JP4868808B2 - 医療装置および医療装置システム - Google Patents
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Description
そのため、目視にて位置を確認できない所(体腔管路内など)へ誘導されたカプセル型医療装置の位置を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1から4参照。)。さらには、体腔管路内のカプセル型医療装置を駆動させる技術も提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
しかしながら、この特許文献1においては、カプセル型医療装置内に、例えば誘導駆動やスイッチング用の磁石を配置すると、磁石がLC共振回路に影響を与えることにより、LC共振回路の特性が変化して、または、磁石がLC共振回路から発せられる電磁場(誘導磁場)を遮蔽して、位置検出の精度が低下または位置検出ができなくなる恐れがあった。また、カプセル型医療装置の電力を位置検出のために消費してしまうという問題があった。
しかしながら、上述の位置検出技術においては、カプセル型医療装置内に、例えば誘導駆動やスイッチング用の磁石を配置すると、磁石が、磁気誘導コイルに影響を与えることにより、磁気誘導コイルの特性が変化して、または、磁気誘導コイルから発せられる誘導磁場を遮蔽して、位置検出の精度が低下または位置検出ができなくなる恐れがあった。また、カプセル型医療装置の電力を位置検出のために消費してしまうという問題があった。
しかしながら、上述の特許文献5においては、カプセル型医療装置の位置を検出する手段が記載されておらず、カプセル型医療装置を所定の位置に駆動誘導することができないという問題があった。
しかしながら、この方法では、駆動用の磁石が磁気式の位置検出システムに干渉し、位置検出システムの性能が悪くなったり、位置が検出できなくなったりするという不具合が生じる可能性があった。また、磁石は駆動以外の用途に用いられるものであっても、同様な不具合が生じる可能性があった。
さらに、カプセル型医療装置内に、例えば外部の機器との間で磁場等による情報交換等を行うコイルを配置すると、磁石がコイルの特性を変化させるため、または、磁石がコイルから発せられる磁場を遮蔽するため、情報交換等が妨害されてしまう恐れがあった。
本発明は、少なくとも1つの磁石と、磁性材料から構成されたコアを有する内蔵コイルを含む回路と、を有し、被検者の体外に配置された磁気式の位置検出手段により、前記内蔵コイルの位置が検出される医療装置であって、前記コアが、前記内蔵コイルの中心軸線方向に係る反磁場係数が他の方向に係る反磁場係数よりも小さくなるように配置され、前記磁石が前記内蔵コイルの位置に形成する磁場方向と、該内蔵コイルの中心軸線方向とが略直交する医療装置を提供する。
例えば、内蔵コイルに位置検出用の外部磁場(例えば交流磁場)を作用させた場合、磁性材料から構成されたコアを内蔵コイルに用いていない場合と比較して、内蔵コイルが形成する磁場の強度が強くなる。そのため、位置検出手段は内蔵コイルが形成する磁場を検出しやすくなり、医療装置の位置を検出する際の不具合の発生を防止できる。
例えば、内蔵コイルに位置検出用の交流磁場と、位置制御用の静磁場と、を作用させた場合、内部の磁束密度が磁気飽和する位置にコアが配置されている場合と比較して、交流磁場の強度変化に対応して内蔵コイルが形成する磁場強度の変化幅が大きくなる。そのため、位置検出手段は上記磁場強度の変化幅を検出しやすくなり、医療装置の位置を検出する際の不具合の発生を防止できる。
つまり、反磁場係数が最も小さくなる方向以外の方向から磁石の磁場がコアに入射されるため、コアが磁気飽和するのに要する磁場強度を大きくできる。そのため、内蔵コイルに外部磁場が作用しても、コアが磁気飽和することを防止できる。
例えば、コアの形状が板状や棒状の場合、反磁場係数が最も大きい方向から磁石の磁場がコアに入射されるため、コア内部に形成される反磁場を最も大きくすることができる。そのため、コア内部の有効磁場を最も小さくすることができ、コアが磁気飽和することを防止できる。
本発明によれば、磁石の重心が上記中心軸線上に配置されるとともに、磁石の磁化方向が中心軸線と略直交するため、コアの位置における磁石の磁場方向は中心軸線と略直交する方向となる。
本発明によれば、例えば、内蔵コイルの位置検出に共振回路の共振周波数と同じ周波数の交流磁場等を利用することにより、内蔵コイルから発生される磁場等の強度を強くすることができる。あるいは回路において消費される電力消費量の削減などができる。
コアの断面形状が略C字状の形状なので、断面形状が中実なコアと比較して、用いる磁性材料の体積を少なくできる。
コアの内部に他の部品を配置することができ、医療装置の小型化を図ることができる。
例えば、コアに入射する磁石の磁場方向が、コアの略C字状断面における厚さ方向の場合、コアの厚さ方向に係る反磁場係数は大きいため、コア内部に形成される反磁場が最も大きくなる。そのため、コア内部の有効磁場を最も小さくでき、コアが磁気飽和することを防止できる。
本発明によれば、磁石を医療装置の中心近傍に配置することができるため、例えば磁石を医療装置の駆動制御に用いる場合には、磁石が医療装置の一方の端部寄りに配置されている場合と比較して、医療装置の駆動を容易にすることができる。
本発明によれば、内蔵コイルを医療装置の中心近傍に配置することができるため、内蔵コイルが医療装置の一方の端部寄りに配置さている場合と比較して、医療装置の正確な位置を検出することができる。
具体的には、位置検出手段に備えられた磁気検出部により上記発生された磁場を検出し、検出された磁場の情報等に基づいて内蔵コイルの位置を推定することができる。
具体的には、内蔵コイルにおいて発生した誘導磁場を、位置検出手段の磁気検出部で検出することにより、内蔵コイルの位置を推定することができる。
磁気検出部が複数であるため、内蔵コイルの位置・方向の計算に用いる出力も複数となる。例えば、計算装置において計算に用いる出力を選択することで、内蔵コイルの位置・方向の計算結果の精度を高めることができる。
具体的には、内部磁場検出部は、駆動部により複数の方向から形成された磁場を受信し、内部磁場検出部から出力された複数の磁場情報は、位置情報送信手段により位置検出手段に送信される。位置検出手段は、上記複数の磁場情報に基づいて内蔵コイルの位置を推定することができる。
磁場情報が複数であるため、例えば、計算装置において計算に用いる磁場情報を選択することで、内蔵コイルの位置・方向の計算結果の精度を高めることができる。
また、コアは、磁石が形成する磁場によるコア内部の磁束密度が磁気飽和しない位置に配置されているため、磁気式の位置検出システムを有効に動作させ、内蔵コイルの性能低下を防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明の第1の実施形態に係るカプセル型内視鏡システムについて図1から図31を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるカプセル型内視鏡システムの概略を示す図である。図2は、カプセル型内視鏡システムの斜視図である。
カプセル型内視鏡システム(医療装置システム)10は、図1および図2に示すように、被検者1の口部または肛門から体腔内に投入され、体腔内管路の内壁面を光学的に撮像し画像信号を無線で送信するカプセル型内視鏡(医療装置、カプセル型医療装置)20と、カプセル型内視鏡20の位置を検出する位置検出装置(位置検出手段、計算装置)50と、検出されたカプセル型内視鏡20の位置および施術者の指示に基づきカプセル型内視鏡20を誘導する磁気誘導装置70と、カプセル型内視鏡20から送信された画像信号を表示する画像表示装置80と、から概略構成されている。
また、対向したコイルだけでなく、所望の磁場を得られる構成であればどのような構成の磁石を用いても構わない。
このように構成された電磁石システムを用いることでも、同様の効果を得ることができる。
また、ヘルムホルツコイル71X,71Y,71Zは、その内部に直方体状の空間を形成するように配置されている。直方体状の空間は、図1に示すように、カプセル型内視鏡20の作動空間になるとともに、図2に示すように、被検者1が配置される空間にもなっている。
回転磁場制御回路73には、位置検出装置50からカプセル型内視鏡20の現在向いている方向(カプセル型内視鏡20の回転軸(中心軸線)Rの方向)(図5参照)データが入力されるとともに、施術者が入力装置74から入力したカプセル型内視鏡20の進行方向指示が入力されるようになっている。そして、回転磁場制御回路73からは、ヘルムホルツコイルドライバ72X,72Y,72Zを制御する信号が出力されるとともに、画像表示装置80にカプセル型内視鏡20の回転位相データが出力されるようになっている。
また、入力装置74としては、ジョイスティックを倒すことによりカプセル型内視鏡20の進行方向を指示する入力装置を用いている。
なお、入力装置74は、上述のようにジョイスティック方式のものを用いてもよいし、進行方向のボタンを押すことにより進行方向を指示する入力装置など、他の方式の入力装置を用いてもよい。
センスコイル52から位置検出装置50までの間には、位置検出装置50からの出力に基づきセンスコイル52からのカプセル型内視鏡20の位置情報などを含んだ交流電流を選択するセンスコイルセレクタ(磁気センサ選択手段)56と、センスコイルセレクタ56を通過した上記交流電流から振幅値を抽出し位置検出装置50へ出力するセンスコイル受信回路57とが配置されている。
ここで、ドライブコイル51は、図1および図3に示すように、ヘルムホルツコイル71X,71Y,71Zにより形成される略直方体形状の作動空間の上方(Z軸の正方向側)の四隅に斜めに配置されている。またドライブコイル51は、矩形形状のヘルムホルツコイル71X,71Y,71Zの角部を結ぶ略三角形状のコイルとして形成されている。このように、ドライブコイル51を上方に配置することにより、ドライブコイル51と被検者1との干渉を防止できる。
なお、ドライブコイル51は、上述のように略三角形状のコイルであってもよいし、円形状など、さまざまな形状のコイルを用いることができる。
センスコイル受信回路57は、図4に示すように、入力されたカプセル型内視鏡20の位置情報を含む交流電圧の低周波成分を取り除くハイパスフィルタ(HPF)59と、上記交流電圧を増幅するプリアンプ60と、増幅された上記交流電圧に含まれる高周波を取り除くバンドパスフィルタ(BPF)61と、高周波を取り除いた上記交流電圧を増幅するアンプ(AMP)62と、上記交流電圧の振幅を検出して振幅値を抽出して出力する実効値検出回路(True RMS コンバータ)63と、振幅値をデジタル信号に変換するA/D変換器64と、デジタル化された振幅値を一時的に格納するメモリ65とから構成されている。
なお、上述のように、上記交流電圧の振幅値を抽出するのに実効値検出回路63を用いてもよいし、整流回路を用いて磁気情報を平滑化して電圧を検出することで振幅値を検出してもよいし、上記交流電圧のピークを検出するピーク検出回路を用いて振幅値を検出してもよい。
また、検出される交流電圧の波形は、カプセル内視鏡20内の後述する磁気誘導コイル42の有無、位置により、ドライブコイル51に付加される波形に対する位相が変化する。この位相変化をロックインアンプなどで検出してもかまわない。
カプセル型内視鏡20は、図5に示すように、その内部に各種の機器を収納する外装21と、被検者の体腔内管路の内壁面を撮像する撮像部(生体情報取得手段)30と、撮像部30を駆動する電池(電源手段)39と、前述したドライブコイル51により誘導磁場を発生させる誘導磁場発生部(誘導磁場発生手段)40と、カプセル型内視鏡20を駆動する駆動用磁石(磁石)45と、から概略構成されている。
また、外装21の本体の外周面には、回転軸Rを中心として断面円形の線材を螺旋状に巻いた螺旋部25が備えられている。
また、LED33は基板36Aより先端部23側に配置された支持部材38に、回転軸Rを中心として周方向に間隔をあけて複数配置されている。
電池39の後端部24側には、基板36C上に配置されたスイッチ部46が備えられている。スイッチ部46は赤外線センサ47を有し、基板36A,36Cおよびフレキシブル基板37Aを介して信号処理部34と電気的に接続されているとともに、基板36B,36Cおよびフレキシブル基板37Aを介して電池39と電気的に接続されている。
また、スイッチ部46は回転軸Rを中心として周方向に等間隔に複数配置されるとともに、赤外線センサ47が直径方向外側に面するように配置されている。本実施形態においては、スイッチ部46が4つ配置されている例を説明するが、スイッチ部46の数は4つに限られることなく、その個数がいくつであってもよい。
無線素子35の後端部24側には、図5に示すように、駆動用磁石45が配置されている。駆動用磁石45は、回転軸R上に重心が位置するように配置されるとともに、回転軸Rに対して直交方向(例えば図5中の上下方向)に磁化方向を有するように配置されている。
そのため、駆動用磁石45が後述するパーマロイ膜の位置に形成する磁場は、回転軸Rに対して略垂直となる。
駆動用磁石45は、図6(a),(b)に示すように、略板状に形成された、1つの大磁石片(磁石片)45a、2つの中磁石片(磁石片)45b、2つの小磁石片(磁石片)45cと、磁石片45a,45b,45cの間に挟まれた、例えばビニールシートなどの絶縁体(絶縁材)45dとからなり、その形状が略円柱となるように構成されている。また、各磁石片45a,45b、45cは、その板厚方向(図中上下方向)に着磁されており、図中の矢印の方向が着磁方向である。具体的には、矢印の指している側がN極であり、その反対側がS極である。
なお、上述のように駆動用磁石45は、磁石片45a,45b,45cと絶縁体45dとから構成されていてもよいし、磁石片45a,45b,45cのみから構成されていてもよい。さらには、駆動用磁石45は1個の円柱形の磁石から形成されていても構わない。
誘導磁場発生部40は、図5および図7に示すように、中心軸が回転軸Rと略一致する円筒形状に形成された芯部材41Aと、芯部材41Aの外周部に配置された磁気誘導コイル(内蔵コイル)42と、芯部材41Aおよび磁気誘導コイル42の間に配置されたパーマロイ膜(コア)41Bと、磁気誘導コイル42と電気的に接続され、LC共振回路(回路)43を形成するコンデンサ(図示せず)とから形成されている。
コイル42およびパーマロイ膜41Bは、駆動用磁石45の磁場により形成されるパーマロイ膜41B内の磁束密度がパーマロイ膜41Bにおける飽和磁束密度の1/2以下となる位置に配置されている。具体的には、コイル42およびパーマロイ膜41Bは、駆動用磁石45の間に少なくとも略5mm以上、望ましくは略10mm以上の間隔を設けるように配置されている。また、パーマロイ膜41Bは、図7に示すように、磁性体材料であるパーマロイをシート状の膜に形成したものである。また、パーマロイ膜41Bを芯部材41Aに巻いたときに、隙間tが形成されるようになっている。
パーマロイ膜41Bは、図7に示すように、回転軸Rを中心軸とする略円筒膜状に形成されているため、パーマロイ膜41Bにおける回転軸R方向に係る反磁場係数は、他の方向に係る反磁場係数よりも小さくなる。
なお、上述のように磁気誘導コイル42とコンデンサとによりLC共振回路43が形成されてもよいし、コンデンサを用いずに磁気誘導コイル42による自己共振を利用した共振回路であってもよい。
まず、カプセル型内視鏡システム10の作用の概要について説明する。
カプセル型内視鏡20は、図1および図2に示すように、位置検出装置50および磁気誘導装置70内に横臥した被検者1の口部または肛門から体腔に投入される。投入されたカプセル型内視鏡20は、位置検出装置50によりその位置が検出されるとともに、磁気誘導装置70により被検者1の体腔内管路内を患部近傍まで誘導される。カプセル型内視鏡20は、患部までの誘導中および患部近傍において体腔内管路の内壁面を撮像する。そして、撮像した体腔内管路の内壁面のデータおよび患部近傍のデータを画像表示装置80に送信する。画像表示装置80は送信されてきた画像を表示部82に表示する。
位置検出装置50においては、図1に示すように、まず、正弦波発生回路53が位置検出装置50からの出力に基づき交流電流を発生し、交流電流はドライブコイルドライバ54へ出力される。発生される交流電流の周波数は数kHzから100kHzまでの範囲内の周波数であり、後述する共振周波数を含むように、時間に応じて周波数が上述の範囲内で変化(スイープ)している。なお、スイープする範囲は上述する範囲に限られることなく、より狭い範囲であってもよいし、より広い範囲であってもよく、特に限定されるものではない。
また、磁気誘導コイル42はコンデンサとともに共振回路43を形成しているので、交流磁場の周期が共振回路43の共振周波数と一致すると、共振回路43(磁気誘導コイル42)に流れる誘導電流は大きくなり、形成される誘導磁場も強くなる。さらに、磁気誘導コイル42の内側には、パーマロイ膜41Bが配置されているので、磁気誘導コイル42により形成される誘導磁場はさらに強くなる。
センスコイル受信回路57に入力された上記交流電圧は、図4に示すように、まずハイパスフィルタ59により、交流電圧に含まれる低周波成分が取り除かれ、プリアンプ60により増幅される。その後、バンドパスフィルタ61により高周波が取り除かれ、アンプ62により増幅される。このようにして不要な成分が取り除かれた交流電圧は、実効値検出回路63により交流電圧の振幅値が抽出される。抽出された振幅値はA/D変換器64によりデジタル信号化され、メモリ65に格納される。
メモリ65は、例えば正弦波発生回路53で発生される正弦波信号をLC共振回路43の共振周波数付近でスイープさせた1周期分に対応する振幅値を格納し、1周期分の振幅値をまとめて位置検出装置50へ出力している。
なお、測定条件により共振周波数よりも低い周波数で極小値をとり、共振周波数よりも高い周波数で極大値をとり、共振周波数で位相が最も進む場合もある。
このように、上記振幅差をセンスコイル52の出力とすることにより、環境条件(例えば温度)などによる磁場強度の変化に起因する上記振幅の変化をキャンセルすることができ、環境条件に影響されることなく、安定した精度でカプセル型内視鏡20の位置を求めることができる。
これら6つの情報を演算により推定するためには、少なくとも6つのセンスコイル52からの出力が必要であるが、カプセル型内視鏡20の位置の推定には、少なくとも1つの面に配置された9つのセンスコイル52からの出力が用いられているので、上記6つの情報を演算により求めることができる。
また、位置検出装置50は、磁場を形成するドライブコイル51を選定し、ドライブコイルセレクタ55に対して選定したドライブコイル51に交流電流を供給するように指示を出力する。このドライブコイル51の選定方法は、図9に示すように、ドライブコイル51から磁気誘導コイル42を結ぶ直線(ドライブコイル51の向き)と磁気誘導コイル42の中心軸線(カプセル型内視鏡20の回転軸R)とが略直交するドライブコイル51を除外する方法で行われるとともに、磁気誘導コイル42において作用する磁場の方向が一次独立となるよう、図10に示すように、3つのドライブコイル51に交流電流を供給するように選定されている。
より好ましい方法としては、ドライブコイル51が形成する磁力線の方向と、磁気誘導コイル42の中心軸線とが略直交するドライブコイル51を除外する方法が有効である。
なお、上述のように、ドライブコイル51を3つ選択して交流磁場を形成してもよいし、図11に示すように、全てのドライブコイル51により交流磁場を発生させてもよい。
このセンスコイル52の選定方法は、特に限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、ドライブコイル51とカプセル型内視鏡20を介して対向するセンスコイル52を選定してもよいし、図12に示すように、ドライブコイル51が配置されている面に隣接するとともに互いに対向する面に配置されているセンスコイル52を選定してもよい。
また、すでに求められているカプセル型内視鏡20の位置および方向に基づいて、誘導される交流電流が大きくなると予想されるセンスコイル20、例えば、カプセル型内視鏡20に近いセンスコイル20を選択してもよい。
磁気誘導装置70においては、図1に示すように、まず、施術者が入力装置74を介して回転磁場制御回路73へカプセル型内視鏡20に誘導方向を入力する。回転磁場制御回路73では、入力された誘導方向および位置検出装置50から入力されるカプセル型内視鏡20の方向(回転軸方向)に基づいて、カプセル型内視鏡20にかける平行磁場の方向および回転方向を決定する。
そして、上記平行磁場の方向を形成するために必要な各ヘルムホルツコイル71X,71Y,71Zの発生磁場強さを算出し、これら磁場を発生させるのに必要な電流値を算出する。
電流が供給されたヘルムホルツコイル71X,71Y,71Zは、それぞれ電流値に応じた磁場を発生し、これら磁場が合成されることにより、回転磁場制御回路73が決定した磁場方向を有する平行磁場が形成される。
カプセル型内視鏡20は、図5に示すように、まず、スイッチ部46の赤外線センサ47に赤外線が照射され、スイッチ部46は信号処理部34に対して信号を出力する。信号処理部34は、スイッチ部46からの信号を受け取ると、カプセル型内視鏡20に搭載されているイメージセンサ31,LED33,無線素子35および信号処理部34自身に電池39から電流を供給し、オン状態とする。
画像表示装置80においては、図1に示すように、まず、画像受信回路81がカプセル型内視鏡20から送信された圧縮画像信号を受信し、画像信号は表示部82へ出力されている。圧縮画像信号は、画像受信回路81または表示部82において復元され、表示部82により表示される。
また、表示部82は、回転磁場制御回路73から入力されるカプセル型内視鏡20の回転位相データに基づき、カプセル型内視鏡20の回転方向と逆方向に上記画像信号を回転処理してから表示している。
図13は、本実験に用いられた実験装置の概要を説明する図である。
実験装置401は、図13に示すように、実験対象である磁気誘導コイル42と、磁気誘導コイルに磁場を加えるドライブコイル51と、磁気誘導コイル42において発生した誘導磁場を検出するセンスコイル52と、センスコイル52により検出した信号を解析するネットワークアナライザー402と、ネットワークアナライザー402の出力を増幅してドライブコイル51に出力するアンプ403とから構成されている。
磁気誘導コイル42は、図14(a),(b)に示すように、内径略10mmの円筒形のパーマロイ膜41Bの外周に配置され、略30mmの長さに形成されている。
本実験で用いた電池39は、ボタン型電池を3つ直列に配置したものである。
本実験で用いた駆動用磁石45は、図14(b)に示すように、直径略8mm、長さ略6mmの略円柱形のものであり、ネオジウムコバルトから形成されている。
なお、実験における磁気誘導コイル42と電池39との位置関係、および、磁気誘導コイル42と電池39、駆動用磁石45との位置関係は、図14(a),(b)に示す通りである。
図15および図16中のA1およびA2は、それぞれ磁気誘導コイル42のみで測定した際のゲイン変化および位相変化であり、B1およびB2は、それぞれ磁気誘導コイル42中に電池39を配置(図14(a)参照)した際のゲイン変化および位相変化であり、C1およびC2は、それぞれ磁気誘導コイル42中に電池39および駆動用磁石45を配置(図14(b)参照)した際のゲイン変化および位相変化である。
この結果より、磁気誘導コイル42中に電池39を配置しても磁気誘導コイル42の特性に影響を与えないことが判明し、駆動用磁石45を配置すると磁気誘導コイル42の出力が弱くなる傾向になることが判明した。
実験には、上述の実験と同様に、図13に示す実験装置401を使用する。
磁気誘導コイル42は、図17に示すように、内径略10mmの円筒形のパーマロイ膜41Bの外周に配置され、略30mmの長さに形成されている。
中実な駆動用磁石45は、図18(a),(b)に示すように、略板状に形成された、1つの大磁石片45a、2つの中磁石片45b、2つの小磁石片45cから構成され、略円筒形に形成されている。各磁石片の幅は、大磁石片45aが略9mm、中磁石片45bが略7mm、小磁石片45cが略5mmである。厚さ及び長さは、各磁石変とも共通であり、厚さが略1.5mm、長さが略8mmである。また、各磁石片ともにネオジウムコバルトから形成されており、その厚さ方向に着磁されている。なお、図中の矢印が指している側がN極であり、その反対側がS極である。
中空な駆動用磁石45は、図19(a)に示すように、外径が略13mm、内径が略11mm、長さが略18mmの円筒形に形成され、ネオジウムコバルトから形成されている。大型の駆動用磁石45は、図19(b)に示すように、外形が略16mm、内径が略11mm、長さが略18mmの円筒形に形成され、ネオジウムコバルトから形成されている。
図中のD1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、D2は駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が10mmの場合、D3は上記距離が5mmの場合、D4は上記距離が0mmの場合、D5は上記距離が−5mm(駆動用磁石45が磁気誘導コイル42内に入っている)の場合、D6は上記距離が−10mmの場合、D7は上記距離が−15mmの場合、D8は上記距離が−18mmの場合を表すグラフである。
図20に示されているように、駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が短くなると、出力の変化幅が小さくなるとともに、出力が変化する周波数が高周波数側に変化する。
図中のE1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、E2は駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が10mmの場合、E3は上記距離が5mmの場合、E4は上記距離が0mmの場合、E5は上記距離が−5mm(駆動用磁石45が磁気誘導コイル42内に入っている)の場合、E6は上記距離が−10mmの場合、E7は上記距離が−15mmの場合、E8は上記距離が−18mmの場合を表すグラフである。
図21に示されているように、各磁石片45a,45b,45cの間に絶縁体が挟まれると、距離が10mmの場合(E2)の出力変化幅の減少が少なくなり、出力が変化する周波数の高周波数側への移動量が少なくなっている。
図中のF1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、F2は駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が10mmの場合、F3は上記距離が5mmの場合、F4は上記距離が0mmの場合、F5は上記距離が−5mm(駆動用磁石45が磁気誘導コイル42内に入っている)の場合、F6は上記距離が−10mmの場合、F7は上記距離が−15mmの場合、F8は上記距離が−18mmの場合を表すグラフである。
図22に示されているように、駆動用磁石45の体積が減少すると、距離が10mmの場合(F2)の出力変化幅の減少がより少なくなり、出力が変化する周波数の高周波数側への移動量がより少なくなっている。
図中のG1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、G2は駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が10mmの場合、G3は上記距離が5mmの場合、G4は上記距離が0mmの場合、G5は上記距離が−5mm(駆動用磁石45が磁気誘導コイル42内に入っている)の場合、G6は上記距離が−10mmの場合、G7は上記距離が−15mmの場合、G8は上記距離が−18mmの場合を表すグラフである。
図23に示されているように、駆動用磁石45の体積がさらに減少すると、距離が10mmの場合(G2)のグラフが駆動用磁石45を取り除いた場合(G1)のグラフと略同一となり、他の場合(G3等)の出力変化幅の減少が少なくなり、出力が変化する周波数の高周波数側への移動量が少なくなっている。
図24は、駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が0mmの場合の図である。図中のH1は駆動用磁石45が無い場合、H2は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなる駆動用磁石45の場合、H3は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cの間に絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、H4は3つの磁石片45a,45b,45bからなり絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、H5は1つの磁石片45aからなる駆動用磁石45の場合を表すグラフである。
図24に示されているように、駆動用磁石45が配置されると出力変化の幅が減少し、出力が変化する周波数が高周波数側に移動する。
図25に示されているように、上記距離が離れると、出力変化幅の減少量が少なくなり、出力が変化する周波数の高周波数側への移動量が減少する。
図26に示されているように、上記距離が離れると、出力変化幅の減少量がさらに少なくなり、出力が変化する周波数の高周波数側への移動量がさらに減少する。
図中のL1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、L2は中空な駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が15mmの場合、L3は上記距離が12mmの場合、L4は上記距離が10mmの場合、L5は上記距離が8mmの場合、L6は上記距離が5mmの場合、L7は上記距離が2mmの場合を表すグラフである。
図27に示されているように、中空な駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が広くなると、出力の変化幅が大きくなるとともに、出力が変化する周波数が低周波数側に変化する。
図中のM1は駆動用磁石45を取り除いたときのセンスコイル出力であり、M2は大型な中空駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が15mmの場合、M3は上記距離が12mmの場合、M4は上記距離が10mmの場合、M5は上記距離が8mmの場合、M6は上記距離が5mmの場合、M7は上記距離が2mmの場合を表すグラフである。
図28に示されているように、大型な中空駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離が広くなると、出力の変化幅が大きくなるとともに、出力が変化する周波数が低周波数側に変化する。
図中のN1は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなる駆動用磁石45の場合、N2は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなり、各磁石片の間に絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、N3は3つの磁石片45a,45b,45bからなり、各磁石片の間に絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、N4は1つの磁石片45aからなる駆動用磁石45の場合、N5は中空な駆動用磁石45の場合、N6は大型の中空駆動用磁石45の場合を表すグラフである。
より詳しく見ると、カプセル型内視鏡20に内蔵する構成要素としては大きな部類に入る5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなる駆動用磁石45や、大型の中空駆動用磁石45の場合であっても、駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離を10mmとすることにより、センスコイル52の出力低下を略50%に留めることができる。
また、円筒形状の駆動用磁石(中空な駆動用磁石、大型の中空駆動用磁石)のほうが、中実な駆動用磁石よりも磁気誘導コイル42における磁場の強度が弱くなるため、駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との距離を短く設定できる。または、円筒形状の駆動用磁石の体積を大きくすることができる。
図30は、駆動用磁石45が形成する磁場強度を計測する装置の概略を説明する図である。図30に示すように、駆動用磁石45の磁場強度を計測するガウスメータ411は、そのセンサ部412が駆動用磁石45の中心と略同じ位置になるように配置されている。そのため、ガウスメータ411のセンサ部412には駆動用磁石45の磁場が垂直に入る。
また、本測定における距離とは、駆動用磁石45の端面からセンサ部412の中央までの距離である。
図中の菱形(◇)は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなる駆動用磁石45の場合、四角(□)は5つの磁石片45a,45b,45b,45c,45cからなり、各磁石片の間に絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、三角(△)は3つの磁石片45a,45b,45bからなり、各磁石片の間に絶縁体が挟まれた駆動用磁石45の場合、逆三角(▽)は1つの磁石片45aからなる駆動用磁石45の場合、丸(○)は中空な駆動用磁石45の場合、二重丸(◎)は大型の中空駆動用磁石45の場合の測定結果を表す点である。そして図中のPが上記の測定点を基にして求められた近似曲線である。
したがって、磁気誘導コイル42の中心に形成される駆動用磁石45の磁場強度に応じて駆動用磁石45と磁気誘導コイル42との配置間隔を定めることにより、磁気誘導コイル42の出力振幅の減少を防止し、センスコイル52を用いた磁気誘導コイル42位置検出の際の不具合発生をより確実に防止できる。
図32は、パーマロイ膜41Bにおけるヒステリシス曲線等を示す図である。
パーマロイ膜41Bの位置に駆動用磁石45の静磁場が形成された場合の特性を示す磁化曲線は、図32における実線で示された曲線P1,P2で示されている。
磁化曲線P1は初期磁化曲線P1であり、パーマロイ膜41Bに最初に駆動用磁石45を接近させた際の、静磁場とパーマロイ膜41B内の磁束密度との関係を示す曲線である。磁化曲線P2はヒステリシス曲線である。
なお、図32のヒステリシス曲線において、横軸はパーマロイ膜41Bの位置に形成された磁場の強度を示し、縦軸はパーマロイ膜41B内に形成される磁束密度を示している。
直線Q1は、パーマロイ膜41Bの位置に静磁場が形成されていない場合に、交流磁場が形成された場合の磁化曲線である。直線Q2は、パーマロイ膜41Bの位置に飽和磁界強度(Hc)の略半分の静磁場が形成された場合に、交流磁場が形成された場合の磁化曲線である。直線Q3は、パーマロイ膜41Bの位置に飽和磁界強度(Hc)の静磁場が形成された場合に、交流磁場が形成された場合の磁化曲線である。なお、各直線Q1,Q2,Q3の傾きは、可逆磁化率を示すものである。
可逆磁化率は、図33に示すように、パーマロイ膜41Bの位置に磁場が形成されていない状態において最大値Xαとなり、磁場強度が強くなるにつれて可逆磁化率は低下する。パーマロイ膜41Bの位置に飽和磁界強度(Hc)の磁場が形成されている状態では、可逆磁化率は0となる。
直線Q2,Q3は、図32および図33に示すように、パーマロイ膜41Bの位置に形成された磁場の強度が強くなるにともない、その傾きが小さくなる。すると、直線Q2,Q3における縦軸に対する投影長さt2,t3も短くなり、交流磁場によりパーマロイ膜41B内に発生する磁束密度の変化幅が小さくなることを示している。
パーマロイ膜41Bの位置における磁場強度が飽和磁界強度の場合には、上記投影長さt3、センスコイル出力D8に示すように、パーマロイ膜41Bはほとんど作用しておらず、磁気誘導コイル42は空芯コイルと同様の性能を示す。
図34に示すように、パーマロイ膜41Bの位置に外部から駆動用磁石45の静磁場(Hex)が形成されると、パーマロイ膜41Bは磁化(I)して、その表面にN(+)極、S(−)極が現れる。
同時に、表面に現れたN(+)極、S(−)極により、パーマロイ膜41B内部には下記の式で表される反磁場(Hd)が形成される。
Hd=N(I/μ0) ・・・(1)
ここで、Nはパーマロイ膜41Bにおける静磁場(Hex)方向に係る反磁場係数であり、μ0は真空の透磁率である。
Heff=Hex−N(I/μ0) ・・・(2)
上述の有効磁場(Heff)が飽和磁界強度(Hc)を越えなければ、パーマロイ膜41Bは磁気飽和しない。
反磁場係数(N)は、パーマロイ膜41Bなどの磁性材料からなる部材の形状に依存する係数である。具体的には、パーマロイ膜41Bなどの膜状の部材の厚さ方向に係る反磁場係数が最大となり、棒状部材の軸方向に係る反磁場係数が最小となる。
図35に示す構成の場合には、駆動用磁石45の静磁場(Hex)は、パーマロイ膜41Bに、その厚さ方向に向かって入射しているため、反磁場係数(N)は最大となる。そのため、パーマロイ膜41Bにおける反磁場(Hd)は最大となり、有効磁場(Heff)は最小となる。パーマロイ膜41Bにおける有効磁場(Heff)が小さくなるため、パーマロイ膜41Bは、図33における可逆磁化率が高い領域で用いられる。
具体的には、磁気誘導コイル42にドライブコイル51の交流磁場を作用させた場合、パーマロイ膜41Bを磁気誘導コイル42に用いていない場合と比較して、磁気誘導コイル42が形成する誘導磁場の強度が強くなる。そのため、位置検出装置50は上記誘導磁場を検出しやすくなり、カプセル型内視鏡システム10の位置を検出する際の不具合の発生を防止できる。
具体的には、磁気誘導コイル42にドライブコイル51の交流磁場と、駆動用磁石45の静磁場と、を作用させた場合、パーマロイ膜41B内部の磁束密度が磁気飽和する位置にパーマロイ膜41Bが配置されている場合と比較して、上記交流磁場の強度変化に対応して磁気誘導コイル42が形成する誘導磁場強度の変化幅が大きくなる。そのため、位置検出装置50は上記誘導磁場強度の変化幅を検出しやすくなり、カプセル型内視鏡システム10の位置を検出する際の不具合の発生を防止できる。
具体的には、パーマロイ膜41Bの形状が略円筒膜状であるため、反磁場係数が最も大きい方向から駆動用磁石45の磁場がパーマロイ膜41Bに入射される。そのため、パーマロイ膜41B内部に形成される反磁場を最も大きくすることができ、パーマロイ膜41B内部の有効磁場を最も小さくすることができる。
具体的には、ドライブコイル51により形成された交流磁場により磁気誘導コイルに誘導起電力が誘起される際に、駆動用磁石45が上記交流磁場を遮蔽することにより、磁気誘導コイル42に誘起される誘導起電力が弱められることを防止できる。さらには、磁気誘導コイル42により誘起された誘導磁場が駆動用磁石45により遮蔽されることによる、センスコイル52による誘導磁場の検出強度低下や検出不能などの発生を防止できる。そのため、カプセル型医療装置20の検出位置の精度向上、検出不能などの不具合発生を防止できる。
また、パーマロイ膜41Bの形状を断面が略C字状の形状とすることにより、パーマロイ膜41Bの断面において略円形に流れる遮蔽電流の発生を防止することができる。そのため、遮蔽電流による磁場の遮断を防止でき、磁気誘導コイル42における磁場の発生、または磁場の受け取りの阻害を防止できる。
さらには、磁石片の間に絶縁体45dを挟みやすくできる。また、絶縁体45dを挟むことにより、駆動用磁石45に遮蔽電流が流れにくくでき、磁気誘導コイル42が発生する磁場または受ける磁場が、駆動用磁石45に流れる遮蔽電流により遮蔽されることを防止することができる。
また、交流磁場の周波数はLC共振周波数近傍の周波数帯域にわたって変動するため、例えば、環境条件(例えば温度条件)の変化によってLC共振回路43の共振周波数が変化したり、LC共振回路43の個体差による共振周波数のばらつきが存在したりしても、LC共振回路43に共振を起こさせることができる。
その結果、カプセル型内視鏡20の方向(回転軸Rの軸線方向)にかかわらず、常に磁気誘導コイル42に誘導磁場を発生させることができるため、センスコイル52により誘導磁場を常に検知することができ、常にその位置を正確に検出することができるという効果を奏する。
さらに、上記1方向に配置されたセンスコイル52の数が9つであるので、カプセル型内視鏡20のX、Y、Z座標およびカプセル型内視鏡20の回転軸Rに対して直交するとともに互いに直交する2つの軸回りの回転位相φ、θ、誘導磁場の強度の合計6つの情報を演算により求めるのに十分な入力を得ることができる。
また、交流磁気の周波数は共振周波数近傍の周波数帯域にわたってスイープされるため、例えば、環境条件(例えば温度条件)の変化によってLC共振回路43の共振周波数が変化したり、LC共振回路43の個体差による共振周波数のばらつきが存在したりしても、変化した共振周波数やばらついた共振周波数が上記周波数帯域内に含まれていれば、LC共振回路43に共振を起こさせることができる。
また、ヘルムホルツコイル71X、71Y、71Zの内側の空間は、被検者1を配置可能な空間であって、その空間の周囲に、ドライブコイル51およびセンスコイル52が配置されているので、カプセル型内視鏡20を被検者1の体内の所定位置に誘導することができる。
そのため、表示部82に表示された画像を施術者が目視しながらカプセル型内視鏡20を誘導する場合、表示される画像がカプセル型内視鏡20の回転とともに回転する画像である場合と比較すると、上述のように表示される画像が所定の回転位相の画像として表示されているほうが、施術者に見易く、カプセル型内視鏡20を所定位置に誘導させやすい。
次に、本発明の第2の実施形態について図36および図37を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、カプセル型内視鏡の駆動用磁石の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図36および図37を用いてカプセル型内視鏡の駆動用磁石周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図36は、本実施形態に係るカプセル型内視鏡の構成を説明する図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
駆動用磁石145は、図37(a),(b)に示すように、略板状に形成された、1つの大磁石片(磁石片)145a、2つの中磁石片(磁石片)145b、2つの小磁石片(磁石片)145cと、各磁石片145a,145b,145cの間に挟まれた、例えばビニールシートなどの絶縁体(絶縁材)145dとからなり、その形状が略円柱となるように構成されている。また、各磁石片145a,145b,145cは、その面に沿う方向(図中上下方向)に着磁されている。具体的には、図中の矢印が指している側がN極であり、その反対側がS極である。
各磁石片145a,145b、145cは、それぞれが有する磁力により分離しないように、接着剤または形成剤などの固定部材146により固定されている。
次に、本発明の第3の実施形態について図38を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、カプセル型内視鏡の誘導磁場発生部の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図38を用いてカプセル型内視鏡の誘導磁場発生部周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図38は、本実施形態に係るカプセル型内視鏡の構成を説明する図である。
本実施形態に係るカプセル型内視鏡(カプセル型医療装置)20Bは、誘導磁場発生部(誘導磁場発生手段)240の構成が異なるのと、その他の機器の配置が異なるため、この両者について説明し、その他の説明は省略する。
誘導磁場発生部240は、外装21と電池39などとの間に配置されるとともに、LED33の支持部材38から電池39までを覆うように配置されている。
誘導磁場発生部240は、図38に示すように、中心軸が回転軸Rと略一致する円筒形状に形成された芯部材241Aと、芯部材241Aの外周部に配置された磁気誘導コイル(内蔵コイル)242と、芯部材241Aおよび磁気誘導コイル242の間に配置されたパーマロイ膜(磁性体)241Bと、磁気誘導コイル242と電気的に接続され、LC共振回路(回路)243を形成するコンデンサ(図示せず)とから形成されている。
磁気誘導コイル242は、駆動用磁石45が配置されている領域は疎に巻かれているとともに、先端部23側および後端部24側は密に巻かれている。
次に、本発明の第4の実施形態について図39を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、カプセル型内視鏡の誘導磁場発生部の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図39を用いてカプセル型内視鏡の誘導磁場発生部周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図39は、本実施形態に係るカプセル型内視鏡の構成を説明する図である。
本実施形態に係るカプセル型内視鏡(カプセル型医療装置)20Cは、誘導磁場発生部(誘導磁場発生手段)340の構成が異なるのと、その他の機器の配置が異なるため、この両者について説明し、その他の説明は省略する。
誘導磁場発生部340は、中心軸が回転軸Rと略一致する円柱形状に形成されたフェライトからなる芯部材341と、芯部材341の外周部に配置された磁気誘導コイル(内蔵コイル)342と、磁気誘導コイル342と電気的に接続され、LC共振回路(回路)343を形成するコンデンサ(図示せず)とから形成されている。
なお、芯部材341は、上述したフェライトの他、鉄やパーマロイ、ニッケルなどの材質を用いてもよい。
次に、本発明の第5の実施形態について図40および図41を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡システムの基本構成は、第4の実施形態と同様であるが、第4の実施形態とは、カプセル型内視鏡の駆動用磁石の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図40および図41を用いてカプセル型内視鏡の駆動用磁石周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図40は、本実施形態に係るカプセル型内視鏡の構成を説明する図である。
本実施形態に係るカプセル型内視鏡(カプセル型医療装置)20Dは、駆動用磁石(磁石)445の構成が異なるのと、その他の機器の配置が異なるため、この両者について説明し、その他の説明は省略する。
駆動用磁石445は、外装21と電池39などとの間に配置されるとともに、LED33の支持部材38から電池39までを覆うように配置されている。
駆動用磁石445は、図41(a),(b)に示すように、上下に配置される磁石片445aと、左右に配置される磁石片445bと、斜めに配置される磁石片445cと、各磁石片445a,445b,445cの間に配置される絶縁体(絶縁材)445dとから構成され、円筒形になるように構成されている。
磁石片445aはその板厚方向に着磁され、磁石片445bはその面に沿う方向に着磁され、磁石片445cは斜め方向に着磁されている。なお、図中の矢印が指す側がN極であり、その反対側がS極である。
次に、本発明の第6の実施形態について図42を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡システムの基本構成は、第5の実施形態と同様であるが、第5の実施形態とは、カプセル型内視鏡の駆動用磁石の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図42を用いてカプセル型内視鏡の駆動用磁石周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図42は、本実施形態に係るカプセル型内視鏡の構成を説明する図である。
本実施形態に係るカプセル型内視鏡(カプセル型医療装置)20Eは、駆動用磁石(磁石)545の構成が異なるのと、その他の機器の配置が異なるため、この両者について説明し、その他の説明は省略する。
駆動用磁石545は外装21と電池39などとの間の2箇所に配置され、具体的にはLED33の支持部材38から信号処理部34まで、および電池39を覆うように配置されている。
次に、本発明の第7の実施形態について図43および図44を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡誘導システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、位置検出装置の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図43および図44を用いて位置検出装置周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図43は、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイルの配置を示す概略図である。
なお、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイル以外の構成要素は第1の実施の形態と同じであるため、その説明を省略する。
ドライブコイル151としては、図に示すように、矩形形状のコイルを用いてもよいし、ヘルムホルツコイルや、対向したコイルを用いてもよい。
また、ドライブコイル151が互いに略直交して配置されることになるので、ドライブコイルセレクタ55によるドライブコイルの選択が容易になる。
このような配置とすることにより、被検者1と干渉することなくセンスコイル52を配置することができる。
次に、本発明の第8の実施形態について図45を参照して説明する。
本実施の形態のカプセル型内視鏡誘導システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、位置検出装置の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図45を用いて位置検出装置周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図45は、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイルの配置を示す概略図である。
なお、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイル以外の構成要素は第1の実施の形態と同じであるため、その説明を省略する。
ドライブコイル251は、形成する交流磁場の方向が図中の矢印で示すように、ドライブコイル251の任意の3つで互いに一次独立となるように配置されている。
次に、本発明の第8の実施形態の変形例について図46を参照して説明する。
本変形例のカプセル型内視鏡誘導システムの基本構成は、第8の実施の形態と同様であるが、第8の実施の形態とは、位置検出装置の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図46を用いて位置検出装置周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図46は、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイルの配置を示す概略図である。
なお、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイル以外の構成要素は第3の実施の形態と同じであるため、その説明を省略する。
コイル支持部358は、カプセル型内視鏡20の作動範囲に対して外側へ凸なる曲面形状であり、センスコイル52は、上記曲面形状に沿うように配置されている。
なお、コイル支持部52の形状は、上述のように上記動範囲に対して外側へ凸なる曲面形状であってもよいし、その他の曲面形状であってもよく、特に限定するものではない。
次に、本発明の第9の実施形態の変形例について図47を参照して説明する。
本変形例のカプセル型内視鏡誘導システムの基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、位置検出装置の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図47を用いて位置検出装置周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図47は、本実施形態におけるカプセル型内視鏡システムの概略を示す図である。
なお、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイル以外の構成要素は第1の実施の形態と同じであるため、その説明を省略する。
センスコイル52から位置検出装置550までの間には、位置検出装置550からの出力に基づきセンスコイル52からのカプセル型内視鏡20の位置情報などを含んだ交流電流を選択するセンスコイルセレクタ56と、センスコイルセレクタ56を通過した上記交流電流から振幅値を抽出し位置検出装置550へ出力するセンスコイル受信回路57と、が配置されている。
次に、本発明の第10の実施形態について図48を参照して説明する。
本実施形態のカプセル型内視鏡誘導システムの基本構成は、第1の実施の形態と同様であるが、第1の実施の形態とは、位置検出装置の構成が異なっている。よって、本実施の形態においては、図48を用いて位置検出装置周辺のみを説明し、磁気誘導装置等の説明を省略する。
図48は、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイルの配置を示す概略図である。
なお、位置検出装置のドライブコイルおよびセンスコイル以外の構成要素は第1の実施の形態と同じであるため、その説明を省略する。
カプセル型内視鏡620の磁気誘導コイルには、誘導起電力を検出する起電力検出回路が接続されている。
ドライブコイルセレクタ55は、位置検出装置650の信号に基づき、ドライブコイル651を時系列に切り換えて交流磁場を生成する。生成された交流磁場は、カプセル型内視鏡620の磁気誘導コイルに作用して誘導起電力を生じさせる。
磁気誘導コイルに接続された起電力検出回路は、上記誘導起電力に基づく誘導起電力情報を検出する。
このように構成することにより、位置検出装置650にセンスコイルを持たない構成においても、カプセル内視鏡の位置および方向を検出することができる。また、誘導起電力情報を画像データに重ねて送ることにより、カプセル型内視鏡に新たな送信装置を追加することなく、位置検出装置650を動作させることができる。
例えば、上述の実施形態において、生体情報取得手段として撮像部30を備えたカプセル型内視鏡(カプセル型医療装置)に適用して説明したが、生体情報取得手段として撮像部30のみでなく、血液センサを備えて出血部を確認できるカプセル型医療装置や、遺伝子センサを備えて遺伝子診断を行えるカプセル型医療装置や、薬剤放出手段を備えて薬剤を散布できるカプセル型医療装置や、マーキング手段を備えて体腔内にマーキングを残すカプセル型医療装置や、体液、組織採取手段を備えて体腔内の液体、組織を採取できるカプセル型医療装置など、さまざまなものに適用することができる。
また、上述の実施形態において、外部と独立したカプセル型内視鏡に適用して説明したが、外部と紐状の部材を介して接続された、紐付きのカプセル型内視鏡に適用して説明することもできる。
10,510,610 カプセル型内視鏡システム(医療装置システム)
20,20A,20B,20C,20D,20E,520,620 カプセル型内視鏡(医療装置)
30 撮像部(生体情報取得手段)
39 電池(電源手段)
40,240,340 誘導磁場発生部(誘導磁場発生手段)
41B,241B パーマロイ膜(コア)
42,242,342 磁気誘導コイル(内蔵コイル)
43,243,343 LC共振回路(回路)
45,145,445,545 駆動用磁石(磁石)
45a,145a 大磁石片(磁石片)
45b,145b 中磁石片(磁石片)
45c,145c 小磁石片(磁石片)
45d,145d,445d 絶縁体(絶縁材)
50,150,250,350,550,650 位置検出装置(位置検出手段,計算装置)
51,151,251,651 ドライブコイル(駆動部)
52 センスコイル(磁気検出部)
56 センスコイルセレクタ(磁気センサ選択手段)
71 3軸ヘルムホルツコイルユニット(駆動用磁場発生手段)
73 回転磁場制御回路(磁場方向制御手段)
445a,445b,445c 磁石片
R 回転軸(中心軸線)
Claims (16)
- 少なくとも1つの磁石と、磁性材料から構成されたコアを有する内蔵コイルを含む回路と、を有し、
被検者の体外に配置された磁気式の位置検出手段により、前記内蔵コイルの位置が検出される医療装置であって、
前記コアが、前記内蔵コイルの中心軸線方向に係る反磁場係数が他の方向に係る反磁場係数よりも小さくなるように配置され、
前記磁石が前記内蔵コイルの位置に形成する磁場方向と、該内蔵コイルの中心軸線方向とが略直交する医療装置。 - 前記コアの形状が、前記中心軸線方向に延びる中心軸を有する略円筒膜状であり、
前記コアの位置における前記磁石が形成する磁場方向が、前記中心軸線方向と交差する方向である請求項1記載の医療装置。 - 前記磁石が前記内蔵コイルの位置に形成する磁場方向と、前記コアにおける反磁場係数が最も小さくなる方向とが異なる請求項1記載の医療装置。
- 前記磁石が前記内蔵コイルの位置に形成する磁場方向と、前記コアにおける反磁場係数が最も小さくなる方向とのなす角度が略90度である請求項3記載の医療装置。
- 前記磁石は、重心が前記中心軸線上に位置するように配置され、
前記磁石の磁化方向が前記中心軸線と略直交する請求項1記載の医療装置。 - 前記内蔵コイルが、前記磁石との間に、前記磁石の磁場により形成される前記コア内の磁束密度が前記コアにおける飽和磁束密度の1/2以下となるような間隔を前記中心軸線方向に空けて配置されている請求項1記載の医療装置。
- 前記回路が共振回路である請求項1から6のいずれかに記載の医療装置。
- 前記内蔵コイルが中空構造を有し、
前記コアが、前記中心軸線方向に対する垂直な断面において略C字状となるように形成され、
前記コアが前記中空構造の内部に配置されている請求項1から7のいずれかに記載の医療装置。 - 前記内蔵コイルが2つ設けられ、
該2つの内蔵コイルは、それぞれの中心軸線が一致するように配置されるとともに、前記中心軸線方向に離れて配置され、
前記磁石が前記2つの内蔵コイルの間に配置されている請求項1から8のいずれかに記載の医療装置。 - 前記磁石が2つ設けられ、
該2つの前記磁石は前記内蔵コイルの中心軸線方向に離れて配置され、
前記内蔵コイルが前記2つの磁石の間に配置されている請求項1から8のいずれかに記載の医療装置。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の医療装置と、
前記内蔵コイルに誘導磁場を発生させる駆動部と前記内蔵コイルにより発生された誘導磁場を検出する磁気検出部とを有する位置検出手段と、を備え、
前記回路が、前記内蔵コイルから前記位置検出手段に向けて磁場を発生させる磁場発生手段である医療装置システム。 - 前記位置検出手段の前記駆動部が、前記内蔵コイルが配置されている領域に磁場を形成し、
前記磁場発生手段が、前記位置検出手段が形成した磁場を前記内蔵コイルにより受け、前記内蔵コイルから誘導磁場を発生する請求項11記載の医療装置システム。 - 前記位置検出手段が、複数の前記磁気検出部と、該複数の磁気検出部の出力に基づき前記内蔵コイルの少なくとも位置・方向のいずれか一方を計算する計算装置と、を有する請求項11または12に記載の医療装置システム。
- 請求項1から請求項10のいずれかに記載の医療装置と、
複数の方向から前記内蔵コイルの配置されている領域に磁場を形成する駆動部を有する位置検出手段と、を備え、
前記回路が、前記位置検出手段が形成した複数の磁場を受信する内部磁場検出部と、受信された複数の磁場情報を前記位置検出手段に向けて送信する位置情報送信手段とを有する医療装置システム。 - 前記位置検出手段が、前記内部磁場検出部で検出された複数の磁場情報に基づいて前記内蔵コイルの少なくとも位置・方向のいずれか一方を計算する計算装置を有する請求項14記載の医療装置システム。
- 前記医療装置の作動範囲の外部に配置され、前記磁石に対して作用させる駆動用磁場を発生する駆動用磁場発生手段と、
該駆動用磁場発生手段を制御することにより、前記駆動用磁場の方向を制御する磁場方向制御手段と、を備える請求項13または15に医療装置システム。
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