記入力色点が、前記明度基準平面よりも前記白色点側にある場合に前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定することが考えられる。
また、前記画素のRGB値のうち最大のものと最小のものとの平均値が、前記入力画像においてRGB値の取りうる最大値と最小値の中間の値より小さい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記平均値が前記中間の値より大きい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定することも考えられる。
さらに、前記画素のRGB値の平均値が、前記入力画像においてRGB値の取りうる最大値と最小値の中間の値より小さい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記平均値が前記中間の値より大きい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定することも考えられる。
本発明によれば、入力された明度調整量と、入力画像中の画素毎に判定されたその画素の色相への寄与が高い基準色相に応じて、RGB色空間において、入力色点の移動の際に、前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す場合には、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向きに傾けて入力色点を移動させ、前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す場合には、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向きに傾けて入力色点を移動させるので、RGB色空間における色再現範囲をより有効に利用することによって、明度変換による彩度の劣化を軽減しつつ、入力画像中の特定の色の明るさを個別的に調整することが可能になる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態となる画像処理装置を含むデジタル写真プリントシステムのハードウェア構成を模式的に表したものである。図に示したように、このシステムは、フィルムスキャナ51、フラットヘッドスキャナ52、メディアドライブ53、ネットワークアダプタ54、ディスプレイ55、キーボード56、マウス57、ハードディスク58、写真プリント出力機59が演算・制御装置50に接続された構成となっている。
演算・制御装置50は、CD−ROM等の記憶媒体からインストールされたプログラムの実行により、この装置内のCPUや主記憶装置、各種入出力インターフェースと連携して、画像の入力、補正、加工・編集、出力のフローを制御したり、画像の補正や加工・編集の処理を行ったりするものである。本発明による画像の明度を調整する画像処理はこの装置で行われる。
フィルムスキャナ51は、現像機(図示なし)によって現像済みのAPSネガフィルムや135ネガフィルムを光電的に読み取ってデジタル化し、これらのネガフィルムに記録されている写真画像をデジタル画像データI0を取得するものである。
フラットヘッドスキャナ52は、Lサイズ写真プリント等のハードコピーに表された写真画像を光電的に読み取ってデジタル化し、デジタル画像データI0を取得するものである。
メディアドライブ53は、メモリカードやCD、DVD等の記録媒体に記録された写真画像を表すデジタル画像データI0を取得するものである。また、これらの記録媒体に、画像処理後の画像データI1を書き込むことも可能である。なお、このメモリカードには、例えば、デジタルカメラによる撮影で得られた画像のデジタル画像データが書き込まれている。また、CDやDVD等には、例えば、デジタルカメラによる撮影で得られた画像や、前回のプリント注文時にフィルムスキャナによって読み取られた画像の画像データが書き込まれている。
ネットワークアダプタ54は、公知のネットワークフォトサービスシステムにおける注文受付機(図示なし)からデジタル画像データI0を取得するものである。この画像データI0は、ユーザからの写真プリントの注文に基づく画像データであり、ユーザのパソコンからインターネット経由で送信してきたものである。または、ラボ店の店頭に設置された写真注文受付機から送信されてきたものであってもよい。
ディスプレイ55は、このシステムにおける画像の入力、補正、加工・編集、出力のための操作画面を表示するものであり、操作内容を選択するためのメニューや処理対象の画像等が表示される。また、キーボード56やマウス57は、処理内容を指示するものである。
ハードディスク58には、このシステムを制御するプログラムや各種パラメータが記憶されている他、フィルムスキャナ51、フラットヘッドスキャナ52、メディアドライブ53、ネットワークアダプタ54において取得された画像データI0や、画像処理後の画像データI1も一時的に記憶される。
写真プリント出力機59は、出力対象の画像を表す画像データI1に基づいて、レーザーによる印画紙への走査露光、現像、乾燥を行うとともに、プリント情報等の裏印字、印画紙のプリント単位での切断や注文単位でのソート等を行うものである。なお、写真プリントの方式は、レーザー露光熱現像転写方式等であってもよい。
このシステムで行われる処理の流れは以下のようになる。
まず、操作者は、ディスプレイ55に表示された画像データの入力元を選択する画面にしたがい、キーボード56やマウス57の操作によって、入力元の選択を行う。選択された入力元に応じて、フィルムスキャナ51、フラットヘッドスキャナ52、メディアドライブ53のいずれかから、画像データI0が読み込まれる。また、ネットワークフォトサービスシステムや店頭での写真受付注文機による注文の場合には、演算・制御装置50が、ネットワークアダプタ54経由で画像データI0を受信する。このようにして取得された画像データI0は、ハードディスク58に一時的に記憶される。
次に、演算・制御装置50で実行される画像処理プログラムにより、予めこのシステムに設定されているセットアップ条件に基づいて、公知のホワイトバランスの調整やコントラスト補正、シャープネス補正、ノイズ軽減・除去等の処理が行われるとともに、必要に応じて、本発明の画像の明度調整を含む、操作者による手動設定に基づく画像処理や、トリミングやテンプレート合成等の画像の加工・編集処理が行われ、処理済みの画像データI1が出力される。出力された画像データI1は演算・制御装置50のメモリに格納される。なお、ハードディスク59に一時的に記憶するようにしてもよい。
最後に、ディスプレイ55に表示された出力先を選択する画面にしたがい、操作者は、マウス57やキーボード56の操作によって、所望の出力先を選択し、演算・制御装置50は、選択された出力先に対して画像データI1を送信する。写真プリント出力を行う場合には、画像データI1は写真プリント出力機59に送信され、画像データI1による画像が写真プリントとして出力される。CD等の記録メディアに出力を行う場合には、メディアドライブ53にセットされたCD等に画像データI1の書込みが行われる。
図2は、本発明の第1の実施形態となる画像の明度調整を行う画像処理装置の構成を模式的に表したブロック図である。図に示したように、この画像処理装置は、画像データI0の入力を受け付ける画像入力部1、R(赤)・G(緑)・B(青)・C(シアン)、M(マゼンタ)・Y(黄)の各基準色相について、個別に明度調整量Lit[H](H=R,G,B,C,M,Y)の入力を受け付ける明度調整量取得部2、入力画像データI0の画素Pn(n=1,2,・・・,N)毎に、その画素PnのRGB値に基づいて、その画素Pnの色相への寄与が高い基準色相[H]を判定する色相判定部3、入力画像データI0の画素Pn毎に、色相判定部3によって判定された基準色相[H]のその画素Pnに対する寄与の高さを表す色相係数CoefH[H]を算出する色相係数算出部4、入力画像データI0の画素Pn毎に、色相判定部3によって判定された基準色相[H]の明度調整量Lit[H]に応じた、各画素PnのRGB色空間における位置を表す色点Xnの移動量(明度変更量)△RGB[H]を算出する明度変更量算出部5、明度変更量△RGB[H]に基づいて各画素PnのRGB値を変換し、出力画像データI1を出力する画像変換部6から構成され、上記各処理部1から6の機能は、CD−ROM等の記憶媒体から演算・制御装置50にインストールされたプログラムの実行によって実現される。
次に、図3A,図3Bのフローチャートを用いつつ、本発明の第1の実施形態となる画像処理装置による画像の明度調整処理の流れ、および、図2の各処理部1から6で行われる処理の詳細について説明する。なお、以下では、入力画像データの各画素のR,G,Bの各チャンネルによる直交座標系を有し、各チャンネルの信号値の最小値が0、最大値が1となるように正規化された図7に示すRGB色空間を前提として説明を行う。このRGB色空間では、W(白)の座標が原点(0,0,0)となり、R(赤)、G(緑)、B(青)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)、K(黒)の座標が、各々、(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)、(0,1,1)、(1,0,1)、(1,1,0)、(1,1,1)となる。なお、この信号値の正規化は説明の便宜のために行ったものであり、本発明の実施の際に必須となる処理ではない。
まず、画像入力部1が画像データI0を読み込み(#1)、明度調整量取得部2が、この画像データI0による画像、および、この画像の明度の調整のためのユーザインターフェースを含む明度調整画面をディスプレイ55に表示させる(#2)。図4は明度調整画面の一例である。図に示したように、明度調整画面20は、画像入力部1によって読み込まれた画像データI0による画像を表示する画像表示領域21、R、G,B,C,M,Yの各基準色相の明るさを個別に調整するためのスライドレバー22から27、スライドレバー22から27のレバーの位置に基づく明度調整処理の実行を指示する実行ボタン28を含んでいる。
操作者が、キーボード56やマウス57を用いて明度調整画面20のスライドレバー22から27を移動させると、明度調整量取得部2は、各レバーの位置に基づいて、各基準色相の明度調整量Lit[H]を算出する(#3)。具体的には、各レバーの位置量と明度調整量Lit[H]の対応関係を定義した関数や参照テーブルに基づいて明度調整量Lit[H]を決定する。なお、本実施形態では、明度を小さく(暗く)する場合には明度調整量Lit[H]は負の値、大きく(明るく)する場合には明度調整量Lit[H]は正の値をとるものとする。
ここで、操作者が実行ボタン28を押下すると、まず、入力画像データI0の各画素を識別する添え字nが1に設定され(#4)、入力画像データI0の最初の画素P1のRGB値が読み込まれる(#5)。
色相判定部3は、読み込まれた画素P1のR,G,Bの各チャンネルの信号値を比較し、最大のものと最小のものを特定する。
ここで、Rの値が最大の場合には(#6;YES)、色相判定部3は、画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはRであると判定し、色相係数算出部4が色相係数CoefH[R]の算出を行う(#7)。具体的には、次式(1)により算出する。
CoefH[H]=1−max(E,F)/D (1)
ここで、Hは基準色相R,G,B,のいずれかを表し、Dはその画素のR,G,Bの最大値(ここではRチャンネルの信号値)、E,Fはそれ以外のチャンネルの信号値を表す。上式(1)より、Rチャンネルの信号値が大きくなるほど、また、G,Bチャンネルの信号値が小さくなるほど、色相係数CoefH[R]の値は大きくなる。図5Aは、信号値が最大となるチャンネルについての色相係数CoefH[H]の値の分布を、RGB色空間を表す正六角形上に模式的に表したものである。この正六角形は、RGB色空間を表す立方体(図7参照)を、点Kから点Wに向かう向きに投影した状態を表している。ここではRチャンネルの信号値が最大であるから(#6;YES)、点Rおよびその近傍の点M,Y、さらに、無彩色軸(グレー軸)を表す点Wによって囲まれる領域に注目すると、図5Aに示したように、色が濃い部分ほど色相係数CoefH[R]の値は大きくなり、色が薄い部分ほど色相係数CoefH[R]の値は小さくなっている。
次に、明度変更量算出部5が、明度調整量取得部2で取得されたRチャンネルに対する明度調整量Lit[R]、および、色相係数算出部4で算出された色相係数CoefH[R]を用いて、画素P1のRGB色空間における位置を表す色点X1の移動量(明度変更量)△RGB[R]を算出する(#8)。このとき、明度変更量算出部5は、RGB色空間における無彩色軸(グレー軸)WKを法線ベクトルとし、点R、G,Bを通る明度基準面より点K側では、色点X1と点Kとを通る直線上で色点X1を移動させ、明度基準面より点W側では色点X1と点Wとを通る直線上で色点X1を移動させる。例えば、色点X1が、RGB色空間における点W,K,Rを結んだ三角形内(図8Aの網掛け部、図8B)に存在する場合、明度変更量算出部5は、図8Bの三角形WKR内の破線上を色点X1が移動するように制御し、色点X1の移動量(明度変更量)△RGB[R]を算出する。なお、明度変更量△RGB[H]の算出方法の詳細については後述する。
色相判定部3が、読み込まれた画素P1のR,G,Bの各チャンネルの信号値を比較した結果、Gの値が最大の場合には(#9;YES)、画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはGであると判定し、色相係数算出部4がステップ#7と同様にして色相係数CoefH[G]を算出するとともに(#10)、明度変更量算出部5がステップ#8と同様にして明度変更量△RGB[G]を算出する(#11)。さらに、Bの値が最大の場合には(#12;YES)、色相判定部3は画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはBであると判定し、色相係数算出部4がステップ#7と同様にして色相係数CoefH[B]を算出するとともに(#13)、明度変更量算出部5がステップ#8と同様にして明度変更量△RGB[B]を算出する(#14)。
次に、色相判定部3が、読み込まれた画素P1のR,G,Bの各チャンネルの信号値を比較した結果、Rの値が最小の場合には(#15;YES)、画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはCであると判定する。色相係数算出部4は、次式(2)により色相係数CoefH[C]算出する。
CoefH[H]=1−max(1-E,1-F)/(1-D) (2)
ここで、Hは基準色相のうちのC,M,Yのいずれかを表し、Dはその画素のR,G,Bの最小値(ここではRチャンネルの信号値)、E,Fはそれ以外のチャンネルの信号値を表す。上式(2)より、Rチャンネルの信号値が小さくなるほど、また、G,Bチャンネルの信号値が小さくなるほど、色相係数CoefH[C]の値は大きくなる。図5Bは、信号値が最大となるチャンネルについての色相係数CoefH[H]の値の分布を、図5Aと同様のRGB色空間を表す正六角形上に模式的に表したものである。ここではRチャンネルの信号値が最小であるから(#15;YES)、点Cおよびその近傍の点G,B、さらに、無彩色軸(グレー軸)を表す点Wによって囲まれる領域に注目すると、図5Bに示したように、色が濃い部分ほど色相係数CoefH[C]の値は大きくなり、色が薄い部分ほど色相係数CoefH[C]の値は小さくなっている。
明度変更量算出部5は、上記ステップ#8と同様にして明度変更量△RGB[C]を算出する(#17)。
さらに、Gの値が最小の場合には(#18;YES)、画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはMであると判定し、色相係数算出部4がステップ#16と同様にして色相係数CoefH[M]を算出するとともに(#19)、明度変更量算出部5がステップ#8と同様にして明度変更量△RGB[M]を算出する(#20)。さらに、Bの値が最小の場合には(#21;YES)、色相判定部3は画素P1の色相の決定に対する寄与が高い基準色相の1つはYであると判定し、色相係数算出部4がステップ#16と同様にして色相係数CoefH[Y]を算出するとともに(#22)、明度変更量算出部5がステップ#8と同様にして明度変更量△RGB[Y]を算出する(#23)。
そして、明度変更量算出部5は、上記ステップ#8,#11,#14,#17,#20,#23で得られた明度変更量△RGB[H]の総和(総明度変更量)△RGBを求める(#24)。
画像変換部6は、画素P1のRGB値に総明度変更量△RGBを加算して、変換後の画素のRGB値を求める(#25)。
次に、添え字nを1加算し(#26)、nの値が入力画像データI0の総画素数Nを超えていなければ(#27;NO)、次の画素PnのRGB値の取得を行い(#5)、上記ステップ#6から#25までの処理を行う。
このようにして、入力画像データI0のすべての画素P1からPnまでについて上記ステップ#5からステップ#27の処理を繰り返し行うことによって、すべての画素について変換後のRGB値を求め、nの値が入力画像データI0の総画素数Nを超えたら(#27;YES)、演算・制御装置50が、変換後の各画素のRGB値に基づいて、明度変換後の画像データI1による画像をディスプレイ55に表示させる(#28)。
図6は、明度変更量算出部5が行う明度変更量△RGB[H]を求める処理の詳細を示すフローチャートである。
明度変更量算出部5は、まず、画素Pnの色点Xnの位置が、明度基準面より下(点K側)かどうか判定する(#31)。
色点Xnの位置が明度基準面より下にある場合(#31;YES)、すなわち色点Xnの明度が明度基準面における明度よりも小さい場合には、色点XnのRGBの各値の比率R:G:Bを維持しながら、色点Xnを移動させる(#32)。具体的には、移動前の色点XnのRGB値を(R,G,B)とすると、移動後の色点のRGB値(R1,G1,B1)は次式(3)から(5)によって求めることができる。
R1=R+R/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (3)
G1=G+G/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (4)
B1=B+B/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (5)
ここで、ave(a,b,c)はa,b,cの平均値である。また、w1は各画素の彩度に応じた明度変更量の重みづけ係数であり、次式(6)によって求める。
w1=max(R,G,B)−min(R,G,B) (6)
これにより、明度変更量算出部5は、色点Xnを図9Aの破線上で移動させることができる。
一方、色点Xnの位置が明度基準面より上にある場合(#31;NO)、すなわち色点Xnの明度が明度基準面における明度よりも大きい場合には、色点XnのRGBの各値について、比率(1−R):(1−G):(1−B)を維持しながら、色点Xnを移動させる(#33)。具体的には、移動前の色点XnのRGB値を(R,G,B)とすると、移動後の色点のRGB値(R1,G1,B1)は次式(7)から(9)によって求めることができる。
R1=R+(1-R)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (7)
G1=G+(1-G)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (8)
B1=B+(1-B)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit[H] (9)
これにより、明度変更量算出部5は、色点Xnを図9Bの破線上で移動させることができる。
次に、明度変更量算出部5は、色点Xnの上記移動の際に、明度基準面を跨いだかどうかを判定し(#34)、跨いだ場合には(#34;YES)、明度基準面を跨いだ後の色点Xnの移動方向を切り替えてから、移動後の色点Xnの位置を求める(#35)。具体的には、図10Aのように、明度が大きくなる向きに明度基準面を跨いだ場合には、色点Xの移動の際の明度基準面上の通過点X″から点Wに向かう向きに移動方向が切り替えられ、図10Bのように、明度が小さくなる向きに明度基準面を跨いだ場合には、色点Xの移動の際の明度基準面上の通過点X″から点Kに向かう向きに移動方向が切り替えられる。
図10Aの場合、移動前の色点Xn(R,G,B)をステップ#32で説明したように点KとXを通る直線上で移動させた後の点をXn´(R1,G1,B1)、通過点Xn″を(R2,G2,B2)、移動方向を通過点Xn″から点Wに向かう向きに切り替えた後の最終的な移動後の色点をXn'''(R3,G3,B3)とすると、Xn'''(R3,G3,B3)は次式(10)から(12)により求めることができる。
R3=R2+(1-R2)/ave(1-R2,1-G2,1-B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (10)
G3=G2+(1-G2)/ave(1-R2,1-G2,1-B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (11)
B3=B2+(1-B2)/ave(1-R2,1-G2,1-B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (12)
ここで、Lit´[H]は、当初の移動方向での、通過点Xn″(R2,G2,B2)からXn´(R1,G1,B1)までの移動量に相当する明度調整量であり、以下のようにして算出したものを用いる。
通過点Xn″(R2,G2,B2)からXn´(R1,G1,B1)までの移動は、上式(3)から(5)を用いると、次式(13)から(15)のように表せる。
R1=R2+R/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]R (13)
G1=G2+G/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]G (14)
B1=B2+B/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]B (15)
ここで、チャンネル毎の移動量R1-R2、G1-G2、B1-B2を各々△R1、△G1、△Bとし、上式(13)から(15)をLit′[H]R、Lit′[H]G、Lit′[H]Bについて解くと、次式(13)´から(15)´のようになる。
Lit′[H]R=△R1/(R/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]) (13)´
Lit′[H]G=△G1/(G/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]) (14)´
Lit′[H]B=△B1/(B/ave(R,G,B)*w1*CoefH[H]) (15)´
そこで、次式(16)のように、Lit′[H]R、Lit′[H]G、Lit′[H]Bの平均値をLit´[H]とする。
Lit´[H]=ave(Lit′[H]R, Lit′[H]G, Lit′[H]B) (16)
一方、図10Bの場合、移動前の色点Xn(R,G,B)をステップ#32で説明したように点WとXを通る直線上で移動させた後の点をXn´(R1,G1,B1)、通過点Xn″を(R2,G2,B2)、移動方向を通過点Xn″から点Kに向かう向きに切り替えた後の最終的な移動後の色点をXn'''(R3,G3,B3)とすると、Xn'''(R3,G3,B3)は次式(17)から(19)により求めることができる。
R3=R2+R2/ave(R2,G2,B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (17)
G3=G2+G2/ave(R2,G2,B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (18)
B3=B2+B2/ave(R2,G2,B2)*w1*CoefH[H]*Lit´[H] (19)
ここで、Lit´[H]は、当初の移動方向での、通過点Xn″(R2,G2,B2)からXn´(R1,G1,B1)までの移動量に相当する明度調整量であり、以下のようにして算出したものを用いる。
通過点Xn″(R2,G2,B2)からXn´(R1,G1,B1)までの移動は、上式(7)から(9)を用いると、次式(20)から(22)のように表せる。
R1=R2+(1-R)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]R (20)
G1=G2+(1-G)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]G (21)
B1=B2+(1-B)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]*Lit′[H]B (22)
ここで、チャンネル毎の移動量R1-R2、G1-G2、B1-B2を各々△R1、△G1、△Bとし、上式(20)から(22)をLit′[H]R、Lit′[H]G、Lit′[H]Bについて解くと、次式(20)´から(22)´のようになる。
Lit′[H]R=△R1/((1-R)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]) (20)´
Lit′[H]G=△G1/((1-G)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]) (21)´
Lit′[H]B=△B1/((1-B)/ave(1-R,1-G,1-B)*w1*CoefH[H]) (22)´
そこで、上式(16)のように、Lit′[H]R、Lit′[H]G、Lit′[H]Bの平均値をLit´[H]とする。
なお、色点Xnの上記移動の際に、明度基準面を跨いでいない場合には(#34;NO)、上記ステップ#35の処理は行わない。
明度変更量算出部5は、上記のようにして色点Xn(R,G,B)の移動後の位置を求めた後、次式(23)により、明度変更量△RGB[H]を算出する(#36)。
△RGB[H]=(R3-R, G3-G, B3-B) (23)
ただし、ステップ#35の処理を行わなかった場合は、R3=R1, G3=G1, B3=B1として計算する。
以上のように、本発明の第1の実施形態となる画像の明度調整を行う画像処理装置によれば、明度変更量算出部5が、明度調整量取得部2によって取得された基準色相毎の明度調整量Lit[H](H=R,G,B,C,M,Y)と、色相判定部3によって入力画像I0中の画素Pn(n=1,2,・・・,N)毎に判定されたその画素Pnの色相への寄与が高い基準色相[H]に応じて、RGB色空間において、入力色点Xnの移動の際に、その画素Pnの明度が明度基準面の明度より小さく、前記色相判定部3によって判定された基準色相[H]の明度調整量Lit[H]が入力画像I0を明るくすることを表す場合には、入力色点Xnから白色を表す点Wに直線的に向かう向きよりも彩度が大きくなる向きに傾けて入力色点Xnを移動させ、その画素Pnの明度が明度基準面の明度より大きく、前記色相判定部3によって判定された基準色相[H]の明度調整量Lit[H]が入力画像Pnを暗くすることを表す場合には、入力色点Xnから黒色を表す点Kに直線的に向かう向きよりも彩度が大きくなる向きに傾けて入力色点Xnを移動させるので、RGB色空間における色再現範囲をより有効に利用することによって、明度変換による彩度の劣化を軽減しつつ、入力画像中の特定の色の明るさを個別的に調整することが可能になる。
図11、12は、本発明のsRGB色空間での実施例を表したものである。まず、図11は、明度を上げた場合の実施例であり、明度の調整による色の変化をL***色空間上で表している。図11(a)は、明度変更前を○、変更後を△として、L*を縦軸、c*を横軸とする座標平面上にプロットしたものであり、本発明による明度の調整により、彩度方向の色再現範囲がより有効に利用されていることがわかる。また、図11(b)は、同様に、b*を縦軸、a*を横軸とする座標平面上にプロットしたものであり、各点が原点を通る直線上に並んでいることから、本発明による明度の調整では、色相には影響を及ぼしていないことがわかる。
また、図12は、明度を下げた場合の実施例であり、図11と同様にプロットを行っている。この場合も明度を上げた場合と同様に、図12(a)から、本発明による明度の調整により、彩度方向の色再現範囲がより有効に利用されていることがわかり、図12(b)から、本発明による明度の調整では、色相には影響を及ぼしていないことがわかる。
上記実施形態では、図8B等に示したように、明度変更量算出部5が、明度基準面より点K側では、色点Xnと点Kとを通る直線上で色点Xnを移動させ、明度基準面より点W側では色点Xnと点Wとを通る直線上で色点Xnを移動させるようにしていたが、図13のように、色点Xmを通り、明度基準面を対称軸とする放物線LP上で色点Xnを移動させるようにしてもよい。
また、明度基準面を、無彩色軸(グレー軸)WKを法線ベクトルとし、点R、G,Bを通る平面とせずに、入力画素のRGB値のうち最大のものと最小のものの平均値が所定の閾値(例えば0.5)より大きければ、入力画素は明度基準面よりも点W側、小さければ、入力画素は明度基準面よりも点K側にあると判断するようにしてもよい。また、上記の平均値の代わりに、入力画素のRGB値の平均値を用いてもよい。
本発明の第2の実施形態となる画像処理装置は、操作者によって入力された基準色相毎の明度調整量に基づいて3次元のLUT(ルックアップテーブル)を生成し、入力画像データをこの3次元LUTを用いて変換することによって明度の調整を行うものである。図14は、この画像処理装置の構成を模式的に表したブロック図である。図に示したように、図2の第1の実施形態の画像処理装置に対して、入力RGB値生成部11とLUT登録部12が付加され、さらに、各ブロック間の処理の流れが変更されている。
本実施形態では、明度調整量取得部2が、第1の実施形態と同様にして、各基準色相の明度調整量Lit[H]の設定を受け付けると、入力RGB値生成部11が、LUTに登録する入力RGB値の組合せXLnを順次生成する。ここで、入力RGB値生成部11は入力画像がRGB色空間において取りうるすべての値の組合せ、例えば8ビット画像であれば、(R,G,B)=(0,0,0)から(255,255,255)までのすべての値の組合せを生成してもよいし、所定の値(例えば、8)ずつ信号値を加算していき、(R,G,B)=(0,0,0)、(0,0,8)、(0,0,16)、・・・、(0,0,255)、(0,8,0)、・・・、(255,255,255)というように、一部の値の組合せのみを作成するようにしてもよい。
色相判定部3、色相係数算出部4、明度変更量算出部5は、入力データの各画素のRGB値の代わりに、入力RGB値生成部11によって生成されたRGB値の組合せXLnの各々を入力として、第1の実施形態と同様の処理を行う。
LUT登録部12は、入力RGB値生成部11によって生成されたRGB値の組合せXLnの各々について、そのXLnについて算出された明度変更量△RGBをそのXLnのRGB値に加算することによってLUTにおける出力RGB値を算出し、XLnのRGB値を入力RGB値と対応づけてLUTに登録する。
画像変換部6は、画像入力部1から入力された入力画像データI0の各画素Pnについて、その画素PnのRGB値に基づいてLUTを参照し、明度調整後の出力RGB値を取得する。ここで、入力RGB値のとりうるすべての組合せをLUTに登録しなかった場合には、LUT参照時に入力RGB値に対応する出力RGB値が得られないことになってしまうが、その場合には、入力RGB値の近傍の値のLUTの登録内容を用いた補間計算を行えばよい。例えば、入力画像データのある画素のRGB値が(0,0,100)で、LUTに登録されている入力RGB値が(0,0,96)と(0,0,104)であった場合、LUTのこれらの入力RGB値に対応づけられた出力RGB値を用いて補間計算を行い、(0,0,100)に対する明度調整後のRGB値を求める。
このように、本発明の第2の実施形態の画像処理装置においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、第1の実施形態では、入力画像データ中に同じRGB値の画素が複数あったとしても、各画素で同じ明度変更量の計算が重複して行われるが、本実施形態では、各RGB値の組合せに対して、LUTへの登録を行う際に1度しか明度変更量の計算を行わないので、処理効率が向上する。
上記の説明の他、各実施形態におけるシステム構成、処理フロー、テーブル構成、ユーザインターフェース等に対して、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な改変を行ったものも、本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の各実施形態はあくまでも例示であり、上記のすべての説明が本発明の技術的範囲を限定的に解釈するために利用されるべきものではない。
本発明の実施形態となる画像処理装置を含むデジタル写真プリントシステムのハードウェア構成を模式的に表した図 本発明の第1の実施形態となる画像の明度調整を行う画像処理装置の構成を模式的に表したブロック図 本発明の第1の実施形態における明度調整処理の流れを表したフローチャート 本発明の第1の実施形態における明度調整処理の流れを表したフローチャート(つづき) 明度調整画面の一例を示した図 色相係数の値の分布を模式的に表した図(R,G,B) 色相係数の値の分布を模式的に表した図(C,M,Y) 明度変更量算出処理の詳細な流れを表したフローチャート RGB色空間を模式的に表した図 明度変更量算出処理を説明するための図(RGB空間と明度調整平面) 明度変更量算出処理を説明するための図(具体例) 明度変更量算出処理を説明するための図(明度基準平面の下側での明度調整) 明度変更量算出処理を説明するための図(明度基準平面の上側での明度調整) 明度変更量算出処理を説明するための図(明度基準平面を跨いで明度を上げる場合) 明度変更量算出処理を説明するための図(明度基準平面を跨いで明度を下げる場合) 本発明の明度調整処理の実施例を模式的に表した図(明度を上げた場合) 本発明の明度調整処理の実施例を模式的に表した図(明度を下げた場合) 本発明の明度調整処理における色点の移動経路の別の例を模式的に表した図 本発明の第2の実施形態となる画像の明度調整を行う画像処理装置の構成を模式的に表したブロック図 従来技術における明度調整処理を説明するための図(明度を上げる場合) 従来技術における明度調整処理を説明するための図(明度を下げる場合)
符号の説明
1 画像入力部
2 明度調整量取得部
3 色相判定部
4 色相係数算出部
5 明度変更量算出部
6 画像変換部
11 入力RGB値生成部
12 LUT登録部
50 演算・制御装置50
51 フィルムスキャナ
52 フラットヘッドスキャナ
53 ディアドライブ
54 ネットワークアダプタ
55 ディスプレイ
56 キーボード
57 マウス
58 ハードディスク
59 写真プリント出力機

Claims (10)

  1. RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相のうちの少なくとも1つの基準色相の明度の調整量の入力を受け付ける明度調整量取得手段と、
    入力画像中の画素毎に、該画素のRGB値に基づいて、該画素の色相への寄与が他の前記基準色相より相対的に高い基準色相を判定する色相判定手段と、
    該色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量に応じて、RGB色空間における前記画素の位置を表す入力色点を移動させる明度変換手段とを備えた画像処理装置において、
    前記明度変換手段が、
    前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す第1の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が大きくなる向きに、前記入力色点を移動させ、
    前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記色相判定手段によって判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す第2の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が小さくなる向きに、前記入力色点を移動させるものであることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記明度変換手段が、前記第1の場合に、前記入力色点および前記黒色点を通る直線上を移動させるものであり、前記第2の場合に、前記入力色点および前記白色点を通る直線上を移動させるものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記明度変換手段が、前記移動の際に前記入力色点における明度が前記明度基準値を跨ぐかどうかを判定し、前記第1の場合に前記明度基準値を跨ぐ場合には、前記移動の際に、前記入力色点の明度が前記明度基準値と一致する中間色点以降は、該中間色点から前記白色点に向かう直線上を移動させ、前記第2の場合に前記明度基準値を跨ぐ場合には、前記移動の際に、前記中間色点以降は、該中間色点から前記黒色点に向かう直線上を移動させるものであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記明度変換手段が、前記明度調整量、および、前記色相判定手段によって判定された基準色相の前記画素に対する寄与の高さに応じて前記入力色点の移動量を決定するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記色相判定手段が、前記画素のRGBの各値のうち最大のもの、および、最小のものの補色を、該画素の色相への寄与が他の前記基準色相より相対的に高い基準色相と判定するものであり、
    前記明度変換手段が、前記判定された基準色相の各々について、前記入力色点の移動量を求め、該移動量を合成した分だけ前記入力色点を移動させるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記明度変換手段は、前記入力色点が、前記白色点と前記黒色点とを結ぶ無彩色軸に垂直で、かつ、前記色相判定手段によって判定された基準色相の端点を通る明度基準平面よりも前記黒色点側にある場合に前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記入力色点が、前記明度基準平面よりも前記白色点側にある場合に前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記明度変換手段が、前記画素のRGB値のうち最大のものと最小のものとの平均値が、前記入力画像においてRGB値の取りうる最大値と最小値の中間の値より小さい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記平均値が前記中間の値より大きい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記明度変換手段が、前記画素のRGB値の平均値が、前記入力画像においてRGB値の取りうる最大値と最小値の中間の値より小さい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より小さいと判定し、前記平均値が前記中間の値より大きい場合に、前記画素の明度が前記明度基準値より大きいと判定するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相のうちの少なくとも1つの基準色相の明度の調整量の入力を受け付け、
    入力画像中の画素毎に、該画素のRGB値に基づいて、該画素の色相への寄与が他の前記基準色相より相対的に高い基準色相を判定し、
    該判定された基準色相の前記明度調整量に応じて前記入力色点を移動させる画像処理方法において、
    前記入力色点の移動の際に、前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す第1の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が大きくなる向きに、前記入力色点を移動させ、
    前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す第2の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が小さくなる向きに、前記入力色点を移動させることを特徴とする画像処理方法。
  10. コンピュータに、
    RGB色空間における色相の基準となる複数の基準色相のうちの少なくとも1つの基準色相の明度の調整量の入力を受け付け、
    入力画像中の画素毎に、該画素のRGB値に基づいて、該画素の色相への寄与が他の前記基準色相より相対的に高い基準色相を判定し、
    該判定された基準色相の前記明度調整量に応じて前記入力色点を移動させる処理を実行する画像処理プログラムにおいて、
    該コンピュータに前記入力色点の移動させる処理を実行させる際に、前記画素の明度が所定の明度基準値より小さく、前記色相判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を明るくすることを表す第1の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から白色を表す白色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が大きくなる向きに、前記入力色点を移動させ、
    前記画素の明度が前記明度基準値より大きく、前記判定された基準色相の前記明度調整量が前記入力画像を暗くすることを表す第2の場合に、RGB色空間において、前記入力色点から黒色を表す黒色点に向かう向きよりも彩度が大きくなる向き、かつ、前記画素の明度が小さくなる向きに、前記入力色点を移動させる処理を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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