JP4859538B2 - ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ステンレス鋼板の製造方法に関し、具体的には、ステンレス鋼の熱延板を電解砥粒減面処理した後に、冷間圧延する工程を含む、ステンレス鋼板の製造方法に関する。
一般的に、ステンレス鋼板は、溶解→鋳造→熱間圧延処理→熱延板焼鈍→ショットブラスト(Shot Blat)→酸洗→Coil Grinding→冷間圧延の処理を経て得られた鋼板を、冷延板焼鈍と酸洗、または、光輝焼鈍を行って製造されている(特開平7−286215号公報(特許文献1))。
このような製造工程において、酸洗処理は、熱間圧延によってステンレス鋼板の表面に生じる酸化スケールを除去するために行われている。
しかし、酸洗処理された鋼板の表面は、熱間圧延処理等に起因する表面欠陥等によって、粗い状態となってしまう。
そこで、粗い状態の表面を滑らかな状態にするため、または存在する表面欠陥を除去するために、Coil Grinding処理(CG処理)の後に冷間圧延が行われることもある。
しかし、CG処理を用いると、CG処理で付与されたベルト目は冷間圧延後にも残りやすいため、ステンレス鋼板の最終的な品質に影響を与えかねない。
特開平7−286215号公報
上記の状況の下、例えば、表面が滑らかで光沢のあるステンレス鋼材の提供が求められている。
本発明者等は、ステンレス鋼の熱延板を、電解作用を有する電極と擦過作用を有する砥石等(フレキシブル砥粒ユニットを含む)とを併用する電解砥粒減面処理を行うことによって、表面が滑らかで光沢のあるステンレス鋼板を製造できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
本発明は以下のようなステンレス鋼板の製造方法等を提供する。
[1] ステンレス鋼の熱延板を電解砥粒減面処理した後に冷間圧延する工程を含む、ステンレス鋼板の製造方法。
[2] 電解砥粒減面処理されるステンレス鋼の熱延板が焼鈍された熱延板である、[1に記載のステンレス鋼板の製造方法。
[3] 電解砥粒減面処理の前に、ステンレス鋼をショットブラスト処理またはスケールブレーキング処理する、[1]または[2]に記載のステンレス鋼板の製造方法。
[4] 電解砥粒減面処理の前に熱延板酸洗処理を行う、[1]〜[3]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[5] 冷間圧延後に、冷延板焼鈍と酸洗処理、または光輝焼鈍を行う、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 電解砥粒減面処理が、ヘッド台座と回転軸とを有し、ヘッド台座の下面に電極部および砥石部がそれぞれ2以上配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドを用いた電解砥粒減面処理であって、電極部とステンレス鋼との間に電解液を流しながら、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[7] 電解砥粒減面処理が、ヘッド台座と回転軸とを有し、ヘッド台座の下面に電極部、砥石部およびフレキシブル砥粒ユニット部がそれぞれ2以上配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドを用いた電解砥粒減面処理であって、
電極部とステンレス鋼との間に電解液を流しながら、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、
[1]〜[6]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[8] 電解砥粒減面処理が、ローラーの曲面に電極部および砥石部が配置されている電解砥粒減面用ローラーを用いた電解砥粒減面処理であって、電極部とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[9] 電解砥粒減面処理が、ローラーの曲面に電極部、砥石部およびフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用ローラーを用いた電解砥粒減面処理であって、電極部とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[10] 電解砥粒減面処理が、回転砥石または回転砥粒ベルトによるステンレス鋼の擦過後に、電極とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で電極に電圧を印加する工程を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[11] 電解砥粒減面処理が、回転フレキシブル砥粒ユニットまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルトによるステンレス鋼の擦過後に、電極とステンレス鋼との間に電解液を流しながら電極に電圧を印加する工程とを含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[12] ディフレクターローラーとガイドローラーとを用いてステンレス鋼に張力を加えた状態で、ステンレス鋼をガイドローラー上で電解減面処理する、[10]または[11]に記載の製造方法。
[13] ステンレス鋼の擦過が電解液に浸漬した状態で行われる、[10]〜[12]のいずれかに記載の製造方法。
[14] 電極部とステンレス鋼との間を流れる電流の電流密度が5〜40A/cm2である、[1]〜[13]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
[15] 電極部とステンレス鋼との間を流れる電解液の流速が5〜10m/秒である、[1]〜[14]のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
本発明の好ましい態様に係るステンレス鋼板の製造方法は、例えば、表面が滑らかで光沢のあるステンレス鋼材を提供でき、さらに好ましい態様の製造方法は、冷間圧延前に、表面が滑らかで光沢のあるステンレス鋼材を提供できる。
本発明の好ましい態様に係るステンレス鋼板の製造方法は、例えば、表面層を極めて大きく溶解研削することが可能であり、熱延板に存在するピット等の熱延疵の大部分を除去できる。
本発明の好ましい態様に係るステンレス鋼板の製造方法では、連続的に電解砥粒減面処理がなされたステンレス鋼板を提供できる。さらに、長大なステンレス鋼板についても、むらなく電解砥粒減面処理を行うことができる。
本発明の好ましい態様に係るステンレス鋼板の製造方法は、例えば、熱延板酸洗とCG処理の両者、または、CG処理を省略することができる。そして、熱延板酸洗を省略すると、前処理や仕上げ処理等に用いられる酸(例えば、硫酸、硝酸と弗酸と混酸等)を使用する必要が無くなるため、環境面とコスト面で有利である。CG処理のコストが大きくなるステンレス鋼板の製造方法[例えば、表面欠陥が生じやすい薄いステンレス鋼板(厚さが2〜3mmの薄鋳造コイル等)]では、本発明の好ましい態様を用いると、コストを大きく抑えることができる。
特に、滑らかな表面状態が要求されてCG処理が多用されているケース(例えば、光輝焼鈍が行われるケース)では、本発明の製造方法を用いることによるコスト軽減効果は極めて大きい。
以下、本発明にかかる電解砥粒減面処理および電解砥粒減面処理を用いたステンレス鋼板の製造方法について、図面を用いて具体的に説明する。ただし、本発明は発明を実施するための最良の形態の記載に限定されるものではない。
A 本発明の電解砥粒減面処理
1 電解砥粒減面用回転減面ヘッドを用いた電解減面処理
1.1 電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド
まず、図1A〜図1Cを用いて、電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド210について説明する。図1Aは回転減面ヘッド210の斜視図、図1Bは回転減面ヘッド210の底面を示す概念図、図1Cは図1BのA−A線断面図である。
図1A〜図1Cにおいて、電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド210は、ヘッド台座21、回転軸22、および、ヘッド台座に設けられた電極25a〜25fと、砥石26a〜26fとを有する。回転軸22は中空の構造であり、電解液を通すための管部23を有する。また、ヘッド台座21と回転軸22とは一体成型されている。
図1Bが示すとおり、底面が円形のヘッド台座21上の円周に沿って電極25および砥石26が順に配置され、その中央部には凹状の液溜部24が設けられている。管部23に流れてきた電解液が液溜部24に流れるように、液溜部24は管部23とは連通している。通常、電極25および砥石26のセットをこの順に配置し、当該セットを複数回繰り返すように、ヘッド台座21上の円周部の全体を覆うように配置される。
図1Cは図1BのA−A線断面図である。図1Cにおいて、説明のために、ステンレス鋼9が回転減面ヘッド2と向き合う様子を示した。
図1Cは、電極25、砥石26のヘッド台座21への取付状態、およびステンレス鋼との位置関係を示すものである。したがって、図1Cにはステンレス鋼9も一緒に図示する。
図1Cに示すように、電極25および砥石26は、砥石26の下面(ステンレス鋼9に向き合う面)がステンレス鋼9に近く、電極25の下面がステンレス鋼9と接触しないように配置される。なお、当該配置は減面していないときの状態を示すものである。
ここで、6つの電極25a〜25fは、通電時の電流密度を一定に保つためにそれぞれ同じ高さになるように配置されることが好ましい。また砥石26a〜26fは、減面精度を一定にするために、それぞれ同じ高さになるように配置されることが好ましい。
このように、砥石26を電極25よりも高く配置することにより、電極25とステンレス鋼(非図示)との間に所定の距離を保つことができ、電解砥粒減面中に発生し得る電極とステンレス鋼(非図示)との間のスパークを防止すると共に電解液の流路を確保することができる。
電解砥粒減面用回転減面ヘッド210で用いられる電極25としては、電解砥粒減面で用いられるものであれば特に限定されないが、たとえば、ステンレス等を用いることができる。また、電解砥粒減面用回転減面ヘッド210で用いられる砥石26としては、一般に市販されている通常の砥石が用いられる。また、電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド210で用いられる砥石26は弾性砥石であることが好ましい。
当該回転減面ヘッド210を用いることによって、特に0.1mm以下のトラフを効率よく減面することができる。
1.2 電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド
次に、図2A〜図2Cを用いて、電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド220について説明する。図2Aは回転減面ヘッド220の斜視図、図2Bは回転減面ヘッド220の底面を示す概念図、図2Cは図2BのB−B線断面図である。
図2A〜図2Cにおいて、回転減面ヘッド220は、ヘッド台座21、回転軸22、および、ヘッド台座に設けられた電極25a〜25fと、砥石26a〜26fと、フレキシブル砥粒ユニット27a〜27fを有する。。回転軸22は中空の構造であり、電解液を通すための管部23を有する。また、ヘッド台座21と回転軸22とは一体成型されている。
図2Bが示すとおり、底面が円形のヘッド台座21上の円周に沿って電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27が順に配置され、その中央部には凹状の液溜部24が設けられている。管部23に流れてきた電解液が液溜部24に流れるように、液溜部24は管部23とは連通している。通常、電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27のセットをこの順に配置し、当該セットを複数回繰り返すように、ヘッド台座21上の円周部の全体を覆うように配置される。なお、電極部、砥石部およびフレキシブル砥粒ユニット部の配置順は問わない。
図2Cは図2BのB−B線断面図である。図2Cにおいて、説明のために、ステンレス鋼9が回転減面ヘッド220と向き合う様子を示した。
図1Cと同様に、図2Cは、電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27のヘッド台座21への取付状態、およびステンレス鋼との位置関係を示すものである。
図2Cに示すように、電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27は、フレキシブル砥粒ユニット27の下面(ステンレス鋼9に向き合う面)が最もステンレス鋼9に近く、それについで砥石26の下面がステンレス鋼9に近く、電極25の下面がステンレス鋼9と最も遠くなるように配置される。換言すれば、ヘッド台座21の下面(ステンレス鋼9に向き合う面)から、フレキシブル砥粒ユニット27、砥石26、電極25の順に下方向(ステンレス鋼9の方向)に突出するように電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27が配置される。なお、当該配置は減面していないときの状態を示すものである。
また、回転減面ヘッド220の特徴の1つは、電解砥粒減面を行う面を構成する部材として、電極部と砥石部に加えてフレキシブル砥粒ユニット部を用いることにある。ここで用いられるフレキシブル砥粒ユニット部は、弾性を有するために、ステンレス鋼の表面の凹凸とくに凹部の減面を効率的に行うことができる。そこで、本発明で用いられるフレキシブル砥粒ユニット27としては、たとえば、発泡ゴム等の弾性体271に減面布272を貼り付けたユニットである。
特に言及しない限り、ヘッド台座21、回転軸22、管部23、液溜部24、電極25a〜25f、砥石26a〜26fは、電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド210の構成と同様である。
1.3 電解砥粒減面装置および電解砥粒減面処理
次に、図3及び図4に基づいて、電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド220を用いた電解砥粒減面装置およびそれを用いた電解砥粒減面処理を説明する。
図3は、本発明の減面装置1を示す全体図である。図4に示すように、減面装置1は主に、回転減面ヘッド220、電解液供給部4、通電部5、絶縁カップリング6、ヘッド回転モータ7および昇降装置8を有する。
電解液供給部4は、電解液に所定の圧力を加えて、回転減面ヘッド2に電解液を供給する手段である。これによって、図4に示すように回転減面ヘッド220の回転軸22を通じて液溜部24に電解液が供給される。電解液としては、例えば、硝酸ソーダ水溶液、硫酸ソーダ水溶液等を用いることができる。
また通電部5によって、回転減面ヘッド220の電極25とステンレス鋼9との間に電位差を生じさせ、それらの間を流れる電解液に所定の電流密度の電流が流れる。絶縁カップリング6は、電流漏洩防止のための手段である。また、ヘッド回転モータ7の回転力が回転減面ヘッド220に伝わるように、両者は直接的または間接的に連結されている。
ステンレス鋼9は回転減面ヘッド220の下方に対面するように置かれ、昇降装置8によって回転した回転減面ヘッド220をステンレス鋼9に所定の圧力で押圧し、ステンレス鋼が電解砥粒減面される。
次に、図4および図5を用いて、回転減面ヘッド220を有する電解砥粒減面装置1によるステンレス鋼9の電解砥粒減面処理を説明する。
回転している回転減面ヘッド220が昇降装置8によって下降し、ステンレス鋼9に所定の圧力で接触させることによって、電解砥粒減面処理が行われる。
上述のとおり、回転減面ヘッド220の底面には、電極25、砥石26およびフレキシブル砥粒ユニット27が設けられそれら3つの部分によって減面が行われる。
ステンレス鋼板をプラス極に、減面ヘッドの電極をマイナス極として電解砥粒減面処理を行うが、この際に電極(マイナス極)で発生するガスは、減面ヘッドの回転による遠心力と、液溜部24から外方向への液流とによって、系外に排出されて、減面処理を継続的に行うことができる。
以下、電解砥粒減面処理について上記3つの部位に分けて説明する。
1.3.1 電極
図4は、回転減面ヘッド220の中心軸(回転軸)と電極25を含む面とを切断面とした断面図の一部であり、回転減面ヘッド220を用いてステンレス鋼9を減面する際の電極25の作用を示す概念図である。
図4に示された矢印は電解液の流れる様子を示している。すなわち回転減面ヘッド220が取り付けられる減面装置1の電解液供給部4から供給された電解液が、回転軸22中の管部23を通って凹状の液溜部24に供給されるように、管部23と液溜部24とが連通している。液溜部24に供給された電解液は、電解液供給部4で印加される圧力と遠心力によって、所定の流速で電極25とステンレス鋼9との間の間隙を流れる。前記流速は、電極25の表面やステンレス鋼9の表面から生成される水素や電解排出物を直ちに排除されるように、5〜10m/秒であることが好ましく、6〜7m/秒であることがさらに好ましい。
また、たとえば電極25に陰圧を、ステンレス鋼9に陽圧を印加することによって、電極25とステンレス鋼9との間の電解液における電流密度が5〜40A/cm2となるように電流が流れる。前記電流密度は、10〜20A/cm2であることがさらに好ましい。この電流によって電極25の表面から水素が発生し、ステンレス鋼9の表面からは電解溶出物が生成されるが、これらの水素や電解溶出物は電解液と一緒に排出される。
1.3.2 砥石
上述のとおり、ヘッド台座21に配置された砥石26は電極25よりもステンレス鋼9に近接するように配置されている。ここで、砥石26は圧力によって変形しにくいため、減面の際に、昇降装置8によってステンレス鋼9に圧力を加えられても、電極25とステンレス鋼9との間に所定の距離を保つことができ、電解砥粒減面中のスパークを防止すると共に電解液の流路を確保することができる。また、砥石26として、一定の弾性を有する砥石を用いることもできる。
1.3.3 フレキシブル砥粒ユニット
フレキシブル砥粒ユニットとは、所定の弾力性を有しながら擦過作用を有するユニットを意味する。フレキシブル砥粒ユニットは、例えば、所定の弾力性を有する発泡ゴムに擦過作用を有する研磨布を貼り付けて作成される。
図5は、回転減面ヘッド220の中心軸(回転軸)とフレキシブル砥粒ユニット27を含む面とを切断面とした断面図の一部であり、回転減面ヘッド220を用いてステンレス鋼9を減面する際のフレキシブル砥粒ユニット27の作用を示す概念図である。具体的には、フレキシブル砥粒ユニット27が昇降装置8からの圧力により圧縮変形され、ステンレス鋼9に接触している様子を示している。
フレキシブル砥粒ユニット27を用いることによって、ステンレス鋼の凹部を擦過して減面処理することが可能になる。その結果、回転減面ヘッド220は砥石26に加えてフレキシブル砥粒ユニット27を有するため、ステンレス鋼9の表面にある凸部と凹部を同時に電解砥粒減面することができる。
また、本発明の回転減面ヘッド220の底部全面に不織布で覆い、電解砥粒減面処理を行うことも可能である。
2 電解砥粒減面用ローラーを用いた電解減面処理
2.1 電解砥粒減面用ローラー
(1)電極部と砥石部とが配置されている電解砥粒減面用ローラー
図6Aと図6Bを用いて、電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用ローラーについて説明する。
図6Aはステンレス鋼と向き合う様子を示した電解砥粒減面用ローラー300の斜視図である。電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用ローラー300は円柱形状または円筒形状が好ましいが、これらの形状に特に限定されるものではない。
電解砥粒減面用ローラー300には、電極25と砥石26とが配置されており、これらはそれぞれ1以上配置されておれば、配置されている個数は問わない。
また、電極25と砥石26は、図6Aに示すように、螺旋状に交互に配置されていると、むらなく電解減面処理が行われ、ステンレス鋼9も滑らかに走行しやすくなるため好ましいが、このような配置に限定されるものではない。
図6Bは図6AのC−C線断面図であり、電極25、砥石26の電解砥粒減面用ローラー300への取付状態を示す。なお、説明の便宜上、図6Bはステンレス鋼9も示し、ステンレス鋼と電解砥粒減面用ローラー300とが接触するときの位置関係も示す。
図6Bが示すように、電極25および砥石26は、砥石26の下面(ステンレス鋼9に向き合う面)がステンレス鋼9に近く、電極25の下面がステンレス鋼9と接触しないように配置される。
電解砥粒減面用回転減面ヘッドと同様に、電極25とステンレス鋼9との距離を保ち、それによって両者の間のスパーク発生を防止して電解液の流路を確保等するために、電極25は、通電時の電流密度を一定に保つように配置されることが好ましい。また砥石26は、減面精度を一定にするために、同じ高さになるように配置されることが好ましい。
電解砥粒減面用ローラー300に用いられる電極25としては、電解砥粒減面で用いられるものであれば特に限定されないが、たとえば、ステンレス等を用いることができる。また、電解砥粒減面用ローラー300に用いられる砥石26としては、一般に市販されている通常の砥石が用いられるが、弾性砥石が特に好ましい。
(2)電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部とが配置されている電解砥粒減面用ローラー
電解砥粒減面用ローラー300には電極部と砥石部に加えてさらにフレキシブル砥粒ユニット部を設けることができる(非図示)。フレキシブル砥粒ユニット部としては、たとえば、発泡ゴム等の弾性体に減面布を貼り付けたユニットが挙げられる。
電解砥粒減面用ローラー300には、電極25と砥石26と共にフレキシブル砥粒ユニット部も螺旋状に配置されることが好ましい。なお、電極と砥石とフレキシブル砥粒ユニット部が配置される順序は特に限定されない。
電極、砥石およびフレキシブル砥粒ユニットは、フレキシブル砥粒ユニットの下面(ステンレス鋼に向き合う面)が最もステンレス鋼に近く、それについで砥石26の下面がステンレス鋼9に近く、電極25の下面がステンレス鋼9と最も遠くなるように配置されるのが好ましい。
2.2 電解砥粒減面処理
図6Aに示すとおり、一定方向に走行するステンレス鋼9の上方に電解砥粒減面用ローラー300を配置する。
電解砥粒減面用ローラー300を用いた電解減面処理において、電極25とステンレス鋼9との間に電解液が供給される。用いられる電解液は、電解砥粒減面用回転減面ヘッドによる減面処理の場合と同様である。
電極25とステンレス鋼9との間に電解液が存在する状態で、電解砥粒減面用ローラー300はステンレス鋼9の走行方向とは逆方向または同じ方向に回転しながら、所定の圧力でステンレス鋼9に押圧されることによって、電解減面処理がなされる。
2.3.1 電極
電極の材質は特に限定されないが、ステンレス製であることが好ましい。電極25とステンレス鋼9との空隙には電解液が存在すれば充分であり、たとえば、当該空隙に電解液が連続的に供給されてもよいし、当該空隙が電解液に浸漬される状態に置かれてもよい。
また、電極25とステンレス鋼9との間に電圧が印加されることによって、電解液に生じる電流密度は、電解砥粒減面用回転減面ヘッドによる減面処理の場合と同様である。
2.3.2 砥石
上述のとおり、電解砥粒減面用ローラー300に配置された砥石26は電極25よりもステンレス鋼9に近接するように配置されている。ここで、砥石26は圧力によって変形しにくいため、減面処理の際に、ステンレス鋼9に圧力を加えられても、電極25とステンレス鋼9との間に所定の距離を保つことができ、電解砥粒減面中のスパークを防止すると共に電解液の流路を確保することができる。また、砥石26として、一定の弾性を有する砥石を用いることもできる。
2.3.3 フレキシブル砥粒ユニット
フレキシブル砥粒ユニットは、例えば、所定の弾力性を有する発泡ゴムに擦過作用を有する研磨布を貼り付けて作成される。
フレキシブル砥粒ユニットが下方向に押圧されることによって圧縮変形され、ステンレス鋼9に接触する。これによって、ステンレス鋼の凹部を擦過して減面処理することが可能になる。その結果、砥石に加えてフレキシブル砥粒ユニットを有する電解砥粒減面用ローラー300は、ステンレス鋼9の表面にある凸部と凹部をも同時に電解砥粒減面することができる。
また、本発明の電解砥粒減面用ローラー300の曲面全面に不織布で覆い、電解砥粒減面処理を行うことも可能である。
3 擦過と電解を別々に行う電解減面処理
上述の通り、本発明の電解減面処理は、電極部や砥石部を有する電解砥粒減面用回転減面ヘッドや電解砥粒減面用ローラー等の1つの部材で行うことができるが、電解を電極で、擦過を砥石やフレキシブル砥粒ユニットで、それぞれ別々に行ってもよい。すなわち、本発明の電解減面処理は、たとえば、砥石による擦過を回転砥石または回転砥粒ベルトを用いて行い、フレキシブル砥粒ユニットによる擦過を回転フレキシブル砥粒ユニットまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルトを用いて行い、電解を電極を用いて行うことによって、達成されてもよい。その具体例としては、(1)回転フレキシブル砥粒ユニットによる擦過→(2)電極を用いた電解という順序で行われる電解減面処理、 (1)回転砥石による擦過→(2)電極を用いた電解という順序で行われる電解減面処理、(1)回転砥粒ベルトによる擦過→(2)電極を用いた電解という順序で行われる電解減面処理、(1)回転フレキシブル砥粒ユニットベルトによる擦過→(2)電極を用いた電解という順序で行われる電解減面処理、またはこれらの組み合わせ等が挙げられる。
次に、図7Aと図7Bを用いて、回転砥粒ベルト、回転フレキシブル砥粒ユニットベルト、回転砥石または回転フレキシブル砥粒ユニットによるステンレス鋼の擦過後に、電極とステンレス鋼との間に電解液を流しながら電極に電圧を印加する工程からなる電解減面処理を説明する。
図7Aにおいて、310は回転砥粒ベルトまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルトを示し、これらのベルト310がステンレス鋼9の表面を擦過する。擦過されたステンレス鋼の表面は電極25とステンレス鋼の間に流された電解液を通じて電圧を印加され、電解減面処理が行われる(図7A)。
回転砥粒ベルトは、公知の市販品を用いることができる。
回転フレキシブル砥粒ユニットベルトは、例えば、ベルトに所定の弾力性を有する発泡ゴムを取り付け、当該発泡ゴムに擦過作用を有する研磨布を貼り付けて回転可能にした構成を有する。
図7Bにおいて、320は回転砥石または回転フレキシブル砥粒ユニットを示す。回転砥粒ベルトまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルト310に代わって、回転砥石または回転フレキシブル砥粒ユニット320がステンレス鋼9の表面を擦過してもよい(図7B)。
回転砥石は、通常、ローラー状の中心軸を回転軸として回転可能に軸支された砥石であって、公知の回転砥石を用いることができる。
回転フレキシブル砥粒ユニットは、例えば、所定の弾力性を有する発泡ゴムに擦過作用を有する研磨布を貼り付けて回転可能にした構成を有する。その一例としては、ローラー状の中心軸に弾力性を有する発泡ゴムを取り付け、その発泡ゴムに擦過作用を有する研磨布を貼り付けた回転フレキシブル砥粒ユニットが挙げられる。
また、回転砥粒ベルト、回転フレキシブル砥粒ユニットベルト、回転砥石、回転フレキシブル砥粒ユニット等による擦過後に現れるステンレス鋼9の新生面が、空気中の酸素によって酸化されることを防止するため、ステンレス鋼9の擦過は電解液に浸漬した状態で行われることが好ましい。
図7Aと図7Bに示すとおり、回転砥粒ベルトもしくは回転フレキシブル砥粒ユニットベルト310による擦過、または、回転砥石もしくは回転フレキシブル砥粒ユニット320による擦過の直後に電解がなされるように、電極25が配置されることが好ましい。擦過直後に現れるステンレス鋼の新生面が、空気中の酸素によって酸化されることを防止するためである。
電極の材質は特に限定されないが、ステンレス製であることが好ましい。電極25とステンレス鋼9との空隙には電解液が連続的に供給されてもよいし、電極25とステンレス鋼9との空隙が電解液に浸漬される状態に置かれてもよい。
また、電極25とステンレス鋼9との間に電圧が印加されることによって、電解液に生じる電流密度は、電解砥粒減面用回転減面ヘッドによる減面処理の場合と同様である。
これらの擦過や電解はディフレクターローラー410とガイドローラー420とを用いてステンレス鋼9に張力を加えた状態で、ガイドローラー上で行われることが好ましい。これによって、回転フレキシブル砥粒ユニットベルト310および回転砥石320のステンレス鋼9に対する圧力、ならびに、電極25とステンレス鋼9との距離を精密に制御できるようになるからである。具体的には、図8Aに示すように、回転砥粒ベルトもしくは回転フレキシブル砥粒ユニットベルト310による擦過と電極25による電解を、ステンレス鋼9に張力を加えた状態で、ガイドローラー上で行うことができる。また、図8Bに示すように、回転砥石もしくは回転フレキシブル砥粒ユニット320による擦過と電極25による電解がステンレス鋼9に張力を加えた状態で、ガイドローラー上で行うことができる。
B 本発明のステンレス鋼板の製造方法
本発明のステンレス鋼板の製造方法の好ましい態様を、図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、公知の方法で、溶解(S1)→鋳造(S2)→熱間圧延処理(S3)→熱延板焼鈍(S4)→ショットブラストまたはスケールブレーキング(S5)の一連の処理を行い、ステンレス鋼板を準備する。
このような一連の処理がなされたステンレス鋼板に対して、上述した本発明の電解砥粒減面処理(S6)を行う。
電解砥粒減面処理されたステンレス鋼板に対して、公知の方法で、冷間圧延(S7)→焼鈍(S8)→酸洗(S9)または光輝焼鈍(S10)を行ってから、調質圧延(S11)を行いステンレス鋼板を製造する。
本発明の製造方法において、ショットブラストまたはスケールブレーキング(S5)と電解砥粒減面処理(S6)との間に、熱延板酸洗処理を行っても良い。また、本発明の製造方法において、熱延板焼鈍(S4)を省くこともできる。
以下、実施例により、本発明で用いる減面ヘッドと、この減面ヘッドを用いたステンレス鋼板の製造方法とを具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(減面ヘッド1)
減面ヘッド(電極部と砥石部を含む)
減面ヘッド直径 240mm
電極 アルミ合金製
砥石 弾性砥石
減面ヘッド回転スピード 450rpm
減面ヘッドに加えられる圧力 1kg/cm2
電解液 30重量%濃度の硝酸ナトリウム水溶液
電解液の流速 6m/秒
電流密度 21A/cm2
なお、減面ヘッドの形状および減面装置の概要は、図1A〜図4に開示されている通りであった。
上記条件の下で、市販されているSUS304製フラットバー(断面サイズ:6×50mm,トラフ:0.07mm)(酸性肌)を1パス研磨した。研磨の前後のRa(中心線平均粗さ(μm))とRy(最大粗さ(μm))とトラフを測定した。測定結果は次の通りである。
Figure 0004859538
また、研磨前に目視で認められた酸洗肌は、研磨後の表面には確認できなかった。
(減面ヘッド2)
減面ヘッド(電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部を含む)
減面ヘッド直径 240mm
電極 ステンレス製
砥石 弾性砥石
フレキシブル砥粒ユニット 発泡ゴムに研磨布を貼り付けたユニット
減面ヘッド回転スピード 600rpm
減面ヘッドに加えられる圧力 1kg/cm2
電解液 30重量%濃度の硝酸ナトリウム水溶液
電解液の流速 6m/秒
電流密度 20A/cm2
なお、減面ヘッドの形状および減面装置の概要は、図1A〜図4に開示されている通りであった。
上記条件の下で、市販されているSUS304製 角パイプ(酸洗肌)を1パス研磨した。研磨の前後のRaとRyを測定した。測定結果は次の通りである。
Figure 0004859538
また、研磨前に目視で認められた酸洗肌は、研磨後の表面には確認できなかった。
[実施例1]
溶解、鋳造、熱間圧延処理および熱延板焼鈍の処理を経て作られたステンレス鋼板(SUS304)(9×150×4,000mm)を準備した。
細かい鉄粒を回転するインペラーで前記ステンレス鋼板に衝突させ、スケールを割ってルーズにするショットブラスト処理を行った。ショットブラスト処理後のステンレス鋼板の表面は黒皮状態であった。
ショットブラスト処理されたステンレス鋼板を、図1A〜図1Cに開示されている形状の減面ヘッドを用いて減面処理を行った。当該減面ヘッドの条件は以下の通りであった。
減面ヘッド(電極部6極+砥石部6極)
減面ヘッド直径 250mm
電極 銅製
砥石 弾性砥石
また、上記減面ヘッドを用いた減面処理の条件は以下の通りであった。
減面ヘッド回転スピード 300rpm
減面ヘッドに加えられる圧力 1〜4kg/cm2
電解液 30重量%濃度の硝酸ソーダ水溶液(35℃)
電解液の流速 8m/秒
電流密度 17A/cm2
ヘッド数 2つ(長手方向並列)
被減面材であるステンレス鋼板は台車上に設置して、毎分0.6mの速度で移動させた。本実施例では、ステンレス鋼板を合計2回減面処理した(パス回数:2)。
この減面処理による溶削量は93μmであった。また、減面処理後のステンレス鋼板表面のRa(中心線平均粗さ)は0.24μmであった。
この減面処理により、表面を滑らかに仕上げることができたため、熱延板酸洗とCG処理を省略し、電解砥粒減面処理の後のステンレス鋼板に対して、公知の方法で、冷間圧延→焼鈍→酸洗→調質圧延を行って、ステンレス鋼板の最終製品を製造できる。
[実施例2]
溶解、鋳造、熱間圧延処理および熱延板焼鈍の処理を経て作られたステンレス鋼板(SUS304)(9×150×4,000mm)を準備した。
このステンレス鋼板に対して、実施例1と同様にショットブラスト処理を行った。ショットブラスト処理後のステンレス鋼板について熱延板酸洗処理を行った。熱延板酸洗処理後のステンレス鋼板表面のRa(中心線平均粗さ)は4.0μmであった。
ショットブラスト処理されたステンレス鋼板を、実施例1で用いた減面ヘッドを用いて減面処理を行った。また、減面ヘッドを用いた減面処理の条件は以下の通りであった。
減面ヘッド回転スピード 300rpm
減面ヘッドに加えられる圧力 1〜4kg/cm2
電解液 30重量%濃度の硝酸ソーダ水溶液(35℃)
電解液の流速 8m/秒
電流密度 13A/cm2
ヘッド数 1つ
また、被減面材であるステンレス鋼板は台車上に設置して、毎秒0.3mの速度で移動させた。本実施例では、ステンレス鋼板を合計3回減面処理した(パス回数:3)。
この減面処理による溶削量は72μmであった。また、減面処理後のステンレス鋼板表面のRa(中心線平均粗さ)は0.21μmであった。
この電解砥粒減面処理により、表面を滑らかに仕上げることができたため、CG処理を省略し、電解砥粒減面処理の後のステンレス鋼板に対して、公知の方法で、冷間圧延→焼鈍→酸洗→調質圧延を行って、ステンレス鋼板の最終製品を製造できる。
本発明の活用法として、例えば、ステンレス製のH型鋼、コラム、角パイプ、フラットバー、鋼板等の製造を挙げることができる。
電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド斜視図である。 電極部と砥石部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドの底面を示す概念図である。 図1BのA−A線断面図である。 電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッド斜視図である。 電極部と砥石部とフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドの底面を示す概念図である。 図2BのB−B線断面図である。 減面装置を示す全体図である。 回転減面ヘッドを用いてステンレス鋼を減面する際の電極の作用を示す概念図である。 回転減面ヘッドを用いてステンレス鋼を減面する際のフレキシブル砥粒ユニットの作用を示す概念図である。 ステンレス鋼と向き合う様子を示した電解砥粒減面用ローラーの斜視図 図6AのC−C線断面図である。 回転砥粒ベルトまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルトによる電解減面処理を示す模式図である。 回転砥石または回転フレキシブル砥粒ユニットによる電解減面処理を示す模式図である。 ディフレクターローラーとガイドローラーとを用いた電解減面処理を示す模式図である。 ディフレクターローラーとガイドローラーとを用いた電解減面処理を示す模式図である。 ステンレス鋼板の製造方法の好ましい工程を示すフローチャートである。
符号の説明
210 電解砥粒減面用回転減面ヘッド
220 電解砥粒減面用回転減面ヘッド
21 ヘッド台座
22 回転軸
23 管部
24 液溜部
25 電極
26 砥石
27 フレキシブル砥粒ユニット
271 弾性体
272 減面布
4 電解液供給部
5 通電部
6 絶縁カップリング
7 ヘッド回転モータ
8 昇降装置
9 ステンレス鋼
300 電解砥粒減面用ローラー
310 回転砥粒ベルトまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルト
320 回転砥石または回転フレキシブル砥粒ユニット
410 ディフレクターローラー
420 ガイドローラー


Claims (15)

  1. グラインダーによって表面研削された熱延板を除くステンレス鋼の熱延板を電解砥粒減面処理した後に冷間圧延する工程を含む、ステンレス鋼板の製造方法。
  2. 電解砥粒減面処理されるステンレス鋼の熱延板が焼鈍された熱延板である、請求項1に記載のステンレス鋼板の製造方法。
  3. 電解砥粒減面処理の前に、ステンレス鋼をショットブラスト処理またはスケールブレーキング処理する、請求項1または2に記載のステンレス鋼板の製造方法。
  4. 電解砥粒減面処理の前に熱延板酸洗処理を行う、請求項1〜3のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  5. 冷間圧延後に、冷延板焼鈍と酸洗処理、または光輝焼鈍を行う、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 電解砥粒減面処理が、ヘッド台座と回転軸とを有し、ヘッド台座の下面に電極部および砥石部がそれぞれ2以上配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドを用いた電解砥粒減面処理であって、
    電極部とステンレス鋼との間に電解液を流しながら、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  7. 電解砥粒減面処理が、ヘッド台座と回転軸とを有し、ヘッド台座の下面に電極部、砥石部およびフレキシブル砥粒ユニット部がそれぞれ2以上配置されている電解砥粒減面用回転減面ヘッドを用いた電解砥粒減面処理であって、
    電極部とステンレス鋼との間に電解液を流しながら、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  8. 電解砥粒減面処理が、ローラーの曲面に電極部および砥石部が配置されている電解砥粒減面用ローラーを用いた電解砥粒減面処理であって、
    電極部とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  9. 電解砥粒減面処理が、ローラーの曲面に電極部、砥石部およびフレキシブル砥粒ユニット部が配置されている電解砥粒減面用ローラーを用いた電解砥粒減面処理であって、
    電極部とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で、電極部に電圧を印加して電解砥粒減面を行うことを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  10. 電解砥粒減面処理が、回転砥石または回転砥粒ベルトによるステンレス鋼の擦過後に、電極とステンレス鋼との間に電解液が存在する状態で電極に電圧を印加する工程を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  11. 電解砥粒減面処理が、回転フレキシブル砥粒ユニットまたは回転フレキシブル砥粒ユニットベルトによるステンレス鋼の擦過後に、電極とステンレス鋼との間に電解液を流しながら電極に電圧を印加する工程とを含む、請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  12. ディフレクターローラーとガイドローラーとを用いてステンレス鋼に張力を加えた状態で、ステンレス鋼をガイドローラー上で電解減面処理する、請求項10または11に記載の製造方法。
  13. ステンレス鋼の擦過が電解液に浸漬した状態で行われる、請求項10〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 電極部とステンレス鋼との間を流れる電流の電流密度が5〜40A/cm2である、請求項1〜13のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
  15. 電極部とステンレス鋼との間を流れる電解液の流速が5〜10m/秒である、請求項1〜14のいずれかに記載のステンレス鋼板の製造方法。
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