JP4861473B2 - コンテンツ配信システム - Google Patents

Description

本発明は、例えば、映画、ドラマ、アニメ等のコンテンツをマルチキャスト又はユニキャストで配信するコンテンツ配信システムに関する。

この種のコンテンツ配信システムには、例えば、同一コンテンツを複数系統により提供する方式のマルチキャストによりコンテンツを提供するマルチキャストコンテンツサーバと、ユニキャストによりコンテンツを提供するユニキャストコンテンツサーバと、コンテンツの配信方法を選択するサービスサーバとを備えるものがある。マルチキャストの場合、複数のクライアントに対して、同一コンテンツを並列に配信するので、配信効率は高い。これに対して、ユニキャストの場合、個々のクライアントに対する個別の配信であるため、各クライアントから個別に要望される早送り、巻き戻し等の特殊再生に対応可能である。他方で、サービスサーバは、マルチキャストコンテンツサーバが提供する系統数よりもクライアント数が少なくなると、次に受信を開始するクライアントからはユニキャストによりコンテンツを配信することを指示し、系統数よりもクライアント数が多くなると、次に受信を開始するクライアントからはマルチキャストによりコンテンツを配信することを指示する（特許文献１参照）。

特開２００２−３５３９６４号公報

しかしながら、上述の背景技術によれば、コンテンツの視聴中に、マルチキャストとユニキャストとを相互に切り替えることができないため、マルチキャストでコンテンツを受信しているクライアントは、特殊再生ができないという技術的問題点がある。

本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、マルチキャストコンテンツを視聴中に、特殊再生が可能なコンテンツ配信システムを提供することを課題とする。

再生中にユーザーから特殊再生を指示された際、端末は、第２情報に基づいて、ユニキャスト配信手段に特殊再生を要求する。ここに、本発明に係る「特殊再生」とは、例えば、早送り、スロー再生、コマ送り再生、巻き戻し、一時停止、逆再生等であり、通常再生及び停止以外を意味する。

本発明のコンテンツ配信システムは、上記課題を解決するために、一又は複数のコンテンツを管理するコンテンツ管理手段と、前記管理されているコンテンツのマルチキャストストリームを配信するマルチキャスト配信手段と、前記管理されているコンテンツのユニキャストストリームを配信するユニキャスト配信手段と、前記配信されたマルチキャストストリーム及び前記配信されたユニキャストストリームを受信して再生可能であり、更に、所望コンテンツの配信の要求及び該所望コンテンツが再生されている際における特殊再生の要求を受け付け可能である端末と、前記端末と前記コンテンツ管理手段、前記マルチキャスト配信手段、及び前記ユニキャスト配信手段の夫々とを中継するルータとを備え、前記コンテンツ管理手段は、前記受け付けられた配信の要求に応じて、前記ルータに対し、前記マルチキャスト配信手段を特定する第１情報、及び前記ユニキャスト配信手段を特定する第２情報を送信し、前記ルータは、前記送信された第１情報に基づいて、前記端末に対し、前記配信されているマルチキャストストリームのうち前記所望コンテンツに対応するマルチキャストストリームを送信し、前記端末は、前記送信されたマルチキャストストリームを受信して再生し、前記端末は、前記特殊再生の要求が受け付けられた際に、前記ルータに対し、前記特殊再生を要求し、前記ルータは、前記特殊再生を要求された際に、前記配信された前記第２情報に基づいて、前記ユニキャスト配信手段に対し、前記特殊再生を要求し、前記ユニキャスト配信手段は、前記特殊再生の要求に応じて、前記ルータに対し、前記所望コンテンツに対応すると共に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームを配信し、前記ルータは、前記端末に対し、前記配信された特殊再生のためのユニキャストストリームを送信し、前記端末は、前記送信された特殊再生のためのユニキャストストリームを受信して再生する。

本発明のコンテンツ配信システムによれば、ルータは、マルチキャストに対応しており、端末とコンテンツ管理手段、マルチキャスト配信手段、及びユニキャスト配信手段の夫々とを中継する。ここに、本発明に係る「コンテンツ」とは、典型的には、例えば、映画、ドラマ、アニメ等の視覚的な、即ち画像情報或いは映像情報を伴うコンテンツを意味するが、例えばインターネットラジオ等の聴覚的な、即ち音声情報のみを伴うコンテンツを含んでいてもよい。本発明に係る「マルチキャストストリーム」とは、マルチキャストで配信される、コンテンツに係るデータを含むストリームのことを意味する。本発明に係る「ユニキャストストリーム」とは、ユニキャストで配信される、コンテンツに係るデータを含むストリームのことを意味する。

先ず、ユーザーによってコンテンツが選択され、端末から該選択されたコンテンツの配信を要求された際に、コンテンツ管理手段は、ルータにマルチキャスト配信手段を特定する第１情報、及びユニキャスト配信手段を特定する第２情報を送信する。典型的には、ルータは、受信した第１情報のみを端末に送信する。次に、端末が、受信した第１情報をもとに、ルータに対して選択されたマルチキャストストリームの配信を要求すると、ルータは、第１情報に基づいて、配信されているマルチキャストストリームのうち所望するコンテンツに対応するマルチキャストストリームを端末に送信する。ここに、本発明に係る「第１情報」及び「第２情報」とは、夫々、マルチキャスト配信手段のマルチキャストアドレス、及びユニキャスト配信手段のユニキャストアドレスを意味する。尚、典型的には、コンテンツ管理手段を備えるサーバ装置又は該サーバ装置に格納されているメニュー用のデータにアクセスする、例えば、ＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｌｏｃａｔｏｒ）のみが公開されており、マルチキャスト配信手段のマルチキャストアドレス、及びユニキャスト配信手段のユニキャストアドレスは非公開である。

再生中に端末から特殊再生を要求された際、ルータは、第２情報に基づいて、ユニキャスト配信手段に特殊再生を要求する。ユニキャスト配信手段は、特殊再生の要求に応じて、ルータに特殊再生のためのユニキャストストリームを作成して配信する。ルータは、受信した特殊再生のためのユニキャストストリームの情報を変更して、具体的には例えば、送信元のユニキャスト配信手段を示す第２情報を、マルチキャスト配信手段を示す第１情報に、送信先を端末に変更して、マルチキャストストリームとして端末に送信する。ここに、本発明に係る「特殊再生」とは、例えば、早送り、スロー再生、コマ送り再生、巻き戻し、一時停止、逆再生等であり、通常再生及び停止以外を意味する。尚、マルチキャスト配信手段は、典型的には、コンテンツの再生位置を示す情報をマルチキャストストリームに付して配信しており、端末は、特殊再生を指示された際に、再生しているマルチキャストストリームの再生位置を取得し、該取得した再生位置からの特殊再生を要求する。ここに、本発明に係る「再生位置」とは、コンテンツの先頭からの経過時間を意味する。この再生位置は、例えば、時間、分、及び秒によって表されていてもよいし、コンテンツ全体に対する百分率、割合又は比によって表されていてもよい。

これにより、マルチキャスト配信されているコンテンツの視聴中に特殊再生が可能となる。加えて、ルータが、予め、ユニキャストアドレスを取得しているので、シームレスに特殊再生へ移行することが可能である。更に、マルチキャスト配信から特殊再生（即ち、ユニキャスト配信）への移行をルータが行っているので、端末の負荷を低減することができる。ここに「シームレスに」とは、視聴者が気付かない程度に、ストリームの切り替え前後で連続していることを意味する。即ち、ストリームの切り替え前後で、動画が停止したり、待機状態の画面に遷移したりすることがない意味である。更に、特殊再生を要求する端末数の、コンテンツを視聴している端末数に対する割合は小さいと予測されるので、サーバ装置を設置することによるコストの増加を抑制することができる。言い換えれば、通常再生の際には、配信効率の高いマルチキャストを使いつつ、特殊再生の際には、特殊再生のために必要なユニキャストの再生へとシームレスに切り替えるので、視聴者の立場からすれば、常時（相対的に高価な）ユニキャストを利用しているのと同じ環境が構築される。即ち、実際には必要ないかもしれない或いは場合によっては殆ど必要のないユニキャストを常時使うという、オーバースペックとなる環境を構築してしまうのを回避できる。

本発明のコンテンツ配信システムの一態様では、前記ルータは、前記端末に対し、前記配信された特殊再生のためのユニキャストストリームをマルチキャストストリームとして送信する。

この態様によれば、ルータは、特殊再生のためのユニキャストストリームの情報（具体的には、パケットに含まれるＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）アドレス及びハードウェアアドレス）を変更して、マルチキャストストリームとして、端末に送信する。

本発明のコンテンツ配信システムの他の態様では、前記ルータは、前記端末に対し、前記送信された第１情報を送信する。

この態様によれば、前記ルータは、第１情報のみを端末に送信するので、端末はチャンネル切り替え動作さえ必要ない。

本発明のコンテンツ配信システムの他の態様では、前記端末は、更に、所望コンテンツが特殊再生されている際における通常再生へ復帰の要求を受け付け可能であり、前記端末は、前記復帰の要求が受け付けられた際に、前記ルータに対し、前記復帰を要求し、前記ルータは、前記復帰を要求された際に、前記配信された前記第２情報に基づいて、前記ユニキャスト配信手段に対し、前記復帰を要求し、前記ユニキャスト配信手段は、前記復帰を要求された際に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置に対し、所定期間内の再生位置の復帰のためのマルチキャストストリームが存在するか否かを判定する判定手段を含み、前記ユニキャスト配信手段は、前記復帰のためのマルチキャストストリームが存在すると判定された場合に、前記ルータに対し、前記特殊再生のためのユニキャストストリーム及び前記復帰のためのマルチキャストストリーム夫々の再生位置の時間差を送信すると共に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置からの通常再生のためのユニキャストストリームを配信し、前記ルータは、前記端末に対し、前記時間差がなくなるように前記通常再生のためのユニキャストストリームを送信し、前記端末は、前記送信された通常再生のためのユニキャストストリームを受信して再生し、前記ルータは、前記時間差がなくなったことを条件に、前記端末に対し、前記復帰のためのマルチキャストストリームを送信し、前記端末は、前記送信された復帰のためのマルチキャストストリームを受信して再生する。

この態様によれば、復帰のためのマルチキャストストリームが存在すると判定された場合、ユニキャスト配信手段は、ルータに対し、特殊再生のためのユニキャストストリーム及び復帰のためのマルチキャストストリーム夫々の再生位置の時間差を送信すると共に、特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置からの通常再生のためのユニキャストストリームを配信する。ここに、本発明に係る「所定期間」は、復帰のためのマルチキャストストリームが存在するか否かを決定する値であり、典型的には、予め固定値として設定されているが、何らかのパラメータに応じた可変値として設定されていてもよい。この所定期間は、例えば数秒であり、後述する復帰処理を行った際に、ユーザーに違和感を与えない期間として設定されている。「特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置」とは、「通常再生を要求された際における特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置」という意味である。

ルータは、時間差がなくなるように、配信された通常再生のためのユニキャストストリームに復帰処理を施した後に、端末に送信する。次に、ルータは、時間差がなくなったことを条件に、端末に対し、復帰のためのマルチキャストストリームを送信する。

一方、復帰のためのマルチキャストストリームが存在しないと判定された場合、ユニキャスト配信手段は、典型的には、ルータに対し、特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置からの通常再生のためのユニキャストストリームを配信する。

これにより、ユニキャスト配信へ移行した後に、再びマルチキャスト配信へ復帰することができ、ユニキャスト配信手段の負荷を低減することが可能となる。更に、マルチキャスト配信への復帰をルータが行っているので、端末の負荷を低減することができる。

本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。

第１実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す模式図である。 第１実施形態に係るマルチキャストサーバの構成を示すブロック図である。 第１実施形態に係るマルチキャストサーバにおける管理データテーブルの一例を示す概念図である。 第１実施形態に係るユニキャストサーバの構成を示すブロック図である。 第１実施形態に係るユニキャストサーバにおける管理データテーブルの一例を示す概念図である。 第１実施形態に係るメニューサーバの構成を示すブロック図である。 第１実施形態に係るコンテンツ情報テーブルの一例を示す概念図である。 第１実施形態に係るマルチキャスト対応ルータの構成を示すブロック図である。 第１実施形態に係るＭＡＣアドレステーブルの一例を示す概念図である。 第１実施形態に係るクライアント６０の構成を示すブロック図である。 第１実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信からユニキャスト配信への切り替え処理を示すタイミングチャートである。 第１実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信への復帰処理を示すタイミングチャートである。 第２実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す模式図である。 第２実施形態に係るマルチキャストサーバの構成を示すブロック図である。 第２実施形態に係るマルチキャストサーバにおける管理データテーブルの一例を示す概念図である。 第２実施形態に係るコンテンツ情報テーブルの一例を示す概念図である。 第２実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信から実質的なユニキャスト配信への切り替え処理を示すタイミングチャートである。 第２実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信への復帰処理を示すタイミングチャートである。 第３実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信から実質的なユニキャスト配信への切り替え処理を示すタイミングチャートである。 第３実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信への復帰処理を示すタイミングチャートである。 第４実施形態に係るコンテンツ配信システムにおけるマルチキャスト配信への復帰処理を示すタイミングチャートである。

符号の説明

１、２ コンテンツ配信システム
１０ ネットワーク
２０、２５ マルチキャストサーバ
３０ ユニキャストサーバ
４０、４５ メニューサーバ
５０ ルータ
６０ クライアント
７０ ユーザー

以下、本発明のコンテンツ配信システムに係る実施形態を図面に基づいて説明する。

＜第１実施形態＞
本発明の配信システムに係る第１実施形態を、図１乃至図１２を参照して説明する。

（コンテンツ配信システムの構成）
先ず、図１を参照して本実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成について説明する。図１は、本実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す模式図である。尚、図１において、コンテンツ配信システム１は、典型的には、複数のクライアントを備えているが、説明の便宜上、複数のクライアントのうち一台のクライアント６０のみを示している。また、コンテンツ配信システム１は、複数のルータを備えているが、説明の便宜上、複数のルータのうち、クライアント６０に最も近いルータ５０のみを示している。

図１において、コンテンツ配信システム１は、マルチキャストサーバ２０、ユニキャストサーバ３０、メニューサーバ４０、ルータ５０、及びクライアント６０を備えて構成されている。ここに本実施形態に係る、「マルチキャストサーバ２０」、「ユニキャストサーバ３０」、「メニューサーバ４０」、及び「クライアント６０」は、夫々、本発明に係る「マルチキャスト配信手段」、「ユニキャスト配信手段」、「コンテンツ管理手段」、及び「端末」の一例である。

尚、コンテンツ配信システム１は、マルチキャストサーバ２０、及びユニキャストサーバ３０を、夫々複数備えて構成されていてもよい。

クライアント６０は、例えばＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）ケーブルや所定の無線通信帯域を有する無線通信ユニット等を介して、マルチキャストに対応しているルータであるルータ５０に接続されている。ルータ５０は、例えば、インターネット等の広域ネットワークであるネットワーク１０を介して、マルチキャストサーバ２０、ユニキャストサーバ３０、及びメニューサーバ４０の夫々に接続されている。

マルチキャストサーバ２０は、典型的には、所定のタイムテーブルに従って、所定のコンテンツデータのマルチキャストストリームを作成して自動配信する。ユニキャストサーバ３０は、典型的には、クライアント６０からの配信要求に応じて、該当するコンテンツデータのユニキャストストリームを作成して配信する。

メニューサーバ４０は、少なくとも、マルチキャストサーバ２０及びユニキャストサーバ３０が夫々格納している、１又は複数のコンテンツデータを管理する。メニューサーバ４０は、典型的には、ユーザー７０に、例えばコンテンツ選択用のメニュー画像を提供するポータルサーバの機能も備えている。

次に、図２及び図３を参照して、マルチキャストサーバ２０について説明を加える。図２は、マルチキャストサーバ２０の構成を示すブロック図である。

図２において、マルチキャストサーバ２０は、制御部２１、記憶部２２、システム時計２３、及び送受信部２４を備えて構成されている。送受信部２４は、データの送受信に使用可能な複数のポート２４０を有している。

記憶部２２には、コンテンツデータ２２１、及び配信しているコンテンツを管理する、図３に示すような、管理データテーブル２２２が格納されている。ここに、図３は、本実施形態に係るマルチキャストサーバ２０における管理データテーブルの一例を示す概念図である。

管理データテーブル２２２は、典型的には、コンテンツ毎に設けられており、例えば、配信しているマルチキャストストリームの数、配信に使用しているポートの番号、配信を開始した時刻、再生位置等が格納されている。

尚、記憶部２２に格納されているコンテンツデータ２２１は、１つであってもよいし、複数であってもよい。

次に、図４及び図５を参照して、ユニキャストサーバ３０について説明を加える。図４は、ユニキャストサーバ３０の構成を示すブロック図である。

図４において、ユニキャストサーバ３０は、本発明に係る「判定手段」の一例としての制御部３１、記憶部３２、システム時計３３、及び送受信部３４を備えて構成されている。送受信部３４は、データの送受信に使用可能な複数のポート３４０を有している。

記憶部３２には、コンテンツデータ３２１、及び配信しているコンテンツを管理する、図５に示すような、管理データテーブル３２２が格納されている。ここに、図５は、本実施形態に係るユニキャストサーバ３０における管理データテーブルの一例を示す概念図である。

管理データテーブル３２２は、典型的には、コンテンツ毎に設けられており、例えば、配信しているユニキャストストリームの数、配信に使用しているポートの番号、配信先、再生位置等が格納されている。

尚、記憶部３２に格納されているコンテンツデータ３２１は、１つであってもよいし、複数であってもよいが、少なくとも、マルチキャストサーバ２０に格納されているコンテンツデータ２２１と同一のコンテンツデータが含まれている。

次に、図６及び図７を参照して、メニューサーバ４０について説明を加える。図６は、メニューサーバ４０の構成を示すブロック図である。

図６において、メニューサーバ４０は、制御部４１、記憶部４２、及び送受信部４３を備えて構成されている。

記憶部４２には、マルチキャストサーバ２０及びユニキャストサーバ３０に夫々格納されているコンテンツデータ２２１及び３２１を管理するための、図７に示すような、コンテンツ情報テーブル４２１が格納されている。ここに、図７は、本実施形態に係るコンテンツ情報テーブルの一例を示す概念図である。

コンテンツ情報テーブル４２１には、例えば、コンテンツ毎に、マルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス、並びに、ユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレス、使用可能なポートの番号、及び空きポート数等が格納されている。

次に、図８及び図９を参照して、ルータ５０について説明を加える。図８は、ルータ５０の構成を示すブロック図である。

図８において、ルータ５０は、制御部５１、記憶部５２、スイッチ処理部５３、及び送受信部５４を備えて構成されている。送受信部５４は、データの送受信に使用可能な複数のポート５４０を有している。

記憶部５２には、各ポートを使用している装置を識別するための、図９に示すような、ＭＡＣ（Ｍｅｄｉａ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ）アドレステーブル５２１が格納されている。該ＭＡＣアドレステーブル５２１には、ユニキャスト通信用の領域５２１ａ、及びマルチキャスト通信用の領域５２１ｂが設けられている。ここに、図９は、ＭＡＣアドレステーブル５２１の一例を示す概念図である。

次に、図１０を参照して、クライアント６０について説明を加える。図１０は、クライアント６０の構成を示すブロック図である。

図１０において、クライアント６０は、制御部６１、記憶部６２、システム時計６３、送受信部６４、操作手段６５、及び表示部６６を備えて構成されている。

記憶部６２には、当該クライアント６０のＩＰアドレス、及びＭＡＣアドレスが格納されている。記憶部６２には、更に、ネットワーク１０を介して配信される、例えば、映像や音声等のストリームデータを受信し、該受信したストリームデータを再生するアプリケーションソフト等が格納されている。

尚、クライアント６０では、送受信部６４のバッファリング機能により、又は他の専用のバッファ若しくは一時的な記憶用のメモリによるバッファリング機能により、受信されるコンテンツデータを、ある程度の表示時間分だけ常に保持しておくことも可能である。これにより、切り替え処理動作に多少の時間がかかったとしても、該切り替え処理動作をシームレスに行うことが容易となる。

（切り替え処理動作）
次に、以上のように構成されたコンテンツ配信システム１を用いてユーザー７０がコンテンツを視聴する場合における、コンテンツ配信システム１の動作について図１１のタイミングチャートを参照して説明する。

図１１において、先ず、ユーザー７０が、クライアント６０を用い、ネットワーク１０を介して、メニューサーバ４０にアクセスした際、該メニューサーバ４０は、クライアント６０に、コンテンツ管理テーブル４２１に格納されているコンテンツに関する、例えば、タイトル、再生時間、制作会社等の情報を一覧として表示させるためのメニュー用のデータを送信する（ステップＳ１０１）。

次に、クライアント６０における制御部６１は、受信したメニュー用のデータに基づいて、所定のメニュー画像を、例えば、ＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）、ＣＲＴ（Ｃａｔｈｏｄｅ Ｒａｙ Ｔｕｂｅ）等である表示部６６に表示する。

ユーザー７０が、表示されたメニュー画像を参照しコンテンツを選択して、例えば、操作ボタン、リモコン、マウス、キーボード等である操作手段６５を用いて、クライアント６０に指示すると（ステップＳ１０２）、クライアント６０は、メニューサーバ４０に、選択されたコンテンツを示す信号を送信する（ステップＳ１０３）。

メニューサーバ４０は、受信した信号に従い、コンテンツ情報テーブル４２１に基づいて、少なくとも、選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス、及びユーザー７０が特殊再生を行う際に使用可能なユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレスを示す信号をクライアント６０に送信する（ステップＳ１０４）。ここに、本実施形態に係る「選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス」、及び「ユーザー７０が特殊再生を行う際に使用可能なユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレス」は、夫々、本発明に係る「第１情報」、及び「第２情報」の一例である。

尚、メニューサーバ４０は、典型的には、ユニキャストサーバ３０におけるユニキャストストリームの配信に使用可能なポートの総数（或いは、配信可能なユニキャストストリームの総数）を把握している。

メニューサーバ４０が、クライアント６０に、ユニキャストサーバ３０のアドレスを示す信号を送信する際に、クライアント６０が使用するポートを指定する場合、該指定されたポートの番号を示す信号もクライアント６０に送信する。この場合は、メニューサーバ４０は、クライアント６０が特殊再生等で指定されたポートを使用しているか否かにかかわらず、ユニキャストサーバ３０の空きポート数を減じる（即ち、使用可能なポートの総数から指定されたポートの数を減じる）。

一方、メニューサーバ４０が、クライアント６０が使用するポートを指定しない場合、ユニキャストサーバ３０にクライアント６０等から特殊再生等の要求があった際、ユニキャストサーバ３０が、適宜、使用していないポートに振り分けると共に、メニューサーバ４０に、実際に使用しているポートの数、或いは、使用していないポートの数を示す信号を逐次送信する。

尚、選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストサーバ２０、又はユニキャストサーバ３０が複数存在する場合、メニューサーバ４０は、例えば、クライアント６０が設置されている位置から最も近い位置に設置されているマルチキャストサーバ２０、又はユニキャストサーバ３０のアドレス等を示す信号を送信するようにすればよい。

次に、クライアント６０は、受信したマルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス及びユニキャストサーバ３０のアドレスを記憶部６２に格納すると共に、ルータ５０に、選択されたコンテンツを受信可能なグループに参加するためのマルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ１０５）。該信号を受信したルータ５０における制御部５１は、記憶部５２に格納されているＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂに、クライアント６０が使用しているポート５４０ｋの番号、ネットワーク１０との通信に使用しているポート５４１の番号、及び該当するマルチキャストアドレスに基づくＭＡＣアドレスを格納して、クライアント６０が選択されたコンテンツを受信可能なグループに参加できるようにする（ステップＳ１０６）。

次に、スイッチ処理部５３は、マルチキャストサーバ２０から受信したマルチキャストストリームを、ＭＡＣアドレステーブル５２１に基づいて、クライアント６０が使用しているポート５４０ｋに送信する。クライアント６０における制御部６１は、受信したマルチキャストストリームを再生し、表示部６６に表示する（ステップＳ１０７）。

尚、マルチキャストサーバ２０は、典型的には、コンテンツの再生位置を示す情報をマルチキャストストリームに付して配信している。

コンテンツ再生中に、ユーザー７０が、例えば、早送りや一時停止等の特殊再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ１０８）、制御部６１は、現在再生しているマルチキャストストリームの再生位置を記憶部６２に格納する（ステップＳ１０９）。

尚、マルチキャストサーバ２０が、再生位置を示す情報をマルチキャストストリームに付して配信していない場合は、例えば、クライアント６０が、グループに参加した際に、又は特殊再生を指示された際に、マルチキャストサーバ２０から再生位置を取得すればよい。或いは、マルチキャストサーバ２０から当該コンテンツの配信開始時刻を取得すると共に、システム時計６３から現在時刻を取得し、両者の時間差を求めることによって再生時間を取得すればよい。

続いて、クライアント６０は、ルータ５０に、選択したコンテンツを受信可能なグループから離脱するためのマルチキャスト離脱報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ１１０）。該信号を受信したルータ５０における制御部５１は、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂから、クライアント６０が使用しているポート５４０ｋの番号等を削除して、クライアント６０へのマルチキャストストリームの配信を停止する（ステップＳ１１１）。

クライアント６０は、前記メッセージを示す信号を送信することと並行して、記憶部６２に格納されたユニキャストサーバ３０のアドレスに基づいて、ユニキャストサーバ３０に、記憶部６２に格納された再生位置からの指示された特殊再生用のユニキャストストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ１１２）。

該信号を受信したユニキャストサーバ３０における制御部３１は、記憶部３２に格納されているコンテンツデータ３２１から、要求された特殊再生用のユニキャストストリームを作成してクライアント６０に配信すると共に、管理データテーブル３２２を更新する（ステップＳ１１３）。クライアント６０における制御部６１は、受信したユニキャストストリームを再生して表示部６６に表示する。

これにより、マルチキャストで配信されているコンテンツの視聴中に特殊再生が可能となる。加えて、予め、ユニキャストアドレスを取得しているので、シームレスに特殊再生へ移行することが可能である。

（復帰処理動作）
ユーザー７０が、特殊再生から通常再生への移行をクライアント６０に対して要求した場合、ユニキャストサーバ３０から通常再生用のユニキャストストリームを受信することが可能である。しかしながら、ユニキャストサーバ３０の負荷軽減等のためにも、可能であれば、マルチキャスト配信されているマルチキャストストリームを受信することが望ましい。

本実施形態に係るコンテンツ配信システム１において、マルチキャスト配信へ復帰する復帰処理動作を図１２のタイミングチャートを参照して説明する。

図１２において、コンテンツを特殊再生している際に（ステップＳ１１３）、ユーザー７０が、通常再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ２０１）、クライアント６０は、ユニキャストサーバ３０に、通常再生を要求する信号を送信する（ステップＳ２０２）。

該信号を受信したユニキャストサーバ３０は、マルチキャストサーバ２０が配信している同一コンテンツのマルチキャストストリームの中に、クライアント６０に配信しているユニキャストストリームの再生位置との時間差が所定時間差以内（例えば数秒）である、再生位置のマルチキャストストリーム（以下、近隣コンテンツともいう）が存在するか否かを判定する（ステップＳ２０３）。ここに、本実施形態に係る「近隣コンテンツ」は、本発明に係る「復帰のためのマルチキャストストリーム」の一例である。

具体的には、ユニキャストサーバ３０における制御部３１は、マルチキャストサーバ２０における記憶部２２に格納されている管理データテーブル２２２から、配信されている同一コンテンツのマルチキャストストリームの再生位置を取得すると共に、該再生位置と管理データテーブル３２２に格納されている、クライアント６０に配信されているユニキャストストリームの再生位置とを比較し、両者の時間差が所定時間差以内であるか否かを判定する。

尚、ユニキャストサーバ３０が、近隣コンテンツが存在するか否かを判定する際、複数のマルチキャストサーバが存在する場合は、該複数のマルチキャストサーバに対して、近隣コンテンツが存在するか否かの判定を行ってもよい。或いは、例えば、マルチキャストサーバ２０が、ＮＶＤＯ（Ｎｅａｒ Ｖｉｄｅｏ Ｏｎ Ｄｅｍａｎｄ）のように、同一コンテンツのマルチキャストストリームを、時間をずらして複数のポート２４０を使用して配信している場合は、１台のマルチキャストサーバ２０に対してのみ、近隣コンテンツが存在するか否かの判定を行ってもよい。

近隣コンテンツが存在すると判定された場合、ユニキャストサーバ３０は、クライアント６０に近隣コンテンツとの時間差、及び該近隣コンテンツを受信可能なマルチキャストアドレスを示す信号を送信する（ステップＳ２０４）と共に、通常再生用のユニキャストストリームを作成し、クライアント６０に配信して、管理データテーブル３２２を更新する（ステップＳ２０５）。

一方、近隣コンテンツが存在しないと判定された場合は、典型的には、通常再生用のユニキャストストリームを作成し、クライアント６０に配信して、管理データテーブル３２２を更新する。

近隣コンテンツが存在すると判定され、時間差及びマルチキャストアドレスを示す信号を受信したクライアント６０における制御部６１は、受信した時間差及びマルチキャストアドレスを記憶部６２に格納すると共に、近隣コンテンツと受信しているユニキャストストリームとの時間差がなくなるように、ユニキャストストリームに対して所定の復帰処理を施す（ステップＳ２０６）。具体的には例えば、近隣コンテンツがユニキャストストリームより遅れている場合は、制御部６１は、ユニキャストストリームのフレーム数を増加する等して時間差がなくなるようにする。

復帰処理と並行して、クライアント６０は、ルータ５０に、マルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ２０７）。該信号を受信したルータ５０が、クライアント６０が近隣コンテンツを受信可能なグループに参加できるようにすることによって（ステップＳ２０８）、マルチキャストサーバ２０からクライアント６０に、近隣コンテンツが配信されるようになる（ステップＳ２０９）。

クライアント６０における制御部６１は、近隣コンテンツとユニキャストストリームとの時間差がなくなったと判定した場合（ステップＳ２１０）、近隣コンテンツを再生して表示部６６に表示する（ステップＳ２１１）。

続いて、クライアント６０は、ユニキャストサーバ３０に対して、ユニキャストストリームの配信を停止する旨の信号を送信する（ステップＳ２１２）。

これにより、特殊再生後に、再びマルチキャスト配信へ復帰することができ、ユニキャストサーバ３０の負荷を低減することが可能となる。

＜第２実施形態＞
本発明のコンテンツ配信システムに係る第２実施形態を、図１３乃至図１８を参照して説明する。第２実施形態では、マルチキャストサーバがユニキャストサーバの機能を兼ねている以外は、第１実施形態の構成と同様である。よって、第２実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図１３乃至図１８を参照して説明する。図１３は、図１と同趣旨の、第２実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す模式図である。

図１３において、コンテンツ配信システム２は、マルチキャストサーバ２５、メニューサーバ４５、ルータ５０、及びクライアント６０を備えて構成されている。ここに、本実施形態に係る「マルチキャストサーバ２５」は、本発明に係る「マルチキャスト配信手段」及び「ユニキャスト配信手段」の一例である。また、本実施形態に係る「制御部２１」及び「メニューサーバ４５」は、夫々、本発明に係る「判定手段」、及び「コンテンツ管理手段」の一例である。

ここで、図１４及び図１５を参照してマルチキャストサーバ２５について説明を加える。図１４は、マルチキャストサーバ２５の構成を示すブロック図である。

図１４において、送受信部２４は、データの送受信に使用可能な複数のポート２４０を有している。該複数のポート２４０のうちの一部２４０ａを一般的なマルチキャスト配信用として使用可能であり、他の一部２４０ｂを特定の送信先に対するマルチキャスト配信（以下、実質的なユニキャスト配信ともいう）用として使用可能である。

記憶部２２には、コンテンツデータ２２１、及び配信しているコンテンツを管理する、図１５に示すような、管理データテーブル２２３が格納されている。ここに、図１５は、本実施形態に係るマルチキャストサーバ２５における管理データテーブルの一例を示す概念図である。

管理データテーブル２２３は、典型的には、コンテンツ毎に設けられており、例えば、配信しているマルチキャストストリームの数、空きポート数、配信に使用しているポートの番号、配信を開始した時刻、再生位置等が格納されている。尚、本実施形態に係る「開きポート数」は、典型的には、実質的なユニキャスト配信に使用可能なポート２４０ｂのうち、使用していないポートの数を意味する。

次に、図１５を参照してメニューサーバ４５について説明を加える。メニューサーバ４５の構成は、コンテンツ情報テーブルの内容が異なる以外は、図６に示した第１実施形態に係るメニューサーバ４０と同様である。図１５は、本実施形態に係るメニューサーバ４５におけるコンテンツ情報テーブルの一例を示す概念図である。

図１５に示すように、コンテンツ情報テーブル４２２には、コンテンツをマルチキャスト配信しているマルチキャスト配信用のマルチキャストアドレス、コンテンツを実質的なユニキャスト配信として配信する実質的なユニキャスト配信用のマルチキャストアドレス等が格納されている。

（切り替え処理動作）
次に、以上のように構成されたコンテンツ配信システム２の動作について図１７のタイミングチャートを参照して説明する。

図１７において、クライアント６０から送信された、ユーザー７０によって選択されたコンテンツを示す信号を受信したメニューサーバ４５は、図１６に示したコンテンツ情報テーブル４２２に基づいて、少なくとも、選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストアドレス、及び実質的なユニキャスト配信用のマルチキャストアドレスのうち、ユーザー７０が特殊再生を行う際に使用可能なマルチキャストアドレス（以下、特殊再生用マルチキャストアドレスともいう）を示す信号をクライアント６０に送信する（ステップＳ３０１）。ここに、本実施形態に係る「選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストアドレス」、及び「特殊再生用マルチキャストアドレス」は、夫々、本発明に係る「第１情報」、及び「第２情報」の一例である。

次に、クライアント６０は、受信した２つのマルチキャストアドレスを記憶部６２に格納すると共に、ルータ５０に、マルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ３０２）。該信号を受信したルータ５０は、クライアント６０が、選択されたコンテンツを受信可能なグループに参加できるようにする（ステップＳ３０３）。次に、クライアント６０における制御部６１は、受信したマルチキャストストリームを再生し、表示部６６に表示する（ステップＳ３０４）。

コンテンツ再生中に、ユーザー７０が特殊再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ３０５）、制御部６１は、現在再生しているマルチキャストストリームの再生位置を記憶部６２に格納する（ステップＳ３０６）。

続いて、クライアント６０は、ルータ５０に、マルチキャスト離脱報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ３０７）と共に、記憶部６２に格納された特殊再生用マルチキャストアドレスに基づいて、特殊再生用マルチキャストアドレスからストリームを受信するためのマルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ３０８）。

ルータ５０における制御部５１は、図９に示した、記憶部５２のＭＡＣアドレステーブル５２１のマルチキャスト通信用の領域５２１ｂにおける所定位置５２２に格納されているＭＡＣアドレスを削除すると共に、特殊再生用マルチキャストアドレスに基づくＭＡＣアドレスを格納して（即ち、ＭＡＣアドレスを置き換えて）、クライアント６０が、特殊再生用マルチキャストアドレスからストリームを受信可能なグループに参加できるようにする（ステップＳ３０９）。尚、該グループは、ユーザー７０専用のグループであり、ユーザー７０のみ参加可能である。即ち、実質的にはユニキャスト配信である。

クライアント６０は、前記メッセージを示す信号を送信することと並行して、ルータ５０に、記憶部６２に格納された再生位置からの指示された特殊再生用のストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ３１０）。該信号を受信したルータ５０は、マルチキャストサーバ２５に対して同様の信号を送信する（ステップＳ３１１）。

該信号を受信したマルチキャストサーバ２５は、要求された特殊再生用のマルチキャストストリームを作成して、特殊再生用マルチキャストアドレスから配信すると共に、管理データテーブル２２３を更新する（ステップＳ３１２）。クライアント６０における制御部６１は、受信したマルチキャストストリームを再生して表示部６６に表示する。

これにより、マルチキャストで配信されているコンテンツの視聴中に特殊再生が可能となる。加えて、予め、ユニキャストアドレスを取得しているので、シームレスに特殊再生へ移行することが可能である。また、クライアント６０がユニキャスト配信を意識することなく、チャンネル切り替え動作のみで実現可能であり、実用上非常に有利である。

更に、例えば、特殊再生の要求がない場合であってもサーバが利用されないという状態がなくなるので、サーバの利用率の増加を図ることができると共に、サーバの台数を、利用率を考慮して減らすことによりコストの削減及び省スペース化を図ることができる。

（復帰処理動作）
次に、本実施形態に係るコンテンツ配信システム２において、一般的なマルチキャスト配信へ復帰する復帰処理動作を図１８のタイミングチャートを参照して説明する。

図１８において、コンテンツを特殊再生している際に（ステップＳ３１２）、ユーザー７０が、通常再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ４０１）、クライアント６０は、ルータ５０に、通常再生用のストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ４０２）。該信号を受信したルータ５０は、マルチキャストサーバ２５に、同様の信号を送信する（ステップＳ４０３）。

該信号を受信したマルチキャストサーバ２５における制御部２１は、記憶部２２に格納されている管理データテーブル２２３に基づいて、近隣コンテンツが存在するか否かを判定する（ステップＳ４０４）。尚、マルチキャストサーバ２５内に近隣コンテンツが存在しないと判定された場合、制御部２１は、近隣コンテンツは存在しないと判定してもよいし、他のマルチキャストサーバに対して近隣コンテンツが存在するか否かの判定を行ってもよい。

近隣コンテンツが存在すると判定された場合、マルチキャストサーバ２５は、クライアント６０に、近隣コンテンツとの時間差、及び該近隣コンテンツを受信可能なマルチキャストアドレスを示す信号を送信する（ステップＳ４０５）と共に、通常再生用のマルチキャストストリームを作成し、特殊再生用マルチキャストアドレスから配信して、管理データテーブル４２３を更新する（ステップＳ４０６）。ここに、本実施形態に係る「通常再生用のマルチキャストストリーム」は、本発明に係る「通常再生のためのユニキャストストリーム」の一例である。

一方、近隣コンテンツが存在しないと判定された場合、マルチキャストサーバ２５は、典型的には、通常再生用のマルチキャストストリームを作成して特殊再生用マルチキャストアドレスから配信すると共に、管理データテーブル４２３を更新する。

近隣コンテンツが存在すると判定され、時間差及びマルチキャストアドレスを示す信号を受信したクライアント６０における制御部６１は、受信した時間差及びマルチキャストアドレスを記憶部６２に格納すると共に、近隣コンテンツと特殊再生用マルチキャストアドレスから受信しているマルチキャストストリームとの時間差がなくなるように、特殊再生用マルチキャストアドレスから受信しているマルチキャストストリームに対して所定の復帰処理を施す（ステップＳ４０７）。

復帰処理と並行して、クライアント６０は、ルータ５０に、近隣コンテンツのマルチキャストアドレスからストリームを受信するためのマルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ４０８）。該信号を受信したルータ５０における制御部５１は、図９に示す、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂの使用していない位置に、ポート番号及び近隣コンテンツのマルチキャストアドレスに基づくＭＡＣアドレスを格納して、クライアント６０が、近隣コンテンツのマルチキャストアドレスからストリームを受信可能なグループに参加できるようにする（ステップＳ４０９）。

クライアント６０における制御部６１は、近隣コンテンツと特殊再生用マルチキャストアドレスから受信しているマルチキャストストリームとの時間差がなくなったと判定した場合（ステップＳ４１１）、近隣コンテンツのマルチキャストアドレスからのマルチキャストストリームを再生して表示部６６に表示する（ステップＳ４１２）。

クライアント６０は、ルータ５０に、特殊再生用マルチキャストアドレスからストリームを受信可能なグループから離脱するためのマルチキャスト離脱報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ４１３）。該信号を受信したルータ５０における制御部５１は、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂの所定位置５２２から、クライアント６０が使用しているポート５４０ｋの番号等を削除して、特殊再生用マルチキャストアドレスからクライアント６０へのマルチキャストストリームの配信を停止する（ステップＳ４１４）。

これにより、特殊再生後に、再びマルチキャスト配信へ復帰することができる。

＜第３実施形態＞
本発明のコンテンツ配信システムに係る第３実施形態を、図１９及び図２０を参照して説明する。第３実施形態では、コンテンツ配信システムの動作が異なる以外は、第１実施形態の構成と同様である。よって、第３実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図１９及び図２０を参照して説明する。

（切り替え処理動作）
本実施形態に係るコンテンツ配信システムの動作について、図１９のタイミングチャートを用いて説明する。

図１９において、クライアント６０から送信された、ユーザー７０によって選択されたコンテンツを示す信号を受信したメニューサーバ４０は、図７に示したコンテンツ情報テーブル４２１に基づいて、少なくとも、選択されたコンテンツを配信しているマルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス、及びユーザー７０が特殊再生を行う際に使用可能なユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレスを示す信号をルータ５０に送信する（ステップＳ５０１）。該信号を受信したルータ５０は、受信したマルチキャストサーバ２０のマルチキャストアドレス及びユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレスを格納すると共に、クライアント６０に、マルチキャストアドレスを示す信号のみを送信する（ステップＳ５０２）。

次に、クライアント６０は、受信したマルチキャストアドレスを記憶部６２に格納すると共に、ルータ５０に、選択したコンテンツを受信可能なグループに参加するためのマルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を送信する（ステップＳ５０３）。該信号を受信したルータ５０は、クライアント６０が選択したコンテンツを受信可能なグループに参加できるようにする（ステップＳ５０４）。次に、クライアント６０における制御部６１は、受信したマルチキャストストリームを再生して表示部６６に表示する（ステップＳ５０５）。

コンテンツ再生中に、ユーザー７０が特殊再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ５０６）、クライアント６０は、ルータ５０に、指示された特殊再生を示す信号を送信する（ステップＳ５０７）。該信号を受信したルータ５０における制御部５１は、クライアント６０が受信しているマルチキャストストリームの再生位置を記憶部５２に格納する（ステップＳ５０８）。

続いて、制御部５１は、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂから、クライアント６０が使用しているポート５４０ｋの番号等を削除して、クライアント６０へのマルチキャストストリームの配信を停止する（ステップＳ５０９）。

尚、ルータ５０を使用し、クライアント６０と同一のマルチキャストストリームを受信している他のクライアントが存在する場合、ルータ５０は、マルチキャストストリームのアドレスを付け替えて、具体的には例えば、送信先のＩＰアドレスは他のクライアントが参加しているグループ（即ち、クライアント６０が参加していたグループ）のマルチキャストアドレスのまま、送信先のＭＡＣアドレスを他のクライアントのＭＡＣアドレスに付け替えて、他のクライアントへマルチキャストストリームを配信する。一方、他のクライアントが存在しない場合、制御部５１は、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂから、ネットワーク１０が使用しているポート５４１の番号も削除し、グループから離脱する。

ルータ５０は、ステップＳ５０９の処理と並行して、記憶部５２に格納されたユニキャストサーバ３０のユニキャストアドレスに基づいて、ユニキャストサーバ３０に、記憶部５２に格納された再生時間からの指示された特殊再生用のユニキャストストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ５１０）。該信号を受信したユニキャストサーバ３０は、要求された特殊再生用のユニキャストストリームを作成して、ルータ５０に送信すると共に、管理データテーブル３２２を更新する（ステップＳ５１１）。

ルータ５０は、受信したユニキャストストリームのアドレスを付け替えて、具体的には例えば、送信先のＩＰアドレスはクライアント６０が参加しているグループのマルチキャストアドレスのまま、送信先のＭＡＣアドレスをクライアント６０のＭＡＣアドレスに付け替えて、クライアント６０にのみユニキャストストリームを配信する。即ち、ＩＰ層ではマルチキャストストリームとして、ＭＡＣ層ではユニキャストストリームとして配信する。（ステップＳ５１２）。

クライアント６０における制御部６１は、受信したユニキャストストリームを再生して表示部６６に表示する。尚、上述したように、受信したユニキャストストリームは、ＩＰ層においてマルチキャストストリームとなっているので、クライアント６０は、何らの処理をすることなく特殊再生のためのストリームを受信することができる。

これにより、マルチキャストで配信されているコンテンツの視聴中に特殊再生が可能となる。加えて、ルータ５０が、予め、ユニキャストアドレスを取得しているので、シームレスに特殊再生へ移行することが可能である。更に、マルチキャスト配信からユニキャスト配信への移行をルータ５０が行っているので、クライアント６０の負荷を低減することができる。

（復帰処理動作）
次に、本実施形態に係るコンテンツ配信システムにおいて、マルチキャスト配信へ復帰する復帰処理動作を図２０のタイミングチャートを参照して説明する。

図２０において、コンテンツを特殊再生している際に（ステップＳ５１２）、ユーザー７０が、通常再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ６０１）、クライアント６０は、ルータ５０に、通常再生を示す信号を送信する（ステップＳ６０２）。該信号を受信したルータ５０は、ユニキャストサーバ３０に、通常再生用のユニキャストストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ６０３）。該信号を受信したユニキャストサーバ３０は、近隣コンテンツが存在するか否かを判定する（ステップＳ６０４）。

近隣コンテンツが存在すると判定された場合は、ユニキャストサーバ３０は、ルータ５０に近隣コンテンツとの時間差、及び該近隣コンテンツを受信可能なマルチキャストアドレスを示す信号を送信する（ステップＳ６０５）と共に、通常再生用のユニキャストストリームを作成してルータ５０に配信して、管理データテーブル３２２を更新する（ステップＳ６０６）。

一方、近隣コンテンツが存在しないと判定された場合は、典型的には、通常再生用のユニキャストストリームを作成してルータ５０に配信すると共に、管理データテーブル３２２を更新する。

近隣コンテンツが存在すると判定され、時間差及びマルチキャストアドレスを示す信号を受信したルータ５０における制御部５１は、受信した時間差及びマルチキャストアドレスを記憶部５２に格納すると共に、近隣コンテンツとユニキャストストリームとの時間差がなくなるように、ユニキャストストリームに対して所定の復帰処理を施す（ステップＳ６０７）と共に、該復帰処理を施されたユニキャストストリームのアドレスを付け替えて、クライアント６０に送信する（ステップＳ６０８）。

復帰処理と並行して、制御部５１は、近隣コンテンツを受信できるように、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂに、ネットワーク１０との通信に使用しているポート５４１の番号、及び近隣コンテンツのマルチキャストアドレスに基づくＭＡＣアドレスを格納する（ステップＳ６０９）。

制御部５１は、近隣コンテンツとユニキャストストリームとの時間差がなくなったと判定した場合（ステップＳ６１０）、ＭＡＣアドレステーブル５２１におけるマルチキャスト通信用の領域５２１ｂの所定の位置５２２に格納されているＭＡＣアドレスを近隣コンテンツのマルチキャストアドレスに基づくＭＡＣアドレスに置き換えることによって（ステップＳ６１１）、マルチキャストサーバ２０からクライアント６０に、近隣コンテンツが配信されるようになる（ステップＳ６１２）。

次に、ルータ５０は、ユニキャストサーバ３０に、ユニキャストストリームの配信を停止する旨の信号を送信する（ステップＳ６１３）。

これにより、特殊再生後に、再びマルチキャスト配信へ復帰することができ、ユニキャストサーバ３０の負荷を低減することが可能となる。更に、マルチキャスト配信への復帰をルータ５０が行っているので、クライアント６０の負荷を低減することができる。

＜第４実施形態＞
本発明のコンテンツ配信システムに係る第４実施形態を、図２１を参照して説明する。第４実施形態では、復帰処理動作が異なる以外は、第１実施形態の構成と同様である。よって、第４実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図２１を参照して説明する。

（復帰処理動作）
図２１において、コンテンツを特殊再生している際に（ステップＳ１１３）、ユーザー７０が、通常再生の指示を、クライアント６０に行った場合（ステップＳ２０１）、クライアント６０は、ユニキャストサーバ３０に、通常再生用のユニキャストストリームを要求する信号を送信する（ステップＳ２０２）。

該信号を受信したユニキャストサーバ３０は、当該ユニキャストサーバ３０が配信している、１又は複数の同一コンテンツの通常再生用のユニキャストストリームの中に、再生位置の近い（例えば、時間差が数秒程度）ユニキャストストリーム（以下、近隣ユニキャストストリームともいう）が所定数以上存在するか否かを判定する（ステップＳ７０１）。ここで「所定数」は、ユニキャストサーバ及びマルチキャストサーバの能力に応じて設定される値であり、１０程度であることが望ましいが、１であってもよい。

尚、複数のユニキャストサーバが存在する場合、ユニキャストサーバ３０は、複数のユニキャストサーバが夫々配信している、同一コンテンツの通常再生用のユニキャストストリームの中に、近隣ユニキャストストリームが所定数以上存在するか否かを判定してもよい。

所定数以上存在すると判定された場合、ユニキャストサーバ３０は、マルチキャストサーバ２０に、本発明に係る「復帰のためのマルチキャストストリーム」の一例としてのマルチキャストストリームの作成を要求する信号を送信する（ステップＳ７０２）と共に、クライアント６０に、作成されたマルチキャストストリームとの時間差、及び該作成されたマルチキャストストリームを受信可能なマルチキャストアドレスを示す信号を送信する（ステップＳ７０３）。

尚、作成されたマルチキャストストリームの再生位置は、典型的には、複数の近隣ユニキャストストリーム各々の再生位置の平均値であるが、任意の近隣ユニキャストストリームの再生位置と同一であってもよい。

ユニキャストサーバ３０は、ステップＳ７０３の処理と並行して、通常再生用のユニキャストストリームを作成してクライアント６０に配信し、管理データテーブル３２２を更新する（ステップＳ７０４）。

一方、所定数以上存在しないと判定された場合、ユニキャストサーバ３０は、典型的には、通常再生用のユニキャストストリームを作成してクライアント６０に配信すると共に、管理データテーブル３２２を更新する。この場合においても、近隣ユニキャストストリームの数が所定数以上になった際には、ステップＳ７０２以下の処理が行われる。

尚、ユニキャストサーバ３０に、複数のクライアントから、ほぼ同時に、ほぼ同じ再生位置からの通常再生用のユニキャストストリームの要求があった際にも、ステップＳ７０２以下の処理を行うようにしてもよい。

所定数以上存在すると判定され、時間差及びマルチキャストアドレスを示す信号を受信したクライアント６０における制御部６１は、受信した時間差及びマルチキャストアドレスを記憶部６２に格納すると共に、作成されたマルチキャストストリームとユニキャストストリームとの時間差がなくなるように、ユニキャストストリームに対して所定の復帰処理を施す（ステップＳ７０７）。

制御部６１は、復帰処理と並行して、ルータ５０に、作成されたマルチキャストストリームを受信可能なグループに参加するためのマルチキャスト参加報告メッセージを示す信号を、送信する（ステップＳ７０９）。該信号を受信したルータ５０は、クライアント６０が作成されたマルチキャストストリームを受信可能なグループに参加できるようにすることによって（ステップＳ７０９）、マルチキャストサーバ２０からクライアント６０に、近隣コンテンツが配信されるようになる（ステップＳ７１０）。

クライアント６０における制御部６１は、作成されたマルチキャストストリームとユニキャストストリームとの時間差がなくなったと判定した場合（ステップＳ７１１）、作成されたマルチキャストストリームを再生して表示部６６に表示する（ステップＳ７１２）。

次に、クライアント６０は、ユニキャストサーバ３０に、ユニキャストストリームの配信を停止する旨の信号を送信する（ステップＳ７１３）。

これにより、通常再生への復帰を要求された際に、配信されている近隣コンテンツが存在しない場合であっても、新たに近隣コンテンツを作成することによって、マルチキャスト配信へ復帰することができる。

尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うコンテンツ配信システムもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。

Claims (4)

1. 一又は複数のコンテンツを管理するコンテンツ管理手段と、
   前記管理されているコンテンツのマルチキャストストリームを配信するマルチキャスト配信手段と、
   前記管理されているコンテンツのユニキャストストリームを配信するユニキャスト配信手段と、
   前記配信されたマルチキャストストリーム及び前記配信されたユニキャストストリームを受信して再生可能であり、更に、所望コンテンツの配信の要求及び該所望コンテンツが再生されている際における特殊再生の要求を受け付け可能である端末と、
   前記端末と前記コンテンツ管理手段、前記マルチキャスト配信手段、及び前記ユニキャスト配信手段の夫々とを中継するルータと
   を備え、
   前記コンテンツ管理手段は、前記受け付けられた配信の要求に応じて、前記ルータに対し、前記マルチキャスト配信手段を特定する第１情報、及び前記ユニキャスト配信手段を特定する第２情報を送信し、
   前記ルータは、前記送信された第１情報に基づいて、前記端末に対し、前記配信されているマルチキャストストリームのうち前記所望コンテンツに対応するマルチキャストストリームを送信し、
   前記端末は、前記送信されたマルチキャストストリームを受信して再生し、
   前記端末は、前記特殊再生の要求が受け付けられた際に、前記ルータに対し、前記特殊再生を要求し、
   前記ルータは、前記特殊再生を要求された際に、前記配信された前記第２情報に基づいて、前記ユニキャスト配信手段に対し、前記特殊再生を要求し、
   前記ユニキャスト配信手段は、前記特殊再生の要求に応じて、前記ルータに対し、前記所望コンテンツに対応すると共に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームを配信し、
   前記ルータは、前記端末に対し、前記配信された特殊再生のためのユニキャストストリームを送信し、
   前記端末は、前記送信された特殊再生のためのユニキャストストリームを受信して再生する
   ことを特徴とするコンテンツ配信システム。
2. 前記ルータは、前記端末に対し、前記配信された特殊再生のためのユニキャストストリームをマルチキャストストリームとして送信することを特徴とする請求項１に記載のコンテンツ配信システム。
3. 前記ルータは、前記端末に対し、前記送信された第１情報を送信することを特徴とする請求項１に記載のコンテンツ配信システム。
4. 前記端末は、更に、所望コンテンツが特殊再生されている際における通常再生へ復帰の要求を受け付け可能であり、
   前記端末は、前記復帰の要求が受け付けられた際に、前記ルータに対し、前記復帰を要求し、
   前記ルータは、前記復帰を要求された際に、前記配信された前記第２情報に基づいて、前記ユニキャスト配信手段に対し、前記復帰を要求し、
   前記ユニキャスト配信手段は、前記復帰を要求された際に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置に対し、所定期間内の再生位置の復帰のためのマルチキャストストリームが存在するか否かを判定する判定手段を含み、
   前記ユニキャスト配信手段は、前記復帰のためのマルチキャストストリームが存在すると判定された場合に、前記ルータに対し、前記特殊再生のためのユニキャストストリーム及び前記復帰のためのマルチキャストストリーム夫々の再生位置の時間差を送信すると共に、前記特殊再生のためのユニキャストストリームの再生位置からの通常再生のためのユニキャストストリームを配信し、
   前記ルータは、前記端末に対し、前記時間差がなくなるように前記通常再生のためのユニキャストストリームを送信し、
   前記端末は、前記送信された通常再生のためのユニキャストストリームを受信して再生し、
   前記ルータは、前記時間差がなくなったことを条件に、前記端末に対し、前記復帰のためのマルチキャストストリームを送信し、
   前記端末は、前記送信された復帰のためのマルチキャストストリームを受信して再生する
   ことを特徴とする請求項１に記載のコンテンツ配信システム。

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