JP4871324B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送風ファンの働きにより、清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された空気を送出口から送り出す構成の空気清浄装置に関する。
このような空気清浄装置として、特許文献1には、通風路10内に設けられたファン15と、空気中の塵埃の集塵手段12と、臭気成分の吸着手段13と、集塵手段12に捕捉した塵埃を焼却可能な温度に加熱する集塵手段再生温度と吸着手段13に吸着した臭気成分を分解する温度に加熱する吸着手段再生温度に設定するヒータ11を有する構成の空気清浄装置が開示されている。この空気清浄装置では、ヒータ11により吸着手段13、集塵手段12に捕捉された臭気や塵埃やウイルス、アレルゲンは焼却除去される。したがって吸着手段13や集塵手段12の交換やメンテナンスが不要となる。吸着手段13と集塵手段12の再生温度設定を別個に設けることにより無駄な電力消費を抑制し、吸着手段12の劣化を防止し、また、冬期以外での室温の上昇を抑制することができる。結果、塵埃やウイルス、アレルゲン、臭気を高効率で除去するとともに、長期間の利用が可能となると、されている。
この特許文献1には、集塵手段12の再生温度として約500℃以上とすることにより、カビがほぼ完全に焼却され、アレルゲンを焼却することができるとされている(段落〔0029〕)。さらに、ヒータとしては、通電により加熱されることが開示されていることから(段落〔0028〕)、所謂電気ヒータが使用されるものと考えられる。
特開平10−296036 号公報
発明者らは、上記特許文献1に記載の構造を模式的に作成し、その集塵手段に対する再生能力の検証を行った。この検証においては、ヒータ及びそのヒータにより加熱される集塵手段の各部位の温度を検証するとともに、実際に到達した温度状態で集塵手段内の各部位に捕集されている塵埃の状態を調べた。
このような検討の結果、例えば家庭用として採用可能な一般的な電気ヒータでは、当該電気ヒータを構成する部材(ヒータ部)は、確かに、上記の500℃以上の温度に到達できるものの、集塵手段の各部位に捕集されている塵埃を、満足のいく程度に焼却除去することができないことが判明した。
逆にほぼ満足いく程度にまで焼却除去しようとすると、電気ヒータとして特殊な高能力のものを採用する必要があるとともに、そのヒータ加熱時間も数十分以上とする必要が生じる等、設備費、エネルギーの有効利用といった点で、大きな問題があることが判明した。
さらに、集塵手段に捕集された集塵を、完全に焼却しようとした場合、送風手段を働かせた状態で、この処理を実行することとなるが、空気の送出口から、再生モードにおいては、高温の空気がそのまま、室内等に放出されてしまい、暖房機器に要求される空気温の上限を越えてしまい、適切でないことが判明した。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、集塵手段であるフィルターを加熱処理により再生させる再生動作モードを備えた空気清浄装置において、フィルターの各部位を十分な加熱状態に維持することで確実に焼却処理を実行できるとともに、焼却処理に際しても、送出口から高温の空気が吹き出されることがない空気清浄装置を得ることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る、送風ファンの働きにより、清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出す構成の空気清浄装置の第1特徴構成は、
前記フィルターがセラミックフィルターであり、前記セラミックフィルターの流入側端面に対向して設けられるガス燃焼式ヒータと、前記セラミックフィルターの流出側端面と前記送風ファンの吸込み口との間に、冷却用空気を取り込み可能な冷却用空気取り込み機構とを設け、
前記送風ファンが働き、前記ガス燃焼式ヒータが停止され、前記冷却用空気取り込み機構が非動作状態とされ、前記清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出す清浄動作モードと、
前記送風ファン、前記ガス燃焼式ヒータ及び前記冷却用空気取り込み機構が全て働き、前記清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出すとともに、前記セラミックフィルターが再生される再生動作モードとの間で、動作モードを切換え変更する制御機構を備えた点にある。
この構成の空気清浄装置は、制御機構の働きにより、通常の清浄化を実行する清浄動作モードと、セラミックフィルターを再生する再生動作モードとで動作する。ここで、清浄動作モードでは、セラミックフィルターに清浄対象の空気を通過させることで、空気を浄化する。一方、再生モードでは、清浄対象の空気がセラミックフィルターを通過する状態で、ガス燃焼式ヒータを作動させることで、セラミックフィルターに捕集されている塵埃等を燃焼除去することができる。ガス燃焼式ヒータを用いることで、比較的短時間に、塵埃等の燃焼除去が可能な温度(例えば、600℃以上)に、各所を到達させることが可能であり、空気の流れ方向に、この高温部を移動させながら、セラミックフィルターの各部位、全ての箇所で燃焼除去処理を完了することができる。
さらに、セラミックフィルターを通過した空気に関しては、これが高温となっているが、冷却用空気取り込み機構を働かせて、冷却用空気を取り込み、セラミックフィルターを通過した空気と混合することで、装置から流出する空気の温度を低下させることができる。
結果、上記第1特徴構成によれば、セラミックフィルターの再生を確実に行いながら、装置から送り出される空気に関しては、その温度を適切な温度に維持することができる。
本発明に係る空気清浄装置の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記送風ファンの吐出口から吐出される空気を外部に流出させる前記送出口を装置下部に備え、前記送風ファンの上側に前記セラミックフィルターを、前記セラミックフィルターの上側に前記ガス燃焼式ヒータを備えた点にある。
上記第2特徴構成によれば、二つの動作モードで共に働き、清浄動作モードでは清浄対象の空気のみであるが、再生動作モードでは冷却用空気まで吸引する必要がある送風ファンに関して、これが重量物となりやすいが、当該送風ファンを装置下部に配置することで装置全体の構造を安定化できる。さらに、上下方向中間にセラミックフィルターを備え、さらに、その上側にガス燃焼式ヒータを備えることで、比較的簡易な層状構造で、本願に係る空気清浄装置が有すべき機構を全て実現できる。
本発明に係る空気清浄装置の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記セラミックフィルターの前記流出側端面と前記送風ファンの吸込み口との間に、脱臭装置を設けた点にある。
上記第3特徴構成によれば、セラミックフィルターを通過して主に、ウイルス、カビ、花粉等の粒子成分が除去された空気の、臭気成分をも除去することができる。
本発明に係る空気清浄装置の第4特徴構成は、上記第3の特徴構成に加えて、前記冷却用空気取り込み機構の空気流下流側に前記脱臭装置を設ける点にある。
上記第4特徴構成によれば、再生動作モードにおいて、高温の空気が直接脱臭装置に到達するのを防止することができ、脱臭装置を高温から保護できる。
本発明に係る空気清浄装置の第5特徴構成は、上記第1〜4の特徴構成に加えて、
前記清浄動作モードにおいて、前記清浄化された空気を、前記清浄対象の空気が取り込まれた空間に戻し、
前記再生動作モードにおいて、再生動作を経て前記送風ファンから吐出される空気を、前記清浄対象の空気が取り込まれた空間とは異なった空間に戻すことにある。
上記第5特徴構成によれば、再生動作モードにおいて、清浄動作モードにおいて戻される空気より高温となっている空気を、異なった空間に戻すことで、清浄対象の空気が取り込まれた空間の温度状態を大きく変更することのない運転を実現できる。
以上、説明してきた構成において、清浄対象の空気がセラミックフィルターを通過する状態で、当該セラミックフィルターの各部位を、少なくとも異なったタイミングで、焼却除去に必要な温度、時間以上に維持して、セラミックフィルターに捕集された塵埃をガス燃焼式ヒータにより焼却処理する制御機構側の構成としては、以下の構成を採用できる。
1 取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの空気流れ方向の各部位を、少なくとも異なったタイミングで、前記セラミックフィルターにより捕集された粒子が焼却除去される温度及び時間以上に維持するものとする。
2 取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの各部位を、少なくとも異なったタイミングで、600℃〜800℃の範囲内の温度に、少なくとも4分から6分の範囲内の時間に維持するものとする。
3 取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの流出側端面の温度が最高温度に到達する前に、前記ガス燃焼式ヒータの燃焼停止が実行されるものとする。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本願に係る空気清浄装置1の概略構成を模式的に示したものであり、同図(a)(b)は、当該空気清浄装置1が、清浄動作モード及び再生動作モードでそれぞれ動作している状態を示している。ここで、清浄動作モードは、空気清浄装置1が空気aの清浄動作を行うモードであり、再生動作モードは、空気清浄装置1が空気aの浄化を行いながら、さらに、装置内に備えられているセラミックフィルター2の再生をも行うモードである。
1 空気清浄装置の概略構成
図1に示すように、空気清浄装置1は、概略方形の筺体3内に、所定の機器を備えて構成されている。図1からも判明するように、筺体3内は、その上下方向において、下から上に向けて、ファン室4、脱臭室5、集塵室6及びヒータ室7が位置するように構成されている。
最下部に位置するファン室4には開口が設けられており、この開口が清浄化された空気を送り出す送出口4aとされている。一方、最上部に位置するヒータ室7にも開口が設けられており、この開口が清浄対象の空気を取り込む取入口7aとされている。前記ファン室4には、送風ファン8が設けられており、前記取入口7aからの清浄対象の空気aの取り込み、前記送出口4aからの清浄化後の空気aの送り出しの用を果たすように構成されている。
従って、この空気清浄装置1では、送風ファン8の働きにより、取入口7aから取り込まれた空気aは、ヒータ室7、集塵室6、脱臭室5及びファン室4と順次流下し、送出口4aから送り出される。
以下、各室の構成に関して説明する。
ヒータ室
このヒータ室7は、本願に係る空気清浄装置1の最も高い位置に設けられる室であり、
その室内の上部に、本願にいうガス燃焼式ヒータ9である水平な燃焼面を有する面状バーナが備えられている。この面状バーナは、そのバーナ面のほぼ全面で鉛直下方に伸びる燃焼炎を形成して、下側に配設されるセラミックフィルター2の上端面(流入側端面)を加熱することができる。図1からも判明するように、このヒータ室7の側部には、前記取入口7aが開口されており、この取入口7aから取り込まれた空気aは、面状バーナの燃焼面側に導かれ、セラミックフィルター2に方向づけられるように構成されている。
集塵室
この集塵室6は、前記ヒータ室7の下側に設けられる室であり、この集塵室6内には、セラミックフィルター2が配設されている。このセラミックフィルター2の下端面が流出側端面となる。
ここで、このセラミックフィルター2は、ウオールフロー構造を有しており、0.3μm〜25μm程度の塵埃を捕集可能に構成されている。
室内浮遊粒子の除去率(%)に関しては、0.3〜0.5μmの粒子を83%程度、0.5〜1.0μmの粒子を95%程度、1.0〜5.0μmの粒子を99%程度、5.0〜10.0μmの粒子を99%程度、10.0〜25.0μmの粒子を100%除去する能力を有している。さらに、このセラミックフィルター2は、前記ヒータ室7に設けられている面状バーナにより、最高温度700〜800℃に加熱されても、十分に耐えうるフィルターである。
この集塵室6では、空気は、鉛直下方に向けて流れる。
脱臭室
この脱臭室5は、前記集塵室6の下側に設けられる室であり、この脱臭室5内には、脱臭装置10が配設されている。ここで、この脱臭装置10は、具体的には、脱臭用活性炭フィルターであり、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸等の臭気成分を吸着除去する。
図1に示すように、この脱臭室5の側部には、冷却用空気caを取り込み可能な冷却用空気取り込み機構11が設けられている。この冷却用空気取り込み機構11は、装置横方向に開口した開口ダクト11aと、この開口ダクト11aに設けられた開閉弁11bから構成されている。この開閉弁11bは、送風ファン8が働いている状態で、開状態とされることで、この開口ダクト11aを介して、外部の空気aを取り入れることができる。閉状態にあっては、脱臭室5が、集塵室6とファン室4とを連通するダクトとなるのみである。
ファン室
このファン室4は、装置の最下部に設けられる室であり、送風ファン8が配設されている。
送風ファン8の吸込み口8aは脱臭室5に向けられており、送風ファン8の吹出し口8bは前述の送出口4aに向けられている。従って、この送風ファン8が働くことにより、取入口7aもしくは、取入口7aと冷却用空気取り込み機構11との両方から、空気aを吸引し、送出口4aから吹き出すことができる。
本願に係る空気清浄装置1には、送風ファン8、ガス燃焼式ヒータ9、冷却用空気取り込み機構11に備えられる開閉弁11bを制御するための制御機構12(具体的には制御器)が備えられている。この制御機構12は、空気清浄装置の動作モードを、清浄動作モードと再生動作モードとの二つのモード間で切り換えるものである。このような動作モードの切換えに関しては、例えば、空気清浄装置を一日の内、朝から夜間まで、ほぼ一日清浄動作モードで運転して、就眠前、或いは、就眠に伴って、空気清浄装置を再生動作モードで運転して、一日に一回、セラミックフィルターの再生を行うようにすることができる。
清浄動作モードは、空気清浄装置1が、取入口7aから取り込んだ清浄対象の空気aを浄化して、送出口4aから送り出す動作モードであり、この動作モードでは、送風ファン8が働き、ガス燃焼式ヒータ9が停止され、冷却用空気取り込み機構11が非動作状態とされる(図1(a)参照)。
再生動作モードは、集塵動作によりその機能が低下したセラミックフィルター2を燃焼式ヒータ9による加熱で再生する動作モードであり、この動作モードでは、送風ファン8、ガス燃焼式ヒータ9及び冷却用空気取り込み機構11が全て働く状態とされる。結果、この動作モードでは、清浄対象の空気aを取入口7aから取り込み、フィルター2を通過させて清浄化し、清浄化された空気aを送出口4aから送り出すとともに、セラミックフィルター2が再生される(図1(b)参照)。この動作モードでは、さらに、冷却用空気取り込み機構11が働き、開口ダクト11aから冷却用空気caを取り込むことで、燃焼式ヒータ9が働くことにより、上昇した空気温を、例えば室内に戻しても問題のない温度まで低下させることができる。
空気清浄装置の性能
1 室内浮遊カビ
上記構成の空気清浄装置1において、取入口7a及び送出口4a、それぞれにおいて捕集した室内浮遊カビにより発現するコロニー数を調べた結果を示したのが、図2である。同図に示すように、取入側でのコロニー数161.1個/m3に対して、送出側でコロニー数が0となっており、室内浮遊カビがほぼ完全に除去できることが判る。
2 花粉
この空気清浄装置1において、取入口7aより純粋スギ花粉をふるいを使って分散させセラミックフィルター2に導入した結果での、セラミックフィルター2での捕捉量、送出口4aから送り出される空気中の花粉量を調べた。投入花粉量1gについて、セラミックフィルター2での捕捉量0.75g、送り出される空気中の花粉量0.03gであった。結果、この空気清浄装置1により、97%の花粉を除去することができる。
3 脱臭
この空気清浄装置1の脱臭能力に関して、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸について検証(JEM1467「家庭用空気清浄機」による)を行った結果を図3に示した。検証は、容積1m3の試験室内で30分連続運転した。この運転状態における空気清浄装置1の単位時間あたりの処理流量は、1.1m3/分 とした。結果、アンモニアについて91%の除去率を、アセトアルデヒドについて100%の除去率を、酢酸について95%の除去率となった。非常に良好な結果である。
セラミックフィルターの再生
先にも説明したように、本願の空気清浄装置1は、セラミックフィルター2の再生に、ガス燃焼式ヒータ9により得られる熱を利用する。この再生動作にあっては、送風ファン8、ガス燃焼式ヒータ9及び冷却用空気取り込み機構11が全て働く。但し、このモードにおけるガス燃焼式ヒータ9の動作形態は、本願独特のものとされている。
図4は、時間領域(横軸(分))における、セラミックフィルター2の流出側端面2aと、ファン室4との温度変化(縦軸(℃))を調べた結果である。この図において、「燃焼ON」と記載しているのが「ガス燃焼式ヒータの燃焼開始の時点」を、「燃焼OFF」と記載しているのが「ガス燃焼式ヒータの燃焼終了の時点」を示している。
図5は、図1に対応した本願に係る空気清浄装置1において、経時的な最高温域の移動状況を模式的に示したものである。
図4、図5からも判明するように、再生動作モードの開始に伴って、ガス燃焼式ヒータ9の燃焼が開始され、セラミックフィルター2の流入側がその最高温に到達する。この段階では、セラミックフィルター2の上下方向中央側、あるいは流出側は最高温には到達していない。そして、所定時間の経過後、ガス燃焼式ヒータ9の燃焼が停止される。図4からも判明するように、この停止時点は、例えば、セラミックフィルター2の流出側端面2aの温度は、未だ最高温に到達する前の状態にある。そして、時間の経過とともに、最高温域は、下降して、流出側端面2aに到達する。この状態で、本願にいう最高温度は、600〜700℃程度の温度域である。
一方、図4の記載からも判明するように、ファン室4の温度は、ほぼ75℃以下に保たれる。
ガス燃焼式ヒータの燃焼制御及び冷却用空気取り込み機構の制御
先に説明した制御機構12(制御器)による、ガス燃焼式ヒータ9の燃焼制御、冷却用空気取り込み機構11の制御は、下記のような形態となっている。
1 取入口7aから清浄対象の空気が流入し、さらに、冷却用空気取り込み機構11から冷却用空気caが取り込まれる状態で、セラミックフィルター2の空気流れ方向の各部位を、少なくとも異なったタイミングで、セラミックフィルター2により捕集された粒子が焼却除去される温度及び時間以上に維持する。
2 取入口7aから清浄対象の空気が流入し、さらに、冷却用空気取り込み機構11から冷却用空気caが取り込まれる状態で、セラミックフィルター2の各部位を、少なくとも異なったタイミングで、600℃〜800℃の範囲内の温度に、少なくとも4分から6分の範囲内の時間維持する。現実には、昇温と降温を合わせて、最低、20分程度が必要となる。
3 取入口7aから前記清浄対象の空気が流入し、さらに、冷却用空気取り込み機構11から冷却用空気caが取り込まれる状態で、セラミックフィルター2の流出側端面の温度が最高温度に到達する前に、ガス燃焼式ヒータ9の燃焼停止を実行する。
このように動作形態を採用することで、セラミックフィルター2を良好に再生できる。
上記のセラミックフィルター2の再生に関して、セラミックフィルター2に捕集されている室内空中浮遊塵あるいは、純粋スギ花粉に対する再生温度の影響について発明者らが行った実証結果を説明する。
室内空中浮遊塵
別途、サイクロン集塵機で捕捉した室内空中浮遊塵50mgを、検証対象とした温度(200℃、400℃、600℃及び800℃)で、最大10分処理した場合の残存率(%)を示したのが、図6である。
この検証の結果、室内空中浮遊塵に関しては、少なくとも600〜800℃で、4分以上加熱処理する必要があることが判る。
純粋スギ花粉
別途入手した純粋スギ花粉0.5gを、検証対象とした温度(室温、200℃、400℃、600℃及び800℃)で、最大10分処理した場合の重量の減少量(%)を示したのが、図7である。
この検証の結果、純粋スギ花粉に関しても、少なくとも600〜800℃程度で、4分以上加熱処理する必要があることが判る。
セルロースパウダー及び花粉
本願の係るセラミックフィルター2に、セルロースパウダー及び花粉を所定量(0.5〜4g)捕捉させて、セラミックフィルター2の再生処理を行った結果を、図8に示した。図8では、セルロースパウダーについては、再生温度として、室温、222℃、622℃での再生処理結果を示し、花粉に関しては、再生温度として523℃の結果を示す。
図8から判明するように、これまで説明してきた再生温度である600℃〜800℃の温度としてやれば、セルロースパウダー、花粉の両方とも、常温からの昇温、常温への降温を含めて約30分の処理時間で、99%以上、捕捉粒子を除去できることが判る。
〔別実施形態〕
これまで説明してきた空気清浄装置では、清浄動作モードで、清浄対象の空気を取り入れる空間と、清浄化した空気を送り出す空間とは、同一の空間(例えば家庭の居室)であり、さらに、再生動作モードでの、清浄化した空気を送り出す空間に、上記同一の空間が含まれる場合があることを前提として説明した。
しかしながら、本願に係る空気清浄装置では、ガス燃焼式ヒータを使用するため、送出口から送り出される空気は、再生動作モードでは、自ずと例えば、室温より高温側に振れる。このような構成で、本願の空気清浄装置が夏場に、家庭の室内で使用された場合、室内温が上昇し好ましくない。
そこで、清浄動作モードにおいて、清浄化された空気を、清浄対象の空気が取り込まれた空間(例えば、各家庭の室内)に戻し、再生動作モードにおいて、再生動作を経て送風ファンから吐出される空気を、清浄対象の空気が取り込まれた空間とは異なった空間(例えば、屋外空間)に戻す構成を取るのが好ましい。
図9は、図1に対応して、この別実施形態における、清浄動作モードと再生動作モードとの送出口4aより下流側の放出状態を示したものである。この例では、放出路13に切換弁14を設け、清浄動作モードでは、清浄化された空気を、清浄対象の空気が取り込まれた空間S1に戻し、再生動作モードでは、清浄対象の空気が取り込まれた空間Sとは異なった空間S2に戻している。
集塵手段であるフィルターを加熱処理により再生させる再生動作モードを備えた空気清浄装置において、フィルターの各部位を十分な加熱状態に維持することで確実に焼却処理を実行できるとともに、焼却処理に際しても、送出口から高温の空気が吹き出されることがない空気清浄装置を得ることができた。
本願に係る空気清浄装置の構造と、その清浄動作モードと再生動作モードでの動作状態を示す説明図 室内浮遊カビの除去性能の検証結果を示す図 脱臭性能の検証結果を示す図 再生動作モードでの再生動作時刻と温度との関係を示す図 再生動作モードでの高温部の移動状況を説明する説明図 処理温度と室内空中浮遊塵の残存率との検証結果を示す図 処理温度と純粋スギ花粉の重量減少率との検証結果を示す図 再生動作後のセルロースパウダー又は花粉の除去率の検証結果を示す図 別実施形態の空気清浄装置の清浄動作モードと再生動作モードでの動作状態を示す説明図
符号の説明
1:空気清浄装置
2:セラミックフィルター
4:ファン室
4a:送出口
5:脱臭室
6:集塵室
7:ヒータ室
7a:取入口
8:送風ファン
9:ガス燃焼式ヒータ
10:脱臭装置
11:冷却用空気取り込み機構
12:制御機構

Claims (8)

  1. 送風ファンの働きにより、清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出す構成の空気清浄装置であって、
    前記フィルターがセラミックフィルターであり、前記セラミックフィルターの流入側端面に対向して設けられるガス燃焼式ヒータと、前記セラミックフィルターの流出側端面と前記送風ファンの吸込み口との間に、冷却用空気を取り込み可能な冷却用空気取り込み機構とを設け、
    前記送風ファンが働き、前記ガス燃焼式ヒータが停止され、前記冷却用空気取り込み機構が非動作状態とされ、前記清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出す清浄動作モードと、
    前記送風ファン、前記ガス燃焼式ヒータ及び前記冷却用空気取り込み機構が全て働き、前記清浄対象の空気を取入口から取り込み、フィルターを通過させて清浄化し、清浄化された前記空気を送出口から送り出すとともに、前記セラミックフィルターが再生される再生動作モードとの間で、動作モードを切換え変更する制御機構を備えた空気清浄装置。
  2. 前記送風ファンの吐出口から吐出される空気を外部に流出させる前記送出口を装置下部に備え、前記送風ファンの上側に前記セラミックフィルターを、前記セラミックフィルターの上側に前記ガス燃焼式ヒータを備えた請求項1記載の空気清浄装置。
  3. 前記セラミックフィルターの前記流出側端面と前記送風ファンの吸込み口との間に、脱臭装置を設けた請求項1又は2記載の空気清浄装置。
  4. 前記冷却用空気取り込み機構の空気流下流側に前記脱臭装置を設けた請求項3記載の空気清浄装置。
  5. 前記清浄動作モードにおいて、前記清浄化された空気を、前記清浄対象の空気が取り込まれた空間に戻し、
    前記再生動作モードにおいて、再生動作を経て前記送風ファンから吐出される空気を、前記清浄対象の空気が取り込まれた空間とは異なった空間に戻す請求項1〜4の何れか一項記載の空気清浄装置。
  6. 前記制御機構が前記ガス燃焼式ヒータの燃焼制御を実行する構成で、
    前記取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの空気流れ方向の各部位を、少なくとも異なったタイミングで、前記セラミックフィルターにより捕集された粒子が焼却除去される温度及び時間以上に維持可能とされている請求項1〜5の何れか一項記載の空気清浄装置。
  7. 前記制御機構が前記ガス燃焼式ヒータの燃焼制御を実行する構成で、
    前記取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの各部位を、少なくとも異なったタイミングで、600℃〜800℃の範囲内の温度に、少なくとも4分から6分の範囲内の時間に維持可能に構成されている請求項6記載の空気清浄装置。
  8. 前記制御機構が前記ガス燃焼式ヒータの燃焼制御を実行する構成で、
    前記取入口から前記清浄対象の空気が流入し、さらに、前記冷却用空気取り込み機構から前記冷却用空気が取り込まれる状態で、前記セラミックフィルターの流出側端面の温度が最高温度に到達する前に、前記ガス燃焼式ヒータの燃焼停止が実行される請求項6又は7記載の空気清浄装置。
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