JP4855413B2 - 核酸を増幅するための組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、核酸を増幅するための試薬の安定な組成物に関する。
核酸の増幅は一般に、診断分野、または特に医学分野において、少量の特異的な遺伝子を検出するために使用されている。
いくつかの増幅技術が存在する:PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、RT−PCR(逆転写およびそれに続くPCR)、SDA(鎖置換増幅(strand displacement amplification))、NASBA(核酸配列ベースの増幅(nucleic acid sequence-based amplification))など。これらの各々はいくつかの試薬の混合物の使用を必要とする:1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマー、dNTP(デオキシヌクレオチド3リン酸)、1つ以上の酵素(ポリメラーゼ、逆転写酵素など)、生理食塩水緩衝液、および有利には1つ以上の蛍光プローブ。
必要とされる感度および特異性性能レベルを達成し、そして増幅結果の再現性を確実にするために、これら試薬の混合はその各々の細心のピペッティングを含む。さらに、増幅されるべき核酸の増幅試薬のストック溶液への混入を防止するために、増幅試薬の混合物の調製は、増幅されるべき核酸の添加から物理的に分離されなければならない。
長期間継続する貯蔵を確実にするように、これら試薬は一般に−20℃で保存され、プローブおよびプライマーは最も一般的には凍結乾燥される。
次いで、凍結乾燥の間オリゴヌクレオチドの完全性を維持するように、低温保護剤(例えば、糖またはポリオール)が使用され得る(EP 833 667)。同様に、酵素を保護するためにグリセロールが使用されている(EP 455 744)。
さらに、EP 455 744は、核酸を配列決定するための反応濃縮物を提供し、これは耐熱性ポリメラーゼ、dNTP、ddNTP、還元剤、グリセロールおよび所望によりプライマーを含み、従って使用時にこれらの試薬を混合することを回避する。
さらに、増幅に必要とされる全ての試薬を含む増幅キットが会社ARTUSによって販売されている。しかし、これらのキットは不可避的に−20℃で保存されなければならない。さらに、供給者は4℃での保存は5時間を超えることができないことを示している。
4℃で数ヶ月間安定である、核酸を増幅するための、増幅反応に必要とされる全ての試薬(特に1つ以上の蛍光ヌクレオチドプローブ)を含む組成物(一般に「混合物」と呼ばれる)は存在しない。
蛍光ヌクレオチドプローブの使用は、増幅反応(例えば、特にリアルタイムPCRまたはRT−PCR)を検出およびモニターするのに特に有利である。これは、蛍光プローブを使用した増幅試験が、検出のためのいずれもの手動の増幅後工程を排除し、これが迅速な結果を得、そしてエアロゾルの混入(「キャリーオーバー」)の危険を防止することを可能にするからである。
ここで、生じる問題は、増幅に使用される酵素およびdNTPの不安定性に加え、迅速に分解する、使用される蛍光プローブの安定性の問題である。
本発明の著者らは、これらの問題を解決するために努力する一方、同時に試薬の即席混合の欠点を回避することを望んだ。
次いで、本発明の著者らは、ポリオールおよび/またはポリビニルピロリドン(PVP)の存在が、液体組成物中の酵素および蛍光プローブの両方、またはdNTPさえも安定化することを可能にすることを実証した。
それゆえ、本発明の主題は、ポリオールおよび/またはポリビニルピロリドン(PVP)の存在下で、少なくとも1つのdNTP、少なくとも1つの増幅に必要とされる酵素、少なくとも1つのヌクレオチドプライマー、および少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、核酸を増幅するための濃縮および緩衝化された液体組成物である。特に、核酸を増幅するための緩衝化された液体組成物がポリオールを含み、PVPを含まない場合、ポリオールはグリセロールと異なり、そして好ましくはソルビトール、ペンタエリトリトール、イノシトール、ズルシトール、マンニトール、プロピレングリコールまたはエチレングリコールからなる群より選択される;さらに、核酸を増幅するための緩衝化された液体組成物がポリオールおよびPVPの両方を含む場合、ポリオールは好ましくは、グリセロール、ソルビトール、ペンタエリトリトール、イノシトール、ズルシトール、マンニトール、プロピレングリコールまたはエチレングリコールからなる群より選択される。
そのような組成物(一般に「混合物」ともいわれる)は、貯蔵条件に依存せず経時的に安定であるという利点を与える。周囲温度で数ヶ月間の保存の後でさえ、酵素、蛍光プローブまたはdNTPでさえ安定なままである。核酸の増幅および検出に必要とされる感度および特異性のレベルは確実にされる。
組成物は、希釈剤の添加以外に、いずれのさらなる取り扱いの使用も必要とせず、この理由のために使用準備済みの(ready-to-use)反応混合物と考えられ得る。
この組成物は、意図される核酸増幅の型に関わらず有用である。
用語「増幅」は、精製された核酸からのまたは核酸配列の混合物からの特異的な核酸配列の濃度の増加を意味することが意図される。この増幅工程は、酵素的にDNAまたはRNAを増幅する任意の従来の方法(例えば、特にSaiki et al.(1988)によってならびに特許EP 200 362および201 184において記載されるPCR、Kwoh et al.(1989)によって提案されるTAS(転写ベースの増幅システム(transcription-based amplification system))技術、Fahy et al.(1991)によって記載される3SR(自己維持配列複製(self-sustained sequence replication))技術、EP 329 822において記載されるNASBA(核酸配列ベースの増幅(nucleic acid sequence-based amplification))技術、US 5,399,491において記載される転写媒介増幅(transcription mediated amplification)(TMA)技術、Walker et al.(1992)によって記載されるSDA(鎖置換増幅(strand displacement amplification))技術、特許EP 0 320 308において記載されるリガーゼ連鎖反応(LCR、gap−LCR)技術、Nat. Genet. (1998) Jul; 19(3):225−232において記載されるローリングサークル増幅(rolling circle amplification)(RCA)技術、またはそうでなければUS 6,027,923において記載されるLLA(連結型線形増幅(linked linear amplification))技術)によって実施され得る。
好ましくは、増幅はリアルタイムPCRまたはリアルタイムRT−PCRである。
好ましい組成物は、ポリオールおよび/またはPVPの存在下で、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPまたはdUTPからの1つ、少なくとも1つのPCRに必要とされる酵素、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、PCRによって核酸を増幅するための上記のような組成物である。
別の好ましい組成物は、ポリオールおよび/またはPVPの存在下で、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPまたはdUTPからの1つ、少なくとも1つのRT−PCRに必要とされる酵素、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、RT−PCRによって核酸を増幅するための上記のような組成物である。
緩衝液:
用語「緩衝化された組成物」は、組成物のpHが緩衝液の存在によって制御されることを意味することが意図される。緩衝化された組成物は、標準的な緩衝化生理食塩水(例えば、トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS(登録商標))塩、好ましくは塩酸塩または酢酸塩)を水中に、5mM〜500mM、好ましくは7mM〜400mMのTRIS(登録商標)の濃度を達成するように含む)であり得る。
マグネシウムおよび/またはマンガン塩(好ましくは塩化物または硫酸塩)が、1mM〜8mM、好ましくは1.5mM〜5mMの作業濃度を提供するようにこの緩衝液に添加され得る。カリウム塩(好ましくは塩化カリウム)もまた、5mM〜1M、好ましくは7mM〜800mMの作業濃度で溶液に添加され得る。ナトリウム塩(好ましくは塩化ナトリウム)もまた、5mM〜500mM、好ましくは7mM〜400mMの濃度で添加され得る。アンモニウム塩(例えば、硫酸アンモニウム)もまた、2mM〜100mM、好ましくは3.5mM〜80mMの作業濃度で混合物に添加され得る。硫酸アンモニウムのおよび塩化カリウムのまたはその他の塩の組み合わせもまた、既に記載したものと等価の濃度で使用することができる。他の化合物もまた添加され得る(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジチオトレイトール(DTT)、tween−20、BSA(ウシ血清アルブミン)またはtritonX−100)。pHは、7.4〜9.2の間、好ましくは7.8〜8.8の間のpH値を得るように調整される。
酵素:
組成物は、少なくとも1つの増幅に必要とされる酵素を含む。それはDNAポリメラーゼ(例えば、Taq DNAポリメラーゼ、VENT(登録商標)、DEEPVENT(登録商標)、Pfu、PwoまたはTth)であり得る。それはまた、「ホットスタート」Taq ポリメラーゼであり得る。その酵素部位は低温において免疫反応(EP 592 035)、化学反応(US 5,677,152;US 5,773,258)またはイオン性相互作用によってブロックされ得る。これら酵素の全ては市販されている。適切な場合、逆転写酵素(例えば、RNaseH活性を有する逆転写酵素)が使用され得る。他の酵素が(例えば、UDG(ウラシルDNAグリコシラーゼ))が添加され得る。特に易熱性UDG酵素が使用され得る。
酵素(例えば、Taq DNAポリメラーゼ、逆転写酵素およびUDG)は、好ましくは反応当たり0.5U〜8Uの間のTaqポリメラーゼの濃度(これは10U/ml〜8×10U/mlに対応する)で使用される。酵素の濃度の表現は当業者に周知であり、1ユニットは、72℃で30分の期間に10nmolのdNTPを酸中で不溶性の物質中に取り込む酵素の量である。逆転写酵素は好ましくは、反応当たり1U〜10Uの間(これは20U/ml〜10U/mlに対応する)で使用される。逆転写酵素ユニットは、ポリA RNAテンプレートおよびオリゴ−dT12−18プライマーとともに、37℃で10分間に1nmolのdTTPを酸中で不溶性の産物中に取り込む酵素の量である。UDGが組成物に添加される場合、UDGは好ましくは0.1〜2Uの間(2U/ml〜2×10U/mlに対応する)で使用される。1ユニットのUDGは、37℃で1時間に1nmolの遊離ウラシルのポリ(dU)からの遊離を触媒する。
dNTP:
デオキシヌクレオチド3リン酸(dNTP)が、好ましくは作業濃度より少なくとも5倍高い濃度で提供される。これは各dNTPが、好ましくは0.3mM〜75mMの間で使用されることを意味する。dNTPはデオキシアデノシン3リン酸(dATP)、デオキシグアノシン3リン酸(dGTP)、デオキシシチジン3リン酸(dCTP)およびデオキシチミジン3リン酸(dTTP)を含む。好ましくは、これら4つのdNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)は、本発明の組成物において使用される。他のdNTP(例えば、デオキシウリジン3リン酸(dUTP)およびdNTPアナログならびにdNTPコンジュゲート)もまた使用され得、そして本明細書において使用される用語「dNTP」に含まれる。
プライマー:
代表的には、オリゴヌクレオチドプライマーは一般に、12〜25ヌクレオチドの間の長さである。しかし、12ヌクレオチド未満または25ヌクレオチド超の長さのプライマーも使用され得る。プライマーの長さは、本発明の実行にとって重要ではない。一般に、オリゴヌクレオチドプライマーは化学的に合成される。オリゴヌクレオチドプライマーは、塩基A、T、G、CもしくはU、または塩基アナログ(例えば、イノシンもしくはPNA(ペプチド核酸))から構成され得る。
使用されるオリゴヌクレオチドプライマーは、増幅反応の間にテンプレートの相補鎖と慣習的にハイブリダイズする。
各プライマーは、好ましくは作業濃度の少なくとも5倍の濃度で使用され、これは約0.1μM〜200μM、好ましくは1μM〜50μMの間の濃度を意味する。
プローブ:
ヌクレオチドプローブは、8〜40ヌクレオチドの長さを含み得る。プローブの長さは本発明の使用にとって重要ではない。代表的には、プローブは、プローブがハイブリダイズする標的配列を捕獲または検出するために使用される。
プローブの標識化は、増幅された核酸の検出、特にリアルタイム増幅および検出反応(すなわち、増幅反応が起こる間に、標的配列が検出および/または定量される)を容易にするために特に有利である。
プローブは、それが蛍光標識を有するという点で「蛍光」といわれる。
これらの蛍光標識は、特にフルオレセイン、Tamra、N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン;FAM、5−カルボキシフルオレセイン;JOE、2’,7’−ジメチル−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン、ROX、6−カルボキシ−X−ローダミン;CY3;CY5;TET、テトラクロロフルオレセインまたはHEX、ヘキサクロロフルオレセインを含む。
増幅された核酸の検出は、特に「分子ビーコン(molecular beacon)」技術を使用して実施することができる(Tyagi and Kramer, 1996; Cayouette et al., 1999)。この技術により、フルオロフォアおよび「クエンチャー」がプローブの配列の各末端に付着される。標的核酸の非存在下では、アームの配列はフルオロフォアをクエンチャーと接触させる「ヘアピン」構造を形成するように、互いにハイブリダイズする。標的核酸の存在下では、プローブおよび標的配列はハイブリダイズする。ヘアピン構造は、このハイブリダイゼーションによって形成される強固な2重らせんと共存し得ず、そしてそれから生じる立体構造の変化がアームの配列の分離を導き、フルオロフォアおよびクエンチャーを引き離す。フルオロフォアおよびクエンチャーが分離されると、フルオロフォアシグナルは検出可能である。上記の全ての蛍光標識が使用され得る。クエンチャーは、好ましくはDabcyl、Eclipse Dark QuencherおよびBlack Hole Quencherから選択され得る。これらの分子は、Eurogentec、Biosearch Technology、Proligoから容易に入手可能である。
各蛍光プローブは、好ましくは作業濃度の少なくとも5倍より高い濃度で使用され、これは0.1μM〜200μMの間、好ましくは0.5μM〜30μMの間を意味する。
ポリオール:
本発明において使用され得るポリオールは、直鎖状、分枝状または環状構造を有する。最も適切なポリオールは、グリセロール、ソルビトールまたはペンタエリトリトールを含む。他のポリオール(例えば、イノシトール、ズルシトール、マンニトール、プロピレングリコールまたはエチレングリコール)およびその誘導体もまた使用され得る。ポリオールの組み合わせもまた使用され得る。
ポリオールは好ましくは緩衝液または水中で溶解され、そして1mMより高い濃度、好ましくは250mMより高い濃度、好ましくは500mMより高い濃度、さらに好ましくは1Mより高い濃度で組成物中で好適に使用される。
好ましくは、グリセロールは5Mより高い濃度で使用され、ソルビトールは1Mより高い濃度で使用され、イノシトールは500mMより高い濃度で使用され、そしてペンタエリトリトールは250mMより高い濃度で使用される。
PVP:
ポリビニルピロリドンは、下記式で表されるポリマーである:
Figure 0004855413
PVPは、主に錠剤または顆粒剤の生産のための、医薬製品の調製における賦形剤である。平均分子量2500〜750000を有するPVPは、以下の名称のもとに販売されている:Kollidon,、Luviskol、Albigen AおよびDivergan(BASF);PVPおよびPlasdone(General Aniline and Film Corp.);CollacralおよびLuviskol VA(ビニルエステルとのコポリマー、BASF);PVP/VA(酢酸ビニルとのコポリマー、General Aniline and Film Corp.)。
PVPは、好ましくは緩衝液または水中で溶解される。それは0.1mMより高い濃度で、特に0.1mM〜5Mの濃度で、さらに特に1mM〜1Mの濃度で、さらに特に10mM〜500mMの濃度で使用される。
本発明の関連において、好ましくは分子量2500g/mol〜750000g/molを有するPVPが使用され、さらに好ましくは分子量7500g/mol〜55000g/molを有するPVPが使用され、なおさらに好ましくはPVP−10が使用され、その分子量は10000g/molである。PVP−10は、30mMより高い濃度で、好ましくは30mM〜1Mの濃度で、さらに好ましくは約300mMで好適に使用される。
使用:
組成物は、濃縮された形態で、核酸増幅に必要とされる試薬を含む。増幅を開始するのに必要とされる唯一のさらなる工程は、それを増幅されるべき核酸サンプルと接触させる前または後のこの組成物の希釈である。
希釈剤は、好ましくは緩衝化生理食塩水であり、所望により塩類の中でもとりわけマグネシウム塩またはマンガン塩を含む。緩衝液および塩の濃度は、増幅反応に適切な最終的な緩衝液および塩の濃度を得るように調整される。それは、少なくとも8mMの濃度のTRIS、少なくとも8mMの濃度のカリウム塩またはナトリウム塩、少なくとも5mMの濃度のアンモニウム塩、および少なくとも0.8mMの濃度のマグネシウム塩またはマンガン塩から選択される少なくとも1つの成分を含む緩衝化生理食塩水であり得、成分は単独でまたは混合物として使用される。
例えばそれは、標準的な緩衝化生理食塩水であり得、8mM〜2.5M、好ましくは10mM〜125mMのTRIS濃度を達成するように、水中にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)塩(好ましくは塩酸塩または酢酸塩)を含む。マグネシウム塩および/またはマンガン塩(好ましくは塩化物または硫酸塩)は、0.85mM〜400mM、好ましくは1mM〜20mMの濃度でこの緩衝液に添加され得る。カリウム塩(好ましくは塩化カリウム)もまた、8mM〜4.5M、好ましくは10mM〜250mMの作業濃度で溶液に添加され得る。ナトリウム塩(好ましくは塩化物)もまた、8mM〜2.5M、好ましくは10mM〜125mMの濃度で添加され得る。アンモニウム塩(例えば、硫酸アンモニウム)もまた、5mM〜500mM、好ましくは5mM〜25mMの作業濃度で混合物に添加され得る。硫酸アンモニウムの、塩化カリウムのまたはその他の塩の組み合わせもまた、上記したものと等価の濃度で使用され得る。他の化合物もまた使用し得る(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジチオトレイトール(DTT)、tween−20、BSA(ウシ血清アルブミン)またはtriton X−100)。pHは、7.4〜9.2の間、好ましくは7.8〜8.8の間のpH値を得るように調整される。
希釈剤の一例は、1mM〜20mMの間のMgCl濃度のTaq DNAポリメラーゼ用緩衝液である。
いくつかの実施態様が、核酸増幅用の完全反応混合物の調製のために可能である。
本発明の好ましい態様は、以下の工程を包含する、核酸を増幅するための完全反応混合物を調製する方法に関する:
(i)上記で規定する濃縮された組成物を、核酸の増幅に適切な緩衝化生理食塩水中で希釈する工程;
(ii)増幅されるべき核酸のサンプルを、工程(i)において希釈された組成物の所望の容量と接触させる工程。
好ましくは、調製方法は以下の工程を包含する:
(i)濃縮された組成物を容器中に分注し、そしてこの形態で貯蔵する工程;
(i)使用時に緩衝化生理食塩水を添加する工程;
(ii)増幅されるべき核酸のサンプルを、工程(i)において希釈された組成物と接触させる工程。
実施において、例えば上記で規定する濃縮された組成物(混合物)5μlをとり、そして希釈剤(緩衝液)35μl、および次いで核酸サンプル10μlを添加するか、またはそうでなければ濃縮された組成物(混合物)5μlをとり、そしてサンプル25μl中の希釈剤(緩衝液)20μlに添加することが可能である。
接触させる工程は、増幅に適切な任意の容器(例えば、チューブ、マイクロプレートのウェル、キャピラリー)において実施し得る。
あるいは、核酸を増幅するための完全反応混合物を調製する別の方法は以下の工程を包含する:
(i)増幅されるべき核酸のサンプルを、核酸の増幅に適切な緩衝化生理食塩水中に混合する工程;
(ii)工程(i)において得られた混合物を、上記で規定する濃縮された組成物の所望の容量に添加する工程。
好ましくは、この方法は、実施において上記で規定する濃縮された組成物をチューブ、マイクロプレートのウェルまたは増幅に適切な任意の他の容器中に分注する工程、および次いで(事前に緩衝化生理食塩水と混合された)核酸サンプルを、濃縮された組成物中に分配する工程を包含する。
増幅は、自発的にまたは熱(95℃)インキュベーションの後(例えば、「ホットスタート」ポリメラーゼが使用される場合)に開始させ得る。
核酸サンプルは、任意の型であり得る。それは好ましくは、生物学的サンプル(例えば、血液、尿、唾液または組織生検)由来であり、有利にはそれらは事前に処理され、当業者に公知である任意の方法によってそこから核酸を抽出する。
それゆえ、本発明はまた、上記で規定する工程(i)および/または(ii)、ならびに(iii)サンプル中に存在する核酸を増幅するための反応を開始する工程であって、ここで増幅はプローブによって保有される蛍光標識によって検出可能である、工程、を包含する核酸の増幅方法に関する。
それは、上記のような、任意の型の増幅であり得る(例えば、リアルタイムRT−PCRまたはリアルタイムPCR)。
キット:
本発明はまた、上記で規定する濃縮された組成物を含む少なくとも1つの容器、および所望によりキットの使用のための説明書を含む、核酸を増幅および/または検出するためのキットを提供する。他のキットは、上記で規定する濃縮された組成物を含む第1の容器、および上記で規定する緩衝化生理食塩水を含む第2の容器を含み得る。
実施例:
実施例1:
この実施例は、リアルタイムPCR用の混合物に対するグリセロール、ソルビトール、ペンタエリトリトールおよびイノシトールの安定化効果を示す。
試薬安定性の研究を、37℃で実施する。アレニウスの法則に基づき、37℃で1週間安定な酵素は4℃で6ヶ月間その活性を保持することが受け入れられている。
リアルタイムPCR用の5つの組成物を調製する。各組成物(混合物)は、1×緩衝液(Qiagen)、1.5mMのMgCl2、5μMの各プライマー(Eurobio Laboratoires)、2.5mMの各dNTP(Eurobio Laboratoires)、Fam−Dabcylで標識した1μMの分子ビーコンプローブ(Eurogentec)、1UのTaqポリメラーゼ(Qiagen)および以下を含む:
ポリオールなし:混合物1、
6.8Mのグリセロール(Prolabo):混合物2、
750mMのイノシトール(Fluka):混合物3、
530mMのペンタエリトリトール(Merck):混合物4、
1.5Mのソルビトール(Sigma):混合物5。
各組成物(混合物)から45μlのアリコート画分をとり、そして分析日まで37℃で保存する。
希釈剤溶液を調製する。それは1.29×緩衝液および6.93mMのMgClを含む。315μlのアリコート画分をとり、分析日まで37℃で保存する。
分析日に、希釈剤のアリコート画分をPCR混合物のアリコート画分に添加する。混合した後、溶液の40μlをPCRチューブ中に分注する。1コピー/μlを含むマイコバクテリウム・ツベルクロシス(Mycobacterium tuberculosis)DNA 10μlを3つの異なるPCRチューブに添加し、100コピー/μlを含むマイコバクテリウム・ツベルクロシスDNA 10μlを3つの異なるPCRチューブに添加し、そして10μlの水を2つの異なるチューブに添加する。
PCR反応を0日目、3±1日目、6または7日目、13日目および21日目に実施する。
PCR反応をiQ icycler(Bio−Rad)上で実施する。「ホットスタート」ポリメラーゼを活性化させるための95℃での15分間の最初の工程の後、94℃で30秒間、59℃で30秒間および72℃で30秒間から構成される50サイクルを実施する。
分析をiQ icyclerソフトウェアによって実施する。サイクル4と25との間のベースラインの手動配置および50相対蛍光単位(RFU)の定数値における閾値の手動配置の後に、各PCR反応についてのサイクル閾値(Ct)の値を決定する。Ctはそこから測定される蛍光がバックグラウンドノイズのそれより高いPCRのサイクルである。
37℃でインキュベートした混合物(混合物1〜5)を用いた10コピー/PCRおよび1000コピー/PCRの増幅の後に得られた三連についてのCt値の平均を図1に示す。
この実施例において示す全てのポリオールは、リアルタイムPCR用の全ての反応混合物を安定化することを可能にする。ペンタエリトリトールおよびソルビトールは、これらがそれぞれ少なくとも3.5および6.5と等価な係数で混合物の安定性を増加させるので、安定化剤として最も有効である。
混合物3、4、5および5’を、3つの温度(37℃、4℃、−20℃)においてその安定性についてさらに試験した。混合物5’は、MgCl濃度(3mM)およびプローブ濃度(2μM)以外、混合物5と同一である。混合物3、4、5および5’について得られた結果を、それぞれ下記の表1A、1B、表2A、2B、表3A、3Bおよび4A、4Bに示す。
表1Aおよび1B:750mMのイノシトールを含むPCR混合物3の37℃、4℃および−20℃での種々のインキュベーション時間の後に、1000コピーのDNA(A)および10コピーのDNA(B)の増幅について得られたCt値の比較:
Figure 0004855413
Figure 0004855413
表2Aおよび2B:530mMのペンタエリトリトールを含むPCR混合物4の37℃および4℃での種々のインキュベーション時間の後に、1000コピーのDNA(A)および10コピーのDNA(B)の増幅について得られたCt値の比較:
Figure 0004855413
Figure 0004855413
表3Aおよび3B:1.5Mのソルビトールおよび1.5mMのMgClを含むPCR混合物5の37℃、4℃および−20℃での種々のインキュベーション時間の後に、1000コピーのDNA(A)および10コピーのDNA(B)の増幅について得られたCt値の比較:
Figure 0004855413
Figure 0004855413
表4Aおよび4B:1.5Mのソルビトールおよび3mMのMgClを含むPCR混合物5’の37℃、4℃および−20℃での種々のインキュベーション時間の後に、1000コピーのDNA(A)および10コピーのDNA(B)の増幅について得られたCt値の比較:
Figure 0004855413
Figure 0004855413
理解されるように、この実施例において示すポリオールは、全てのリアルタイムPCR用の反応混合物を10ヶ月より長い間、4℃または−20℃で安定化することを可能にする。
実施例2:
この実施例は、リアルタイムPCR用の混合物に対するグリセロールおよびPVP−10の安定化効果を実証する。
4つのリアルタイムPCR用の濃縮された組成物を調製する。各組成物(「混合物」)は、1×緩衝液(Quiagen)、5mMのMgCl、5μMの各プライマー(Eurobio Laboratoires)、2.5mMの各dNTP(Eurobio Laboratoires)、Fam−Dabcylで標識した2μMの分子ビーコンプローブ(Eurogentec)、Tamra−Dabcylで標識した4μMの分子ビーコンプローブ(Eurogentec)、Atto−590−Dabcylで標識した2μMの分子ビーコンプローブ(Eurogentec)、2UのTaqポリメラーゼ(Qiagen)ならびに以下を含む:
−PVPもpolyolもなし:混合物6、
−0.3MのPVP−10(sigma):混合物7、
−6.5Mのグリセロール(Prolabo):混合物8、
−6.5Mのグリセロールおよび0.3MのPVP−10:混合物9
−5Mのグリセロールおよび0.3MのPVP−10:混合物10。
3つの配列を同時に増幅および検出する。配列1および2はマイコバクテリウム・ツベルクロシスのゲノムに属し、そして配列3は内部標準である。
配列1をFamプローブによって検出し、配列2をTamraプローブによって検出し、そして配列3をAtto−590プローブによって検出する。
45μlのアリコート画分を各組成物(混合物)からとり、分析日まで37℃で保存する。
希釈剤溶液を調製する。それは1.15×緩衝液および5.75mMのMgClを含む。315μlのアリコート画分をとり、分析日まで37℃で保存する。
分析日に、希釈剤のアリコート画分をPCR混合物のアリコート画分に添加する。混合した後、溶液の40μlをPCRチューブに分注する。
1コピー/μlの配列2を含むマイコバクテリウム・ツベルクロシスDNA 10μlを2つの異なるPCRチューブに添加し、100コピー/μlの配列2を含むマイコバクテリウム・ツベルクロシスDNA 10μlを2つの異なるチューブに添加し、そして10μlの水を2つの異なるチューブに添加する。
PCR反応を0日目、3±1日目、6または7日目、13日目および21日目に実施した。
PCR反応を、iQ icycler(Bio−Rad)上で実施する。「ホットスタート」ポリメラーゼを活性化させるための95℃での15分間の最初の工程の後、94℃で30秒間、59℃で30秒間および72℃で30秒間から構成される50サイクルを実施する。
分析は、iQ icyclerソフトウェアによって実施する。
サイクル4と23との間のベースラインの手動配置および35RFUの定数値における閾値の手動配置の後に、配列1に対応する各PCR反応(Fam−Dabcylプローブ)についてのCt値を決定する。
サイクル4と30との間のベースラインの手動配置および20RFUの定数値における閾値の手動配置の後に、配列2に対応する各PCR反応(Tamra−Dabcylプローブ)についてのCt値を決定する。
サイクル4と30との間のベースラインの手動配置および10RFUの定数値における閾値の手動配置の後に、配列3に対応する各PCR反応(Atto−590−Dabcylプローブ)についてのCt値を決定する。
37℃でインキュベートした混合物(混合物6〜9)を用いた10コピー/PCRおよび1000コピー/PCRの増幅の後に得られた二連についてのCt値の平均を図2に示す。
さらに、37℃および4℃でインキュベートした混合物10を用いて行った類似の実験を、配列1については下記表5に、配列2については表6に、そして配列3については表7に示す。
表5:5Mのグリセロール+0.3MのPVP−10を含むPCR混合物10の37℃および4℃での種々のインキュベーション時間の後に、DNA配列1の増幅(Fam−Dabcylプローブ)から得られたCt値:
Figure 0004855413
表6:5Mのグリセロール+0.3MのPVP−10を含むPCR混合物10の37℃および4℃での種々のインキュベーション時間の後に、DNA配列2の増幅(Tamra−Dabcylプローブ)から得られたCt値:
Figure 0004855413
表7:5Mのグリセロール+0.3MのPVP−10を含むPCR混合物10の37℃および4℃での種々のインキュベーション時間の後に、DNA配列3の増幅(Atto−590−Dabcylプローブ)から得られたCt値:
Figure 0004855413
グリセロールまたはPVP−10は、いくつかの蛍光プローブを含むリアルタイムPCR用の混合物を安定化することを可能にする。
PVP−10およびグリセロールの組み合わせは、この安定性を増加させることを可能にする。
実施例3:
この実施例は、3つの異なる温度(37℃、20℃および4℃)において保存される同一の組成物の安定性を比較する。
リアルタイムPCR用の組成物を調製する。それは2×緩衝液(Qiagen)、3mMのMgCl2、6μMの各プライマー(Eurogentec)、2mMのdATP、2mMのdGTP、2mMのdCTP、2mMのdUTP、1mMのdTTP(Amersham)、Fam−Dabcylで標識した6μMの分子ビーコンプローブ(Eurogentec)、2.5UのTaqポリメラーゼ(Qiagen)、0.25UのUDG(Invitrogen)、6.5Mのグリセロール(Prolabo)および300mMのPVP−10(Sigma)を含む。
各組成物(混合物)から45μlのアリコート画分をとり、そして分析日まで37℃、20℃または4℃で保存する。
希釈剤溶液を調製する。それは2×緩衝液および14.25mMのMgClを含む。180μlのアリコート画分をとり、分析日まで37℃、20℃または4℃で保存する。
分析日に、希釈剤のアリコート画分をPCR混合物のアリコート画分に添加する。混合した後、溶液の25μlをPCRチューブ中に分注する。
1コピー/μlを含むB型肝炎ウイルスDNA 25μlを2つの異なるPCRチューブに添加し、10コピー/μlを含むB型肝炎ウイルスDNA 25μlを2つの異なるチューブに添加し、100コピー/μlを含むB型肝炎ウイルスDNA 25μlを2つの異なるチューブに添加し、そして25μlの水を2つの異なるチューブに添加する。
PCR反応を0日目、21日目、35日目および次いで2〜6ヶ月の間は毎月、9ヶ月目および12ヶ月目に実施する。
PCR反応をiQ icycler(Bio−Rad)上で実施する。UDGを活性化させるための37℃での10分間の、および「ホットスタート」ポリメラーゼを活性化させるための95℃での15分間の最初の工程の後、95℃で15秒間、55℃で30秒間および72℃で30秒間から構成される50サイクルを実施する。
分析をiQ icyclerソフトウェアよって実施する。サイクル2と32との間のベースラインの手動配置および50RFUの定数値における閾値の手動配置の後に、各PCR反応についてのCt値を決定する。
37℃、20℃および4℃で保存した組成物の、25コピー/PCR、250コピー/PCRおよび2500コピー/PCRの増幅の後に得られた二連についてのCt値の平均を下記の表8に示す:
表8:37℃、20℃および4℃での組成物の種々の保存時間の後に、25コピーのDNA、250コピーのDNAおよび2500コピーのDNAの増幅について得られたCt値の比較
Figure 0004855413
37℃で21日間安定な組成物は、周囲温度で少なくとも6ヶ月間、そして4℃で少なくとも12ヶ月間安定である。
結論として、示される全ての結果は、20℃での6ヶ月より長くの、4℃での1年より長くの組成物の安定性を、そして−20℃でのより長い安定性を示す。
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ポリオールなし(混合物1)、6.5Mグリセロール(混合物2)、750mMイノシトール(混合物3)、530mMペンタエリトリトール(混合物4)、1.5Mソルビトール(混合物5)を含むPCR混合物の37℃での種々のインキュベーション時間の後に、1000コピーのDNA(A)および10コピーのDNA(B)の増幅について得られたCt値の比較。 ポリオールもPVPもなし(混合物6)、または0.3M PVP10(混合物7)、6.5Mグリセロール(混合物8)、0.3M PVP−10+6.5Mグリセロール(混合物9)を含むPCR混合物の37℃での種々のインキュベーション時間の後に、3つのDNA配列の増幅から得られたCt値の比較。

Claims (25)

  1. 少なくとも1つのポリオールおよび/またはポリビニルピロリドン(PVP)の存在下で、少なくとも1つのdNTP、少なくとも1つの増幅に必要とされる酵素、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマー、および少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、核酸を増幅するための濃縮および緩衝化された液体組成物であって、核酸増幅前に、希釈剤および増幅されるべき核酸サンプルの添加のみを必要とする、濃縮された使用準備済みの反応混合物である組成物
  2. ポリオールおよびPVPを含む、請求項1記載の組成物。
  3. マグネシウム塩またはマンガン塩も含む、請求項1または2記載の組成物。
  4. ポリオールがグリセロール、ソルビトール、イノシトールおよびペンタエリトリトールから選択される、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
  5. ポリオールおよび/またはPVPの存在下で、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPまたはdUTPの内1つ、少なくとも1つのPCRに必要とされる酵素、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、PCRによって核酸を増幅するための、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. ポリオールおよび/またはPVPの存在下で、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPまたはdUTPの内1つ、少なくとも1つのRT−PCRに必要とされる酵素、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマー、ならびに少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む、RT−PCRによって核酸を増幅するための、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  7. 少なくとも5Mのグリセロールを含む、請求項4記載の組成物。
  8. 少なくとも1Mのソルビトールを含む、請求項4記載の組成物。
  9. 少なくとも500mMのイノシトールを含む、請求項4記載の組成物。
  10. 少なくとも250mMのペンタエリトリトールを含む、請求項4記載の組成物。
  11. PVPがPVP−10である、請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物。
  12. 少なくとも30mMのPVP−10を含む、請求項11記載の組成物。
  13. 以下の工程を包含する、核酸を増幅するための完全反応混合物を調製する方法:
    (i)請求項1〜12のいずれか1項記載の濃縮された組成物を、核酸の増幅に適切な緩衝化生理食塩水中で希釈する工程;
    (ii)増幅されるべき核酸のサンプルを、工程(i)において希釈された組成物の所望の容量と接触させる工程。
  14. 以下の工程を包含する、核酸を増幅するための完全反応混合物を調製する方法:
    (i) 増幅されるべき核酸のサンプルを、核酸の増幅に適切な緩衝化生理食塩水中に混合する工程;
    (ii)工程(i)において得られた混合物を、請求項1〜12のいずれか1項記載の濃縮された組成物の所望の容量に添加する工程。
  15. 請求項13または14記載の工程(i)および(ii)、ならびに(iii)サンプル中に存在する核酸を増幅するための反応を開始する工程であって、ここで増幅はプローブによって保有される蛍光標識によって検出可能である、工程、を包含する核酸の増幅方法。
  16. リアルタイムRT−PCRである、請求項15記載の増幅方法。
  17. リアルタイムPCRである、請求項15記載の増幅方法。
  18. 請求項1〜12のいずれか1項記載の濃縮された組成物を含む少なくとも1つの容器を含む、核酸を増幅および/または検出するためのキット。
  19. 請求項1〜12のいずれか1項記載の濃縮された組成物を含む第1の容器、および核酸の増幅に適切な緩衝化生理食塩水を含む第2の容器を含む、核酸を増幅および/または検出するためのキット。
  20. 緩衝化生理食塩水が、少なくとも8mMの濃度のTRIS、少なくとも8mMの濃度のカリウム塩またはナトリウム塩、少なくとも5mMの濃度のアンモニウム塩、および少なくとも0.8mMの濃度のマグネシウム塩またはマンガン塩から選択される少なくとも1つの成分を含み、ここで成分は単独でまたは混合物として使用される、請求項19記載のキット。
  21. 液体組成物中の酵素および蛍光ヌクレオチドプローブの両方を安定化するための、ポリオールおよび/またはポリビニルピロリドン(PVP)の使用であって、該液体組成物が核酸を増幅するための濃縮された使用準備済みの反応混合物であるところの、使用
  22. ポリオールおよび/またはPVPがdNTPも安定化する、請求項21記載の使用。
  23. 液体組成物が、少なくとも1つのdNTP、少なくとも1つの増幅に必要とされる酵素、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマー、および少なくとも1つの蛍光ヌクレオチドプローブを含む核酸を増幅するための濃縮および緩衝化された組成物である、請求項21または22記載の使用。
  24. ポリオールがグリセロール、ソルビトール、イノシトールおよびペンタエリトリトールから選択される、請求項21〜23のいずれか1項記載の使用。
  25. PVPがPVP−10である、請求項21〜23のいずれか1項記載の使用。
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