JP4851372B2 - 長尺柔構造物のシミュレーションシステム、シミュレーション方法、プログラム及び情報記録媒体 - Google Patents

長尺柔構造物のシミュレーションシステム、シミュレーション方法、プログラム及び情報記録媒体 Download PDF

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本発明は、長尺柔構造物のシミュレーションシステム、シミュレーション方法、プログラム及び情報記録媒体に関する。特に、車両や各種電気製品等の各種装置に組み込まれるワイヤーハーネスのような長尺柔構造物において、各種装置に組み込まれたときの長尺柔構造物の装着形態の解析を、安定した解析精度で、解析時間を短縮することが可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステム、シミュレーション方法、プログラム及び情報記録媒体に関する。
車両や各種電気製品等の各種装置に組み込まれる長尺柔構造物として、ワイヤーハーネス等がある。ワイヤーハーネスは、電線や情報回路をコンパクトに束ねた組み物で、フレキシブルな形態を持つという特徴がある。しかし、個々の電線の形態では自由度を持ってはいても、組み物となり、各種装置に、ワイヤーハーネスの部品や外装が取り付けられた状態では、曲げや捻りにも限界がある。
また、通常、ワイヤーハーネスを製造するときは、平面上で製作されるが、各種装置に装着されたときに予想した以上の曲げや捻りが生じて、製品として機能しなくなってしまう場合がある。そのため、従来から、ワイヤーハーネスの設計においては、試作が必要不可欠であった。しかし、試作による方法では、時間とコストがかかり、市場が要求する開発に迅速に対応できない。そこで、コンピュータの高速化や解析技術の進歩から、ワイヤーハーネスの設計における、様々な設計支援システムが提案されている。
特許文献1では、ワイヤーへーネスの3次元形状を2次元平面に展開する際に、展開後におけるワイヤーハーネスに生じた歪みが最小となり、しかも部品の取り付け位置を容易に把握することができるワイヤーハーネスの設計方法が提案されている。
また、2次元平面に展開されたワイヤーハーネスを3次元空間に復元したときのワイヤーハーネスの装着形態を、有限要素法を利用して解析する方法も提案されている。
特開2002−231074号公報
上述したような有限要素法は、相対変位を変数として解析する方法で、微少変形に対しては、有効な解析方法であるが、2次元平面に展開されたワイヤーハーネスを3次元空間に復元したときのワイヤーハーネスの装着形態を解析するような大変形の場合においては、初期値の与え方によって、収束性が悪くなり解析時間がかかってしまうという問題があった。
また、初期値の与え方によって、得られた解析結果が、製品として機能しなくなるような結果になってしまう場合もあった。即ち、解析を実行するユーザ(例えば、長年設計に携わっていたユーザと新人のユーザ)によって、解析精度にばらつきのある解析結果を出力してしまうという問題点もあった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、車両や各種電気製品等の各種装置に組み込まれるワイヤーハーネスのような長尺柔構造物において、各種装置に組み込まれたときの長尺柔構造物の装着形態の解析を、安定した解析精度で、解析時間を短縮することが可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステム、シミュレーション方法、プログラム及び情報記録媒体を提供することを目的とする。
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明の第1の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムは、2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーションシステムであって、前記長尺柔構造物の固定点における固定条件情報を取得し、取得した前記固定条件情報に基づいて、初期形状を算出する初期形状算出手段と、前記長尺柔構造物の剛性値を取得し、取得した前記剛性値を所定の記憶部に設定する剛性設定手段と、3次元空間上に復元されたときの前記長尺柔構造物の境界条件情報を取得し、取得した前記境界条件情報を所定の前記記憶部に設定する境界条件設定手段と、前記初期形状算出手段により算出された前記初期形状、前記剛性設定手段により設定された前記剛性値、及び、前記境界条件設定手段により設定された前記境界条件情報に基づいて、複数の節点と前記節点の一部を構成する固定点とを用いて解析を行う絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、前記3次元空間上の前記長尺柔構造物を両端点が前記節点となる複数のセグメントに分割したときの前記セグメントにかかる応力の総計が最小となる形状を算出するとともに、算出された形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び前記固定点における反力値を算出するモデル解析手段と、前記モデル解析手段によって算出された3次元空間上の前記長尺柔構造物の前記形状、前記応力分布、前記トルク、前記ねじれ状況、及び前記反力値を出力する出力手段と、を備え、前記初期形状手段は、絶対座標で表された前記固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することで前記初期形状を規定し、前記モデル解析手段は、2個の前記節点間に形成される前記セグメント及びどちらか一方の前記節点を、前記剛性値に基づいて複数個のグループに分類し、前記節点の座標値の近似値を算出する収束計算において、前記剛性値のより高い前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を優先して近似値を算出する計算を、前回算出した近似値を次回の初期値として複数回実行することによって、全ての前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を満足する近似値を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、長尺柔構造物のシミュレーションシステムは、初期形状算出手段によって、長尺柔構造物の固定条件情報が取得され、取得された固定条件情報に基づいて、初期形状が算出される。また、剛性設定手段によって、長尺柔構造物の剛性値が取得され、取得された剛性値が所定の記憶部に設定される。
また、境界条件設定手段によって、3次元空間上に復元されたときの長尺柔構造物の境界条件情報が取得され、取得された境界条件情報が所定の記憶部に設定される。また、モデル解析手段によって、初期形状、剛性値、及び境界条件情報に基づいて、絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、3次元空間上の長尺柔構造物を両端点が節点となる複数のセグメントに分割したときのセグメントにかかる応力の総計が最小となる形状が算出される。
また、算出された形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び部品反力値も算出される。また、出力手段により、モデル解析手段によって算出された3次元空間上の長尺柔構造物の形状、応力分布、トルク、ねじれ状況、及び部品反力値が出力される。
これにより、3次元空間上の長尺柔構造物の形態を解析する解析時間を短縮することが可能である。また、解析精度にばらつきがなく、安定した解析結果を得ることが可能である。即ち、ユーザのスキルにかかわらず、即ち、長尺柔構造物の設計に長年携わっていたユーザであっても、新人のユーザであっても、解析することが可能である。
従って、長尺柔構造物(例えば、ワイヤーハーネス)の設計において、試作を実行せずに、製品成立性の検証を実行することが可能である。また、試作製品に対する測定が難しかった、各種応力解析値や捻り状態を設計検証することが可能になり、設計精度を向上させることが可能である。また、長尺柔構造物の設計工数を短縮することが可能であり、それによる設計コストを削減することが可能である。
これにより、接線連続な形状が初期形状から得られているので、不連続な曲線に比べ、計算時間の短縮と計算精度の向上が見込まれる。
これにより、解析精度にばらつきがなく、安定した解析結果を得ることが可能である。即ち、解析精度や解析の収束性に大きく影響する初期形状を、ユーザのスキルにかかわらず、安定して算出することが可能である。
これにより、解析結果として、製品が成立しないような結果を避けることが可能である。即ち、実際の製品に近い、精度の良い解析結果を導き出すことが可能である。例えば、製品として考えられないようなねじれが生じないような解析結果を導き出すことが可能である。ここで、剛性値として、引っ張りや曲げに関する値の大きいグループの節点を優先的に算出する。
また、大変形に対応できる。即ち、曲げ等の変形の小さいところ(剛性値の大きいところ)から決定していくため、より収束性が良くなる。また、初期形状が悪い場合であっても、精度の良い解析結果を導き出すことが可能である。
本発明の第の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムは、本発明の第の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムにおいて、前記モデル解析手段は、前記長尺柔構造物を複数個のばねの集合体であると定義するばねモデルに基づいて、前記ばねを前記セグメントとし、前記ばねの両端を前記節点とし、複数本の前記長尺柔構造部材の接合部を分岐点とするとともに、前記節点を、前記分岐点、前記長尺柔構造物の前記剛性値の変化点、及び、前記長尺柔構造物における所定の間隔点であるしたとき、前記セグメントの張力、曲げモーメント力、ねじりモーメント力、及び当該セグメントにかかる外荷重の関係式と、前記分岐点にかかる曲げモーメント力及びねじりモーメント力の関係式とに基づいて、前記節点の近似値を算出することを特徴とする。
これにより、3次元空間上の長尺柔構造物の形態を解析する解析時間を短縮することが可能である。また、解析精度にばらつきがなく、安定した解析結果を得ることが可能である。また、各種応力解析値や捻り状態を設計検証することが可能になり、設計精度を向上させることが可能である。
本発明の第1の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーション方法は、コンピュータを使用して、2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション方法であって、前記コンピュータが、(a)前記長尺柔構造物の固定点における固定条件情報を取得し、取得した前記固定条件情報に基づいて、初期形状を算出する初期形状算出工程と、(b)前記長尺柔構造物の剛性値を取得し、取得した前記剛性値を所定の記憶部に設定する剛性設定工程と、(c)3次元空間上に復元されたときの前記長尺柔構造物の境界条件情報を取得し、取得した前記境界条件情報を所定の前記記憶部に設定する境界条件設定工程と、(d)前記初期形状算出工程(a)により算出された前記初期形状、前記剛性設定工程(b)により設定された前記剛性値、及び、前記境界条件設定工程(c)により設定された前記境界条件情報に基づいて、複数の節点と前記節点の一部を構成する固定点とを用いて解析を行う絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、前記3次元空間上の前記長尺柔構造物を両端点が前記節点となる複数のセグメントに分割したときの前記セグメントにかかる応力の総計が最小となる形状を算出するとともに、算出された形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び前記固定点における反力値を算出するモデル解析工程と、(e)前記モデル解析工程(d)によって算出された3次元空間上の前記長尺柔構造物の前記形状、前記応力分布、前記トルク、前記ねじれ状況、及び前記反力値を出力する出力工程と、を備え、前記初期形状工程(a)は、絶対座標で表された前記固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することで前記初期形状を規定し、前記モデル解析工程(d)は、2個の前記節点間に形成される前記セグメント及びどちらか一方の前記節点を、前記剛性値に基づいて複数個のグループに分類し、前記節点の座標値の近似値を算出する収束計算において、前記剛性値のより高い前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を優先して近似値を算出する計算を、前回算出した近似値を次回の初期値として複数回実行することによって、全ての前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を満足する近似値を算出することを特徴とする。
これにより、上述した本発明の第1の態様にかかるシミュレーションシステムと同等の効果が得られる。
本発明の第の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーション方法は、本発明の第の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーション方法において、前記モデル解析工程(d)は、前記長尺柔構造物を複数個のばねの集合体であると定義するばねモデルに基づいて、前記ばねを前記セグメントとし、前記ばねの両端を前記節点とし、複数本の前記長尺柔構造部材の接合部を分岐点とするとともに、前記節点を、前記分岐点、前記長尺柔構造物の前記剛性値の変化点、及び、前記長尺柔構造物における所定の間隔点であるとしたとき、前記セグメントの張力、曲げモーメント力、ねじりモーメント力、及び当該セグメントにかかる外荷重の関係式と、前記分岐点にかかる曲げモーメント力及びねじりモーメント力の関係式とに基づいて、前記節点の近似値を算出することを特徴とする。
これにより、上述した本発明の第の態様にかかるシミュレーションシステムと同等の効果が得られる。
本発明の第1の態様にかかるプログラムは、2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、上述した本発明の第1または2の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムの各手段を実現させる処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムによって、コンピュータが処理を実行すると、上述した本発明の第1または2の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムと同等の作用及び効果が得られる。
本発明の第1の態様にかかる情報記録媒体は、2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション処理を、コンピュータに実行させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、上述した本発明の第1または2の態様にかかる長尺柔構造物のシミュレーションシステムの各手段を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを記録する。
ここで、情報記録媒体とは、RAM、ROM等の半導体記録媒体、FD、HD等の磁気記憶型記録媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記録媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記録媒体であって、電子的、磁気的、光学等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータによって読み取り可能な情報記録媒体であれば、あらゆる情報記録媒体を含むものである。
本発明によれば、3次元空間上の長尺柔構造物の形態を解析する解析時間を短縮することが可能である。また、解析精度にばらつきがなく、安定した解析結果を得ることが可能である。従って、長尺柔構造物(例えば、ワイヤーハーネス)の設計において、試作を実行せずに、製品成立性の検証を実行することが可能である。
また、試作製品に対する測定が難しかった、各種応力解析値や捻り状態を設計検証することが可能になり、設計精度を向上させることが可能である。また、長尺柔構造物の設計工数を短縮することが可能であり、それによる設計コストを削減することが可能である。
また、大変形に対応できる。即ち、曲げ等の変形の小さいところ(剛性値の大きいところ)から決定していくため、より収束性が良くなる。また、初期形状が悪い場合であっても、精度の良い解析結果を導き出すことが可能である。
この発明の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なもので置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
まず、本発明に適用可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステムの概要を説明する。図1は、本発明に適用可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステムの概要を説明するための図である。図2は、本発明に適用可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステムのシステム構成の一例を示す図である。ここでは、長尺柔構造物としてワイヤーハーネスを例に挙げて、以下説明する。
ワイヤーハーネスは、製造されるとき、平面(アッシー板)上で作製される。一方、実際に、ワイヤーハーネスは、車両や各種電気製品などの各種装置に装着されて使用される。そこで、図1に示したように、2次元空間上に展開されたワイヤーハーネスの形態(図中(1))から、各種装置に装着されたときの3次元空間上のワイヤーハーネスの形状を算出し、3次元CADモデルを自動作製する(図中(2))。即ち、本シミュレーションシステムは、2次元のワイヤーハーネスの形態を3次元のワイヤーハーネスの形態に変換するシステムである。
図2に示すように、シミュレーションシステム10は、初期形状算出部11、剛性設定部12、境界条件設定部13、モデル解析部14、解析結果出力部15、顧客設計用3次元情報記憶部16、2次元製造用情報記憶部17、及び解析用記憶部18を備えている。
初期形状算出部11は、ワイヤーハーネスの固定条件情報を、顧客設計用3次元情報記憶部16から取得し、取得した固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することでワイヤーハーネスの初期形状を算出する。算出した初期形状の情報を解析用記憶部18に格納する。ここで、固定条件情報とは、ワイヤーハーネスを装着する各種装置の設計において、顧客から提供された顧客設計用3次元情報に含まれており、ワイヤーハーネスにおけるコネクタやクリップ等の位置を示す固定点、コネクタによって接続されたケーブルやバンドル等の方向等を示す固定方向、及びケーブルやバンドル等のハーネス長である。また、連続的な曲線としてスプライン関数を利用する。尚、顧客設計用3次元情報は、顧客設計用3次元情報記憶部16に記憶されている。
図3は、初期形状を説明するための図である。図3に示すように、顧客設計用3次元情報記憶部16から取得した固定条件情報を可視化した情報取得状態(図中(1))から、初期形状(図中(2))を算出する。情報取得状態(図中(1))において、取得した固定条件情報として、固定点を黒丸で、固定方向を矢印で、接続される仮のハーネスを点線で表す。仮のハーネスはハーネス長が既知である。固定点、固定方向及びハーネス長に基づいて、スプライン関数を利用して、滑らかなハーネスの曲線を算出したものが初期形状である。
図2に戻り、剛性設定部12は、2次元空間上に展開されたワイヤーハーネスの各種情報が格納されている2次元製造用情報記憶部17から、ワイヤーハーネスの剛性値を取得し、解析用記憶部18に設定する。剛性値は、引っ張り、曲げ、及びねじりを表す値であり、ケーブルやバンドル等のハーネス毎に異なり、さらにハーネスの電線構成及び外装により異なる値である。ハーネスの電線構成は、電線の種類、材料、径等により異なり、外装は、チューブ、シート、テープ等により異なる。また、剛性値は、実験値と理論値の両方を考慮して推定した値である。
境界条件設定部13は、3次元空間上に復元されたときのワイヤーハーネスの境界条件情報を客設計用3次元情報記憶部16から取得し、解析用記憶部18に設定する。境界条件情報は、3次元空間上に復元されたときに動いてはいけない位置等の情報である。例えば、コネクタの位置、アンカーの位置、コネクタとバンドルの接続点位置、バンドルの方向等である。


モデル解析部14は、初期形状算出部11によって算出された初期形状の情報、剛性設定部12によって設定された剛性値、及び境界条件設定部13によって設定された境界条件情報に基づいて、複数の節点と前記節点の一部を構成する固定点とを用いて解析を行う絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、ワイヤーハーネスが各種装置に装着されたときの応力が最小となるような形状を算出する。また、同時に、算出されたワイヤーハーネスの形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び部品反力値を算出する。解析モデルは、ワイヤーハーネスを複数個のばねの集合体であると仮定したばねモデルに基づいた解析である。また、算出した結果及び途中結果を解析用記憶部18に格納する。尚、節点の定義については、後述の図4において説明する。
解析結果出力部15は、解析モデルに基づいて算出された、ワイヤーハーネスの形状、応力分布、トルク、ねじれ状況、及び部品反力値を解析用記憶部18から取得し、3次元CADモデルを作製し、モニタ等に表示する。また、異常結果が算出されたときには、異常をユーザに知らせるため、警告表示したり、警告音を発したり等の処理を実行する。
次に、上述した絶対節点座標法を利用した解析モデルの概要を図4から図6を参照して説明する。
図4は、ワイヤーハーネスのばねモデル化を説明するための図である。図5は、分岐なしのセグメントを支配する関係式を説明するための図である。図6は、分岐点におけるモーメント力を説明するための図である。
ばねモデルは、ワイヤーハーネスが有限個の小さなばねの集合体であり、この有限個のばねが、ばねの端点のみでお互い連結されて、ワイヤーハーネスを形成していると仮定した時の解析方法である。
まず、図4に示したように、ハーネス20を、各セグメント21に分割する。ここで、セグメント21の両端点を節点22と呼ぶ。ここで、ワイヤーハーネスの分岐点、ワイヤーハーネスの剛性値の変化点、及び、同一剛性値のハーネスにおける所定の間隔点が節点22となるようにセグメント21を分割する。
次に、図5に示したように、それぞれのセグメントe(21)が伸び縮みするばねであると仮定したばねモデルに基づいて、各セグメントe(21)にかかる、張力、曲げモーメント力、ねじりモーメント力及び該セグメントe(21)にかかる外荷重についての支配方程式を作成する。ここで、セグメントe(21)の両端点である節点を節点i(22)と節点j(22)とし、各節点の座標を(x、y、z)で表し、各節点のベクトルを(x’、y’、z’)で表し、各節点のねじり角をαで表し、セグメントe(21)のセグメント長をlで表している。また、座標系は、3次元直交座標系を用い、Z軸のマイナス方向を自重方向とする。
セグメントe(21)の初期のセグメント長をlとしたとき、張力によるセグメントe(21)にかかる力F(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
また、分岐なしの場合、セグメントe(21)にかかるねじりモーメント力Fα(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
また、分岐なしの場合、セグメントe(21)にかかる曲げモーメント力F(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
また、節点i(22)にかかる荷重W(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
以上のことから、セグメントe(21)にかかるトータルの力F(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
全てのセグメントe(21)がバランスしていることから、トータルの力Fは0となり、下記の関係式を解くことにより、全ての節点(22)の座標値が得られる。ここでは、収束計算方法としてニュートン・ラプソン法を用いて、全ての節点(22)の座標値を算出する。
上述の関係式は、分岐なしの場合であったが、分岐がある場合、図6に示したように、分岐点にかかる外力としてのモーメント力を算出する。分岐点にかかるモーメント力の総量MTotal(ベクトル)は、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
分岐点において、全てのセグメントe(21)がバランスしていることから、分岐点にかかるモーメント力の総量は0となることから、分岐点における外力としてのモーメント力M(ベクトル)及びMαiは、下記の関係式で表される。
Figure 0004851372
従って、分岐がある場合、式(7)の分岐点における外力としてのモーメント力M(ベクトル)及びMαiを式(5)の右辺に加算した方程式により、ニュートン・ラプソン法を用いて、全ての節点(22)の座標値を算出する。
次に、ワイヤーハーネスの解析処理手順を図7及び図8を参照して説明する。
図7は、ワイヤーハーネスの解析処理手順を示すフローチャートの一例である。図7に示すように、まず、ワイヤーハーネスの固定条件情報を、顧客設計用3次元情報記憶部16から取得し、取得した固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することでワイヤーハーネスの初期形状を算出する(S101)。ここでは、連続的な曲線としてスプライン関数を利用する。
次に、2次元空間上に展開されたワイヤーハーネスの各種情報が格納されている2次元製造用情報記憶部17から、ワイヤーハーネスの剛性値を取得し、解析用記憶部18に設定する(S103)。次に、3次元空間上に復元されたときのワイヤーハーネスの境界条件情報を客設計用3次元情報記憶部16から取得し、解析用記憶部18に設定する(S105)。
次に、初期形状の情報、剛性値、及び境界条件情報に基づいて、絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、ワイヤーハーネスが各種装置に装着されたときの応力が最小となるような形状、応力分布、トルク、ねじれ状況、及び部品反力値を算出する(S107)。次に、算出した結果が正常な解析結果であるか否かを判定し(S109)、正常な解析結果である場合(S109;Yes)は、解析結果に基づいて、3次元CADモデルを作製し、モニタ等に表示出力して(S111)、解析処理を終了する。
一方、異常な解析結果である場合(S109;No)は、警告表示をモニタ等に表示出力したり、警告音を発したり等の異常結果処理を実行して(S113)、解析処理を終了する。ここで、異常な解析結果である場合は、2次元空間上に展開されたワイヤーハーネスの各種情報を変更して、正常な解析結果が算出されるまで、処理を繰り返す。また、例えば、顧客から提供された顧客設計用3次元情報に含まれている固定条件情報や境界条件情報を、顧客に対して変更してもらうように提案する。
図11は、解析結果を表示出力した画面の一例を示した図である。図11は、部品による拘束条件を反映した上での3次元空間におけるワイヤーハーネスの形状のばらつきを算出した結果を示した図である。
次に、上述の図7のステップS107のモデル解析計算処理を説明する。図8は、図7のステップS107のモデル解析計算処理のフローチャートの一例である。図8に示すように、まず、予め、2個の節点間に形成されるセグメント及びどちらか一方の節点を剛性値により、N個のグループに分類しておく。ここで、第i剛性基準値以上でかつ第(i−1)剛性基準値未満の剛性値であるセグメント及びその節点の属するグループを第iグループとする。iは1からNである。また、第0剛性基準値は無限大、第N剛性基準値は0とする。
まず、ワイヤーハーネスをばねモデル化した各セグメント及び各節点を取り出すとともに初期値(i=1)をセットする(S201)。第i剛性基準値及び第(i−1)剛性基準値に、第1剛性基準値及び第0剛性基準値を設定する。次に、取り出した節点について、上述の図4から図6において説明した方程式を利用して、ニュートン・ラプソン法により、節点の座標値を算出する(S203)。次に、ステップS203において、節点の座標値として正常な値を算出したか否かを判定する(S205)。ここで、正常な値とは、収束した値のことである。
正常な値を算出した場合(S205;Yes)は、次にステップS207に移行する。一方、異常な値である場合(S205;No)は、第1グループから第iグループまでのグループに属した節点であるか否かを判定する(S209)。ここで、第1グループから第iグループまでのグループとは、第i剛性基準値以上の剛性値であるセグメント及びその節点の属する全てグループである。
第1グループから第iグループまでのグループに属した節点である場合(S209;Yes)は、ステップS203に戻り、初期値を変更して正常な座標値を算出するまで、繰り返す。ここで、また、第(i+1)グループから第Nグループまでのグループに属した節点である場合(S209;No)は、次にステップS207に移行する。ここで、第(i+1)グループから第Nグループまでのグループとは、第i剛性基準値未満の剛性値であるセグメント及びその節点の属する全てのグループである。
次に、全ての節点について、座標値を算出したか否かを判定し(S207)、座標値を算出していない節点が存在する場合(S207;No)は、ステップS201に戻り、次の節点を取り出す。一方、全ての節点について、座標値を算出した場合(S207;Yes)は、算出した節点の座標値の中に、異常な値が存在するか否かを判定する(S211)。即ち、ステップS209において、第(i+1)グループから第Nグループまでのグループに属した節点であると判定された節点が存在するか否かを判定する。異常な値が存在する場合(S211;Yes)は、iを1だけカウントアップして(i=i+1)、算出した結果を初期値として(S213)、ステップS201に戻り、ステップS201からステップS211の処理を繰り返す。異常な値が存在しない場合(S211;No)は、処理を終了する。
上述したように、2個の節点間に形成されるセグメント及びどちらか一方の節点を、剛性値に基づいて複数個のグループに分類し、収束計算は、剛性値のより高いグループに属する節点の座標の収束条件を優先して近似値を算出する(上述のステップS201〜S209)。また、その近似値は、前回算出した近似値を次回の初期値として、複数回実行し、全てのグループに属する節点の座標の収束条件を満足させるように算出する(上述のステップS211及びS213)。
これにより、解析結果として、製品が成立しないような結果を避けることが可能である。例えば、製品として考えられないようなねじれが生じないような解析結果を導き出すことが可能である。
次に、上述した本発明に適用可能なワイヤーハーネスのシミュレーションシステムを使用した解析結果の精度について図9及び図10を参照して説明する。
図9は、自重を考慮した解析結果の精度を説明するための図である。また、図10は、ねじれを考慮した解析結果の精度を説明するための図である。図10(a)は、分岐点無しの場合の解析結果であり、図10(b)は、分岐点有りの場合の解析結果である。
図9に示したように、自重を考慮して解析した結果と汎用ソフトの結果とを比較しても、各節点におけるたわみ量は、ほぼ同じ値となっている。ここで、汎用ソフトとは、一般の解析に使用されている精度の良い解析ソフト(例えば、MSC.Marc)である。また、図10に示したように、ねじれを考慮して解析した結果、分岐なしの場合及び分岐ありの場合において、汎用ソフトの結果と比較しても各節点におけるねじり角は、ほぼ同じ値となっている。以上のことから、短時間で、精度の良い解析結果を得ることができる。
上述の実施の形態のシミュレーションシステム10において、初期形状算出部11は、本発明の初期形状算出手段及び初期形状算出工程に対応し、剛性設定部12は本発明の剛性設定手段及び剛性設定工程に対応し、境界条件設定部13は本発明の境界条件設定手段及び境界条件設定工程に対応し、モデル解析部14は本発明のモデル解析手段及びモデル解析工程に対応し、解析結果出力部15は本発明の出力手段及び出力工程に対応する。
また、上述の初期形状算出部11では、スプライン関数を利用して初期形状を算出しているが、本発明の初期形状算出手段においては、スプライン関数により初期形状を算出するものに限らず、例えば、ベジエ曲線のような他の曲線で表現しても良い。また、収束計算方法として、ニュートン・ラプソン法を用いているが、他の収束計算方法を用いても良い。
本発明に適用可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステムの概要を説明するための図である。 本発明に適用可能な長尺柔構造物のシミュレーションシステムのシステム構成の一例を示す図である。 初期形状を説明するための図である。 ワイヤーハーネスのばねモデル化を説明するための図である 分岐なしのセグメントを支配する関係式を説明するための図である。 分岐点におけるモーメント力を説明するための図である。 ワイヤーハーネスの解析処理手順を示すフローチャートの一例である。 図7のステップS107のモデル解析計算処理のフローチャートの一例である。 自重を考慮した解析結果の精度を説明するための図である。 ねじれを考慮した解析結果の精度を説明するための図である。 解析結果を表示出力した画面の一例を示した図である。
符号の説明
10 シミュレーションシステム
11 初期形状算出部
12 剛性設定部
13 境界条件設定部
14 モデル解析部
15 解析結果出力部
16 顧客設計用3次元情報記憶部
17 2次元製造用情報記憶部
18 解析用記憶部

Claims (6)

  1. 2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーションシステムであって、
    前記長尺柔構造物の固定点における固定条件情報を取得し、取得した前記固定条件情報に基づいて、初期形状を算出する初期形状算出手段と、
    前記長尺柔構造物の剛性値を取得し、取得した前記剛性値を所定の記憶部に設定する剛性設定手段と、
    3次元空間上に復元されたときの前記長尺柔構造物の境界条件情報を取得し、取得した前記境界条件情報を所定の前記記憶部に設定する境界条件設定手段と、
    前記初期形状算出手段により算出された前記初期形状、前記剛性設定手段により設定された前記剛性値、及び、前記境界条件設定手段により設定された前記境界条件情報に基づいて、複数の節点と前記節点の一部を構成する固定点とを用いて解析を行う絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、前記3次元空間上の前記長尺柔構造物を両端点が前記節点となる複数のセグメントに分割したときの前記セグメントにかかる応力の総計が最小となる形状を算出するとともに、算出された形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び前記固定点における反力値を算出するモデル解析手段と、
    前記モデル解析手段によって算出された3次元空間上の前記長尺柔構造物の前記形状、前記応力分布、前記トルク、前記ねじれ状況、及び前記反力値を出力する出力手段と、
    を備え
    前記初期形状手段は、絶対座標で表された前記固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することで前記初期形状を規定し、
    前記モデル解析手段は、2個の前記節点間に形成される前記セグメント及びどちらか一方の前記節点を、前記剛性値に基づいて複数個のグループに分類し、前記節点の座標値の近似値を算出する収束計算において、前記長尺柔構造物の形状の算出に用いられる収束計算は、前記剛性値のより高い前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を優先して近似値を算出する計算を、前回算出した近似値を次回の初期値として複数回実行することによって、全ての前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を満足する近似値を算出することを特徴とする長尺柔構造物のシミュレーションシステム。
  2. 前記モデル解析手段は、前記長尺柔構造物を複数個のばねの集合体であると定義するばねモデルに基づいて、前記ばねを前記セグメントとし、前記ばねの両端を前記節点とし、複数本の前記長尺柔構造部材の接合部を分岐点とするとともに、前記節点を、前記分岐点、前記長尺柔構造物の前記剛性値の変化点、及び前記長尺柔構造物における所定の間隔点であるとしたとき、
    前記セグメントの張力、曲げモーメント力、ねじりモーメント力、及び当該セグメントにかかる外荷重の関係式と、
    前記分岐点にかかる曲げモーメント力及びねじりモーメント力の関係式と、
    に基づいて、前記節点の近似値を算出することを特徴とする請求項1に記載の長尺柔構造物のシミュレーションシステム。
  3. コンピュータを使用して、2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション方法であって、 前記コンピュータが、
    (a)前記長尺柔構造物の固定点における固定条件情報を取得し、取得した前記固定条件情報に基づいて、初期形状を算出する初期形状算出工程と、
    (b)前記長尺柔構造物の剛性値を取得し、取得した前記剛性値を所定の記憶部に設定する剛性設定工程と、
    (c)3次元空間上に復元されたときの前記長尺柔構造物の境界条件情報を取得し、取得した前記境界条件情報を所定の前記記憶部に設定する境界条件設定工程と、
    (d)前記初期形状算出工程(a)により算出された前記初期形状、前記剛性設定工程(b)により設定された前記剛性値、及び、前記境界条件設定工程(c)により設定された前記境界条件情報に基づいて、複数の節点と前記節点の一部を構成する固定点とを用いて解析を行う絶対節点座標法を利用した解析モデルにより、前記3次元空間上の前記長尺柔構造物を両端点が前記節点となる複数のセグメントに分割したときの前記セグメントにかかる応力の総計が最小となる形状を算出するとともに、算出された形状の応力分布、トルク、ねじれ状況、及び前記固定点における反力値を算出するモデル解析工程と、
    (e)前記モデル解析工程(d)によって算出された3次元空間上の前記長尺柔構造物の前記形状、前記応力分布、前記トルク、前記ねじれ状況、及び前記反力値を出力する出力工程と、
    を備え、
    前記初期形状工程(a)は、絶対座標で表された前記固定条件情報を満足するように、連続的な曲線を形成することで前記初期形状を規定し、
    前記モデル解析工程(d)は、2個の前記節点間に形成される前記セグメント及びどちらか一方の前記節点を、前記剛性値に基づいて複数個のグループに分類し、前記節点の座標値の近似値を算出する収束計算において、前記剛性値のより高い前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を優先して近似値を算出する計算を、前回算出した近似値を次回の初期値として複数回実行することによって、全ての前記グループに属する前記節点の座標の収束条件を満足する近似値を算出することを特徴とする長尺柔構造物のシミュレーション方法
  4. 前記モデル解析工程(d)は、前記長尺柔構造物を複数個のばねの集合体であると定義するばねモデルに基づいて、前記ばねを前記セグメントとし、前記ばねの両端を前記節点とし、複数本の前記長尺柔構造部材の接合部を分岐点とするとともに、前記節点を、前記分岐点、前記長尺柔構造物の前記剛性値の変化点、及び前記長尺柔構造物における所定の間隔点であるとしたとき、
    前記セグメントの張力、曲げモーメント力、ねじりモーメント力、及び当該セグメントにかかる外荷重の関係式と、
    前記分岐点にかかる曲げモーメント力及びねじりモーメント力の関係式と、
    に基づいて、前記節点の近似値を算出することを特徴とする請求項3に記載の長尺柔構造物のシミュレーション方法
  5. 2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
    請求項1または2に記載の長尺柔構造物のシミュレーションシステムの各手段を実現させる処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム
  6. 2次元空間上に展開された、長尺柔構造部材及び複数本の前記長尺柔構造部材の組合せ部材である長尺柔構造物を、使用空間である3次元空間上に復元する長尺柔構造物のシミュレーション処理を、コンピュータに実行させるプログラムを記録した情報記録媒体であって、
    請求項1または2に記載の長尺柔構造物のシミュレーションシステムの各手段を実現させる処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを記録した情報記録媒体
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