JP4872770B2 - 実装基板および半導体レーザ装置 - Google Patents

実装基板および半導体レーザ装置 Download PDF

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Description

本発明は、実装対象となる素子に対して異なる大きさの歪みを与えることができる実装基板およびこれを用いた半導体レーザ装置に関する。
端面発光型の半導体レーザにおける高出力化の妨げとなる要因のひとつに、端面での光吸収に伴う発熱に起因した破壊・溶融現象COD(Catastrophic Optical Damage)がある。CODを回避する手段としては、レーザの端面部分において局所的に材料のバンドギャップを拡大し、光吸収を低減した、いわゆる「窓構造」が有効であり広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、「窓構造」の実現手段としては、端面領域への不純物拡散や異種材料の再成長、活性層厚の変調等の手法が挙げられる。
また、近年では、半導体レーザの更なる高性能化が進められており、特に高出力が要求される分野では複数の発光点が並ぶアレイレーザや面発光レーザが有効な手法として適用されている。
特開2006−147815号公報 特開2002−076213号公報
しかしながら、従来の技術においては、素子の特性を十分に発揮させるための手法として、素子自体の構造や組成に対する工夫が必要であり、これによる製造工程の複雑化や製造工数の増加を招くという問題が生じている。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、
子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、凹部の内部に設けら
少なくとも1つの副基板と、副基板の素子を実装する表面に設けられた第1の接合材
料と、主基板の素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備え、第1の接合材
料は前記第2の接合材料よりも硬い実装基板である。
このような本発明では、素子の内部構造や組成に対して何ら対策を講じることなく、実装基板側の構造だけで素子に与える歪みの大きさを制御できるようになる。
具体的に、本発明では、副基板が、主基板と異なる熱膨張係数を有するものであったり、主基板の素子を実装する表面に第1の接合材料が設けられ、副基板の前記素子を実装する表面に第2の接合材料が設けられており、第1の接合材料と第2の接合材料とが異なる熱膨張係数となっているものであったり、副基板が、凹部に充填され、素子に接合可能な接合材料により構成されているものであったり、副基板の素子を実装する側の面に少なくとも1つの凹部が設けられ、この凹部の内部に別の副基板が設けられているものであったりする。
ここで、副基板の熱膨張係数が主基板よりも大きい場合、素子実装後の冷却時に副基板が大きく収縮するので、素子のうち副基板の中央部に接合されている部分には圧縮歪が加わり、素子のうち主基板に接合されている部分には引張歪が加わることになる。
一方、副基板の熱膨張係数が主基板よりも小さい場合、素子実装後の冷却時に主基板が大きく収縮するので、素子のうち副基板の中央部に接合されている部分には引張歪が加わり、素子のうち主基板に接合されている部分には圧縮歪が加わることになる。
また、本発明は、光共振器を構成する両端面のうち少なくとも一方の端面から光を出射
する半導体レーザ素子と、当該半導体レーザ素子を実装する実装基板とを備え実装基板
は、半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、凹
部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、副基板の半導体レーザ素子を実装する
表面に設けられた第1の接合材料と、主基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けら
れた第2の接合材料とを備えて構成され、第1の接合材料は第2の接合材料よりも硬く、
半導体レーザ素子の一部分は、副基板に接合され、半導体レーザにおける少なくとも一方
の端面の部分は、主基板に接合されている半導体レーザ装置である。
また、本発明は、光共振器を構成する両端面のうち少なくとも一方の端面から光を出射
する半導体レーザ素子と、当該半導体レーザ素子を実装する実装基板とを備え実装基板
は、半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、凹
部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、副基板の半導体レーザ素子を実装する
表面に設けられた第1の接合材料と、主基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けら
れた第2の接合材料とを備えて構成され、第1の接合材料は第2の接合材料よりも硬く、半導体レーザ素子の一部分は、主基板に接合され、半導体レーザにおける少なくとも一方の端面の部分は、副基板に接合されている半導体レーザ装置である。
また、本発明は、結晶成長方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子と、当該半導体
レーザ素子を実装する実装基板とを備え実装基板は、半導体レーザ素子を実装する側の
表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、凹部の内部に設けられた少なくとも1つ
の副基板と、副基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と主
基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され 、第1の接合材料は第2の接合材料よりも硬く、半導体レーザ素子の中央部分は、副基板に接合され、半導体レーザ素子の周縁部分は、主基板に接合されている半導体レーザ装置である。
また、本発明は、結晶成長方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子と、当該半導体
レーザ素子を実装する実装基板とを備え実装基板は、半導体レーザ素子を実装する側の
表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、凹部の内部に設けられた少なくとも1つ
の副基板と、副基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と主
基板の半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され 、第1の接合材料は第2の接合材料よりも硬く、半導体レーザ素子の中央部分は、主基板に接合され、半導体レーザ素子の周縁部分は、副基板に接合されている半導体レーザ装置である。
したがって、本発明によれば、素子の実装構造だけで素子に対する十分な特性を発揮させることができ、製造工程の複雑化や製造工数の増加を招くことなく信頼性の高い装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る素子実装用基板を発光装置(半導体レーザ装置)に適用した例を説明する模式断面図である。すなわち、図1に示す実装対象となる半導体レーザ装置1は、複数の発光部が発光ストライプの方向(図中紙面垂直方向)と直交する方向(図中紙面横方向)に配置される素子である。
素子実装用基板Sは、この半導体レーザ基板10を実装して機械的および電気的接続と放熱性とを果たす基板(主基板)20と、基板20の半導体レーザ基板10を実装する側に設けられた凹部に組み込まれる副基板21とを備えており、半導体レーザ基板10と副基板21および基板20との接続を行うため、半導体レーザ基板10の発光ストライプの方向と直交する方向に沿う複数の領域ごとに硬さの異なる第1の接合部材31および第2の接合部材32とが設けられている。この第1の接合部材31および第2の接合部材32によって、半導体レーザ基板10に異なる歪みを与えることができるようになっている。
半導体レーザ基板10は、いわゆるアレイレーザ素子であり、長尺方向に沿って数十のレーザ発光点が並ぶもので、各レーザ発光点に対応して活性層やクラッド層が形成されている。なお、この半導体レーザ基板10の発光点は、必要に応じて多重構成になっていてもよい。
本実施形態で適用する半導体レーザ基板10であるアレイレーザ素子は、長さ約10mm、奥行き約0.7mm、厚さ約0.1mmのGaAs半導体基板から構成される。
実装のための基板20は、銅などの優れた放熱性と堅牢な強度が得られるものを用いる。この基板20と半導体レーザ基板10との接続を行う第1の接合部材31、第2の接合部材32としては、一般的にAuSnなどのはんだ材料が用いられる。
従来は半導体レーザ基板とヒートシンクとなる基板との間に、サブマウントと呼ばれるもう1つの別の基板を挿入するのが一般的であった。サブマウントとしては、例えばSiC基板などが用いられ、GaAs基板とヒートシンクとの熱膨張係数の違いに起因する応力の緩和が主な目的となっている。
本実施形態では、サブマウントを省略してダイレクトマウントにすることにより、ヒートシンクとなる基板との熱抵抗を小さくし、排熱性能の向上を図るようにしている。
図2は、従来のサブマウント構造と、ダイレクトマウント構造での発振波長の比較を示す図である。駆動は5μsecの短パルスでデューティは1/2000なので発熱の影響は無視できる。図2に示すように、ダイレクトマウントになって発振波長が短波長化しているが、その理由は、レーザ素子の活性層に加わる応力が原因であると考えられる。
つまり、GaAs基板とヒートシンクとの熱膨張係数の違いから、活性層には圧縮応力が加わることが予想され、理論的に圧縮応力は短波長化をもたらすからである。応力のシミュレーションと実装基板の測長結果により、圧縮応力がかかっていることの裏付けが得られている。さらに、測長から得られた圧縮率と発振波長の短波長化は理論から予想される結果と定量的に良く一致する。
図3は、ダイレクトマウント構造において、パルス駆動にてアレイレーザ素子の各エミッタの発振波長を調べた結果を示す図である。すなわち、図3におけるグラフの横軸がエミッタ番号、縦軸が発振波長である。なお、2本のグラフは接合部材の材質が異なる場合である。これから分かるように、ダイレクトマウント構造では、アレイレーザ素子の両端は中央と比較して数nm長波長であり、中央部は短波長である。同時に中央部は発振の閾値(Ith)が高く、顕著な場合には発振しない場合もある。
一方、図4は、GaAs基板とヒートシンクとをサブマウントを介して接続したサブマウント構造での半導体レーザ装置の各エミッタの発振波長を調べた結果を示す図である。図3と同様に、横軸がエミッタ番号、縦軸が発振波長である。図4に示すように、サブマウントを介して接続する場合には、各エミッタとも揃った発振波長によって駆動できていることが分かる。
したがって、ダイレクトマウント構造の場合には、アレイレーザ素子の両端での発振波長がサブマウント構造での発振波長に近く、中央部分では離れていることが分かる。これは、応力のシミュレーションにより、アレイレーザ素子の両端での圧縮応力が緩和されているためであると考えられる。
以上述べてきたように、アレイレーザ素子を基板に実装した後で残留する応力は、レーザの特性に大きな影響を及ぼす。したがって、応力を低減するか、うまく制御して悪影響を及ぼさないようにする必要がある。
そこで、応力を低減する方策として、軟らか接合部材(はんだ)を用いてGaAs基板とヒートシンクとを接着することが考えられる。図5は、接合部材であるはんだの種類(すなわち、硬さ)の違いおよび厚さの違いによる発振波長の相違を示す図である。このグラフでは、横軸がエミッタ番号、縦軸が発振波長である。なお、ここで、はんだ材料である接合部材の硬さについては相対的な表現となっている。
図5に示す例では、従来用いられていた硬いはんだ(Sn系)に代えて、軟らかいInAgを使用している。軟らかいはんだは応力の緩衝材として機能し、発振波長は長波長化している(図中InAgのグラフ参照)。しかしながら、アレイレーザ素子の長手方向における複数の発光点のうち2箇所で不連続な波長変化が見られる。これははんだが軟らかいために強度が不足し、応力に耐えられずに機械的な破断や浮きによる電気的接触不良が発生しているためと推察される。
そこで、本実施形態では、図1に示すように、半導体レーザ基板10の中央部に硬いはんだ材料から成る第1の接合部材31を配置し、両端部に軟らかいはんだ材料から成る第2の接合部材32を配置している。なお、本実施形態に係る半導体レーザ装置1の説明において、半導体レーザ基板10とヒートシンクとなる基板20との接合に用いられる複数のはんだ材料(接合部材)の硬さについて、相対的に硬いものを硬いはんだ材料、相対的に柔らかいものを柔らかいはんだ材料というものとする。
図6は、本実施形態の模式分解平面図である。硬いはんだ材料である第1の接合部材31は、基板20における半導体レーザ素子10の実装面(接触領域)のうち略中央の領域(第1の領域)に配置され、柔らかいはんだ材料である第2の接合部材32は、基板20における半導体レーザ素子10の実装面のうち両端の領域(第2の領域)に配置される。
これにより、半導体レーザ基板10とヒートシンクとなる基板20とは中央部の硬いはんだ材料(第1の接合部材31)によって強固に接着されると同時に、応力は両端部の軟らかいはんだ材料(第2の接合部材32)で緩和される構成となる。その結果として、図5に見られるような破断等による不連続な発振といった不都合が生じない、応力の小さい実装が可能となる。
図7は、半導体レーザ装置の実装プロセスの例を示す模式断面図である。先ず、図7(a)に示すように、ヒートシンクとなる基板20を2つに分割しておき、基板20から分割された副基板21の表面に、AuSnなどの硬いはんだ材料から成る第1の接合部材を形成しておく。
また、基板20における副基板21の部分(凹部20a)を除く部分には、InAgなどの軟らかいはんだ材料から成る第2の接合部材32を表面に形成しておく。
この状態で、最初に半導体レーザ基板10と副基板21とを二百数十度で固着する。これにより、半導体レーザ基板10の裏面における略中央部に副基板21が硬いはんだ材料である第1の接合部材31によって接続された状態となる。
そして、半導体レーザ基板10の裏面に接続された副基板21を基板20の凹部20aにはめ込むよう配置する。
その後、図7(b)に示すように、半導体レーザ基板10の裏面と基板20とを百数十度で固着する。この固着では、柔らかいはんだ材料である第2の接合部材32だけが溶融して固着する状態となり、その際に副基板21と凹部20aとの隙間に第2の接合部材32が入り込んで副基板21と基板20との一体化も図られることになる。
なお、基板20と副基板21との接合において、予め基板20の凹部20aの内面にはんだ材料(第2の接合部材)を形成しておいても良いし、先に説明した基板20の表面に形成した第2の接合部材32が凹部20aと副基板21との隙間に流れ込んで副基板2あの側面と底面とを満たすようにしても良い。
このようなプロセスによって製造された半導体レーザ装置1では、図7(b)および図1に示すように、硬いはんだ材料である第1の接合部材31で接続される部分が、基板20とは別体の副基板21によって接続され、この副基板21が基板20の凹部20a内にはめ込まれた構造となる点に特徴がある。つまり、硬さ異なる複数の接合部材を用いて半導体レーザ基板10をマウントするには、硬いはんだ材料であって融点の相対的に高い第1の接合材料31を先に副基板21に接続しておき、この状態で柔らかいはんだ材料であって融点の相対的に低い第2の接合材料32で半導体レーザ基板10と基板20との接続を行うことが必要であり、完成した半導体レーザ装置1では上記のような基板20に副基板21が入り込んだ構成となる。
図8、図9は、他の実施形態を説明する模式断面図である。図8(a)に示す例は、硬いはんだ材料である第1の接合部材31を用いた接続の箇所が、半導体レーザ基板10の中央部分と両端部分との3箇所になっている例である。
また、図8(b)に示す例は、硬いはんだ材料である第1の接合部材31を用いた接続の箇所が、半導体レーザ基板10の両端の2箇所になっている例である。
図9は、副基板が2段になっている例である。すなわち、副基板が2段のケースでは、先ず、図7(a)のように1段目の副基板21を半導体レーザ基板10の中央部に貼り付けた後、1段目の副基板21に対応する凹部を有する2段目の副基板22をさらに貼り付ける。そして、この状態で、2段目の副基板22に対応する凹部を有する基板20に2段目の副基板22を貼り付けるようにする。
このような貼り付けにおいて、半導体レーザ基板10と副基板21との接続を第1の接合部材31によって行い、半導体レーザ基板10と副基板22との接続を第2の接合部材32によって行い、半導体レーザ基板10と基板20との接続を第3の接合部材33によって行う。この際、接合部材の硬さは、第1の接合部材31が最も硬く、その次に第2の接合部材32が硬く、第3の接合部材33が最も柔らかいものを使用する。すなわち、半導体レーザ基板10の中央部から外側にかけて順次硬さが柔らかくなっていくよう接合部材を選択する。複数の硬さから成る接合部材を用いる場合には、このように副基板を複数段にすることで実現可能である。
なお、ここでは副基板が2段のケースを例に示すが、3段以上であっても同様である。また、上記説明した硬さの異なる接合部材を用いる本発明の技術的思想は、発光素子をサブマウントに接合する場合にも適用することができる。この場合、本実施形態の基板20をサブマウントとしてとらえることで適用可能である。
先に説明した実施形態のように、半導体レーザ基板10の中央部分のみに硬いはんだ材料である第1の接合部材31を用いた接続に限らず、使用する半導体レーザ基板10の材質、基板20の材質からくる応力の関係から、このように種々の位置に硬いはんだ材料での接続箇所を設けることができる。
この場合でも、硬いはんだ材料である第1の接合部材31による接続箇所には副基板21が設けられており、予め副基板21を第1の接合部材31で接続しておき、その後に柔らかいはんだ材料である第2の接合部材31を介して半導体レーザ基板10と基板20とを接続することになる。
また、本実施形態では、はんだ材料である接合部材として硬い、柔らかいの2種類の硬さによる接合を行っているが、3種類以上の硬さの接合部材を用いて接続するようにしてもよい。半導体レーザ基板10と基板20との熱膨張差によって適宜はんだ材料の硬さを設定することで、半導体レーザ基板10と基板20との強固な接合とともに、固定後の残留応力の緩和による安定したレーザ発振を実現することが可能となる。また、ダイレクトマウントによって別基板を挿入する必要がなく、部品点数の削減によるコストダウンをはかることが可能となる。さらには、発光素子と基板との間の接合における残留応力が減少することによって、クラックの発生が少なくなり、製造歩留の向上を図ることが可能となる。
次に、他の実施形態を説明する。この実施形態では、半導体レーザおいて導波層(発光ストライプ)のバンドギャップを端面で局所的に拡大することで光吸収を低減し高出力化を図る、いわゆる「窓構造」を、外部応力による圧縮歪みを端面領域に選択的に付加する次のような実装手法によって実現している。
1.ヒートシンクとなる素子実装用基板に半導体レーザ基板をはんだ付けした半導体レーザ装置において、半導体レーザ基板の端面領域が接するヒートシンク部分の熱膨張係数が、その他の領域が接するヒートシンク部分の熱膨張係数より大きい。
2.ヒートシンクとなる素子実装用基板に半導体レーザ基板をはんだ付けした半導体レーザ装置において、ヒートシンクの熱膨張係数が半導体レーザ基板のそれと比べて大きく、なおかつ両者を接合するはんだ材の厚みが半導体レーザ基板の端面領域において薄く、その他の領域において厚い。
3.ヒートシンクとなる素子実装用基板に半導体レーザ基板をはんだ付けした半導体レーザ装置において、ヒートシンクの熱膨張係数が半導体レーザ基板のそれと比べて大きく、なおかつ両者を接合するはんだ材の組成が端面領域とその他の領域において異なり、前者の凝固点温度が後者の凝固点温度よりも高い。
本実施形態では、上記の実装手法を用いることで、レーザ構造をウェハに形成する際に追加の工程を必要とすること無く、その後のチップ実装工程で用いる素子実装用基板に変更を加えるだけで、半導体レーザ基板の材料によらずに窓構造を実現することができる。
これには、半導体レーザ材料の持つ次の基本性質を利用する。すなわち、Journal of Applied Physics誌のVol.57 p.5428 “Effect of mismatch strain on band gap in III-V semiconductors”で報告されているように、半導体材料のバンドギャップは格子歪によって変化し、圧縮歪を受けた際には拡大する方向に変化する。
そこで、半導体レーザ基板の端面領域には圧縮歪が、それ以外の領域にはこれよりも相対的に小さな圧縮歪、もしくは無歪、あるいは引っ張り歪が生じるよう、領域に応じて異なる値の外部応力が恒常的に印加される構成を用いる。これによって、端面領域におけるバンドギャップが相対的に広い、いわゆる「窓構造」を形成することが可能となる。
ここで、端面領域に対して異なる値の外部応力が恒常的に印加される構成を簡便に実現するには、半導体レーザ基板をヒートシンクとなる素子実装用基板にはんだ付けする工程で生じる次のような現象を利用することができる。
すなわち、はんだ付けの際には、まず半導体レーザ基板をはんだ材を介してヒートシンクに重ねた状態で加熱し、はんだ材の融点および凝固点温度より高い温度Tにまで昇温する。ここで半導体レーザ基板およびヒートシンクはそれぞれの熱膨張係数κLおよびκHに応じて異なる膨張量となるκL(T−TR)およびκH(T−TR)で独立に膨張する。ここで、TRは室温である。
続いて、はんだ材が溶融し半導体レーザ基板・ヒートシンクの双方に十分馴染み、熱平衡状態に達した後、室温TRまで降温する。この降温過程ではんだ材は凝固点温度TSに達した時に凝固するが、凝固前(TS<T)までは半導体レーザ基板・ヒートシンクは独立して収縮するのに対し、凝固後(T<TS)には半導体レーザ基板がヒートシンクに接合され、以降両者は一体となって収縮する。
この結果、半導体レーザ基板は自身よりも数十倍の厚みを持つヒートシンク材の収縮量であるκH(TS−TR)にならう形で収縮し、最終的には室温において以下の式で表される量の外部応力が恒常的に印加された状態となる。
{κL(TS−TR)}−{κH(TS−TR)}=(κL−κH)(TS−TR)
ここで、半導体レーザ基板とヒートシンクの熱膨張係数差κL−κHの符号が負の場合には圧縮応力、正の場合には引っ張り応力、零の場合には無応力となる。
したがって、ヒートシンクの熱膨張係数またははんだ材の凝固点を調整することで、半導体レーザ基板の材料に与える歪の量を制御することができる。
その結果、端面領域の歪をその他の領域に比べて圧縮側に設定することでバンドギャップを相対的に広くし、窓構造を形成することが可能となる。以降、上記の特性を利用した実例となる構成について具体例を挙げながら説明する。
図10は、本実施形態に係る素子実装用基板を半導体レーザ基板に適用した例を説明する模式図で、(a)は側断面図、(b)は正面図である。図10に示す実施形態では、半導体レーザ基板10を実装する素子実装用基板Sとしてのヒートシンクを2種類の材料で構成している。
第1のヒートシンク25を構成する第1の材料は、例えばAlN(窒化アルミニウム)を使用し、その熱膨張係数は4.5ppm/Kとなっている。一方、第2のヒートシンク26を構成する第2の材料は、例えばCu(銅)を使用し、その熱膨張係数は16.8ppm/Kとなっている。
この第1のヒートシンク25および第2のヒートシンク26によって、半導体レーザ基板10に異なる歪みを与えることができるようになっている。すなわち、第1のヒートシンク25および第2のヒートシンク26で構成される基板のうち、半導体レーザ基板10との接触領域の、半導体レーザ基板10の中央部分に第1のヒートシンク25が配置され、両端部分に第2のヒートシンク26の一部がかかるようになっている。この場合、本発明における基板と複数の部材の一部とが第2のヒートシンク26で一体的に構成され、他の部材が第1のヒートシンク25で構成されることになる。
図10に示す例においては、第1のヒートシンク25が、素子実装用基板Sの半導体レーザ基板10との接触領域において、半導体レーザ基板10の発光ストライプ11の方向に沿った略中央部に対応した位置に配置され、半導体レーザ基板10の発光ストライプ11の両端部に対応した位置には第2のヒートシンク26の一部が配置されるようになっている。
第1のヒートシンク25は、第2のヒートシンク26の凹部に入れ子となって組み込まれており、これによって一つの素子実装用基板Sを構成している。また、図10(b)に示すように、この半導体レーザ基板10は発光点が複数並ぶバーレーザ型となっており、第1のヒートシンク25はバーレーザの長手方向については全域をカバーする長さで設けられている。
この素子実装用基板Sに、全長700μmのGaAsを主成分とするレーザチップ(5.9ppm/K)10を、凝固点280℃のAu0.8Sn0.2から成るはんだ材34で接合するが、この際、半導体レーザ基板10の前後(レーザ光の出射側の端部を前、反対の端部を後ろ)の幅約50μmの端面部分だけが第2のヒートシンク26のCuからなる領域に接合される。
この結果、動作温度25℃において半導体レーザ基板10の端面部分ではおよそ2.8%の圧縮歪が、その他の部分では0.3%の引っ張り歪が加わった状態となり、端部での歪みが中央部での歪みより大きくなって、発光ストライプ11におけるバンドギャップが端部のみ広がり、窓構造を形成できるようになる。
なお、図11は、GaAs基板およびGaAs活性層からなるレーザチップの発振波長を、AlNのみを用いたヒートシンク上にマウントした場合と、Cuのみを用いたヒートシンク上にマウントした場合とで比較したグラフである。
はんだ材には図10の例と同様にAu0.8Sn0.2を用いている。両者の波長差は8.2nm、バンドギャップ差は16meVとなっている。したがって、本実施形態のように、半導体レーザ基板10の発光ストライプ11に沿った中央部にAlNから成る第1のヒートシンク25、端部にCuから成る第2のヒートシンク26を用いることで、発光ストライプ11の中央部に対して端部のバンドギャップを16meV大きくすることができ、端部での窓構造を形成する上で十分な特性を得ることができる。
次に、他の素子実装用基板の構造例について図12の模式断面図に沿って説明する。図12に示す他の構造例では、半導体レーザ基板10を実装する素子実装用基板Sであるヒートシンク27に凹部27aが設けられており、半導体レーザ基板10の発光ストライプ11の方向に沿って部分的に接合部材であるはんだ材34の厚さを変えられる構造である。この凹部27aに設けられるはんだ材34が本発明における副基板に相当するものとなる。このはんだ材34の厚い部分と薄い部分とで半導体レーザ基板10に異なる歪みを与えることができるようになっている。
具体的には、Cuからなるヒートシンク27の表面が平坦では無く、半導体レーザ基板10の接触領域における両端に対応した約50μmの領域を除いた部分が約100μmの深さで後退した形状となっている。
このような構造からなるヒートシンク27の表面にAu0.8Sn0.2から成るはんだ材34を充填後、全長700μmのGaAs基板からなる半導体レーザ基板10を載せ、はんだ材34の厚みが端面領域で3μm、その他の接合領域で約103μmとなるように接合する。
その結果、半導体レーザ基板10の接触領域における半導体レーザ基板10の端面部に対応した領域でははんだ材34が薄いため、熱膨張係数の大きいCuからなるヒートシンク27の収縮に伴って半導体レーザ基板10は圧縮歪を受ける。
一方、その他の領域でははんだ材34が大きな厚みを持つことからヒートシンク27の収縮量を緩和する効果が顕在化し、半導体レーザ基板10に加わる歪はほぼ無視できる量にまで低減される。
その結果、先に示す例と同様に、半導体レーザ基板10の発光ストライプ11における端部だけに歪みを与え、バンドギャップを大きくして、半導体レーザ基板10に窓構造を実現することができるようになる。
次に、その他の素子実装用基板の構造例について説明する。図13に示す構造例では、主基板である基板20の素子実装面側に複数の凹部が設けられ、この凹部にそれぞれ副基板21が設けられたものである。
図13(a)に示す構造例は、半導体レーザ基板10として端面からレーザ光を出射する端面発光型を実装対象としており、半導体レーザ基板10の中央部に主基板である基板20が接合され、両端部に副基板21が接合されるようになっている。この主基板である基板20と副基板とで熱膨張係数に差を設けることによって、半導体レーザ基板10の所定の位置に歪みを加えることができる。
また、図13(b)に示す構造例は、半導体レーザ基板10として表面からレーザ光を出射する面発光型を実装対象としており、半導体レーザ基板10の中央部に主基板である基板20が接合され、両端部に副基板21が接合されるようになっている。この主基板である基板20と副基板とで熱膨張係数に差を設けることによって、半導体レーザ基板10の所定の位置に歪みを加えることができる。
ここで、副基板21の熱膨張係数が主基板である基板20よりも大きい場合、素子実装後の冷却時に副基板21が大きく収縮するので、素子のうち副基板21の中央部に接合されている部分には圧縮歪が加わり、素子のうち主基板である基板20に接合されている部分には引張歪が加わる。
一方、副基板21の熱膨張係数が主基板である基板20よりも小さい場合、素子実装後の冷却時に主基板である基板20が大きく収縮するので、素子のうち副基板21の中央部に接合されている部分には引張歪が加わり、素子のうち主基板である基板20に接合されている部分には圧縮歪が加わることになる。
また、図14に示す構造例は、半導体レーザ基板10として表面からレーザ光を出射する面発光型を実装対象としており、半導体レーザ基板10の中央部に副基板21が接合され、端部に主基板である基板20が接合されるようになっている。
副基板21の半導体レーザ基板10との接合部分の形状としては、図14(b)に示すような等方的(円状)に歪みを印加する構造と、図14(c)に示すような異方的(矩形状)に歪みを印加する構造とがある。
図14(b)に示す等方的(円状)な副基板21を有する構造では、等方的な屈折率分布を構成してレーザ光を導くことができる。例えば、このように等方的に歪を印加することで、面発光型の半導体レーザ基板10におけるレーザの中心部の屈折率を周縁部よりも大きくすることが可能であり、光を屈折率の高い中心部に集め、漏れを少なくすることができるようになる。
また、図14(c)に示す異方的(矩形状)な副基板21を有する構造では、面発光型の半導体レーザ基板10に異方性の歪みを与えることができ、レーザ光に対して偏光制御を行うことができるようになる。
本実施形態の素子実装用基板は、図15に示すような構造から成る面発光型半導体レーザにも適用可能である。図15は、面発光型半導体レーザ素子の構成を斜視図で表すものであり、図16は、図16のII−II線に沿った断面図を表している。
この面発光型半導体レーザ素子51は、基板61の表面に、第1DBR層62、活性層63、電流狭窄層64、第2DBR層65およびコンタクト層66が順次積層された積層構造を有している。また、コンタクト層66の表面および基板61の裏面にはそれぞれ、第1電極67および第2電極68が形成されている。これらのうち、第1DBR層62の上部、活性層63、電流狭窄層64、第2DBR層65、コンタクト層66および第1電極67は円柱状に形成され、垂直方向に延在する共振部52を構成している。
また、図16に示したように、第1電極67側において第2DBR層65の一部が露出することで光出射口81を構成し、そこから垂直方向にレーザ光L1が出射されるようになっている。
ここで、第1DBR層62および第2DBR層65はそれぞれ、第1の半導体多層反射膜および第2の半導体多層反射膜の一具体例に対応するものである。
基板61は、例えばp型またはn型の半導体材料により構成されている。この基板61は、例えば(100)面基板であることが好ましい。(100)面基板は標準的な基板であるので、これを用いれば素子を安価に製造することができるからである。この場合、図15に示したように、面発光型半導体レーザ素子1の上方がx軸方向となる。以下、基板61が(100)面基板である場合として説明する。なお、基板61は、例えばガリウムナイトライド(GaN)、またはサファイア(α−Al2 O3 )などの材料により構成してもよい。
活性層63は、不純物が添加されていない半導体材料により構成され、供給された電流により光を発する発光領域として機能する。また、第1DBR層62および第2DBR層65は、p型またはn型の半導体多層膜により構成され、活性層63から発せられる光を反射するものである。これら活性層63、第1DBR層62および第2DBR層65を構成する半導体材料としては、例えば、アルミニウム(Al)−ガリウム(Ga)−ヒ素(As)系、インジウム(In)−Ga−As−リン(P)系、Ga−In−P系、In−P系、Ga−窒素(N)系、Ga−In−N系、またはGa−In−N−As系などが挙げられる。
電流狭窄層64は、活性層63における発光領域を制限するためのものであり、導電性の電流通過領域641と、絶縁性の電流狭窄領域642とから構成されている。この電流狭窄層64は、例えばAl1-x GaX As(0<x<0.05)混晶により構成され、そのうち電流狭窄領域642は、電流狭窄層64に対して酸化処理を施すことにより形成されたもの(Al2 O3 により構成される)である。詳細は後述するが、この酸化処理を施すことで電流通過領域641は面内異方性を有する矩形状をなし、これによりレーザ光L1の偏光状態を変化させ、面内異方性をなすようになっている。
コンタクト層66は、第2DBR層65と第1電極67とを電気的に接続するためのものであり、ガリウムヒ素(GaAs)またはアルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)などにより構成され、第2DBR層65を構成する材料系によっては、ガリウムインジウムリン(GaInP)、ガリウムナイトライド(GaN)などにより構成されていてもよい。
また、第1電極67および第2電極68は、活性層63に対して電流を供給するためのものであり、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)、金ゲルマニウム(AuGe)、または白金(Pt)などにより構成される。DBRの構成によっては、コンタクト層66なお、図16に示したように、コンタクト層66および第1電極67の一部は剥離され、前述の光出射口81を構成するようになっている。
ここで、図15および図16に示したように、共振部52における第2DBR層65、コンタクト層66および第1電極67の一部、具体的には光出射口81を中心とした対向位置には、一対のトレンチ82A,82Bが形成されている。
図17は共振器52の上視図であり、図中の矢印Pは、前述の矩形状からなる電流通過領域641の対角線方向のいずれか([011]方向または[01 −1]方向)を表している。
このように、トレンチ82A,82Bは、その光出射口81側の側面が電流通過領域641の対角線方向のいずれかと平行であり、これにより後述するようにレーザ光L1の偏光状態をさらに変化させ、一方向([011]方向または[01 −1]方向)の偏光成分に特定することができるようになっている。
本実施形態に係る素子実装用基板では、このような面発光型半導体レーザにおける、トレンチ82A、82Bの位置に対応した基板に、当該トレンチ82A、82Bの部分へ歪みを与えるための部材を配置する。この部材としては、先に説明した材質の異なる副基板や、融点の異なるはんだ材料や、異なる厚さのはんだ材料を適用する。
部材の配置方向としては、トレンチ82A、82Bを形成した方向である電流通過領域641の対角線方向のいずれか([011]方向または[01 −1]方向)となる。このような素子実装用基板に面発光型半導体レーザを実装することで、基板の部材からトレンチ82A、82Bに対応した面発光型半導体レーザに歪みが与えられ、この歪みによってレーザ光の偏光方向を制御することが可能となる。
図18は、上記面発光型半導体レーザに本実施形態の素子実装用基板を適用した例を示す模式断面図である。上記のような面発光型半導体レーザ51を実装するにあたり、面発光型半導体レーザ51の共振器52に設けられたトレンチ82A、82Bの位置に対応して、基板20に副基板21を組み込む。
この基板20における面発光型半導体レーザ51の接触領域と、副基板21における面発光型半導体レーザ51の接触領域とで接合部材の材質を変える、もしくは基板20および副基板21自体の材質を変えることで、熱膨張係数の相違によって面発光型半導体レーザ51に与えられる歪みが異なり、面発光型半導体レーザ51を実装した際には、副基板21の位置からトレンチ82A、82Bの位置に対応して所望の歪みを与えることが可能となる。
なお、上記実施形態では、面発光型半導体レーザ51に設けたトレンチ82A、82Bの位置に対応した基板20に副基板21等を設けて面発光型半導体レーザ51に与える歪みを変えるようにしているが、面発光型半導体レーザ51にトレンチ82A、82Bが設けられていない構造であっても、そのトレンチ82A、82Bの位置に対応した基板20に副基板21等を設けて、トレンチ82A、82Bの代わりに偏光制御効果を持たせるようにしてもよい。
また、本実施形態の素子実装用基板は、図19〜図21に示す構造の面発光型半導体レーザにおいても適用可能である。図19は、他の構造の面発光型半導体レーザの上面図、図20は、図19の面発光型半導体レーザのA−A矢視方向の断面図、図21は、図19の面発光型半導体レーザのB−B矢視方向の断面図である。
この面発光型半導体レーザ51は、基板60の一面側に発光部70を備えたものである。この発光部70は、基板60側から、下部DBRミラー層41、下部スペーサ層44、活性層45、上部スペーサ層46、電流狭窄層47、上部DBRミラー層48およびコンタクト層49をこの順に積層して構成されている。
発光部のうち、下部DBRミラー層41の一部、下部スペーサ層44、活性層45、上部スペーサ層46、電流狭窄層47、上部DBRミラー層48およびコンタクト層49には、例えば幅30μm程度の円柱状のメサ部71と、そのメサ部71を取り囲む溝部72とがそれぞれ形成されている。
溝部72は、不均一な幅を有する環状の溝であり、その溝の幅に応じた(比例した)不均一な深さを有している。具体的には、積層面と平行であって、かつメサ部71の中央部分を通る一の軸(図19のB−B線)に対応する部分に、径方向の幅がLy、周回方向の幅がLxの一対の溝72Aが設けられており、これらに連通して、径方向の幅がΔRの一対の溝72Bが設けられている。
溝72Aは、下部DBRミラー層41の下部第1DBRミラー層42にまで達する深さD1を有している。他方、溝72Bは、下部第1DBRミラー層411にまで達しない深さD2を有している。すなわち、溝72Bの深さD2は溝72Aの深さD1よりも浅くなっており、それに伴い、メサ部71の高さが溝部72の深さに対応して不均一となっており、メサ部71の側面に露出する層構成が溝部72の深さに対応して相違している。なお、図21には、溝72Bが下部DBRミラー層41の下部第2DBRミラー層43にまで達している場合が示されている。
図22は、この面発光型半導体レーザを本実施形態の素子実装用基板に実装する際の例を示す模式断面図である。本実施形態に係る素子実装用基板Sでは、このような面発光型半導体レーザ51における、溝72A、72Bの位置に対応した基板20に、当該溝72A、72Bの部分へ歪みを与えるための部材を配置する。この部材としては、先に説明した材質の異なる副基板21や、融点の異なるはんだ材料や、異なる厚さのはんだ材料を適用する。また、必要に応じて、溝72Aと対応する位置に設ける部材と、溝72Bと対応する位置に設ける部材とで、材質や厚さを変えるようにしてもよい。
このような素子実装用基板Sに面発光型半導体レーザ51を実装することで、基板20の部材から面発光型半導体レーザ51の溝部72A、72Bに対して歪みが与えられ、この歪みによってレーザ光の偏光方向を制御することが可能となる。
また、本実施形態の素子実装用基板は、面発光型半導体レーザにおいて発光部が複数設けられている場合でも適用可能である。図23は、複数の発光部がマトリクス状に配置された面発光型半導体レーザへの適用例を示す平面図である。この場合、複数の発光部70の周辺に形成した溝72の位置および形状に対応して、基板20に部材を配置する。
この部材としては、先に説明した材質の異なる副基板21や、融点の異なるはんだ材料や、異なる厚さのはんだ材料を適用する。また、必要に応じて、溝72Aと対応する位置に設ける部材と、溝72Bと対応する位置に設ける部材とで、材質や厚さを変えるようにしてもよい。
また、複数の発光部70が配置される面発光型半導体レーザ51を実装対象とする場合には、全ての発光部70に対応した溝22の位置に同じ部材を配置してもよいが、必要に応じて異なる材質の部材を配置してもよい。
これにより、基板20の部材から面発光型半導体レーザ51の溝部22に対して所定の歪みが与えられ、この歪みによって各発光部70から出射されるレーザ光の偏光方向を制御することが可能となる。
なお、上記実施形態では、面発光型半導体レーザ51に設けた溝22の位置に対応した基板20に副基板21等を設けて面発光型半導体レーザ51に与える歪みを変えるようにしているが、面発光型半導体レーザ51に溝22が設けられていない構造であっても、その溝22の位置に対応した基板20に副基板21等を設けて、溝22の代わりに偏光制御効果を持たせるようにしてもよい。
本実施形態の素子実装用基板に半導体レーザ基板を実装して構成される発光装置の利用としては種々考えられるが、主として画像表示装置の光源としての利用が好適である。つまり、均一な波長で大出力の光を必要とする機器への適用が好適である。
具体的には、発光装置から出射した光を光変調装置に照射し、この光変調装置で画像に応じた光変調を行って映像を生成する画像出力装置であり、光変調装置として、液晶表示装置、GLV(Grating Light Valve)などが挙げられる。特に、大型スクリーンへの映像投射を行うプロジェクタ装置への適用が好ましい。
GLVは、リボン状の光回折格子がシリコン基板上に一列に形成された一次元反射型ディスプレイデバイスである。マイクロリボンアレイに、R(赤)、G(緑)、B(青)のレーザ光を照射し、回折光量を変化させ、さらに走査ミラーを用いて一次元画像を二次元画像に走査することで、フルHD画像を投影することができる。
GLVは、1画素が6本のリボンと呼ばれる中空構造に保持されたビームで構成されており、HD映像の垂直画素数と同じ1080画素(合計6480本のリボン)の光回折素子が形成されている。
リボンは、例えばAl/SiN積層膜で構成されており、反射ミラーとしての働きに加えて駆動電極としての機能も備える。リボンの駆動は、リボン電極と下部電極の間に電圧を印加することにより行なわれ、電圧が印加されていない状態では、全てのリボンが同じ平面に並んで鏡面を構成して、照射されたRGB3色のレーザ光をそのまま反射する。
一方、動作時には、1本おきのリボンに電圧を印加し、リボンに段差をつけて回折格子を作り出す。この回折格子が、入射したレーザ光に対して角度をもった回折光を生み出す。そして、GLVからの反射光については遮断し、回折光だけを取り出して集光するフィルタをGLVの手前に配置しておくことで、回折光を画像の明暗として取り出すことができる。
図24は、GLVを用いたプロジェクタ装置の構成を説明する模式図である。このプロジェクタ装置100では、光源101としてRGBのレーザ光を用い、それぞれのレーザ光を照明レンズ102を介してGLV103にスリット状にして照射する。
GLV103によって変調されたレーザ光は、投影レンズ104を介して走査ミラー105で反射し、走査ミラー105の水平走査によって1080画素分の1次元像をスクリーン200上に2次元画面として構成することができる。
このようなGLV103を用いたプロジェクタ装置100の光源101として、先に説明した半導体レーザ装置1を適用する。GLV103に照射するスリット状のレーザ光の形状にも対応し、大出力で安定した波長のレーザ光を提供できることから、本実施形態の素子実装用基板を適用した半導体レーザ装置1が非常に適していることになる。
本実施形態に係る素子実装用基板を発光装置(半導体レーザ装置)に適用した例を説明する模式断面図である。 従来のサブマウント構造と、ダイレクトマウント構造での発振波長の比較を示す図である。 ダイレクトマウント構造において、パルス駆動にてアレイレーザ素子の各エミッタの発振波長を調べた結果を示す図である。 GaAs基板とヒートシンクとをサブマウントを介して接続したサブマウント構造での半導体レーザ装置の各エミッタの発振波長を調べた結果を示す図である。 接合部材であるはんだの種類(すなわち、硬さ)の違いおよび厚さの違いによる発振波長の相違を示す図である。 本実施形態の模式分解平面図である。 半導体レーザ装置の実装プロセスの例を示す模式断面図である。 他の実施形態を説明する模式断面図(その1)である。 他の実施形態を説明する模式断面図(その2)である。 本実施形態に係る素子実装用基板を半導体レーザ基板に適用した例を説明する模式図である。 レーザチップの発振波長を、AlNのみを用いたヒートシンク上にマウントした場合と、Cuのみを用いたヒートシンク上にマウントした場合とで比較した図である。 他の素子実装用基板の構造例について説明する模式断面図である。 その他の素子実装用基板の構造例について説明する模式断面図である。 その他の素子実装用基板の構造例について説明する模式図である。 面発光型半導体レーザの例を説明する斜視図である。 図14のII−II線に沿った断面図である。 共振器の上視図である。 上記面発光型半導体レーザに本実施形態の素子実装用基板を適用した例を示す模式断面図である。 他の構造の面発光型半導体レーザの上面図である。 図18の面発光型半導体レーザのA−A矢視方向の断面図である。 図18の面発光型半導体レーザのB−B矢視方向の断面図である。 面発光型半導体レーザを本実施形態の素子実装用基板に実装する際の例を示す模式断面図である。 複数の発光部がマトリクス状に配置された面発光型半導体レーザへの適用例を示す平面図である。 GLVを用いたプロジェクタ装置の構成を説明する模式図である。
符号の説明
1…半導体レーザ装置、10…半導体レーザ基板、20…基板、21…副基板、31…第1の接合部材、32…第2の接合部材、S…素子実装用基板

Claims (13)

  1. 子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を有する主基板と、
    前記凹部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、
    前記副基板の前記素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と、
    前記主基板の前記素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備え、
    前記第1の接合材料は前記第2の接合材料よりも硬い
    装基板。
  2. 前記第1の接合材料の融点は前記第2の接合材料の融点よりも高い
    請求項1記載の実装基板。
  3. 前記副基板は、前記主基板と異なる熱膨張係数を有す
    求項1記載の実装基板。
  4. 前記副基板の前記素子を実装する側の面に少なくとも1つの凹部が設けられ、該凹部の内部に別の副基板が設けられてい
    求項1記載の実装基板。
  5. 前記別の副基板の前記素子を実装する表面には、前記第1の接合材料および第2の接合
    材料と異なる接合材料が設けられ、
    前記前記第1の接合材料および第2の接合材料と異なる接合材料は、前記第1の接合材
    料よりも硬い
    請求項4記載の実装基板。
  6. 光共振器を構成する両端面のうち少なくとも一方の端面から光を出射する半導体レーザ
    素子と、当該半導体レーザ素子を実装する実装基板とを備え
    記実装基板は、前記半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を
    有する主基板と、前記凹部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、前記副基板の
    前記半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と、前記主基板の前記
    半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され、
    前記第1の接合材料は前記第2の接合材料よりも硬く、
    前記半導体レーザ素子の一部分は、前記副基板に接合され、
    前記半導体レーザにおける前記少なくとも一方の端面の部分は、前記主基板に接合され
    ている
    導体レーザ装置。
  7. 光共振器を構成する両端面のうち少なくとも一方の端面から光を出射する半導体レーザ
    素子と、当該半導体レーザ素子を実装する実装基板とを備え
    記実装基板は、前記半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を
    有する主基板と、前記凹部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、前記副基板の
    前記半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と、前記主基板の前記
    半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され、
    前記第1の接合材料は前記第2の接合材料よりも硬く、
    前記半導体レーザ素子の一部分は、前記主基板に接合され、
    前記半導体レーザにおける前記少なくとも一方の端面の部分は、前記副基板に接合され
    ている
    導体レーザ装置。
  8. 結晶成長方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子と、当該半導体レーザ素子を実装
    する実装基板とを備え
    記実装基板は、前記半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を
    有する主基板と、前記凹部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、前記副基板の
    前記半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と、前記主基板の前記
    半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され、
    前記第1の接合材料は前記第2の接合材料よりも硬く、
    前記半導体レーザ素子の中央部分は、前記副基板に接合され、
    前記半導体レーザ素子の周縁部分は、前記主基板に接合されている
    導体レーザ装置。
  9. 前記凹部および前記副基板は、一方向に延在する平面形状を有してい
    求項8記載の半導体レーザ装置。
  10. 前記凹部および前記副基板は、略円状の平面形状を有してい
    求項8記載の半導体レーザ装置。
  11. 結晶成長方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子と、当該半導体レーザ素子を実装
    する実装基板とを備え、
    前記実装基板は、前記半導体レーザ素子を実装する側の表面に少なくとも1つの凹部を
    有する主基板と、前記凹部の内部に設けられ少なくとも1つの副基板と、前記副基板の
    前記半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第1の接合材料と、前記主基板の前記
    半導体レーザ素子を実装する表面に設けられた第2の接合材料とを備えて構成され、
    前記第1の接合材料は前記第2の接合材料よりも硬く、
    前記半導体レーザ素子の中央部分は、前記主基板に接合され、
    前記半導体レーザ素子の周縁部分は、前記副基板に接合されている
    導体レーザ装置。
  12. 前記凹部および前記副基板は、一方向に延在する平面形状を有してい
    求項11記載の半導体レーザ装置。
  13. 前記凹部および前記副基板は、略円輪状の平面形状を有してい
    求項11記載の半導体レーザ装置。
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