JP4869884B2 - 家庭用電気製品 - Google Patents

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Description

本発明は、炊飯器、電気ポット、食器洗い乾燥機等の家庭用電気製品に関する。
炊飯器は、本体の開口を閉鎖した状態で蓋体を保持するための解除可能なロック機構を備える。特許文献1〜3には、このロック機構におけるいわゆる再掛りの防止のための構造が提案されている。
以下、再掛りについて説明する。炊飯器の蓋体は後端が本体に対して回転可能に取り付けられると共に、ヒンジばねによって開放方向に弾性的に付勢されている。ロック機構は、蓋体の前端に配置された操作部材を備える。この操作部材は、操作者の押し下げ操作によって通常位置から押込位置に移動し、押し下げ操作を解除すると戻りばねの付勢力によって押込位置から通常位置に戻る。また、ロック機構は操作部材と連通して蓋体と本体を解除可能にロックする可動のロック部材を備える。このロック部材は、操作部材が通常位置にあるときには本体側と係合し、操作部材が押込位置にあるときには本体側との係合が解除される。
蓋体を開放するために操作者が指で操作部材を押し下げて通常位置から押込位置に移動させると、ロック部材と本体側との係合が解除され、ヒンジばねの付勢力によって蓋体が開放方向に回転を開始する。このとき操作者が操作部材から直ぐに指を離して押し下げ操作を解除すると、ヒンジばねの付勢力によって蓋体が開放するよりも前に、戻りばねの付勢力によって操作部材が押込位置から通常位置に戻ってロック部材が本体側と再び係合する場合がある。この場合、操作者が操作部材の押し下げ操作を行ったにもかかわらず、蓋体は開放しないことになる。この現象が再掛りと呼ばれている。ヒンジばねの付勢力を強くすれば、戻りばねの付勢力によって操作部材が押込位置から通常位置に戻る前に蓋体が確実に開放するので、再掛りを回避できる。しかし、ヒンジばねの付勢力を過度に強くすると、蓋体が開放する際の勢いで本体が動いてしまう。特に、ヒンジばねの付勢力が極端に強い場合には、蓋体の開放時に本体が「跳ねる」こともある。また、ヒンジばねの付勢力を強くすれば、ヒンジ部の補強が必要になり大幅なコストアップを強いられる。従って、ロック機構側の構造で再掛りを防止する必要がある。
特許文献1には、ゴム等の弾性部材をロック機構の付近に配置し、蓋体閉鎖時にはこの弾性部材を蓋体と本体との間で圧縮させておくことが提案されている。蓋体開放時には、弾性部材の反発力で速やかに蓋体を開放し、それによって再掛り防止が防止される。
特許文献2及び3には、操作部材の押し下げ操作によってロック部材と本体側の係合が解除されると、ばねによって付勢された可動部材がロック部材と干渉する位置に移動し、それよって再掛りを防止することが提案されている。
しかし、特許文献1〜3に記載のもののように、再掛り防止のみを目的とする部材、すなわちゴム等の弾性部材やばねと可動部品の組み合わせを追加することは、部品点数の増加や構造の複雑化となり、製造コストの増加を招く。
また、特許文献1に記載のゴム等の弾性部材は経時劣化し、経時劣化により反発力が低下すると再掛り防止機能が低下する。また、閉鎖状態の蓋体には弾性部材の反発力が常に作用し、この反発力により蓋体が経時的に変形するおそれがある。この蓋体の経時的変形が進行すると、蓋体と本体との間の隙間が拡大し、隙間に位置する弾性部材の圧縮代がなくなるので、反発力低下により再掛りが発生する。
さらに、特許文献2及び3に記載されているばねと可動部品の組み合わせは、比較的複雑な構造である。炊飯器内の結露による水分に含まれる高粘性の澱粉質がこの比較的複雑な構造に付着及び固化すると、ロック機構の動作不良の原因となる。
炊飯器と同様の蓋体のロック機構を備える電気ポット、食器洗い乾燥機等の他の家庭用電気製品についても、同様に蓋開放操作時の再掛りの問題がある。
特開2000−14538号公報 特開平3−68314号公報 特開平2−17015号公報
本発明は、炊飯器、電気ポット、食器洗い乾燥機等の家庭用電気製品において、部品点数の少ない簡易な構造で蓋体開放操作時の再掛りを確実に防止することを課題とする。
本発明の第1の態様は、一端が機器本体に回転可能に取り付けられると共に、第1のばねによって開放方向に弾性的に付勢された蓋体と、前記蓋体の他端に配置され、押し下げ操作によって通常位置から押込位置に移動すると共に、前記押し下げ操作を解除すると第2のばねの付勢力によって前記押込位置から前記通常位置に戻る操作部材と、前記操作部材と連動して前記蓋体と前記機器本体とを解除可能にロックするロック部とを備える家庭用電気製品において、前記操作部材は、下側操作力伝達部と、この下側操作力伝達部に対して間隔を隔てて上方に配置された上側操作力伝達部とを備え、前記ロック部は、前記操作部材の前記間隔に差し込まれた被操作部と、前記操作部材が前記押込位置から前記通常位置に移動されると前記被操作部が回転により上方位置に移動して前記機器本体に設けられた本体側係合部と係合する一方、前記操作部材が前記通常位置から前記押込位置に移動されると前記被操作部が回転により前記上方位置よりも下側の下方位置に移動して前記本体側係合部との係合が解除される蓋体側係合部とを備え、前記操作部材が前記通常位置にあると、前記ロック部の前記被操作部は前記下側操作力伝達部によって押圧されて前記上方位置へ付勢される一方、前記上側操作力伝達部とは間隔を隔てて対向し、かつ前記操作部材が前記押込位置にあると、前記ロック部の前記被操作部は前記上側操作力伝達部によって押圧されて前記下方位置へ付勢される一方、前記下側操作力伝達部とは間隔を隔てて対向することを特徴とする、家庭用電気製品を提供する。
押し下げ操作がされない限り、操作部材は第2のばねの付勢力によって通常位置に保持され、被操作部が下側操作力伝達部によって上方位置へ付勢されることでロック部の蓋体側係合部が本体側係合部に係合して状態を維持する。従って、操作部材が操作されない限り、蓋体は閉鎖状態でロックされる。
押し下げ操作によって操作部材が第2のばねの付勢力に抗して通常位置から押込位置に移動すると、被操作部が上側操作力伝達部によって下方位置へ付勢されることでロック部の蓋体側係合部と本体側係合部の係合が解除される。換言すれば、押し下げ操作によって操作部材が通常位置から押込位置に移動すると、蓋体のロックが解除される。
操作者が押し下げ操作を止めて操作部材を解放すると、蓋体は第1のばねの付勢力により開放方向に回転を開始する。また、蓋体の回転開始と同時に、第2のばねの付勢力によって操作部材が押込位置から通常位置に向けて移動を開始する。しかし、下側操作力伝達部と上側操作力伝達部との間には間隔が設けられているので、操作部材が押込位置から通常位置に向けて移動開始後、間隔の寸法や第2のばねによる操作部材の移動速度等に依存する時間が経過した後に初めて、被操作部が下側操作力伝達部で付勢されて上方位置に戻り、それに伴って蓋体側係合部が本体側係合部と係合する位置に戻る。換言すれば、操作者が押し下げ操作を止めたことで操作部材が解放される時点に対して、この解放操作によってロック部が上方位置に戻る時点が遅延する。この時間的遅延により、操作部材が解放されたことでロック部の被操作部が上方位置に戻る(蓋体側係合部が本体側係合部と係合する位置に戻る)よりも前に、蓋体は必ず閉鎖位置から開放位置へある程度回転する。従って、操作部材が解放されたことでロック部が上方位置に戻っても、その時には既に蓋体はある程度回転して開放しつつあり、再掛りを確実に防止できる。
操作部材は蓋体に対して回転可能に取り付けられていてもよい、蓋体に対して直線的に往復移動可能に取り付けられていてもよい。
具体的には、前記ロック部は、横方向の第1の軸周りに回転可能に前記蓋体に取り付けられたロック部材を備え、前記ロック部材の下端側に前記蓋体側係合部が設けられ、かつ前記ロック部材の上端側に、前記ロック部材を前記第1の軸周りに回転させる回転力入力部が設けられている。
好ましくは、前記ロック部材の形状は、前記蓋体側係合部が前記本体側係合部から離反する向きの自重による前記第1の軸周りの回転モーメントが生じるように設定される。この場合、ロック部材の回転力入力部に荷重が作用しない状態では、自重による回転モーメントに起因する第1の軸周りのロック部材の回転により、蓋体側係合部と本体側係合部の係合が解除される。その結果、より確実に再掛りの発生を防止できる。
さらに具体的には、ロック部はロック部材のみで構成されていてもよい。この場合、前記ロック部は前記ロック部材からなり、前記ロック部材の前記回転力入力部が前記ロック部の前記被操作部となる。
あるいは、ロック部はロック部材と中間部材の2部材により構成されていてもよい。この場合、前記ロック部は、横方向の第2の軸周りに回転可能に前記蓋体に取り付けられた中間部材をさらに備え、前記中間部材の一端側に前記被操作部が設けられ、かつ前記中間部材の他端側に、前記ロック部材の前記回転力入力部を前記第1の軸周りに回転させる駆動部が設けられる。
本発明は、第1の態様の構成で操作力伝達部と被操作部を入れ替えた構成、すなわちロック部に間隔を隔てて上側被操作部と下側被操作部を設け、操作部材に設けた操作力伝達部をこの間隔に差し込んだ構成によっても実現できる。すなわち、本発明の第2の態様は、一端が機器本体に回転可能に取り付けられると共に、第1のばねによって開放方向に弾性的に付勢された蓋体と、前記蓋体の他端に配置され、押し下げ操作によって通常位置から押込位置に移動すると共に、前記押し下げ操作を解除すると第2のばねの付勢力によって前記押込位置から前記通常位置に戻る操作部材と、前記操作部材と連動して前記蓋体と前記機器本体とを解除可能にロックするロック部とを備える家庭用電気製品において、前記ロック部は、上側被操作部と、この上側被操作部に対して間隔を隔てて下方に配置された下側被操作部と、前記操作部材が前記押込位置から前記通常位置に移動されると前記上側及び下側被操作部が回転により上方位置に移動して前記機器本体側に設けられた本体側係合部と係合する一方、前記操作部材が前記通常位置から前記押込位置に移動されると前記上側及び下側被操作部が回転により前記上方位置よりも下側の下方位置に移動して前記本体側係合部との係合が解除される蓋体側係合部とを備え、前記操作部材は、前記ロック部の前記間隔に差し込まれた操作力伝達部を備え、前記操作部材が前記通常位置にあると、前記上側被操作部が前記操作力伝達部によって押圧されて前記上方位置へ付勢される一方、前記下側被操作部と前記操作力伝達部とは間隔を隔てて対向し、かつ前記操作部材が前記押込位置にあると、前記下側被操作部が前記操作力伝達部によって押圧されて前記下方位置へ付勢される一方、前記上側被操作部と前記操作力伝達部とは間隔を隔てて対向することを特徴とする、家庭用電気製品を提供する。
本発明の家庭用電気製品では、操作部材の押し下げ操作の解除からロック部の被操作部が上方位置に到達して蓋体側係合部が本体側係合部と係合する位置に移動するまでの間に時間的遅延があるので、再掛りを確実に防止できる。
また、本発明の家庭用電気製品では、再掛り防止のみを目的とする追加の部材、すなわちゴム等の弾性部材やばねと可動部品の組み合わせは不要である。従って、部品点数の少ない簡易な構造であり製造コストの低減を図ることができる。
さらに、再掛り防止にゴム等の弾性部材を使用しないので、経時劣化に起因する再掛り防止機能の低下はない。その上、閉鎖状態の蓋体に弾性部材からの反発力が作用することがなく、それに起因する蓋体の経時的な変形も生じない。
さらにまた、前述のようにばねと可動部品の組み合わせのような比較的な複雑な機構を設ける必要がないので、結露による水分中に含まれる高粘性の澱粉質等の付着及び固化に起因する動作不良が発生しない。
(第1実施形態)
図1から図5は、本発明の第1実施形態に係る家庭用電気製品である炊飯器1を示す。炊飯器1は、炊飯鍋2を取出可能に収容する炊飯器本体(以下、「本体」と略称する。)3と、この本体3の上端の開口を閉鎖するための蓋体4とを備える。なお、以下の説明では、特に言及しない限り図1から図5を参照する。
本体3は、下側外装体5と、この下側外装体5の上端に配設された上側外装体6とを備える。下側外装体5は有底筒状であり、上側外装体6は肩部6aで取り囲まれた開口6bを上端に有する筒状である。上側外装体6及び下側外装体5はいずれも樹脂製である。本体3内には上側外装体6の開口6bから下向きに延びる有底筒状の内胴7が配設されている。この内胴7に炊飯鍋2が収容される。内胴7の底部には、加熱ヒータを内蔵した加熱板と温度センサ(いずれも図示せず。)が配設されている。また、上側外装体6の前面には液晶表示装置や各種操作スイッチを含む操作パネル8が配設されている。さらに、上側外装体6の両側には搬送用のハンドル9が回転自在に取り付けられている。
蓋体4は、下側蓋部材11と、この下側蓋部材11に上面側に取り付けられた上側蓋部材12を備える。下側蓋部材11と上側蓋部材12はいずれも樹脂製である。下側蓋部材11の下面側には金属製で円盤状の内蓋13が取り付けられている。この内蓋13によって炊飯鍋2内が閉鎖される。上側蓋部材12は殻体状であり、上側蓋部材12と下面側と下側蓋部材11の上面側との間には空間が形成されている。図2に最も明瞭に表れているように、上側蓋部材12の幅方向の中央部分には前端から後端に向けて延びる装飾板14が取り付けられている。
蓋体4は後端側のヒンジ接続部16で本体3の肩部6aに対して回転可能に取り付けられている。また、蓋体4は、ヒンジばね(第1のばね)17によって図1において矢印A1で示す開方向に弾性的に付勢されている。ヒンジ接続部16の構造については後に詳述する。
図1、図4、及び図5を参照すると、蓋体4の前端側には、蓋体4を本体3に対して閉鎖した状態で維持するための解除可能なロック機構18が設けられている。ロック機構18は操作部材20とロック部材(ロック部)21を備える。
操作部材20は、その大部分が下側蓋部材11と上側蓋部材12との間の空間に収容されている。図6(A)〜(C)、図8(A)〜(D)、及び(A)〜(C)を併せて参照すると、操作部材20は操作者(炊飯器の使用者)が指で押圧するための押しボタン部20aと、この押しボタン部20aの後端から延びる連結部20bと、この連結部20bの先端の両側部から水平方向に延びる一対の軸部20cを備える。図4にのみ図示するように、一対の軸部20cは下側蓋部材11の上面に設けられた一対の軸受部11aに回転自在に支持されている。押しボタン部20aは上側蓋部材12に設けられた貫通孔12a内に収容されており、図2に最も明瞭に表れているように蓋体4に前端付近に押しボタン部20aが露出している。
図1及び図5にのみ図示するように、操作部材20の軸部20cには戻りばねとして機能するコイル状の捻りばね(第2のばね)22が装着されている。この捻りばね22により、操作部材20は矢印B1で示すように軸部20c周りに上向きに回転する方向、すなわち押しボタン部20aが貫通孔12aを通って蓋体4の外部に抜け出そうとする方向に弾性的に付勢されている。操作部材20の押しボタン部20aの両側にはそれぞれタブ状部20dが設けられている。このタブ状部20dが上側蓋部材12の下面側に当接することで、押しボタン部20aの抜け止めがなされている。捻りばね22はその両端が下側蓋部材11に設けられたばね受け部11bで支持され、中央部分が操作部材20の連結部20bの下面で支持されている。
操作部材20は押しボタン部20aの下面から下向きに突出し、全体として横長の矩形板状である連接板部20eを備える。この連接板部20eの下端よりには矩形の貫通孔20fが形成されている。連接板部20eの貫通孔20fよりも下側の部分、より詳細には貫通孔20fの下側の孔縁が下側操作力伝達部20gである。一方、連接板部20eの貫通孔20fよりも上側の部分、より詳細には貫通孔20fの上側の孔縁が上側操作力伝達部20hである。換言すれば、上側操作力伝達部20hは貫通孔20fの寸法で定まる間隔t1を隔てて下側操作力伝達部20gの上方に配置されている。この間隔t1は後述するロック部材21の回転力入力部21iの厚みよりも十分大きく設定されている。
押しボタン部20aが押圧操作されない通常時には、軸部20c周りの操作部材20の回転位置は図1、図5、及び図9に示すように押しボタン部20aが最も上方にある位置(通常位置)に、捻りばね22の付勢力(矢印B1)によって維持される。また、捻りばね22の付勢力に抗して押しボタン部20aを押し下げ操作することで、図9(B)で示す下方の位置(押込位置)まで操作部材20を軸部20c周りに矢印B2方向に回転させることができる。換言すれば、操作部材20は通常位置と押込位置の間で軸部20c周りに回転可能である。
ロック部材21は、その上側部分が下側蓋部材11と上側蓋部材12との間の空間に収容されており、操作部材20よりも蓋体4の前端側に位置している。図7(A)〜(C)、図8(A)〜(D)、及び図9(A)〜(C)を併せて参照すると、水平方向に延びる一対の軸部21aを備える。図4にのみ図示するように、一対の軸部21aは下側蓋部材11の上面に設けられた一対の軸受部11cに回転自在に支持されている。従って、ロック部材21は矢印C1,C2で示すように軸部21a周りに回転自在である。
また、ロック部材21は、軸部21aから下方へ延びる板状の下側連接板部21bを備える。この下側連接板部21bは下側蓋部材11の前端付近に形成された貫通孔11dを通って蓋体4の内部から外部に突出している。蓋体4の外側に位置している下側連接板部21bの下端付近には、フック部(蓋体側係合部)21cが設けられている。このフック部21cは、下側連接板部21bの下端両側から延びる一対の連結部21dと、これらの連結部21dの先端に連結された水平方向に延びるフック本体21eとを備える。フック本体21eは、下端側に水平な係合面21fを有し、後端側に傾斜面21gを有する。図1及び図5にのみ図示するように、本体3の肩部6aに前方には、フック部21cに対応してロック爪(本体側係合部)6dが設けられている。このロック爪6dは、肩部6aから鉛直方向上向きに延びる板状の突出部6eと、この突出部6eの先端に設けられた前方に突出する爪本体6fを備える。爪本体6fは下端側に水平な係合面6gを有し、上端に傾斜面6hを有する。
さらに、ロック部材21は、軸部21aから斜め後方上向に延びる平板状の上側連接板部21hを備える。この上側連接板部21hの先端から平板状の回転力入力部(被操作部)21iが水平方向に延びている。図8(A)〜(D)を併せて参照すると、上側連接板部21hは操作部材20の押しボタン部20aの下側で後方へ向けて延びており回転力入力部21iは貫通孔20fに挿通されている。換言すれば、ロック部材21の回転力入力部21iは、操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力伝達部20hとの間の間隔t1に差し込まれている。
ロック部材21は、図9(A)で示す回転力入力部21iが上方位置にある回転位置と、図9(B)で示す回転力入力部21iが下方位置にある回転位置との間で軸部21a周りに回転可能である。回転力入力部21iが図9(A)に示す上方位置にあるときには、ロック部材21のフック部21cは本体3側のロック爪6dと係合する。一方、回転力入力部21iが下方位置にあるときには、ロック部材21のフック部21cはロック爪6dよりも蓋体4の前端側に位置し、両者の係合は解除されている。
次に、ロック機構18の動作を説明する。図1、図5、及び図9(A)を参照すると、蓋体4の閉鎖時には捻りばね22の付勢力によって操作部材20は通常位置に保持されている。通常位置にある操作部材20の下側操作力伝達部20gによって、ロック部材21の回転力入力部21iが上向きに押圧されて上方位置に付勢される。そのため、ロック部材21のフック部21cは本体3のロック爪6dと係合している。詳細には、ロック部材21とロック爪6dの係合面21f,6gが互いに係合する。前述のようにロック部材21の回転力入力部21iは操作部材20の下側操作力伝達部20gによって押圧されるのに対して、上側操作力伝達部20hとは間隔t1を隔てて対向している。操作部材20が操作されない限り、操作部材20が捻りばね22の付勢力によって通常位置に保持され、ロック部材21の回転力入力部21iは上方位置に保持されてフック部21cがロック爪6dと係合状態を維持するので、蓋体4は閉鎖状態でロックされる。
操作者が操作部材20の押しボタン部20aを押し下げ操作すると、操作部材20は図9(A)に示す通常位置から図9(B)に示す押込位置へ、捻りばね22の付勢力に抗して軸部20c周りに回転する。操作部材20が押込位置となると、ロック部材21の回転力入力部21iは上側操作力伝達部20hによって下向きに押圧されて下方位置に付勢される。そのため、フック部21cとロック爪6dの係合が解除される。このように、操作者が押しボタン部20aを押し下げ操作して捻りばね22の付勢力に抗して操作部材20を通常位置から押込位置に移動させると、蓋体4のロックが解除される。
操作者が押しボタン部20aの押し下げ操作を止めて操作部材20を解放すると、蓋体4はヒンジばね17の付勢力により開放方向(矢印A1)に回転を開始する。また、蓋体4の回転開始と同時に、捻りばねの付勢力によって操作部材20が押込位置から通常位置に向けて移動を開始する。しかし、前述のように操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力伝達部20hとの間には間隔t1が設けられている。そのため、操作部材20が押込位置から通常位置に向けて移動を開始して図9(C)に示す中間位置となっても、ロック部材21の回転力入力部21iが下側操作力伝達部20gで直ちに付勢されることはない。詳細には、操作部材20が押込位置から通常位置に向けて移動開始後、間隔t1の寸法や捻りばね22による操作部材20の移動速度等に依存する時間が経過するまでは、操作部材20の上側操作力伝達部20hと下側操作力伝達部20gのいずれもが回転力入力部21iに接触しない状態になる。そして、この時間が経過した後に初めて、回転力入力部21iが下側操作力伝達部20gで付勢されて上方位置に戻る。換言すれば、操作者が押し下げ操作を止めたことで操作部材20が解放される時点に対し、この解放操作によってロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に戻ってフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻る時点が遅延する。この時間的遅延により、操作部材20が解放されたことでロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に戻り、それに伴ってフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻るよりも前に、蓋体4は必ず閉鎖位置から開放位置へある程度回転する。換言すれば、押し下げ操作の終了により操作部材20が解放され、ロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に戻り、それに伴ってフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻った時には、既に蓋体4はある程度回転して開放しつつある。その結果、操作者が意図しないフック部21cのロック爪6dへの係合は生じない。このように、操作部材20の押し下げ操作の解除からロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に到達するまでに時間的遅延があることにより、再掛りを確実に防止できる。
開放状態にある蓋体4を閉鎖するために矢印A2方向に回転させると、フック部21cのフック本体21eの傾斜面21gがロック爪6dの爪本体6fの傾斜面6h上を滑ることでフック部21cが上方から下方に向けて移動する。それによってフック本体21eがロック爪6dを乗り越え、フック部21cがロック爪6dに係合する。
ロック部材21は、矢印C1で示すフック部21cがロック爪6dから離反する向きに自重による軸部20c周りの回転モーメントが生じる形状を有する。そのため、ロック部材21の回転力入力部21iに荷重が作用しない状態、すなわち図9(C)に示すように操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力伝達部20hのいずれもが回転力入力部21iに接触しない状態となると、自重による回転モーメントで軸部21a周りにロック部材21が回転することで、フック部21cがロック爪6dから外れる方向に回転する。このように操作部材20が押込位置から通常位置に戻るまでの間の回転力入力部21iに荷重が作用しない状態においては、自重による回転モーメントにより、フック部21cがロック爪6dから外れる方向に動くため、確実に再掛りの発生を防止できる。ただし、ロック部材21の軸部21a周りの回転によってフック部21cがロック爪6dと係合する前に、下側操作力伝達部20gが回転力入力部21iを上向きに押圧するという条件を満たす限り、ロック部材21は矢印C1とは反対の向きの回転モーメントを生じる形状を有していてもよい。また、この条件を満たす限り、回転力入力部21iが下方位置から上方位置に移動する向き(矢印C2)、すなわちフック部21cをロック爪6dに係合させる向きにロック部材21を弾性的に付勢する戻りばねを設けてもよい。さらに、操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力伝達部20hの間隔t1やロック部材21の回転力入力部21iの厚みも同様の条件によって定めることができる。
以上のロック機構18を有する第1実施形態の炊飯器には、以下の特徴がある。まず、操作部材20の押しボタン部20aに対する押し下げ操作の解除から、ロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に到達し、それに伴ってフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻るまでの間に時間的遅延があるので、再掛りを確実に防止できる。
また、ロック機構18に再掛り防止のみを目的とする追加の部材、すなわちゴム等の弾性部材やばねと可動部品の組み合わせは不要である。従って、ロック機構18は部品点数の少ない簡易な構造であり、炊飯器の製造コストの低減を図ることができる。
さらに、再掛り防止にゴム等の弾性部材を使用しないので、経時劣化に起因する再掛り防止機能の低下はない。その上、閉鎖状態の蓋体4に弾性部材からの反発力が作用することがなく、それに起因する蓋体4の経時的な変形も生じない。
さらにまた、ばねと可動部品の組み合わせのような比較的な複雑な機構をロック機構18に設ける必要がないので、結露による水分中に含まれる高粘性の澱粉質の付着及び固化に起因するロック機構18の動作不良が発生しない。
次に、ヒンジ接続部16の構造について説明する。図1及び図4を参照すると、ヒンジ接続部16は本体3の肩部6aに設けられた一対の軸受部6jと、蓋体4の下側蓋部材11の後端に設けられた一対の軸受部11eとに挿通されたヒンジピン23を備える。蓋体4側の軸受部11eは本体3側の軸受部6jの外側面に接触した状態で配置されている。ヒンジピン23にはコイル状の捻りばねであるヒンジばね17が装着されている。図1に示すように、ヒンジばね17の上向きに延びる上端側腕部17aは、下側蓋部材11に設けられたばね受け部11fで保持されている。一方、ヒンジばね17の下向きに延びる下端側腕部17bは、肩部6aに設けられたばね受け孔(図示せず)に差し込むことで本体3側に保持されている。前述のように、ヒンジばね17によって蓋体4は開放方向(矢印A1)に付勢されている。
図10(A),(B)を併せて参照すると、図示しないねじで本体3の上側外装体6の着脱可能に取り付けられた樹脂製のヒンジカバー24によりヒンジ接続部16が覆われている。このヒンジカバー24には蓋体4が開放した際に、ヒンジばね17の上側側腕部17aが進入するスリット24aが設けられている。このスリット24aは鉛直方向に延びており、上端が開口端24bで下端が閉鎖端24cとなっている。スリット24aの両側には鉛直方向に延びる一対の樹脂製のリブ24dが設けられている。図10(B)に示されているように、リブ24dは基端がヒンジカバー24に連結され、スリット24aの幅方向の中心αに向かって延びている。リブ24dの先端間の間隔t2はヒンジばね17の上端側腕部17aの外径よりも僅かに小さく設定している。リブ24dはヒンジカバー24と一体成型されており、その材質は樹脂である。なお、十分な取り付け強度が確保できる限り、リブ24dはヒンジカバー24と別体であってもよい。
図1において矢印A1で示すように蓋体4が開放方向に回転すると、それに伴ってヒンジばね17の上端側腕部17aが開口端24bからスリット24aの進入し、閉鎖端24cに向けて移動する。この際、前述のようにスリット24a間の間隔t2がヒンジばね17の外径より小さいので、上端側腕部17aは図10(B)において矢印Dで示すよう一対のリブ24dを弾性変形させることで間隔t2を水平方向に押し拡げつつ移動する。リブ24dの弾性変形は、ヒンジばね17が発生するトルクを吸収する一種のブレーキとして機能する。その結果、蓋体4の開放時の衝撃が効果的に緩和される。
代案としては、図11に示すように、リブ24dは設けずにスリット24a自体の幅Wをヒンジばね17の外径よりも僅かに小さく設定してもよい。この場合、蓋体4の開放時にスリット24a内を開口端24bから閉鎖端24cに向けて移動する上端側腕部17aは、矢印Eで示すようにヒンジカバー24のスリット24aの左右縁部を構成している部位を弾性変形させることでスリット24aの幅Wを拡げる。このヒンジカバー24の部分的な弾性変形によりヒンジばね17のトルクが吸収され、蓋体4の開放時の衝撃が効果的に緩和される。また、ヒンジばね17とヒンジカバー24にてブレーキを構成することにより、ブレーキ部材を新たに追加することなく、樹脂からなる部材どおしで構成するブレーキの問題である音なりも防止できる。
(第2実施形態)
図12(A)〜(C)は、本発明の第2実施形態にかかる炊飯器のロック機構18を示す。
操作部材20は図12(A)で示す通常位置と図12(B)で示す押込位置の間で上下方向に往復移動が可能である(矢印F1,F2参照)。なお、本実施形態では操作部材20は軸部20cを備えていない。押しボタン部20aの下面側に設けられたばね受け部20iと下側蓋部材11に設けられたばね受け部11gとの間に戻りばねとして機能する圧縮コイルばね25が装着されている。この圧縮コイルばね25により、操作部材20は上向き、すなわち通常位置に向けて弾性的に付勢されている(矢印F2)。操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力操作部20hの間には間隔t1が設けられており、この間隔t1にロック部材(ロック部)21の回転力入力部(被操作部)21iが差し込まれている。
図12(A)に示す通常位置では、操作部材20の下側操作力伝達部20gによってロック部材21の回転力入力部21iが上向きに押圧され上方位置に付勢されており、フック部21cは本体3側のロック爪6dと係合している。図12(B)に示す押込位置では、上側操作力伝達部20hによっての回転力入力部21iが下向きに押圧されて下方位置に付勢されており、フック部21cとロック爪6dとの係合は解除されている。押しボタン部20aの押込操作を止めると圧縮コイルばね25の付勢力により操作部材20は通常位置に向けて移動を開始する(矢印F1)。しかし、下側操作部材20と上側操作部材20との間には間隔t1があるので、操作部材20が押込位置から通常位置に向けて移動を開始して図12(C)に示す中間位置となっても、ロック部材21の回転力入力部21iが下側操作力伝達部20gで直ちに付勢されることはない。そのため、押し下げ操作を止めたことで操作部材20が解放される時点に対して、この解放操作によってロック部材21の回転力入力部21iが上方位置に戻り、それに伴ってフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻る時点が遅延する。この時間的遅延により、操作部材20が解放されたことでフック部21cがロック爪6dと係合する位置に戻るよりも前に、蓋体4は必ず閉鎖位置から開放位置へある程度回転し、再掛りを確実に防止できる。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態)
図13(A),(B)は、本発明の第3実施形態にかかる炊飯器のロック機構18を示す。
本実施形態におけるロック部材(ロック部)26は、軸部26aから後方に延びる上側連接板部26bの先端に、上側被操作部26cと、この上側被操作部26cに対して間隔t3を隔てて下方に配置された下側被操作部26dとを備える。この間隔t3は後述する操作部材20の操作力伝達部20jの厚みよりも十分大きく設定されている。軸部26aから下方に延びる下側連接板部26eの下端にはロック爪(蓋体側係合部)26fが設けられている。このロック爪26fと対応して本体3の肩部6aにはフック部(本体側係合部)6kが設けられている。図13(A)に示すように、ロック部材21の上側被操作部26c及び下側被操作部26dが上方位置にあると、ロック爪26fがフック部6kと係合する。一方、図13(B)に示すように、上側被操作部26c及び下側被操作部26dが下方位置にあると、ロック爪26fとフック部6kとの係合が解除される。
操作部材20は、押しボタン部20aの下面から下向きに突出する連接板部20eの下端から前方に突出する板状の操作力伝達部20jを備える。この操作力伝達部20jは、上側被操作部26cと下側被操作部26dとの間の間隔t3に差し込まれている。第1実施形態と同様に操作部材20は捻りばね22により通常位置に向けて弾性的に付勢されている。
図13(A)に示す通常位置では、操作部材20の操作力伝達部20jによってロック部材21の上側被操作部26cが上向きに押圧され上方位置に付勢されており、ロック爪26fは本体3側のフック部6kと係合している。図13(B)に示す押込位置では、操作力伝達部20jによっての下側被操作部26dが下向きに押圧されて下方位置に付勢されており、ロック爪26fとフック部6kとの係合は解除されている。
押しボタン部20aの押込操作を止めると捻りばね22の付勢力により操作部材20は通常位置に向けて移動を開始する。しかし、上側被操作部26cと下側被操作部26dとの間には間隔t3があるので、押し下げ操作を止めたことで操作部材20が解放される時点に対して、この解放操作によってロック部材21の上側被操作部26c及び下側被操作部26dが上方位置に戻り、それに伴ってロック爪26fがフック部6kと係合する位置に戻る時点が遅延する。この時間的遅延により、再掛りを確実に防止できる。
第3実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第4実施形態)
図14(A),(B)は、本発明の第4実施形態にかかる炊飯器のロック機構18を示す。
本実施形態のロック機構18は、第1実施形態と同様の構造の操作部材20及びロック部材21に加え、中間部材27を備える。ロック部材21と中間部材27が本発明におけるロック部を構成する。
中間部材27は操作部材20とロック部材21との間に配置されている。中間部材27は蓋体4に回転自在に支持された軸部27aを備える。また、中間部材27は軸部27aから後方に延びる上側連接板部27bを備える。この上側連接板部27bの先端部分には、操作部材20の下側操作力伝達部20gと上側操作力伝達部20hとの間の間隔t1に差し込まれた被操作部27cが設けられている。さらに、中間部材27は軸部27aから下方に延びる下側連接板部27dを備える。この下側連接板部27bの下端には、上側駆動部27eと、この上側駆動部27eに対して間隔t4を隔てて下方に配置された下側駆動部27fとが設けられている。間隔t4にはロック部材21の回転力入力部21iが差し込まれており、上側駆動部27eと下側駆動部27fによってロック部材21が軸部21a周りに回転する。間隔t4は回転力入力部21iの厚みよりも十分大きく設定されている。
図14(A)に示す通常位置では、操作部材20の下側操作力伝達部20gによって中間部材27の被操作部27cが上向きに押圧され、上方位置に付勢されている。換言すれば、中間部材27は図において軸部27a周りに反時計方向に付勢される。また、中間部材27の上側駆動部27eによってロック部材21の回転力入力部21iが下向きに押圧されており、フック部21cは本体3側のロック爪6dと係合している。図14(B)に示す押込位置では、操作部材20の上側操作力伝達部20hによって中間部材27の被操作部27cが下向きに押圧されて下方位置に付勢されている。換言すれば、中間部材27図において軸部27a周りに時計方向に付勢される。また、中間部材27の下側駆動部27fによってロック部材21の回転力入力部21iが上向きに押圧されており、フック部21cとロック爪6dの係合は解除されている。
押しボタン部20aの押込操作を止めると捻りばね22の付勢力により操作部材20は通常位置に向けて移動を開始する。しかし、上側操作力伝達部20hと上側操作力伝達部20hとの間に間隔t1があり、かつ上側駆動部27eと下側駆動部27fとの間に間隔t4があるので、押し下げ操作を止めたことで操作部材20が解放される時点に対して、この解放操作によって中間部材27の被操作部27cが上方位置に戻る時点が遅延する。この時間的遅延により、再掛りを確実に防止できる。
第4実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本発明は、前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、操作部材、ロック部材、及び中間部材の具体的な形状ないしは構造は、これらの部材の機能が確保される限り実施形態で例示したものに限定されない。また、操作部材、ロック部材、及び中間部材は必ずしも一体構造である必要はなく、複数の別体の部品から組み立てたものでもよい。さらに、2個以上の中間部材を設けてもよい。
炊飯器を例に本発明を説明したが、実施形態のものと同様の蓋体を機器本体に対して閉鎖状態で維持する解除可能なロック機構を備える限り、電気ポット、食器洗い乾燥機等の他の家庭用電気製品にも本発明を適用できる。
本発明の第1実施形態に係る家庭用電気製品である炊飯器を示す一部破断側面図。 図1の炊飯器の正面側から見た斜視図。 図1の炊飯器の背面図。 図1の炊飯器の上側蓋部材を除去した正面側から見た斜視図。 図1の炊飯器の部分拡大断面図。 (A)は操作部材の上方から見た斜視図、(B)は操作部材の前方下側から見た斜視図、(C)は操作部材を下方から見た斜視図。 (A)はロック部材を前方上側から見た斜視図、(B)はロック部材を前方下側から見た斜視図、(C)はロック部材を下方から見た斜視図。 (A)は操作部材及びロック部材を上方から見た斜視図、(B)は操作部材及びロック部材を前方下側から見た斜視図、(C)は操作部材及びロック部材を下方から見た斜視図、(D)は操作部材及びロック部材を側方下側から見た斜視図。 第1実施形態における操作部材とロック部材を示し、(A)は通常位置での模式的な断面図、(B)は押込位置での模式的な断面図、(C)は通常位置と押込位置の中間位置での模式的な断面図。 (A)は図3の部分拡大図、(B)は(A)のX−X線での断面図。 スリット周辺構造の代案を示す部分拡大図。 第2実施形態における操作部材とロック部材を示し、(A)は通常位置での模式的な断面図、(B)は押込位置での模式的な断面図、(C)は通常位置と押込位置の中間位置での模式的な断面図。 第3実施形態における操作部材とロック部材を示し、(A)は通常位置での模式的な断面図、(B)は押込位置での模式的な断面図。 第4実施形態における操作部材とロック部材を示し、(A)は通常位置での模式的な断面図、(B)は押込位置での模式的な断面図。
符号の説明
1 炊飯器(家庭用電気製品)
2 炊飯鍋
3 炊飯器本体
4 蓋体
5 下側外装体
6 上側外装体
6a 肩部
6b 開口
6d ロック爪
6e 突出部
6f 爪本体
6g 係合面
6h 傾斜面
6j 軸受部
6k フック部
7 内胴
8 操作パネル
9 ハンドル
11 下側蓋部材
11a 軸受部
11b ばね受け部
11c 軸受部
11d 貫通孔
11e 軸受部
11f ばね受け部
11g ばね受け部
12 上側蓋部材
12a 貫通孔
13 内蓋
14 装飾板
16 ヒンジ接続部
17 ヒンジばね(第1のばね)
17a 上端側腕部
17b 下端側腕部
20 操作部材
20a 押しボタン部
20b 連結部
20c 軸部
20d タブ状部
20e 連接板部
20f 貫通孔
20g 下側操作力伝達部
20h 上側操作力伝達部
20i ばね受け部
20j 操作力伝達部
21 ロック部材(ロック部)
21a 軸部
21b 下側連接板部
21c フック部
21d 連結部
21e フック本体
21f 係合面
21g 傾斜面
21h 上側連接板部
21i 回転力入力部(被操作部)
22 捻りばね
23 ヒンジピン
24 ヒンジカバー
24a スリット
24b 開口端
24c 閉鎖端
24d リブ
25 圧縮コイルばね
26 ロック部材
26a 軸部
26b 上側連接板部
26c 上側被操作部
26d 下側被操作部
26e 下側連接板部
26f ロック爪
27 中間部材
27a 軸部
27b 上側連接板部
27c 被操作部
27d 下側連接板部
27e 上側駆動部
27f 下側駆動部
t1〜t4 間隔

Claims (6)

  1. 一端が機器本体に回転可能に取り付けられると共に、第1のばねによって開放方向に弾性的に付勢された蓋体と、
    前記蓋体の他端に配置され、押し下げ操作によって通常位置から押込位置に移動すると共に、前記押し下げ操作を解除すると第2のばねの付勢力によって前記押込位置から前記通常位置に戻る操作部材と、
    前記操作部材と連動して前記蓋体と前記機器本体とを解除可能にロックするロック部とを備える家庭用電気製品において、
    前記操作部材は、下側操作力伝達部と、この下側操作力伝達部に対して間隔を隔てて上方に配置された上側操作力伝達部とを備え、
    前記ロック部は、前記操作部材の前記間隔に差し込まれた被操作部と、前記操作部材が前記押込位置から前記通常位置に移動されると前記被操作部が回転により上方位置に移動して前記機器本体に設けられた本体側係合部と係合する一方、前記操作部材が前記通常位置から前記押込位置に移動されると前記被操作部が回転により前記上方位置よりも下側の下方位置に移動して前記本体側係合部との係合が解除される蓋体側係合部とを備え、
    前記操作部材が前記通常位置にあると、前記ロック部の前記被操作部は前記下側操作力伝達部によって押圧されて前記上方位置へ付勢される一方、前記上側操作力伝達部とは間隔を隔てて対向し、かつ
    前記操作部材が前記押込位置にあると、前記ロック部の前記被操作部は前記上側操作力伝達部によって押圧されて前記下方位置へ付勢される一方、前記下側操作力伝達部とは間隔を隔てて対向することを特徴とする、家庭用電気製品。
  2. 前記ロック部は、横方向の第1の軸周りに回転可能に前記蓋体に取り付けられたロック部材を備え、
    前記ロック部材の下端側に前記蓋体側係合部が設けられ、かつ
    前記ロック部材の上端側に、前記ロック部材を前記第1の軸周りに回転させる回転力入力部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の家庭用電気製品。
  3. 前記ロック部材の形状は、前記蓋体側係合部が前記本体側係合部から離反する向きの自重による前記第1の軸周りの回転モーメントが生じるように設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の家庭用電気製品。
  4. 前記ロック部は前記ロック部材からなり、
    前記ロック部材の前記回転力入力部が前記ロック部の前記被操作部であることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の家庭用電気製品。
  5. 前記ロック部は、横方向の第2の軸周りに回転可能に前記蓋体に取り付けられた中間部材をさらに備え、
    前記中間部材の一端側に前記被操作部が設けられ、かつ
    前記中間部材の他端側に、前記ロック部材の前記回転力入力部を前記第1の軸周りに回転させる駆動部が設けられていることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の家庭用電気製品。
  6. 一端が機器本体に回転可能に取り付けられると共に、第1のばねによって開放方向に弾性的に付勢された蓋体と、
    前記蓋体の他端に配置され、押し下げ操作によって通常位置から押込位置に移動すると共に、前記押し下げ操作を解除すると第2のばねの付勢力によって前記押込位置から前記通常位置に戻る操作部材と、
    前記操作部材と連動して前記蓋体と前記機器本体とを解除可能にロックするロック部とを備える家庭用電気製品において、
    前記ロック部は、上側被操作部と、この上側被操作部に対して間隔を隔てて下方に配置された下側被操作部と、前記操作部材が前記押込位置から前記通常位置に移動されると前記上側及び下側被操作部が回転により上方位置に移動して前記機器本体側に設けられた本体側係合部と係合する一方、前記操作部材が前記通常位置から前記押込位置に移動されると前記上側及び下側被操作部が回転により前記上方位置よりも下側の下方位置に移動して前記本体側係合部との係合が解除される蓋体側係合部とを備え、
    前記操作部材は、前記ロック部の前記間隔に差し込まれた操作力伝達部を備え、
    前記操作部材が前記通常位置にあると、前記上側被操作部が前記操作力伝達部によって押圧されて前記上方位置へ付勢される一方、前記下側被操作部と前記操作力伝達部とは間隔を隔てて対向し、かつ
    前記操作部材が前記押込位置にあると、前記下側被操作部が前記操作力伝達部によって押圧されて前記下方位置へ付勢される一方、前記上側被操作部と前記操作力伝達部とは間隔を隔てて対向することを特徴とする、家庭用電気製品。
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