(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に、本実施形態にかかる温度制御システムの全体構成を示す。図示される温度制御システムは、例えば半導体製造装置等にて使用される流体について温度制御を行うものである。その他、生物工学の分野や化学工業の分野における加工・製造工程や、生物学・化学実験、更には精密機器の製造工程等において用いられるものでもよい。
図1の温度制御システムは、要するに温度制御対象10に流れる流体の温度を調整することで、当該温度制御対象10の温度を所望の温度に制御するものであり、その温度制御対象10に流体を供給するための構成として加熱・冷却ユニット20と温調バルブユニット30とコントローラ40とが設けられている。温度制御対象10、加熱・冷却ユニット20及び温調バルブユニット30は流体循環通路によって接続されており、その循環通路を流体が循環することで、温度制御対象10に対して、所望の温度に調整済みの流体が順次供給される。なお、流体は、非圧縮性の流体であって、熱エネルギの交換を仲介する液状媒体(液状温度媒体)である。
温度制御対象10は、例えば、ワーク(製造物)を載せた状態で支持可能な温調プレートからなり、その温調プレートとワークとの間で熱交換が行われてワーク温度が適宜調整されるようになっている。詳しくは、温度制御対象10(温調プレート)の内部には、温調バルブユニット30から供給される流体が流通する内部通路11が設けられており、この内部通路11を流れる流体の熱が温度制御対象10に伝達され、その結果としてワーク温度が調整されるようになっている。
また、温度制御対象10には、内部通路11から排出される流体が流れる排出通路12が接続され、その排出通路12が加熱・冷却ユニット20に接続されている。加熱・冷却ユニット20は、タンク21と、ポンプ22と、加熱装置23と、冷却装置24とを備えている。タンク21は、温度制御対象10から排出される流体を排出通路12を介して回収する容器である。タンク21は、本システムを循環する流体を全て回収可能で、しかもその回収状態で上部に隙間が確保されるだけの容積を持つものであり、その隙間が存在することで、温度変化に起因した流体の体積変化が生じたとしても、この体積変化が圧縮性流体としての気体によって吸収される。したがって、流体の体積変化によって流体の循環(流動)に悪影響が及ぶことが回避されるようになっている。
タンク21には、同タンク21内の流体を送出する送出通路25が接続されており、その送出通路25上にポンプ22が設けられている。ポンプ22は、タンク21内の流体をくみ上げて下流側に給送する。ポンプ22は、例えばダイアフラムポンプや、渦流ポンプ、カスケードポンプ等である。
送出通路25は、ポンプ22の下流側で三方に分岐されており、それぞれ加熱通路26、冷却通路27、バイパス通路28となっている。加熱通路26の途中には加熱手段としての加熱装置23が設けられており、流体が加熱通路26を通過する際、同流体が加熱装置23により加熱される。また、冷却通路27の途中には冷却手段としての冷却装置24が設けられており、流体が冷却通路27を通過する際、同流体が冷却装置24により冷却される。
なお、加熱装置23の加熱源、冷却装置24の冷却源としては任意の手段を用いることができ、例えば、所定温度に加熱された加熱媒体(温水、加熱油、熱媒体等)を用いて流体の加熱が行われる。また、所定温度に冷却された冷却媒体(冷水、冷却油、冷媒等)を用いて流体の冷却が行われる。
バイパス通路28の途中には、加熱装置23及び冷却装置24がいずれも設けられていない。したがって、流体がバイパス通路28を通過する際には、同流体が加熱又は冷却されることなく温度一定のまま通過する。
温調バルブユニット30は、加熱通路26を流通する加熱流体の流量を調整する加熱用バルブ31と、冷却通路27を流通する冷却流体の流量を調整する冷却用バルブ32と、バイパス通路28を流通するバイパス流体(非加熱冷却流体)の流量を調整するバイパス用バルブ33とを備えている。これら各バルブ31〜33は、各通路26〜28に接続されたユニット内流体通路の流路面積をそれぞれ可変に調整できる流量調整バルブよりなり、各バルブ31〜33の開度を個別に制御することにより、各通路26〜28とそれに通じるユニット内流体通路とをそれぞれ通過する流体流量が調整可能となっている。
温調バルブユニット30において、ユニット内流体通路(加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28にそれぞれ通じる流体通路)は、各バルブ31〜33の下流側(各ユニット内流体通路の終端部)で1つに統合され、その通路統合部(流体混合部)が、温度制御対象10に対して流体を供給する供給通路35に通じる構成となっている。このとき、各バルブ31〜33の開度を個別に制御することに伴い、加熱通路26から流入する加熱流体、冷却通路27から流入する冷却流体、及びバイパス通路28から流入するバイパス流体の混合比率(流量比)が調整され、その調整によって、温調バルブユニット30から供給通路35に流出する流体の温度が調整されるようになっている。特に本実施形態では、温調バルブユニット30において、流体流量を一定としつつ、加熱流体、冷却流体、及びバイパス流体の混合比が変更されて流体温度が調整される構成となっている。
温調バルブユニット30において、加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33は、例えばエアオペレートバルブにより構成され、弁体駆動部としてバルブ31〜33ごとに電空レギュレータ38が設けられている。つまり、各バルブ31〜33の開度は、各電空レギュレータ38の駆動により制御される。
供給通路35は温度制御対象10に接続されており、温調バルブユニット30から流出する流体、すなわち温度調整された流体が、供給通路35を通じて温度制御対象10に供給される。供給通路35には、その通路35内を流れる流体の温度(後述する混合通路121を流れる流体の温度も同意)を計測するための温度センサ36が設けられている。
ちなみに、本システムにおいて、上述した排出通路12、送出通路25、加熱通路26、冷却通路27、バイパス通路28、供給通路35の各通路は、温度制御対象10、加熱・冷却ユニット20(詳しくはタンク21、ポンプ22、加熱装置23及び冷却装置24)、温調バルブユニット30にそれぞれ接続される金属製又は樹脂製の配管により構成されている。
また、コントローラ40は、加熱・冷却ユニット20や温調バルブユニット30の駆動を制御するための制御装置を構成する。コントローラ40は、CPUや各種メモリ等を有してなる演算部としてのマイクロコンピュータを備えており、このコントローラ40に、温度センサ36により検出される温度情報やその他各通路の流量情報等が逐次入力される。コントローラ40は、温度情報や流量情報等に基づいて加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33の各々のバルブ開度を制御すべく、電空レギュレータ38の駆動状態を制御する。このとき、コントローラ40は、他のコントローラや管理装置等から送信されてくる温度の要求値(温度制御対象10の要求温度Tr)に応じて各バルブ31〜33のバルブ開度を算出し、その算出したバルブ開度に基づいて電空レギュレータ38を駆動させる。これにより、温調バルブユニット30における流出流体の温度が適宜調整され、ひいては温度制御対象10の温度が望みとおりに制御されることとなる。
特に本実施形態では、要求温度Trに応じて目標値Ttを設定するとともに、温度センサ36の検出信号を基に算出した供給通路35の流体温度(検出値Td)を目標値Ttに一致させるようフィードバック制御を実行する。これにより、要求温度Trが変化しても、温度制御対象10の温度を迅速に変化させることができる。
ここで、上述のとおり加熱通路26及び冷却通路27に加えて、バイパス通路28を備える構成によれば、温度制御対象10の温度を所定値に維持する際のエネルギ消費量を低減することができる。以下、これについて説明する。
温度制御対象10内を循環する流体を水とし、加熱通路26内の流体温度が「70℃」、冷却通路27内の流体温度が「10℃」であるとし、温度制御対象10内を流動する流体の流量を「20L/分」とする。また、供給通路35の流体温度Tdを「40℃」に制御して定常状態が実現しており、温度制御対象10から流出する流体の温度が「43℃」に上昇しているとする。この場合、冷却通路27及びバイパス通路28の流体を用い、かつ加熱通路26の流体を用いないことで、温度制御対象10の流体温度を低下させることができる。かかる場合のエネルギ消費量について考察する。
冷却通路27から温調バルブユニット30を介して供給通路35に流出する流体の流量を「Wa」とすると以下の式が成立する。
20(L/分)×40(℃)
=10(℃)×Wa+43(℃)×(20−Wa)
これから、Wa≒「1.8L/分」となる。
このため、冷却装置24において消費されるエネルギ消費量Qaは以下となる。
Qc=(43−10)×1.8×60(秒)÷(860:変換係数)
=4.1kW
これに対し、バイパス通路28を備えない構成の場合、冷却装置24のエネルギ消費量Qaと加熱装置23のエネルギ消費量Qcは以下のようになる。
Qa=(43−10)×10(L/分)×60(秒)÷860≒23kW
Qc=(70―43)×10(L/分)×60(秒)÷860≒19kW
したがって、エネルギ消費量Qは、「42kW」となり、バイパス通路28を設ける場合のおよそ「10」倍となる。
次に、コントローラ40による温度制御について説明する。図2は、温度制御の概要を表す機能ブロック図である。
図2において、目標値設定部M1は、他のコントローラや管理装置等から送信されてくる温度制御対象10の要求温度Trに基づいて目標値Ttを設定する。このとき、基本的には、要求温度Trを目標値Ttとする。
ただし、要求温度Trが所定の変動幅を超えて変化する過渡時には、フィードバック制御の応答性を向上させるべく、加熱装置23の加熱設定温度TA付近、又は冷却装置24の冷却設定温度TB付近に目標値Ttを設定する。すなわち、要求温度Trが所定の変動幅を超えて上昇側に変化する場合には、目標値Ttを「TA−α(オフセット値)」とする。また、要求温度Trが所定の変動幅を超えて下降側に変化する場合には、目標値Ttを「TB+β(オフセット値)」とする。過渡時においては、要求温度Trの変化から所定時間が経過するまで、上記のごとく加熱装置23の加熱設定温度TA付近、又は冷却装置24の冷却設定温度TB付近に目標値Ttが設定される。
また、フィードバック演算部M2は、目標値設定部M1にて設定した目標値Ttと、供給通路35の流体温度の検出値Tdとに基づいてフィードバック制御量FBを算出する。フィードバック制御量FBは、検出値Tdの目標値Ttに対する乖離度合い(偏差=目標値Tt−検出値Td)に基づき算出される制御量である。本実施形態では、検出値Tdと目標値Ttとの偏差に基づくPID(比例積分微分)演算によってフィードバック制御量FBを算出する。
開度操作量変換部M3は、フィードバック演算部M2にて算出したフィードバック制御量FBを、加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33の各操作量(開度操作量Va,Vb,Vc)に変換する。図3には、フィードバック制御量FBと各バルブ31〜33の開度操作量Va,Vb,Vcとの関係を示しており、この関係を用いて開度操作量Va,Vb,Vcが求められる。なお図3では、加熱用バルブ31の開度操作量Vaを一点鎖線で示し、冷却用バルブ32の開度操作量Vbを二点鎖線で示し、バイパス用バルブ33の開度操作量Vcを実線で示している。
ここで、Tt>Tdであり、フィードバック制御量FBが正となる領域では、そのフィードバック制御量FBに応じて加熱用バルブ31の開度操作量Vaとバイパス用バルブ33の開度操作量Vcとが図示のごとく可変設定される(ただし、冷却用バルブ32の開度操作量Vbは全閉のまま保持される)。このとき、フィードバック制御量FBが大きくなるほど、加熱用バルブ31の開度操作量Vaが単調増加し、バイパス用バルブ33の開度操作量Vcが単調減少する。なお、フィードバック制御量FBが正側の規定値K1を超える領域では、Va=全開、Vb,Vc=全閉とされる。
また、Tt<Tdであり、フィードバック制御量FBが負となる領域では、そのフィードバック制御量FBに応じて冷却用バルブ32の開度操作量Vbとバイパス用バルブ33の開度操作量Vcとが図示のごとく可変設定される(ただし、加熱用バルブ31の開度操作量Vaは全閉のまま保持される)。このとき、フィードバック制御量FBが小さくなる(言い換えれば負側に大きくなる)ほど、冷却用バルブ32の開度操作量Vbが単調増加し、バイパス用バルブ33の開度操作量Vcが単調減少する。なお、フィードバック制御量FBが負側の規定値K2を超える領域では、Vb=全開、Va,Vc=全閉とされる。
図3では、3つの通路から流出する合計の流量が一定となるよう、すなわちフィードバック制御量FBの値によって変化しないように開度操作量Va,Vb,Vcが規定されている。具体的には、フィードバック制御量FBに関係なく、「Va+Vb+Vc」が常に一定値となるよう規定されている。
そして、開度操作量変換部M3にて算出された開度操作量Va,Vb,Vcにより加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33が駆動される。上記制御によれば、目標値Ttに対して検出値Tdが低いほど、加熱通路26から流入する流体流量が増え、供給通路35の流体の温度上昇が促される。また、目標値Ttに対して検出値Tdが高いほど、冷却通路27から流入する流体流量が増え、供給通路35の流体の温度下降が促される。
加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33の開度制御に際しては、上記のごとく算出された開度操作量Va,Vb,Vcに基づいて各電空レギュレータ38の駆動が制御される。このとき、都度の開度操作量Va,Vb,Vcに基づいて各電空レギュレータ38の操作エア圧力が調整され、その操作エア圧力の調整に伴い各バルブ31〜33の弁体ストローク量が制御される。これにより、各バルブ31〜33の開度が制御されるようになっている。
ところで、温度制御対象10において温度調整部として複数の内部通路11を設け、それら複数の内部通路11ごとに温調バルブユニット30から流体(温度調整後の流体)を供給することも考えられる。温度制御対象10が比較的大型である場合(ワーク載置面の面積が比較的大きい場合)には、内部通路11を複数に分割して設けることが望ましい。この場合、複数の内部通路11による複数の温度制御エリアをワーク載置面上で横並びとなるよう設けるとよい。又は、少なくとも1つの内部通路11を環状に設けるとともにその内側に他の内部通路11を設けることで、ワーク載置面上で複数の温度制御エリアを内外多重に設けるとよい。このように温度制御対象10に複数の内部通路11(温度調整部)が設定される場合、温調バルブユニット30として複数系統の流体混合部を組み合わせた構成が採用される。その他、複数の温度制御対象10(温調プレート)に対してそれぞれ流体(温度調整後の流体)を供給する場合にも、同様に、温調バルブユニット30として複数系統の流体混合部を組み合わせた構成が採用される。
図4には、2系統の流体混合部を有する温調バルブユニット30を用いたシステムの概要を示す。
図4では、前述の図1との相違点として、温度制御対象10において温度調整部としての2つの内部通路11が設けられている。そして、温調バルブユニット30では、2つの内部通路11に対応させて2つの流体混合部XA,XBが設けられている。これらの流体混合部XA,XBは、それぞれに流体混合・調温機能を有している。
加熱・冷却ユニット20から温調バルブユニット30に対しては、前述のとおり加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28を通じてそれら各通路を流れる流体が供給される。ただし本構成では、温調バルブユニット30内において、加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28にそれぞれ接続されるユニット内流体通路が各々二方に分岐されており、その分岐したユニット内流体通路によって、加熱流体、冷却流体及びバイパス流体が2つの流体混合部XA,XBに分配供給されるようになっている。
2つの流体混合部XA,XBにおいては、それぞれに加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33が設けられており、それら各バルブがコントローラ40によって個別に制御されるようになっている。
次に、上述した温度制御システムに用いられる温調バルブユニット30の構成について詳しく説明する。以下の説明では、2つの流体混合部を有する温調バルブユニット30(図4のシステム構成図に示した構成)を用いたシステムについて説明する。
図5は、温調バルブユニット30の全体を示す斜視図である。図6は、同じく温調バルブユニット30を四方から見た四面図であり、(a)を正面から見た正面図とし、それを基準に(b)に上面図を、(c)に下面図を、(d)に側面図を示している。また、図7〜図9は、温調バルブユニット30の内部構造を詳細に示す断面図であり、このうち図7は図6(a)のA−A線断面図、図8は図6(b)のB−B線断面図、図9は図6(a)のC−C線断面図である。
図5及び図6に示すように、温調バルブユニット30は、大別して2つの温調通路構造体B1,B2と、1つの入口通路構造体B3とから構成されており、図5において左右方向に長尺に延びる入口通路構造体B3に対して2つの温調通路構造体B1,B2が組み付けられるものとなっている。温調通路構造体B1,B2は、同様の構成を有するものであり、入口通路構造体B3の長手方向(図5の左右方向)に並ぶようにして、かつその長手方向中央部(図5の左右方向中央部)を境に左右対称に設けられている。
温調通路構造体B1(B2も同様)は、主要な構成として、いずれも同様の構成を有し3連に設けられるバルブブロックB11,B12,B13と、それらバルブブロックB11〜B13に共通に結合される混合通路ブロックB14とを備えている。なお、図5等では、便宜上、温調通路構造体B1,B2とも、各ブロックB11〜B14等について同じ符号を付している。
バルブブロックB11〜B13は、全体として略直方体状をなしており、それら各ブロックB11〜B13の側面同士が近接対向するようにして組み付けられている。また、混合通路ブロックB14は、全体として長尺の略直方体状をなしている。この場合、混合通路ブロックB14の長手方向に沿って各バルブブロックB11〜B13を並べ、その状態で各バルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14とを連結することで、これら各ブロックB11〜B14が一体化されるようになっている。各ブロックB11〜B14を一体化した状態では、3連のバルブブロックB11〜B13の並設方向の側面間の長さ(図6(b)のL1)と、混合通路ブロックB14の長手方向の長さ(図6(b)のL2)とが同一となっている。
次に、温調通路構造体B1,B2の内部構造を図7〜図11に基づいて説明する。なお、図10は、温調通路構造体B1の内部構造を示す図7(図6(a)のA−A線断面図)のうちバルブブロックB11の内部構造について拡大して示す断面図であり、図11は、同じく温調通路構造体B1の内部構造を示す図8(図6(b)のB−B線断面図)のうちバルブブロックB11の内部構造について拡大して示す断面図である。
まずはバルブブロックB11〜B13の内部構造について説明する。各バルブブロックB11〜B13には、図4に示す加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28にそれぞれ接続されるユニット内流体通路と、その流体通路を流れる流体流量を調整する流量調整部材(弁部材)とが設けられ、これら各バルブブロックB11〜B13によって加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33が構成されるものとなっている。流量調整部材の駆動方式としては、エアオペレート方式が採用される。
図10及び図11に示すように、バルブブロックB11は、2つのハウジング51,52とカバー53とを有しており、それらが図の上下方向に積層して一体化されている。各ハウジング51,52とカバー53とは、それらが重なる部位(接合される部位)で外形及びその大きさが同一となっており、それらの組み付け状態では全体として直方体状となっている。両ハウジング51,52及びカバー53は、その積層方向に延びる中空部を有しており、その中空部に弁部材54が往復移動可能に設けられている。なお、以下の説明では、ハウジング51を上側ハウジング51、ハウジング52を下側ハウジング52とも言うこととする。
下側ハウジング52には、図の上方(上側ハウジング51側)に開口する略円柱状のシリンダ部61が形成されるとともに、そのシリンダ部61に連通する2つの流路62a,62bが形成されている。これら2つの流路62a,62bはいずれも円形の開口断面を有し、異なる2方向に形成されている。流体の流れる向きからすれば一方の流路62aが上流側、他方の流路62bが下流側となっている。
シリンダ部61の上部には弁支持部材63が設けられている。この弁支持部材63は中空円柱状をなしており、その中央部には弁支持孔64が形成されている。弁支持部材63は、上下2つのパーツ63a,63bが複数のネジ65により組み付けられることで構成されている。一方のパーツ63aには、その内周部及び外周部に凹溝63c,63dが形成されており、各凹溝63c,63dに環状のシール部材66,67が収容されている。また、パーツ63aの内周部においてパーツ63bとの接合部に形成された凹溝63eにはシール部材68が収容されている。
なお、弁支持部材63に組み付けられる3つのシール部材66〜68のうち、シール部材66,67はゴム製の弾性シール材により構成されるのに対し、シール部材68は、環状でかつ断面U字状の金属コアを有するシール材(いわゆる、オムニシール)により構成されている。かかる場合、一方のパーツ63aにシール部材68を装着し、その後他方のパーツ63bを組み付けることで、凹溝63eへのシール部材68の組み込みが行われるようになっている。
シリンダ部61に弁支持部材63が組み付けられることにより、シリンダ部61内に流体室69が形成されている。流路62a,62bは、この流体室69からそれぞれ直交する2方向に延びるようにして形成されている。この場合、流路62a,62b及び流体室69によりユニット内流体通路R1が形成され、この流体通路R1に、図4(図1も同様)に示す加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28のいずれかから流体(加熱流体、冷却流体、バイパス流体のいずれか)が流入されるようになっている。
また、上側ハウジング51には、図の上方(カバー53側)に開口するシリンダ部71が形成されており、そのシリンダ部71の底部となるハウジング下板部72には、シリンダ部71と同軸(中心位置が同一)でかつシリンダ径よりも小径の弁支持孔73が形成されている。弁支持孔73は、上述した弁支持部材63の弁支持孔64と同軸でかつ同径の貫通孔となっている。弁支持孔73の内周部には凹溝73aが形成されており、その凹溝73aに環状のシール部材74が収容されている。
カバー53には、弁支持孔76aを有するガイド76が組み付けられている。その弁支持孔76aは、上述した弁支持部材63の弁支持孔64や上側ハウジング51の弁支持孔73と同軸の貫通孔となっている。
なお、両ハウジング51,52及びカバー53は、ネジ等の固定具(図示略)により一体的に連結されている。
例えば、下側ハウジング52はフッ素系樹脂等の合成樹脂材料により形成され、上側ハウジング51及びカバー53はステンレス鋼やアルミニウム等の金属材料により形成されている。ただし、下側ハウジング52は、本バルブユニット30を流れる流体(液体)に接触しても腐食等が生じない耐腐食性を有する材料により構成されればよく、ステンレス鋼など、耐腐食性の高い金属を用いることも可能である。
弁部材54は、ロッド81と弁体82とを一体化して構成されており、ロッド81の一端(図では下端)に弁体82が連結されている。ロッド81は、2つのロッド部83,84からなり、それらが端部同士で連結されることにより長尺状のロッド81が構成されている。なお、以下の説明では、上側のロッド部83を上ロッド部83、下側のロッド部84を下ロッド部84とも言う。
下ロッド部84には、シリンダ部71の内径と同一の外形寸法を有する略円板状のピストン部86が形成されており、そのピストン部86の外周部がシリンダ部71の内面に接触している。ピストン部86の外周部には凹溝86aが形成されており、その凹溝86aにシール部材87が収容されている。
ロッド81において、上ロッド部83は、カバー53に設けたガイド76の弁支持孔76aに挿通され、下ロッド部84は、上側ハウジング51の弁支持孔73と下側ハウジング52に設けた弁支持部材63の弁支持孔64とに挿通されている。
また、ハウジング下板部72とロッド81のピストン部86との間には圧力制御室88が形成されている。圧力制御室88には、上側ハウジング51に形成されたエア導入通路51aを介して外部から操作エアが導入され、それにより圧力制御室88内のエア圧力が調整される。一方、カバー53とロッド81のピストン部86との間にはスプリング室89が形成されており、そのスプリング室89内には渦巻きコイル状のスプリング90が配設されている。したがって、ロッド81には、圧力制御室88内のエア圧力とスプリング90の付勢力とが相反する方向に作用し、それらの力のバランスによってロッド81の位置が調整される。
弁体82は、ロッド81の下端部に連結されて設けられており、ロッド81と共に図の上下方向に往復動作する。弁体82は、下側ハウジング52内に形成された流体室69内に設けられており、同流体室69に連通する流路62aの開口部を開閉する。流路62aは、弁部材54の移動方向と同方向に延び、さらに弁体82の軸中心と流路62aの通路中心とが同一になるよう設けられている。
かかる構成において、弁部材54(ロッド81及び弁体82)が開弁方向に移動することにより、流路62aが開いて同流路62aを介して流体が流通する。このとき、弁体82の動作位置に応じて流路62aの開口面積が連続的に変更され、その開口面積の変更に伴い、流路62aを介して流通する流体流量が調整されるようになっている。
詳細には、弁体82は、下側ハウジング52において流路62aの周囲に形成された平坦状の弁座52aに当接する弁本体部91と、その弁本体部91から突出形成された略円錐状の突起部92とを有している。弁本体部91には、弁座52aとの接触面側に環状の凹溝93が形成されており、その凹溝93にシール部材94が配設されている。図10及び図11には、説明の便宜上、弁体82が所定の開弁位置にある状態を示すが、弁体82が閉弁位置にある状態では、シール部材94の潰れ変形を伴いつつ弁本体部91が弁座52aに当接する。このとき、突起部92の全体が流路62a内に入り込んだ状態となる。そして、弁体82が開弁方向(図の上方向)に移動することにより、弁本体部91が弁座52aから離間する。このとき、突起部92は、弁体82の移動に伴い少しずつ流路62a内から流体室69側に出て行くことになる。なお、突起部92によって流量調整部が構成されている。
図12には、弁体82の構成を拡大して示している。図12に示すように、突起部92において、その基端部(すなわち、弁本体部91との接続部分)には、外径寸法が同一である同径部92aが形成されるとともに、その同径部92aよりも先端側には、外径寸法が徐々に小さくなる縮径部92bが形成されている。ここで、同径部92aの外径寸法D1は、流路62aの外径寸法D2(図10参照)に対して、D1<D2の関係となっている。また、縮径部92bの外径寸法D3は、縮径部92bの縦断面形状が円弧状をなすようして、突起部92の先端側ほど(すなわち、弁本体部91から離れるほど)徐々に小さくなるものとなっている。縮径部92bは、その縦断面外周部が、図のP1を中心とする半径Rの円弧となるよう形成されている。なお、P1は、少なくとも弁本体部91を挟んで突起部92とは逆側に設定される円弧中心点である。
ここで、弁体82の開閉位置(すなわち、弁体ストローク量)と流路62aを流れる流体流量との関係について図13と図14とを用いて説明する。図13において、(a)は弁体82が全閉位置にある状態を、(b)は弁体82が中間開度位置にある状態を、(c)は弁体82が全開位置にある状態を、それぞれ示している。また、図14には、弁体ストローク量と流体流量との関係を規定した流量特性を示している。
図13(a)に示す状態では、弁体82が全閉位置にあり、言うまでもなく流体流量は0となる。これに対し、(b)に示す状態では、弁体82の突起部92の先端側一部が流路62a内に残っている。この状態では、流路62aの開口面積(流体室69側の開口部面積)が、突起部92の横断面の面積分だけ減じられることとなる。このとき、流路62aの外径寸法D2と、流路62aの開口位置における突起部92(縮径部92b)の外径寸法D3とに応じて流路開口面積が決まり、その流路開口面積に相当する流量分の流量が流路62aを通じて流れる。
また、(c)に示す状態では、弁体82の突起部92が全て流路62aから出た状態となっている。したがって、流路62aの開口面積に相当する流量分の流量が流路62aを通じて流れる。
図14によれば、弁体ストローク量に対して流体流量が比例変化し、流量特性としてリニア特性が実現できることが分かる。これは、弁体82のストロークに対して流路62aの開口面積(流路62aの外径寸法D2と、流路62aの開口位置における突起部92の外径寸法D3とに応じて決まる流路開口面積)が比例変化することに由来する。
ちなみに、図14中一点鎖線で示す流量特性は、ボールバルブを利用した従来のバルブユニットにおける流量特性を示しており、従来のバールバルブ構造ではリニア特性が実現できないことが確認できる。
図10及び図11を用いた説明に戻り、上下の各ハウジング51,52の側面には、弁体ストローク量を検出するための位置検出器101が設けられている。位置検出器101は、ケース102と、そのケース102内に収容された位置センサ103とを備えている。位置センサ103は、センサ本体103aと、このセンサ本体103aに対して突出方向又は没入方向に移動可能な可動ロッド103bとを有している。可動ロッド103bは、図示しない付勢手段(スプリング等)によりセンサ本体103aから突出する方向に付勢されており、先端部が押圧されることにより出没量が変更される。
弁体ストローク検出に関する構成として詳しくは、弁部材54において弁体82と逆側の端部(図の上端部)がカバー53から突出しており、その突出部分に、ネジ105によりアーム106が連結されている。アーム106は、弁部材54の軸方向に直交する方向に延びるよう設けられ、弁部材54との接続側とは反対側の先端部には位置調整ネジ107が設けられている。なお、カバー53の上面には、アーム106の途中部分を移動可能に支持する支持部材108が設けられている。
位置調整ネジ107と位置センサ103の可動ロッド103bとは先端部同士が当接しており、弁部材54が移動(ストローク)すると、それに伴いアーム106が図の上下方向に移動するとともに可動ロッド103bの出没量が変更される。これにより、位置センサ103によって弁体ストローク量が検出できる。
ケース102にはエア通路111が形成されており、そのエア通路111が上側ハウジング51のエア導入通路51aに連通されている。また、ケース102には接続ポート112が設けられており、この接続ポート112が図示しない外部装置(図4の電空レギュレータ38)に接続される。エア通路111には、外部装置(電空レギュレータ38)から操作エアが供給され、その操作エアがエア通路111及びエア導入通路51aを通じて圧力制御室88に供給される。この操作エアの供給により、圧力制御室88内のエア圧力が調整され、ひいては弁体ストローク量(弁体82の開度)が制御されるようになっている。なお、弁体開度の制御においては、都度の要求温度等に基づいて設定される開度操作量(図2参照、弁体の目標ストローク量に相当)と、位置検出器101により検出された弁体ストローク量とに基づいて弁開度フィードバック制御が実行される。
次に、混合通路ブロックB14の内部構造について図8及び図9を用いて説明する。
混合通路ブロックB14は、例えばステンレス鋼やアルミニウム等の金属材料により形成されて直方体状をなしており、同ブロックB14には、その長手方向に延び、混合通路ブロックB14の長手方向端部の一側に開口する混合通路121が形成されている。また、同じく混合通路ブロックB14には、混合通路121から分岐して形成され、同通路121に直交する方向に延びる3つの連結通路122が形成されている。連結通路122は、混合通路ブロックB14に結合される3つのバルブブロックB11〜B13と同ピッチで互いに平行に設けられている。なお、混合通路121から、図4(図1も同様)に示す供給通路35に対して流体(温度調整済みの流体)が流出するようになっている。
バルブブロックB11〜B13は、それぞれ連結部材131を介して混合通路ブロックB14に連結されている。連結部材131は、各ブロックB11〜B14に結合されることにより各バルブブロックB11〜B13のユニット内流体通路R1と混合通路ブロックB14の混合通路121とに連通される連通路132を有しており、その連通路132の開口面積は、バルブブロックB11〜B13の下側ハウジング52に形成された下流側の流路62bと同じ(又は流路62bよりも大きく)、かつ混合通路ブロックB14に形成された連結通路122よりも小さい(又は連結通路122と同じ)ものとなっている。
連結部材131は、熱伝達係数が各ブロックB11〜B14よりも小さい材料にて形成されることが望ましく、本実施形態ではフッ素系樹脂等の合成樹脂材料により形成されている。また、連結部材131は、各ブロックB11〜B14よりも薄肉であって、各ブロックB11〜B14との接合面が、所定のシール領域を確保した上で必要最小限の大きさとなっている。例えば、バルブブロックB11〜B13の下側ハウジング52と連結部材131との接合部分における各部材の側方面積を比較すると、「下側ハウジング52の側方面積>連結部材131の側方面積」となっている。
なお、バルブブロックB11〜B13(下側ハウジング52)と連結部材131との間、及び混合通路ブロックB14と連結部材131との間には、それぞれ連通路132を囲むようにして、Oリング等からなるシール部材が配設されている。
3つのバルブブロックB11〜B13は、混合通路ブロックB14の長手方向に沿って並設されており、その状態では、各バルブブロックB11〜B13に形成されたユニット内流体通路(下流側の流路62b)が同一方向に延びるよう平行に設けられる一方、その流体通路に交差(本実施形態では直交)する向きに混合通路121が設けられるようになっている。
上記のごとくバルブブロクB11〜B13が混合通路ブロックB14により一体に結合されている状態において、隣り合うバルブブロック同士の間には、熱絶縁手段としての空隙が設けられている。すなわち、図9等に示すように、各バルブブロックB11〜B13は、互いに向き合う側面同士が接触せず、互いに離間して設けられる構成となっている。これにより、隣り合うバルブブロック同士で熱干渉が生じることが抑制されるようになっている。
3つのバルブブロックB11〜B13はそれぞれ、加熱流体を流通させるバルブブロック、冷却流体を流通させるバルブブロック、バイパス流体を流通させるバルブブロックとなるが、それら各バルブブロックは、加熱流体用バルブブロックと冷却流体用バルブブロックとの間にバイパス流体用バルブブロックが挟まれるようにして配列されている。例えば、図5等では、バルブブロックB11が加熱流体用バルブブロック、バルブブロックB12がバイパス流体用バルブブロック、バルブブロックB13が冷却流体用バルブブロックとなっている。各バルブブロックB11〜B13の熱干渉を抑制するには、こうして加熱流体用バルブブロックと冷却流体用バルブブロックとをできるだけ離して配置するのが望ましい。ただし、その順序は他にも変更でき、加熱流体用バルブブロックと冷却流体用バルブブロックとを隣り合わせで設けることも可能である。
次に、入口通路構造体B3について図5〜図8を用いて説明する。
図5,図6等に示すように、入口通路構造体B3は、いずれも同様の構成を有し3連に設けられる入口通路ブロックB31,B32,B33により構成されている。これら各入口通路ブロックB31〜B33は、全体として略直方体状をなしており、それら各ブロックB31〜B33の側面同士が近接対向するようにして組み付けられている。入口通路ブロックB31〜B33は、2つの温調通路構造体B1,B2に共通に設けられるものであり、各ブロックB31〜B33の長手方向の長さ(図6(a)のL3)は、2つの温調通路構造体B1,B2を横並びで設置可能な長さとなっている。
図7,図8に示すように、入口通路ブロックB31〜B33には、その長手方向に延び、同ブロックの長手方向端部の一側に開口する入口通路141が形成されている。また、同じく入口通路ブロックB31〜B33には、入口通路141から分岐し、同通路141に直交する方向に延びる3つの連結通路142が形成されている。連結通路142は、入口通路ブロックB31〜B33に結合される2つの温調通路構造体B1,B2の流路62aに対応する位置に設けられている。
なお、入口通路141が、図4(図1も同様)の加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28を構成する各配管に接続されるようになっている。
そして、入口通路構造体B3の一面に温調通路構造体B1,B2が組み付けられ、これにより、入口通路構造体B3の連結通路142と温調通路構造体B1,B2のユニット内流体通路R1(流路62a)とが連通される。このとき、各バルブブロックB11〜B13と入口通路ブロックB31〜B33とは各々接合状態とされるが、混合通路ブロックB14と入口通路ブロックB31〜B33とは離間された状態とされる(図8等参照)。
なお、バルブブロックB11〜B13(下側ハウジング52)と入口通路ブロックB31〜B33との間には、それぞれ連結通路142及びユニット内流体通路R1(流路62a)を囲むようにして、Oリング等からなるシール部材が配設されている。
上記のごとく構成される温調バルブユニット30では、加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28(図4参照)を流れる流体が、それら各通路26〜28から入口通路構造体B3の各入口通路ブロックB31〜B33の入口通路141を通じて流入し、さらに連結通路142を通じて、各温調通路構造体B1,B2のバルブブロックB11〜B13に形成されたユニット内流体通路R1(流路62a,62b及び流体室69からなる流体通路)に供給される。このとき、各バルブブロックB11〜B13のユニット内流体通路R1では、同流体通路R1を流通する流体流量が弁部材54のストローク量に応じてそれぞれ調整される。そしてその後、各弁部材54による通路開閉部(弁体82と弁座52aとの間の隙間)を通過して流れる流体が混合通路ブロックB14の混合通路121に流れ込み、同混合通路121内で混合される。このとき、各流量調整バルブを通過して流れる流体(加熱流体、冷却流体及びバイパス流体)の混合比に応じて、流体温度が適宜調整され、その温度調整済みの流体が供給通路35(図4参照)を通じて温度制御対象10に供給される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
温調バルブユニット30において、加熱流体、冷却流体、及びバイパス流体をそれぞれ流入した後に所定比率で混合するための構成として、3連のバルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14とを備える構成とした。かかる構成により、加熱流体、冷却流体、及びバイパス流体が、3つのユニット内流体通路R1から混合通路121に流入するのに伴いいち早く混合される。このとき、各バルブブロックB11〜B13に設けた弁部材54のストローク量調整によって、混合通路121よりも上流側で各流体が所望の流量比(混合比)で混合され、混合通路121を通じて流出する流体の温度を迅速に変化させることができる。その結果、流体温度を迅速に変化させることを可能とし、温度制御対象10に対して循環供給される流体の温度を望みとおりに調整することができるようになる。
バルブブロックB11〜B13を3分割し、それらを個別に混合通路ブロックB14に結合する構成としたため、バルブブロックB11〜B13を分割せずに一体物とした場合に比べて、ブロック体積を小さくすることができる。これにより、温調バルブユニット30における温度変化の応答性を高めることができる。
3つのバルブブロックB11〜B13を混合通路ブロックB14の長手方向に沿って並設し、その状態で各バルブブロックB11〜B13に形成された流体通路(下流側の流路62b)を同一方向に延びるよう平行に設けるとともに、その流体通路に直交する向きに混合通路121を設ける構成としたため、各通路を形成するための構成をコンパクト化でき、ひいては温調バルブユニット30の小型化を図ることができる。
バルブブロックB11〜B13の各流体通路に直交する方向に混合通路121が設けられる構成であれば、3つのユニット内流体通路を流れる流体を好適に混合しつつ、通路長の短縮化を図ることができる。これにより、流体温度変化の迅速化を図ることができる。
また、3つのユニット内流体通路に直交する方向に混合通路121を設けた構成では、各通路の集約部分において3つのユニット内流体通路と混合通路121とをいずれも直線通路としつつも各通路の集約が可能となる。つまり、3つのユニット内流体通路を1つに集約させる部位において同流体通路にコーナー等を設けるなどして各通路を1カ所に集めることが不要となり、3つのユニット内流体通路と、それらが集約する混合通路121とを簡易に形成できる。
3つのバルブブロックB11〜B13において隣り合うブロック同士の間に熱絶縁手段としての空隙を設けたため、それらブロック間における熱伝達が抑制される。したがって、温調バルブユニット30において適正なる温度管理が可能となる。この場合、空隙を設けるという簡易な手段によって、所望とする温度管理が実現できる。
各バルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14とを連結部材131により連結した構成において、その連結部材131の熱伝達係数を各ブロックB11〜B14よりも小さいものとしたため、各ブロックB11〜B14の熱伝達係数よりも大きい場合に比べて、連結部材131に熱を伝わりにくくすることができ、連結部材131への熱の伝達に起因する流体の温度変化(加熱流体の温度低下や、冷却流体の温度上昇)を抑制できる。すなわち、混合通路ブロックB14の混合通路121に至るまでの経路において流体通路内の流体の温度が維持しやすい構成が実現できる。本実施形態では、上記のとおり混合通路ブロックB14をステンレス鋼等の金属材料(すなわち、熱が伝わりやすい材料)で形成したが、かかる場合にも、各バルブブロックB11〜B13から混合通路ブロックB14への熱の伝わりを抑制できる。これにより、都度要求される流体温度が変化する際に、混合通路ブロックB14の混合通路121から流出する流体の温度を、バルブブロックB11〜B13の各流体通路を流れる流体によって迅速に変化させることができる。
弁部材54を、同弁部材54の移動量(弁体ストローク量)に対して流体の流量を比例変化させる開閉制御弁を構成するものとしたため、本システムの流量制御における制御精度の向上と、流量混合比制御の特性向上を図ることができる。
各バルブブロックB11〜B13に設けられる弁部材54を操作エアの圧力に応じて作動させる構成とした(すなわち、エアオペレートバルブからなる開閉制御弁を備える構成とした)ため、操作エアの導入量を調整することで弁体ストローク量を任意に調整できる。かかる場合、操作エアによって弁体ストローク(開度操作量)の調整を応答良く行わせることができる。
温調バルブユニット30として、複数(2つ)の温調通路構造体B1,B2を一体に備える構成を採用したため、温度調整済みの流体を、温調バルブユニット30から温度制御対象10に対して複数の系統で供給することができる。これにより、温度制御対象10において温度の均一化を図ることができる。例えば、温度制御対象10において放熱度合いの違いなどから温度分布が生じる場合にも、その温度分布に応じて複数の系統で流体を供給することができ、温度制御対象10の温度分布を均一化できる。
また、複数の温調通路構造体B1,B2を一体に備える構成においては、温調通路構造体B1,B2における通路面積が比較的小さくても、温調バルブユニット30の流体流量(例えば、単位時間当たりの流量)を確保することが可能となる。これにより、各温調通路構造体B1,B2における流体温度変化の応答性を好適に維持しつつ、温調バルブユニット30の流体供給能力を高めることができる。
入口通路構造体B3によって複数の温調通路構造体B1,B2を連結する構成としたため、複数の温調通路構造体B1,B2を一体に連結するための連結部材を別途必要としない。したがって、構成の簡素化を図ることができる。
入口通路構造体B3に入口通路141を設け、その入口通路141を、複数の温調通路構造体B1,B2における各バルブブロックB11〜B13のユニット内流体通路のうち同じ流体を流通させる流体通路について共通としたため、構成の簡素化を図りつつ、各温調通路構造体B1,B2において所望とする流体温度の調整を行うことができる。
入口通路構造体B3を、複数の温調通路構造体B1,B2を一列に並べた状態でこれらを一体に連結するものとし、同入口通路構造体B3に、複数の温調通路構造体B1,B2が並ぶ方向に向けて入口通路141を直線状に形成した。これにより、仮に温調通路構造体B1,B2の数を変更する場合には、入口通路構造体B3の大きさ(温調通路構造体の並設方向の長さ)と入口通路141の直線長さとを変更するのみでよい。したがって、温調バルブユニット30において温調通路構造体の設置数を変更する場合にも簡単に対処できる。
また、温調バルブユニット30を用いた温度制御システムとして、以下の効果が得られる。
供給通路35の流体温度(検出値Td)が、要求温度Trに基づき設定される目標値Ttに一致するよう、加熱用、冷却用、バイパス用の各流量調整バルブ31〜33(バルブブロックB11〜B13の弁体ストローク量)をフィードバック制御する構成とした。これにより、要求温度Tr(目標値Tt)が変更されても、それに追従して都度適正な温度制御を実現できる。
要求温度Trが所定の変動幅を超えて変化する過渡時には、加熱装置23の加熱設定温度付近、又は冷却装置24の冷却設定温度付近に目標値Ttを設定する構成としたため、要求温度Trの過渡変化に際して、フィードバック制御の応答性を向上させることができる。
供給通路35の流体温度(検出値Td)が目標値Ttよりも低い場合には、加熱用及びバイパス用の各流量調整バルブ31,33を制御対象として同バルブの弁体ストローク量を制御し、供給通路35の流体温度(検出値Td)が目標値Ttよりも高い場合には、冷却用及びバイパス用の各流量調整バルブ32,33を制御対象として同バルブの弁体ストローク量を制御する構成とした。これにより、流体温度を上昇させる場合に冷却用の流量調整バルブ32についても弁体ストローク量を制御する構成、又は、流体温度を下降させる場合に加熱用の流量調整バルブ31についても弁体ストローク量を制御する構成に比べて、温度制御に要するエネルギ消費量を低減することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、4系統の流体混合部を有する温調バルブユニット30を用いたシステムについて説明する。図15は、本実施形態における温度制御システムの概要を示す構成図である。
図15では、前述の図1や図4との相違点として、4つの温度制御対象10が設けられている。そして、温調バルブユニット30では、4つ温度制御対象10に対応させて4つの流体混合部XA,XB,XC,XDが設けられている。これらの流体混合部XA〜XDは、それぞれに流体混合・調温機能を有している。
加熱・冷却ユニット20から温調バルブユニット30に対しては、前述のとおり加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28を通じてそれら各通路を流れる流体が供給される。ただし本構成では、温調バルブユニット30内において、加熱通路26、冷却通路27及びバイパス通路28にそれぞれ接続されるユニット内流体通路が各々四方に分岐されており、その分岐したユニット内流体通路によって、加熱流体、冷却流体及びバイパス流体が4つの流体混合部XA〜XDに分配供給されるようになっている。
4つの流体混合部XA〜XDにおいては、それぞれに加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33が設けられており、それら各バルブがコントローラ40によって個別に制御されるようになっている。
次に、本実施形態で用いる温調バルブユニット30の構成を図16を用いて説明する。図16において、(a)は、温調バルブユニット30の全体を示す正面図であり、(b)は、温調バルブユニット30の内部構造を示す断面図である。
図16(a)(b)に示すように、温調バルブユニット30は、大別して4つの温調通路構造体B101,B102,B103,B104と、入口通路構造体B105とから構成されており、図16において左右方向に長尺に延びる入口通路構造体B105に対して4つの温調通路構造体B101〜B104が組み付けられるものとなっている。温調通路構造体B101〜B104は、同様の構成を有するものであり、入口通路構造体B105の長手方向(図16の左右方向)に並ぶようにして、かつ2つずつ向かい合わせて設けられている。
温調通路構造体B101〜B104は、上述した温調通路構造体B1,B2と同様の構成を有するものであり、主要な構成として、3連に設けられるバルブブロックB11,B12,B13と、それらバルブブロックB11〜B13に共通に結合される混合通路ブロックB14とを備えている。なおここでは、説明を省略する(詳細は図7〜図11を参照されたい)。そして、各バルブブロックB11〜B13により、それぞれ図15に示す加熱用バルブ31、冷却用バルブ32及びバイパス用バルブ33が構成される。
また、入口通路構造体B105は、上述した入口通路構造体B3と同様に、3連に設けられる入口通路ブロックを備えるものであるが、違いとして、温調通路構造体B101〜B104の並設方向の長さと入口通路141の直線長さとが変更されている。2つの温調通路構造体B1,B2を有する構成(図8参照)と比較すれば、長手方向の長さが約2倍になっている。
(第3の実施形態)
本実施形態の温調バルブユニット30では、バルブブロックB11〜B13のユニット内流体通路において弁部材54による通路開閉部を挟んでその上流側と下流側とを連通する迂回通路を設ける構成としている。
具体的には、図17に示すように、下側ハウジング52には、流体室69を挟んで上流側の流路62aと下流側の流路62bとを連通する迂回通路151が形成されている。迂回通路151は、ユニット内流体通路(流路62a,62b)よりも通路面積が小さいもの、又は通路途中に絞りが設けられているものであることが望ましい。この迂回通路151は、加熱流体、冷却流体、バイパス流体をそれぞれ流通させる3つのバルブブロックB11〜B13のうち、加熱流体を流通させるバルブブロックと冷却流体を流通させるバルブブロックとについて設けられる。
本実施形態によれば、加熱流体又は冷却流体がユニット内流体通路内に滞留することに起因する温度制御性の低下を抑制することができる。すなわち、弁部材54により通路開閉部が閉状態とされ、加熱用の流体通路を通じての加熱流体の流通が停止されたまま保持される場合には、その流体通路において通路開閉部の上流側で加熱流体が滞留しその温度が次第に低下することが考えられる。このため、弁部材54により通路開閉部が開放されて流体の流通が開始された直後においては、上記した温度低下によって、混合通路121における温度変化が遅れるおそれがある。
また、弁部材54により通路開閉部が閉状態とされ、冷却用の流体通路を通じての冷却流体の流通が停止されたまま保持される場合には、その流体通路において通路開閉部の上流側で冷却流体が滞留しその温度が次第に上昇することが考えられる。このため、やはり混合通路121における温度変化が遅れるおそれがある。
この点、上記構成によれば、迂回通路151を備えることで、通路開閉部の上流側での流体(加熱流体又は冷却流体)の滞留を抑制することができ、その流体の滞留による流体の温度変化(加熱流体の温度低下、又は冷却流体の温度上昇)を抑制できる。すなわち、通路開閉部の上流側において流体通路内の流体の温度が維持しやすい構成が実現できる。その結果、通路開閉部を通じて流体が流通し始めた直後から、混合通路121から流出する流体の温度を所望の温度に迅速に変化させることができるようになる。
上記のように通路開閉部の上流側での流体(加熱流体又は冷却流体)の滞留を抑制するには、同通路開閉部の上流側の流体を当該通路開閉部以外の経路にて流出させればよいと考えられる。そこで、図18に示すように、下側ハウジング52において、流体室69よりも上流側の流路62aとハウジング外面とを連通する流体流出通路152を形成する構成としてもよい。かかる場合、流体流出通路152には、バイパス通路28やタンク21等のいずれかが接続され、流路62a内の流体が流体流出通路152を介してバイパス通路28やタンク21等のいずれかに流出する。なお、流体流出通路152の接続先は、温度制御対象10に対して流出流体が流れ込む部位(供給通路35など)でなければ、任意でよい。
流体流出通路152は、ユニット内流体通路(流路62a)よりも通路面積が小さいもの、又は通路途中に絞りが設けられているものであることが望ましい。流体流出通路152は、加熱流体、冷却流体、バイパス流体をそれぞれ流通させる3つのバルブブロックB11〜B13のうち、加熱流体を流通させるバルブブロックと冷却流体を流通させるバルブブロックとについて設けられる。
図18の構成であっても、流体流出通路152を備えることで、通路開閉部の上流側での流体(加熱流体又は冷却流体)の滞留を抑制することができ、その流体の滞留による流体の温度変化(加熱流体の温度低下、又は冷却流体の温度上昇)を抑制できる。すなわち、上記同様、通路開閉部の上流側において流体通路内の流体の温度が維持しやすい構成が実現できる。その結果、通路開閉部を通じて流体が流通し始めた直後から、混合通路121から流出する流体の温度を所望の温度に迅速に変化させることができるようになる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されても良い。
上記実施形態では、隣り合うバルブブロック同士の間に、熱絶縁手段としての空隙を設ける構成としたが、熱絶縁手段として他の構成を採用することも可能である。例えば、熱絶縁手段として、熱伝導率の低い熱絶縁シート(又は熱絶縁プレート)を介在させる構成であってもよい。
上記実施形態では、各バルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14とを連結部材131により連結したが、この構成を変更し、各バルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14とを直接連結する構成(すなわち、連結部材131を用いない構成)としてもよい。この場合、各バルブブロックB11〜B13から混合通路ブロックB14への熱の伝わりを抑制すべく、混合通路ブロックB14を例えばフッ素系樹脂等の合成樹脂材料により形成することが望ましい。
上記実施形態では、温調通路構造体B1,B2等を構成する3連のバルブブロックB11〜B13をいずれも同様の構成としたが、これを変更し、異なる形態よりなる3連のバルブブロックB11〜B13を備える構成としてもよい。例えば、加熱流体を流通させるためのバルブブロックと冷却流体を流通させるためのバルブブロックとを、バイパス流体を流通させるためのバルブブロックとは異なる材質の材料により構成しても良い。例えば、熱伝達係数が各々異なる材料を用いて各ブロックを形成する。かかる場合にも、各ブロックの大きさ・形状が同一であれば、その配列の順序の変更が可能である。
また、加熱流体を流通させるためのバルブブロックと冷却流体を流通させるためのバルブブロックとについて、その通路開口面積(又は、単位時間当たりの流体流量)を、バイパス流体を流通させるためのバルブブロックの通路開口面積(又は、単位時間当たりの流体流量)と異なるものとする。例えば、加熱用又は冷却用のバルブブロックの通路開口面積(又は、単位時間当たりの流体流量)を、バイパス用のバルブブロックの通路開口面積(又は、単位時間当たりの流体流量)よりも大きくする。
上記実施形態では、温調バルブユニット30の各温調通路構造体(図6のB1,B2、又は図16のB101〜B104)において、流体ごとに(加熱流体、冷却流体、バイパス流体ごとに)バルブブロックを3つに分割して構成したが、これを変更し、流体ごとにバルブブロックを分割しない構成としてもよい。また、バルブブロックと混合通路ブロックとを同一ブロックにて一体成形することも可能である。
上記実施形態では、3つのバルブブロックB11〜B13と混合通路ブロックB14との結合部分において、各バルブブロックB11〜B13に形成されたユニット内流体通路(下流側の流路62b)に直交する向きに混合通路ブロックB14の混合通路121を設ける構成としたが、これを変更する。例えば、ユニット内流体通路(下流側の流路62b)に対して斜めに交差する向きに混合通路121を設ける構成でもよい。また、ユニット内流体通路(下流側の流路62b)と混合通路121とを同じ向きで設ける構成でもよい。
温調バルブユニット30を、温調通路構造体B1(3連のバルブブロックB11〜B13+混合通路ブロックB14)を1つのみ備える構成とする場合には、入口通路構造体を設けない構成であってもよい。
上記実施形態では、バルブブロックB11〜B13において混合通路ブロックB14と位置検出器101とを対向する2側面にそれぞれ分けて設けたが、これを変更し、混合通路ブロックB14と位置検出器101とを同じ側面に設けてもよい。例えば、混合通路ブロックB14と位置検出器101とを隣接して設ける構成とする。この場合、温調バルブユニット30について一層のコンパクト化が可能となる。
上記実施形態では、流量調整バルブとしてエアオペレートバルブを用いたが、これを変更し、電動式バルブや電磁式バルブを用いることも可能である。
上記実施形態では、温度制御として、供給通路35の流体温度(検出値Td)が、要求温度Trに基づき設定される目標値Ttに一致するようフィードバック制御を実行したが、その際、目標値Ttと検出値Tdとの偏差に応じて、又は目標値Ttの変化量に応じて、フィードバックゲイン(例えば、比例項ゲイン、微分項ゲイン、積分項ゲインの少なくともいずれか)を可変に設定する構成としてもよい。また、フィードバック制御に代えて、供給通路35の流体温度が目標値Ttとなるようオープン制御(開ループ制御)を実行する構成であってもよい。
温調バルブユニット30が複数の温調通路構造体B1,B2等を備える場合には、その温調通路構造体ごとに個別にコントローラ(制御手段)を設けるとともに温度目標値を設定し、各コントローラによって、対応する温調通路構造体から流出する流体の温度を各々制御するようにしてもよい。これにより、温調通路構造体ごとに流体温度を適切に制御することができる。
10…温度制御対象、20…加熱・冷却ユニット、26…加熱通路、27…冷却通路、28…バイパス通路、30…温調バルブユニット、31…加熱用バルブ、32…冷却用バルブ、33…バイパス用バルブ、36…温度センサ、38…電空レギュレータ、40…コントローラ、54…弁部材、81…ロッド、82…弁体、88…圧力制御室、131…連結部材、132…連通路、141…入口通路、151…迂回通路、152…流体流出通路、B1,B2…温調通路構造体、B3…入口通路構造体、B11〜B13…バルブブロック、B14…混合通路ブロック、B101〜B104…温調通路構造体、B105…入口通路構造体。