JP4864112B2 - 冷媒充填装置および冷媒充填方法、並びに冷凍空調装置 - Google Patents
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たとえば、利用側熱交換器の出口における冷媒の出口過熱度が一定になるように制御しながら、冷媒のチャージポートの近傍の温度から得られる加熱度に基づいて、冷媒ボンベが空になったか否か判断する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、圧縮機構吐出側での冷媒の出口過熱度が所定値以上になるように冷媒を供給(充填)して、圧縮機構吸入側での冷媒の湿り度合いを所定範囲内に抑える発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、吐出冷媒温度や吐出冷媒圧力等から求められる吐出出口過熱度と冷媒封入量との関係式から、冷媒封入量比率を求め、かかる比率に基づいて冷媒放出量または冷媒チャージ(充填)量を制定する手段を有する発明が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
(あ)前記冷媒充填作業は、冷媒が適正量充填されるまで長時間、人が運転状態を調整しながら感覚で冷媒充填量を調整する作業を行うため、作業負荷が非常に大きく、また経験に頼る部分が大きかった。
加えて、配管体積が不明である既設の配管を使用する場合や配管が複雑である場合など、適正な冷媒充填量が分からずに過充填してしまう場合もあった。さらに、人為的なミスにより液冷媒を一気に充填した場合には、冷凍空調装置の構成機器が損傷することもあった。
例えば、冷媒ボンベ冷媒充填配管の圧力が高い場合、差圧が大きいため充填冷媒が流入しやすくなり冷媒充填量が多くなるため、圧縮機に液冷媒が戻り冷凍空調装置の構成機器を損傷してしまったり、冷凍空調装置を循環する冷媒循環量が多い場合など充填冷媒量を多くすることができるにも関わらず、差圧で充填冷媒量が決まってしまい充填冷媒量を増加させることができず、結果的に冷媒充填に時間がかかってしまったり、という問題があった。
充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
該供給管に設置された充填調整弁と、
該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出し、且つ、該算出された開閉率で前記充填調整弁を制御し、
前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする。
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
<冷凍空調装置>
図1〜図7は本発明の実施の形態1に係る冷凍空調装置を説明するものであって、図1は冷媒回路図、図2は制御ユニットを示す構成ブロック図、図3は冷媒充填ユニット制御部を示す構成ブロック図、図4はph線図(モリエル線図)、図5は冷媒充填作業のための制御フローを示すフローチャート、図6は冷媒充填作業の制御フローを示すフローチャート、図7は出口過熱度と充填冷媒量との関係を示す相関図である。
なお、1台の熱源側ユニット20に、利用側ユニット40Aおよび利用側ユニット40Bが並列に接続されたものについて説明しているが、本発明はそれぞれの台数を限定するものではない。
利用側ユニット40A、40Bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。
利用側ユニット40A、40Bは主として冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10A、10Bと、利用側制御部340A、340Bと、各種センサとを備えている。
利用側冷媒回路10A、10Bは利用側膨張弁5A、5Bと利用側熱交換器6A、6Bとを備えている。利用側膨張弁5A、5Bは、利用側冷媒回路10A、10Bを流れる冷媒流量を調整する電子膨張弁である。また、利用側熱交換器6A、6Bは、伝熱管と多数のフィンにより構成されたフィン&チューブ型熱交換器である。
そして、冷房運転時は、利用側熱交換器6A、6Bが蒸発器として機能し、利用側膨張弁5A、5Bにおいて膨張した冷媒が、下流側に位置する利用側熱交換器6A、6Bに流入して冷熱を放出する。一方、暖房運転時は、利用側熱交換器6A、6Bが凝縮器として機能し、上流側に位置する利用側熱交換器6A、6Bにおいて温熱を放出した冷媒が、利用側膨張弁5A、5Bに流入する。
熱源側ユニット20は、ビル等の屋上等に設置されており、利用側ユニット40A、40Bに接続されている。
熱源側ユニット20は、主として冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10Nと、熱源側制御部320と、各種センサとから構成されている。
熱源側冷媒回路10Nは主に、圧縮機1と、四路切換弁2と、アキュムレータ7と、熱源側熱交換器3と、熱源側レシーバ4と、を有している。
圧縮機1は運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、たとえば、インバータにより制御されるモータによって駆動される容積式圧縮機から構成されている。なお、圧縮機1は1台のみであるものを示しているが、本発明はその台数を限定するものではなく、利用側ユニットの負荷に応じて、2台以上の圧縮機1が並列に接続されるものであってもよい。
四路切換弁2は、冷房運転時と暖房運転時とで、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。
熱源側熱交換器3は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン&チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
また、熱源側熱交換器3に対向して熱源側ファン3fが設置されている。熱源側ファン3fは、熱源側ユニット20内に外気を吸入して熱源側熱交換器3で熱交換させるものである。たとえば、DCファンモータからなるファンモータを備えており、モータ回転数を変化させることにより風量を調整し、熱交換量を増減できるようになっている。
熱源側ユニット20の熱源側レシーバ4と利用側ユニット40Aの利用側膨張弁5A、とは、配管45Nと、配管(液側延長配管に相等する)45Xと、配管45Xから分岐した配管45Aとによって接続されている。このとき、配管45Nは熱源側ユニット20内に配置され、配管45Xは熱源側ユニット20と利用側ユニット40Aとの間に配置され、配管45Aは主に利用側ユニット40Aに配置されている。
また、熱源側ユニット20の熱源側レシーバ4と利用側ユニット40Bの利用側膨張弁5Bとは、配管45Nと、配管45Xと、配管45Xから分岐した配管45Bとによって接続されている。このとき、配管45Bは主に利用側ユニット40Bに配置されている。
そして、配管45Nと配管45Xとの接続口には、液側閉鎖弁45v(ボールバルブや、開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁)が設置されている。
また、熱源側ユニット20の四路切換弁2と利用側ユニット40Bの利用側熱交換器6Bとは、配管62Nと、配管62Xと、配管62Xから分岐した配管62Bとによって接続されている。このとき、配管62Bは主に利用側ユニット40Bに配置されている。
そして、配管62Nと配管62Xとの接続口には、ガス側閉鎖弁62v(ボールバルブや、開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁)が設置されている。
以下、説明の便宜上、「部材j」と「部材k」とを連通する冷媒配管を「配管jk」と称す。たとえば、熱源側ユニット20において、圧縮機1と四路切換弁2とは配管12によって接続されている。
熱源側レシーバ4は、熱源側ユニット20内において、熱源側熱交換器3と利用側膨張弁5A、5Bとの間に配置され、熱源側熱交換器3とは配管34によって、利用側膨張弁5A、5Bとは配管45N等によって、連通している。
熱源側レシーバ4は、冷房運転時または暖房運転時に、それぞれの運転に好適な量の冷媒が循環するように、余った冷媒を貯溜するものである。
アキュムレータ7は、四路切換弁2と圧縮機1との間に配置され、四路切換弁2とは配管27によって、圧縮機1とは配管71によって連通している。アキュムレータ7は、利用側ユニット40A、40Bの運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。
また、利用側ユニット40A、40Bが2台の場合の構成例であるが、3台以上の複数でもよく、それぞれの容量が大から小まで相違しても、全てが同一容量でもよい。
また、利用側膨張弁5A、5Bは、利用側ユニット40A、40Bに内蔵する構成としたが、熱源側ユニット20に内蔵する構成としてもよい。すなわち、利用側膨張弁5A、5Bは、熱源側レシーバ4と液側閉鎖弁45vとの間に配置され、冷房運転時には、低圧冷温の冷媒が、配管(液側延長配管)45X、62Xおよび配管45A、45Bを経由して、利用側熱交換器6A、6Bに供給されることになる。
続いて、制御ユニット30が有する温度センサについて説明する。
まず、熱源側ユニット20においては、圧縮機1の吐出温度を検出するための温度センサT12が、配管12に設置され、冷房運転時の熱源側熱交換器3の出口冷媒温度を検出するため温度センサT34が、配管34に設置されてている。温度センサT12、T34は冷媒配管12、34に接するか、あるいは冷媒配管12、34に挿入するように設けられ、冷媒温度を間接的に検出するようになっている。
また、冷房運転時の熱源側熱交換器3の凝縮温度を検知するため温度センサT3が、熱源側熱交換器3に設置されている。温度センサT3は、熱源側熱交換器3を形成する伝熱管やフィンに接するか、あるいは伝熱管に挿入するように設けられ、凝縮温度を直接的に検出するようになっている。
さらに、熱源側熱交換器3が設置される室外の周囲温度(熱源側ユニット20の温度に相等する)は、温度センサT20によって検出される。
なお、圧縮機1の入口側には吸入温度を計測する温度センサT27が設けられている。
利用側熱交換器6A、6Bが設置されている室内周囲空気温度(利用側ユニット40A、40Bの温度に同じ)は、温度センサT40A、T40Bによって検出される。
また利用側ユニット40A、40Bには利用側ユニット40A、40Bを構成するアクチュエータの制御を行うマイクロコンピュータやメモリ等を有する利用側制御部340A、340Bを備えており、熱源側制御部320と制御信号のやりとりを行うことができるようになっている。
圧縮機1の吐出圧力を計測する吐出圧力センサP12が、圧縮機1の吐出側である配管12に、圧縮機1の吸入圧力を計測する吸入圧力センサP27が、圧縮機1の吸入側(正確には、四路切換弁2とアキュムレータ7との間)である配管27に設けられている。
このような位置に、吸入圧力センサP27および温度センサT27をそれぞれ設けることにより、アキュムレータ7の入口の冷媒出口過熱度の検出が可能となる。ここで、温度センサT27の位置をアキュムレータ7の入口側としたのは、アキュムレータ7の入口の冷媒出口過熱度を制御し、液冷媒がアキュムレータ7に戻らない運転を実現するためである。
なお、吸入圧力センサP27の位置については、図示した位置に限られたものではなく、ガス側閉鎖弁62vから圧縮機1の吸入側に至るまでの区間であれば、何処の場所に設けられていてもよい。
さらに、吸入圧力センサP27の圧力を飽和温度に換算することにより、冷媒回路10の凝縮温度を求めることも可能である。
図2において、冷凍空調装置100は制御ユニット30を有し、制御ユニット30は、計測制御を行う冷凍空調装置制御部(以下、「制御部」と称す)300と、これに接続されるセンサ類、アクチュエータ類を有している。
制御ユニット30を形成する制御部300は、メイン制御部である熱源側制御部320と、サブ制御部である利用側制御部340A、340Bと、を有しそれぞれの間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う構成となっている。
すなわち、利用側制御部340A、340Bは、それぞれ利用側ユニット40A、40Bに配置され、利用側ユニット40A、40Bを構成するアクチュエータの制御を行うマイクロコンピュータやメモリ等を有し、熱源側制御部320と制御信号のやりとりを行うことができる。
測定部301、演算部302及び駆動部303は、例えばマイコンにより構成され、記憶部304は半導体メモリなどによって構成される。
冷媒充填ユニット50は、冷媒ボンベ8と、充填冷媒量調整弁(以下、「充填調整弁」と称す)9と、冷媒充填ユニット制御部(以下、「充填制御部」と称す)350とを有している。
冷媒ボンベ8と充填調整弁9とは配管(供給管に相等する)89によって接続され、充填調整弁9は熱源側ユニット20の配管27に設けられたチャージポートPに配管(供給管に相等する)97によって繋がれている。
充填調整弁9は、電磁弁を使用しており、充填制御部350で指示された弁開閉率に基づいて開閉動作を行い、冷媒ボンベ8内の液冷媒を冷媒回路10に充填する。
また、充填制御部350には、マイコンによる処理結果や充填冷媒量、充填の度合い、冷媒ボンベの残存量等をLEDやモニタなどにより表示する表示部357と、警告音などを出力したり、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力したり、冷凍空調装置100の目標値を出力したりする出力部356と、リモコンや基板上のスイッチ類からの操作入力、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)からの通信データ情報を入力したり、冷凍空調装置100の制御部300から出力されるセンサ情報を入力する入力部355とが接続されている。
次に、図1および図4を用いて冷房運転について説明する。
冷房運転時は、冷媒が図1の実線矢印で示される方向に流れるものである。すなわち、四路切換弁2の切換によって、圧縮機1の吐出側が熱源側熱交換器3のガス側に接続され、かつ、圧縮機1の吸入側が利用側熱交換器6A、6Bのガス側に接続された状態となっている。このとき、ガス側閉鎖弁62v及び液側閉鎖弁45vは、開状態になっている。
そして、利用側膨張弁5A、5Bは、利用側熱交換器6A、6Bの出口(すなわち、利用側熱交換器6A、6Bのガス側)における冷媒の「出口過熱度SH」が出口過熱度目標値SHmで一定になるように開度調節されるようになっている。
圧縮機1により圧縮された冷媒は、高温高圧ガス冷媒(図4に示す状態イ)となり、四路切換弁2を経由して熱源側熱交換器3へ至り、熱源側ファン3fの送風作用により凝縮液化し飽和液となる(図4に示す状態ロ)。さらに熱源側熱交換器3で冷却され、熱源側熱交換器出口では、過冷却度が大きくなる(図4に示す状態ハ)。
また、熱源側熱交換器3の出口の「過冷却度」は、上記凝縮温度から、熱源側熱交換器3の出口温度を計測している温度センサT34の温度を差し引くことで求められる。
次に、図1および図4を用いて暖房運転について説明する。暖房運転時は、冷媒が図1の破線矢印で示される方向に流れるものである。すなわち、圧縮機1の吐出側が、四路切換弁2およびガス側閉鎖弁62v等を介して利用側熱交換器6A、6Bのガス側に接続されている。かつ、圧縮機1の吸入側が、四路切換弁2を介して熱源側熱交換器3のガス側に接続された状態となっている。このとき、液側閉鎖弁45v及びガス側閉鎖弁62vは開状態になっている。
そして、アキュムレータ7に流入する低圧のガス冷媒は、配管27に設けられたチャージポートPを通過し、圧縮機1の吸引温度を計測する温度センサT27によって冷媒の温度が検知され、再び、圧縮機1に吸入される(図4に示す状態ト)。
冷凍空調装置100に必要冷媒充填量が充填できたかの判定は、冷凍空調装置100の冷媒適否判定手段(図示しない)にて行う。判定の方法としては、例えば、冷凍空調装置100の蒸発器(冷房運転時は、熱源側熱交換器3に同じ)の出口における「過冷却度運転状態量」を用いたり、予めシミュレーションにより必要充填量を算出したりする方法がある。
次に冷媒充填方法について説明する。蒸発器(冷房運転時は利用側熱交換器6A、6Bに同じ)から圧縮機1に戻る冷媒(図4に示す状態ホ)と、冷媒ボンベ8から流入する充填液冷媒(図4に示す状態ヘ)とが合流し、圧縮機1に吸引される「圧縮機吸入冷媒(図4に示す状態ト)」が常に飽和ガスとなるようにする。
すなわち、外気温度Tabd、蒸発温度Te、蒸発器の出口過熱度SH、圧縮機の周波数Fを用いて、ある制御間隔における充填調整弁9の開時間の割合(Ratio)を算出し、その割合に応じて充填調整弁9の開閉制御を行い、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行う。
Ratioを充填調整弁9の開閉率とすると( 0≦Ratio≦1)、冷媒ボンベ8からの充填冷媒と冷媒回路の冷媒とが合流して圧縮機1に吸引される前後の「冷媒熱収支」は式1で表される。そこで、式1をRatioについて解くと、電磁弁9の開閉率[Ratio]は式2で表される。
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[-]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[Kg/m3]
ρB :冷媒ボンベ出口密度[Kg/m3]
PB :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
とすると、冷凍空調装置100の循環冷媒量[Gr]、冷媒充填量[Grb]、充填冷媒と循環冷媒とが合流した際のエンタルピ[Hs]、および冷媒ボンベから充填される冷媒のエンタルピ[Hbo]は、それぞれ、式3、式4、式5および式6のように表される。なお、式3のηvは使用する圧縮機の性能特性ηvを近似式化する。
また、式4のCv値はバルブの持つ容量係数で、15.6℃(16°F)の水がある差圧でバルブを流れる時の流量を表した数値である。このCv値はバルブの選定の際に用いられ、値が大きいほど流体が流れやすくなる。そして、式4は一般的な液体の流量GrbとCv値との関係を示したものである。
gは、近似式もしくはテーブルから求める。
なお、実際は応答遅れがあるため、式2に補正値(例えば、hosei=0.5)が積算
される。
次に、冷媒充填制御方法について、図5の制御フローチャートに基づいて説明する。冷凍空調装置100の据え付けが終わり、冷媒回路10に冷媒を充填する際には、まず各装置に合った運転状態に状態を合わせ、冷凍空調装置100を起動し、圧縮機1を所定の回転数で駆動させる。
また、圧縮機1の吸入出口過熱度とは、圧縮機1の吸入温度を計測する温度センサT27と低圧側圧力を計測する吸入圧力センサP27の検出値から求められる飽和ガス温度との温度差である。
そして、充填条件を満たしていれば(Yesの場合)、ST3ρに進む。
一方、充填条件を満たさない場合(Noの場合)、冷媒が多量に不足しているため、ST6に進んで、充填調整弁9を開として、もう一度はじめ(START)からの動作を繰返す。
充填作業について図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
図6に示すST31では、充填調整弁9の開時間の割合[Ratio]の算出を行う。
外気温度[Tadb]、蒸発温度[Te]、蒸発器出口過熱度[SH]、圧縮機周波数[F]を用いて、利用側熱交換器(蒸発器に同じ)6A、6Bから圧縮機1に戻ってくる冷媒と冷媒ボンベ8から流入する充填液冷媒とが合流し、圧縮機1に吸入される圧縮機吸入冷媒が常に所定の「乾き度」を持った冷媒となるよう[Ratio]を算出する。
次に、冷媒充填量を増加させる方法として、以下に4つの方法を説明する。
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、利用側熱交換器(蒸発器に同じ)6A、6Bの「出口過熱度」を所定の出口過熱度とする方法がある。充填液冷媒をガス化する熱量は、利用側熱交換器6A、6Bから圧縮機1に戻る冷媒が保有しており、その熱量は利用側熱交換器6A、6Bの「出口過熱度」とこれらを流れる「冷媒流量」との積で表される。
図7に出口過熱度と充填冷媒量との関係を示す。出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、反対に、出口過熱度が大きくなっても、冷媒循環量が少なくなるため、結果的に熱量が少なくなる。すなわち、熱量が最大となるような所定の出口過熱度が存在する。
よって、冷凍空調装置100の利用側熱交換器6A、6Bの「出口過熱度」を、この所定の出口過熱度に合わせることにより、充填冷媒量を多く充填することができる。なお所定の出口過熱度とは、例えば「SH=10K(=10℃)」である。
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、圧縮機の周波数(F)を増加させる方法がある。充填液冷媒をガス化する熱量は、利用側熱交換器6A、6Bから圧縮機1に戻る冷媒が保有しており、その熱量は利用側熱交換器6A、6Bの出口過熱度と蒸発器1を流れる冷媒流量との積で表される。
圧縮機1の周波数(F)、すなわち、単に時間当たりの吐出回数を増加させると冷媒流量が増加するので、充填液冷媒をガス化する熱量が増加するため、充填冷媒量を増加させることができる。
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、充填調整弁9の口径を変更する方法がある。本実施の形態において、充填調整弁9が常に開いた状態の場合、充填冷媒を増加させることができるにも関わらず、弁の開度が足りないため充填冷媒を増加させることができないことが考えられる。よって、充填冷媒量を増加させるために、充填調整弁9の口径を大きくすると「弁のCv値」が大きくなり、充填冷媒量を増加させることができる。
なお、弁のサイズは同一サイズであっても、異なるサイズであってもよい。なお開度(Cv値)を変更できる電動弁を用いる場合、開度(Cv値)の幅ができる限り大きい弁とすることが好ましい。
冷媒充填量を増加させる方法の一つとして、冷媒ボンベ8内の冷媒温度を上昇させる方法がある。本実施の形態において、外気温度が低い場合等、冷媒ボンベ8の内圧と冷媒回路10の低圧との圧力差が小さいために、充填調整弁9が常に開いていても冷媒が冷媒回路10に充填されない状態がある。この場合には、冷媒ボンベ8の周囲を暖めることにより冷媒ボンベ8内の冷媒温度を上昇させ、冷媒ボンベ8の内圧と冷媒回路10の低圧圧力との差圧を大きくし、冷媒充填量を増加させる。
ただし、充填調整弁9の開閉を行いながら充填作業を行う場合、安全上、充填調整弁9が閉となるときには冷媒ボンベ8の加熱を停止するようにする。
なお、冷媒ボンベ8内の冷媒温度を冷媒ボンベヒータ8h等で上げなければ、冷媒が充填された冷媒ボンベ8内の温度は外気温度にほぼ等しいと考えられ、冷媒ボンベ8から配管89に供給された冷媒の圧力(飽和圧力)を推定することができる。
また、方法4では、所定量の冷媒が充填されると充填調整弁9を閉鎖するようにしているので、必要とされる量の冷媒を充填することができ、過充填を防止することができる。
<機器構成>
実施の形態1では充填調整弁9として電磁弁を用いていたのに対し、実施の形態2では充填調整弁9として電動弁を用い、これを除く構成は、実施の形態1に同じである。
実施の形態2では、圧縮機1の吸入冷媒が常に所定の「乾き度」となるよう、冷媒ボンベ8内の冷媒温度、蒸発温度、利用側熱交換器6A、6Bの出口過熱度、圧縮機1の周波数[F]を用いて、電動弁の開度を算出し、その開度に従って電動弁を制御し、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行う。
冷媒ボンベ8からの充填冷媒と冷媒回路10の冷媒とが合流して圧縮機1に吸引される前後の冷媒熱収支は式7で表され、これを冷媒充填量[Grb]について解くと式8で表される。
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :仮周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[-]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[Kg/m3]
ρB :冷媒ボンベ出口密度[Kg/m3]
PB :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
とすると、冷凍空調装置100循環冷媒量[Gr]、冷媒充填量[Gr]、充填冷媒と循環冷媒が合流した際のエンタルピ[Hs]、および冷媒ボンベから充填される冷媒のエンタルピ[Hbo]は、それぞれ、式9、式10、式11および式12のように表される。
また、式10のCv値はバルブの持つ容量係数で、15.6℃(16°F)の水がある差圧でバルブを流れる時の流量を表した数値である。このCv値はバルブの選定の際に用いられ、値が大きいほど流体が流れやすくなる。そして、式4は一般的な液体の流量GrbとCv値との関係を示したものである。
ここで式10をCv値について解くと式13となる。
前記実施の形態1、2に説明した本発明に係る冷凍空調装置は、以下のようにまとめることができる。
(1)蒸発器から圧縮機に戻る冷媒と冷媒ボンベから流入する充填液冷媒とが合流し、圧縮機に吸入される圧縮機吸入冷媒が、常に「所定の乾き度」となるよう、充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数を用いて、ある制御間隔における弁の開閉率(Ratio)を算出し、その割合に応じて弁の開閉制御を行い、冷媒量適否判定手段により適正冷媒量の判定が出るまで充填作業を行っている。
したがって、充填冷媒量が表示されることにより、出力部から得られる情報により冷媒充填量を確認することができる他、冷媒充填を行う作業員は充填作業において冷媒ボンベをはかり等で計測する必要がなく、冷媒ボンベが空になったことを把握することができる。
したがって、この冷媒充填装置により冷媒充填を行う作業員は、圧縮機を損傷することなく短時間で充填作業が完了することに加え、出力部から得られる情報により冷媒充填量を確認できたり、充填作業において冷媒ボンベをはかり等で計測する必要がなく、出力部から得られる情報により冷媒ボンベが空になったことを把握することが可能となったりするため、冷媒充填作業の負荷を軽減することができる。
これにより、圧力センサ、温度センサを追加する必要がなく既存のセンサで圧縮機吸入出口過熱度を算出することができる。
これにより、充填冷媒温度を計測する必要がなくなり、充填冷媒温度を計測するセンサを無くすことができ、部品数を減らすことができる。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が保有しており、その熱量は蒸発器出口の出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器出口における出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、逆に出口過熱度が大きいと冷媒流量は少なくなるため結果的に熱量が少なくなることから、熱量が最大と所定の出口過熱度が存在することになる。よって、冷凍空調装置の蒸発器出口の出口過熱度をこの所定の出口過熱度に合わせることにより、充填冷媒量を多く充填することができるため、充填時間が短縮される。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が持つ出口過熱度であり、その熱量は蒸発器出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器を流れる冷媒流量は、圧縮機の周波数と相関関係を持っており、圧縮機の周波数が増加すると冷媒流量も増加する。冷媒流量が増加すると充填冷媒量を増加させることができるため、充填時間が短縮される。
したがって、弁の口径を大きくすることで、冷媒ボンベからの冷媒流量の最大値を上げることができ、冷媒充填スピードを向上させることができる。充填スピード向上により、冷媒充填にかかる所要時間を短縮することができる。逆に弁の口径を小さくすることで、時間当たりに流れる冷媒量が少なく、かつ冷媒が流れている時間が長くなり、圧縮機吸入冷媒等の運転状態量の変動が抑えられるため、冷凍サイクルが常に安定な運転状態の下で充填作業を行うことができる。
したがって、外気が低く冷媒圧力と蒸発圧力との差圧が小さく、そのままでは冷媒が充填しにくい場合にも、冷媒ボンベ内冷媒温度を上昇させることにより差圧を大きくできるため、冷媒ボンベからの冷媒充填速度を上昇させることができる。
したがって、この冷凍空調装置により、冷凍空調装置を構成する機器の信頼性を向上させつつ、冷媒充填作業を効率化し、作業者の負荷を減らすことができる。
(13)充填冷媒温度、蒸発温度、蒸発器出口過熱度、圧縮機周波数に基づいて、冷媒充填配管に設けられた弁の開閉率を制御することによって、圧縮機吸入冷媒が所定の乾き度になるように充填流量を調整しながら前記冷媒回路に冷媒を供給する冷媒充填方法である。
したがって、この冷媒充填方法により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が所定の乾き度となるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填できるため短時間で充填作業を終了することができる。
したがって、この冷媒充填方法により、圧縮機に吸引される圧縮機吸引冷媒が常に所定の乾き度となり、かつ圧縮機吸入冷媒状態を常に一定に保つことができるので、冷凍空調装置の構成機器の信頼性を保ちながら、最大充填量で冷媒充填できるため短時間で充填作業を終了することができる。
これにより、圧力センサ、温度センサを追加する必要がなく既存のセンサで圧縮機吸入出口過熱度を算出することができる。
これにより、充填冷媒温度を計測する必要がなくなり、充填冷媒温度を計測するセンサを無くすことができ、部品数を減らすことができる。
したがって、ガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が保有しており、その熱量は蒸発器出口の出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器出口過熱度が少ないと熱量が少なくなり、逆に出口過熱度が大きいと冷媒流量は少なくなるため結果的に熱量が少なくなることから、熱量が最大と所定の出口過熱度が存在することになる。よって、冷凍空調装置の蒸発器出口の出口過熱度をこの所定の出口過熱度に合わせることができるので、機器の損傷を防ぎながら充填冷媒量を多く充填することができ、充填時間が短縮される。
したがって、充填液冷媒をガス化する熱量は蒸発器から圧縮機に戻る冷媒が持つ出口過熱度であり、その熱量は蒸発器出口過熱度と蒸発器を流れる冷媒流量の積で表される。蒸発器を流れる冷媒流量は、圧縮機の周波数と相関関係を持っており、圧縮機の周波数が増加すると冷媒流量も増加する。冷媒流量が増加すると充填冷媒量を増加させることができるため、充填時間が短縮される。
したがって、弁の口径を大きくすることで、冷媒ボンベからの冷媒流量の最大値を上げることができ、冷媒充填スピードを向上させることができる。充填スピード向上により、冷媒充填にかかる所要時間を短縮することができる。逆に弁の口径を小さくすることで、時間当たりに流れる冷媒量が少なく、かつ冷媒が流れている時間が長くなり、圧縮機吸入冷媒等の運転状態量の変動が抑えられるため、冷凍サイクルが常に安定な運転状態の下で充填作業を行うことができる。
したがって、外気が低く冷媒圧力と蒸発圧力との差圧が小さく、そのままでは冷媒が充填しにくい場合にも、冷媒ボンベ内冷媒温度を上昇させることにより差圧を大きくできるため、冷媒ボンベからの冷媒充填速度を上昇させることができる。
Claims (5)
- 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置であって、
充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
該供給管に設置された充填調整弁と、
該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出し、且つ、該算出された開閉率で前記充填調整弁を制御し、
前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填装置。
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−] - 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置であって、
充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、
該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、
該供給管に設置された充填調整弁と、
該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
該制御部が、前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、充填冷媒量を計算し、且つ、該算出された充填冷媒量になるように前記充填調整弁のCv値を変化させ、
前記充填調整弁のCv値が次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填装置。
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :仮周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−] - 冷凍サイクルを形成する圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管と、
前記冷媒配管に接続された請求項1または2記載の冷媒充填装置と、
を有することを特徴とする冷凍空調装置。 - 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置における冷媒充填方法であって、
前記冷媒充填装置が、充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、該供給管に設置された充填調整弁と、該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、前記充填調整弁の開閉率を算出する工程と、
前記工程において算出された開閉率で前記充填調整弁を制御する工程と、を有し、
前記開閉率であるRatioが、ある制御間隔における前記充填調整弁の開時間の割合であって、次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填方法。
Ratio:充填冷媒調整弁の開閉率[%]
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :圧縮機周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−] - 圧縮機、凝縮器、膨張手段、蒸発器およびこれらを接続する冷媒配管を有する冷媒回路に、充填冷媒を充填するための冷媒充填装置における冷媒充填方法であって、
前記冷媒充填装置が、充填冷媒を貯溜する冷媒ボンベと、該冷媒ボンベと前記冷媒回路における低圧側の冷媒配管とを接続する供給管と、該供給管に設置された充填調整弁と、該充填調整弁を制御する制御部と、を有し、
前記充填冷媒の温度、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口における冷媒の出口過熱度、および前記圧縮機の周波数に基づいて、前記圧縮機が吸入する冷媒が所定の乾き度になるように、充填冷媒量を計算する工程と、
該工程において算出された充填冷媒量になるように前記充填調整弁のCv値を変化させる工程と、を有し、
前記充填調整弁のCv値が次式によって算出されることを特徴とする冷媒充填方法。
Cpg :定圧比熱[kJ/kgK]
SH :蒸発器の出口過熱度[K]
F :仮周波数[Hz]
Vst :基準ストロークボリューム[CC]
ηv :体積効率[−]
Cv :充填冷媒調整弁のCv値[−]
ρs :圧縮機吸入飽和ガス密度[kg/m 3 ]
ρb :冷媒ボンベ出口密度[kg/m 3 ]
Pb :冷媒ボンベ出口圧力[MPaA]
Ps :圧縮機吸入圧力[MPaA]
Sg :液体の比重[−]
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