JP4861111B2 - 打滴点サイズ検出方法 - Google Patents
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Description
このようなインクジェット描画方式を用いた画像描画装置としては、インク液滴を吐出する吐出部(ノズル)を被記録媒体の1辺の全域に対応させてライン状に配置して、被記録媒体を吐出部に直交する方向に搬送することで、被記録媒体の全域に画像を記録するフルラインヘッド型の画像描画装置がある。
フルラインヘッド型の画像描画装置は、吐出部を移動させることなく被記録媒体を搬送することで、被記録媒体の全域に画像を描画することができ、記録速度を高速化することができる。
さらに、前記電子画像を画像処理することにより、各ドットの面積に関する情報を取得するドット面積手段をさらに備えることも記載されている。ドットの面積を検出する方法としては、各ドットの面積自体を測定しなくても、例えば、各ドットの周囲の境界線の長さ等を求めることにしてもよいと記載されている。
また、ドット位置予測手段は、前記画像における第1の方向について輝度の値のヒストグラムを作成すると共に該ヒストグラムの極小点を通る第1の直線を求め、前記第1の方向と直交する第2の方向について輝度の値のヒストグラムを作成すると共に該ヒストグラムの極小点を通る第2の直線を求め、前記第1の直線と前記第2の直線との交点をドットの位置であると予測することも記載されている。
また、前記ドット位置算出手段は、前記ドット位置予測手段によって予測されたドット位置に基づいて、前記画像におけるドットの半径をさらに算出することが記載されている。
さらに、前記理想位置算出手段は、前記ドット位置検出手段によって算出されたドットの位置に基づいてドットを通る直線を近似して算出し、算出された直線の傾きの平均を傾きとする理想直線を算出し、算出された直線の傾きの平均を傾きとする理想直線を算出し、算出された理想直線上をドットの理想位置とすることも記載されている。
ここで、画像のスジ、ムラは、吐出部から吐出されるインク液滴により形成される打滴点のサイズによっても、例えば、着弾したインク液滴のサイズが所望のサイズと異なる場合も生じる。このため、スジ、ムラのない画像を形成するためには、打滴点のサイズも正確に検出する必要がある。
ここで、引用文献1〜3には、各ドットの外縁(外形、縁、境界線)を検出して、打滴点のサイズを算出することは、記載されている。例えば、引用文献3には、輝度を用いてドットの外縁を検出することが記載されている。
このようにドットの外縁を検出することで打滴点のサイズを検出することはできるが、1つのドットの外形を検出して、吐出部により形成される打滴点の大きさを正確に検出するためには、高画質の画像読取装置でドットを読み取り、ドットの外縁を正確に検出する必要があるという問題がある。
また、1つのドットと被記録媒体との境界線、つまりドットの外縁を正確に検出することは、困難であるという問題もある。
このため、効率よく、正確にスジ、ムラを低減させるためには、吐出部から吐出されるインク液滴が着弾する位置(以下「打滴点」ともいう。)の位置ずれを正確に検出する必要がある。
また、特許文献2に記載されている検出方法では、打滴点の間隔を正確に算出するためには、高解像度の画像読取装置でドットを読み取り、ドットの中心位置を算出する必要があるという問題がある。
また、特許文献2に記載されている検出方法では、ドットが被記録媒体上でにじむ等により、隣接したドットと付着してしまうとドットの中心を判別することが困難となり、打滴位置の間隔を正確に算出することができないという問題もある。
また、特許文献3に記載されているドット位置検出装置も、ヒストグラムを直交する2方向に関して調べ、そのヒストグラムの極小点から直線を求め、算出された直線の交点を打滴点の位置とすることで、打滴点の位置を算出しているが、打滴点の間隔を正確に算出するためには、高解像度の画像読取装置でドットを読み取り、ドットの中心位置を算出する必要がある。なお、特許文献3のドット位置検出装置で算出している理想位置と打滴点位置とのずれは、ドットの平均位置とそのずれを算出しているものであり、打滴点の間隔を算出するものではないため、打滴点間隔を算出することはできない。
本発明の他の目的は、上記目的に加え、打滴点の間隔、打滴点位置のずれを正確(高精度)かつ簡単に算出することができる打滴点サイズ検出方法を提供することにある。
また、前記第2画像形成ステップは、前記第1画像が形成された被記録媒体と同じ被記録媒体に前記第2画像を形成すること、つまり、前記第1画像が形成された被記録媒体の他の領域に前記第2画像を形成することが好ましい。
また、前記近似直線を、最小二乗法により算出することが好ましい。
また、前記第1画像形成ステップは、前記被記録媒体に形成する打滴点の列を、前記吐出部の配置位置に応じて、前記吐出部の配列方向に直交する方向において異なる位置に形成することが好ましい。
さらに、前記第1画像形成ステップは、前記複数の吐出部のうち1つおきの前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前記被記録媒体上に前記打滴点の列を形成した後に、残りの前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前記被記録媒体上に打滴点の列を形成することが好ましい。
また、吐出部毎に複数の打滴点から各吐出部の打滴点のそれぞれの端部の近似直線を算出し、この算出した近似直線から打滴点位置を算出することで、打滴点位置を正確(高精度)に検出することができ、打滴点のサイズをより高精度に検出することができる。
また、近似直線から、打滴点間隔も算出することで、打滴点間隔及び打滴点位置のずれも正確、且つ簡単に算出することができる。また、近似直線の算出に複数の打滴点を利用することで、打滴点を低い解像度で画像を読み取った場合でも、打滴点の位置ずれを正確(高精度)に検出することができる。
図1は、デジタルラベル印刷装置100の一例を示す概略構成図であり、図2は、図1に示すデジタルラベル印刷装置100に用いるラベル印刷用被記録媒体の縦断面図であり、図3は、図1に示したデジタルラベル印刷装置100の描画部112を拡大して示す概略斜視図であり、図4(A)は、記録ヘッド136Kの吐出部60の配置パターンを示す正面図であり、図4(B)は、記録ヘッド136Kの1つの吐出部60を示す拡大断面図であり、図5は、インクジェット描画装置100におけるインク供給系及びヘッド周辺部の構成を示す模式図であり、図6(A)は、画像面に凹凸がある被記録媒体の要部を示す断面図であり、図6(B)は、平滑化せずに箔押しされた被記録媒体の要部を示す断面図であり、図6(C)は、平滑化部により凹凸を平滑化して箔押した被記録媒体の要部を示す断面図である。
ここで、箔押し印刷とは、書籍の表紙や背表紙などに金色箔、銀色箔、色箔などの箔を、加熱した凸版により相手部材に押圧して箔を加熱圧着(箔押し)させるもので、ホットスタンプとも言う。
また、本実施形態の被記録媒体Pは、図2に示すように、裏面に粘着剤180aが塗布された粘着シート180を、台紙である剥離紙182上に重ね合わせた2枚構造である。
供給ロール122には、連続紙状のラベル印刷用被記録媒体Pがロール状に巻き取られている。搬送ローラ対124、126、128、130、132は、図示しない搬送モータにより回転駆動され、被記録媒体Pを供給ロール122から繰り出して、描画部112、打滴点検出部114、平滑化部116、箔押し部118、ラベル抜き部120へと順次搬送する。
製品巻取部134は、被記録媒体Pの搬送方向の最下流に配置され、搬送ロール対124、126、128、130、132により搬送され、描画部112、打滴点検出部114、平滑化部116、箔押し部118、ラベル抜き部120を通過した被記録媒体Pを巻き取る。
記録ヘッドユニット135は、記録ヘッド(インクジェットヘッド)136Y,136M,136C,136Kを有し、被記録媒体Pの搬送経路に対向する位置、つまり、インク液滴を吐出する吐出部先端が被記録媒体Pに対向して配置されている。
記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kは、図3に示すように、被記録媒体Pの搬送方向に直交する方向の幅が、搬送する被記録媒体Pの最大幅を越える領域に複数の吐出部(ノズル)が列状に配置されているフルライン型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッドの構造は、インク貯蔵/装填部137との関係と合わせて後ほど詳細に説明する。
また、被記録媒体Pを搬送しつつ、各記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kからそれぞれ色インクを吐出することにより被記録媒体P上にカラー画像を形成することができる。
インク供給タンクとしては、例えば、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示せず)からタンク内にインクを補充する方式や、タンクごと交換するカートリッジ方式を用いることができる。
インク貯蔵/装填部137の各インク供給タンクは、図示しない管路を介して各記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kと連通されており、各記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kにインクを供給する。
図4(A)に示すように記録ヘッド136Kは、複数の吐出部60が一定間隔で列状に配置されている。
ノズル62は、インク液滴を吐出する開口部であり、一端が被記録媒体Pと対向する面に開口し、他端が圧力室63に接続している。
圧力室63は、インク液滴を吐出する方向に垂直な面の平面形状が概略正方形の直方体形状であり、対角線上の両隅部がノズル62と供給口64とに接続されている。
供給口64は、一端が圧力室63と接続し、他端が共通流路65と連通している。
このアクチュエータ66は、個別電極68に駆動電圧を印加することで、加圧板67が変形する。
インクは、共通流路65から共通口64を介して、圧力室63及びノズル62に供給される。
圧力室63及びノズル62にインクが満ちている状態で、個別電極68に駆動電圧が印加されると、加圧板67が変形し、圧力室63が加圧されて、ノズル62からインクが吐出される。このようにアクチュエータ66を駆動させることでノズル62からインク液滴を吐出させることができる。
また、インクが吐出されると、共通流路65から供給口64を通って新しいインクが圧力室63に供給される。
図5は、インクジェット描画装置100におけるインク供給系及びヘッド周辺部の構成を示す模式図である。なお、記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kの各記録ヘッドとインク貯蔵/装填部137との関係は、インクの種類を除いて同様の構成であるので、以下、記録ヘッド136Kとインク貯蔵/装填部137との関係のみを説明し、記録136Y,136M,136Cと、インク貯蔵/装填部137との関係の説明は省略する。
インク供給タンク70と記録ヘッド136Kとを接続する流路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルター72が設けられている。フィルター72のフィルター・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
キャップ74は、電源OFF時や印刷待機時に図示しない昇降機構によって所定の上昇位置まで上昇され、記録ヘッド136Kに密着し、記録ヘッド136Kのノズル面をキャップ74で覆う。
このように、キャップ74により、記録ヘッド136Kのノズル面を覆い、密封状態とすることで、ノズル内のインクが乾燥し、固着すること、及び、インク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなることを防止できる。
記録ヘッド136Kは、描画中又は待機中において、特定のノズル62の使用頻度が低くなり、ある時間以上インクが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなってしまい、ノズル62からインクを吐出できなくなってしまうことがあるが、キャップ74にインクを予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き)することで、ノズル62内の劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)をノズル62内から排出することができる。これにより、ノズル62にインクが目詰まりすることを防止でき、また、ノズル62によって、異なるインク粘度となり、吐出特性が変化することも防止できる。これにより安定してインク液滴を吐出させることができる。
このように、吸引ポンプ77によりインクを吸引することで、例えば、記録ヘッド136K内のインク(圧力室63内)に気泡が混入し、アクチュエータ66を動作させてもノズルからインクを吐出させることができない場合でも、吸引ポンプ77によりインクを吸引することで、圧力室63内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去することができる。つまり、インク液滴を吐出できる状態にすることができる。
なお、吸引ポンプ77による吸引は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出すために行うことが好ましい。
また、吸引ポンプ77による吸引は、圧力室63内のインク全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には叙述したキャップ74へのインク液滴の吐出(予備吐出)を行う態様が好ましい。
なお、該ブレード機構によりインク吐出面の汚れを清掃した際に、該ブレードによってノズル62内に異物が混入することを防止するために予備吐出が行うことが好ましい。
紫外線照射部138は、活性エネルギー照射光源であり、各記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kに対応して、それぞれの記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kの下流側に配置されている。紫外線照射部138としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、UVLED等の種々の紫外線光源を用いることができる。
紫外線照射部138は、各記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kを対向する位置を通過し、画像が形成された被記録媒体Pに紫外線を照射する。つまり、紫外線照射部138は、記録ヘッドから吐出され被記録媒体P上に乗ったインクが直後に硬化するエネルギーを被記録媒体上のインクに与え、被記録媒体P上のインクを硬化させる。
また、紫外線照射部138近傍の各部には、光反射防止の処置(例えば、つや消しの黒色処理)を施すのが好ましい。
塗布ロール144,145は、表面に透明液が付着して(含浸されて)おり、搬送手段110により搬送される被記録媒体Pを挟持する位置に配置されている。塗布ロール144,145は、被記録媒体Pを挟持しつつ、被記録媒体Pの移動に対応して(同期して)回転することで、描画部112を通過し画像が形成された被記録媒体Pの表面(画像が形成されている面)に透明液を塗布する。
平面加圧部材146は、上下方向に移動し、被記録媒体Pと接触して、平滑な表面146aで少なくとも被記録媒体Pの箔供与範囲の表面(画像面)を押圧し、被記録媒体Pの表面に吐出され、画像を形成するインクを平滑にする。
なお、平滑な表面146aは、少なくとも箔供与範囲より大きな面積を有する。
箔供給ロール150と箔巻取ロール152とは、所定間隔離間して配置されている。また、ローラ154とローラ156とは、所定間隔離間して、ローラ154とローラ156を結んだ面が被記録媒体Pの表面と平行となり、かつ、箔供給ロール150と箔巻取ロール152よりも被記録媒体Pに近接した位置に配置されている。また、ローラ154及びローラ156は、被記録媒体Pに非常に近い位置に配置されている。
箔158は、箔供給ロール150から供給され、ローラ154及びローラ156に巻き掛けられた後、箔巻取ロール152に巻き取られるように張架されている。ここで、ローラ154とローラ156との間の箔158は、被記録媒体Pと平行となる。
ホットスタンプ版160は、加熱した状態の凸版部160aを箔158を介して被記録媒体Pと接触させ、押圧することにより、凸版部160aの形状に従って、箔158を被記録媒体P上に加熱圧着する。
搬送バッファを設けることで、平滑化部116と箔押し部118との搬送速度の差によって生じる連続紙状のラベル印刷用被記録媒体Pの弛みを吸収することができ、効率よくラベルを製造することができる。
ニスコーター162は、その表面に紫外線硬化型透明液が付着した(含浸された)一対の塗布ロールを有し、被記録媒体Pを挟持しつつ、被記録媒体Pの移動に対応して(同期して)回転することで、箔押しされた被記録媒体Pの表面(画像が形成されている面)に紫外線硬化型透明液を塗布する。
紫外線照射部164は、被記録媒体Pの搬送方向において、ニスコーター162の下流側に配置されている。紫外線照射部164は、活性エネルギー(本実施形態では、紫外線)を被記録媒体Pに照射して、被記録媒体Pの表面に塗布された紫外線硬化型透明液を硬化させる。
被記録媒体Pの表面に紫外線硬化型透明液を塗布し、硬化することで、被記録媒体Pの画像面に光沢を付与することができ、画像品質を向上することができる。
シリンダカッタ168は、円筒形状のシリンダ168aと、シリンダ168aの円筒面上に巻き付けられ、ラベル状に形成された複数の切抜き刃168bとで構成される。
不要部分が巻き取られた被記録媒体P、つまり、ラベルLのみが剥離紙182に貼付された状態の被記録媒体Pは、製品巻取り部134に巻き取られて製品とされる。
図1に示すように、ロール状に巻かれた供給ロール122から送り出された被記録媒体Pは、搬送ローラ対124,126により、描画部112に搬送される。
つまり、被記録媒体Pは、記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kに対向する位置の通過時に、記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kから被記録媒体Pに向け、インク液滴が吐出され、その後、紫外線照射部138から紫外線が照射され、インクが硬化される。これにより、被記録媒体Pの表面に画像が形成される。
このとき、ダイカッタ166は、上述したように、間欠的に揺動しながらラベルLの形状の切れ目180bを入れるので、切れ目180bを連続して形成することができ、被記録媒体Pに無駄になる部分が発生することはない。
その後、被記録媒体Pの粘着シート180のラベルL以外の不要部分は、剥離紙182から剥離されてカス取り部172によって巻き取られる。ラベルLのみが剥離紙182上に貼付された状態の被記録媒体Pは、製品巻取り部134に巻き取られて製品となる。
以上のようにして、ラベルが作成される。
これにより、被記録媒体Pと箔158との密着度を向上させて良好な箔押し印刷を行うことができる。また、平面加圧部材146により平滑にするので、短時間で平滑化することができ、生産性の向上を図ることができる。
また、図7(A)及び図7(B)に示すように、記録ヘッドユニット135による画像描画時に吐出部から吐出されるインク液滴が他の吐出部から吐出されるインク液滴と異なる方向に吐出されると、後述する吐出部の番号がA5の吐出部60により形成された打滴点のように、インク液滴の打滴点の位置がずれ、つまり、インク液滴の着弾位置がずれ、形成された画像にスジ、ムラが生じる。
デジタルラベル印刷装置100による、スジ、ムラの原因となる打滴点サイズの検出方法及び打滴点の間隔(位置ずれ)の検出方法について説明する。ここで、打滴点サイズの検出方法及び打滴点位置の検出方法は、記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kのいずれでも同様の方法で行うため、以下、代表して記録ヘッド136Kで説明する。
本実施形態では、列状に配置された複数の吐出部を一端から他端までを順にA1、A2、A3・・・、Anと定義したとき(図7及び図8参照)に、A1、A3、A5、・・・と奇数番の吐出部のみから、所定数のインク液滴を吐出させ、吐出部毎の打滴点の列(打滴点列)を形成する。なお、このとき、1つの吐出部から吐出されたインク液滴により形成された打滴点が他の打滴点と接触しない間隔で吐出させる。また、A1の吐出部とA3の吐出部で吐出されたインク液滴の打滴点も互いに接触しない。
奇数番の吐出部から所定数のインク液滴を吐出させた後、同様に、A2、A4、A6、・・・の偶数番の吐出部から所定数のインク液滴を吐出させて、被記録媒体P上に打滴点を形成する。ここで、偶数番の吐出部から所定数のインク液滴を吐出させて形成した打滴点も同様に各打滴点が他の打滴点と接触しない位置に形成されている。
また、吐出部からインクインク液滴を吐出させるタイミング、つまり、被記録媒体上における打滴点の配置パターンは、特に限定されず、種々のパターンとすることができる。
なお、本実施形態では、搬送部110により記録媒体Pを搬送方向、つまり記録ヘッド136Kに直交する方向に搬送しつつ、記録ヘッド136Kの各吐出部からインク液滴を吐出させて記録媒体上に打滴点を形成する。
このようにして、被記録媒体上に画像を描画し、つまり打滴点を形成し、図8に示すように、1枚の被記録媒体P上に、打滴点位置検出用画像である奇数番の吐出部からインク液滴を吐出させて形成した打滴点の集合体GA、及び、偶数番の吐出部からインク液滴を吐出させて形成した打滴点の集合体GBと、打滴点面積算出用画像である全吐出部からインク液滴を吐出させ、打滴点が高密度で配置された集合体GCとを形成する。
つまり、打滴点位置検出用画像は、全吐出部から同時にインク液滴を吐出させることなく、複数の吐出部から選択的にインク液滴を吐出させて形成され、被記録媒体上の吐出部の延在方向(配列方向)に直交する方向において、異なる複数の部分に打滴点の列が形成されている。つまり、被記録媒体に形成する打滴点の列が、吐出部の配置位置に応じて、吐出部の配列方向に直交する方向において異なる位置に形成されている。ここで、吐出部の延在方向とは、複数の吐出部が配置されている方向、つまり、吐出部を結んだ線が延びる方向、言い換えれば、記録ヘッド(インクジェットヘッド)の長手方向であり、本実施形態では、被記録媒体の幅方向となる。
また、打滴点面積検出用画像は、全吐出部から同時にインク液滴を吐出させ、または、所定パターンで全吐出部から均等にインク液滴を吐出させて、打滴点が高密度に配置された打滴点の集合体を形成する。ここで、打滴点面積検出用画像は、打滴点位置検出用画像よりも高密度に打滴点が配置されている。
制御部121の図示しない演算装置は、打滴点検出部114で読み取った打滴点の画像(図9(A)参照)を、図9(B)に示すように、各画素毎に2値化する。つまり、各画素のインク濃度、つまり、読み取った画像の濃度が閾値以上の濃度であるか否かを判断し、閾値以上の濃度の画素は、インク成分ありと判断して、一定より低い濃度の画素はインク成分なしとする。つまり、読み取った各画素をインク成分ありか色成分なしの2つの値のみとする。
ここで、算出する座標の座標軸は、打滴点検出部114の延在方向、つまり、被記録媒体Pの搬送方向に略直交する方向を基準方向(X軸方向)とし、基準方向に直交する方向、つまり、被記録媒体Pの搬送方向に略平行な方向をY軸方向とし、任意の一点を原点とする。なお、この座標軸は、全ての打滴点に共通の座標軸である。
具体的には、図10(A)及び図10(B)に示すように、打滴点の基準方向において一番端の画素(図中左端及び右端)を検出し、検出した画素の座標を打滴点の端部190、190’の座標とする。また、図10(B)に示すように、打滴点の端部の画素として複数個の画素が検出された場合、つまり、基準方向の座標が同一の画素(図10(B)の斜線部の画素)が複数個検出された場合は、この複数個の画素の平均値を端部190’とした。つまり、端部190’の基準方向の座標は、検出された各画素に同一の座標とし、端部190’のY軸方向の座標は、検出された画素のY軸方向の座標の平均値とする。
打滴点を吐出部別、端部別に分類する方法として、図11に示すように、算出された打滴点の端部190、190’の座標を基準として、所定距離da、所定角度2θの範囲Z、Z’で検出された他の端部192、192’を同一の吐出部から吐出されたインク液滴で形成された打滴点、つまり、同一の打滴点の列を構成する隣接する打滴点の同一側の端部として分類する方法がある。本実施形態では、所定角度θは、基準方向に直交する方向(Y軸に平行な方向)を基準とし、範囲Z、Z’は、この基準から両方向にθ傾斜した、中心角2θ、距離の扇形とした。
このように、一方の端部と他方の端部とを分けて打滴点を分類することで、隣接する打滴点の他方の端部、または、同一吐出部により形成された隣接する打滴点の他方の端部を、同一吐出部により形成された打滴点の端部として検出することを防止できる。
また、Y軸方向と、実際の打滴点の列の配列方向(延在方向)とがずれている場合も、好適に隣接する打滴点を検出することができる。
具体的には、吐出部の番号をmとすると、吐出部mにより形成された打滴点の一方の端部の近似直線は、上述した座標軸に基づいて、y=ax+bmと表される。さらに、他方の端部の近似直線は、y=ax+cmと表される。
なお、aは、近似直線の傾きであり、bmは、一方の端部の近似直線の切片であり、cmは、他方の端部の近似直線の切片である。近似直線の傾きaは、全近似直線に共通の傾きとして算出する。従って、近似直線は、全て互いに平行な直線となる。
傾きaと切片bmと切片cmは、以下の式(1)、式(2)、式(3)で算出される。
ここで、画像濃度は、基準方向(X軸方向)に平行な方向の画像濃度である。なお、画像濃度は、Y軸方向の数打滴点分の画像濃度、つまり所定幅の画像濃度、または、Y軸方向における位置が異なる複数の基準方向(X軸方向)に平行な方向のラインを算出することが好ましい。このように複数の打滴点に基づいて基準方向における画像濃度を算出することで、基準方向の画像濃度変化を正確に算出することができる。また、式(5)中のCは、記録媒体と打滴点との関係、さらには、打滴点位置算出用画像と打滴点面積検出用画像との関係に基づいて検出した打滴点面積算出用画像におけるm=1の吐出部の位置である。本実施形態では、Cは、上述した打滴点の位置の検出に用いた座標上における打滴点面積算出用画像上のm=1の吐出部の打滴点のx座標の値である。
次に、図13(B)に示すような予め算出した打滴点サイズと画像濃度との関係を用いて、検出した各打滴点の画像濃度から各打滴点のサイズを算出する。
ここで、本実施形態では、画像濃度と打滴点サイズとの関係の一例を簡単に示したが、各吐出部の打滴点サイズは、各吐出部の打滴点の位置、画像濃度、さらには、隣接する打滴点との間隔、画像濃度の増減等の関係に基づいて検出することが好ましい。
また、打滴点のサイズは、吐出部の打滴点の位置の検出する毎に検出しても、全吐出部の打滴点の位置を検出が完了した後、測定した画像濃度データを用いて、各吐出部の打滴点のサイズを検出してもよい。
各吐出部の打滴点のサイズは以上のようにして算出する。
つまり、吐出部に対応した位置の画像濃度に基づいて、打滴点のサイズを判断すると、図15中、吐出部Aα、吐出部Aβのように打滴点位置がずれている、つまり吐出部から吐出されるインク液滴の着弾位置が所望の位置、例えば設定値とは異なる位置に着弾している場合は、対応する打滴点の正確な濃度で打滴点サイズを検出することができない。
このように、打滴点の位置を考慮して打滴点のサイズを検出することでより正確(高精度)に各打滴点のサイズを検出することができる。
つまり、図16に示すように、算出した各吐出部の打滴点位置に基づいて、画像濃度を解析し、算出した画像濃度を適切な吐出部に割り振ることで、各吐出部の打滴点サイズを正確(高精度)に検出することができる。
画像濃度を40%以上60%以下とすることで、打滴点サイズ(面積)をより画像濃度に反映させることができ、つまり、打滴点サイズによる画像の濃淡の変化をより大きくすることができ、画像濃度の変化に基づいてより正確(高精度)に打滴点サイズを検出することができる。
また、搬送方向に平行な方向における打滴点の位置をずらすことで、吐出部の配置密度が高く、隣接する打滴点が重なる場合でも、打滴点を小さくする等をすることなく、打滴点間隔及び打滴点サイズを算出することができる。
上記式を満足することで、打滴点の間隔を正確に算出することができ、打滴点の位置ずれを正確に算出することができることができる。
例えば、吐出するインク液滴の大きさを調整できる、つまり、打滴点の大きさを調整できる場合は、吐出するインク液滴を小さくして打滴点を小さくすることで、打滴点と隣接する打滴点とを接触させないようにしてもよい。
このように、打滴点と隣接する打滴点を接触させないことで、各打滴点の基準方向の両端を正確に算出することができる。
このように各吐出部の隣接する打滴点を離間させて形成しても、つまり、基準方向に直交する方向において、同じ吐出部により形成された打滴点の間に他の吐出部により形成された打滴点が形成しても、同様に吐出部毎の近似直線を算出することができ、打滴点間隔及び打滴点サイズを算出(検出)することができる。
デジタルラベル印刷装置650は、フルラインヘッド型のインクジェットヘッドにより被記録媒体Pに画像を形成する装置であり、演算装置660は、入力された画像データから被記録媒体に画像を形成するための吐出信号を算出する装置であり、画像読取装置670は、デジタルラベル印刷装置650により被記録媒体Pに形成された画像を読み取る装置である。ここで、吐出信号とは、被記録媒体Pの搬送に応じて、記録ヘッドの複数ある吐出部のうち駆動させる吐出部、吐出部からインク液滴を吐出させるタイミング、吐出させる液滴の量等を制御する信号であり、例えば、ピエゾ型のインクジェットヘッドの場合は、アクチュエータに印加する電圧の高さ、長さ、タイミング等を吐出部毎に制御する信号である。
演算装置660は、入力された画像データから吐出信号を算出し、デジタルラベル印刷装置650に送る。デジタルラベル印刷装置650は、演算装置660で算出された吐出信号に基づいて、被記録媒体Pに画像を形成する。このようにして、打滴点位置検出用画像及び打滴点面積算出用の画像が形成される。なお、打滴点位置検出用画像及び打滴点面積算出用画像は、図8に示すような、1枚の被記録媒体上に、吐出部毎に複数の打滴点を、各打滴点が互いに接触しない位置に形成した画像と、高密度に打滴点を配置した画像である。
演算装置660は、取得した打滴点サイズ情報、好ましくはさらに打滴点の位置ずれ情報に基づいて、補正値を算出する。
その後、演算装置660は、通常の画像データが入力された場合は、算出した補正値を加味しつつ、入力された画像データから吐出信号を算出する。
デジタルラベル印刷装置650は、取得した吐出信号に基づいて、被記録媒体Pに画像を形成する。
このように、打滴点サイズ、好ましくはさらに打滴点の位置ずれを加味して吐出信号を算出し、デジタルラベル印刷装置で画像を描画することで、スジ、ムラのない画像を描画することができる。
また、本実施形態では、デジタルラベル印刷装置を用いたが、デジタルラベル印刷装置をインクジェット描画装置とした場合も同様に上記と同様に各装置を別々の装置とすることができる。
図19(A)は、本実施例に用いた打滴点位置検出用画像及び打滴点面積算出用画像(テストパターン)を示した概略上面図であり、図19(B)は、図19(A)をより詳細に示した概略上面図である。
本実施例では、デジタルラベル印刷装置と、打滴点の位置検出用及び打滴点面積算出用の打滴点が形成された被記録媒体を読み取る画像読取装置とを別々の装置とした。
デジタルラベル印刷装置の記録ヘッドユニットは、42.3μm間隔で打滴点が形成されるように設計された吐出部を2544個有し、UV硬化型(紫外線硬化型)インクを吐出する。また、本実施例では、記録ヘッドユニットのうち、紫外線硬化型のシアンインクを吐出する記録ヘッドのみの打滴点の位置ずれ及び打滴点サイズを検出する。
また、画像読取装置には、解像度4800dpi(測定間隔=5.29μm)の汎用スキャナーを用いた。
さらに、被記録媒体Pには、コート紙(EPSON社製、写真用紙(光沢)、KA4100PSK)を用いた。
具体的には、吐出部を吐出部の番号の基づいて、4k−3、4k−2、4k−1、4k(k=1,2,3,・・・・)の4つのグループに分け、吐出部の番号が4k−3となる吐出部からインク液滴を吐出させ、吐出部毎に70点の打滴点を形成し、その後、吐出部の番号が4k−2となる吐出部からインク液滴と吐出させ、吐出部毎に70点の打滴点を形成し、その後、同様に、吐出部の番号が4k−1の吐出部、吐出部の番号が4kの吐出部についても、吐出部毎に70点の打滴点を形成して、打滴点位置検出用画像を形成する。
つまり、図19(A)及び図19(B)に示すように、被記録媒体P上には、被記録媒体Pの幅方向における打滴点の間隔が169.2μmとなり、さらに、被記録媒体Pの搬送方向に平行な方向における打滴点の間隔も169.2μmとなる打滴点の格子が、吐出部の4つのグループに対応して、4つ(G1,G2,G3,G4)形成される。また、この4つの格子は、被記録媒体Pの幅方向において、隣接する格子と42.3μmずつずれた位置に形成される。
さらに、吐出部から一定パターンでインク液滴を吐出させ、打滴点が市松模様状に高密度に配置された画像(G5)を形成して、打滴点面積検出用画像を形成する。
なお、打滴点サイズの算出方法及び打滴点の間隔(位置ずれ)の算出方法は、上述したように、読み取った打滴点位置検出用画像の各打滴点の両端の座標を算出し、打滴点を各吐出部毎に分類し、吐出部に対応する打滴点の一方の端部を結んだ近似直線と他方の端部を結んだ近似直線を算出し、算出した近似直線から打滴点位置と打滴点間隔を算出する。
さらに、読み取った打滴点面積算出用画像の画像濃度と検出した打滴点位置とに基づいて打滴点サイズを検出する。
図20(A)に打滴点サイズの算出結果を、図20(B)に打滴点間隔の算出結果を示す。
図20(A)に示すように、打滴点サイズと所望の打滴点サイズとのずれも正確に検出することができることがわかる。また、図20(B)に示すように、各打滴点の間隔と設計値とのずれを正確に検出することができることがわかる。
図21に示すデジタルラベル印刷装置101は、バッファの位置を除いて他の構成は、図1に示すデジタルラベル印刷装置100と同じ構成のものである。従って、両者で同一の構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下に、デジタルラベル印刷装置101に特有の点を重点的に説明する。
図21に示すデジタルラベル印刷装置101は、描画部112と平滑化部116との間バッファが配置されている。このように、搬送バッファの位置は特に限定されず、種々のいちとすることができる。
インクジェット描画装置710は、基本的に、被記録媒体Pを供給する供給部712と、供給部712から供給された被記録媒体Pを平面性を保持しながら、搬送する搬送部714と、搬送部714に対向して配置され、被記録媒体Pに画像を描画する記録ヘッドユニット750及び記録ヘッドユニット750に供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部752等を有する描画部716と、画像が描画された被記録媒体Pを加熱・加圧する加熱加圧部718と、画像が描画された被記録媒体Pを外部に排出する排出部720と、描画部716により被記録媒体Pに記録された画像を読み取る打滴点検出部724と、これらを制御する制御部722とを有する。
マガジン730は、ロール状の被記録媒体Pが収納されている。画像描画時には、被記録媒体Pがマガジン730から加熱ドラム732に供給される。
加熱ドラム732は、被記録媒体Pの搬送経路において、マガジン730の下流側に配置され、マガジン730から送り出された被記録媒体Pを、マガジン730に収納されていた方向と逆の方向に曲げた状態で加熱する。
被記録媒体Pを加熱ドラム732により加熱することで、マガジン730に収納されている間に被記録媒体Pについた巻きクセを除去する。つまり、加熱ドラム732は、被記録媒体Pのデカール処理を行う。
このとき、被記録媒体Pが、印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御することが好ましい。
カッタ734は、加熱ドラム732を通過して供給された被記録媒体Pを所望のサイズにカットする。
ベルト738は、被記録媒体Pの幅よりも広い幅寸法を有する無端状のベルトであり、ローラ737aとローラ737bとで張架されている。また、ベルト738は、ベルト面に多数の吸引孔(不図示)が形成されている。
また、吸着ベルト搬送部736の少なくとも画像描画(印字)位置、つまり、描画部716の後述する記録ヘッドユニット750のノズル面、及び、画像検出位置、つまり、後述する打滴点検出部724のセンサ面に対向する部分は、ノズル面及びセンサ面に対して水平(フラット)に保持されている。
ベルト738が巻かれているローラ737a、737bの少なくとも一方は、図示しないモータに接続されており、モータの動力がローラ737a、737bの少なくとも一方を介してベルト738に伝達されることにより、ベルト738は図22上の時計回り方向に駆動され、ベルト738上に保持された被記録媒体Pは図22の左から右へと搬送される。
被記録媒体Pをベルトに吸着させることで、被記録媒体Pを安定して保持することができる。
ベルト清掃部742は、縁無しプリント等を行うことによりベルト738上に付着したインクを除去する。ベルト清掃部742としては、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
加熱ファン744は、描画前の被記録媒体Pに加熱空気を吹き付け、被記録媒体Pを加熱する。描画直前に被記録媒体Pを加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
記録ヘッド750K,750C,750M,750Yは、それぞれ、吐出部から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)色のインクを吐出するピエゾ型のインクジェットヘッドであり、ベルト738の被記録媒体Pが載置される面に対向して、加熱ファン744よりの被記録媒体Pの搬送方向下流側に、加熱ファン744に近い順に、記録ヘッド750K,750C,750M,750Yの順で配置されている。
また、記録ヘッド750K,750C,750M,750Yは、図23に示すように、被記録媒体Pの搬送方向に直交する方向の幅が、搬送する被記録媒体Pの最大幅を越える領域に複数の吐出部(ノズル)が列状に配置されているフルライン型のインクジェットヘッドである。記録ヘッド750K,750C,750M,750Yの吐出部周辺の構成は、上述した記録ヘッド136Y,136M,136C,136Kと同様であるので詳細な説明は省略する。
また、被記録媒体Pを搬送しつつ、各記録ヘッド750K,750C,750M,750Yからそれぞれ色インクを吐出することにより被記録媒体P上にカラー画像を形成することができる。
また、記録ヘッドユニットをK(黒)インクを吐出する記録ヘッドのみ、つまり、単色の記録ヘッドユニットとし、単色の画像を描画する画像描画装置として用いることもできる。
インク供給タンクとしては、例えば、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示せず)からタンク内にインクを補充する方式や、タンクごと交換するカートリッジ方式を用いることができる。
インク貯蔵/装填部752の各インク供給タンクは、図示しない管路を介して各記録ヘッド750K,750C,750M,750Yと連通されており、各記録ヘッド750K,750C,750M,750Yにインクを供給する。
また、使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式を用いることが好ましい。また、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
後乾燥部746は、被記録媒体Pの搬送経路において、記録ヘッドユニット750の下流側でかつ、ベルト738に対向する位置に配置されている。後乾燥部746は、加熱ファン等であり、被記録媒体Pの画像面に熱風を吹き付け、描画された画像を乾燥させる。
ここで、後乾燥部746には、加熱ファンを用い、熱風を吹き付けることが好ましい。
加熱ファンにより、被記録媒体上の画像部のインクを乾燥させることで、画像部に接触することなく乾燥させることができる。これにより、被記録媒体Pに描画された画像に画像欠陥、画像汚れが生じることを防止できる。
加圧ローラ対754は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、吸着ベルト搬送部736で搬送されきた被記録媒体Pの画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ754で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
カッタ756は、固定刃756Aと丸刃756Bとから構成され、被記録媒体Pに通常の画像と位置ずれ検出用の画像を形成した場合に、通常の画像部分と位置ずれ検出用の画像部分とを切り離す。
ここで、本実施形態では、被記録媒体Pに記録された画像により、図示しない選別手段が被記録媒体Pを排出する排出部を切換、第1排出部758Aには、通常の画像が描画された被記録媒体が排出され、第2排出部758Bには、位置ずれ検出に用いた画像が描画された被記録媒体や、不要な被記録媒体が排出される。
制御部722は、通信インターフェース780、システムコントローラ782、画像メモリ784、モータドライバ786、ヒータードライバ788、プリント制御部790、画像バッファメモリ792、ヘッドドライバ794等を備え、上述したように、供給部712、搬送部714、描画部716、加熱・加圧部718、排出部720、打滴点検出部724による被記録媒体Pの搬送、加熱、描画、打滴点サイズ検出等を制御する。
ホストコンピューター796から送出された画像データは通信インターフェース780を介してインクジェット描画装置710に取り込まれ、システムコントローラ782を通じて、画像メモリ784に記憶される。
ヒータードライバ788は、システムコントローラ782からの指示にしたがって後乾燥部746等のヒーター799を駆動するドライバである。
供給部712のマガジン730から供給された被記録媒体Pは、加熱ドラム732でデカール処理され、平坦化される。その後、カッタ734で所定長さに切断された後、搬送部714に供給される。
搬送部714に供給された被記録媒体Pは、吸着ベルト搬送部736のベルト738上に載置され、ベルト738の回転と共に搬送される。
吸着ベルト搬送部736により搬送される被記録媒体Pは、加熱ファン744に対向する位置を通過して、所定温度に加熱され、その後、記録ヘッドユニット750に対向する位置を通過し、その表面に各記録ヘッドにより、K、C、M、Yの順でインク液滴が吐出され、被記録媒体P上に画像が形成される。なお、被記録媒体Pが記録ヘッドユニット750と対向する位置を通過する時は、吸着チャンバー739により吸引されており、被記録媒体Pと記録ヘッドユニット750との距離は一定となる。
記録ヘッドユニット750で画像が形成された被記録媒体Pは、さらに、ベルト738により搬送され、後乾燥部746に対向する位置を通過して、インクで形成された画像部が乾燥され、加圧ローラ754で定着されたのち第1排出部758Aから排出される。
これに対して、インクジェット描画装置710においても、打滴点検出部724を用い、上述したデジタルラベル印刷装置100と同様の方法で打滴点サイズを検出することで、正確、且つ簡単に打滴点のサイズを検出すること、さらには、打滴点位置ずれを検出することができ、検出した打滴点サイズ、打滴点位置ずれに基づいての補正を行うことで、スジ、ムラのない高画質な画像を形成することができる。
なお、打滴点のサイズの検出方法及び打滴点の位置ずれの検出方法、つまり、検出用の画像の形成方法、打滴点の検出方法、打滴点位置の検出方法、打滴点サイズの算出方法、打滴点間隔の算出方法は、本実施形態のインクジェット描画装置の場合も上述したデジタルラベル印刷装置の場合と同様の方法であるのでその説明は省略する。
インク組成物において、硬化時の熱収縮が少ない材料を選択した場合、硬化したインク組成物と被記録媒体との密着性に優れるため、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいフィルム、例えば、熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムなどにおいても、高精細な画像を形成しうるという利点を有する。
ここで、本発明で言う「活性エネルギー」とは、その照射によりインク及び透明液中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広く、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。従って、活性エネルギー硬化型インクおよび活性エネルギー硬化型透明液としては、紫外線を照射することにより硬化可能なインク及び透明液であることが好ましい。
特に、本発明に用いるインクジェット記録装置では、活性エネルギー照射が、発光波長ピークが390〜420nmであり、かつ、前記被被記録媒体表面での最高照度が10〜1,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。
更に、本発明を用いるインクジェット描画装置では、インクを一定温度に加温するとともに、インクの被記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を、0.01〜0.5秒とすることが望ましく、好ましくは0.02〜0.3秒、更に好ましくは0.03〜0.15秒である。このようにインクの被記録媒体への着弾から活性エネルギーの照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾したインクが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。
本発明に好適にも用いることができる活性エネルギーの照射により硬化可能なインクとしては、例えば、カチオン重合系インク組成物、ラジカル重合系インク組成物、水性インク組成物等が挙げられる。これら組成物について以下詳細に説明する。
カチオン重合系インク組成物は、(a)カチオン重合性化合物と、(b)活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物、(c)着色剤を含有する。所望により、更に紫外線吸収剤、増感剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、界面活性剤等を含有してもよい。
以下、カチオン重合系インク組成物に用いられる各構成成分について順次説明する。
活性エネルギー硬化型インクに用いられる(a)カチオン重合性化合物は、後述する(b)活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物から発生する酸により重合反応を生起し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性モノマーとして知られる各種公知のカチオン重合性のモノマーを使用することができる。カチオン重合性モノマーとしては、例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、同2001−40068、同2001−55507、同2001−310938、同2001−310937、同2001−220526などの各公報に記載されている、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルが挙げられ、例えば、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
活性エネルギー硬化型インクに好適に用いることができる単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
具体的には、単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
また、オキセタン環を有する化合物としては、その構造内にオキセタン環を1〜4個有する化合物を用いることが好ましい。このような化合物を使用することで、インク組成物の粘度をハンドリング性の良好な範囲に維持することが容易となり、また、硬化後のインク組成物と被被記録媒体との高い密着性を得ることができる。
本発明で使用するオキセタン化合物の中でも、インクの粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1個有する化合物を使用することが好ましい。
インク中の(a)カチオン重合性化合物の含有量は、組成物の全固形分に対し、10〜95質量%が適当であり、好ましくは30〜90質量%、更に好ましくは50〜85質量%の範囲である。
本発明に用いることができる活性エネルギー硬化型インクは、活性エネルギーの照射により酸を発生する化合物(以下、適宜、「光酸発生剤」と称する。)を含有する。
本発明に用いうる光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、或いはマイクロレジスト等に使用されている光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどの照射により酸を発生する化合物を適宜選択して使用することができる。
インク組成物中の(b)光酸発生剤の含有量は、インク組成物の全固形分換算で、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
活性エネルギー硬化型インクは、着色剤を添加することで、可視画像を形成することができる。例えば、平版印刷版の画像部領域を形成する場合などには、必ずしも添加する必要はないが、得られた平版印刷版の検版性の観点からは着色剤を用いることも好ましい。
ここで用いることのできる着色剤には、特に制限はなく、用途に応じて公知の種々の色材、(顔料、染料)を適宜選択して用いることができる。例えば、耐候性に優れた画像を形成する場合には、顔料が好ましい。染料としては、水溶性染料及び油溶性染料のいずれも使用できるが、油溶性染料が好ましい。
活性エネルギー硬化型インクに好ましく使用される顔料について述べる。
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料、又は顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、Zeneca社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。
顔料粒子の平均粒径を上記好ましい範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。
活性エネルギー硬化型インクに用いる染料は、油溶性のものが好ましい。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下であるものを意味し、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂、水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
油溶化基としては、長鎖、分岐アルキル基、長鎖、分岐アルコキシ基、長鎖、分岐アルキルチオ基、長鎖、分岐アルキルスルホニル基、長鎖、分岐アシルオキシ基、長鎖、分岐アルコキシカルボニル基、長鎖、分岐アシル基、長鎖、分岐アシルアミノ基長鎖、分岐アルキルスルホニルアミノ基、長鎖、分岐アルキルアミノスルホニル基及びこれら長鎖、分岐置換基を含むアリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミノカルボニル基、アリールアミノスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
また、カルボン酸、スルホン酸を有する水溶性染料に対して、長鎖、分岐アルコール、アミン、フェノール、アニリン誘導体を用いて油溶化基であるアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基、アリールアミノスルホニル基に変換することにより染料を得てもよい。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料として、酸化電位が1.0V(vsSCE)以上であるものが好ましく用いられる。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vsSCE)以上のものがより好ましく、1.15V(vsSCE)以上のものが特に好ましい。
特に好ましい染料は、特開2004−250483号公報の段落番号[0034]に記載されている一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される染料であり、具体例として特開2004−250483号公報の段落番号[0060]から[0071]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0084]から[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号公報の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号公報の段落番号[0198]から[0201]に記載の化合物が挙げられる。尚、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
活性エネルギー硬化型インクには、前記の必須成分に加え、目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。これらの任意成分について説明する。
活性エネルギー硬化型インクにおいては、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.5〜15質量%程度である。
活性エネルギー硬化型インクには、光酸発生剤の酸発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、必要に応じ、増感剤を添加してもよい。増感剤としては、光酸発生剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものであれば、何れでもよい。好ましくは、アントラセン、9,10−ジアルコキシアントラセン、ピレン、ペリレンなどの芳香族多縮環化合物、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーケトンなどの芳香族ケトン化合物、フェノチアジン、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物が挙げられる。添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、光酸発生剤に対し0.01〜1モル%、好ましくは0.1〜0.5モル%で使用される。
インクの安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−267047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.1〜8質量%程度である。
活性エネルギー硬化型インクには、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
添加量は目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、固形分換算で0.1〜8質量%程度である。
活性エネルギー硬化型インクには、射出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
活性エネルギー硬化型インクには、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインク組成物全体に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。
活性エネルギー硬化型インクには、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
活性エネルギー硬化型インクには、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
活性エネルギー硬化型インクは、射出性を考慮し、射出時の温度において、インク粘度が20mPa・s以下であることが好ましく、更に好ましくは10mPa・s以下であり、上記範囲になるように適宜組成比を調整し決定することが好ましい。
ラジカル重合系インク組成物は、(d)ラジカル重合性化合物と(e)重合開始剤、(f)着色剤を含有する。所望により、更に、増感色素、共増感剤等を含有してもよい。
以下、ラジカル重合系インク組成物に用いられる各構成成分について順次説明する。
ラジカル重合性化合物としては、例えば、以下に挙げるような付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物が含まれる。
活性エネルギー硬化型インクに用い得る付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、上記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等があげられる。
また、特開昭51−37193号に記載されているようなウレタンアクリレー卜類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートをあげることができる。さらに日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ぺージ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。本発明において、これらのモノマーはプレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態で使用しうる。
次に、ラジカル重合系インク組成物に使用される光重合開始剤について説明する。
本発明における光重合開始剤は光の作用、または、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカル、酸および塩基のうちの少なくともいずれか1種を生成する化合物である。
カチオン重合系インク組成物に記載した(c)着色剤と同じものを利用することができる。
活性エネルギー硬化型インクには、前記の必須成分に加え、目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。これらの任意成分について説明する。
〔増感色素〕
本発明においては、光重合開始剤の感度を向上させる目的で、増感色素を添加しても良い。好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
さらに、活性エネルギー硬化型インクには、感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知の化合物を共増感剤として加えても良い。
この他に、必要に応じて公知の化合物を用いることができ、例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等を適宜選択して用いることができる。また、ポリオレフィンやPET等の被被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーを含有させることも好ましい。具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
水性インク組成物は、重合性化合物と活性エネルギーの作用によってラジカルを生成する水溶性光重合開始剤を含有する。所望により、更に、色材、等を含有してもよい。
水性インク組成物に含まれる重合性化合物としては、公知の水性インク組成物に含まれる重合性化合物を用いることができる。
水性インク組成物は、硬化速度、密着性、柔軟性などのエンドユーザー特性を考慮した処方を最適化するために、反応性材料を加えることができる。このような反応性材料としては、(メタ)クリレート(即ち、アクリレート及び/又はメタクリレート)モノマー及びオリゴマー、エポキサイド並びにオキセタンなどが用いられる。
アクリレートモノマーの例としては、フェノキシエチルアクリレート、オクチルデシルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(例えば、テトラエチレングリコールジアクリレート)、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリ(プロピレングリコール)トリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビス(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、エトキシ化又はプロポキシ化グリコール及びポリオールのアクリレート(例えば、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート)、及びこれらの混合物が挙げられる。
アクリレートオリゴマーの例としては、エトキシ化ポリエチレングリコール、エトキシ化トリメチロールプロパンアクリレート及びポリエーテルアクリレート及びそのエトキシ化物、及びウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。
メタクリレートの例としては、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
オリゴマーの添加量は、インク全重量に対して1〜80重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
活性エネルギー硬化型インクに用いることができる重合開始剤について説明する。一例としては、例えば、波長400nm前後までの光重合開始剤が挙げられる。このような光重合開始剤としては、例えば、長波長領域に官能性、即ち、紫外線を受けてラジカルを生成する感受性を持つ物質である下記一般式で表される光重合開始剤(以下、TX系と略称する)が挙げられ、本発明においては、これらの中から適宜に選択して使用することが特に好ましい。
上述した水溶性重合性化合物は、上記したような色材を含有させることなく、透明な水性インクの形態とすることで、クリアインクとすることができる。特に、インクジェット記録特性を有するように調製すれば、水性光硬化型のインクジェット記録用のクリアインクが得られる。かかるインクを用いれば、色材を含有していないので、クリアな皮膜を得ることができる。色材を含有しないクリアインクの用途としては、画像印刷への適性を被記録材に付与するためのアンダーコート用としたり、或いは、通常のインクで形成した画像の表面保護、更なる装飾や光沢付与等を目的としたオーバーコート用としての用途等が挙げられる。クリアインクには、これらの用途に応じて、着色を目的としない無色の顔料や微粒子等を分散して含有させることもできる。これらを添加することによって、アンダーコート、オーバーコートいずれにおいても、印刷物の画質、堅牢性、施工性(ハンドリング性)等の諸特性を向上させることができる。
上述した水溶性重合性化合物を色材を含有するインクに利用する場合には、含有させた色材の吸収特性に合わせて、インク中における重合開始剤と重合性物質の濃度を調節することが好ましい。前記したように、配合量としては、水或いは溶剤の量を、質量基準で、40%〜90%の範囲、好ましくは60%〜75%の範囲とする。更に、インク中における重合性化合物の含有量は、インク全量に対して、質量基準で1%〜30%の範囲、好ましくは、5%〜20%の範囲とする。重合開始剤は、重合性化合物の含有量に依存するが、概ね、インク全量に対して、質量基準で0.1〜7%、好ましくは、0.3〜5%の範囲である。
61 インク室ユニット
62 ノズル
63 圧力室
64 供給口
65 共通流路
66 アクチュエータ
67 加圧板
68 個別電極
70 インク供給タンク
72 フィルタ
74 キャップ
76 クリーニングブレード
77 吸引ポンプ
78 回収タンク
80 通信インターフェース
82 システムコントローラ
84 画像メモリ
86 モータドライバ
88 ヒートドライバ
90 プリント制御部
92 画像バッファメモリ
94 ヘッドドライバ
96 ホストコンピュータ
98 モータ
99 ヒータ
100 デジタルラベル印刷装置
110、714 搬送部
112、716 描画部
114、724 打滴点検出部
116 平滑化部
118 箔押し部
120 ラベル抜き部
121、722 制御部
122 供給ロール
124、126、128、130、132 搬送ローラ対
134 製品巻取部
135、750 記録ヘッドユニット
136C、136M、136Y、136K、750K、750C、750M、750Y 記録ヘッド(インクジェットヘッド)
137、752 インク貯蔵/装填部
138 紫外線照射部
142 ニスコーター
144、145 塗布ローラ
146 平面加圧部材
148 紫外線照射部
150 箔供給ロール
152 箔巻取ロール
154、156、737a、737b ローラ
158 箔
160 ホットスタンプ版
162 ニスコーター
164 紫外線照射部
166 ダイカッタ
168 シリンダカッタ
170 受けローラ
172 カス取り部
710 インクジェット描画装置
712 供給部
718 加熱・加圧部
720 排出部
730 マガジン
732 加熱ドラム
734、756 カッター
734a、756a 固定刃
734b、756b 丸刃
736 吸着ベルト搬送部
738 ベルト
739 吸着チャンバー
740 ファン
742 ベルト清掃部
744 加熱ファン
746 後乾燥部
754 加圧ローラ
758 排出部
P 被記録媒体
Claims (10)
- インク滴を吐出する複数の吐出部が列状に配列された記録ヘッドの各吐出部から吐出され、被記録媒体上に着弾するインク液滴の打滴点のサイズを検出する打滴点サイズ検出方法であって、
前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前記被記録媒体上に打滴点が形成された第1画像を形成する第1画像形成ステップと、
前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前記被記録媒体上に打滴点が形成された第2画像を形成する第2画像形成ステップと、
前記第1画像を読み取り、読み取った前記第1画像から前記各吐出部により形成される打滴点位置を検出する打滴点位置検出ステップと、
前記第2画像を読み取り、読み取った前記第2画像の画像濃度情報と前記打滴点位置とに基づいて、予め算出した打滴点のサイズと画像濃度との関係を用いて、各吐出部の打滴点のサイズを検出する打滴点サイズ検出ステップと、
を有することを特徴する打滴点サイズ検出方法。 - 前記第2画像形成ステップは、画像面積率が40%以上60%以下の第2画像を形成する請求項1に記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第2画像形成ステップは、前記第1画像が形成された被記録媒体と同じ被記録媒体に前記第2画像を形成する請求項1または2に記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第1画像形成ステップは、前記打滴点を、前記被記録媒体の幅方向及び前記幅方向に直交する方向に隣接する打滴点と接触しない大きさで形成する請求項1〜3のいずれかに記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第1画像形成ステップは、打滴点を、前記被記録媒体の幅方向及び前記幅方向に直交する方向に隣接する打滴点と非接触となる位置に形成する請求項1〜4のいずれかに記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第1画像形成ステップは、前記吐出部から複数のインク液滴を吐出させ、各吐出部毎に複数の打滴点を形成し、
前記打滴点位置検出ステップは、
1つの前記吐出部により形成された複数の打滴点が配列されている方向と略平行な方向に直交する方向を基準方向として、前記第1画像を読取画像として読み取る画像読取ステップと、
前記読取画像を画像処理することにより、前記読取画像の各々の前記打滴点の前記基準方向における一方の端部位置と他方の端部位置とを打滴点位置情報として算出する打滴点位置情報算出ステップと、
その打滴点位置情報をそれぞれの打滴点を吐出した吐出部毎に打滴点位置分類情報として分類する打滴点位置情報分類ステップと、
前記打滴点位置分類情報に基づいて、1つの吐出部から吐出された複数の打滴点の一方の端部位置をそれぞれ結んだ近似直線と他方の端部位置をそれぞれ結んだ近似直線を前記吐出部毎に、前記近似直線の傾きを共通として算出する近似直線演算ステップと、
前記吐出部毎に算出した一方の端部位置の前記近似直線と他方の端部位置の前記近似直線から吐出部の打滴点の位置を算出する打滴点位置算出ステップとを有する請求項1〜5のいずれかに記載の打滴点サイズ検出方法。 - 前記打滴点位置検出ステップは、
さらに、前記吐出部毎に算出した一方の端部位置の前記近似直線と他方の端部位置の前記近似直線から吐出部の打滴点と他の吐出部の打滴点との間隔を算出する打滴点間隔算出ステップを有する請求項6に記載の打滴点サイズ検出方法。 - 前記近似直線を、最小二乗法により算出する請求項6または7に記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第1画像形成ステップは、前記被記録媒体に形成する打滴点の列を、前記吐出部の配置位置に応じて、前記吐出部の配列方向に直交する方向において異なる位置に形成する請求項6〜8のいずれかに記載の打滴点サイズ検出方法。
- 前記第1画像形成ステップは、前記複数の吐出部のうち1つおきの前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前記被記録媒体上に前記打滴点の列を形成した後に、残りの前記吐出部からインク液滴を吐出させ、前期被記録媒体上に打滴点の列を形成する請求項9に記載の打滴点サイズ検出方法。
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