JP4869491B2 - 発光装置 - Google Patents

発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4869491B2
JP4869491B2 JP2001117242A JP2001117242A JP4869491B2 JP 4869491 B2 JP4869491 B2 JP 4869491B2 JP 2001117242 A JP2001117242 A JP 2001117242A JP 2001117242 A JP2001117242 A JP 2001117242A JP 4869491 B2 JP4869491 B2 JP 4869491B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
period
display
signal line
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001117242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002023696A (ja
Inventor
和隆 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2001117242A priority Critical patent/JP4869491B2/ja
Publication of JP2002023696A publication Critical patent/JP2002023696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4869491B2 publication Critical patent/JP4869491B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • Y02B20/345
    • Y02B20/347

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成された発光素子を、該基板とカバー材の間に封入した表示用パネルに関する。また、該表示用パネルにICを実装した表示用モジュールに関する。なお本明細書において、表示用パネル及び表示用モジュールを発光装置と総称する。本発明はさらに、該発光装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、基板上にTFTを形成する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型の電子ディスプレイへの応用開発が進められている。特に、ポリシリコン膜を用いたTFTは、従来のアモルファスシリコン膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来、基板外の駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが可能となっている。
【0003】
このようなアクティブマトリクス型の電子ディスプレイは、同一基板上に様々な回路や素子を作り込むことで製造コストの低減、電子ディスプレイを表示媒体として有する表示装置の小型化、歩留まりの上昇、スループットの上昇など、様々な利点が得られる。
【0004】
そしてさらに、電子ディスプレイの中でも、自発光型素子として発光素子(EL素子)を有したアクティブマトリクス型の発光装置の研究が活発化している。発光装置は有機発光装置(OELD:Organic EL Display)又は有機ライトエミッティングダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
【0005】
発光装置は、液晶表示装置と異なり自発光型である。発光素子は一対の電極(陽極と陰極)間に電場を加えることでルミネッセンスが発生する有機化合物を含む層(以下、有機化合物層またはEL層と記す)が挟まれた構造となっているが、有機化合物層は通常、積層構造となっている。代表的には、コダック・イーストマン・カンパニーのTangらが提案した「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」という積層構造が挙げられる。この構造は非常に発光効率が高く、現在、研究開発が進められている発光装置は殆どこの構造を採用している。
【0006】
発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られると、陽極層と、有機化合物層と、陰極層とを有する。有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明の発光装置は、どちらの発光を用いていても良い。
【0007】
また他にも、陽極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層の順に積層する構造でも良い。発光層に対して蛍光性色素等をドーピングしても良い。
【0008】
本明細書において陰極と陽極の間に設けられる全ての層を総称して有機化合物層と呼ぶ。よって上述した正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等は、全て有機化合物層に含まれる。なお本明細書中では、陽極、有機化合物層及び陰極で形成される素子を発光素子と呼ぶ。
【0009】
発光装置の駆動方法として、アナログ方式の駆動方法(アナログ駆動)が挙げられる。発光装置のアナログ駆動について、図24及び図25を用いて説明する。
【0010】
図24にアナログ駆動の発光装置の画素部の構造を示す。ゲート信号線駆動回路からの選択信号を入力するゲート信号線(G1〜Gy)は、各画素が有するスイッチング用TFT1801のゲート電極に接続されている。また各画素が有するスイッチング用TFT1801のソース領域とドレイン領域は、一方がアナログのビデオ信号を入力するソース信号線(S1〜Sx)に、もう一方が各画素が有する電流制御用TFT1804のゲート電極及び各画素が有するコンデンサ1808にそれぞれ接続されている。
【0011】
各画素が有する電流制御用TFT1804のソース領域とドレイン領域は、一方は電源供給線(V1〜Vx)に、もう一方は発光素子1806にそれぞれ接続されている。電源供給線(V1〜Vx)の電位を電源電位と呼ぶ。また電源供給線(V1〜Vx)は、各画素が有するコンデンサ1808に接続されている。
【0012】
発光素子1806は陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に設けられた有機化合物層とを有する。本明細書では、発光素子1806の陽極が電流制御用TFT1804のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、発光素子1806の陽極を画素電極、陰極を対向電極と呼ぶ。逆に発光素子1806の陰極が電流制御用TFT1804のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、発光素子1806の陽極を対向電極、陰極を画素電極と呼ぶ。
【0013】
なお本明細書において、対向電極の電位を対向電位と呼ぶ。画素電極の電位と対向電極の電位の電位差が発光素子駆動電圧であり、この発光素子駆動電圧が有機化合物層にかかる。
【0014】
図24で示した発光装置を、アナログ方式で駆動させた場合のタイミングチャートを図25に示す。1つのゲート信号線が選択されてから、その次に別のゲート信号線が選択されるまでの期間を1ライン期間(L)と呼ぶ。
【0015】
なお本明細書において信号線(ゲート信号線、第1ゲート信号線、第2ゲート信号線)が選択されるというのは、該信号線にゲート電極が接続されている全てのTFTがオンの状態になることを意味する。
【0016】
また1つの画像が表示されてから次の画像が表示されるまでの期間が1フレーム期間(F)に相当する。図24に示す発光装置の場合、ゲート信号線はy本あるので、1フレーム期間中にy個のライン期間(L1〜Ly)が設けられている。
【0017】
解像度が高くなるにつれて1フレーム期間中のライン期間の数も増え、駆動回路を高い周波数で駆動しなければならなくなる。
【0018】
まず電源供給線(V1〜Vx)の電源電位は一定に保たれている。そして対向電極の対向電位も一定に保たれている。対向電位は、電源電位が発光素子の画素電極に与えられたときに発光素子が発光する程度に、電源電位との間に電位差を有している。
【0019】
第1のライン期間(L1)において、ゲート信号線駆動回路から出力される選択信号によってゲート信号線G1が選択され、ゲート信号線G1に接続されている全てのスイッチング用TFT1801がオンの状態になる。そして、ソース信号線(S1〜Sx)に順にアナログのビデオ信号が入力される。ソース信号線に入力されたアナログのビデオ信号は、スイッチング用TFT1801を介して電流制御用TFT1804のゲート電極に入力される。
【0020】
電流制御用TFT1804のチャネル形成領域を流れる電流の量は、電流制御用TFT1804のゲート電極とソース領域の電位差であるゲート電圧VGSによって制御される。よって、発光素子1806の画素電極に与えられる電位は、電流制御用TFT1804のゲート電極に入力されたアナログのビデオ信号の電位の高さによって決まる。したがって、発光素子1806はアナログのビデオ信号の電位に制御されて発光する。
【0021】
上述した動作を繰り返し、ソース信号線(S1〜Sx)へのアナログのビデオ信号の入力が終了すると、第1のライン期間(L1)が終了する。なお、ソース信号線(S1〜Sx)へのアナログのビデオ信号の入力が終了するまでの期間と水平帰線期間とを合わせて1つのライン期間としても良い。そして次に第2のライン期間(L2)が開始され、選択信号によってゲート信号線G2が選択され、第1のライン期間(L1)と同様にソース信号線(S1〜Sx)に順にアナログのビデオ信号が入力される。
【0022】
そして全てのゲート信号線(G1〜Gy)が選択されると、全てのライン期間(L1〜Ly)が終了する。全てのライン期間(L1〜Ly)が終了すると、1フレーム期間が終了する。1フレーム期間中において全ての画素が表示を行い、1つの画像が形成される。なお全てのライン期間(L1〜Ly)と垂直帰線期間とを合わせて1フレーム期間としても良い。
【0023】
以上のように、アナログのビデオ信号の電位によって発光素子1806の発光量が制御され、その発光量の制御によって階調表示がなされる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
発光素子に供給される電流量が電流制御用TFTのゲート電極とソース領域の間の電圧によって制御される様子を図26を用いて詳しく説明する。
【0025】
図26(A)はTFTのトランジスタ特性を示すグラフであり、401はID−VGS特性(又はID−VGS曲線)と呼ばれている。ここでIDはドレイン電流であり、VGSはゲート電極とソース領域の電位差(ゲート電圧)である。このグラフにより任意のゲート電圧に対して流れる電流量を知ることができる。
【0026】
通常、発光素子を駆動するにあたって、上記ID−VGS特性の点線402で示した領域を用いる。402で囲んだ領域の拡大図を図26(B)に示す。
【0027】
図26(B)において、斜線で示す領域は飽和領域と呼ばれている。実際にはしきい値電圧(VTH)近傍からそれ以上のゲート電圧である領域を指し、この領域ではゲート電圧の変化に対して指数関数的にドレイン電流が変化する。アナログ駆動の場合、この領域を使ってゲート電圧による電流制御を行う。
【0028】
スイッチング用TFTがオンの状態となって画素内に入力されたアナログのビデオ信号によって電流制御用TFTのゲート電圧が決まる。このとき、図26(A)に示したID−VGS特性に従って、ゲート電圧に対するドレイン電流が1対1で定まる。即ち、電流制御用TFTのゲート電極に入力されるアナログのビデオ信号の電圧によって、ドレイン領域の電位が定まり、所定のドレイン電流が発光素子に流れ、その電流量に対応した発光量で前記発光素子が発光する。
【0029】
以上のように、アナログのビデオ信号によって発光素子の発光量が制御され、その発光量の制御によって階調表示がなされる。
【0030】
しかしながら、上記アナログ駆動はTFTの特性バラツキに非常に弱いという欠点がある。例えばスイッチング用TFTのID−VGS特性が同じ階調を表示する隣接画素のスイッチング用TFTと異なる場合(全体的にプラス又はマイナス側へシフトした場合)を想定する。
【0031】
その場合、各スイッチング用TFTのドレイン電流はバラツキの程度にもよるが異なるものとなり、各画素の電流制御用TFTには異なるゲート電圧がかかることになる。即ち、各発光素子に対して異なる電流が流れ、結果として発光素子の発光量は異なり、同じ階調表示を行えなくなる。
【0032】
また、仮に各画素の電流制御用TFTに等しいゲート電圧がかかったとしても、電流制御用TFTのID−VGS特性にバラツキがあれば、同じドレイン電流を出力することはできない。さらに、図26(A)からも明らかなようにゲート電圧の変化に対して指数関数的にドレイン電流が変化するような領域を使っているため、ID−VGS特性が僅かでもずれれば、等しいゲート電圧がかかっても出力される電流量は大きく異なるといった事態が生じうる。こうなってしまうと、僅かなID−VGS特性のバラツキによって、同じ電圧の信号を入力しても発光素子の発光量が隣接画素で大きく異なってしまう。
【0033】
実際には、スイッチング用TFTと電流制御用TFTとの、両者のバラツキの相乗効果となるので条件的にはさらに厳しい。このように、アナログ駆動はTFTの特性バラツキに対して極めて敏感であり、その点が従来のアクティブマトリクス型の発光装置の階調表示における問題となっていた。
【0034】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、鮮明な多階調カラー表示の可能なアクティブマトリクス型の発光装置を提供することを課題とする。そして、そのようなアクティブマトリクス型発光装置を表示部に具備する高性能な発光装置(電子機器)を提供することを課題とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アナログ駆動の問題は、ゲート電圧の変化に対してドレイン電流が指数関数的に変化するためにID−VGS特性のばらつきの影響を受けやすい飽和領域を用いて発光素子に流れる電流量を制御していることに起因すると考えた。
【0036】
即ち、ID−VGS特性のばらつきがあった場合に、飽和領域はゲート電圧の変化に対してドレイン電流が指数関数的に変化するため、等しいゲート電圧がかかっても、異なる電流(ドレイン電流)が出力されてしまい、その結果所望の階調が得られないという不具合が生じるのである。
【0037】
そこで本発明人は、発光素子の発する光の量の制御を、飽和領域を用いた電流の制御により行うのではなく、主に発光素子の発光する時間の制御によって行うことを考えた。つまり本発明では発光素子の発する光の量を時間で制御し、階調表示を行う。発光素子の発光時間を制御することで階調表示を行う駆動方法を、時分割方式の駆動方法(以下、デジタル駆動という)と呼ぶ。なお時分割方式の駆動方法によって行われる階調表示を時分割階調表示と呼ぶ。
【0038】
本発明は上記構成によって、TFTによるID−VGS特性のバラツキのために、所望の階調表示が得られないという事態を避けることが可能になる。
【0039】
以下に、本発明の構成を示す。
【0040】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部とを有する発光装置であって、
前記画素部は複数の画素を有しており、
前記複数の画素は、発光素子と、前記発光素子の発光を制御する電流制御用TFTと、前記電流制御用TFTの駆動を制御する第1スイッチング用TFT及び第2スイッチング用TFTとを有し、
前記第1ソース信号線駆動回路及び前記第1ゲート信号線駆動回路によって前記第1スイッチング用TFTの駆動が制御され、
前記第2ソース信号線駆動回路及び前記第2ゲート信号線駆動回路によって前記第2スイッチング用TFTの駆動が制御され、
前記発光素子の発光する期間の長さを制御することで階調表示を行うことを特徴とする発光装置が提供される。
【0041】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記複数の発光素子に接続されていることを特徴とする発光装置が提供される。
【0042】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、一定の電位に保たれた複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の発光素子は、画素電極と、一定の電位に保たれた対向電極と、前記画素電極と前記対向電極の間に設けられた有機化合物層とをそれぞれ有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記画素電極に接続されていることを特徴とする発光装置が提供される。
【0043】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記複数の発光素子に接続されており、
1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanが順に出現し、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnであり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置が提供される。
【0044】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、一定の電位に保たれた複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の発光素子は、画素電極と、一定の電位に保たれた対向電極と、前記画素電極と前記対向電極の間に設けられた有機化合物層とをそれぞれ有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記画素電極に接続されており、
1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanが順に出現し、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnであり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置が提供される。
【0045】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記複数の発光素子に接続されており、
1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanが順に出現し、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnであり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち、いくつかの隣り合う書き込み期間は互いに一部重なっており、
前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置が提供される。
【0046】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部と、前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、一定の電位に保たれた複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
前記複数の発光素子は、画素電極と、一定の電位に保たれた対向電極と、前記画素電極と前記対向電極の間に設けられた有機化合物層とをそれぞれ有しており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記画素電極に接続されており、
1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanが順に出現し、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnであり、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanのうち、いくつかの隣り合う書き込み期間は互いに一部重なっており、
前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置が提供される。
【0047】
前記互いに一部重なっている隣り合う書き込み期間が、一方の書き込み期間において前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介してデジタル信号が前記複数の画素に入力され、もう一方の書き込み期間において前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介してデジタル信号が前記複数の画素に入力されていることを特徴としていても良い。
【0048】
前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnのうちのj個の表示期間(jは0以上n以下の整数)において、前記複数の発光素子の全てが非発光状態になる黒表示期間であることを特徴としていても良い。
【0049】
前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、…、Tanの長さが全て同じであることを特徴としていても良い。
【0050】
前記n個の表示期間Td1、Td2、…、Tdnのうち、黒表示期間ではない(n−j)個の表示期間を短い順に並べたときの長さの比は、20:21:…:2(n-j-1)であることを特徴としていても良い。
【0051】
前記第1スイッチング用TFT及び前記第2スイッチング用TFTの極性が同じであることを特徴としていても良い。
【0052】
1フレーム期間中において最後に出現する表示期間は、前記1フレーム期間中において最も長い黒表示期間であることを特徴としていても良い。
【0053】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部とを有する発光装置であって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は複数の発光素子を有し、
第1ソース信号線駆動回路及び第2ソース信号線駆動回路から出力されるデジタル信号、前記第1ゲート信号線駆動回路及び前記第2ゲート信号線駆動回路から出力される選択信号によって、前記複数の発光素子の駆動がそれぞれ制御されることを特徴とする発光装置が提供される。
【0054】
本発明によって、
第1ソース信号線駆動回路と、第2ソース信号線駆動回路と、第1ゲート信号線駆動回路と、第2ゲート信号線駆動回路と、画素部とを有する発光装置であって、
前記画素部は複数の画素を有し、
前記複数の画素は複数の発光素子を有し、
第1ソース信号線駆動回路及び第2ソース信号線駆動回路から出力されるデジタル信号、前記第1ゲート信号線駆動回路及び前記第2ゲート信号線駆動回路から出力される選択信号によって前記発光素子の発光する時間が制御されることで階調表示が行われることを特徴とする発光装置が提供される。
【0055】
前記有機化合物層は低分子系有機物質またはポリマー系有機物質であることを特徴としていても良い。
【0056】
前記低分子系有機物質は、Alq3(トリス−8−キノリライト−アルミニウム)またはTPD(トリフェニルアミン誘導体)からなることを特徴としていても良い。
【0057】
前記ポリマー系有機物質は、PPV(ポリフェニレンビニレン)、PVK(ポリビニルカルバゾール)またはポリカーボネートからなることを特徴としていても良い。
【0058】
前記発光装置とは、コンピュータ、ビデオカメラまたはDVDプレーヤーであることを特徴としていても良い。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の発光装置の構造及びその駆動方法について説明する。ここではnビットのデジタルビデオ信号により2n階調の表示を行う場合について説明する。
【0060】
図1に本発明の発光装置のブロック図の一例を示す。図1の発光装置は、基板上に形成されたTFTによって画素部101、画素部の周辺に配置された第1ソース信号線駆動回路102a、第2ソース信号線駆動回路102b、第1ゲート信号線駆動回路103a、第2ゲート信号線駆動回路103bを有している。
【0061】
なお、第1ソース信号線駆動回路102a、第2ソース信号線駆動回路102b、第1ゲート信号線駆動回路103a、第2ゲート信号線駆動回路103bは、画素部101と同じ基板上に形成されていても良いし、ICチップ上に設けてFPC等で画素部101と接続しても良い。
【0062】
第1及び第2ソース信号線駆動回路102a、102bは、基本的にシフトレジスタ105、ラッチ(A)106、ラッチ(B)107をそれぞれ有している。
【0063】
一方、第1ゲート信号線駆動回路103a及び第2ゲート信号線駆動回路103bは、それぞれシフトレジスタ、バッファ(いずれも図示せず)を有している。また場合によっては、第1及び第2ゲート信号線駆動回路103a、103bが、シフトレジスタ、バッファの他にレベルシフトを有していても良い。
【0064】
なお、本発明の発光装置が有する駆動回路は、図1に示した構成に限定されない。
【0065】
画素部101の拡大図を図2に示す。第1ソース信号線駆動回路102aのラッチ(B)107に接続された第1ソース信号線(SL1〜SLx)、第2ソース信号線駆動回路102bのラッチ(B)107に接続された第2ソース信号線(SR1〜SRx)、FPCを介して発光装置の外部の電源に接続された電源供給線(V1〜Vx)、第1ゲート信号線駆動回路103aに接続された第1ゲート信号線(GL1〜GLy)、第2ゲート信号線駆動回路103bに接続された第2ゲート信号線(GR1〜GRy)が画素部101に設けられている。
【0066】
なお本明細書において、第1ソース信号線駆動回路102aと第1ゲート信号線駆動回路103aとを合わせて第1駆動回路群(Dr_L)と呼ぶ。また第2ソース信号線駆動回路102bと第2ゲート信号線駆動回路103bとを合わせて第2駆動回路群(Dr_R)と呼ぶ。
【0067】
第1ソース信号線(SL1〜SLx)の1つと、第2ソース信号線(SR1〜SRx)の1つと、電源供給線(V1〜Vx)の1つと、第1ゲート信号線(GL1〜GLy)の1つと、第2ゲート信号線(GR1〜GRy)の1つとを備えた領域が画素104である。画素部101にはマトリクス状に複数の画素104が配列されることになる。
【0068】
画素104の拡大図を図3に示す。図3において、201aは第1スイッチング用TFT、201bは第2スイッチング用TFTである。第1スイッチング用TFT201aのゲート電極は、第1ゲート信号線GL(GL1〜GLyのいずれか1つ)に接続されている。第2スイッチング用TFT201bのゲート電極は、第2ゲート信号線GR(GR1〜GRyのいずれか1つ)に接続されている。
【0069】
第1スイッチング用TFT201aのソース領域とドレイン領域は、一方が第1ソース信号線SL(SL1〜SLxのいずれか1つ)に、もう一方が電流制御用TFT202のゲート電極及び各画素が有するコンデンサ204に接続されている。また第2スイッチング用TFT201bのソース領域とドレイン領域は、一方が第2ソース信号線SR(SR1〜SRxのいずれか1つ)に、もう一方が電流制御用TFT202のゲート電極及び各画素が有するコンデンサ204に接続されている。
【0070】
コンデンサ204は第1及び第2スイッチング用TFT201a、201bがオフの状態(非選択状態)にある時、電流制御用TFT202のゲート電圧を保持するために設けられている。なお本実施の形態ではコンデンサ204を設ける構成を示したが、本発明はこの構成に限定されず、コンデンサ204を設けない構成にしても良い。
【0071】
また、電流制御用TFT202のソース領域とドレイン領域は、一方が電源供給線V(V1〜Vxのいずれか1つ)に接続され、もう一方は発光素子203に接続される。電源供給線Vはコンデンサ204に接続されている。
【0072】
発光素子203は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられた有機化合物層とからなる。陽極が電流制御用TFT202のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極が電流制御用TFT202のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陰極が画素電極、陽極が対向電極となる。
【0073】
発光素子203の対向電極には対向電位が与えられている。また電源供給線Vには電源電位が与えられている。そして対向電位と電源電位の電位差は、電源電位が画素電極に与えられたときに発光素子が発光する程度の電位差に常に保たれている。電源電位と対向電位は、本発明の発光装置に、外付けのIC等により設けられた電源によって与えられる。
【0074】
現在の典型的な発光装置には、画素の発光する面積あたりの発光量が200cd/m2の場合、画素部の面積あたりの電流が数mA/cm2程度必要となる。そのため特に画面サイズが大きくなると、ICに設けられた電源から与えられる電位の高さをスイッチで制御することが難しくなる。本発明においては、電源電位と対向電位は常に一定に保たれており、ICに設けられた電源から与えられる電位の高さをスイッチで制御する必要がないので、より大きな画面サイズのパネルの実現に有用である。
【0075】
第1及び第2スイッチング用TFT201a、201b、電流制御用TFT202は、nチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでもどちらでも用いることができる。また第1及び第2スイッチング用TFT201a、201b、電流制御用TFT202は、シングルゲート構造の他に、ダブルゲート構造、やトリプルゲート構造などのマルチゲート構造を有していても良い。
【0076】
また本発明において、電流制御用TFT202はnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでもどちらでも用いることが可能であるが、発光素子203の陽極が画素電極で陰極が対向電極の場合、電流制御用TFT202はpチャネル型TFTであることが好ましい。また逆に発光素子203の陽極が対向電極で陰極が画素電極の場合、電流制御用TFT202はnチャネル型TFTであることが好ましい。
【0077】
次に上述した構成を有する本発明の発光装置の駆動方法について、実施の形態1及び実施の形態2に示す。
【0078】
(実施の形態1)
本実施の形態の駆動方法を、図4を用いて説明する。
【0079】
はじめに、第1ゲート信号線駆動回路103aから出力される選択信号によって第1ゲート信号線GL1が選択され、第1ゲート信号線GL1に接続されている全ての画素(1ライン目の画素)の第1スイッチング用TFT201aがオンの状態になる。なお本明細書において、TFTがオン状態になることを、TFTが駆動すると呼ぶ。
【0080】
そして、第1ソース信号線駆動回路102aのラッチ(B)107から1ライン目の画素に、第1ソース信号線(SL1〜SLx)を介して1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。1ライン目の画素に入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、オンの状態の第1スイッチング用TFT201aを介して電流制御用TFT202のゲート電極に入力される。
【0081】
デジタルビデオ信号は「0」または「1」の情報を有しており、「0」と「1」のデジタルビデオ信号は、一方がHi、一方がLoの電圧を有する信号である。
【0082】
本実施の形態では、デジタルビデオ信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202はオフの状態となる。よって発光素子203の画素電極には電源電位は与えられない。その結果、「0」の情報を有するデジタルビデオ信号が入力された画素が有する発光素子203は発光しない。
【0083】
逆に、「1」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202はオン状態となる。よって発光素子203の画素電極には電源電位が与えられる。対向電位と電源電位の電位差は、電源電位が画素電極に与えられたときに発光素子が発光する程度の電位差に常に保たれている。そのため、「1」の情報を有するデジタルビデオ信号が入力された画素が有する発光素子203は発光する。
【0084】
なお本実施の形態ではデジタルビデオ信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202はオフの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202はオン状態となるが、本発明はこの構成に限定されない。デジタルビデオ信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202がオンの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202オフの状態となっても良い。
【0085】
また本明細書において、発光素子が発光している状態を発光状態、逆に発光素子が発光していない状態を非発光状態と呼ぶ。
【0086】
このように、1ライン目の画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力されると同時に、発光素子203が発光状態、または非発光状態になり、1ライン目の画素は表示を行う。画素が表示を行っている期間を表示期間Tdと呼ぶ。特に1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されたことで開始する表示期間をTd1と呼ぶ。図4では説明を簡便にするために、特に1ライン目(1st. row)、yライン目(last. row)の画素の表示期間についてのみ示す。各ラインの表示期間が開始されるタイミングはそれぞれ時間差を有している。
【0087】
次に、第1ゲート信号線GL1に接続されている全ての画素(1ライン目の画素)の第1スイッチング用TFT201aがオフの状態になる。そして、第1ゲート信号線駆動回路103aから出力される選択信号によって第1ゲート信号線GL2が選択され、第1ゲート信号線GL2に接続されている全ての画素(2ライン目の画素)の第1スイッチング用TFT201aがオンの状態になる。そして第1ソース信号線駆動回路102aから2ライン目の画素に、ソース信号線(SL1〜SLx)を介して1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。
【0088】
そして上述した動作を順に繰り返し、全ての第1ゲート信号線(GL1〜GLy)が選択され、全てのラインの画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。1ビット目のデジタルビデオ信号が全ての画素に入力されるまでの期間が、書き込み期間Ta1である。
【0089】
一方、全てのラインの画素に1ビット目のデジタルビデオ信号が入力される前若しくは入力された後、言い換えると書き込み期間Ta1が終了する前若しくは終了した後に、書き込み期間Ta2が開始される。本実施の形態では、書き込み期間Ta1が終了する前に、書き込み期間Ta2が開始される例を示している。
【0090】
書き込み期間Ta2が開始されると、第2ゲート信号線駆動回路103bから出力される選択信号によって第2ゲート信号線GR1が選択され、第2ゲート信号線GR1に接続されている全ての画素(1ライン目の画素)の第2スイッチング用TFT201bがオンの状態になる。
【0091】
そして、第2ソース信号線駆動回路102aのラッチ(B)107から1ライン目の画素に、第2ソース信号線(SR1〜SRx)を介して2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。1ライン目の画素に入力された2ビット目のデジタルビデオ信号は、第2スイッチング用TFT201bを介して電流制御用TFT202のゲート電極に入力される。
【0092】
このように書き込み期間Ta2では、画素への1ビット目のデジタルビデオ信号の入力と並行して、1ライン目の画素に2ビット目のデジタルビデオ信号を入力することができる。よって、書き込み期間Ta1において画素に入力された1ビット目のデジタルビデオ信号は、2ビット目のデジタルビデオ信号に書き換えられる。
【0093】
1ライン目の画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力されると同時に、発光素子203が2ビット目のデジタルビデオ信号に基づいて発光状態、または非発光状態になり、1ライン目の画素は表示を行う。2ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されたことで、表示期間Td1は終了し、表示期間Td2が開始される。
【0094】
次に、第2ゲート信号線GR1に接続されている全ての画素(1ライン目の画素)の第2スイッチング用TFT201bがオフの状態になる。そして第2ゲート信号線駆動回路103bから出力される選択信号によって第2ゲート信号線GR2が選択され、第2ゲート信号線GR2に接続されている全ての画素(2ライン目の画素)の第2スイッチング用TFT201bがオンの状態になる。そして第2ソース信号線駆動回路102bから2ライン目の画素に、ソース信号線(SR1〜SRx)を介して2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。
【0095】
そして上述した動作を順に繰り返し、全ての第2ゲート信号線(GR1〜GRy)が選択され、全てのラインの画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される。2ビット目のデジタルビデオ信号が全ての画素に入力されるまでの期間が、書き込み期間Ta2である。
【0096】
一方、全てのラインの画素に2ビット目のデジタルビデオ信号が入力される前若しくは入力された後、言い換えると書き込み期間Ta2が終了する前若しくは終了した後に書き込み期間Ta3が開始される。本実施の形態では、書き込み期間Ta2が終了する前に、書き込み期間Ta3が開始される例を示している。
【0097】
書き込み期間Ta3が開始されると、第1ゲート信号線駆動回路103aから出力される選択信号によって第1ゲート信号線GL1が選択され、第1ゲート信号線GL1に接続されている全ての画素(1ライン目の画素)の第1スイッチング用TFT201aがオンの状態になる。そして1ライン目の画素に3ビット目のデジタルビデオ信号が入力され、表示期間Td2が終了し、表示期間Td3が開始する。
【0098】
そして、順に全ての第1ゲート信号線(GL1〜GLy)が選択され、3ビット目のデジタルビデオ信号が全ての画素に入力される。全てのラインの画素に3ビット目のデジタルビデオ信号が入力し終わるまでの期間を、書き込み期間Ta3と呼ぶ。
【0099】
上述した動作はnビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで行われ、表示期間Td1〜Tdnが全て出現する(図4)。
【0100】
全ての表示期間Td1〜Tdnが終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。本発明の駆動方法において、1つの画像を表示する期間を1フレーム期間(F)と呼ぶ。
【0101】
通常の発光装置では1秒間に60以上のフレーム期間を設けることが好ましい。1秒間に表示される画像の数が60より少なくなると、視覚的に画像のちらつきが目立ち始めることがある。
【0102】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。なお本実施の形態では、1フレーム期間終了後の次のフレーム期間において、再び第1駆動回路群(Dr_L)によって、1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されている。しかし本発明はこの構成に限定されない。1フレーム期間終了後の次のフレーム期間において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって画素に入力されても良い。
【0103】
なお本明細書において画素にデジタルビデオ信号が入力されるとは、デジタルビデオ信号が画素の有するスイッチング用TFTを介して電流制御用TFTのゲート電極に入力されることを意味する。
【0104】
また本実施の形態において、第1駆動回路群(Dr_L)によってデジタルビデオ信号が画素に入力される書き込み期間と、第2駆動回路群(Dr_R)によってデジタルビデオ信号が画素に入力される書き込み期間とが交互に出現していた。しかし本発明はこの構成に限定されない。隣り合う書き込み期間どうしが重なっていない場合、隣り合う2つの書き込み期間においてデジタルビデオ信号を画素に入力するための駆動回路群は、共に第1駆動回路群(Dr_L)でも良いし、または共に第2駆動回路群(Dr_R)でも良い。
【0105】
第1駆動回路群(Dr_L)によってデジタルビデオ信号が画素に入力される書き込み期間どうしは互いに重ならないことが重要である。また第2駆動回路群(Dr_R)によってデジタルビデオ信号が画素に入力される書き込み期間どうしも互いに重ならないことが重要である。
【0106】
表示期間Td1は、書き込み期間Ta1が開始されてから書き込み期間Ta2が開始されるまでの期間である。また表示期間Td2は、書き込み期間Ta2が開始されてから表示期間Ta3が開始されるまでの期間である。そして表示期間Td3、Td4、…、Td(n−1)、Tdnも表示期間Td1及びTd2と同様に、それぞれ書き込み期間Ta3、Ta4、…、Ta(n−1)、Tanが開始されてから、その次の書き込み期間Ta4、Ta5、…Tan、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0107】
また本実施の形態では、表示期間Td1〜Tdnを短い順に並べた場合、それぞれの長さの比が、20:21:22:…:2(n-2):2(n-1)となるようにする。
【0108】
なお本実施の形態において、書き込み期間の長さは、Ta1=Ta2=…=Tanであって、全て同じ長さになる。しかし本発明はこれに限定されず、書き込み期間の長さは全て同じでなくても良い。
【0109】
本発明では、表示期間Td1〜Tdnの組み合わせで2n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0110】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。
【0111】
なお本実施の形態では、1フレーム期間における表示期間の長さの総和の割合(デューティー比)が100であるので、高い輝度の表示を行うことができる。
【0112】
(実施の形態2)
本実施の形態では、発光素子が発光を行わない表示期間(黒表示期間)を設ける例について、図5を用いて説明する。
【0113】
はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施の形態におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態1の場合と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0114】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、デジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0115】
次に書き込み期間Ta1が終了する前に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2が開始されると同時に、表示期間Td1が終了して表示期間Td2が開始される。
【0116】
書き込み期間Ta2において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。この非表示信号はデジタルビデオ信号とは異なり画像情報を有しておらず、常に「0」の情報を有している。
【0117】
なお本明細書において、画像情報を有するデジタルビデオ信号と画像情報を有さない非表示信号とをデジタル信号と総称する。
【0118】
非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。よって表示期間Td2において画素は表示を行わない。
【0119】
なお本実施の形態ではデジタル信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202はオフの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202はオン状態となるが、本発明はこの構成に限定されない。デジタル信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202がオンの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202オフの状態となっても良い。この場合常に「1」の情報を有するデジタル信号が非表示信号となる。
【0120】
なお本明細書において、画像情報を有さない非表示信号によって画素が非発光状態となっている表示期間を、黒表示期間と呼ぶ。
【0121】
次に書き込み期間Ta2が終了する前若しくは後に書き込み期間Ta3が開始される。本実施の形態では書き込み期間Ta2が終了する前に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、2ビット目のデジタルビデオ信号が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。
【0122】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta3が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td2が終了して表示期間Td3となる。
【0123】
次に書き込み期間Ta3が終了する前若しくは後に書き込み期間Ta4が開始される。本実施の形態では書き込み期間Ta3が終了する前に書き込み期間Ta4が開始される。書き込み期間Ta4において、3ビット目のデジタルビデオ信号が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。
【0124】
3ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、3ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta4が開始されると同時に表示期間Td3が終了し、表示期間Td4となる。
【0125】
次に書き込み期間Ta4が終了する前若しくは後に書き込み期間Ta5が開始される。本実施の形態では書き込み期間Ta4が終了する前に書き込み期間Ta5が開始される。書き込み期間Ta5が開始されると同時に、表示期間Td4が終了して表示期間Td5が開始される。
【0126】
書き込み期間Ta5において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。
【0127】
非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。よって表示期間Td5において画素は表示を行わず、Td5は黒表示期間となる。
【0128】
上述した動作は書き込み期間Ta(m+j’)が開始されるまで行われる。なおj’は1フレーム期間内において、書き込み期間Ta(m+j’)が開始されるまでに出現した黒表示期間の数である。
【0129】
書き込み期間Ta(m−1+j’)が終了する前に書き込み期間Ta(m+j’)が開始される。なお図5では説明を簡便にするために、m=n−2の場合について示したが、本発明はこれに限定されない。
【0130】
書き込み期間Ta(m+j’)〔Ta(n−2+j’)〕において、mビット目〔(n−2)ビット目〕のデジタルビデオ信号が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。
【0131】
mビット目〔(n−2)ビット目〕のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、mビット目〔(n−2)ビット目〕のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta(m+j’)〔Ta(n−2+j’)〕が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td(m−1+j’)〔Td(n−3+j’)〕が終了して表示期間Td(m+j’)〔Td(n−2+j’)〕となる。
【0132】
この表示期間Td(m+j’)〔Td(n−2+j’)〕は書き込み期間Ta(m+j’)〔Ta(n−2+j’)〕、次の書き込み期間Ta(m+1+j’)〔Ta(n−1+j’)〕が開始されるまで続く。
【0133】
書き込み期間Ta(m+1+j’)〔Ta(n−1+j’)〕が開始されると、(m+1)ビット目〔(n−1)ビット目〕のデジタルビデオ信号が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。
【0134】
なお本実施の形態では書き込み期間Ta(m+1+j’)〔Ta(n−1+j’)〕において、第1駆動回路群(Dr_L)によってデジタルビデオ信号を画素に入力していたが、本発明はこれに限定されない。隣り合う書き込み期間どうしが重なっていない場合、隣り合う2つの書き込み期間においてデジタルビデオ信号を画素に入力するための駆動回路群は、共に第1駆動回路群(Dr_L)でも良いし、または共に第2駆動回路群(Dr_R)でも良い。
【0135】
(m+1)ビット目〔(n−1)ビット目〕のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、(m+1)ビット目〔(n−1)ビット目〕のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta(m+1+j’)〔Ta(n−1+j’)〕が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td(m+j’)〔Td(n−2+j’)〕が終了し表示期間Td(m+j’+1)〔Td(n−1+j’)〕となる。
【0136】
この表示期間Td(m+j’+1)〔Td(n−1+j’)〕は書き込み期間Ta(m+1+j’)〔Ta(n−1+j’)〕が終了し、次の書き込み期間Ta(m+2+j)〔Ta(n+j)〕が開始されるまで続く。書き込み期間Ta(m+2+j)〔Ta(n+j)〕が開始されると同時に表示期間Td(m+2+j)〔Td(n+j)〕となる。そして次のフレーム期間の書き込み期間Ta1が開始されると同時に表示期間Td(m+2+j)〔Td(n+j)〕は終了する。なおjは1フレーム期間内における黒表示期間の数である。本実施の形態の場合、書き込み期間Ta(m+j’)〔Ta(n−2+j’)〕が開始されてから黒表示期間は出現していないので、j’=jである。
【0137】
全ての表示期間Td1〜Td(n+j)が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0138】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。なお1フレーム期間終了後の次のフレーム期間において、1ビット目のデジタルビデオ信号が画素へ入力される際、第1駆動回路群(Dr_L)と第2駆動回路群(Dr_R)のどちらを用いても良い。
【0139】
表示期間Td1、Td2、…、Td(n+j−1)、Td(n+j)は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta(n+j−1)、Ta(n+j)が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…、Ta(n+j)、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0140】
また表示期間Td1〜Tdnのうち黒表示期間以外の表示期間を短い順に並べた場合に、表示期間の長さの比は、20:21:22:…:2(n-2):2(n-1)となる。
【0141】
この黒表示期間以外の表示期間の組み合わせで、2n階調のうち所望の階調表示を行うことができる。1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。なお本実施の形態では、黒表示期間以外の全ての表示期間で発光素子が発光した場合、画素の輝度が100%となる。
【0142】
本実施の形態では、表示を行わない黒表示期間を設けることで、発光素子が常に発光するのを防ぎ、有機化合物層の劣化を抑えることができる。
【0143】
また本実施の形態において、表示期間Td1〜Td(n+j)のうち、1フレーム期間中で1番長い黒表示期間である表示期間を1フレーム期間の最後に設けると、1番長い黒表示期間と、その次に出現する表示期間との間にフレーム期間の区切れがあるように人間の目に認識させることができる。これによって、中間表示を行ったときに隣り合うフレーム期間同士で表示期間が隣接することによって起きていた表示むらを、人間の目に認識させずらくすることができる。
【0144】
実施の形態1及び2において上述したように、本発明は表示期間の組み合わせによって階調表示を行う。そのためアナログ方式の駆動方法に比べて、階調表示を行う際の画面の明るさが、TFTのID−VGS特性のばらつきに左右されにくい。
【0145】
また本発明においては、表示期間と書き込み期間とが一部重なっている。言い換えると書き込み期間においても画素を表示させることが可能である。そのため、1フレーム期間における表示期間の長さの総和の割合(デューティー比)が、書き込み期間の長さによってのみ決定されない。
【0146】
なお、上述した本発明の駆動方法は発光装置への適用だけに限らず、他の受動学素子を用いた装置に適用することも可能である。また応答時間が数10μsec程度以下の、高速応答する液晶が開発された場合には、液晶表示装置に適用することも可能である。
【0147】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【0148】
(実施例1)
本実施例では、本発明の発光装置において、6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について、図6を用いて説明する。なお本実施例の発光装置は、図1〜図3に示した構造を有する。
【0149】
はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0150】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、デジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0151】
次に書き込み期間Ta1が終了する前に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2において、2ビット目のデジタルビデオ信号が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。
【0152】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta2が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1が終了して表示期間Td2となる。
【0153】
上述した動作はnビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで行われ、表示期間Td1〜Td6が全て出現する(図6)。全ての表示期間Td1〜Td6が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0154】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0155】
表示期間Td1、Td2、…、Td5、Td6は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta5、Ta6が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…Ta6、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0156】
また本実施例では、表示期間Td1〜Td6のそれぞれの長さの比を、Td1:Td2:Td3:Td4:Td5:Td6=22:23:21:24:20:25とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。表示期間Td1〜Td6を短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:25となっていれば良い。
【0157】
本実施例では、表示期間Td1〜Td6の組み合わせで26階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0158】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。例えば、全部の表示期間で画素が発光した場合の輝度を100%とすると、Td1とTd2において画素が発光した場合には19%の輝度が表現でき、Td3とTd5とTd6を選択した場合には56%の輝度が表現できる。
【0159】
1フレーム期間における表示期間の長さの総和の割合(デューティー比)が100であるので、高い輝度の表示を行うことができる。
【0160】
(実施例2)
本実施例では、10個の表示期間を用いて8ビットのデジタルビデオ信号により28階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例の発光装置は、図1〜図3に示した構造を有する。
【0161】
図7を参照する。はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0162】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、デジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0163】
次に書き込み期間Ta1が終了する前に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2において、2ビット目のデジタルビデオ信号が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。
【0164】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta2が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1が終了して表示期間Td2となる。
【0165】
次に書き込み期間Ta2が終了した後に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、3ビット目のデジタルビデオ信号が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして書き込み期間Ta3が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td2が終了して表示期間Td3となる。
【0166】
次に書き込み期間Ta3が終了する前に書き込み期間Ta4が開始される。書き込み期間Ta4において、4ビット目のデジタルビデオ信号が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。そして書き込み期間Ta4が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td3が終了して表示期間Td4となる。
【0167】
次に書き込み期間Ta4が終了した後に、書き込み期間Ta5が開始される。
書き込み期間Ta5において、5ビット目のデジタルビデオ信号が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして書き込み期間Ta5が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td4が終了して表示期間Td5となる。
【0168】
上述した動作が繰り返し行われることで、表示期間Td1〜Td10が全て出現する(図7)。全ての表示期間Td1〜Td10が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0169】
そして1フレーム期間終了後は、書き込み期間Ta1が開始され再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0170】
表示期間Td1、Td2、…、Td9、Td10は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta9、Ta10が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…Ta10、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0171】
なお本実施例において、書き込み期間Ta6、Ta8、Ta10において画素には、同じビット数のデジタルビデオ信号が入力される。本実施例では6ビット目のデジタルビデオ信号が、書き込み期間Ta6、Ta8、Ta10において画素に入力されている。
【0172】
また本実施例では、表示期間Td1〜Td10のそれぞれの長さの比を、Td9:Td7:Td5:Td3:Td1:Td2:Td4:(Td6+Td8+Td10)=20:21:22:23:24:25:26:27とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。表示期間Td1〜Tdnを短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:27となっていれば良い。
【0173】
よって本実施例では、Td6、Td8、Td10の3つの表示期間が1つの表示期間として機能することで、28階調の表示を行う。そして表示期間Td1〜Td10の組み合わせで28階調のうち所望の階調表示を行うことができる。
【0174】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。例えば、全部の表示期間で画素が発光した場合の輝度を100%とすると、Td1とTd2において画素が発光した場合には19%の輝度が表現でき、Td3とTd5とTd6とTd8とTd10とを選択した場合には55%の輝度が表現できる。
【0175】
また本実施例では、1フレーム期間における表示期間の長さの総和の割合(デューティー比)が100であるので、高い輝度の表示を行うことができる。
【0176】
(実施例3)
本実施例では、10個の表示期間を用いて6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例の発光装置は、図1〜図3に示した構造を有する。
【0177】
図8を参照する。はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0178】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、1ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0179】
次に書き込み期間Ta1が終了する前に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお本実施例ではデジタル信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202はオフの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202はオンの状態となるが、本発明はこの構成に限定されない。デジタル信号が「0」の情報を有していた場合、電流制御用TFT202がオンの状態となり、「1」の情報を有していた場合電流制御用TFT202オフの状態となっても良い。この場合常に「1」の情報を有するデジタル信号が非表示信号となる。
【0180】
非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。したがって、書き込み期間Ta2が開始されると同時に画素が表示を行わなくなり、表示期間Td1が終了し、黒表示期間である表示期間Td2となる。
【0181】
次に書き込み期間Ta2が終了した後に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、2ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta3が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td2が終了して表示期間Td3となる。
【0182】
上述した動作は、書き込み期間Ta9において5ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力されるまで行われる。書き込み期間Ta9が終了した後、書き込み期間Ta10が開始される。
【0183】
書き込み期間Ta10において、6ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力される。そして6ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta10が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td9が終了して表示期間Td10となる。
【0184】
全ての表示期間Td1〜Td10が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0185】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0186】
表示期間Td1、Td2、…、Td9、Td10は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta9、Ta10が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…Ta10、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0187】
また本実施例では、表示期間Td1〜Td10のうち、表示期間Td2、Td4、Td6、Td8は黒表示期間である。よって、6つの表示期間Td1、Td3、Td5、Td7、Td9、Td10によって26階調の階調表示が行われる。
【0188】
本実施例では、黒表示期間以外の6つの表示期間Td1、Td3、Td5、Td7、Td9、Td10のそれぞれの長さの比を、Td1:Td3:Td5:Td7:Td9:Td10=20:21:22:23:24:25とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。表示期間Td1、Td3、Td5、Td7、Td9、Td10を短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:25となっていれば良い。
【0189】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。例えば、全部の表示期間で画素が発光した場合の輝度を100%とすると、Td1とTd5において画素が発光した場合には8%の輝度が表現でき、Td3とTd5とTd10を選択した場合には60%の輝度が表現できる。
【0190】
本実施例では、表示を行わない黒表示期間を設けることで、発光素子が常に発光するのを防ぎ、有機化合物層の劣化を抑えることができる。
【0191】
(実施例4)
本実施例では、7個の表示期間を用いて6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例の発光装置は、図1〜図3に示した構造を有する。
【0192】
図9を参照する。はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0193】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、1ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0194】
次に書き込み期間Ta1が終了した後に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2において、2ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。
【0195】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta2が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1が終了し、表示期間Td2となる。
【0196】
次に書き込み期間Ta2が終了した後に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、3ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして3ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta3が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td2が終了して表示期間Td3となる。
【0197】
次に書き込み期間Ta3が終了する前に書き込み期間Ta4が開始される。書き込み期間Ta4において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。したがって、書き込み期間Ta4が開始されると同時に画素が表示を行わなくなり、表示期間Td3が終了し、黒表示期間である表示期間Td4となる。
【0198】
次に書き込み期間Ta4が終了すると同時に書き込み期間Ta5が開始される。書き込み期間Ta5において、4ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして4ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta5が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td4が終了して表示期間Td5となる。
【0199】
次に書き込み期間Ta5が終了する前に書き込み期間Ta6が開始される。書き込み期間Ta6において、5ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。そして5ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta6が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td5が終了して表示期間Td6となる。
【0200】
次に書き込み期間Ta6が終了した後に書き込み期間Ta7が開始される。書き込み期間Ta7において、6ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして6ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta7が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td6が終了して表示期間Td7となる。
【0201】
次に書き込み期間Ta7が終了する前に、書き込み期間Ta8が開始される。書き込み期間Ta8において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。したがって、書き込み期間Ta8が開始されると同時に画素が表示を行わなくなり、表示期間Td7が終了し、黒表示期間である表示期間Td8となる。
【0202】
全ての表示期間Td1〜Td8が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0203】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0204】
なお表示期間Td1、Td2、…、Td7、Td8は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta7、Ta8が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…Ta8、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0205】
また本実施例では、表示期間Td1〜Td8のうち、表示期間Td4、Td8は黒表示期間である。よって、6つの表示期間Td1、Td2、Td3、Td5、Td6、Td7によって26階調の階調表示が行われる。
【0206】
本実施例では、黒表示期間以外の6つの表示期間Td1、Td2、Td3、Td5、Td6、Td7のそれぞれの長さの比を、Td7:Td5:Td3:Td1:Td2:Td6=20:21:22:23:24:25とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。表示期間Td1、Td2、Td3、Td5、Td6、Td7を短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:25となっていれば良い。
【0207】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。例えば、全部の表示期間で画素が発光した場合の輝度を100%とすると、Td1において画素が発光した場合には13%の輝度が表現でき、Td3とTd6を選択した場合には56%の輝度が表現できる。
【0208】
本実施例では、表示を行わない黒表示期間を設けることで、発光素子が常に発光するのを防ぎ、有機化合物層の劣化を抑えることができる。
【0209】
(実施例5)
本実施例では、8個の表示期間を用いて6ビットのデジタルビデオ信号により26階調の表示を行う場合について説明する。なお本実施例の発光装置は、図1〜図3に示した構造を有する。
【0210】
図10を参照する。はじめに書き込み期間Ta1において、1ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素(詳しくは、各画素の電流制御用TFT202のゲート電極)に入力される。なお、本実施例におけるデジタルビデオ信号の画素への入力は、実施の形態と同様に行われるので、ここでは第1及び第2駆動回路群の詳しい動作の仕方について説明を省略する。
【0211】
1ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、1ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta1が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1となる。
【0212】
次に書き込み期間Ta1が終了した後に書き込み期間Ta2が開始される。書き込み期間Ta2において、2ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。
【0213】
2ビット目のデジタルビデオ信号が各画素に入力されると、2ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta2が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td1が終了し、表示期間Td2となる。
【0214】
次に書き込み期間Ta2が終了する前に書き込み期間Ta3が開始される。書き込み期間Ta3において、3ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして3ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta3が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td2が終了して表示期間Td3となる。
【0215】
次に書き込み期間Ta3が終了した後に書き込み期間Ta4が開始される。書き込み期間Ta4において、4ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。そして4ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta4が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td3が終了して表示期間Td4となる。
【0216】
次に書き込み期間Ta4が終了する前に書き込み期間Ta5が開始される。書き込み期間Ta5において、5ビット目のデジタルビデオ信号が第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。そして5ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta5が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td4が終了して表示期間Td5となる。
【0217】
次に書き込み期間Ta5が終了した後に書き込み期間Ta6が開始される。書き込み期間Ta6において、6ビット目のデジタルビデオ信号が第2駆動回路群(Dr_R)によって各画素に入力される。そして6ビット目のデジタルビデオ信号が有する「0」又は「1」の情報によって、画素の有する発光素子が発光状態になるか又は非発光状態になるかが選択される。よって書き込み期間Ta6が開始されると同時に画素が表示を行い、表示期間Td5が終了して表示期間Td6となる。
【0218】
次に書き込み期間Ta6が終了する前に書き込み期間Ta7が開始される。書き込み期間Ta7において、常に「0」の情報を有するデジタルの信号(非表示信号)が、第1駆動回路群(Dr_L)によって各画素に入力される。非表示信号が各画素に入力されると、非表示信号が有する「0」の情報によって、全ての画素の有する発光素子が非発光状態となる。したがって、書き込み期間Ta7が開始されると同時に画素が表示を行わなくなり、表示期間Td6が終了し、黒表示期間である表示期間Td7となる。
【0219】
全ての表示期間Td1〜Td8が終了すると1フレーム期間が終了し、1つの画像を表示することができる。
【0220】
そして1フレーム期間終了後は、再び1ビット目のデジタルビデオ信号が画素に入力され表示期間Td1となる。そして上述した動作を繰り返す。
【0221】
表示期間Td1、Td2、…、Td6、Td7は、それぞれ書き込み期間Ta1、Ta2、…、Ta6、Ta7が開始されてから、その次の書き込み期間Ta2、Ta3、…Ta7、Ta1が開始されるまでの期間である。
【0222】
また本実施例では、表示期間Td1〜Td7のうち、表示期間Td7は黒表示期間である。よって、6つの表示期間Td1〜Td6によって26階調の階調表示が行われる。
【0223】
本実施例では、黒表示期間以外の6つの表示期間Td1〜Td6のそれぞれの長さの比を、Td6:Td4:Td2:Td1:Td3:Td5=20:21:22:23:24:25とする。なお表示期間の長さの比はこの順序に限られない。黒表示期間以外の表示期間Td1〜Td6を短い順に並べた場合に、それぞれの長さの比が20:21:…:24:25となっていれば良い。
【0224】
1フレーム期間中に発光素子が発光した表示期間の長さの総和を求めることによって、当該フレーム期間におけるその画素の表示した階調がきまる。例えば、全部の表示期間で画素が発光した場合の輝度を100%とすると、Td1において画素が発光した場合には13%の輝度が表現でき、Td3とTd5とTd6を選択した場合には78%の輝度が表現できる。
【0225】
本実施例では、表示を行わない黒表示期間を設けることで、発光素子が常に発光するのを防ぎ、有機化合物層の劣化を抑えることができる。
【0226】
(実施例6)
本実施例では、図1に示した本発明の発光装置において、第1及び第2ソース信号線駆動回路102a、102bと、第1及び第2ゲート信号線駆動回路103a、103bの駆動方法について、詳しく説明する。なお本実施例では説明をわかりやすくするために第1駆動回路群(Dr_L)の駆動方法についてのみ説明するが、第2駆動回路群(Dr_R)も第1駆動回路群(Dr_L)と同様に駆動させることができる。
【0227】
第1ソース信号線駆動回路102aにおいて、シフトレジスタ105にクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)が入力される。シフトレジスタ105は、これらのクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、後段の回路へタイミング信号を順次供給する。
【0228】
なおシフトレジスタ105からのタイミング信号を、バッファ等(図示せず)によって緩衝増幅し、後段の回路へ緩衝増幅したタイミング信号を順次供給しても良い。タイミング信号が供給される配線には、多くの回路あるいは素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミング信号の立ち上がりまたは立ち下がりの”鈍り”を防ぐために、このバッファが設けられる。
【0229】
シフトレジスタ105からのタイミング信号は、ラッチ(A)106に入力される。ラッチ(A)106は、デジタル信号(digital signals)を処理する複数のステージのラッチを有している。前記タイミング信号が入力されると同時に、デジタル信号はラッチ(A)106に順次入力され、保持される。
【0230】
なお本実施例では、ラッチ(A)106が有する複数のステージのラッチに、順にデジタル信号を入力している。しかし本発明はこの構成に限定されない。ラッチ(A)106が有する複数のステージのラッチをいくつかのグループに分け、各グループごとに並行して同時にデジタル信号を入力する、いわゆる分割駆動を行っても良い。なおこのときのグループの数を分割数と呼ぶ。例えば4つのステージごとにラッチをグループに分けた場合、4分割で分割駆動すると言う。
【0231】
ラッチ(A)106の全てのステージのラッチへのデジタル信号の入力が一通り終了するまでの時間を、ライン期間と呼ぶ。すなわち、ラッチ(A)106中で一番左側のステージのラッチにデジタル信号の入力が開始される時点から、一番右側のステージのラッチにデジタル信号の入力が終了する時点までの時間間隔がライン期間である。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間に含むことがある。
【0232】
1ライン期間が終了すると、ラッチ(B)107にラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ(A)106に入力され保持されているデジタル信号は、ラッチ(B)107に一斉に送出され、ラッチ(B)107の全ステージのラッチに入力され、保持される。
【0233】
デジタル信号をラッチ(B)107に送出し終えたラッチ(A)106には、シフトレジスタ105からのタイミング信号に基づき、再びデジタル信号が順次入力される。
【0234】
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ(B)102bに入力され、保持されているデジタル信号が第1ソース信号線に入力される。
【0235】
一方、第1ゲート信号線駆動回路103aにおいて、シフトレジスタ(図示せず)からのタイミング信号がバッファ(図示せず)に入力され、対応するゲート信号線(GL1〜GLy)に入力される。ゲート信号線(GL1〜GLy)には、それぞれ1ライン分の画素の第1スイッチング用TFT201aのゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素の第1スイッチング用TFT201aを一斉に駆動しなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが用いられる。
【0236】
本発明では、画素部101、第1ソース信号線駆動回路102a、第2ソース信号線駆動回路102b、第1ゲート信号線駆動回路103a、第2ゲート信号線駆動回路103bとを同一の基板上にTFTを用いて形成ししても良い。またこの場合、本発明の発光装置をディスプレイとして有する電子機器の小型化を図ることが可能である。
【0237】
なお本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0238】
(実施例7)
本発明を用いた発光装置の作製方法について、図11〜図13を用いて説明する。ここでは、画素部とその周辺に設けられる駆動回路部のTFTを同時に作製する方法について説明する。但し、説明を簡単にするために、駆動回路に関しては基本回路であるCMOS回路を図示することとする。また、各画素に設けられている第1スイッチング用TFTと第2スイッチング用TFTは同じ作製方法を用いて作製することが可能であるので、ここでは画素部のTFTとして、第1スイッチング用TFT及び電流制御用TFTを1つずつ図示することにする。
【0239】
まず、図11(A)に示すように、コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス、または石英基板から成る基板400上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜401を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成し、同様にSiH4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜を50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。なお図11(A)では2層構造の下地膜を1つの層で示した。本実施例では下地膜401を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造として形成しても良い。
【0240】
半導体層402〜405は、非晶質構造を有する半導体膜をレーザー結晶化法や公知の熱結晶化法を用いて作製した結晶質半導体膜で形成する。この半導体層402〜405の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0241】
公知の結晶化方法としては、電熱炉を使用した熱結晶化方法、レーザー光を用いたレーザーアニール結晶化法、赤外光を用いたランプアニール結晶化法、触媒金属を用いた結晶化法がある。
【0242】
レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製するには、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数300Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数30〜300kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜90%として行う。
【0243】
次いで、半導体層402〜405を覆うゲート絶縁膜406を形成する。ゲート絶縁膜406はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜で形成する。勿論、ゲート絶縁膜406はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0244】
そして、ゲート絶縁膜406上にゲート電極を形成するための第1の導電膜407と第2の導電膜408とを形成する。本実施例では、第1の導電膜407をTaで50〜100nmの厚さに形成し、第2の導電膜408をWで100〜300nmの厚さに形成する。
【0245】
Ta膜はスパッタ法で形成し、TaのターゲットをArでスパッタする。この場合、Arに適量のXeやKrを加えると、Ta膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。また、α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することができるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向きである。α相のTa膜を形成するために、Taのα相に近い結晶構造をもつ窒化タンタルを10〜50nm程度の厚さでTaの下地に形成しておくとα相のTa膜を容易に得ることができる。
【0246】
W膜を形成する場合には、Wをターゲットとしたスパッタ法で形成する。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。このことより、スパッタ法による場合、純度99.9999%または99.99%のWターゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができる。
【0247】
なお、本実施例では、第1の導電膜407をTa、第2の導電膜408をWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。本実施例以外の他の組み合わせの一例は、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜をWとする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜をAlとする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜をCuとする組み合わせで形成することが好ましい。(図11(B))
【0248】
次に、レジストによるマスク409〜412を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCF4とCl2を混合し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した場合にはW膜及びTa膜とも同程度にエッチングされる。
【0249】
なお図11(C)では図示しなかったが、上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。テーパー部の角度は15〜45°となる。ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされることになる。また図11(C)では図示しなかったが、ゲート絶縁膜406は、上記エッチングによって第1の形状の導電層414〜417で覆われない領域が20〜50nm程度エッチングされ薄くなった。
【0250】
こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層414〜417(第1の導電層414a〜417aと第2の導電層414b〜417b)を形成する。
【0251】
次に、図11(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。同様にICPエッチング法を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給し、プラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。このような条件によりW膜を異方性エッチングし、かつ、それより遅いエッチング速度で第1の導電層であるTaを異方性エッチングして第2の形状の導電層419〜422(第1の導電層419a〜422aと第2の導電層419b〜422b)を形成する。また図11(D)では図示しなかったが、ゲート絶縁膜406は、上記エッチングによって第2の形状の導電層419〜422で覆われない領域がさらに20〜50nm程度エッチングされ薄くなった。
【0252】
W膜やTa膜のCF4とCl2の混合ガスによるエッチング反応は、生成されるラジカルまたはイオン種と反応生成物の蒸気圧から推測することができる。WとTaのフッ化物と塩化物の蒸気圧を比較すると、Wのフッ化物であるWF6が極端に高く、その他のWCl5、TaF5、TaCl5は同程度である。従って、CF4とCl2の混合ガスではW膜及びTa膜共にエッチングされる。しかし、この混合ガスに適量のO2を添加するとCF4とO2が反応してCOとFになり、FラジカルまたはFイオンが多量に発生する。その結果、フッ化物の蒸気圧が高いW膜のエッチング速度が増大する。一方、TaはFが増大しても相対的にエッチング速度の増加は少ない。また、TaはWに比較して酸化されやすいので、O2を添加することでTaの表面が酸化される。Taの酸化物はフッ素や塩素と反応しないためさらにTa膜のエッチング速度は低下する。従って、W膜とTa膜とのエッチング速度に差を作ることが可能となりW膜のエッチング速度をTa膜よりも大きくすることが可能となる。
【0253】
そして、マスク409a〜マスク412aを除去し、図12(A)に示すように第1のドーピング処理を行い、n型を付与する不純物元素を添加する。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行う。ドーピングは、第2の形状の導電層419〜422を不純物元素に対するマスクとして用い、第2の導電層419a〜422aの下側の領域にも不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうして、第2の導電層419a〜422aと重なる第1の不純物領域425〜428と、第1の不純物領域よりも不純物の濃度が高い第2の不純物領域429〜432とが形成される。なお本実施例ではマスク409a〜412aを除去してからn型を付与する不純物元素を添加したが、本発明はこれに限定されない。図12(A)の工程においてn型を付与する不純物元素を添加してからマスク409a〜マスク412aを除去しても良い。
【0254】
次に第2の導電層421a、421bを覆うように半導体層404上にレジストからなるマスク433を形成する。マスク433はゲート絶縁膜406を間に挟んで第2の不純物領域431と一部重なっている。そして第2のドーピング処理を行いn型を付与する不純物元素を添加する。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を上げて低い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物元素をドーピングする(図12(B))。ドーピングの方法はイオンドープ法若しくはイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、第2の形状の導電層419〜422がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的にソース領域434〜437、ドレイン領域438〜441、Lov領域442〜445が形成される。またマスク433によってLoff領域446が形成される。ソース領域434〜437、ドレイン領域438〜441には1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0255】
本実施例はマスク433のサイズを制御することで、Loff領域446の長さを自由に設定することが可能である。
【0256】
なお本明細書において、ゲート絶縁膜を介してゲート電極と重なるLDD領域をLov領域と呼ぶ。またゲート絶縁膜を介してゲート電極と重ならないLDD領域をLoff領域と呼ぶ。
【0257】
n型を付与する不純物元素は、Loff領域で1×1017〜1×1019atoms/cm3の濃度となるようにし、Lov領域で1×1016〜1×1018atoms/cm3の濃度となるようにする。
【0258】
なお図12(B)において、上述したような条件でn型を付与する不純物元素をドーピングする前または後に、半導体層404上にマスク433を形成した状態で加速電圧を70〜120keVとしn型を付与する不純物元素をドーピングしても良い。上記工程によって、スイッチング用TFTのLoff領域となる部分446のn型を付与する不純物元素の濃度を抑えつつ、駆動回路に用いられるnチャネル型TFTのLov領域となる部分443のn型を付与する不純物元素の濃度を高めることができる。スイッチング用TFTのLoff領域となる部分446のn型を付与する不純物元素の濃度を抑えることで、スイッチング用TFTのオフ電流を低減することが可能である。また駆動回路に用いられるnチャネル型TFTのLov領域となる部分443のn型を付与する不純物元素の濃度を高めることで、ホットキャリア効果による、ドレイン近傍の高電界によって発生したホットキャリアが劣化現象を引き起こすのを防ぐことができる。この工程において、駆動回路に用いられるnチャネル型TFTのLov領域となる部分443の、n型を付与する不純物元素の濃度は、5×1017〜5×1019atoms/cm3であることが望ましい。
【0259】
そして、マスク453を除去した後、図12(C)に示すように、pチャネル型TFTを形成する半導体層402、405に一導電型とは逆の導電型のソース領域447、448と、ドレイン領域449、450と、Lov領域451、452を形成する。第2の形状を有する導電層419、422を不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層402、403はレジストマスク453で全面を被覆しておく。ソース領域447、448及びドレイン領域449、450と、Lov領域451、452とにはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、ジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成し、そのいずれの領域においても不純物濃度を2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにする。
【0260】
以上までの工程でそれぞれの半導体層402〜405に不純物領域(ソース領域、ドレイン領域、Lov領域、Loff領域)が形成される。半導体層と重なる第2の導電層419〜422がゲート電極として機能する。
【0261】
こうして導電型の制御を目的として、それぞれの半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行う。ただし、419〜422に用いた配線材料が熱に弱い場合には、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成分とする)を形成した後で活性化を行うことが好ましい。
【0262】
さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
【0263】
次いで、第1の層間絶縁膜455は酸化窒化シリコン膜から100〜200nmの厚さで形成する。(図13(A))その上に有機絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜458を形成する。
【0264】
そして、ゲート絶縁膜406、第1の層間絶縁膜455、第2の層間絶縁膜458にコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールを介して、ソース領域447、435、436、448と接するようにソース配線459〜462を形成した。また同様に、ドレイン領域449、439、440、450と接するドレイン配線463〜465を形成する(図13(B))。
【0265】
なお、ゲート絶縁膜406、第1の層間絶縁膜455、第2の層間絶縁膜458がSiO2膜またはSiON膜の場合、CF4とO2とを用いたドライエッチングでコンタクトホールを形成するのが好ましい。またゲート絶縁膜406、第1の層間絶縁膜455、第2の層間絶縁膜458が有機樹脂膜の場合、CHF3を用いたドライエッチング、またはBHF(緩衝フッ酸:HF+NH4F)でコンタクトホールを形成するのが好ましい。またゲート絶縁膜406、第1の層間絶縁膜455、第2の層間絶縁膜458が異なる材料で形成されている場合、膜ごとにエッチングの方法及び用いるエッチャントやエッチングガスの種類を変えることが好ましいが、エッチングの方法及び用いるエッチャントやエッチングガスを全て同じにしてコンタクトホールを形成しても良い。
【0266】
次に、有機樹脂からなる第3層間絶縁膜467を形成する。有機樹脂としてはポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。特に、第3層間絶縁膜467は平坦化の意味合いが強いので、平坦性に優れたアクリルが好ましい。本実施例ではTFTによって形成される段差を十分に平坦化しうる膜厚でアクリル膜を形成する。好ましくは1〜5μm(さらに好ましくは2〜4μm)とすれば良い。
【0267】
次に第3層間絶縁膜467に、ドレイン配線465に達するコンタクトホールを形成し、画素電極468を形成する。本実施例では酸化インジウム・スズ(ITO)膜を110nmの厚さに形成し、パターニングを行って画素電極468を形成する。また、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いても良い。この画素電極468が発光素子の陽極となる。(図13(C))
【0268】
次に、樹脂材料でなる第1バンク469及び第2バンク470を形成する。第1バンク469及び第2バンク470は後に形成される有機化合物層及び陰極を隣り合う画素間で分離するために設けられる。よって第1バンク469よりも第2バンク470の方が横に張り出している構成にすることが望ましい。なお第1バンク469と第2バンク470とを合わせた厚さは1〜2μm程度であることが好ましいが、後に形成される有機化合物層及び陰極を隣り合う画素間で分離することができるならこの厚さに限らない。また第1バンク469及び第2バンク470は絶縁膜で形成されることが必要であり、例えば酸化物、樹脂等で形成することが可能である。そして第1バンク469と第2バンク470は互いに同じ材料で形成されていても、異なる材料で形成されていてもどちらでも良い。第1バンク469及び第2バンク470は画素と画素との間にストライプ状に形成される。第1バンク469及び第2バンク470はソース配線(ソース信号線)上に沿って形成しても良いし、ゲート配線(ゲート信号線)上に沿って形成しても良い。なお第1バンク469及び第2バンク470を樹脂に顔料等を混ぜたもので形成しても良い。(図14(A))
【0269】
次に、有機化合物層471及び陰極(MgAg電極)472を、真空蒸着法を用いて大気解放しないで連続形成する。なお、有機化合物層471の膜厚は800〜200nm(典型的には100〜120nm)、陰極472の厚さは180〜300nm(典型的には200〜250nm)とすれば良い。なお、本実施例では一画素しか図示されていないが、このとき同時に赤色に発光する有機化合物層、緑色に発光する有機化合物層及び青色に発光する有機化合物層が形成される。なおバンク470上に有機化合物層と陰極を形成する材料が一部積層されるが、本明細書ではこれらを有機化合物層471と陰極472に含めない。
【0270】
この工程では、赤色に対応する画素、緑色に対応する画素及び青色に対応する画素に対して順次有機化合物層471及び陰極472を形成する。但し、有機化合物層471は溶液に対する耐性に乏しいためフォトリソグラフィ技術を用いずに各色個別に形成しなくてはならない。そこでメタルマスクを用いて所望の画素以外を隠し、必要箇所だけ選択的に有機化合物層471を形成するのが好ましい。
【0271】
即ち、まず赤色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて赤色発光の有機化合物層を選択的に形成する。次いで、緑色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて緑色発光の有機化合物層を選択的に形成する。次いで、同様に青色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて青色発光の有機化合物層を選択的に形成する。なお、ここでは全て異なるマスクを用いるように記載しているが、同じマスクを使いまわしても構わない。また、全画素に有機化合物層及び陰極を形成するまで真空を破らずに処理することが好ましい。
【0272】
なお、本実施例では有機化合物層471を発光層のみからなる単層構造とするが、有機化合物層は発光層の他に正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等を有していても構わない。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。有機化合物層471としては公知の材料を用いることができる。公知の材料としては、発光素子駆動電圧を考慮すると有機材料を用いるのが好ましい。
【0273】
次に陰極472を形成する。本実施例では陰極472としてMgAg電極を用いた例を示すが、公知の他の材料を用いることが可能である。
【0274】
こうして図14(B)に示すような構造のアクティブマトリクス基板が完成する。なお、第1バンク469と第2バンク470を形成した後、陰極472を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の薄膜形成装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。
【0275】
本実施例において、スイッチング用TFT501の半導体層は、ソース領域504、ドレイン領域505、Loff領域506、Lov領域507、チャネル形成領域508を含んでいる。Loff領域506はゲート絶縁膜406を介してゲート電極421と重ならないように設けられている。またLov領域507はゲート絶縁膜406を介してゲート電極421と重なるように設けられている。このような構造はオフ電流を低減する上で非常に効果的である。
【0276】
また、本実施例ではスイッチング用TFT501はシングルゲート構造としているが、本発明ではスイッチング用TFTはダブルゲート構造やその他のマルチゲート構造を有していても良い。ダブルゲート構造とすることで実質的に二つのTFTが直列された構造となり、オフ電流をさらに低減することができるという利点がある。
【0277】
また本実施例ではスイッチング用TFT501はnチャネル型TFTであるが、pチャネル型TFTであってもかまわない。
【0278】
電流制御用TFT502の半導体層は、ソース領域510、ドレイン領域511、Lov領域512、チャネル形成領域513を含んでいる。Lov領域512はゲート絶縁膜406を介してゲート電極422と重なるように設けられている。なお本実施例において電流制御用TFT502はLoff領域を有していないが、Loff領域を有する構成にしても良い。
【0279】
また本実施例では電流制御用TFT502はpチャネル型TFTであるが、nチャネル型TFTであってもかまわない。
【0280】
なお、本実施例のアクティブマトリクス基板は、表示部だけでなく駆動回路部にも最適な構造のTFTを配置することにより、非常に高い信頼性を示し、動作特性も向上しうる。
【0281】
まず、極力動作速度を落とさないようにホットキャリア注入を低減させる構造を有するTFTを、駆動回路部を形成するCMOS回路のnチャネル型TFT503として用いる。なお、ここでいう駆動回路としては、シフトレジスタ、バッファ、レベルシフタ、サンプリング回路(サンプル及びホールド回路)などが含まれる。デジタル駆動を行う場合には、D/Aコンバータなどの信号変換回路も含まれ得る。
【0282】
本実施例の場合、CMOS回路のnチャネル型TFT503の半導体層は、ソース領域521、ドレイン領域522、Lov領域523及びチャネル形成領域524を含んでいる。
【0283】
また本実施例の場合、CMOS回路のpチャネル型TFT504の半導体層は、ソース領域531、ドレイン領域532、Lov領域533及びチャネル形成領域534を含んでいる。
【0284】
なお、実際には図14(B)まで完成したら、さらに外気に曝されないように気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や透光性のシーリング材でパッケージング(封入)することが好ましい。その際、シーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりすると発光素子の信頼性が向上する。
【0285】
また、パッケージング等の処理により気密性を高めたら、基板上に形成された素子又は回路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するためのコネクター(フレキシブルプリントサーキット:FPC)を取り付けて製品として完成する。このような出荷できるまでした状態を本明細書中では発光装置という。
【0286】
上述したように本実施例の作製行程では、ゲート電極のチャネル長方向の長さ(以下単にゲート電極の幅と呼ぶ)が異なっているため、ゲート電極をマスクとしてイオン注入を行うことにより、ゲート電極の厚さが異なることによるイオンの侵入深さの違いを利用して、第1のゲート電極の下に位置する半導体層中のイオン濃度を、第1のゲート電極の下に位置しない半導体層中のイオン濃度より低くすることが可能である。
【0287】
またマスクを用いてLoff領域を形成するために、エッチングで制御しなくてはならないのはLov領域の幅のみであり、Loff領域とLov領域の位置の制御が容易である。
【0288】
なお本実施例では有機化合物層から発せられる光が基板側に向いている例について説明したが、本発明はこれに限定されず、有機化合物層から発せられる光が基板の上に向いているような構成であっても良い。この場合発光素子の陰極が画素電極となり、電流制御用TFTはnチャネル型TFTであることが望ましい。
【0289】
本発明の発光装置の作製方法は、本実施例において示した作製方法に限定されることはなく、他のあらゆる作製方法を用いることが可能である。
【0290】
なお本実施例は、実施例1〜6と自由に組み合わせることが可能である。
【0291】
(実施例8)
図15(A)は本発明を用いた発光装置の上面図である。図15(A)において、4010は基板、4011は画素部、4012a及び4012bは第1及び第2ソース信号線駆動回路、4013a及び4013bは第1及び第2ゲート信号線駆動回路である。また、それぞれの駆動回路及び電源供給線は配線4016a、4016b、4014a、4014b及び4015を経てFPC4017に至り、外部機器へと接続される。
【0292】
このとき、少なくとも画素部4011、好ましくは駆動回路(4012a、4012b、4013a、4013b)及び画素部4011を囲むようにしてカバー材6000、シーリング材(ハウジング材ともいう)7000、密封材(第2のシーリング材)7001が設けられている。
【0293】
また、図15(B)は本実施例の発光装置の断面構造であり、図15(A)をA-A’で切断した断面図である。図15(B)において、基板4010、下地膜4021の上に駆動回路用TFT(但し、ここではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを組み合わせたCMOS回路を図示している)4022a、4022b及び画素部のTFT4023(但し、ここでは発光素子への電流を制御する電流制御用TFTだけ図示している)が形成されている。これらのTFTは公知の構造(トップゲート構造またはボトムゲート構造)を用いれば良い。
【0294】
駆動回路用TFT4022a、4022b及び電流制御用TFT4023が完成したら、樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4026の上に電流制御用TFT4023のドレインと電気的に接続する透明導電膜でなる画素電極4027を形成する。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物(ITOと呼ばれる)または酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を用いることができる。そして、画素電極4027を形成したら、絶縁膜4028を形成し、画素電極4027上に開口部を形成する。
【0295】
次に、有機化合物層4029を形成する。有機化合物層4029は公知の有機材料(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層)を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。どのような構造とするかは公知の技術を用いれば良い。また、有機材料には低分子系材料と高分子系(ポリマー系)材料がある。低分子系材料を用いる場合は蒸着法を用いるが、高分子系材料を用いる場合には、スピンコート法、印刷法またはインクジェット法等の簡易な方法を用いることが可能である。
【0296】
本実施例では、シャドーマスクを用いて蒸着法により有機化合物層4029を形成する。シャドーマスクを用いて画素毎に波長の異なる発光が可能な発光層(赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層)を形成することで、カラー表示が可能となる。その他にも、色変換層(CCM)とカラーフィルターを組み合わせた方式、白色発光層とカラーフィルターを組み合わせた方式があるがいずれの方法を用いても良い。勿論、単色発光の発光装置とすることもできる。
【0297】
有機化合物層4029を形成したら、その上に陰極4030を形成する。陰極4030と有機化合物層4029の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で有機化合物層4029と陰極4030を連続成膜するか、有機化合物層4029を不活性雰囲気で形成し、大気解放しないで陰極4030を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
【0298】
なお、本実施例では陰極4030として、LiF(フッ化リチウム)膜とAl(アルミニウム)膜の積層構造を用いる。具体的には有機化合物層4029上に蒸着法で1nm厚のLiF(フッ化リチウム)膜を形成し、その上に300nm厚のアルミニウム膜を形成する。勿論、公知の陰極材料であるMgAg電極を用いても良い。そして陰極4030は4031で示される領域において配線4016に接続される。配線4016は陰極4030に所定の電圧を与えるための電源線であり、導電性ペースト材料4032を介してFPC4017に接続される。
【0299】
4031に示された領域において陰極4030と配線4016とを電気的に接続するために、層間絶縁膜4026及び絶縁膜4028にコンタクトホールを形成する必要がある。これらは層間絶縁膜4026のエッチング時(画素電極用コンタクトホールの形成時)や絶縁膜4028のエッチング時(有機化合物層形成前の開口部の形成時)に形成しておけば良い。また、絶縁膜4028をエッチングする際に、層間絶縁膜4026まで一括でエッチングしても良い。この場合、層間絶縁膜4026と絶縁膜4028が同じ樹脂材料であれば、コンタクトホールの形状を良好なものとすることができる。
【0300】
このようにして形成された発光素子の表面を覆って、パッシベーション膜6003、充填材6004、カバー材6000が形成される。
【0301】
さらに、発光素子部を囲むようにして、カバー材6000と基板4010の内側にシーリング材7000が設けられ、さらにシーリング材7000の外側には密封材(第2のシーリング材)7001が形成される。
【0302】
このとき、この充填材6004は、カバー材6000を接着するための接着剤としても機能する。充填材6004としては、PVC(ポリビニルクロライド)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。この充填材6004の内部に乾燥剤を設けておくと、吸湿効果を保持できるので好ましい。
【0303】
また、充填材6004の中にスペーサーを含有させてもよい。このとき、スペーサーをBaOなどからなる粒状物質とし、スペーサー自体に吸湿性をもたせてもよい。
【0304】
スペーサーを設けた場合、パッシベーション膜6003はスペーサー圧を緩和することができる。また、パッシベーション膜6003とは別に、スペーサー圧を緩和する樹脂膜などを設けてもよい。
【0305】
また、カバー材6000としては、ガラス板、アルミニウム板、ステンレス板、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムを用いることができる。なお、充填材6004としてPVBやEVAを用いる場合、数十μmのアルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることが好ましい。
【0306】
但し、発光素子からの発光方向(光の放射方向)によっては、カバー材6000が透光性を有する必要がある。
【0307】
また、配線4015はシーリング材7000および密封材7001と基板4010との隙間を通ってFPC4017に電気的に接続される。なお、ここでは配線4015について説明したが、他の配線4014a、4014b、4016a、4016bも同様にしてシーリング材7000および密封材7001と基板4010との隙間を通ってFPC4017に電気的に接続される。
【0308】
なお本実施例では、充填材6004を設けてからカバー材6000を接着し、充填材6004の側面(露呈面)を覆うようにシーリング材7000を取り付けているが、カバー材6000及びシーリング材7000を取り付けてから、充填材6004を設けても良い。この場合、基板4010、カバー材6000及びシーリング材7000で形成されている空隙に通じる充填材の注入口を設ける。そして前記空隙を真空状態(10-2Torr以下)にし、充填材の入っている水槽に注入口を浸してから、空隙の外の気圧を空隙の中の気圧よりも高くして、充填材を空隙の中に充填する。
【0309】
なお、本実施例は、実施例1〜6のいずれの実施例とも組み合わせることが可能である。
【0310】
(実施例9)
本実施例では、本発明を用いて実施例8とは異なる形態の発光装置を作製した例について、図16(A)、16(B)を用いて説明する。図15(A)、14(B)と同じ番号のものは同じ部分を指しているので説明は省略する。
【0311】
図16(A)は本実施例の発光装置の上面図であり、図16(A)をA―A’で切断した断面図を図16(B)に示す。
【0312】
実施例8に従って、発光素子の表面を覆ってパッシベーション膜6003までを形成する。
【0313】
さらに、発光素子を覆うようにして充填材6004を設ける。この充填材6004は、カバー材6000を接着するための接着剤としても機能する。充填材6004としては、PVC(ポリビニルクロライド)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。この充填材6004の内部に乾燥剤を設けておくと、吸湿効果を保持できるので好ましい。
【0314】
また、充填材6004の中にスペーサーを含有させてもよい。このとき、スペーサーをBaOなどからなる粒状物質とし、スペーサー自体に吸湿性をもたせてもよい。
【0315】
スペーサーを設けた場合、パッシベーション膜6003はスペーサー圧を緩和することができる。また、パッシベーション膜6003とは別に、スペーサー圧を緩和する樹脂膜などを設けてもよい。
【0316】
また、カバー材6000としては、ガラス板、アルミニウム板、ステンレス板、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムを用いることができる。なお、充填材6004としてPVBやEVAを用いる場合、数十μmのアルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることが好ましい。
【0317】
但し、発光素子からの発光方向(光の放射方向)によっては、カバー材6000が透光性を有する必要がある。
【0318】
次に、充填材6004を用いてカバー材6000を接着した後、充填材6004の側面(露呈面)を覆うようにフレーム材6001を取り付ける。フレーム材6001はシーリング材(接着剤として機能する)6002によって接着される。このとき、シーリング材6002としては、光硬化性樹脂を用いるのが好ましいが、有機化合物層の耐熱性が許せば熱硬化性樹脂を用いても良い。なお、シーリング材6002はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、シーリング材6002の内部に乾燥剤を添加してあっても良い。
【0319】
また、配線4015はシーリング材6002と基板4010との隙間を通ってFPC4017に電気的に接続される。なお、ここでは配線4015について説明したが、他の配線4016a、4016b、4014a、4014bも同様にしてシーリング材6002と基板4010との隙間を通ってFPC4017に電気的に接続される。
【0320】
なお本実施例では、充填材6004を設けてからカバー材6000を接着し、充填材6004の側面(露呈面)を覆うようにフレーム材6001を取り付けているが、カバー材6000及びフレーム材6001を取り付けてから、充填材6004を設けても良い。この場合、基板4010、カバー材6000及びフレーム材6001で形成されている空隙に通じる充填材の注入口を設ける。そして前記空隙を真空状態(10-2Torr以下)にし、充填材の入っている水槽に注入口を浸してから、空隙の外の気圧を空隙の中の気圧よりも高くして、充填材を空隙の中に充填する。
【0321】
なお、本実施例は、実施例1〜6のいずれの実施例とも組み合わせることが可能である。
【0322】
(実施例10)
ここで発光装置における画素部のさらに詳細な断面構造を図17に示す。
【0323】
図17において、基板3501上に設けられた第1スイッチング用TFT3502、第2スイッチング用TFT3504は公知の方法を用いて形成されたnチャネル型TFTを用いる。本実施例ではダブルゲート構造としている。ダブルゲート構造とすることで実質的に二つのTFTが直列された構造となり、オフ電流値を低減することができるという利点がある。なお、本実施例ではダブルゲート構造としているが、シングルゲート構造でも構わないし、トリプルゲート構造やそれ以上のゲート本数を持つ、いわゆるマルチゲート構造でも構わない。
【0324】
また、電流制御用TFT3503は公知の方法を用いて形成されたnチャネル型TFTを用いる。
【0325】
第2スイッチング用TFT3504のドレイン配線31は配線36によって、第1スイッチング用TFT3502のドレイン配線35と、電流制御用TFT3503のゲート電極37とに電気的に接続されている。
【0326】
第1スイッチング用TFT3502、第2スイッチング用TFT3504及び電流制御用TFT3503は、公知の方法を用いて形成されたpチャネル型TFTを用いても構わない。なお、第1スイッチング用TFT3502及び第2スイッチング用TFT3504は同じ極性のTFTを用いることが好ましい。
【0327】
また、電流制御用TFT3503は公知の方法を用いて形成されたnチャネル型TFTを用いる。電流制御用TFTのゲート電極37は配線36によって、第1スイッチング用TFT3502のドレイン配線35と、第2スイッチング用TFT3504のドレイン配線31とに電気的に接続されている。
【0328】
電流制御用TFT3503は発光素子を流れる電流量を制御するための素子であるため、多くの電流が流れ、熱による劣化やホットキャリアによる劣化の危険性が高い素子でもある。そのため、電流制御用TFT3503のドレイン領域側に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極に重なるようにLDD領域を設ける本実施例の構造は極めて有効である。しかし本発明はこの構成に限定されない。電流制御用TFT3503のドレイン領域側に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極に重ならないようにLDD領域を設けても良いし、LDD領域を設けなくとも良い。なおこれらの場合、発光素子駆動電圧が10V以下、典型的には5V以下であることが望ましい。
【0329】
また、本実施例では電流制御用TFT3503をシングルゲート構造で図示しているが、複数のTFTを直列につなげることで、ダブルゲート構造やそれ以上のゲート本数を持つ、いわゆるマルチゲート構造としても良い。さらに、複数のTFTを並列につなげて実質的にチャネル形成領域を複数に分割し、熱の放射を高い効率で行えるようにした構造としても良い。このような構造は熱による劣化対策として有効である。
【0330】
また、ソース配線40は電源供給線38に接続され、常に一定の電位に保たれている。
【0331】
第1スイッチング用TFT3502、第2スイッチング用TFT3504及び電流制御用TFT3503の上には第1パッシベーション膜41が設けられ、その上に樹脂絶縁膜でなる平坦化膜42が形成される。平坦化膜42を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成される有機化合物層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、有機化合物層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
【0332】
また、43は反射性の高い導電膜でなる画素電極(この場合発光素子の陰極)であり、電流制御用TFT3503のドレイン領域に電気的に接続される。画素電極43としてはアルミニウム合金膜、銅合金膜または銀合金膜など低抵抗な導電膜またはそれらの積層膜を用いることが好ましい。勿論、他の導電膜との積層構造としても良い。
【0333】
また、絶縁膜(好ましくは樹脂)で形成されたバンク44a、44bにより形成された溝(画素に相当する)の中に発光層45が形成される。なお、ここでは一画素しか図示していないが、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を作り分けても良い。発光層とする有機材料としてはπ共役ポリマー系材料を用いる。代表的なポリマー系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)系、ポリビニルカルバゾール(PVK)系、ポリフルオレン系などが挙げられる。
【0334】
なお、PPV系有機材料としては様々な型のものがあるが、例えば「H. Shenk,H.Becker,O.Gelsen,E.Kluge,W.Kreuder,and H.Spreitzer,“Polymers for Light Emitting Diodes”,Euro Display,Proceedings,1999,p.33-37」や特開平10−92576号公報に記載されたような材料を用いれば良い。
【0335】
具体的な発光層としては、赤色に発光する発光層にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色に発光する発光層にはポリフェニレンビニレン、青色に発光する発光層にはポリフェニレンビニレン若しくはポリアルキルフェニレンを用いれば良い。膜厚は30〜150nm(好ましくは40〜100nm)とすれば良い。
【0336】
但し、以上の例は発光層として用いることのできる有機材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせて有機化合物層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。
【0337】
例えば、本実施例ではポリマー系材料を発光層として用いる例を示したが、低分子系有機材料を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
【0338】
本実施例では発光層45の上にPEDOT(ポリチオフェン)またはPAni(ポリアニリン)でなる正孔注入層46を設けた積層構造の有機化合物層としている。そして、正孔注入層46の上には透明導電膜でなる陽極47が設けられる。本実施例の場合、発光層45で生成された光は上面側に向かって(TFTの上方に向かって)放射されるため、陽極は透光性でなければならない。透明導電膜としては酸化インジウムと酸化スズとの化合物や酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を用いることができるが、耐熱性の低い発光層や正孔注入層を形成した後で形成するため、可能な限り低温で成膜できるものが好ましい。
【0339】
陽極47まで形成された時点で発光素子3505が完成する。なお、ここでいう発光素子3505は、画素電極(陰極)43、発光層45、正孔注入層46及び陽極47で形成された素子を指す。画素電極43は画素の面積にほぼ一致させているため、画素全体が発光素子として機能する。従って、発光の利用効率が非常に高く、明るい画像表示が可能となる。
【0340】
また本実施例では、陽極47の上にさらに第2パッシベーション膜48を設けている。第2パッシベーション膜48としては窒化珪素膜または窒化酸化珪素膜が好ましい。第2パッシベーション膜48は必ずしも設けなくとも良いが、第2パッシベーション膜48によって外部と発光素子とを遮断することができ、有機材料の酸化による劣化を防ぎ、有機材料からの脱ガスを抑えることができる。これにより発光装置の信頼性が高められる。
【0341】
以上のように本発明の発光装置は図17のような構造の画素からなる画素部を有し、オフ電流値の十分に低い第1及び第2スイッチング用TFTとホットキャリア注入に強い電流制御用TFTを有する。従って、高い信頼性を有し、且つ、良好な画像表示が可能な発光装置が得られる。
【0342】
なお、本実施例は、実施例1〜6のいずれの実施例とも組み合わせることが可能である。
【0343】
(実施例11)
本実施例では、実施例10に示した画素部において、発光素子3505の構造を反転させた構造について説明する。説明には図18を用いる。なお、図17の構造と異なる点は発光素子の部分と電流制御用TFTだけであるので、その他の説明は省略することとする。
【0344】
図18において、電流制御用TFT3503は公知の方法を用いて形成されたpチャネル型TFTを用いる。
【0345】
本実施例では、画素電極(陽極)50として透明導電膜を用いる。具体的には酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物でなる導電膜を用いる。勿論、酸化インジウムと酸化スズとの化合物でなる導電膜を用いても良い。
【0346】
そして、絶縁膜でなるバンク51a、51bが形成された後、溶液塗布によりポリビニルカルバゾールでなる発光層52が形成される。その上にはカリウムアセチルアセトネート(acacKと表記される)でなる電子注入層53、アルミニウム合金でなる陰極54が形成される。この場合、陰極54がパッシベーション膜としても機能する。こうして発光素子3701が形成される。
【0347】
本実施例の場合、発光層52で発生した光は、矢印で示されるようにTFTが形成された基板の方に向かって放射される。
【0348】
なお、本実施例は、実施例1〜6のいずれの実施例とも組み合わせることが可能である。
【0349】
(実施例12)
本実施例では、図3とは異なる構造を有する画素の回路図について、図19(A)、(B)に示す。なお、本実施例において、3801、3801a、3801bは第1ゲート信号線、3802、3802a、3802bは第2ゲート信号線、3803は第1ソース信号線、3804は第2ソース信号線、3805は第1スイッチング用TFT、3806は第2スイッチング用TFT、3807は電流制御用TFT3807、3808は発光素子、3809は電源供給線、3810はコンデンサである。
【0350】
図19(A)は、電源供給線3809を第1及び第2ゲート信号線3801、3802と平行に設けた場合の例である。なお、図19(A)では電源供給線3809と第1及び第2ゲート信号線3801、3802とが重ならないような構造になっているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、絶縁膜を介して第1及び第2ゲート信号線3801、3802のいずれか一方と電源供給線3809とを重なるように設けることもできる。この場合、電源供給線3809と第1及若しくは第2ゲート信号線3801、3802とで専有面積を共有させることができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
【0351】
また、図19(B)は、図19(A)の構造と同様に電源供給線3809を第1及び第2ゲート信号線3801a、3801b、3802a、3802bと平行に設け、さらに、二つの画素を電源供給線3809を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。また、電源供給線3809を第1及び第2ゲート信号線線3801a、3801b、3802a、3802bのいずれか1つと重なるように設けることも有効である。この場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精細化することができる。
【0352】
なお、本実施例の構成は、実施例1〜11の構成と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0353】
(実施例13)
本実施例では、図1で示した第1ソース信号線駆動回路102a及び第2ソース信号線駆動回路102bの詳しい構成について説明する。なお、第1ソース信号線駆動回路102aと第2ソース信号線駆動回路102bの構造はほぼ同じであるため、本実施例では第1ソース信号線駆動回路102aの構成を例にとって説明する。図20に本発明で用いられる第1ソース信号線駆動回路の一例を、回路図で示す。
【0354】
シフトレジスタ801、ラッチ(A)(802)、ラッチ(B)(803)、が図に示すように配置されている。なお本実施例では、1組のラッチ(A)(802)と1組のラッチ(B)(803)が、4本の第1ソース信号線GL_a〜GL_dに対応している。また本実施例では信号が有する電圧の振幅の幅を変えるレベルシフトを設けなかったが、設計者が適宜設けるようにしても良い。
【0355】
クロック信号CLK、CLKの極性が反転したクロック信号CLKB、スタートパルス信号SP、駆動方向切り替え信号SL/Rはそれぞれ図に示した配線からシフトレジスタ801に入力される。また外部から入力されるデジタルビデオ信号は図に示した配線VDからラッチ(A)(802)に入力される。ラッチ信号S_LAT、S_LATの極性が反転した信号S_LATbはそれぞれ図に示した配線からラッチ(B)(803)に入力される。
【0356】
ラッチ(A)(802)の詳しい構成について、ソース信号線GL_aに対応するラッチ(A)(802)の一部804を例にとって説明する。ラッチ(A)(802)の一部804は2つのクロックドインバータと2つのインバータを有している。
【0357】
ラッチ(A)(802)の一部804の上面図を図21に示す。831a、831bはそれぞれ、ラッチ(A)(802)の一部804が有するインバータの1つを形成するTFTの活性層であり、836は該インバータの1つを形成するTFTの共通のゲート電極である。また832a、832bはそれぞれ、ラッチ(A)(802)の一部804が有するもう1つのインバータを形成するTFTの活性層であり、837a、837bは活性層832a、832b上にそれぞれ設けられたゲート電極である。なおゲート電極837a、837bは電気的に接続されている。
【0358】
833a、833bはそれぞれ、ラッチ(A)(802)の一部804が有するクロックドインバータの1つを形成するTFTの活性層である。活性層833a上にはゲート電極838a、838bが設けられており、ダブルゲート構造となっている。また活性層833b上にはゲート電極838b、839が設けられており、ダブルゲート構造となっている。
【0359】
834a、834bはそれぞれ、ラッチ(A)(802)の一部804が有するもう1つのクロックドインバータを形成するTFTの活性層である。活性層834a上にはゲート電極839、840が設けられており、ダブルゲート構造となっている。また活性層834b上にはゲート電極840、841が設けられており、ダブルゲート構造となっている。
【0360】
(実施例14)
本発明を実施して形成された発光装置は、自発光型であるため液晶表示装置に比べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野角が広い。従って、様々な電子機器の表示部に用いることができる。例えば、TV放送等を大画面で鑑賞するには対角30インチ以上(典型的には40インチ以上)のエレクトロルミネッセンス表示装置(発光装置を筐体に組み込んだ発光装置)の表示部として本発明の発光装置を用いるとよい。
【0361】
なお、発光装置には、パソコン用ディスプレイ、TV放送受信用ディスプレイ、広告表示用ディスプレイ等の全ての情報表示用ディスプレイが含まれる。また、その他にも様々な電子機器の表示部として本発明の発光装置を用いることができる。
【0362】
その様な本発明の電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルバーサタイルディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。特に、斜め方向から見ることの多い携帯情報端末は視野角の広さが重要視されるため、発光装置を用いることが望ましい。それら電子機器の具体例を図22、図23に示す。
【0363】
図22(A)はエレクトロルミネッセンス表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003等を含む。本発明の発光装置は表示部2003に用いることができる。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶表示装置よりも薄い表示部とすることができる。
【0364】
図22(B)はビデオカメラであり、本体2101、表示部2102、音声入力部2103、操作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部2106等を含む。本発明の発光装置は表示部2102に用いることができる。
【0365】
図22(C)は頭部取り付け型の発光装置の一部(右片側)であり、本体2201、信号ケーブル2202、頭部固定バンド2203、スクリーン部2204、光学系2205、表示部2206等を含む。本発明の発光装置は表示部2206に用いることができる。
【0366】
図22(D)は記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2301、記録媒体(DVD等)2302、操作スイッチ2303、表示部(a)2304、表示部(b)2305等を含む。表示部(a)2304は主として画像情報を表示し、表示部(b)2305は主として文字情報を表示するが、本発明の発光装置はこれら表示部(a)、(b)2304、2305に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0367】
図22(E)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2401、表示部2402、アーム部2403を含む。本発明の発光装置は表示部2402に用いることができる。
【0368】
図22(F)はパーソナルコンピュータであり、本体2501、筐体2502、表示部2503、キーボード2504等を含む。本発明の発光装置は表示部2503に用いることができる。
【0369】
なお、将来的に有機化合物層の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0370】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。有機化合物層の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
【0371】
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0372】
ここで図23(A)は携帯電話であり、本体2601、音声出力部2602、音声入力部2603、表示部2604、操作スイッチ2605、アンテナ2606を含む。本発明の発光装置は表示部2604に用いることができる。なお、表示部2604は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。
【0373】
また、図23(B)は音響再生装置、具体的にはカーオーディオであり、本体2701、表示部2702、操作スイッチ2703、2704を含む。本発明の発光装置は表示部2702に用いることができる。また、本実施例では車載用オーディオを示すが、携帯型や家庭用の音響再生装置に用いても良い。なお、表示部2702は黒色の背景に白色の文字を表示することで消費電力を抑えられる。
これは携帯型の音響再生装置において特に有効である。
【0374】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜13に示したいずれの構成の発光装置を用いても良い。
【0375】
(実施例15)
【0376】
本実施例では、本発明の発光装置の駆動方法を用いた場合、どの様な電圧電流特性を有する領域で電流制御用TFTを駆動させるかについて説明する。
【0377】
発光素子は、印加される電圧が少しでも変化すると、それに対して発光素子に流れる電流が指数関数的に大きく変化する。別の見方をすると、発光素子に流れる電流の大きさが変化しても、発光素子に印加される電圧値はあまり変化しない。そして、発光素子の輝度は、発光素子に流れる電流にほぼ正比例して大きくなる。よって、発光素子に印加される電圧の大きさ(電圧値)を制御することにより発光素子の輝度を制御するよりも、発光素子を流れる電流の大きさ(電流値)を制御することにより発光素子の輝度を制御する方が、TFTの特性に左右されずらく、発光素子の輝度の制御が容易である。
【0378】
図27を参照する。図27(A)は、図3に示した本発明の発光装置の画素において、電流制御用TFT108および発光素子110の構成部分のみを図示したものである。図27(B)には、図27(A)で示した電流制御用TFT108および発光素子110の電圧電流特性を示す。なお図27で示す電流制御用TFT108の電圧電流特性のグラフは、ソース領域とドレイン領域の間の電圧であるVDSに対する、電流制御用TFT108のドレインに流れる電流の大きさを示しており、図27には電流制御用TFT108のソース領域とゲート電極の間の電圧であるVGSの値の異なる複数のグラフを示している。
【0379】
図27(A)に示したように、発光素子110の画素電極と対向電極111の間にかかる電圧をVEL、電源供給線に接続される端子2601と発光素子110の対向電極111の間にかかる電圧をVTとする。なおVTは電源供給線の電位によってその値が固定される。また電流制御用TFT108のソース領域・ドレイン領域間の電圧をVDS、電流制御用TFT108のゲート電極に接続される配線2602とソース領域との間の電圧、つまり電流制御用TFT108のゲート電極とソース領域の間の電圧をVGSとする。
【0380】
電流制御用TFT108はnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでもどちらでも良い。
【0381】
また、電流制御用TFT108と発光素子110とは直列に接続されている。
よって、両素子(電流制御用TFT108と発光素子110)を流れる電流値は同じである。従って、図27(A)に示した電流制御用TFT108と発光素子110とは、両素子の電圧電流特性を示すグラフの交点(動作点)において駆動する。図27(B)において、VELは、対向電極111の電位と動作点での電位との間の電圧になる。VDSは、電流制御用TFT108の端子2601での電位と動作点での電位との間の電圧になる。つまり、VTは、VELとVDSの和に等しい。
【0382】
ここで、VGSを変化させた場合について考える。図27(B)から分かるように、電流制御用TFT108の|VGS−VTH|が大きくなるにつれて、言い換えると|VGS|が大きくなるにつれて、電流制御用TFT108に流れる電流値が大きくなる。なお、VTHは電流制御用TFT108のしきい値電圧である。よって図27(B)から分かるように、|VGS|が大きくなると、動作点において発光素子110を流れる電流値も当然大きくなる。発光素子110の輝度は、発光素子110を流れる電流値に比例して高くなる。
【0383】
|VGS|が大きくなることによって発光素子110を流れる電流値が大きくなると、電流値に応じてVELの値も大きくなる。そしてVTの大きさは電源供給線の電位によって定まっているので、VELが大きくなると、その分VDSが小さくなる。
【0384】
また図27(B)に示したように、電流制御用TFTの電圧電流特性は、VGSとVDSの値によって2つの領域に分けられる。|VGS−VTH|<|VDS|である領域が飽和領域、|VGS−VTH|>|VDS|である領域が線形領域である。
【0385】
飽和領域においては以下の式1が成り立つ。なおIDは電流制御用TFT108のチャネル形成領域を流れる電流値である。またβ=μC0W/Lであり、μは電流制御用TFT108の移動度、C0は単位面積あたりのゲート容量、W/Lはチャネル形成領域のチャネル幅Wとチャネル長Lの比である。
【0386】
【式1】
D=β(VGS−VTH2/2
【0387】
また線形領域においては以下の式2が成り立つ。
【0388】
【式2】
D=β{(VGS−VTH)VDS−VDS 2/2}
【0389】
式1からわかるように、飽和領域において電流値はVDSによってほとんど変化せず、VGSのみによって電流値が定まる。
【0390】
一方、式2からわかるように、線形領域は、VDSとVGSとにより電流値が定まる。|VGS|を大きくしていくと、電流制御用TFT108は線形領域で動作するようになる。そして、VELも徐々に大きくなっていく。よって、VELが大きくなった分だけ、VDSが小さくなっていく。線形領域では、VDSが小さくなると電流量も小さくなる。そのため、|VGS|を大きくしていっても、電流値は増加しにくくなってくる。|VGS|=∞になった時、電流値=IMAXとなる。つまり、|VGS|をいくら大きくしても、IMAX以上の電流は流れない。ここで、IMAXは、VEL=VTの時に、発光素子110を流れる電流値である。
【0391】
このように|VGS|の大きさを制御することによって、動作点を飽和領域にしたり、線形領域にしたりすることができる。
【0392】
ところで、全ての電流制御用TFTの特性は理想的には全て同じであることが望ましいが、実際には個々の電流制御用TFTでしきい値VTHと移動度μとが異なっていることが多い。そして個々の電流制御用TFTのしきい値VTHと移動度μとが互いに異なると、式1及び式2からわかるように、VGSの値が同じでも電流制御用TFT108のチャネル形成領域を流れる電流値が異なってしまう。
【0393】
図28にしきい値VTHと移動度μとがずれた電流制御用TFTの電流電圧特性を示す。実線2701が理想の電流電圧特性のグラフであり、2702、2703がそれぞれしきい値VTHと移動度μとが理想とする値と異なってしまった場合の電流制御用TFTの電流電圧特性である。電流電圧特性のグラフ2702、2703は飽和領域においては同じ電流値ΔI1だけ、理想の特性を有する電流電圧特性のグラフ2701からずれていて、電流電圧特性のグラフ2702の動作点2705は飽和領域にあり、電流電圧特性のグラフ2703の動作点2706は線形領域にあったとする。その場合、理想の特性を有する電流電圧特性のグラフ2701の動作点2704における電流値と、動作点2705及び動作点2706における電流値のずれをそれぞれΔI2、ΔI3とすると、飽和領域における動作点2705よりも線形領域における動作点2706の方が小さい。
【0394】
よって本発明で示したデジタル方式の駆動方法を用いる場合、動作点が線形領域に存在するように電流制御用TFTと発光素子を駆動させることで、電流制御用TFTの特性のずれによる発光素子の輝度むらを抑えた階調表示を行うことができる。
【0395】
また従来のアナログ駆動の場合は、|VGS|のみによって電流値を制御することが可能な飽和領域に動作点が存在するように電流制御用TFTと発光素子を駆動させる方が好ましい。
【0396】
以上の動作分析のまとめとして、電流制御用TFTのゲート電圧|VGS|に対する電流値のグラフを図29に示す。|VGS|を大きくしていき、電流制御用TFTのしきい値電圧の絶対値|VTH|よりも大きくなると、電流制御用TFTが導通状態となり、電流が流れ始める。本明細書ではこの時の|VGS|を点灯開始電圧と呼ぶことにする。そして、さらに|VGS|を大きくしていくと、|VGS|が|VGS−VTH|=|VDS|を満たすような値(ここでは仮にAとする)となり、飽和領域2801から線形領域2802になる。さらに|VGS|を大きくしていくと、電流値が大きくなり、遂には、電流値が飽和してくる。その時|VGS|=∞となる。
【0397】
図29から分かる通り、|VGS|≦|VTH|の領域では、電流がほとんど流れない。|VTH|≦|VGS|≦Aの領域は飽和領域であり、|VGS|によって電流値が変化する。そして、A≦|VGS|の領域は線形領域であり、発光素子に流れる電流値は|VGS|及び|VDS|よって電流値が変化する。
【0398】
本発明のデジタル駆動では、|VGS|≦|VTH|の領域及びA≦|VGS|の線形領域を用いることが好ましい。
【0399】
なお本実施例は他の全ての実施例と自由に組み合わせることが可能である。
【0400】
(実施例16)
本発明において、三重項励起子からの燐光を発光に利用できる有機材料を用いることで、外部発光量子効率を飛躍的に向上させることができる。これにより、発光素子の低消費電力化、長寿命化、および軽量化が可能になる。
【0401】
ここで、三重項励起子を利用し、外部発光量子効率を向上させた報告を示す。 (T.Tsutsui, C.Adachi, S.Saito, Photochemical Processes in Organized Molecular Systems, ed.K.Honda, (Elsevier Sci.Pub., Tokyo,1991) p.437.)
【0402】
上記の論文により報告された有機材料(クマリン色素)の分子式を以下に示す。
【0403】
【化1】
Figure 0004869491
【0404】
(M.A.Baldo, D.F.O'Brien, Y.You, A.Shoustikov, S.Sibley, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Nature 395 (1998) p.151.)
【0405】
上記の論文により報告された有機材料(Pt錯体)の分子式を以下に示す。
【0406】
【化2】
Figure 0004869491
【0407】
(M.A.Baldo, S.Lamansky, P.E.Burrrows, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Appl.Phys.Lett.,75 (1999) p.4.) (T.Tsutsui, M.-J.Yang, M.Yahiro, K.Nakamura, T.Watanabe, T.tsuji, Y.Fukuda, T.Wakimoto, S.Mayaguchi, Jpn.Appl.Phys., 38 (12B) (1999) L1502.)
【0408】
上記の論文により報告された有機材料(Ir錯体)の分子式を以下に示す。
【0409】
【化3】
Figure 0004869491
【0410】
以上のように三重項励起子からの燐光発光を利用できれば原理的には一重項励起子からの蛍光発光を用いる場合より3〜4倍の高い外部発光量子効率の実現が可能となる。
【0411】
なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施例15のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0412】
【発明の効果】
本発明は表示期間の組み合わせによって階調表示を行う。そのためアナログ方式の駆動方法に比べて、階調表示を行う際の画面の明るさが、TFTのID−VGS特性のばらつきに左右されにくい。
【0413】
また本発明においては、表示期間と書き込み期間とを一部重ねることが可能である。言い換えると書き込み期間においても画素を表示させることが可能である。そのため、1フレーム期間における表示期間の長さの総和の割合(デューティー比)が、書き込み期間の長さによってのみ決定されない。本発明では、デューティー比を自由に設定することが可能である。
【0414】
なお書き込み期間どうしが重なるか否かは、書き込み期間の長さを制御することによって決めることができる。書き込み期間を短くしていくと書き込み期間どうしが重ならなくなるし、書き込み期間を長くしていくと書き込み期間どうしが重なる。よって本明細書の実施例1〜5において示した駆動方法は本発明の一実施例を示したにすぎず、各実施例においてどの書き込み期間同士が重なるかということは、書き込み期間の長さを制御することで自由に決めることができる。
【0415】
また隣り合う書き込み期間どうしが重なっていない場合、隣り合う2つの書き込み期間においてデジタルビデオ信号を画素に入力するための駆動回路群は、第1駆動回路群(Dr_L)と第2駆動回路群(Dr_R)のどちらでも良い。よって本明細書の実施例1〜5において示した駆動方法は本発明の一実施例を示したにすぎず、互いに重なっていない隣り合う2つの書き込み期間は共に第1駆動回路群(Dr_L)によって書き込みが行われていても良いし、または共に第2駆動回路群(Dr_R)によって書き込みが行われていても良い。
【0416】
また本発明の構成を用いることでデューティー比を100にすることができ、高い輝度の表示を行うことができる。
【0417】
逆に表示を行わない黒表示期間を設けた場合、発光素子が常に発光するのを防ぎ、有機化合物層の劣化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光装置の上面ブロック図。
【図2】 本発明の発光装置の画素部の回路図。
【図3】 本発明の発光装置の画素の回路図。
【図4】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図5】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図6】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図7】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図8】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図9】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図10】 本発明の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート図。
【図11】 発光装置の作製行程を示す図。
【図12】 発光装置の作製行程を示す図。
【図13】 発光装置の作製行程を示す図。
【図14】 発光装置の作製行程を示す図。
【図15】 本発明の発光装置の上面図及び断面図。
【図16】 本発明の発光装置の上面図及び断面図。
【図17】 本発明の発光装置の画素の断面図。
【図18】 本発明の発光装置の画素の断面図。
【図19】 本発明の発光装置の画素の回路図。
【図20】 ソース信号線駆動回路の回路図。
【図21】 ソース信号線駆動回路のラッチの上面図。
【図22】 本発明の発光装置を用いた電子機器の図。
【図23】 本発明の発光装置を用いた電子機器の図。
【図24】 従来の発光装置の画素部の回路図。
【図25】 従来の発光装置の駆動方法を示すタイミングチャート。
【図26】 TFTのID−VGS特性を示す図。
【図27】 発光素子と電流制御用TFTの接続の構成を示す図と、発光素子と電流制御用TFTの電圧電流特性を示す図。
【図28】 発光素子と電流制御用TFTの電圧電流特性を示す図。
【図29】 電流制御用TFTのゲート電圧とドレイン電流の関係を示す図。
【符号の説明】
101 画素部
102a 第1ソース信号線駆動回路
102b 第2ソース信号線駆動回路
103a 第1ゲート信号線駆動回路
103b 第2ゲート信号線駆動回路
104 画素
105 シフトレジスタ
106 ラッチ(A)
107 ラッチ(B)
201a 第1スイッチング用TFT
201b 第2スイッチング用TFT
202 電流制御用TFT
203 発光素子
204 コンデンサ

Claims (14)

  1. 第1ソース信号線駆動回路と、
    第2ソース信号線駆動回路と、
    第1ゲート信号線駆動回路と、
    第2ゲート信号線駆動回路と、
    画素部と、
    前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、
    前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、
    前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、
    前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、
    複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
    前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
    前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
    前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
    前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
    前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
    前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記複数の発光素子に接続されており、
    1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanが順に出現し、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnであり、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
    前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置。
  2. 第1ソース信号線駆動回路と、
    第2ソース信号線駆動回路と、
    第1ゲート信号線駆動回路と、
    第2ゲート信号線駆動回路と、
    画素部と、
    前記第1ソース信号線駆動回路に接続された複数の第1ソース信号線と、
    前記第2ソース信号線駆動回路に接続された複数の第2ソース信号線と、
    前記第1ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第1ゲート信号線と、
    前記第2ゲート信号線駆動回路に接続された複数の第2ゲート信号線と、
    一定の電位に保たれた複数の電源供給線とを有する発光装置であって、
    前記画素部は、複数の発光素子、複数の電流制御用TFT、複数の第1スイッチング用TFT及び複数の第2スイッチング用TFTを含む複数の画素を有しており、
    前記複数の発光素子は、画素電極と、一定の電位に保たれた対向電極と、前記画素電極と前記対向電極の間に設けられた有機化合物層とをそれぞれ有しており、
    前記複数の第1スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第1ゲート信号線と接続されており、
    前記複数の第2スイッチング用TFTが有するゲート電極は、前記複数の第2ゲート信号線と接続されており、
    前記複数の第1スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第1ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
    前記複数の第2スイッチング用TFTが有するソース領域とドレイン領域とは、一方は前記複数の第2ソース信号線と、もう一方は前記複数の電流制御用TFTが有するゲート電極と接続されており、
    前記複数の電流制御用TFTが有するソース領域とドレイン領域は、一方は前記複数の電源供給線に、もう一方は前記画素電極に接続されており、
    1フレーム期間内にn個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanが順に出現し、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのうち最後に出現する書き込み期間Tanの次に出現する書き込み期間は、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのうち最初に出現する書き込み期間Ta1であり、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのそれぞれが出現してから、前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのそれぞれの次の書き込み期間が出現するまでの期間が、n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnであり、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanにおいて、前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して、若しくは前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して、デジタル信号が前記複数の画素に入力され、
    前記デジタル信号によって、前記n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnにおいて前記複数の発光素子が発光状態になるか非発光状態になるかが選択されることを特徴とする発光装置。
  3. 請求項2において、
    前記有機化合物層は低分子系有機物質であることを特徴とする発光装置。
  4. 請求項3において、
    前記低分子系有機物質は、Alq(トリス−8−キノリライト−アルミニウム)またはTPD(トリフェニルアミン誘導体)からなることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項2において、
    前記有機化合物層はポリマー系有機物質であることを特徴とする発光装置。
  6. 請求項5において、
    前記ポリマー系有機物質は、PPV(ポリフェニレンビニレン)、PVK(ポリビニルカルバゾール)またはポリカーボネートからなることを特徴とする発光装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanのうち、いくつかの隣り合う書き込み期間は互いに一部重なっていることを特徴とする発光装置。
  8. 請求項7において、
    互いに一部重なっている前記隣り合う書き込み期間は、一方の書き込み期間において前記第1ソース信号線駆動回路から前記複数の第1ソース信号線を介して前記デジタル信号が前記複数の画素に入力され、もう一方の書き込み期間において前記第2ソース信号線駆動回路から前記複数の第2ソース信号線を介して前記デジタル信号が前記複数の画素に入力されていることを特徴とする発光装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
    前記n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnのうちのj個の表示期間(jは0以上n以下の整数)は、前記複数の発光素子の全てが非発光状態になる黒表示期間であることを特徴とする発光装置。
  10. 請求項9において、
    前記n個の表示期間Td1、Td2、・・・、Tdnのうち、前記黒表示期間ではない(n−j)個の表示期間を短い順に並べたときの長さの比は、2:2:・・・:2(n−j−1)であることを特徴とする発光装置。
  11. 請求項9又は請求項10において、
    前記1フレーム期間中において最後に出現する表示期間は、前記1フレーム期間中において、前記黒表示期間のうちの最も長い黒表示期間であることを特徴とする発光装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項において、
    前記n個の書き込み期間Ta1、Ta2、・・・、Tanの長さが全て同じであることを特徴とする発光装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項において、
    前記複数の第1スイッチング用TFT及び前記複数の第2スイッチング用TFTの極性が同じであることを特徴とする発光装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の前記発光装置を用いたことを特徴とする電子機器。
JP2001117242A 2000-04-18 2001-04-16 発光装置 Expired - Fee Related JP4869491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001117242A JP4869491B2 (ja) 2000-04-18 2001-04-16 発光装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000116040 2000-04-18
JP2000116040 2000-04-18
JP2000-116040 2000-04-18
JP2001117242A JP4869491B2 (ja) 2000-04-18 2001-04-16 発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002023696A JP2002023696A (ja) 2002-01-23
JP4869491B2 true JP4869491B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=26590278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001117242A Expired - Fee Related JP4869491B2 (ja) 2000-04-18 2001-04-16 発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4869491B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6611108B2 (en) 2000-04-26 2003-08-26 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Electronic device and driving method thereof
JP5127099B2 (ja) * 2000-04-26 2013-01-23 株式会社半導体エネルギー研究所 電子装置、表示装置
SG143063A1 (en) * 2002-01-24 2008-06-27 Semiconductor Energy Lab Light emitting device and method of manufacturing the same
JP4183951B2 (ja) * 2002-02-25 2008-11-19 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置
WO2006134853A1 (ja) 2005-06-13 2006-12-21 Sharp Kabushiki Kaisha 表示装置及びその駆動制御装置、並びに走査信号線駆動方法及び駆動回路
KR101748901B1 (ko) 2010-04-09 2017-06-19 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 액정 표시 장치 및 그 구동 방법
CN115449052B (zh) * 2022-09-22 2023-07-04 南京工程学院 一种基于折叠-解折叠效应的力致变色高分子材料及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3187406B2 (ja) * 1990-02-23 2001-07-11 沖電気工業株式会社 Dc型プラズマディスプレイ装置
JP3229250B2 (ja) * 1997-09-12 2001-11-19 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 液晶表示装置における画像表示方法及び液晶表示装置
JP4092857B2 (ja) * 1999-06-17 2008-05-28 ソニー株式会社 画像表示装置
TW493152B (en) * 1999-12-24 2002-07-01 Semiconductor Energy Lab Electronic device
JP2001324958A (ja) * 2000-03-10 2001-11-22 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電子装置およびその駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002023696A (ja) 2002-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100773823B1 (ko) 발광장치
JP6695407B2 (ja) 発光装置
JP6419229B2 (ja) 表示装置
JP4932079B2 (ja) 電子装置
JP4831889B2 (ja) 表示装置
JP5178859B2 (ja) 電子装置、表示装置
JP5315403B2 (ja) 電子装置及び電子機器
JP2011100140A (ja) 発光装置
JP2012027479A (ja) 発光装置及び電子機器
JP2002358031A (ja) 発光装置及びその駆動方法
JP4954380B2 (ja) 発光装置、半導体装置
JP4963145B2 (ja) 電子装置及び電子機器
JP5127099B2 (ja) 電子装置、表示装置
JP4869491B2 (ja) 発光装置
JP5639988B2 (ja) 発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees