JP4864112B2 - 冷媒充填装置および冷媒充填方法、並びに冷凍空調装置 - Google Patents

冷媒充填装置および冷媒充填方法、並びに冷凍空調装置 Download PDF

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本発明は冷媒充填装置および冷媒充填方法、並びに冷凍空調装置、特に、冷媒充填手段を有する冷凍空調装置、および該冷凍空調装置に設置される冷媒充填装置および冷媒充填方法に関するものである。
従来の冷凍空調装置は、冷凍サイクルを構成する配管等に冷媒を充填するための冷媒充填手段を有し、充填作業の容易化や充填量の適正化に向けて工夫がなされてきた。
たとえば、利用側熱交換器の出口における冷媒の出口過熱度が一定になるように制御しながら、冷媒のチャージポートの近傍の温度から得られる加熱度に基づいて、冷媒ボンベが空になったか否か判断する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、圧縮機構吐出側での冷媒の出口過熱度が所定値以上になるように冷媒を供給(充填)して、圧縮機構吸入側での冷媒の湿り度合いを所定範囲内に抑える発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、吐出冷媒温度や吐出冷媒圧力等から求められる吐出出口過熱度と冷媒封入量との関係式から、冷媒封入量比率を求め、かかる比率に基づいて冷媒放出量または冷媒チャージ(充填)量を制定する手段を有する発明が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第4165566号公報(第20−22頁、図12) 特許第4225357号公報(第6−8頁、図3) 特開平5−87425号公報(第3頁、図4)
しかしながら、前記発明には下の問題点があった。
(あ)前記冷媒充填作業は、冷媒が適正量充填されるまで長時間、人が運転状態を調整しながら感覚で冷媒充填量を調整する作業を行うため、作業負荷が非常に大きく、また経験に頼る部分が大きかった。
加えて、配管体積が不明である既設の配管を使用する場合や配管が複雑である場合など、適正な冷媒充填量が分からずに過充填してしまう場合もあった。さらに、人為的なミスにより液冷媒を一気に充填した場合には、冷凍空調装置の構成機器が損傷することもあった。
(い)また、冷媒充填配管圧力と圧縮機構吸入側圧力との圧力差に基づいて充填冷媒量が所定範囲内になるように流量を調整する方法では、機器の信頼性と充填時間短縮を考慮した最適な充填冷媒量ではないため、数々の問題を生じさせてしまう。
例えば、冷媒ボンベ冷媒充填配管の圧力が高い場合、差圧が大きいため充填冷媒が流入しやすくなり冷媒充填量が多くなるため、圧縮機に液冷媒が戻り冷凍空調装置の構成機器を損傷してしまったり、冷凍空調装置を循環する冷媒循環量が多い場合など充填冷媒量を多くすることができるにも関わらず、差圧で充填冷媒量が決まってしまい充填冷媒量を増加させることができず、結果的に冷媒充填に時間がかかってしまったり、という問題があった。
(う)また、吐出出口過熱度と冷媒封入量比率との関係式から冷凍機における冷媒封入量比率を求め、同比率に基づいて冷凍機に対する冷媒チャージ量を制定するものでは、前記の場合と同様に、機器の信頼性と充填時間短縮を考慮した最適な冷媒充填量で充填できないため、冷凍空調装置の構成機器を損傷したり、もしくは冷媒充填に時間がかかってしまったり、という問題があった。
本発明は上記問題点を解決するものであって、適正量の冷媒を迅速に充填することができる冷媒充填装置および冷媒充填方法、並びにかかる冷媒充填装置が設置された冷凍空調装置を提供することを目的とする。
本発明に係る冷媒充填装置は、圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置であって、
充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
該供給管に設置された充填調整弁と、
該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出し、且つ、該算出された開閉率で前記充填調整弁を制御し
前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする
Figure 0004864112
ここで、
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
本発明に係る冷媒充填装置は、簡易的な機器で構成され、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が所定の乾き度となるので、当該冷媒充填装置が設置された冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填をすることができるため短時間で充填作業を終了することが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置の冷媒回路を示す冷媒回路図。 図1に示す冷媒回路の制御ユニットを示す構成ブロック図。 図1に示す冷媒回路の冷媒充填ユニット制御部を示す構成ブロック図。 図1に示す冷媒回路のph線図(モリエル線図)。 図1に示す冷媒回路への冷媒充填作業のための制御フローチャート。 図1に示す冷媒回路への冷媒充填作業の制御フローチャート。 図1に示す冷媒回路の出口過熱度と充填冷媒量との関係を示す相関図。
[実施の形態1]
<冷凍空調装置>
図1〜図7は本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置を説明するものであって、図1は冷媒回路図、図2は制御ユニットを示す構成ブロック図、図3は冷媒充填ユニット制御部を示す構成ブロック図、図4はph線図(モリエル線図)、図5は冷媒充填作業のための制御フローを示すフローチャート、図6は冷媒充填作業の制御フローを示すフローチャート、図7は出口過熱度と充填冷媒量との関係を示す相関図である。
図1において、冷凍空調装置100は蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うものであって、たとえば、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。そして、冷凍空調装置100は、冷熱または温熱を供給する熱源側ユニット20と、冷熱または温熱を利用する利用側ユニット40A、40Bと、冷凍サイクルを制御する制御ユニット30と、冷凍サイクルを構成する冷媒回路に冷媒を充填する(不足分の冷媒を補う)ための冷媒充填ユニット50と、を有している。
冷媒回路10は、熱源側ユニット20に含まれる熱源側冷媒回路10Nと、利用側ユニット40A、40Bにそれぞれ含まれる利用側冷媒回路10A、10Bと、から構成される。そして、冷媒としては、例えば、HFC系の混合冷媒であるR410Aや、R404A等が用いられる。
なお、1台の熱源側ユニット20に、利用側ユニット40Aおよび利用側ユニット40Bが並列に接続されたものについて説明しているが、本発明はそれぞれの台数を限定するものではない。
<利用側ユニット>
利用側ユニット40A、40Bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。
利用側ユニット40A、40Bは主として冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10A、10Bと、利用側制御部340A、340Bと、各種センサとを備えている。
(利用側冷媒回路)
利用側冷媒回路10A、10Bは利用側膨張弁5A、5Bと利用側熱交換器6A、6Bとを備えている。利用側膨張弁5A、5Bは、利用側冷媒回路10A、10Bを流れる冷媒流量を調整する電子膨張弁である。また、利用側熱交換器6A、6Bは、伝熱管と多数のフィンにより構成されたフィン&チューブ型熱交換器である。
そして、冷房運転時は、利用側熱交換器6A、6Bが蒸発器として機能し、利用側膨張弁5A、5Bにおいて膨張した冷媒が、下流側に位置する利用側熱交換器6A、6Bに流入して冷熱を放出する。一方、暖房運転時は、利用側熱交換器6A、6Bが凝縮器として機能し、上流側に位置する利用側熱交換器6A、6Bにおいて温熱を放出した冷媒が、利用側膨張弁5A、5Bに流入する。
また、利用側熱交換器6A、6Bに対向して利用側ファン6Af、6Bfが設置されている。利用側ファン6Af、6Bfは、利用側ユニット40A、40B内に室内空気を吸入して、利用側熱交換器6A、6Bにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するためのものであって、吸引する空気(供給する空気に同じ)の風量を可変することが可能な、たとえば、DCファンモータからなるモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
<熱源側ユニット>
熱源側ユニット20は、ビル等の屋上等に設置されており、利用側ユニット40A、40Bに接続されている。
熱源側ユニット20は、主として冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10Nと、熱源側制御部320と、各種センサとから構成されている。
(熱源側冷媒回路)
熱源側冷媒回路10Nは主に、圧縮機1と、四路切換弁2と、アキュムレータ7と、熱源側熱交換器3と、熱源側レシーバ4と、を有している。
(圧縮機)
圧縮機1は運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、たとえば、インバータにより制御されるモータによって駆動される容積式圧縮機から構成されている。なお、圧縮機1は1台のみであるものを示しているが、本発明はその台数を限定するものではなく、利用側ユニットの負荷に応じて、2台以上の圧縮機1が並列に接続されるものであってもよい。
(四路切換弁)
四路切換弁2は、冷房運転時と暖房運転時とで、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。
(熱源側熱交換器)
熱源側熱交換器3は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン&チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
また、熱源側熱交換器3に対向して熱源側ファン3fが設置されている。熱源側ファン3fは、熱源側ユニット20内に外気を吸入して熱源側熱交換器3で熱交換させるものである。たとえば、DCファンモータからなるファンモータを備えており、モータ回転数を変化させることにより風量を調整し、熱交換量を増減できるようになっている。
(配管)
熱源側ユニット20の熱源側レシーバ4と利用側ユニット40Aの利用側膨張弁5A、とは、配管45Nと、配管(液側延長配管に相等する)45Xと、配管45Xから分岐した配管45Aとによって接続されている。このとき、配管45Nは熱源側ユニット20内に配置され、配管45Xは熱源側ユニット20と利用側ユニット40Aとの間に配置され、配管45Aは主に利用側ユニット40Aに配置されている。
また、熱源側ユニット20の熱源側レシーバ4と利用側ユニット40Bの利用側膨張弁5Bとは、配管45Nと、配管45Xと、配管45Xから分岐した配管45Bとによって接続されている。このとき、配管45Bは主に利用側ユニット40Bに配置されている。
そして、配管45Nと配管45Xとの接続口には、液側閉鎖弁45v(ボールバルブや、開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁)が設置されている。
また、熱源側ユニット20の四路切換弁2と利用側ユニット40Aの利用側熱交換器6A、とは、配管62Nと、配管(ガス側延長配管に相等する)62Xと、配管62Xから分岐した配管62Aとによって接続されている。このとき、配管62Nは熱源側ユニット20内に配置され、配管62Xは熱源側ユニット20と利用側ユニット40Aとの間に配置され配管62Aは主に利用側ユニット40Aに配置されている。
また、熱源側ユニット20の四路切換弁2と利用側ユニット40Bの利用側熱交換器6Bとは、配管62Nと、配管62Xと、配管62Xから分岐した配管62Bとによって接続されている。このとき、配管62Bは主に利用側ユニット40Bに配置されている。
そして、配管62Nと配管62Xとの接続口には、ガス側閉鎖弁62v(ボールバルブや、開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁)が設置されている。
以下、説明の便宜上、「部材j」と「部材k」とを連通する冷媒配管を「配管jk」と称す。たとえば、熱源側ユニット20において、圧縮機1と四路切換弁2とは配管12によって接続されている。
(熱源側レシーバ)
熱源側レシーバ4は、熱源側ユニット20内において、熱源側熱交換器3と利用側膨張弁5A、5Bとの間に配置され、熱源側熱交換器3とは配管34によって、利用側膨張弁5A、5Bとは配管45N等によって、連通している。
熱源側レシーバ4は、冷房運転時または暖房運転時に、それぞれの運転に好適な量の冷媒が循環するように、余った冷媒を貯溜するものである。
(アキュムレータ)
アキュムレータ7は、四路切換弁2と圧縮機1との間に配置され、四路切換弁2とは配管27によって、圧縮機1とは配管71によって連通している。アキュムレータ7は、利用側ユニット40A、40Bの運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。
なお、以上説明した冷凍空調装置100は、冷媒との熱交換対象となる流体は空気であるが、本発明はこれに限定するものではなく、たとえば、水、冷媒、ブライン等であってもよく、流体の供給装置はファンに替えて、ポンプ等であってもよい。
また、利用側ユニット40A、40Bが2台の場合の構成例であるが、3台以上の複数でもよく、それぞれの容量が大から小まで相違しても、全てが同一容量でもよい。
また、利用側膨張弁5A、5Bは、利用側ユニット40A、40Bに内蔵する構成としたが、熱源側ユニット20に内蔵する構成としてもよい。すなわち、利用側膨張弁5A、5Bは、熱源側レシーバ4と液側閉鎖弁45vとの間に配置され、冷房運転時には、低圧冷温の冷媒が、配管(液側延長配管)45X、62Xおよび配管45A、45Bを経由して、利用側熱交換器6A、6Bに供給されることになる。
<制御ユニット(温度センサ)>
続いて、制御ユニット30が有する温度センサについて説明する。
まず、熱源側ユニット20においては、圧縮機1の吐出温度を検出するための温度センサT12が、配管12に設置され、冷房運転時の熱源側熱交換器3の出口冷媒温度を検出するため温度センサT34が、配管34に設置されてている。温度センサT12、T34は冷媒配管12、34に接するか、あるいは冷媒配管12、34に挿入するように設けられ、冷媒温度を間接的に検出するようになっている。
また、冷房運転時の熱源側熱交換器3の凝縮温度を検知するため温度センサT3が、熱源側熱交換器3に設置されている。温度センサT3は、熱源側熱交換器3を形成する伝熱管やフィンに接するか、あるいは伝熱管に挿入するように設けられ、凝縮温度を直接的に検出するようになっている。
さらに、熱源側熱交換器3が設置される室外の周囲温度(熱源側ユニット20の温度に相等する)は、温度センサT20によって検出される。
なお、圧縮機1の入口側には吸入温度を計測する温度センサT27が設けられている。
また、利用側ユニット40A、40Bにおいては、冷房運転時における蒸発温度または暖房運転時における凝縮温度を検出する温度センサT56A、T56Bが、配管56A、56Bに設けられ、利用側熱交換器6A、6Bの熱源側ユニット20(四路切換弁2)側にはそれぞれ温度センサT62A、T62Bが設けられている。
利用側熱交換器6A、6Bが設置されている室内周囲空気温度(利用側ユニット40A、40Bの温度に同じ)は、温度センサT40A、T40Bによって検出される。
また利用側ユニット40A、40Bには利用側ユニット40A、40Bを構成するアクチュエータの制御を行うマイクロコンピュータやメモリ等を有する利用側制御部340A、340Bを備えており、熱源側制御部320と制御信号のやりとりを行うことができるようになっている。
<制御ユニット(圧力センサ)>
圧縮機1の吐出圧力を計測する吐出圧力センサP12が、圧縮機1の吐出側である配管12に、圧縮機1の吸入圧力を計測する吸入圧力センサP27が、圧縮機1の吸入側(正確には、四路切換弁2とアキュムレータ7との間)である配管27に設けられている。
このような位置に、吸入圧力センサP27および温度センサT27をそれぞれ設けることにより、アキュムレータ7の入口の冷媒出口過熱度の検出が可能となる。ここで、温度センサT27の位置をアキュムレータ7の入口側としたのは、アキュムレータ7の入口の冷媒出口過熱度を制御し、液冷媒がアキュムレータ7に戻らない運転を実現するためである。
なお、吸入圧力センサP27の位置については、図示した位置に限られたものではなく、ガス側閉鎖弁62vから圧縮機1の吸入側に至るまでの区間であれば、何処の場所に設けられていてもよい。
さらに、吸入圧力センサP27の圧力を飽和温度に換算することにより、冷媒回路10の凝縮温度を求めることも可能である。
<制御ユニット(制御部)>
図2において、冷凍空調装置100は制御ユニット30を有し、制御ユニット30は、計測制御を行う冷凍空調装置制御部(以下、「制御部」と称す)300と、これに接続されるセンサ類、アクチュエータ類を有している。
制御ユニット30を形成する制御部300は、メイン制御部である熱源側制御部320と、サブ制御部である利用側制御部340A、340Bと、を有しそれぞれの間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う構成となっている。
すなわち、利用側制御部340A、340Bは、それぞれ利用側ユニット40A、40Bに配置され、利用側ユニット40A、40Bを構成するアクチュエータの制御を行うマイクロコンピュータやメモリ等を有し、熱源側制御部320と制御信号のやりとりを行うことができる。
そして、制御部300は、温度センサや圧力センサ類の測定を行う測定部301、測定結果に基づき演算、比較、判定などの処理を行う演算部302、演算結果に基づき、圧縮機1、液側閉鎖弁45v、62v、熱源側ファン3f、利用側ファン6Af、6Bfなどを駆動する駆動部303から構成されている。
また、演算部302によって得られた結果や予め定められた定数、冷媒の物性値(飽和圧力、飽和温度、エンタルピーなど)を計算する近似式やテーブルなどを記憶する記憶部304も内蔵しており、必要に応じてこれらの記憶内容を参照、書き換えることが可能である。
測定部301、演算部302及び駆動部303は、例えばマイコンにより構成され、記憶部304は半導体メモリなどによって構成される。
また、制御部300には、マイコンによる処理結果をLEDやモニタなどにより表示したり、警告音などを出力したり、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力する出力部306、リモコンや基板上のスイッチ類からの操作入力、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)からの通信データ情報を入力する入力部305が接続されている。
なお、上記の構成例では熱源側ユニット20にメインである熱源側制御部320を、利用側ユニット40A、40Bにサブ制御部(制御部300の機能の一部を持つ)である利用側制御部340A、340Bを設けて、メイン制御部とサブ制御部との間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う制御部300として制御する構成としたが、本発明はこれに限定するものではなく、制御部300を熱源側ユニット20に内蔵する構成や、利用側ユニット40A、40Bに全ての機能を持つ制御部300を設置する構成、或いはこれらの外部に制御部300を別置する形態などとしてもよい。
冷凍空調装置100は、利用側制御部340A、340Bと熱源側制御部320とから構成される制御部300によって、四路切換弁2により冷房運転及び暖房運転を切り換えて運転を行うとともに、利用側ユニット40A、40Bの運転負荷に応じて、熱源側ユニット20及び利用側ユニット40A、40Bの各機器の制御を行うようになっている。
<冷媒充填ユニット>
冷媒充填ユニット50は、冷媒ボンベ8と、充填冷媒量調整弁(以下、「充填調整弁」と称す)9と、冷媒充填ユニット制御部(以下、「充填制御部」と称す)350とを有している。
冷媒ボンベ8と充填調整弁9とは配管(供給管に相等する)89によって接続され、充填調整弁9は熱源側ユニット20の配管27に設けられたチャージポートPに配管(供給管に相等する)97によって繋がれている。
充填調整弁9は、電磁弁を使用しており、充填制御部350で指示された弁開閉率に基づいて開閉動作を行い、冷媒ボンベ8内の液冷媒を冷媒回路10に充填する。
また、冷媒ボンベ8には冷媒ボンベヒータ8hが設置され、冷媒ボンベヒータ8hは、冷媒ボンベ8の内圧と冷媒回路10の低圧側圧力との差圧が小さく冷媒充填量が少ない場合、冷媒ボンベ8を暖めて、冷媒ボンベ8の内圧を高くすることで差圧を大きくして冷媒充填スピードを上げるために用いられる。
さらに、冷媒充填ユニット50は、外気温度を計測するための温度センサT50を有している。冷媒が充填された状態の冷媒ボンベ8の内部の温度は外気温度にほぼ等しいと考えられるため、外気温度を計測すれば、冷媒ボンベ8から充填調整弁9(配管89に同じ)に供給された冷媒の圧力(飽和圧力)を推定することができる。
冷媒ボンベ8は、例えば内部にサイホン管がついているもので、冷媒ボンベ出口から液冷媒が流出するようになっている。冷媒ボンベによってはガス冷媒を流出させることもできるが、ガス冷媒を用いて冷媒充填作業を行うと時間がかかりすぎるため、冷媒ボンベ8からは液冷媒を流出させるようにする。
図3において、冷媒充填ユニット制御部350は、温度センサのように測定を行う測定部351、測定結果や入力データに基づき演算、比較、判定などの処理を行う演算部352、演算結果に基づき、充填調整弁を駆動する駆動部353から構成されている。また、演算部352によって得られた結果や予め定められた定数、冷媒の物性値(飽和圧力、飽和温度、エンタルピーなど)を計算する近似式やテーブルなどを記憶する記憶部354も内蔵しており、必要に応じてこれらの記憶内容を参照、書き換えることが可能である。測定部351、演算部352及び駆動部353は例えばマイコンにより構成され、記憶部354は半導体メモリなどによって構成される。
また、充填制御部350には、マイコンによる処理結果や充填冷媒量、充填の度合い、冷媒ボンベの残存量等をLEDやモニタなどにより表示する表示部357と、警告音などを出力したり、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力したり、冷凍空調装置100の目標値を出力したりする出力部356と、リモコンや基板上のスイッチ類からの操作入力、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)からの通信データ情報を入力したり、冷凍空調装置100の制御部300から出力されるセンサ情報を入力する入力部355とが接続されている。
(冷房運転)
次に、図1および図4を用いて冷房運転について説明する。
冷房運転時は、冷媒が図1の実線矢印で示される方向に流れるものである。すなわち、四路切換弁2の切換によって、圧縮機1の吐出側が熱源側熱交換器3のガス側に接続され、かつ、圧縮機1の吸入側が利用側熱交換器6A、6Bのガス側に接続された状態となっている。このとき、ガス側閉鎖弁62v及び液側閉鎖弁45vは、開状態になっている。
そして、利用側膨張弁5A、5Bは、利用側熱交換器6A、6Bの出口(すなわち、利用側熱交換器6A、6Bのガス側)における冷媒の「出口過熱度SH」が出口過熱度目標値SHmで一定になるように開度調節されるようになっている。
冷凍空調装置100において、利用側熱交換器6A、6Bの出口における冷媒の出口過熱度SHは、ガス側の温度センサT62A、T62Bにより検出される冷媒温度値から液側の温度センサT56A、T56Bにより検出される冷媒温度値(蒸発温度Teに対応)を差し引くことによって検出される。あるいは、圧縮機吸入圧力を検出する吸入圧力センサP27により検出される圧縮機1の「吸入圧力Ps」を「蒸発温度Te」に対応する飽和温度値に換算し、ガス側の温度センサT62A、T62Bにより検出される冷媒温度値からこの冷媒の飽和温度値を差し引くことによって検出される。
なお、冷凍空調装置100では採用していないが、利用側熱交換器6A、6B内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを設けて、この温度センサにより検出される「蒸発温度Te」に対応する冷媒温度値を、ガス側の温度センサT62A、T62Bにより検出される冷媒温度値から差し引くことによって、利用側熱交換器6A、6Bの出口における冷媒の「出口過熱度SH」を検出するようにしてもよい。
まず、熱源側冷媒回路10Nの冷媒の流れについて説明を行う。
圧縮機1により圧縮された冷媒は、高温高圧ガス冷媒(図4に示す状態イ)となり、四路切換弁2を経由して熱源側熱交換器3へ至り、熱源側ファン3fの送風作用により凝縮液化し飽和液となる(図4に示す状態ロ)。さらに熱源側熱交換器3で冷却され、熱源側熱交換器出口では、過冷却度が大きくなる(図4に示す状態ハ)。
このとき、熱源側熱交換器3の「凝縮温度」は温度センサT3により、あるいは圧縮機1の吐出圧力を検知する吐出圧力センサP12の圧力を飽和温度換算することによって求められる。なお、熱源側熱交換器3の付近に圧力センサを追加して、かかる圧力センサの検知圧力を飽和温度換算して求められる。
また、熱源側熱交換器3の出口の「過冷却度」は、上記凝縮温度から、熱源側熱交換器3の出口温度を計測している温度センサT34の温度を差し引くことで求められる。
さらに、熱源側熱交換器3から流出した冷媒は、熱源側レシーバ4を経由して、利用側ユニット40A、40Bに送られ、利用側膨張弁5A、5Bにより減圧されて低圧の気液二相冷媒となる(図4に示す状態ニ)。
気液二相冷媒は蒸発器である利用側熱交換器6A、6Bにて利用側ファン6Af、6Bfの送風作用によりガス化する(図4に示す状態ホ)。この時の「蒸発温度」は温度センサT56A、T56Bによって計測される。また、利用側熱交換器6A、6Bの出口における「出口過熱度」は、温度センサT62A、T62Bの値からそれぞれの蒸発温度を引くことにより求められる。
利用側熱交換器6A、6Bを通過したガス冷媒は、熱源側ユニット20に戻り、ガス側閉鎖弁62vおよび四路切換弁2を経由して、アキュムレータ7に流入する。このとき、アキュムレータ7に流入する低圧のガス冷媒は、配管27に設けられたチャージポートPを通過し、温度センサT27によって冷媒の温度が検知され、再び、圧縮機1に吸入される。
(暖房運転)
次に、図1および図4を用いて暖房運転について説明する。暖房運転時は、冷媒が図1の破線矢印で示される方向に流れるものである。すなわち、圧縮機1の吐出側が、四路切換弁2およびガス側閉鎖弁62v等を介して利用側熱交換器6A、6Bのガス側に接続されている。かつ、圧縮機1の吸入側が、四路切換弁2を介して熱源側熱交換器3のガス側に接続された状態となっている。このとき、液側閉鎖弁45v及びガス側閉鎖弁62vは開状態になっている。
そして、利用側膨張弁5A、5Bは、利用側熱交換器6A、6Bの出口における冷媒の「過冷却度SC」が過冷却度目標値SCmで一定になるように開度調節されるようになっている。
冷凍空調装置100において、利用側熱交換器6A、6Bの出口における冷媒の「過冷却度SC」は、吐出圧力センサP12により検出される圧縮機1の「吐出圧力Pd」を凝縮温度に対応する飽和温度値に換算し、この冷媒の飽和温度値から利用側熱交換器6A、6Bの液側温度を計測する温度センサT56A、T56Bにより検出される冷媒温度値を差し引くことによって検出される。
なお、冷凍空調装置100では採用していないが、利用側熱交換器6A、6B内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを設けて、この温度センサにより検出される凝縮温度TCに対応する冷媒温度値を、利用側熱交換器6A、6Bの液側の温度センサT56A、T56Bにより検出される冷媒温度値から差し引くことによって利用側熱交換器6A、6Bの出口における冷媒の「過冷却度SC」を検出するようにしてもよい。
暖房運転時の冷媒回路10に四路切換弁2が切り替えられた状態(液側閉鎖弁45v及びガス側閉鎖弁62vは開状態)において、圧縮機1、熱源側ファン3f及び利用側ファン6Af、6Bfを起動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機1に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒(図4に示す状態イ)となり、四路切換弁2およびガス側閉鎖弁29を経由して、利用側ユニット40A、40Bに送られる。
そして、利用側ユニット40A、40Bに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器6A、6Bにおいて、室内空気と熱交換(温熱を放出)を行って凝縮して高圧の液冷媒となった後(図4に示す状態ハ)、利用側膨張弁5A、5Bを通過する際に、利用側膨張弁5A、5Bの弁開度に応じて減圧される(図4に示す状態ニ)。
さらに、利用側膨張弁5A、5Bを通過した冷媒は、液側閉鎖弁45vおよび熱源側レシーバ4を経由して、熱源側熱交換器3に流入する。そして、熱源側熱交換器3に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、熱源側ファン3fによって供給される室外空気と熱交換(冷熱の放出)を行って蒸発して低圧のガス冷媒(図4に示す状態ホ)となり、四路切換弁2を経由してアキュムレータ7に流入する。
そして、アキュムレータ7に流入する低圧のガス冷媒は、配管27に設けられたチャージポートPを通過し、圧縮機1の吸引温度を計測する温度センサT27によって冷媒の温度が検知され、再び、圧縮機1に吸入される(図4に示す状態ト)。
以上のような通常運転モードにおける運転制御は、冷房運転及び暖房運転を含む通常運転を行う通常運転制御手段として機能する制御部300(より具体的には、利用側制御部340A、340Bと熱源側制御部320)とこれらの間を接続する伝送線によって行われる。
(必要冷媒充填量について)
冷凍空調装置100に必要冷媒充填量が充填できたかの判定は、冷凍空調装置100の冷媒適否判定手段(図示しない)にて行う。判定の方法としては、例えば、冷凍空調装置100の蒸発器(冷房運転時は、熱源側熱交換器3に同じ)の出口における「過冷却度運転状態量」を用いたり、予めシミュレーションにより必要充填量を算出したりする方法がある。
また、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる機種の場合、充填作業の時には必要冷媒量が多い運転条件で充填作業を行う。
冷凍空調装置100のように、利用側ユニット40A、40Bに利用側膨張弁5A、5Bがある機種では、冷房運転時に冷媒充填量を多く必要とするため、冷房運転条件で充填作業を行う。これは、配管(液側延長配管)45X、62X内に入っている冷媒が、冷房運転時にはガス冷媒と液冷媒であるのに対し、暖房運転時にはガス冷媒と二相冷媒であるため、冷房運転時の方が必要冷媒充填量が多くなるためである。なお、暖房運転時に余った冷媒は熱源側レシーバ4内に貯留される。
一方、冷凍空調装置100では採用していないが、熱源側ユニット20に膨張弁がある機種においても、本冷媒充填方法を用いることができる。すなわち、熱源側ユニット20に膨張弁がある機種では、暖房運転時に冷媒充填量を多く必要とするため、暖房運転条件で充填作業を行うようにする。この場合は、熱源側ユニット20に膨張弁があるため、配管(液側延長配管)45X、62X内に入っている冷媒は、冷房運転時にはガス冷媒と二相冷媒であり、暖房運転時にはガス冷媒と液冷媒であるため、暖房運転時の必要冷媒充填量が多くなる。そして、冷媒運転時に余った冷媒は熱源側レシーバ4内に貯留される。
(冷媒充填方法)
次に冷媒充填方法について説明する。蒸発器(冷房運転時は利用側熱交換器6A、6Bに同じ)から圧縮機1に戻る冷媒(図4に示す状態ホ)と、冷媒ボンベ8から流入する充填液冷媒(図4に示す状態ヘ)とが合流し、圧縮機1に吸引される「圧縮機吸入冷媒(図4に示す状態ト)」が常に飽和ガスとなるようにする。
すなわち、外気温度Tabd、蒸発温度Te、蒸発器の出口過熱度SH、圧縮機の周波数Fを用いて、ある制御間隔における充填調整弁9の開時間の割合(Ratio)を算出し、その割合に応じて充填調整弁9の開閉制御を行い、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行う。
なお、上記の「所定の乾き度」とは、液冷媒の戻りに対する圧縮機1の耐久性により変化する。例えば、液冷媒に対して弱い圧縮機であれば圧縮機に液冷媒が絶対に戻らないよう、充填液冷媒と合流した後の冷媒は出口過熱度を持った状態となるように制御し、逆に液冷媒に対し耐久性がある圧縮機であれば、圧縮機吸入冷媒(充填液冷媒とが合流している)は多少湿った冷媒状態となるよう制御してもよい。
(充填調整弁の開閉率Ratioの算出方法)
Ratioを充填調整弁9の開閉率とすると( 0≦Ratio≦1)、冷媒ボンベ8からの充填冷媒と冷媒回路の冷媒とが合流して圧縮機1に吸引される前後の「冷媒熱収支」は式1で表される。そこで、式1をRatioについて解くと、電磁弁9の開閉率[Ratio]は式2で表される。
Figure 0004864112
ここで、
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[-]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[Kg/m3]
ρB :冷媒ボンベ出口密度[Kg/m3]
PB :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
とすると、冷凍空調装置100の循環冷媒量[Gr]、冷媒充填量[Grb]、充填冷媒と循環冷媒とが合流した際のエンタルピ[Hs]、および冷媒ボンベから充填される冷媒のエンタルピ[Hbo]は、それぞれ、式3、式4、式5および式6のように表される。なお、式3のηvは使用する圧縮機の性能特性ηvを近似式化する。
また、式4のCv値はバルブの持つ容量係数で、15.6℃(16°F)の水がある差圧でバルブを流れる時の流量を表した数値である。このCv値はバルブの選定の際に用いられ、値が大きいほど流体が流れやすくなる。そして、式4は一般的な液体の流量GrbとCv値との関係を示したものである。
Figure 0004864112
ここで、エンタルピ(過熱ガス、飽和ガス、飽和液)、密度(ρs、ρB)、比熱Cp
gは、近似式もしくはテーブルから求める。
なお、実際は応答遅れがあるため、式2に補正値(例えば、hosei=0.5)が積算
される。
(冷媒充填制御方法)
次に、冷媒充填制御方法について、図5の制御フローチャートに基づいて説明する。冷凍空調装置100の据え付けが終わり、冷媒回路10に冷媒を充填する際には、まず各装置に合った運転状態に状態を合わせ、冷凍空調装置100を起動し、圧縮機1を所定の回転数で駆動させる。
図5に示すステップ(以下「ST」と表示する)1では、冷凍空調装置100に冷媒を充填することが可能な条件か否かの判定を行う。充填条件を満たしていれば(Yesの場合)、ST2に進む。一方、充填条件を満たさない場合(Noの場合)であれば、もう一度はじめ(START)から動作を繰返す。
ここで充填条件とは、圧縮機1の吸入出口過熱度が大きく、アキュムレータ7内に液冷媒がない条件とする。
また、圧縮機1の吸入出口過熱度とは、圧縮機1の吸入温度を計測する温度センサT27と低圧側圧力を計測する吸入圧力センサP27の検出値から求められる飽和ガス温度との温度差である。
図5に示すST2では、吸入圧力センサP27が計測する圧縮機吸入圧力[Ps]と、圧縮機1の吸入圧力の異常閾値[Ps]との関係が、「Ps>異常閾値Ps」であるか、または、温度センサT12が計測する吐出温度[Td]と、圧縮機1の吐出温度の異常閾値[Td]との関係が、「Td<異常閾値Td」であるか判定を行う。
そして、充填条件を満たしていれば(Yesの場合)、ST3ρに進む。
一方、充填条件を満たさない場合(Noの場合)、冷媒が多量に不足しているため、ST6に進んで、充填調整弁9を開として、もう一度はじめ(START)からの動作を繰返す。
図5に示すST3では充填作業を行い、充填作業が終了したら、ST4に進む。なお、充填作業については詳細を後述する。
図5に示すST4では、冷凍空調装置100に充填された冷媒量が適正か否か判定を行う。この判定は、冷媒適否判定手段に基づいて判定を行う。冷媒量適否判定手段は、例えば運転状態量から適否を判定するものや、充填冷媒量を推測し適否を判定するものや、冷媒ボンベの重量から判定するもの等がある。ST4で適性冷媒量を満たさず判定が「No」であればもう一度はじめ(START)からの動作を繰返し、判定が「Yes」であれば冷媒充填は完了する。
(冷媒充填作業)
充填作業について図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
図6に示すST31では、充填調整弁9の開時間の割合[Ratio]の算出を行う。
外気温度[Tadb]、蒸発温度[Te]、蒸発器出口過熱度[SH]、圧縮機周波数[F]を用いて、利用側熱交換器(蒸発器に同じ)6A、6Bから圧縮機1に戻ってくる冷媒と冷媒ボンベ8から流入する充填液冷媒とが合流し、圧縮機1に吸入される圧縮機吸入冷媒が常に所定の「乾き度」を持った冷媒となるよう[Ratio]を算出する。
図6に示すST32では、充填調整弁9が開となる時間間隔、つまり充填調整弁9の制御間隔時間が経過したか否かの判定を行う。経過していれば(充填条件を満たして「Yes」の場合)、ST33に進み、一方、経過していなければ(充填条件を満たさず「No」の場合)、もう一度ST32に戻る。
図6に示すST33では、ST32で充填調整弁9の制御間隔時間が経過したという判定により、充填調整弁9を開とする。
図6に示すST34では、制御間隔時間とRatioとを積算した時間が経過したか否か判定を行う。経過していれば(充填条件を満たして「Yes」の場合)、ST35に進む。一方、経過していない場合(充填条件を満たさず「No」の場合)であれば、もう一度ST34に戻る。
図6に示すST35では、ST34で充填調整弁9が開となる時間間隔を経過したという判定により充填調整弁9を閉とした後、充填作業を終了する(「END」に進む)。
(冷媒充填増加方法)
次に、冷媒充填量を増加させる方法として、以下に4つの方法を説明する。
(方法1:目標出口過熱度設定)
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、利用側熱交換器(蒸発器に同じ)6A、6Bの「出口過熱度」を所定の出口過熱度とする方法がある。充填液冷媒をガス化する熱量は、利用側熱交換器6A、6Bから圧縮機1に戻る冷媒が保有しており、その熱量は利用側熱交換器6A、6Bの「出口過熱度」とこれらを流れる「冷媒流量」との積で表される。
図7に出口過熱度と充填冷媒量との関係を示す。出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、反対に、出口過熱度が大きくなっても、冷媒循環量が少なくなるため、結果的に熱量が少なくなる。すなわち、熱量が最大となるような所定の出口過熱度が存在する。
よって、冷凍空調装置100の利用側熱交換器6A、6Bの「出口過熱度」を、この所定の出口過熱度に合わせることにより、充填冷媒量を多く充填することができる。なお所定の出口過熱度とは、例えば「SH=10K(=10℃)」である。
具体的な制御方法としては、例えば、充填調整弁9を開いている時間が制御間隔時間の1/3以下となった場合、利用側熱交換器6A、6Bの「目標出口過熱度」が所定の値となるよう、冷媒充填ユニット制御部350から制御部300に信号を送信し、冷凍空調装置100はその目標出口過熱度を目標に運転を行う。
この際、目標出口過熱度が大きすぎると、利用側膨張弁5A、5Bの開度が小さくなり過ぎるため、低圧が下がる場合がある。低圧が下がり過ぎる場合には、目標出口過熱度の値を小さくする。
(方法2:圧縮機周波数増加設定)
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、圧縮機の周波数(F)を増加させる方法がある。充填液冷媒をガス化する熱量は、利用側熱交換器6A、6Bから圧縮機1に戻る冷媒が保有しており、その熱量は利用側熱交換器6A、6Bの出口過熱度と蒸発器1を流れる冷媒流量との積で表される。
圧縮機1の周波数(F)、すなわち、単に時間当たりの吐出回数を増加させると冷媒流量が増加するので、充填液冷媒をガス化する熱量が増加するため、充填冷媒量を増加させることができる。
具体的な制御方法としては、例えば充填調整弁9の開いている時間が制御間隔時間の1/3以下となり、その際、冷凍空調装置100の圧縮機1の周波数(F)が最大周波数以下の場合、冷媒充填ユニット制御部350から制御部300に「目標周波数」が現在の周波数の例えば1.1倍となるよう信号を送信し、冷凍空調装置100はその目標周波数を目標に運転を行う。この際、目標周波数が大き過ぎると、低圧が下がってしまう場合がある。この場合には、目標周波数の係数を小さくする。
[方法3:充填調整弁口径変更]
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、充填調整弁9の口径を変更する方法がある。本実施の形態において、充填調整弁9が常に開いた状態の場合、充填冷媒を増加させることができるにも関わらず、弁の開度が足りないため充填冷媒を増加させることができないことが考えられる。よって、充填冷媒量を増加させるために、充填調整弁9の口径を大きくすると「弁のCv値」が大きくなり、充填冷媒量を増加させることができる。
方法3では、充填調整弁9は一つで、充填調整弁9の口径を変えるものであるが、本実施の形態に限らず、2つ以上の充填調整弁を並列に設置し、充填冷媒量が少なくて弁開閉率が小さくてもよい場合には、一つの電磁弁のみ利用し、一方、充填冷媒量が多く弁開閉率が常に大きい場合には、複数の弁を併用して使用するようにする。
なお、弁のサイズは同一サイズであっても、異なるサイズであってもよい。なお開度(Cv値)を変更できる電動弁を用いる場合、開度(Cv値)の幅ができる限り大きい弁とすることが好ましい。
(方法4:冷媒ボンベ内冷媒温度上昇)
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、冷媒ボンベ8内の冷媒温度を上昇させる方法がある。本実施の形態において、外気温度が低い場合等、冷媒ボンベ8の内圧と冷媒回路10の低圧との圧力差が小さいために、充填調整弁9が常に開いていても冷媒が冷媒回路10に充填されない状態がある。この場合には、冷媒ボンベ8の周囲を暖めることにより冷媒ボンベ8内の冷媒温度を上昇させ、冷媒ボンベ8の内圧と冷媒回路10の低圧圧力との差圧を大きくし、冷媒充填量を増加させる。
なお、この際、温度センサT50は冷媒ボンベ8の周囲の外気温度を計測するのではなく、配管(冷媒充填配管に同じ)89、97に取り付け、充填冷媒の温度を計測するようにする。
ただし、充填調整弁9の開閉を行いながら充填作業を行う場合、安全上、充填調整弁9が閉となるときには冷媒ボンベ8の加熱を停止するようにする。
なお、方法4では、この機能は冷媒充填ユニット50に組み込まれたものとなっているが、これに限るものではなく、作業者の判断で作業者が運転状態を変更させたり、充填調整弁9の口径を変更したり、あるいは、ヒータや加熱機等のような冷媒ボンベ8内の冷媒を暖める機器のスイッチを入れたりしてもよい。
また、方法4では、配管89に供給される冷媒の圧力を、配管89に付設されている温度センサT89によって推測するので、配管89に供給する冷媒の圧力を検出する手段が設けられていない場合であっても、冷媒流量を調整することができる。
なお、冷媒ボンベ8内の冷媒温度を冷媒ボンベヒータ8h等で上げなければ、冷媒が充填された冷媒ボンベ8内の温度は外気温度にほぼ等しいと考えられ、冷媒ボンベ8から配管89に供給された冷媒の圧力(飽和圧力)を推定することができる。
また、方法4では、圧縮機1の吸入側における冷媒温度と冷媒圧力相当飽和温度とから「吸入出口過熱度」を導出するようにしているので、圧縮機1の吸入側に設けられた圧縮機の吸入温度を検知する温度センサT27及び低圧側の吐出圧力センサP12を利用して冷媒の「出口過熱度」を導出することができる。
また、方法4では、所定量の冷媒が充填されると充填調整弁9を閉鎖するようにしているので、必要とされる量の冷媒を充填することができ、過充填を防止することができる。
なお、本発明は、実施の形態1に説明した構成に限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、実施の形態1では、四路切換弁2を付加し冷暖房可能な冷凍空調装置としたが、それに限られるものではなく、四路切換弁2がなく熱源側熱交換器3が凝縮器として機能し、利用側熱交換器6A、6Bが蒸発器として機能する冷凍空調装置としてもよい。また、四路切換弁2に替えて、開閉弁を設置した配管を追加するようにしてもよい。
[実施の形態2]
<機器構成>
実施の形態1では充填調整弁9として電磁弁を用いていたのに対し、実施の形態2では充填調整弁9として電動弁を用い、これを除く構成は、実施の形態1に同じである。
実施の形態2では、圧縮機1の吸入冷媒が常に所定の「乾き度」となるよう、冷媒ボンベ8内の冷媒温度、蒸発温度、利用側熱交換器6A、6Bの出口過熱度、圧縮機1の周波数[F]を用いて、電動弁の開度を算出し、その開度に従って電動弁を制御し、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行う。
(充填調整弁の開度算出方法)
冷媒ボンベ8からの充填冷媒と冷媒回路10の冷媒とが合流して圧縮機1に吸引される前後の冷媒熱収支は式7で表され、これを冷媒充填量[Grb]について解くと式8で表される。
Figure 0004864112
ここで、
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :仮周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[-]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[Kg/m3]
ρB :冷媒ボンベ出口密度[Kg/m3]
PB :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
とすると、冷凍空調装置100循環冷媒量[Gr]、冷媒充填量[Gr]、充填冷媒と循環冷媒が合流した際のエンタルピ[Hs]、および冷媒ボンベから充填される冷媒のエンタルピ[Hbo]は、それぞれ、式9、式10、式11および式12のように表される。
また、式10のCv値はバルブの持つ容量係数で、15.6℃(16°F)の水がある差圧でバルブを流れる時の流量を表した数値である。このCv値はバルブの選定の際に用いられ、値が大きいほど流体が流れやすくなる。そして、式4は一般的な液体の流量GrbとCv値との関係を示したものである。
Figure 0004864112
そして、エンタルピ(過熱ガス、飽和ガス、飽和液)、密度(ρs、ρB)、比熱cpgは、近似式もしくはテーブルから求める。
ここで式10をCv値について解くと式13となる。
Figure 0004864112
よって式13に、式8、9、11、12を代入すれば、外気温度、蒸発温度、利用側熱交換器6A、6Bの出口の出口過熱度、圧縮機1の周波数から充填調整弁(電動弁に同じ)9のCv値を変化させることができる。
[発明のまとめ]
前記実施の形態1、2に説明した本発明に係る冷凍空調装置は、以下のようにまとめることができる。
(1)蒸発器から圧縮機に戻る冷媒と冷媒ボンベから流入する充填液冷媒とが合流し、圧縮機に吸入される圧縮機吸入冷媒が、常に「所定の乾き度」となるよう、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数を用いて、ある制御間隔における弁の開閉率(Ratio)を算出し、その割合に応じて弁の開閉制御を行い、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行っている。
したがって、このような簡易的な機器で構成された冷媒充填装置により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が所定の乾き度となるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填をすることができるため短時間で充填作業を終了することが可能になる。
(2)蒸発器から圧縮機に戻る冷媒と冷媒ボンベから流入する充填液冷媒とが合流し、圧縮機に吸入される圧縮機吸入冷媒が常に「飽和ガス」となるよう、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数を用いて、電動弁の開度を算出、その開度に従って制御し、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行っている。
したがって、この冷媒充填装置により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が常に所定の乾き度となり、かつ圧縮機の吸入冷媒状態を常に一定に保つことができるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填をすることができるため短時間で充填作業を終了することが可能になる。
(3)また、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数に基づいて充填冷媒量を計算し、表示する。
したがって、充填冷媒量が表示されることにより、出力部から得られる情報により冷媒充填量を確認することができる他、冷媒充填を行う作業員は充填作業において冷媒ボンベをはかり等で計測する必要がなく、冷媒ボンベが空になったことを把握することができる。
(4)また、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数に基づいて、圧縮機吸入冷媒が所定の乾き度になるように充填冷媒流量を調整する調整手段を備え、充填冷媒量を計算し、表示する。
したがって、この冷媒充填装置により冷媒充填を行う作業員は、圧縮機を損傷することなく短時間で充填作業が完了することに加え、出力部から得られる情報により冷媒充填量を確認できたり、充填作業において冷媒ボンベをはかり等で計測する必要がなく、出力部から得られる情報により冷媒ボンベが空になったことを把握することが可能となったりするため、冷媒充填作業の負荷を軽減することができる。
(5)また、圧縮機構吸入側での冷媒の出口過熱度を、前記圧縮機構吸入側における冷媒温度と冷媒圧力相当飽和温度とから算出している。
これにより、圧力センサ、温度センサを追加する必要がなく既存のセンサで圧縮機吸入出口過熱度を算出することができる。
(6)また、充填冷媒温度の代わりに外気温度を用いて、弁を制御する。
これにより、充填冷媒温度を計測する必要がなくなり、充填冷媒温度を計測するセンサを無くすことができ、部品数を減らすことができる。
(7)また、蒸発器出口過熱度を所定の値とすることが可能である。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が保有しており、その熱量は蒸発器出口の出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器出口における出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、逆に出口過熱度が大きいと冷媒流量は少なくなるため結果的に熱量が少なくなることから、熱量が最大と所定の出口過熱度が存在することになる。よって、冷凍空調装置の蒸発器出口の出口過熱度をこの所定の出口過熱度に合わせることにより、充填冷媒量を多く充填することができるため、充填時間が短縮される。
(8)また、冷凍空調装置の圧縮機周波数を変化させることが可能である。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が持つ出口過熱度であり、その熱量は蒸発器出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器を流れる冷媒流量は、圧縮機の周波数と相関関係を持っており、圧縮機の周波数が増加すると冷媒流量も増加する。冷媒流量が増加すると充填冷媒量を増加させることができるため、充填時間が短縮される。
(9)また、冷媒充填用の開閉弁の口径を変化させることが可能である。
したがって、弁の口径を大きくすることで、冷媒ボンベからの冷媒流量の最大値を上げることができ、冷媒充填スピードを向上させることができる。充填スピード向上により、冷媒充填にかかる所要時間を短縮することができる。逆に弁の口径を小さくすることで、時間当たりに流れる冷媒量が少なく、かつ冷媒が流れている時間が長くなり、圧縮機吸入冷媒等の運転状態量の変動が抑えられるため、冷凍サイクルが常に安定な運転状態の下で充填作業を行うことができる。
(10)また、冷媒ボンベ内冷媒温度を変化させることが可能である。
したがって、外気が低く冷媒圧力と蒸発圧力との差圧が小さく、そのままでは冷媒が充填しにくい場合にも、冷媒ボンベ内冷媒温度を上昇させることにより差圧を大きくできるため、冷媒ボンベからの冷媒充填速度を上昇させることができる。
(11)また、所定量の冷媒が前記冷媒充填配管を通して供給されると弁を閉鎖する制御部を備えている。これにより、冷媒の過充填を無くすことができる。
(12)また、圧縮機構、凝縮器、膨張機構及び蒸発器の間を冷媒が循環する冷媒回路と、 上記に説明したいずれかの冷媒充填装置とを備え、前記冷媒充填装置の冷媒充填配管が前記圧縮機構と前記蒸発器との間の冷媒配管に接続されている。
したがって、この冷凍空調装置により、冷凍空調装置を構成する機器の信頼性を向上させつつ、冷媒充填作業を効率化し、作業者の負荷を減らすことができる。
さらに、前記実施の形態1、2に説明した本発明に係る冷媒充填方法は、以下のようにまとめることができる。
(13)充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数に基づいて、冷媒充填配管に設けられた弁の開閉率を制御することによって、圧縮機吸入冷媒が所定の乾き度になるように充填流量を調整しながら前記冷媒回路に冷媒を供給する冷媒充填方法である。
したがって、この冷媒充填方法により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が所定の乾き度となるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填できるため短時間で充填作業を終了することができる。
(14)また、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数に基づいて、冷媒充填配管に設けられた弁の開度を調整することによって、圧縮機吸入冷媒が「所定の乾き度」になるように充填流量を調整しながら前記冷媒回路に冷媒を供給する。
したがって、この冷媒充填方法により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が常に所定の乾き度となり、かつ圧縮機吸入冷媒状態を常に一定に保つことができるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填できるため短時間で充填作業を終了することができる。
(15)また、前記圧縮機構吸入側での冷媒の出口過熱度は、前記圧縮機構吸入側における冷媒温度と冷媒圧力相当飽和温度とから算出している。
これにより、圧力センサ、温度センサを追加する必要がなく既存のセンサで圧縮機吸入出口過熱度を算出することができる。
(16)また、充填冷媒温度の代わりに外気温度を用いて、弁を制御する。
これにより、充填冷媒温度を計測する必要がなくなり、充填冷媒温度を計測するセンサを無くすことができ、部品数を減らすことができる。
(17)また、蒸発器出口過熱度を所定の値とすることが可能である。
したがって、ガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が保有しており、その熱量は蒸発器出口の出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、逆に出口過熱度が大きいと冷媒流量は少なくなるため結果的に熱量が少なくなることから、熱量が最大と所定の出口過熱度が存在することになる。よって、冷凍空調装置の蒸発器出口の出口過熱度をこの所定の出口過熱度に合わせることができるので、機器の損傷を防ぎながら充填冷媒量を多く充填することができ、充填時間が短縮される。
(18)また、圧縮機周波数を変化させることが可能である。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が持つ出口過熱度であり、その熱量は蒸発器出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器を流れる冷媒流量は、圧縮機の周波数と相関関係を持っており、圧縮機の周波数が増加すると冷媒流量も増加する。冷媒流量が増加すると充填冷媒量を増加させることができるため、充填時間が短縮される。
(19)冷媒充填用の開閉弁の口径を変化させることが可能である。
したがって、弁の口径を大きくすることで、冷媒ボンベからの冷媒流量の最大値を上げることができ、冷媒充填スピードを向上させることができる。充填スピード向上により、冷媒充填にかかる所要時間を短縮することができる。逆に弁の口径を小さくすることで、時間当たりに流れる冷媒量が少なく、かつ冷媒が流れている時間が長くなり、圧縮機吸入冷媒等の運転状態量の変動が抑えられるため、冷凍サイクルが常に安定な運転状態の下で充填作業を行うことができる。
(20)また、充填冷媒温度を変化させることが可能である。
したがって、外気が低く冷媒圧力と蒸発圧力との差圧が小さく、そのままでは冷媒が充填しにくい場合にも、冷媒ボンベ内冷媒温度を上昇させることにより差圧を大きくできるため、冷媒ボンベからの冷媒充填速度を上昇させることができる。
(21)また、所定量の冷媒が前記冷媒充填配管を通して供給されると弁を閉鎖する。これにより、冷媒過充填を無くすことができる。
本発明により、適正量の冷媒を迅速に充填することができるから、各種形態の冷凍サイクルを形成する冷媒回路への冷媒充填および、各種冷凍空調装置として広く利用することができる。
1:圧縮機、2:四路切換弁、3:熱源側熱交換器、3f:熱源側ファン、4:熱源側レシーバ、5A:利用側膨張弁、5B:利用側膨張弁、6A:利用側熱交換器、6B:利用側熱交換器、6Af:利用側ファン、6Bf:利用側ファン、7:アキュムレータ、8:冷媒ボンベ、8h:冷媒ボンベヒータ、9:充填調整弁、10:冷媒回路、10A:利用側冷媒回路、10B:利用側冷媒回路、10N:熱源側冷媒回路、20:熱源側ユニット、30:制御ユニット、40A:利用側ユニット、40B:利用側ユニット、45v:液側閉鎖弁、50:冷媒充填ユニット、62v:ガス側閉鎖弁、ηv:性能特性、100:冷凍空調装置、300:冷凍空調装置制御部(制御部)、301:測定部、302:演算部、303:駆動部、304:記憶部、305:入力部、306:出力部、320:熱源側制御部、340A:利用側制御部、340B:利用側制御部、350:冷媒充填ユニット制御部(充填制御部)、351:測定部、352:演算部、353:駆動部、354:記憶部、355:入力部、356:出力部、357:表示部、P:チャージポート、P12:吐出圧力センサ、P27:吸入圧力センサ、Pd:吐出圧力、Ps:吸入圧力、Ratio:開閉率、SC:過冷却度、SCm:過冷却度目標値、SH:出口過熱度、SHm:出口過熱度目標値、T12:温度センサ、T20:温度センサ、T27:温度センサ、T3:温度センサ、T34:温度センサ、T40A:温度センサ、T40B:温度センサ、T50:温度センサ、T56A:温度センサ、T56B:温度センサ、T62A:温度センサ、T62B:温度センサ、T89:温度センサ、TC:凝縮温度、Tabd:外気温度、Te:蒸発温度、cpg:比熱。

Claims (5)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置であって、
    充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
    該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
    該供給管に設置された充填調整弁と、
    該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
    該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出し、且つ、該算出された開閉率で前記充填調整弁を制御し
    前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填装置。
    Figure 0004864112
    ここで、
    Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
    Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
    SH :蒸発器の出口過熱度[K]
    F :圧縮機周波数[Hz]
    Vst :基準ストロークボリューム[CC]
    ηv :体積効率[−]
    Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
    ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
    ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
    Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
    Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
    Sg :液体の比重[−]
  2. 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置であって、
    充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
    該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
    該供給管に設置された充填調整弁と、
    該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
    該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、充填冷媒量を計算し、且つ、該算出された充填冷媒量になるように前記充填調整弁のCv値を変化させ
    前記充填調整弁のCv値が次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填装置。
    Figure 0004864112
    ここで、
    Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
    SH :蒸発器の出口過熱度[K]
    F :仮周波数[Hz]
    Vst :基準ストロークボリューム[CC]
    ηv :体積効率[−]
    Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
    ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
    ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
    Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
    Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
    Sg :液体の比重[−]
  3. 冷凍サイクルを形成する圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管と、
    前記冷媒配管に接続された請求項1または2記載の冷媒充填装置と、
    を有することを特徴とする冷凍空調装置。
  4. 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置における冷媒充填方法であって、
    前記冷媒充填装置が、充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、該供給管に設置された充填調整弁と、該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
    前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出する工程と、
    前記工程において算出された開閉率で前記充填調整弁を制御する工程と、を有し、
    前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填方法。
    Figure 0004864112
    ここで、
    Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
    Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
    SH :蒸発器の出口過熱度[K]
    F :圧縮機周波数[Hz]
    Vst :基準ストロークボリューム[CC]
    ηv :体積効率[−]
    Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
    ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
    ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
    Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
    Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
    Sg :液体の比重[−]
  5. 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置における冷媒充填方法であって、
    前記冷媒充填装置が、充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、該供給管に設置された充填調整弁と、該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
    前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、充填冷媒量を計算する工程と、
    該工程において算出された充填冷媒量になるように前記充填調整弁のCv値を変化させる工程と、を有し、
    前記充填調整弁のCv値が次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填方法。
    Figure 0004864112
    ここで、
    Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
    SH :蒸発器の出口過熱度[K]
    F :仮周波数[Hz]
    Vst :基準ストロークボリューム[CC]
    ηv :体積効率[−]
    Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
    ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
    ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
    Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
    Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
    Sg :液体の比重[−]
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