JP4857967B2 - パワーエレクトロニクス機器 - Google Patents

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Description

本発明はパワーエレクトロニクス機器に関し、特に、絶縁トランスを介してスイッチング素子に信号を伝送する方法に適用して好適なものである。
近年の車両機器では、高効率化および省エネルギー対策を図るために、駆動力を生む電動機の駆動システムに昇降圧コンバータおよびインバータを搭載することが行われている。
図6は、従来の昇降圧コンバータを用いた車両駆動システムの概略構成を示すブロック図である。
図6において、車両駆動システムには、昇降圧コンバータ202に電力を供給する電源201、電圧の昇降圧を行う昇降圧コンバータ202、昇降圧コンバータ202から出力された電圧を3相電圧に変換するインバータ203および車両を駆動する電動機204が設けられている。なお、電源201は、架線からの給電電圧または直列接続されたバッテリーから構成することができる。
そして、車両駆動時には、昇降圧コンバータ202は、電源201の電圧(例:280V)を電動機204の駆動に適した電圧(例:750V)に昇圧し、インバータ203に供給する。そして、スイッチング素子をオン/オフ制御することにより、昇降圧コンバータ202にて昇圧された電圧を3相電圧に変換して、電動機204の各相に電流を流し、スイッチング周波数を制御することで車両の速度を変化させることができる。
一方、車両の制動時には、インバータ203は、電動機204の各相に生じる電圧に同期してスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、整流動作を行い、直流電圧に変換してから、昇降圧コンバータ202に供給する。そして、昇降圧コンバータ202は、電動機204から生じる電圧(例:750V)を電源201の電圧(例:280V)に降圧して電力の回生動作を行うことができる。
図7は、図6の昇降圧コンバータの概略構成を示すブロック図である。
図7において、昇降圧コンバータ202には、エネルギーの蓄積を行うリアクトルL、電荷の蓄積を行うコンデンサC、インバータ203に流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子SW1、SW2、スイッチング素子SW1、SW2の導通および非導通を指示する制御信号をそれぞれ生成する制御回路211、212が設けられている。
そして、スイッチング素子SW1、SW2は直列に接続されるとともに、スイッチング素子SW1、SW2の接続点には、リアクトルLを介して電源201が接続されている。ここで、スイッチング素子SW1には、制御回路211からの制御信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)205が設けられ、IGBT205に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードD1がIGBT205に並列に接続されている。
また、スイッチング素子SW2には、制御回路212からの制御信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT206が設けられ、IGBT206に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードD2がIGBT206に並列に接続されている。そして、IGBT206のコレクタは、コンデンサCおよびインバータ203の双方に接続されている。
図8は、昇圧動作時に図7のリアクトルLに流れる電流の波形を示す図である。
図8において、昇圧動作では、スイッチング素子SW1のIGBT205がオン(導通)すると、IGBT205を介してリアクトルLに電流Iが流れ、LI2/2のエネルギーがリアクトルLに蓄積される。
次に、スイッチング素子SW1のIGBT205がオフ(非導通)すると、スイッチング素子SW2のフライホイールダイオードD2に電流が流れ、リアクトルLに蓄えられたエネルギーがコンデンサCに送られる。
一方、降圧動作では、スイッチング素子SW2のIGBT206がオン(導通)するとIGBT206を介してリアクトルLに電流Iが流れ、LI2/2のエネルギーがリアクトルLに蓄積される。
次に、スイッチング素子SW2のIGBT206がオフ(非導通)すると、スイッチング素子SW1のフライホイールダイオードD1に電流が流れ、リアクトルLに蓄えられたエネルギーが電源201へ回生される。
ここで、スイッチング素子のオン時間(ON Duty)を変更することで、昇降圧の電圧を調整することが可能であり、概略の電圧値は以下の(1)式にて求めることができる。
L/VH=ON Duty(%) (1)
ただし、VLは電源電圧、VHは昇降圧後の電圧、ON Dutyはスイッチング素子SW1、SW2のスイッチング周期に対する導通期間の割合である。
ここで、実際には負荷の変動、電源電圧VLの変動などがあるので、昇降圧後の電圧VHを監視し、昇降圧後の電圧VHが目標値となるように、スイッチング素子SW1、SW2のオン時間(ON Duty)の制御が行われている。
また、車体筐体に接地される制御回路211、212側は低圧であり、スイッチング素子SW1、SW2に接続されるアーム側は高圧となる。このため、スイッチング素子SW1、SW2の破壊などの事故が発生しても、人体が危険に晒されることがないようにするために、アーム側とは、信号伝送用絶縁トランスを用いて制御回路211、212と電気的に絶縁しながら信号の授受が行われる。
図9は、従来の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュール(IPM:Inteligent Power Module)の概略構成を示すブロック図である。
図9において、昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールには、負荷へ流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子SWU、SWDおよびスイッチング素子SWU、SWDの導通および非導通を指示する制御信号をそれぞれ生成する制御回路1が設けられている。ここで、制御回路1は、CPU4または論理IC、あるいは論理ICとCPUが搭載されたシステムLSIなどで構成することができる。
また、スイッチング素子SWU、SWDは、それぞれ上アーム2用および下アーム3用として動作するように直列に接続されている。そして、スイッチング素子SWUには、ゲート信号SU4に従ってスイッチング動作を行うIGBT6が設けられ、IGBT6に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDU1がIGBT6に並列に接続されている。また、IGBT6が形成されたチップには、チップ温度変化に起因するダイオードDU2のVF変化を測定原理として用いた温度センサ、および抵抗RU1、RU2を介してIGBT6のエミッタ電流を分流して主回路電流を検出する電流センサが設けられている。
また、スイッチング素子SWDには、ゲート信号SD4に従ってスイッチング動作を行うIGBT5が設けられ、IGBT5に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDD1がIGBT5に並列に接続されている。また、IGBT5が形成されたチップには、チップ温度変化に起因するダイオードDD2のVF変化を測定原理として用いた温度センサ、およびIGBT5のエミッタ電流を抵抗RD1、RD2を介して分流して主回路電流を検出する電流センサが設けられている。
そして、上アーム2側には、温度センサからの過熱検知信号SU6および電流センサからの過電流検知信号SU5を監視しながら、IGBT6の制御端子を駆動するためのゲート信号SU4を生成する保護機能付きゲートドライバIC8が設けられるとともに、IGBT6の温度に対応したPWM信号を生成するアナログPWM変換器CUが設けられている。
また、下アーム3側には、温度センサからの過熱検知信号SD6および電流センサからの過電流検知信号SD5を監視しながら、IGBT5の制御端子を駆動するためのゲート信号SD4を生成する保護機能付きゲートドライバIC7が設けられるとともに、IGBT5の温度に対応したPWM信号を生成するアナログPWM変換器CDが設けられている。
また、車体筐体に接地される制御回路1側と、高圧となる上アーム2側および下アーム3側との間には、絶縁トランスTU1〜TU3、TD1〜TD3がそれぞれ介挿され、制御回路1では、絶縁トランスTU1〜TU3、TD1〜TD3を用いて上アーム2側および下アーム3側と電気的に絶縁しながら信号の授受が行われる。
すなわち、上アーム2側において、CPU4から出力されたゲートドライブ用PMW信号SU1は、絶縁トランスTU1を介して保護機能付きゲートドライバIC8に入力される。また、保護機能付きゲートドライバIC8から出力されたアラーム信号SU2は、絶縁トランスTU2を介してCPU4に入力される。また、アナログPWM変換器CUから出力されたIGBTチップ温度PMW信号SU3は、絶縁トランスTU3を介してCPU4に入力される。
一方、下アーム3側において、CPU4から出力されたゲートドライブ用PMW信号SD1は、絶縁トランスTD1を介して保護機能付きゲートドライバIC7に入力される。また、保護機能付きゲートドライバIC7から出力されたアラーム信号SD2は、絶縁トランスTD2を介してCPU4に入力される。また、アナログPWM変換器CDから出力されたIGBTチップ温度PMW信号SD3は、絶縁トランスTD3を介してCPU4に入力される。
そして、CPU4は、IGBT5、6の導通または非導通をそれぞれ指示するゲートドライブ用PMW信号SD1、SU1を生成し、このゲートドライブ用PMW信号SD1、SU1を絶縁トランスTD1、TU1をそれぞれ介して保護機能付きゲートドライバIC7、8にそれぞれ絶縁伝送する。そして、保護機能付きゲートドライバIC7、8は、ゲートドライブ用PMW信号SD1、SU1にそれぞれ基づいてゲート信号SD4、SU4を生成し、IGBT5、6の制御端子を駆動することにより、IGBT5、6をスイッチング動作させる。
ここで、温度センサから出力された過熱検知信号SD6、SU6が保護機能付きゲートドライバIC7、8にそれぞれ入力されるとともに、電流センサから出力された過電流検知信号SD5、SU5が保護機能付きゲートドライバIC7、8にそれぞれ入力される。そして、保護機能付きゲートドライバIC7、8は、IGBT5、6が破壊しない閾値を超過した場合には、絶縁トランスTD2、TU2をそれぞれ介してCPU4にアラーム信号SD2、SU2を伝送する。そして、CPU4は、保護機能付きゲートドライバIC7、8からアラーム信号SD2、SU2をそれぞれ受け取ると、ゲートドライブ用PMW信号SD1、SU1の生成をそれぞれ停止することにより、IGBT5、6に流れる電流を遮断する。
なお、保護機能付きゲートドライバIC7、8は、温度センサから出力された過熱検知信号SD6、SU6および電流センサから出力された過電流検知信号SD5、SU5に基づいて、IGBTが破壊しない閾値を下回ったと判断した場合、一定の時間が経過した後にアラーム信号SD2、SU2を解除する。
さらに、細かい監視を行う場合には、温度センサから出力された過熱検知信号SD6、SU6がアナログPWM変換器CD、CUにそれぞれ入力される。そして、アナログPWM変換器CD、CUは、過熱検知信号SD6、SU6のアナログ値をデジタル信号にそれぞれ変換することにより、IGBTチップ温度PMW信号SD3、SU3をそれぞれ生成し、絶縁トランスTD3、TU3をそれぞれ介してCPU4にIGBTチップ温度PMW信号SD3、SU3を伝送する。そして、CPU4は、IGBTチップ温度PMW信号SD3、SU3からIGBT5、6のチップ温度をそれぞれ算出し、予め設けられた数段階の閾値に応じて、IGBT5、6のスイッチング周波数の段階的な低下を行ったり、スイッチング停止を行ったりすることができる。
図10は、従来の信号伝送用絶縁トランスの概略構成を示す平面図である。
図10において、絶縁トランスには、磁気コアMCが設けられ、磁気コアMCには1次巻線M1および2次巻線M2が巻かれている。なお、磁気コアMCは、フェライトやパーマロイなどの強磁性体にて構成することができる。そして、1次巻線M1に印加された電流により生成された磁束φは磁気コアMCにて集束され、磁気コアMC内を通過して第2次巻線M2を鎖交し、2次巻線M2の両端にdφ/dTなる電圧が発生する。ここで、磁気コアMCを用いることにより閉磁路を形成することができ、外部磁界の影響を軽減しつつ、1次巻線M1と2次巻線M2との間の結合係数を高くすることができる。
また、図9において、CPU4の誤動作に起因してIGBT5、6の双方が同時に導通してアーム短絡が発生するのを防止するために、絶縁トランスTU1、TD1の前段にアーム短絡防止回路を設けることがある。
図11は、従来のアーム短絡防止回路の概略構成を示す回路図である。
図11において、アーム短絡防止回路には、論理積回路301、302および排他的論理和回路303が設けられている。そして、ゲートドライブ用PMW信号SU1は、論理積回路301および排他的論理和回路303に入力されるとともに、ゲートドライブ用PMW信号SD1は、論理積回路302および排他的論理和回路303に入力される。そして、論理積回路301からの出力はゲートドライブ用PMW信号SU1´として絶縁トランスTU1に入力され、論理積回路302からの出力はゲートドライブ用PMW信号SD1´として絶縁トランスTD1に入力される。
ここで、ゲートドライブ用PMW信号SU1、SD1が同時にハイレベルになると、排他的論理和回路303からの出力はロウレベルになり、論理積回路301、302からの出力はロウレベルになることから、IGBT5、6の双方が同時に導通してアーム短絡が発生するのを防止することができる。
また、特許文献1には、アーム短絡を抑制して高速スイッチングを可能とし、回路の簡素化と低価格化を図るために、2石式ハーフブリッジ形レギュレータのアーム部に半導体スイッチと直列にビーズ形コアを挿入し、半導体スイッチのゲート駆動回路は、極性の異なる2つの2次側コイルを備えたパルストランスからのパルスを入力し、交互にオン・オフ制御させる方法が開示されている。
特開平9−140163号公報
しかしながら、従来のアーム短絡防止回路では、この回路以降での誤動作やアーム側に設けられたスイッチング素子の片側が導通故障した場合には、アーム短絡に何ら対処できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、高圧側と低圧側との電気的な分離を図りつつ、アーム側に設けられたスイッチング素子に流れる主回路電流の監視結果に基づいてアーム短絡を防止することが可能なパワーエレクトロニクス機器を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載のパワーエレクトロニクス機器によれば、負荷へ流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子と、前記スイッチング素子の導通および非導通を指示する制御信号を生成する制御回路と、前記制御信号に基づいて前記スイッチング素子の制御端子を駆動する駆動回路と、前記制御回路と前記駆動回路とが絶縁されるように制御側の1次巻線および駆動側の2次巻線が設けられた絶縁トランスと、前記スイッチング素子に流れる電流値に基づいて前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスを制御するインピーダンス制御手段と、前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスに基づいて変化する1次側の入力インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載のパワーエレクトロニクス機器によれば、上アーム用および下アーム用としてそれぞれ作動するように互いに直列に接続され、負荷へ流入する電流を通電および遮断する1対のスイッチング素子と、前記スイッチング素子の導通および非導通を指示する制御信号を生成する制御回路と、前記制御信号に基づいて前記スイッチング素子の制御端子を駆動する駆動回路と、前記制御回路と前記駆動回路とが絶縁されるように制御側の1次巻線およびアーム側の2次巻線が前記スイッチング素子ごとに設けられた絶縁トランスと、前記スイッチング素子に流れる電流値に基づいて前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスを制御するインピーダンス制御手段と、前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスに基づいて変化する1次側の入力インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、前記インピーダンス検出手段にて検出された一方のスイッチング素子に流れる電流値に基づいて、他方のスイッチング素子の導通を指示する制御信号を遮断する制御信号遮断手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項3記載のパワーエレクトロニクス機器によれば、前記制御信号よりも周波数の高いインピーダンス検出用信号を前記絶縁トランスの1次側に重畳する重畳回路をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項4記載のパワーエレクトロニクス機器によれば、前記絶縁トランスを介して伝送される伝送信号の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジに応じたパルス電流を前記絶縁トランスの1次巻線に流す1次側回路と、前記絶縁トランスの2次巻線に発生する電圧パルスのレベルに基づいて前記伝送信号を復元する2次側回路とを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、絶縁トランスの2次側に設けられたスイッチング素子に流れる電流値を入力インピーダンスの変化として絶縁トランスの1次側にて検出することが可能となるとともに、信号伝送用の絶縁トランスをインピーダンス検出用としても利用することができる。このため、絶縁トランスの個数を増やすことなく、2次側に設けられたスイッチング素子に流れる主回路電流を監視することが可能となり、高圧側と低圧側との電気的な分離を図りつつ、スイッチング素子の導通故障に起因するアーム短絡を防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係るパワーエレクトロニクス機器について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るパワーエレクトロニクス機器が適用される昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの概略構成を示すブロック図である。
図1において、昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールには、負荷へ流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子SWU2、SWD2およびスイッチング素子SWU2、SWD2の導通および非導通を指示する制御信号をそれぞれ生成する制御回路51が設けられている。
また、スイッチング素子SWU2、SWD2はそれぞれ上アーム52用および下アーム53用として動作するように直列に接続されている。そして、スイッチング素子SWU2には、ゲート信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT18が設けられ、IGBT18に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDU11がIGBT18に並列に接続されている。また、IGBT18が形成されたチップには、IGBT18のエミッタ電流を分流して主回路電流を検出する抵抗RU11、RU12が設けられている。
また、スイッチング素子SWD2には、ゲート信号に従ってスイッチング動作を行うIGBT19が設けられ、IGBT19に流れる電流と逆方向に電流を流すフライホイールダイオードDD11がIGBT19に並列に接続されている。また、IGBT19が形成されたチップには、IGBT19のエミッタ電流を分流して主回路電流を検出する抵抗RD11、RD12が設けられている。
そして、上アーム52側には、抵抗RU11、RU12にて検出された主回路電流を監視しながら、IGBT18の制御端子を駆動するためのゲート信号を生成するIGBTドライバIC15が設けられている。
また、下アーム53側には、抵抗RD11、RD12にて検出された主回路電流を監視しながら、IGBT19の制御端子を駆動するためのゲート信号を生成するIGBTドライバIC16が設けられている。
また、車体筐体に接地される制御回路51側と、高圧となる上アーム52側および下アーム53側との間には、絶縁トランスTR11、TR12がそれぞれ介挿され、制御回路51では、絶縁トランスTR11、TR12を用いて上アーム52側および下アーム53側と電気的に絶縁しながら信号の授受を行うことができる。
そして、絶縁トランスTR11の2次巻線には抵抗R13が並列接続されるとともに、抵抗R13には、電界効果型トランジスタFU12と抵抗R14との直列回路が並列接続されている。そして、抵抗RU11、RU12による分圧値はIGBTドライバIC15に入力されるとともに、電界効果型トランジスタFU12のゲートに入力される。
また、絶縁トランスTR12の2次巻線には抵抗R23が並列接続されるとともに、抵抗R23には、電界効果型トランジスタFD12と抵抗R24との直列回路が並列接続されている。そして、抵抗RD11、RD12による分圧値はIGBTドライバIC16に入力されるとともに、電界効果型トランジスタFD12のゲートに入力される。
また、絶縁トランスTR11の1次巻線の一端は、抵抗R11を介して電界効果型トランジスタFU11のソースに接続されるとともに、抵抗R12を介して発振源17に接続され、さらにローパスフィルタ13を介してコンパレータPU11の反転入力端子に接続されている。
また、絶縁トランスTR12の1次巻線の一端は、抵抗R21を介して電界効果型トランジスタFD11のソースに接続されるとともに、抵抗R22を介して発振源17に接続され、さらにローパスフィルタ14を介してコンパレータPD11の反転入力端子に接続されている。
そして、コンパレータPU11、PD11の正転入力端子には、基準電圧Vf1、Vf2がそれぞれ接続され、電界効果型トランジスタFU11、FD11のゲートには、否定論理積回路11、12の出力がそれぞれ接続されている。そして、否定論理積回路11、12の一方の入力には、ゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11がそれぞれ供給されるとともに、否定論理積回路11、12の他方の入力には、コンパレータPD11、PU11の出力がそれぞれ接続されている。
そして、制御回路51側で生成されたゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11は、否定論理積回路11、12をそれぞれ介して電界効果型トランジスタFU11、FD11のゲートにそれぞれ供給され、絶縁トランスTR11、TR12の1次巻線が電界効果型トランジスタFU11、FD11にてそれぞれ駆動されながら、ゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11を絶縁トランスTR11、TR12の2次巻線にそれぞれ絶縁伝送することができる。
また、発振源17から出力された発振信号は、抵抗R12、R22をそれぞれ介して絶縁トランスTR11、TR12の1次巻線に供給され、ゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11にそれぞれ重畳されながら、絶縁トランスTR11、TR12の2次巻線に絶縁伝送することができる。なお、発振源17は、ゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11よりも高周波の信号をインピーダンス検出用信号として生成することができる。
そして、発振信号が重畳されたゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11が絶縁トランスTR11、TR12の2次巻線にそれぞれ絶縁伝送されると、発振信号が重畳されたゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11はIGBTドライバIC15、16にそれぞれ入力される。そして、IGBTドライバIC15、16は、発振信号が重畳されたゲートドライブ用PMW信号SU11、SD1にそれぞれ基づいてゲート信号をそれぞれ生成し、IGBT18、19の制御端子を駆動することにより、IGBT18、19をスイッチング動作させる。
そして、IGBT18、19に電流が流れると、IGBT18、19のエミッタ電流が抵抗RU11、RU12および抵抗RD11、RD12にそれぞれ分流され、抵抗RU11、RU12および抵抗RD11、RD12にてIGBT18、19に流れる主回路電流をそれぞれ検出することができる。そして、抵抗RU11、RU12および抵抗RD11、RD12にてそれぞれ検出された分圧値は、電界効果型トランジスタFU12、FD12のゲートにそれぞれ入力され、電界効果型トランジスタFU12、FD12のソース−ドレイン間のオン抵抗をそれぞれ変化させる。
そして、電界効果型トランジスタFU12、FD12のソース−ドレイン間のオン抵抗がそれぞれ変化すると、絶縁トランスTR11、TR12の2次側のインピーダンスがそれぞれ変化し、その2次側のインピーダンスの変化に基づく電圧が絶縁トランスTR11、TR12の1次側にそれぞれ伝送される。そして、絶縁トランスTR11、TR12の1次側にそれぞれ伝送された2次側のインピーダンスの変化に基づく電圧は、ローパスフィルタ13、14にて発振源17からのキャリア周波数成分がそれぞれ除去され、コンパレータPU11、PD11の反転入力端子にそれぞれ入力される。
そして、コンパレータPU11、PD11の反転入力端子にそれぞれ入力された信号は基準電圧Vf1、Vf2とそれぞれ比較され、コンパレータPU11、PD11の反転入力端子にそれぞれ入力された信号が基準電圧Vf1、Vf2をそれぞれ下回ると、コンパレータPU11、PD11からの出力がロウレベルにそれぞれ変化する。そして、コンパレータPU11、PD11からの出力がロウレベルにそれぞれ変化すると、ゲートドライブ用PMW信号SD11、SU11が否定論理積回路12、11にて遮断され、IGBT19、18のスイッチング動作を停止させることができる。
これにより、いずれか一方のIGBT18、19に流れる主回路電流が検出された場合には、もう一方のIGBT18、19のスイッチング動作を停止させることができ、高圧側と低圧側との電気的な分離を図りつつ、IGBT18、19の導通故障に起因するアーム短絡を防止することが可能となる。また、発振源17にて生成された発振信号を絶縁トランスTR11、TR12の1次側でゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11に重畳させることにより、絶縁トランスTR11、TR12の個数を増やす必要がなくなり、装置の大型化を抑制することができる。
具体的には、電界効果型トランジスタFU12、FD12は、図2に示すように、ドレイン電流がゲート−ソース間の電圧に比例、すなわち、ソース−ドレイン間のオン抵抗Rds_onがゲート−ソース間の電圧に反比例する特性を持つように選定することができる。この場合、絶縁トランスTR11の2次側に接続される回路のインピーダンスは、抵抗R13、R14の抵抗値をR13、R14とすると、R13、R14+Rds_onおよびIGBTドライバIC15の入力インピーダンスの並列となり、絶縁トランスTR12の2次側に接続される回路のインピーダンスは、抵抗R23、R24の抵抗値をR23、R24とすると、R23、R24+Rds_onおよびIGBTドライバIC16の入力インピーダンスの並列となる。
そして、抵抗R13、R23は開放防止用の抵抗、抵抗R14、R24は短絡防止用の抵抗として用いられることから、R14≪Rds_on、R13≫R14+Rds_on、R24≪Rds_on、R23≫R24+Rds_onの関係が成り立ち、絶縁トランスTR11、TR12の2次側に接続される回路のインピーダンスはRds_onがほとんど主体的になる。
一方、絶縁トランスTR11、TR12の2次側に接続される回路のインピーダンスが小さくなると、絶縁トランスTR11、TR12の2次側に誘起される電圧が低くなるので、IGBTドライバIC15、16には、抵抗RU11、RU12および抵抗RD11、RD12にてそれぞれ検出された分圧値をそれぞれ入力し、絶縁トランスTR11、TR12の2次側に誘起される電圧を信号パルスとして判断する閾値を変化させることができる。
図3は、理想トランスのインピーダンスの規定方法を示す回路図である。
図3において、理想トランスTR13には1次巻線M11および2次巻線M12が設けられている。そして、理想トランスTR13の1次側から見た入力インピーダンスZ1は、2次側に接続された回路のインピーダンスZ2に対して、以下の式で示すように、2次側に接続された回路のインピーダンスの巻き数比の2乗に比例する。
すなわち、理想トランスTR13の1次側および2次側の電圧と電流の関係式は、以下の(11)式および(12)式で表される。
2=n2/n1×V1 ・・・(11)
2=n1/n2×I1 ・・・(12)
また、理想トランスTR13の2次側に接続された回路のインピーダンスZ2は、以下の(13)式で表される。
2=V2/I2 ・・・(13)
従って、理想トランスTR13の1次側と2次側のインピーダンスの関係は、以下の(14)式で表すことができる。
1=n1 2/n2 22 ・・・(14)
図4は、図1の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールに適用されるインピーダンス変化の検出回路の概略構成を示す回路図である。
図4において、図1のローパスフィルタ13として、ダイオード21、コンデンサ22および抵抗23が設けられ、ダイオード21は、絶縁トランスTR11の1次巻線に直列接続されるとともに、コンデンサ22および抵抗23は、絶縁トランスTR11の1次巻線に並列接続されている。ここで、絶縁トランスTR11が図3の理想トランスTR13とみなせるものとする。そして、例えば、周波数が数10MHz、振幅がV0の発振源17からの信号が抵抗R12を介して絶縁トランスTR11の1次側に入力されると、絶縁トランスTR11の1次側に発生する電圧V1は、以下の(15)式で表される。
1=(V0×Z1)/(R12+Z1) ・・・(15)
ただし、R12は抵抗R12の抵抗値である。
(15)式において、R12≫Z1とすれば、電圧V1はインピーダンスZ2に比例し、R14≪Rds_on、R13≫R14+Rds_onという関係を適用すれば、電圧V1は主回路電流ISWに反比例する。
そして、絶縁トランスTR11の1次側に発生する電圧V1を観測するには、ダイオード21およびコンデンサ22による平滑回路で発振源17のキャリア周波数成分を除去して包絡線検波を行うことで、インピーダンスZ2に比例した信号のみを抽出することができる。
なお、発振源17からの信号によって絶縁トランスTR11の1次側を励磁する電流値を、ゲートドライブ用PMW信号SU11に起因して絶縁トランスTR11の1次側に励磁される電流値よりも十分小さくすることにより、昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの誤動作を防止しつつ、発振源17からの信号を絶縁トランスTR11の1次側に重畳することができる。
そして、コンパレータPU11にて主回路電流ISWに反比例した信号を閾値と比較し、主回路電流ISWに反比例した信号が閾値を下回った場合には、スイッチング素子SWU2に主回路電流ISWが流れていると判断し、コンパレータPU11の出力をロウレベルにする。そして、図1の否定論理積回路12は、コンパレータPU11からの出力を受けて、主回路電流ISWに反比例した信号が閾値を下回った場合には、ゲートドライブ用PMW信号SD11をディスイネーブルにしてスイッチング素子SWD2のオンを許容しないようにするとともに、主回路電流ISWに反比例した信号が閾値を上回った場合には、ゲートドライブ用PMW信号SD11をイネーブルにしてスイッチング素子SWD2のオンを許容することができる。
これにより、絶縁トランスTR11、TR12の個数を増やすことなく、2次側に設けられたスイッチング素子SWU2、SWD2に流れる主回路電流を監視することが可能となり、高圧側と低圧側との電気的な分離を図りつつ、スイッチング素子SWU2、SWD2の導通故障に起因するアーム短絡を防止することができる。
なお、微細加工技術を適用して絶縁トランスTR11、TR12を形成する場合、銅線を用いた巻線型トランスに比べて、巻線の導体断面積が小さく、許容直流電流は遥かに少ない。この許容直流電流は、電流が流れることによって巻線の導体抵抗により発生する消費電力に起因して発生するジュール熱に応じて規定されている。このため、微細加工技術を適用して形成された絶縁トランスTR11、TR12を用いる場合、ゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11の立ち上りおよび立ち下がりにそれぞれ同期したエッジ信号SU12、SU12´およびエッジ信号SD12、SD12´を生成し、絶縁トランスTR11、TR12に電流を流す期間を短くして大電流を流すことにより、平均電流を許容直流電流以下にすることができる。
ここで、発振源17は、上アーム52側、下アーム53側にそれぞれ設けて、トランスTR11、TR12へのゲートドライブ用信号に発振信号をそれぞれ重畳するように構成してもよいし、図1の如く、上下アーム共通に1つの発振源17を用い、トランスTR11、TR12へのゲートドライブ用信号に共通の発振信号を重畳するようにしてもよい。制御回路51は、トランスTR11、TR12によって上アーム52、下アーム53と絶縁されているため、上下アーム共通に1つの発振源17を用いることができる。発振源17を上下アームに共通に1つとすることで、回路構成を簡素化することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る信号伝送用絶縁トランスを用いた信号伝送回路の概略構成を示すブロック図である。
図5において、排他的論理和回路102の一方の入力端子には、図1のゲートドライブ用PMW信号SU11、SD11として制御信号S1が遅延素子101を介して入力されるとともに、排他的論理和回路102の他方の入力端子には制御信号S1が直接入力される。また、否定論理積回路104の一方の入力端子には、排他的論理和回路102からの出力が入力されるとともに、否定論理積回路104の他方の入力端子には、制御信号S1が直接入力される。さらに、論理積回路105の一方の入力端子には、排他的論理和回路102からの出力が入力されるとともに、論理積回路105の他方の入力端子には、制御信号S1がインバータ103を介して入力される。
また、Pチャンネル電界効果型トランジスタ108およびNチャンネル電界効果型トランジスタ109は互いに直列接続され、Pチャンネル電界効果型トランジスタ108のソースは抵抗106を介して電源電圧Vcc1に接続されるとともに、Nチャンネル電界効果型トランジスタ109のソースは接地されている。そして、否定論理積回路104の出力は、Pチャンネル電界効果型トランジスタ108のゲートに接続されるとともに、論理積回路105の出力はNチャンネル電界効果型トランジスタ109のゲートに接続されている。絶縁トランス110の1次巻線の一端は電源電圧Vcc1の1/2に固定されるとともに、絶縁トランス110の1次巻線の他端は、Pチャンネル電界効果型トランジスタ108とNチャンネル電界効果型トランジスタ109との接続点に接続されている。また、絶縁トランス110の2次巻線の一端は電源電圧Vcc2の1/2に固定されるとともに、絶縁トランス110の2次巻線の両端は抵抗111を介して互いに接続されている。また、抵抗112の一端は電源電圧Vcc2に接続されるとともに、抵抗112、113の接続点の電位がVcc2/2+α、抵抗113、114の接続点の電位がVcc2/2−αとなるように抵抗112〜114が直列接続されている。
そして、コンパレータ115の正転入力端子はVcc2/2+αの電位に固定されるとともに、コンパレータ115の反転入力端子は絶縁トランス110の2次巻線の他端に接続され、コンパレータ115の出力はフリップフロップ117のセット端子に接続されている。また、コンパレータ116の正転入力端子はVcc2/2−αの電位に固定されるとともに、コンパレータ116の反転入力端子は絶縁トランス110の2次巻線の他端に接続され、コンパレータ116の出力はフリップフロップ117のリセット端子に接続されている。
そして、制御信号S1と、この制御信号S1を遅延素子101で遅らせた信号とが排他的論理和回路102に入力され、排他的論理和回路102にて排他論理和がとられることにより、制御信号S1の“0”から“1”へのエッジに同期したエッジ信号S2および“1”から“0”へのエッジに同期したエッジ信号S2´が、図1のエッジ信号SU12、SU12´およびエッジ信号SD12、SD12´として抽出される。そして、これらのエッジ信号S2、S2´は、否定論理積回路104、論理積回路105に入力され、否定論理積回路104にて制御信号S1との論理積がとられることにより、立上りエッジパルスS3が生成されるとともに、論理積回路105にて制御信号S1の反転信号との論理積がとられることにより、論理積回路105にて立下りエッジパルスS4が生成される。
そして、否定論理積回路104にて生成された立上りエッジパルスS3はPチャンネル電界効果型トランジスタ108のゲートに入力され、制御信号S1の立上りでは、電源から絶縁トランス110の1次巻線にパルス電流が流れ込みむような動作を行う。一方、論理積回路105にて生成された立下りエッジパルスS4はNチャンネル電界効果型トランジスタ109のゲートに入力され、制御信号S1の立下りでは絶縁トランス110の1次巻線からグランドに対してパルス電流が流れ出すような動作を行うことができる。
そして、制御信号S1の立上りおよび立下りに応じて絶縁トランス110の1次巻線側の流れる電流の向きが変わることにより、1次巻線側で発生する磁束の向きも変わるので、受信の役割を果たす2次巻線側に発生する起電力の向きも変わり、制御信号S1の立上りおよび立下りの識別を受信側で行うことができる。
具体的には、絶縁トランス110の2次側巻線の一方の端子は電源電圧Vcc2の1/2に固定され、2次側巻線の他方の端子の電圧は、電源電圧Vcc2の1/2の電圧を中心として、制御信号S1の立上りでは+方向に変化するとともに、制御信号S1の立下りでは−方向に変化することができる。そして、この2次巻線側の出力は、Vcc2/2+αの閾値に設定されたコンパレータ115と、Vcc2/2−αの閾値に設定されたコンパレータ116に導かれる。なお、αはノイズなどで誤動作しないような値に設定することが好ましい。
そして、制御信号S1の立上りエッジでは、2次側巻線の端子電圧の+方向の変化に伴って、コンパレータ115からパルスS5が送出され、制御信号S1の立下りエッジでは、2次側巻線の端子電圧の−方向の変化に伴って、コンパレータ116からパルスS6が出力される。そして、これらのパルスS5、S6がRSフリップフロップ117に入力されると、コンパレータ115からのパルスS5にてRSフリップフロップ117がセットされるとともに、コンパレータ116からのパルスS6にてRSフリップフロップ117がリセットされ、送信側の制御信号S1が復元された制御信号S7を受信側で生成することができ、この制御信号S7を図1のIGBTドライバIC15、16の入力として使用することができる。
これにより、図1の絶縁トランスTR11、TR12の1次巻線および2次巻線に電流を流す期間を短くして大電流を流すことが可能となる。このため、絶縁トランスTR11、TR12の1次巻線および2次巻線の導体断面積が小さくなった場合においても、1次巻線および2次巻線に流れる平均電流を許容直流電流以下にすることができ、ジュール熱に起因する1次巻線および2次巻線の溶断を防止しつつ、1次巻線と2次巻線の巻径を小さくすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るパワーエレクトロニクス機器が適用される昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの概略構成を示すブロック図である。 図1の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールに適用される電界効果型トランジスタの電気的特性を示す図である。 理想トランスのインピーダンスの規定方法を示す回路図である。 図1の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールに適用されるインピーダンス変化の検出回路の概略構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る信号伝送用絶縁トランスを用いた信号伝送回路の概略構成を示すブロック図である。 従来の昇降圧コンバータを用いた車両駆動システムの概略構成を示すブロック図である。 図6の昇降圧コンバータの概略構成を示すブロック図である。 昇圧動作時に図12のリアクトルに流れる電流の波形を示す図である。 従来の昇降圧コンバータ用インテリジェントパワーモジュールの概略構成を示すブロック図である。 従来の信号伝送用絶縁トランスの概略構成を示す平面図である。 従来のアーム短絡防止回路の概略構成を示す回路図である。
符号の説明
51 制御回路
52 上アーム
53 下アーム
TR11、TR12 絶縁トランス
DU11、DD11 ダイオード
RU11、RU12、RD11、RD12、R11〜R14、R21〜R24 抵抗
FU11、FU12、FD11、FD12 電界効果型トランジスタ
PD11、PU11 コンパレータ
11、12 否定論理積回路
13、14 ローパスフィルタ
15、16 IGBTドライバIC
17 発振源
18、19 IGBT
101 遅延素子
102 排他的論理和回路
103 インバータ
104、105 論理積回路
108 Pチャンネル電界効果型トランジスタ
109 Nチャンネル電界効果型トランジスタ
115、116 コンパレータ
117 フリップフロップ

Claims (4)

  1. 負荷へ流入する電流を通電および遮断するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の導通および非導通を指示する制御信号を生成する制御回路と、
    前記制御信号に基づいて前記スイッチング素子の制御端子を駆動する駆動回路と、
    前記制御回路と前記駆動回路とが絶縁されるように制御側の1次巻線および駆動側の2次巻線が設けられた絶縁トランスと、
    前記スイッチング素子に流れる電流値に基づいて前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスを制御するインピーダンス制御手段と、
    前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスに基づいて変化する1次側の入力インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段とを備えることを特徴とするパワーエレクトロニクス機器。
  2. 上アーム用および下アーム用としてそれぞれ作動するように互いに直列に接続され、負荷へ流入する電流を通電および遮断する1対のスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の導通および非導通を指示する制御信号を生成する制御回路と、
    前記制御信号に基づいて前記スイッチング素子の制御端子を駆動する駆動回路と、
    前記制御回路と前記駆動回路とが絶縁されるように制御側の1次巻線およびアーム側の2次巻線が前記スイッチング素子ごとに設けられた絶縁トランスと、
    前記スイッチング素子に流れる電流値に基づいて前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスを制御するインピーダンス制御手段と、
    前記絶縁トランスの2次側のインピーダンスに基づいて変化する1次側の入力インピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、
    前記インピーダンス検出手段にて検出された一方のスイッチング素子に流れる電流値に基づいて、他方のスイッチング素子の導通を指示する制御信号を遮断する制御信号遮断手段とを備えることを特徴とするパワーエレクトロニクス機器。
  3. 前記制御信号よりも周波数の高いインピーダンス検出用信号を前記絶縁トランスの1次側に重畳する重畳回路をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載のパワーエレクトロニクス機器。
  4. 前記絶縁トランスを介して伝送される伝送信号の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジに応じたパルス電流を前記絶縁トランスの1次巻線に流す1次側回路と、
    前記絶縁トランスの2次巻線に発生する電圧パルスのレベルに基づいて前記伝送信号を復元する2次側回路とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のパワーエレクトロニクス機器。
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