JP4850505B2 - 超塑性マグネシウム合金材の製造方法 - Google Patents
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Description
超塑性の定義は、一般に、「多結晶材料の引張変形において、変形応力が高い歪み依存性を示し、局部収縮を生じることなく数百%以上の巨大な伸びを示す現象」とされており、具体的には、等軸状で10μm以下の小さな結晶粒を有する材料が絶対温度で表される融点の1/2以上の温度に加熱した条件下で歪み速度10−4/s程度で変形したとき、10MPa以下の低い変形応力で巨大な伸びを発現すると言われている。ただし、工業生産で要求される歪み速度は10−2/s程度であり、この歪み速度で300%以上の伸びを示す条件を満たす場合は高速超塑性と呼ばれる。
強せん断加工を加える方法は、加工後に熱処理を施して再結晶組織にする場合も多く、この場合には圧延加工と熱処理の組み合わせで変態、析出、再結晶を利用する方法と結晶粒微細化の原理が近似しており、同種の方法と見なすこともできる。なお、加熱下で強せん断加工を加えると加工後に熱処理を施さなくても再結晶組織が得られるが、そのような現象は動的再結晶と呼ぶ。
一方の非鉄金属材料、特にアルミニウムについては、従来、10μm以下の微細結晶粒組織を均一に作ることが難しく、日本においては3μm以下の微細結晶粒組織創製のため、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によるプロジェクトとして平成9年から5年計画で技術開発が行われたが、その基本となる技術は材料に強せん断加工を加える方法である。
繰り返し接合圧延は、圧延された板を長さの方向に半割りし、脱脂等の表面処理を施した後、二枚の板を重ね合わせて再度圧延する方法である。この方法は板厚を変化させずに強せん断加工できる特徴を有するが、板の内部組織は板厚方向で疵が生じ、工程が多いため製造コストが高くなる。
溶湯圧延は、添加元素を過飽和に固溶させた溶湯を水冷したロールに流し込むなどで急速冷却する方法で、添加元素は再結晶核発生を促すと同時に大きな結晶粒成長を抑制する効果があるが、マグネシウム合金は酸化されやすいため、十分な雰囲気調整が必要で大量生産に向かない。
何れの方法も溶製したビレット等を強せん断加工する方法であり、せん断加工に非常に大きな応力を必要とするか、または強せん断加工によってマグネシウム合金は必要以上に薄く、長く変形させられてしまので、適用できる製品が限定される欠点がある。
金属材料に伝えられた振動は、時間の経過と共に減衰し、最終的に停止する。振動が減衰する機構は二つあり、一つは外部摩擦(external friction )と呼ばれ、振動している金属材料から外部へ空気等を介して振動エネルギーが放出される機構である。他の一つは内部摩擦(internal friction )で、金属材料内部で振動エネルギーが熱あるいは歪み等に変換される機構である。内部摩擦は減衰能( dampingcapacity )とも呼ばれる。
固有減衰能は、次式の通り、振動する物体の1サイクルあたりの振動エネルギー損失率で表される。
S.D.C(%)=(ΔW/W)×100
ここでWは振動エネルギー、ΔWは1サイクルに失われるエネルギーである。
(1)母相と第2相との間の界面で粘性流動または塑性流動をおこすことによるもの。
(2)磁区壁の非可逆移動によるもの。
(3)不純物原子によってトラップされた転位が離脱、移動することによるもの。
(4)変形双晶の形成によるもの。
このときマグネシウム合金には、機械的にせん断応力を加えるのと同様の大きな歪みが導入されるため、そのマグネシウム合金を絶対温度で表されるその融点に0.35乃至0.6を乗じた温度で加熱すると、転位や変形双晶が再配列または相互に合体消滅することによるエネルギー開放の過程で等軸状の微細結晶粒からなる再結晶組織に変化する。
溶存気体濃度0.01ml/ml以下を達成するための伝達媒体としては、マグネシウム合金を腐食せず、超音波の減衰が可能な限り小さな液体を選択する。例えば、水、クロロホルム、切削油、エチルアルコール、アセトン、炭化水素系洗浄剤、フルオロカーボン、フッ素系不活性液体(例えばフロリナート(登録商標))など超音波洗浄剤として使用される溶媒がある。
超音波強度は、(1)式によって与えられる。
I=2π2ρc(fa) ‥‥‥(1)
ここで、Iは超音波強度(W/cm2)、ρは媒質密度、cは媒質中における音波の速度(cm/s)、fは超音波周波数(1/s)、aは振動振幅を表す。
超音波の周波数が18〜20KHzで、振動振幅が18μm未満の場合には、溶存空気濃度が0.004ml/ml以下の水中でキャビテーションの発生は抑制されるが、超音波強度が弱いため、マグネシウム合金の結晶粒微細化には長時間を必要とする。一方、振動振幅が42μmより大きい場合には、キャビテーションの発生が激しくなるため、超音波振動エネルギーの伝達が阻害され、振動振幅が18μm未満の場合と同様にマグネシウム合金の結晶粒微細化に長時間を要するだけでなく、マグネシウム合金表面が著しいエロージョンを受けるため、表面状態の悪化が避けられない。
なお、超音波振動エネルギーを高効率で伝達する方法には、伝達媒体として液体を使用せず、マグネシウム合金に超音波伝送体(コーン)を直接接続する方法もある。この方法は、マグネシウム合金内部に定在波が形成されるため、振動の節部分で結晶粒は微細化するが、振動の腹部分で微細化しないという問題が発生する。この問題は、複数の周波数の超音波印加あるいは周波数スイープなどの手段で若干改善される。しかし、大きな振動振幅の超音波を印加すると、振動の節部分で極めて大きな引張応力と圧縮応力を繰り返し受けるため、マグネシウム合金が破損する危険がある。
したがって本発明のように、液体を伝達媒体として超音波をマグネシウム合金に印加する方法が適している。
マグネシウム合金材の外観形状や寸法には、特別な制限は設けない。たとえば、粉末固化成形体または溶製材である板材、棒材、パイプあるいは目的形状にプレス成形した成形体等を用いることができる。粉末固化成形体とは、粉末焼結体あるいは粉末の圧縮せん断によって作製した固化成形体などであり、溶製材とは、鋳造物あるいは溶製後固化したマグネシウム合金を目的の形状にプレス加工または押出し加工したものなどである。
超音波振動子が接着された液槽を大きな振動振幅で振動させることが難しいため、マグネシウム合金に歪みを導入するのに長時間を必要とする。(b)の方法は、比較的低い周波数の超音波を大きな振動振幅でマグネシウム合金に印加することが可能であり、マグネシウム合金に歪みを短時間で導入するのに最も適した方法と考えられる。液体を伝達媒体としてマグネシウム合金に大きな超音波振動エネルギーを高効率で安全に伝達できる方法があれば、前記以外の方法を用いても差し支えない。
なお、本発明による超塑性マグネシウム合金材の製造方法は、純マグネシウムにも適用可能である。さらに、マグネシウム合金ビレットの圧延前あるいは押出し前に行うと結晶粒微細化によって流動応力が低下するため、圧延や押出し工程の時間短縮が可能となる。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらに液槽内を純水で満たした後、気液分離膜製チューブ内を通過させる水循環型の真空脱気装置を使用して、液槽内の純水を真空脱気装置とポリプロピレン製液槽の間で循環させ、純水中の溶存空気濃度を0.004ml/mlまで低減させた。そして、超音波ホモジナイザーのホーンから周波数19KHz、出力300Wの超音波をAZ31圧延材試験片に1分間印加した。このときのホーンの振動振幅は42μmであった。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約30%の2.9μmとなり、破断伸びは188%で超塑性を発現することを確認した。
純水中の溶存空気濃度を0.003ml/mlに調整した以外は、実施例1と同様の超音波印加操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約26%の2.5μmとなり、破断伸びは200%で超塑性を発現することを確認した。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらに液槽内を純水で満した後、毎分500リットルの窒素を液槽内に30分間吹き込み、純水中の溶存空気を窒素と置換した。そして、気液分離膜製チューブ内を通過させる水循環型の真空脱気装置を使用して、液槽内の純水を真空脱気装置とポリプロピレン製液槽の間で循環させ、純水中の溶存窒素濃度を0.004ml/mlまで低減した後、超音波ホモジナイザーのホーンから周波数19KHz、出力300Wの超音波をAZ31圧延材試験片に1分間印加した。このときのホーンの振動振幅は42μmであった。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約29%の2.8μmとなり、破断伸びは193%で超塑性を発現することを確認した。また、マグネシウム合金表面は、酸化による白濁が実施例1よりも軽減された。
純水中の溶存窒素濃度を0.003ml/mlに調整した以外は、実施例3と同様の超音波印加操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約23%の2.3μmとなり、破断伸びは220%で超塑性を発現することを確認した。また、マグネシウム合金表面は、酸化による白濁が実施例1よりも軽減された。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらに液槽内を純水で満した後、毎分500リットルのアルゴンを液槽内に30分間吹き込み、純水中の溶存空気をアルゴンと置換した。そして、実施例3と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。純水中の溶存アルゴン濃度は、0.004ml/mlまで低減した。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約33%の3.2μmとなり、破断伸びは180%で超塑性を発現することを確認した。また、マグネシウム合金表面は、酸化による白濁が実施例1よりも軽減された。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらにポリプロピレン製液槽内をエチルアルコール溶液で満した後、エチルアルコール溶液を真空脱気装置と液槽の間で循環させ、エチルアルコール溶液中の溶存空気濃度を0.01ml/mlまで低減した。そして、実施例1と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約59%の5.8μmとなり、破断伸びは130%で超塑性を発現することを確認した。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらにポリプロピレン製液槽内をエチルアルコール溶液で満した後、毎分500リットルの窒素を液槽内に30分間吹き込み、エチルアルコール溶液の溶存空気を窒素と置換した。そして、エチルアルコール溶液を真空脱気装置と液槽の間で循環させ、エチルアルコール溶液中の溶存窒素濃度を0.01ml/mlまで低減した後、実施例6と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約59%の5.8μmとなり、破断伸びは135%で超塑性を発現することを確認した。
液槽内をエチルアルコール溶液で満した後、毎分500リットルのアルゴンを液槽内に30分間吹き込み、エチルアルコール溶液の溶存空気をアルゴンと置換した以外は、実施例7と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。このときの平均結晶粒径は、表1に示すように、超音波印加前の約61%の6.0μmとなり、破断伸びは125%で超塑性を発現することを確認した。
マグネシウム合金として、AZ31圧延材から50mm×50mm×1.25mmの試験片を外周刃カッターで切り出し、切り出されたAZ31圧延材試験片の表面をエタノールで速やかに洗浄した後、ポリプロピレン製液槽(内溶液8リットル)内の台座上にAZ31圧延材試験片を載置した。次に、AZ31圧延材試験片との間隔が19mmとなるように超音波ホモジナイザーのチタン合金製ステップ型ホーン(直径22mm)をAZ31圧延材試験片に近づけ、さらにポリプロピレン製液槽内を純水で満した後、気液分離膜製チューブ内を通過させる水循環型の真空脱気装置を使用して、液槽内の純水を真空脱気装置とポリプロピレン製液槽の間で循環させ、純水中の溶存空気濃度を0.003ml/mlまで低減した。そして、超音波ホモジナイザーのホーンから周波数15KHz、出力300Wの超音波をAZ31圧延材試験片に1分間印加した。このときのホーンの振動振幅は5μmであった。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約30%の4.8μmとなり、破断伸びは148%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を18μmにした以外は、実施例9と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約34%の3.3μmとなり、破断伸びは180%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を50μmにした以外は、実施例9と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約48%の4.7μmとなり、破断伸びは151%で超塑性を発現することを確認した。
超音波ホモジナイザーのホーンからAZ31圧延材試験片に周波数19KHz、出力300W、ホーン振動振幅5μmの超音波を1分間印加した以外は、実施例9と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約48%の4.7μmとなり、破断伸びは152%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を18μmにした以外は、実施例12と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約31%の3.0μmとなり、破断伸びは188%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を42μmにした以外は、実施例12と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約30%の2.9μmとなり、破断伸びは190%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を50μmにした以外は、実施例12と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約47%の4.6μmとなり、破断伸びは153%で超塑性を発現することを確認した。
超音波ホモジナイザーのホーンからAZ31圧延材試験片に周波数300KHz、出力300W、ホーン振動振幅5μmの超音波を1分間印加した以外は、実施例9と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約54%の5.3μmとなり、破断伸びは130%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を18μmにした以外は、実施例16と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約46%の4.5μmとなり、破断伸びは156%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を42μmにした以外は、実施例16と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約44%の4.3μmとなり、破断伸びは160%で超塑性を発現することを確認した。
ホーンの振動振幅を50μmにした以外は、実施例16と同様の操作を行ってAZ31圧延材試験片の破断伸びを計測し、さらに合金組織の平均結晶粒径を求めた。
このときの平均結晶粒径は、表2に示すように、超音波印加前の約53%の5.2μmとなり、破断伸びは131%で超塑性を発現することを確認した。
Claims (5)
- マグネシウム合金を溶存気体濃度が0.01ml/ml以下の液体に浸漬し、その液体を伝達媒体として該マグネシウム合金に超音波を印加することを特徴とする超塑性マグネシウム合金材の製造方法。
- 液体が水であることを特徴とする請求項1記載の超塑性マグネシウム合金材の製造方法。
- 溶存気体濃度が0.004ml/ml以下であることを特徴とする請求項2記載の超塑性マグネシウム合金材の製造方法。
- 溶存窒素濃度または溶存アルゴン濃度が0.004ml/ml以下の水であることを特徴とする請求項2記載の超塑性マグネシウム合金材の製造方法。
- 超音波が周波数18〜20KHz、振動振幅18〜42μmであることを特徴とする請求項3または請求項4記載の超塑性マグネシウム合金材の製造方法。
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