JP4852335B2 - 溝切り工具 - Google Patents

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Description

本発明は、回転運動による切削作業によって被加工材に溝を形成するカッターを有する溝切り工具に関し、詳しくは被加工材の切削時に発生する切屑の処理技術に関する。
この種の溝切り工具は、その一例として、例えば実開昭55−42584号公報(特許文献1)に開示されている。公報に記載の溝切り工具は、ベースを被加工材に載置した状態で前方に移動させると、回転運動するカッターが被加工材に溝を形成する構成とされている。ベースの上方には、カッターを回転駆動するモータを備えたハウジングがカッターとともに上下方向に揺動自在に配置されており、当該ハウジングとともにカッターを上下方向に揺動させることによって被加工材に形成される溝の深さ、すなわちカッターの切込深さを調整可能としている。なおカッターの切込深さは、ベース下面から下方へと突出するカッターの突出量の大きさによって調整される。
またベース上面の前端部には、カッターの切削位置を表示する墨線ガイドが設けられており、使用者は、この墨線ガイドによってカッターの切削位置を確認しつつ切削作業を行うようになっている。切削作業時に発生する切屑は、被加工材を切削するカッターの回転によって生ずる空気流および慣性によって運ばれ、カッターの概ね半分の上部領域を覆うカッターケースの内側を通って当該カッターケース後部から排出される。しかし、一部の切屑については、カッターケースの前方へと飛び出してベースの前端上面に配置された墨線ガイドの上面に溜り、当該墨線ガイドが見難くなるという点で、なお改良の余地がある。
実開昭55−42584号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、カッターによる被加工材の切削作業時に発生する切屑が切削方向の前方領域に堆積することを防止する上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明の溝切り工具は、カッターと、モータと、本体ハウジングと、ベースと、開口部と、表示部とを有する。カッターは、回転運動による切削作業によって被加工材に溝を形成する。モータは、カッターを回転駆動する。本体ハウジングは、カッターの上部領域を覆うとともに、モータを収容する。ベースは、本体ハウジングの下方に配置されるとともに、被加工材上に載置可能とされる。ベースには、カッターの下縁部がベース下面から下方に所定量突出することを許容する開口部が形成されている。表示部は、ベース上面におけるカッターの切削方向の前方位置に設けられ、ベースを被加工材に載置した状態で前方へ移動させることによって被加工材に溝を形成する際、カッターの切削位置を表示する。
本発明の溝切り工具によれば、被加工材上にベースを載置した状態で表示部によりカッターの位置を確認しつつ本体ハウジングを下方に押さえながら移動することにより、モータにて回転駆動されるカッターで被加工材を切削して溝を形成することができる。なお本発明における「カッター」は、典型的には、回転運動を行う回転体の外周に周方向に所定間隔で複数の刃が配置された構成とされる。また本発明における「本体ハウジング」とは、典型的には、モータを収容するモータハウジング、カッターを覆うカッターケース、およびモータハウジングとカッターケースとを相互に連接する連接部等がこれに該当し、それらは一体または一体状に形成される。
また本発明の溝切り工具は、本体ハウジングをベースに対して上下方向に傾動可能に連接し、本体ハウジングの上下方向の傾動動作によって開口部を介してベース下面から突出されるカッター下縁部の突出量を変えることでカッターによる切込深さを調整する切込深さ調整機構を有する。切込深さ調整機構は、ベースの後部側に配置され、ベースに対する本体ハウジングの上下方向の傾動支点を構成する切込深さ調整用回動軸と、切込深さ調整用回動軸を中心とする円弧状のガイド孔を有する切込深さ調整ガイドと、ガイド孔中の任意の箇所で切込深さ調整ガイドに係止することによってベースに対する本体ハウジングの傾動位置を規定し、係止を解除することによって本体ハウジングの傾動を許容する係止部材と、を有し、そして切込深さ調整ガイドは、カッターの前方と表示部の後方との間に配置された構成とされる。なお本発明における「切込深さ調整用回動軸」は、本体ハウジングの構成要素としてのモータハウジングに設定する態様、カッターケースに設定する態様、あるいはモータハウジングとカッターケースとの連接部に設定する態様のいずれも好適に包含する。また本発明における「係止」の態様としては、典型的には、係止部材がネジ部材によって構成され、当該ネジ部材の締付け作用によって切込深さ調整ガイドに固定する態様がこれに該当するが、ネジ部材以外による固定方式を好適に包含する。
上記のように、切込深さ調整ガイドをカッターの前方と表示部の後方との間に配置する構成としたときは、カッターおよびモータを含む本体ハウジングの上下方向の傾動動作を円滑に案内する上で有効となるが、その反面、切込深さ調整ガイドが壁になって表示部の上面に堆積した切屑が除去し難くなる。
本発明においては、特徴的構成として、モータの冷却に用いられた本体ハウジング内の冷却風を表示部に吹出す送風機構を有する。送風機構は、本体ハウジングに設けられ、当該本体ハウジング内の冷却風を切込深さ調整ガイドの側方を通って本体ハウジング前方のベース上面に直線状に吹出す送風路と、ベースの前側上面における切込み深さ調整ガイドの側方で、かつ表示部の後方位置に設けられ、送風路から切込深さ調整ガイドの側方を通ってベース上面に直線状に吹出された冷却風を、当該冷却風の流れ方向を変更して当該切込深さ調整ガイド前方の表示部へと導く風向変化部と、を有する構成としている。なお本発明における「側方を通って」の態様としては、送風路が切込深さ調整ガイドの側方を通って延在する態様、送風路から吹出された冷却風が切込深さ調整ガイドの側方を通る態様、あるいは切込深さ調整ガイドの側方付近で冷却風が吹出される態様のいずれをも好適に包含する。また本発明における「送風路」は、カッターケースの内部(カッターを収容する収容空間)側面を通って延在する態様、カッターケースの外側(カッターを収容する収容空間の外側)を通って延在する態様のいずれも好適に包含する。本発明によれば、本体ハウジングから排出された冷却風を、送風路および風向変化部を介して切込深さ調整ガイドを避けつつ当該切込深さ調整ガイド前方の表示部へと合理的に導くことが可能となる。これにより、表示部上に切屑が堆積することを防止し、使用者によるカッターの切削位置の確認を容易化して作業性を向上できる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の溝切り工具における送風路は、上下方向に所定幅の送風領域を有し、本体ハウジングがカッター下縁部のベース下面からの突出量を最大とする最大切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の上層を流れる冷却風を風向変化部へと導くように吹出し方向が設定されている。また送風路は、本体ハウジングがカッター下縁部のベース下面からの突出量を最小とする最小切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の下層を流れる冷却風が風向変化部に向って吹出すように斜め下方に導く第1の風向ガイドを有する構成としている。
カッターの切込深さ調整機構を備えた溝切り工具においては、カッターの切込深さが調整された場合、当該調整に伴い本体ハウジングに設けられた送風路の吹出し口の向きが変化する。すなわち、冷却風の吹出し方向が変化する。本発明においては、本体ハウジングが最大切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の上層の冷却風を風向変化部へと導くように送風路の吹出し方向を設定する一方、本体ハウジングが最小切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の下層の冷却風が風向変化部に向って流れるように斜め下方に導く第1の風向ガイドを有する構成としたものである。このため、本体ハウジングが最大切込深さ位置と最小切込深さ位置とのいずれの位置に置かれても、また最大切込深さ位置と最小切込深さ位置と間の任意の切込深さ位置に置かれても、送風路から吹出される冷却風をベース上の風向変化部へと効率的に導くことが可能となる。このことにより、カッターの切込深さ位置の変化に関わらず、表示部上に切屑が堆積することを防止できる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の溝切り工具における送風路は、当該送風路内を前方に向って直線状に流れる冷却風の全部または一部が風向変化部に向かって流れるように斜め側方に導く第2の風向ガイドを有する構成とされる。かかる構成によれば、送風路から吹出される冷却風を効率よく風向変化部へと導くことが可能となり、これにより当該風向変化部を介して表示部上に導かれる冷却風の風量を増やすことができる。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明の溝切り工具は、カッターと、モータと、本体ハウジングと、ベースと、開口部と、表示部とを有する。カッターは、回転運動による切削作業によって被加工材に溝を形成する。モータは、カッターを回転駆動する。本体ハウジングは、カッターの上部領域を覆うとともに、モータを収容する。ベースは、本体ハウジングの下方に配置されるとともに、被加工材上に載置可能とされる。ベースには、当該ベースの上方に配置されたカッターの下縁部がベース下面から下方に所定量突出することを許容する開口部が形成されている。表示部は、ベース上面におけるカッターの切削方向の前方位置に設けられ、ベースを被加工材に載置した状態で前方へ移動させることによって被加工材に溝を形成する際、カッターの切削位置を表示する。
本発明の溝切り工具によれば、被加工材上にベースを載置した状態で表示部によりカッターの位置を確認しつつ本体ハウジングを下方に押さえながら移動することにより、モータにて回転駆動されるカッターで被加工材を切削して溝を形成することができる。なお本発明における「カッター」は、典型的には、回転運動を行う回転体の外周に周方向に所定間隔で複数の刃が配置された構成とされる。また本発明における「本体ハウジング」とは、典型的には、モータを収容するモータハウジング、カッターを覆うカッターケース、およびモータハウジングとカッターケースとを相互に連接する連接部等がこれに該当し、それらは一体または一体状に形成される。
本発明の溝切り工具は、本体ハウジングをベースに対して上下方向に傾動可能に連接し、本体ハウジングの上下方向の傾動動作によって開口部を介してベース下面から突出するカッター下縁部の突出量を変更し、これによりカッターの切込深さを調整する切込深さ調整機構を有する。そして切込深さ調整機構は、ベースの後部側に配置され、ベースに対する本体ハウジングの上下方向の傾動支点を構成する切込深さ調整用回動軸と、切込深さ調整用回動軸を中心とする円弧状のガイド孔を有する切込深さ調整ガイドと、ガイド孔中の任意の箇所で切込深さ調整ガイドに係止することによってベースに対する本体ハウジングの傾動位置を規定し、係止を解除することによって本体ハウジングの傾動を許容する係止部材と、を有する。
また本発明の溝切り工具は、モータの冷却に用いられた本体ハウジング内の冷却風を本体ハウジング前方へと吹出す送風路を有する。送風路は、上下方向に所定の送風領域を有し、本体ハウジングがカッター下縁部のベース下面からの突出量を最大とする最大切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の上層を流れる冷却風が表示部に向うように吹出し方向が設定されるとともに、本体ハウジングがカッター下縁部のベース下面からの突出量を最小とする最小切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の下層を流れる冷却風が表示部に向って吹出すように斜め下方に導く風向ガイドを有する構成とした。
カッターの切込深さ調整機構を備えた溝切り工具においては、カッターの切込深さが調整された場合、当該調整に伴い本体ハウジングに設けられた送風路の吹出し口の向きが変化する。すなわち、冷却風の吹出し方向が変化する。本発明においては、本体ハウジングが最大切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の上層の冷却風が表示部に向うように送風路の吹出し方向を設定する一方、本体ハウジングが最小切込深さ位置に置かれたときに、送風領域中の下層の冷却風が表示部に向って吹出すように斜め下方に導く第1の風向ガイドを有する構成としたものである。このため、本体ハウジングが最大切込深さ位置と最小切込深さ位置とのいずれの位置に置かれても、また最大切込深さ位置と最小切込深さ位置と間の任意の切込深さ位置に置かれても、送風路から吹出される冷却風をベース上の表示部へと効率的に導くことが可能となる。このことにより、カッターの切込深さ位置の変化に関わらず、表示部上に切屑が堆積することを防止できる。
本発明によれば、溝切り工具において、カッターによる被加工材の切削作業時に発生する切屑が切削方向の前方領域に堆積することを防止する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態に係る溝切り工具につき、図面を参照しつつ説明する。図1には本実施の形態に係る手持ち式の溝切り工具の全体構成が平面図として示され、図2には溝切り工具の全体構成が平断面図として示されるとともに、モータ冷却後の冷却風の流れが太線で示される。図3は図1のA矢視図であり、モータハウジングを切断した状態が示されるとともに、モータ冷却後の冷却風の流れが太線で示される。図4は図1のB矢視図である。また図5は図1のB矢視図であり、ケースカバーを取り外した状態が示される。図6および図7は図1のB矢視図であり、傾斜切り機構が省略された状態でのカッターの切込深さ調整態様が示されるとともに、モータ冷却後の冷却風の流れが太線で示される。図6は最小切込み時を示し、図7は最大切込み時を示す。また図8および図9は溝切り工具の前方から見た傾斜切り機構の全体構成を示す正面図であり、図8は直角時を示し、図9は最大傾斜時を示す。図10は送風機構の構成を示す拡大図であり、図11は送風路を示す断面図である。図12は図11のC−C線断面図である。
図1〜図5に示すように、本実施の形態に係る溝切り工具101は、概括的に、被加工材W(図3〜図5参照)上に載置可能な略矩形状のベース103と、当該ベース103に連接された工具本体部105とを有する。
工具本体部105は、鉛直面内で回転されるカッター121の概ね上半分(上部領域)を覆蓋するカッターケース107、カッター121を回転駆動するための駆動モータ123を収容するモータハウジング109、および使用者が溝切り工具101を操作する際、一方の手で把持するハンドグリップ111を主体として構成される。また工具本体部105の前方(図1における右側)において、ベース103上には、使用者が他方の手で把持する補助グリップ113が固定状に配置されている。すなわち、本実施の形態に係る溝切り工具101は、使用者が一方の手でハンドグリップ111を把持し、他方の手で補助グリップ113を把持して操作する構成とされる。工具本体部105は、本発明における「本体ハウジング」に対応する。
カッター121の下縁部は、ベース103に形成された略矩形の開口部103aを通じて当該ベース103の下面から下方へと突出されている。カッター121は、その構成の詳細については図示を省略するが、回転体と、当該回転体の外周に周方向に所定の間隔を置いて配置された複数の刃と、を有する構成とされる。なお説明の便宜上、被加工材Wに溝を形成するべく当該被加工材上にベース103の先端部を載置して移動させるときの先端側を前、その反対側を後といい、移動方向と交差する水平方向を左右という。ハンドグリップ111は、モータハウジング109の上方に一体状に設けられるとともに、使用者の引き操作によって駆動モータ123を通電駆動するトリガ109aを備えている。
駆動モータ123は、カッター121の側方に配置されるとともに、回転軸123aの回転軸線がカッター121の回転軸線と平行に設定されている。そして駆動モータ123の回転出力は、カッターケース107内に配置された図示省略の歯車式動力伝達機構を介してカッター121に減速して伝達される構成とされる。なお駆動モータ123を収容するモータハウジング109は、カッターケース107の側方に配置されるとともに、当該カッターケース107に接合されている。すなわち、モータハウジング109とカッターケース107とは一体化されている。またカッターケース107は、モータハウジング109と反対側の側面がカッター121の着脱作業用として開放されている。そして当該開放部分は、着脱自在なケースカバー108によって塞がれている。
上記のように構成された溝切り工具101において、作業者は、溝切り工具101のハンドグリップ111および補助グリップ113を把持するとともに、トリガ109aの引き操作により駆動モータ123を通電駆動してカッター121を回転駆動した状態で、被加工材W上にベース103の前端部を載置して下向きに荷重を掛けながら前方へ移動させることにより、カッター121によって当該被加工材Wを切削して溝を形成することができる。なおベース103の前端上面部には、カッター121の切削位置を表示する墨線ガイド127が設けられている。したがって、使用者は、この墨線ガイド127に目線を向けてカッター121の切削位置を確認しつつ切削作業を遂行する。墨線ガイド127は、本発明における「表示部」に対応する。
次にカッター121の切込深さを調整する切込深さ調整機構131につき、主に図4〜図6を参照しつつ説明する。切込深さ調整機構131は、工具本体部105を上下方向に傾動可能に支持する切込深さ調整用としての第1回動軸133と、第1回動軸133を支点として傾動する工具本体部105の移動を案内するデプスガイド135と、デプスガイド135に工具本体部105を固定(ロック)して傾動位置を決定するロック部材としてのロックネジ137と、を主体として構成される。デプスガイド135は、本発明における「切込深さ調整ガイド」に対応し、ロックネジ137は、本発明における「係止部材」に対応する。
第1回動軸133は、ベース103の後側において、後述する傾斜切り機構151の構成要素の1つである後側のアンギュラープレート155と、工具本体部105の構成要素であるカッターケース107の後端部とを相対回動可能に連接し、工具本体部105の上下方向の傾動を可能とする。デプスガイド135は、カッター121の前方と墨線ガイド127の後方との間に配置されている。一方、カッターケース107の前面領域には、前方へと延出する延出部107aが形成されている。そしてこの延出部107aの側面とデプスガイド135の側面が互いに対向する構成とされる。またデプスガイド135には、第1回動軸133を中心とする上下方向に延在する円弧状のガイド孔135aが形成されている。ロックネジ137は、デプスガイド135のガイド孔135aに貫通されるとともに、カッターケース107の延出部107aに設けた雌ネジ部107bに側方からネジ込まれている。そしてロックネジ137を締め付けることによって当該カッターケース107がデプスガイド135に固定され、締め付けを緩めることによって固定が解除される構成とされる。
したがって、ロックネジ137による固定を解除した状態では、工具本体部105を第1回動軸133回りに傾動することによって、カッター121のベース103下面からの突出量を、図6に示す最小切込深さ位置と図7に示す最大切込深さ位置との間で任意に調整することができ、調整後においてはロックネジ137を締め付けることによって調整された任意の突出量に固定できる。なおカッター121の切込み深さ調整については、デプスガイド135に設けた目盛と、カッターケース107に設けた指針部によって行うことが可能とされる。
次にカッター121を被加工材Wに対して斜めに傾けた状態で切削作業を行うことにより傾斜状の溝を形成する傾斜切り機構151につき、主に図1〜図5および図8、図9を参照しつつ説明する。本実施の形態に係る傾斜切り機構151は、ベース103の前側および後側に設けた前後のアンギュラーガイド153と、工具本体部105の前側および後側に設けられた前後のアンギュラープレート155と、使用者の操作によって工具本体部105をベース103に対して左右方向に傾動させるときの回動中心を構成する前後の傾動用としての第2回動軸157と、工具本体部105を調整された傾斜位置に使用者の操作によって固定する前後の係止部材としてのロックネジ159とを主体に構成される。
ベース側部材としての前側のアンギュラーガイド153は、ベース103上面の前端部において、カッター121を挟んで駆動モータ123と反対側に一体に立設される。工具本体部側部材としての前側のアンギュラープレート155は、前述した切込深さ調整機構131の構成要素であるデプスガイド135に近接した位置に設定されるとともに、当該デプスガイド135に一体に形成されている。すなわち、アンギュラープレート155は、デプスガイド135の下部側面からカッター121を挟んで駆動モータ123と反対側の側方へと延出した態様で形成されるとともに、アンギュラーガイド153の後面に対向する位置に配置されている。そしてアンギュラープレート155が、アンギュラーガイド153に対し、前側の第2回動軸157を介して回動可能に連接される。なお前後の第2回動軸157は、その軸方向がカッター121による切削方向、すなわち工具本体部105の前後方向とされる。つまり、工具本体部105の傾動方向は、カッター121の切削方向に交差する左右方向である。また前後の第2回動軸157は、その回転中心がカッター121の刃幅(カッター121の回転軸線方向の長さ)の中心線上に設定されている。
前側のアンギュラープレート155には、第2回動軸157を中心とする円弧状のガイド孔155aが形成されている。前側のロックネジ159は、アンギュラーガイド153の前面側から当該アンギュラーガイド153の貫通孔を通じてアンギュラープレート155のガイド孔155aに貫通されている。そしてロックネジ159を締め付けることで当該アンギュラープレート155がアンギュラーガイド153に固定され、締め付けを緩めることで固定が解除される構成とされる。
なお、ベース側部材としての後側のアンギュラーガイド153は、ベース103の後側上面に一体に立設されている。本体部側部材としての後側のアンギュラープレート155は、後側の第2回動軸157を介してアンギュラーガイド153に相対回動可能に連接されている。またアンギュラーガイド153には、ガイド孔(図示省略)が形成され、後側のロックネジ159がこのガイド孔を貫通する態様でアンギュラープレート155にねじ込まれている。そして当該ロックネジ159を締め付けることで後側のアンギュラープレート155が後側のアンギュラーガイド153に固定され、締め付けを緩めることで固定が解除される構成とされる。
したがって、前後のロックネジ137による固定を解除した状態では、前後の第2回動軸157を支点にして工具本体部105を左右方向に傾動することによって、ベース103に対する工具本体部105の傾斜角度、すなわちカッター121の傾斜角度を、図8に示す直角位置と図9に示す最大傾斜位置との間で任意に調整することができ、調整後においては前後のロックネジ159を締め付けることによって調整された任意の傾斜角度位置に固定することができる。これにより、溝切り工具101の前方から見て左側に傾けた状態での溝切り作業、すなわち傾斜切りに対応する構成とされる。なお工具本体部105の傾斜角度調整については、前側のアンギュラープレート155に設けた目盛と、前側のアンギュラーガイド153に設けた指針部とによって行うことが可能とされる。
また工具本体部105の直角位置については、デプスガイド135の下端がベース103上面に設けたストッパ139の上端に当接することで規定される構成とされている。そして当該ストッパ139は、上下方向の高さ位置が調整可能とされている。すなわち、工具本体部105の直角位置については、ストッパ139の高さ位置を微調整することで正規の直角位置に調整可能とされている。
また前述したカッターケース107の延出部107aは、デプスガイド135の前面よりも更に前方へと突出した位置にライト収容部107cを備えている。このライト収容部107cは、図6および図7に示すように、照明手段としてのLED(発光ダイオード)ライト115を収容するライト収容空間部を有し、このライト収容空間部内にLEDライト115が収容固定されている。LEDライト115は、開口を通して墨線ガイド127およびその前方領域を照射する構成とされる。
また図2に示すように、カッターケース107の内部側における前側領域には、平面視で略コ字形に形成されたガード141が配置されている。このガード141は、前側下部が前述した前側の第2回動軸157の一端(後端)と連結されている。ガード141は、カッターケース107の内側側面部に接触して上方へと延在するガイド部141aを有し、このガイド部141aには、前述した第1回動軸133を中心とする円弧状のガイド孔141bが形成されている。ガイド孔141b内には当該ガイド孔141bに沿って移動可能なカラー143が嵌合され、このカラー143は、当該カラー143を貫通してカッターケース107の側面部に止着された止ネジ145によって保持されている。なお止ネジ145の頭部とガイド部141aの側面との間には座金147が介在されている。したがって、ガード141は、工具本体部105が第2回動軸157を支点にして左右方向に傾動されるときには、当該工具本体部105と一体となって傾動し、工具本体部105が第1回動軸133を支点にして上下方向に傾動されたときは、当該工具本体部105の傾動を案内する。
次に駆動モータ123の冷却に用いられたモータハウジング109内の冷却風を墨線ガイド127上面およびその前方領域に吹き付けて切屑を吹き飛ばす送風機構171につき説明する。駆動モータ123の回転軸123aには、モータハウジング109に冷却風を流通させる冷却ファン161が当該回転軸123aと一体回転するように取付けられている。冷却ファン161としては遠心ファンが用いられており、当該冷却ファン161の後側にバッフルプレート163が配置されている。バッフルプレート163の中央には、通風孔165が設けられている。駆動モータ123の通電駆動によって冷却ファン161が回転駆動されると、当該冷却ファン161の吸引力によりモータハウジング109の軸方向端部に形成された吸入口109bから冷却風が吸入される。吸入された冷却風は、回転子と固定子との隙間、あるいは固定子とモータハウジング109内壁面との間に形成された隙間を通ってカッターケース107側へと流通することで駆動モータ123を冷却する。そして駆動モータ123を通過した冷却風がバッフルプレート163に案内されつつカッターケース107へと排出される構成とされる。
本実施の形態に係る送風機構171は、カッターケース107に形成され、モータハウジング109からカッターケース107側に送られた冷却風を前述したデプスガイド135の側方を通ってカッターケース107の前方へと吹出す送風路173と、ベース103に設けられ、送風路173から吹出された冷却風の流れ方向を変更して墨線ガイド127へと案内する風向案内板175とを主体として構成される。送風機構171は、本発明における「送風機構」に対応し、送風路173は、本発明における「送風路」に対応し、風向案内板175は、本発明における「風向変化部」に対応する。カッターケース107は、カッター121を収容するカッター収容領域107dと、筒形のモータハウジング109に連接するべく当該モータハウジング109の筒形に対応した概ね筒形の連接部107eとを有しており、この連接部107eに送風路173が形成されている。
送風路173は、連接部107eの前面側において、前方に突出する側壁173aと、上下の誘導壁173bと、側壁173aに対向するカバープレート173cとによって断面略矩形に形成(図12参照)されるとともに、カッターケース107におけるカッター収容領域107dの前方に配置されたデプスガイド135の側方を通って前方に所定長さで延長されている(図2参照)。送風路173は、その基部側(後部側)において、冷却風導入用の風窓173dを介してモータハウジング109の内部空間と連通され、その延長側端部(前端部)が冷却風の吹出し口として開口されている。すなわち、モータハウジング109内の冷却風が風窓173dを通って送風路173内に駆動モータ123の回転軸線方向に排出された後、当該送風路173においてカッター121の径方向へと方向転換されて前方に概ね直線状に流れ、そして吹出し口からケースカバー108の前斜め下方に位置する風向案内板175に向けて吹出されるように構成されている。上記のように、本実施の形態に係る送風路173は、カッター収容領域107dの外部に設けられ、実質的にカッターケース107の外側を通って前方に延長されるとともに、吹出し口がデプスガイド135の側面付近に開口するようにその延在長さが設定されている。
なお送風路173は、デプスガイド135にロックネジ137を介して固定するべくカッターケース107の前面領域に形成された前述の延出部107aの下方に配置されている(図6、図7参照)。またカバープレート173cは、前述したLEDライト115の配線115aを覆う配線カバーを兼用しており、カッターケース107に対してネジ等の止着手段によって止着されている(図5参照)。
風向案内板175は、送風路173の前方において、ベース103の前側上面におけるデプスガイド135の側方でかつ墨線ガイド127の後方位置に、上向きに所定高さで立設されたリブによって構成されている(図2参照)。そして送風路173から前方に直線状に吹出された冷却風の流れ方向を変更してデプスガイド135前方の墨線ガイド127に導くべく、送風路173の吹出し口と対向する案内面175aが緩やかな曲面によって形成されている。なお風向案内板175の突出高さについては、冷却風の流れ方向を変更可能な高さを有すればよい。
送風路173は、上下方向に所定幅の送風領域を有し、工具本体部105が最大切込深さ位置に傾動されたときに、送風領域を流れる冷却風のうちの上層の冷却風が風向案内板175に向うように吹出し方向が設定されている。この状態が図7に示される。また送風路173は、工具本体部105が最小切込深さ位置に傾動されたときに、送風領域を流れる冷却風のうちの下層の冷却風が風向案内板175に向って吹出すように誘導する風誘導板177を有する。風誘導板177は、本発明における「第1の風向ガイド」に対応する。風誘導板177は、送風路173の送風領域における上下方向の略中央部であって、かつ吹出し口付近に設けられるとともに、下向きに傾斜する誘導面を有しており、これにより送風路173の下層側を流れる冷却風が風向案内板175に向って吹出すように誘導する(この状態が図6および図10に示される)。なお図では風誘導板177の誘導面を平面で形成しているが、曲面で形成しても構わない。
また送風路173は、図12に示すように、その送風領域のうち、上層側が下層側の横幅よりも大きい横幅を有する構成とされ、側壁173aには、図11に示すように、その吹出し口に墨線ガイド127に向って冷却風を誘導するように傾斜された傾斜誘導部173eが形成されている。このため、当該上層側から吹出される冷却風をより集中的に風向案内板175へと導くことができる。これにより、切屑を効率よく除去できる。傾斜誘導部173eは、本発明における「第2の風向ガイド」に対応する。
本実施の形態に係る溝切り工具101は、上記のように構成したものである。したがって、被加工材Wに直角な溝を形成するべく直角切りを行うときは、使用者は、傾斜切り機構151における前後のロックネジ159をそれぞれ緩めた状態で前後の第2回動軸157を支点にして工具本体部105を直角位置へと傾動する。これにより、デプスガイド135および前後のアンギュラープレート155が工具本体部105とともに傾動し、デプスガイド135の下端部がストッパ139に当接する。これによって工具本体部105は、カッター121の回転面がベース103の上面に対して直角(0度)をなす直角位置へと移動されることになる。その後、前後のロックネジ159を締付けて前後のアンギュラープレート155を前後のアンギュラーガイド153に固定する。かくして、図8に示すように、カッター121によって被加工材Wの上面に直角な溝を形成することが可能となる。この場合、ストッパ139の上下方向の高さ位置を微調整することで正規の直角位置に設定することが可能である。
一方、被加工材Wに直角な溝を形成するべく傾斜切りを行うときは、使用者は、前後のロックネジ159を緩めた状態で前後の第2回動軸157を支点にして工具本体部105を任意の傾斜位置へと傾動した後、前後のロックネジ159を締付けて前後のアンギュラープレート155を前後のアンギュラーガイド153に固定する。かくして、図9に示すように、カッター121によって被加工材Wの上面にV形の傾斜状の溝を形成することが可能となる。
なお被加工材Wに溝を形成する際のカッター121の切込深さについては、直角切りおよび傾斜切りのいずれについても、切込深さ調整機構131におけるロックネジ137を緩め、その状態で第1回動軸133を支点にして工具本体部105を上下方向へと傾動することにより、図6に示す最小切込深さ位置と、図7に示す最大切込深さ位置との間で任意に調整することができる。
カッター121による切削作業時において、冷却ファン161の回転駆動によってモータハウジング109内に冷却風が取り込まれ、駆動モータ123を冷却する。そしてモータ冷却後の冷却風は、風窓173dを通って送風路173に排出される。送風路173に排出された冷却風は、当該送風路173を前方に向って直線状に流れ、吹出し口から斜め下方へと吹出す。送風路173の吹出し口から吹出した冷却風のうちの一部の冷却風は、ベース103上の風向案内板175の案内面175aに当ることでその流れ方向が変更された後、デプスガイド135前方の墨線ガイド127に向って流れる。一方、風向案内板175の上方を通る冷却風は、墨線ガイド127の前方領域、すなわち被加工材の上面へと流れる。
一方、切削作業によって生じた切屑は、その大部分がカッター121の回転によってカッターケース107の内部を通って後方へと運ばれ、当該カッターケース107の後方から外部へと排出される。また切屑の一部は、ベース103の開口部103aからベース103の前側上面の墨線ガイド127上、あるいは墨線ガイド127よりも前方の被加工材Wの上面へと流れるが、この切屑は、上述した流れの冷却風、すなわち送風路173から吹出す冷却風によって吹き飛ばされることになる。これにより、墨線ガイド127の上面およびその前方領域に切屑が堆積することを防止でき、使用者は被加工材に引かれた墨線に沿って溝の切削作業をする場合、墨線ガイド127による墨線合わせを楽に行うことができる。
ところで、墨線ガイド127の後方にカッター121の切込深さ調整用のデプスガイド135が配置される構成の場合、当該デプスガイド135が壁になって墨線ガイド127の上面に堆積した切屑が除去し難いことになる。このことに鑑み、本実施の形態においては、モータ冷却後の冷却風を、カッターケース107のカッター収容領域107dの外部、すなわちモータハウジング109との連接部107eに設けた送風路173を介してデプスガイド135の側方を通ってカッターケース107前方のベース103上面へと直線状に吹出し、そしてこの送風路173から吹出した冷却風を当該ベース103上に設けた風向案内板175によって墨線ガイド127に向って導く構成としている。これにより、デプスガイド135を避けつつ当該デプスガイド135前方に近接して配置された墨線ガイド127上の切屑を合理的に除去することができる。
またカッター121の切込深さを調整した場合、送風路173の吹出し口の向きが変化することになる。これに対応するべく、本実施の形態においては、工具本体部105が最大切込深さ位置に調整されたときには、図7に示すように、送風路173の吹出し口が斜め下方を向く設定としている。すなわち、送風路173の上層を流れる冷却風が風向案内板175に向って吹出すように吹出し方向を設定している。これにより、上層を流れる冷却風が風向案内板175を介して墨線ガイド127に吹き付けられる。このとき、下層を流れる冷却風は、風向案内板175後方のベース103上面に吹き付けられた後、当該ベース103上面に沿って前方の風向案内板175に向って流れ、当該風向案内板175によって墨線ガイド127に導かれる。すなわち、工具本体部105を最大切込深さ位置に調整したときには、送風路173から吹出す冷却風は、その大部分が墨線ガイド127上面およびその前方領域に吹き付けられ、当該墨線ガイド127上面およびその前方領域の切屑を除去することができる。また送風路173の上層を流れる冷却風は、図11に示すように、側壁173aの先端に設けた傾斜誘導部173eによってその吹付け方向が風向案内板175に向かう斜め側方に導かれる構成としている。このため、送風路173から吹出される冷却風をより集中的に風向案内板175側に導くことができる。
一方、工具本体部105が最小切込深さ位置に調整されたときには、送風路173の吹出し口が上述した最大切込深さ位置の場合に比べて上向きとなり、風向案内板175に向って吹き付けられる冷却風が減少することになる。このことに鑑み、本実施の形態においては、送風路173内の吹出し口付近に風誘導板177を設け、この風誘導板177によって送風路173の下層を流れる冷却風を斜め下方、すなわち風向案内板175に導く構成としている。このことにより、風向案内板175を介して冷却風を墨線ガイド127に合理的に導くことができる。すなわち、本実施の形態によれば、工具本体部105が最小切込深さ位置に調整された場合であっても、墨線ガイド127に冷却風を合理的に導くことができる。
なお工具本体部105が最小切込深さ位置と最大切込深さ位置との間の任意の位置に置かれた状態では、風向案内板175に吹き付けられる風量は、水平線に対する送風路173の吹出し口の傾斜角度が最も小さくなる最小切込深さ時の風量よりも増加する。すなわち、本実施の形態によれば、工具本体部105が最大切込深さ位置と最小切込深さ位置とのいずれの位置に置かれても、また最大切込深さ位置と最小切込深さ位置と間の任意の切込深さ位置に置かれても、送風路173から吹出される冷却風をベース103上の風向案内板175へと効率的に導くことが可能となる。このことにより、カッター121の切込深さ位置の変化に関わらず、墨線ガイド127上に切屑が堆積することを防止できる。
なお上述した実施の形態は、送風路173から吹出される冷却風をベース103上の風向案内板175を介して墨線ガイド127に導く構成としたが、送風路173の前方に墨線ガイド127が配置される構成、換言すれば、墨線ガイド127の後方に送風路173を配置する構成にしてもよい。このような構成としたときは、ベース103上の風向案内板175については、これを省略することが可能である。すなわち、実施の形態において説明した送風路173のみを有する送風機構を構成することが可能である。
なお本発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能である。
(態様1)
「請求項1〜3のいずれか1つに記載の溝切り工具であって、
前記風向変化部は、前記ベース上において、前記切込深さ調整ガイドの側方でかつ前記表示部の後方に配置されていることを特徴とする溝切り工具。」
(態様2)
「態様1に記載の溝切り工具であって、
前記風向変化部は、前記送風路から前方に向って直線状に吹出される冷却風が前記表示部に向って流れるように、当該冷却風の流れ方向を変更するべく、前記送風路の吹出し口と対向する部位が傾斜状の案内面によって形成されていることを特徴とする溝切り工具。」
本実施の形態に係る手持ち式の溝切り工具の全体構成を示す平面図である。 溝切り工具の全体構成を示す平断面図である。 図1のA矢視図であり、モータハウジングを切断した状態が示される。 図1のB矢視図である。 図1のB矢視図であり、ケースカバーを取り外した状態が示される。 図1のB矢視図であり、傾斜切り機構が省略されるとともに、カッターが最小切込深さ位置に調整された状態が示される。 図1のB矢視図であり、傾斜切り機構が省略されるとともに、カッターが最大切込深さ位置に調整された状態が示される。 溝切り工具の前方から見た傾斜切り機構の全体構成を示す正面図であり、カッターが直角位置に置かれた状態が示される。 溝切り工具の前方から見た傾斜切り機構の全体構成を示す正面図であり、カッターが傾斜位置に置かれた状態が示される。 送風機構の構成を示す拡大図である。 送風路を示す平断面図である。 図11のC−C線断面図である。
101 溝切り工具
103 ベース
103a 開口部
105 工具本体部(本体ハウジング)
107 カッターケース
107a 延出部
107b 雌ネジ部
107c ライト収容部
107d カッター収容領域
107e 連接部
108 ケースカバー
109 モータハウジング
109a トリガ
109b 吸入口
111 ハンドグリップ
113 補助グリップ
115 LEDライト
115a 配線
121 カッター
123 駆動モータ(モータ)
123a 回転軸
127 墨線ガイド(表示部)
131 切込深さ調整機構
133 第1回動軸
135 デプスガイド(切込深さ調整ガイド)
135a ガイド孔
137 ロックネジ(係止部材)
139 ストッパ
141 ガード
141a ガイド部
141b ガイド孔
143 カラー
145 止ネジ
147 座金
151 傾斜切り機構
153 アンギュラーガイド
155 アンギュラープレート
155a ガイド孔
157 第2回動軸
159 ロックネジ
161 冷却ファン
163 バッフルプレート
165 通風孔
171 送風機構
173 送風路
173a 側壁
173b 上下の誘導壁
173c カバープレート
173d 風窓
173e 傾斜誘導部(第2の風向ガイド)
175 風向案内板(風向変化部)
175a 案内面
177 風誘導板(第1の風向ガイド)

Claims (4)

  1. 回転運動による切削作業によって被加工材に溝を形成するカッターと、
    前記カッターを回転駆動するモータと、
    前記カッターの上部領域を覆うとともに、前記モータを収容する本体ハウジングと、
    前記本体ハウジングの下方に配置されるとともに、被加工材上に載置可能なベースと、
    前記ベースに形成され、前記カッターの下縁部が前記ベース下面から下方に所定量突出することを許容する開口部と、
    前記ベース上面における前記カッターの切削方向の前方位置に設けられ、前記ベースを前記被加工材に載置した状態で前方へ移動させることによって前記被加工材に溝を形成する際、前記カッターの切削位置を表示する表示部と、
    前記本体ハウジングを前記ベースに対して上下方向に傾動可能に連接し、前記本体ハウジングの上下方向の傾動動作によって前記開口部を介して前記ベース下面から突出する前記カッター下縁部の突出量を変更し、これにより前記カッターの切込深さを調整する切込深さ調整機構と、を有し、
    前記切込深さ調整機構は、
    前記ベースの後部側に配置され、前記ベースに対する前記本体ハウジングの上下方向の傾動支点を構成する切込深さ調整用回動軸と、
    前記切込深さ調整用回動軸を中心とする円弧状のガイド孔を有する切込深さ調整ガイドと、
    前記ガイド孔中の任意の箇所で前記切込深さ調整ガイドに係止することによって前記ベースに対する前記本体ハウジングの傾動位置を規定し、前記係止を解除することによって前記本体ハウジングの傾動を許容する係止部材と、を有し、
    前記切込み深さ調整ガイドは、前記ベース前部における前記カッターの前方と前記表示部の後方との間に配置されている溝切り工具であって、
    前記モータの冷却に用いられた前記本体ハウジング内の冷却風を前記表示部に吹出す送風機構を有し、
    前記送風機構は、前記本体ハウジングに設けられ、当該本体ハウジング内の冷却風を前記切込深さ調整ガイドの側方を通って前記本体ハウジング前方のベース上面に直線状に吹出す送風路と、
    前記ベースの前側上面における前記切込み深さ調整ガイドの側方で、かつ前記表示部の後方位置に設けられ、前記送風路から前記切込深さ調整ガイドの側方を通って前記ベース上面に直線状に吹出された冷却風を、当該冷却風の流れ方向を変更して前記切込深さ調整ガイド前方の前記表示部へと導く風向変化部と、を有することを特徴とする溝切り工具。
  2. 請求項1に記載の溝切り工具であって、
    前記送風路は、上下方向に所定幅の送風領域を有し、前記本体ハウジングが前記カッター下縁部の前記ベース下面からの突出量を最大とする最大切込深さ位置に置かれたときに、前記送風領域中の上層を流れる冷却風を前記風向変化部へと導くように吹出し方向が設定されるとともに、前記本体ハウジングが前記カッター下縁部の前記ベース下面からの突出量を最小とする最小切込深さ位置に置かれたときに、前記送風領域中の下層を流れる冷却風が前記風向変化部に向って吹出すように斜め下方に導く第1の風向ガイドを有することを特徴とする溝切り工具。
  3. 請求項1または2に記載の溝切り工具であって、
    前記送風路は、当該送風路内を前方に向って直線状に流れる冷却風の全部または一部が前記風向変化部に向かって流れるように斜め側方に導く第2の風向ガイドを有することを特徴とする溝切り工具。
  4. 回転運動による切削作業によって被加工材に溝を形成するカッターと、
    前記カッターを回転駆動するモータと、
    前記カッターの上部領域を覆うとともに、前記モータを収容する本体ハウジングと、
    前記本体ハウジングの下方に配置されるとともに、被加工材上に載置可能なベースと、
    前記ベースに形成され、前記カッターの下縁部が前記ベース下面から下方に所定量突出することを許容する開口部と、
    前記ベース上面における前記カッターの切削方向の前方位置に設けられ、前記ベースを前記被加工材に載置した状態で前方へ移動させることによって前記被加工材に溝を形成する際、前記カッターの切削位置を表示する表示部と、
    前記本体ハウジングを前記ベースに対して上下方向に傾動可能に連接し、前記本体ハウジングの上下方向の傾動動作によって前記開口部を介して前記ベース下面から突出する前記カッター下縁部の突出量を変更し、これにより前記カッターの切込深さを調整する切込深さ調整機構と、を有し、
    前記切込深さ調整機構は、
    前記ベースの後部側に配置され、前記ベースに対する前記本体ハウジングの上下方向の傾動支点を構成する切込深さ調整用回動軸と、
    前記切込深さ調整用回動軸を中心とする円弧状のガイド孔を有する切込深さ調整ガイドと、
    前記ガイド孔中の任意の箇所で前記切込深さ調整ガイドに係止することによって前記ベースに対する前記本体ハウジングの傾動位置を規定し、前記係止を解除することによって前記本体ハウジングの傾動を許容する係止部材と、を有する溝切り工具であって、
    前記モータの冷却に用いられた前記本体ハウジング内の冷却風を当該本体ハウジング前方へと吹出す送風路を有し、
    前記送風路は、上下方向に所定幅の送風領域を有し、前記本体ハウジングが前記カッター下縁部の前記ベース下面からの突出量を最大とする最大切込深さ位置に置かれたときに、前記送風領域中の上層を流れる冷却風が前記表示部に向かうように吹出し方向が設定されるとともに、前記本体ハウジングが前記カッター下縁部の前記ベース下面からの突出量を最小とする最小切込深さ位置に置かれたときに、前記送風領域中の下層を流れる冷却風が前記表示部に向って吹出すように斜め下方に導く風向ガイドを有することを特徴とする溝切り工具。
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