JP4854311B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
このような機械式の電源スイッチを備えた加熱調理器として、例えば、特許文献1に開示されている電気調理器がある。この電気調理器は、加熱手段への電源供給ラインに機械式の電源スイッチを設けると共に、制御回路用電源回路への電源供給ラインにリレーを設けることで、調理器本体への商用電源供給を開始及び停止させる構成となっている。そして、このリレーを駆動するため、電源スイッチがオンになったときリレーを駆動する第1のリレー駆動回路と、制御回路からのリレー駆動信号によってリレーを駆動する第2のリレー駆動回路とを備えている。
加熱を行う加熱手段と、
前記加熱手段による加熱を制御する制御回路と、
商用電源から動作用電源を生成し前記制御回路へ供給する電源部と、
常開型であって操作されている間だけ閉状態となり、前記調理器本体への前記商用電源の供給を開始するために操作される電源オンスイッチと、
常閉型であって操作されている間だけ開状態となり、前記調理器本体への前記商用電源の供給を停止するために操作される電源オフスイッチと、
前記商用電源から前記電源オンスイッチ又は前記電源オフスイッチを介して通電可能に設けられたリレーコイル及び前記商用電源から前記電源部への通電経路を開閉可能に設けられ前記リレーコイルが通電されると閉じるリレー接点を有する第1のリレーと、この第1のリレーと並列接続されて前記制御回路により制御され、前記商用電源から前記電源部への通電状態を保持する第2のリレーとからなる第1の自己保持回路と、
前記制御回路により制御され、前記商用電源から前記リレーコイルへの通電経路のうち前記電源オフスイッチを介した経路を開閉可能に設けられ、前記電源オンスイッチが操作された際に形成される通電状態を、前記電源オフスイッチが操作されるまで保持するための第3のリレーを備える第2の自己保持回路と、
この第2の自己保持回路が保持状態となることにより前記加熱手段による加熱を許可する加熱許可手段と、
前記電源オフスイッチの操作状態を検出するスイッチ状態検出回路と、
を備え、
前記制御回路は、起動されると前記第2のリレー及び前記第3のリレーを閉じ、前記スイッチ状態検出回路により前記電源オフスイッチの操作が検出されると前記第2のリレー及び前記第3のリレーを開くことを特徴とする。
そして、電源オフスイッチが操作されると、第2の自己保持回路により保持されていた通電状態が解除されることで、制御回路は、上記操作を検出して第2のリレーを開き、調理器全体の電源系統を遮断する。また、この際、加熱許可手段は加熱を禁止するので、仮に制御回路が電源系統を遮断せずに加熱手段による加熱を継続させようとしても、強制的に抑止される。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図3を参照して説明する。図3は、キッチンに組み込んだ状態の加熱調理器の外観を示す斜視図である。加熱調理器1は、キッチン台2の開口部2aに収納された矩形箱状の本体3と、本体3の上面を覆うように装着されキッチン台2上に露出した状態で配置される耐熱ガラス製のトッププレート4とから構成されている。
本体3内には2つの誘導加熱コイル(図1に符号5,6を付して示す)及び電気ヒータ(図1に符号7を付して示す)などからなる複数の加熱手段が配置されていると共に、その前面右側には調理のための操作やその操作に応じた各種の表示がなされる操作パネル部(操作部に相当)8が設けられている。また、操作パネル部8の右側上方に位置する部位に、モーメンタリ動作可能なマイクロスイッチで構成された電源オンスイッチ9及び電源オフスイッチ10が設けられており、使用者は、これらのスイッチ9及び10を操作することで加熱調理器1への電源供給の開始及び停止を行うようになっている。
電源オンスイッチ9の他端は電源母線36cと接続されており、この電源母線36cと電源母線36bとの間には、スイッチ状態検出回路35が接続されていると共に、ACリレー39のリレーコイル39bとACリレー(第1のリレーに相当)40のリレーコイル40bとが並列に接続されている。また、電源オンスイッチ9の他端と電源オフスイッチ10の他端との間は、電源母線36c及びDCリレー(第3のリレーに相当)41を介して接続されている。従って、電源オンスイッチ9が操作されているとき、又は電源オフスイッチ10が操作されていない状態で且つDCリレー41の接点が閉じられているときに、後段のリレーコイル39b,40b及びスイッチ状態検出回路35へ交流電圧が印加される。
また、右インバータ回路31の発振動作は、制御マイコン33から発振許可回路(加熱許可手段に相当)50を介して入力されるインバータ駆動信号によって制御されている。この発振許可回路50には、スイッチ状態検出回路35から出力される電源オンスイッチ9及び電源オフスイッチ10の操作状態に応じて変化するスイッチ状態信号が与えられている。発振許可回路50は、上記信号が「許可」に対応するアクティブレベルになることで、インバータ駆動信号を右インバータ回路31に対して出力可能にする。
スイッチ状態検出回路35は、双方向入力型のフォトカプラ60を主体として構成されており、フォトカプラ60の一方の入力端子には、電流制限用の抵抗61を介して電源母線36cが接続され、他方の入力端子には電源母線36bが接続されている。また、フォトカプラ60の出力側トランジスタのエミッタは制御部32側のグランドに接続され、コレクタは抵抗62及び抵抗63を介して+5Vにプルアップされている。そして、抵抗62,63の共通接続点は、コンデンサ64を介して制御部32側のグランドに接続されると共に制御マイコン33のST端子及び発振許可回路50に接続されており、スイッチ状態検出回路35は、電源オンスイッチ9及び電源オフスイッチ10の操作状態を示すスイッチ状態信号を出力する。
また、左インバータ回路30を駆動するためのインバータ駆動信号LU,LDも、上記したインバータ駆動信号RU,RDの場合と同様に、制御マイコン33のLU端子,LD端子から夫々電流制限用の抵抗76,77を介して左インバータ回路30のNPNトランジスタ78,79のベースに与えられている。
従って、スイッチ状態信号がLレベルであればトランジスタ82はオフ状態となり、トランジスタ81はENB信号によってオンオフ制御される。一方、スイッチ状態信号がHレベルであればトランジスタ82はオン状態となり、トランジスタ81はENB信号のレベルに関わらずオフ状態となる。
すなわち、発振許可回路50は、インバータ駆動信号RU及びLUをインバータ回路30,31へ伝達するか否かを制御することで、インバータ回路30,31の発振動作を許可又は禁止するようになっている。
この検出温度が、使用者が加熱口に触れた場合に安全であるとされる温度よりも少しでも高い場合、制御マイコン33は、DCリレー42のオン状態を継続させて高温注意表示部19にLED駆動信号を送出し、使用者に対して高温注意を促すと共に、フォトカプラ45のオン状態を継続させて冷却ファン44を駆動し続ける。そして、制御マイコン33は、検出温度が、使用者が加熱口に触れた場合に安全であるとされる温度以下になったことを確認した後、DCリレー41及び42をリレー駆動回路46及び47を介して開放させる。これにより、制御マイコン33に対する電源Vccの供給が停止され、加熱調理器1全体の電源が遮断される。
また、制御マイコン33から出力されるインバータ駆動信号を、発振許可回路50を介してインバータ回路30,31に与え、発振許可回路50を、電源オンスイッチ9又は電源オフスイッチ10の操作状態に応じてインバータ駆動信号の伝達を許可又は禁止するようにした。従って、制御マイコン33に暴走や故障などが発生したことによりインバータ回路30,31に駆動信号を送出し続けたとしても、使用者が電源オフスイッチ10を操作すればインバータ駆動信号の伝達が禁止されるので、インバータ回路30,31を停止させて誘導加熱を強制的に終了できる。
さらに、制御マイコン33は、加熱調理終了後に使用者が電源オフスイッチ10を操作し忘れた場合、操作パネル部8における操作がしばらくの間、例えば1時間行われなかったときに、DCリレー41及び42を開放して加熱調理器1全体への電源供給を遮断するので、無駄な電力の消費を極力抑えることができる。
また、入力側を構成する電源オンスイッチ9又は電源オフスイッチ10の操作状態を示す信号を、制御部32側の制御マイコン33及び発振許可回路50へ与えるスイッチ状態検出回路35をフォトカプラ60を用いて構成したので、入力側のグランドと、制御部32側のグランドとを分離できる。
次に本発明の第2実施例について図4及び図5も参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一の部分については同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分のみ説明する。図4は、第1実施例における図1相当図であり、加熱調理器の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
本実施例の制御部100は、電気ヒータ7による加熱を許可又は禁止するヒータ加熱許可回路101を有して構成されている。また、ACリレー39は削除されており、電気ヒータ7の一端は電源母線36aに直接接続されている。そして、制御マイコン33は、ヒータ加熱許可回路101及びリレー駆動回路54を介してDCリレー53の開閉を制御することで、電気ヒータ7への通電量を制御するようになっている。
スイッチ状態検出回路35より出力されるスイッチ状態信号は、ヒータ加熱許可回路101にも与えられている。
従って、使用者によりヒータ加熱開始スイッチ103が押圧操作されると、制御マイコン33は、CSB端子に入力される信号レベルの変化により、ヒータ加熱開始スイッチ103が操作されたことを検出するようになっている。また、トランジスタ106がオンすることで、ヒータ加熱許可回路101に接続されるトランジスタ106のコレクタはLレベルとなる。
ヒータ加熱許可回路101は、第1実施例における発振許可回路50の抵抗80,84,85、NPNトランジスタ81,82,89、サイリスタ83、PNPトランジスタ86、ダイオード87に相当する、抵抗108,109,110、NPNトランジスタ111,112,113、サイリスタ114、PNPトランジスタ115、ダイオード116により発振許可回路50と同様に構成されている。
一方、リレー駆動回路54のトランジスタのベースは、第1実施例におけるトランジスタ74のベースと同様に、ダイオード116及びNPNトランジスタ113を介してグランドに接続されており、トランジスタ113のオンオフは、サイリスタ114及びトランジスタ111の導通状態により制御されるようになっている。
なお、加熱調理が終了した後、使用者が電源オフスイッチ10を押圧操作した場合、及び使用者が電源オフスイッチ10を操作し忘れた場合における加熱調理器1の動作については、第1実施例と同様に行われる。
また、使用者が加熱開始の操作を行うためのIH加熱開始スイッチ65,66、ヒータ加熱開始スイッチ103をモーメンタリ動作可能なマイクロスイッチで構成したが、これらについては、押し込み操作可能なロータリエンコーダ式のスイッチなどで構成し、火力を調整する機能を付加してもよい。このようにすれば、別途火力調整用のダイヤルを設ける必要がなくなり、操作パネル部8の構成を簡素化できる。
また、加熱調理終了後、使用した加熱口14〜16の温度が高い間は、高温注意表示部19により注意を促すと共に加熱口の温度が十分低くなるまで冷却ファン44を駆動させるように構成したが、これらは必要に応じて設ければよい。
第2実施例において、中央ヒータ加熱口16を使用して加熱調理を行う場合の電気ヒータ7への通電に関する制御を説明したが、その他の加熱手段のひとつであるロースタについても第2実施例と同様の構成を適用することで同様の効果を得ることができる。
Claims (8)
- 調理器本体と、
加熱を行う加熱手段と、
前記加熱手段による加熱を制御する制御回路と、
商用電源から動作用電源を生成し前記制御回路へ供給する電源部と、
常開型であって操作されている間だけ閉状態となり、前記調理器本体への前記商用電源の供給を開始するために操作される電源オンスイッチと、
常閉型であって操作されている間だけ開状態となり、前記調理器本体への前記商用電源の供給を停止するために操作される電源オフスイッチと、
前記商用電源から前記電源オンスイッチ又は前記電源オフスイッチを介して通電可能に設けられたリレーコイル及び前記商用電源から前記電源部への通電経路を開閉可能に設けられ前記リレーコイルが通電されると閉じるリレー接点を有する第1のリレーと、この第1のリレーと並列接続されて前記制御回路により制御され、前記商用電源から前記電源部への通電状態を保持する第2のリレーとからなる第1の自己保持回路と、
前記制御回路により制御され、前記商用電源から前記リレーコイルへの通電経路のうち前記電源オフスイッチを介した経路を開閉可能に設けられ、前記電源オンスイッチが操作された際に形成される通電状態を、前記電源オフスイッチが操作されるまで保持するための第3のリレーを備える第2の自己保持回路と、
この第2の自己保持回路が保持状態となることにより前記加熱手段による加熱を許可する加熱許可手段と、
前記電源オフスイッチの操作状態を検出するスイッチ状態検出回路と、
を備え、
前記制御回路は、起動されると前記第2のリレー及び前記第3のリレーを閉じ、前記スイッチ状態検出回路により前記電源オフスイッチの操作が検出されると前記第2のリレー及び前記第3のリレーを開くことを特徴とする加熱調理器。 - 調理器本体が高温状態であることを表示するための高温注意表示部と、
前記調理器本体を冷却するための冷却ファンとを有してなる被制御部とを備え、
前記被制御部は、制御回路によって制御されることにより作動し、前記電源オフスイッチが操作された場合においても継続して作動することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 調理器本体の設定を行うための操作部を備え、
制御回路は、電源オンスイッチが操作された後、前記操作部が所定時間操作されない場合、第2のリレー及び第3のリレーを遮断することを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器。 - 加熱手段は、誘導加熱を行うための誘導加熱コイルと、制御回路から伝達される駆動信号により発振が制御され前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給する誘導加熱用インバータとを有して構成され、
加熱許可手段は、前記駆動信号の伝達を制御することにより前記誘導加熱用インバータの発振を許可又は禁止する発振許可回路を有して構成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加熱調理器。 - 誘導加熱コイルによる加熱を開始するために操作され、操作した瞬間だけ開状態又は閉状態となる誘導加熱開始スイッチを備え、
発振許可回路は、前記誘導加熱開始スイッチが操作されると、誘導加熱用インバータの発振を許可し、その状態を維持する発振状態維持手段を有して構成されることを特徴とする請求項4記載の加熱調理器。 - 加熱手段は、加熱を行うためのヒータと、制御回路から伝達されるリレー駆動信号により制御され前記ヒータへの通電を行うためのヒータ通電用リレーとを有して構成され、
加熱許可手段は、前記リレー駆動信号の伝達を制御することにより前記ヒータへの通電を許可又は禁止するリレー駆動許可回路を有して構成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の加熱調理器。 - ヒータによる加熱を開始するために操作され、操作した瞬間だけ開状態又は閉状態となるヒータ加熱開始スイッチを備え、
リレー駆動許可回路は、前記ヒータ加熱開始スイッチが操作されると、ヒータへの通電を許可し、その状態を維持する通電状態維持手段を有して構成されることを特徴とする請求項6記載の加熱調理器。 - スイッチ状態検出回路は、
商用電源から電源オフスイッチ及び第3のリレーを介して、入力端子間に交流電圧が印加されるように構成されたフォトカプラを備え、
前記電源オフスイッチの操作状態に応じて変化する前記フォトカプラの出力信号を加熱許可手段へ出力することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の加熱調理器。
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