JP4866954B2 - 太陽電池セル測定用試料台 - Google Patents

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Description

本発明は、光の照射により太陽電池セルが出力する電圧を測定する際に用いられる太陽電池セル測定用試料台に関する。
図8に結晶系シリコン太陽電池セルの一例を示す。結晶系シリコン太陽電池セルでは一般にp型シリコン基板の表面(受光面)にリン拡散等によりn型シリコンの層が形成されており、受光面には図8(a)に示すように多数の細いフィンガー電極51と、それに直交する比較的幅の広いバスバー電極52が形成されている。また、その裏側の面には全面に裏面電極53が形成されている(図8(b))。
太陽電池セル50に光が入射するとpn接合面にて電子正孔対が生成し、pn接合面に生じている内部電場により電子はn型シリコン側に、正孔はp型シリコン側にそれぞれ移動する。このとき、受光面及び裏面の各電極が接続され閉回路が形成されていれば、電子がフィンガー電極51及びバスバー電極52を通じて外部に流れ、閉回路に電流が流れる。
なお、太陽電池セルは一般に図9に示す等価回路で表すことができるが、太陽電池セルは面内の各部分がそれぞれ光エネルギーを電力に変換する機能を有するものであるため、図8に示すように電極を形成した場合には図10に示すように1枚の太陽電池セルは小さな太陽電池が平面的に並列に連なったものと見なすことができる。
結晶系シリコン太陽電池セルの電気特性の評価はJIS C8913「結晶系太陽電池セル出力測定方法」に則って、疑似太陽光を照射するソーラシミュレータにより行われることが多く、その測定には通常、図11(a)に示すような構造を有する試料台60aが用いられる(特許文献1参照)。試料台60aは、測定対象の太陽電池セル50が載置される平板状の金属プレート61と、太陽電池セル50のバスバー電極の直上に位置するように配置されるプローブバー62aとを備える。
プローブバー62aはバスバー電極の幅に収まるような薄い金属板であって、その下端から複数の電流測定プローブ63及び1本の電圧測定プローブ64が突出する。前者の複数の電流測定プローブ63はいずれもプローブバー62aの本体である金属板を介して受光面電流出力端子65に電気的に接続されている。後者の電圧測定プローブ64は金属板との間に介在する絶縁部材により金属板から絶縁され、電線で表面電圧出力端子66に接続されている。
太陽電池セル50の裏面電極に接する金属プレート61は裏面電流出力端子68に接続されている。金属プレート61の中央には貫通孔が設けられており、その貫通孔には1本の電圧測定プローブ67が挿入されている。電圧測定プローブ67は上端が太陽電池セル50の裏面電極の中央に接触し、金属プレート61から絶縁された状態で電線により裏面電圧出力端子69に接続されている。なお、各プローブの内部には、各プローブ先端を一定の押圧力で電極に接触させるためのバネが組み込まれている。
測定の際には、金属プレート61に載置された太陽電池セル50のバスバー電極にプローブバー62aの各プローブを押し当てた状態で太陽電池セル50に疑似太陽光を真上から照射する。このとき、プローブバーは太陽電池セル50に対して垂直にし、プローブバーの影がバスバー電極の幅内に収まるようにする。この状態で、疑似太陽光の照射により太陽電池セル50から出力される電流及び電圧を、電流出力端子65、68に接続された電流計及び電圧出力端子66、69に接続された電圧計により四端子法にて測定する。
太陽電池セル測定用試料台としては上記のものの他に、図11(b)や図12(a)(b)に示すような構造を有するものが用いられることもある。図11(b)に示す試料台60bではプローブバー62bに複数の電圧測定プローブ64が設けられており、各電圧測定プローブ64に取り付けられた電線はいずれも同じ表面電圧出力端子66に接続されている。
図12(a)(b)に示す試料台60c、60dは太陽電池セル50の下に金属プレートではなくプローブバーが配置されたものである。図12(a)に示す試料台60cでは上下のプローブバーが図11(a)に示したプローブバー62aと同じもの、つまり電圧測定プローブ64が1本のものである。図12(b)に示す試料台60dでは上下のプローブバーが図11(b)に示したプローブバー62bと同じもの、つまり電圧測定プローブ64が複数のものである。
特開2006-118983号公報
前述したとおり、太陽電池セルは面内の各部分がそれぞれ光エネルギーを電力に変換する機能を有するため、各部分の製造・加工条件の僅かの違いにより各部分の電気特性に差違が生じ、位置により電位が異なる可能性がある。
しかし、従来の太陽電池セル測定用試料台では電圧については太陽電池セルの平均的な電圧を測定することしか想定されていなかったため、1枚の太陽電池セル内の各部の電位分布を測定することができなかった。
本発明は以上のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、太陽電池セル内の各部の電位分布を測定することを可能にする太陽電池セル測定用試料台を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様である太陽電池セル測定用試料台は、
a)複数の電圧測定プローブが一列に配置されたプローブバーと、
b)前記プローブバーのプローブ先端に対向するように配置された、測定対象の太陽電池セルが載置される試料載置部と、
c)前記電圧測定プローブのそれぞれに独立に電気的に接続された複数の電圧出力端子が配置されたターミナル部と
を備えることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様である太陽電池セル測定用試料台は、
a)電圧測定プローブを有するプローブバーと、
b)前記プローブバーのプローブ先端に対向するように配置されており、複数の裏面電圧測定プローブが試料載置面に2次元的に配置された試料載置部と、
c)前記裏面電圧測定プローブのそれぞれに独立に電気的に接続された複数の裏面電圧出力端子が配置されたターミナル部と
を備えることを特徴とする。
本発明に係る太陽電池セル測定用試料台によれば、プローブバー又は試料載置部に配置された太陽電池セル内の複数箇所の電位を測定するための複数の電圧測定プローブに、複数の電圧出力端子がそれぞれ独立に電気的に接続されているため、各電圧出力端子のうちの任意の端子に電圧計のテストリード等を接続しておき、電圧測定プローブを測定対象の太陽電池セルに押し当てた状態で太陽電池セルに光を照射すれば、各電圧出力端子に対応する電圧測定プローブにおける太陽電池セルとの接触点の電位や2つの電圧測定プローブにおける太陽電池セルとの各接触点間の電位差を測定することができる。これにより太陽電池セル内の各部の電位分布を調べることができ、1枚の太陽電池セル内の各部の電気特性を評価することができる。
なお、薄膜で構成された発電層が透明基板上に形成された薄膜太陽電池セルでは、一般に発電層と基板の間に透明電極を設ける。透明電極は比較的電気抵抗が大きいため、それによる電圧降下が大きく、セル内の各部の電位分布が顕著に現れやすい。そのため、薄膜太陽電池セルでは電位分布を測定することの重要性が高く、そのような薄膜太陽電池セルの電気特性を評価する際に本発明の太陽電池セル測定用試料台は特に有用である。
本発明の一実施例である太陽電池セル測定用試料台の斜視図。 試料台部を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。 試料台部の主要部の分解斜視図。 試料台部の主要部の縦断面図。 ターミナル部の平面図(a)及び側面図(b)。 実施例2に係る太陽電池セル測定用試料台を説明する図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のB矢視正面図、(c)は(a)のC矢視側面図である。 薄膜太陽電池セルの概略構造を示す断面図。 結晶系のシリコン太陽電池セルの一例を示す図。 太陽電池セルの一般的な等価回路を示す図。 太陽電池セルの他の等価回路を示す図。 太陽電池セル下面を金属プレートで支える従来の試料台を示す図。 太陽電池セル下面をプローブバーで支える従来の試料台を示す図。
以下、本発明の一実施例である太陽電池セル測定用試料台について、図面を参照して説明する。
図1は本実施例の太陽電池セル測定用試料台10の斜視図である。太陽電池セル測定用試料台10は測定対象の太陽電池セルが載置される試料台部11と、測定電圧の出力端子を有するターミナル部30とを備える。本実施例が対象とする太陽電池セル50は縦横125mmの大きさの結晶系シリコン太陽電池セルであり、受光面にバスバー電極及びフィンガー電極が形成されている。
図2は試料台部11の平面図(a)及びその図におけるA−A矢視断面図(b)、図3は試料台部11の主要部の分解斜視図、図4は試料台部11の主要部の縦断面図である。太陽電池セル50が載置される試料載置プレート12は、4本の支柱14によって支持され中央が開口するテーブル15の上面に、開口を塞ぐように取り付けられている。試料載置プレート12は上面に金メッキ等が施された銅板であり、後述する裏面電圧測定プローブ20を通すための貫通孔16が二次元的に(例えば縦横に8個ずつ)並ぶ。また、図示はしていないが、試料載置プレート12上面の複数箇所に太陽電池セル50を吸着するための吸引口が設けられ、各吸引口は試料載置プレート12内の流路を通じて真空ポンプに繋がる。
試料載置プレート12の上方にはバスバー電極と同じ本数(ここでは3本)のプローブバー17がバスバー電極の直上にて互いに平行に配置され、各プローブバー17及び試料載置プレート12の周囲には直上から照射される疑似太陽光以外の光を遮断するためのカバー13が設けられている。図4に示すように、プローブバー17は高い導電性を有する銅等からなる金属板171と、複数の表面電圧測定プローブ172と、複数の電流測定プローブ173とを有する。
金属板171は太陽電池セル50のバスバー電極の幅に収まるような厚さの薄い金属板であり、上下方向に貫かれた複数の貫通孔のそれぞれに表面電圧測定プローブ172と電流測定プローブ173が挿入され固定されている。
表面電圧測定プローブ172は金属板171との間に介在する絶縁部材により金属板171から絶縁されており、各表面電圧測定プローブ172には電線181がそれぞれに独立に接続されている。電線181は太陽電池セル50に照射される光を遮らないように金属板171の上面からはみ出さないようにその上面に固定され、各電線181に独立に接続するピンを有するプローブバー用コネクタ182に接続される。
電流測定プローブ173は金属板171に電気的に接続するように固定され、金属板171の端には電線183が取り付けられる。この電線183と試料載置プレート12に取り付けられている電線122により、太陽電池セル50の出力電流を測定することができる。
なお、表面電圧測定プローブ172及び電流測定プローブ173の内部には各プローブ先端を一定の押圧力で太陽電池セル50に接触させるためのバネが組み込まれている。
図2に示すようにテーブル15の上面には、プローブバー17の端部を保持するプローブバー保持部19が設けられている。プローブバー保持部19はネジ等によりプローブバー17を脱着可能に保持するものである。また、プローブバー保持部19は樹脂等の絶縁性を有する材料から成るものであり、各プローブバー17を絶縁した状態で保持する。
プローブバー17の固定位置の調整を容易にするために、プローブバー保持部19とテーブル15の間にはレール191が配置されており、プローブバー保持部19はレール191上の任意の位置で固定することができる。
試料載置プレート12の下方には、試料載置プレート12の各貫通孔16に対応する位置に裏面電圧測定プローブ20が立設されたプローブ固定部21が配置されている。プローブ固定部21は樹脂等の絶縁性を有する板である。図4に示すように裏面電圧測定プローブ20にはそれぞれ独立に電線221が取り付けられ、各電線221はそれぞれに独立に接続するピンを有するプローブ固定部側コネクタ222に接続されている。なお、裏面電圧測定プローブ20の内部にも各プローブ先端を一定の押圧力で太陽電池セル50の裏面に接触させるためのバネが組み込まれている。
図2に示すようにプローブ固定部21の下面には昇降機構23が取り付けられており、ハンドル24を回すことによってプローブ固定部21が昇降する。昇降機構の構造は様々なものが考えられるが、本実施例では図2(b)に示すように、スライダー等により上下方向のみに移動可能であり下面に傾斜面を有する支持部231と、支持部231の下面に平行な傾斜面を上面に有するくさび部材232と、くさび部材232を直線移動させるためのボールねじ233とを備えたものを用いる。
図5にターミナル部30の平面図(a)及び側面図(b)を示す。ターミナル部30にはプローブバー17及びプローブ固定部21の各電圧測定プローブの配列に対応する並びで表面電圧出力端子31及び裏面電圧出力端子32が取り付けられている。各電圧出力端子に取り付けられた電線はターミナル部30背面に配置された表面電圧用コネクタ33又は裏面電圧用コネクタ34に繋がる。表面電圧用コネクタ33にはプローブバー用コネクタ182が、裏面電圧用コネクタ34にはプローブ固定部側コネクタ222がそれぞれ接続される。
太陽電池セル50の電圧を測定する際には、まずプローブバー17をプローブバー保持部19から取り外した状態で、測定対象の太陽電池セル50を、受光面を上に向けて試料載置プレート12に載置し、真空ポンプを動作させて試料載置プレート12の上面に吸着保持する。次に、プローブバー17の各プローブが太陽電池セル50のバスバー電極に接触するようにプローブバー17をプローブバー保持部19に取り付ける。そして、ハンドル24を回転させて昇降機構23によりプローブ固定部21を持ち上げ、太陽電池セル50の裏面に裏面電圧測定プローブ20を接触させる。
この状態で、ターミナル部30の表面電圧出力端子31及び裏面電圧出力端子32のうちの任意の端子に電圧計のテストリードを接続し、ソーラシミュレータから照射される疑似太陽光を太陽電池セル50の上面に照射する。このとき、表面電圧出力端子31の一つの端子と裏面電圧出力端子32の一つの端子に電圧計のテストリードが接続されていれば、太陽電池セル50の裏面の或る位置に対する受光面の或る位置の電位を測定することができる。また、表面電圧出力端子31のうちの2つの端子又は裏面電圧出力端子32のうちの2つの端子に電圧計のテストリードを接続すれば、太陽電池セル50の表面又は裏面の2箇所の間の電位差を測定することができる。これらの測定を繰り返すことにより、太陽電池セル内の各部の電位分布を調べることができる。また、得られた電位分布と上述した電流の測定値に基づいて、太陽電池セル50が出力する電力の分布も調べることができる。
上記測定の繰り返しは自動的に行ってもよく、例えばターミナル部30と電圧計の間に、測定に用いる端子をコンピュータ制御で切り替える切替制御装置(具体的には、測定位置や測定順序等が入力されたコンピュータの指示に基づいて、ターミナル部30の各電圧出力端子に繋がる複数の入力端子のうちで、電圧計に繋がる2つの出力端子に接続される2つの端子を、リレー等により順次切り替える切替制御装置)を介在させ、その切替が行われる度に電圧計から出力される測定値をコンピュータ等に読み込ませてもよい。
以上のようにして得られるデータは1枚の太陽電池セル内の各部の電気特性を表すものであり、このデータは太陽電池セルの製造方法や電極材料の改善等に役立つ情報となる。また、太陽電池セルの量産ラインにて、太陽電池セル内のどの点を電圧測定ポイントとすべきかを決定する際に有用な情報ともなる。
プローブバー17については、表面電圧測定プローブ172の配置(例えばピッチや本数)が異なるものを複数用意しておき、それらを適宜交換してもよい。これにより、太陽電池セル50の表面の電圧測定ポイントを変更することができる。
同様に、裏面電圧測定プローブ20の配置が異なるプローブ固定部21及びその配置に応じた貫通孔16を有する試料載置プレート12をそれぞれ複数用意しておき、それらを適宜交換してもよい。これにより、太陽電池セル50の裏面の電圧測定ポイントを変更することができる。
なお、基板の反りが生じやすい薄型の太陽電池セルを測定するときは、プローブバーの電流測定プローブと電極の接触圧が太陽電池セルの位置により異なりやすく、これにより各プローブと電極の接触抵抗等に差違が生じやすい。
また、プローブがパスバー電極の幅方向の中心からずれると、ずれ側のフィンガー電極から送られる電流はバスバー電極を幅方向に比較的短い距離だけ通過してプローブに到達する。一方、その反対側のフィンガー電極から送られる電流はバスバー電極を幅方向に比較的長い距離だけ通過してプローブに到達する。このようにずれ側とその反対側において上記各距離が異なると、それぞれにおいてバスバー電極の抵抗値等による電圧降下に差違が生じる。そのため、プローブバーの位置によってプローブから出力される電圧が変化する。特にバスバー電極の幅が狭いときには、プローブのずれにより、ずれ側とその反対側の上記距離の比率が大きく変化することになるため、プローブのずれが出力電圧に大きく影響する。
これらのような状況の下では、従来の1本の電圧測定プローブを表面電極に接触させる方法では、プローブの接触位置によって大きな電圧測定誤差を生ずることがある。そのため、その測定値は1枚の太陽電池セル全体の電気特性を評価するためのデータとしては適当でない。
これに対し本発明では、複数の電圧測定プローブを表面電極に接触させ、各接点の電位を独立に測定するため、得られた複数の測定値に基づいて1枚の太陽電池セル内の平均的な電位を算出することができる。このような平均的な電位の値は、上記従来の方法による1点の測定値とは異なり大きな誤差が生じにくいため、1枚の太陽電池セル全体の電気特性を評価するためのデータとしてより適当である。
図6は本発明の第2実施例に係る太陽電池セル測定用試料台40の概略構成を示す図である。太陽電池セル測定用試料台40は、薄膜で構成された発電層が透明基板上に形成された薄膜太陽電池セル70を測定対象とするものである。
薄膜太陽電池セル70は図7に示すように、ガラス基板やプラスチックフィルム等の透明な基板71の上に、ITO等の透明電極72、アモルファスシリコン等の発電層73及び金属等の表層電極74がこの順に積層されたものである。各層は図6(a)に示すように基板71上で短冊状の領域に分割された短冊状セルとして形成され、短冊状セルの各隣接部では図7に示すように上記各層の離間部の位置が少しずつずれている。この隣接部において、発電層73の離間部には一方の短冊状セルの表層電極74が入り込み、他方の短冊状セルの透明電極72に接触する。これにより、光照射により生じる電流は図7にて矢印で示すように各セルを順に流れる。このように各セルを電気的に直列に接続することにより、両端の短冊状セルから高い出力電圧を得ることができる。
なお、薄膜太陽電池セルでは、結晶系シリコン太陽電池セルとは異なり基板にシリコンウエハを用いないため、大型化が容易であり、1辺を1m以上にすることもできる。本実施例の太陽電池セル測定用試料台40では、そのような大型の太陽電池セルを測定対象としてもよく、もちろん結晶系シリコン太陽電池セルと同程度の比較的小型のものを測定対象としてもよい。また、薄膜太陽電池セルはアモルファスシリコン太陽電池セルに限らず、GaAs等の化合物系太陽電池セル、色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池等の有機系太陽電池セル等であってもよい。
太陽電池セル測定用試料台40は、薄膜太陽電池セル70が載置される試料載置プレート42と、複数の電圧測定プローブ473が一列に配置された2本のプローブバー47を有する。試料載置プレート42はガラス等の透明なプレートであり、下方から照射される疑似太陽光を透過する。
プローブバー47は薄膜太陽電池セル70の中の複数の短冊状セルのうちの両端のセルの上に配置され、プローブバー47の各電圧測定プローブ473が表層電極74に接触する。各電圧測定プローブ473は実施例1と同様にそれぞれ独立した電線に接続し、各電線はそれぞれに対応する電圧出力ピンを有する多ピンコネクタ45に接続する。多ピンコネクタ45は実施例1と同様に複数の電圧出力端子を有するターミナル部に接続する。
なお、薄膜太陽電池セル70全体の電気特性を評価する際には、このように複数の短冊状セルのうちの両端のセルにプローブバー47を接触させればよく、薄膜太陽電池セル70内の特定の領域の電気特性を評価する際には、その特定領域に対応する短冊状セルにプローブバー47を接触させればよい。
また、プローブバー47の本数は2本に限らず、例えば1本であっても、複数の短冊状セルと同じ数であってもよい。
図6ではプローブバー47には電圧測定プローブ473しか配置されていないが、実施例1と同様に、電流を測定するための電流測定プローブを別途配置してもよい。
薄膜太陽電池セル70の電圧を測定する際には、まず、薄膜太陽電池セル70を試料載置プレート42に、基板71を下に向けて載置する。次に、薄膜太陽電池セル70の上にプローブバー47を配置し、電圧測定プローブ473を薄膜太陽電池セル70の表層電極74に接触させる。そして、試料載置プレート42の下方に配置されたソーラシミュレータから発せられる疑似太陽光を試料載置プレート42を通して薄膜太陽電池セル70の下面に照射する。この状態で、各電圧測定プローブ473に対応する電圧出力端子のうちの任意の2つの端子の電位差を測定する。これにより、薄膜太陽電池セル70内の各部の電位分布を測定することができる。このとき、測定に用いる2つの端子は、同一のプローブバー47内の2つの電圧測定プローブ473に対応するものであっても、異なるプローブバー47のうちの一方のプローブバーの電圧測定プローブ473と他方のプローブバーの電圧測定プローブ473のそれぞれに対応するものであってもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。例えば、ターミナル部は上記実施例では試料台部から独立したターミナルボックスであるが、複数の電圧出力端子が固定されたプレート等であってもよく、それを試料台部11に取り付けてもよい。また、電圧出力端子であるピンを複数有するコネクタをターミナル部としてもよい。
10、40…太陽電池セル測定用試料台
11…試料台部
12、42…試料載置プレート
122、181、183、221…電線
13…カバー
14…支柱
15…テーブル
16…貫通孔
17、47…プローブバー
171…金属板
172…表面電圧測定プローブ
173、473…電流測定プローブ
182…プローブバー用コネクタ
19…プローブバー保持部
191…レール
20…裏面電圧測定プローブ
21…プローブ固定部
222…プローブ固定部側コネクタ
23…昇降機構
231…支持部
232…くさび部材
233…ボールねじ
24…ハンドル
30…ターミナル部
31…表面電圧出力端子
32…裏面電圧出力端子
33…表面電圧用コネクタ
34…裏面電圧用コネクタ
45…多ピンコネクタ
50…太陽電池セル
51…フィンガー電極
52…バスバー電極
53…裏面電極
60a、60b、60c、60d…試料台
61…金属プレート
62a、62b…プローブバー
63…電流測定プローブ
64…電圧測定プローブ
65…受光面電流出力端子
66…表面電圧出力端子
67…電圧測定プローブ
68…裏面電流出力端子
69…裏面電圧出力端子
70…薄膜太陽電池セル
71…基板
72…透明電極
73…発電層
74…表層電極

Claims (5)

  1. a)複数の電圧測定プローブが一列に配置されたプローブバーと、
    b)前記プローブバーのプローブ先端に対向するように配置された、測定対象の太陽電池セルが載置される試料載置部と、
    c)前記電圧測定プローブのそれぞれに独立に電気的に接続された複数の電圧出力端子が配置されたターミナル部と
    を備えることを特徴とする太陽電池セル測定用試料台。
  2. 前記電圧測定プローブの配置が異なる複数種類のプローブバーを交換可能に保持するプローブバー保持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池セル測定用試料台。
  3. 前記試料載置部が、複数の裏面電圧測定プローブが試料載置面に2次元的に配置されたものであるとともに、
    前記ターミナル部が、前記裏面電圧測定プローブのそれぞれに独立に電気的に接続された複数の裏面電圧出力端子を有するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池セル測定用試料台。
  4. 前記試料載置部が、
    a)試料載置面からその裏面まで貫通する複数の貫通孔を有する試料載置プレートと、
    b)前記試料載置プレートの裏面に対向するように配置されており、該試料載置プレート側の面における前記貫通孔に対応する位置に各貫通孔を貫く長さの前記裏面電圧測定プローブが固定されたプローブ固定部と
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池セル測定用試料台。
  5. a)電圧測定プローブを有するプローブバーと、
    b)前記プローブバーのプローブ先端に対向するように配置されており、複数の裏面電圧測定プローブが試料載置面に2次元的に配置された試料載置部と、
    c)前記裏面電圧測定プローブのそれぞれに独立に電気的に接続された複数の裏面電圧出力端子が配置されたターミナル部と
    を備えることを特徴とする太陽電池セル測定用試料台。
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