JP4862694B2 - Fetアンプおよびそのバイアス回路 - Google Patents

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Description

この発明は、FETアンプおよびそのバイアス回路に関する。
図15は、IC化に適するとともに、MOS−FETを使用した出力アンプおよびそのバイアス回路の一例を示す。すなわち、入力端子T1に入力信号が供給されると、この入力信号は、入力回路1を通じて、コンプリメンタリ接続されたPチャンネルおよびNチャンネルのMOS−FET(P1、M1)、(P2、M2)のゲートに同相で供給され、そのドレイン出力が、出力用のPチャンネルおよびNチャンネルのMOS−FET(P3、M3)のゲートに同相で供給される。
このFET(P3、M3)は、コンプリメンタリ接続されているもので、それらのドレインに出力端子T2が接続されている。したがって、端子T1に入力信号が供給されると、端子T2にその増幅出力が取り出される。
そして、このとき、定電流源2の出力電流Isが、カレントミラー回路4、5に供給され、さらに、カレントミラー回路6、7に供給されるとともに、これらカレントミラー回路4、5に出力用のFET(M4、M5)が接続される。そして、これらFET(M4、M5)およびカレントミラー回路6、7の出力側のFET(P6、P7)により、FET(P3、M3)にゲートバイアス電圧が供給され、FET(P3、M3)はAB級のプッシュプル動作とされる。
この出力アンプは、MOS−FETのみで構成されているので、IC化する場合、精度の高い抵抗器を使用することのできない汎用CMOSプロセスでも実現できるという特徴がある。
なお、先行技術文献として例えば以下のものがある。
特開2005−269307号公報
上述のように、図15のFETアンプは高い精度の抵抗器を必要としない特徴があるが、FET(P3、M3)にAB級のバイアス電圧を供給するために、定電流源2が必要である。そして、この定電流源2の出力電流Isがたとえ一定であっても、デバイスの特性の相対変動でバイアス電流が変化してしまう。特にMOS−FETは相対誤差が大きいので、アクティブフィルタのように多数のアンプを使用している場合、バイアス電流の変化は消費電流の大きな変動となってしまう。
また、FET(P3、M3)の動作点を安定化させるために、定電圧源あるいは定電流源に基づいた基準電流が必要となるので、CMOS回路では安定なバイアスの実現が困難である。さらに、図15にも示すように、出力アンプのドライブ入力として、2つの同相信号が必要であり、入力回路1の構成が複雑となってしまう。
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
この発明においては、
一方のチャンネルの第1のMOS−FETのソースを第1の電位点に接続し、
上記第1のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第1の抵抗器を通じて他方のチャンネルの第2のMOS−FETのドレインに接続し、
この第2のMOS−FETのソースを上記第1の電位点とは異なる電位の第2の電位点に接続し、
上記一方のチャンネルの第3のMOS−FETのソースを上記第1の電位点に接続し、
上記第3のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第2の抵抗器を通じて上記他方のチャンネルの第4のMOS−FETのドレインに接続し、
この第4のMOS−FETのソースを上記第2の電位点に接続し、
上記第1のMOS−FETのドレインをそのゲートおよび上記第3のMOS−FETのゲートに接続し、
上記第2のMOS−FETのドレインをそのゲートおよび上記第4のMOS−FETのゲートに接続し、
上記第2の抵抗器の両端に得られる電圧を、CMOS接続された出力用の1対のMOS−FETのゲートにそれぞれ供給し、
上記出力用のMOS−FETのゲートに供給されるバイアス電圧の変化が最小となるように、上記第1の抵抗器における降下電圧と、上記第2の抵抗器における降下電圧との比を設定する
ようにしたバイアス回路
とするものである。
この発明によれば、出力用FETには所定のバイアス電圧が供給されるとともに、そのバイアス電圧は電源電圧が変化しても規定の値を維持したものとなる。したがって、出力用FETに必要最小限のバイアス電流を供給することができ、歪みの発生を抑えることができるとともに、無駄な消費電流を生じることがない。しかも、そのための構成は簡単である。
〔1〕 FETアンプの基本等価回路
図1は、CMOSを使用したFETアンプ10の基本等価回路を示す。この例においては、FETアンプ10は、入力回路(相互コンダクタンス回路)11と、出力回路13と、そのバイアス回路12から構成されているとともに、バイアス回路12および出力回路13が積分回路を構成している場合である。また、FETアンプ10は、全体が1チップIC化されている。
すなわち、1対の入力端子T11A、T11Bが、NチャンネルのMOS−FET(M11、M12)のゲートに接続されるとともに、そのソースがMOS−FET(M14)のドレインに接続される。この場合、FET(M14)は、FET(M13)を入力側とするとともに、接地端子T10を基準電位点としてカレントミラー回路112を構成するものである。また、FET(M13)には定電流源Q11から定電流が供給される。
そして、FET(M11、M12)のドレインと電源端子T13との間に、直流負荷としてPチャンネルのMOS−FET(P11、P12)のドレイン・ソース間が接続され、それらのゲートに所定のバイアス電圧が供給される。したがって、FET(M11、M12)は差動アンプ111として動作する。
さらに、FET(M11)のドレインがPチャンネルのMOS−FET(P13)のソースに接続されるとともに、FET(P13)のゲートに所定のバイアス電圧VG2が供給され、カスコード回路113が構成される。同様に、FET(M12)のドレインがPチャンネルのMOS−FET(P14)のソースに接続されるとともに、FET(P13)のゲートに所定のバイアス電圧が供給され、カスコード回路114が構成される。
また、FET(M15、M16)により、FET(M15)を入力側とするとともに、接地端子T10を基準電位点としてカレントミラー回路115が構成され、FET(M17、M18)により、FET(M17)を入力側とするとともに、FET(M15、M16)のドレインを基準電位点としてカレントミラー回路116が構成される。そして、FET(P13、P14)のドレインが、FET(M17、M18)のドレインに接続される。
さらに、FET(P14、M18)のドレインが、後述するバイアス回路12を通じて出力回路13を構成するのPチャンネルのMOS−FET(P31)のゲートおよびNチャンネルのMOS−FET(M31)のゲートに接続される。この場合、FET(P31、M31)は、コンプリメンタリ接続されているもので、FET(P31)のソースが電源端子T13に接続され、そのドレインがFET(M31)のドレインに接続され、そのソースが接地端子T10に接続されている。そして、FET(P31、M31)のドレインが、出力端子T12に接続されるとともに、帰還用のコンデンサC21を通じてバイアス回路12の入力端に接続される。なお、バイアス回路12は、入力信号を同相で出力するものとする。
このような構成によれば、入力端子T11A、T11Bにバランス型の入力信号(バイアス電圧を含むものとする)が供給されると、これは差動アンプ111により増幅されるとともに、カスコード回路113、114を通じてカレントミラー回路116に供給される。したがって、FET(P14、M18)のドレインからは、差動アンプ111およびカスコード回路113、114により増幅された信号が取り出される。
そして、この出力信号がバイアス回路12を通じてFET(P21、M21)に互いに同相で供給されるとともに、そのドレインから逆相で出力され、この逆相出力がコンデンサC21を通じてバイアス回路12の入力端に帰還される。したがって、出力回路12は積分回路として動作し、端子T12に入力信号の積分信号が出力される。
こうして、図1のFETアンプ10は積分回路として動作する。なお、このFETアンプ10の交流利得Gvは、
Gv=gm/ωC21[倍]
gm:入力回路11の相互コンダクタンス
ω :信号の角周波数
となる。また、直流利得は、相互コンダクタンスgmと、相互コンダクタンス回路(入力回路)11の出力インピーダンスと、バイアス回路12のインピーダンスとにより決まる。
〔2〕 バイアス回路12の等価回路
図1のFETアンプ10においては、負帰還量が低下する高周波域における歪み率が、出力用FET(P31、M31)のバイアス電流(アイドリング電流)の大きさにより左右される。この歪みは、FET(P31、M31)のバイアス電流を大きくしてA級動作に近付ければ抑えることができるが、そのようにすると、消費電流が増加してしまう。このため、歪みと消費電流との最適化が必要となるとともに、その最適化した状態を維持する必要がある。
図2は、そのような要求を満たすバイアス回路12の原理的な等価回路を示す。すなわち、図2において、PチャンネルのMOS−FET(P21、P22)により、電源端子T13を基準電位点とし、FET(P21)を入力側としてカレントミラー回路211が構成される。同様に、NチャンネルのMOS−FET(M21、M22)により、接地端子T10を基準電位点とし、FET(M21)を入力側としてカレントミラー回路212が構成される。そして、FET(P21、P22)のドレインと、FET(M21、M22)のドレインとの間に抵抗器R21、R22が接続される。
さらに、FET(P22、M22)のドレインが出力用のFET(P31、M31)のゲートにそれぞれ接続される。この場合、FET(P31、M31)は、上述のようにCMOS接続されて出力回路13を構成しているものであり、それらのドレインが出力端子T12に接続される。
このような構成において、
VGP21:FET(P21)のゲート・ソース間電圧
VGM21:FET(M21)のゲート・ソース間電圧
I21 :抵抗器R21を流れる電流
VDD :端子T13の電源電圧
とすれば、
I21=(VDD−VGP21−VGM21)/R21 ・・・ (1)
となる。
また、一般に
VG:スレッショールド電圧を差し引いたMOS−FETのゲート電圧
ID:MOS−FETのドレイン電流
とすると、FETのゲート電圧VG対ドレイン電流IDの特性は2乗特性で近似することができるので、
ID=α・VG^2 ・・・ (2)
α :所定の定数
“^2”は2乗を示し、“VG^2”はVGの2乗を示す(以下同様)
と表すことができる。
また、
VTH:PチャンネルおよびNチャンネルのMOS−FETのスレッショールド電圧の和
とすると、
VGP21+VGM21=VG+VTH ・・・ (3)
と表すことができる。
そして、(2)式において、
ID=I21
とすると、(1)、(2)式から
α・VG^2=(VDD−VGP21−VGM21)/R21 ・・・ (4)
となり、この右辺に(3)式を代入して
α・VG^2=(VDD−(VG+VTH))/R21 ・・・ (5)
となる。
この(4)式から電圧VGについて解くと、VDD>VTH、VG>0の条件から図3に示す(6)を得ることができる。
一方、
I22:抵抗器R22を流れる電流
とすれば、カレントミラー回路211、212の入力電流は電流I21で互いに等しく、出力電流も電流I22で互いに等しい。また、これら電流I21、I22は、FET(P21、M21)、(P22、M22)のゲート幅により設定できる。
そこで、抵抗器R21、R22に生じる降下電圧の電圧比m
m=I22・R22/(I21・R21) ・・・ (7)
とする。
また、FET(P31、M31)について、
VGP31:FET(P31)のゲート・ソース間電圧
VGM31:FET(M31)のゲート・ソース間電圧
VGP31+VGM31=VO ・・・ (8)
とする。すると、
VO=VDD−I22・R22
であるから、これに(7)式を代入して変形すると、
VO=VDD−mI21R21
=VDD−m(VDD−VG−VTH)
=(1−m)VDD+m(VG+VTH) ・・・ (9)
となる。
そこで、(9)式に(6)式を代入して整理すると、図3に示す(10)式が得られる。そして、電圧VOは(8)式のとおりであるから、出力用のFET(P31、M31)のゲートバイアス電圧の和が(10)式で示されることになる。
ただし、この(10)式は、出力用のFET(P31、M31)のゲートバイアス電圧の和を示しているものであり、FET(P31、M31)のそれぞれのゲートバイアス電圧を規定しているものではない。そして、実際の回路においては、FET(P31、M31)のドレインの電位は容易には定まらない。
したがって、FET(P31、M31)のドレインの電位を規定値、例えば、電源電圧VDDの1/2に安定させるには、このバイアス回路12の前段に負帰還を行うことにより、電圧VOが、FET(P31)用のゲート電圧VGP31と、FET(M31)用のゲート電圧VGM31とに適切に分割され、FET(P31)のアイドリング電流I31と、FET(M23)のアイドリング電流I31とが互いに等しくなるように、入力端の電位が決めることになる。
また、
n:ICにおけるFET(P21、M21)とFET(P31、M31)とのサイズ比
とすると、このサイズ比nから決まる係数nαから
I31=nαVO^2
となる。
そして、(10)式は上に凸な特性であり、その極点では、電源電圧VDDが変化しても電圧VO、すなわち、FET(P31、M31)のバイアス電圧は変化しないことになる。そこで、(10)式を電圧VDDで微分すると、図3に示す(11)式が得られ、dVO/dVDD=0から図13に示す(12)式が得られる。
また、FET(P31、M31)のスレッショールド電圧VTHの変化に対するバイアス電圧VOの変化は、図3に示す(13)式となり、この(13)式に(12)式を代入すると、(13)式は、
dVO/dVTH=1
となる。したがって、電源電圧VDDの変化に対するバイアス電圧VOの変化が0になる条件は、スレッショールド電圧VTHの変化に対して正確に追従するポイントでもある。
例えば、FET(P31)について、
α=77.8μA/V^2、VTH=0.67V
FET(M31)について、
α=61.4μA/V^2、VTH=0.64V
とすると、それらの直列回路の合成特性は、
α=17.2μA/V^2、VTH=1.31V
となる。この結果、R21=120kΩ、VDD=3Vの場合、(12)式からm=1.35となる。
図4は、電源電圧VDDに対するドレイン電流I31の理論計算の結果を示す。数値条件は、上記のようにm=1.35とするとともに、n=19、FET(P31、M31)のバイアス電流I31を約1mAとした場合である。そして、この計算結果によれば、m=1.35のとき、電源電圧VDDの変化に対してドレイン電流I31の変化を十分に抑えることができる。
また、図4には、m=1.15およびm=1.4の場合について、実際のFETを使用してシミュレーションした結果も合わせて示す。このシミュレーション結果には、上記の理論計算よりも少し補正不足の傾向が見られるが、これは、FETのドレイン・ソース間電圧対ドレイン電流の特性がドレイン・ソース間電圧に依存することを考慮していないこと、および実際のFETのゲート電圧対ドレイン電流特性が正確な2乗特性から外れていることなどに起因するものである。しかし、上述の計算式から導出された特性の傾向は当てはまっている。
以上のことから、図2に示すバイアス回路12において、電圧比mを適切に設定すれば、初期の目的を達成できることがわかる。
〔3−1〕 実施例
図5は、この発明を適用したFETアンプ10の一例を示すもので、入力回路11が図1の場合と同様に構成されるとともに、バイアス回路12および出力回路13が図2で説明したように構成される。ただし、この場合、抵抗器R22は、抵抗器R22A、R22Bに分割され、その接続中点が、FET(P14、P18)のドレインに接続されるとともに、FET(P31、M31)のドレインが、負帰還回路14を通じてFET(P11、P12)のゲートに接続される。
このような構成によれば、上述のように、入力端子T11A、T11Bにバランス型の入力信号(バイアス電圧を含むものとする)が供給されると、これは差動アンプ111により増幅されるとともに、カスコード回路113、114を通じてカレントミラー回路116に供給される。したがって、FET(P14、M18)のドレインからは、差動アンプ111およびカスコード回路113、114により増幅された信号が取り出される。
そして、この出力信号が、抵抗器R22A、R22Bを通じてFET(P31、M31)のゲートに同相で供給されるので、そのドレインからは逆相の増幅出力が取り出され、端子T12に出力される。また、その出力の一部が負帰還回路14を通じてFET(P11、P12)に負帰還される。したがって、端子T12に入力信号の増幅信号が出力される。
そして、この場合、〔2〕により説明したように、FET(P21、P22)、(M21、M22)により、FET(P31、M31)には所定のバイアス電圧が供給されるとともに、そのバイアス電圧は電源電圧VDDが変化しても規定の値を維持したものとなる。したがって、FET(P31、Q31)に必要最小限のバイアス電流を供給することができ、歪みの発生を抑えることができるとともに、無駄な消費電流を生じることがない。
しかも、そのための構成は、図5からも明らかなように簡単である。また、バイアス回路12の出力電位を電源電圧VDDのほぼ1/2とすることにより、前段の対称性を良くすることができる。
図6は、バイアス回路12および出力回路13の他の例を示し、この例においては、図5に示す例における電源ライン側のFET(P22)を省略し、入力回路11の出力段のFET(P14)が、図5の例におけるFET(P22)を兼ねるようにした場合である。この場合にも、抵抗器R22に電流I22が流れることにより、FET(P31、M31)に所定のバイアス電圧が供給される。また、図7に示す例においては、図6の例とは逆に、接地ライン側のFET(M22)を省略した場合である。
さらに、図8に示す例においては、バイアス用のFET(P22、M22)に比較的大きなバイアス電流を流したとき、あるいはFETのゲート長を短くしたとき、FET(P22、M22)の出力インピーダンスが低下して利得が低下するので、これを改善するようにした場合である。
すなわち、FET(P22)ドレインと、抵抗器R22Aとの間にPチャンネルのMOS−FET(P23)のソース・ドレイン間が接続され、抵抗器R22Bと、FET(M22)ドレインとの間にNチャンネルのMOS−FET(M23)のソース・ドレイン間が接続される。また、抵抗器R21が、抵抗器R21A、R21B、R21Cに3分割され、抵抗器R21A、R21Bの接続中点がFET(P23)のゲートに接続されるとともに、抵抗器R21B、R21Cの接続中点がFET(M23)のゲートに接続される。
したがって、バイアス回路12の出力インピーダンスが上昇することになり、利得の低下を改善することができる。
また、図9に示す例においては、図6における例と同様、電源ライン側のFET(P22、P23)を省略した場合である。なお、図7の例と同様、接地ライン側のFET(M23、M22)を省略することもできる。
ところで、図5に示す例においては、入力回路11の出力インピーダンスが、高周波帯域で容量性の低インピーダンスとなった場合、あるいは入力回路11として出力インピーダンスの低いアンプを使用した場合、抵抗器R22A、R22Bと、FET(P31、M31)の入力容量あるいは出力容量とによりローパスフィルタが構成され、高周波帯域で信号レベルが低下する。
そこで、図10に示す例においては、抵抗器R22A、R22BにコンデンサC22A、C22Bを並列接続することにより、高周波帯域における信号レベルの低下を補償するようにした場合である。また、図11に示す例においては、図6に示す例において、コンデンサC22により高周波帯域における特性を改善している場合である。
図12に示す例においては、図5の例におけるカレントミラー回路211を構成しないでFET(P22)を独立させ、これにFET(P14、M18)から信号およびバイアス電流を供給するようにした場合である。この場合には、FET(P22)が信号増幅も行うことになるので、大きな利得を得ることができるとともに、消費電流を削減することもできる。
また、図13に示す例においては、さらに、図10の例と同様、コンデンサC22により高周波帯域における信号の減衰を補償するようにした場合である。
図14に示す例においては、1対の出力端子T12A、T12Bに出力信号がバランス型に得られるようにした場合である。
すなわち、バイアス回路12および出力回路13Aが、図11の例におけるバイアス回路12および出力回路13と同様に構成され、FET(M12、P12)のドレインがFET(P31)のゲートに接続される。また、FET(P31、M31)のドレインが一方の出力端子T12Aに接続されるとともに、負帰還用の抵抗器R27を通じてFET(P31)のゲートに接続される。
さらに、出力回路13Bが、FET(P32、M32)、抵抗器R28およびコンデンサC28により出力回路13Aと同様に構成され、FET(M11、P11)のドレインがFET(P32)のゲートに接続される。また、FET(P32、M32)のドレインが他方の出力端子T12Bに接続されるとともに、負帰還用の抵抗器R29を通じてFET(P32)のゲートに接続される。
また、カレントミラー回路212には、FET(M22)と同様の出力用FET(M23)が設けられ、そのドレインがFET(M32)のゲートに接続される。さらに、FET(P31)のドレインとFET(P32)のドレインとの間に、抵抗器R31、R32が直列接続され、その接続中点に、FET(P31、P32)の出力の直流電圧(直流電位)が取り出され、この直流電圧が負帰還回路14を通じてFET(P11、P12)のゲートに帰還される。
したがって、この例によれば、差動入力で差動出力のFETアンプとすることができる。
〔4〕 まとめ
上述のFETアンプおよびバイアス回路によれば、以下のような効果を得ることができる。すなわち、
1.電源電圧の変動や素子の特性に変化があっても、出力用のFETに安定したバイアスを与えることができる。
2.回路が単純であり、簡単なので、バイアス回路における消費電流が少ない。
3.電源電圧に対してシリーズとなる素子が少ないので、低電圧で動作する。
4.前段(入力回路11)に接続される入力端が1つなので、前段との接続が容易であり、前段として複雑な回路が不要である。
5.容量により高周波帯域の補正を行うことができ、高周波アンプとしても動作が可能である。
6.FETの特性や抵抗値により動作点をA級でもAB級でも容易に設定することができる。
7.入力インピーダンスを高くできるので、利得の大きなFETアンプを実現することができる。
8.定電圧や定電流を基準とする安定な電流を必要としないので、回路が簡単である。
9.CMOS回路は基準電圧の変化しない安定化電源の実現が難しいが、そのような安定化電源が不要なので、CMOS回路で実現することができる。
〔略語の一覧〕
CMOS :Complementary Metal Oxide Semiconductor
FET :Field Effect Transistor
IC :Integrated Circuit
MOS :Metal Oxide Semiconductor
この発明の一形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の特性を説明するための数式を示す図である この発明を説明するための特性図である この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明の他の形態を示す接続図である。 この発明を説明するための接続図である。
符号の説明
10…FETアンプ、11…入力回路、12…バイアス回路、13…出力回路、14…負帰還回路

Claims (4)

  1. 一方のチャンネルの第1のMOS−FETのソースを第1の電位点に接続し、
    上記第1のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第1の抵抗器を通じて他方のチャンネルの第2のMOS−FETのドレインに接続し、
    この第2のMOS−FETのソースを上記第1の電位点とは異なる電位の第2の電位点に接続し、
    上記一方のチャンネルの第3のMOS−FETのソースを上記第1の電位点に接続し、
    上記第3のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第2の抵抗器を通じて上記他方のチャンネルの第4のMOS−FETのドレインに接続し、
    この第4のMOS−FETのソースを上記第2の電位点に接続し、
    上記第1のMOS−FETのドレインをそのゲートおよび上記第3のMOS−FETのゲートに接続し、
    上記第2のMOS−FETのドレインをそのゲートおよび上記第4のMOS−FETのゲートに接続し、
    上記第2の抵抗器の両端に得られる電圧を、CMOS接続された出力用の1対のMOS−FETのゲートにそれぞれ供給し、
    上記出力用のMOS−FETのゲートに供給されるバイアス電圧の変化が最小となるように、上記第1の抵抗器における降下電圧と、上記第2の抵抗器における降下電圧との比を設定する
    ようにしたバイアス回路。
  2. 請求項に記載のバイアス回路において、
    上記第2の抵抗器に周波数特性を補償するためのコンデンサを並列接続する
    ようにしたバイアス回路。
  3. 入力信号の供給される入力回路と、
    この入力回路の出力が供給される出力回路と、
    この出力回路に所定のバイアス電圧を供給するバイアス回路と
    を有し、
    上記バイアス回路は、
    一方のチャンネルの第1のMOS−FETのソースが電源ラインに接続され、
    上記第1のMOS−FETのドレインが、第1の抵抗器を通じて他方のチャンネルの第2のMOS−FETのドレインに接続され、
    この第2のMOS−FETのソースが接地ラインに接続され、
    上記一方のチャンネルの第3のMOS−FETのソースが上記電源ラインに接続され、
    上記第3のMOS−FETのドレインが、第2および第3の抵抗器の直列回路を通じて上記他方のチャンネルの第4のMOS−FETのドレインに接続され、
    この第4のMOS−FETのソースが上記接地ラインに接続され、
    上記第1のMOS−FETのドレインがそのゲートおよび上記第3のMOS−FETのゲートに接続され、
    上記第2のMOS−FETのドレインがそのゲートおよび上記第4のMOS−FETのゲートに接続されて構成され、
    上記出力回路は、上記一方のチャンネルの第5のMOS−FETと、上記他方のチャンネルの第6のMOS−FETとが、上記電源ラインおよび上記接地ラインの間に、コンプリメンタリ接続されて構成され、
    上記入力回路の出力端が、上記第2および第3の抵抗器の接続中点に接続され、
    上記第2および第3の抵抗器の直列回路の両端が、上記第5および第6のMOS−FETのゲートにそれぞれ接続され、
    この第5および第6のMOS−FETのドレインから出力が取り出されるとともに、その出力の一部が上記入力回路に負帰還され
    上記第5および第6のMOS−FETのゲートに供給されるバイアス電圧の変化が最小となるように、上記第1の抵抗器における降下電圧と、上記第2および第3の抵抗器の直列回路における降下電圧との比を設定する
    ようにしたFETアンプ。
  4. 一方のチャンネルの第1のMOS−FETのソースを第1の電位点に接続し、
    上記第1のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第1の抵抗器を通じて他方のチャンネルの第2のMOS−FETのドレインに接続し、
    この第2のMOS−FETのソースを上記第1の電位点とは異なる第2の電位点に接続し、
    上記一方のチャンネルの第3のMOS−FETのソースを上記第1の電位点に接続し、
    上記第3のMOS−FETのドレインを、少なくとも1つの第2の抵抗器を通じて上記他方のチャンネルの第4のMOS−FETのドレインに接続し、
    この第4のMOS−FETのソースを上記第2の電位点に接続し、
    上記第1のMOS−FETのドレインをそのゲートに接続し、
    上記第2のMOS−FETのドレインをそのゲートおよび上記第4のMOS−FETのゲートに接続し、
    上記第2の抵抗器の両端に得られる電圧を、CMOS接続された出力用の1対のMOS−FETのゲートにそれぞれ供給し、
    上記出力用のMOS−FETのゲートに供給されるバイアス電圧の変化が最小となるように、上記第1の抵抗器における降下電圧と、上記第2の抵抗器における降下電圧との比を設定する
    ようにしたバイアス回路。
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