JP4868684B2 - サンプルを順に観測するための装置及び同装置を使用する方法 - Google Patents

サンプルを順に観測するための装置及び同装置を使用する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、支持体上のサンプルを観測又は分析する方法及び装置に関する。より具体的には、本発明は、共通の支持体、とりわけ共通のプレート上に並置されたいくつかのサンプルを順に観測するための装置に関する。
【0002】
このような装置、特に顕微鏡型の装置は、支持体の観測面から観測軸に沿ってサンプルの少なくとも一部分を観測するための対物レンズと、観測軸に対して垂直な面で支持体と観測軸との相対移動を保証するが、仮想垂直観測軸沿いの移動を自在にするように適合された、支持体を配置するためのステージとを含む。これはさらに、サンプルの少なくとも一部分を照射するための手段と、対物レンズ出力で画像を捕捉するための手段とを含む。
【0003】
このような装置は、特に、共通の支持体、たとえばプレート上に配置された多数のサンプルを迅速に分析するために使用される。このようなサンプルは、たとえば、細胞、特に付着性の哺乳動物細胞、原核生物細胞、植物細胞など又は他の有機体、たとえば病原体(ウイルスなど)で構成される。
【0004】
多数のサンプルに対する迅速な細胞分析は、新たな活性物質の高スループットスクリーニングのために製薬産業で不可欠であり、また、細胞モデルを使用して新たな物質を試験し、製造を制御する化粧品産業で不可欠である。これらの産業は、細胞試験をいっそう利用することを望み、その具現化が簡素化されることを求めている。
【0005】
生物学的(特に細胞)サンプルを保持するために一般に使用される培養プレートは一般に皿形である。これらは、「ウェル」と呼ばれる一連の隣接するセルを有し、セルのすべて又は一部の中にサンプルが収容される。これらのウェルは一般に、互いに対して平行な軸に配置され、プレートの厚さ方向に延びる。ウェルは、これらは、プレートの上面で開口し、一般にはプレートの下面を形成する底によって封止されている。したがって、隣接するウェルの底は一般に互いにつながっている。このように、プレートの下面は本質的に連続的である。生物学的サンプルの分析のための他の支持体は、たとえば、膜、ガラススライド、フィルタ又は他の半透明もしくは不透明な支持体などである。
【0006】
サンプルを顕微鏡下で観測するためには、プレート(又は他の支持体)を、軸が垂直に向く顕微鏡の対物レンズの上方又は下方に配置する。観測は、各ウェルの底を通して、すなわち、プレートの、観測面を構成する下面を通して実施するか、サンプルの上方で直接実施する。サンプルは、配置ステージによって観測軸に対して垂直な面でプレートを移動させることにより、1個ずつ対物レンズの前に運ぶ。配置ステージは、プレートを第一又は唯一にその周囲で保持し、それにより、プレートの観測面を自在にするように適合されている。加えて、ステージは、観測軸における一定範囲の移動をプレートに残すように適合されている。
【0007】
プレートは一般に、注型又は成形材料、普通はポリスチレンでできている。この理由のため、プレートはしばしば、ウェルの底を形成するその下面の平坦さに欠陥を含む。このような欠陥のサイズは、対物レンズの被写界深度を大きく越える。下面の極限点間の差は一般に0.2〜0.3mmに達する。
【0008】
プレートの下面の平坦さの欠陥及びその変形が、対物レンズと分析されるサンプルとの距離を変化させる。したがって、プレート全体又はプレート表面の大きな部分を覆うウェルに配置されたサンプルを観測するためには、対物レンズの焦点を頻繁に調節して、この距離の変化を補正することが必要である。
【0009】
この欠点は、たとえば、CCDカメラ及び形態計測ソフトウェアを装備した標準的な蛍光顕微鏡に見られる。特定の機器によって提案されるような位相差試験に関しても同じ問題が生じる。
【0010】
このタイプの機器における自動合焦は遅く、信頼性を欠く。空のウェルがシステムの不安定さ又は外面の欠陥に対して誤った合焦を生じさせるおそれがある。
【0011】
対物レンズの焦点を頻繁に調節する必要性がサンプル画像捕捉速度を落とす。
【0012】
生化学反応のエフェクタとしてますます使用される微粒子がプレートのウェルに付着すると、そのような微粒子の分析の間に同様な問題が生じる。
【0013】
同様に、フィルタ上の細菌の探索は、フィルタの平坦さの欠陥のせいで、対物レンズの焦点の頻繁な調節を要する。
【0014】
もう一つの欠点は、安定で均一な照射を提供しない水銀及び/又はハロゲン灯具の使用である。
【0015】
本発明の一つの目的は、第一の態様で、観測面が完全には平坦でない支持体とでさえ高速で作動することができる装置、特に顕微鏡型の装置を提案することにより、この画像捕捉の問題に対する解決策を提供することである。
【0016】
これに関して、本発明は、その目的として、上記で定義した装置、より具体的には顕微鏡型の装置であって、対物レンズに対して固定され、支持体上に支持面を有するスペーサを含み、前記支持面が観測軸に近接して位置し、支持体が垂直観測軸に沿って自在であり、その結果、支持体が前記スペーサと接触したままになり、前記スペーサのサイズが、支持体と観測軸との間の相対移動の間に、対物レンズと観測面との間の一定の距離を観測軸上で維持するように適合されている装置を有する。
【0017】
本発明はまた、信号捕捉の速度及び質を促進し、同じサンプル内で掃去(スイープ)する必要なく分析の場全体でサンプルを励起する可能性を提供することに関する。
【0018】
第二の態様で、本発明は、高額である(レーザ)、不安定である、又は寿命が限られる(水銀灯)、従来技術で使用される特定の光源の欠点に対する解決策を等しく提供する。
【0019】
本発明の他の特徴によると、
装置は、対物レンズと支持面との距離を調節するための手段を含み、
支持体は、プレート、特に、96個、384個、864個又は1536個のウェルを含むマルチウェルプレートである。
【0020】
プレートの使用が好ましい実施形態であるが、本発明の分析又は観測装置は、他の支持体、たとえば膜、フィルタなど、より具体的には、当業者によって使用される、生物学的サンプルが被着している支持体、特に、分析されるいくつかのサンプルが配置されている、完全には平坦でない支持体とで使用してもよいことが理解される。
【0021】
本発明のさらに別の特徴によると、
スペーサは、観測軸に沿って延びるスリーブを含み、支持面は、そのスリーブの端部にあるリング形区域によって形成され、
捕捉手段及び照射手段は、サンプルを担持するプレート上に配置された基準蛍光ビーズの観測に基づいて照射ビームの均一さ補正を行うための自己較正手段を含み、
照射手段は、サンプルの表面の大部分を同時に覆うように適合され、対物レンズ及び捕捉手段は、サンプル表面の大部分を同時に覆う観測フィールドを与えるように適合され、
照射手段は、灯具、レーザ又は発光ダイオードのセットで構成された少なくとも一つの光源を含み、
前記光源は、少なくとも二つの異なる波長で発光する発光ダイオードを含み、
装置は、光源によって発された光をサンプル又はその一部分に収束させる少なくとも一つのレンズを含み、
装置は個々のレンズのセットを含み、各レンズが各ダイオードと対応しており、
装置は、発光ダイオードと支持体との間に配置されたレンズ、特にフレネルレンズを含み、
装置は、少なくとも2mWの出力に相当する照射又は照明を被写体に当てるように適合された多数のダイオードを含み、及び/又は
発光ダイオードは対物レンズの周囲にリング状に配置されている。
【0022】
本発明の特定の実施態様によると、
前記光源はスペーサにつながれ、
スペーサは、支持体の観測面と対物レンズとの間に配置され、観測面上に支持面を有し、
スペーサは対物レンズによって保持され、
対物レンズは支持体の上方に位置し、スペーサは観測軸中で支持体の下方に位置し、その結果、その支持面が観測面とは反対側の支持面上に載り、対物レンズに対して固定された一部分につながれ、
照射手段は、光ビームをスペーサ又はスリーブに通して誘導するための手段を含み、
光ビームを誘導する手段は光ファイバを含む。
【0023】
本発明のもう一つの目的は、支持体上に配置された一以上のサンプルの観測又は分析のための、本明細書で上記したタイプの装置であって、照射手段が発光ダイオードのセットを含む装置である。
【0024】
本発明の特定の実施態様によると、
前記セットは、少なくとも二つの異なる波長で発光する発光ダイオードを含み、
装置は、前記ダイオードのセットによって発された光をサンプル又はその一部分に収束させる少なくとも一つのレンズを含み、
装置は個々のレンズのセットを含み、各レンズが各ダイオードと対応しており、
装置は、発光ダイオードと支持体との間に配置されたレンズ、特にフレネルレンズを含み、
装置は、少なくとも2mWの出力に相当する光を被写体上に生じさせるように適合された多数のダイオードを含み、
発光ダイオードは対物レンズの周囲にリング状に配置されている。
【0025】
より具体的には、本発明は、その目的として、顕微鏡、特に、本明細書で上記したような、共通のプレート上に配置(並置)されたサンプルを順に観測するための顕微鏡を有する。
【0026】
したがって、垂直軸に沿って自在であるこの観測面は、光軸に近接する対物レンズから、観測面とは反対側の面に位置する被写体の画像が検出器に合焦するように調節されるスペーサの長さによって決まる一定の距離のところにとどまる。
【0027】
本発明はさらに、その目的として、共通の支持体、特に共通のプレート上に配置された、特に並置されたいくつかのサンプルを順に観測する方法又は、より一般的には、一以上のサンプルを分析する方法であって、本明細書で定義したような装置の使用を含む方法を有する。
【0028】
本発明はまた、特に研究、診断、生成物バンクの工業的スクリーニングなどの用途のために一以上のサンプルを分析する、たとえば、核酸、ポリペプチド、脂質、オルガネラなどを分析又は検出するための、本明細書で定義したような装置の使用に関する。
【0029】
本発明は、例としてのみ記す以下の記載で、図面を参照することによってさらに容易に理解されよう。
【0030】
図1に示す分析装置11は、より具体的には、滴定(又は培養)プレートのウェルに含まれるサンプル(特に細胞)の蛍光を観測することを意図したものである。
【0031】
これは、主に、観測対物レンズ15及びサンプル支持体の垂直移動を自在にする、滴定プレート19を配置するためのステージ17を担持するベース13と、プレートの局部照射のための光源21と、対物レンズ15の背後に配置されたカメラ23と、カメラ23に接続されたデータ処理モジュール25、たとえばマイクロコンピュータとを含む。
【0032】
このような顕微鏡は、図2に見られるような、プレート19の隣接するウェル27に含まれるサンプルの迅速な観測に有用である。
【0033】
図2に示すように、使用されるプレートは、好ましくは、ウェル27の底を形成し、サンプルが観測される観測面を構成する連続した下面29を含む。ウェル27はプレートの上面で開口している。これらはほぼ円筒形であり、円形又は正方形の断面を有し、本質的に平坦である底(ウェルの底の下側部分)を有している。図2では、一辺約3mmの正方形のウェル384個を収容するプレートの断面が示されているが、装置は、他いかなるサイズにも適合することができる。
【0034】
使用されるプレートは一般に、96個、384個、864個又は1536個のウェルを収容する。典型的な寸法は、たとえば107mm×71mmである。このようなプレートは市販されている〔Nunc(デンマーク)、Greiner(ドイツ)、Costar、Falcon(米)など〕。
【0035】
以下、図1に戻る。
【0036】
ベース13は、たとえば、エピイルミネーションのための装備を有する倒立顕微鏡のベースである。これは、対物レンズ15の観測軸がほぼ垂直に延びるように対物レンズを支持するタレット31を含む。
【0037】
対物レンズ15は、好ましくは、たとえば1.25〜5倍の低い倍率を有する。有利には、2.5又は5倍の倍率を有する。倍率は、デフォルトとして、検出器を支持する細長いリングに配置されたレンズにより、検出器の寸法と被写体の寸法との比に近い値に調節される。対物レンズは大きな開口数を有する。特に、後者は、対物レンズの観測フィールドがウェルの底の全面積を覆うように適合される。
【0038】
ステージ17はベース13につながれている。これは、対物レンズ15に対してほぼ水平に保持される。このステージは、一般に知られるとおり、ベース13に取り付けられた保持構造33と、プレート19のための支持フレーム35とを含む。このフレームは観測軸に対してほぼ垂直な面に延びる。これはこの面で保持構造33に対して滑ることができる。これに関して、フレームは、平面に対して垂直な二つの方向に沿って延びるスライダの対の間で保持構造に対して誘導される。2個の電気的な伝動装置がこれら二つの方向におけるフレーム35の移動を保証する。フレームは支持体よりもいくらか大きく、たとえば0.1mm以下の余裕を有して、垂直動を自在にしている。
【0039】
データ処理装置25は、光源21、カメラ23及び配置ステージ17を制御するプログラムを実行する。特に、これは、対物レンズの正面でプレートへの各サンプルの連続配置及び各サンプルの画像の捕捉を保証する。
【0040】
装置25は、各サンプルの捕捉された画像を処理し、分析するソフトウェアを実行する。この処理は、たとえば、一次処理、たとえばピクセル図及びクラスター分析ならびに二次処理、たとえば励起補正、ウェル間の比較及び統計を含む。
【0041】
そのうえ、装置25は、プレートの1個又はいくつかのウェルに配置された基準蛍光ビーズに基づいて励起光の均一さを補正することができる。
【0042】
図2に示すように、フレーム35は、プレート19の外郭に沿って延びる四つの辺37を有する。辺37の寸法は、辺がプレートの縁39と近接するが、プレート19が観測軸の方向に自在に動くことを許すように適合されている。
【0043】
フレーム35は、観測期間外にプレート19の支持面を形成する周縁41を内側に有している。観測期間中は、プレート19は、この支持面から離れているか、せいぜい部分的にその上に載るだけである。
【0044】
本発明によると、スペーサを形成するスリーブ43が対物レンズ15につながれている。これは、後者を軸方向に刺し、その自由端で、観測されるサンプルを収容するウェルの底に近接するプレート19の下面を支持するための面45を形成している。スリーブ43の他端は対物レンズ15の端に載る。
【0045】
スリーブ43はほぼ切頭円錐形である。これは、対物レンズ15からサンプルの全面の照射及び観測を可能にする軸方向通路47を内側に形成している。通路の直径は、対物レンズに載る側のスリーブの端部から支持面45を形成するスリーブの自由端まで徐々に減少する。その直径は、たとえば12mm〜4.5mmの範囲である。通路47の高さは、たとえば約20mmである。これは、選択される対物レンズに依存して、たとえば10〜30mmの範囲であることができる。
【0046】
支持面45は平坦であり、観測されるサンプルを含むウェルの底の周囲にリング形の支持体を形成する。
【0047】
通路47は、対物レンズ15に載る側のスリーブの端部で、スリーブが対物レンズに載るところのリング形の面を形成する肩49を有する。
【0048】
照射源21は、灯具、レーザ又は発光ダイオードのセットによって形成される。これは、サンプルに光を照射して後者が蛍光現象によって特定の放射線を発するようにするために適合されている。
【0049】
使用されるフルオロフォア(fluorophores)は、サンプルの細胞標識、たとえば表面標識、膜内標識、細胞質標識、代謝標識(pH、呼吸)、非特異的又は特異的DNA及びRNA標識(Fish)又はポリペプチド標識(酵素、表面レセプタ、細胞質又は核タンパク質など)のためのフルオロフォアである。
【0050】
光源21に使用されるレーザは、たとえば、波長543nmのヘリウムネオンレーザ、波長が488nmに等しいアルゴンレーザ、波長が532nmに等しい固体デュアル周波数レーザ又は青〜赤の領域に画定される波長を有するレーザダイオードである。
【0051】
好ましい実施態様では、光源21は、波長が488nmに等しいアルゴンレーザにより、そのレーザの出力が25mWにセットされた状態で形成される。
【0052】
光源21によって発出された入射光を戻すためのプリズム51が対物レンズの背後に配置されて、入射ビームを対物レンズ15の光軸に沿ってサンプルの方向に向ける。したがって、励起ビームは対物レンズを透過して、エピフルオレセンス(epifluorescence)によるサンプルの観測を保証する。図2で明確に示すため、光源21及びカメラ23の光軸は平行に示されているが、実際には、互いに対して垂直である。
【0053】
一つの変形では、照射源によって発されたビームは、ミラー又は光ファイバによってサンプルに誘導され、対物レンズを透過することなくサンプルを照らすことができる。
【0054】
カメラ23は、有利には、一般にCCD検出器と呼ばれる、電荷結合検出器のマトリックスを含む。これは、サンプルから蛍光によって発される放射線に感受性であり、この放射線を表す画像を生成するように適合されている。
【0055】
カメラは、サンプルの完全な画像を同時に捕捉することができるように選択される。すなわち、その観測フィールドは、対物レンズ15によって形成されるビームの変形を考慮しても、ウェルの底を覆うのに十分な大きさである。
【0056】
有利な方法では、カメラは、捕捉時間を調節する可能性を提供し、バックグラウンドノイズを減らすために検出器冷却装置を有する。
【0057】
カメラは、その光軸が観測軸に対して垂直な状態で配置される。傾斜したプリズム又はミラー53が対物レンズ15の背後に配置されて、ビームが対物レンズを出てカメラ23に向かうときビームを逸らせる。また、ダイクロイックフィルタを挿入して励起光を除去することもできる。
【0058】
たとえば、カメラの軸が観測軸と合致する他のアセンブリが可能である。
【0059】
プレートの内容物を観測するために、配置手段は、各サンプルを対物レンズの前へと連続的に動かすため、観測軸に対して平面でプレートの移動を保証する。この移動の間及びサンプルの実際の観測の間、プレートは、それ自らの重さにより、スリーブ43の端部に当接して保持される。実際、その構造のおかげで、配置ステージは、観測軸の方向でプレートの上への自由な余裕を許す。このとき、プレートはせいぜいステージの縁41に部分的に載るだけである。
【0060】
配置機構の作用の下でプレートを移動させる間、プレートは、プレートが載るスリーブの端部に形成された支持面45の上を滑る。
【0061】
観測中、観測されるサンプルはすべて、プレートの観測面上のスリーブによって画定される支持区域、すなわち、光軸を中心にする区域の中に位置する。したがって、サンプルと対物レンズとの間で形成される距離は、プレートの観測面の平坦度にかかわりなく、プレート上のすべてのサンプルに関して同じである。実際、この距離はスリーブ43の長さのみによって固定される。
【0062】
この方法で、対物レンズは、サンプルごとに自動合焦機構によって合焦し直す必要はなく、これが、共通のプレート上のサンプルのセットの合計分析時間を相当に減らす。
【0063】
さらには、カメラ23の観測フィールドが光源21の励起フィールドと合致し、光源がウェルの底全体、ひいてはサンプル面全体を覆うため、サンプルを掃去する必要なく、サンプルの完全な画像を同時に捕捉することができる。したがって、画像捕捉が迅速に起こる。
【0064】
図3に示す変形では、スリーブ143は、第一の部分143Aと第二の部分143Bとをねじで合わせたもので構成されている。スリーブ143の第一の部分143Aは対物レンズ15に取り付けられる。第一の部分143Aは調節可能であり、対物レンズ15に載り、それを覆う間、たとえばロックねじ144によって固定される。これはまた、観測軸X−Xを中心にしたねじ付き開口146を有する。ほぼ切頭円錐形を有する第二の部分143Bは、第一の部分143Aのねじ付き開口146に適合した、より大径のねじ付きベースを有する。
【0065】
したがって、対物レンズ15上のスリーブ43の第一の部分143Aの支持面と、支持体の観測面上の支持体との距離は、光学系の被写界深度よりも高い精度、たとえば50ミクロンで調節することができる。
【0066】
ロックねじ144及びスリーブ143の二つの部分143A、143Bのねじ接続を使用して対物レンズ15と、支持体19上のスリーブ143の支持面145との距離を調節するための手段を記載した。
【0067】
スリーブ143の高さは、その自由端に形成される支持面145の位置が、スリーブ143の非存在でプレート19の下面がフレームの縁41に載るときのプレート下面の平均外面の位置よりも極わずかに高いような高さである。したがって、支持面145は、有利には、プレートの下面の平均面に対して0.3〜0.5mm突出する。
【0068】
これらの条件の下でもプレート19はスリーブの表面145に載る。特に、この支持は、観測されるサンプルを収容するウェルの底に近接するところで起こる。これは、観測されるウェルの底の全周で、ただしのその外側で起こり、それによって底の全面をサンプルの観測のために空けておく。
【0069】
次に、光源が発光ダイオード261の群によって形成されるもう一つの好ましい実施態様を示す図4を参照する。これらのダイオードによって発される光は、個々のレンズ263によってほぼ平行にされたのち、案内システム、好ましくはフレネルレンズ267によってサンプルに送られる。発光ダイオードは、たとえば、引用例として含める、歯科学の分野における樹脂の重合のための欧州特許出願EP1031326号に記載されている。
【0070】
驚くべきことに、このような光学アセンブリを本発明のサンプルの照射に適合させることができることが見いだされ、本明細書に記載する発明は、はじめて、分析されるサンプルに光を照射するための発光ダイオードの使用を提案する。従来技術で使用される光源に比較したこのタイプの光源の利点は数多く、たとえば、特に、発光の安定性及び単色性、光源が非干渉性であって、干渉又は縞を生じさせるおそれのあるレーザコヒーレンスの問題を回避できること、使用の簡単さ、速やかな点灯、異なる波長の使用の可能性などである。
【0071】
従来の発光ダイオードは、一般に2〜10mW、より典型的には3〜5mWの発光出力を有する。本発明の範囲内での利用の場合、サンプルは、好ましくは、約1〜10mWの出力で照射され、そのためには、本発明のダイオードのセットは、有利には、2〜50個、より一般的には5〜40個、たとえば5〜20個のダイオードを含む。ダイオード装置の出力が低め、特に0.5mWのオーダであってもよいことが理解されるが、その場合、サンプルの露光時間を増す。
【0072】
スペーサ243は主に、光源269の支持体と、フレネルレンズ267が取り付けられている切頭円錐形の、好ましくは金属製のキャップ270とで形成されている。
【0073】
特に有利な実施態様は、光源支持体269上で発光ダイオード261を対物レンズ15の周囲にリングの形に配置することからなる。前記支持体269は、対物レンズ15の上に観測軸X−Xに対して直交に配置されたリング形のインサート271を有する。この結果、蛍光から励起光を分離しやすくする。有利には、各ダイオード261にはレンズ263が取り付けられ、ダイオード261によって発された光を互いに対して平行にする。
【0074】
好ましい実施態様では、発光ダイオード261は異なる波長で発光し、同じサンプルを異なる波長で順に照らすことができる。たとえば、470±15nmで発光する第一のダイオード及び550±15nmで発光して種々のフルオロフォアを励起するダイオードが選択される。この場合、装置は、各所望の波長のダイオード2〜50個のセットを含む。
【0075】
観測されるサンプルを収容するウェルの底に当たる入射光の幅は、ビームがウェルの全面を同時に照らすような幅である。したがって、サンプルの全面が同時に励起される。
【0076】
光源のリング形アセンブリの場合、三つの軸―照射、観測及びカメラ―が一致することができる。
【0077】
次に、図5を参照して、本発明のもう一つの実施態様を記載する。
【0078】
この具体的な実施態様は、フィルタ又は他の不透明な支持体に規則的に配置された付着物の形態にあり、下からではなく上から読み取られるサンプルに関する。この場合、一定の厚さの支持体319を使用し、その上にサンプルを直接付着させてもよいし、その上に、サンプルを予め配置したフィルタ膜を配置する。光学装置は、前の図を参照して記載した構造を逆にした場合と同じであるが、焦点を維持するための装置は、支持体319の底に同じ高さに被着し、それをわずかに持ち上げる剛性の先端又はスペーサ343からなる。先端343は、対物レンズ15に対して固着された部品、たとえばベース344に堅く固定されて、サンプルと対物レンズ15との距離を不変にする。この実施態様では、支持体319上の先端343の支持面345は、対物レンズ15及び観測面とは反対側の支持体面に載る。
【0079】
観測面と対物レンズとの間に一定の距離を維持するためのスペーサは、図2を参照して記載したスペーサと類似していることが理解される。
【0080】
本発明の装置及び方法は、当業者にはよく知られる技術によって標識された種々の性質及び起源のサンプルを分析するために使用することができる。サンプルは特に、哺乳動物細胞(動物又はヒト、たとえば神経、腫瘍、免疫細胞など)、細菌細胞、植物細胞、酵母、病原性有機体細胞、生物学的標本又はサンプルのウイルスなどを含むことができる。方法及び装置は、ポリペプチド、核酸、脂質などを分析又は検出することに適合される。これらは特に、たとえば生成物の効能、選択性又は毒性の高スループット試験において細胞集団に対する試験化合物、特に生成物バンクの効果を計測するのに有用である。
【0081】
したがって、特定の実施態様で、本発明は、等しく、本明細書で上記したような装置を使用する高スループット分析(又はスクリーニング)の方法、より具体的には、サンプルが、細胞機能(たとえば増殖、成長、成熟、分化、死滅、生存、アポトーシスなど)を表す蛍光標識と接触して配置された細胞の集団からなり、プレートの個々のウェルの中で、試験集団の化合物と接触して配置され、これらの化合物が、観測される蛍光標識の強さの変化を生じさせる方法に関する。細胞集団は、たとえば、ニューロン、特にヒト又は動物起源のニューロンの集団である。
【0082】
特定の実施態様では、蛍光標識を、細胞抗原と対応する抗体に接合する。このような接合した抗体は市販されており、たとえば、Immunotech社(フランス、Marseilles)によって製造されるものである。
【0083】
もう一つの実施方法では、本発明は、一以上のサンプル中の細菌の存在(又は量)を検出する方法であって、各サンプルを細菌マーカと接触させて配置することと、本明細書で上記したような装置によって標識の存在を分析することとを含む方法に基づく。このようなマーカは、細菌に対して特異性が高いもの、たとえば、蛍光標識と対応する細菌ゲノムに特異的な核酸プローブであってもよいし、非特異性のもの、たとえばアクリジンオレンジ及びすべての核酸ステインであってもよい。これらは市場で入手しやすい。たとえばMolecular Probes社(米国オレゴン州Eugene)のカタログを参照。
【0084】
もう一つの実施態様によると、本発明は、一以上のサンプル中のウイルスの存在(又は量)を検出する方法であって、各サンプルをウイルスに特異的なマーカと接触させて配置することと、本明細書で上記したような装置によって標識の存在を分析することとを含む方法に基づく。
【0085】
さらなる実施態様によると、装置は、蛍光の経路に沿って、スペクトル領域を画定するフィルタ、たとえば4種までの異なる蛍光標識を488nmの単一励起で使用し、フローサイトメトリーを実施することを許す530、585及び650ナノメートルのダイクロイックフィルタを含む。このような標識は、同じ細胞でいくつかのパラメータの分析を可能にする。同様に、励起ビームは、二つの光源を、ダイクロイックミラーによって同時に、又は通常の可動ミラーによって、もしくはリング形の光源を有する装置に関して記載した励起の立体角の分離によって連続的に(マルチパラメータ分析の可能性をさらに拡大する)、関連させることができる。サンプルの移動なしに連続的な捕捉を実施するのならば、ピクセル単位の発光相関分析を実施することができる。
【0086】
本発明は、等しく、ビーズ上の標識、特にタンパク質−タンパク質相互作用、免疫複合体、ハイブリダイゼーションなどに使用することもできる。
【0087】
いくつかの波長における捕捉モードは、いくつかのカテゴリーの粒子を区別することができるため、ここでは特に有利である。これらの粒子の大きさが均一であるならば、たとえば約10の異なるレベルで定量された量の蛍光標識を提示する粒子を区別することができる。このような粒子は、分析反応、たとえば免疫分析の場所であってもよい。粒子の各カテゴリーと対応する反応は、すべての反応について同様に、別の波長で発光する別のマーカによって定量することができる。このようにして、区別しうる粒子のカテゴリーの数と同じだけ多くの異なる分析反応を記録することができる。
【0088】
このタイプの粒子のさらなる使用は、コンビナトリアル合成法と関連するときのコード化である。粒子の分析は、対応する化合物の真の反映であり、同定は、計測が実施された実験室の外で、電子データ転送によって制御される。
【0089】
もう一つの利用方法では、蛍光粒子の均一な集団を使用して、観測フィールド全体で均一ではない励起エネルギーの補正面を画定する。特に、レーザはエネルギーのガウス分布を示す。各粒子によって再び放出されるエネルギーの計測は、その粒子が位置する点における励起エネルギーのレベルを反映する。少数の粒子が観測面上にランダムに分布している状態で、未知のサンプルで観測されたピクセルレベルを正規化するように働く面を補間によって画定することが可能である。また、均一な発光面をこの正規化に使用することもできる。この処理は、反応性粒子又は細胞における反応を定量したいとき、必要である。
【0090】
本発明はさらに、特にチップ、マイクロアレイなどでプローブを用いるハイブリダイゼーションののち核酸付着物を分析するために使用してもよい。特に、これらは、細胞又はサンプルに由来し、蛍光分子で標識された対応するDNA又はRNAシーケンスによるハイブリダイゼーションの後のDNAの付着物であってもよい。このような付着物は、好ましくは、装置によってすべて一度に読むことができる5000個までの付着物の規則的な配列である。並置された付着物のいくつかのブロックを順に読むこともできる。
【0091】
例示的であり、決して限定的ではないとみなすべき以下の例で本発明の他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
【0092】
例1
以下を含む本発明の装置
MWIB蛍光キューブ及びUMPLFL ×5対物レンズを備えたオリンパスIX−50倒立顕微鏡シャーシ
Spectra-Physics社の、488nm、25mWで発光するアルゴンレーザ
冷却式Hamamatsu C5985カメラ及びその制御装置。このカメラは、10-4秒〜5分の広範囲の捕捉時間を有する。本発明にしたがって通常に使用されるとき、捕捉時間は0.1〜1秒である。解像度は、0〜255の番号を付けた256のレベルで376,151ピクセルである(8ビット出力)。検出器を室温よりも20℃低く冷却して、10光子の感度を保証する。
Lang社の、2個のMarshauserテーブル120×100mm及びそれらの制御装置のセット、
Nunc社製384ウェルプレートを保持するようにセットされたプレートホルダーフレーム及びプレートをレーザビーム及び周囲光から遮蔽するための黒い有機ポリマープレートカバー
2個の収束レンズ、空間周波数フィルタ(コリメータ)直径30ミクロンを含む、レーザビームを合焦させるための光学系
対物レンズを黒い有機ポリマーで覆うスリーブの形態のスペーサ
種々の部品及び開かれたときレーザビームのカットを保証する安全カウルを支える金属プレート
Soft Imaging System社(ドイツ、Munster)のAnalySISソフトウェアを作動させるPCマイクロコンピュータ
【0093】
例2
本発明による、384ウェルプレートにおけるニューロン培養及び計数
14日齢のラット胎児から脊髄を切除したのち、欧州特許出願EP99403092.2に記載の方法にしたがってニューロンを精製した。
【0094】
精製したニューロンを、Biomek 2000ロボットを使用して、プロトコルで記載したように事前に処理しておいた384ウェルプレートに播種した。
【0095】
ニューロンがウェルの底に被着するとすぐ(30分〜1時間後)、ロボットが試験分子で細胞を処理した。
【0096】
4日間の培養ののち、生きた細胞に浸透したのち蛍光を発するカルセインAM(Molecular Probes社)で培養物を処理することからなる生存試験を実施した。
【0097】
ウェル中に存在する各細胞によって発された蛍光を本発明の分析装置によって検出した。384個のウェルに対する画像捕捉を、自動化した手順で、ウェルあたり0.2秒の露光時間で実施したのち、自動的に分析した。全実行時間は約14分であった。結果を表形式で表示して、ウェルあたりのニューロン計数を示した。以下の表は、プレートの外郭及び中央に対応する選択された領域における計数結果のサンプリングを、位相差顕微鏡を使用して目視で得られた計数に比較して提示する。結果の良好な一致は、自動化分析の間の合焦の規則性を証明する。
【0098】
【表1】
Figure 0004868684
【0099】
例3
本発明による蛍光ビーズの計数
直径10μmに較正された蛍光ビーズ「Flow check fluorospheres」(Beckman Coulter社、米国、Miami)の懸濁液を使用した。Biomek 2000ロボットピペッタ(Beckman社)によって、ウェルあたり平均50個のビーズ濃度でビーズをプレートの半分のウェル(ウェル1〜192)に入れ、ウェルあたり平均100個のビーズ濃度でビーズをプレートのもう半分のウェル(ウェル193〜384)に入れた。ビーズを沈降させたのち、技術者が目視で計数した(プレートの異なる区域で濃度あたり10ウェル)。そして、分析装置によってプレートを読み、結果を比較した。自動化計数が実際に予測平均値を出し、標準偏差がポワソン分布と完全に合致していることがわかった。目視で計数したウェルは、自動化計数結果と完璧に合致していた。
【0100】
【表2】
Figure 0004868684
【0101】
例4
以下を含む本発明の装置
MWIB蛍光フィルタキューブ及びUplanFl ×4 /0.13対物レンズを備えたオリンパスIX−50倒立顕微鏡シャーシ
オリンパスが蛍光励起灯を配置する地点でシャーシの背後に配置された、Light Technologies社(フランス、Marseilles)の、470±15nmで発光する青色発光ダイオード20個を含む光源
例1のものと同一の、冷却式Hamamatsu C5985カメラ及びその制御装置 Prior Instruments社(英国、Fulburn)の、X−Y Prior Proscan 120×100mmモータ駆動テーブルシステム及びその制御装置
対物レンズを黒い陽極酸化アルミニウム合金で覆う調節可能なスペーサ
Trophos社(フランス、Marseilles)の捕捉及び計数ソフトウェアを実行するPCマイクロコンピュータ
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分析装置の斜視図である。
【図2】 本発明の第一の実施態様による図1の分析装置の、培養プレートの領域における、観測軸を含む垂直断面図である。
【図3】 本発明の第二の実施態様による、対物レンズ及びスペーサを形成する対物レンズカバーを単独で示す同様な図である。
【図4】 本発明の第三の実施態様による、対物レンズ及び光源(発光ダイオード)を組み込んだ調節可能な対物レンズカバーの同様な図である。
【図5】 本発明の第四の実施態様による、顕微鏡の観測軸及び特に焦点を維持するための対応するスペーサを垂直組み立て配置(上から観測)で含む垂直断面図である。

Claims (21)

  1. サンプル支持体(19、319)上に配置された一以上のサンプルを観測又は分析するための装置であって、観測軸(X−X)に沿ってサンプルの少なくとも一部分を観測するための対物レンズ(15)と、サンプルの少なくとも一部分を照射するための手段(21)と、対物レンズ(15)の出力で画像を捕捉するための手段(23、25、53)とを含み、前記装置は、
    サンプル支持体(19、319)を保持する周縁(41)を含むステージ(17)であって、サンプル支持体(19、319)を観測軸に対して直角な面で移動させ、サンプル支持体(19、319)の観測軸に沿った移動を自在にするステージ(17)と、
    観測される各サンプル又は各サンプルの一部分に対物レンズ(15)の合焦を維持するためのサイズ及び位置を有するスペーサ(43、143、243、343)であって、サンプル支持体(19、319)の下方に配置され、サンプル支持体(19、319)がその上で支持を受け、観測軸によって中心を合わせられ、観測される各サンプル又は各サンプルの一部分を取り囲み、サンプル支持体(19、319)の底面と接触する上面(45、145、345)を有し、対物レンズ(15)に対し固定位置に位置づけされて、サンプル支持体(19、319)が、ステージ(17)によって観測軸(X−X)に対して直角な面で移動されている間に、対物レンズ(15)と、サンプル支持体(19、319)上に配置された観測される各サンプル又は各サンプルの一部分との間に、前記サイズに応じた一定の距離を観測軸(X−X)上で維持するスペーサ(43、143、243、343)とをさらに含む装置。
  2. 対物レンズ(15)に対する前記固定位置にあるスペーサ調節(143A、143B)してロック(144)するための手段を含む、請求項1記載の装置。
  3. サンプル支持体(19)が、96個、384個、864個又は1536個のウェルを含むプレートである、請求項1又は2記載の装置。
  4. スペーサ(43、143、243)が、観測軸(X−X)に沿って延びるスリーブを含み、スペーサ(43、143、243)の上面が、スリーブ(43、143、243、343)の端部にあるリング形区域(45、145)によって形成されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の装置。
  5. 捕捉手段(23、25、53)及び照射手段(21)が、サンプルを保持するプレート上に配置された基準蛍光ビーズの観測に基づいて照射ビームの均一さを補正するための自己較正手段を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の装置。
  6. 照射手段(21)が、サンプルの大部分を照射するとともに、対物レンズ(15)及び捕捉手段(23、25、53)が、サンプルの大部分を同時にカバーする観測フィールドを提供する、請求項1〜5のいずれか1項記載の装置。
  7. 照射手段(21)が、灯具又はレーザで構成された少なくとも一つの光源を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の装置。
  8. 照射手段が、一組の発光ダイオード(261)で構成された少なくとも一つの光源を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の装置。
  9. 前記光源が、少なくとも二つの異なる波長で発光する発光ダイオード(261)を含む、請求項8記載の装置。
  10. 光源によって発された光をサンプル又はその一部分に収束させる少なくとも一つのレンズ(263、267)を含む、請求項8又は9記載の装置。
  11. 一組の個別的なレンズ(263)を含み、各レンズが各ダイオード(261)と関連づけられている、請求項10記載の装置。
  12. 発光ダイオード(261)とサンプル支持体(19)との間に配置されたレンズ(267)、特にフレネルレンズを含む、請求項10又は11記載の装置。
  13. 少なくとも2mWの出力に相当する光を被写体に当てる多数のダイオード(261)を含む、請求項8〜12の1項記載の装置。
  14. 発光ダイオード(261)が対物レンズ(15)の周囲にリング状に配置されている、請求項8〜13のいずれか1項記載の装置。
  15. 前記光源(261)がスペーサ(243)につながれている、請求項7〜14のいずれか1項記載の装置。
  16. スペーサ(43、143、243)が、サンプル支持体(19)と対物レンズ(15)との間に配置される、請求項記載の装置。
  17. スペーサ(43、143、243)が対物レンズ(15)によって保持されている、請求項16記載の装置。
  18. 対物レンズ(15)が、サンプル支持体(319)の上方に配置され、スペーサ(343)が、観測軸(X−X)中で、サンプル支持体(19)の下方に配置され、その結果、サンプル支持体が、スペーサ(343)の上支持面に載り、スペーサが、対物レンズ(15)に対して固定された一部分(344)につながれている、請求項1〜14のいずれか1項記載の装置。
  19. 照射手段が、光ビームをスペーサ又はスリーブ(43)を通して案内するための手段(51)を含む、請求項1〜18のいずれか1項記載の装置。
  20. 光ビームを案内するための手段が光ファイバを含む、請求項19記載の装置。
  21. 顕微鏡(11)、並置された複数のサンプルを順に観測するための顕微鏡で構成されている、請求項1〜20のいずれか1項記載の装置。
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