JP4850125B2 - 小片を等間隔に設置するための帯状体 - Google Patents
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Description
(1)上記の機能表面を有する小片(B)を等間隔に設置する対象物が未加硫ゴム物品であり、この未加硫ゴム物品の表面に、帯状体(C)を構成する小片(B)の機能表面とは反対側の面を圧着一体化する工程、
(2)その状態で、未加硫ゴムからなる物品を金型内に仕込み押し拡げて外金型に押しつけるとともに伸縮性剥離材(A)を伸長させる工程、
(3)加熱加硫する工程、
(4)伸縮性剥離材(A)を除去する工程、
本発明が具体的に好適に利用される分野として、タイヤ内への吸音部品の取り付けが挙げられる。すなわち、タイヤ内部への吸音部品(代表的には吸音スポンジ)の取り付けは、有効な吸音スポンジが熱可塑樹脂発泡体であることから、加硫時の加熱を回避するために加硫工程後に取り付けを行われなければならず、加硫後の取り付けではゴム特性により強固な接着が困難であることから、両面テープなどの粘着剤を用いた固定に頼っていたが接着力が充分に得られないという問題点や時間の経過と共に接着力が低下するという問題点を有していた。
さらには、連続した屈曲(伸縮)が繰り返されるタイヤ内環境において、ほぼ均等に設けられた隙間が硬質な異物である面ファスナーへの応力を吸収し、タイヤ走行中の面ファスナーのクラック等の疲労劣化を防ぐものである。
機能表面を有する帯状体(b−1)である面ファスナーを、少なくても一個所、望むべくは両端二辺が繋がった状態となるように、連続的に型抜きして、少なくとも一個所が繋がった状態の型抜きされた帯状体(b−2)をまず製造し、この帯状体(b−2)に、押出し吐出された未加硫ゴムの帯状体(a)に対し帯状体(b−2)の機能表面(係合素子面)が未加硫ゴム接するようにロールで押しつけて面ファスナーの係合素子が柔らかい未加硫ゴム中に埋没した一体化物(必ずしも個々の係合素子が独立して未加硫ゴム中に埋没していることのみを意味するのではなく係合素子が集団として未加硫ゴム中に埋没して面ファスナーと未加硫ゴムが一体化されている状態を意味する)を製造し、そして、その後に連続加硫し、次に繋がった部分を裁断して取り除くことで、切片化された面ファスナー(B)は加硫ゴム帯状体、すなわち伸縮性剥離材(A)を有する帯状体(C)を得て、タイヤ用延伸プレスの最内面に、係合素子面と反対側の面が未加硫ゴム面に一体化するように仕込み、その状態で該未加硫ゴムを加硫し、そして伸縮性剥離材(A)を剥離することで、最内面に面ファスナー切片が、ほぼ均等な隙間を設けて配列されており、かつ係合素子が露出している、加硫接着されたゴム成型品であるタイヤを得ることができる。
図1および図2は、本発明の好適な一例を示す、機能表面を有する小片(B)が伸縮性剥離材(A)にほぼ等間隔で一体化されている帯状体(C)であり、図1は、伸縮性剥離材を有する帯状体(C)が静置状態の場合の斜視図であり、一方、図2は、帯状体(C)が延伸状態にある場合の斜視図である。
すなわち、本発明の帯状体の小片化方法は、帯状体(b−1)を、図3に示すように、ほぼ一定間隔で型抜きすることにより、少なくても1個所が繋がった接合状態のもの(b−2)を製造し、そして、この少なくとも1箇所が繋がった接合状態で伸縮性剥離材(a)を連続的に複合一体化した後、繋がっている個所をトリミングして小片化するものである。
上記したように、タイヤ内面への吸音スポンジを固定するための面ファスナー小片の固定方法に本発明は適しているが、このような面ファスナー小片の大きさとしては、 長さ1〜5cm、巾1〜5cmが適している。なお、ここで言う長さ方向とは、一体化する伸縮性剥離材(A)の延伸方向と同一方向を意味する。また、帯状の伸縮性剥離材(A)の厚さとしては、機能表面を覆う厚さとして1〜5mmが好ましい。そして、小片間に設ける隙間としては、未延伸状態で1〜50mmの範囲、延伸状態で3〜150mmが好ましい。
機能表面を有する帯状体(b−1)として、幅25mmのポリアミド樹脂製面ファスナーフック材を用い、幅20mm長さ5mmの長方形を20mm間隔で型抜きして、帯状体の両辺にて幅2.5mm長さ5mmで繋がっている帯状体(b−2)を得た。この帯状体(b−2)を、幅28mm、厚さ4mmデュロメータ硬度70度の硫黄加硫系EPDMゴムの未加硫テープ(A)を帯状体(b−2)中央に、機能表面と未加硫ゴムが向き合う形で合わせながらローラー間で圧着し、炉内温度200℃、ゴム表面温度130℃の状態で加熱炉を4分間で通過させながら連続加硫し、帯状体(b−2)が繋がっている部分をトリミングすることで、5mmの隙間を有しながら20mm正方形の面ファスナーフック材小片(B)が断続的に配置され、剥離可能な状態で複合固定された伸縮性剥離材(A)を有する帯状体(C)を得た。
20mm正方形の面ファスナーフック材を5mmの隙間を有しながら内金型に対して、機能表面側を両面テープで仮止めし、裏面に加硫接着剤を塗布した上で順次、気密未加硫ゴム層、ワイヤー層、タイヤコード補強層、外層未加硫ゴム層を仕込んだ。加硫は、内側から3割拡大する延伸プレスによって外金型に押しつけながら、150℃、10分の加熱して行ない、面ファスナーフック材が約6.5mm間隔で加硫接着されたゴム成型体であるサイズ185/65/R15のタイヤ比較例1を得た。
実施例1で用いた機能表面を有する帯状体(b−1)と、幅28mm、厚さ4mmデュロメータ硬度70度の硫黄加硫系EPDMゴム未加硫テープを、帯状体中央に機能表面とゴムが向き合う形で合わせながらローラー間で圧着し、そして炉内温度200℃、ゴム表面温度130℃の状態で加熱炉を4分間で通過させながら連続加硫し、裁断して、機能表面保護としてEPDMゴムからなる剥離材を有する20mm正方形の部材を得た。正方形部材は5mmの隙間を有しながら内金型に対して、機能表面側を両面テープで仮止めし、裏面に加硫接着剤を塗布した上で順次、気密未加硫ゴム層、ワイヤー層、タイヤコード補強層、外層未加硫ゴム層を仕込んだ。加硫は、内側から3割拡大する延伸プレスによって外金型に押しつけながら、150℃、10分の加熱して行ない、面ファスナーフック材が約6.5mm間隔で加硫接着されたゴム成型体であるサイズ185/65/R15のタイヤ比較例2を得た。
2:機能表面を有する小片
3:隙間
4:機能表面
5:静置された、機能表面を有する小片を有する帯状体
6:裏面
7:突起
8:延伸された、機能表面を有する小片を有する帯状体
9:型抜きされた機能表面を有する帯状体
10:型抜き
11:機能表面を有する小片を有する帯状体
12:ロール
13:加熱炉
14:トリミング
15:転写対象
Claims (4)
- 帯状の伸縮性剥離材(A)に、機能表面を有する小片(B)がほぼ等間隔で一体化されており、かつ該機能表面が該伸縮性剥離材(A)に埋没した状態で一体化されていることを特徴とする、機能表面を有する小片を等間隔に設置するための帯状体(C)。
- 機能表面を有する帯状体(b−1)を型抜きして得られる少なくとも一部が繋がった状態の型抜きされた帯状体(b−2)に、帯状の伸縮性剥離材(a)を、該機能表面が該伸縮性剥離材(a)に埋没するように圧着し、そして帯状体(b−2)の繋がっている部分を切除することにより帯状体(b−2)を複数の独立した小片(B)とすることを特徴とする、機能表面を有する小片を等間隔に設置するための帯状体(c)の製造方法。
- 伸縮性剥離材(A)がゴム材質であり、吐出された未加硫ゴムに、帯状体(b−2)を圧着したのち、加硫し、そして帯状体(b−2)の接合部を切除する請求項2に記載の、機能表面を有する小片(B)を等間隔に設置するための帯状体(C)の製造方法。
- 以下の工程(1)〜(4)を順次行うことを特徴とする、機能表面を有する小片(B)がゴム製品表面にほぼ等間隔で一体化されているゴム製品の製造方法。
(1)請求項3に記載の機能表面を有する小片(B)を等間隔に設置する対象物が未加硫ゴム物品であり、この未加硫ゴム物品の表面に、帯状体(C)を構成する小片(B)の機能表面とは反対側の面を圧着一体化する工程、
(2)その状態で、未加硫ゴムからなる物品を金型内に仕込み押し拡げて外金型に押しつけるとともに伸縮性剥離材(A)を伸長させる工程、
(3)加熱加硫する工程、
(4)伸縮性剥離材(A)を除去する工程、
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