JP4846408B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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また、特許文献2では電子写真方式による画像形成装置において、感光体に形成されたトナー像を中間転写ベルトなどの中間転写体に静電的に転写し、さらに中間転写体上のトナー像を転写定着体に静電的にかつ粘着的に転写し、転写定着体上で未定着のトナー像を加熱して融解させ、転写定着体とこれに圧接する加圧ローラとが形成するニップ部においてトナー像の転写と定着を同時に記録媒体に行うことによって、定着画像を形成するような中間転写体を直接加熱しない方式の画像形成装置が提案されている。
また、電気抵抗の調整が困難であるために工業的に歩留まりが悪く、所望の電気抵抗の部品を得るのにコスト高となってしまうという課題もある。中間転写体及び転写ローラに電気抵抗ムラが生じると、転写部において局所的に電流ムラが生じ、転写不良を招いて画像不良を起こす恐れがある。
しかし、直接冷却では中間転写体を均一に冷却することは困難であるため、端部温度上昇などの温度ムラをなくすことは難しい。
これに対し、イオン導電性材料から構成される中間転写体および転写ローラに温度分布がない場合、周知の定電流制御によって転写に必要な実行バイアスが得られるために、均一なトナー画像を得ることができる。
(1)図4に示すような画像部外に相当する部分温度ムラが生じる。この場合、非画像部に電流が流れ込み、所望の画像濃度に必要な実行バイアスが不足して、画像濃度が低下する。
(2)図5に示すように画像部内に相当する部分に温度ムラが生じる。この場合、電気抵抗の低い部分に電流が流れ込み、画像端部の実行バイアスが低下し、画像中央に対して、端部の画像濃度が薄くなる。
また、上記特許文献4,5は、二次転写定着について言及しているが、中間転写体の温度検出結果を定着温度等にフィードバックする技術であり、転写バイアスにフィードバックする点については開示されていない。
さらに、上記特許文献6,7も、中間転写体の温度検出結果を転写バイアスにフィードバックする点については開示されていない。
例えば、温度分布から転写ローラおよび中間転写体の転写部の合成抵抗を算出し、あらかじめ機内メモリに記憶させておく抵抗と温度の関数から、所望の転写バイアスが得られるような電流値を決定し、出力する。または、温度分布情報と出力電流値を対応させた内部テーブルを参照に出力する。
温度検知の対象は中間転写ベルトに代表される中間転写体でも良い。温度センサは、中間転写体の裏面でも表面でも良いが、なるべく一次転写手段に近い位置に設置するのが好ましい。表面に接触式温度センサを設けるには、トナー画像のない二次転写手段よりも下流かつ一次転写手段よりも上流の領域に設置するのが望ましい。
請求項4に記載の発明によれば、転写材料のバルクの抵抗ムラが、温度ムラによって生じた抵抗ムラよりも大きいときには、温度分布にかかわらずバルク内での局所的に抵抗の低い部分に電流が集中してしまい、結果として画像濃度ムラが生じてしまうので、少なくとも、転写材料のバルク内抵抗ムラが、温度ムラに起因する抵抗ムラよりも大きい時には、バイアス制御方式を実行しないようにして画像濃度ムラを防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、バルク内抵抗ムラが少ない材料であり、第一の像担持体、第二の像担持体、転写定着体、転写手段という温度センサによる温度検知の対象部材として好適である。
図1は、中間転写体を直接加熱しない転写定着装置を備えた画像形成装置に本発明を適用した実施形態を示す概略構成図であり、具体的には、電子写真方式のタンデム型カラー複写機である。本実施形態は帯電粉体となるトナーがマイナスに帯電している場合で説明する。
プリンタエンジン1には、水平方向に延びる転写面を有する中間転写体としての第二の像担持体となる中間転写ベルト2が配置されており、該中間転写ベルト2の上方には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための各種装置が配置されている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))による像を担持可能な像担持体としての感光体3Y、3M、3C、3Bが中間転写ベルト2の転写面に沿って並置されている。
第一の像担持体となる各感光体3Y、3M、3C、3Bは、それぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4Y、4M、4C、4B、光書き込み手段としての書き込み装置5Y、5M、5C、5B、現像装置6Y、6M、6C、6B、一次転写ローラ7Y、7M、7C、7B、及びクリーニング装置8Y、8M、8C、8Bなど、電子写真プロセスに必要な各装置が配置されている。
感光体3Y、3M、3C、3Bの表面が帯電装置4Y、4M、4C、4Bにより一様にマイナスに帯電され、画像読取装置(図示せず)からの画像データに基づいて感光体3Y、3M、3C、3B上に静電潜像が形成される。該静電潜像は各色のトナーを収容した現像装置6Y、6M、6C、6Bによりトナー像として可視像化される。
中間転写ベルト2と転写定着ローラ22との間には、転写定着ローラ22から中間転写ベルト2への熱放射(熱移動)を抑制する熱遮蔽部材又は熱移動抑止部材としての断熱プレート19が設けられている。また、本実施形態では、中間転写ベルト2のニップ部Naと、最も上流側の感光体3Yに対する転写部との間に中間転写ベルト2の熱を奪う冷却部材としての冷却ローラ13が設けられている。
二次転写ローラ9には、温度分布を検知する手段としてサーミスタ26が、図2(a)のように二次転写ローラ9の長手方向に一列に複数個配列されている。
一般的にイオン導電性材料は、部材のバルクの内電気抵抗ムラは小さいが、材料の電気伝導率の温度特性は図6に示すように、温度が高いほど電気抵抗率が小さくなる傾向にある。
連続通紙により、図4に示すような画像部外に相当する一次転写ローラ7Y、7M、7C、7Bの軸方向端部の温度が上昇する。この場合、電気抵抗の低い非画像部に相当する転写部に電流が流れ込み、所望の画像濃度に必要な実行転写バイアスが不足して、画像部の濃度が全体的に低下する。
特に、小サイズ紙を連続通紙した後、より大きなサイズの紙を通紙する際には、図5に示すように、画像部内に相当する一次転写ローラ7Y、7M、7C、7Bに温度ムラ、つまり抵抗ムラが生じる。この場合、電気抵抗の低い転写部に電流が流れ込み、画像端部の実行バイアスが低下し、画像中央に対して、画像端部の画像濃度が薄くなる。
転写バイアスを定電流制御する場合、この温度分布検知の結果を予め機内メモリに内蔵してある一次転写ローラ7Y、7M、7C、7Bの合成抵抗と温度の所定の関数式R(T)にフィードバックすることにより、所望の転写バイアスを算出し、それに見合った転写電流値を出力する。または、機内メモリに内蔵してある温度検知結果の温度分布情報と転写電流の所定のテーブルから出力電流値を読み込んで出力する。これらの制御は図示しないマイクロコンピュータにより行う。
これらの制御手段によると、図4のように画像部が全体的に転写バイアス不足で濃度が薄い場合、転写電流値を上げることで所望の画像濃度を得ることができる。
前述のように、部材の端部温度上昇が生じた際には、転写バイアス制御のみでは、中間転写ベルト2に所望の画像濃度を得ることができない場合もある。
よって、中間転写ベルト2及び1次転写ローラ7に設置してあるサーミスタ26の温度分布情報によって、感光体3Y、3M、3C、3Bの帯電電位及び現像バイアス、現像機内のトナー濃度を制御することによって、所望の画像濃度を中間転写ベルトで得るためのプロセスコントロールを実行する。例えば、中間転写ベルト2または1次転写ローラ7のバルク内温度最大温度差が、ある一定の値を超えたときには、プロセスコントロールを実行して、所望の画像濃度を中間転写ベルト2上に得る、などである。
二次転写後に感光体3上に残留したトナーはクリーニング装置8により除去され、また、転写後図示しない除電ランプにより感光体3の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
また、本実施形態では、中間転写ベルト2を直接加熱しない画像形成装置によって説明したが、図8のように中間転写ベルト2を直接加熱する二次転写定着手段を有する画像形成装置の1次転写バイアス及び二次転写バイアス制御として本発明を適用しても良い。
さらに、本実施形態では、サーミスタ26によって温度検知情報をもとに出力バイアスを制御する方式を言及したが、予め機内メモリに、該転写定着体の温度、機内の温湿度、連続通紙枚数、紙サイズ及び紙種、プリント速度などの機内情報やモード情報から、それに対応する転写バイアスを出力させる制御方式を適用しても良い。
というのも、元々の材料としての抵抗ムラが、温度ムラに起因する抵抗ムラよりも大きい場合には、バイアス制御によって画像濃度ムラを低減する効果が少ないからである。
3Y,3C,3M,3B 第一の像担持体
2 第二の像担持体
7Y,7C,7M,7B 第一の転写手段
9 第二の転写手段
20 転写定着装置
22 転写定着体
25 加圧回転体
26 温度センサ
27 制御手段
Claims (5)
- 電子写真方式の画像形成装置であって、
第一の像担持体と、
第二の像担持体と、
前記第一の像担持体上の未定着画像を前記第二の像担持体に転写する第一の転写手段と、
転写定着体と、
前記第二の像担持体に転写された未定着画像を前記転写定着体に転写する第二の転写手段と、
前記転写定着体上の前記未定着画像を加熱し転写定着体と加圧回転体を圧接させることにより、記録媒体に前記未定着画像の転写と定着を同時におこなう転写定着装置と、
前記第一の像担持体、前記第二の像担持体、前記転写定着体、又は前記転写手段のうちの少なくとも1つについて、その長手方向に複数個配列された温度センサと、
前記複数個の温度センサの温度検出結果に基づいて、該温度センサが設けられた部材の長手方向の温度分布を検出し、該温度分布に基づいて、前記第一の転写手段又は前記第二の転写手段の転写バイアスを制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 電子写真方式の画像形成装置であって、
第一の像担持体と、
第二の像担持体と、
前記第一の像担持体上の未定着画像を前記第二の像担持体に転写する第一の転写手段と、
転写定着体と、
前記第二の像担持体上の前記未定着画像を加熱し転写定着体と加圧回転体を圧接させることにより、記録媒体に前記未定着画像の転写と定着を同時におこなう転写定着装置と、
前記第一の像担持体、前記第二の像担持体、前記転写定着体、又は前記転写手段のうちの少なくとも1つについて、その長手方向に複数個配列された温度センサと、
前記複数個の温度センサの温度検出結果に基づいて、該温度センサが設けられた部材の長手方向の温度分布を検出し、該温度分布に基づいて、前記第一の転写手段又は前記第二の転写手段の転写バイアスを制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数個の温度センサを当該温度センサが温度分布を検知する前記第一の像担持体、前記第二の像担持体、前記転写定着体、又は前記転写手段の長手方向に移動する駆動機構をさらに備えている請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記第一の像担持体、前記第二の像担持体、前記転写定着体、及び前記転写手段の少なくとも一部のバルク内温度分布に起因する最大電気抵抗差が、バルク内温度分布がない場合の最大電気抵抗差以上となる場合、前記転写バイアスの制御を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかの一項に記載の画像形成装置。
- 前記第一の像担持体、前記第二の像担持体、前記転写定着体、及び転写手段の少なくとも一つはイオン導電性材料を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかの一項に記載の画像形成装置。
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