JP4853863B2 - 絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画 - Google Patents

絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画 Download PDF

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Description

本発明は、絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画に関する。
更に詳しくは、額縁マットまたは額縁(以下、「額縁マット等」という場合がある)と絵画との接触によって、絵画が変形したり損傷したりすることを防止できるようにした絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画に関する。
油絵は、油絵具を盛り上げたり、削ったりといった、油絵具特有のマチエールを生かした多彩な表現が可能である。マチエールとは「絵肌」とも称され、油絵具が有する独特の材質的効果を意味しており、作家の筆致の痕跡であって作品の命とも言える。
図13は、カンバス91が張られた張り枠92と、これらを額縁95に収めるために使用される額縁マット93を説明するための部分拡大断面説明図を示している。符号921は、張り枠92にカンバス91を固定するネジを示している。符号94はカンバス91に描かれた油絵を示している。
図13に示すように、通常、油絵94が描かれた張り枠92は額縁マット93に収められ、更にガラス板96を介在させた状態で額縁95に入れられて、作品として展示される。なお、通常、張り枠92と額縁マット93、額縁マット93と額縁95は、虫ピンや細長い釘によって外れないようにそれぞれ固定される。
額縁マット93は、裏側から張り枠92を入れるための収容部931を備え、表側に形成された開口部932の周縁には刃先と称される掛止部933が連続的に設けられている。張り枠92は、この掛止部933によって掛止された状態で収容部931に収められる。
ところで、油絵具は水彩用絵具と比べて乾燥に時間を要するため、完全に油絵94を乾燥させるためには十分な時間(最低でも数日〜10日程度)が必要である。しかしながら、例えば展覧会や個展などの出展期限が間近に迫っており、制作した油絵94を乾燥させるための時間が十分にとれないような場合は、やむを得ず半乾きのまま作品を額縁マット93に入れて出展することがある。
しかしながら、油絵94を半乾きのままで額縁マット93に入れると、油絵94の周縁部941(図13参照)が、上記した額縁マット93の掛止部933の裏面934に接触し、油絵具が額縁マット93に付着し、固化してしまう。その結果、後日、油絵94を額縁マット93から取り外すときに、額縁マット93に付着して固化した油絵具がカンバス91から剥がれてしまい、絵画としての価値が大幅に低下するような事態となる。
このような事態を改善するものとして、油絵94が額縁マット93と直接接触する部分、つまり、図13で示す掛止部933の裏面934に、離型性能に優れたテープを貼り付けることが提案されている(特許文献1)。
特開平8−168425号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは次のような課題があった(図13を参照)。
(1) 即ち、仮に額縁マット93の掛止部933の裏面934に、離型性能に優れたテープを貼り付けたとしても、以前として、カンバス91に描かれた油絵94がテープという被接触物に接触することは何ら変わりがない。しかも、テープを新たに貼り付けることで掛止部933の厚みが増すような結果となり、テープを設ける前と比べて、逆に油絵94が掛止部933側から強く押し付けられやすい。
したがって、油絵94が半乾きの場合、油絵94がテープで押し付けられることで、以前として、作品の命とも言えるマチエールが変形し(押し潰され)、作品の価値は著しく低下する可能性が高い。また仮に油絵具が完全に乾いていた場合でも、数週間から数ヶ月と長い期間押し付けられることで、マチエールは変形または密着してしまう可能性が高い。更には、例えばアトリエから展示会場まで油絵を運搬する際の振動によって、油絵94がテープと何度も接触し、マチエールが擦れて損傷する場合もある。
(2) またテープを使用することで、額縁マット93の掛止部933と油絵94の周縁部941との隙間が殆どなくなってしまう。よって、油絵94の周縁部941に光が殆ど当たらなくなると共に、周縁部941が外気とも殆ど接触しないようになる。したがって、月日が経つにつれて、油絵94の変色具合が周縁部941と内側の部分とで微妙に変わっている。このため、額縁マット93から油絵94を取り外すと、周縁部941と内側の部分との間に、光が当たる所と当たらない所の経年変色による目立った境界線が現れ、絵画としての価値を一層低下させる要因となる。
なお、この経年変色による境界線が仮にできたとしても、油絵94を額縁マット93から取り外さなければ問題がないようにも思われる。しかしながら、額縁95や額縁マット93は数年、数十年の間に傷んでくるので、交換する必要がある。そして、額縁マット93の掛止部933の幅は製造メーカーによって異なり、更に言えば同じ製造メーカーの同じ型番であっても厳密にはその幅は微妙に異なる。このため、額縁マット93を新しく交換すると、経年変色で出来た上記境界線が開口部932の四辺のいずれかに現れてしまうことがある。
また、例えば同じ作家の絵画を写真にとって画集として収める場合、通常、額縁や額縁マットから作品を外した状態で写真撮影するため、上記したような境界線ができるのはやはり好ましくない。
(3) 更にテープは油絵側ではなく、額縁マット93に貼り付ける必要があるため、額縁マット93を新しく交換した場合には、テープも新たに貼り直す必要があり、貼り直し作業が面倒である。
(本発明の目的)
そこで本発明の目的は、額縁マット等と絵画との接触によって絵画が変形したり、損傷したりすることを防止できるようにした絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画を提供することにある。
本発明の他の目的は、絵画を額縁マット等に取り付けることによって生じる光が当たる所と当たらない所の経年変色を防止できるようにした絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画を提供することにある。
本発明の他の目的は、従来の離型性能に優れたテープを使用する場合と相違して、額縁マット等を新しく交換した場合でもテープの貼り直し作業のような手間を要さない絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記した目的に加えて、制作後の絵画を重ねて乾燥させることもできるようにした絵画用スペーサ、それを備えたパネル体及び額縁マットまたは額縁に入れられた絵画を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
なお、後述する作用の説明の理解を助けるため、図面において使用した符号を括弧を用いて記載しているが、各構成要件を図面記載のものに限定するものではない。
本発明は、パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、パネル体(4)の側面(41)に取り付けることができ、先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記額縁マット(3)または額縁のパネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成されている、絵画用スペーサである。
本発明は、パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、パネル体(4)の側面(41)に取り付けるための手段(11,11)(18,52)(19)(19c)と、先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記パネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成された突出部(12)(13)(14)(15)(12a)(12b)(12c)と、を備えている、絵画用スペーサである。
本発明は、パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、上記パネル体(4)の側面(41)に取り付けるための締付固定具用の孔(11,11)(18,52)(19c)または切欠部(19)と、先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記パネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成された突出部(12)(13)(14)(15)(12a)(12b)(12c)と、を備えている、絵画用スペーサである。
本発明は、上記突出部(12)(13)(14)(15)が異なる長さまたは/及び幅で複数設けてあり、パネル体(4)に対する絵画用スペーサ(1)の取り付け向きを変えることによって、パネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)から突出する突出部(12)(13)(14)(15)の長さまたは/及びまたは幅を変えられるように構成されている、絵画用スペーサである。
本発明は、上記パネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)から突出する突出部(12a)(12b)(12c)の長さまたは/及び幅を調整することができる手段を備えている、絵画用スペーサである。
本発明は、上記いずれかに記載の絵画用スペーサ(1)(1a)(1b)(1c)を備えている、絵画用スペーサを備えたパネル体である。
本発明は、絵(200)が描かれたパネル体(4)と、該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁と、該額縁マット(3)または額縁に上記パネル体に描かれた絵(200)が接触することを防止するために上記パネル体(4)に取り付けてある絵画用スペーサ(1)(1a)(1b)(1c)とを備えており、上記絵画用スペーサは、パネル体(4)の側面(41)に取り付けることができ、先端部が上記絵(200)よりも突出すると共に上記額縁マット(3)または額縁のパネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成されている、額縁マットまたは額縁に入れられた絵画である。
本明細書及び特許請求の範囲にいう「絵(絵画)」の用語は、油絵、日本画、テンペラ画、水彩画、アクリル画、パステル画、フレスコ画、鉛筆画、ペン画、西洋画、イラスト画の用語も含む広い概念として使用している。
本明細書及び特許請求の範囲にいう突出部の「長さまたは/及び幅」には、突出部の長さまたは幅のいずれか一方を含む場合もあるし、あるいは突出部の長さ及び幅の両方を含む場合もある。
本発明は、上記パネル体(4)に描かれた絵(200)から突出する突出部(12a)(12b)の長さまたは幅を調整することができる手段を備えている、絵画用スペーサである。
本発明は、上記のいずれかに記載の絵画用スペーサ(1)(1a)(1b)(1c)を備えている、絵画用スペーサを備えたパネル体である。
(作 用)
本発明に係る絵画用スペーサは、次のように作用する。
絵画用スペーサは、パネル体(4)の側面(41)に取り付けられる。そして、絵(200)が描かれたパネル体(4)を額縁マット(3)または額縁に入れると、絵画用スペーサの先端部がパネル体(4)に描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記額縁マット(3)または額縁のパネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができる。これにより、パネル体(4)に描かれた絵(200)が額縁マット(3)または額縁に接触することを防止できる。したがって、額縁マット等と絵画との接触によって絵画が変形したり、損傷したりすることを防止できる。
また絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔が保たれるか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)が設けられることにより、絵(200)の周縁部と額縁マット(3)または額縁との間に隙間(S)が形成される。よって、絵(200)の周縁部にもその隙間(S)から光が当たりやすくなると共に、外気と接触しやすくなる。これにより、絵(200)の周縁部と他の部分との間に、光が当たる所と当たらない所の経年変色による境界線が形成されにくい。
更に、絵画用スペーサは額縁マット(3)または額縁側ではなく、絵(200)を描くパネル体(4)に直接取り付けられる。よって、額縁マット(3)または額縁を新しく交換した場合でも、額縁マット(3)または額縁に絵画用スペーサを改めて付け直す必要はない。したがって、従来の離型性能に優れたテープを使用する場合と相違して、額縁マット等を新しく交換した場合でもテープの貼り直し作業のような手間を要さない。
また更に、絵(200)を描いたパネル体(4)に取り付けた絵画用スペーサによって、他のパネル体を支持するようにすれば、乾燥させるために横にして置いたパネル体の上に、更に別のパネル体を重ねて載置することができる。このようにすれば、絵(200)を描いたパネル体(4)の上に更に別のパネル体(4)を重ねることができるので、制作後の絵画を重ねて乾燥させることができる。
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明によれば、パネル体に描かれた絵が額縁マットまたは額縁に接触することを防止できる。したがって、額縁マット等と絵画との接触によって絵画が変形したり、損傷したりすることを防止できる。
(b)また本発明によれば、絵画を額縁マットまたは額縁に取り付けることによって生じる光が当たる所と当たらない所の経年変色を防止できる。
(c)更にまた本発明によれば、従来の離型性能に優れたテープを使用する場合と相違して、額縁マットまたは額縁を新しく交換した場合でもテープの貼り直し作業のような手間を要さない。
(d)また更に、絵を描いたパネル体に取り付けた絵画用スペーサによって、他のパネル体を支持するようにすれば、乾燥させるために横にして置いたパネル体の上に更に別のパネル体を重ねることができる。したがって、専用の乾燥棚等を使用しなくても、制作後の絵画を重ねて乾燥させることができる。
絵画用スペーサは、油絵、日本画、テンペラ画、水彩画、アクリル画、パステル画、フレスコ画、鉛筆画、ペン画、西洋画、イラスト画等の上記した各種の絵(絵画)に好適に使用できる。特に絵具の乾燥に時間を要する油絵、日本画またはテンペラ画用のスペーサとして好適に使用できる。
なお、油絵の場合は、通常、パネル体としてカンバス(画布)が張られた張り枠が使用される。また日本画の場合は、通常、和紙が貼られたパネル体が使用される。その他の絵画では、例えば画紙(画用紙)等のその他の絵を描くシートまたは面を有するパネル体等が好適に使用される。更にテンペラ画の一つである、表面に金箔が施された黄金背景テンペラに絵画用スペーサを使用すれば、金箔の損傷を防止できる。
絵画用スペーサの材料としては、例えば金属、プラスチック、ゴム、木あるいはそれらを組み合わせたもの等や、その他の材料で形成することができる。なお、金属を使用する場合は、錆びにくいことから真鍮、ステンレス、アルミニウム等の金属が好ましい。特に真鍮は錆びにくいと共に、成形が簡単であるため、好適に使用できる。
絵画用スペーサの色は特に限定するものではないが、額縁マットや額縁の内側の色と同じ方が表面から目立たないので好ましい。
絵画用スペーサの形状は、特に限定するものではなく、後述する図面に示す形状以外に例えばV字形、「コ」の字形、L形状、方形、菱形(ダイヤ形)、クローバー形、ハート形、スペード形等の様々な形状を挙げることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1ないし図8は、本発明に係る絵画用スペーサの第1の実施例を説明するための図である。
図1は、絵画用スペーサ1の平面視説明図、
図2は、図1に示す絵画用スペーサ1のI−I部分に対応する断面を示す概略説明図、
図3は、カンバス2が張られた小品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す斜視説明図、
図4は、絵画用スペーサ1を主に拡大して表した図3の部分拡大側面視説明図、
図5は、カンバス2が張られた中品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大側面視説明図、
図6は、カンバス2が張られた大品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大側面視説明である。
図1及び図2に示す絵画用スペーサ1は、図3に示すカンバス2に描かれるまたは描かれた油絵が額縁マット3(図3では図示せず、後述する図7及び図8参照)に接触することを防止するためのものである。なお、油絵200は図3及び図7では図示を省略しており、図4ないし図6及び後述する図8で図示している。また額縁マット3は、「入れ子」や「インナー」とも称される。
この絵画用スペーサ1は、図3に示すように、枠体43にカンバス2が張られた木製の張り枠である矩形のパネル体4(以下、「張りカンバス4」という)の厚さ方向の面である側面41にそれぞれ所要数(本実施例では各側面41に一つずつ、合計四箇所)取り付けて使用する。なお、各側面41に二箇所以上取り付けても良い。
絵画用スペーサ1は、例えば厚さ約1mmの真鍮板を電動糸鋸で切り出したり、型体で打ち出したものをヤスリ等で加工することで平板状に形成されている。図1に示すように、絵画用スペーサ1は、平面視で横長の楕円形状の本体部分の幅方向の一方側と他方側にそれぞれ異なる大きさで設けてある突出部12,13と、を備えている。以下、説明の便宜上、突出部のうち、小さい方を「第一突出部12」といい、大きい方を「第二突出部13」という。第一突出部12と第二突出部13は、長辺側のほぼ中央付近に互いに向かい合うようにして配置されている。
絵画用スペーサ1の長手方向の各両側の半円形状部分についても、第一突出部及び第二突出部と同様に、突出部を構成する(以下、この突出部をそれぞれ「第三突出部14」,「第四突出部15」という)。なお、絵画用スペーサ1は左右対称に形成されているので、第三突出部14と第四突出部15の大きさは同じである。なお、三突出部14と第四突出部15の大きさを変えて形成することもできる。
絵画用スペーサ1の厚みは約1mmである。絵画用スペーサ1(図1参照)の長手方向の長さは約25mmであり、第一突出部12及び第二突出部13を含まない短手方向の長さは約10mmである。
更に、平面視で第一突出部12の大きさは高さが約3〜4mm、根本部分の幅が約3〜4mmである。第二突出部13の大きさは高さが約5〜6mm、根本部分の幅が約5〜6mmである。つまり、第一突出部12の根本部分の横幅が短く、第三突出部14の横幅が長く形成されている。これらの寸法は一つの例示であり、パネル体4の大きさ等に応じて適宜設定できることは言うまでもない。なお、各突出部12,13,14の先端部を山形状に尖らせて形成することもできる。
絵画用スペーサ1は、その長手方向に向かって並設された孔であるネジ孔11,11を有している。このネジ孔11,11は、締付固定具である締付ネジ51用の孔である。なお、ネジ孔11は、図示したものに限定するものではなく、絵画用スペーサ1の中央付近に一個所設けてもよく、あるいは所要の位置に三個所以上設けることもできる。
本実施例では、図4に示すように、木ネジ等の締付ネジ51として頭部の形状が平らな皿ネジを使用している。符号11aは座ぐりを示している。これにより、締付ネジ51の頭部が絵画用スペーサ1の表面から外へ出ないようにしている。この作用については後述する。そうして、図3及び図4に示すように、締付ネジ51でネジ止めすることで、絵画用スペーサ1を張りカンバス4の各側面41,41,41,41に取り付ける。
ところで、油絵のカンバス2は、通常、油絵を描く面積に応じて小品、中品、大作に区別できる。小品とは、F0号(180×140mm)〜F10号(530×455mm)のものをいう。中品とは、F12号(606×500mm)〜F50号(1167×910mm)のものをいう。また大作とは、F60号(1303×970mm)〜F500号(3333×2485mm)のものをいう。更に張りカンバス4の厚みも同様に異なっており、小品の厚みは約2cm、中作の厚みは約2.5cm、大作の厚みは約3cmである。
そして、絵画用スペーサ1ーを実際に使用する際は、図4ないし図6に示すように、作品の大きさ(カンバス2が小品、中品、大作のどれに該当するか)に応じて、上記したいずれかの突出部12,13,14,15の先端部をカンバス2に描かれた油絵200よりも突出させた状態で取り付ける。各突出部12,13,14,15を突出させる長さは、油絵200の表面から例えば約1〜1.5mm程度が適当である。
(作 用)
図7は、図3に示す絵画用スペーサ1を取り付けた張りカンバス4を額縁マット3に取り付けた状態を示す使用状態説明図、
図8は、図5に示すII−II部分に対応する断面の一部を示す部分拡大説明図であり、絵画用スペーサ1の作用を説明するための図である。
[作品が小品サイズの場合]
油絵200を描いた後に、図1に示す絵画用スペーサ1を取り付ける。作品が小品サイズの場合は、図3及び図4に示すように第一突出部12を油絵200よりも突出させた状態で、絵画用スペーサ1を張りカンバス4の各側面41に取り付けることが好ましい。本実施例では、張りカンバス4の各側面41のほぼ中央に一個所ずつ(合計で四箇所)取り付けている。
そして、絵画用スペーサ1を取り付けた状態で、張りカンバス4を図7及び図8に示すように、額縁マット3の張りカンバス4を入れる部分である収容部31中に入れて取り付ける。パネル体4と取り付けると、絵画用スペーサ1の第一突出部12の先端部が、図8に示すように、額縁マット3の「刃先」と称される掛止部32の裏面部321に当接し、油絵200と額縁マット3との間隔が保たれる(油絵200と額縁マット3の間に所要の隙間S(間隔)を設けることができる)。これによって、油絵200が額縁マット3に接触することを防止できる。
このように、油絵200が額縁マット3と接触しないので、作品の命とも言えるマチエールが額縁マット3に押されて変形するようなことはない。したがって、絵画用スペーサ1を使用することで、油絵200が変形したり、損傷したりすることを防止できる。
また、絵画用スペーサ1の締付ネジ51として皿ネジを使用しているので、締付ネジ51の頭部が座ぐり11aと協働して絵画用スペーサ1の表面から出ない。これにより、絵画用スペーサ1の表面部のほぼ全体が額縁マット3の収容部31内面に接触するようになり、締付ネジ51の頭部だけが接触する場合と相違して、張りカンバス4(カンバス2を有するパネル体4)のガタつきを防止できる。
更に図8に示すように、絵画用スペーサ1の使用によって、油絵200の周縁部201と額縁マット3との間に所要の隙間Sが形成されるので、油絵200の周縁部201にも光が当たりやすくなると共に、周縁部201が外気と接触しやすくなる。これにより、油絵200の周縁部201と他の部分との間に、光が当たる所と当たらない所の経年変色による境界線が形成されにくい。
また更に、従来の離型性能に優れたテープ(特許文献1参照)を使用する場合と相違して、絵画用スペーサ1は額縁マット3側ではなく、張りカンバス4に直接取り付ける。したがって、額縁マット3を新しく交換した場合でも、額縁マット3に絵画用スペーサ1を改めて付け直す必要はない。
[作品が中品サイズまたは大作サイズの場合]
また作品が中品である場合は、図5に示すように第二突出部13を油絵200から突出させた状態で取り付ける。更に作品が大作である場合は、図6に示すように第三突出部14(または同じく第四突出部15)を突出させた状態で取り付ける。その理由は以下のとおりである。
即ち、小品よりも中品、更には大作になるほど、必然的に額縁マット3の大きさは大きくなり、重量が重くなる。額縁マット3の重量が重くなれば、特に油絵を横に載置した際の絵画用スペーサ1にかかる負荷重量が大きくなる。負荷重量が大きくなると、例えばアトリエから展示会場まで油絵を運搬するときの振動によるがたつきの影響も大きくなる。
したがって、中品の場合は第二突出部13(図5参照)で、大作の場合は第三突出部14または第四突出部15(図6参照)でというように、作品が大きくなるに伴って突出部の横幅が広い、即ち、額縁マット3との接触面積が広い突出部で額縁マット3を支持することが好ましい。接触面積を広くすることで、単位面積当たりに対する負荷重量を軽減することができ、突出部によって額縁マット3に凹み等の傷ができることを防止できる。また接触面積が広いので、運搬時等における額縁マット3に対するパネル体4のガタつきのの影響も小さくなる。ガタつきが小さくなれば、ネジ止めした締付ネジ51の緩みも生じにくい。
更に、小品や中品についても、横幅が広い第三突出部14または第四突出部15を使用することも可能である。しかしながら、突出部の横幅が広いほど、パネル体4と額縁マット3との隙間から絵画用スペーサ1の突出部が見えるようになるので、小品は第一突出部12(図4参照)を、中品は第二突出部13(図5参照)を使用することが好ましい。
なお、絵画用スペーサ1は、上記のように油絵を描いた後に張りカンバス4に取り付けても良いし、油絵を描く前に張りカンバス4に予め取り付けておいても良い。更には、油絵を描く前に張りカンバス4に予め絵画用スペーサ1を取り付けておき、張りカンバス4と絵画用スペーサ1とを一緒にセット販売するような商品形態としても良い。
また油絵を描く際は、通常、張りカンバス4を画架(イゼールともいう)に載せ、場合によってはカンバス4の側面41を画架のカンバス押えで押えて固定する。よって、絵画用スペーサ1を張りカンバス4の側面41に予めに取り付けておく場合は、張りカンバス4のガタつきが生じないような位置に絵画用スペーサ1を取り付けることが好ましい。例えば、対向する側面41,41の各両端に絵画用スペーサ1をそれぞれ設けるようにする。このようにすれば、絵画用スペーサ1を介してカンバス4の両端が安定する、あるいはカンバス押えを使用している場合は、カンバス押えが絵画用スペーサ1を介してカンバス4の両端を押さえ付けるので、安定性が向上し、ガタつきが防止できる。
[油絵を乾燥させるときの使用]
図9は、油絵200を重ねて乾燥させている状態を示す斜視説明図である。
絵画用スペーサ1を取り付けられた張りカンバス4は、同じサイズの張りカンバス4に油絵(図示省略)を描いた後、複数乾燥させる際に、図9に示すように、張りカンバス同士4,4を重ねて状態で積み重ねておくことができる。
即ち、例えば図4に示すように、絵画用スペーサ1は、第一突出部12の先端部が油絵200よりも突出させた状態で取り付けてある。したがって、図9に示すように、張りカンバス4の向きが同じにならないように、載置する角度を変えながら一方の張りカンバス4の上に他方の張りカンバス4を重ねる。このとき、一方(下方)の張りカンバス4の各絵画用スペーサ1の第一突出部12で、他方(上方)の張りカンバス4を支持できるような位置に重ねる。つまり、各絵画用スペーサ1の第一突出部12で上に重ねた張りカンバス4の枠体43を支える。
このようにすれば、下方の油絵に上方の張りカンバス4が接触することを防止できるので、専用の乾燥棚等を使用しなくても、油絵を複数重ねた状態で乾燥させることができる。
なお、以上説明したように、本実施例では張りカンバス4を額縁マット93に収容する場合を例に挙げて説明したが、額縁マット93を使用しないで、パネル体4である張りカンバス4を額縁に取り付ける場合もあり得る。この場合は、張りカンバス4に取り付けた絵画用スペーサ1の突起部は額縁の収容部の内面に当接する。
図10は、本発明に係る絵画用スペーサ1の第2の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大説明図である。
なお、実施例1と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。また、実施例1で説明した箇所については、説明を省略し、主に相異点を説明する。これについては、後述する実施例以降についても同じである。
図10に示す絵画用スペーサ1aの場合は、張りカンバス4の側面41に予め絵画用スペーサ1aを取り付けておき、張りカンバス4と絵画用スペーサ1aとを一緒にセット販売するような商品形態に適している。
絵画用スペーサ1aは、先端部がカンバス2に描かれる油絵200より(カンバス2の油絵を描く面42)よりも突出する突出部12aを備えている。そして、以下のような構成により、絵画用スペーサ1aの取り付け向きを変えることによって、張りカンバス4の絵を描く面42から突出する長さや幅を変えられるように構成されている。なお、図10では、絵画用スペーサ1aの向きを三段階で変えた状態をそれぞれ一点鎖線で示している。
即ち、絵画用スペーサ1aは、例えば厚さ約1mmの真鍮板を上記と同様に加工して平板状に形成されている。絵画用スペーサ1aは、平面視で基部側に向かってややすぼまるようにして形成され、基端側が半円形状に形成されている。また絵画用スペーサ1aの先端側は山形状に形成されており、この部分が上記した突出部12aを構成している。
絵画用スペーサ1aの基端側の略中央には、基端側を中心として絵画用スペーサ1aを回動可能な軸ピンである締付ネジ52用のネジ孔(符号省略)が設けられている。そして、締付ネジ52によって、絵画用スペーサ1aは張りカンバス4の側面41に取り付けてある。締付ネジ52は皿ネジを使用しており、ネジ孔には座ぐりが設けてある。
符号17で示す破線で表した円形状のものは、絵画用スペーサ1aの本体と張りカンバス4の間に設けられたスペーサである。このスペーサ17によって絵画用スペーサ1aの基部側を張りカンバス4からやや浮かせた状態にし、絵画用スペーサ1aの先部側が円滑に回動するようにしている。このスペーサ17は、例えばプラスチック、ゴム、木、あるいは金属やそれらを組み合わせたもの等や、その他の材料で形成することができる。なお、このスペーサ17は省略することもできる。
絵画用スペーサ1aの長手方向の略中央部分には、締付ネジ53用のネジ孔18が設けてある。絵画用スペーサ1aの取り付け向きが決まれば、このネジ孔18から締付ネジ53をパネル体4の所要の位置にネジ止めして、絵画用スペーサ1aの向き(角度)を固定する。各締付ネジ553は皿ネジを使用しており、各ネジ孔18には座ぐり18aが設けてある。
(作 用)
図10を参照して、絵画用スペーサ1aの作用を説明する。
この絵画用スペーサ1aは、軸ピン52を中心して回動させることにより、突出部12aをカンバス2の油絵を描く面42よりも突出させたり、突出させなかったりすることができる。そして、上記したように、予め張りカンバス4に絵画用スペーサ1aを取り付けておき、張りカンバス4と絵画用スペーサ1aとを一緒にセット販売するような商品形態に適している。
即ち、図10で実線で示すように、予め絵画用スペーサ1aを張りカンバス4の側面41に取り付けておく。このときは、突出部12aが張りカンバス4の油絵を描く面42よりも突出しないようにしておく。そうすれば、絵を描く面42の周縁部から絵画用スペーサ1aが出っ張ることはないので、カンバス2に油絵を描きやすい。
そして、油絵を描いた後は、実施例1と同様に、カンバス2に描いた油絵の面よりも突出部が約1〜1.5mm程度出るように、絵画用スペーサ1aを回動させ、ネジ孔18にネジ止めして固定すると共に、軸ピン52をきつくネジ止めする。このように、絵画用スペーサ1aを回動させることによって、作品の油絵具の層の厚みに応じて適宜張りカンバス4の絵を描く面42から突出する突出部12aの長さや幅を変えることができる。
更には、図9に示すように、制作後の絵画を重ねて乾燥させる場合も、絵を描く面42から突出する突出部12aの長さをより長く調整すれば、重ねたパネル体4,4の間隔をより大きく開けることができる。その結果、各パネル体4,4の間に空気が流れやすくなり、乾燥が早くなる。
その他の構成及び作用・効果は、既に説明した実施例と同じか大体同じであるため、説明を省略する。
図11は、本発明に係る絵画用スペーサの第3の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1bを取り付けた状態を示す部分拡大説明図である。
図11に示す絵画用スペーサ1bは、以下のような構成により、実施例2の絵画用スペーサ1a(図10参照)と相違して、絵画用スペーサ1bを回動させるのではなく、取り付け位置をずらすことによって、張りカンバス4の絵を描く面42から突出する突出部12bの長さや幅を変えられるようになっている。なお、図11では、絵画用スペーサ1aの向きを三段階で変えた状態を一点鎖線と二点鎖線でそれぞれ示している。
即ち、絵画用スペーサ1bは、例えば厚さ約1mmの真鍮板を上記と同様に加工して平板状に形成されている。絵画用スペーサ1bは、平面視で先端側である突出部12bが山形状に形成されている。また絵画用スペーサ1bの基端側は、鍵状に(全体で櫛形状なるように)切り欠くようにして形成された切欠部である掛止部19が所要数(本実施例では複数、六ヶ所)設けてある。掛止部19の先端には締付ネジ54用の座ぐり19aが設けてある。
そして、張りカンバス4の側面41の所要の位置に予め取り付けられた締付ネジ54に上記した掛止部19を引っ掛けた後、改めて締付ネジ54をきつくネジ止めすることで、絵画用スペーサ1bを所要の位置に固定することができる。張りカンバス4には、締付ネジ54,54が所要間隔をおいて二箇所設けてある。この締付ネジ54に対応するように、上記した掛止部19は、スペーサ本体の長さ方向に上下に段を変えてそれぞれ三個所ずつ、合計で六個所設けてある。
このように、この締付ネジ51に対する掛止部19の位置を変えることにより、張りカンバス4の絵を描く面から突出する突出部の長さや幅を変えられるようになっている。
なお、上記した締付ネジ51の数や掛止部19の数は、特に限定されず、締付ネジ51は二以上でも良く、掛止部19は六個所未満でも七個所以上でも良い。
また仮に締付ネジ51が緩んでも、絵画用スペーサ1が張りカンバス4から簡単に外れないように、各掛止部19を切欠部ではなく、全体を枠で囲まれた連通部を有する長孔(図示省略)で構成することもできる。
その他の構成及び作用・効果は、既に説明した実施例と同じか大体同じであるため、説明を省略する。
図12は、本発明に係る絵画用スペーサ1の第4の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1cを取り付けた状態を示す部分拡大説明図である。
図12に示す絵画用スペーサ1cは、以下のような構成により、実施例3の絵画用スペーサ1a(図11参照)と相違して、締付ネジ54を掛止する掛止部19cが絵画用スペーサ1cの内部中央付近に切り欠いた状態で設けてある。掛止部19cの内周縁には締付ネジ54用の座ぐり191cが設けてある。
即ち、絵画用スペーサ1cは、例えば厚さ約1mmの真鍮板を上記と同様に加工して平面視正三角形状に形成されている。絵画用スペーサ1cの角部分が額縁マットに当たる突出部12cを構成する。この突出部12cは、角張らないように円弧状に丸く形成されている。絵画用スペーサ1cのほぼ中央付近には、鍵状に切り欠くようにして形成された孔である上記した掛止部19cが所要数(本実施例では複数、高さ方向に左右三個所ずつ、合計六個所)設けてある。また、張りカンバス4には、締付ネジ54が所要間隔をおいて二箇所設けてある。
この締付ネジ54に対する掛止部19cの位置を調整しながら、張りカンバス4に対する絵画用スペーサ1cの位置を変えることにより、張りカンバス4の絵を描く面42から突出する突出部の長さや幅を変えられるようになっている。
その他の構成及び作用・効果は、既に説明した実施例の形態と大体において同じであるため、説明を省略する。
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
更に、特許請求の範囲には、請求項記載の内容の理解を助けるため、図面において使用した符号を括弧を用いて記載しているが、特許請求の範囲を図面記載のものに限定するものではない。
絵画用スペーサの第1の実施例を示す平面視説明図。 図1に示す絵画用スペーサ1のI−I部分に対応する断面を示す概略説明図。 カンバス2が張られた小品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す斜視説明図。 絵画用スペーサ1を主に拡大して表した図3の部分拡大側面視説明図。 カンバス2が張られた中品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大側面視説明図。 カンバス2が張られた大品サイズのパネル体4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大側面視説明図。 図3に示す絵画用スペーサ1を取り付けた張りカンバス4を額縁マット3に取り付けた状態を示す使用状態説明図。 図5に示すII−II部分に対応する断面の一部を示す部分拡大説明図であり、絵画用スペーサ1の作用を説明するための図。 油絵200を重ねて乾燥させている状態を示す斜視説明図。 本発明に係る絵画用スペーサ1の第2の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1を取り付けた状態を示す部分拡大説明図。 本発明に係る絵画用スペーサ1aの第3の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1bを取り付けた状態を示す部分拡大説明図。 本発明に係る絵画用スペーサ1aの第4の実施例を説明するための図であり、張りカンバス4に絵画用スペーサ1cを取り付けた状態を示す部分拡大説明図。 カンバス91が張られた張り枠92と、これらを額縁95に収めるために使用される額縁マット93を説明するための部分拡大断面説明図。
符号の説明
1,1a,1b,1c 絵画用スペーサ
2 カンバス
3 額縁マット
4 張りカンバス(パネル体)
11 ネジ孔
11a 座ぐり
12 第一突出部
12a,12b,12c 突出部
13 第二突出部
14 第三突出部
15 第四突出部
16 ネジ孔
17 スペーサ
18 ネジ孔
18a 座ぐり
19,19c 掛止部
31 収容部
32 掛止部
41 側面
42 油絵を描く面
43 枠体
51,52 締付ネジ
52 軸ピン
53,54 締付ネジ
200 油絵
201 周縁部
321 裏面部
S 隙間

Claims (7)

  1. パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、
    パネル体(4)の側面(41)に取り付けることができ、先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記額縁マット(3)または額縁のパネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成されている、
    絵画用スペーサ。
  2. パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、
    パネル体(4)の側面(41)に取り付けるための手段(11,11)(18,52)(19)(19c)と、
    先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記パネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成された突出部(12)(13)(14)(15)(12a)(12b)(12c)と、
    を備えている、
    絵画用スペーサ。
  3. パネル体(4)に描かれた絵(200)が該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁に接触することを防止するための絵画用スペーサであって、
    上記パネル体(4)の側面(41)に取り付けるための締付固定具用の孔(11,11)(18,52)(19c)または切欠部(19)と、
    先端部がパネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)よりも突出すると共に上記パネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成された突出部(12)(13)(14)(15)(12a)(12b)(12c)と、
    を備えている、
    絵画用スペーサ。
  4. 突出部(12)(13)(14)(15)は異なる長さまたは/及び幅で複数設けてあり、パネル体(4)に対する絵画用スペーサ(1)の取り付け向きを変えることによって、パネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)から突出する突出部(12)(13)(14)(15)の長さまたは/及びまたは幅を変えられるように構成されている、
    請求項2または3記載の絵画用スペーサ。
  5. パネル体(4)に描かれるまたは描かれた絵(200)から突出する突出部(12a)(12b)(12c)の長さまたは/及び幅を調整することができる手段を備えている、
    請求項2または3記載の絵画用スペーサ。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の絵画用スペーサ(1)(1a)(1b)(1c)を備えている、
    絵画用スペーサを備えたパネル体。
  7. 絵(200)が描かれたパネル体(4)と、
    該パネル体(4)を入れる額縁マット(3)または額縁と、
    該額縁マット(3)または額縁に上記パネル体に描かれた絵(200)が接触することを防止するために上記パネル体(4)に取り付けてある絵画用スペーサ(1)(1a)(1b)(1c)とを備えており、
    上記絵画用スペーサは、パネル体(4)の側面(41)に取り付けることができ、先端部が上記絵(200)よりも突出すると共に上記額縁マット(3)または額縁のパネル体(4)を入れる部分の内面(321)に当接することによって、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間隔を保つように構成されているか、上記絵(200)と額縁マット(3)または額縁との間に所要の隙間(S)を設けることができるように構成されている、
    額縁マットまたは額縁に入れられた絵画。
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