JP4844905B2 - 磁気センサー - Google Patents

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Description

本発明は、電気絶縁性基板上に形成された磁気センサー部に接続される金属配線と、前記金属配線と外部配線とを無鉛半田を用いて接続する電極端子を備える磁気センサーに関する。
近年の環境意識の高まりにより鉛による環境汚染が問題となり、RoHS指令等で電気機器での鉛使用の規制が始まっている。配線基板への電気、電子部品の接続等に多く使われている錫鉛共晶半田も無鉛化が求められている。無鉛半田には、錫を主成分として銀や銅、亜鉛、ビスマス、インジウム、アンチモン等を加えたものが実用化されている。これら無鉛半田の熔融温度は190〜230℃と、錫鉛共晶半田(37Pb−63Sn)の183℃に比べ高温であることに特徴がある。半田接合の作業温度は熔融温度より30℃以上高くする必要があるため、無鉛半田では220〜260℃の作業温度が必要になる。作業温度が高くなると、配線基板や電気、電子部品の耐熱温度を上げる必要があるだけでなく、熱応力によるクラックの発生の防止も必要になる。無鉛半田は錫鉛共晶半田(37Pb−63Sn)に比べて金属の引張り強度やクリープ強度が強く伸びが少ない金属特性のため、半田収縮応力が加わりやすい問題がある。
図6に示すような磁気センサーで、電気絶縁性基板2上に形成された磁気センサー部4に接続される金属配線3と外部配線を無鉛半田で接続する電極端子1には、熱膨張係数の異なる材料が多く使用されている。半田が熔融状態から凝固し常温に戻るまでの温度変化で発生する応力により、金属配線と電気絶縁性基板との間にクラック(割れ)が発生したり、電気絶縁性基板自体にクラックが入ったりすることがある。電極端子部に用いられている代表的な材料の熱膨張係数(×10−7deg.−1)を挙げると、電気絶縁性基板2のガラスは5〜100、金属配線3の銅は170、アルミニウムは239、電気絶縁層5の酸化シリコンは5.5、アルミナは65、無鉛半田は217であり、電極端子部では2〜3桁も熱膨張率の異なる材料が使用されることになる。これら熱膨張係数の違いにより発生するクラックを抑制する電極端子構造が、特許文献1および2に開示されていた。また、本願発明者は、他のクラックを抑制する電極端子構造を特許文献3に開示した。
特開2000−295062号公報 特開2002−237674号公報 特開2008−4585号公報
図7に、特許文献3で開示した電極端子構造の断面図を示す。電極端子構造は、電気絶縁層5上に樹脂層8を形成してクラックの発生を抑制するものである。樹脂層8を形成することで金属層a6の端部を起点とするクラックは発生しなくなったものの、新たに樹脂層8の孔部端部を起点とするクラック10が僅かに発生することがわかった。クラック10は半田収縮応力が樹脂層8の孔部端部に集中したために発生したと考えられる。
本願発明は、特許文献3の電極端子構造にすることで新たに発生したクラック10の発生を抑制する電極端子構造を提供するものである。
本願発明の磁気センサーは、電気絶縁性基板上に形成された磁気センサー部を接続する金属配線と、前記金属配線と外部配線とを半田接続する電極端子を備える磁気センサーであって、
金属配線は電気的接続をおこなう孔部を除き電気絶縁層で覆われ、
電気絶縁層上に電気絶縁層の孔部中心からの内側寸法より大きな内側寸法の孔部を有する樹脂層が孔部端部にテーパーをつけて設けられ、
電気絶縁層の孔部中心から樹脂層孔部の内側寸法より大きい外側寸法の金属層aが金属配線上から樹脂層上まで設けられ、
樹脂層孔部端部のテーパー角度が45°以下であり、
金属層a上には金属層aと同等以下の外側寸法を有する無鉛半田が設けられていることが好ましい。前記無鉛半田は、リフロー形成され、金属層aと同等の外側寸法であることが好ましい。
金属層aの端部が樹脂層上にあることで、電気絶縁層や基板のクラックの発生を抑制することができる。金属層aの端部まで無鉛半田がリフロー形成されていても、樹脂層の柔軟性で無鉛半田の凝固から冷却時に発生する半田収縮応力を緩和することができ、クラックの発生を抑制することができる。樹脂層の柔軟性を活かすため、樹脂層の端部は金属層aの端部より少なくとも数μm以上、より好ましくは10μm以上飛び出させることが好ましい。
樹脂層孔部端部にテーパー角度45°以下の傾斜をつけることで、電気絶縁層や基板のクラックの発生をより一層抑制することができる。通常、電気絶縁層上に設けられる樹脂層はフォトリソグラフィーによってパターニングされ、特に処理しない限り樹脂層端部の形状は電気絶縁性基板対して略垂直状になる。このような樹脂層端部の形状は、無鉛半田のリフロー形成で半田収縮応力が集中し易く、クラックの起点になりやすい。樹脂層孔部端部にテーパーをつけることで、リフロー形成にともなう半田収縮応力の集中は緩和され、クラックの発生を劇的に低減することができる。
樹脂層孔部端部のテーパー加工は、樹脂層孔部端部の金属層a側の角を落すように加工するのが好ましく、加工により樹脂層孔部端部が完全に斜面になっても良い。テーパー加工は、樹脂層孔部形成後の熱処理(キュア)温度を変えることで行うことができる。キュア温度を適宜選択することで、所望の角度をもった樹脂層孔部端部にすることができる。
電気的接続をおこなうために電気絶縁層と樹脂層に設けられる孔部の形状は、円形や方形、多角形、不定形にすることができる。電気絶縁層に設けられた孔部と樹脂層に設けられた孔部を相似形とすることは、不均等な応力の発生を抑える点で好ましい。また、樹脂層の外側形状も樹脂層の孔形状と相似にすることが好ましい。
無鉛半田の端部を金属層aの端部を越えさせないことで、樹脂層の機能を保つことができる。熔融した半田は非常に活性なので、半田が樹脂と接触すると樹脂の耐熱温度内であっても樹脂が変質することがある。金属層aは、無鉛半田との濡れ性を確保し接合強度を得るだけでなく、熔融した無鉛半田と樹脂層の接触を防ぐ役割も果す。
本願発明の磁気センサーは、電気絶縁性基板上に形成された磁気センサー部に接続される金属配線と、前記金属配線と外部配線とを半田接続する電極端子を備える磁気センサーであって、
金属配線は電気的接続をおこなう孔部を除き電気絶縁層で覆われ、
電気絶縁層上に電気絶縁層の孔部中心からの内側寸法より大きな内側寸法の孔部を有する樹脂層が孔部端部にテーパーをつけて設けられ、
電気絶縁層の孔部中心から樹脂層孔部の内側寸法より大きい外側寸法の金属層aが金属配線上から樹脂層上まで設けられ、
樹脂層孔部端部のテーパー角度が45°以下であり、
金属層a上に金属層aと同等以下の外側寸法を有する金属層bが設けられ、
金属層b上には金属層bと同等以下の外側寸法を有する無鉛半田が設けられていることが好ましい。前記無鉛半田は、リフロー形成され、金属層aと同等の外側寸法であることが好ましい。
金属層を2層にすることで、リフロー時に無鉛半田が金属層bの端部から溢れ出たとしても、金属層aの端部で無鉛半田を止めることができるので、金属層単層に比べ作業の余裕度が大きくなる。金属層aと金属層bに異なる材質を用いることで、無鉛半田と金属層bとのぬれ性向上、金属層bと金属配線との接合強度向上等を図ることができる。
無鉛半田の端部は金属層bの端部で止まるのが好ましいが、リフロー時に無鉛半田が金属層bの端部より溢れ出したとしても金属層aの端部を越えなければ、樹脂層は機能を保つことができる。熔融した半田は非常に活性なので、樹脂の耐熱温度内であっても半田が樹脂と接触すると樹脂が変質することがある。金属層bだけでなく金属層aも熔融した無鉛半田と樹脂層の接触を防ぐ役割を果している。
金属層a及び金属層bは、単一金属もしくは合金の単層である必要は無く、組成の異なる多層膜で構成することができる。また、金属層の形成方法も、スパッタや蒸着、めっき等を用いることができる。例えば、金属層aは金属配線との接合強度を得るため、クロムを0.1μm程度の厚みにスパッタし、続けて1〜10μm厚で銅やニッケル系合金をスパッタで形成することができる。金属層bは、金属層aや金属配線の金属が無鉛半田に拡散するのを防ぐこともできる。金属層bを1〜10μm厚のNiPやNiBの合金を無電解めっきで形成した後、0.05μm程度の厚みで金を形成することで、無鉛半田が金属層aや金属配線に拡散するのを防ぐことができる。
無鉛半田は、錫亜鉛系半田や錫銅系半田、錫銀系半田等を用いることができる。錫亜鉛系半田は、錫亜鉛の共晶組織である(91Sn―9Zn)を中心組成として、配合比率を変えたり他の金属を添加したりするもので、代表的なものにビスマスを添加した(89Sn−8Zn−3Bi)がある。錫銅系半田は、錫銅の共晶組織である(99.3Sn−0.7Cu)を中心組成として、配合比率を変えたり他の金属を添加したりするもので、代表的なものに銀を添加した(99Sn−0.7Cu−0.3Ag)がある。錫銀系半田は、錫銀の共晶組織である(96.5Sn−3.5Ag)を中心組成として、配合比率を変えたり他の金属を添加したりするもので、代表的なものに銅を添加した(96.5Sn−3.0Ag−0.5Cu)や(95.75Sn−3.5Ag−0.75Cu)がある。
電気絶縁層は金属配線を電気的に絶縁するだけでなく、機械的な損傷や電気化学的な腐食から金属配線を保護するために設けるものであり、金属配線だけでなく、磁気センサー部を保護する役割もある。電気絶縁層には、電気抵抗が高い、酸化物のAlやSiO等、窒化物のSi等を、スパッタやプラズマCVDで形成することができる。
磁気センサー部は、MR素子(磁気抵抗効果膜)、スピンバルブ素子或いはGMR素子を有する。いずれかの素子でブリッジ回路を構成していることが好ましい。素子に印加される外部磁界が変化すると、素子或いは前記ブリッジ回路から出力される電気信号も変化する。出力の変化を外部磁界の変化として捉える。出力を外部配線で取り出すために、電極端子を設け、磁気センサーを構成している。図6のように、電気絶縁性基板の長手方向の一方の側は磁気センサー部が外部磁界を受ける為の感磁領域となる。電極端子は、電気絶縁性基板の長手方向の他方の側に設けられる。電極端子に接続される外部配線は、感磁領域を覆わないように設けられる。
磁気センサー部を構成する素子は磁性膜を有するため、面内方向応力が加わると、磁気センサーの出力のS/N比に影響を及ぼす。S/N比の更なる向上が求められる用途について本発明の磁気センサーを用いると、半田収縮応力の影響が更に緩和され、電気信号出力のS/N比が向上するので、より好ましい。
磁気センサー部において、素子は金属配線と電気的に接続されているが、直接つながってはおらず、配線用導電膜(例えばCu層)を介して導通されている。さらに、素子と配線用導電膜の間にはCr膜又はTa膜を介在させることが望ましい。また、素子自体も下地層やバッファー層を介して電気絶縁層上に成膜されている。これらの間接的な接続或いは間接的な積層は、電気絶縁性基板/電気絶縁層及び金属配線を介して素子に伝わる面内方向応力の影響を更に緩和する効果がある。
電気絶縁性基板は、少なくとも金属配線や磁気センサー部を形成する面が、電気的に絶縁性を有していれば良く、基板全体が絶縁性である必要はない。表面に熱酸化膜や絶縁性酸化膜を形成したシリコン基板やガラス基板、アルミナ等のセラミックを用いることができる。
本願発明の電極端子の樹脂層は、無鉛半田のリフロー作業温度より60度以上低い熱変形温度の樹脂で形成されていることが好ましい。
樹脂層に用いる樹脂の熱変形温度は、4.6kg/mの荷重を加え、JISK7191に準じて測定した値である。
無鉛半田が熔融状態から冷却、凝固し、更に温度が下がるとき、電極端子を構成する材料の熱膨張率の違いから応力が発生する。無鉛半田のリフロー作業温度より60度以上低い熱変形温度の樹脂を使用することで、発生した応力を樹脂の柔らかさで吸収することができ、クラックの発生を抑制することができる。樹脂の熱変形温度が低いほど、樹脂は無鉛半田冷却時に長時間柔らかさを保つことができ、応力の蓄積を抑えることができるので好ましい。
無鉛半田のリフロー作業温度で炭化したり、接着力が失われて剥がれたりするような樹脂は使用できないことは当然であるが、少なくともリフロー作業前後では樹脂は大きく変質しないことが重要である。耐熱性を有する樹脂を用いることは好ましいが、耐熱温度が高いだけでなく熱変形温度がリフロー作業温度より60度以上低いことが好ましい。
樹脂は熱可塑性、熱硬化性のいずれも使用することができる。熱可塑性樹脂は、加熱することで軟化し、冷却することで硬化することを繰返す樹脂である。熱硬化性樹脂は、加熱することで高分子鎖間に複雑な反応が進み、再加熱しても不融の状態に硬化する性質がある。熱可塑性樹脂には樹脂の軟化を示す融点やガラス転移温度があるが、熱硬化性樹脂にはない。いずれの樹脂の軟化を表すことのできる熱変形温度に着目して樹脂を選定することは非常に有効な手段である。
樹脂層に用いることができる代表的な樹脂名と熱変形温度は次の通りである。同一の樹脂系でも、配合組成の違いや添加物等の違いで熱変形温度は異なる。ポリエチレン系(尿素)樹脂 60〜80℃、フッ素系樹脂 120℃、ナイロン系樹脂 49〜60℃、シリコン系樹脂 120〜260℃、フェノール系樹脂 150〜175℃、ポリイミド系樹脂 170〜180℃、エポキシ系樹脂 50〜250℃、ポリカーボネート系樹脂 130〜190℃、ポリアセタール系樹脂 160〜170℃がある。これら以外の樹脂であっても、耐熱温度や熱変形温度がリフロー作業温度より60度以上低く、薄く塗布できる樹脂であれば、本願発明の電極端子の樹脂層に用いることができる。
本願発明の電極端子の樹脂層厚みは、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。
樹脂は溶剤で希釈し、スピン塗布法やスクリーン印刷法で、硬化後の厚みが0.5〜30μmになるように塗布する。硬化後の樹脂の厚みを0.5μm以上にすることで、無鉛半田の応力を緩和および吸収してクラックの発生を抑制することができる。クラックの発生を抑制する点からは樹脂厚みの上限は無いが、厚い樹脂層では金属層aの形成が難しくなる。金属層aをスパッタで形成するとき、樹脂の基板と平行な部位には容易に膜を形成できるが、樹脂層端部への膜の形成は困難である。樹脂層が厚いと樹脂層端部の金属膜が不連続になる可能性があるため、30μm程度を上限とすることが好ましい。また、ペースト状の無鉛半田をスクリーン印刷するときに、樹脂層が厚いとペースト状の無鉛半田を埋め込む穴の深さが深くなり、穴の空気を巻き込み易くなってしまう。巻き込まれた空気をリフロー時に抜くことは難しく、金属層と無鉛半田間にボイドとして残ることになる。残るボイドが増えると、金属層と無鉛半田間の接着強度が低下するだけでなく、電気抵抗の増大に繋がり電極端子の信頼性を大幅に損ねてしまう。樹脂層の厚み30μmでは数%のボイド発生率であるが、厚みが増すに従いボイドの発生率が上がり、40μmでは20〜25%の電極端子で発生する。このことからも、樹脂層の厚みは30μm以下とすることが好ましい。
本願発明の電極端子は、樹脂層の孔部端部のテーパー角度を45°以下にすることが好ましい。
樹脂層の孔部端部のテーパー角度とは、電気絶縁層表面と樹脂層のテーパー加工面とのなす角度のことを言う。テーパー角度が45°より大きいと、樹脂層孔部端部への半田収縮応力の集中を低減させる効果は小さいのでテーパー角度は45°以下であるのが好ましい。ただし、テーパー角度を小さくし過ぎると、樹脂層孔部端部は見かけ上樹脂層の厚みが薄くなってしまうので、テーパー角度は30°以上にするのが好ましい。電極端子の樹脂層の厚みを下限0.5μmにすると、テーパー角度は20°である。テーパー角度を更に小さくしていくと、隣接する電極端子同士の距離を大きくすることが必要となり、ウェハーに多数個の部品を形成する際に、ウェハー当りの取れ数が減ってしまう。したがって、テーパー角度は20°以上、45°以下とすることが望ましい。より好ましいくはテーパー角度を30°以上、45°以下とする。
電気絶縁層と金属層aの間に、端部にテーパーをつけた樹脂層を形成することで、樹脂層端部を起点とするクラックの発生を抑制することができる。
実施例1の金属層aと金属層bを有する電極端子の断面図である。 実施例1の電極端子の製造工程を説明する図である。 実施例2の金属層aを有する電極端子の断面図である。 実施例3のクラック発生率と樹脂層孔部端部のテーパー角度との関係を示す図である。 実施例3のシミュレーション計算結果を示す図である。 電極端子を有する磁気センサーを説明する図である。 従来の電極部断面構造を示す図である。
以下、本願発明について図面を参照しながら実施例に基づいて詳細に説明する。説明を判り易くするため、同一の部品、部位には同じ符号を用いている。
(実施例1)
図1に示す金属層aと金属層bとを有する電極端子を用いて、実施した電極端子の構成を説明する。図1は、図6の電極端子m−m’方向断面を示している。孔部11は長方形で、1120μm×220μmである。図1の左右方向が220μmで図の奥行き方向が1120μmである。電気絶縁層5の孔部形状と樹脂層8の孔部形状と外側形状、金属層a及び金属層bの外側形状は相似とした。
0.7mm厚のガラス製の電気絶縁性基板2(以下、基板2)に磁気センサー部4(図示せず)を形成し金属配線3で電極端子1に繋いでいる。本実施例では磁気センサー部4はNi−Fe系の磁気抵抗効果膜をパターニングしたものである。基板2上に厚み0.5μmの金属配線3をフォトリソグラフィーの手法でパターニング形成した。金属配線3は厚み0.02μmのCrと厚み0.48μmのCuの2層膜である。基板2と金属配線3の接合強度を上げるため、基板2とCu膜間にCr膜を挿入した。金属配線3上に1120×220μmの孔部11を有する電気絶縁層5を厚み2μmのSiOで形成した。電気絶縁層5上に1160×260μmの孔形状を有し、外側形状が1240×340μmの樹脂層8を厚み2μmで設け、樹脂層8の孔部端部には40°のテーパー角度をつけた。金属層a6は1200×300μmの外側形状で、金属層a6の端部から樹脂層8の端部は20μm突き出ている。金属層a6は厚み0.02μmのCrと厚み0.2μmのCu、厚み0.02μmのNiFeの3層構造である。Crは金属配線3および樹脂層8と金属層a6間の接合強度を上げるためで、NiFeは金属層b7のNiP無電解めっきの下地である。金属層b7は外形状1180×280μmで、金属層a6の端部と金属層b7の端部は10μm離れている。金属層b7は、厚み3μmのNiP無電解めっき膜と厚み0.05μmのAuめっき膜の2層とした。Auめっき膜は、NiP無電解めっき膜の表面酸化防止と無鉛半田の濡れ性を上げるためである。無鉛半田9は外側形状が金属層b7と略同じで、厚みが30〜40μmの略円弧状である。
図2に実施例1の電極端子の製造工程を示す。磁気センサー部等の形成工程の説明は省略し電極端子のみ記載している。また、材料や寸法は前述しているので特に断りのない限り省略した。基板2上に金属配線3をスパッタで形成した[図2a]]。金属配線3上にSiOをスパッタで形成したのち、フォトレジストで孔部11以外を覆いウエットエッチングを行った。フォトレジストを有機溶剤で除去することで孔部11を有する電気絶縁層5を形成した[図2b]]。ポリイミド前駆体樹脂をスピンコートした後、フォトレジストパターンを形成しそのフォトレジストパターンをマスクとして、ポリイミド前駆体樹脂を樹脂層8の形状にエッチング、熱硬化させて孔部端部に40度のテーパー角度がついた樹脂層8を形成した[図2c]]。金属層a6の形状が開いたフォトレジストパターンを形成した上に、金属層a6の膜をスパッタで形成し、フォトレジストを除去することで金属層a6の形状を得た。[図2d]]。続けて金属層b7の形状が開いたフォトレジストパターンを形成し、無電解めっきでNiP膜と金膜を形成した後、フォトレジストを除去し金属層b7を得た[図2e]]。スクリーン印刷法を用い(96.5Sn−3Ag−0.5Cu)組成のペースト状無鉛半田9’を、金属層b7の端部から約10μm離れるようにして形成した[図2f]]。260℃×45秒のリフロー処理を行い、ペースト状無鉛半田9’を熔融して略円弧状の無鉛半田9を形成し、電極端子1を得た[図2g)]。熔融した無鉛半田は表面張力で略円弧状になり、無鉛半田9の端部は金属層b7の端部で止まり、無鉛半田が金属層a6まで溢れることはなかった。
(実施例2)
図3に、第2の実施例を示す。実施例2は金属層a6のみで、実施例1の金属層b7無しの電極端子構造である。実施例1と金属膜a6の構成が異なるだけで、他は同じであるので金属膜a6の構成と製造方法についてのみ説明する。
図3の金属層a6は、厚み0.02μmのCr層と厚み0.02μmのNiFe層、厚み3μmのNiP層、厚み0.05μmのAu層の4層で形成した。最下層のCrは金属配線3と金属層a6の接合強度を上げるため、NiFeは無電解めっきのNiPの析出起点となるようにした。最上層のAu膜は、NiP無電解めっき膜の表面酸化防止と無鉛半田の濡れ性を上げるためである。Cr膜とNiFe膜はスパッタ、NiP膜とAu膜は無電解めっきで形成した。
(実施例3)
図4に、樹脂層8の厚みと孔部端部のテーパー角度、クラック発生率の関係を示す。樹脂層8は熱変形温度150℃のエポキシ系樹脂を用い、厚みを1μmから10μmまで変え、テーパー角度を90°から30°まで変えた。樹脂層8以外の寸法や材質は実施例1と同じとした。図6に示すような4つの電極端子を持つ磁気センサーが400個形成された基板を、各条件で5枚づつ作製してクラック発生率を求めた。クラックは基板の表裏から実体顕微鏡で観察し、図7に示すクラック10が一つでもあった電極端子を、クラックの発生した端子とした。各樹脂層の厚みで、4電極×400個×5枚=8000電極を検査している。クラック発生率=クラックの発生した電極端子数/8000(%)で求めた。なお、図4に用いた基板は樹脂層が十分厚いため、金属層a6端を起点としたクラックは発生しなかった。
図4から、テーパー角度が90°では図7に示すクラック10が多く発生し、テーパー角度が小さくなるに従いクラック発生率は低減することがわかった。テーパー角度が45度以下ではクラック10の発生率はゼロである。テーパー角度を45°以下にすることで、樹脂層の孔部端部への半田収縮応力の集中が緩和され、クラックの発生が抑制されることが確認できた。
図5に、樹脂層孔部端部のテーパー角度を変えたときの、電気絶縁層表面の面内方向応力分布のシミュレーション結果を示す。図5の計算では、樹脂層の膜厚を2μmとして計算した。リフローによる半田収縮応力で樹脂層孔部端部の電気絶縁層表面には応力の集中ピークが発生し、クラックの発生原因になっていることがわかった。樹脂層孔部端部のテーパー角度を小さくすることで応力の集中は緩和され、テーパー角度を45°以下にすることで応力の集中ピークの発生を抑えられることが確認できた。
電気絶縁性基板上に形成された磁気センサー部に接続される金属配線と、前記金属配線と外部配線とを無鉛半田を用いて接続する電極端子を備える磁気センサーとして、本願発明を適用することができる。
1 電極端子、
2 電気絶縁性基板、
3 金属配線、
4 磁気センサー部、
5 電気絶縁層、
6 金属層a、
7 金属層b、
8 樹脂層、
9,9’ 無鉛半田
10 クラック
11 孔部。

Claims (4)

  1. 基板上に形成された磁気センサー部に接続される金属配線と、前記金属配線と外部配線とを電気的に接続する為の無鉛半田を備える磁気センサーであって、
    前記金属配線は、半田を接続する為の孔部を除き電気絶縁層で覆われ、
    前記電気絶縁層の孔部の内側寸法より大きな内側寸法の孔部を有する樹脂層が、前記電気絶縁層上に設けられ、
    前記樹脂層の孔部端部にはテーパーがつけられており、テーパー角度が45°以下であり、
    前記樹脂層孔部の内側寸法より大きい外側寸法の金属層aが金属配線上から樹脂層上にわたって設けられ、
    前記無鉛半田は、金属層aと同等以下の外側寸法を有すると共に円弧状であり、前記金属層a上に設けられていることを特徴とする磁気センサー。
  2. 基板上に形成された磁気センサー部に接続される金属配線と、前記金属配線と外部配線とを電気的に接続する為の無鉛半田を備える磁気センサーであって、
    前記金属配線は、半田を接続する為の孔部を除き電気絶縁層で覆われ、
    前記電気絶縁層の孔部の内側寸法より大きな内側寸法の孔部を有する樹脂層が、前記電気絶縁層上に設けられ、
    前記樹脂層の孔部端部にはテーパーがつけられており、テーパー角度が45°以下であり、
    前記樹脂層孔部の内側寸法より大きい外側寸法の金属層aが金属配線上から樹脂層上にわたって設けられ、
    前記金属層aと同等以下の外側寸法を有する金属層bが、前記金属層a上に設けられ、
    前記無鉛半田は、前記金属層aと同等以下の外側寸法を有すると共に円弧状であり、少なくとも前記金属層b上に設けられていることを特徴とする磁気センサー。
  3. 前記樹脂層孔部端部のテーパー角度が45°以下、20°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサー。
  4. 前記無鉛半田は、スクリーン印刷及びリフロー形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載された磁気センサー。
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