JP4864458B2 - 露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像を出力する露光装置に関し、特に、周囲温度の影響を防いで安定した画像を出力するデジタル露光装置に関するものである。
デジタル露光装置として、様々な形態の機器が開発されており、その一つに蛍光ヘッドを用いた露光装置がある。この蛍光ヘッドは、真空空間が形成されたケース内にカソード電極とアノード電極を有し、アノード電極上には蛍光体によるライン状に配列されたドットが配置されている。カソード電極に電圧が印加されると、カソード電極から電子が放出され、放出された電子がアノード電極に衝突するときに蛍光体が励起されて光を発生する。蛍光ヘッドを用いた露光装置では、この発生した光が、外部に出射されて感光材料を露光し、画像を印刷する。このような蛍光ヘッドを用いた露光装置において、一度に多くのドットが点灯されると、カソード電極の端部の方が中央部より多くの電子を放出し、結果としてアノード電極上にライン状に配列されたドットの両端部の方が、中央部より明るくなる傾向がある。
しかし、カソード電極の端部に多くの電流が流れると、この端部のカソード電極の温度が高くなる。端部からの酸化物飛散が増大すると、酸化物が蛍光体に付着して、発光効率が低下する。このため 点灯の累積時間が増大すると、逆にライン状に配列されたドットの両端部側が暗くなると言う現象が発生する。この問題を解決するために、個々のドットに対して点灯制御を行うための複数のデータテーブルを記憶する記憶手段と、複数のデータテーブルを切り替える切替手段とを備え、データテーブルを切り替えることによってドットの端部と中央部の光量変化を1ドット単位で補正する提案がなされている(例えば特許文献1:特開平07−256921号公報)。
この特許文献1の蛍光ヘッドによれば、累積点灯時間の増大によって生じるドットの中央部と端部の光量変化をドット単位で補正できるので、点灯時間が経過しても均一な露光が可能となる。また、印字濃度の調整も前記データテーブルを切り替えることによって実現できるので、印字濃度の調整のために駆動電位調整回路等が不要である。
また、他のデジタル露光装置には、発光ダイオード(以下LEDと略す)を略ライン状に配置し、画像データに従って該LEDの発光量を制御して写真画像を出力するLED露光装置がある。この露光装置に用いられる露光光源としてのLEDは、周囲温度の影響を受けて発光量と分光特性が変動するという課題がある。また、露光される感光材料も周囲温度の影響を受けて分光感度特性が変動するという課題がある。これらの課題を解決するために、LEDの温度に対する発光量と分光特性、及び感光材料の分光感度特性を考慮してLEDの駆動電流を制御し、温度に対して露光条件を一定とする露光補正方法が提案されている(例えば特許文献2:特公平04−046472号公報)。
この特許文献2の露光補正方法は、LEDの温度に対する発光量と分光特性、及び感光材料の分光感度特性を考慮した補正係数テーブルを用意し、補正係数テーブルを温度に応じて切り替え、入力された画像データに補正係数を乗算器で乗算して画像データを補正し、露光条件の安定化を目指している。
さらに、別の露光装置として、ライン状に配置された光シャッタによって階調データに応じて露光時間を制御して写真画像を出力する露光装置が開発されている。この露光装置の光シャッタには、一般的にPLZT素子や液晶シャッタ等が用いられるが、光シャッタをONするための電圧を印加して透光状態になるまでの立ち上がり時間と、OFFするための電圧を印加して非透光状態になるまでの立ち下がり時間が存在するので、ONするための電圧印加時間と露光量とは非線形な関係である。また、感光材料も露光量と露光濃度(すなわち焼き付け濃度)に、非線形な関係がある。よって、階調データに比例させて光シャッタを制御し感光材料に写真画像等を露光しても、正確な階調を表現できないと言う課題がある。
この課題を解決するために、階調データに対して非線形な関係を有する露光濃度を補正する変換手段と、変換手段から出力される露光補正時間データに基づいて露光時間を制御する露光制御手段を備えた露光装置が提案されている(例えば特許文献3:特許第2956556号公報)。この特許文献3の露光装置は、階調データと階調データに比例する露光濃度(又は露光量)が得られる補正露光時間データとを対応させた変換テーブルと、該変換テーブルを参照して入力された階調データに応じた補正露光時間データを出力する参照手段とを備えて、正確な階調表現の実現を目指している。
さらに、別の露光装置として、光導電性感光体に対して、レーザ露光を行うことによって、電子写真方式によって画像を形成する装置が開発されている。このレーザ露光装置では、光導電性感光体が、温度及び湿度依存性を有するために、温度及び湿度の変化によって画像濃度が変化してしまうという課題があった。
この課題を解決するために、温湿度条件の数だけルックアップテーブルを保有し、温湿度の変化に従って、ルックアップテーブルを切換えることによって、補償を行おうとすることが提案されている(例えば、特許文献4:特開平5−197262号公報)。
しかしながら、特許文献1の蛍光ヘッドでは、データテーブルを切り替えることによって累積点灯時間に対するドット単位の光量変化の補正はできるが、周囲温度の変化による蛍光ヘッドの光量補正や感光材料の温度特性に対する光量補正が考慮されていなり。特に、感光材料は周囲温度によって感度特性が変化し、露光量と露光濃度との関係が温度によって変動することが知られている。このため、仮に蛍光ヘッドからの露光量が一定であったとしても周囲温度の変化によって感光材の感度特性が変動し、この結果、中間調の色味や濃度が変化して良好な画像を得ることが出来ないという重要な問題があった。
また、特許文献2の露光補正方法では、露光量の補正を画像データに対して温度によって変化する補正係数を乗算することによって行っている。しかしながら、この補正方法では、画像データのすべての階調範囲(例えば8ビット階調であれば0〜255の範囲)に対して一つの補正係数が乗算されるだけなので、すべての階調範囲が温度に対して一定値で補正される。しかし、実際には階調数と露光量の関係、及び、露光量と感光材料の濃度の関係は非線形であり温度に対しても一定の関係にはない。すなわち、上記露光補正方法では温度変化による写真画像の黒つぶれや白飛びといった現象はある程度抑えられても、温度変化による中間調の微妙な濃度変化を補正して、安定した階調表現を実現することは難しいという問題があった。
さらに、特許文献3の露光装置では、階調データと階調データに比例する露光濃度(又は露光量)が得られる補正露光時間データとを対応させた変換テーブルよって補正しているので、比較的正確な階調表現の実現が可能であるが、周囲温度の変化による露光への影響が考慮されていない。すなわち、露光手段としての光シャッタは、温度変化によって立ち上がり時間や立ち下がり時間が変化するので、階調データと露光量との非線形の関係は、温度によって変動する。また、感光材料も周囲温度によって感度特性が変化するので、露光量と露光濃度(すなわち焼き付け濃度)との非線形の関係も温度によって変動する。このため、特許文献3の露光装置では、一定温度下での露光では比較的正確な階調表現が可能であるが、例えば携帯型の露光装置のように、屋外で使用される機会のある露光装置では、環境変化が激しいので周囲温度によって露光濃度が変化してしまい、正確な階調表現を実現することは困難であるという問題があった。
さらに、特許文献4の露光装置では、温湿度条件の数だけルックアップテーブルを保有し、温湿度の変化に従って、ルックアップテーブルを切換えることによって、補償を行おうとすることが提案されている。しかしながら、全ての湿温度条件を網羅するルックアップテーブルを保有するためには膨大な記憶容量を必要とし、少しの温湿度変化に応じてルックアップテーブルを切替える必要が生じるという問題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するための露光装置を提供することである。
本発明の他の目的は、温度変化に対して安定した階調表現を実現することが可能な露光装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、周囲温度が変化しても温度変化の影響を抑えて視覚的に望ましい階調表現を実現し、安定した写真画質を出力できる露光装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、周囲温度の変化による中間調の色味や濃度の変化を補正して、温度に対して安定した高画質の画像を実現する露光装置を提供することである。
本発明の更に他の目的は、温度変化に対して感光材料への印刷時間が一定である露光装置を提供することである。
本発明の露光装置は、露光濃度の非線形性を補正するために入力された階調データを補正階調データに変換する複数の変換手段と、補正階調データに基づいて感光材料に対する階調露光を行う露光手段と、周囲温度を検出するための温度検出手段と、温度検出手段の検出温度に従って前記変換手段を切替える切替え手段とを有し、複数の変換手段は各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されていることを特徴とする。
露光濃度の非線形性を補正するための変換手段を温度領域に対応して複数個設け、周囲温度を検出するための温度検出手段を設け、温度検出手段の検出温度に従って複数の変換手段を切り替えて階調データを補正し且つ露光するので、周囲温度が変化しても温度変化の影響を抑えて安定した写真画質等を得ることができる。
また、どの温度領域であったとしても露光量変化範囲が均等に分割されて補正されるので、温度に対する補正誤差が均一となり、温度変化に対して安定した写真画質を出力する露光装置を提供出来る。
また、前記複数の変換手段は、周囲温度に対する露光手段の露光量の変化と、周囲温度に対する前記感光材料の感度特性の変化の少なくとも一つを補正することが好ましい。
周囲温度に対する露光量の変化と、周囲温度に対する感光材料の感度特性の変化の少なくとも一つが補正されれば、周囲温度が変化しても、安定した階調表現の実現が可能となる露光装置を提供出来る。
また、前記複数の変換手段は、各々カバーする温度範囲が異なる幅に分割されていることが好ましい。
温度変化に対する露光量の非線形特性に合わせて変換手段が分割されるので、補正誤差が少なく、且つ、変換手段の分割も効率よく分割できる露光装置を提供出来る。
また、複数の変換手段は、低温領域における変換手段に比して高温領域における変換手段が広い温度範囲をカバーする変換手段であることが好ましい。
低温領域であっても高温領域であっても、温度変化に対する露光量の非線形特性に合わせて変換手段が分割されるので、低温領域でも高温領域でも補正誤差が少なく、且つ、変換手段の分割も効率よく分割できる露光装置を提供出来る。
また、本発明の露光装置では、複数の変換手段は、各々カバーする温度範囲が略均等に分割させることも可能である。
変換手段の分割を温度変化に対して均等に分割されるので、変換手段の切り替え制御が簡素化され、プリント出力のスピードアップ等に役立つ。
本発明の露光装置は、露光用のライン光源と、温度領域に対応して複数設けられた変換手段であって、各変換手段は露光濃度の非線形性を補正するために入力された階調データを補正階調データに変換し、ライン光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であって、変換手段からの補正階調データに従って開口時間を制御し且つライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行うシャッタ手段とを有し、各変換手段の最大階調データに対応するシャッタ手段の開口時間が略一致するように設定されている、ことを特徴とする。
画像データ等の階調データを非線形に補正する変換手段を温度に対して複数個有し、各変換手段の最大階調データに対応する開口時間が略等しいので、温度変化による中間調の微妙な濃度変化を補正して、安定した階調表現を実現することができる。また、異なる温度に対する各変換手段の最大階調データに対応するシャッタ手段の開口時間が一致するので、温度変化に対して印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
本発明の露光装置は、露光用のライン光源と、ライン光源からの出射光を光変調するシャッタ手段と、シャッタ手段によって光変調された出射光の光量バラツキを光量補正する光補正手段と、温度領域に対応して複数設けられた変換手段であって、各変換手段は光量補正手段によって補正された階調データを非線形に補正して補正階調データを出力し、シャッタ手段は光量補正が重畳された変換手段からの補正階調データに従って開口時間を制御し且つライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、各変換手段の最大階調データに対応するシャッタ手段の開口時間が略一致するように設定されている、ことを特徴とする。
シャッタ手段からの出射光の光量バラツキを補正する光量補正手段を備えているので感光材料の濃度ムラを軽減することができる。また、画像データ等の階調データを非線形に補正する変換手段を温度に対して複数個有し、各変換手段の最大階調データに対応する開口時間が略等しいので、温度変化による中間調の微妙な濃度変化を補正して、安定した階調表現を実現することができる。さらに、異なる温度に対する各変換手段の最大階調データに対応するシャッタ手段の開口時間が一致するので、温度変化に対して印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、各変換手段が制御する階調データ範囲は、各変換手段毎の階調データとシャッタ手段の開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致する第1階調範囲と、各変換手段毎の階調データと開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲とを有することが好ましい。
階調データとシャッタ手段の開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致する第1階調範囲を有することによって、中間調の微妙な濃度変化を補正して温度に対しても安定した階調表現を可能とする露光装置を提供することができる。また、階調データと開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲を有することによって、各変換手段の最大階調データに対応する開口時間を一致させることができる。したがって、温度変化によって変換手段が切り替えられたとしても感光材料への印刷時間が一定で、且つ、温度に対しても安定した画像を印刷する露光装置を提供することができる。
また、第2階調範囲は、階調数の大きい階調範囲であることが好ましい。
階調数の大きい階調範囲では画像に対する影響が少ないので、画像に大きく影響する中間調の濃度変化に影響を及ぼすことなく各変換手段の最大階調データに対応する開口時間を一致させることができる。また、温度に対して安定した高画質の画像を実現すると共に、温度変化に対して印刷時間を常に一定とする露光装置を提供することができる。
本発明の露光装置は、露光用の光源と、温度領域に対応して複数設けられた変換手段であって、各変換手段は露光濃度の非線形性を補正するために入力された階調データを補正階調データに変換し、光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であって、変換手段からの補正階調データに従って開口時間を制御し且つ光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行う前記シャッタ手段と、を有し、各変換手段における所定面積あたりの印刷時間が略一致するように設定されていることを特徴とする。
異なる温度に対する複数の変換手段を有し、各変換手段における所定面積あたりの印刷時間が略一致しているので、周囲温度が変化して変換手段が切り替わっても、温度変化に対して所定面積あたりの印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、所定面積あたりの印刷時間が感光材料に対する1ラインの印刷時間であることが好ましい。
所定面積あたりの印刷時間は感光材料に対する1ラインの印刷時間であるので、周囲温度が変化して変換手段が切り替わっても、感光材料に対する1ラインの印刷時間は略一致しており、この結果、温度変化に対して感光材料への印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、1ラインの印刷時間は、データ転送等を行うためのマスク時間と、シャッタ手段の最大階調データに対応する最大階調開口時間を含むことが好ましい。
1ラインの印刷時間はデータ転送等を行うマスク時間と感光材料への露光時間となる最大階調開口時間を含むので、温度変化に対してマスク時間と最大階調開口時間のどちらか一方、または両方の時間を調整することにより、各変換手段における1ラインの印刷時間を略一致させる露光装置を提供することできる。
また、1ラインの印刷時間は、各変換手段における最大階調開口時間の中で最も長い最大階調開口時間である最大開口時間と前記マスク時間を加えた時間であることが好ましい。
最も長い1ラインの印刷時間は、最大階調データに対応する最大階調開口時間の中で最も長い最大階調開口時間である最大開口時間とマスク時間を加えた時間であるので、周囲温度が変化して変換手段が切り替わっても1ラインの印刷時間を最大開口時間と前記マスク時間に一致させることにより、温度変化に対して印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、各変換手段におけるマスク時間を異ならせて、各変換手段に対応する前記1ラインの印刷時間を略一致させることが好ましい。
各変換手段における最大階調開口時間の違いをマスク時間を異ならせて調整するので、各変換手段の最大階調開口時間を修正することなく1ラインの印刷時間を略一致させることができ、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、各変換手段におけるマスク時間を一定とし、最大階調開口時間に加えて階調閉鎖時間を設けることにより、各変換手段に対応する前記1ラインの印刷時間を略一致させるように設定することが好ましい。
マスク時間を一定とし、各変換手段における最大階調開口時間の違いを階調閉鎖時間を設けることにより調整するので、マスク時間を一定に保ち、且つ、各変換手段の最大階調開口時間を修正することなく1ラインの印刷時間を略一致させることができる。その結果、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することできる。
また、階調閉鎖時間は各変換手段における最大階調開口時間と最大開口時間との時間差と同じであることが好ましい。
各変換手段における最も長い最大階調開口時間である最大開口時間と、各変換手段の最大階調開口時間との時間差を階調閉鎖時間とするので、各変換手段における最大階調開口時間の違いが階調閉鎖時間によって最大開口時間に調整される。この結果、マスク時間を一定に保ち、且つ、各変換手段の最大階調開口時間を修正することなく1ラインの印刷時間を略一致させることができるので、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、各変換手段におけるマスク時間を一定とし、最大階調開口時間を最大開口時間と略一致させることが好ましい。
各変換手段における最も長い最大階調開口時間である最大開口時間に、各変換手段の最大階調開口時間を修正して一致させるので、マスク時間を一定に保ち、且つ、階調閉鎖時間も必要とせずに1ラインの印刷時間を略一致させることができる。この結果、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、各変換手段が制御する階調データ範囲は、各変換手段毎の階調データとシャッタ手段の開口時間の関係が感光材料における階調濃度に略一致する第1階調範囲と、各変換手段毎の階調データと開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲とを有することが好ましい。
階調データとシャッタ手段の開口時間の関係が感光材料における階調濃度に略一致する第1階調範囲を有することによって、中間調の微妙な濃度変化を補正して温度に対しても安定した階調表現を可能とする露光装置を提供することができる。また、階調データと開口時間の関係が感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲を有することによって、各変換手段の最大階調データに対応する最大階調開口時間を最大開口時間に一致させることができるので、温度変化によって変換手段が切り替えられたとしても感光材料への印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
また、第2階調範囲は、階調数の大きい階調範囲であることが好ましい。
階調数の大きい階調範囲では画像に対する影響が少ないので、画像に大きく影響する中間調の濃度変化に影響を及ぼすことなく各変換手段の最大階調データに対応する最大階調開口時間を最大開口時間に一致させることができる。この結果、温度に対して安定した高画質の画像を実現すると共に、温度変化に対して印刷時間を常に一定とする露光装置を提供することができる。
本発明の露光装置は、露光用のライン光源と、ライン光源からの出射光を光変調するシャッタ手段と、シャッタ手段によって光変調された出射光の光量バラツキを光量補正する光補正手段と、温度領域に対応して複数設けられた変換手段であって、各変換手段は光量補正手段によって補正された階調データを非線形に補正して補正階調データを出力し、シャッタ手段は光量補正が重畳された変換手段からの補正階調データに従って開口時間を制御し且つライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、各変換手段におけるマスク時間を一定とし、各変換手段における最大階調開口時間を最大開口時間と略一致させることにより、各変換手段における1ラインの印刷時間を略一致させるように設定されていることを特徴とする。
シャッタ手段からの出射光の光量バラツキを補正する光量補正手段を備えているので、感光材料の濃度ムラを軽減することができる。また、画像データ等の階調データを非線形に補正する変換手段を温度に対して複数個有し、各変換手段の最大階調データに対応する最大階調開口時間を最大開口時間に略一致させているので、温度変化による中間調の微妙な濃度変化を補正して安定した階調表現が実現できると共に、温度変化に対して印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
上記の如く本発明によれば、露光濃度の非線形性を補正する変換手段を温度領域に対応して複数個設けると共に、周囲温度を検出するための温度検出手段を設け、前記温度検出手段の検出温度に従って前記変換手段を切り替えて階調データを補正し露光するので、周囲温度が変化しても温度変化の影響を抑えて安定した写真画質を出力する露光装置を提供することができる。
また、上記の如く本発明によれば、画像データ等の階調データを非線形に補正する変換手段を温度に対して複数個備え、且つ、各変換手段の最大階調データに対応する開口時間を略等しくしているので、温度変化による中間調の微妙な濃度変化を補正して良好な画像を実現すると共に、温度変化に対して印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
さらに、上記の如く本発明によれば、異なる温度に対する複数の変換手段を有し、各変換手段における所定面積あたりの印刷時間が略一致しているので、周囲温度が変化して変換手段が切り替わっても、温度変化に対して所定面積あたりの印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る露光装置1の概略を示す回路ブロック図である。
図2Aは、露光量と感光材料の濃度の関係を示す説明図である。
図2Bは、露光装置の液晶シャッタを用いた露光量温度特性を示す説明図である。
図3Aは、変換テーブルを周囲温度に対する露光量変化範囲で均等に分割する方式を示した特性図である。
図3Bは、変換テーブルを温度範囲で均等に分割する方式を示した特性図である。
図4は、変換テーブル切替動作を説明するフローチャートである。
図5は、本発明に係る露光装置100の概略を示す回路ブロック図である。
図6は、変換テーブルに入力される階調データと変換テーブルの出力である開口時間の関係を示す変換テーブル入出力グラフである。
図7Aは、露光装置100における6℃付近に於ける露光動作を説明するタイミングチャートである。
図7Bは、露光装置100における17℃付近に於ける露光動作を説明するタイミングチャートである。
図7Cは、露光装置100における25℃付近に於ける露光動作を説明するタイミングチャートである。
図8は、本発明に係る露光装置200の概略を示す回路ブロック図である。
図9Aは、露光装置200における6℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図9Bは、露光装置200における13.5℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図9Cは、露光装置200における25℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図10は、本発明に係る露光装置300の概略を示す回路ブロック図である。
図11Aは、露光装置300における6℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図11Bは、露光装置300における13.5℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図11Cは、露光装置300における25℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図12は、本発明に係る露光装置400の概略を示す回路ブロック図である。
図13Aは、変換テーブルに入力される階調データと変換テーブルの出力である開口時間の関係を示す入出力グラフである。
図13Bは、変換テーブルに入力される階調データと感光材料の濃度の関係を示す図である。
図14Aは、図13Aの階調データ224〜255の範囲を拡大した拡大図である。
図14Bは、図13Bの階調データ224〜255の範囲を拡大した拡大図である。
図15Aは、露光装置400における6℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図15Bは、露光装置400における13.5℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図15Cは、露光装置400における25℃付近における露光動作のタイミングチャートである。
図16は、LCSの画素配列、LCSから出力される出射光の光量グラフ、及びシェーディング補正を行った結果の補正光量グラフを示す図である。
図17は、シェーディング補正を行うための補正データの一例を示す補正データ表である。
図18は、露光量と他の感光材料の濃度との関係を示す説明図である。
以下図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳述する。
図1に、本発明に係る露光装置1の構成を示す。
露光装置1の動作全体を制御するマイクロコンピュータ(以下マイコンと略す)2は、図示しないが内部には、アナログ/デジタル変換器(以下A/Dと略す)、演算回路、タイマー、記憶回路等を備えている。露光装置1の周囲温度を検出する温度検出手段としての温度検出部3は、サーミスター等によって構成され、検出温度としての温度データP1をマイコン2に出力する。入力インターフェース回路(以下入力I/Fと略す)4は、露光装置1の外部から画像データ等を入力する。RAM等によって構成されるメモリ5は、入力I/F4を介して入力された入力データP2(すなわち画像データ等)を記憶する。尚、マイコン2はメモリ制御信号P3をメモリ5に対して出力し、メモリ5のリード/ライト動作を制御する。
変換手段としての変換テーブル6は、メモリ5が出力する階調データP4を入力し、入力された該階調データP4を露光濃度の非線形性を補正する補正階調データP6に変換し出力する。変換テーブル6は、図示するように複数の変換テーブルによって構成され、ここでは一例として変換テーブル6a〜6gまでの7ステップで構成される。それぞれの変換テーブル6a〜6gは階調データP4を入力し、後述する切替回路13が出力する切替信号P11によって選択的に切り替えられ、選択された変換テーブルが補正階調データP6を出力する。尚、階調データP4は、光の三原色である赤(以降Rと略す)、緑(以降Gと略す)、青(以降Bと略す)の三つのデータによって成る画像データであり、各色の画像データは通常8ビットによって構成される。よって、メモリ5はRGBそれぞれの画像データを記憶しており、また、変換テーブル6も、階調データP4に対応してRGB毎に異なる三つの変換テーブルによって構成される。すなわち、実際の変換テーブル6は、図示しないが複数の変換テーブル6a〜6gをRGB毎に3種類備えている。
尚、それぞれの変換テーブル6a〜6gは、階調データP4が通常8ビットであって256段階の階調を表現できることに対応して、該階調データP4を変換する256段階の補正階調データP6によって構成される。尚、該変換テーブル6は書き換え可能な不揮発性メモリによって構成されることが好ましい。13は切替回路であり、マイコン2が温度検出部3の温度データP1に基づいて出力する切替データP5を入力し、変換テーブル6の個々の変換テーブル6a〜6gを選択的に切り替える切替信号P11を出力する。
LCS駆動回路7は、補正階調データP6を入力して、補正階調データP6に応じて露光時間を制御するLCS駆動信号P7を出力する。LED駆動回路8は、マイコン2からのLED制御信号P8を入力してLED駆動信号P9を出力する。露光手段としての露光ヘッド9は、ライン状の画素(図示せず)を有する液晶シャッタ(以下LCSと略す)9aと、RGBの3色のLED(図示せず)によって成る露光光源としてのLEDユニット9b等によって構成される。
感光材料10は、印画紙、銀塩インスタントフィルム等ある。ここで、露光ヘッド9のLEDユニット9bから発光された出射光AはLCS9aによって光変調され、ライン状の照射光Bとなって感光材料10を露光し、画像が1ライン毎にプリントされる。11はヘッド駆動部であり、マイコン2からのヘッド制御信号P10を入力して露光ヘッド9を感光材料10に対して移動させ、感光材料10上に面露光を実現する。12は二次電池等によって成る電源部であり、図示しないが、電源ラインによって各ブロックに必要な電源を供給する。
次に、本発明の露光装置1の動作の概略を説明する。露光装置1の電源スイッチ(図示せず)がONされて電源部12から各ブロックに電源が供給されると、マイコン2は初期化処理を実行して各ブロックを初期化する。初期化に伴い、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9をホームポジションに移動させスタンバイ状態となる。次に、入力I/F4に外部の電子機器(例えばデジタルカメラ等)が接続されると、マイコン2はメモリ制御信号P3によってメモリ5を制御し、入力I/F4からの入力データP2(すなわち画像データ)を順次書き込む。尚、メモリ5は、1画面分の画像データを記憶しても良いし、また、数ライン分の画像データだけを順次記憶しても良い。また、通常、デジタルカメラ等からの画像データはJPEG等の圧縮データであることが多いが、この場合は、マイコン2の演算機能により、圧縮データを展開しプリント出力ができる非圧縮データに変換してメモリ5に書き込むと良い。
次にマイコン2は温度検出部3からの温度データP1に基づいて切替データP5を出力し、切替回路13は切替データP5を入力して内部でデコードして切替信号P11を出力し、変換テーブル6に内蔵される複数の変換テーブル6a〜6gの何れかを選択する。尚、変換テーブル6の選択動作の詳細については後述する。次にマイコン2は、メモリ5に記憶された画像データをメモリ制御信号P3によって階調データP4として1ラインのRGBデータ毎に順次出力する。これにより変換テーブル6は、入力される前記階調データP4を露光補正データP6に順次変換して出力する。LCS駆動回路7は、露光補正データP6を入力して、LCS9aを駆動するLCS駆動信号P7を出力する。
例えば、変換テーブル6によって変換された補正階調データP6が1ライン毎にR、G、Bの順序で出力されるとすると、LCS駆動回路7は補正階調データP6に基づいて1ライン毎のR、G、Bの順序でLCS駆動信号P7を出力する。LCS9aは、LCS駆動信号P7によって1ライン毎のR、G、Bの順序で駆動され、露光動作を実行する。すなわち、露光ヘッド9のLCS9aは、補正階調データP6に基づいて画素のON時間とOFF時間を制御し、感光材料10への露光量を露光時間を制御することによって変化させ、階調露光を実現する。
LEDユニット9bは、LCS9aと同期してRGB3色のLED(図示せず)を順次点灯する。すなわち、LCS9aがRの補正階調データP6に基づいて動作しているときはRのLEDが点灯し、LCS9aがGの補正階調データP6に基づいて動作しているときはGのLEDが点灯し、LCS9aがBの補正階調データP6に基づいて動作しているときはBのLEDが点灯する。この結果、3色の露光が感光材料10上で重なり、フルカラーのプリントが実現される。次に1ライン分のRGBの露光動作が終了すると、メモリ5から2ライン目の階調データP4がR、G、Bの順序で出力される。変換テーブル6は、階調データP4に基づいて2ライン目の補正階調データP6をR、G、Bの順序で出力し、LCS9aは2ライン目の露光を再びR、G、Bの順序で実行する。ヘッド駆動部11は、マイコン2からのヘッド制御信号P10によって制御され、露光ヘッド9を1ライン毎の露光に同期させて移動し、感光材料10の面露光を実現する。全てのラインの露光が終了すると、ヘッド駆動部11は、露光ヘッド9を再びホームポジションに戻し、プリント動作を終了する。
図2Aに、感光材料10の露光量−濃度(すなわち焼き付け濃度)特性の一例示す。
図2Aにおいて、X軸が露光量であって、目標とする白濃度(R,G,Bを全て重ね合わせた場合)にするための露光量を1としている。Y軸は感光材料10の濃度であり、本実施形態では光が当たらない黒濃度(ここでは2.10)から目標とする白濃度(ここでは0.18)の範囲に及んでいる。この特性図から理解できるように、露光量に対する濃度は非線形なので、例えば、露光量を等間隔に区切るように階調データP4を設定すると、露光量の少ない側と多い側では、黒つぶれや白飛びが著しくなり、階調データP4に応じた、視覚的に望ましい階調表現を実現することが出来ない。
図2Bに、露光ヘッド9から出力される照射光AのRGB毎の温度特性の一例を示す。
図2Bにおいて、X軸は温度検出部3で検出された露光装置1の周囲温度であり、5℃から40℃の範囲を示している。Y軸は照射光Aによる感光材料10への露光量を示し、25℃での露光量を1としたときの相対値で現している。図2Bの特性図は、階調データP4の値が255の時のデータである。この特性図から明らかなように、露光量は温度に対して右上がりの特性を持ち、且つ、RGBの各波長毎に異なる特性を有している。このような温度特性となる主な原因は、LCS9aの立ち上がり時間と立ち下がり時間が温度の影響を受け易いためである。特に低温領域では、立ち上がり時間と立ち下がり時間が大幅に伸びるので、実施的な露光時間が減少してしまう。また、この温度特性がRGB毎に異なる理由は、LCS9aの立ち上がり時間と立ち下がり時間の温度依存性が、光の波長によって変化するためである。尚、この温度特性は前述した如く、階調データP4の値が255のときのものであるが、この値が異なると温度特性も変化する。
図2A及び図2Bで示した二つの特性図から、露光装置1が階調データP4に基づいて視覚的に望ましい階調露光を実現するには、二つの対策が必要であることが理解できる。第1の対策は、図2Aで示した露光量に対する濃度の非線形を補正する対策である。すなわち、階調データP4を入力して非線形性を補正するための補正データに変換する変換テーブルを設ける対策である。この変換テーブルが図1で示した変換テーブル6であり、変換された補正データが補正階調データP6である。尚、図2Aで示す露光量−濃度特性が非線形である原因は、感光材料が持つ露光特性によるが、これとは別に、LCSが持つ階調データP4と露光量との関係も非線形であるので、変換テーブル6は、感光材料が持つ露光量と濃度の非線形の関係と、LCSが持つ階調データP4と露光量の非線形の関係の両方を補正することが好ましい。
また、第2の対策は、図2Bで示した露光量の温度特性をRGB毎に補正する対策である。すなわち、第1の対策で設けた変換テーブル6を温度領域に対応して複数個設け、変換テーブル6を周囲温度に応じて切り替え、その温度領域での露光量の変動を補正する補正階調データP6を出力することである。例えば、図2Bに示すように、低温領域では露光量は低下するので、補正階調データP6の出力レベルは低下分だけ高い値とし、逆に高温領域では露光量は増加するので、補正階調データP6の出力レベルを増加分だけ低い値とすれば良い。但し、図2Bに示す露光量の温度特性は、階調データP4の値の違い(すなわち露光量の違い)によって変化するので、補正階調データP6の補正量も階調データP4の値に応じて調整されることが好ましい。
尚、図2Bに示す露光量の温度特性は、露光ヘッド9から出力される照射光Aの温度特性であるが、実際には、感光材料10の感度特性にも温度特性がある。よって、変換テーブル6は、露光ヘッド9の温度に対する露光量の変化と、感光材料10の温度に対する感度特性の変化の両方を補正することが好ましいが、どちらか一方のみを補正しても良い。本願発明の1つのポイントは、上記二つの対策を同時に実現した事である。
図3Aに、変換手段としての変換テーブル6の切替方式の一例を示す。
図3Aに示す方式は、露光量変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル6a〜6gがカバーするようにした方式である。図3Aにおける曲線Rは、図2Bで示したRの露光量の温度特性に対応している。また図3AのX軸とY軸は、図2Bと同様に、温度と露光量比とを示している。ここでは、周囲温度が5℃から40℃に変化したときの露光量変化幅Lを均等に7等分し、曲線Rに対して、各分割範囲(L1〜L7)に対応する温度の分割範囲をT1〜T7として示した。
この切替方式では、図示するように、温度の分割範囲T1〜T7はそれぞれ大きく異なるが、露光量変化幅Lの分割範囲は均等である。すなわち、温度の分割範囲は、低温領域では温度範囲が狭く、高温領域では温度範囲が広い。ここで、前述の変換テーブル6a〜6gは、温度の分割範囲であるT1〜T7で順次切り替えられ、各温度領域をカバーする。
図4に、図3Aに示す切替方式を利用した場合の変換テーブル切替動作を説明するためのフローチャートを示す。
露光装置1を制御するマイコン2は、プリント動作を実行する前段階として変換テーブル切替モードを実行する。マイコン2は最初に温度検出部3から出力される温度データP1を入力する(ST1)。ここで温度データP1はアナログ信号であるが、マイコン2は、内蔵するA/D(図示せず)によってデジタルデータに変換し、露光装置1の周囲温度データとして内部に記憶する。
次に、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T1(すなわち図3Aで示したT1に相当)に含まれるかを判定する(ST2)。ここで、肯定判定ならばST10へ進み、否定判定ならばST3へ進む。
フローST2で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T1に含まれるので、マイコン2は温度範囲T1に対応する変換テーブル6aを選び、変換テーブル6aを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は切替データP5を入力して、変換テーブル6aを選択する切替信号P11を出力する(ST10)。ST10実行後、ST17へ進む。
ST2で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T2(すなわち図3Aで示したT2に相当)に含まれるかを判定する(ST3)。ここで、肯定判定ならばST11へ進み、否定判定ならばST4へ進む。
ST3で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T2に含まれるので、マイコン2は温度範囲T2に対応する変換テーブル6bを選び、変換テーブル6bを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は切替データP5を入力して、変換テーブル6bを選択する切替信号P11を出力する(ST11)。ST11実行後、ST17へ進む。
ST3で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T3(すなわち図3Aで示したT3に相当)に含まれるかを判定する(ST4)。ここで、肯定判定ならばST12へ進み、否定判定ならばST5へ進む。
ST4で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T3に含まれるので、マイコン2は温度範囲T3に対応する変換テーブル6cを選び、変換テーブル6cを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は、切替データP5を入力して、変換テーブル6cを選択する切替信号P11を出力する(ST12)。ST12実行後、ST17へ進む。
ST4で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T4(すなわち図3Aで示したT4に相当)に含まれるかを判定する(ST5)。ここで、肯定判定ならばST13へ進み、否定判定ならばST6へ進む。
ST5で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T4に含まれるので、マイコン2は温度範囲T4に対応する変換テーブル6dを選び、変換テーブル6dを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は、切替データP5を入力して変換テーブル6dを選択する切替信号P11を出力する(ST13)。ST13実行後、ST17へ進む。
ST5で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T5(すなわち図3Aで示したT5に相当)に含まれるかを判定する(ST6)。ここで、肯定判定ならばST14へ進み、否定判定ならばST7へ進む。
ST6で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T5に含まれるので、マイコン2は温度範囲T5に対応する変換テーブル6eを選び、変換テーブル6eを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は、切替データP5を入力して変換テーブル6eを選択する切替信号P11を出力する(ST14)。ST14実行後、ST17へ進む。
ST6で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T6(すなわち図3Aで示したT6に相当)に含まれるかを判定する(ST7)。ここで、肯定判定ならばST15へ進み、否定判定ならばST8へ進む。
ST7で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T6に含まれるので、マイコン2は温度範囲T6に対応する変換テーブル6fを選び、変換テーブル6fを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は、切替データP5を入力して変換テーブル6fを選択する切替信号P11を出力する(ST15)。ST15実行後、ST17へ進む。
ST7で否定判定がなされたならば、マイコン2は、記憶された温度データが予め設定されている温度範囲T7(すなわち図3Aで示したT7に相当)に含まれるかを判定する(ST8)。ここで、肯定判定ならばST16へ進み、否定判定ならばエラー処理へ進む。
ST8で肯定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は温度範囲T7に含まれるので、マイコン2は温度範囲T7に対応する変換テーブル6gを選び、変換テーブル6gを指定する切替データP5を出力する。切替回路13は、切替データP5を入力して変換テーブル6gを選択する切替信号P11を出力する(ST16)。ST16実行後、ST17へ進む。
ST8で否定判定がなされたならば、露光装置1の周囲温度は動作温度範囲外であるので、エラー表示を行いプリント動作を中止する(エラー処理)。但し、このエラー処理動作は当然のことであるが任意に変更して良い。
変換テーブル6の切替えが完了すると、マイコン2は、メモリ制御信号P3を出力し、メモリ5に記憶されている画像データを階調データP4として、1ラインのRGB毎に順次出力する(ST17)。
次に、変換テーブル6は、切替回路13によって選択された変換テーブル6a〜6gの1つを用いて、階調データP4を補正階調データP6へ変換し、補正階調データP6をLCS駆動回路7へ転送する(ST18)。LCS駆動回路7は、補正階調データP6によって順次LCS9aを駆動し感光材料10への露光を行う。これ以降の説明は重複するので省略する。
以上のように、露光量変化範囲Lを均等に分割した変換テーブル6a〜6gを切替える方式では、温度領域に応じて選択される変換テーブル6a〜6gがカバーする露光量変化範囲が均等であるので、どの変換テーブルが選択されても補正量の誤差が均一で、且つ、誤差を小さくできる。また、露光量変化がなだらかな領域(すなわち高温領域)では、分割数を減らすことができるので、最小限の分割数で効率よく分割でき、変換テーブル6のサイズを小さくできる。
よって本発明によれば、周囲温度が変化しても温度変化の影響を抑えて視覚的に望ましい階調表現を実現し、安定した写真画質を出力できる露光装置を提供することができる。特に屋外に持ち出して使用する携帯型の露光装置では、周囲温度の影響を受けやすいので本発明の効果は極めて大きい。尚、図3Aでは、Rの露光量温度特性に対してのみ、変換テーブル6の分割を説明したが、G及びBの露光量温度特性に対しても同様に変換テーブル6を分割し補正できることは言うまでもない。
図3Bに、変換手段としての変換テーブル6の切替方式の他の例を示す。
図3Bに示す方式は、温度変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル6a〜6gがカバーするようにした方式である。図3Bにおいて曲線Rは、図2Bで示したRの露光量の温度特性に対応している。また図3BのX軸とY軸は、図2Bと同様に、温度と露光量比とを示している。ここでは、5℃から40℃の周囲温度の温度範囲を均等に7等分し(T1〜T7)、曲線Rに対して、各分割範囲に対応する露光量変化幅の分割範囲をL1〜L7として示した。図示するように露光量変化幅の分割範囲L1〜L7は大きく異なるが、温度の分割範囲T1〜T7は均等である。
この切替方式の場合、前述の変換テーブル6は、温度の分割範囲であるT1〜T7で順次切り替えられ、各温度領域をカバーするが、その変換テーブル切替動作は図3Aのフローチャートと同一であるので説明は省略する。
温度変化範囲で均等に分割された変換テーブル6a〜6gを利用する切替方式では、各選択される変換テーブル6a〜6gは、カバーする露光量変化範囲が温度によって異なるので、補正の誤差がそれぞれ異なる。例えば、高温領域ではカバーする露光量変化範囲が狭いので補正誤差は極めて小さいが、低温領域ではカバーする露光量変化範囲が広いので補正誤差は比較的大きい。しかしながら、変換テーブル6を切り替える温度範囲は均等であるので、変換テーブル6の切替制御が簡素化され、マイコン2の処理は軽減されるので、プリント出力のスピードアップ等に役立つ。尚、図3Bでは、Rの露光量温度特性に対してのみ、変換テーブル6の分割を説明したが、G及びBの露光量温度特性に対しても同様に変換テーブル6を分割し補正できることは言うまでもない。
本発明に係る他の露光装置100の構成を図5に示す。
図1に示す露光装置1と同じ構成には同じ番号を付し、説明を省略した。
光量補正手段としてのシェーディング補正回路20は、画像データP2を入力し階調データP4を出力すると供に、後述するLCSの画素列からの出射光の光量バラツキを均一に補正する機能を備えている。補正データメモリ21は、後述するLCSの画素列からの出射光の光量バラツキ情報から算出された補正データP3を記憶し、シェーディング補正回路20に出力する。
変換手段としての変換テーブル16は、階調データP4を入力し、露光濃度の非線形性を補正するように、入力された階調データP4を補正階調データP6に変換して出力する。変換テーブル16は、図示するように複数の変換テーブルによって構成され、ここでは一例として変換テーブル16a〜16gまでの7ステップで構成される。変換テーブル16a〜16gは、階調データP4を入力し、後述する切替回路13が出力する切替信号P11によって選択的に切替られ、選択された変換テーブルが補正階調データP6を出力する。尚、階調データP4は、光の三原色である赤(以下Rと略す)、緑(以下Gと略す)、青(以下Bと略す)の三つのデータによって成る階調データであり、各色の階調データP4は通常8ビットによって構成される。よって、変換テーブル16は階調データP4に対応してRGB毎に異なる三つの変換テーブルによって構成される。すなわち、実際の変換テーブル16は、図示しないが複数の変換テーブル16a〜16gをRGB毎に3種類備えている。
また、それぞれの変換テーブル16a〜16gは、階調データP4が通常8ビットであって256段階の階調を表現できることに対応して、該階調データP4を変換する256種類の補正階調データP6によって構成される。尚、変換テーブル16は、書き換え可能な不揮発性メモリによって構成されることが好ましい。
次に、露光装置100の動作の概略を説明する。露光装置100の電源スイッチ(図示せず)がONされて電源部12から各ブロックに電源が供給されると、マイコン2は初期化処理を実行して各ブロックを初期化する。初期化に伴い、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9をホームポジションに移動させスタンバイ状態とする。次に、入力I/F4に外部の電子機器(例えばデジタルカメラ等)が接続されると、マイコン2は入力I/F4を制御して画像データP2をシェーディング回路20に順次入力する。尚、デジタルカメラ等からの画像データはJPEG等の圧縮データであることが多いが、その場合は、マイコン2の演算機能により、圧縮データを展開しプリント出力ができる非圧縮データに変換してシェーディング回路20に入力すると良い。また、入力された画像データP2を、図示しないが、RAM等によって成るメモリ回路に一時的に記憶し、例えば1画面分の画像データを記憶後、シェーディング回路20に順次入力しても良い。
次にマイコン2は、温度検出部3からの温度データP1に基づいて切替データP5を出力する。切替回路13は切替データP5を入力して内部でデコードし、切替信号P11を出力し、変換テーブル6に内蔵される複数の変換テーブル16a〜16gの何れかを選択する。尚、変換テーブル16の選択動作の詳細については後述する。次にシェーディング回路20は、補正データメモリ21からの補正データP3に基づいて、入力された画像データP2の光量補正を行い、補正された階調データP4を順次出力する。尚、シェーディング回路20の詳細な動作は後述する。次に変換テーブル16は、選択された変換テーブル16a〜16gのいずれかによって、階調データP4を非線形に補正して補正階調データP6を出力する。
例えば、変換テーブル16によって変換された補正階調データP6が1ライン毎にR、G、Bの順序で出力されるとすると、LCS駆動回路7は補正階調データP6に基づいて、1ライン毎に、R、G、Bの順序でLCS駆動信号P7を出力する。LCS9aは、LCS駆動信号P7によって、1ライン毎に、R、G、Bの順序で駆動され露光動作を実行する。すなわち、LCS9aは、補正階調データP6に基づいて各画素をON/OFF制御し、各画素の開口時間を可変して感光材料10への露光量を変化させ、階調露光を実現する。
尚、変換テーブル16に入力される階調データP4は、シェーディング補正回路20によって光量補正された信号であるので、露光濃度の非線形性を補正する変換テーブル16の出力である補正階調データP6は、シェーディング補正回路20の光量補正が重畳されたデータとなる。したがって、LCS9aは、この光量補正と露光濃度の非線形補正が重畳された補正階調データP6によって、感光材料10の露光を行うこととなる。
LEDユニット9bは、LED駆動信号P9に基づいてLCS9aと同期してRGB3色のLED(図示せず)を順次点灯する。すなわち、LEDユニット9bは、LCS9aがRの補正階調データP6に基づいて動作しているときはRのLEDを点灯し、LCS9aがGの補正階調データP6に基づいて動作しているときはGのLEDを点灯し、LCS9aがBの補正階調データP6に基づいて動作しているときはBのLEDを点灯する。その結果、3色の露光が感光材料10上で重なり、フルカラーのプリントが実現される。
次に1ライン分のRGBの露光動作が終了すると、シェーディング補正回路20から2ライン目の階調データP4が、R、G、Bの順序で出力されるので、変換テーブル16は、階調データP4に基づいて2ライン目の補正階調データP6をR、G、Bの順序で出力する。LCS9aは、2ライン目の露光を再びR、G、Bの順序で実行する。ヘッド駆動部11は、マイコン2からのヘッド制御信号P10によって制御され、露光ヘッド9を1ライン毎の露光に同期させて移動し、感光材料10の面露光を実現する。全てのラインの露光が終了すると、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9を再びホームポジションに戻し、プリント動作を終了する。
露光装置100に用いられる感光材料10の露光量−濃度特性、及び露光ヘッド9から出力される照射光BのRGB毎の温度特性は、前述した図2A及び図2Bに示された特性と同様であるので、ここではその説明を省略する。
露光装置100においても、前述した図2A及び図2Bで示した二つの特性図から、露光装置1が必要とする階調データP4に基づいて視覚的に望ましい階調露光を実現するための二つの対策と同様な対策が必要となる。
図6に、露光装置100の変換テーブル16から出力される補正階調データの一例を示す。
変換テーブル16は、温度によって切り替えられる複数の変換テーブル16a〜16gを有しているが、ここでは、説明の都合上、その一部である変換テーブル16a〜16dの補正階調データP6を図示し説明する。図8において、X軸は変換テーブル16に入力される階調データP4の階調数を表している。ここで、階調データP4は8ビット構成であるので、その階調数の範囲は0〜255である。Y軸はLCS9aが出射光Bを透過する開口時間であり、開口時間は変換テーブル16から出力される補正階調データP6の値そのものである。
ここで、図6のP6aは露光装置の最低動作温度近傍の周囲温度が6℃付近のときに選択される変換テーブル16aの補正階調データであり、P6bは周囲温度が13.5℃付近のときに選択される変換テーブル16bの補正階調データであり、P6cは周囲温度が17℃付近のときに選択される変換テーブル16cの補正階調データであり、P6dは周囲温度が25℃付近のときに選択される変換テーブル16dの補正階調データである。各補正階調データP6a〜P6dは階調数に対して非線形であるが、これは前述した如く、LCSが持つ階調データP4と露光量の非線形の関係と感光材料が持つ露光量と濃度の非線形の関係を補正するためである。また、例えば補正階調データP6aと補正階調データP6dを比較すると、補正階調データP6dの方が開口時間が短くなっているが、これは、図2Bで示したLCS9aの温度特性を補正するためである。
すなわち、温度が低い領域ではLCS9aの露光量が少ないので開口時間を長くして補正を行い、温度が高い領域ではLCS9aの露光量が多いので開口時間を短くして補正を行っている。ここで、最大階調データ(すなわち255)に対応する開口時間を最大階調開口時間と呼ぶ。各補正階調データP6a〜P6dの最大階調開口時間をグラフから読み取ると、補正階調データP6aの最大階調開口時間は3mSであり、補正階調データP6bの最大階調開口時間は2.7mSであり、補正階調データP6cの最大階調開口時間は2.55mSであり、補正階調データP6dの最大階調開口時間は2.3mSである。また、最大階調開口時間の中で最も長い最大階調開口時間である補正階調データP6aの最大階調開口時間(3mS)を、図示するように、最大開口時間として定義する。
変換テーブル16の切替動作について説明する。前述した如く、露光装置100は、7つの変換テーブル16a〜16gを有し、各変換テーブルは7つの温度範囲T1〜T7に対応して切り替えられる。また、7つの温度範囲T1〜T7は、T1が最も低い温度でありT7が最も高い温度であるとする。露光装置100における変換テーブルの切替動作は、主にマイコン2が行い、その動作フローは、切替えられる対象の変換テーブルが、変換テーブル16a〜16gである点を除き、図4に示すものと同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、露光装置100においても、図3Aに示すように、露光量変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル16a〜16gがそれぞれカバーする方式を採用している。すなわち、露光装置100においても、各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されている。
図7に、露光装置100における露光タイミングの例を示す。
図7Aにおいて、P7aは前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7bはLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。マスク信号P7aの論理“1”の期間はマスク時間である。マスク時間は、LCS9aの各画素にOFF信号が印加されて光が遮断され、各画素がリセットされる期間である。また、露光信号P7bの論理“1”の期間は露光時間である。露光時間内にLCS9aの各画素は、補正階調データP6による開口時間に応じてONし、光を透過して出射光Bを出力する。また、マスク時間と露光時間を合計した時間が感光材料10に1ライン分の露光を行う1ライン印刷時間である。1ライン印刷時間に露光するライン数を乗算し、更に(RGBで3回露光することから)3倍した値が、画像1枚分の印刷時間となる。すなわち、1ライン印刷時間が一定であれば画像1枚分を露光する印刷時間も一定であり、1ライン印刷時間が変化すれば画像1枚分の印刷時間も比例して変化することになる。
また、露光時間は、階調データP4の最大階調データ(階調数255)に対応するLCS9aの最大階調開口時間を包含するように設定する必要がある。なぜならば、この露光時間の中でLCS9aは補正階調データP6に応じてON時間とOFF時間が決定される。例えば、階調数が零のときにLCS9aのON時間は零(すなわちすべてOFF時間)であり、階調数が最大の255のときにLCS9aのON時間が最大階調開口時間と等しくなるからである。
図7Aは、周囲温度が6℃付近においての露光タイミング動作を示している。周囲温度6℃においては前述した如く変換テーブル16aが選択され、その出力である補正階調データP6aによって露光が行われる。ここで、選択される変換テーブル16aの出力である補正階調データP6aの最大階調開口時間は、図6に示されるように、3mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する3mSの期間を確保している。この結果、例えばマスク時間を1mSとすると、1ライン印刷時間は3mS+1mS=4mSとなる。尚、露光装置の最低動作温度近傍の周囲温度が6℃付近で選択される変換テーブル16aの出力である補正階調データP6aの最大階調開口時間(すなわち3mS)がLCS9aにとって最も長い開口時間であるので、これを最大開口時間と定義する。
図7Bは、周囲温度17℃付近での露光タイミング動作を示したものであり、図6に示した補正階調データP6cを用いて露光した場合を示している。図7Bにおいて、前述した如く、補正階調データP6cの最大階調データに対応する最大階調開口時間は約2.7mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する2.7mSの期間を確保している。この結果、図7Aと同様にマスク時間を1mSとすると、1ライン印刷時間は2.7mS+1mS=3.7mSとなる。
図7Cは、周囲温度25℃付近での露光タイミング動作を示したものであり、図6に示した補正階調データP6dを用いて露光した場合を示している。図7Cにおいて、前述した如く、補正階調データP6dの最大階調データに対応する最大階調開口時間は約2.4mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する2.4mSの期間を確保している。この結果、図7Aと同様にマスク時間を1mSとすると、1ライン印刷時間は2.4mS+1mS=3.4mSとなる。
すなわち、図7から明らかなように、補正階調データP6b〜P6dを用いて露光すると、それぞれの最大階調開口時間が異なるので、周囲温度の変化によって1ライン印刷時間が変化し、この結果、画像1枚あたりの印刷時間が変化することになる。よって、補正階調データP6b〜P6dは、前述した如く、LCSや感光材料の非線形性を補正する上でも、また、温度変化を補正する上でも最適に近い補正階調データではあるが、この補正データを用いると周囲温度の変化によって印刷時間が変化するという現象が発生する。
以上のように、露光装置100においても露光量変化範囲Lを均等に分割した変換テーブル16a〜16gを切替える方式を採用したので、温度領域に応じて選択される変換テーブル16a〜16gがカバーする露光量変化範囲が均等であるので、どの変換テーブルが選択されても補正量の誤差が均一で、且つ、誤差を小さくできる。また、露光量変化がなだらかな領域(すなわち高温領域)では、分割数を減らすことができるので、最小限の分割数で効率よく分割でき、変換テーブル16のサイズを小さくできる。
よって本発明によれば、周囲温度が変化しても温度変化の影響を抑えて視覚的に望ましい階調表現を実現し、安定した写真画質を出力できる露光装置を提供することができる。特に屋外に持ち出して使用する携帯型の露光装置では、周囲温度の影響を受けやすいので本発明の効果は極めて大きい。尚、上記では、Rの露光量温度特性に対してのみ、変換テーブル16の分割を説明したが、G及びBの露光量温度特性に対しても同様に変換テーブル6を分割し補正できることは言うまでもない。
本発明に係る更に他の露光装置200の構成を図8に示す。
図1に示す露光装置1と同じ構成には同じ番号を付し、説明を省略した。
変換テーブル26は、図示するように複数の変換テーブルによって構成され、ここでは一例として変換テーブル26a〜26gまでの7ステップで構成される。それぞれの変換テーブル26a〜26gは階調データP4を入力し、後述する切替回路13が出力する切替信号P11によって選択的に切替えられ、選択された変換テーブルが補正階調データP6を出力する。尚、階調データP4は、光の三原色である赤(以下Rと略す)、緑(以下Gと略す)、青(以下Bと略す)の三つのデータによって成る階調データであり、各色の階調データP4は通常8ビットによって構成される。よって、変換テーブル26は階調データP4に対応してRGB毎に異なる三つの変換テーブルによって構成される。すなわち、実際の変換テーブル26は、図示しないが複数の変換テーブル26a〜26gをRGB毎に3種類備えている。
また、それぞれの変換テーブル26a〜26gは、階調データP4が通常8ビットであって256段階の階調を表現できることに対応して、該階調データP4を変換する256段階の補正階調データP6によって構成される。尚、変換テーブル26は書き換え可能な不揮発性メモリによって構成されることが好ましい。
次に、露光装置200の動作の概略を説明する。露光装置200の電源スイッチ(図示せず)がONされて電源部12から各ブロックに電源が供給されると、マイコン2は初期化処理を実行して各ブロックを初期化する。初期化に伴い、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9をホームポジションに移動させスタンバイ状態とする。次に、入力I/F4に外部の電子機器(例えばデジタルカメラ等)が接続されると、マイコン2は入力I/F4を制御して画像データP2を順次入力する。尚、デジタルカメラ等からの画像データはJPEG等の圧縮データであることが多いが、その場合は、入力I/F4の出力である階調データP4を一旦マイコン2に入力し、マイコン2の演算機能により圧縮データを展開してプリント出力ができる非圧縮データに変換後、変換テーブル26に入力すると良い。また、入力された階調データP4を図示しないがRAM等によって成るメモリ回路に一時的に記憶し、例えば1画面分の画像データを記憶後、変換テーブル26に順次入力しても良い。
次にマイコン2は温度検出部3からの温度データP1に基づいて切替データP5を出力する。切替回路13は切替データP5を入力して内部でデコードして切替信号P11を出力し、変換テーブル26に内蔵される複数の変換テーブル26a〜26gの何れかを選択する。尚、変換テーブル26の選択動作の詳細については後述する。次に変換テーブル26は、入力された階調データP4を選択された変換テーブル26a〜26gのいずれかによって非線形に補正し、補正階調データP6を出力する。ここで例えば、変換テーブル26によって変換された補正階調データP6が1ライン毎にR、G、Bの順序で出力されるとすると、LCS駆動回路7は補正階調データP6に基づいて、1ライン毎に、R、G、Bの順序でLCS駆動信号P7を出力する。LCS9aは、LCS駆動信号P7によって1ライン毎に、R、G、Bの順序で駆動され露光動作を実行する。すなわち、LCS9aは、補正階調データP6に基づいて各画素をON/OFF制御し、各画素の開口時間を可変して感光材料10への露光量を変化させ、階調露光を実現する。
LEDユニット9bは、LED駆動信号P9に基づいてLCS9aと同期してRGB3色のLED(図示せず)を順次点灯する。すなわち、LEDユニット9bは、LCS9aがRの補正階調データP6に基づいて動作しているときはRのLEDを点灯し、LCS9aがGの補正階調データP6に基づいて動作しているときはGのLEDを点灯し、LCS9aがBの補正階調データP6に基づいて動作しているときはBのLEDを点灯する。この結果、3色の露光が感光材料10上で重なり、フルカラーのプリントが実現される。
次に1ライン分のRGBの露光動作が終了すると、入力I/F4から2ライン目の階調データP4がR、G、Bの順序で出力される。変換テーブル26は、階調データP4に基づいて2ライン目の補正階調データP6をR、G、Bの順序で出力する。LCS9aは2ライン目の露光を再びR、G、Bの順序で実行する。ヘッド駆動部11は、マイコン2からのヘッド制御信号P10によって制御され、露光ヘッド9を1ライン毎の露光に同期させて移動し、感光材料10の面露光を実現する。全てのラインの露光が終了すると、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9を再びホームポジションに戻し、プリント動作を終了する。
露光装置200に用いられる感光材料10の露光量−濃度特性、及び露光ヘッド9から出力される照射光BのRGB毎の温度特性は、前述した図2A及び図2Bに示された特性と同様であるので、ここではその説明を省略する。
露光装置200においても、前述した図2A及び図2Bで示した二つの特性図から、露光装置1が必要とする階調データP4に基づいて視覚的に望ましい階調露光を実現するための二つの対策と同様な対策が必要となる。
露光装置200の変換テーブル26から出力される補正階調データは、図6に示した露光装置100の変換テーブル16と同様であるのでここではその説明を省略する。
変換テーブル26の切替動作について説明する。前述した如く、露光装置200は、7つの変換テーブル26a〜26gを有し、各変換テーブルは7つの温度範囲T1〜T7に対応して切り替えられる。また、7つの温度範囲T1〜T7は、T1が最も低い温度でありT7が最も高い温度であるとする。露光装置200における変換テーブルの切替動作は、主にマイコン2が行い、その動作フローは、切替えられる対象の変換テーブルが、変換テーブル26a〜26gである点を除き、図4に示すものと同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、露光装置200においても、図3Aに示すように、露光量変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル26a〜26gがそれぞれカバーする方式を採用している。すなわち、露光装置200においても、各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されている。
図9に、露光装置200における露光タイミングの例を示す。
図9Aは、周囲温度6℃付近での露光タイミング動作であり、P7a1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7a2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。マスク信号P7a1の論理“1”の期間はマスク時間である。マスク時間は、LCS9aに対して補正階調データP6に基づいたデータ転送を行うと共に、LCS9aの各画素にOFF信号が印加されて光が遮断され、各画素がリセットされる期間である。また、露光信号P7a2の論理“1”の期間は露光時間である、露光時間内にLCS9aの各画素は補正階調データP6による開口時間に応じてONし、光を透過して出射光Bを出力する。また、マスク時間と露光時間を合計した時間が感光材料10に1ライン分の露光を行う1ライン印刷時間であり、この1ライン印刷時間に露光するライン数を乗算し、更にRGBで3回露光するとして3倍した値が画像1枚分の印刷時間となる。すなわち、1ライン印刷時間が一定であれば画像1枚分を露光する印刷時間も一定であり、1ライン印刷時間が変化すれば画像1枚分の印刷時間も比例して変化することになる。
また、露光時間は、階調データP4の最大階調データ(階調数255)に対応するLCS9aの最大階調開口時間を包含するように設定する必要がある。なぜならば、この露光時間の中でLCS9aは補正階調データP6に応じてON時間とOFF時間が決定される。例えば、階調数が零のときにLCS9aはON時間が零(すなわちすべてOFF時間)で、階調数が最大の255のときにON時間が最大階調開口時間となるからである。ここで、図9Aは周囲温度が6℃付近においての露光タイミング動作であり、この場合は前述した如く変換テーブル26aが選択され、その出力である補正階調データP6aによって露光が行われる。
すなわち、選択される変換テーブル26aの出力である補正階調データP6aの最大階調開口時間は図6で前述したように3mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する3mSの期間を確保している。この結果、1ラインの印刷時間はマスク時間と最大階調開口時間を加えた時間となる。ここで例えば、図9Aで示すようにマスク時間を1mSとすると、1ラインの印刷時間はマスク時間(1mS)+最大階調開口時間(3mS)=4mSとなる。尚、前述した如く、露光装置の最低動作温度近傍の周囲温度が6℃付近で選択される変換テーブル36aの出力である補正階調データP6aの最大階調開口時間(すなわち3mS)が最大階調開口時間の中で最も長い開口時間であり、この時間が最大開口時間と定義される。
図9Bは、周囲温度13.5℃付近での露光タイミング動作であり、P7b1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7b2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル26bの出力である補正階調データP6bの最大階調開口時間は図6で前述したように2.7mSであるので、露光信号P7b2による露光時間はこの最大階調開口時間を包含する2.7mSの期間を確保している。すなわち、周囲温度13.5℃付近での露光信号P7b2の最大階調開口時間は周囲温度6℃付近での露光信号P7a2の最大階調開口時間(最大開口時間:3mS)より、0.3mS短い。また、マスク信号P7b1は、露光信号P7b2が短くなった分を補い、周囲温度6℃付近でのマスク信号P7a1より0.3mS長い1.3mSが設定される。この結果、周囲温度13.5℃付近での1ラインの印刷時間はマスク時間(1.3mS)+最大階調開口時間(2.7mS)=4mSとなり、周囲温度6℃付近での1ラインの印刷時間と一致する。
図9Cは、周囲温度25℃付近での露光タイミング動作であり、P7d1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7d2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル26dの出力である補正階調データP6dの最大階調開口時間は図6で前述したように2.3mSであるので、露光信号P7d2による露光時間はこの最大階調開口時間を包含する2.3mSの期間を確保している。すなわち、周囲温度25℃付近での露光信号P7d2の最大階調開口時間は周囲温度6℃付近での露光信号P7a2の最大階調開口時間(最大開口時間:3mS)より、0.7mS短い。また、マスク信号P7d1は、露光信号P7d2が短くなった分を補い、周囲温度6℃付近でのマスク信号P7a1より0.7mS長い1.7mSが設定される。この結果、周囲温度25℃付近での1ラインの印刷時間はマスク時間(1.7mS)+最大階調開口時間(2.3mS)=4mSとなり、周囲温度6℃付近での1ラインの印刷時間と一致する。
すなわち、本発明に係る露光装置200では、変換テーブル26が温度変化に応じて切り替えられることによって生じる各変換テーブルの最大階調開口時間の違いを、マスク時間を異ならせることによって補い、1ラインの印刷時間を一致させることが特徴である。尚、図9においては、変換テーブル26より出力される各補正階調データP6a、P6b、P6dに対応するLCS駆動信号P7a、P7b、P7dについてのみ示したが、他のLCS駆動信号についても同様である。全てのLCS駆動信号P7は、選択された変換テーブル26の出力である補正階調信号P6の最大階調開口時間の違いを、マスク時間を異ならせることによって補い、1ラインの印刷時間が一致するように制御されている。この結果、変換テーブル26の選択による最大階調開口時間の違いを、マスク時間を異ならせて時間調整するので、変換テーブル26の最大階調開口時間を修正することなく1ラインの印刷時間を一致させることが出来きる。また、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
本発明に係る更に他の露光装置300について説明する。
露光装置300の特徴は、各変換テーブル26a〜26gにおけるマスク時間を一定とし、最大階調開口時間に加えて階調閉鎖時間を設けることにより、1ラインの印刷時間を一致させることにある。
図10に、露光装置300の構成を示す。露光装置300のブロック構成図とその基本動作は、露光装置200と同様であるので説明を省略する。
なお、露光装置300においても、図3Aに示すように、露光量変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル26a〜26gがそれぞれカバーする方式を採用している。すなわち、露光装置300においても、各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されている。
図11に、露光装置300における露光タイミングの例を示す。
図11Aは、周囲温度6℃付近での露光タイミング動作であり、P7a1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7a2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。尚、周囲温度6℃付近での露光タイミング動作は、露光装置200における図9Aと同様であるので説明は省略する。
図11Bは、周囲温度13.5℃付近での露光タイミング動作であり、P7b1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7b2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル36bの出力である補正階調データP6bの最大階調開口時間は図6で前述したように2.7mSである。また、露光信号P7b2は、この最大階調開口時間の後にLCS駆動回路7によって最大開口時間(3mS)と最大階調開口時間(2.7mS)との時間差に等しい0.3mSの階調閉鎖時間を設けている。すなわち、露光信号P7b2による露光時間は、2.7mSの最大階調開口時間に0.3mSの階調閉鎖時間を加えた3mSとして、周囲温度6℃付近での露光時間(すなわち最大開口時間:3mS)に一致させている。また、マスク信号P7b1によるマスク時間は、周囲温度6℃付近でのマスク信号P7a1と等しい1mSが設定される。この結果、周囲温度13.5℃付近での1ラインの印刷時間はマスク時間(1mS)+最大階調開口時間(2.7mS)+階調閉鎖時間(0.3mS)=4mSとなって、周囲温度6℃付近での1ラインの印刷時間と一致する。尚、階調閉鎖時間の位置は、最大階調開口時間の前に置かれても良い。また、階調閉鎖時間はLCS9aの各画素にOFF信号が印加されて光が遮断される時間である。
図11Cは、周囲温度25℃付近での露光タイミング動作であり、P7d1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7d2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル26dの出力である補正階調データP6dの最大階調開口時間は図12で前述したように2.3mSである。露光信号P7d2は、この最大階調開口時間の後にLCS駆動回路7によって最大開口時間(3mS)と最大階調開口時間(2.3mS)との時間差に等しい0.7mSの階調閉鎖時間を設けている。すなわち、露光信号P7d2による露光時間は、2.3mSの最大階調開口時間に0.7mSの階調閉鎖時間を加えた3mSとして、周囲温度6℃付近での露光時間(すなわち最大開口時間:3mS)に一致させている。また、マスク信号P7d1によるマスク時間は、周囲温度6℃付近でのマスク信号P7a1と等しい1mSが設定される。この結果、周囲温度25℃付近での1ラインの印刷時間はマスク時間(1mS)+最大階調開口時間(2.3mS)+階調閉鎖時間(0.7mS)=4mSとなって、周囲温度6℃付近での1ラインの印刷時間と一致する。尚、階調閉鎖時間の位置は、最大階調開口時間の前に置かれても良い。
尚、図11においては、変換テーブル26より出力される各補正階調データP6a、P6b、P6dに対応するLCS駆動信号P7a、P7b、P7dについてのみ示したが、他のLCS駆動信号についても同様である。全てのLCS駆動信号P7は、最大開口時間(3mS)と選択された変換テーブル26の出力である補正階調信号P6のそれぞれの最大階調開口時間との時間差に等しい階調閉鎖時間を設け、1ラインの印刷時間が一致するように制御される。この結果、変換テーブル26の選択による最大階調開口時間の違いを、階調閉鎖時間を加えることによって調整するので、マスク時間を一定に保つことができると共に変換テーブル26の最大階調開口時間を修正することなく1ラインの印刷時間を一致させることができる。また、露光制御が簡単で印刷時間が常に一定である露光装置を提供することができる。
本発明に係る更に他の露光装置400について説明する。
露光装置400の特徴は、各変換テーブルにおけるマスク時間を一定とし、各変換テーブルにおける各最大階調開口時間を最大開口時間に一致させて1ラインの印刷時間を一致させることにある。
露光装置400の構成を図12に示す。図1に示す露光装置1と同じ構成には同じ番号を付し、説明を省略した。
光量補正手段としてのシェーディング補正回路20は、入力I/F4からの画像データP2を入力して後述するLCS9aの画素列からの出射光Bの光量バラツキを均一に補正する機能を備え、階調データP4を出力する。補正データメモリ21は、後述するLCS9aの画素列からの出射光Bの光量バラツキ情報から算出された補正データP3を記憶し、前記シェーディング補正回路20に出力する。
変換手段としての変換テーブル36は、シェーディング補正回路20からの出力である階調データP4を入力し、入力された階調データP4を露光濃度の非線形性を補正する補正階調データP6に変換し出力する。変換テーブル36は、図示するように複数の変換テーブルによって構成され、ここでは一例として変換テーブル36a〜36gまでの7ステップで構成される。それぞれの変換テーブル36a〜36gは、階調データP4を入力し、切替回路13が出力する切替信号P11によって選択的に切り替えられ、選択された変換テーブルが補正階調データP6を出力する。
次に、本発明に係る露光装置400の動作の概略を説明する。
露光装置400の電源スイッチ(図示せず)がONされて電源部12から各ブロックに電源が供給されると、マイコン2は初期化処理を実行して各ブロックを初期化する。初期化に伴い、ヘッド駆動部11は露光ヘッド9をホームポジションに移動させスタンバイ状態となる。次に、入力I/F4に外部の電子機器(例えばデジタルカメラ等)が接続されると、マイコン2は入力I/F4を制御して画像データP2をシェーディング補正回路20に順次入力する。尚、デジタルカメラ等からの画像データはJPEG等の圧縮データであることが多いが、この場合は、マイコン2の演算機能により、圧縮データを展開しプリント出力ができる非圧縮データに変換してシェーディング補正回路20に入力すると良い。また、入力された画像データP2を図示しないがRAM等によって成るメモリ回路に一時的に記憶し、例えば1画面分の画像データを記憶後、シェーディング補正回路20に順次入力しても良い。
次にマイコン2は、温度検出部3からの温度データP1に基づいて切替データP5を出力する。切替回路13は切替データP5を入力して内部でデコードして切替信号P11を出力し、変換テーブル36に内蔵される複数の変換テーブル36a〜36gの何れかを選択する。次にシェーディング補正回路20は、入力された画像データP2を補正データメモリ21からの補正データP20に基づいて光量補正を行い、補正された階調データP4を順次出力する。尚、シェーディング補正回路20の詳細な動作は後述する。
ここで例えば、変換テーブル36によって変換された補正階調データP6が、1ライン毎に、R、G、Bの順序で出力されるとすると、LCS駆動回路7は補正階調データP6に基づいて1ライン毎のR、G、Bの順序でLCS駆動信号P7を出力する。LCS9aは、LCS駆動信号P7によって1ライン毎に、R、G、Bの順序で駆動され露光動作を実行する。すなわち、LCS9aは補正階調データP6に基づいて各画素をON/OFF制御し、各画素の開口時間を可変して感光材料10への露光量を変化させ、階調露光を実現する。尚、変換テーブル36に入力される階調データP4は、シェーディング補正回路20によって光量補正された信号であるので、露光濃度の非線形性を補正する変換テーブル36の出力である補正階調データP6は、シェーディング補正回路20の光量補正が重畳されたデータとなる。LCS9aは、この光量補正と露光濃度の非線形補正が重畳された補正階調データP6によって感光材料10の露光を行う。以降の動作は、前述の露光装置200と同様であるので説明は省略する。
図13に、露光装置400の変換テーブル36から出力される補正データP6の一例を示す。
変換テーブル36は、温度によって切り替えられる複数の変換テーブル36a〜36gを有しているが、ここでは、説明の都合上、その一部である変換テーブル36a〜36dの出力である補正階調データP6A〜P6Dを図示し説明する。
図13Aにおいて、X軸は変換テーブル36に入力される階調データP4の階調数を表している。ここで、階調データP4は8ビット構成であるので、その階調数の範囲は0〜255である。Y軸はLCS9aが出射光Bを透過する開口時間であり、該開口時間は変換テーブル36から出力される補正階調データP6の値そのものである。
ここで、P6Aは露光装置400の最低動作温度近傍の周囲温度が6℃付近のときに選択される変換テーブル36aの補正階調データであり、P6Bは周囲温度が13.5℃付近のときに選択される変換テーブル36bの補正階調データであり、P6Cは周囲温度が17℃付近のときに選択される変換テーブル36cの補正階調データであり、P6Dは周囲温度が25℃付近のときに選択される変換テーブル36dの補正階調データである。各補正階調データP6A〜P6Dは階調数に対して非線形であるが、これは前述した如く、LCSが持つ階調データP4と露光量の非線形の関係と感光材料が持つ露光量と濃度の非線形の関係を補正するためである。また、例えば補正階調データP6Aと補正階調データP6Dを比較すると、補正階調データP6Dの方が開口時間が短くなっているが、これは、図6で示したLCS9aの温度特性を補正するためである。すなわち、温度が低い領域ではLCS9aの露光量が少ないので開口時間を長くして補正を行い、温度が高い領域ではLCS9aの露光量が多いので開口時間を短くして補正を行っている。
なお、露光装置400においても、図3Aに示すように、露光量変化範囲を均等に分割し、分割した各領域を、各変換テーブル36a〜36gがそれぞれカバーする方式を採用している。すなわち、露光装置400においても、各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されている。
図13Bにおいて、図13Aで示した変換テーブル36dの補正階調データP6D(すなわち、周囲温度25℃における補正階調データ)を用いて階調露光した場合の階調数と感光材料における濃度の関係の一例を説明する。図13Bにおいて、X軸は変換テーブル36に入力される階調データP4の階調数であり、Y軸は感光材料の濃度である。ここで、感光材料の濃度は、階調データP4の最小値付近及び最大値付近以外(すなわち、16〜240付近の範囲)はほぼ比例関係にある。これは、前述した如く、変換テーブル36がLCSの階調データと露光量の非線形の関係と感光材料の露光量と濃度の非線形の関係を補正して、階調データP4に対して階調濃度がほぼ適切になるように調整しているからである。
図14に、階調データP4の上限付近での補正階調データP6A〜P6Dと感光材料の濃度の関係を示す。図14Aは図13Aの階調データP4の上限付近(階調範囲224〜255)の拡大図であり、図14Bは図13Bの階調データP4の上限付近(階調範囲224〜255)の拡大図である。
図14Aにおいて、補正階調データP6Aは階調データP4に対してほぼ直線的に増加し、階調データP4の最大階調データ255に対応する最大階調開口時間は3mSである。ここで、この補正階調データP6Aの最大階調開口時間を最大開口時間と定義する。補正階調データP6B〜P6Dは、階調データP4が240以下の領域ではほぼ平行して増加しているが、階調データP4が240〜255の領域では図示するように収束に向かい、階調データP4が最大階調データ255に対応する各最大階調開口時間では前述の最大開口時間(3mS)に一致している。
点線で示すP6B’〜P6D’は、補正階調データP6B〜P6Dが階調範囲240〜255においても直線的に、且つ、平行に増加した場合の仮想補正階調データである。仮想補正階調データP6B’〜P6D’は、階調データP4に対して非線形を補正し且つ温度変化を補正する上で、より最適に近い補正階調データである。階調データP4の最大階調データ(階調数255)に対応する各最大階調開口時間は、図14Aから、仮想補正階調データP6B’が約2.7mS、仮想補正階調データP6C’が約2.55mS、仮想補正階調データP6D’が約2.3mSである。
図14Bにおいて、補正階調データP6Dで階調露光した場合の濃度と、仮想補正階調データP6D’で階調露光した場合の濃度の差の一例を説明する。補正階調データP6Dによる露光では、階調範囲240〜255の領域において開口時間の傾きが大きいので、白濃度が多少強くなる傾向(すなわち白飛びがやや目立つ傾向)にある。また、仮想補正階調データP6D’による露光では、階調範囲240〜255の領域においても開口時間の傾きは階調範囲240以下の領域とほぼ変わらないので、白濃度は比較的自然に増加し白飛びは目立たない。しかし、階調数の大きい階調範囲(240〜255)の階調データは画質に大きく影響する中間調の濃度変化に影響を及ぼすことはないので、補正階調データP6Dと仮想補正階調データP6D’による実際の画像の差は小さい。また、後述するシェーディング補正回路20の動作により、白濃度が強くなる傾向は更に減少されるので、露光装置400において、補正階調データの画像への影響はほとんど問題とはならない。
尚、図14において、階調データP4の240以下の領域が、階調データP4とLCS9aの開口時間の関係が感光材料10における階調濃度に略一致する第1階調範囲である。また、階調データP4において階調数の大きい240〜255の領域が、階調データP4とLCS9aの開口時間の関係が感光材料10における階調濃度に一致していない第2階調範囲である。尚、第1階調範囲と第2階調範囲の領域は、この階調数に限定されるもではなく、LCS9aの特性や使用する感光材料10の特性等に応じて任意に定めることができる。また、各変換テーブル36a〜36g毎に第1階調範囲と第2階調範囲はそれぞれ異なる設定にしても良い。また、図17においては、変換テーブル36a〜36dの出力である補正階調データP6A〜P6Dについて図示し説明したが、他の変換テーブル36e〜36gについても同様である。露光装置400では、すべての変換テーブル36a〜36gの最大階調開口時間を変換テーブル36aの最大階調開口時間(すなわち最大開口時間)と一致させている。
図15に、露光装置400の露光タイミング動作の一例を示す。
図15Aにおいて、P7a1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7a2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。マスク信号P7a1の論理“1”の期間は、マスク時間である。マスク時間は、LCS9aに対して補正階調データP6に基づいたデータ転送を行うと共に、LCS9aの各画素にOFF信号が印加されて光が遮断され、各画素がリセットされる期間である。また、露光信号P7a2の論理“1”の期間は、露光時間である。露光時間内にLCS9aの各画素は、補正階調データP6による開口時間に応じてONし、光を透過して出射光Bを出力する。また、マスク時間と露光時間を合計した時間が前記感光材料10に1ライン分の露光を行う1ライン印刷時間である。尚、図15Aは、周囲温度が6℃付近においての露光タイミング動作を示しており、前述の露光装置200で示した図9Aと同様の露光タイミングであるので詳細な説明は省略する。
図15Bは、周囲温度13.5℃付近での露光タイミング動作である。P7b1は、前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7b2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル36bの出力である補正階調データP6Bの最大階調開口時間は図14Aで示したように補正階調データP6Aの最大開口時間と一致する3mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する3mSの期間を確保している。この結果、例えばマスク時間を1mSとすると、1ライン印刷時間はマスク時間(1mS)+最大階調開口時間(3mS)=4mSとなる。すなわち、変換テーブル36bが選択される周囲温度13.5℃付近での露光タイミング動作は、変換テーブル36aが選択される周囲温度6℃付近での露光タイミング動作に等しく、その1ラインの印刷時間は共に4mSで一致している。尚、点線で示す2.7mSの期間は、前述の仮想補正階調データP6B’の最大階調開口時間を示している。仮に、露光タイミングをこの仮想補正階調データP6B’に基づいて動作させるならば、1ラインの印刷時間は図15Aより短くなり、1ラインの印刷時間は変動することが理解できる。
図15Cは、周囲温度25℃付近での露光タイミング動作である。P7d1は前述のLCS駆動信号P7に含まれるマスク信号であり、P7d2はLCS駆動信号P7に含まれる露光信号である。ここで、選択される変換テーブル36dの出力である補正階調データP6Dの最大階調開口時間は図14Aで示したように補正階調データP6Aの最大開口時間と一致する3mSであるので、露光時間はこの最大階調開口時間を包含する3mSの期間を確保している。この結果、例えばマスク時間を1mSとすると、1ライン印刷時間はマスク時間(1mS)+最大階調開口時間(3mS)=4mSとなる。すなわち、変換テーブル36dが選択される周囲温度25℃付近での露光タイミング動作は、変換テーブル36aが選択される周囲温度6℃付近での露光タイミング動作に等しく、その1ラインの印刷時間は共に4mSで一致している。尚、点線で示す2.3mSの期間は、前述の仮想補正階調データP6D’の最大階調開口時間を示している。仮に、露光タイミングをこの仮想補正階調データP6D’に基づいて動作させるならば、1ラインの印刷時間は図15Bより更に短くなり、1ラインの印刷時間は大きく変動することが理解できる。
尚、図15においては、変換テーブル36より出力される各補正階調データP6A、P6B、P6Dに対応するLCS駆動信号P7a、P7b、P7dについてのみ示したが、他の選択されるLCS駆動信号についても同様である。すなわち、全ての補正階調データP6A〜P6Gの最大階調開口時間は最大開口時間(すなわち3mS)に一致しているので、各変換テーブル36a〜36gに対応する全ての露光タイミング動作は図15Aに等しく、その1ラインの印刷時間は全て一致する。以上のように、本発明に係る露光装置400によるならば、各変換テーブル36a〜36gの補正階調データP6A〜P6Gの各最大階調開口時間を第2階調範囲で収束させ最大開口時間に一致させるので、周囲温度が変化しても印刷時間が常に一定である露光装置を提供できる。また、マスク時間が一定で閉鎖時間も不必要なので、マスク時間制御、露光時間制御等が簡素化され、マイコン2やLCS駆動回路7の回路規模が小さくなり、低コストを実現した露光装置を提供できる。
図16に、LCS9aの画素配列と、LCS9aから出力される出射光Bの光量分布特性と、シェーディング補正回路20の動作、及びシェーディング補正回路20と変換テーブル36との連携動作を示す。
図16に示すように、LCS9aは2枚のガラス基板30a、30bが僅かな隙間を介して張り合わされた構造である。ガラス基板30a、30bには透明電極(図示せず)が形成され、更にガラス基板30a、30bの隙間には液晶材料(図示せず)が封入されている。透明電極によって形成されるライン状の画素列31は、略長方形の複数の画素31aを含んでいる。尚、画素31aの形状は限定されず、例えば、所定の角度に傾いた略平行四辺形でも良い。また、画素列31は、千鳥状に配列ていても良い。
また、画素列31以外の部分はクロム材料等から成る遮光膜(図示せず)により被覆されているので、画素列31以外の部分は光を遮断し画素列31を形成する複数の画素31aだけが光を透過する構造となっている。そして、複数の画素31aを透過するLEDユニット9bからの出射光Aは、封入されている液晶材料がガラス基板30a、30b上に形成される透明電極に印加される駆動電圧に応じて透過又は遮断される。この結果、LCS9aは前記LCS駆動信号P7に応じて出射光Aを光変調する光シャッタとしての機能を備える。尚、LCS9aのガラス基板30a又は30b上には、透明電極に駆動電圧を印加する駆動ICが実装されることが一般的であるが、ここでは省略している。また、画素列31を形成する画素31aの画素数は、本実施例においてはVGAサイズの画像を印刷するために480個であり、画素列左端の画素をN=0とし、画素列右端の画素をN=479とする。尚、ここでは説明の都合上一部の画素のみを示している。また、画素数等は露光装置の仕様に応じて任意に決定して良い。
光量グラフ40は、LCS9aの画素列31の全ての画素31aを同一条件で駆動したときの画素31aから出力される出射光Bの光量分布の一例である。X軸はLCS9aの画素列31と対応しており、Y軸は光量である。光量グラフ40によって明らかなように、画素列31から出力される光量には画素31a毎にバラツキがある。光量バラツキには様々な要因があり、露光ヘッド毎に異なるものである。また、光量グラフ40の左右両端付近(除外画素領域)は光量の低下と大きな光量変化が見られるが、この主な要因としては、LCS9aの画素列両端付近での光変調特性の変化等が考えられる。画素列両端付近での光変調特性の変化の主たる要因は、LCSの構造上、画素列両端付近に設けられるシール材(図示せず)によるものと考えられる。すなわち、画素列両端付近は位置的にシール材に近いので、シール材の不純物や未硬化樹脂などが、LCSの配向膜や液晶材料に悪影響を及ぼし、この結果、LCSの画素列両端付近の応答特性が、画素列中央付近の応答特性に対して変化してしまうものと考えられる。
ここで、光量グラフ40で示すような光量分布特性にバラツキがある露光ヘッド9で感光材料10に画像を露光すると、画像に濃度ムラが発生して良好な画像を得ることが出来ない。図12の回路ブロック図で前述したシェーディング補正回路20は、このLCS9aの個々の画素31aによって生じる光量バラツキを補正して感光材料10の濃度ムラを減少させる機能を有する。すなわち、LCS9aの画素毎の光量を光量測定装置(図示せず)によって計測し、計測された画素毎の光量データから算出された補正データを記補正データメモリ21に記憶させる。シェーディング補正回路20は入力される画像データP2を前記補正データメモリ21に記憶された補正データP20に基づいて補正演算し、LCS9aの画素毎に補正された階調データP4を出力する。
補正光量グラフ41は、シェーディング補正回路20で光量補正された結果の一例である。ここで、光量補正無しの光量グラフ40と光量補正有りの補正光量グラフ41を比較するとシェーディング補正回路20の効果は明らかであり、LCS9aの画素列31の大部分の領域で光量バラツキが大幅に改善されている。尚、画素列31の左右両端部の除外画素領域での光量はバラツキが残っている。これは、画素列両端部の光量が、前述した如く、光量低下や光量変化が大きい領域であるので、この領域を含めて補正を行うと画素列全体の光量が低下し、感光材料10への露光光量が不足する可能性があるために、画素列両端部は補正を除外していることによる。通常、補正を除外する除外画素領域は画素列両端の5画素程度が好ましいが、光量バラツキの度合い等で任意に変更して良い。また、除外画素領域を持たなくても良い。
図17に、補正データ表の一例を示す。
図17の補正データ表に基づいて前述した補正データメモリ21に記憶される補正データP20の形態の一例を説明する。補正データP20は、LCS9aのすべての画素(N=0〜479)の全ての階調レベルに対応した補正階調として補正データメモリ21に記憶される。ここで、階調レベルとはシェーディング補正回路20に入力される画像データP2の階調レベルを指すものであり、画像データP2が8ビットによる階調信号であることから、その階調レベルは0〜255によって表される。尚、この階調範囲に限定されるものではない。ここで、除外画素領域を除いた対象画素領域(N=5〜474の領域)の中で最も小さな光量を出力する画素がN=6であり、その最小光量をFminとすると、他の対象画素領域のすべての画素はN=6の画素の最小光量Fminを基準として補正される。
この結果、N=6の画素に対応する補正データは入力される画像データP2の階調レベルと等しくなるが、他の画素の補正データは、画像データP2の階調レベルより小さい。例えば、N=5の画素(対象画素領域の左端の画素)の光量は、図16の光量グラフ40に示すように最小光量Fminの画素N=6より若干光量が大きいので、図17の補正データ表では、画素N=5の補正データは画素N=6の補正データより全階調レベルにおいて若干小さく算出され、その最大階調数は252である。すなわち、最大階調レベル(255)の画像データP2がシェーディング補正回路20に入力される場合、画素N=6(最小光量Fmin)においては、その補正データは255なので、そのまま階調データP4として出力される。しかしながら、画素N=5においては、その補正データは252なので、最大階調レベル(255)の画像データP2は補正データの252に変換されて、階調データP4として出力される。このように、画像データP2はすべての画素において、最小光量Fminを基準として補正されるので、各画素による光量バラツキを減少させることができる。
図17の補正データ表を別の観点で見ると、画像データP2の最大階調レベル(すなわち255)に対応する補正データは、前述した如く、最小光量Fminの画素N=6以外の画素では255未満の値となる。すなわち、シェーディング補正回路20を実行させると、その出力である階調データP4の最大階調データのほとんどは255未満の値に変換されて前述した変換テーブル36に入力される。すなわち、シェーディング補正回路20は、変換テーブル36に入力される階調データP4の最大階調データを前述した第1階調範囲(240以下)の方向へシフトするように機能する。例えば、図17で示す画素N=123の場合、補正階調データP6の最大階調数は240に補正されるので、図14Aで示すように画素N=123の最大階調開口時間は補正階調データP6Dにおいて約2.1mSとなり、この値以上に開口時間が長くなることはない。
このことは、補正階調データP6を階調データP4の240〜255の領域(すなわち第2階調範囲)で収束させ、変換テーブル36a〜36gの最大階調データ(階調数255)に対応する最大階調開口時間を変換テーブル36aの最大開口時間と一致させることによって生じる白濃度が強くなる傾向(白飛びが目立つ傾向)を抑え、良好な画像を得ることにおいて効果的である。すなわち、本発明に係る露光装置400では、変換テーブル36a〜36gの最大階調データ(階調数255)に対応する各最大階調開口時間を変換テーブル36aの最大開口時間に一致させることとシェーディング補正回路20の動作が連携することによって、印刷時間が一定になると共に、白濃度が強くなる傾向が改善され、且つ、濃度ムラも減少するので、見栄えの良い高画質の画像印刷を実現することができる。
また、前述したLCS9aの画素による光量バラツキが小さいためにシェーディング補正回路20を必要とせず、光量補正無しの構成であったとしても、画像上大きな問題が生じることはなく、温度変化に対して印刷時間が一定で安定な画像を印刷できるのでその効果は大きい。尚、図17の補正データ表において、除外画素領域(N=0〜4)の補正データは画素N=5の補正データに等しく、また、除外画素領域(N=475〜479)の補正データは画素N=474の補正データに等しい。これは、前述した如く、除外画素領域を含めて補正を行うと補正後の光量が不足する等の不具合を避けるためであるが、除外画素領域の補正方法に関しては限定されるものではない。また、図17の補正データ表は前記LEDユニット9bの赤色LEDからの出射光に対する補正データであるが、実際には、緑色LEDと青色LEDからの出射光についても同様な手順に従って補正データを求め、求められた補正データは補正データメモリ21に記憶される。
以上のように本発明によれば、周囲温度が変化して変換テーブルが切り替わっても1ラインの印刷時間が一致しているので、感光材料への印刷時間が常に一定となり、使用者に違和感を与えることがなく、使い易い露光装置を提供できる。特に、常温の25℃付近でめ印刷は比較的早く完了するのに、周囲温度が低くなった場合、印刷時間が周囲温度の低下と共に長くなることは操作性の悪化にもつながり問題であるが、本発明は印刷時間を一定にすることによってこの課題を解決することができる。また、周囲温度の変化に応じて変換テーブルを切り替え温度変化を補正するので、温度が変化しても中間調の色味や濃度が安定し、常に良好な画像を印刷することができる。特に屋外に持ち出して使用する携帯型の露光装置では、周囲温度の影響を受け易いので本発明の効果は極めて大きい。
上述した本発明に係る露光装置の説明では、フルカラーのデジタル露光装置を想定して説明したが、本発明はこれに限定されず、モノクロの露光装置にも適用することができる。
また、本発明に係る露光装置の説明では、ライン光源とライン状に配置された画素を有するLCSを用いたライン露光方式の露光装置を想定し、所定面積あたりの印刷を1ラインの印刷として示したが、本発明はこれに限定されず、複数ラインの一括露光方式や、面光源や面状のLCSを用いた面露光方式の露光装置にも適用することができる。さらに、本発明に係る露光装置が、ライン光源及びライン状に配置された画素を有するLCSを用いた場合であっても、本発明を、固定した感光材料に沿ってLCSを移動させながら露光を行う方式、及び固定したLCSに対して感光材料移動させながら露光を行う方式の何れにも対応させることが可能である。
さらに、本発明に係る露光装置には、LCSではなくPLZT等による他の方式の光シャッタを用いても良い。
さらに、図1、5、8、10及び12に本発明に係る露光装置の概略構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、例えば、マイコン2を使用せずに、各回路ブロックをハードウェアで実現したカスタムICを用いても良い。
さらに、変換テーブル切替動作を示すフローチャートを図4に示したが、本発明は動作フローに限定されず、機能を満たすものであればどのような動作フローであっても良い。
さらに、本発明に係る露光装置の説明では、変換テーブル6、16、26及び36の切り替えは、7ステップとして説明したが、本発明はこれに限定されず、更に高精度に補正するのであればステップ数を増やせば良く、また、高精度な補正が必要でなければステップ数を減らして良い。
さらに、本発明に係る露光装置の説明では、最大開口時間を3mS、マスク時間を1mS、1ラインの印刷時間を4mSとして示したが、本発明はこの時間に限定されるものではなく、LCS9aの特性、LEDユニット9bの出力光量、感光材料10の感度特性等によって、任意に選択して良い。
さらに、本発明に係る露光装置の説明では、1ラインの印刷時間を一致させる方式を示したが、本発明はこれらのに限定されるものではなく、異なる温度に対する複数の変換手段を有し、各変換手段における所定面積あたり(例えば1ライン)の印刷時間を一致させるものであれば、どのような方式にも適用することができる。
さらに、本発明に係る露光装置に用いられる感光材料は、印画紙や銀塩インスタントフィルム等に限定されず、本発明に係る露光装置を多種多様な感光材料に適用することができる。例えば、本発明に係る露光装置の説明においては、図2Aに示すように、例えばインスタントフィルムに見られるような露光量が増加すると発色濃度が減少するタイプの感光材料10を用いた。しかしながら、本発明に係る露光装置では、図18に示すように、露光量が増加すると発色濃度が増加するようなタイプの感光材料を用いることも可能である。すなわち、図18に示す感光材料では、最大階調データに対応した露光を行うと、白ではなく黒く発色することとなる。

Claims (21)

  1. 露光装置であって、
    周囲温度を検出するための温度検出手段と、
    露光濃度の非線形性を補正するために入力された階調データを補正階調データに変換する複数の変換手段と、
    前記補正階調データに基づいて感光材料に対する階調露光を行う露光手段と、
    前記温度検出手段の検出温度に従って前記変換手段を切替える切替え手段とを有し、
    前記複数の変換手段は、各々カバーする温度領域に対する露光量変化範囲が略均等に分割されるように設定されている、
    ことを特徴とする露光装置。
  2. 請求項1に記載の露光装置であって、
    前記複数の変換手段は、前記検出温度に対する前記露光手段の露光量の変化及び前記検出温度に対する感光材料の感度特性の変化の内の少なくとも一つを補正する。
  3. 請求項1に記載の露光装置であって、
    前記複数の変換手段は、各々カバーする温度範囲が異なる幅に分割されるように設定されている。
  4. 請求項3に記載の露光装置であって、
    前記複数の変換手段は、低温領域における変換手段に比して高温領域における変換手段が広い温度範囲をカバーするように設定されている。
  5. 請求項1に記載の露光装置であって、
    露光用のライン光源をさらに有し、
    前記露光手段は、前記ライン光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であり、前記シャッタ手段は、前記変換手段からの前記補正階調データに従って開口時間を制御し且つ前記ライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、
    前記各変換手段の最大階調データに対応する前記シャッタ手段の開口時間が略一致するように設定されている。
  6. 請求項5に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段が制御する階調データ範囲は、各変換手段毎の前記階調データと前記シャッタ手段の開口時間との関係が前記感光材料における階調濃度に一致する第1階調範囲と、各変換手段毎の前記階調データと前記開口時間の関係が前記感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲とを有する。
  7. 請求項6に記載の露光装置であって、
    前記第2階調範囲は、階調数の大きい階調範囲である。
  8. 請求項1に記載の露光装置であって、
    露光用のライン光源と、
    光量補正手段とを更に有し、
    前記露光手段は前記ライン光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であり、
    前記光補正手段は、前記シャッタ手段によって光変調された出射光の光量バラツキを光量補正し、
    前記各変換手段は前記光量補正手段によって補正された階調データを非線形に補正して補正階調データを出力し、
    前記シャッタ手段は、前記光量補正が重畳された前記変換手段からの前記補正階調データに従って開口時間を制御し、及び前記ライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、
    前記各変換手段の最大階調データに対応する前記シャッタ手段の開口時間が略一致するように設定されている。
    ことを特徴とする露光装置。
  9. 請求項8に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段が制御する階調データ範囲は、各変換手段毎の前記階調データと前記シャッタ手段の開口時間との関係が前記感光材料における階調濃度に一致する第1階調範囲と、各変換手段毎の前記階調データと前記開口時間の関係が前記感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲とを有する。
  10. 請求項9に記載の露光装置であって、
    前記第2階調範囲は、階調数の大きい階調範囲である。
  11. 請求項1に記載の露光装置であって、
    露光用の光源をさらに有し、
    前記露光手段は前記光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であって、前記シャッタ手段は前記変換手段からの前記補正階調データに従って開口時間を制御し且つ前記光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、
    前記各変換手段における所定面積あたりの印刷時間が略一致するように設定されている。
  12. 請求項11に記載の露光装置であって、
    前記所定面積あたりの印刷時間は感光材料に対する1ラインの印刷時間である。
  13. 請求項12に記載の露光装置であって、
    前記1ラインの印刷時間は、データ転送等を行うためのマスク時間と、前記シャッタ手段の最大階調データに対応する最大階調開口時間を含む。
  14. 請求項13に記載の露光装置であって、
    前記1ラインの印刷時間は、各変換手段における最大階調開口時間の中で最も長い最大階調開口時間である最大開口時間と前記マスク時間を加えた時間である。
  15. 請求項14に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段におけるマスク時間を異ならせて、前記各変換手段に対応する前記1ラインの印刷時間を略一致させるように設定されている。
  16. 請求項14に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段におけるマスク時間を一定とし、前記最大階調開口時間に加えて階調閉鎖時間を設けることにより、前記各変換手段に対応する前記1ラインの印刷時間を略一致させるように設定されている。
  17. 請求項16に記載の露光装置であって、
    前記階調閉鎖時間は各変換手段における最大階調開口時間と最大開口時間との時間差と同じである。
  18. 請求項14に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段におけるマスク時間を一定とし、最大階調開口時間を最大開口時間と略一致させるように設定されている。
  19. 請求項18に記載の露光装置であって、
    前記各変換手段が制御する階調データ範囲は、各変換手段毎の前記階調データと前記シャッタ手段の開口時間の関係が前記感光材料における階調濃度に略一致する第1階調範囲と、各変換手段毎の前記階調データと開口時間の関係が前記感光材料における階調濃度に一致していない第2階調範囲とを有する。
  20. 請求項19に記載の露光装置であって、
    前記第2階調範囲は、階調数の大きい階調範囲である。
  21. 請求項1に記載の露光装置であって、
    露光用の光源と、
    光量補正手段とをさらに有し、
    前記露光手段は前記光源からの出射光を光変調するシャッタ手段であって、
    前記光量補正手段は、前記シャッタ手段によって光変調された出射光の光量バラツキを光量補正し、
    前記各変換手段は、前記光量補正手段によって補正された画像データ等の階調データを非線形に補正して補正階調データを出力し、
    前記シャッタ手段は、前記光量補正が重畳された前記変換手段からの前記補正階調データに従って開口時間を制御し、及び前記ライン光源の出射光を光変調して感光材料に階調露光を行い、
    前記各変換手段におけるマスク時間を一定とし、各変換手段における最大階調開口時間を最大開口時間と略一致させることにより、前記各変換手段における1ラインの印刷時間を略一致させるように設定されている。
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