JP4856899B2 - マッサージ装置及びその方法 - Google Patents
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Description
特許文献1では、揉み玉の使用者側への突出量を一定に保ったまま揉み玉を上下方向に移動させることで、揉み玉が使用者から受ける圧力の上下方向の分布を求め、この圧力分布から肩位置を判別するようにしている。
また、従来のマッサージ装置は、(知識に乏しい無資格者が操作する)健康機器であったため、誤った場所に強い刺激を与えないように、マッサージの強さの調節可能範囲は、弱い刺激レベルに留まっていた。これにより、患部(ツボ部)に揉み玉を正確に合わせたとしても、得られるマッサージ効果は小さいものとなっていた。また、従来では、マッサージ装置の操作器を操作して好みのコースやマッサージ強さを設定する作業が煩雑であった。
そこで、本発明は、各々の使用者(患者)の好みに合ってマッサージ効果の大きいマッサージを、簡単にかつ反復して行い得るマッサージ装置及びその方法を提供することを目的とする。
また、上記刺激付与手段は、上記患者の足部となる位置に設置されて、該患者の身体を遠赤外線輻射熱にて温める遠赤外線部を有し、上記遠赤外線部は、上記患者の膝から下のマッサージを行なう足ユニットの各足差込溝部において、上記患者の足裏となる位置の足裏部と、上記患者のふくらはぎとなる位置のふくらはぎ部と、に配設されている。
本発明に係るマッサージ装置は、人によって異なる患者の患部(ツボ部)の正確な位置を特定できると共に、有資格者の自己責任においてその患部(ツボ部)に強い刺激を与えることができる。これにより、医療機具として、患者の好みに合い、かつ、専門的に判断しても適切なマッサージ条件でマッサージを行なうことができ、患者に大きなマッサージ効果を与えることができる。
また、複数の(病院)施設に本発明のマッサージ装置を設置した場合、患者が携帯記録片を持ち運ぶことにより、患者はどの(病院)施設においても全く同一の条件でマッサージを容易に受けることができる。
また、遠赤外線部により、患者の交感神経と副交感神経とのバランスを調節して患者にリラックス効果を与えることができ、熱と揉み,振動等で、複合的に患者を癒すことができる。
また、マッサージ条件の設定作業が煩雑になることがない。また、全く同一のマッサージ条件にて、反復してマッサージを受けることができる。
図1に於て、本発明の実施の一形態に係るマッサージ装置10は、主に病院で使用される。そして、マッサージ装置10を使用する患者(使用者)dは、病院のマッサージ会員となって、定期的に、個人の好みに合ったマッサージを受けることができるようになっている。
患者dがマッサージを受ける病院のシステムについて説明すると、この病院内には、治療データ入力室30や一般治療室31が設けられている。このうち、一般治療室31には、本実施形態に係るマッサージ装置10が設置されている。また、治療データ入力室30は、マッサージ装置10の使用時に必要な治療データの作成や変更を行なうための部屋であり、この部屋には、マッサージ条件設定装置20が設置されている。
ここで、治療データとは、各患者dごとに作成されるデータであって、会員番号,氏名等の患者情報と、マッサージ部位,マッサージの強さ等のマッサージ条件から成っている(詳細は後述する)。
患者dは、初めて病院に行った場合、まず治療データ入力室30で治療データの作成を行なってもらう。そして、一般治療室31において、治療データに基いたマッサージを受ける。
病院に行くのが2回目以降である場合、患者dは、治療データ入力室30に行かなくてもよく、一般治療室31においてマッサージを受けることができるようになっている。
なお、本発明において有資格者eとは、人にマッサージ治療を行なう資格を有する人のことをいい、例えば専門のインストラクタ,マッサージ師,接骨院の医師等である。
治療データは、上述のように、患者情報とマッサージ条件から成っている。詳しく述べると、患者情報としては、例えば会員番号,氏名,年齢,性別,生年月日,血液型,職業,住所,電話番号,来院記録(来院名,来院回数,来院日時の履歴),現在患っている病気等の情報が挙げられる。また、マッサージ条件としては、例えばマッサージの種類(指圧,揉み,たたき,振動),マッサージ部位(首,肩,背中,腰,足等の患部)、マッサージの強さ,マッサージ部位の順序,マッサージ時間,マッサージの速度,背もたれ部21のリクライニングの角度等が挙げられる。
上部マッサージ機構部6は、背もたれ部21内部に配設され、首,肩,背中,腰にある患部(ツボ部)のマッサージを行なう。この上部マッサージ機構部6は、例えば 0.1〜 1.0mm刻みでマッサージ部位を設定できるようになっている。また、マッサージの強さは、例えば10〜20段階に調整可能となっている。
下部マッサージ機構部7は、足ユニット8に設置され、膝から下のマッサージを行なう。この下部マッサージ機構部7は、複数の揉み部7a…を有し、各揉み部7aが独立してマッサージ部位,マッサージの強さを設定できるようになっている。
制御部9は、上部マッサージ機構部6,下部マッサージ機構部7,遠赤外線部2,及びデータ読取部4と電気的に接続されている。そして、制御部9は、データ読取部4で読み取った携帯記録片1の治療データに基いて上部マッサージ機構部6,下部マッサージ機構部7,遠赤外線部2を制御する。
また、遠赤外線部2は、患者dの足部となる位置に設置されて患者dの身体を遠赤外線輻射熱にて温めるようになっている。より具体的には、この遠赤外線部2は、遠赤外線輻射熱を利用する板状のヒーターであり、例えば波長9〜10μmの遠赤外線が使用される。また、遠赤外線部2は、足ユニット8の各足差込溝部24において、人の足裏となる位置(足裏部2a)とふくらはぎとなる位置(ふくらはぎ部2b)の2箇所(両足で計4箇所)に配設されている。
足裏部2aは、人の足裏のうち、特に湧泉(足裏ツボ)となる位置へ遠赤外線を照射するように構成されている。これにより、患者dの全身細胞へ、遠赤外線の効果が素早く確実に広がるようになっている。また、足裏部2aは、マイナスイオンも発生するようになっている。
マッサージ条件設定装置20は、図5に示すように、設定装置本体26と、データ入力装置5と、を備えている。設定装置本体26は、図2及び図4で示したマッサージ装置10のマッサージ装置本体25と外形が略同形状であり、マッサージ装置本体25と同様の構成の刺激付与手段15(上部マッサージ機構部6,下部マッサージ機構部7,遠赤外線部2)を備えている。
また、設定装置本体26は、データ入力装置5からの入力に基いて刺激付与手段15の作動制御を行なうデータ読取制御手段28を備えている。このデータ読取制御手段28は、制御部29を有し、制御部29は、刺激付与手段15(上部マッサージ機構部6,下部マッサージ機構部7,遠赤外線部2)及びデータ入力装置5と電気的に接続されている。
このデータ入力装置5は、図6に示すように、CRTモニタ,液晶モニタ等の表示部12と、携帯記録片1が差込まれる部分である装填部11と、詳細設定部27と、を有している。
表示部12は、図8及び図9に示すように、設定装置本体26のマッサージ条件の設定状況や、携帯記録片1に記録されている治療データ(患者情報,マッサージ条件)を表示する。
詳細設定部27は、図9の詳細設定モードにおいて、各患者dに合わせたマッサージ条件の詳細を決定するために使用される。この詳細設定部27は、図1,5,7及び図9に示すように、マッサージ強さを調整する調整つまみ17と、探査スイッチ16と、位置決めスティック13と、位置決めスティック13の上端部に設けられた決定ボタン14と、を有している。
位置決めスティック13は、表示部12上のカーソル19を移動させると同時に、刺激付与手段15を作動させて適切なマッサージ部位を特定するために設けられている。
探査スイッチ16は、押されている間だけ、刺激付与手段15を作動させて患者dに刺激を与える。
調整つまみ17は、マッサージの強さを最低値から最高値の間で細かく(例えば10〜20段階)設定するために使用される。
まず、図1に示すように、治療データ入力室30において、有資格者eが、各々の患者dに合わせて治療データを入力して作成する。
具体的には、患者dを設定装置本体26に座らせる。そして、図6に示すように、携帯記録片1をデータ入力装置5の装填部11に差込んでセットする。この際、患者dが既に治療データが記録された携帯記録片1を所有しており、この治療データを変更する場合には、携帯記録片1を患者dから受け取る。また、患者dが携帯記録片1を所有していない場合には、新しい(治療データが記録されていない)携帯記録片1を用いる。
具体的には、図1,5,7及び図9に示すように、有資格者eが表示部12を見ながら詳細設定部27の位置決めスティック13を操作して表示部12上のカーソル19を移動させる。この際、設定装置本体26の刺激付与手段15は、位置決めスティック13の動きに連動して作動し、マッサージ部位が変更される。そして、有資格者eは、患部(ツボ部)と思われる座標位置で探査スイッチ16を押す。すると、有資格者eが探査スイッチ16を押した間だけ刺激付与手段15は患者dに刺激を与える。有資格者eは、探査スイッチ16を押したときの患者dの反応を確認し、コミュニケーションをとる。そして、患部(ツボ部)の座標位置がずれていると判断すれば、有資格者eは、一旦探査スイッチ16を押すのをやめて、再度位置決めスティック13を動かしてマッサージ部位を変更する。この作業を繰り返して正確な患部(ツボ部)の座標位置を特定する。
このようにして一つのマッサージ部位18とその位置におけるマッサージ強さ,マッサージ時間,マッサージの種類等が決定される。
そして、上述した操作を繰り返して、多くのマッサージ部位18…とその位置におけるマッサージ強さ,マッサージ時間,マッサージの種類等を決定してゆき、その患者dに合わせた適切なマッサージ条件が決定される。
適切なマッサージ条件が決定されて治療データが作成されると、有資格者eは、その作成された治療データを携帯記録片1に記録する。
そして、一般治療室31において、携帯記録片1に記録された治療データに基いて、マッサージ装置10を作動させ、患者dはマッサージを受ける。より具体的には、患者dは、まずマッサージ装置本体25のデータ読取部4に携帯記録片1を挿入し、マッサージ装置本体25に座る。すると、データ読取部4は、携帯記録片1の治療データを読み取り、制御部9が、携帯記録片1の治療データに基いて刺激付与手段15(上部マッサージ機構部6,下部マッサージ機構部7,遠赤外線部2)を制御し、作動させる。患者dは、自身でマッサージ条件の設定を行なう必要もなく、好みに合った適切なマッサージを受けることができる。
なお、患者dが治療データ(マッサージ条件)を変更したい場合には、その都度、治療データ入力室30のマッサージ条件設定装置20を使用して、携帯記録片1に記録された治療データを書き換えればよい。
他の実施形態では、携帯記録片1の治療データを作成する際に、上述した構造のマッサージ条件設定装置20を使用せず、別の方法にて、治療データのマッサージ条件を決定する場合を例示している。
具体的に説明すると、この他の実施形態の場合、有資格者eが直接に患者dの身体に触れて患者dとコミュニケーションをとりつつ、患部(ツボ部)の正確な位置を探すようにする。このため、患者dの好みに合い、かつ、専門的に判断しても適切なマッサージ部位,マッサージ強さ等のマッサージ条件が、容易に判断できる。
上述した被検出片41…は、マッサージ条件特定用椅子40によって認識され、マッサージ条件が読み取られる。
検出部42…は、マッサージ条件特定用椅子40に患者dが座った状態に於て、患者dに取り付けられた被検出片41…の磁気を検出する。
検出部42…で検出された被検出片41…の情報は図示省略のデータ入力装置に送信され、そのデータ入力装置において、マッサージ部位,マッサージ強さ等のマッサージ条件が確認される。そしてそのデータ入力装置において、治療データが作成されると共に携帯記録片1にその治療データが記録される。
また、本実施形態では、マッサージ装置10のマッサージ装置本体25を椅子状としたが、本発明はこれに限らず、マッサージ装置本体をベッド状とするも好ましい。
また、携帯記録片1をデータ読取部4に接近又は挿入することで治療データが読取可能なので、携帯記録片1の治療データをマッサージ装置10のデータ読取制御手段3に読み取らせるのも簡単である。
また、患者dの希望や有資格者eの判断によりマッサージ条件を変更する場合には、携帯記録片1の治療データを容易に書き換えることができる。
また、患者dの希望や有資格者eの判断によりマッサージ条件を変更する場合には、携帯記録片1の治療データを容易に書き換えることができる。
2 遠赤外線部
2a 足裏部
2b ふくらはぎ部
3 データ読取制御手段
4 データ読取部
8 足ユニット
10 マッサージ装置
15 刺激付与手段
20 マッサージ条件設定装置
24 足差込溝部
25 マッサージ装置本体
d 患者
e 有資格者
Claims (3)
- 各々の患者(d)に合わせて予め有資格者(e)により入力されて作成された治療データが該有資格者(e)の操作によって記録された携帯記録片(1)と、該患者(d)に刺激を与える刺激付与手段(15)と、該携帯記録片(1)に記録された該治療データに基いて該刺激付与手段(15)の作動制御を行なうデータ読取制御手段(3)と、を備え、
上記データ読取制御手段(3)は、マッサージ装置本体(25)に設けられると共に、上記携帯記録片(1)が接近又は挿入されることで該携帯記録片(1)の上記治療データを読取可能なデータ読取部(4)を有し、
上記治療データは、患者情報と、上記有資格者(e)が上記患者(d)の反応を確認しコミュニケーションをとって特定した患部の座標位置と、該特定した患部の座標位置でマッサージ強さが変化したとき上記有資格者(e)が上記患者(d)の反応を確認しコミュニケーションをとって決定したマッサージ強さと、を有し、
さらに、上記データ読取制御手段(3)は、上記各々の患者(d)の上記携帯記録片(1)の上記治療データが読取可能に構成されていることを特徴とするマッサージ装置。 - 上記刺激付与手段(15)は、上記患者(d)の足部となる位置に設置されて、該患者(d)の身体を遠赤外線輻射熱にて温める遠赤外線部(2)を有し、
上記遠赤外線部(2)は、上記患者(d)の膝から下のマッサージを行なう足ユニット(8)の各足差込溝部(24)(24)において、上記患者(d)の足裏となる位置の足裏部(2a)(2a)と、上記患者(d)のふくらはぎとなる位置のふくらはぎ部(2b)(2b)と、に配設されている請求項1記載のマッサージ装置。 - 有資格者(e)が、各々の患者(d)に合わせて治療データを入力して作成し、作成された該治療データを上記有資格者(e)の操作によって携帯記録片(1)に記録し、該携帯記録片(1)に記録された該治療データに基いて、マッサージ装置本体(25)を作動させるマッサージ方法であって、
患者情報と、上記有資格者(e)が上記患者(d)の反応を確認しコミュニケーションをとって特定した患部の座標位置と、該特定した患部の座標位置でマッサージ強さが変化したとき上記有資格者(e)が上記患者(d)の反応を確認しコミュニケーションをとって決定したマッサージ強さと、を有する治療データが記憶された携帯記録片(1)を、上記マッサージ装置本体(25)に接近又は挿入して、上記携帯記録片(1)に記録された上記治療データに基いて、上記マッサージ装置本体(25)を作動させ、
さらに、上記マッサージ装置本体(25)を、上記各々の患者(d)の上記携帯記録片(1)の上記治療データに基いて、作動させることを特徴とするマッサージ方法。
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