JP4869977B2 - 下層膜用組成物及び多層レジストパターン形成方法 - Google Patents

下層膜用組成物及び多層レジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子や液晶表示素子の製造プロセス等において、フォトレジスト膜の下層に下層膜を形成するために用いられる下層膜用組成物、及びこの下層膜用組成物を用いた多層レジストパターン形成方法に関する。
近年、半導体デバイス分野においては、デバイスの高集積化や微細化に伴い、露光光の短波長化が進んでいる。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザー(248nm)が導入され、さらに、ArFエキシマレーザー(193nm)が導入され始めている。また、それよりも短波長のFエキシマレーザー(157nm)や、EUV(極紫外線)、電子線、X線等についても検討が行われている。
このような短波長の露光光を用いた場合、露光時に基板から反射する反射光が大きくなる。そのため、基板からの反射によって生じる定在波や乱反射の影響により、レジストパターンに局所的な歪み、例えばレジストパターン側壁のスタンディングウェーブ(SW)が生じたり、寸法精度の劣化が生じたりする等の問題があった。
このような問題を抑制する方法の1つとして、フォトレジスト膜の下層に反射防止能を有する下層膜(反射防止膜)を介在させるBARC(Bottom Anti−Reflective Coating)法が行われている(特許文献1参照)。反射防止膜の用途において、下層膜を形成するための下層膜用組成物としては、一般に、被膜形成用樹脂、反射光を吸光するための吸光性物質、それらを熱架橋するための架橋剤等を含有する組成物が用いられている。現在、例えばKrFやArF等のエキシマレーザー光を照射光として用いる場合における下層膜用組成物の被膜形成用樹脂としては、主にアクリル樹脂が用いられている。
また、露光装置の面からも、解像度のさらなる向上のためにレンズの開口数(NA)を大きくすることも考えられている。しかしながら、NAが大きくなると、焦点深度幅が小さくなってしまうので、例えば基板表面に微細な歪みや凹凸がある等の理由によりフォトレジスト層に歪みや膜厚の差がある場合には、微細なパターンを正確に形成することが困難になる。そのため、ある程度の焦点深度幅が必要になるため、NAを大きくするには限度があった。
これに対して、フォトレジスト膜の下層に下層膜(平坦化膜)を設け、レジスト塗布面を平坦化することにより、平坦で均一な厚さのフォトレジスト層を形成することが行われている(特許文献2参照)。このような平坦化技術により、NAを大きくしてさらに微細なパターンを形成可能となる。平坦化の用途において、下層膜用組成物には、基板表面の微細な歪みや凹凸の埋め込みが可能な埋め込み性が必要とされる。現在、平坦化用途における下層膜用組成物の被膜形成用樹脂としては、主にポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂が用いられている。
一方、高アスペクト比のパターンを形成する手段として、3層レジスト法が知られている(特許文献3参照)。3層レジスト法では、シリコン基板等の基板上に下層膜用組成物を塗布し、これを加熱して成膜することにより下層膜を設け、その上層にシリカ系の無機膜からなる中間膜を設けた後、さらにその上層にフォトレジスト膜を設ける。そして、通常のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとして中間膜をフッ化炭素系ガス等によりエッチングし、中間膜にパターンを転写する。さらに、パターン化されたフォトレジスト膜及び中間膜をマスクとして下層膜を酸素プラズマによりエッチングし、下層膜にパターンを転写する。このようにして、基板上に高アスペクト比の多層のレジストパターンが形成される。その後、この多層のレジストパターンをマスクとして基板をフッ化炭素系ガス等によりエッチングすることで、基板にパターンを形成することができる。
また、3層レジスト法よりも工程数が少ない点で優れた2層レジスト法も提案されている(特許文献4、5参照)。2層レジスト法では、シリコン基板等の基板上に3層レジスト法と同様にして下層膜を設けた後、その上層にシリコン含有ポリマーを含有するフォトレジスト膜を設ける。そして、通常のフォトリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとして下層膜を酸素プラズマによりエッチングし、下層膜にパターンを転写する。このようにして、基板上に高アスペクト比の多層のレジストパターンが形成される。その後、この多層のレジストパターンをマスクとして基板をフッ化炭素系ガス等によりエッチングすることで、基板にパターンを形成することができる。
3層レジスト法、2層レジスト法等の多層プロセス用途において、下層膜用組成物には、下層膜に形成されるパターンの形状を良好にするために、酸素プラズマによるエッチレートが速すぎないこと、すなわちある程度の酸素プラズマエッチング耐性が必要とされる。また、基板に形成されるパターンの形状を良好にするために、フッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が必要とされる。現在、多層プロセス用途における下層膜用組成物の被膜形成用樹脂としては、主にノボラック型のフェノール樹脂が用いられている。
特開平10−228113号公報 特開平6−35201号公報 特開2001−51422号公報 特開昭61−239243号公報 特開昭62−25744号公報 特開2005−156816号公報
しかしながら、一般にノボラック型のフェノール樹脂は、KrF、ArF等のエキシマレーザー光といった短波長の露光光に対する反射率が高い。そのため、このような樹脂を用いた下層膜は、例えばKrF、ArF等のエキシマレーザー光による露光を行った場合に、定在波等の影響を十分に防止できない。
そこで、KrF、ArF等のエキシマレーザー光といった短波長の露光光に対する反射率を低下させたものとして、下記一般式で表される構成単位を有するフェノール樹脂を含有する下層膜用組成物が提案されている(特許文献6参照)。
[式中、Rは脂環式基を表し、Rはナフチル基又はアントリル基を表し、nは0又は1を表す。]
しかしながら、特許文献6に記載されている樹脂も、反射の問題を解消するには不十分であり、下層膜の光学パラメータ(屈折率(n値)、消衰係数(k値))の調整が困難であった。
また、特許文献6に記載されている樹脂を用いた場合には、最終的に基板をエッチングする際に、ウィグリングと呼ばれる多層レジスト膜のパターンの揺れ(パターンの幅方向のうねり)が生じ、所望のパターンを基板に形成することが困難であった。
一方、反射防止や平坦化の用途において用いられるアクリル樹脂は、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が低く、上述のような多層プロセス用途に用いることができなかった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、短波長の露光光に対する反射率が低く、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性にも優れた下層膜を形成するための下層膜用組成物、及びこの下層膜用組成物を用いた多層レジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、下層膜用組成物の被膜形成用樹脂として特定の共重合体を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
本発明の第一の態様は、フォトレジスト膜の下層に下層膜を形成するために用いられる下層膜用組成物であって、下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)とを含む共重合体を含有することを特徴とする下層膜用組成物である。
[式中、R、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rはナフチレン基又はアントリレン基を表す。]
本発明の第二の態様は、本発明の下層膜用組成物を用いて下層膜を形成し、前記下層膜上に、少なくとも1層のフォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジスト膜を選択的に露光し、現像して前記フォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、前記レジストパターン上から酸素プラズマによりエッチングし、前記下層膜に前記レジストパターンを転写する多層レジストパターン形成方法である。
本発明の下層膜用組成物、及びこの下層膜用組成物を用いた多層レジストパターン形成方法によれば、KrF、ArF等のエキシマレーザー光といった短波長の露光光に対する反射率が低く、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性にも優れた下層膜を形成することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
≪下層膜用組成物≫
<共重合体(A)>
本発明の下層膜用組成物は、フォトレジスト膜の下層に下層膜を形成するために用いられるものであり、下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)とを含む共重合体(A)を含有することを特徴とする。
[式中、R、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rはナフチレン基又はアントリレン基を表す。]
構成単位(A1)は、ビニルナフタレン若しくはその誘導体、又はビニルアントラセン若しくはその誘導体から誘導される構成単位である。この構成単位(A1)は、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性に優れることから、構成単位(A1)を含む共重合体(A)を含有する下層膜は、多層プロセス用途に好適に用いることができる。
この構成単位(A1)のうち、Rがナフチレン基であるものを誘導するモノマーとしては、1−ビニル−3−ヒドロキシナフタレン、1−ビニル−4−ヒドロキシナフタレン、1−ビニル−5−ヒドロキシナフタレン、1−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン、1−ビニル−7−ヒドロキシナフタレン、2−ビニル−4−ヒドロキシナフタレン、2−ビニル−5−ヒドロキシナフタレン、2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン、2−ビニル−7−ヒドロキシナフタレン、2−ビニル−8−ヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
また、Rがアントリレン基であるものを誘導するモノマーとしては、2−ビニル−6−ヒドロキシアントラセン、2−ビニル−7−ヒドロキアントラセン、2−ビニル−5−ヒドロキシアントラセン、2−ビニル−8−ヒドロキシアントラセン、1−ビニル−6−ヒドロキシアントラセン、1−ビニル−7−ヒドロキシアントラセン、1−ビニル−5−ヒドロキシアントラセン、1−ビニル−8−ヒドロキシアントラセン等が挙げられる。
これらの中でも、Rがナフチレン基であるものがより好ましく、2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレンが最も好ましい。
構成単位(A2)は、ヒドロキシスチレン又はその誘導体から誘導される構成単位である。この構成単位(A2)は、248nm以下の波長に非常に強い吸収を持つため、構成単位(A2)を含む共重合体(A)を含有する下層膜は、KrF、ArF等のエキシマレーザー光といった短波長の露光光を用いる場合の反射防止膜として好適に用いることができる。
この構成単位(A2)を誘導するモノマーとしては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン等が挙げられる。これらの中でも、p−ヒドロキシスチレンがより好ましい。
構成単位(A1)と構成単位(A2)との比率は、モル比で90:10〜50:50が好ましく、80:20〜60:40がより好ましい。構成単位(A1)の比率を50モル%以上とすることで、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性を向上させることができる。また、構成単位(A2)の含有比率を10モル%以上とすることで、消衰係数(k値)を低くすることができ、所望の光学パラメータを有する下層膜の形成を行うことができる。
共重合体(A)には、他のモノマーから誘導される構成単位(A3)を含めてもよい。他のモノマーとしては、例えば、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基及びエステル結合を有する化合物等が挙げられる。
この構成単位(A3)の共重合体(A)における比率は、全構成単位に対して20モル%以下であることが好ましい。20モル%以下とすることにより、所望の光学パラメータを有し、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性にも優れた下層膜を形成することができる。
共重合体(A)の質量平均分子量は、特に限定されないが、2000〜50000であることが好ましく、4000〜20000であることがより好ましい。質量平均分子量を50000以下とすることにより、微細な凹凸を有する基板等に対する埋め込み特性が良好となり、特に平坦化の用途に用いる場合に好適である。また、質量平均分子量を2000以上とすることにより、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が優れたものとなる。なお、後述する架橋剤成分(B)を含有することで、架橋構造を形成し成膜性が向上するため、質量平均分子量が2000未満の共重合体(A)を用いても、エッチング耐性に優れた下層膜を形成することができる。
<架橋剤成分(B)>
本発明の下層膜用組成物は、さらに、架橋剤成分(B)を含有することが好ましい。架橋剤成分(B)を含有することにより、下層膜の成膜性が向上する。下層膜の成膜性が向上すると、下層膜の上層にレジスト組成物を塗布してフォトレジスト膜を形成する際のインターミキシングの発生を低減することができる。
架橋剤成分(B)としては、特に限定されず、これまでに知られているアルコキシメチル化メラミンからなる架橋剤、アルコキシメチル化尿素からなる架橋剤、グリコールウリルからなる架橋剤等が挙げられる。これらの架橋剤の中でも、N位が、架橋形成基であるヒドロキシアルキル基及び/又は低級アルコキシアルキル基で置換されたグリコールウリルが好ましい。このグリコールウリルからなる架橋剤は、基板とフォトレジスト膜との間に下層膜を設ける構成において、フォトレジスト膜に形成されるレジストパターンの裾ひき形状、エッジラフネスの低減、T型形状断面等の形状不良を改善することができる。この場合、オニウム塩を組み合わせることが好ましい。
上記グリコールウリルからなる架橋剤は、グリコールウリルとホルマリンとを縮合反応させることにより、また、この反応生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。このような架橋剤としては、例えばモノ,ジ,トリ,又はテトラヒドロキシメチルグリコールウリル、モノ,ジ,トリ,又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ,又はテトラエトキシメチルグリコールウリル、モノ,ジ,トリ,又はテトラプロポキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ,又はテトラブトキシメチル化グリコールウリル等がある。特には、そのトリ体やテトラ体が好ましい。なお、このような架橋剤は、例えば市販品「MX270」(商品名)(三和ケミカル社製)として入手することができる。これらのものはトリ体、テトラ体が殆どであり、また、単量体、二量体、三量体の混合物である。
この架橋剤成分(B)は、共重合体(A)100質量部に対し、好ましくは3〜50質量部、より好ましくは10〜20質量部の割合で配合される。3質量部以上であると、架橋形成が進みやすい。50質量部以下であると、ArF、KrF等のエキシマレーザー光に対する反射率を充分に低減でき、また、レジスト組成物の保存安定性や感度の経時的劣化が生じにくい。
<その他の成分>
本発明の下層膜用組成物は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、共重合体(A)等に対して混和性のある添加剤、例えば、塗布性の向上やストリエーション防止のための界面活性剤や、露光光に対して吸収を有し、基板からの反射によって生じる定在波や乱反射を防止しうる吸光性物質、下層膜の性能を改良するための付加的樹脂、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤等を含有してもよい。
界面活性剤としては、XR−104(大日本インキ社製)等のフッ素系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
吸光性物質としては、これまで下層膜や反射防止膜の成分として用いられているものの中から任意に選んで使用することができる。これらの吸光性物質は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<溶剤>
本発明の下層膜用組成物は、前述の共重合体(A)、架橋剤成分(B)等の全ての成分を適当な溶剤に溶解して溶液の形態で用いるのが好ましい。
このような溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、1,1,1−トリメチルアセトン等のケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、又はこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、若しくはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類及びその誘導体、ジオキサン等の環状エーテル類、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類等を挙げることができる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の下層膜用組成物の固形分濃度は、2〜40質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
≪下層膜≫
本発明の下層膜用組成物は、フォトレジスト膜の下層に下層膜を形成するために用いられる。本発明の下層膜用組成物を用いて形成された下層膜は、酸素プラズマやフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性に優れる。また、本発明の下層膜用組成物を用いて形成された下層膜は、屈折率(n値)が1.4〜2.0、より好ましくは1.55〜1.7、消衰係数(k値)が0.08〜0.2、という優れた光学特性を有する。
下層膜の厚さは、反射防止膜として用いる場合は、好ましくは30〜500nm、より好ましくは50〜400nmであり、平坦化膜として用いる場合は、好ましくは100〜1000nm、より好ましくは200〜600nmであり、多層プロセスに用いる場合は、好ましくは200nm以上である。
下層膜は、例えば後述するように、共重合体(A)、架橋剤成分(B)等の全ての成分を上述したような溶剤に溶解して調製した下層膜用組成物を基板上に塗布することにより形成することができる。
≪中間膜≫
3層レジスト法を行う場合には、下層膜の上層にシリカ系の無機膜からなる中間膜が設けられる。この中間膜を形成するために用いられる中間膜用組成物としては、特に限定されないが、下記一般式(3)で表される構成単位と下記一般式(4)で表される構成単位とを含むシロキサンポリマーAと、下記一般式(5)で表される構成単位と下記一般式(6)で表される構成単位とを含むシロキサンポリマーBとを含有するものが、フォトレジスト膜とのマッチングが良好であることから好ましい。
[式中、R、R、Rはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシル基、若しくはアルキル基、又はヒドロキシル基、ポリエーテル基、カルボニル基、エステル基、ラクトン基、アミド基、エーテル基、及びニトリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する1価の有機基を表し、1分子中で複数のR同士、R同士、及びR同士が異なっていてもよい。また、a及びbはそれぞれ0〜2の整数を表す。]
[式中、R、Rはそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシル基、若しくはアルキル基、又はヒドロキシル基、ポリエーテル基、カルボニル基、エステル基、ラクトン基、アミド基、エーテル基、及びニトリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する1価の有機基を表し、1分子中で複数のR同士、及びR同士が異なっていてもよい。Rはナフチル基、アントラセン基、又はフェナントレン基を表す。R10は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。また、c及びdはそれぞれ0〜2の整数を表す。]
上記一般式(3)で表される構成単位と上記一般式(4)で表される構成単位との比率は、モル比で5:95〜95:5が好ましい。また、上記シロキサンポリマーAは、質量平均分子量が500〜400000であることが好ましい。
一方、上記一般式(5)で表される構成単位と上記一般式(6)で表される構成単位との比率は、モル比で40:60〜60:40が好ましい。また、上記シロキサンポリマーBは、質量平均分子量が300〜8000であることが好ましい。
中間膜用組成物において、シロキサンポリマーAとシロキサンポリマーBとの比率は、
シロキサンポリマーA100質量部に対してシロキサンポリマーBが10〜1000質量部であることが好ましい。
中間膜用組成物は、さらに、架橋剤成分、酸発生剤成分、界面活性剤等を含有してもよい。また、中間膜用組成物は、前述のシロキサンポリマーA,B等の全ての成分を適当な溶剤に溶解して溶液の形態で用いるのが好ましい。
≪フォトレジスト膜≫
下層膜又は中間膜の上層に設けられるフォトレジスト膜を形成するために用いられるレジスト組成物としては、特に制限されない。例えば、ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂とを含有する非化学増幅型のポジ型レジスト組成物や、酸の作用によりアルカリ可溶性が変化する樹脂成分と露光により酸を発生する酸発生剤成分とを含有する化学増幅型レジスト組成物等を用いることができる。
特に、KrF、ArF等のエキシマレーザーや、それよりも短波長の光源を用いる場合には、微細解像性に優れることから、化学増幅型レジスト組成物が好ましく用いられる。
化学増幅型レジスト組成物には、酸発生剤と、酸解離性溶解抑制基を有し、酸によりアルカリ溶解性が増大するアルカリ不溶性樹脂とを含有するポジ型のものと、酸発生剤と、架橋剤と、アルカリ可溶性樹脂とを含有するネガ型のものとがある。ポジ型の場合、レジストパターン形成時に露光により酸発生剤から酸が発生すると、かかる酸が酸解離性溶解抑制基を解離させることによりアルカリ可溶性となる。一方、ネガ型の場合、露光により酸が発生すると、かかる酸が作用して、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤との間で架橋が起こりアルカリ不溶性となる。
KrF用の化学増幅型レジスト組成物としては、t−ブトキシカルボニル基等の溶解抑制基を有するポリヒドロキシスチレン等を含有するものが知られている。ArF用の化学増幅型レジスト組成物としては、メタクリル樹脂の側鎖にアダマンチル基等の脂肪族多環式基を導入したものや、主鎖にノルボルニル基等の脂肪族多環式基を含む樹脂等を含有するものが知られている。
なお、2層レジスト法を行う場合は、例えば特開昭61−239243号公報、特開昭62−25744号公報に記載されているようなシリコン含有ポリマーを含有する化学増幅型レジストを用いることが好ましい。一方、3層レジスト法を行う場合には、シリコン含有ポリマーを含有するものに限定されず、上述したArF用又はKrF用等の化学増幅型レジスト組成物等の任意のレジスト組成物が使用可能である。
≪多層レジストパターン形成方法≫
本発明の多層レジストパターン形成方法は、本発明の下層膜用組成物を用いて下層膜を形成し、下層膜上に、少なくとも1層のフォトレジスト膜を形成し、フォトレジスト膜を選択的に露光し、現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成した後、レジストパターン上から酸素プラズマによりエッチングし、下層膜にレジストパターンを転写するものである。
先ず、基板上に本発明の下層膜用組成物をスピンナー等により塗布する。その後、150〜300℃の温度で加熱することによって成膜し、200nm以上、より好ましくは250〜500nmの膜厚の下層膜を形成する。この下層膜は、加熱による成膜(焼成)により、アルカリに対して不溶となる。また、有機溶剤に対する耐性も高まり、下層膜上にレジスト組成物を塗布してフォトレジスト層を形成する際にインターミキシングが生じにくくなる。
基板としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。基板材料としては、例えばシリコン、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属や、ガラス等が挙げられる。また、下層膜は、これら基板に所定の配線パターンや段差が形成されたものに形成してもよい。配線パターンの材料としては、例えば珪素、銅、ハンダ、クロム、アルミニウム、ニッケル、金、又はこれらの合金等が使用可能である。また、下層膜は基板上に形成するのみでなく、基板上に形成された平坦化膜、層間絶縁膜等の上に形成してもよい。
次いで、3層レジスト法を行う場合には、下層膜上に中間膜用組成物をスピンナー等により塗布する。その後、150〜300℃の温度で加熱することによって成膜し、15〜200nmの膜厚の中間膜を形成する。
そして、下層膜上又は中間膜上にレジスト組成物をスピンナー等により塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベークを40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、フォトレジスト膜を形成する。フォトレジスト膜の厚さは、好ましくは10〜500nm、より好ましくは30〜300nmである。特に、シリコン含有ポリマーを含有する化学増幅型レジストを用いる場合は、好ましくは100〜200nm、より好ましくは130〜170nmである。
その後、このフォトレジスト膜に対し、例えばArF露光装置等により、ArFエキシマレーザー光を、所望のマスクパターンを介して選択的に露光する。化学増幅型レジスト組成物を用いる場合は、露光後、PEB(露光後加熱)を、80〜150℃の温度条件下、40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。
露光光としては、特にKrF、ArFエキシマレーザー光が好ましいが、それよりも長波長のg線やi線、それよりも短波長のFレーザー光、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線等の放射線であってもよい。
次いで、このフォトレジスト膜をアルカリ現像液、例えば0.05〜10質量%、好ましくは0.05〜3質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このとき、レジスト組成物がポジ型であれば露光部分が、ネガ型であれば未露光部分が選択的に溶解除去されて、マスクパターンに忠実なレジストパターンが形成される。このようにして、フォトレジスト膜に、マスクパターンに忠実なレジストパターンを形成する。
そして、2層レジスト法のときは、得られたレジストパターンをマスクパターンとして、下層膜を酸素プラズマによりエッチングし、下層膜に当該レジストパターンを転写する。3層レジスト法のときは、中間膜をフッ化炭素系ガス等によりエッチングした後、同様にして下層膜を酸素プラズマによりエッチングし、下層膜に当該レジストパターンを転写する。
このような本発明の多層レジストパターン形成方法によれば、形成される下層膜の、KrF、ArFエキシマレーザー光等の短波長の露光光に対する反射率が低減されているため、フォトレジスト膜に、垂直性の高い、マスクパターンに忠実なレジストパターンを形成することができる。
また、下層膜の酸素プラズマエッチング耐性が高いため、フォトレジスト膜のレジストパターンを下層膜に転写した際、下層膜に形成されるパターンの形状が良好なものとなる。
さらに、下層膜のフッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が高いため、多層のレジストパターンをマスクとして基板をフッ化炭素系ガス等によりエッチングした際、基板に形成されるパターンの形状が良好なものとなる。
なお、本発明の下層膜用組成物は、このような2層レジスト法、3層レジスト法等のほか、通常の反射防止、平坦化等の用途にも使用可能である。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1>
下記式(7)で表される2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレンから誘導される構成単位と、下記式(8)で表されるp−ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位との共重合した共重合体(A−1)を以下のようにして合成した。
(共重合体(A−1)の合成)
パラアセトキシスチレン4.76g、2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン20.00gを37.14gの乳酸エチルに溶解させた。次いで5モル%の重合開始剤V−601(商品名、和光純薬社製)を加えて溶解させた。これを窒素雰囲気下、6時間かけて、80℃に加熱した乳酸エチル20.63gに滴下した。滴下終了後、反応液を1時間加熱撹拌し、その後、反応液を室温まで冷却し、反応を終了させた。
反応終了後、ヒドラジン水溶液にてアルカリ加水分解し、大量の水に滴下し、洗浄・中和した。得られた沈殿物を濾過し、その濾過物を大量の水/メタノール溶液で洗浄する操作を2回行い、得られた湿粉を回収し、減圧乾燥することにより目的とする茶色化合物(共重合体(A−1))を13g得た。
この茶色化合物のGPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は9300、分子量分散度は2.48であり、600MHz 13C−NMRから求めたポリマー組成は式(7)の構成単位/式(8)の構成単位=75/25(モル比)であった。
この共重合体(A−1)と、グリコールウリル系架橋剤(製品名:ニカラックMX270、三和ケミカル社製)(B−1)と、添加剤(製品名:キャタリスト602、日本サイテック社製)(Z−1)と、フッ素系界面活性剤(製品名:XR−104、大日本インキ社製)(Z−2)とを表1の組成で混合し、固形分濃度が12質量%となるように溶剤を加え、下層膜用組成物を調製した。
<実施例2>
共重合体(A−1)の代わりに、上記式(7)で表される構成単位と上記式(8)で表される構成単位とが60:40のモル比で共重合した共重合体(A−2)(質量平均分子量8700)を用いたほかは、実施例1と同様にして、表1の組成で固形分濃度が12質量%の下層膜用組成物を調製した。
<実施例3>
共重合体(A−1)の代わりに、上記式(7)で表される構成単位と上記式(8)で表される構成単位とが70:30のモル比で共重合した共重合体(A−3)(質量平均分子量5300)を用いたほかは、実施例1と同様にして、表1の組成で固形分濃度が12質量%の下層膜用組成物を調製した。
<比較例1>
共重合体(A−1)に代わりに、下記樹脂(A’−1)を用いたほかは、実施例1と同様にして、表1の組成で固形分濃度が12質量%の下層膜用組成物を調製した。
(共重合体(A’−1)の合成)
γ−ブチロラクトン100質量部に1,6−ジヒドロキシナフタレン10質量部とp−トルエンスルホン酸(PTSA)1質量部とを100℃で溶解させた。次いで、2,6−ジメチロール−4−シクロヘキシルフェノール30質量部を、γ−ブチロラクトンに溶解させて25質量%溶液とし、これを上記1,6−ジヒドロキシナフタレンの溶液中に滴下して反応させることで、共重合体(A’−1)(質量平均分子量47000)を得た。
溶剤:EL=乳酸エチル
PM=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<評価>
(フッ化炭素系ガスによるエッチング)
8インチのシリコン基板上に、スピンナーを用いて上記各実施例、比較例で調製した下層膜用組成物を塗布し、250℃で90秒間加熱することによって成膜し、230nmの膜厚の下層膜を形成した。
そして、エッチング装置(製品名:TCE−7811、東京応化工業社製)を用いて、出力1200W、圧力300mTorr、エッチング組成:CF/CHF/He=75/45/150(cc/分)の条件下で、下層膜をエッチングした。各下層膜のエッチレートを表2に示す。
(3層レジスト法によるパターン形成)
先ず、8インチのシリコン基板上に、スピンナーを用いて上記各実施例、比較例で調製した下層膜用組成物を塗布し、250℃で90秒間加熱することによって成膜し、230nmの膜厚の下層膜を形成した。分光エリプソメーター(製品名:WVASE32、woollam JAPAN社製)で測定した下層膜の193nmにおける屈折率(n値)及び消衰係数(k値)を表3に示す。
一方、シロキサンポリマーAを50質量部、シロキサンポリマーBを50質量部、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムアセテートを0.3質量部、マロン酸を0.75質量部、それぞれ混合し、シロキサンポリマーAとシロキサンポリマーBとを合わせた固形分濃度が2.5質量%になるように、溶剤(PGMEA/EL=60/40(質量比))を加え、中間膜用組成物を調製した。シロキサンポリマーA、Bの合成方法は以下の通りである。
[シロキサンポリマーA]
シロキサンポリマーAは、以下のような手順に従って合成した。
撹拌機、環流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を備えた1Lの4つ口フラスコに、メチルトリエトキシシラン379.8g(2.13モル)、フェニルトリエトキシシラン6.5g(0.027モル)、トリエトキシシラン98.6g(0.6モル)、塩酸0.0004モル、及び水108g(6モル)を仕込み、攪拌しながら反応させた。その後、エバポレーターを用いて水及びアルコールを除去し、シロキサンポリマーA(質量平均分子量9,700)を得た。
[シロキサンポリマーB]
シロキサンポリマーBは、以下のような手順に従って合成した。
撹拌機、環流冷却器、滴下漏斗、及び温度計を備えた1Lの4つ口フラスコに、水97.1g、及び35%塩酸水溶液9.1gを仕込み、1−ナフチルトリメトキシシラン108.5g(0.437モル)とメチルトリメトキシシラン59.5g(0.437モル)とをトルエン252.2gに溶解した溶液を反応温度10〜20℃で滴下した。滴下終了後、同温度で2時間熟成させ、反応溶液をGC分析することにより原料がすべて無くなっていることを確認した。次に、静置後分液を行い、油層を回収した。次いで、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに水で洗浄し、最後にトルエン油層を回収した。
得られた油層についてエバポレーターで溶媒を除去し、白色粉末である1−ナフチルシルセスキオキサン・メチルシルセスキオキサン共重合体(シロキサンポリマーB)を117.2g得た。GPC分析の結果、重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)は1000であり、分散度(Mw/Mn:ポリスチレン換算)は1.2であった。
得られた共重合体のスペクトルデータを下記に示す。
赤外線吸収スペクトル(IR)データ:
3055、1504cm−1(ナフタレン)、1026−1111cm−1(Si−O)
核磁気共鳴スペクトル(NMR)データ(1H−NMR溶媒:CDCl):
0.182ppm(bs)、7.021−8.252ppm(b)
そして、形成した下層膜上に、スピンナーを用いて中間膜用組成物を塗布し、250℃で90秒間加熱することによって成膜し、50nmの膜厚の中間膜を形成した。
さらに、形成した中間膜上に、スピンナーを用いてレジスト組成物を塗布し、110℃で60秒間加熱することによって成膜し、120nmの膜厚のフォトレジスト膜を形成した。なお、上記レジスト組成物としては、以下の各成分を溶剤(PGMEA/EL=60/40(質量比))に溶解し、固形分濃度を6.3質量%に調整したものを用いた。
樹脂:下記式で表される構成単位(C1:C2:C3=30:50:20(モル比))を有する樹脂(質量平均分子量10000)・・・100質量部
酸発生剤:下記式の化合物・・・13質量部
酸失活剤:トリ−n−ペンチルアミン・・・0.54質量部
添加剤:γ−ブチロラクトン・・・10質量部
サリチル酸・・・1.32質量部
XR104(大日本インキ化学社製)・・・0.10質量部
次いで、このフォトレジスト膜に対し、ArF露光装置(製品名:FPA6000 AS4、キャノン社製、NA=0.85、2/3Annular)により、マスクパターンを介してArFエキシマレーザー光を選択的に露光し、110℃で60秒間加熱した。そして、23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間現像処理し、脱イオン水で30秒間リンス処理したところ、フォトレジスト膜に90nmのラインアンドスペース(L&S)パターンが形成された。
そして、このL&Sパターンをマスクとして、エッチング装置(製品名:Telius(商標)、東京エレクトロン社製)を用いて、出力1000W、圧力150mTorr、エッチング組成:CF/Ar=180/360(cc/分)の条件下で中間膜をエッチングして中間膜にパターンを転写し、フォトレジスト膜及び中間膜のパターンをマスクとして、出力1000W、圧力3mTorr、エッチング組成:O/N=54/36(cc/分)の条件下で下層膜をエッチングして下層膜にパターンを転写した。
さらに、多層のレジストパターンをマスクとして、エッチング装置(製品名:Telius(商標)、東京エレクトロン社製)を用いて、出力2800W、圧力30mTorr、エッチング組成:C/Ar/O=13/600/13(cc/分)の条件下で基板をエッチングした。
その後、SEM(透過型電子顕微鏡)を用いてパターンを観察し、ウィグリングが発生せずパターンの直進性がよいものを○、ウィグリングが発生しパターンの直進性が悪いものを×として、パターン形状を評価した。結果を表3に示す。また、実施例1に係るパターン形状のSEM写真を図1に示し、比較例1に係るパターン形状のSEM写真を図2に示す。
表2,3から分かるように、実施例の下層膜用組成物を用いて形成した下層膜は、フッ化炭素系ガスに対するエッチング耐性に優れており、基板に良好な形状のパターンを形成することができた。これに対して、比較例の下層膜用組成物を用いて形成した下層膜は、フッ化炭素系ガスに対するエッチング耐性が劣っており、さらにウィグリングが発生し、基板に良好な形状のパターンを形成することができなかった。
本発明の実施例1に係るパターン形状を示すSEM写真である。 本発明の比較例1に係るパターン形状を示すSEM写真である。

Claims (5)

  1. フォトレジスト膜の下層に下層膜を形成するために用いられる下層膜用組成物であって、
    下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)とからなる共重合体を含有し、前記構成単位(A1)と前記構成単位(A2)との含有比率がモル比で90:10〜50:50であることを特徴とする下層膜用組成物。
    [式中、R、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rはナフチレン基又はアントリレン基を表す。]
  2. 前記Rがナフチレン基である請求項1記載の下層膜用組成物。
  3. 前記共重合体の質量平均分子量が2000〜50000である請求項1又は2記載の下層膜用組成物。
  4. さらに架橋剤成分(B)を含有し、該架橋剤成分(B)の含有量が前記共重合体100質量部に対して3〜20質量部である請求項1から3いずれか記載の下層膜用組成物。
  5. 請求項1から4いずれか記載の下層膜用組成物を用いて下層膜を形成し、
    前記下層膜上に、少なくとも1層のフォトレジスト膜を形成し、
    前記フォトレジスト膜を選択的に露光し、現像して前記フォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、
    前記レジストパターン上から酸素プラズマによりエッチングし、前記下層膜に前記レジストパターンを転写する多層レジストパターン形成方法。
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