JP4868325B2 - 使用済み食用油の油カス沈澱器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用又は業務用の使用済み食用油の油カス沈澱器(以下、沈澱器という)に関する。詳細には、使用後の食用油から大粒の油カスを除去した後に収容し、微細な油カスを沈澱させて再生し、再使用時に沈澱した油カスが混入しないように上澄油を注出するようになつた沈澱器に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭用の沈澱器において、底部側内面が鉛直状で、断面形状が円形又は多角形等である容器からなり、使用時には傾けて注出口から上澄油を注出するものが知られている。業務用の沈澱器においては、家庭用と同様に底部側内面が鉛直状である容器からなるもの、底部側内面が漸次縮小するように傾斜状である容器からなり、使用時には底部側に取付けられた注出口から上澄油を注出するもの(例、実公平7−33848号公報参照)等が知られている。これらの沈澱器によれば、微細な揚滓、異物等の油カスが底部に沈澱し、清浄な上澄油が上部に貯溜されるが、再使用時に沈澱した油カスが上澄油に混入する傾向がある。
【0003】
そこで、家庭用については、沈澱器の内部に仕切板を傾斜又は水平に取付け、再使用時に沈澱した油カスを仕切板で遮ぎるようになつたもの(例、特公昭63−31206号公報参照)、注出口側の下方側面又は底部側の側面を外方に突出した膨出部に形成し、再使用時に沈澱した油カスを膨出部で貯溜するようになつたもの(例、特開昭63−252117号公報、特公平3−71888号公報参照)等が提案されている。業務用については、注出口の下流に濾過器を設け、再使用時に上澄油に混入した油カスを濾過器で除去するようになつたもの(例、特開平10−316993号公報参照)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記各提案のものは、油カスの混入を十分抑制し得ず、抑制しようとすれば上澄油を十分利用し得ず、また取扱いが繁雑になる等の問題点がある。例えば、家庭用のものは、沈澱器を移動したり傾けた時に沈澱した油カスが巻き上がり、上澄油に混入することがある。そのため、沈澱器を静かに取扱い、あるいは油カスの流出直前で上澄油の注出を停止することが必要である。業務用のものは、濾過器の管理を適切に行う必要があり、取扱いが繁雑になる。また、沈澱器とフライヤー等の調理器具との配置関係によつては吸入管を上方から挿入して吸引注出せねばならぬことがあるが、沈澱した油カスを吸引しないように吸入管を操作する必要があり、また上澄油の多くを取り残さざるを得ないことがある。
【0005】
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、その課題は、簡便な操作により油カスの混入を抑制し、上澄油を無駄なく再使用し得る使用済み食用油の沈澱器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、上澄油を貯溜する貯油部と油カスを貯溜する沈澱部とを分離し得るように設けることにより、再使用時における油カスの巻き上げを抑制し、上澄油に混入し難いようにしている。また、貯油部と沈澱部とを遮断・連通するように仕切弁を設けることにより、再使用時に仕切弁を閉じて貯油部と沈澱部とを遮断し、油カスが沈澱部から貯油部に流出しないようにしている。
【0007】
本発明の沈澱器は、底部側内面が縮小するように傾斜状で、底部に油カス導入口を有する上澄油を貯溜する貯油部と、貯油部の直下で油カス導入口に接続して設けられた油カスを貯溜する沈澱部とを備えている。沈澱部は、油カス導入口に接続された油カス導入管を介して貯油部の直下に設けられていてもよい。貯油部と沈澱部とを遮断・連通するように仕切弁が設けられていることが好ましく、再使用時に仕切弁を閉じることにより沈澱部を貯油部から確実に遮断して分離し得る。貯油部の底部側内面の一縦断面形状が円弧状である場合には、仕切弁が油カス導入口を開閉するように底部側内面に沿つて上下に摺動可能に設けられていてもよい。その際、上澄油排出口が油カス導入口に隣接して底部側に形成され、仕切弁が油カス導入口及び上澄油排出口を開閉し、一方を開放する時には他方を閉止するように底部側内面に沿つて上下に摺動可能に設けられ、底部側内面が鉛直状である容器に装着して使用する時にこの容器の内面に密着するように、シール部が貯油部の上縁外方に突出して設けられていてもよい。
【0008】
また、本発明の沈澱器において、沈澱部は貯油部に着脱自在に接続されていてもよく、油カスの排出及び貯油部と沈澱部の洗浄を簡便に行い得る。その際、沈澱部の外側に漏出油受部が形成されていることが好ましく、沈澱部を取外す時に貯油部等から落下する油をこぼれないように受取り得る。沈澱部は、どのような形態のものでも底部が着脱自在になつていることが好ましく、油カスの排出及び貯油部と沈澱部の洗浄を簡便に行い得る。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1及び図2は、第1実施形態の概念的説明図で、業務用の沈澱器を示す。図1及び図2において、1は沈澱器、2は上澄油を貯溜する貯油部、3は油カスを貯溜する沈澱部、4は蓋、5は再使用時に上澄油を注出する注出管、6は開閉自在な止栓である。貯油部2は、上部が円筒状で底部側が漸次縮小するような傾斜面、例えば逆円錐台状傾斜面で形成され、底部に油カス導入口7が形成されている。貯油部2の下方には、油カス導入口7と同一内径の菅状の第1取付部8が設けられている。沈澱部3は、円筒状で、底部9がねじ結合により着脱自在に取付けられている。沈澱部3の容積は、例えば沈澱器1の定格容積の約5パーセント程度に設定されているが、水を予め沈澱部3に入れておく場合や水を散布しながら食用油を沈澱器1に注入する場合等においては供給する水量との関係に応じて設定される。沈澱部3の上部には菅状の第2取付部10が設けられており、第2取付部10を第1取付部8の外側にねじ結合し、沈澱部3が油カス導入口7に連通するように貯油部2の下方に接続されている。また、沈澱部3の上部外側に第2取付部10を取り囲むように立設された遮壁11により漏出油受部12が形成されている。
【0010】
図1及び図2に示す沈澱器1の作用を使用方法と併せて説明する。使用後の食用油から大粒の油カスを除去し、蓋4を取り除いて上方の開口から注入し、又は図示されていない注入管で注入する。注入後、蓋4を閉じ、再使用時まで放置する。放置している間に食用油中の油カスが沈降して再生される。油カスは、一部が直接に、他は貯油部2の底部側の傾斜面に沿つて滑り、油カス導入口7を通過して沈澱部3に貯溜される。そして、油カスのない上澄油は、貯油部2に貯溜される。上澄油を使用する食用油の再使用時には、止栓6を開いて上澄油を注出管5から流出させる。上澄油の流出により貯油部2内に流動が生じるが、沈澱部3が油カス導入口7で貯油部2から分離されているため、前記流動による沈澱部3への影響はほとんど生じない。すなわち、沈澱部3内の油カスを含む食用油はほぼ静止状態にあり、油カスが巻き上がつて貯油部2に流出することがなく、上澄油は油カスの混入が無い状態で流出する。また、上澄油の流出時に沈澱部3からの油カスの流出が無いことから、油カス導入口7に近い位置に注出管5を設けることができ、上澄油の残留量を減少して無駄なく使用し得る。沈澱器1とフライヤー等の調理器具(図示せず)との配置関係によつて注出管5によらず上方から吸入管等(図示せず)を挿入して上澄油を吸出する場合でも、吸入管等(図示せず)を貯油部2の底部近くまで挿入することができ、上澄油を無駄なく使用し得る。
【0011】
沈澱部3の油カスを含む食用油は、使用後の食用油の再生処理毎に廃棄するが、1回当たりの油カス沈澱量が少ない場合には数回毎に廃棄してもよい。廃棄する場合、第1取付部8と第2取付部10のねじ結合を解除し、沈澱部3を貯油部2から取り外す。その際、貯油部2に残留する上澄油が第2取付部10内に流下し、第2取付部10から溢れたものは漏出油受部12に流入するため、油漏れを生じることなく清潔に沈澱部3を取り外し得る。沈澱部3の取り外し後、逆さにして排出するが、逆さにした状態で底部9を取り外して排出してもよい。洗浄する場合、沈澱部3を取り外し、貯油部2については上方から熱湯等を噴射して洗浄する。沈澱部3については、底部9を取り外して行う。
【0012】
以下において図3〜図13に示す他の実施形態について説明するが、図1及び図2におけると同一の符号は同一の機能部材を意味している。先ず、図3及び図4は第2実施形態の概念的説明図で、沈澱部3内に貯油部2と沈澱部3とを遮断・連通する仕切弁13が設けられている点を除けば、第1実施形態と同一の構成になつている。沈澱部3は、図3に示すように一縦断面形状が上向きの円弧状で、直交する縦断面形状が図4に示すように矩形状であり、矩形状の底部9が係合部材(図示せず)により着脱自在で密封状に取付けられている。沈澱部3内には、第2取付部10との接続口いいかえれば油カス導入口7を開閉するように仕切弁13が設けられている。仕切弁13は、円弧状体からなり、沈澱部3の円弧状傾斜面の中心線回りを回転する操作軸14に一体に取付けられている。そして、ハンドル15による操作軸14の回転により、沈澱部3の円弧状傾斜面に沿つて図3に実線で示す閉止位置と二点鎖線で示す開放位置間を移動するようになつている。漏出油受部12は、第2取付部10の上端を囲むように立設された遮壁11で形成されている。なお、沈澱部3は、上部が球面状になつたものでもよく、その際には仕切弁13は沈澱部3の形状に対応した球面状となる。
【0013】
第2実施形態の作用及び使用方法は次の通りである。再使用時までは、仕切弁13を図3に二点鎖線で示す開放位置に保持し、第2取付部10との接続口を開放し、貯油部2と沈澱部3とを連通状態に維持する。沈澱器1に収容された食用油は、油カスが第1実施形態と同様にして沈澱部3に沈降して貯溜され、上澄油が貯油部2に貯溜される。再使用時には、仕切弁13を図3に実線で示す閉止位置に移動し、第2取付部10との接続口を閉じる。これにより、沈澱部3と貯油部2とが遮断され分離される。従つて、貯油部2の底部側に取付けられた注出管5から上澄油を流出させる場合は勿論のこと、上方から吸入管(図示せず)を挿入して吸出させる場合等でも、仕切弁13により沈澱部3の油カスを貯油部2に流出させず、油カスの混入のない状態で、しかも上澄油を貯油部2にほとんど残留させることなく使用し得る。なお、油カスの廃棄は、沈澱部3を取り外して行うが、仕切弁3を図3に二点鎖線で示す開放位置に移動し、沈澱部3を逆さにし又は逆さにした状態で底部9を取り外して行つてもよい。
【0014】
図5及び図6は、第3実施形態の概念的説明図で、沈澱部3と仕切弁13の構成を除けば、第2実施形態と同一の構成になつている。沈澱部3は、円筒状で、底部9がねじ結合により着脱自在に取付けられている。仕切弁13は、油カス導入口7と同一形状の弁孔16を有する平板状体からなり、沈澱部3の上部外側に第2取付部10と交差して水平移動するように設けられている。そして、図5に示す状態で第2取付部10の通路を開放し、図5における右方向移動で閉じるようになつている。なお、第3実施形態の作用、使用方法は、第2実施形態と同様である。
【0015】
図7及び図8は、第4実施形態の概念的説明図で、貯油部2と沈澱部3とを油カス導入管17で接続し、仕切弁13を油カス導入管17内に設けた点を除けば、第2実施形態と同一の構成になつている。油カス導入管17は、管状の第3取付部18を第1取付部8の外側にねじ結合して貯油部2に接続し、菅状の第4取付部19を第2取付部10の内側にねじ結合して沈澱部3に接続し、貯油部2と沈澱部3とを連通して接続するようになつている。油カス導入管17の中間にはその通路と交差して円筒状面からなる弁室20が形成され、弁室20には油カス導入管17の通路を開閉する仕切弁13が設けられている。仕切弁13は、円弧状体からなり、弁室20に回転自在に設けられた操作軸14に一体に取付けられている。そして、ハンドル15で操作軸14を回転することにより弁室20の円筒状面に摺動しながら図7に実線で示す閉止位置と二点鎖線で示す開放位置間を移動するようになつている。なお、第4実施形態の作用及び使用方法は、第2実施形態と同様である。
【0016】
図9及び図10は、第5実施形態の概念的説明図で、仕切弁13の構成の点を除けば、第4実施形態と同一の構成になつている。仕切弁13は、弁室20の円筒状面に対応した円柱状体からなり、この円柱状体の軸線と交差して油カス導入管17の通路と同一径の弁孔16が形成されている。仕切弁13は、弁室20の円筒状面に摺動して回転するように収納され、ハンドル15で操作軸14を回転することにより、図10に示すように弁孔16が油カス導入管17の通路と交差して閉止する閉止位置と、90度回転して弁孔16が油カス導入管17の通路と合致して開放する開放位置とに移動するようになつている。なお、第5実施形態の作用及び使用方法は、第2及び第4の実施形態と同様である。第4及び第5の実施形態については油カス導入管17に仕切弁13が設けられ、長期間放置する場合には仕切弁13を閉じることにより、沈澱部3における油カスの変質等による上澄油への影響をも抑制し得るが、仕切弁13が設けられてなくてもよい。油カス導入管17により貯油部2が沈澱部3から分離されるため、通常の期間で再使用する場合には上澄油の流出時における油カスの混入を十分抑制し得る。
【0017】
図11及び図12は、第6実施形態の概念的説明図で、仕切弁13を有する家庭用の沈澱器を示す。貯油部2は、上部の横断面形状が矩形状で、底部側の1縦断面形状が円弧状、すなわち一方の対向する2面が下向きの円弧状傾斜面で、他方の対向する2面が鉛直面で形成されている。また、底部には矩形状の油カス導入口7が形成されている。沈澱部3は、貯油部2の下方に設けられ、油カス導入口7を上縁とする凹状に形成されている。仕切弁13は、貯油部2の底部側の円弧状傾斜面に対応した円弧状体からなり、円弧状傾斜面の中心線回りに回転自在に設けられた操作軸14に一体に取付けられている。そして、ハンドル15による操作軸14の回転により円弧状傾斜面に沿つて摺動し、図11に実線で示す油カス導入口7を閉じる閉止位置と二点鎖線で示す開放位置間を移動するように設けられている。なお、沈澱部の底部9は、第2実施形態と同様に係合部材(図示せず)で着脱自在で密封状に取付けられている。21は注出口、22は注出口キャツプ、23は握り部である。
【0018】
第6実施形態の作用及び使用方法を次に説明する。再生処理時においては、仕切弁13を開放位置に維持し、使用後の食用油を注入する。注入後所定時間放置する間に油カスが沈降し、直接又は円弧状傾斜面を滑り、油カス導入口7を通つて沈澱部3に沈澱する。再使用時、ハンドル15により操作軸14を回転して仕切弁13を閉止位置に移動し、油カス導入口7を閉じ、貯油部2と沈澱部3とを遮断する。そして、注出口キャツプ22を取り外し、握り部23を持つて傾斜させ、上澄油を注出口21から流出させる。その際、沈澱した油カスは、沈澱部3と貯油部2とが仕切弁13で遮断されているため、沈澱部3から流出することなく貯溜された状態にある。従つて、上澄油は、油カスが混入するがなく、清浄な食用油として注出される。沈澱部3に貯溜された油カスの廃棄処理は、上澄油を総て注出した後に仕切弁13を開放位置に移動し、蓋4を取り外し、握り部23を持つて傾斜させる。油カスは、沈澱部3から貯油部2に流入し、上方の開口から流出する。また、沈澱部の底部9を取り外して行つてもよい。油カスを廃棄した後、熱湯等を注入して洗浄処理する。なお、貯油部2は、上部の横断面形状が円形、多角形等のいずれでもよく、底部側が球状等の傾斜面からなつていてもよく、仕切弁13が底部側の傾斜面に沿つて移動し、油カス導入口7を開閉して沈澱部3と貯油部2とを遮断・連通し得る形状であればよい。
【0019】
図13は、第7実施形態の概念的説明図で、横断面形状が矩形状の既存の沈澱容器Wに装着して使用する沈澱器1である。この沈澱器の貯油部2は、上部の横断面形状が矩形状で、底部側内面の1縦断面形状が円弧状、すなわち一方の対向する2面が下向きの円弧状傾斜面で、他方の対向する2面が鉛直面で形成されている。そして、上部には複数の透過孔24が形成され、上部外周には各透過孔24の下縁と同一高さ位置に既存の沈澱容器Wの内面に接触するシール部25が突出して設けられている。底部には矩形状の油カス導入口7が形成され、また円弧状傾斜面には油カス導入口7の両側に隣接して上澄油排出口26が形成されている。沈澱部3は、貯油部2の下方に設けられ、油カス導入口7を上縁とする凹状に形成されている。仕切弁13は、貯油部2の底部側の円弧状傾斜面に対応した円弧状体からなり、円弧状傾斜面に沿つて摺動可能に設けられている。そして、各仕切弁13は、油カス導入口7及び上澄油排出口26を開閉し、一方を開放する時には他方を閉止するようになつている。各仕切弁13は、可撓材からなる操作杆27を上下動させることにより、円弧状傾斜面に沿つて開閉作動するようになつている。なお、28は、沈澱器1を持ち運びするための握り部で、貯油部2の上端に取付けられている。沈澱器1の形状は、装着する既存の沈澱容器Wの形状に応じて設定すればよい。例えば、横断面形状が円形の既存の沈澱容器Wに対しては、貯油部2の上部横断面形状が円形で、底部側内面形状が半球状である沈澱器1とすればよい。沈澱部3については、横断面形状が円形、多角形等のいずれでもよい。また、貯油部2は、全体形状が少なくとも1縦断面形状において傾斜状になつたものでもよい。
【0020】
第7実施形態の作用及び使用方法を次に説明する。再生処理時、沈澱器1を既存の沈澱容器Wに挿入し、図13に示すように沈澱部の底部9が沈澱容器Wの底部に定置し、シール部25が沈澱容器Wの内面に接触した状態で装着する。その際、仕切弁13を開放位置に維持し、油カス導入口7を開放し、上澄油排出口26を閉止する。そして、使用後の食用油を注入し、所定時間放置する。その間に油カスが沈降し、油カス導入口7を通つて沈澱部3に沈澱する。所定時間放置した後、仕切弁13を閉止位置に移動し、油カス導入口7を閉じる。そして、握り部28を持ち、沈澱器1を緩くり引き上げる。仕切弁13が閉止位置にあることから、上澄油排出口26が開放されており、貯油部2の上澄油が上澄油排出口26から流下し、沈澱容器W中に貯溜される。シール部25より上方の上澄油は、透過孔24から貯油部2に流入し、順次上澄油排出口26を通過して沈澱容器W中に流下する。すなわち、沈澱容器Wには上澄油のみが残り、油カスは沈澱器1の沈澱部3に閉じ込められた状態で沈澱容器Wから取り去られる。油カスの廃棄処理は、沈澱容器Wから取り出した後に仕切弁13を開放するとともに沈澱部の底部9を取り外して行なわれる。本実施形態は、既存の沈澱容器Wを貯油部として実質的に利用するもので、貯油部2の容積が小さい沈澱器1となし得る。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、底部が傾斜面で形成された貯油部の下方に油カス導入口を介して沈澱部が設けられ、上澄油と沈澱した油カスとが分離されるため、上澄油の注出時に油カスが巻き上げられることが少ない。これにより、清浄な上澄油を注出し得るとともに、上澄油の取り残しを減少し、無駄なく使用し得る。
【0022】
貯油部と沈澱部とが油カス導入管を介して接続されたものは、貯油部が沈澱部からより確実に分離されるため、油カスの巻き上げによる上澄油への混入がより確実に抑制される。仕切弁が設けられたものは、貯油室と沈澱部とが遮断されるため、さらに確実に油カスの混入が抑制される。沈澱部が貯油部に着脱自在に取付けられたものは、油カスの廃棄処理、洗浄処理を容易に行うことができ、沈澱器を清潔に管理し易い。貯油部に上澄油排出口を設けたものは、既存の沈澱容器と組み合わせて使用することができ、沈澱器として小形化し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の説明図で、図2のA−A線に沿う拡大断面図。
【図2】本発明の第1実施形態の説明図で、業務用の沈澱器の正面図。
【図3】本発明の第2実施形態の要部の縦断面図。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図。
【図5】本発明の第3実施形態の要部の縦断面図。
【図6】図5のC−C線に沿う断面図。
【図7】本発明の第4実施形態の要部の縦断面図。
【図8】図7のD−D線に沿う断面図。
【図9】本発明の第5実施形態の要部の縦断面図。
【図10】図9のE−E線に沿う断面図。
【図11】本発明の第6実施形態の説明図で、家庭用の沈澱器の縦断面図。
【図12】図11のF−F線に沿う断面図。
【図13】本発明の第7実施形態の説明図で、業務用の沈澱器の縦断面図。
【符号の説明】
1 沈澱器 2 貯油部
3 沈澱部 7 油カス導入口
9 沈澱部の底部 12 漏出油受部
13 仕切弁 14 操作軸
15 ハンドル 16 仕切弁の弁孔
17 油カス導入管 20 弁室
21 注出口 25 シール部
26 上澄油排出口 27 仕切弁操作杆
W 沈澱容器(容器)
Claims (5)
- 底部側内面が漸次縮小するように傾斜状で、底部に油カス導入口(7)を有する上澄油を貯溜する貯油部(2)と、貯油部(2)の直下で油カス導入口(7)に接続して設けられた油カスを貯溜する沈殿部(3)とを備えてなる使用済み食用油の油カス沈殿器であって、貯油部(2)の底部側内面の一縦断面形状が円弧状で、上澄油排出口(26)が油カス導入口(7)に隣接して底部側に形成され、仕切弁(13)が油カス導入口(7)及び上澄油排出口(26)を開閉し、一方を開放する時には他方を閉止するように底部側内面に沿って上下に摺動可能に設けられ、底部側内面が鉛直状である容器(W)に装着して使用する時にこの容器(W)の内面に密着するように、シール部(25)が貯油部(2)の上縁外周に突出して設けられていることを特徴とする使用済み食用油の油カス沈殿器。
- 沈殿部(3)は、油カス導入口(7)に接続された油カス導入管(16)を介して貯油部(2)の直下に設けられている請求項1記載の使用済み食用油の油カス沈殿器。
- 沈殿部(3)は、貯油部(2)に着脱自在に接続されている請求項1又は2記載の使用済み食用油の油カス沈殿器。
- 沈殿部(3)の外側に漏出油受部(12)が設けられている請求項3記載の使用済み食用油の油カス沈殿器。
- 沈殿部(3)は、底部(9)が着脱自在になっている請求項1〜4のいずれか1項記載の使用済み食用油の油カス沈殿器。
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