JP4851565B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
本発明は、以上の点に鑑み、IPv4端末から放送されるIPマルチキャストパケットを、IPv6端末で受信すると共に、IPv6端末から放送されるIPマルチキャストパケットを、IPv4端末で受信する通信装置を提供することを目的とする。
通信プロトコルとしてIPv4を使用する少なくとも1つの第1の装置と、通信プロトコルとしてIPv6を使用する少なくとも1つの第2の装置との間でネットワークを介してマルチキャストパケットの中継を行う通信装置であって、
前記少なくとも1つの第1の装置または前記少なくとも1つの第2の装置の何れかにネットワークを介して接続される2以上のインタフェース部と、
前記2以上のインタフェース部のうちの何れかのインタフェース部より受信した前記マルチキャストパケットを何れかの他のインタフェース部に中継する送受信部と、
前記少なくとも1つの第2の装置から、第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットの受信を要求するメッセージを前記インタフェース部の何れかから受信した場合に、前記メッセージを受信したインタフェースを、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに対応する第1のIPv4マルチキャストアドレスと対応付けて記憶するための記憶部と、
前記送受信部が前記少なくとも1つの第1の装置から前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv4マルチキャストパケットに宛先アドレスとして含まれる前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを前記対応する前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに変換し、前記IPv4マルチキャストパケットから、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットを作成する変換部と
を備え、
前記送受信部は、作成された前記IPv6マルチキャストパケットを、前記記憶部に前記第1のIPv4マルチキャストアドレスと対応付けて記憶されたインタフェースに送信する
通信装置を提供する。
通信プロトコルとしてIPv6を使用する少なくとも1つの第1の装置と、通信プロトコルとしてIPv4を使用する少なくとも1つの第2の装置との間でネットワークを介してマルチキャストパケットの中継を行う通信装置であって、
前記少なくとも1つの第1の装置または前記少なくとも1つの第2の装置の何れかにネットワークを介して接続される2以上のインタフェース部と、
前記2以上のインタフェース部のうちの何れかのインタフェース部より受信した前記マルチキャストパケットを何れかの他のインタフェース部に中継する送受信部と、
前記少なくとも1つの第2の装置から、第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットの受信を要求するメッセージを前記インタフェース部の何れかから受信した場合に、前記メッセージを受信したインタフェースを、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに対応する第1のIPv6マルチキャストアドレスと対応付けて記憶するための記憶部と、
前記送受信部が前記少なくとも1つの第1の装置から前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv6マルチキャストパケットに宛先アドレスとして含まれる前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを前記対応する前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに変換し、前記IPv6マルチキャストパケットから、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットを作成する変換部とを備え、
前記送受信部は、作成された前記IPv4マルチキャストパケットを、前記記憶部に前記第1のIPv6マルチキャストアドレスと対応付けて記憶されたインタフェースに送信する通信装置を提供する。
IPv4端末を含むIPv4ネットワークとIPv6端末を含むIPv6ネットワークとの間に配置され、IPパケットの送受信を行う変換装置を備えた通信ネットワークシステムにおけるマルチキャスト通信装置であって、
IPパケットの送受信を行うIP送受信手段と、
IPヘッダ変換に使うIPアドレスを保持する変換用IPアドレス保持手段と、
IPv4とIPv6のアドレスを対応付けて保持するIPアドレス変換情報保持手段と、
IPv4とIPv6のIPヘッダ変換を行うIPヘッダ変換手段と、
IPv4とIPv6のIPマルチキャストサーバから放送されるIPマルチキャストパケットを中継すべきIPネットワークに関するIPマルチキャスト経路制御情報を相互に変換して経路制御を行うIPマルチキャスト経路制御情報管理手段と、
IPマルチキャストメンバを管理するIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段と
を備え、
IPヘッダ変換手段は、
前記IP送受信手段から渡されるIPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、対応するIPv6アドレスを用いたIPv6終点アドレスに変換すると共に、
IPv4マルチキャストパケットのIPv4始点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、対応するIPv6アドレスを用いたIPv6始点アドレスに変換するIPヘッダ変換によって、
IPv4マルチキャストパケットからIPv6マルチキャストパケットを作成すると共に、IPv6ネットワークへの送出を前記IP送受信手段に指示し、
前記IP送受信手段から渡されるIPv6マルチキャストパケットのIPv6終点アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、対応するIPv4アドレスを用いたIPv4終点アドレスに変換すると共に、
IPv6マルチキャストパケットのIPv6始点アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、対応するIPv4アドレスを用いたIPv4始点アドレスに変換するIPヘッダ変換によって、
IPv6マルチキャストパケットからIPv4マルチキャストパケットを作成すると共に、IPv4ネットワークへの送出をIP送受信手段に指示するようにしたマルチキャスト通信装置を提供する。
第1の観点では、本発明は、IPv4ネットワークとIPv6ネットワークとそれら両方に接続された変換装置とからなる通信ネットワークシステムにおいて、IPv4ネットワークのIPv4端末とIPv6ネットワークのIPv6端末とがIPマルチキャスト通信する方法であって、
(a)前記変換装置は、RFC2236(RFC:Request for Comments)やRFC2710等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルおよびRFC2362やdraft-ietf-pim-v2-dm-03.txt等に記載されているIPマルチキャスト経路制御プロトコルにしたがって、IPv4ネットワークにはIPv4マルチキャストルータとして動作し、IPv6ネットワークにはIPv6マルチキャストルータとして動作し、
(b)前記IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットのグループのIPv4アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6アドレスのグループへの加入要求を前記IPv6端末から受け取ると、前記グループのIPv6アドレスをIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルの管理情報に反映すると共に、前記グループのIPv6アドレスと前記グループのIPv4アドレスを対応付け、さらに前記グループのIPv4アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv4マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換し、
(c)前記変換装置は、前記IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv4マルチキャストパケットに含まれるIPv4終点アドレスをそれに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6終点アドレスに変換するとともに、前記管理者の指示にしたがって予め前記変換装置内に蓄えてあったIPv6ユニキャストアドレスの中の1つを選択してそれを用いたIPv6始点アドレスに前記IPv4マルチキャストパケットに含まれるIPv4始点アドレスを変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv4マルチキャストパケットからIPv6マルチキャストパケットを作成し、IPv6ネットワークに送出し、
(d)前記IPv6端末は、前記IPv6マルチキャストパケットを受信することを特徴とするIPv4−IPv6マルチキャスト通信の方法を提供する。
(a)前記変換装置は、RFC2236やRFC2710等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルおよびRFC2362やdraft-ietf-pim-v2-dm-03.txt等に記載されているIPマルチキャスト経路制御プロトコルにしたがって、IPv4ネットワークにはIPv4マルチキャストルータとして動作し、IPv6ネットワークにはIPv6マルチキャストルータとして動作し、(b)前記IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットのグループのIPv6アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4アドレスのグループへの加入要求を前記IPv4端末から受け取ると、前記グループのIPv4アドレスをIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルの管理情報に反映すると共に、前記グループのIPv4アドレスと前記グループのIPv6アドレスを対応付け、さらに前記グループのIPv6アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv6マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換し、
(c)前記変換装置は、前記IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv6マルチキャストパケットに含まれるIPv6終点アドレスをそれに対応するIPv4アドレスを用いたIPv4終点アドレスに変換するとともに、前記管理者の指示にしたがって予め前記変換装置内に蓄えてあったIPv4ユニキャストアドレスの中の1つを選択してそれを用いたIPv4始点アドレスに前記IPv6マルチキャストパケットに含まれるIPv6始点アドレスを変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv6マルチキャストパケットからIPv4マルチキャストパケットを作成し、IPv4ネットワークに送出し、
(d)前記IPv4端末は、前記IPv4マルチキャストパケットを受信することを特徴とするIPv4−IPv6マルチキャスト通信の方法を提供する。
(a)前記変換装置は、RFC2236やRFC2710等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルおよびRFC2362やdraft-ietf-pim-v2-dm-03.txt等に記載されているIPマルチキャスト経路制御プロトコルにしたがって、IPv4ネットワークにはIPv4マルチキャストルータとして動作し、IPv6ネットワークにはIPv6マルチキャストルータとして動作し、(b)前記IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットのグループのIPv4アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6アドレスのグループのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を、隣接するIPv6マルチキャストルータから受け取ると、前記グループのIPv6アドレスと前記グループのIPv4アドレスを対応付け、さらに前記グループのIPv4アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv4マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換し、
(c)前記変換装置は、前記IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv4マルチキャストパケットに含まれるIPv4終点アドレスをそれに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6終点アドレスに変換するとともに、前記管理者の指示にしたがって予め前記変換装置内に蓄えてあったIPv6ユニキャストアドレスの中の1つを選択してそれを用いたIPv6始点アドレスに前記IPv4マルチキャストパケットに含まれるIPv4始点アドレスを変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv4マルチキャストパケットからIPv6マルチキャストパケットを作成し、IPv6ネットワークに送出し、
(d)前記IPv6端末は、前記IPv6マルチキャストパケットを受信することを特徴とするIPv4−IPv6マルチキャスト通信の方法を提供する。
(a)前記変換装置は、RFC2236やRFC2710等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルおよびRFC2362やdraft-ietf-pim-v2-dm-03.txt等に記載されているIPマルチキャスト経路制御プロトコルにしたがって、IPv4ネットワークにはIPv4マルチキャストルータとして動作し、IPv6ネットワークにはIPv6マルチキャストルータとして動作し、(b)前記IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットのグループのIPv6アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4アドレスのグループのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を、隣接するIPv4マルチキャストルータから受け取ると、前記グループのIPv4アドレスと前記グループのIPv6アドレスを対応付け、さらに前記グループのIPv6アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv6マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換し、
(c)前記変換装置は、前記IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv6マルチキャストパケットに含まれるIPv6終点アドレスをそれに対応するIPv4アドレスを用いたIPv4終点アドレスに変換するとともに、前記管理者の指示にしたがって予め前記変換装置内に蓄えてあったIPv4ユニキャストアドレスの中の1つを選択してそれを用いたIPv4始点アドレスに前記IPv6マルチキャストパケットに含まれるIPv6始点アドレスを変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv6マルチキャストパケットからIPv4マルチキャストパケットを作成し、IPv4ネットワークに送出し、
(d)前記IPv4端末は、前記IPv4マルチキャストパケットを受信することを特徴とするIPv4−IPv6マルチキャスト通信の方法を提供する。
(b)IPヘッダ変換に用いるIPv4ユニキャストアドレスおよびIPv6ユニキャストアドレスを保持する変換用IPアドレス保持手段と、
(c)前記IPv4ネットワークのIPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスと前記IPv4終点アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6マルチキャストアドレス、前記IPv4マルチキャストパケットのIPv4始点アドレスと前記変換用IPアドレス保持手段から取得したIPv6ユニキャストアドレス(未済み場合は取得する)、前記IPv6ネットワークのIPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットのIPv6終点アドレスと前記IPv6終点アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4マルチキャストアドレス、および前記IPv6マルチキャストパケットのIPv6始点アドレスと前記変換用IPアドレス保持手段から取得したIPv4ユニキャストアドレス(未済み場合は取得する)とを対応付けて保持するIPアドレス変換情報保持手段と、
(d)RFC2362やdraft-ietf-pim-v2-dm-03.txt等に記載されているIPマルチキャスト経路制御プロトコルにしたがってIPマルチキャスト経路制御情報を管理し、前記IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットのグループのIPv6アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4アドレスのグループのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を、隣接するIPv4マルチキャストルータから受け取ると、前記IPv4マルチキャストグループのIPv4アドレスと前記IPv4アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6アドレスを前記IPアドレス変換情報保持手段に指示して登録させ、さらに前記グループのIPv6アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv6マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換し、同様に前記IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットのグループのIPv4アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6アドレスのグループのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を、隣接するIPv6マルチキャストルータから受け取ると、前記IPv6マルチキャストグループのIPv6アドレスと前記IPv6アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4アドレスを前記IPアドレス変換情報保持手段に指示して登録させ、さらに前記グループのIPv4アドレスに対する中継要求としてIPマルチキャスト経路制御プロトコルの管理情報に反映し、隣接するIPv4マルチキャストルータとIPマルチキャスト経路制御情報を交換するIPマルチキャスト経路制御情報管理手段と、
(e)RFC2236等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルにしたがってIPv4マルチキャストグループのメンバを管理し、接続するIPv4ネットワーク内のIPv4端末から発信されるIPv4マルチキャストグループへの加入要求を受け取ると、IPマルチキャストグループメンバシッププロトコルの管理情報に反映すると共に、前記IPv4マルチキャストグループのIPv4アドレスと前記IPv4アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加してできるIPv6アドレスを前記IPアドレス変換情報保持手段に指示して登録させ、さらに前記IPv6アドレスのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を前記IPマルチキャスト経路制御情報管理手段に指示して登録させ、また同様にRFC2710等に記載されているIPマルチキャストグループメンバシッププロトコルにしたがってIPv6マルチキャストグループのメンバを管理し、接続するIPv6ネットワーク内のIPv6端末から発信されるIPv6マルチキャストグループへの加入要求を受け取ると、IPマルチキャストグループメンバシッププロトコルの管理情報に反映すると共に、前記IPv6マルチキャストグループのIPv6アドレスと前記IPv6アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除してできるIPv4アドレスを前記IPアドレス変換情報保持手段に指示して登録させ、さらに前記IPv4アドレスのパケットの中継を要求するIPマルチキャスト経路制御情報を前記IPマルチキャスト経路制御情報管理手段に指示して登録させるIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段と、
(f)前記IP送受信手段から渡されるIPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、それに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6終点アドレスに変換するとともに、前記IPv4マルチキャストパケットのIPv4始点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、それに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6始点アドレスに変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv4マルチキャストパケットからIPv6マルチキャストパケットを作成し、さらにIPv6ネットワークへの送出を前記IP送受信手段に指示し、また同様に前記IP送受信手段から渡されるIPv6マルチキャストパケットのIPv6終点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、それに対応するIPv4アドレスを用いたIPv4終点アドレスに変換するとともに、前記IPv6マルチキャストパケットのIPv6始点アドレスを、前記IPアドレス変換情報保持手段に問い合わせて、それに対応するIPv4アドレスを用いたIPv4始点アドレスに変換するIPヘッダ変換によって、前記IPv6マルチキャストパケットからIPv4マルチキャストパケットを作成し、さらにIPv4ネットワークへの送出を前記IP送受信手段に指示するIPヘッダ変換手段とを、具備したことを特徴とする変換装置を提供する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に関する変換装置1の第1の実施の形態の構成図である。
変換装置1は、主に、IPv4ネットワーク111、112とIPv6ネットワーク121、122の間に位置し、後述するIPv4マルチキャストパケットとIPv6マルチキャストパケットのIPヘッダ変換により、IPv4端末とIPv6端末間のIPマルチキャスト通信を行う装置であり、例えば、CPU、ASIC、RAM等の電子デバイスを含むIP送受信手段2と、変換用IPアドレス保持手段3と、IPアドレス変換情報保持手段4と、IPヘッダ変換手段5と、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6と、IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7及びインタフェース8〜11とを備える。なお、インタフェース8〜11は、IP送受信手段2とIPv4ネットワーク111、112及びIPv6ネットワーク121、122とを接続する箇所をいう。
IP送受信手段2は、IPv4ネットワーク111、112とのIPv4パケットの送受信及び中継、IPv6ネットワーク121、122とのIPv6パケットの送受信及び中継を行う。
変換用IPアドレス保持手段3は、後述するIPヘッダ変換の際に用いるIPv4ユニキャストアドレス及びIPv6ユニキャストアドレスを保持する。このIPヘッダ変換に用いるIPv4ユニキャストアドレス及びIPv6ユニキャストアドレスは、予め変換装置1の管理者(又は、保守者等)によって入力され、それぞれ後述するIPv4ユニキャストアドレステーブル31、IPv6ユニキャストアドレステーブル32に保持される。
IPv4ユニキャストアドレステーブル31には、IPヘッダ変換に用いるIPv4ユニキャストアドレスが、例えば、管理者の指示にしたがって予め登録されており、ここでは、IPv4アドレス(ここでは、一例として、133.144.94.100〜133.144.94.200。以下カッコ内は同様に一例を示す。)が登録されている。
IPv6ユニキャストアドレステーブル32には、IPヘッダ変換に用いるIPv6ユニキャストアドレスが、例えば、管理者の指示にしたがって予め登録されており、ここでは、IPv6アドレス(4::100〜4::200)が登録されている。
また、IPアドレス変換情報保持手段4は、IPアドレス変換テーブルを有する。IPアドレス変換情報保持手段4は、IPv4端末が放送するIPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスと、IPv4終点アドレスに対して固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を追加することでできるIPv6マルチキャストアドレスと、IPv4マルチキャストパケットのIPv4始点アドレスと、変換用IPアドレス保持手段3から取得したIPv6ユニキャストアドレス(未済み場合は取得する)と、IPv6端末が放送するIPv6マルチキャストパケットのIPv6終点アドレスと、IPv6終点アドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス)を削除することでできるIPv4マルチキャストアドレスと、及びIPv6マルチキャストパケットのIPv6始点アドレスと、変換用IPアドレス保持手段3から取得したIPv4ユニキャストアドレス(未済み場合は取得する)とをそれぞれ対応付けて保持している。IPアドレス変換情報保持手段4は、例えば、CPUやASICやRAM等の電子デバイスで構成される。
IPアドレス変換テーブル41は、例えば、上述した受信IPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスとそれに対応するIPv6アドレス(項番1)と、受信IPv4マルチキャストパケットのIPv4始点アドレスとそれに対応するIPv6アドレス(項番2)と、受信IPv6マルチキャストパケットのIPv6終点アドレスとそれに対応するIPv4アドレス(項番3)及び受信IPv6マルチキャストパケットのIPv6始点アドレスとそれに対応するIPv4アドレス(項番4)とをそれぞれ対応付けて保持している。
IPマルチキャスト経路情報テーブル51には、IPマルチキャストサーバから放送されるIPマルチキャストパケットを中継すべきIPネットワークの情報が保持されている。IPv4マルチキャスト経路制御情報は、IPマルチキャスト経路情報テーブル51に保持される情報のうち IPマルチキャストアドレス=IPv4マルチキャストアドレス となる部分である。また、IPv6マルチキャスト経路制御情報は、IPマルチキャスト経路情報テーブル51に保持される情報のうち IPマルチキャストアドレス=IPv6マルチキャストアドレス となる部分である。
IPv4隣接ルータ情報テーブル71では、隣接するIPv4マルチキャストルータの情報を保持する。ここでは、各項番ごとのエントリとして、例えば、項番「1」では、インタフェース8に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「2」では、インタフェース9に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「3」では、インタフェース10に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「4」では、インタフェース11に対応する隣接ルータ情報は「OFF」である。
IPv6隣接ルータ情報テーブル72では、隣接するIPv6マルチキャストルータの情報を保持する。ここでは、各項番ごとのエントリとして、例えば、項番「1」では、インタフェース8に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「2」では、インタフェース9に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「3」では、インタフェース10に対応する隣接ルータ情報は「OFF」であり、項番「4」では、インタフェース11に対応する隣接ルータ情報は「OFF」である。
IPv4マルチキャストメンバ情報テーブル61には、IPv4マルチキャストアドレスに加入しているIPv4端末の属するIPv4ネットワークの情報が保持される。ここでは、IPv4アドレス(238.0.0.2)に対する各項番ごとのエントリとして、例えば、項番「1」では、インタフェース8に対応するメンバ在籍情報は「OFF」であり、項番「2」では、インタフェース9に対応するメンバ在籍情報は「ON」であり、項番「3」では、インタフェース10に対応するメンバ在籍情報は「OFF」であり、項番「4」では、インタフェース11に対応するメンバ在籍情報は「OFF」である。よって、この例では、IPv4アドレス(238.0.0.2)は、インタフェース9に属する。
IPv6マルチキャストメンバ情報テーブル62には、IPv6マルチキャストアドレスに加入しているIPv6端末の属するIPv6ネットワークの情報が保持される。ここでは、IPv6アドレス(ff1e::238.0.0.1)に対する各項番ごとのエントリとして、例えば、項番「1」では、インタフェース8に対応するメンバ在籍情報は「OFF」であり、項番「2」では、インタフェース9に対応するメンバ在籍情報は「OFF」であり、項番「3」では、インタフェース10に対応するメンバ在籍情報は「OFF」であり、項番「4」では、インタフェース11に対応するメンバ在籍情報は「ON」である。よって、この例では、IPv6(ff1e::238.0.0.1)は、インタフェース11に属する。
この通信ネットワークシステム100では、例えば、変換装置1(ここでは、一例として、IPv4アドレス;133.144.93.1及び133.144.95.1、IPv6アドレス;1::1及び2::1が割り当てられている。)を介してIPv4ネットワーク111、112とIPv6ネットワーク121、122とが接続されており、IPv4ネットワーク111には、IPv4でマルチキャストパケットを放送するIPv4マルチキャストサーバ101(IPv4アドレス;133.144.93.2)が含まれ、IPv4ネットワーク112には、IPv4でマルチキャストパケットを受信するIPv4マルチキャストクライアント102(IPv4アドレス;133.144.95.2)が含まれ、IPv6ネットワーク121には、IPv6でマルチキャストパケットを放送するIPv6マルチキャストサーバ103(IPv6アドレス;1::2)が含まれ、IPv6ネットワーク122には、IPv6でマルチキャストパケットを受信するIPv6マルチキャストクライアント104(IPv6アドレス;2::2)が含まれている。
図12は、処理201、202についての通信シーケンス図である。
IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、IGMPプロトコルにしたがってIGMP Queryメッセージを作成すると共に、IPv4ネットワーク111、112への送出をIP送受信手段2に指示する。IP送受信手段2は、IGMP QueryメッセージをIPv4ネットワーク111、112に送出する。また、IP送受信手段2は、IGMP ReportメッセージをIPv4ネットワーク111あるいは112から受信すると、このIGMP ReportメッセージをIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7に渡す。
IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、MLDプロトコルにしたがってMLD Queryメッセージを作成すると共に、IPv6ネットワーク121、122への送出をIP送受信手段2に指示する。IP送受信手段2は、MLD QueryメッセージをIPv6ネットワーク121、122に送出する。また、IP送受信手段2は、MLD ReportメッセージをIPv6ネットワーク121あるいは122から受信すると、このMLD ReportメッセージをIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7に渡す。
図13は、処理203、204についての通信シーケンス図である。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、PIM−DMプロトコルにしたがってHelloメッセージを作成すると共に、IPv4ネットワーク111、112への送出をIP送受信手段2に指示する。IP送受信手段2は、HelloメッセージをIPv4ネットワーク111、112に送出する。また、IP送受信手段2は、HelloメッセージをIPv4ネットワーク111あるいは112から受信すると、このHelloメッセージをIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に渡す。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、PIM−DMプロトコルにしたがってHelloメッセージを作成すると共に、IPv6ネットワーク121、122への送出をIP送受信手段2に指示する。IP送受信手段2は、HelloメッセージをIPv6ネットワーク121、122に送出する。また、IP送受信手段2は、HelloメッセージをIPv6ネットワーク121あるいは122から受信すると、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に渡す。
まず、IPv4マルチキャストサーバ101からIPv4ネットワーク111に送出されるIPv4マルチキャストパケット(238.0.0.1宛)を受信した変換装置1での処理について説明する。
図14は、処理205〜207についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、IPv4ネットワーク111からIPv4マルチキャストパケット(238.0.0.1宛)を受信すると、IPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレス(=IPマルチキャストアドレス=238.0.0.1)と、IPv4始点アドレス(=IPマルチキャストサーバアドレス=133.144.93.2)とを検索キーにして、このIPv4マルチキャストパケットを中継すべき中継先(IPv4出力情報及びIPv6出力情報)をIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に問い合わせる。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、IPv4終点アドレスとIPv4始点アドレスのそれぞれに対応するIPv6アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段4に問い合わせる。
まず、IPアドレス変換情報保持手段4は、IPv4終点アドレスがIPアドレス変換テーブル41に登録されているかを調べ、それに対応するIPv6アドレスが登録又は未登録であるかを問い合わせ元(ここではIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6)に報告する。未登録の場合は、IPv4終点アドレスと、このIPv4終点アドレスに固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス=例えばff1e::/96)を追加してできるIPv6アドレス(ff1e::238.0.0.1)とを対応付けてIPアドレス変換テーブル41に登録し、このIPv6アドレス(ff1e::238.0.0.1)をIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に報告する。
図15は、処理208、209についての通信シーケンス図である。
つぎに、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、IP送受信手段2から与えられたIPv4終点アドレス(IPマルチキャストアドレス;238.0.0.1)と、IPv4始点アドレス(IPマルチキャストサーバアドレス;133.144.93.2)とを検索キーにしてIPマルチキャスト経路情報テーブル51を検索する。このIPマルチキャスト経路情報テーブル51内に該当するエントリがある場合は、出力情報(出力するインタフェース及びプロトコルを示す情報)をIP送受信手段2に通知する。一方、該当エントリが無い場合は、上述のように、IPマルチキャストアドレス(238.0.0.1)、IPマルチキャストサーバアドレス(133.144.93.2)のエントリをそれぞれ作成する。
IP送受信手段2は、IPv4出力情報=ONに設定されているインタフェースに該当するIPv4ネットワークに対して、IPv4マルチキャストパケットを送出する。なお、ここでは、全インタフェースのIPv4出力情報=OFFにセットされているため、IPv4マルチキャストパケットは、何れのIPv4ネットワークにも送出されないことになる。
図16は、処理210〜214についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、IPv4マルチキャストパケットをIPヘッダ変換手段5に渡す。
IPヘッダ変換手段5は、IPv4マルチキャストパケットのIPv4終点アドレスとIPv4始点アドレスのそれぞれに対応するIPv6アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段4に問い合わせる。
IPアドレス変換情報保持手段4は、(処理207)にしたがって、IPアドレス変換テーブル41からIPv4終点アドレスとIPv4始点アドレスのそれぞれに対応するIPv6アドレスを取得し、問い合わせ元(ここではIPヘッダ変換手段5)に報告する。
IPヘッダ変換手段5は、IPv4終点アドレスに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6終点アドレスに変換するとともに、IPv4始点アドレスに対応するIPv6アドレスを用いたIPv6始点アドレスに変換するIPヘッダ変換によって、IPv4マルチキャストパケットからIPv6マルチキャストパケットを作成し、この作成したIPv6マルチキャストパケットをIP送受信手段2に戻す。
IP送受信手段2は、(処理208)でIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6から通知されたIPv6出力情報=ONに設定されているインタフェースに該当するIPv6ネットワークに対して、IPv6マルチキャストパケットを送出する。なお、ここでは、全インタフェースのIPv6出力情報=OFFにセットされているため、IPv6マルチキャストパケットは、何れのIPv6ネットワークにも送出されないことになる。
IPv6マルチキャストクライント104は、MLDプロトコルにしたがってIPv6マルチキャストグループ(ff1e::238.0.0.1)に加入するためのMLD Reportメッセージを作成して、IPv6ネットワーク122に送出する。このMLD Reportメッセージを、IPv6ネットワーク122から受信した変換装置1の処理について説明する。
図17は、処理215についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、MLDメッセージをIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7に渡す。IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、MLDプロトコルにしたがってMLDメッセージを解析して、IPv6マルチキャストメンバ情報テーブル62を作成するとともに、MLDメッセージの解析で得た情報を、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に通知する。IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、MLDメッセージの解析で得た情報にしたがって、IPマルチキャスト経路情報テーブル51を作成する。
IP送受信手段2は、(処理214)を行って、(処理208)でIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6から通知されたIPv6出力情報=ONに設定されているインタフェースに該当するIPv6ネットワークに対してIPv6マルチキャストパケットを送出する。なお、ここでは、インタフェース11のIPv6出力情報=ONにセットされているため、IPv6マルチキャストパケットは、IPv6ネットワーク122に送出される。また、IPv6マルチキャストクライント104は、IPv6ネットワーク122からIPv6マルチキャストパケットを受信する。
つぎに、IPv6マルチキャストクライント104がIPv6マルチキャストグループ(ff1e::238.0.0.1)から離脱した場合について説明する。
ここで、このMLD DoneメッセージをIPv6ネットワーク122から受信した変換装置1の処理について説明する。
図18は、処理217についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、MLD DoneメッセージをIPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7に渡す。IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、MLD Doneメッセージを受け取ると、IPv6マルチキャストグループの加入者の存在を確認するためのMLD Queryメッセージを作成すると共に、IP送受信手段2にIPv6ネットワーク122への送出を指示する。IP送受信手段2は、MLD QueryメッセージをIPv6ネットワーク122に送出する。
図11は、本発明に関する変換装置1を用いた通信ネットワークシステム200の構成図である。
この通信ネットワークシステム200は、例えば、変換装置1(IPv4アドレス;133.144.97.1及び133.144.98.1、IPv6アドレス;7::1及び8::1が割り当てられている)を介してIPv4ネットワーク111、112とIPv6ネットワーク121、122とが接続され、さらに、IPv4マルチキャストルータ105、106とIPv6マルチキャストルータ107、108とを用いて、IPv4ネットワーク113、114とIPv6ネットワーク123、124とが接続されており、IPv4ネットワーク113には、IPv4でマルチキャストパケットを放送するIPv4マルチキャストサーバ101(IPv4アドレス;133.144.93.2)が含まれ、IPv4ネットワーク114には、IPv4でマルチキャストパケットを受信するIPv4マルチキャストクライアント102(IPv4アドレス;133.144.95.2)が含まれ、IPv6ネットワーク123には、IPv6でマルチキャストパケットを放送するIPv6マルチキャストサーバ103(IPv6アドレス;1::2)が含まれ、IPv6ネットワーク124には、IPv6でマルチキャストパケットを受信するIPv6マルチキャストクライアント104(IPv6アドレス;2::2)が含まれている。
IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、(処理201)を行って、IPv4マルチキャストメンバ情報テーブル61を作成する。ただし、ここでは、IPv4マルチキャストグループ加入者が居ないので、IGMP Reportメッセージは受信しない。IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段7は、(処理202)を行って、IPv6マルチキャストメンバ情報テーブル62を作成する。ただし、ここでは、IPv6マルチキャストグループ加入者が居ないので、MLD Reportメッセージは受信しない。
まず、IPv4マルチキャストサーバ101は、IPv4ネットワーク113に対してIPv4マルチキャストパケット(238.0.0.1宛)を送出する。IPv4マルチキャストルータ105は、IPv4マルチキャストパケットをIPv4ネットワーク111に中継する。
IP送受信手段2は、(処理205)を行って、IPv4マルチキャストパケットの中継先(IPv4出力情報及びIPv6出力情報)を、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に問い合わせる。IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、(処理206)を行って、IPv4終点アドレスとIPv4始点アドレスのそれぞれに対応するIPv6アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段4に問い合わせる。
図19は、処理231〜233についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、PIM−Pruneメッセージを、IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に渡す。IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、PIM−PruneメッセージでIPv6ネットワーク122に中継しないように要求されているIPv6マルチキャストアドレスとIPv6マルチキャストサーバアドレスのそれぞれに対応するIPv4アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段4に問い合わせる。
まず、IPアドレス変換情報保持手段4は、IPv6ネットワーク122に中継しないように要求されているIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)がIPアドレス変換テーブル41に登録されているかを調べ、それに対応するIPv4アドレスが登録又は未登録であるかを問い合わせ元(ここではIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6)に報告する。未登録の場合は、IPv6マルチキャストアドレスと、IPv6マルチキャストアドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス、例えば、ff1e::/96)を削除してできるIPv4アドレス(238.0.0.1)とを対応付けて、IPアドレス変換テーブル41に登録し、このIPv4アドレスを報告する。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、IPマルチキャスト経路情報テーブル51で該当するIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)で且つ該当するIPv6マルチキャストサーバアドレス‘4::100’であって、且つ、PIM−Pruneメッセージを受信したインタフェースのIPv6出力をOFFにセットし、さらに、該当するIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)に対応するIPv4アドレス(238.0.0.1)で且つ該当するIPv6マルチキャストサーバアドレス(4::100)に対応するIPv4アドレス(133.144.93.2)であって、且つ、PIM−Pruneメッセージを受信したインタフェースのIPv6出力をOFFにセットする。なお、ここでは、IPv6マルチキャストアドレス‘ff1e::238.0.0.1’に対応するIPv4アドレスが‘238.0.0.1’で且つ、IPv6マルチキャストサーバアドレス‘4::100’に対応するIPv4アドレスが‘133.144.93.2’であるインタフェース11のIPv6出力がOFFにセットされることになる。
図20は、処理234についての通信シーケンス図である。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、(処理233)によって、全インタフェースのIPv4出力=OFF、かつ、全インタフェースのIPv6出力=OFFになった経路が有る場合、その経路のIPマルチキャストパケットについては、中継して来ないように要求するPIM−Pruneメッセージを作成すると共に、IP送受信手段2に該当ネットワークへの送出を指示する。IP送受信手段2は、PIM−Pruneメッセージを指示されたネットワークに出力する。
IPv6マルチキャストクライント104は、MLDプロトコルにしたがってIPv6マルチキャストグループ(ff1e::238.0.0.1)に加入するためのMLD Reportメッセージを作成してネットワーク124に送出する。IPv6マルチキャストルータ108は、MLD Reportメッセージをネットワーク124から受信すると、MLDプロトコル及びPIM−DMプロトコルにしたがって、IPv6マルチキャストパケット(ff1e::238.0.0.1宛)を、IPv6ネットワーク124に中継することを要求するPIM Graftメッセージを作成して、IPv6ネットワーク122に送出する。
図21は、処理235〜237についての通信シーケンス図である。
IP送受信手段2は、PIM GraftメッセージをIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6に渡す。IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、PIM GraftメッセージでIPv6ネットワーク122に中継するように要求されているIPv6マルチキャストアドレスとIPマルチキャストサーバアドレスのそれぞれに対応するIPv4アドレスを、IPアドレス変換情報保持手段4に問い合わせる。
まず、IPアドレス変換情報保持手段4は、IPv6ネットワーク122に中継するように要求されているIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)がIPアドレス変換テーブル41に登録されているかを調べ、それに対応するIPv4アドレスが登録又は未登録かを問い合わせ元(ここではIPマルチキャスト経路制御情報管理手段6)に報告する。未登録の場合は、IPv6マルチキャストアドレスと、IPv6マルチキャストアドレスから固定データ(IPv6マルチキャストプレフィクス、例えば、ff1e::/96)を削除してできるIPv4アドレス(238.0.0.1)とを対応付けてIPアドレス変換テーブル41に登録し、IPv4アドレスを報告する。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、IPマルチキャスト経路情報テーブル51で該当するIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)、で且つ該当するIPv6マルチキャストサーバアドレス(4::100)であって、且つ、PIM Graftメッセージを受信したインタフェースのIPv6出力をONにセットし、さらに、該当するIPv6マルチキャストアドレス(ff1e::238.0.0.1)に対応するIPv4アドレス(238.0.0.1)で且つ、該当するIPv6マルチキャストサーバアドレス(4::100)に対応するIPv4アドレス(133.144.93.2)であって、且つ、PIM Graftメッセージを受信したインタフェースのIPv6出力をONにセットする。
図22は、処理238についての通信シーケンス図である。
IPマルチキャスト経路制御情報管理手段6は、(処理237)によって、IPv4出力=ON、あるいは、IPv6出力=ONになった経路が有る場合は、その経路のIPマルチキャストパケットを中継するように要求するPIM Graftメッセージを作成すると共に、IP送受信手段2に該当ネットワークへの送出を指示する。IP送受信手段2は、PIM Graftメッセージを指示されたネットワークに出力する。
IPv6マルチキャストクライント104は、MLDプロトコルにしたがって、ff1e::238.0.0.1のIPv6マルチキャストグループから離脱するためのMLD Doneメッセージを作成してIPv6ネットワーク124に送出する。IPv6マルチキャストルータ108は、MLD Doneメッセージをネットワーク124から受信すると、MLDプロトコル及びPIM−DMプロトコルにしたがって、IPv6マルチキャストパケット(ff1e::238.0.0.1宛)をIPv6ネットワーク124に中継しないことを要求するPIM−Pruneメッセージを作成してIPv6ネットワーク122に送出する。
2 IP送受信手段
3 変換用IPアドレス保持手段
4 IPアドレス変換情報保持手段
5 IPヘッダ変換手段
6 IPマルチキャストメンバシップ情報管理手段
7 IPマルチキャスト経路制御情報管理手段
31 IPv4ユニキャストアドレステーブル
32 IPv6ユニキャストアドレステーブル
41 IPアドレス変換テーブル
51 IPマルチキャスト経路情報テーブル
61 IPv4マルチキャストメンバ情報テーブル
62 IPv6マルチキャストメンバ情報テーブル
71 IPv4隣接ルータ情報テーブル
72 IPv6隣接ルータ情報テーブル
101 IPv4マルチキャストサーバ
102 IPv4マルチキャストクライアント
103 IPv6マルチキャストサーバ
104 IPv6マルチキャストクライアント
105、106 IPv4マルチキャストルータ
107、108 IPv6マルチキャストルータ
111〜114 IPv4ネットワーク
121〜124 IPv6ネットワーク
Claims (8)
- 通信プロトコルとしてIPv4を使用する少なくとも1つの第1の装置と、通信プロトコルとしてIPv6を使用する少なくとも1つの第2の装置との間でネットワークを介してマルチキャストパケットの中継を行う通信装置であって、
前記少なくとも1つの第1の装置または前記少なくとも1つの第2の装置の何れかにネットワークを介して接続される2以上のインタフェース部と、
前記2以上のインタフェース部のうちの何れかのインタフェース部より受信した前記マルチキャストパケットを何れかの他のインタフェース部に中継する送受信部と、
前記少なくとも1つの第2の装置から、第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットの受信を要求するメッセージを前記インタフェース部の何れかから受信した場合に、前記メッセージを受信したインタフェースを、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに対応する第1のIPv4マルチキャストアドレスと対応付けて記憶するための記憶部と、
前記送受信部が前記少なくとも1つの第1の装置から前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv4マルチキャストパケットに宛先アドレスとして含まれる前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを前記対応する前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに変換し、前記IPv4マルチキャストパケットから、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットを作成する変換部と
を備え、
前記送受信部は、作成された前記IPv6マルチキャストパケットを、前記記憶部に前記第1のIPv4マルチキャストアドレスと対応付けて記憶されたインタフェースに送信する
通信装置。 - 請求項1記載の通信装置であって、
前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに対応する前記第1のIPv4マルチキャストアドレスは、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスから固定パターンを削除して得られるアドレスである通信装置。 - 請求項1記載の通信装置であって、更に、
少なくとも1つのIPv6マルチキャストアドレスを保持する保持部を備え、
前記第1のIPv6マルチキャストアドレスは、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに対して、前記保持部が保持する少なくとも1つのIPv6マルチキャストアドレスのうちの1つのIPv6マルチキャストアドレスを割り当てたものである通信装置。 - 請求項1記載の通信装置であって、更に、
少なくとも1つのIPv6ユニキャストアドレスを保持する保持部を備え、
前記変換部は、前記IPv4マルチキャストパケットが送信元アドレスとして含むIPv4ユニキャストアドレスを、前記保持部が保持する少なくとも1つのIPv6ユニキャストアドレスのうちの1つのIPv6ユニキャストアドレスに変換し、前記変換したIPv6ユニキャストを送信元アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットを作成する通信装置。 - 通信プロトコルとしてIPv6を使用する少なくとも1つの第1の装置と、通信プロトコルとしてIPv4を使用する少なくとも1つの第2の装置との間でネットワークを介してマルチキャストパケットの中継を行う通信装置であって、
前記少なくとも1つの第1の装置または前記少なくとも1つの第2の装置の何れかにネットワークを介して接続される2以上のインタフェース部と、
前記2以上のインタフェース部のうちの何れかのインタフェース部より受信した前記マルチキャストパケットを何れかの他のインタフェース部に中継する送受信部と、
前記少なくとも1つの第2の装置から、第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットの受信を要求するメッセージを前記インタフェース部の何れかから受信した場合に、前記メッセージを受信したインタフェースを、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに対応する第1のIPv6マルチキャストアドレスと対応付けて記憶するための記憶部と、
前記送受信部が前記少なくとも1つの第1の装置から前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv6マルチキャストパケットを受信すると、前記IPv6マルチキャストパケットに宛先アドレスとして含まれる前記第1のIPv6マルチキャストアドレスを前記対応する前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに変換し、前記IPv6マルチキャストパケットから、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスを宛先アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットを作成する変換部と
を備え、
前記送受信部は、作成された前記IPv4マルチキャストパケットを、前記記憶部に前記第1のIPv6マルチキャストアドレスと対応付けて記憶されたインタフェースに送信する通信装置。 - 請求項5記載の通信装置であって、
前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに対応する前記第1のIPv6マルチキャストアドレスは、前記第1のIPv4マルチキャストアドレスに固定パターンを追加して得られるアドレスである通信装置。 - 請求項5記載の通信装置であって、更に、
少なくとも1つのIPv4マルチキャストアドレスを保持する保持部を備え、
前記第1のIPv4マルチキャストアドレスは、前記第1のIPv6マルチキャストアドレスに対して、前記保持部が保持する少なくとも1つのIPv4マルチキャストアドレスのうちの1つのIPv4マルチキャストアドレスを割り当てたものである通信装置。 - 請求項5記載の通信装置であって、更に、
少なくとも1つのIPv4ユニキャストアドレスを保持する保持部を備え、
前記変換部は、前記IPv6マルチキャストパケットが送信元アドレスとして含むIPv6ユニキャストアドレスを、前記保持部が保持する少なくとも1つのIPv4ユニキャストアドレスのうちの1つのIPv4ユニキャストアドレスに変換し、前記変換したIPv4ユニキャストを送信元アドレスとして含むIPv4マルチキャストパケットを作成する通信装置。
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