JP4864406B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット画像記録方法に関し、詳細には、高画質な画像を形成することができるインクジェット記録用インクセット、及び該インクジェット記録用インクセットを用いた多液凝集型のインクジェット画像記録方法に関する。
ノズル等のインク吐出口からインクを吐出するインクジェット方式は、小型で安価であり、印字媒体に非接触で画像形成が可能である等の理由から多くのプリンターに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用しインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、及び、熱エネルギーによるインクの沸騰現象を利用しインクを吐出する熱インクジェット方式は高解像度、高速印字性に優れるという特徴を有する。
現在、インクジェットプリンターにより、普通紙或いはプラスチックなど非吸水性の記録媒体に印字する際の高速化及び高画質化が重要な課題となっている。特に、印字後の液滴の乾燥に時間が掛かると、画像の滲みが生じやすく、また、隣接するインク液滴間の混合による打滴干渉が生じ、鮮鋭な画像形成の妨げとなるばかりでなく、非吸水性記録媒体を用いた場合、溶剤の乾燥が極めて遅いために印字直後には記録物を重ねずに乾燥させる必要があるなど、実用上の問題があった。尚、インクジェット記録はインク(液体)の液滴を連続的に液滴n1、液滴n2、液滴n3、、、、液滴nxと吐出し、被記録媒体上に液滴n1、液滴n2、液滴n3、、、、液滴nxにてラインを形成したり、画像を形成するものであるが、打滴干渉とは、隣接して打滴された液滴同士(例えば液滴n1と液滴n2)が表面エネルギーを低下させるため(表面積を小さくするため)に、合一する現象である。隣接する液滴が合一するときに液滴の移動が起こるために、着弾した位置からずれ、特に着色剤を含むインクで細線を描く場合には、線幅の不均一が生じ、面を描写する場合には、ムラとなって現れる。
画像のにじみや打滴干渉の抑制のため、インクの硬化を促進する方法の一つとして、インク溶媒の揮発ではなく放射線によって硬化し固着するインクジェット用インクが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし着色成分として顔料分散物を用いているために、顔料の凝集によりノズルが目詰りし安定してインクを吐出させることが困難であった。
このため、顔料を用いずに透明性や色調に優れた画像形成を行うため、着色剤に染料を用いた紫外線硬化型インクも開示されている(例えば、特許文献2参照。)。このインクは、保存中に好ましくない重合反応が起こりやすく、保存安定性が十分ではないといった問題点を有していた。更には、導電性塩類を含んでおり、それらのインク中での溶解性が悪い場合があるため、長期保存状態での析出による印字不良の懸念があった。
保存性と高速乾燥性との両立を目的として、2液式のインクを用いて、記録媒体上で両者を反応させる技術が提案され、例えば、塩基性ポリマーを有する液体を付着させた後、アニオン染料を含有するインクを記録する方法(例えば、特許文献3参照。)、カチオン性物質を含む液体組成物を適用した後、アニオン性化合物と色材を含有するインクを適用する方法(例えば、特許文献4参照。)、また、一方に光硬化型樹脂を、もう一方に光重合開始剤を含んだインクを用いる記録方法(例えば、特許文献5参照。)などが開示されている。しかし、これらの方法は、染料自体の析出により画像のにじみを抑制させようとするものであり、打滴干渉を抑制しうるものではなく、また、水性溶媒を含むため、乾燥速度が遅く、さらに、析出した染料が記録媒体上に不均一に分布しやすく、画質の低下を招く懸念もあった。
更に、耐光性、耐熱性ある印字品位に良好な画像を提供する方法として、エネルギーの付与により固化するモノマーを含有するインクと複数色の着色剤を有するインクとを同一ポイントに画像形成する方法が開示されている(例えば、特許文献6参照。)。
しかし、この方法は顔料、及びモノマーを溶剤に分散する方法であり、溶剤として水を用いた場合には、解決課題である打滴干渉の回避は達成できず、また、乾燥負荷を生じる。特に色相の異なるインク間での色混じりという問題を解決することはできなかった。また、溶剤として低沸点の有機溶媒を用いた場合には、VOC(揮発性有機化合物)発生の問題が生じ、且つ、乾燥が速いために、打滴干渉回避等を行う前に蒸発してしまうため、均一な画像を形成することが困難であった。
特開平5−214279号公報 米国特許第4303924号明細書 特開昭63−60783号公報 特開平8−174997号公報 特許第3478495号 特開平8−218018号公報
本発明の目的は、保存性が良好で、色混じりのない優れた高画質な画像を形成するインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
前記実情に鑑み本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、以下に示す、インク液、A1、B1、C1を用いることが上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は下記の手段により達成されるものである。
<1> 少なくとも、所望の画像を形成するための、重合性もしくは架橋性材料を含有するインクA1と前記インクA1と色相の異なる着色剤と重合性もしくは架橋性材料を含有するインクB1と、logPが正であって前記重合性もしくは架橋性材料とのlogPとの差が10以下である化合物P(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18アルキルエステル及び含窒素ヘテロ環基を有するビニル単量体とを共重合してなる油溶性高分子化合物とを含有するインクC1とを用い、前記インクC1を、少なくとも前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与しておき、その後に前記インクA1とインクB1で前記画像様に打滴して画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
> 前記インクA1と前記インクB1とを用いて打滴した際の打滴の間隔時間が0.001秒以上10秒以下であることを特徴とする上記<1>に記載のインクジェット記録方法。
> 前記インクC1中の全固形分質量に対して、前記化合物Pの含有量が50質量%〜99.5質量%であることを特徴とする上記<1>または2>に記載のインクジェット記録方法。
> 前記インクA1及びインクB1中の全固形分質量に対して、前記重合性もしくは架橋性材料の含有量がそれぞれ独立に50質量%〜99.5質量%であることを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
> 前記インクC1に前記重合性もしくは架橋性材料の重合もしくは架橋反応を開始させる開始剤を含有することを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
> 前記インクA1に着色剤を含有することを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
> 前記インクA1及び/又はインクB1の打滴サイズが0.1μL〜10μLであることを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
> 前記所望の画像を形成するための前記インクA1及びインクB1の全ての液滴の打滴後に、活性エネルギーを照射して前記重合性化合物を重合させることを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
> 前記被記録媒体が非浸透性乃至緩浸透性記録媒体であることを特徴とする上記<1>〜<>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
本発明によれば、保存性が良好で、色混じりのない優れた高画質な画像を形成するインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクジェット記録方法は、少なくとも、所望の画像を形成するための、重合性もしくは架橋性材料を含有するインクA1と前記インクA1と色相の異なる着色剤と重合性もしくは架橋性材料を含有するインクB1と、logPが正であって前記重合性もしくは架橋性材料とのlogPとの差が10以下である化合物Pと(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18アルキルエステル及び含窒素ヘテロ環基を有するビニル単量体とを共重合してなる油溶性高分子化合物とを含有するインクC1とを用い、前記インクC1を、少なくとも前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与しておき、その後に前記インクA1とインクB1で前記画像様に打滴して画像を形成することを特徴とする。
前記特性を有する化合物Pを含有するインクC1を予め該記録媒体に付与しておき、その後に、重合性もしくは架橋性材料をそれぞれ含有する、インクA1及び更に着色剤を含有するインクB1とをそれぞれ記録媒体に打滴することにより、インクA1およびインクB1の液滴がインクC1上で固定化され、それぞれの間でインターカラーブリード(色混じり)が起こらず、良好な画像を形成することができる。
まず、本発明のインクジェット記録方法に用いる前記インクA1、B1、及びC1を構成する上記主要成分について、詳細に説明する。
(重合性及び架橋性材料)
本発明における前記インクA1及びインクB1は、優れた定着性、及び硬化性を得る観点から重合性もしくは架橋性材料(以下、総称して「重合性化合物」と略す。)を含有する。
本発明においては、前述の通りインクA1とインクB1との両方のインクに含有する必要がある。それぞれのインクに含有させなければ、重合性化合物を含有しない液単独の画像部分では全く硬化しないために画像を保存することが出来なくなる。
上記重合性化合物は、後述する重合開始剤などから発生するラジカルなどの開始種により、重合又は架橋反応を生起し、硬化する機能を有する。
重合性化合物としては、ラジカル重合反応、カチオン重合反応、二量化反応などの反応が可能な公知の重合性化合物を適用することができる。
少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物、エポキシ系化合物、オキセタン系化合物、オキシラン系化合物、マレイミド基を側鎖に有する高分子化合物、芳香核に隣接した光二量化可能な不飽和二重結合を有するシンナミル基、シンナミリデン基やカルコン基等を側鎖に有する高分子化合物などが挙げられ、
少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物がより好ましく、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、より好ましくは2個以上有する化合物(単官能又は多官能化合物)から選択されるものであることが特に好ましい。具体的には、本発明に係る産業分野において広く知られるものの中から適宜選択することができ、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物、並びにそれらの共重合体などの化学的形態を持つものが含まれる。
重合性化合物は、分子内に、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、内部二重結合性基(マレイン酸など)などの重合性基を有することが好ましく、なかでも、アクリロイル基、メタクリロイル基を有する化合物が低エネルギーで硬化反応を生起させることができるので好ましい。
本発明に用いうる多官能の重合性化合物としては、ビニル基含芳香族化合物、2価以上のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルである(メタ)アクリレート、2価以上のアミンと(メタ)アクリル酸とのアミドである(メタ)アクリルアミド、多塩基酸と2価アルコールの結合で得られるエステルまたはポリカプロラクトンに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステル(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイドと多価アルコールの結合で得られるエーテルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入するか、あるいは2価以上のアルコールとエポシキ含有モノマーを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン結合をもったウレタンアクリレート、アミノ樹脂アクリレート、アクリル樹脂アクリレート、アルキッド樹脂アクリレート、スピラン樹脂アクリレート、シリコーン樹脂アクリレート、不飽和ポリエステルと前記光重合性モノマーの反応生成物およびワックス類と前記重合性モノマーの反応生成物などが挙げられ、(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート、シリコーン樹脂アクリレート、不飽和ポリエステルと前記光重合性モノマーの反応生成物が好ましく、アクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートが特に好ましい。
なお、本明細書では、アクリル酸、メタアクリル酸のいずれか、又は、双方を指すとき、「(メタ)アクリル酸」と表記することがある。
多官能重合性化合物の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,6−アクリロイルアミノヘキサン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、2塩基酸と2価アルコールからなる分子量500〜30000のポリエステルの分子鎖末端に(メタ)アクリロイル基をもつポリエステルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノール(AあるいはS、F)骨格を含有する分子量450〜30000のエポキシアクリレート、フェノールノボラック樹脂の骨格を含有する分子量600〜30000のエポキシアクリレート、分子量350〜30000の多価イソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリル酸モノマーとの反応物、また分子内にウレタン結合を有するウレタン変性物などが挙げられる。
また、本発明に用いうる単官能の重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル基含有モノマー(ビニルエステル類、ビニルエーテル類、N−ビニルアミドなど)、(メタ)アクリル酸などが挙げられ、(メタ)アクリレート、アクリルアミド、ビニルエステル類、ビニルエーテル類が好ましく、(メタ)アクリレート、アクリルアミドが特に好ましい。これらの重合性モノマーは、置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アミド基、カルボン酸基などが挙げられる。
単官能重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、アリルアクリレート、N、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N、N−ジメチルアクリルアミド、N、N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、2−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチルアクリレート、エステルにポリブチルアクリレート部位を含有するアクリレート、エステルにポリジメチルシロキサン部位を含有するアクリレートなどが挙げられる。
重合性化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
インクA1中の全固形分質量に対して、重合性化合物の含有量としては、硬化後の膜強度の観点から、50質量%〜99.5質量%が好ましく、55質量%〜98.5質量%がより好ましく、60質量%〜97.5質量%が特に好ましい。インクB1中の重合性化合物の含有量としては、前記インクA1中における含有量と同様であり、好ましい範囲も同様である。
(化合物P)
本発明におけるインクC1は、logPが正であって、後述の重合性化合物のlogP値との差が10以下である化合物Pを含有することが必要である。インクC1に化合物Pを含有することにより、インクC1と重合性化合物を含むインクA1及びB1との親和性が向上して打滴干渉の効果的に防止することができる。
ここで、LogP値(calc)は、Medicinal Chemistry Project. Pomona College, Claremont, Californiaで開発され、Daylight Chemical Information Systems, Inc.より入手できるソフトウェアPCModelsを用いて算出した、化合物のオクタノール/水分配係数(P)の値の対数である。
前記化合物Pとしては、前記重合性化合物とのlogP値との差が10以下であれば、特に限定されず、いずれの化合物を用いてもよい。化合物Pとしてはインク液を液状にするために、常温で液体の化合物が好ましく、沸点が100℃以上の高沸点有機溶媒や前述の重合性化合物があげられる。
前記高沸点有機溶媒としては、下記式〔S−1〕〜〔S−9〕で表される化合物が好ましい。
前記式〔S−1〕においてR1、R2及びR3は各々独立に、脂肪族基又はアリール基を表す。また、a,b,cは、各々独立に0又は1を表す。
式〔S−2〕においてR4及びR5は各々独立に、脂肪族基又はアリール基を表し、R6は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I以下同じ)、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基を表し、dは0〜3の整数を表す。dが複数のとき、複数のR6は同じでも異なっていてもよい。
式〔S−3〕においてArはアリール基を表し、eは1〜6の整数を表し、R7はe価の炭化水素基又はエーテル結合で互いに結合した炭化水素基を表す。
式〔S−4〕においてR8は脂肪族基を表し、fは1〜6の整数を表し、R9はf価の炭化水素基又はエーテル結合で互いに結合した炭化水素基を表す。
式〔S−5〕においてgは2〜6の整数を表し、R10はg価の炭化水素基(ただしアリール基を除く)を表し、R11は脂肪族基又はアリール基を表す。
式〔S−6〕においてR12、R13及びR14は各々独立に、水素原子、脂肪族基又はアリール基を表す。Xは−CO−又は−SO2−を表す。R12とR13又はR13とR14は互いに結合して環を形成していてもよい。
式〔S−7〕においてR15は脂肪族基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリール基又はシアノ基を表し、R16はハロゲン原子、脂肪族基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、hは0〜3の整数を表す。hが複数のとき、複数のR16は同じでも異なっていてもよい。
式〔S−8〕においてR17及びR18は、各々独立に、脂肪族基又はアリール基を表し、R19はハロゲン原子、脂肪族基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、iは0〜5の整数を表す。iが複数のとき、複数のR19は同じでも異なっていてもよい。
式〔S−9〕においてR20及びR21は、各々独立に、脂肪族基又はアリール基を表す。jは1又は2を表す。R20及びR21は互いに結合して環を形成していてもよい。
式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1〜R6、R8、R11〜R21が脂肪族基又は脂肪族基を含む基であるとき、脂肪族基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、また不飽和結合を含んでいても置換基を有していてもよい。置換基の例として、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、エポキシ基等がある。
式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1〜R6、R8、R11〜R21が環状脂肪族基、すなわちシクロアルキル基であるか、又はシクロアルキル基を含む基であるとき、シクロアルキル基は3〜8員の環内に不飽和結合を含んでよく、また置換基や架橋基を有していてもよい。置換基の例としてハロゲン原子、脂肪族基、ヒドロキシル基、アシル基、アリール基、アルコキシ基、エポキシ基等があり、架橋基の例としてメチレン、エチレン、イソプロピリデン等が挙げられる。
式〔S−1〕〜〔S−9〕においてR1〜R6、R8、R11〜R21、Arがアリール基又はアリール基を含む基であるとき、アリール基はハロゲン原子、脂肪族基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基等の置換基で置換されていてもよい。
式〔S−3〕、〔S−4〕、〔S−5〕においてR7、R9又はR10が炭化水素基であるとき、炭化水素基は環状構造や不飽和結合を含んでいてもよく(例えばベンゼン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環)、また置換基を有していてもよい。置換基の例としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ基等がある。
以下に、式〔S−1〕〜〔S−9〕で表される高沸点有機溶媒の中でも、特に好ましい高沸点有機溶媒について述べる。
式〔S−1〕においてR1、R2及びR3は、各々独立して、炭素原子数1〜24(好ましくは4〜18)の脂肪族基(例えばn−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、EH−オクチル、2−エチルヘキシル、3,3,5−トリメチルヘキシル、3,5,5−トリメチルヘキシル、n−ドデシル、n−オクタデシル、ベンジル、オレイル、2−クロロエチル、2,3−ジクロロプロピル、2−ブトキシエチル、2−フェノキシエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル)、又は炭素原子数6〜24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えばフェニル、クレジル、p−ノニルフェニル、キシリル、クメニル、p−メトキシフェニル、p−メトキシカルボニルフェニル)が好ましい。これらの中でも、R1、R2及びR3は特に、n−ヘキシル、n−オクチル、EH−オクチル、2−エチルヘキシル、3,5,5−トリメチルヘキシル、n−ドデシル、2−クロロエチル、2−ブトキシエチル、シクロヘキシル、フェニル、クレジル、p−ノニルフェニル、クメニルが好ましい。
a、b、cは各々独立に0又は1であり、より好ましくはa、b、cすべて1である。
式〔S−2〕においてR4及びR5は、各々独立して、炭素原子数1〜24(好ましくは4〜18)の脂肪族基(例えば前記R1について挙げた脂肪族基と同じ基、ヘプチル、エトキシカルボニルメチル、1,1−ジエチルプロピル、2−エチル−1−メチルヘキシル、シクロヘキシルメチル、1−エチル−1,5−ジメチルヘキシル、3,5,5−トリメチルシクロヘキシル、メンチル、ボルニル、1−メチルシクロヘキシル)、又は炭素原子数6〜24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えば前記R1について挙げたアリール基、4−t−ブチルフェニル、4−t−オクチルフェニル、1,3,5−トリメチルフェニル、2,4,−ジ−t−ブチルフェニル、2,4,−ジ−t−ペンチルフェニル)が好ましい。これらの中でも、R4及びR5は更に、脂肪族基が好ましく、特に、n−ブチル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−ドデシル、2−ブトキシエチル、エトキシカルボニルメチルが好ましい。
6はハロゲン原子(好ましくは塩素原子)、炭素原子数1〜18のアルキル基(例えばメチル、イソプロピル、t−ブチル、n−ドデシル)、炭素原子数1〜18のアルコキシ基(例えばメトキシ、n−ブトキシ、n−オクチルオキシ、メトキシエトキシ、ベンジルオキシ)、炭素原子数6〜18のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−トリルオキシ、4−メトキシフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ)又は炭素原子数2〜19のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル)又は炭素原子数6〜25のアリールオキシカルボニル基が好ましい。これらの中でも、R6は更に、アルコキシカルボニル基が好ましく、特に、n−ブトキシカルボニルが好ましい。
dは0又は1が好ましい。
式〔S−3〕においてArは炭素原子数6〜24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えばフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、4−メトキシフェニル、1−ナフチル、4−n−ブトキシフェニル、1,3,5−トリメチルフェニル、2−(2−n−ブトキシカルボニルフェニル)フェニル)が好ましく、これらの中でも、Arは特に、フェニル、2,4−ジクロロフェニル、2−(2−n−ブトキシカルボニルフェニル)フェニルが好ましい。
eは1〜4(好ましくは1〜3)の整数が好ましい。
7はe価の炭素原子数2〜24(好ましくは2〜18)の炭化水素基〔例えば前記R4について挙げた脂肪族基、n−オクチル、前記R4について挙げたアリール基、−(CH22−、下記の構造の炭化水素基〕、
又はe価の炭素原子数4〜24(好ましくは4〜18)のエーテル結合で互いに結合した炭化水素基〔例えば、−CH2CH2OCH2CH2−、−CH2CH2(OCH2CH23−、−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−、下記の構造の炭化水素基〕が好ましい。
これらの中でも、R7は、更にアルキル基が好ましく、特に、n−ブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシルが好ましい。
式〔S−4〕においてR8は炭素原子数1〜24(好ましくは1〜17)の脂肪族基(例えばメチル、n−プロピル、1−ヒドロキシエチル、1−エチルペンチル、n−ヘプチル、n−ウンデシル、n−トリデシル、ペンタデシル、8,9−エポキシヘプタデシル、シクロプロピル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル)が好ましく、これらの中でも、R8は特に、n−ヘプチル、n−トリデシル、1−ヒドロキシエチル、1−エチルペンチル、8,9−エポキシヘプタデシルが好ましい。
fは1〜4(好ましくは1〜3)の整数が好ましい。
9はf価の炭素原子数2〜24(好ましくは2〜18)の炭化水素基又はf価の炭素原子数4〜24(好ましくは4〜18)のエーテル結合で互いに連結した炭化水素基(例えば前記R7について挙げた基、1―メチル−2−メトキシエチル、2−ヘキシルデシル)が好ましく、これらの中でも、R9は特に、2−エチルヘキシル、2−ヘキシルデシル、1―メチル−2−メトキシエチル、下記構造の炭化水素基が好ましい。
式〔S−5〕においてgは2〜4(好ましくは2又は3)が好ましい。
10はg価の炭化水素基〔例えば、−CH2−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH27−、−(CH28−、下記の構造の炭化水素基〕が好ましく、
これらの中でも、R10は特に、−(CH24−、−(CH28−、下記構造の炭化水素基が好ましい。
11は炭素原子数1〜24(好ましくは4〜18)の脂肪族基、又は炭素原子数6〜24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えば前記R4について挙げた脂肪族基、アリール基)が好ましく、これらの中でも、R11は、更にアルキル基が好ましく、特に、n−ブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシルが好ましい。
式〔S−6〕において、R12は水素原子、炭素原子数1〜24の脂肪族基(好ましくは3〜20)〔例えばn−プロピル、1−エチルペンチル、n−ウンデシル、n−ペンタデシル、2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシメチル、4−t−オクチルフェノキシメチル、3−(2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ)プロピル、1−(2,4−ジ−t−ブチルフェキシ)プロピル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、8−N,N−ジエチルカルバモイルオクチル〕、又は炭素原子数6〜24(好ましくは6〜18)のアリール基(例えば前記Arについて挙げたアリール基、3−メチルフェニル、2−(N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル)フェニル)が好ましく、これらの中でも、R12は特に、n−ウンデシル、8−N,N−ジエチルカルバモイルオクチル、3−メチルフェニル、2−(N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル)フェニルが好ましい。
13及びR14は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜24(好ましくは1〜18)の脂肪族基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、シクロペンチル、シクロプロピル)又は炭素原子数6〜18(好ましくは6〜15)のアリール基(例えばフェニル、1−ナフチル、p−トリル)が好ましく、これらの中でも、R13及びR14は特に、メチル、エチル、n−ブチル、n−オクチル、n−テトラデシル、フェニルが好ましい。
13とR14とが互いに結合し、Nとともにピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環を形成してもよく、R12とR13とが互いに結合し、Nとともにピロリドン環、ピペリジン環を形成してもよい。
Xは−CO−又は−SO2−であり、好ましくはXは−CO−である。
式〔S−7〕においてR15は炭素原子数1〜24(好ましくは3〜18)の脂肪族基(例えばメチル、イソプロピル、t−ブチル、t−ペンチル、t−ヘキシル、t−オクチル、2−ブチル、2−ヘキシル、2−オクチル、2−ドデシル、2−ヘキサデシル、t−ペンタデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、炭素原子数2〜24(好ましくは5〜17)のアルコキシカルボニル基(例えばn−ブトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、n−ドデシルオキシカルボニル)、炭素原子数7〜24(好ましくは7〜18)のアリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、クレジルオキシカルボニル基)、炭素原子数1〜24(好ましくは1〜18)のアルキルスルホニル基(例えばメチルスルホニル、n−ブチルスルホニル、n−ドデシルスルホニル)、炭素原子数6〜30(好ましくは6〜24)のアリールスルホニル基(例えばp−トリルスルホニル、p−ドデシルフェニルスルホニル、p−ヘキサデシルオキシフェニルスルホニル)、炭素原子数6〜32(好ましくは6〜24)のアリール基(例えばフェニル、p−トリル)又はシアノ基が好ましく、これらの中でも、R15は、更に炭素原子数1〜24の脂肪族基、炭素原子数1〜24のアルコキシカルボニル基がより好ましく、特に、炭素原子数1〜24の脂肪族基が好ましい。
16はハロゲン原子(好ましくはCl)、炭素原子数1〜24(好ましくは1〜18)の脂肪族基{より好ましくは、アルキル基(例えば前記R15について挙げたアルキル基)、炭素原子数3〜18(更に好ましくは5〜17)のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル)}、炭素原子数6〜32(好ましくは6〜24)のアリール基(例えばフェニル、p−トリル)、炭素原子数1〜24(好ましくは1〜18)のアルコキシ基(例えばメトキシ、n−ブトキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ベンジルオキシ、n−ドデシルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ)又は炭素原子数6〜32(好ましくは6〜24)のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−t−ブチルフェノキシ、p−t−オクチルフェノキシ、m−ペンタデシルフェノキシ、p−ドデシルオキシフェノキシ)であり、これらの中でも、R16は、更に炭素原子数1〜24の脂肪族基がより好ましく、特に炭素原子数1〜18の脂肪族基が好ましい。
hは1〜2の整数が好ましい。
式〔S−8〕においてR17及びR18の好ましい例は、それぞれ独立に前記R13及びR14における水素原子以外の例と同じであり、これらの中でも、R17及びR18は、更に脂肪族基がより好ましく、特に、n−ブチル、n−オクチル、n−ドデシルが好ましい。但し、R17及びR18は互いに結合して環を形成することはない。
19の好ましい例は、前記R16と同じであり、これらの中でもR19は、更にアルキル基及びアルコキシ基がより好ましく、特に、n−オクチル、メトキシ、n−ブトキシ、n−オクチルオキシが好ましい。
iは1〜5の整数が好ましい。
式〔S−9〕においてR20及びR21の好ましい例は、結合して環を形成しない場合には、それぞれ独立に前記R1、R2及びR3と同じであり、これらの中でもR20及びR21は、特に、炭素原子数1〜24の置換又は無置換の脂肪族基が好ましい。
20とR21とが互いに結合し環を形成してもよく、形成される環としては、3〜10員環が好ましく、5〜7員環が特に好ましい。
jは1又は2を表し、好ましくは、jは1である。
化合物Pとしては、例えば、米国特許第2,322,027号、同第2,533,514号、同第2,772,163号、同第2,835,579号、同第3,594,171号、同第3,676,137号、同第3,689,271号、同第3,700,454号、同第3,748,141号、同第3,764,336号、同第3,765,897号、同第3,912,515号、同第3,936,303号、同第4,004,928号、同第4,080,209号、同第4,127,413号、同第4,193,802号、同第4,207,393号、同第4,220,711号、同第4,239,851号、同第4,278,757号、同第4,353,979号、同第4,363,873号、同第4,430,421号、同第4,430,422号、同第4,464,464号、同第4,483,918号、同第4,540,657号、同第4,684,606号、同第4,728,599号、同第4,745,049号、同第4,935,321号、同第5,013,639号、欧州特許第276,319A号、同第286,253A号、同第289,820A号、同第309,158A号、同第309,159A号、同第309,160A号、同第509,311A号、同第510,576A号、東独特許第147,009号、同第157,147号、同第159,573号、同第225,240A号、英国特許第2,091,124A号等の各明細書、特開昭48−47335号、同50−26530号、同51−25133号、同51−26036号、同51−27921号、同51−27922号、同51−149028号、同52−46816号、同53−1520号、同53−1521号、同53−15127号、同53−146622号、同54−91325号、同54−106228号、同54−118246号、同55−59464号、同56−64333号、同56−81836号、同59−204041号、同61−84641号、同62−118345号、同62−247364号、同63−167357号、同63−214744号、同63−301941号、同64−9452号、同64−9454号、同64−68745号、特開平1−101543号、同1−102454号、同2−792号、同2−4239号、同2−43541号、同4−29237号、同4−30165号、同4−232946号、同4−346338号等の各公報に記載されている高沸点有機溶媒、あるいは前記、重合性化合物が好ましく挙げられる。
logP値を代表例にて示すと、重合性化合物としては、ヘキサンジオールジアクリレート:3.0、トリメチロールプロパントリアクリレート:3.9、高沸点有機溶媒としては、フタル酸ジエチル:2.6、アジピン酸ジブチル:6.0、燐酸トリヘキシル:6.6、フタル酸ジブチル:4.7などを挙げることができる。その他実施例にてそのlogP値を示す。
前記logP値の差としては、打滴干渉の低減の観点から、0〜8であることが好ましく、0〜6であることが更に好ましく、0〜5が特に好ましい。
前記化合物Pとしては、単独で用いても、また複数併用してもよい。
前記インクC1中の全固形分質量に対して、化合物Pの含有量は、本発明の効果を良好に発揮しうること、また開始剤、拡散防止剤が添加される等の観点から、50質量%〜99.5質量%であることが好ましく、60質量%〜98質量%がより好ましく、70質量%〜95質量%が特に好ましい。本発明のLogP値を持つ化合物を複数含む場合には、上記含有量はC1液中の本発明のLogP値を持つ化合物の合計量である。
<着色剤>
本発明のインクジェット記録方法において、前記インクA1、B1、及びC1を用いるが、少なくともインクB1はインクA1とは色相の異なる着色剤を含有する必要がある。
前記インクA1は、重合性化合物を少なくとも含有すればよく、着色剤が含有しても良い構成である。
一方、前記インクB1は、重合性化合物及び着色剤を必須の構成成分とする。
よって、本発明においては、インクA1が無色である場合はインクB1の色相はいずれの色相も採り得るが、インクA1が着色剤を有する場合はインクB1の着色剤の色相はインクA1の着色剤の色相とは異なることが必要である。
以上のように、本発明において用いるインクA1及びB1は、無色と単色の組み合わせであっても、または、単色と単色の組み合わせによる2色以上であってもよい。
C1は実質的に着色剤を含有しないことが好ましく、実質的に含有しないとは、顔料の含有量が1重量%以下であり、0.5重量%が更に好ましく、0.2重量%以下が特に好ましい。
以上のように、インクA1/インクB1/インクC1の着色剤含有の組み合わせとしては、(1)着色剤なし/着色剤あり/着色剤なし、(2)着色剤あり/着色剤なし/着色剤なし、(3)着色剤あり/着色剤あり/着色剤なし、が挙げられ、中でも、フルカラー画像の作成と言う観点からの観点から(3)が特に好ましい構成である。
本発明内のインクA1、インクB1の他に、色相の異なるその他のインクを用い、フルカラー画像を作成できるインクセットが好ましいインク構成である。つまり、シアンインク/マゼンタインク/イエローインク/ブラックインク/C1液という構成である。この場合、C1液中の化合物Pは、どの着色インクとも、本発明のLogP値の関係を保っていることが好ましい。またその他のインク構成としてはシアンインク/マゼンタインク/イエローインク/ブラックインク/レッドインク/ブルーインク/C1液、シアンインク/マゼンタインク/イエローインク/ブラックインク/ライトシアンインク/ライトマゼンタインク/C1液、シアンインク/マゼンタインク/イエローインク/ブラックインク/透明インク/C1液と言うのも好ましいインク構成である。
本発明におけるインクA1、及びインクB1は、それぞれ独立に前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、レッドインク、ブルーインク、ライトシアンインク、及びライトマゼンタインクから選択される1種のインクであり、フルカラー画像を作成する際に用いることができるインクとしては、色相が異なり、かつ、着色剤以外の構成成分は前記インクA1及びインクB1の成分構成を採ることが好ましい。
本発明に用いられる着色剤には特に制限はなく、インクの使用目的に適合する色相、色濃度を達成できるものであれば、公知の水溶性染料、油溶性染料及び顔料から適宜選択して用いることができる。
なかでも、先に述べたように、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクを構成する液体は、非水溶性の液体であって水性溶媒を含有しないことがインク打滴安定性及び速乾性の観点から好ましく、そのような観点からは、非水溶性の液体に均一に分散、溶解しやすい油溶性染料や顔料を用いることが好ましい。
(油溶性染料)
本発明に使用可能な油溶性染料には特に制限はなく、任意のものを使用することができる。以下、本発明に使用しうる油溶性染料を色相別に例示する。
イエロー染料としては、例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;カップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;ベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;ナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などが挙げられ、その他の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
マゼンタ染料としては、例えば、カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;カップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;アリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料、ナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料、ジオキサジン染料等のような縮合多環系染料等を挙げることができる。
シアン染料としては、例えば、インドアニリン染料、インドフェノール染料あるいはカップリング成分としてピロロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;カップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料、インジゴ・チオインジゴ染料を挙げることができる。
前記の各染料は、発色原子団(クロモフォア)の一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
着色剤として油溶性染料を用いる場合の染料の含有量は、インクB1中において、固形分換算で0.05〜20質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜15質量%が更に好ましく、0.2〜6質量%が特に好ましい。また、インクA1中における染料の含有量としては、インクB1における含有量と同様であり、好ましい範囲も同様である。
(顔料)
着色剤として顔料を用いる態様もまた、画像堅牢性の観点から好ましい。
本発明において使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用できるが、黒色顔料としては、カーボンブラック顔料等が好ましく挙げられる。また、一般には黒色、及び、シアン、マゼンタ、イエローの3原色の顔料が用いられるが、その他の色相、例えば、赤、緑、青、茶、白等の色相を有する顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔料なども目的に応じて用いることができる。
また、シリカ、アルミナ、樹脂などの粒子を芯材とし、表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も顔料として使用することができる。
さらに、樹脂被覆された顔料を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などから市販品としても入手可能である。
本発明における液体中に含まれる顔料粒子の体積平均粒子径は、光学濃度と保存安定性とのバランスといった観点からは、10〜250nmの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは50〜200nmである。ここで、顔料粒子の体積平均粒子径は、例えば、LB−500(HORIBA(株)製)などの測定装置により測定することができる。
着色剤として顔料を用いる場合の含有量は、光学濃度と噴射安定性の観点から、インクB1中において、固形分換算で0.1質量%〜20質量%の範囲であることが好ましく、1質量%〜10質量%の範囲であることがより好ましい。また、インクA1中における染料の含有量としては、インクB1における含有量と同様であり、好ましい範囲も同様である。
着色剤は1種のみならず、2種以上を混合して使用してもよい。
<開始剤>
本発明においては、前記インクC1に前記重合性化合物の重合反応等を開始させる開始剤を含有することが、インクA1及びインクB1の定着性、硬化性の観点から好ましい。
本発明において、該重合開始剤は、インクの保存安定性の観点から、重合性化合物を含有しないインクC1に含有させることが好ましく、記録媒体上においてインクA1及びB1に含有される重合性化合物と重合開始剤にエネルギーが付与されることで重合・硬化反応が生起する。
本発明で用いられる重合開始剤は、光、熱、或いはその両方のエネルギーによりラジカルなどの開始種を発生し、前記重合性化合物の重合を開始、促進させる化合物を指す。
本発明における重合開始剤としては、公知の熱重合開始剤や結合解離エネルギーの小さな結合を有する化合物、光重合開始剤などを選択して使用することができる。
そのようなラジカル発生剤としては、有機ハロゲン化化合物、カルボニル化合物、有機過酸化化合物、アゾ系重合開始剤、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オニウム塩化合物等が挙げられる。
本発明における重合開始剤の好ましい例として、以下に示す光重合開始剤が挙げられる。
例えば、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンジル誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、ベンジルジアルキルケタール誘導体、チオキサントン誘導体、アシルフォスフィンオキサイド誘導体、金属錯体、p−ジアルキルアミノ安息香酸、アゾ化合物、パーオキシド化合物等の光重合開始剤が挙げられ、アセトフェノン誘導体、ベンジル誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、ベンジルジアルキルケタール誘導体、チオキサントン誘導体、アシルフォスフィンオキサイド誘導体が好ましく、アセトフェノン誘導体、ベンゾインエーテル誘導体、ベンジルジアルキルケタール誘導体、アシルフォスフィンオキサイド誘導体が特に好ましい。
このような光重合開始剤の具体的化合物としての例を挙げれば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、p,p’−ジクロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,2−ジメチルプロピオイル ジフェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−2−エチルヘキサノイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2,3,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,3,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメトキシベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルナフチルフォスフォネート、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フィニル)チタニウム、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、ベンゾインパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
また、他の好ましい光重合開始剤の例として、加藤清視著「紫外線硬化システム」(株式会社総合技術センター発行:平成元年)の第65〜148頁に記載されている光重合開始剤を挙げることができる。
なお、重合開始剤としては、感度に優れるものが好ましいが、例えば、80℃以下の温度で熱分解を起こすものを用いることは、保存安定性の観点から好ましくなく、80℃までの温度では熱分解を起こさない重合開始剤を選択することが好ましい。
重合開始剤は、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、本発明の効果を損なわない限りにおいて、感度向上の目的で公知の増感剤と併用することもできる。
重合開始剤は、前記重合性化合物とは別のインク中に含まれることが好ましいが、当該インク中への添加量としては、経時安定性と硬化性、硬化速度との観点から0.5〜20質量%が好ましく、1〜15質量%が更に好ましく、3〜10質量%が特に好ましい。なお、この含有量が多すぎる場合には、経時による析出や分離が生じたり、硬化後のインクの強度や擦り耐性などの性能が悪化したりする場合があるので好ましくない。
(油溶性高分子化合物)
本発明におけるインクC1には、インクA1及びインクB1の打滴後の拡散防止の観点から、油溶性高分子化合物を含有する。本発明の油溶性高分子化合物は下記するような単量体より重合してなる高分子化合物であって、水への溶解度が水100mlに対して、1g以下の高分子化合物であることが好ましい。
該油溶性高分子化合物としては、単量体として、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸C1−18アルキルエステルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど]、(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、アラルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルなど]、置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなど]、(メタ)アクリルアミド類[例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチ(メタ)アクリルアミドなど]、芳香族ビニル類[スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなど]、アリルエステル類[酢酸アリルなど]、ハロゲン含有単量体[塩化ビニリデン、塩化ビニルなど]、シアン化ビニル[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフィン類[エチレン、プロピレンなど]などが挙げられる。
これらの共重合可能な単量体の中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリルアミド類、芳香族ビニル類が好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、スチレンが特に好ましい。また、これらのポリマーに、含窒素ヘテロ環基を有する単量体、オニウム基を有する単量体、またはアミノ基を有する単量体を共重合した油溶性高分子化合物も好ましい態様である。含窒素へテロ環基としては具体的に、飽和へテロ環(例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、カプロラクタム、バレロラクタム)、および不飽和へテロ環(例えば、イミダゾール、ピリジン、ピロール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、インドール、プリン、キノリン、トリアジン等)が挙げられる。
これらの含窒素ヘテロ環はさらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、カルバモイル基、アミノ基等が挙げられる。
好ましいは含窒素へテロ環を有する単量体はビニル単量体であることが好ましい。具体的には、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリロイルチオモルホリン、N−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルカルバゾール、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。これらのうち、N−ビニルイミダゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンが特に好ましい。
前記オニウム基としてはアンモニウム基、ホスフォニウム基、スルホニウム基、があげられ、アンモニウム基であることが好ましい。
アンモニウム基を有する単量体としては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、アリルアミン塩酸塩等を挙げることができる。
前記アミノ基を有する単量体におけるアミノ基としては−NR1R2(R1,R2はアルキル基)が挙げられる。
アミノ基を有する単量体としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−ビニルベンジル−N,N−ジメチルアミン、N−ビニルベンジル−N,N−ジエチルアミン、N−ビニルベンジル−N−エチル−N−メチルアミン、N−ビニルベンジル−N,N−ジヘキシルアミン、N−ビニルベンジル−N−オクタデシル−N−メチルアミン、N−ビニルベンジル−N’−メチル−ピペラジン、N−ビニルベンジル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−ベンジル−N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、がより好ましく、更には、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが特に好ましい。
油溶性高分子化合物の添加量としては、インクA1及びインクB1の成分にも因るが、本発明の効果を発揮すること、また、粘度が高くなりすぎないことという観点から、インクC1中の全固形分質量に対して、0.1質量%〜15質量%が好ましく、0.5質量%〜10質量%がより好ましく、1質量%〜5質量%が特に好ましい。
本発明におけるインクには、上記した成分の他、公知の添加剤を目的に応じて併用することができる。
<その他の成分>
(貯蔵安定剤)
本発明においては、複数種の液体の保存中の好ましくない重合を抑制する目的で、貯蔵安定剤を添加することができる。貯蔵安定剤は、重合性化合物と同じ液体に共存させて用いることが好ましく、また、該液体或いは共存する他の成分に可溶性のものを用いることが好ましい。
貯蔵安定剤としては、4級アンモニウム塩、ヒドロキシアミン類、環状アミド類、ニトリル類、置換尿素類、複素環化合物、有機酸、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノエーテル類、有機ホスフィン類、銅化合物などが挙げられ、具体的にはベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ジエチルヒドロキシルアミン、ベンゾチアゾール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、クエン酸、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノンモノブチルエーテル、ナフテン酸銅などが挙げられる。
貯蔵安定剤の添加量は、用いる重合開始剤の活性や重合性化合物の重合性、貯蔵安定剤の種類に基づいて適宜調整するのが好ましいが、保存安定性と液体混合時のインクの硬化性とのバランスといった観点からは、液体中における固形分換算で0.005〜1質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましく、0.01〜0.2質量%がさらに好ましい。
(導電性塩類)
導電性塩類は、導電性を向上させる固体の化合物である。本発明においては、保存時に析出する懸念が大きいために実質的に使用しないことが好ましいが、導電性塩類の溶解性を上げたり、液体成分に溶解性の高いものを用いたりすることで溶解性が良い場合には、適当量添加してもよい。導電性塩類の例としては、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などが挙げられる。
(溶剤)
溶剤は、インクの極性や、粘度、表面張力、着色材料の溶解性・分散性の向上、導電性の調整および印字性能の調整などのために使用できる。前記溶剤としては、非水溶性の液体であって水性溶媒を含有しないことがインク打滴安定性及び速乾性の観点から好ましく、特に前述の高沸点有機溶媒が好ましい。
また、100℃以下の有機溶剤である低沸点有機溶媒も挙げられるが、硬化性に影響を与える懸念があり、また、低沸点有機溶媒は環境汚染を考慮すると使用しないことが望ましい。使用する場合には、安全性の高いものを用いることが好ましく、安全性が高い溶媒とは、管理濃度(作業環境評価基準で示される指標)が高い溶媒であり、100ppm以上のものが好ましく、200ppm以上が更に好ましい。具体的には、例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、炭化水素などが挙げられ、具体的には、メタノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
溶剤は一種類でも複数組み合わせて使用してもよいが、水及び/又は上記低沸点有機溶媒を用いる場合、両者の使用量としては各液体中0〜20質量%が好ましく、0〜10質量%が更に好ましく、実質的に含まないのが特に好ましい。液体中に水を含有すると、経時による不均一化、染料の析出等に起因する液体の濁りが生じるという経時安定性の点、及び、非吸水性の記録媒体を用いた場合の乾燥性の観点から好ましくない。尚、ここで実質的に含まないとは、不可避不純物の存在を容認することを意味する。
(その他の添加剤)
また、その他の添加剤として、ポリマー、表面張力調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、pH調整剤等の公知の添加剤を併用することができる。
表面張力調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、pH調整剤に関しては、公知の化合物を適宜選択して用いればよいが、具体的には例えば、特開2001−181549号公報に記載されている添加剤などを用いることができる。
また、上記のほか、混合により反応して凝集物を生成するか、増粘する1組の化合物を、それぞれ異なる液体中に含有することができる。上記1組の化合物は、凝集体を急速に形成させるか、或いは、液体を急速に増粘させる特徴を有し、これにより隣接する液滴との打滴干渉の発生を更に効果的に抑制することができる。
上記混合により反応して凝集物を生成するか、増粘する1組の化合物の反応例としては、酸/塩基反応、カルボン酸/アミド基含有化合物による水素結合反応、ボロン酸/ジオールに代表される架橋反応、カチオン/アニオンによる静電的相互作用による反応等が挙げられる。
<インクジェット記録方法>
次に、本発明のインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録方法(以下、単に「記録方法」ともいう。)は、前記インクA1、B1、及びC1とを用い、前記インクC1を前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与しておき、その後に前記インクA1とインクB1で前記画像様に打滴して画像を形成することを特徴とする。
インクA1が含有する重合性化合物と、記録媒体に付与されたインクC1が含有する化合物PとのlogP値の差が10以下であることにより、化合物間の親和性が高まり、即ちインクA1とインクC1との親和性が高まり、打滴後のインクA1の打滴形状及び打滴位置の固定化を促進することができる。
上記インクA1の場合と同様の理由により、インクB1においても、その打滴形状及び打滴位置の固定化を促進することができる。
以上の結果から、インクC1との相互作用によりインクA1とインクB1との打滴干渉を効果的に抑制することができる。
(インクの付与手段)
上記インクジェット記録方法においては、前記インクC1を前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与することが必要である。
前記インクC1を前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与することにより、打滴干渉回避、2色間の色混じりの回避が行え、良好な画質を得ることができる。
インクC1の付与領域が狭いとインクA1及びインクB1との重なり部が生じなくなるため、打滴干渉、2色間の色混じりが生じてしまう。
インクC1の記録媒体への付与は、必ずしもインクジェットノズルでの噴射によって記録媒体上に付与する必要はなく、塗布等の他の手段によって付与してもよいが、本発明のインクジェット記録方法においては、インクA1及びB1はインクジェットノズルでの噴射によってインクC1が付与された記録媒体上に付与することを必要とする。
インクC1の記録媒体への付与時期については、インクA1及びB1より先に付与される必要があるが、予め付与されていればよくその付与の時期は、特に限定されない。
インクC1をインクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲とする必要があるが、その方法としては、下記の方法が挙げられる。
(1)インクC1を全面にベタ打滴(ベタ塗り)する。
(2)インクC1をインクA1、インクB1が打滴される部分及びその周辺数ドット分広く打滴する。
インクC1が付与された記録媒体へのインクA1及びインクB1の打滴順序としては、A1打滴後にB1を打滴しても、また、B1打滴後にA1を打滴しても、特に限定されるものではない。
また、インクA1とインクB1とは、重なって打滴されてもよく、その重なり率は、
以下のように求めることが出来る。重なり率は打滴された2つの液滴が如何なる割合で重なっているかを示す指標である。
記録媒体上に着弾後の打滴の直径をaとした場合、1/2a重なっていた場合には重なり率50%となる。本発明においては隣接して打滴した場合にも、打滴形状を維持し、液滴同士が合一しない場合がある。この場合の重なり率は同一条件で1滴だけ打滴した場合の着弾直径をbとし、2液の打滴間の間隔をcとした場合、100×[(2b−c)/2b](%)となる。その重なり率は(%)としては、高精細な画像を形成するという観点から、20〜80%が好ましく、30〜70%がより好ましく、40〜60%が特に好ましい。
インクA1とインクB1との打滴する際の打滴の間隔時間は、特に限定されるものではないが、画像形成時間及び画質(打滴形状)の観点から、好ましくは0.001秒以上10秒以下であり、より好ましくは0.005秒以上8秒以下であり、特に好ましくは0.01秒以上6秒以下である。0.001秒未満にするためには、ノズルの設計、搬送速度の設定が困難となる場合があり、10秒を超えてしまうと初めに打たれた液滴と、後から打たれた液滴で拡がりに差が生じ、本来目的としていた色味からずれてしまう場合がある。
インクA1及び/又はインクB1の打滴サイズとしては、得られる画像の高品質、精細さの観点から、好ましくは0.1pL〜100pLであり、より好ましくは0.5pL〜80μLであり、特に好ましくは1pL〜50pLである。0.1pL未満であると高精細で打った場合にも濃度が十分でなく、必要濃度を得るためにはインク液中の顔料濃度を上げる必要が生じ、インク液の高粘化などの問題で、インク液の調製が困難となる場合があり、100pLを超えてしまうと高精彩の画像形成が困難となる場合がある。
本発明のインクジェット記録方法における、記録媒体上へのインクC1の付与手段は、特に限定されるものではないが、後述の(i)塗布装置を用いた塗布、(ii)インクジェットノズルによる噴射を用いることができ、それらについて説明する。
また、インクA1及びB1の打滴手段としては、(ii)インクジェットノズルによる噴射とする必要がある。
(i)塗布装置を用いた塗布
本発明のインクジェット記録方法においては、塗布装置を用いてインクC1を記録媒体上に塗布し、その後にインクA1及びインクB1をインクジェットノズルによって噴射することにより、画像を形成する態様が好ましい。
上記塗布装置としては、特に制限はなく公知の塗布装置を目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロットコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、押出コーター等が挙げられる。詳しくは、原崎勇次著「コーティング工学」を参照されたい。
また、上記インクジェットノズルとしては、特に制限はなく公知のノズルを目的に応じて適宜選択することができる。インクジェットノズル(インクジェット方式)については後に詳述する。
(ii)インクジェットノズルによる噴射
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェットノズルによって前記インクC1を噴射し、その後にインクA1及びインクB1をインクジェットノズルによって噴射することにより、画像を形成する態様が好ましい。
上記インクジェットノズルについては、前記と同様である。
尚、前記本発明のインクジェット記録方法は、インクA1、B1、及びC1の付与に上記(ii)の手段によるインクジェット記録方法に用いることにより、その優れた効果を顕著に発揮する。
ここで、上記インクジェットノズルによる噴射の方式(インクジェット記録方式)について説明する。
本発明においては、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式、等の公知の方式が好適に使用される。
尚、前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクC1の付与を上記(i)の手段による場合、少なくともインクA1及びB1が、このようなインクジェット記録方式により、既に第1の液体が塗布された記録媒体上に適用され、画像が形成される。
また、前記インクC1の付与を上記(ii)の手段による場合には、少なくともインクA1及びB1の噴射とインクCとの噴射タイミングは、前記インクC1の噴射を少なくとも先に記録媒体に付与されれば特に限定されるものではない。
本発明のインクジェット記録方法によって記録媒体上に噴射されるインクの好ましい物性は、印字装置により異なるが、一般的には、各インクA1及びB1の粘度(25℃)はそれぞれ独立に、5〜100mPa・sが好ましく、10〜80mPa・sがより好ましい。また、インクA1及びB1の表面張力は、それぞれ独立に20〜60mN/mが好ましく、30〜50mN/mがより好ましい。
更に好ましい物性は、インクA1とインクB1との関係において、粘度差(25℃)が25mPa・s以内であり、表面張力は20mN/m以内である。
インクCの粘度(25℃)は、5〜100mPa・sが好ましく、10〜80mPa・sがより好ましい。また、インクC1の表面張力は、20〜60mN/mが好ましく、20〜50mN/mがより好ましい。
(エネルギー付与工程)
本発明のインクジェット記録方法は、優れた定着性を得る観点から、前記所望の画像を形成するための前記インクA1及びインクB1の全ての液滴の打滴後に、前記重合性化合物を重合させるためのエネルギーを付与することが活性光を照射することが好ましい。
前記活性光を照射することで、インクA1及びインクB1中の重合、硬化反応を促進させ、より強固な画像をより効率よく形成することができる。
露光などのエネルギー付与により、記録媒体中に付与されたインクC1中の重合開始剤の分解による活性種の発生が促進されるとともに、活性種の増加や温度の上昇により、活性種に起因する重合性化合物の重合硬化反応が促進される。
本発明において重合性化合物の重合を進行させるための露光光源としては、紫外線、可視光線などを使用することができる。これらのうち、紫外線、可視光線を用いることがコスト及び安全性の点から好ましく、紫外線を用いることが更に好ましい。硬化反応に必要なエネルギー量は、重合開始剤の種類や含有量などによって異なるが、一般的には、1〜500mJ/cm2程度である。
(記録媒体)
本発明においては、インク非浸透性の記録媒体及びインク浸透性の記録媒体を、共に使用することができるが、中でも水性インクでは難しく、本発明におけるUV硬化型の2液分割系が最も良好に画像を形成できると言う点で、インク非浸透性乃至インク緩浸透性の記録媒体が好ましい。
ここで、前記インク非浸透性乃至インク緩浸透性とは、インクが殆ど浸透しない媒体を浸透媒体、浸透しても、浸透速度が遅い媒体を緩浸透媒体と言う。インクが殆ど浸透しないとは、打滴されたインクの5%以下しか浸透しない媒体のことであり、浸透速度が遅いとは、10pL打滴された場合に染込むのに100ms以上の時間を要する媒体のことである。
本発明の優れた効果は、インク非浸透性の記録媒体で顕著に発現する。
インク非浸透性の記録媒体としては、合成樹脂、ゴム、樹脂コート紙、ガラス、金属、陶器、木材等が挙げられる。加えて機能を付加するために、これら材質を複数組み合わせ複合化した基材も使用することができる。
合成樹脂としては、いかなる合成樹脂も用いることができるが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等、ジアセテート、トリアセテート、ポリイミド、セロハン、セルロイド等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は、フィルム状でもよいし、カード状、ブロック状でもよく、何ら限定されることはない。また、これら合成樹脂は透明でも不透明でもよい。
合成樹脂の使用形態としては、所謂軟包装に用いられるフィルム状で用いることも好ましく、各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、PNyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等を挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。
樹脂コート紙としては、例えば、透明ポリエステルフィルム、不透明ポリエステルフィルム、不透明ポリオレフィン樹脂フィルム、及び紙の両面をポリオレフィン樹脂でラミネートした紙支持体等が挙げられるが、特に好ましいのは紙の両面をポリオレフィン樹脂でラミネートした紙支持体である。
金属としては、いかなる金属も用いることが可能であるが、アルミニウム、鉄、金、銀、銅、ニッケル、チタン、クロム、モリブデン、シリコン、鉛、亜鉛等、またはステンレス等のこれらの複合材料が好ましく用いられる。
前記インク緩浸透性の記録媒体としては、アート紙等が挙げられる。
以下、本発明を、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
比較例1)
<分散物P−1調製>
PB15:3(IRGALITE BLUE GLO チバスペシャリティー ケミカルズ社製)を16g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA ダイセル・サイテック(株)製)を48g、BYK−168(ビックケミー社製)を16g混合し、1時間スターラー攪拌した。攪拌後の混合物をアイガーミルにて分散し、顔料分散物P−1を得た。分散条件は直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間、1時間で行った。
<シアン顔料を含有するインクジェット記録用液体(I−1)の調製>
(A)分散物P−1 10g
(B)重合性化合物:DPCA60(日本化薬製) 0.54g
(C)重合性化合物:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 9.46g
(HDDA ダイセル・サイテック(株)製)
以上の成分を攪拌混合溶解し、シアンのインクジェット記録用液体を得た。HDDAのLogP値は3.0であった。DPCA60のLogP値は9.4であった。
<分散物P−2調製>
PV19(Hostaprem Red E5B02 クラリアント社製)PB15:3を16g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA ダイセル・サイテック(株)製)を48g、BYK−168(ビックケミー社製)を16g混合し、1時間スターラー攪拌した。攪拌後の混合物をアイガーミルにて分散し、顔料分散物P−1を得た。分散条件は直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間、1時間で行った。
<マゼンタ顔料を含有するインクジェット記録用液体(II−1)の調製>
(A)分散物P−2 10g
(B)重合性化合物:DPCA60(日本化薬製) 0.54g
(C)重合性化合物:1,6ヘキサンジオールジアクリレート 9.46g
(HDDA ダイセル・サイテック(株)製)
以上の成分を攪拌混合溶解し、マゼンタのインクジェット記録用液体を得た。HDDAのLogP値は3.0であった。DPCA60のLogP値は9.4であった。
<顔料を含まないインクジェット記録用インクの液体(III−1)の調製>
(D)高沸点有機溶媒(化合物P:下記化合物(S−1)) 17.4g
(E)重合開始剤:(TPO−L(例示化合物−開始剤−1)) 2.6g
以上の成分を攪拌混合溶解し、インクジェット記録用インクの液体を得た。高沸点有機溶媒S−1のLogP値は7.9であった。
<顔料を含まないインクジェット記録用インクの液体(III−2)〜(III−4)の調製>
前記インクジェット記録用インクの液体(III−1)の調製において、高沸点有機溶媒S−1を下記の表1に記載のように置き換えた以外は、該前記インクジェット記録用インクの液体(III−1)の調製と同様にして、インクジェット記録用インク(III−2)〜(III−4)を調製した。
<1液型のインクジェット記録用比較インク液体I−0の調製>
(A)分散物(前記分散物P−1) 20g
(B)重合性化合物:DPCA60(日本化薬製) 0.54g
(D)高沸点有機溶媒:(S−1) 16.86g
(E)重合開始剤:(TPO−L(例示化合物−開始剤−1)) 2.6g
以上の成分を攪拌混合溶解し、インクジェット記録用比較インク液体を得た。
<1液型のインクジェット記録用比較インク液体II−0の調製>
(A)分散物(前記分散物P−2) 20g
(B)重合性化合物:DPCA60(日本化薬製) 0.54g
(D)高沸点有機溶媒:(S−1) 16.86g
(E)重合開始剤:(TPO−L(例示化合物−開始剤−1)) 2.6g
以上の成分を攪拌混合溶解し、インクジェット記録用比較インク液体を得た。
<比較用インクの液体III−00の調製>
(D)グリセリン 17.4g
(E)重合開始剤:(TPO−L(例示化合物−開始剤−1)) 2.6g
以上の成分を攪拌混合溶解し、比較用インクの液体を得た。グリセリンのLogP値は−1.5であった。
<比較用インク液体I−01の調製>
水性顔料分散物
PB15:3 10.5g
スチレン・アクリル重合体 3.15g
N−メチルピロリドン 5g
イソプロピルアルコール 5g
水 76.3g
以上の成分を攪拌混合溶解し、比較用インク液体を得た。上記、水のLogP値は−1.4となる。
<比較用インク液体II−01の調製>
水性顔料分散物
PR122 10.5g
スチレン・アクリル重合体 3.15g
N−メチルピロリドン 5g
イソプロピルアルコール 5g
水 76.3g
以上の成分を攪拌混合溶解し、比較用インク液体を得た。上記、水のLogP値は−1.4となる。
<比較用インク液体III−01の調製>
A−TMPT−3EO(メーカー名:新中村化学工業(株)製) 10g
水 60g
イソプロピルアルコール 30g
以上の成分を攪拌混合溶解し、比較用インク液体を得た。上記、A−TMPT−3EOのLogP値は5.1、水のLogP値は−1.4となる。
上記で得られた液体I−1〜III−01の組成を表2〜4に示す。
[評価]
上記で得られたインク液体I−1〜III−01を用いて、下記の記録方法で記録してサンプル1〜42を得た。
(画像サンプル1〜2の作製)
東芝テック社製ヘッドCB1(ノズル数318、ノズル密度150npi、ドロップサイズ6pl、駆動周波数、4.8kHz))を使用した実験冶具を作成した。
前記で得られたインク用液体(I−1)、(II−1)、(III−1)を前記実験冶具の2つのヘッドのそれぞれからライン状に下記記録媒体に吐出した。
(III−1)液をはじめ隣接して2列吐出し、(III−1)の1列分の上に(I-1)、もう1列分の上に(II−1)が重なるように吐出した。ヘッドの移動速度を調整し(III−1)は隣接する打滴は重なり率が5%になるように、(I−1)、(II−1)は隣接する打滴は50%の重なり率になるようにした。
重なり率の計算方法は、記録媒体上に着弾後の打滴の直径をaとした場合、1/2a重なっていた場合には重なり率50%となる。本発明においては隣接して打滴した場合にも、打滴形状を維持し、液敵同士が合一しない場合がある。この場合の重なり率は同一条件で1滴だけ打滴した場合の着弾直径をbとし、2液の打滴間の間隔をcとした場合、100×[(2b−c)/2b](%)となる。このことから、この式によって求めることができる。
(III−1)液と(I-1)液との打滴間隔は400m秒(ms)、(I−1)と(II−1)液の打滴間隔は400m秒(ms)で打滴を行った。
前記被記録媒体としては、厚さ60μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シート、(商品名:PPL/レーザープリンター用ゼロックスフィルム OHP FILM,富士ゼロックス社製)及びアート紙(商品名:特菱アート両面,三菱製紙社製)を用いた。
上記印字(打滴)後、メタルハライドランプで365nm波長のものを使い、紫外線量500mJ/cm2で紫外線照射を行い、画像を形成したサンプル1〜2を得た。(II−1)液の打滴後、露光までの時間は1秒とした。
(サンプル3〜8、11、12の作製)
上記サンプル1〜2の調製において、(III−1)の代わりに(III−2)、(III−3)、(III−4)、(III−00)を用いた以外は、上記と同様の方法で行って、サンプル3〜8、11、12を得た。
(サンプル9〜10の作製)
また、上記サンプル1〜2の調製において、(I−1)、(II−2)の代わりに(I−0)、(II−0)を用い、(III−1)を打滴しない以外は、上記と同様の方法で行って、サンプル9〜10を得た。
(サンプル13〜14の作製)
また、上記サンプル1〜2の調製において、(I−1)、(II−1)、(III−1)の代わりに(I−01)、(II−01)、(III−01)を用いた以外は、上記と同様の方法で行って、サンプル13〜14を得た。
(サンプル15〜28、29〜42の作製)
更に、上記サンプル1〜14において、それぞれの上記I液とII液の打滴間隔400m秒を8秒、15秒とした以外は、上記と同様の方法で行って、それぞれ対応するサンプル15〜28、29〜42を得た。
上記で得られた画像サンプルについては、以下の項目で評価を行った。結果を表5〜7に示す。
<ライン品質評価>
III液上にI液、II液をライン状に重ね打ちし、下記基準で目視観察により評価した。但し、(I−0)、は1液のみライン状に打滴した。
(2液間の色混じり)
A:ドットが独立し2色間の色混じりが無い。
B:各ドットの独立性が無く、2色間の色混じりが若干生じている。
C:各ドットの独立性が無く、全体的に2色間の色混じりが生じている。
(ライン色味評価)
UV硬化後のラインの色味について下記基準で目視観察により評価した。
A:青色である。
B:若干赤みがかった青である。
C:紫色である。
<ベタツキ評価>
印字面を指で触り、下記基準で評価した。
A:ベタツキが無い
B:若干ベタツク
C:著しくベタツク
<耐擦過性評価>
前記画像を形成したPET又はアート紙において、印字後30分経過した画像について、消しゴムで10往復擦り、変化を目視で観察し、下記基準で評価した。
A:濃度低下がまったく無い
B:濃度低下が僅かに生じる
C:著しく濃度低下が生じる
<耐光性評価>
前記画像を形成したPETシートをウェザーメーター(アトラスC.I65)を用いて、キセノン光(85000Lux)を1週間照射し、照射前後の濃度をマイクロデンシトメーター(機種名:MICRO−PHOTOMETER MPM−No.172、メーカー名:ユニオン オプティカル(株)製)にて測定し色素残存率を求めた。下記5段階で評価した。耐光性試験はPETの試験のみ行った。
A:色素残存率が90%以上
B:色素残存率が90%未満〜80%以上
C:色素残存率が80%未満〜70%以上
D:色素残存率が70%未満〜50%以上
E:色素残存率が50%未満
<オゾン耐性>
耐オゾン性については、前記画像を形成したPETシートをオゾン濃度5.0ppm条件下に試料を1週間保存する前後での濃度を、上記マイクロデンシトメーターにて測定し色素残存率を求めた。下記5段階で評価した。オゾン耐性試験はPETのみで行った。
A:色素残存率が90%以上
B:色素残存率が90%未満〜80%以上
C:色素残存率が80%未満〜70%以上
D:色素残存率が70%未満〜50%以上
E:色素残存率が50%未満



上記表5〜7から分かるように、(I−0)/(II−0)を用いた一液系では色混じり、色味共に対応できない。また、本発明のLogP値の関係を持たない液の組み合わせ(I−1)/(II−1)/(III−00)、(I−01)/(II−01)/(III−01)でも、優れたライン品質、2色間の色混じり防止は達成できない。
一方、本発明は、本発明のlogP値を持った、重合性化合物、化合物Pの組み合わせによって、優れた2色間の色混じりの防止、目的とした色味が達成できる。
(実施例2)
<インク液体(IV−1)の調製>
(D)高沸点有機溶媒:前記化合物(S−1) 17.0g
(E)重合開始剤:(TPO−L(例示化合物−開始剤−1) 2.6g
(F)油溶性高分子化合物(K−1) 0.4g
以上の成分を攪拌混合溶解し、インクジェット記録用インクの液体(IV−1)を得た。S−1のLogP値は7.9であった。
<インク液体(IV−2)〜(IV−4)の調製>
前記インクジェット記録用インクの液体(IV−1)の調製において、高沸点有機溶媒を下記の表8に記載のように置き換えた以外は、該前記インクジェット記録用インクの液体(IV−1)の調製と同様にして、インクジェット記録用インク(IV−2)〜(IV−4)を調製した。
(画像サンプル2−1〜2−24の作製)
続いて、比較例1において、比較例1の顔料を含まないインクジェット記録用インクの液体(III−1)〜(III−4)の代わりに、上記で得られたインク液体(IV−1)〜(IV−4)を用いて、(II−1)打滴後、露光までの時間を12秒した以外は、比較例1と同様に行って比較例1のサンプル1〜8、15〜22、及び29〜36に対応する画像サンプル2−1〜2−24を作製した。
比較例1と同様の評価を行ったところ、(III−1)、(III−2)、(III−3)、(III−4)を用いた場合には、ライン幅の広がりが観測されたのに対し、(IV−1)、(IV−2)、(IV−3)、(IV−4)を用いた場合には1秒後に露光したのと同様のライン幅であった。

Claims (9)

  1. 少なくとも、所望の画像を形成するための、重合性もしくは架橋性材料を含有するインクA1と前記インクA1と色相の異なる着色剤と重合性もしくは架橋性材料を含有するインクB1と、logPが正であって前記重合性もしくは架橋性材料とのlogPとの差が10以下である化合物Pと(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18アルキルエステル及び含窒素ヘテロ環基を有するビニル単量体とを共重合してなる油溶性高分子化合物とを含有するインクC1とを用い、前記インクC1を、少なくとも前記インクA1及びインクB1が打滴形成される画像と同一もしくはそれより広い範囲に予め記録媒体に付与しておき、その後に前記インクA1とインクB1で前記画像様に打滴して画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インクA1と前記インクB1とを用いて打滴した際の打滴の間隔時間が0.001秒以上10秒以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記インクC1中の全固形分質量に対して、前記化合物Pの含有量が50質量%〜99.5質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記インクA1及びインクB1中の全固形分質量に対して、前記重合性もしくは架橋性材料の含有量がそれぞれ独立に50質量%〜99.5質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インクC1に前記重合性もしくは架橋性材料の重合もしくは架橋反応を開始させる開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記インクA1に着色剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記インクA1及び/又はインクB1の打滴サイズが0.1μL〜10μLであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記所望の画像を形成するための前記インクA1及びインクB1の全ての液滴の打滴後に、活性エネルギーを照射して前記重合性もしくは架橋性材料を重合もしくは架橋させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記被記録媒体が非浸透性乃至緩浸透性記録媒体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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