JP4865985B2 - コンテンツ・アグリゲータからのメディア・サービスを処理する方法および装置 - Google Patents
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Description
本発明は、メディア・サービス(media service)、特に複数のコンテンツ・アグリゲータ(content aggregator)から得られるストリーミング・メディア(streaming media)の形式のメディア・サービスを索引付けし、取得し、再生する分野に関する。
【0002】
音楽、ニュース、トーク・ショーなどの放送番組を聴くことは、一般に電波を介した無線伝送として送信されるメディア娯楽の形態で、一般的に楽しまれている。
【0003】
無線伝送は、電波使用に関する固有の物理的制限によって生じる問題を有する。例えば、電波はそれらの放送源から遠くなるにつれて電力を失い、それにより、受信機が遠くからの放送を確実に受信して復調することは困難になる。この制限により、聴取者は、地理的領域の外にいる場合は自分の気に入る局を受信しにくい(例えば、通常、ボストンに住む人は、ロサンゼルスからの無線放送を受信することができない)。更に、電波は、干渉を防止するために有限数の電磁波しか収容することができないので、無線放送の周波数は厳しく規制されなければならない。
【0004】
電波を介した放送における制限は、他の放送技術を用いて解決される。ある方法は、無線局放送を衛星伝送として伝送するものであり、この伝送は、音声デコーダに結合される衛星受信アンテナを介して受信される。衛星放送は、電波ベースの伝送よりも遠くまで届く地理的範囲を有する。また、衛星伝送は、多重化およびデータ圧縮の技術を用いて伝送の帯域幅効率を上げることにより、電波として放送される場合よりも多くの無線局放送に対応することができる。衛星放送では、衛星放送業者によって無線局が選択され、また、衛星を介した放送のコストが非常に高いので、得られる番組選択肢が限られる。これにより、小規模なメディア市場における放送選択肢が、不十分になる場合がある。
【0005】
インターネットなどの通信ネットワークを介するラジオ伝送およびビデオ伝送が開発されて以来、聴取者(リスナー)(または視聴者)によって得られる番組選択肢の数は増加した。地理的な帯域幅または他の制約によって、普通なら制限されていたはずのラジオおよびビデオ・サービス(メディア・サービスと呼ぶ)が、インターネットを介して世界中に放送される。インターネットに接続することができ、インターネット対応デバイス(コンピュータ、セルラー電話機、MP3音楽プレーヤ、インターネット機器、衛星受信機)を有するユーザーなら誰でも、ストリーミング・メディアの形式で放送されるメディア・サービスを受信することができる。通常、メディア・サービスは、コンピュータによって、TCP/IPなどのトランスポート・プロトコルに準拠するパケットにエンコード(符号化)され圧縮される。パケットは、インターネットを介して聴取者のデバイスに伝送され、聴取者のデコード・デバイス(例えば、REALPLAYER(商標)、MACROMEDIA PLAYER(商標)、MP3PRO(商標)などのメディア・プレーヤを備えるコンピュータ)上のソフトウェアが、出力デバイス(コンピュータ、受信機、ステレオ、テレビジョン・セット)上での再生に向けてパケットを音声/ビデオ信号にデコードする。
【0006】
インターネットは、何千ものメディア・サービスにアクセスする機能を聴取者に提供する。ユーザーは、音楽ジャンルのサブジャンルを聴くことを選択することができるので、ユーザーにより得られる音楽ジャンルも同じく広い(例えば、ロックンロール局という「音楽ジャンル(genre)」が1980年代ニュー・ウェーブ音楽という「サブジャンル(sub−genre)」を再生する)。また、聴取者は、聴く曲(メディア・オブジェクト(media object))またはコンテンツ(content)を操作して再生リストに入れ、聴取者の好みによって構成することもできる。これらの放送へは、ウェブ(Web)サイト上で音楽ファイルへのリンク(ユニフォーム・リソース・インディケータ(URI:Uniform Resource Indicator))を選択してアクセスするか、または、メディア・サービスのストリーミング・フィード(streaming feed)を受信するメディア・プレーヤ(media player)を使用してアクセスする。インターネット上のコンテンツは無秩序に構成されているので、これらすべてのカスタマイズ可能なオプション内では、得られるすべてのメディア・サービスをユーザーが見つけることは困難である。
【0007】
インターネットを介して得られるメディア・サービスを構成するための発展の1つは、チューニング・サービス(tuning service)またはメディア加入サービス(media subscription service)の使用である。例えば、MUSICMATCH(商標)、LIVE365(商標)、STREAMWAVES(商標)などの、これらのタイプのサービス(あるいはコンテンツ・アグリゲータとも呼ばれる)は、複数のメディア・サービスを、共通のポイント(point)またはインタフェース(例えば、ウェブサイト、チャンネル付きストリーミング・メディア・プレーヤ)に統合する。この共通のポイントまたはインタフェースのアーキテクチャでは、ユーザーが、ジャンル(genre)およびパフォーマ(performer:演奏者)を含めた範疇からメディア・サービスを選択する。通常、チューニング・サービスは、メディア・サービスを構成する著作権保護付き素材を守るため権利者(proprietary)であり、チューニング・サービスを上手に使用して得られるメディア・サービスを再生するためのインタフェースを必要とする。権利者によるチューニング・サービスを利用することの制約により、通常ユーザーは、異なるコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを、追加のデバイスに切り替えずにアクティブ化することが制限される。
【0008】
本発明の原理により、複数のコンテンツ・アグリゲータからのメディア・サービスを索引付け(indexing)および取得することを可能にする方法および装置を開示する。複数のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを索引付けすることによって、メディア・サービスのリストを生成する。また、この方法および装置は、複数のコンテンツ・アグリゲータから得られる選択されたメディア・サービスを取り出して再生デバイスに出力することも開示する。
特許請求の範囲と実施例との対応関係を実施例で使われている参照番号を用いて示すと以下の通りである。
(請求項1) 通信ネットワークを介して複数のコンテンツ・アグリゲータからのメディア・サービスのデータを処理する方法であって、前記メディア・サービスを出力する再生デバイスが、
複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第1のコンテンツ・アグリゲータから、該第1のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第1のメディア・サービス・リストを受信することと、
前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第2のコンテンツ・アグリゲータから、該第2のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第2のメディア・サービス・リストを受信することであって、前記第2のコンテンツ・アグリゲータから受信される前は前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と適合しないデータ構造を有する第2のメディア・サービス・リストを受信することと、
前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストを、前記第1および第2のメディア・サービス・リストに示されるメディア・サービスのデータの格納位置を示すユニフォーム・リソース・ロケータを含む統一メディア・サービス・リストに変換することと、
前記統一メディア・サービス・リストに示されるメディア・サービスのデータを要求することと、
要求されたメディア・サービスのデータを、前記格納位置から受信することと、
受信されたデータに基づいて、要求されたメディア・サービスを出力することと、
を実行し、
前記統一メディア・サービス・リストは、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と前記第2のメディア・サービス・リストのデータ構造とをマージした結果であるデータ構造を有する、前記方法。
(請求項2) 前記再生デバイスが、
前記統一メディア・サービス・リストを表示することをさらに実行する、請求項1に記載の方法。
(請求項3) 前記メディア・サービスのデータが、携帯型音声デバイス、ステレオ、インターネット・ラジオ、コンピュータ、電話機、インターネット対応デバイス、メモリ装置のうちの少なくとも1つを含むデバイスから出力される、請求項2に記載の方法。
(請求項4) 前記出力することが、前記メディア・サービスのデータを再生デバイスに対して再生、コピー、伝送することのうちの少なくとも1つから選択される機能を実行することである、請求項2に記載の方法。
(請求項5) 前記メディア・サービスのデータのフォーマットが、.ram、.rm、.rpm、.mov、.qif、.wma、.cmr、.avi、.swf、.swl、.mpg、.mpa、.mp1、.mp2、.mp3、.m3a、.m3uのグループのうちの少なくとも1つのメディア拡張子タイプを含むフォーマットである、請求項2に記載の方法。
(請求項6) 前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造が、文書型定義(DTD)で定められる、請求項1に記載の方法。
(請求項7) 前記複数のコンテンツ・アグリゲータが、ウェブサイト、サーバ、ウェブ対応デバイス、ラジオ、データ記憶デバイス、オンデマンド加入サービス、チューニング・サービス、ピア・ツー・ピア・メディア・サービス、放送サービスのうちの少なくとも1つと接続されている、請求項1に記載の方法。
(請求項8) 前記統一メディア・サービス・リストが、前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストのうちの少なくとも一方と同じデータ構造である、請求項1に記載の方法。
(請求項9) 前記統一メディア・サービス・リストが、前記メディア・サービスのジャンル、メディア・サービス作者、著作権日付、メディア・サービス伝送日、パフォーマ、題名、主題、親権者による格付、ユーザー格付、監督、製作者、前記メディア・サービスの実行時間、メディア・サービス伝送ロケータ、加入サービス、言語のうちの少なくとも1つで構成される、請求項2に記載の方法。
(請求項10) 前記メディア・サービスのデータが、前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの1つのコンテンツ・アグリゲータからのものである、請求項2に記載の方法。
(請求項11) 前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの1つのコンテンツ・アグリゲータは、1つの位置へのリンクを有する索引を含み、前記メディア・サービスのデータは該位置から受信される、請求項2に記載の方法。
(請求項12) 前記再生デバイスが、
前記統一メディア・サービス・リストから、第1のメディア・サービスと第2のメディア・サービスとを要求することと、
2つの要求されたメディア・サービスを同時に出力することと、
をさらに実行する、請求項1に記載の方法。
(請求項13) 前記第1および第2の再生デバイスに出力することが、前記第1および第2の再生デバイスに対してストリームを再生、コピー、伝送することのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項12に記載の方法。
(請求項14) 前記第1の再生デバイスが、ステレオ受信機、テレビジョン、家庭用ネットワーク・デバイス、無線周波数ネットワーク、無線周波数ベースの音楽デコーダ、セット・トップ・ボックス、衛星無線デコーダのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項13に記載の方法。
(請求項15) 複数のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスのリストを統一するための装置であって、
複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第1のコンテンツ・アグリゲータ(102)から得られるメディア・サービスを示す第1のメディア・サービス・リストを受信する手段(202)と、
前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第2のコンテンツ・アグリゲータ(102)から得られるメディア・サービスを示す第2のメディア・サービス・リストであって、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と適合しないデータ構造を有する第2のメディア・サービス・リストを受信する手段(202)と、
前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストを、前記第1および第2のメディア・サービス・リストに含まれるコンテンツ識別子を含む統一メディア・サービス・リストに変換する手段(214)と、
を含み、
前記統一メディア・サービス・リストは、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と前記第2のメディア・サービス・リストのデータ構造とをマージした結果であるデータ構造を有する装置。
(請求項16) 前記統一メディア・サービス・リストを表示する手段(222)を更に含んでいる、請求項15に記載の装置。
(請求項17) 前記統一メディア・サービス・リスト上に表示されたメディア・サービスを要求する手段(224)と、
前記メディア・サービスを受信する手段(202)と、
前記メディア・サービスを出力する手段(220)と、
を更に含んでいる、請求項16に記載の装置。
(請求項18) 選択された第2のメディア・サービスを受信する手段(204)と、
前記第2のメディア・サービスを出力する手段(212)とを更に含んでおり、前記第2のメディア・サービスを出力する手段(212)が、前記メディア・サービスを出力する手段(220)とは異なる、請求項17に記載の装置。
(請求項19) 前記メディア・サービスを購入する手段(224)を更に含んでいる、請求項17に記載の装置。
【0009】
図1に、コンテンツ・アグリゲータ102によって得られるメディア・サービスの構成を示す。音声(audio:オーディオ)ベースのフィード(例えば、音楽、トーク・ラジオ・ショー、ストリーミング・メディア・ファイル、野球の試合、テレビジョン番組からの音声、オーディオ・ブック)として生じる、音声ウェブサイト104、ラジオ局106、音楽サービス108としての音声ベースのメディア・サービスと、ビデオ局109(例えば、CNN(米国における登録商標)、ABC(米国における登録商標)、DIRECTV(米国における登録商標))は、通信ネットワーク110(例えば、インターネット、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイヤレス・ネットワーク、ディジタル加入者線(Digital Subscriber Line:DSL)、ピア・ツー・ピア・ネットワーク(peer to peer network))を介してコンテンツ・アグリゲータ102によって得られるメディア・サービスである。メディア・サービスは、通信ネットワーク110を介してコンテンツ・アグリゲータ102に結合され、TCP/IPプロトコルに適合するパケットとして伝送されることが好ましい。任意選択により、コンテンツ・アグリゲータ102は、音声フィードおよびビデオ・フィードを受信して、ワイヤレス・インタフェース(無線周波、マイクロ波、赤外線)を介して伝送する。あるいは、メディア・オブジェクト(例えば、ストリーミング・メディアとして伝送される事前記録済みまたはリアルタイムのフィードである音声ビデオ・ファイル)を受信して、コンテンツ・アグリゲータ102の場所でローカルに(ハード・ディスク・ドライブ、光記憶装置、取外し可能な記憶デバイス、磁気テープなどに)記憶する。
【0010】
伝送に利用可能なメディア・サービスには、音声フィード(audio feed)およびビデオ・フィード(video feed)が含まれる。音声ウェブサイト104は、ストリーミング・メディアの形式で伝送されるかコンピュータ・ファイルとして部分的または全体的に伝送される音声ベースのメディア・サービスを含むインターネット・ベースのウェブサイトである。任意選択により、メディア・サービスは、メディア・プレーヤ(REALPLAYER(米国における登録商標)、WINAMP(米国における登録商標)、MICROSOFT(米国における登録商標)、WINDOWS(登録商標) MEDIA(商標) PLAYER)を介して再生されるタイプのメディア・ファイル・フォーマット(例えば、REALAUDIO(米国における登録商標)、REALMEDIA(米国における登録商標)、APPLE QUICKTIME(米国における登録商標)、MICROSOFT(米国における登録商標)WINDOWS(登録商標) MEDIA(商標)フォーマット、MPEG‐2レイヤ3オーディオ、MP3(米国における登録商標))のものとすることができる。ラジオ局106は、音声ベースのストリーミング・メディア・サービスとしてラジオ番組を放送するコンテンツ・プロバイダである。放送は、ライブまたは事前記録済みとすることができる。音楽サービス108は、コンテンツ・アグリゲータ102を介して得られる音声ベースのメディア・サービスとして番組を放送する、加入ベースのメディア・サービス(例えば、MUSAK(米国における登録商標)、MUSIC CHOICE(米国における登録商標)である。ビデオ・フィード109は、テレビジョン局(例えば、CNN、ABC)から伝送されるメディア・サービス、またはコンテンツ・アグリゲータ102によって得られるビデオ・サービス(例えば、オンデマンド映画)として伝送されるメディア・サービスである。
【0011】
本発明の原理によれば、コンテンツ・アグリゲータ102は、別の実施例で、メディア・サービスの位置にリンクするユニフォーム・リソース・インディケータ(URI)を含むウェブ・リソース(例えば、ウェブサイト、索引、カタログ)として存在する。再生プログラム(例えば、ストリーミング・メディア・プレーヤ)は、メディア・サービスをコンテンツ・アグリゲータ102から直接受信する代わりに、リストされたメディア・サービス位置にあるメディア・サービスに(リストされたリンクを使用して)直接アクセスする。コンテンツ・アグリゲータ102は、メディア・サービス位置へのリンクの索引を含むことができ、また、コンテンツ・アグリゲータ102から直接伝送するメディア・サービスを有することができる。
【0012】
ユニフォーム・リソース・インディケータ(URI)は、リソース(例えば、ウェブサイト、ストリーミング・メディア・サーバ)、サービス(例えば、ビデオ・オン・デマンド、インターネット・ラジオ)、デバイス(例えば、携帯電話機、インターネット対応機器)、およびデータ・ファイル(例えば、メディア・ファイルやテキスト文書)を判別する既存のプロトコルまたは名前空間(name space)を参照する名前の普遍的なセット(set:組)である。ユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)は、ユニフォーム・リソース・インディケータ(URI)の一形式であり、ネットワーク・プロトコル(例えば、TCP/IPやMPEGトランスポート方式)を使用してアクセス・アルゴリズムにマッピングするアドレスを表す。ユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を使用すると、特定のリソース、サービス、デバイス、またはデータ・ファイルにアクセスすること、および/あるいはこれらを操作することができる。インターネット・プロトコル番号またはアドレス(IP)と呼ばれるURIの別の一形式は、特定のリソース、サービス、またはデータ・ファイルを参照する一連の番号である。任意選択により、一般にURLは、ドメイン・ネーム・サーバ(Domain Name Server:DNS)を介して、IP番号にマッピングされる。ドメイン・ネーム・サーバ(DNS)は、所望のリソースにアクセスするための2つの方法を提供する(例えば、ドメイン名www.whitehouse.govとIPアドレス198.137.240.91のどちらかを使用してリソースにアクセスする)。
【0013】
図2に、インターネット対応デバイス(再生デバイス202、ケーブル・セット・トップ・ボックス204、コンピュータ、セルラー(携帯)電話機、MP3プレーヤ、ビデオ・ゲーム・システム)と複数のコンテンツ・アグリゲータとの間の接続を示す。コンテンツ・アグリゲータ102は、音声ウェブサイト104およびラジオ局106から音声ベースのメディア・サービスを受信する。再生デバイス202などのインターネット対応デバイスは、通信ネットワーク110(例えば、インターネット)を介してコンテンツ・アグリゲータ102にアクセスする。
【0014】
再生デバイス202は、コンテンツ・アグリゲータ102と通信して、コンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスのリストを要求し、メディア・サービスのリストから選択したメディア・サービスを受信する。通信は、トランスポート構造(例えば、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP))に準拠するパケットとして通信ネットワーク110を介して行われる、コンピュータ・コマンドを含むプロシージャ・コール(procedural call)および要求(request:リクエスト)、例えば、ハイパーテキスト・マークアップ言語(Hypertext Markup Language:HTML)または拡張可能マークアップ言語(Extensible Markup Language:XML)ベースの要求であることが好ましい。プロシージャ・コールは、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(Application Programming Interface:API)を使用してフォーマット化される。このインタフェースは、プログラムまたはデバイスが特定の動作を開始するために使用する一連の関数(function)を含んでいる(例えば、インターネット対応デバイスが音声APIを使用して、音声ベースのメディア・サービスを再生するためにサウンドカードを制御する)。
【0015】
インターネット対応デバイスである再生デバイス(playback device)202は、コンテンツ・アグリゲータ102と通信および対話するためのハードウェアおよびソフトウェア(APIおよびプログラム・サブルーチン)を含んでいる。再生デバイス202は、中央処理装置(CPU)214、プログラム・メモリ216、データ・メモリ218、音声スピーカ220、表示デバイス222、および入力デバイス224を含んでいることが好ましい。CPU214(コンピュータ処理回路)は、コンテンツ・アグリゲータ102から通信ネットワーク110を介して受信される音声サービスを処理する。CPU214は、データ・メモリ218に結合され、データ・メモリ218は、コンテンツ・アグリゲータ102から受信されたデータおよび選択されるメディア・サービスを記憶する。プログラム・メモリ216は、CPU214に接続され、コンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスとの通信およびその処理に使用されるプログラミング命令およびAPIを記憶する。
【0016】
表示デバイス222は、コンテンツ・アグリゲータ102から得られる音声ベースのメディア・サービスの番組ジャンルおよびサブジャンルを表示する。表示デバイス222は、テレビジョン表示装置、LED表示装置、またはLCD(液晶)表示装置であることが好ましい。ジャンルおよびサブジャンルは、入力デバイス224の使用により、ボタン、ダイヤル、タッチ・スクリーン・インタフェース、または入力デバイス224上で利用可能なその他の触覚機構と連動して選択される。入力デバイス224を介してメディア・サービスが選択された後、CPU214は、(コンピュータ・コマンドやプロシージャ・コールなどのコマンドによって)コンテンツ・アグリゲータ102を介して音声ベースのメディア・サービスを(この例では、ラジオ局106に)要求する。コンテンツ・アグリゲータ102は、再生デバイス202からの要求を受信し、それに応答して、選択されたメディア・サービスをパケット化伝送の形式で再生デバイス202に送信する。再生デバイス202は、メディア・サービスを処理し、接続された音声スピーカ(ラウドスピーカ)220を介して結果を出力する。別の実施例では、選択されたメディア・サービスは、ビデオ(video:動画)ベースであり、表示デバイス222に出力される。
【0017】
例えば、セット・トップ・ボックス(STB)204は、ケーブルまたは放送テレビジョン局から音声およびビデオ・ベースのメディア・サービスを受信するインターネット対応デバイスである。セット・トップ・ボックス(STB)204は、セット・トップ・ボックス(STB)204によってマルチスレッド処理(multi−threaded)または多重化(multiplexed)が施されたメディア・サービスをインターネット非対応デバイス(例えば、ステレオ受信機206やテレビジョン・音声出力208)に導く経路であることが好ましい。例えば、セット・トップ・ボックス(STB)204は、クラシック音楽ベースのメディア・サービスを受信し、これをステレオ受信機206に送る。同時にセット・トップ・ボックス(STB)204は、ニュース放送メディア・サービスを受信し、これを結合されているテレビジョン208に送る。任意選択により、セット・トップ・ボックス(STB)204は、出力デバイス212(コネクタまたは音声スピーカ)に接続される付属のデータ・ネットワーク210(例えば、イーサネット(日本および米国における登録商標)ネットワーク、ワイヤレスRFネットワーク、電力線ベースのネットワーク、赤外線ネットワーク)に音声サービスを送り、出力デバイス212は、このメディア・サービスを信号として出力する。
【0018】
マルチスレッド処理は、セット・トップ・ボックス204が、その処理タスク(ハウスキーピング・タスク、データ取り出し、データ処理、データ出力)を分割することによって機能する。各処理タスクには、幾つかのタイムスロット(timeslot:時間枠)が割り振られる。優先度の高い処理(例えば、メディア・サービスの再生)は、他の処理(例えば、得られるメディア・サービスの表示の更新)よりも多くのタイムスロットを受け取る。タイムスロットは、所定のプロシージャに従って割り振られる。この例では、セット・トップ・ボックス204は、各秒を10個のタイムスロットに分割し、4つのタイムスロットをクラシック音楽メディア・サービスに割り振り、4つのタイムスロットをニュース放送メディア・サービスに割り振り、残りの2つのタイムスロットをハウスキーピング・プロシージャに割り振る。次いで、セット・トップ・ボックス204は、割り振ったタイムスロットに従って、メディア・サービスを処理し、ハウスキーピング・タスクを実行する。本発明の実施例は、タイムスロットの継続時間を不均等または均等な時間量にすることができることをサポートする。
【0019】
図3に、選択されたメディア・サービスを取得および出力するためにデバイス(再生デバイス202またはセット・トップ・ボックス204)をコンテンツ・アグリゲータ102と同じデータ・フォーマットに構成する方法のフローチャートを示す。好ましい実施例では、再生デバイス202が、CPU214を制御するコンピュータ命令に従って、通信ネットワーク110を介してコンテンツ・アグリゲータ102と通信する。コンピュータ命令は、特定のプロシージャ・コールを介して動作するAPIを含んでいる。APIは、ステップ302で、Set_Service_Callを介してコンテンツ・アグリゲータ102にパラメータを要求する。再生デバイスに伝送されたパラメータは、再生デバイス202によってコンテンツ・アグリゲータ102との通信に使用されるデータおよび通信構造を形成する。通信構造(communication structure)は、再生デバイス202とコンテンツ・アグリゲータ102との間のデータ通信に使用されるフォーマットである。再生デバイス202は、TCP/IP、オープン・システムズ・インターコネクション(OSI:Open Systems Interconnection)プロトコル、3G、またはWAP(Wireless Application Protocol)ベースのトランスポート・プロトコルのアーキテクチャに適合することが好ましい。従って、再生デバイス202は、ハンドシェーク・プロセスを用いて所定の通信構造に適合するデータを返してもらうことにより、コンテンツ・アグリゲータ102の通信構造を決定する。また、再生デバイス202は、コンテンツ・アグリゲータ102からデータ・ストリームを受動的に受信し、それにより、データ・ストリーム中にあるキー属性に基づいて通信構造を決定する。例えば、再生デバイス202は、受信したデータ・パケットのヘッダを読み取り、データがMPEGトランスポートおよびデータ方式に適合するものと決定する。
【0020】
例えば、例示的なデータ構造は、メディア・サービス・メニューと、位置(URI)と、メディア・サービスのプロバイダから得られるメディア・サービス・フォーマットのタイプ(Real Audio、Microsoft Media Player、MP3など)とを含んでおり、これらはスタイル・シート(style sheet)に対応する。再生デバイス202は、コンテンツ・アグリゲータ102からスタイル・シートを受信し、それに従って入来データおよび送出データをフォーマット化する。データ構造の決定は、3つのレベルからなるドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM:Document Object Model)を含んでいることが好ましい。レベル1は、データの交換を規定するフォーマット(例えば、XMLやHTML)を設定する。レベル2は、伝送されるデータのプレゼンテーションおよび操作を制御する(スタイル・シートを使用して)。レベル3は、コンテンツ・モデル(例えば、データ変数やメタデータ・フィールド)と、文書に使用されるイベント(ファンクション・キーF12で文書を保存するなど)を定める。任意選択により、マルチパーパス・インターネット・メール・エクステンションズ(MIME:Multipurpose Internet Mail Extensions)に準拠するクラスおよびオブジェクト・タイプを使用して、利用可能なオブジェクトを定める。再生デバイス202は、ステップ304で、コンテンツ・アグリゲータ102からのデータ構造パラメータをプログラム・メモリ216に記憶し、これに従ってコンテンツ・アグリゲータ102との以後の通信をフォーマット化する。
【0021】
ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)の使用により、再生デバイス202は、マルチメディア標準方式が調整されるのに伴って、新しい文書タイプおよびメディア・フォーマットをサポートすることができる。例えば、新しいコンテンツ・アグリゲータが、得られるメディア・サービスを再生するためのマルチメディア・プレーヤとして、新しいマルチメディア・プレーヤを採用する。再生デバイス202は、新しいコンテンツ・アグリゲータにメディア・サービスを要求するとき、対応するドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)を読み取って新しいマルチメディア・プレーヤの位置を見つける(ドキュメント・オブジェクト・モデル(DOM)に組み込まれたロケータによって、あるいは外部データベースを参照することによって)。次いで、再生デバイス202は、新しいメディア・プレーヤ用のコーデック(codec)(更新)を要求し、コーデックを受信するとこれを記憶する。メディア・サービスにおいて、再生デバイス202が新しいメディア・プレーヤを使用して出力する準備が整う。
【0022】
データ構造パラメータを記憶すると、ステップ306で、再生デバイス202は、CPU214により出されるList_Content_Callを介してメディア・サービスのコンテンツ・リスト(content list)をコンテンツ・アグリゲータ102に要求する。図4に示すように、List_Content_Callは、Iradio API412を含んでいる。Iradio API412は、コンテンツ・リスト要求に使用される内部リソースの割り振りおよび管理を行うIradio要求API402(プログラム・メモリ216に記憶されている)を開始する。CPU214は、コンテンツ・リスト要求のための動作サイクルを指定し、コンテンツ・リストを記憶するためのデータ・メモリ218中の空間を指定することが好ましい。任意選択により、要求API402は、複数のコンテンツ・アグリゲータ102に対する複数のコンテンツ・リスト要求を同時に管理する。
【0023】
次いで、CPU214は、コンテンツ・アグリゲータ102との通信伝送を制御するHTTP処理回路API404サブルーチンを出す。HTTP処理回路API404は、ステップ302で記憶されたパラメータに従って機能して、コンテンツ・アグリゲータ102との接続、通信、およびHTTPプロトコル交換を管理する。これには、HTTP URIリダイレクト、エラー認識、および、メディア・サービスを含むストリームに対する標準的な応答としての応答分類に関係のある、すべての処理が含まれる。HTTP処理回路API404は、通信ネットワーク110を介してコンテンツ・アグリゲータ102にコンテンツ・リスト要求を伝送する。コンテンツ・アグリゲータ102は、これに応答して、得られるメディア・サービスのコンテンツ・リストを伝送し、これはHTTP処理回路API404を介して受信される。
【0024】
所定のフォーマットであるコンテンツ・リストを受信した後、CPU214は、コンテンツ・アダプタ406ルーチンを開始することが好ましい。このルーチンは、受信されたコンテンツ・リストを、再生デバイス202によって使用される内部データ・フォーマットおよび内部データ構造にフォーマット化する。例えば、CPU214は、再生デバイス202により使用される内部データ構造(データ・フィールド)を予め定めるXML(内部データ・フォーマット)ベースの文書型定義(DTD:Document Type Definition)を用いる。コンテンツ・アグリゲータ102からXMLフォーマットで受信されたデータは、文書型定義(DTD)により定められるデータ・フィールドに直接にマッチ(match)させる。コンテンツ・アグリゲータ102から受信されたデータが、内部データ・フォーマット(XML)に適合しない場合は、コンテンツ・アダプタ406は、好ましくは変換テーブルを使用してデータをXMLにフォーマット化し、フォーマット化したデータを再生デバイス202の内部データ構造(DTD)に関連付ける。任意選択により、フォーマット化したデータおよびコンテンツ・アグリゲータ102から受信したデータは、データ・メモリ218に記憶される。また、文書型定義(DTD)は、更新可能である(例えば、インターネット110を介してスタイル・シートとして送信された更新が、現存の文書型定義(DTD)を上書きする)。
【0025】
XMLパーサ(parser)408が、コンテンツ・アダプタ406から(または、データ・メモリ218から)XMLベースのデータを受け取り、このXMLベースのデータを、表示されユーザーによって操作される事前選択済みメニュー要素にマッピングする。データ・マッピングは、内部データ構造からのどの変数が事前選択済みメニュー要素にマッピングされるかを示すデータ・テーブルを介して行われる。
【0026】
図9は、再生デバイス202がコンテンツ・アグリゲータ102から受信する、メディア・サービスのコンテンツ・リスト900(XMLフォーマット)の図である。図10は、コンテンツ・アダプタ406によって再生デバイス202の内部データ構造にフォーマット化された、メディア・サービスのコンテンツ・リスト1000を示す。図11は、XMLパーサ408によってメニューにフォーマット化された、メディア・サービスのコンテンツ・リスト1100を示す。
【0027】
例示的な実施例として、XMLパーサ408によりフォーマット化されたデータは、階層メニューとして表示デバイス222上に表示される。階層メニューは、ユーザーにより事前選択されたまたは指定されたフィールドをリストする(例示的なフィールドは、メディア・サービス、題名(title:タイトル)、メディア・タイプ、パフォーマ、コンテンツ・アグリゲータ・ソースなどである)。例えば、メニューの「トップ」レベルは、ジャンル(例えば、トーク・ショー、音楽、ニュース、スポーツ・トーク、ミステリ、連続ドラマなど)で表示される。ユーザーが、「トップ」レベルにリストされたジャンルを入力デバイス224を介して選択すると、CPU214によって開始されたコンテンツ・データ・プロシージャ410が、データ・メモリ218を調べて、選択されたジャンルに関連してリストされるサブジャンルまたは利用可能なメディア・サービスがあるかどうかを検出する。あるいは、コンテンツ・データ・プロシージャ410は、追加のコンテンツ・リスト・コール401を、コンテンツ・アグリゲータ201に出して、選択されたジャンルに関連するより多くの情報を集める(先に述べたステップを繰り返す)。コンテンツ・データ・プロシージャ410は、関連するデータから、「トップ」レベルの下にリストされる「第2」レベルのメニューを生成して表示する。次いで、ユーザーは「第2」レベルから選択し、コンテンツ・データ・プロシージャ410は、ユーザーが再生のためのメディア・サービスを選択するまでコンテンツ・リスト・コール401を出し続ける。
【0028】
メディア・サービスが、入力デバイス224を介して(例えば、階層メニューまたは利用可能なメディア・サービスのリストから)選択された後、CPU214は、ステップ308で、Iradio_Stream_Contents_call APIを出して、選択されたメディア・サービスをコンテンツ・アグリゲータ102から取り出す。Iradio_Stream_Contents_call APIは、図6に示すように、ストリーム要求コール602で開始される。このストリーム要求コール602は、要求されたメディア・サービスの位置(好ましくはメディア・サービスのURI)を、Iradio_List_Content_Callから返されたデータ(データ・メモリ218にある)によって、あるいは他の手段によって(例えば、メディア・サービスの位置をコンテンツ・アグリゲータ102に要求して)決定する。任意選択により、Iradio_Stream_Contents_call API308は、前述のマルチスレッド処理機能によってメディア・サービスの非同期(複数)要求をサポートする。
【0029】
選択されたメディア・サービスの位置が分かれば、CPU214は、Iradio API412を出す。Iradio API412は、ストリーム要求コール602に使用されるリソースの割り振りおよび管理を行うための要求API402サブルーチンで開始される。Iradio API412の一部としてHTTP処理回路API404が出され、選択されたメディア・サービスの位置に、通信ネットワーク110を介して接続する。メディア・サービス位置への接続は、直接接続(ウェブサイト、記憶デバイス、セルラー・ネットワークなど)、またはコンテンツ・アグリゲータ102を介してメディア・サービス位置に達する接続、またはメディア・サービス位置にリダイレクト(redirect)される接続である。また、HTTP処理回路API404は、要求されたメディア・サービスの位置からくる応答中のストリーム・データを見つける方法の詳細を管理する。メディア・サービスを求める要求は、メディア・サービスを再生するのに必要なリソース(メディア・プレーヤなど)に関する情報を含む、HTTPまたはMIME(Multipurpose Internet Mail Extention)に準拠する要求として実行されることが好ましい。標準的なHTTPリダイレクト処理と共に、HTTP処理回路API404は、HTTP応答ヘッダを分析して、応答がストリームか、メディア・ファイルか、または他のタイプのマルチメディア・フォーマット(例えば、REALPLAYER(米国における登録商標)ベースのストリーム、ストリーミングされないMP3ファイル、またはビデオ信号)かを決定する。一度決定すると、HTTP処理回路API404は、選択されたメディア・サービスを含むデータを受け入れる。
【0030】
メディア・サービスを含むデータが、再生デバイス202に伝送されると、HTTP処理回路404は、このデータをバッファ604(データ・メモリ218に含まれる)に伝送する。バッファ604は、データを先入れ先出し(FIFO:First In First Out)方式で出力することが好ましい。任意選択により、バッファ604は、所定の方法(例えば、共用メモリ、メモリ・インタリーブ、メモリ・アドレス・サイクリングなど)に従って、データを待ち行列に入れる複数のメモリ・バンクを含み、先に述べたマルチスレッド処理機能により複数のメディア・サービスの要求および伝送を可能にする。
【0031】
コンテンツ・アダプタ406は、バッファ604に記憶された、メディア・サービスを含むデータにアクセスしてこれを処理する。メディア・サービス・データの処理は、メディア・サービス・データの応答ヘッダ(response header)またはフッタ(footer)に含まれる情報(例えば、メディア・サービスのフォーマット、対応する再生アプリケーション608、メディア・サービスの出力必要条件)に応じて行われることが好ましい。コンテンツ・アダプタ406により行われる処理の例としては、データの圧縮解除、メディア・サービス・データ中のメタデータ(metadata)(例えば、メディア・サービスを記述するメタデータ)の分析、予め選択された音声効果(audio effect)またはビデオ効果(video effect)の適用が挙げられる。
【0032】
メディア・サービス・データは、一旦処理されると、プレーヤ・アプリケーション608(メディア・プレーヤ)に送られ、プレーヤ・アプリケーション608は、ステップ310でメディア・サービス・データを出力または「再生」する。プレーヤ・アプリケーションは、メディア準拠デコーダ(例えば、REALPLAYER、MPEG‐1レイヤ3、MICROSOFT MEDIA PLAYER、QUICKTIME、MPEG‐4、DivX)であり、メディア・サービス・データを、メディア・デバイス(例えば、音声スピーカ、ビデオ・スクリーン、音声/ビデオ受信機、伝送デバイス)に出力される準備のできたデコード済み音声/ビデオ信号にデコード(復号化)する。
【0033】
プレーヤ・アプリケーション608は、コンテンツ・アダプタ406がバッファ604から受け取るデータが無くなるまで、メディア・サービスを再生し続ける(そして、別のメディア・サービスの再生を開始する)か、あるいは、ステップ312で、メディア・サービスはリターン・コードによって終了し、それにより、伝送を停止するように指示される。好ましくは、リターン・コードは、コンテンツ・アダプタ406からHTTP処理回路404に出され、HTTP処理回路404は、通信ネットワーク110を介してメディア・サービス位置に「キャンセル(cancel)」コマンドを送信して、メディア・サービス・データの伝送を終了する。一例として、リターン・コード(return code)は、ユーザーによるキャンセル・コマンドの発行、オーバーフロー/アンダーフロー・エラー、利用可能なメモリの不足、ネットワークの輻輳、出力デバイスの未接続などを含めた原因により生じる。任意選択により、CPU214は、メディア・サービスの伝送がリターン・コードによりキャンセルされたという結果を招いたエラーを認識する診断回路を有する。
【0034】
前述のように本発明の実施例では、サービス要求、I/O(入出力)ルーチン、およびデータ変換の処理要求を、別個のスレッドに分割する。本発明のための所望の要求およびハウスキーピング・ルーチンを達成するために、動的にスレッドを類別し、スレッドにコンピュータ・リソースを(所定の方法で)割り振る。この手法の利点は、本発明によるシステムにより、他の要求の処理によって競合または遅延が引き起こされること無く要求を同時に処理できる点にある。
【0035】
更に、スレッドを使用してAPI要求を処理することにより、アプリケーション設計者は、同期または非同期インタフェースを使用してAPIサービスを実現したいか否かを選択することができる。この特徴により、APIのサービス特性を管理するための基盤(Infrastructure)をAPIの周りに開発するようアプリケーション設計者に強いること無く、大多数のプログラム内にAPIを実現することが可能である。
【0036】
各スレッドは、データ・メモリ218中にある固有のメモリ・バッファ・キューを介して相互に通信する。スレッドは、名前付きキューから(データ・メモリ218中の)バッファへの書込みおよびバッファからの取り出しを行い、あるバッファを終えると、複数のバッファを含むバッファ・プールにそのバッファを解放する。バッファ・キューにより、本発明は、特定のスレッドを特定のバッファに指定し、複数のメディア・サービスを処理する際に、メディア・サービス・データの記憶およびメディア・サービス・データへのアクセスを最適化することができる。
【0037】
メモリ・バッファ・キューのデータ構造へのアクセスは、セマフォ・プリミティブ(semaphore primitive)によって保護され、これはバイナリ(2値)フラグとして実現することができる。セマフォ・プリミティブを使用することにより、データ管理構造を乱すこと無くメディア・サービス・データをスレッド間で共用することができる。例えば、スレッドがメモリ・バッファ・キューにバッファを要求するとき、そのキュー・バッファに追従するデータ構造の管理はすべて、そのデータ構造への排他的アクセスを保証するセマフォ・プリミティブをロックした後に行われる。
【0038】
メモリ・バッファ(データ記憶域218中の)からのデータのキュー取り出しは、ブロッキング・モード(blocking mode)と非ブロッキング・モード(non−blocking mode)の両方をサポートする。ブロッキング・モードでは、スレッドは処理を停止し、バッファが提示されるのを待機し続ける。これは、不確定な時間量である可能性がある。このブロッキング機構により、スレッド間でCPU214のリソースのバランスをとることができる。例えば、コンテンツ・アダプタは、バッファを処理し、キュー(待ち行列)を介してバッファをプレーヤ・アプリケーションに送ることになり、キューはバッファを空にする。バッファが満たされるのを待っているときは、コンテンツ・アダプタは、バッファがI/Oスレッドによって満たされるまでこのバッファを無視(ブロック)することになり、コンテンツ・アダプタは、他の満たされたバッファにアクセスするように解放される。非ブロッキング・モードでは、メモリ・バッファが一杯でも空でも、メモリ・バッファにアクセスする(コンテンツ・アダプタの効率は低下する)。
【0039】
ステップ310で述べたように、本発明は、任意選択により、同期モード(syncmode)または非同期モード(async mode)で動作する。好ましくは、本発明の原理により、非同期モードはコールバック関数(callback function)と共に動作し、それによりCPU214は、プロセス(API)を開始し、プロセスを特定のスレッドに指定する。また、CPU214は、プロシージャに対応するコールバック関数も指定し、このコールバック関数は、CPU214に返されるとプロシージャ(API)を終了する。例えば、Iradio_List_Content_Call306(メディア・サービスのリストを要求する)がCPU214によって開始されるとき、このプロシージャに対応するスレッドおよびコールバック関数がCPU214によって出される。プロシージャに対応するスレッドが実行されると、コールバック関数は、プロシージャに対して指定された所定の条件に応答するポインタに渡される(例えば、コンテンツ・アグリゲータ102からコンテンツ・リストが伝送されると、コールバック関数がトリガされてCPU214に返される)。この間、追加のプロシージャが、他のスレッド上で実行される。条件が満たされた後、ポインタは、プロシージャを実行しているスレッドを終了するコールバック関数を、CPU214に出す。
【0040】
別法として、非同期使用モデルでは、コールバック関数を利用しない。非同期モードの機能も同じだが、一度に単一の(現在の)プロシージャだけが実行され、現在のプロシージャがサービスされるまで、またはエラーが生じるまで(それにより現在のプロシージャは終了する)、他のすべてのプロシージャを効果的にブロックする。現在のプロシージャが終了して、データ・メモリ218中のメモリ空間が解放コマンド(ReleaseRespond)でクリアされた後、CPU214は「新しい」プロシージャを開始する。
【0041】
図7に、2つのコンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスのリストを組み合わせるための本発明の実施例を示す。ステップ702は、CPU214がメディア・サービス・リストを第1のメディア・コンテンツ・アグリゲータに要求することにより開始する。CPU214は、第1のコンテンツ・アグリゲータ102にアクセスするために使用されるコマンド・セットを構成するIradio_Set_Serviceコールを実行する(前述の図3および図4に従って)。それに続くIradio_Content_Listコールが、処理のためにスレッドに割り当てられ、CPU214を他の処理タスクのために解放する。第1のHTTP処理回路API404がスレッドを受け取り、第1のメディア・コンテンツ・アグリゲータ102からメディア・サービス・リストを取り出すことを開始する。
【0042】
ステップ704は、第2のメディア・コンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスの第2のリストを要求することを含んでいる。CPU214は、第2のコンテンツ・アグリゲータ102にアクセスするためのコマンド・セットを構成する第2のIradio_Set_Serviceコールを実行する(前述の図3および図4に従って)。次いで、Iradio_Content_Listコールが、第2のスレッドに割り当てられ、第2のHTTP処理回路API404が、第2のスレッドを受け取り、第2のコンテンツ・アグリゲータ104にアクセスして、第2のコンテンツ・アグリゲータ104からメディア・サービスのリストを取り出す。任意選択により、第1と第2のHTTP処理回路API404は、1つのHTTP処理回路・ユニット404に結合される。これは、CPU214に含めることができる。
【0043】
ステップ706で、第1のHTTP処理回路API404は、第1のコンテンツ・アグリゲータ102にメディア・サービス・リストを要求するために使用されるGetコマンド(例えば、HTTP Getコマンド)を実行する。Getコマンドは、HTMLまたはXMLベースの要求として伝送されることが好ましい。
【0044】
ステップ708は、第1のコンテンツ・アグリゲータ102が、Getコマンドに応答することを含んでいる。好ましくは、第1のコンテンツ・アグリゲータ102は、第1のHTTP処理回路API404にメディア・サービス・リストを伝送し、第1のHTTP処理回路API404は、リストの保全性(完全性)(例えば、リストが第1のHTTP処理回路API404によって認識されるフォーマットに適合するかどうか)を決定する。あるいは、メディア・サービスのリストが損なわれている場合は、Getコマンドが(ステップ706で)所定の回数にわたって繰り返された後、第1のHTTP処理回路API404は中断し、エラー・メッセージをCPU214に返す。ステップ710で、第1のHTTP処理回路API404は、第1のコンテンツ・アグリゲータからのメディア・サービス・リストを含むデータを収集し、追加の処理のためにリストをコンテンツ・アダプタ406に転送する。
【0045】
ステップ712で、コンテンツ・アダプタ406は、メディア・サービス・リストを受け取り、適切な変換ルーチンを呼び出して(例えば、受け取ったリストをルックアップ・テーブルを介して本発明の内部フォーマットに変換する)、メディア・サービスのジャンルおよびサブジャンルを含む共通(内部)コンテンツ・リスト・データ構造を生成する。この共通コンテンツ・リストを使用して、表示デバイス222上に表示される閲覧可能なメディア・サービス・リストを生成することができる。メディア・サービス・リストのジャンルおよびサブジャンルは、メディア・サービス・リスト内のメタデータによって、または、メタデータを外部データベース(例えば、CDDB(商標)やMUZE(商標))に適合することによって決定することが好ましい。本発明の原理によれば、メディア・サービスは次のような情報(メタデータ)でグループ化することができる。即ち、メディア・サービス作者(media service author)、著作権日付、メディア・サービス伝送日、パフォーマ、題名、主題(subject)、親権者による格付(parental rating)、ユーザー格付(user rating)、監督(director)、製作者(producer)、実行時間(running length)、メディア・サービス伝送ロケータ(例えば、ラジオ局、テレビ局、スタジオなど)、コンテンツ・アグリゲータ加入(content aggregator subscription)、言語(language)などである。
【0046】
ステップ714で、CPU214は、第2のコンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスのリストを求めてステップ706〜712を繰り返す。第2のHTTP処理回路API404が、Getコマンドを介して第2のメディア・サービス・リストを要求する(ステップ706)。第2のコンテンツ・アグリゲータ102は、Getコマンドに応答する(ステップ708)。第2のHTTP処理回路API404は、第2のコンテンツ・アグリゲータ102からのメディア・サービス・リストを収集し、この第2のリストを追加の処理のためにコンテンツ・アダプタ406に転送する(ステップ710)。コンテンツ・アダプタ406は、共通リスト・データ構造を使用して、第2のコンテンツ・リストにリストされているメディア・サービスをメディア・タイプのジャンルおよびサブジャンルにマッチさせる。次いで、第1および第2のコンテンツ・リストのコンテンツを、例えば、図5に示すように、共通の音楽ジャンルに従って、または前述のようにメタデータ属性を用いた他のタイプの階層リストに従って、統一コンテンツ・リスト(unified content list)中に索引付けする。
【0047】
統一コンテンツ・リストは、表示デバイス222上でユーザーに提示される。統一コンテンツ・リスト中の各項目は、コンテンツおよびそのソースを一意に判別するコンテンツ識別子(ID)を有する。メディア・サービスが取り出しのために選択されると、コンテンツ・アダプタ406は、この識別子をCPU214に渡す。次いで、CPU214は、前に図6で述べた方法に従ってメディア・サービスを取り出して再生する。
【0048】
図5に、統一リストの形式にマージ(merge:結合)されたコンテンツ選択肢の例を示す。コンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスのジャンルおよびサブジャンルは、データ・メモリ218にダウンロードされ、好ましくはXMLパーサ408のサブルーチンによって操作される。例えば、第1のコンテンツ・アグリゲータ102は、音楽ジャンルおよび関連サブジャンルでグループ化されたメディア・サービス・リスト510を有する(例えば、音楽ジャンルであるジャズは、サブジャンルとしてブラス、サンコースト・サウンド、トリオを有する)。第2のコンテンツ・アグリゲータ102は、音楽ジャンルおよび関連サブジャンルでグループ化されたメディア・サービス・リスト520を有する(例えば、音楽ジャンルであるジャズは、サブジャンルとしてアシッド・ジャズ(Acid Jazz)を有する)。XMLパーサ408は、関連ジャンルを共にグループ化し、統一コンテンツ・アグリゲータ・リスト530に示されるようなフォーマットにする(例えば、ジャズは、2つのコンテンツ・アグリゲータから結合されるサブジャンル、即ち、アシッド・ジャズ、ブラス、サンコースト・サウンド、トリオを有する)。次いで、このフォーマットは表示デバイス222に出力され、音声スピーカ220を介して再生のために、音楽サービスが入力デバイス224によって選択される。
【0049】
図8に、ネットワーク上で接続されたデバイスが、コンテンツ・アグリゲータ102を介して得られる2次メディア・サービスを制御および受信することのできる、本発明の例示的な実施例を開示する。ネットワークに接続されるデバイスは、所定のプロトコル(例えば、ユニバーサル・プラグアンドプレイ(Universal Plug and Play)、IEEE802.11、BLUETOOTH(米国における登録商標)、IEEE‐1394)に適合し、これによりデバイスは、その所定のプロトコルに適合するネットワーク上の他の機器の機能を認識および利用することができる。1次メディア・サービスは、デバイスに元々存在するメディア・サービスである。例えば、外部デバイス820(ステレオ受信機)は、電波として受信した音声を再生するが、この音声は、アンテナ822を介して受信され、チューナ824により復調され、音声スピーカ818を介して再生される。2次メディア・サービスは、ネットワーク上のデバイスによりネットワーク接続を介してアクセスおよび制御される他の機器中で生じるメディア・サービスである。例えば、受信機820は、ケーブル・セット・トップ・ボックス204を介して、コンテンツ・アグリゲータ102からのストリーミング音声放送(2次メディア・サービス)を受信および制御する。この例では、セット・トップ・ボックス204は、所定のプロトコルの動作によって索引付けおよび管理されるコンテンツ・ディレクトリ806サービス(得られるメディア・サービスをリストするハードウェアまたはソフトウェア)として2次メディア・サービスを供給する。
【0050】
受信機820は、所定のプロトコルによって、ネットワークまたはワイヤレス接続を介してセット・トップ・ボックス204と通信する。また、セット・トップ・ボックス204も、通信ネットワーク110を介してコンテンツ・アグリゲータ102に接続し、それによりコンテンツ・アグリゲータ102は、2次メディア・サービス(例えば、ストリーミング音声およびビデオ、MP3、コンパクト・ディスク音楽、放送ビデオ)が得られるようにする。コンテンツ・アグリゲータ102は、TCP/IPベースの接続によってハードウェア・サービス・モジュール802を介してセット・トップ・ボックス204と通信することが好ましい。ハードウェア・サービス・モジュール802は、シリアル、パラレル、イーサネット(日本および米国における登録商標)、またはその他の接続インタフェースを備える、モデムまたは他のタイプの双方向通信デバイスである。また、ハードウェア・サービス・モジュール802は、セット・トップ・ボックス204に接続されるテレビジョン208上に表示されるビデオ番組を制御する。
【0051】
セット・トップ・ボックス204に接続されるコントローラである制御ポイント(control point)810(例えば、コンピュータ、マイクロプロセッサ、ソフトウェア・ドライバ)は、コンテンツ・アグリゲータ102から得られるメディア・サービスのリストを、セット・トップ・ボックス204を介して要求する。この要求は、前に図4で述べたように、コンテンツ・ディレクトリ806によって受け取られ、コンテンツ・ディレクトリ806は、(ステップ306からの)List_Content_CallをストリームAPI804に出す。任意選択により、セット・トップ・ボックス204は、複数のコンテンツ・アグリゲータ102からメディア・サービス・リストを好ましくはXMLまたはHTMLベースの文書として受信する。ストリームAPI804により受け取られたメディア・サービス・リストは、処理され、コンテンツ・ディレクトリ・サービス806に転送される。更に、コンテンツ・ディレクトリ・サービス806は、メディア・サービス・リストを所定のフォーマットに従ってXMLからフォーマット化して索引付けし、その所定のフォーマットに適合する他の機器からアクセスできるようにする。
【0052】
制御ポイント810は、得られるメディア・サービスを表示デバイス(テレビジョン208)上に表示するコマンドを、セット・トップ・ボックス204に送る。制御ポイント810は、所定のプロトコルの表示サービス・ルーチンを使用して、メディア・サービス・リストをセット・トップ・ボックス204に要求する。また、セット・トップ・ボックス204は、要求の伝送を受け、コンテンツ・ディレクトリ・サービス806中にあるメディア・サービス・リストを転送する。制御ポイント810は、メディア・サービス・リストを受け取ってHTMLコードとしてフォーマット化し、これをハードウェア・サービス802に送る。ハードウェア・サービス802は、接続されたテレビジョン208上に表示されるようにHTMLを供給する。供給されたHTMLコードは、テキストとグラフィックスの組合せとして表示されることが好ましく、これは前述の図11に示すような電子番組ガイド(Electronic Program Guide:EPG)として使用することができる。また、制御ポイント810は、追加のメディア・サービスや、コンテンツ・アグリゲータ102から生じるのではないインターネット・ベースの素材(material:マテリアル)など、その他のサービス808を制御および伝送することも可能である。これらのサービスとしては、電子番組ガイド、電子メール、および、選択されたメディア・サービス(CDやカセット・テープ)をオンライン・ストア経由でユーザー選択デバイス826によって購入することなどがある。
【0053】
テレビジョン208のメディア・サービス・リストから、ユーザー選択デバイス826によってメディア・サービスが選択され、ユーザー選択デバイス826は、制御ポイント810に信号を送る。ユーザー選択デバイス826は、有線または無線インタフェースを使用して制御ポイント810と通信するリモート・コントロールであることが好ましく、それにより、テレビジョン208は、ユーザー選択デバイス826上の方向指示パッド(directional pad)、ボタン、またはノブ(knob:つまみ)の使用によってメディア・サービス・リストを表示する。ユーザー選択デバイス826によってメディア・サービスが選択されると、制御ポイント810は、メディア・サービスを求める要求をフォーマット化して、ハードウェア・サービス・モジュール802および通信ネットワーク110を介してコンテンツ・アグリゲータ102に送信する。
【0054】
コンテンツ・アグリゲータ102は、メディア・サービス要求を受信し、要求を処理してから、メディア・サービスを含むデータを通信ネットワーク110を介してハードウェア・サービス802に伝送する。ハードウェア・サービス802はデータを受信し、ストリームAPI804に転送する。ストリームAPI804は、メディア・サービスのデータを、セット・トップ・ボックス204によって利用される内部フォーマットにフォーマット化する。
【0055】
制御ポイント810は、メディア・サービスを受信機820に出力する要求をAVトランスポート812に送ることにより、メディア・サービスを含むデータの出力を調整する。AVトランスポート812は、外部デバイス(受信機820)への接続インタフェースを含んでいることが好ましい。任意選択により、AVトランスポート812は、ストリームAPI804のバッファ中にあるデータ(メディア・サービスを形成する)の伝送を制御するソフトウェアを含んでいる。AVトランスポート812は、メディア・サービスを含むデータを(ストリームAPI804から)受け取り、フォーマット化する(受信機820に出力するための所定の信号フォーマットに)。信号は、AVトランスポート812の接続を介して受信機820に出力される。AVトランスポート812は、メディア選択が完全に受信されるまで、またはユーザーがその選択を再生し終えるまで、ストリームAPI804のバッファを継続的に待ち行列に入れる。
【0056】
受信機820(例えば、音声受信機)は、AVトランスポート814を介して、セット・トップ・ボックス204との接続インタフェースによって出力信号を受信する。AVトランスポート814は、処理のために信号をハードウェア・サービス816に転送する。次いで、ハードウェア・サービス816は、処理した信号を音声再生のために音声スピーカ818に転送する。任意選択により、外部デバイスは、無線周波数(RF)ベースの無線信号をアンテナ822から受け取る内蔵チューナ824を有する。チューナ824は、接続された音声スピーカ818で再生されるように無線信号を復調しデコードする。ハードウェア・サービス816が、信号を受け取って処理済み信号を出力すると、外部デバイスは、チューナ824の再生を自動的に中断する。選択されたメディア・サービスが終了または完了したとき、チューナ824を介して受信される無線信号の再生が再開される。
【0057】
本発明の原理によれば、コンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを伝送するその他の伝送システムの形式も、本発明から利点を得ることができる。例えば、複数のメディア・サービスが利用可能である衛星無線放送は、セット・トップ・ボックス・ケーブル・インタフェースを介してその選択肢がこれらの利用可能なメディア・サービスと組み合わせられるようにして、統一メディア・サービス・リストを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンテンツ・アグリゲータによって集約される音声およびビデオ・ベースのメディア・サービスの図である。
【図2】 本発明を用いるデバイスと複数のコンテンツ・アグリゲータとの間のインターネット接続の図である。
【図3】 コンテンツ・アグリゲータへの要求をフォーマット化するフローチャートである。
【図4】 コンテンツ・アグリゲータにコンテンツ・リストを要求するブロック図である。
【図5】統一コンテンツ・リスト中に索引付けされる、複数のコンテンツ・アグリゲータから得られる音声ベースのメディア・サービスの図である。
【図6】コンテンツ・アグリゲータにメディア・サービスを要求して取得するブロック図である。
【図7】コンテンツ・アグリゲータに音楽サービスを要求して取得する同期使用モデルのフローチャートである。
【図8】制御ポイントを使用して複数のコンテンツ・アグリゲータに音楽サービスを要求して取得する図である。
【図9】再生デバイスが、コンテンツ・アグリゲータからコンピュータ・コードとして受け取る、メディア・サービスのコンテンツ・リストの図である。
【図10】コンテンツ・アダプタによって再生デバイスの内部データ構造にフォーマット化された、メディア・サービスのコンテンツ・リストの図である。
【図11】XMLパーサによりメニューにフォーマット化された、メディア・サービスのコンテンツ・リストの図である。
Claims (17)
- 通信ネットワークを介して複数のコンテンツ・アグリゲータからのメディア・サービスのデータを処理する方法であって、前記メディア・サービスを出力する再生デバイスが、
複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第1のコンテンツ・アグリゲータから、該第1のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第1のメディア・サービス・リストを受信することと、
前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第2のコンテンツ・アグリゲータから、該第2のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第2のメディア・サービス・リストを受信することであって、前記第2のコンテンツ・アグリゲータから受信される前は前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と適合しないデータ構造を有する、該第2のメディア・サービス・リストを受信することと、
前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストを、前記第1および第2のメディア・サービス・リストに示されるメディア・サービスのデータの格納位置を示すユニフォーム・リソース・ロケータを含む統一メディア・サービス・リストに変換することと、
前記統一メディア・サービス・リストに示されるメディア・サービスのデータを要求することと、
要求されたメディア・サービスのデータを、前記格納位置から受信することと、
受信されたデータに基づいて、要求されたメディア・サービスを出力することと、
を実行し、
前記統一メディア・サービス・リストは、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と前記第2のメディア・サービス・リストのデータ構造とをマージした結果であるデータ構造を有する、前記方法。 - 前記統一メディア・サービス・リストを表示する追加ステップを更に含んでいる、請求項1に記載の方法。
- 前記メディア・サービスのデータが、携帯型音声デバイス、ステレオ、インターネット・ラジオ、コンピュータ、電話機、インターネット対応デバイス、メモリ装置のうちの少なくとも1つを含むデバイスから出力される、請求項2に記載の方法。
- 前記出力することが、前記メディア・サービスのデータを再生デバイスに対して再生、コピー、伝送することのうちの少なくとも1つから選択される機能を実行することである、請求項2に記載の方法。
- 前記メディア・サービスのデータのフォーマットが、.ram、.rm、.rpm、.mov、.qif、.wma、.cmr、.avi、.swf、.swl、.mpg、.mpa、.mp1、.mp2、.mp3、.m3a、.m3uのグループのうちの少なくとも1つのメディア拡張子タイプを含むフォーマットである、請求項2に記載の方法。
- 前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造が、文書型定義(DTD)で定められる、請求項1に記載の方法。
- 前記複数のコンテンツ・アグリゲータが、ウェブサイト、サーバ、ウェブ対応デバイス、ラジオ、データ記憶デバイス、オンデマンド加入サービス、チューニング・サービス、ピア・ツー・ピア・メディア・サービス、放送サービスのうちの少なくとも1つと接続されている、請求項1に記載の方法。
- 前記統一メディア・サービス・リストが、前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストのうちの少なくとも一方と同じデータ構造である、請求項1に記載の方法。
- 前記統一メディア・サービス・リストが、前記メディア・サービスのジャンル、メディア・サービス作者、著作権日付、メディア・サービス伝送日、パフォーマ、題名、主題、親権者による格付、ユーザー格付、監督、製作者、前記メディア・サービスの実行時間、メディア・サービス伝送ロケータ、加入サービス、言語のうちの少なくとも1つで構成される、請求項2に記載の方法。
- 前記メディア・サービスのデータが、前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの1つのコンテンツ・アグリゲータからのものである、請求項2に記載の方法。
- 前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの1つのコンテンツ・アグリゲータは、1つの位置へのリンクを有する索引を含み、前記メディア・サービスのデータは該位置から受信される、請求項2に記載の方法。
- 前記再生デバイスが、
前記統一メディア・サービス・リストから、第1のメディア・サービスと第2のメディア・サービスとを要求することと、
2つの要求されたメディア・サービスを同時に出力することと、
をさらに実行する、請求項1に記載の方法。 - 前記第1および第2の再生デバイスに出力することが、前記第1および第2の再生デバイスに対してストリームを再生、コピー、伝送することのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項12に記載の方法。
- 前記第1の再生デバイスが、ステレオ受信機、テレビジョン、家庭用ネットワーク・デバイス、無線周波数ネットワーク、無線周波数ベースの音楽デコーダ、セット・トップ・ボックス、衛星無線デコーダのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項13に記載の方法。
- 複数のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスのリストを統一するための装置であって、
複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第1のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第1のメディア・サービス・リストを受信する手段と、
前記複数のコンテンツ・アグリゲータのうちの第2のコンテンツ・アグリゲータから得られるメディア・サービスを示す第2のメディア・サービス・リストであって、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と適合しないデータ構造を有する第2のメディア・サービス・リストを受信する手段と、
前記第1のメディア・サービス・リストと前記第2のメディア・サービス・リストを、前記第1および第2のメディア・サービス・リストに含まれるコンテンツ識別子を含む統一メディア・サービス・リストに変換する手段と、
前記統一メディア・サービス・リストを表示する手段と、
前記統一メディア・サービス・リスト上に表示されたメディア・サービスを要求する手段と、
前記メディア・サービスを受信する手段と、
前記メディア・サービスを出力する手段と、
を含み、
前記統一メディア・サービス・リストは、前記第1のメディア・サービス・リストのデータ構造と前記第2のメディア・サービス・リストのデータ構造とをマージした結果であるデータ構造を有する装置。 - 選択された第2のメディア・サービスを受信する手段と、
前記第2のメディア・サービスを出力する手段と、を更に含んでおり、前記第2のメディア・サービスを出力する手段が、前記メディア・サービスを出力する手段とは異なる、請求項15に記載の装置。 - 前記メディア・サービスを購入する手段を更に含んでいる、請求項15に記載の装置。
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