JP4849336B2 - 血液流入ポート及び貯血槽 - Google Patents

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Description

本発明は、心肺手術等を行う際に使用される体外血液循環回路中に設けられ、体外循環中の血液を一時的に貯留する貯血槽、及びこれに使用される血液流入ポート(脱血ポート)に関する。
心臓手術等を行う場合、患者の心臓や肺の機能を代替するための血液ポンプや人工肺を備えた体外血液循環回路が用いられる。体外血液循環回路には、患者の静脈から脱血された静脈血を一時的に貯留するための貯血槽(「静脈血貯血槽」と呼ばれることがある)や、術野に溢れた血液(「心内血」と呼ばれることがある)を吸引して回収して一時的に貯留するための貯血槽(「心内血貯血槽」と呼ばれることがある)が設けられる。
図17は従来の貯血槽(静脈血貯血槽)の概略構成を示した断面図である(特許文献1参照)。この貯血槽200は、ハウジング210と、ハウジング210の上部に設けられた、静脈血が流入する血液流入ポート220と、血液流入ポート220にその上端が接続された導入管230と、ハウジング210内に収納された静脈血濾過網240と、血液流入ポート220に挿入された、血液温度を測定するための温度プルーブ250とを有している。ハウジング210は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出した貯血部211と、貯血部211の下端に設けられた、血液が流出する血液流出ポート212とを備える。静脈血濾過網240は、多数の微細な開口を有するスクリーンフィルタなどからなる。導入管230は、静脈血濾過網240内を案内され、その下端は静脈血濾過網240の下端近傍にまで達している。温度プルーブ250の先端は、血液流入ポート220の血液流路内に突出している。
血液流入ポート220は患者の静脈にチューブで接続される。血液流出ポート212は、血液ポンプ、人工肺、動脈フィルターなどを介して患者の動脈にチューブで接続される。このようにして貯血槽200を含む体外血液循環回路が形成される。
患者の大静脈から脱血された血液は、血液流入ポート220から導入管230を通過して導入管230の下端の開口から流出し、静脈血濾過網240を通過し、貯血部211内に一時的に貯留された後、血液流出ポート212から流出して患者の大動脈に返される。血液が静脈血濾過網240を通過する際に、血液中の異物及び気泡が除去される。この過程で、血液の温度が温度プルーブ250を用いて測定される。
体外血液循環では、感染症等を防止するために他人の血液を使用しない無輸血体外循環が実用化されている。無輸血体外循環を行う場合、体外血液循環回路を患者の血液で充填する必要がある。従って、患者の負担を軽減するため、体外血液循環回路を充填するのに必要な血液量、即ち回路充填量は少ない方が望ましい。特に、成人に比べて体重が軽い新生児や乳児に対して体外血液循環を行う場合には回路充填量の低減に対する要望は極めて高い。近年の体外血液循環回路の充填量の一例を挙げると、成人用が1200ml程度であるに対して、新生児用は350ml程度、乳児用は450ml程度である。
特開2000−245830号公報
回路充填量を低減するためには、各種装置をつなぐチューブを短くするとともに、その内径を小さくすることが有効である。更に、図17に示した貯血槽200においては、血液流入ポート220の内径を小さくすることで、回路充填量を低減することができる。
しかしながら、血液流入ポート220の血液流路内には温度プルーブ250が突出しているので、単に血液流入ポート220の内径を小さくしただけでは、血液循環時の血液流入ポート220での圧力損失が増大する。圧力損失が増大すると、同一条件の駆動では必要な流量を確保できなくなる。
本発明は、血液充填量が小さく、且つ、血液循環時の圧力損失が小さい血液流入ポート及びこれを備えた貯血槽を提供することを目的とする。
本発明の血液流入ポートは、体外血液循環回路に使用される貯血槽に取り付けられ、前記体外血液循環回路からの血液を前記貯血槽に導く血液流入ポートであって、前記体外血液循環回路に接続される筒状の第1管部と、前記貯血槽に接続される筒状の第2管部と、血液温度を測定するための温度プルーブが挿入される筒状のプルーブ挿入部とを備える。前記第1管部と前記第2管部とが屈曲して接続されており、前記第1管部と前記第2管部との接続部又はその近傍の前記第1管部若しくは前記第2管部に前記プルーブ挿入部が接続されている。前記第2管部の中心軸と平行な軸をZ軸、Z軸と直交し且つ前記第1管部の中心軸及び前記第2管部の中心軸を含む面と平行な軸をX軸、前記X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、前記プルーブ挿入部が接続された位置又はその近傍の位置でのX軸及びY軸を含む面と平行な断面において前記第2管部の内壁面がなす形状は、X軸と平行な方向を長軸方向とする略楕円形であることを特徴とする。
また、本発明の貯血槽は、上記の本発明の血液流入ポートを備える。
本発明によれば、血液充填量が小さく、且つ、血液循環時の圧力損失が小さい血液流入ポート及びこれを備えた貯血槽を実現できる。
上記の本発明の血液流入ポートにおいて、前記プルーブ挿入部の中心軸は前記第2管部の中心軸に対して同軸又は平行であることが好ましい。これにより、プルーブ挿入部に挿入される温度プルーブの長手方向を第2管部内での血液の流れ方向と一致させることができるので、温度プルーブによる血液の流れの乱れを低減でき、血液循環時の圧力損失を更に低減することができる。また、プルーブ挿入部の中心軸が、第1管部の中心軸ではなく、第2管部の中心軸に対して同軸又は平行であるので、血液流入ポートを介した温度プルーブの貯血槽に対する配置設計が容易になる。
前記プルーブ挿入部の中心軸は、前記第2管部の中心軸に対して平行であり、且つ、前記第2管部の中心軸に対して前記第1管部とは反対側に位置ずれしていることが好ましい。これにより、血液循環時の圧力損失を更に低減することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態を具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は本発明の一実施形態に係る血液流入ポート20の斜視図、図2はその側面図である。この血液流入ポート20は、体外血液循環回路に接続される流入端21eを一端に有する筒状の第1管部21と、貯血槽に接続される流出端22eを一端に有する筒状の第2管部22と、血液温度を測定するための温度プルーブが挿入される筒状のプルーブ挿入部25と、薬液等を血液に混入させる等のための筒状の第3及び第4管部23,24とを備えている。血液は、第1管部21の流入端21eから流入し、第2管部22の流出端22eから流出する。第1管部21と第2管部22とが屈曲して接続されており、第1管部21と第2管部22との接続部にプルーブ挿入部25が接続されている。第3及び第4管部23,24は、第1管部21と第2管部22との接続部よりも下流側にて第2管部22に斜めに接続されている。
図3(A)は血液流入ポート20の第1管部21の中心軸21a及び第2管部22の中心軸22aを含む面での側面断面図、図4は血液流入ポート20の第2管部22の中心軸22a及び第3及び第4管部23,24の中心軸23a,24aを含む面での背面断面図である。以下の説明の便宜のために、図示したようなXYZ直交座標系を設定する。Z軸は第2管部22の中心軸22aと平行である。X軸は、Z軸と直交し且つ第1管部21の中心軸21a及び第2管部22の中心軸22aを含む面と平行である。Y軸は、X軸及びZ軸と直交する。第3及び第4管部23,24の各中心軸23a,24aはY軸及びZ軸を含む面(YZ面)と平行である。
図3(A)に示すように、プルーブ挿入部25の中心軸25aは第2管部22の中心軸22aと平行であり、中心軸22aに対して第1管部21とは反対側に距離dだけ位置ずれしている。
図5はプルーブ挿入部25に温度プルーブ70が挿入された血液流入ポート20の斜視図、図6はその側面図である。また、図7は、プルーブ挿入部25に温度プルーブ70が挿入された血液流入ポート20の第1管部21の中心軸21a及び第2管部22の中心軸22aを含む面での側面断面図である。図7に示すように、温度プルーブ70は、その先端を含む一部が血液流入ポート20の血液流路内に突出するように、プルーブ挿入部25に挿入され保持される。
図3(A)の断面3B,3C,3Dにおいて血液流路の内壁面がなす形状を順に図3(B),図3(C),図3(D)に示す。図3(B)に示すように、第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は、中心軸21a方向の位置にかかわらず直径D1が一定の円形である。一方、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面(即ち、X軸及びY軸を含む面(XY面)と平行な断面)において第2管部22の内壁面がなす形状は、温度プルーブ70が挿入されるプルーブ挿入部25が接続された位置近傍では図3(C)に示すように短径D1及び長径D2を有する楕円形であり、第2管部22の流出端22e又はその近傍では図3(D)に示すように直径D2の円形である。図3(C)において、楕円形の長軸方向はX軸と平行であり、短軸方向はY軸と平行である。このように、第2管部22の内壁面のXY面と平行な断面形状は、プルーブ挿入部25が接続された位置近傍ではX軸方向を長軸方向とし、Y軸方向を短軸方向とする楕円形であり、これより流出端22eに近づくにしたがってX軸方向径が一定のままY軸方向径が徐々に増大し、流出端22e又はその近傍において円形となる。第1管部21の内壁面と第2管部22の内壁面とは、第1管部21と第2管部22との接続部において滑らかに接続されている。
プルーブ挿入部25が接続された位置近傍での第2管部22の内壁面のXY面と平行な断面形状が図3(C)に示すような楕円形状とすることにより、血液流入ポート20の血液流路の内径を小さくすることでその血液充填量を小さくしても、図5〜図7に示すようにプルーブ挿入部25に温度プルーブ70が挿入された状態での血液循環時の圧力損失を小さく抑えることができる。
血液流入ポート20の材料及び製造方法は特に制限はなく、公知の如何なる材料及び方法と同一であっても良い。例えば、ポリカーボネート等の樹脂材料を射出成型することで得ることができる。
次に、本発明の血液流入ポート20を備えた貯血槽の一例を説明する。
図8は血液流入ポート20を備えた貯血槽1の一例の斜視図、図9はその側面断面図である。この貯血槽1は、ハウジング本体11とハウジング本体11の上部に載置された蓋体16とからなるハウジング10を備える。
ハウジング本体11は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出して形成された貯血部12と、貯血部12の下端に設けられた、血液が流出する血液流出ポート13とを備える。ハウジング本体11の下面には、手術室に立設された支柱の上端を挿入することで貯血槽1を保持するための固定用穴14が形成されている。
蓋体16には、静脈血が流入する血液流入ポート20と、心内血が流入する複数の心内血流入ポート50とが取り付けられている。更に、蓋体16には、薬液等を血液に混入するための複数の薬液注入ポート71,72、緊急に大量の薬液を血液に混入させたり、後述するカーディオトミー部60の濾過部63がそのフィルタの目詰まりにより使用できなくなった場合に代替のカーディオトミー部を通過させた血液を流入させたりするためのサービスポート73、貯血槽1内の圧力を調整するための排気ポート74、貯血槽1内の圧力が異常な陽圧又は陰圧になるのを防止するための圧力調整弁75等が設けられている。血液流入ポート20には、静脈血の温度を測定するための温度プルーブ70が突き刺されている。
血液流入ポート20には体外血液循環回路の脱血ラインのチューブが接続され、心内血流入ポート50には心内血吸引ラインのチューブが接続される。血液流出ポート13には体外血液循環回路の送血ラインのチューブが接続される。薬液注入ポート71,72には所定の薬液パックに接続された薬液注入ラインのチューブが接続される。薬液注入ポート71から流入した薬液はカーディオトミー部60内を通過せずに貯血部12内に流入し、薬液注入ポート72から流入した薬液はカーディオトミー部60内を通過した後、貯血部12内に流入する。サービスポート73には各種ラインのチューブが接続される。温度プルーブ70には温度計測機器と接続された電気配線が接続される。
ハウジング10内には、静脈血濾過網47を保持するサポート部材40が収納されている。サポート部材40は、略升形状を有するカップ状部41と、カップ状部の一側面に形成された格子状フレームからなる枠状部45とを備えている。枠状部45は、ハウジング本体11の貯血部12内に挿入されるように、カップ状部41よりも下方に延びている。枠状部45の側面に形成された開口を塞ぐように、静脈血濾過網47が枠状部45に固定保持されている。静脈血濾過網47は、枠状部45の上下方向のほぼ全範囲にわたって延設されており、その下端が血液流出ポート13近傍にまで達している。静脈血濾過網47は、血液中の異物や気泡を除去するフィルターとしての機能を有している。
血液流入ポート20の第2管部22の流出端22eと静脈血導入管30の上端とが蓋体16を介して接続されている。静脈血導入管30はサポート部材40の内側を、カップ状部41から枠状部45へと案内され、その下端の開口は、貯血槽1の最低血液面レベルBよりも下側に位置している。
心内血流入ポート50の下側には、カーディオトミー部60がサポート部材40内に配置されている。カーディオトミー部60は、心内血流入ポート50から流入した心内血中の気泡を消去する消泡部61と、心内血中の異物及び気泡を除去する濾過部63とを備えている。
貯血槽1内の血液の流れを簡単に説明する。患者の静脈から脱血された静脈血は、血液流入ポート20及び静脈血導入管30を順に通過して、静脈血導入管30の下端の開口から流出し、静脈血濾過網47を通過し、血液流出ポート13から流出する。また、患者の術野から吸引された心内血は、心内血流入ポート50及びカーディオトミー部60を順に通過して、サポート部材40内に流出し、静脈血濾過網47を通過し、血液流出ポート13から流出する。この過程で、血液は貯血部12内に一時的に貯留される。
上記に示した実施形態は一例であって、本発明はこれに限定されない。
例えば、上記の血液流入ポート20では、プルーブ挿入部25は第1管部21と第2管部22との接続部に接続されていたが、第1管部21と第2管部22との接続部の近傍の第1管部21又は第2管部22に接続されていても良い。また、プルーブ挿入部25の中心軸25aは、第2管部22の中心軸22aに対して傾斜していても良く、また、第1管部21の中心軸21aに対して平行であっても又は傾斜していても良い。
また、上記の血液流入ポート20では、第1管部21の内壁面は円筒面であったが、その内径が中心軸21a方向において変化していても良い。また、第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は楕円形、多角形などの円形以外の形状であっても良い。
また、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面において第2管部22の内壁面がなす形状は、プルーブ挿入部25が接続された位置又はその近傍の位置において楕円形であれば良い。従って、例えば第2管部22の流出端22e又はその近傍での第2管部22の内壁面の断面形状は、楕円形、多角形などの円形以外の形状であっても良い。
また、プルーブ挿入部25が接続された位置又はその近傍の位置で第2管部22の内壁面がなす楕円形断面形状の短径D1は、第1管部21の内径と一致している必要はなく、また、その長径D2は第2管部22の流出端22e又はその近傍での内径と一致している必要はない。
また、第1管部21の中心軸21aと第2管部22の中心軸22aとがなす角度に制限はなく、任意に設定することができる。
また、血液流入ポートは第3管部23及び第4管部24の一方又は両方を有していなくても良く、あるいはこれら以外に更に1又は2以上の筒状部材が接続されていても良い。
更に、本発明の血液流入ポートは、上記の貯血槽1に限定されず、公知の如何なる貯血槽にも搭載することができる。貯血槽は、心内血を濾過し消泡するカーディオトミー部を備えていなくても良い。
本発明の効果を確認するために、血液流路の形状を種々に変えた実施例1,2及び比較例1〜3の5種類の血液流入ポートを作成した。
(比較例1)
温度プルーブが挿入された比較例1に係る血液流入ポートの側面断面図を図10に示す。本発明の一実施形態を示した図7と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してある。比較例1に係る血液流入ポートでは、図7の血液流入ポートで設けられていた第3及び第4管部23,24は設けられていない。第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は、中心軸21a方向の位置にかかわらず直径がφ12mmで一定の円形とした。また、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面において第2管部22の内壁面がなす形状は、中心軸22a方向の位置にかかわらず直径がφ12mmで一定の円形とした。第1管部21の中心軸21aと第2管部22の中心軸22aとの交差角度は120度とした。プルーブ挿入部25の中心軸25aは第2管部22の中心軸22aと一致していた。第1管部21と第2管部22との接続部から第1管部21の流入端21eまでの距離L1は30mm、第2管部22の流出端22eまでの距離L2は27mmとした。
(実施例1)
温度プルーブが挿入された実施例1に係る血液流入ポートの側面断面図を図11に示す。本発明の一実施形態を示した図7と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してある。第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は、中心軸21a方向の位置にかかわらず直径がφ6mmで一定の円形とした。また、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面において第2管部22の内壁面がなす形状は、プルーブ挿入部25が接続された位置近傍ではY軸方向に短径6mmを有し且つX軸方向に長径10mmを有する楕円形であり、第2管部22の流出端22eでは直径10mmの円形とした。プルーブ挿入部25の中心軸25aは第2管部22の中心軸22aに対して第1管部21とは反対側に距離2mmだけ偏心していた。上記以外は比較例1と同じである。
(実施例2)
温度プルーブが挿入された実施例1に係る血液流入ポートの側面断面図を図12に示す。本発明の一実施形態を示した図7と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してある。実施例2は、プルーブ挿入部25の中心軸25aを第2管部22の中心軸22aと一致させた以外は、実施例1と同じである。
(比較例2)
温度プルーブが挿入された比較例2に係る血液流入ポートの側面断面図を図13に示す。本発明の一実施形態を示した図7と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してある。第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は、中心軸21a方向の位置にかかわらず直径がφ6mmで一定の円形とした。また、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面において第2管部22の内壁面がなす形状は、中心軸22a方向の位置にかかわらず直径がφ10mmで一定の円形とした。上記以外は比較例1と同じである。
(比較例3)
温度プルーブが挿入された比較例3に係る血液流入ポートの側面断面図を図14に示す。本発明の一実施形態を示した図7と同一の機能を有する部材には同一の符号を付してある。第1管部21の中心軸21aに垂直な断面において第1管部21の内壁面がなす形状は、中心軸21a方向の位置にかかわらず直径がφ6mmで一定の円形とした。また、第2管部22の中心軸22aに垂直な断面において第2管部22の内壁面がなす形状は、中心軸22a方向の位置にかかわらず直径がφ6mmで一定の円形とした。上記以外は比較例1と同じである。
実施例1,2及び比較例1〜3の血液流入ポートの特徴的構成を表1にまとめる。
Figure 0004849336
実施例1,2及び比較例1〜3の血液流入ポートの血液充填量を計算により求めた。結果を図15に示す。
また、実施例1,2及び比較例1〜3の血液流入ポートの圧力損失を測定した。測定は、先端に外径φ3.2mmの略円柱状部を有する温度プルーブ70をプルーブ挿入部25に挿入した状態で、第1管部21の流入端21eから水を流量2×10-33/分で流したときの流入端21eでの水圧と流出端22eでの水圧との差から求めた。結果を図16に示す。
比較例1と比較例3との対比から分かるように、第1管部21及び第2管部22の内壁面の断面形状をいずれも円形としたまま、その内径をφ12mmからφ6mmに小さくすると、血液流入ポートの血液充填量を小さくすることはできるが、温度プルーブ70の先端と第2管部22の内壁面との間の隙間が狭くなるので圧力損失が増加してしまう。
ところが、実施例2のように、第1管部21の内壁面の断面形状を内径φ6mmの円形とし、第2管部22の内壁面の断面形状を、プルーブ挿入部25が接続された位置近傍で短径6mm×長径10mmの楕円形とし、流出端22eで内径φ10mmの円形とすると、比較例3に比べて血液充填量の増加を僅かに抑えながら、圧力損失を大幅に減少させることができる。
更に、実施例1のように、プルーブ挿入部25の中心軸25aを第2管部22の中心軸22aに対して第1管部21とは反対側にずらすと、実施例2より圧力損失を更に減少させることができる。
更に、実施例1,2は比較例2に比べて、血液充填量は少なく、且つ圧力損失は大幅に減少している。
このように、本発明によれば、血液充填量が小さく、且つ、血液循環時の圧力損失が小さい血液流入ポートを実現できる。
本発明は、心肺手術等を行う際に使用される体外血液循環回路中に設けられる貯血槽として広く利用することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの側面図である。 図3(A)は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの側面断面図、図3(B),図3(C),図3(D)は、順に図3(A)の断面3B,3C,3Dにおいて血液流路の内壁面がなす形状を示した図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの背面断面図である。 図5は、温度プルーブが挿入された本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの斜視図である。 図6は、温度プルーブが挿入された本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの側面図である。 図7は、温度プルーブが挿入された本発明の一実施形態に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートを備えた貯血槽の一例の斜視図である。 図9は、本発明の一実施形態に係る血液流入ポートを備えた貯血槽の一例の側面断面図である。 図10は、温度プルーブが挿入された比較例1に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図11は、温度プルーブが挿入された実施例1に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図12は、温度プルーブが挿入された実施例2に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図13は、温度プルーブが挿入された比較例2に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図14は、温度プルーブが挿入された比較例3に係る血液流入ポートの側面断面図である。 図15は、実施例1,2及び比較例1〜3の血液流入ポートの血液充填量の計算結果を示した図である。 図16は、実施例1,2及び比較例1〜3の血液流入ポートの圧力損失を示した図である。 図17は、従来の貯血槽の概略構成を示した断面図である。
符号の説明
1 貯血槽
20 血液流入ポート
21 第1管部
21a 第1管部の中心軸
21e 流入端
22 第2管部
22a 第2管部の中心軸
22e 流出端
23 第3管部
24 第4管部
25 プルーブ挿入部
70 温度プルーブ

Claims (4)

  1. 体外血液循環回路に使用される貯血槽に取り付けられ、前記体外血液循環回路からの血液を前記貯血槽に導く血液流入ポートであって、
    前記体外血液循環回路に接続される筒状の第1管部と、前記貯血槽に接続される筒状の第2管部と、血液温度を測定するための温度プルーブが挿入される筒状のプルーブ挿入部とを備え、
    前記第1管部と前記第2管部とが屈曲して接続されており、
    前記第1管部と前記第2管部との接続部又はその近傍の前記第1管部若しくは前記第2管部に前記プルーブ挿入部が接続されており、
    前記第2管部の中心軸と平行な軸をZ軸、Z軸と直交し且つ前記第1管部の中心軸及び前記第2管部の中心軸を含む面と平行な軸をX軸、前記X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、前記プルーブ挿入部が接続された位置又はその近傍の位置でのX軸及びY軸を含む面と平行な断面において前記第2管部の内壁面がなす形状は、X軸と平行な方向を長軸方向とする略楕円形であることを特徴とする血液流入ポート。
  2. 前記プルーブ挿入部の中心軸は前記第2管部の中心軸に対して同軸又は平行である請求項1に記載の血液流入ポート。
  3. 前記プルーブ挿入部の中心軸は、前記第2管部の中心軸に対して平行であり、且つ、前記第2管部の中心軸に対して前記第1管部とは反対側に位置ずれしている請求項1に記載の血液流入ポート。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の血液流入ポートを備えた貯血槽。
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