JP4869672B2 - 燃料電池を備えた焼成炉及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池を備えた焼成炉及びその運転方法に関し、更に詳しくは、溶融炭酸塩形燃料電池のカソードガスとして、被加熱体を加熱する工業炉から排出される二酸化炭素源としての炉排ガス、炉排ガスとカソード用ガスもしくは炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有してなるものを用いることにより、カソードガスとして炉排ガス又は混合ガスを用いる場合、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、二酸化炭素濃度の高いカソードガスを得ることが可能であると共に、予熱カソード用ガスを用いる場合、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能な燃料電池を備えた焼成炉及びその運転方法に関する。
従来、溶融炭酸塩形燃料電池において、カソード側に供給される酸素及び二酸化炭素としては、空気中に含有される酸素及び二酸化炭素が用いられていた。電池反応を活性化するためには、二酸化炭素濃度の高いガスを供給することが有利であるが、空気中の二酸化炭素濃度は0.03体積%であるため、一般的には濃縮により二酸化炭素濃度を上げて使用していた。カソード側に供給されるガス(カソードガス)中に含有される二酸化炭素を濃縮する方法としては、例えば、燃料電池の稼働中では電池反応でアノード側に発生する二酸化炭素を含有する排ガスを循環させる方法がある。しかし、運転開始直後は電池反応が僅かであり、アノード側に発生する二酸化炭素量が少ないため、それを循環させてもカソード側に供給するガス中の二酸化炭素濃度を十分に高濃度化することはできなかった。また、PSA(Pressure Swing Adsorption)方式によりあらじめ二酸化炭素を濃縮してカソード側に供給する場合には、空気の圧縮に動力が必要となりエネルギーコストがかかっていた。また、PSA方式でない場合でも、溶融炭酸塩型燃料電池の始動時に、使用燃料の一部を燃焼させることにより発生する熱と二酸化炭素を用いて、燃料電池本体を作動温度まで加熱することと同時にカソード側に二酸化炭素を供給することを行っているが、原料ガスを燃焼させるために無駄にエネルギーを使用することになっている(特許文献1参照)。
一方、従来、種々の工業分野で被加熱体を加熱する装置として、工業炉が使用されている。この工業炉の中でも炭素を含有する燃料を燃焼させることにより被加熱体を加熱するものは、燃料の燃焼により発熱と同時に二酸化炭素を含有する高温の排ガス(炉排ガス)を発生させるものである。近年このような高温排ガス等を排出することによる環境への悪影響が問題となっており、また、従来、炉排ガスが有する熱を有効に回収し再利用することも課題となっている。また、更にこのような二酸化炭素を含有する排ガス発生の問題は、近年特に、地球温暖化の問題等によりクローズアップされており、工業炉からの排ガス(炉排ガス)に含有される二酸化炭素の量を削減すると共に、炉排ガスが有する熱を有効に回収し再利用ことが強く要請されるようになってきた。
これに対し、比較的規模の小さい工業炉である、セラミック等を焼成する焼成炉については、これまで、炉排ガスの熱を回収する方策や、二酸化炭素の排出量を削減させるための方策はあまり採られておらず、焼成炉本体内で被加熱体(被焼成体)の加熱に使用した、二酸化炭素を含有する燃焼ガスをそのまま排ガスとして大気に放出していた。一方、例えば、焼成炉本体から出た排ガスを再度焼成炉本体に戻すことにより、排ガスの熱エネルギーを回収しようとする方法が提案されているが(例えば、特許文献2参照)、この方法によると、排ガスの熱エネルギーの一部が回収されるため、使用燃料の総量が削減され、それにより発生する二酸化炭素量も削減されることになるが、その削減量としてはあまり大きいものではなかった。
特開平5−89899号公報 特開2002−340482号公報
本発明は、上記溶融炭酸塩形燃料電池のカソード側に二酸化炭素濃度の高いガスを供給するためにはエネルギーコストが余分にかかり、また、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用することが不十分であるとの従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、溶融炭酸塩形燃料電池のカソードガスとして、被加熱体を加熱する工業炉から排出される二酸化炭素源としての炉排ガス、炉排ガスとカソード用ガスもしくは炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガス、又は予熱カソード用ガスを含有してなるものを用いることにより、カソードガスとして炉排ガス又は混合ガスを用いる場合、焼成炉から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガスが、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、溶融炭酸塩形燃料電池のカソードガスとして使用されるため、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いガスをカソード側に供給して発電することが可能であると共に、予熱カソード用ガスを用いる場合、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能な燃料電池及びその運転方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、焼成炉本体から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガス又は混合ガスを、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、燃料電池のカソード側に供給することにより、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いカソードガスを燃料電池で使用することができると共に、予熱カソード用ガスを燃料電池のカソード側に供給することにより、炉排ガスを有効利用することが可能な焼成炉及び発電装置を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によって、以下の燃料電池を備えた焼成炉及びその運転方法が提供される。
[1]流入した炭化水素を含む燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼装置と、前記燃焼ガスにより、その内部に搬入された被加熱体を加熱して焼成すると共に、焼成後の前記燃焼ガス及び/又は前記被加熱体に含まれる有機物の分解ガスを炉排ガスとして外部に排出する焼成炉本体とを備える焼成炉と、カソードと、アノードと、前記カソード及び前記アノードにより挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層とを備え、前記カソード側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)が供給され、前記アノード側に水素を含有するガス(アノードガス)が供給されて発電する燃料電池とを有してなる、燃料電池を備えた焼成炉であって、前記カソードガスが、被加熱体を加熱する焼成炉から排出される炉排ガス、前記炉排ガスとカソード用ガスもしくは前記炉排ガスを熱源として予熱された前記カソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有してなると共に、前記カソードガス中の二酸化炭素濃度が、0.1〜50体積%である燃料電池を、前記焼成炉本体から排出される前記炉排ガスが前記カソードガスとして前記カソード側に供給されるように更に備える、燃料電池を備えた焼成炉。
[2]前記カソードガスを予熱するための、触媒燃焼器を更に備える前記[1]に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[3]前記触媒燃焼器の熱源として、前記アノードから排出されるアノード排ガスを供給するための手段を有する前記[2]に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[4]前記焼成炉は、炭化水素及び水蒸気を原料として水素及び二酸化炭素を含有する改質ガスを生成させる水蒸気改質反応を生じさせる水蒸気改質器を更に備える前記[1]〜[3]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[5]前記水蒸気改質器が、内部で前記水蒸気改質反応を生じさせる金属製反応管又はセラミックス製反応管、及び前記反応管内部に充填され前記水蒸気改質反応を促進する改質触媒、を有する低温改質部と、内部で前記水蒸気改質反応を生じさせるセラミックス製反応管を有する高温改質部とを備えてなる記[]に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[6]前記水蒸気改質器が、前記低温改質部が600℃以上、1000℃未満となる位置に配置され、前記高温改質部が1000〜1800℃となる位置に配置されるようにして、前記焼成炉本体及び/又は前記炉排ガスの流路内に配設されてなる前記[5]に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[7]前記改質ガスに含有される水素の一部又は全部を、前記アノードガスとして利用する前記[4]〜[6]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[8]前記水蒸気改質器で生成した前記改質ガスを内部に流入させて前記改質ガスの中の前記水素を選択的に分離して水素を主成分とする水素燃料と二酸化炭素を含有する残留ガスとに分離させる水素分離器を更に備える前記[4]〜[7]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[9]前記水素分離器で分離された前記残留ガスの中の二酸化炭素及び/又は前記溶融炭酸塩形燃料電池から排出されるアノードガス(アノード排ガス)中に含有される二酸化炭素を固定化させる二酸化炭素固定器を更に備える前記[8]に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[10]前記焼成炉本体が、前記被加熱体を連続的にその内部に搬入し、前記被加熱体を内部で加熱した後に連続的にその外部に搬出する連続式焼成炉本体である前記[1]〜[9]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[11]前記カソードガスが、炉排ガスである前記[1]〜[10]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
[12]焼成炉と、カソードと、アノードと、前記カソード及び前記アノードにより挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層とを備える燃料電池を使用して、前記カソード側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)を供給し、前記アノード側に水素を含有するガス(アノードガス)を供給して発電させる燃料電池を備えた焼成炉の運転方法であって、前記焼成炉の内部に被加熱体を搬入し、炭化水素を含有する燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、この発生させた燃焼ガスの熱により、前記被加熱体を加熱し焼成すると共に、燃焼ガスの排ガス(燃焼排ガス)及び/又は被加熱体に含まれる有機物の分解ガスの排ガス(分解排ガス)を炉排ガスとして外部に排出し、前記カソードガスとして、被加熱体を加熱する焼成炉から排出される炉排ガス、前記炉排ガスとカソード用ガスもしくは前記炉排ガスを熱源として予熱された前記カソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有すると共に、二酸化炭素濃度が0.1〜50体積%であるものを用いる燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[13]前記炭化水素を含有する燃料として、都市ガス、液化天然ガス、LPガス、軽油及び重油からなる群から選択される少なくとも一種を用いる前記[12]に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[14]前記カソードガスとして、触媒燃焼器によって予熱されたものを用いる前記[12]又は[13]に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[15]前記触媒燃焼器の熱源として、前記アノードから排出されるアノード排ガスを用いる前記14]に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[16]前記カソードガスとして前記予熱カソード用ガスを含有したものを用いる場合、前記予熱カソード用ガスとして、前記炉排ガスを熱源として熱交換器によって予熱されたものを用いる前記[12]〜[15]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[17]前記アノードガスとして、前記焼成炉に備えられた水蒸気改質器によって改質された改質ガスに含まれる水素を利用する前記[12]〜[16]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[18]前記被加熱体の材質がセラミックである前記[12]〜[17]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
[19]前記被加熱体がハニカム構造体である前記[12]〜[18]のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
本発明の燃料電池によると、カソードガスとして、炉排ガス、又は炉排ガスとカソード用ガスもしくは予熱カソード用ガスとの混合ガスを用いる場合、焼成炉から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガスが、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、溶融炭酸塩形燃料電池のカソードガスとして使用されるため、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いガスをカソード側に供給して発電することが可能になると共に、予熱カソード用ガスを用いる場合、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能になる。また、本発明の燃料電池の運転方法によると、カソードガスとして炉排ガス又は混合ガスを用いる場合、焼成炉から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガスを、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、溶融炭酸塩形燃料電池のカソードガスとして使用するため、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いガスをカソード側に供給して発電することが可能になると共に、予熱カソード用ガスを用いる場合、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能になる。更に、本発明の焼成炉及び発電装置によると、カソードガスとして炉排ガス又は混合ガスを用いる場合、焼成炉本体から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガスが、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、燃料電池のカソード側に供給されることにより、余分なエネルギーを使用せずに燃料電池のカソード側に二酸化炭素濃度の高いガスを供給して発電することが可能になると共に、カソードガスとして予熱カソード用ガスを用いる場合、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能になる。
次に本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1は、本発明の燃料電池の一の実施の形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態の燃料電池1は、カソード2と、アノード3と、カソード2及びアノード3により挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層4とを備え、カソード2側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)21が供給され、アノード3側に水素を含有するガス(アノードガス)23が供給されて発電する燃料電池1であって、カソードガス21が、被加熱体を加熱する工業炉から排出される炉排ガス、炉排ガスとカソード用ガスもしくは炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガス、又は予熱カソード用ガスを含有してなると共に、カソードガス21中の二酸化炭素濃度が、0.1〜50体積%であることを特徴とするものである。カソードガス21中の二酸化炭素濃度は、10〜45体積%であることが好ましく、20〜40体積%であることが更に好ましい。二酸化炭素濃度が0.1体積%未満であると、電池反応の生じる量が少なく、50体積%を超えると、炭酸イオンを形成する時の酸素分子が不足し、炭酸イオンの生成量が減少する。本実施の形態において、カソードガス21が炉排ガス又は混合ガスを含有する場合、工業炉は、燃料を燃焼して発生する燃焼ガスで被加熱体を加熱する焼成炉であり、かつ炉排ガスが、燃焼ガスの排ガス(燃焼排ガス)及び/又は被加熱体に含まれる有機物の分解ガスの排ガス(分解排ガス)であることが好ましい。このように、カソードガス21として、分解排ガスを含有するものを用いることによって、これまで分解ガスを除害(無毒化処理)するため、アフターバーナ等を用いて炉外で焼却除去する必要があったが、燃料電池内で除害することがきるようになり、アフターバーナ等で用いた燃料を節約することができる。カソードガス21は、上記焼成炉から排出される二酸化炭素濃度が高く且つ酸素も含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)だけでもよいし、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)に、カソード用ガス又は予熱カソード用ガスを含有させた混合ガスであってもよい。炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)とカソード用ガス又は予熱カソード用ガスとを混ぜる場合(混合ガスを用いる場合)には、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)とカソード用ガス又は予熱カソード用ガスとの比率は、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス):カソード用ガス又は予熱カソード用ガス=100:0〜1:4(体積比)であることが好ましい。このようなカソードガス21については、PSA方式による濃縮等により二酸化炭素濃度を高める処理等を行わなくても良好な二酸化炭素濃度とすることができるが、二酸化炭素濃度を高める処理等を行いながら二酸化炭素濃度を更に最適化してもよい。その場合でも、カソードガス21として、二酸化炭素濃度の高い焼成炉の炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)を使用しているため、二酸化炭素濃度を高める処理等に費やすコストは非常に低いものとなる。なお、上記の場合は、カソードガス21として二酸化炭素源である炉排ガスを含有させることを前提とした場合であるが、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減を図ることを重視する場合には、カソードガス21として、炉排ガスを含有させることなく、炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)だけを含有させてもよい。
このように、本実施の形態の燃料電池1によると、カソードガス21が炉排ガス又は混合ガスを含有する場合、工業炉(例えば、焼成炉)から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)が、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、燃料電池1のカソードガス21として使用されるため、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いガスをカソード21側に供給して発電することができる。
本実施の形態において、工業炉は被加熱体を加熱するものであり、例えば、焼成炉は、燃料を燃焼して発生する燃焼ガスで被加熱体を加熱、焼成するものである。焼成炉で使用する燃料は炭化水素を含有する燃料であることが好ましく、具体的には、都市ガス、液化天然ガス、LPガス、軽油及び重油からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。ここで、都市ガスとは、主成分であるメタンの含有率が70〜90体積%の、エタン、プロパン、ブタン等のその他の炭化水素を含有するガスを意味する。
本実施の形態の燃料電池1において、カソードガス21は、カソードガス流入口6からカソードガス流路5内に入り、カソードガス流路5を通じてカソード2に供給され、カソード2に二酸化炭素及び酸素を供給した後にカソード排ガス22としてカソード排ガス流出口7から排出される。また、アノードガス23は、アノードガス流入口9からアノードガス流路8内に入り、アノードガス流路8を通じてアノード3に供給され、アノード3に水素を供給した後にアノード排ガス24としてアノード排ガス流出口10から排出される。カソード2及びアノード3のそれぞれにおける化学反応により、アノード3からカソード2に向かう電子の移動方向25の方向に電子が移動し、負荷31で電気エネルギーとして使用される。また、カソードガス21及びアノードガス23が粉塵等の異物を含有している場合には、それぞれをカソードガス流路5及びアノードガス流路8に流入させる前に、フィルタによりその異物を除去することが好ましい。
本発明の燃料電池(溶融炭酸塩形燃料電池)においては、通常以下の反応が生じている。
(1)カソード側:CO2+(1/2)O2+2e-=CO3 2-
(2)炭酸イオン(CO3 2-)は電解質層を通ってアノード側に移動する。
(3)アノード側:H2+CO3 2-=H2O+CO2+2e-
(4)アノード側では、アノードガス中にCOが含有されているときは、次の反応が生じる。CO+H2O=CO2+H2
この反応により生じたH2は(3)に示すアノード側の反応式でのH2となる。
図2は、上述の燃料電池を備えた本発明の焼成炉の一の実施の形態を模式的に示すブロックフロー図である。以下、本発明の燃料電池の実施の形態を図2を参照しつつ説明する。カソードガス51(図1においてはカソードガスは符号21で示されている)が炉排ガス又は混合ガスを含有する場合、カソードガス51に含有される炉排ガス72又は混合ガス72a、特にガス温度の比較的低い分解排ガスの場合は、触媒燃焼器42aによって予熱されたものであることが好ましい。このように触媒燃焼器42aを用いて予熱をすることによって、特に炉排ガス72が分解排ガスを含む場合、その十分な除害をすることができる。なお、通常カソード42は600〜650℃の温度であるため、直接カソード42に供給した場合であっても分解排ガスは除害されることになる。この場合、触媒燃焼器42aの熱源(燃料)としては、アノード43から排出されるアノード排ガス54であることが熱効率的に好ましいが、他から燃料を供給してもよい。
また、炉排ガスに混合されて混合ガス72aを構成するガスとしては、上述のように、カソード用ガス73又は予熱カソード用ガス73bが用いられるが、通常、混合されるカソード用ガス73として室温の空気が用いられるため、例えば、炉排ガスを熱源とした熱交換器73aによって予熱された予熱カソード用ガス73bを用いることが、加熱に必要なアノード排ガス54の量の低減及び発電効率の向上を図ることができることから好ましい。なお、カソードガス51として、炉排ガス72を含有することなく、予熱カソード用ガス73bだけを含有するものを用いてもよい。ここで、アノード排ガス54は、投入した燃料の一部が発電に使用されずに排出されたものであり、アノード排ガス量を低減できることは、投入する燃料量を低減できることになる。また、発電効率とは、得られた電力エネルギーを、入力した燃料のエネルギーで割った数値であり、より少ない燃料で同じ電力が得られることは、発電効率の向上となる。余ったアノード排ガス54は水素等を含むため必要に応じて燃料電池の燃料として利用することができ、又は燃料電池の外部に取り出すことができる。この場合、熱交換器73aの熱源(燃料)は、上述のように、炉排ガス72であることが熱効率的に好ましいが、他から燃料を供給してもよい。なお、アノード排ガス54のうち可燃性成分を(水素及び一酸化炭素)を上述の触媒燃焼器42aに空気を取り入れながら燃焼し、取り入れた空気を加熱すると共に、カソード42に必要な二酸化炭素を作ることが好ましい。ただし、アノード排ガス54だけでは二酸化炭素濃度が不足する場合があるので、カソード排ガス52の一部をカソードガス51としてリサイクルすることが好ましい。カソード42に供給される二酸化炭素量が不足する場合には、カソード排ガス52のリサイクル率を上げて、一定量の二酸化炭素濃度を保持するようにすることが好ましい。
アノードガス53(図1では符号23で示されている)は、水素を含有するガスであり、水素の含有率は、100〜50体積%であることが好ましく、90〜70体積%であることが更に好ましい。アノードガス53としては、炭化水素及び水を、工業炉に備えられた水蒸気改質器63によって改質させて得られる、水素及び二酸化炭素とを含有する改質ガスを利用することができる。そして、改質ガスをそのまま利用してもよいし、水素分離器64によって、改質ガスから水素を選択的に分離して水素濃度を高めたものを利用してもよい。
本実施の形態の燃料電池においては、カソードの材質としては、リチウムが添加された酸化ニッケル等を挙げることができる。またアノードの材質としては、アルミニウム又はクロムを添加したニッケル等を挙げることができる。電解質層としては、アルミン酸リチウム(LiAlO2)に溶融炭酸塩を含浸させたものを使用することができる。燃料電池、カソード、アノード及び電解質層の形状は特に限定されるものではないが、例えば、板状のカソードと板状のアノードとで板状の電解質層を挟持して積層体とし、この積層体を円筒状の電池容器内に収納するようにしてもよい。
また、溶融炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム等を単一成分で、又はそれらの混合物を使用することができる。
本実施の形態の燃料電池1において、電池反応を生じさせるときの温度は、500〜700℃であることが好ましい。500℃未満であると、炭酸塩が十分に溶融状態にならず、導電性が低下することがある。また、700℃を超えると、溶融炭酸塩の蒸発量が多くなり電解質量が減少すると共に、燃料電池の構造材料であるステンレスの強度が低下し、セルの変形が発生することがある。
次に、本発明の燃料電池の運転方法の一の実施の形態について説明する。本実施の形態の燃料電池の運転方法は、図1に示す燃料電池1を使用して、カソード2側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)21を供給し、アノード3側に水素を含有するガス(アノードガス)23を供給して発電させる燃料電池の運転方法であって、カソードガス21として、被加熱体を加熱する工業炉から排出される炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)、炉排ガスとカソード用ガスもしくは炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガス、又は予熱カソード用ガスを含有すると共に、二酸化炭素濃度が0.1〜50体積%であるものを用いることを特徴とするものである。
本実施の形態の燃料電池の運転方法において、カソードガス21中の二酸化炭素濃度は、10〜45体積%であることが好ましく、20〜40体積%であることが更に好ましい。二酸化炭素濃度が0.1体積%未満であると、電池反応の生じる量が少なく、50体積%を超えると、炭酸イオンを形成する時の酸素分子が不足し、炭酸イオンの生成量が減少する。カソードガス21は、上記焼成炉から排出される二酸化炭素濃度が高く且つ酸素も含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)だけでもよいし、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)にカソード用ガス又は予熱カソード用ガスを含有させた混合ガスを含有させてもよい。炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)とカソード用ガス又は予熱カソード用ガスとを混ぜる場合(混合ガスを用いる場合)には、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)とカソード用ガス又は予熱カソード用ガスとの比率は、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス):カソード用ガス又は予熱カソード用ガス=100:0〜1:4(体積比)であることが好ましい。このようなカソードガス21については、PSA方式による濃縮等により二酸化炭素濃度を高める処理等を行わなくても必要な二酸化炭素濃度とすることができるが、二酸化炭素濃度を高める処理等を行いながら二酸化炭素濃度を最適化してもよい。その場合でも、カソードガス21として、二酸化炭素濃度の高い焼成炉の炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)を使用しているため、二酸化炭素濃度を高める処理等に費やすコストは非常に低いものとなる。なお、上記の場合は、カソードガス21として二酸化炭素源である炉排ガスを含有させることを前提とした場合であるが、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減を図ることを重視する場合には、カソードガス21として、炉排ガスを含有させることなく、炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)だけを含有させてもよい。
このように、本実施の形態の燃料電池の運転方法によると、カソードガス21が炉排ガス又は混合ガスを含有する場合、焼成炉から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)が、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、燃料電池のカソードガスとして使用されるため、余分なエネルギーを使用せずに二酸化炭素濃度の高いガスをカソード側に供給して発電することができる。
本実施の形態の燃料電池の運転方法における、その他の構成・使用条件等は上述した本発明の燃料電池における構成・使用条件等と同様であり、それにより同様の効果を得ることができる。
次に、上述の燃料電池を備えた本発明の焼成炉(以下、単に「焼成炉」ということがある。)について説明する。図2に示すように、本実施の形態の焼成炉100は、流入した炭化水素を含む燃料71を燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼装置62と、燃焼ガスにより、その内部に搬入された被焼成体を加熱して焼成すると共に、焼成後の燃焼ガスを炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72として外部に排出する焼成炉本体61とを備えるものであって、上述の燃料電池41を、焼成炉本体61から排出される炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72がカソードガス51としてカソード42側に供給されるように更に備えるものである。カソードガス51中の二酸化炭素濃度は、0.1〜50体積%であり、10〜45体積%であることが好ましく、20〜40体積%であることが更に好ましい。二酸化炭素濃度が0.1体積%未満であると、電池反応の生じる量が少なく、50体積%を超えると、炭酸イオンを形成する時の酸素分子が不足し、炭酸イオンの生成量が減少する。カソードガス51は、上記焼成炉本体61から排出される、二酸化炭素濃度が高く且つ酸素も含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72だけでもよいし、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72にカソード用ガス73又は予熱カソード用ガス73bとして空気又は予熱した空気を含有させてもよい。炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72とカソード用ガス73又は予熱カソード用ガス73bとを混ぜる場合(混合ガスを用いる場合)には、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72とカソード用ガス又は予熱カソード用ガスとの比率は、炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス):カソード用ガス又は予熱カソード用ガス=100:0〜1:4(体積比)であることが好ましい。このようなカソードガス51については、PSA方式による濃縮等により二酸化炭素濃度を高める処理等を行わなくても必要な二酸化炭素濃度とすることができるが、二酸化炭素濃度を高める処理等を行いながら二酸化炭素濃度を最適化してもよい。その場合でも、カソードガス51として、二酸化炭素濃度の高い焼成炉の炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72を使用しているため、二酸化炭素濃度を高める処理等に費やすコストは非常に低いものとなる。なお、上記の場合は、カソードガス51として二酸化炭素源である炉排ガスを含有させることを前提とした場合であるが、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減を図ることを重視する場合には、カソードガス21として、炉排ガスを含有させることなく、炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)だけを含有させてもよい。
このように、本発明の焼成炉によると、焼成炉本体と燃料電池とを備え、焼成炉本体から排出される二酸化炭素を含有する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)が、二酸化炭素濃度を高める処理等をすることなく、燃料電池のカソード側に供給されることにより、余分なエネルギーを使用せずに燃料電池のカソード側に二酸化炭素濃度の高いガスを供給して発電することができると共に、焼成炉本体から発生する炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)を有効利用することができる。そして、燃料電池のアノード排ガスに含有される二酸化炭素を二酸化炭素固定器等により固定させることにより、外部(大気)に排出する二酸化炭素量を削減することができる。
本実施の形態の焼成炉において、燃料電池は、カソード42と、アノード43と、カソード42及びアノード43により挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層44とを備え、カソード42側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)51が供給され、アノード43側に水素を含有するガス(アノードガス)53が供給されて発電するものであり、その構成及び使用条件等は、上述の燃料電池と同様であり、それにより同様の効果を得ることができる。
図2に示す本実施の形態の焼成炉100において、焼成炉本体61としては、特に限定されるものではなく、被焼成体としてセラミック等を内部に搬入し、燃焼装置61により炭化水素を含む燃料71を燃焼して発生する燃焼ガスにより、セラミック等の被焼成体を焼成することができる、通常使用されるものである。被焼成体としては、セラミックハニカム構造体が好ましい。ここで、セラミックハニカム構造体とは、セラミック製の、隔壁によって区画された流体の流路となる複数のセルを有するハニカム構造の構造体である。また、焼成炉本体61は、所定量の被焼成体を1回の焼成の単位として、1回ずつ断続的に焼成するバッチ式であってもよいが、セラミックハニカム構造体等の被焼成体を連続的にその内部に搬入し、その被焼成体を内部で加熱、焼成した後に連続的にその外部に搬出する連続式の焼成炉本体61であることが好ましい。
図2に示す本実施の形態の焼成炉100において、燃焼装置62は、炭化水素を含む燃料71を効率的に燃焼させることができるものであれば特に限定されるものではない。燃焼装置62は、焼成炉本体61の外部に配設されて、配管により燃焼ガスが焼成炉本体61内に流入されるようにしてよいが、焼成炉本体61の内部に配設されていてもよい。また、燃焼装置62は、その能力や燃焼炉本体61の大きさ等により、焼成炉本体61に一つだけ配設されてもよいし、複数配設されてもよい。燃焼装置62としては、空気と燃料ガスを導入するラインを有するバーナーであれば、特にその形式は問わない。燃焼用の空気を予加熱するリジェネ形式バーナー等も好適に用いることができる。炭化水素を含む燃料71は、炭化水素含有燃料85を炭化水素含有燃料供給手段(図示せず)により供給することにより得られるが、下記水素分離器64から供給される水素燃料83の一部を混入させてもよい。水素分離器64から供給される水素燃料83を混入させると、燃料使用量を少なくすることができる。炭化水素含有燃料85は、都市ガス、液化天然ガス、LPガス、軽油及び重油からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
図2に示すように、本実施の形態の焼成炉100は、そこに流入した炭化水素及び水蒸気を含有する改質原料81を、加熱しながら反応させて、水素及び二酸化炭素を含有する改質ガス82を生成させる水蒸気改質器63と、水蒸気改質器63で生成した改質ガス82を内部に流入させて改質ガス82の中の水素を選択的に分離して水素を主成分とする水素燃料83と二酸化炭素を含有する残留ガス84とに分離させる水素分離器64と、水素分離器64で分離された残留ガス84の中の二酸化炭素をガスの状態で外部に放出されないように固定化させる二酸化炭素固定器65とを更に備えていることが好ましい。図2において、各機器間は、所定の配管で繋がれ、各燃料等はその配管内を流れて移動している。
このように構成することにより、水蒸気改質器63により、焼成炉本体61で発生する燃焼熱の一部を回収して水素を含有する改質ガス82を発生させ、得られた改質ガス82をそのままアノードガス53として利用するか、又は水素分離器64で水素を分離して、得られた水素をアノードガス53として利用することが好ましい。アノードガス53として利用した後は、アノード排ガス54として排出される。アノード排ガス54は二酸化炭素を含有しているので、カソードガス51に混入させてもよいし、二酸化炭素固定器65に供給して二酸化炭素を吸収させてもよい。また、焼成炉本体61から排出された炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72は、その有する熱量を水蒸気改質器63で使用し、その後カソードガス51として使用することが好ましい。カソードガス51として使用した後は、カソード排ガス52として排出される。
また、二酸化炭素固定器65は、内部に二酸化炭素を固定するための固定化剤88として水酸化ナトリウムを流入させ、内部で固定化剤88と残留ガス84とを接触させ、固定化剤88に残留ガス84中に含有される二酸化炭素を吸収させて、炭酸ナトリウムを生成させ、炭酸ナトリウムを含有する廃液89を外部に排出するように形成されている。また、固定化剤88としては、二酸化炭素と反応又は二酸化炭素を吸収することができれば特に制限されるものではなく、NaOH、Mg(OH)2等を挙げることができる。
本実施の形態の焼成炉100は、焼成炉本体61内及び炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72の流路内に配設されている水蒸気改質器63において、内部に流入する改質原料81を、燃焼ガス(炉排ガス)及び/又は燃焼ガスにより加熱された被焼成物、焼成用治具及び炉壁(炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)の流路の壁)からの輻射熱により加熱しながら水蒸気改質反応を生じさせることが好ましい。そして、得られた改質ガス82は、水素分離器64に供給されて、水素燃料83と残留ガス84とに分離され、ここで得られた水素燃料83(アノード用水素燃料86)をアノードガス53として使用することが好ましい。これにより高純度の水素を燃料電池に使用することができる。また、改質ガス82は、アノード用改質ガス82aとして、直接アノード43側に供給してもよい。また、燃料電池41に供給するアノードガス53としては、水素供給手段(図示せず)を配置して、アノード用水素含有ガス87を、そこから供給してもよい。水素供給手段としては、水蒸気改質法水素発生、水素ガスタンク、水素ボンベ等を使用することができる。
このように、改質原料を水蒸気改質器で反応させるときの吸熱反応に必要な熱量として、燃焼ガスの熱量を使用するため、外部に放出していた燃焼ガスの有する熱の一部を有効に回収することができる。
本実施の形態の焼成炉100において、水蒸気改質器63は特に限定されるものではなく、焼成炉本体61内及び炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72の流路内に配設されて、所定の熱を使用して水蒸気改質反応を生じさせることができればよい。例えば、1000℃未満の温度領域では、金属製又はセラミックス製の反応管に改質触媒を充填したものを使用できる。また、1000℃以上の温度領域では、セラミックス製の反応管を使用することができる。これらを組み合わせた水蒸気改質器63として、内部で水蒸気改質反応を生じさせる金属製反応管又はセラミックス製反応管、及びその反応管内部に充填され水蒸気改質反応を促進する改質触媒、を有する低温改質部と、内部で水蒸気改質反応を生じさせるセラミックス製反応管を有する高温改質部とを備えてなるものを挙げることができる。この場合、水蒸気改質器63は、低温改質部が600℃以上、1000℃未満となる位置に配置され、高温改質部が1000〜1800℃となる位置に配置されるようにして、焼成炉本体61及び/又は炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72の流路内に配設されることが好ましい。金属製反応管は耐熱温度が高くないため、1000℃未満の低い温度で使用するのに適しているが、水蒸気改質反応を促進させる改質触媒を充填しているので、効率的に反応を生じさせることができる。セラミックス製反応管は、1000℃以上の高温で使用することができるため、改質触媒を使用しなくても効率的に水蒸気改質反応を生じさせることができる。セラミックス製反応管については、内部に改質触媒を充填して、1000℃未満の温度領域で使用してもよい。
図2において、本実施の形態の水蒸気改質器63は、焼成炉本体61及び炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)72の流路の両方に配設されているが、いずれか一方でもよい。
水蒸気改質器63に供給される改質原料81は、炭化水素供給手段(図示せず)及び水蒸気供給手段(図示せず)から供給された炭化水素及び水蒸気を混合器(図示せず)で混合して得られたものであることが好ましい。ここで、炭化水素供給手段としては、特に限定されることはなく、一般に使用されるものを使用できる。例えば、都市ガスを用いる場合には既存のガス配管から供給することができ、ガス配管が無い場合にはガスタンクを設置し、そこからの配管により供給できる。またLPG、灯油などその他の炭化水素原料においても同様に、配管を設置して供給することもできるし、タンク、ボンベなどの貯蔵している場所から配管により供給することもできる。その場合、液体状態にある原料の場合には改質管に流入させる前に加熱により気体状態として供給する。また必要に応じて昇圧ポンプを用いて原料ガス圧力を高めることも、反応量を増やすことになり効果的である。また、水蒸気供給手段としては、特に限定されることはなく、一般に使用されるものを使用できる。例えば、通常のボイラー、又は炉、その他熱源からの排熱を利用した排熱ボイラー等を挙げることができる。
水蒸気改質器63において、セラミックス製の反応管の材料としては窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。このように、耐熱性の高いセラミックスを使用することにより、高温での水蒸気改質反応を行うことができる。金属製の反応管の材料としては、SUS309、SUS310、SCH22CF(HK40)、SCH24CF(HP)、HA230等を挙げることができる。
反応管が焼成炉100内の雰囲気により腐食される場合には、耐熱レンガに反応管が通る孔を開け、そこに反応管を通すことにより耐熱レンガを介して熱が反応管に伝わり、一方雰囲気ガスは耐熱レンガにより遮断されることになり反応管は腐食されない。
水蒸気改質器63で使用される改質触媒としては、ニッケル含有触媒が好ましく、例えば、ジョンソンマッセイ社製のSynetix触媒などを好適に使用することができる。更に、有効な触媒としては、Ni系、Cu系、遷移金属系、白金系などを挙げることができる。ニッケル含有触媒を使用する水蒸気改質反応としては、「ICI法」と呼ばれる、メタン(1モル)と水(2モル)とを、ニッケル含有触媒下で温度700〜950(℃)、圧力1.01×105〜40.52×105(N/m2)の条件で吸熱反応させて、水素(4モル)と二酸化炭素(1モル)とを生成させる方法を利用したものを好適に使用することができる。
水蒸気改質器63における炭化水素と水の反応率(発生すべき水素の量の理論値に対する実際に発生した水素の量の比率)は50(モル%)以上であることが好ましい。50(モル%)より低いと燃料の使用量が多くなることがある。また、炭化水素と水の反応率は高いほど好ましい。
水蒸気改質器63で生成される改質ガス中の、水素の含有率は10〜80モル%であることが好ましく、二酸化炭素の含有率は1〜20モル%であることが好ましい。
水蒸気改質器63で生じる水蒸気改質反応の原料として使用される炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン等を挙げることができ、メタンが好ましい。
セラミックス製の管内で水蒸気改質反応をする場合には、1000〜1800℃の条件で炭化水素と水とを反応させて水素と二酸化炭素とを生成させることが好ましい。
図2に示す本実施の形態の焼成炉100において、水素分離器64は、水蒸気改質器63で生成した水素と二酸化炭素とを含有する改質ガス82を内部に流入させて改質ガス82の中の水素を選択的に分離して水素を主成分とする水素燃料83と二酸化炭素を含有する残留ガス84とに分離させるものである。水素分離器64は、水素を含有する混合ガスから水素を選択的に分離できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、パラジウム又はパラジウムを含有する合金を膜状に形成したもの(水素分離膜)を筒状に形成し、その水素分離膜をステンレス等からなる筒状の容器内に配設し、水素分離膜の筒の内部側の空間と外周側の空間とが繋がらないように形成し、筒状の容器内に水素を含有する混合ガスを流入させ、それを水素分離膜の筒の内部側に導入し、水素だけを選択的に水素分離膜の内部側から外周側へ透過させ、水素分離膜の筒の外周側に流出した水素を筒状の容器の外部に水素燃料83として流出させ、その他のガスは残留ガス84として水素分離膜の筒の内部をそのまま通過させて筒状の容器の外部に流出させるように構成したものを好適に使用することができる。水素を含有する混合ガスは、水素分離膜の筒の外側に導入し、水素を水素分離膜の筒の内部側に流出するようにしてもよい。ここで、分離された水素は水素を主成分とする水素燃料83として使用され、その他の二酸化炭素を含有する残留ガス84は、二酸化炭素固定器65に送られる。また、二酸化炭素を含有する残留ガス84は、カソードガス51に混入させて、その二酸化炭素を燃料電池での発電に使用してもよい。上記水素を主成分とする水素燃料83の「水素を主成分とする」とは、水素の含有率が50(体積%)以上であることをいう。また、上記筒状の容器は筒状である必要はなく、内部に空間を有する形状であれば、例えば箱型等でもよい。水素分離膜は、その機械的強度を向上させるために、セラミック等からなる多孔質体の表面や内部に配設されるように形成されてもよい。また、水素分離膜は、筒状である必要はなく、平面状やその他いずれの形状であってもよい。
水素分離器64は、水蒸気改質器63と一体化して形成され、水蒸気改質器63において発生した水素を、水蒸気改質器63内に配設された水素分離器64により選択的に分離し、水蒸気改質器63からその水素を流出させて水素燃料83として使用してもよい。水素分離器64を水蒸気改質器63に配設する方法としては、例えば、筒状に形成した水素分離膜を水蒸気改質器63内に配設し、その筒の内部に改質触媒を配設することができる。この場合、水素分離膜が水素分離器64として機能し、水素分離器64を水蒸気改質器63内に配設したことになる。それにより、水素分離膜の筒の内部に改質原料81を導入し、水素分離膜の筒の内部に配設された改質触媒により、水素を発生させ、発生した水素を水素分離膜の筒の外周側に流出させることができる。そして流出した水素を水素燃料83として使用する。
水素分離器64により改質ガス82から水素を分離するときの水素の分離効率としては、(改質ガス82に含有される水素の量:分離された水素の量)が50:50〜1:99(体積比)であることが好ましい。50:50(体積比)より低いと、効率的に燃料を使用することができないことがある。分離効率としては、高いほど好ましいが、1:99(体積比)であれば燃焼用水素の回収効率としては十分であり、これより高い分離効率を実現するためには、コストが高くなることがある。
図2に示す本実施の形態の焼成炉100において、二酸化炭素固定器65は、水素分離器64で分離された残留ガス84の中の二酸化炭素をガスの状態で外部に放出されないように固定化させるものである。二酸化炭素固定器65は、残留ガス84に含有される二酸化炭素を固定化し、二酸化炭素をガスの状態で外部に放出されないようにすることができれば、特に限定されるものではない。例えば、所定の容器の中に二酸化炭素を固定化する固定化剤88として水酸化ナトリウムの水溶液を入れておき、その中に、残留ガス84を導入し、水酸化ナトリウム水溶液を残留ガス84でバブリングするようにしながら、残留ガス84に含有される二酸化炭素を水酸化ナトリウムと反応させて炭酸ナトリウムを生成させることにより二酸化炭素を固定化させる方法を好適に使用することができる。また、燃料電池41から排出されるアノード排ガス54は、二酸化炭素を含有しているので、二酸化炭素固定器65に流入させて、二酸化炭素を吸収させてもよい。ここで、二酸化炭素を固定化するとは、他の物質と反応させたり、他の物質に吸収させたりすることにより、二酸化炭素がガスの状態で外部に放出されないようにすることをいう。
上述のように、固定化剤88として水酸化ナトリウムの水溶液等の水酸化ナトリウム含有物(溶液)を使用することにより、二酸化炭素固定器65で炭酸ナトリウムを生成させることができるため、二酸化炭素固定器65から排出される廃液89を炭酸ナトリウム含有溶液とすることができ、二酸化炭素固定器65を炭酸ナトリウム生成手段として使用することができる。以下、炭酸ナトリウム生成手段として使用する場合を例にして、二酸化炭素固定器65について更に詳細に説明する。
二酸化炭素固定器65を構成する上記所定の容器の構造は、その内部に水酸化ナトリウムを入れておき、二酸化炭素と反応させて炭酸ナトリウムを生成させることができれば特に限定されるものではない。例えば、残留ガス及び水酸化ナトリウムを導入するための少なくとも一つの導入管、廃液(以下、「炭酸ナトリウム含有溶液」ということがある。)を排出するための排出部を有する筒状の容器を使用することができる。容器の形状は、特に限定されるものではなく、円筒形、底面の形状が四角形等の多角形の筒(箱形を含む)、底面の形状が不定形の筒(箱形を含む)等とすることができる。また、二酸化炭素固定器65には、必要により撹拌機や、加熱、冷却のためのジャケットやコイルを設けてもよい。更に、二酸化炭素固定器65としては、一つの上記容器を設けて、水酸化ナトリウムがほぼ全て反応したところで、残留ガスの流入を停止し、炭酸ナトリウム含有溶液を排出した後に、水酸化ナトリウムを容器内に入れて再び残留ガスの流入を開始するようなバッチ式にしてもよいが、二つ以上の上記容器を設けて、一つの容器内で水酸化ナトリウムがほぼ全て反応したところで、残留ガスの流入をその容器から他の容器に切り換えて、他の容器内で炭酸ナトリウムの生成を開始し、その間に水酸化ナトリウムがほぼ全て反応した容器中の炭酸ナトリウム含有溶液の排出を行うようなセミバッチ式としてもよい。
また、二酸化炭素を固定化して炭酸ナトリウムを生成させる方法としては、固定化剤88として水酸化ナトリウム水溶液を使用し、その水酸化ナトリウム水溶液を循環させ、循環する水酸化ナトリウム水溶液中に残留ガス84を流入、混合させ、水酸化ナトリウムと二酸化炭素とを反応させるようにしてもよい。水酸化ナトリウム水溶液(炭酸ナトリウム生成後は炭酸ナトリウムも含有される)の循環方法としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液を容器に入れ、容器から配管を通じて排出された水酸化ナトリウム水溶液をポンプにより再びその容器に戻すようにすることができる。このとき、水酸化ナトリウム及び反応により生成した炭酸ナトリウムを含有する水溶液の循環系には、水酸化ナトリウムを連続的に送り込み、更にこの循環系から連続的に循環する炭酸ナトリウムを含有する水溶液を炭酸ナトリウム含有溶液(廃液)89として抜き出すようにして、二酸化炭素固定器65を連続的に運転するようにしてもよい。
二酸化炭素固定器65を炭酸ナトリウム生成手段として使用する場合には、水素分離器64により改質ガス82から水素を分離した後の残留ガス84中の二酸化炭素含有率が、15〜99.9質量%であることが好ましく、60質量%以上であることが更に好ましい。15質量%より低いと、残留ガス84中の不純物が多くなるため、二酸化炭素固定器65から排出される廃液(炭酸ナトリウム含有溶液)89を精製して取り出す炭酸ナトリウムの純度を高くし難いことがある。
また、残留ガス84中に水蒸気改質器64で副生物として生成された一酸化炭素が多く含有されている場合には、一酸化炭素変成器を設置して、残留ガス84を一酸化炭素変成器に流入させてもよい。一酸化炭素変成器としては、その内部で350℃〜360℃に調整された残留ガス84をFe−Cr系触媒に接触させることにより、一酸化炭素を変成させるものを好適に使用することができる。この場合、一酸化炭素変成器は、一酸化炭素と水とを原料として二酸化炭素と水素とを発生させる。これにより、残留ガス84中に含有された一酸化炭素が二酸化炭素に変成され、残留ガス84中の一酸化炭素含有率を低下させることができる。そして一酸化炭素含有率が低下した残留ガス84を二酸化炭素固定65に流入させることができる。一酸化炭素変成器では、二酸化炭素以外に水素も発生するため、一酸化炭素変成器から流出した残留ガス84を水素分離器に通すことにより、水素を分離し、その水素をアノードガス53に混入させて使用してもよい。このとき、水素分離器を新たに設置して、残留ガス84の全量を流入させてもよいし、残留ガス84の一部を抜き出して、改質ガス82と共に水素分離器64に流入させることにより、残留ガス84の一部を循環させるようにしてもよい。変成されて、二酸化炭素の含有率が高くなった残留ガス84(変成後、水素分離器に通すときには、水素分離器から流出した残留ガス84)は、二酸化炭素固定器65に流入させる。
二酸化炭素固定器65において生成される炭酸ナトリウムは、廃液(炭酸ナトリウム含有溶液)89として二酸化炭素固定器65から排出された後に、炭酸ナトリウム精製工程(図示せず)において精製され、高純度の炭酸ナトリウムとして取り出されることが好ましい。そのため、二酸化炭素固定器65内で生成する炭酸ナトリウム含有溶液89に含有される炭酸ナトリウムの、炭酸ナトリウム含有溶液89から水を除いた残りの物質に対する含有率を80〜99.9質量%とすることが好ましく、95質量%以上とすることが更に好ましい。80質量%より低いと、上記炭酸ナトリウム精製工程(図示せず)において精製されて得られる炭酸ナトリウムの純度が高くなり難くなる。
このように、精製して得られる炭酸ナトリウムを高純度にするために、二酸化炭素固定器65で二酸化炭素と反応させる水酸化ナトリウムとして高純度のものを使用することが好ましい。つまり、二酸化炭素固定器65の内部に入れる固定化剤88中の水酸化ナトリウムの、固定化剤88から水を除いた残りの物質(固定化剤88が水を含有していないときには固定化剤88全体)に対する含有率が、80〜99.9質量%であることが好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。80質量%より低いと精製して得られる炭酸ナトリウムの純度が高くなり難いことがある。固定化剤88としては、上述のように水酸化ナトリウムの水溶液を使用してもよいが、溶融した水酸化ナトリウムを使用してもよい。また、固定化剤88として、水酸化ナトリウム水溶液を使用したときには、水溶液全体に対する水酸化ナトリウムの含有率は、30〜95質量%が好ましい。30質量%より低いと、水酸化ナトリウムの濃度が低いため二酸化炭素と効率的に反応し難くなり二酸化炭素固定器排ガス中に残存する二酸化炭素の含有率が高くなることがある。また、95質量%より高いと水酸化ナトリウム水溶液の粘度が高くなり、流動性が悪くなるため二酸化炭素と効率的に反応し難くなることがある。
二酸化炭素固定器65から排出された炭酸ナトリウム含有溶液68を、精製工程(図示せず)で精製することにより取り出す炭酸ナトリウムの純度は、98〜99.9質量%であることが好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。98質量%より高くすることにより、得られた高純度炭酸ナトリウムを、光学ガラス、医薬品等の高純度炭酸ナトリウムを原料として必要とする分野において使用することができる。炭酸ナトリウムの純度の上限としては高いほど好ましい。また、炭酸ナトリウム含有溶液89全体に対する炭酸ナトリウムの含有率は、60〜95質量%が好ましい。60質量%より低いと、炭酸ナトリウムの濃度が低いため、炭酸ナトリウム結晶を効率的に生成させ難くなることがある。また、95質量%より高いと、晶析器で炭酸ナトリウムを晶析したときに、炭酸ナトリウム結晶によるスラリー濃度が高くなるため流動性が悪くなることがある。
二酸化炭素固定器65から排出された炭酸ナトリウム含有溶液89を精製する精製方法としては、炭酸ナトリウム含有溶液89から炭酸ナトリウム結晶を析出させ、析出した炭酸ナトリウムを母液と分離することにより炭酸ナトリウム結晶を取り出す方法が好ましい。この精製方法は、炭酸ナトリウム含有溶液89から炭酸ナトリウム結晶を析出させる晶析器(図示せず)と、晶析器で析出した炭酸ナトリウムの結晶を母液から分離する濾過器(図示せず)とを備える精製工程(図示せず)で行われることが好ましい。
次に、上述の燃料電池を備えた本発明の発電装置について説明する。図3は、本発明の発電装置の一の実施の形態を模式的に示すブロックフロー図である。図3に示すように、本実施の形態の発電装置200は、カソード142、アノード143、並びにカソード142及びアノード143により挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層144を有する燃料電池141と、酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)151をカソード142に供給するカソードガス供給手段190と、水素を含有するガス(アノードガス)153をアノード143に供給するアノードガス供給手段195とを備え、カソード142にカソードガス151が供給されると共にアノード143にアノードガス153が供給されることによって発電する発電装置200であって、カソードガス供給手段190が、被加熱体を加熱する工業炉(焼成炉)100aから排出される炉排ガス172をカソード142に供給可能な炉排ガス供給手段191、及び/又はカソード用ガス173をカソード142に供給可能なカソード用ガス供給手段192を有し、カソードガス供給手段190によってカソード142に供給されるカソードガス151が、炉排ガス供給手段191を経由した炉排ガス172、炉排ガス172とカソード用ガス供給手段192を経由したカソード用ガス173もしくは炉排ガス172を熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)173bとを混合した混合ガス172a、又は予熱カソード用ガス173bを含有してなると共に、カソードガス151中の二酸化炭素濃度が、0.1〜50体積%であることを特徴とするものである。
本実施の形態の場合、カソードガス151は、炉排ガス172又は混合ガス172aを含有する場合、工業炉は、燃料171を燃焼して発生する燃焼ガスで被加熱体を加熱する焼成炉100aであり、かつ炉排ガス172が、燃焼ガスの排ガス(燃焼排ガス)及び/又は被加熱体に含まれる有機物の分解ガスの排ガス(分解排ガス)であることが好ましい。
また、燃料171は、炭化水素を含有する燃料であることが好ましい。
また、炭化水素を含有する燃料171は、都市ガス、液化天然ガス、LPガス、軽油及び重油からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
また、触媒燃焼器142aを更に備え、カソードガス151が、触媒燃焼器142aによって予熱されたものであることが好ましい。
触媒燃焼器142aの熱源は、アノード143から排出されるアノード排ガス154であることが好ましい。
また、熱交換器173aを更に備え、予熱カソード用ガス173が、炉排ガス172を熱源として熱交換器173aによって予熱されたものであることが好ましい。
更に、水蒸気改質器163を更に備え、アノードガス153が、水蒸気改質器163によって改質された改質ガス182に含まれる水素を利用するものであることが好ましい。
上記以外の構成・使用条件等は、上述の燃料電池、燃料電池の運転方法及び焼成炉の場合と同様であり(例えば、図3には示していないが、図2に記載された水素分離器64、二酸化炭素固定器65等を更に備えていてもよい)、それにより同様の効果を得ることができる。
本発明の燃料電池を備えた焼成炉及びその運転方法は、カソードガスとして、窯業等においてセラミック等を焼成する焼成炉から排出される炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)、炉排ガスとカソード用ガスもしくは炉排ガスを熱源として予熱されたカソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有したものを利用することにより、空気中の二酸化炭素の濃縮処理等をすることなく、カソードに二酸化炭素濃度の高いガスを供給することが可能となるとともに、炉排ガスが有する熱を有効に回収して再利用し、使用燃料の削減をすることが可能となるため、溶融炭酸塩形燃料電池、発電装置の製造分野を初めとして、溶融炭酸塩形燃料電池、焼成炉、発電装置を使用する各種産業分野で有効に利用される。
本発明の燃料電池を備えた焼成炉を構成する燃料電池の一の実施の形態を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池を備えた焼成炉の一の実施の形態を模式的に示すブロックフロー図である。 本発明の燃料電池を備えた焼成炉の実施の形態を模式的に示すブロックフロー図である。
符号の説明
1…燃料電池、2…カソード、3…アノード、4…電解質層、5…カソードガス流路、6…カソードガス流入口、7…カソード排ガス流出口、8…アノードガス流路、9…アノードガス流入口、10…アノード排ガス流出口、21…カソードガス、22…カソード排ガス、23…アノードガス、24…アノード排ガス、25…電子の移動方向、31…負荷、41…燃料電池、42…カソード、42a…触媒燃焼器、43…アノード、44…電解質層、51…カソードガス、52…カソード排ガス、53…アノードガス、54…アノード排ガス、61…焼成炉本体、62…燃焼装置、63…水蒸気改質器、64…水素分離器、65…二酸化炭素固定器、71…燃料、72…炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)、72a…混合ガス、73…カソード用ガス、73a…熱交換器、73b…予熱カソード用ガス、81…改質原料、82…改質ガス、82a…アノード用改質ガス、83…水素燃料、84…残留ガス、85…炭化水素含有燃料、86…アノード用水素燃料、87…アノード用水素含有ガス、88…固定化剤、89…廃液(炭酸ナトリウム含有溶液)、100…焼成炉、100a…焼成炉、141…燃料電池、142…カソード、142a…触媒燃焼器、143…アノード、144…電解質層、151…カソードガス、153…アノードガス、154…アノード排ガス、161…焼成炉本体、162…燃焼装置、163…水蒸気改質器、171…燃料、172…炉排ガス(燃焼排ガス及び/又は分解排ガス)、172a…混合ガス、173…カソード用ガス、173a…熱交換器、173b…予熱カソード用ガス、182…改質ガス、190…カソードガス供給手段、191…炉排ガス供給手段、192…カソード用ガス供給手段、195…アノードガス供給手段、200…発電装置。

Claims (19)

  1. 流入した炭化水素を含む燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる燃焼装置と、前記燃焼ガスにより、その内部に搬入された被加熱体を加熱して焼成すると共に、焼成後の前記燃焼ガス及び/又は前記被加熱体に含まれる有機物の分解ガスを炉排ガスとして外部に排出する焼成炉本体とを備える焼成炉と、
    カソードと、アノードと、前記カソード及び前記アノードにより挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層とを備え、前記カソード側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)が供給され、前記アノード側に水素を含有するガス(アノードガス)が供給されて発電する燃料電池とを有してなる、燃料電池を備えた焼成炉であって、
    前記カソードガスが、被加熱体を加熱する焼成炉から排出される炉排ガス、前記炉排ガスとカソード用ガスもしくは前記炉排ガスを熱源として予熱された前記カソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有してなると共に、前記カソードガス中の二酸化炭素濃度が、0.1〜50体積%である燃料電池を、前記焼成炉本体から排出される前記炉排ガスが前記カソードガスとして前記カソード側に供給されるように更に備える、燃料電池を備えた焼成炉。
  2. 前記カソードガスを予熱するための、触媒燃焼器を更に備える請求項1に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  3. 前記触媒燃焼器の熱源として、前記アノードから排出されるアノード排ガスを供給するための手段を有する請求項2に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  4. 前記焼成炉は、炭化水素及び水蒸気を原料として水素及び二酸化炭素を含有する改質ガスを生成させる水蒸気改質反応を生じさせる水蒸気改質器を更に備える請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  5. 前記水蒸気改質器が、内部で前記水蒸気改質反応を生じさせる金属製反応管又はセラミックス製反応管、及び前記反応管内部に充填され前記水蒸気改質反応を促進する改質触媒、を有する低温改質部と、内部で前記水蒸気改質反応を生じさせるセラミックス製反応管を有する高温改質部とを備えてなる請求項4に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  6. 前記水蒸気改質器が、前記低温改質部が600℃以上、1000℃未満となる位置に配置され、前記高温改質部が1000〜1800℃となる位置に配置されるようにして、前記焼成炉本体及び/又は前記炉排ガスの流路内に配設されてなる請求項5に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  7. 前記改質ガスに含有される水素の一部又は全部を、前記アノードガスとして利用する請求項4〜6のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  8. 前記水蒸気改質器で生成した前記改質ガスを内部に流入させて前記改質ガスの中の前記水素を選択的に分離して水素を主成分とする水素燃料と二酸化炭素を含有する残留ガスとに分離させる水素分離器を更に備える請求項4〜7のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  9. 前記水素分離器で分離された前記残留ガスの中の二酸化炭素及び/又は前記溶融炭酸塩形燃料電池から排出されるアノードガス(アノード排ガス)中に含有される二酸化炭素を固定化させる二酸化炭素固定器を更に備える請求項8に記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  10. 前記焼成炉本体が、前記被加熱体を連続的にその内部に搬入し、前記被加熱体を内部で加熱した後に連続的にその外部に搬出する連続式焼成炉本体である請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  11. 前記カソードガスが、炉排ガスである請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉。
  12. 焼成炉と、カソードと、アノードと、前記カソード及び前記アノードにより挟持され溶融炭酸塩を含有する電解質層とを備える燃料電池を使用して、前記カソード側に酸素及び二酸化炭素を含有するガス(カソードガス)を供給し、前記アノード側に水素を含有するガス(アノードガス)を供給して発電させる燃料電池を備えた焼成炉の運転方法であって、
    前記焼成炉の内部に被加熱体を搬入し、炭化水素を含有する燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させ、この発生させた燃焼ガスの熱により、前記被加熱体を加熱し焼成すると共に、燃焼ガスの排ガス(燃焼排ガス)及び/又は被加熱体に含まれる有機物の分解ガスの排ガス(分解排ガス)を炉排ガスとして外部に排出し、
    前記カソードガスとして、被加熱体を加熱する焼成炉から排出される炉排ガス、前記炉排ガスとカソード用ガスもしくは前記炉排ガスを熱源として予熱された前記カソード用ガス(予熱カソード用ガス)とを混合した混合ガスを含有すると共に、二酸化炭素濃度が0.1〜50体積%であるものを用いる燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  13. 前記炭化水素を含有する燃料として、都市ガス、液化天然ガス、LPガス、軽油及び重油からなる群から選択される少なくとも一種を用いる請求項12に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  14. 前記カソードガスとして、触媒燃焼器によって予熱されたものを用いる請求項12又は13に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  15. 前記触媒燃焼器の熱源として、前記アノードから排出されるアノード排ガスを用いる請求項14に記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  16. 前記カソードガスとして前記予熱カソード用ガスを含有したものを用いる場合、前記予熱カソード用ガスとして、前記炉排ガスを熱源として熱交換器によって予熱されたものを用いる請求項12〜15のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  17. 前記アノードガスとして、前記焼成炉に備えられた水蒸気改質器によって改質された改質ガスに含まれる水素を利用する請求項12〜16のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  18. 前記被加熱体の材質がセラミックである請求項12〜17のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
  19. 前記被加熱体がハニカム構造体である請求項12〜18のいずれかに記載の燃料電池を備えた焼成炉の運転方法。
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