JP4863016B2 - 入力装置およびこの入力装置を備える電子機器 - Google Patents
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Description
携帯電話においてこの種の入力装置用いてアルファベットまたは「かな」を入力する場合、他に設けられた選択キーを1ないし複数回押すことによってアルファベットまたは「かな」を選択した後、入力しようとしている文字が割り付けられている入力装置を1回押して、それで目的の文字が表示されない場合には目的の文字が表示されるまで同一の入力装置をさらに1ないし複数回押して、即ち目的の文字までいわゆる「文字送り」を行なって、目的の文字が表示されるようにしている。
これに対して、特許文献1に開示されたAPDを用いると、1回の操作ノブの操作により複数の文字の中から一つを選択することが可能である。しかし、この従来例では筐体表面より大きく突出する操作ノブが必要となり、機器の薄型化を図る上での障害となる。
つまり、従来の入力装置では、入力装置に対する操作回数を削減することと機器の薄型化を両立させることができなかった。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、入力装置に対する1回のキー操作により複数項目の中の一つを選択できるようにすると共に機器の薄型化を図ることである。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明による入力装置の第1の実施の形態を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態の入力装置は、携帯電話の筐体6内に設けられた支持部材1と、支持部材1上に設置された、通常は上に凸状で押し下げることにより凹状に撓み、一定以上の押し下げでクリック感を得ることが可能な可撓性部材を用いたドーム状構造体2と、筐体内に配置され、ドーム状構造体2の頂部に相対する部分にその先端部が接着された押圧子5aを有し、複数の押圧子5aを連結しているキーシート5と、キーシート5上に接着され、頭部が筐体6から突出しているキートップ4と、ドーム状構造体2の頂部に押圧子5aを通すための開口3cが開けられた、ドーム状構造体2を凸面上方から接着剤により固定された、ドーム状構造体2の形状変化を検出することが可能なシートセンサ3aが複数個形成されている可撓性のある配線基板3と、により構成されている。
図5に示される状態とは逆に、キートップ4の中央部を右方向に傾けて押し下げるか、あるいはキートップ4の右側の端部を押し下げると、図5に示される状態とは対称的にドーム状構造体2は変形する。この場合にも二つのシートセンサ3a間に大きな出力差が生じる。この状態に例えば文字「か」を割り付けることができる。また、この状態にさらに1ないし複数回押し下げを行なうことにより、「か」行の「文字送り」を行なうことができる。このようにして、一つの入力装置に1回の操作を行なって、3項目中の一つを選択して入力を行なうことができる。
ところで、図4に示される状態に押し下げ、クリック感が得られる直前の状態でのシートセンサ間の抵抗値差は、図5に示される状態でのそれとは異なっている。そこで、クリック間が得られる前の状態に対して図5に示される状態とは別の文字を割り付けることもできる。そのようにした場合には、一つの入力装置に1回の操作を行なって、5項目中の一つを選択して入力を行なうことができる。
上記のように、本発明ではドーム状構造体2部分にドーム状構造体2の形状変化自身を検出する歪センサ等を用いたシートセンサ3aをドーム状構造体2に接着等により配置することによりドーム状構造体2の変形による出力を多段階に分割できる。すなわち、本発明によると、装置の薄型化と、入力装置に対する1回の操作に複数項目を割り付けることを両立させることができる。
図6は、本発明による入力装置の第2の実施の形態を示す、押圧子5aより上の部材を取り払い、その下方を見た平面図である。図6において、図2に示す第1の実施の形態の部分と同等の部材には同一の参照記号が付せられている。なお、本実施の形態による入力装置の断面図は、第1の実施の形態のそれを示した図1と同じである。
本実施の形態の、第1の実施の形態と相違する点は、ドーム状構造体2の形状変化を検出するシートセンサ3aがドーム状構造体2の頂部を中心として左右上下対称に4箇設置されていることである。
本実施の形態の入力装置では、第1の実施の形態と比較し左右に配置されたシートセンサ3aの他に上下にもシートセンサが配置されているため、例えば下方向に配置されているシートセンサ3aの出力が最大に検出された時に「変換」等の項目を割り付ける等により、1つの入力装置に第1の実施の形態より多くの項目を割り付けることが可能になる。
図7は、本発明による入力装置の第3の実施の形態を示す、押圧子5aより上の部材を取り払い、その下方を見た平面図である。図7において、図2に示す第1の実施の形態の部分と同等の部材には同一の参照記号が付せられている。なお、本実施の形態による入力装置の断面図は、第1の実施の形態のそれを示した図1と同じである。
本実施の形態の、図6に示した第2の実施の形態と相違する点は、配線基板3に、ドーム状構造体2の頂部での開口の外にシートセンサ3aが配置されていない部分に複数の切欠きが設けられ、全体として十文字状の開口3dが開けられていることである。
本実施の形態の入力装置では、配線基板3に、ドーム状構造体2の頂部を中心として十文字状に切欠きが設けられているため、ドーム状構造体2に配線基板3を接着等により固定する際に、配線基板の固定部分をドーム状構造体2の形状にし易くなり、組立性が向上する。
図8は、本発明による入力装置の第4の実施の形態を示す断面図である。図8において、図1に示す第1の実施の形態の部分と同等の部材には同一の参照記号が付せられている。
本実施の形態の、図1に示した第1の実施の形態と相違する点は、ドーム状構造体2の凸部頂点部には貫通孔2aが形成されており、これに押圧子5aの先端部に設けられた突起部5bが挿入されていることである。本実施の形態の入力装置では、ドーム状構造体2の貫通孔2aに、押圧子5aに設けられた突起部5bが挿入されているため、水平方向への押圧子5aのすべりが規制され、また第1の実施の形態と比較して組立時の簡易化を図ることができる。
図9は、本発明による入力装置の第5の実施の形態を示す断面図であり、図10は、図9のA−A線での断面図である。図9、図10において、図1、図2に示す第1の実施の形態の部分と同等の部材には同一の参照記号が付せられている。
本実施の形態の、図1、図2に示した第1の実施の形態と相違する点は、ドーム状構造体2の凸部頂点部分に押圧子5aの形状より若干大きな凹部2bが設けられ、この凹部2bに押圧子5a先端部が嵌入されていることである。
本実施の形態の入力装置では、ドーム状構造体2に設けられた凹部2bに、押圧子5aの先端部が嵌入されているため、押圧子5aのすべりが規制され、また第4の実施の形態と同様に第1の実施の形態と比較して組立時の簡易化を図ることができる。
図11は、本発明による入力装置の第5の実施の形態を示す断面図である。図11において、図1に示す第1の実施の形態の部分と同等の部材には同一の参照記号が付せられている。
本実施の形態の、図1に示した第1の実施の形態と相違する点は、ドーム状構造体2の凸部頂点部分に、押圧子5aの全周もしくは少なくとも3箇所に押圧子5aにその側面から接触する隆起部2cが設けられていることである。
本実施の形態の入力装置では、押圧子5a先端部が、ドーム状構造体2の凸部頂点部分に設けられた隆起部2cに囲まれているため、押圧子5aのすべりが規制され、また第4の実施の形態と同様に第1の実施の形態と比較して組立時の簡易化を図ることができる。
なお、第4〜第6の実施の形態においては、押圧子5aはドーム状構造体2に接着しなくてもよい。また、上記の説明では、入力装置はテンキー入力部のようにキートップがマトリクス状に配置されるものとしていたが、本発明の入力装置はAPD、ジョイスティックなどとして用いることも可能である。
2 ドーム状構造体
2a 貫通孔
2b 凹部
2c 隆起部
3、203 配線基板
3a シートセンサ
3b 配線
3c、3d 開口
4、204 キートップ
5、205 キーシート
5a、205a 押圧子
5b 突起部
6、206 筐体
100 携帯電話
101 アンテナ
102 受話器
103 表示部
104 APD
104a 操作ノブ
105 キー入力部
106 送話器
202 ドーム状接触部材
203a 第1接点
203b 第2接点
207 押えシート
Claims (11)
- 支持部材と、前記支持部材上に碗を伏せた態様にて配置されたドーム状構造体と、前記ドーム状構造体の頂部上に配置された、前記ドーム状構造体を押圧して前記ドーム状構造体を変形させる押圧子と、前記ドーム状構造体上にその頂部を中心として放射状に複数個設置された、前記ドーム状構造体の変形量を検出するセンサと、を有する入力装置であって、前記センサは、前記ドーム状構造体に接着された、基板が少なくとも部分的に可撓性材料により形成された配線基板上に形成され、前記配線基板は、前記ドーム状構造体の頂部に開口を有していることを特徴とする入力装置。
- 前記配線基板に、前記ドーム状構造体の頂部を囲むように切欠きが放射状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
- 前記押圧子先端部分に該押圧子本体の径より小さな径の突起が形成され、該突起が前記ドーム状構造体の頂部に開設された貫通孔に挿入されていることを特徴とする請求項1または2に記載の入力装置。
- 前記ドーム状構造体の頂部に凹部が形成され、該凹部に前記押圧子の先端部が挿入されていることを特徴とする請求項1または2に記載の入力装置。
- 前記ドーム状構造体に前記押圧子を囲んでその全周に、または、前記押圧子の周囲の3箇所以上に、前記押圧子の前記ドーム状構造体に対する滑りを防止する突起が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の入力装置。
- 前記ドーム状構造体の頂部を挟む二つのセンサの差動出力により前記押圧子の押圧状態の判定が行なわれることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の入力装置。
- 前記押圧子上に、キートップが配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の入力装置。
- 前記キートップの中央部が垂直に押下された場合と、前記キートップが斜め方向に押下された場合または前記キートップの周辺部が押下された場合とで前記ドーム状構造体の頂部を挟む二つのセンサの差動出力に差異が生じることを特徴とする請求項7に記載の入力装置。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載の入力装置が組み込まれていることを特徴とする電子機器。
- 前記ドーム状構造体と、前記押圧子と、前記センサと、の組を複数組有し、複数の前記押圧子がキーシートによって連結されていることを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
- 前記ドーム状構造体と、前記押圧子と、前記センサと、の組を複数組有し、全ての前記センサが共通の配線基板上に形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の電子機器。
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