JP4844422B2 - 標準時刻電波伝送・再放射システム、合成回路、再放射装置 - Google Patents

標準時刻電波伝送・再放射システム、合成回路、再放射装置 Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋や鉄骨などの遮蔽部材が用いられた建造物内で、標準時刻電波を再放射するシステム、合成回路、および、再放射装置に関する。
現在、日本およびドイツ、イギリス、スイスなどにおいては、時刻情報を含む標準時刻電波が送出されている。たとえば、日本では、福島県および佐賀県の送信所から、それぞれ、40kHzおよび60kHzの振幅変調された標準時刻電波が送出されている。標準時刻電波は、年月日時分を含む情報(タイムコード)を含み、1周期60秒で送出されるようになっている。
タイムコードを含む標準時刻電波を受信し、受信した標準時刻電波からタイムコードを取り出して、時刻を修正することができる時計(電波時計)が実用化されている。図12(a)は、電波時計の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図12(a)に示すように、電波時計は、CPU120、入力部121、表示部122、ROM123、RAM124、受信回路134、計時回路部125および発振回路部126を備える。
CPU120は、所定のタイミングで、或いは、入力部121から入力された操作信号に応じてROM123に格納されたプログラムを読み出して、RAM124に展開し、当該プログラムに基づいて、電波時計を構成する各部への指示やデータの転送などを実行する。具体的には、たとえば所定時間毎に受信回路134を制御して標準時刻電波を受信させて、受信回路134からのタイムコードの信号に基づいて計時回路部125で計時される現在時刻データを修正する処理や、計時回路部125によって計時された現在時刻を表示部122に転送する処理などを実行する。
入力部121は、電波時計の各種機能の実行を指示するためのスイッチを含み、スイッチが操作されると、対応する操作信号をCPU120に出力する。表示部122は、文字盤やCPU120によって制御されたアナログ指針機構、液晶パネルを含み、計時回路部125によって計時された現在時刻を表示する。ROM123は、電波時計を動作させ、また、所定の機能を実現するためのシステムプログラムやアプリケーションプロググラム、データなどを記憶する。RAM124は、CPU120の作業領域として用いられ、ROM123から読み出されたプログラムやデータ、CPU120にて処理されたデータなどを一時的に記憶する。
受信回路134は、アンテナ回路132を含み、アンテナ回路132にて受信された信号から所定の周波数の信号を取り出して、取り出された信号をCPU120に出力する。計時回路部125は、発振回路部126から入力される信号を計数して現在時刻を計時し、現在時刻データをCPU120に出力する。発振回路部126は、常時一定周波数のクロック信号を出力する。
図12(b)に示すように、受信回路134は、標準時刻電波を受信可能なアンテナ回路132、アンテナ回路132により受信された標準時刻電波の信号(標準時刻電波信号)のノイズを除去するフィルタ回路135、フィルタ回路135の出力を増幅する増幅回路136、標準時刻電波信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ(BPF)137および包絡線検波などによって振幅変調された標準時刻電波信号を復調する復調回路138を備え、復調回路138によって復調された信号に含まれるタイムコードがCPU120に出力され、CPU120がタイムコードに基づいて時刻を修正する。
特開平10−311886号公報 特開2006−226759号公報 特開2004−343489号公報
標準時刻電波は、いわゆる長波帯の電波であるため、鉄筋や鉄骨を含む建築物の内部では、鉄筋や鉄骨が遮蔽部材として作用して、その受信が不可能となることが多い。したがって、鉄筋や鉄骨を含む建築物の内部の電波時計は、標準時刻電波を受信できず、時刻の修正ができないという問題点があった。
そこで、標準時刻電波を建築物の上部などに設けられたアンテナで受信し、商用電源線に載せて、建築物内を伝送し、建築物の内部で再放射する技術が提案されている。
特許文献1には、アンテナなどで受信した標準時刻電波を、特定のフォーマットのコードに変換し、変換されたコードを変調手段によって変調して、商用電源線に供給する技術が開示されている。また、特許文献2には、受信した標準時刻電波に基づくタイムコード、或いは、標準時刻電波を変換したコードを、商用電源線に供給する技術が開示されている。また、特許文献3においては、標準時刻電波の信号を商用電源線によって伝送し、この商用電源線から漏れ出る電波を、受信側において受信するようなシステムが開示されている。
しかしながら、商用電源線には多種多様の電子機器が接続されており、商用電源線上には非常に多くのノイズが含まれており、標準時刻電波信号やその変換したデータを載せて伝送しても、ノイズの影響で、受信側において適切に信号やデータを再度得ることができないという問題点があった。
本発明は、建築物中に配置された商用電源線を用いて、適切に標準時刻電波信号を伝送し、建築物の内部で再放射することができる標準時刻電波伝送・再放射システム、アンテナ回路、再放射装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、建築物の内部に配設された商用電源線に、当該建築物の外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波の信号を伝送し、建築物の内部に配置された再放射装置から当該標準時刻電波を再放射するように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムであって、
前記アンテナ回路により受信された標準時刻電波信号を商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給し、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって、前記標準時刻電波信号を伝送させる合成回路を備え、
前記再放射装置が、
前記ACラインの双方から、伝送された標準時刻電波信号を取り出す分離回路と、
前記分離回路からの信号から、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有することを特徴とする標準時刻電波伝送・再放射システムにより達成される。
好ましい実施態様においては、前記合成回路において、前記標準時刻電波信号の信号線が分岐し、第1の信号線がキャパシタを介して一方のACラインに接続されるとともに、第2の信号線がキャパシタを介して他方のACラインに接続され、かつ、
前記分離回路において、一方のACラインからキャパシタを介した第1の信号線と、他方のACラインからキャパシタを介した第2の信号線とが接続され、接続された信号線から前記標準時刻電波信号が取り出される。
また、好ましい実施態様においては、前記合成回路が、前記ACラインのそれぞれにおいて、前記アンテナ回路に電力を供給する電源回路と前記合成回路との間で、前記標準時刻電波信号が合成回路から電源回路に流入することを防止する阻止回路を有し、
前記分離回路が、前記ACラインのそれぞれにおいて、前記フィルタ回路および前記増幅器に電力を供給する電源回路と前記分離回路との間で、前記標準時刻電波信号が前記分離回路から電源回路に流入することを防止する阻止回路を有する。
より好ましい実施態様においては、前記阻止回路が、ACラインのそれぞれに直列に接続されるコイル或いは抵抗からなる遮断部材と、前記ACラインのそれぞれにおいて当該遮断部材から電源回路側で、当該ACラインのそれぞれと接続されたキャパシタであって、その他端がグラウンドラインに接地されているキャパシタと、を有する。
別の好ましい実施態様においては、前記送信アンテナから再放射される標準時刻電波の電界が、
当該再放射される電波の電界−前記伝送経路における減衰<建築物外の標準時刻電波の電界
となるように、前記アンテナ回路の増幅器、および、前記再放射装置の増幅器の利得が制御される。
また、好ましい実施態様においては、前記アンテナ回路が、直交して配置されたほぼ同一の構造の2つの巻線アンテナを有する。
さらに別の好ましい実施態様においては、前記再放射装置が、
前記ACラインから供給される交流電力を直流電力に変換して、DCラインに供給する直流電力供給部であって、前記分離回路により取り出された標準電波時刻信号を、前記DCラインに供給するように構成された直流電力供給部、並びに、
前記直流電力供給部と、DCラインおよびグランドラインを介して接続された送信部であって、
前記DCラインから、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有する送信部、を有する。
また、本発明の目的は、建築物の内部に配設された商用電源線に、外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波の信号を伝送するための合成回路であって、前記アンテナ回路において受信された標準時刻電波信号を商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給し、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって、前記標準時刻電波信号を伝送させることを特徴とする合成回路により達成される。
また、本発明の目的は、外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波信号であって、建築物の内部に配設された商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給され、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって伝送された標準時刻電波信号を受信して、建築物内において、標準時刻電波を再放射する再放射装置であって、
前記ACラインの双方から、当該ACラインを伝送した標準時刻電波信号を取り出す分離回路と、
前記分離回路からの信号から、標準時刻電波信号の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、利得制御回路からの所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を備えたことを特徴とする再放射装置により達成される。
さらに、本発明の目的は、外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波信号であって、建築物の内部に配設された商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給され、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって伝送された標準時刻電波信号を受信して、建築物内において、標準時刻電波を再放射する再放射装置であって、
前記ACラインの双方から、当該ACラインを伝送した標準時刻電波信号を取り出す分離回路を有し、前記ACラインから供給される交流電力を直流電力に変換して、DCラインに供給する直流電力供給回路であって、前記分離回路により取り出された標準電波時刻信号を、前記DCラインに供給するように構成された直流電力供給部、並びに、
前記直流電力供給部と、DCラインおよびグランドラインを介して接続された送信部であって、
前記DCラインから、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有する送信部、を有することを特徴とする再放射装置により達成される。
本発明によれば、建築物中に配置された商用電源線を用いて、適切に標準時刻電波信号を伝送し、建築物の内部で再放射することができる標準時刻電波伝送・再放射システム、アンテナ回路、再放射装置を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる標準時刻電波伝送システムの概略を示す図である。図1に示すように、鉄骨および鉄筋を含む建築物10に、商用電源の引込線11に接続された、後述する電源回路等を含む筐体12が設置されている。筺体12からは、電源ライン(符号13、14)が延びる。電源ラインは、建築物10の内部を通って、差込プラグを受け入れるプラグ受け器具(いわゆるコンセント)15、16および17に達する。図1においては、プラグ受け器具15に、標準時刻電波再放射装置18が取り付けられ、標準時刻電波再放射装置18から送信された標準時刻電波により、電波時計19の時刻が修正できるようになっている。
図2は、本実施の形態にかかる筺体12内に設けられた回路の例を示す図である。図2に示すように、筐体12には、以下に述べるアンテナ回路および合成回路の回路要素に必要な電力を供給する電源回路20と、アンテナ部21のアンテナによって標準時刻電波を受信して、標準時刻電波の信号(標準時刻電波信号)を生成するアンテナ回路22と、ACラインに標準時刻電波信号を供給する合成回路24と、が収容されている。ACラインには、配電盤などを経た引込線11が接続され、電源回路20に電力が供給されるとともに、建築物内のプラグ受け器具15〜17に電力を供給することができる。
図3は、本実施の形態にかかるアンテナ部21を上から見た概略図である。図3に示すように、本実施の形態においては、設置方向に依存しないように、ほぼ同一の構造の40kHz用の巻き線アンテナ26−1、26−2を直交させて設置するとともに、ほぼ同一の構造の60kHz用の巻き線アンテナ28−1、28−2を直交させて設置している。2つの40kHz用アンテナを直交させて配置するとともに、2つの60kHz用のアンテナを直交させて配置することにより、40kHz、60kHzの何れの標準時刻電波についても、筐体12の設置方向に依存せずに、適切に標準時刻電波の受信が可能となる。
なお、本実施の形態においては、平面図として上からみたとき、アンテナ26−1、26−2、28−1、28−2が十字を形成されているが、アンテナの配置はこれに限定されず、アンテナ26−1、26−2が直交し、同じ位置関係でアンテナ28−1、28−2が直交し、アンテナ26−1、26−2の組と、アンテナ28−1、28−2の組とが縦方向に配置されても良い。或いは、それぞれの組が他の態様で配置されても良い。
図4は、本実施の形態にかかるアンテナ回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図4に示すように、本実施の形態にかかるアンテナ回路22は、40kHz用のアンテナ26−1、26−2、当該40kHz用のアンテナからの信号を増幅する増幅器30−1、30−2、60kHz用のアンテナ28−1、28−2、当該60kHz用のアンテナからの信号を増幅する増幅器32−1、32−2、増幅器30−1、30−2の出力を合成する加算器34、増幅器32−1、32−2の出力を合成する加算器36、加算器34からの出力を受け入れ、40kHzの信号を通過させるローパスフィルタ(40kHzフィルタ)38、加算器36からの信号を受け入れ、60kHzの信号を通過させるローパスフィルタ(60kHzフィルタ)40、40kHzフィルタ38および60kHzフィルタ40の出力を加算する加算器42、利得調整可能な増幅器(AGC増幅器)44、自動利得調整回路(AGC回路)46およびバッファ48を備えている。
40kHz用アンテナ26−1、26−2で受信された電波は、それぞれ、増幅器30−1、30−2で増幅されてから加算器34にて合成され、40kHzフィルタ38によって不要な周波数成分が除去される。同様に、60kHz用アンテナ28−1、28−2で受信された電波は、それぞれ、増幅器32−1、32−2で増幅されてから加算器36で合成され、60kHzフィルタ40によって不要な周波数成分が除去される。ここで、フィルタ38、40の前段に増幅器30−1、30−2、32−1、32−2を配置しているのは、以下の理由による。アンテナのインピーダンスが高いため、直接フィルタと接続できないこと、および、NF(Noise Figure)劣化の影響を減らすためある程度の増幅が必要であること、である。
40kHzフィルタ38および60kHzフィルタ40の出力は、加算器42で合成されて、AGC増幅器44に印加される。AGC増幅器44を利用するのは以下の理由による。すなわち、アンテナ入力レベルが大きいときに、固定増幅であると増幅器が飽和状態となり信号が劣化するため、これを防止するためである。AGC増幅器44からの出力はバッファ48を経て、信号(標準時刻電波信号)として出力される。
図5は、本実施の形態にかかる合成回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図5に示すように、電源回路20と合成回路24との間で、2つのACラインに、それぞれ、抵抗或いはコイル(遮断部材)50、52が介在している。遮断部材50、52と、電源回路20との間で、ACラインは、それぞれ、キャパシタ54、56を介して接地されている。
また、アンテナ回路22のバッファ48の出力線は、キャパシタ58、60を介してACラインに接続される。出力線とACラインとの接続位置と、電源回路20との間には、遮断部材が介在している。合成回路24において、バッファ48の出力である標準時刻電波信号の信号線が分岐し、第1の信号線がキャパシタを介して一方のACラインに接続されるとともに、第2の信号線がキャパシタを介して他方のACラインに接続される。
遮断部材50、52およびキャパシタ54、56によって、標準時刻電波信号が電源回路20の側に漏れこまないようにするための信号阻止回路が形成される。また、標準時刻電波信号を、キャパシタ58、60を介して、ACライン62、64の双方に接続することにより、ACラインに繋がる種々の電気機器のノイズをキャンセルし、緩和させることができる。また、アンテナ回路22、合成回路24は、グラウンドライン(GNDライン)に接地される。このように、ACラインの双方に標準時刻電波信号を供給することで、ACライン62、64と、GNDライン66とにより、標準時刻電波信号の伝送が可能となる。
なお、以下に述べる標準時刻電波再放射装置18を設置するプラグ受け器具が、2つのAC端子およびGND端子の3端子ではない場合、つまり、2つのAC端子のみの場合であっても、標準時刻電波再放射装置を、何らかの形態で接地すれば良い。
図6は、本実施の形態にかかる標準時刻電波再放射装置の構成例を示すブロックダイヤグラムである。図6に示すように、標準時刻電波再放射装置18は、標準時刻電波信号を取り出すための分離回路70を有し、分離回路70において、ACラインのそれぞれからキャパシタ72、74を介して標準時刻電波信号が取り出されるようになっている。
分離回路70において、ACラインには、標準時刻電波信号を取り出す位置(キャパシタ72、74との接続位置)より後段(下流側)で、それぞれ、抵抗またはコイル(遮断部材)76、78が介在している。さらに、ACラインは、遮断部材76の後段で、キャパシタ80、82を介して、それぞれGNDラインに接続される。ACラインは、最終的には、標準時刻電波再放射装置18の増幅器やフィルタなど回路要素に電力を供給する電源回路84に達する。
分離回路70において、遮断部材76、78、キャパシタ80、82によって、標準時刻電波信号が電源回路84の側に漏れこまないようにするための信号阻止回路が形成される。また、標準時刻電波信号として、長波帯の信号を取り出すため、ACラインからキャパシタ72、74を介している。つまり、分離回路70において、一方のACラインからキャパシタを介した第1の信号線と、他方のACラインからキャパシタを介した第2の信号線とが接続され、接続された信号線から前記標準時刻電波信号が取り出される。また、分離回路70において、ACラインのそれぞれにおいて、電源回路85と分離回路70との間で、標準時刻電波信号が分離回路70から電源回路84に流入することを防止する阻止回路を有する。
また、双方のACラインからキャパシタ72、74を介して標準時刻電波信号を取り出すことにより、バランスをとることが可能となる。
また、標準時刻電波再放射装置18は、フィルタ86、増幅器88、90、40kHzフィルタ92、60kHzフィルタ94、加算器94、AGC増幅器98、AGC回路100およびループアンテナ102を有する。
双方のACラインから取り出された信号はフィルタ86によりノイズを除去され、増幅器88、90に与えられる。増幅器88、90の出力は、それぞれ、40kHzフィルタ92および60kHzフィルタ94に与えられ、不要な周波数成分が除去される。40kHzフィルタ92の出力および60kHzフィルタ94の出力は、加算器96により合成されて、AGC増幅器98に与えられる。
AGC増幅器98においては、過剰な出力とならないようにAGC回路100により利得が制御された状態で信号が増幅され、増幅された信号がループアンテナ102に出力される。これにより、ループアンテナ102から、標準時刻電波が放射される。電波時計19(図1参照)においては、そのアンテナが上記標準時刻電波を受信することにより、時刻を修正することができる。
図7(a)は、2つのACラインおよびGNDラインのプラグ受けを有するプラグ受け器具の例を示す図である。たとえば、標準時刻電波再放射装置702は、背面に2つのACライン用プラグ(図示せず)およびGNDライン用のプラグ(図示せず)を有し、図7(b)に示すように、プラグ受け器具701に直接取り付けるようになっている。或いは、図7(c)に示すように、標準時刻電波再放射装置705は、差込プラグ703およびケーブル704を有し、差込プラグ703を、プラグ受け器具701に取り付けることで、ACラインおよびGNDラインと電気的に接続されるように構成されていても良い。
次に、本実施の形態におけるACラインと、建築物10に設置されたアンテナ(符号26−1、26−1、28−1、28−2:以下、総括的に「受信アンテナ」とも称する。)との関係について説明する。
ACラインを介して標準時刻電波信号を伝送するときに、ACラインから受信アンテナに漏れこむ成分が標準時刻電波伝送システムの安定のために重要となる。図8は、受信アンテナから、建築物の内部の再放射用のアンテナまでの構成を概略的に示す図である。
ACライン802から受信アンテナ26、28への信号は、ACライン802とGNDライン803とが並行であれば、E(コモンモード(平行モード)での電界強度)は、以下の(1)式で表すことができる。
≒1.316*10E−14*(f*f*L*s*I)/d ・・・(1)
ここに、f:伝搬周波数、L:放射ラインの長さ(図8においては、ACライン(或いはGNDライン)の長さ)、s:ACラインとGNDラインとの間隔、I:伝送電流、d:ACラインと受信アンテナとの距離である。
また、ACラインとGNDラインとが別経路となっている場合には、E(ディファレンシャルモードでの電界強度)は、以下の(2)式で表すことができる。
≒1.257*10E−6*(f*L*I)/d ・・・(2)
f=60kHz、L=10m、s=5mm、d=5mとすると、E、Eは、それぞれ、(3)式、(4)式に示すものになる。
≒4.74*10E−7*I ・・・(3)
≒0.15*I ・・・(4)
標準時刻電波の電界の比較的低いところ、つまり、受信アンテナ26、28で受信された標準時刻電波の電界を低めに仮定して、60dBμV/mとすれば、ACライン802に流すことができる信号電流は以下の(5)式、(6)式に示すものとなる。
=60dBμV/mとすると、I=2109(A) ・・・(5)
=60dBμV/mとすると、I=6.7*10E−3(A) ・・・(6)
(5)式から、ACライン802とGNDライン803とが並行であれば、実用上、大きな電流を流しても問題はないことがわかる。その一方、(6)式から、ACラインとGNDラインとが別経路である場合には、受け側、つまりACラインに接続された標準時刻電波再放射装置のインピーダンスを75Ωとすると、0.5Vrms程度の信号までならば通すことができることがわかる。受信アンテナ26、28におけるロスA=30dBとすれば、ACライン802および送信アンテナ102からの放射は、送信アンテナ102で、30dBμV発生することから、入力増幅801において、α<84dBの増幅度であれば良い。
本実施の形態では、十分な信号電圧(0.5V程度)で標準時刻電波信号を伝送可能であり、また、ACラインのきわめて近傍からノイズが混入されない限り、標準時刻電波信号の分離は可能である。
次に、本実施の形態にかかる標準時刻電波伝送システムにおける増幅器の利得について説明する。図11は、建築物の窓からの距離と利得との関係の例を示すグラフである。図11に示すように、建築物の外部からの標準時刻電波は、ビルの付近(約50cm程度)から減衰を開始する。これは、標準時刻電波が、建築物の鉄骨や鉄筋の影響を受けていると考えられる。たとえば、図11に示すように、ビル内2mの位置では、標準時刻電波に30dBほどの劣化が生じる。したがって、たとえば、標準時刻電波再放射装置18からの信号が、建築物の外部の受信アンテナに帰還される量は、図11に示すようになると考えられる。発振を防止するためには、再放射装置18からの電波の帰還ループで増幅度が「1」未満であれば良いことから、建築物の中の電界は、表の電界と比較して以下の式が成立していれば良い。
(再放射装置から再放射される電波の電界)−(伝送経路における減衰)
<(表の電界)
ここに表の電界とは、建築物外の標準時刻電波の電界、つまり、受信アンテナにより受信される、建築物の外からの標準時刻電波の電界をいう。
具体的には、アンテナ入力60dBμV/mの電界では、建築物の中で壁や窓から2mの位置の条件で90dBμV/mになるような電波まで放出することができる。図8において、受信アンテナ26、28におけるロス(アンテナ利得係数)をA(dB)、アンテナ回路などにおける入力増幅(符号801参照)をα(dB)、ACラインなど伝送部分(符号802、803参照)におけるロスをB(dB)、出力増幅(符号804参照)をβ(dB)、送信アンテナ102におけるロス(送信アンテナの利得係数)をC(dB)と考えると、送信アンテナ102の送信電力Pは、以下の式で表される。
P=入力電界+A+B+C+α+β
具体的に、入力電界:60dBμV/m、A:−30dB、α:60dB、B:−15dB、β:25dB、C:−30dBとすると、送信電力Pは以下のようになる。
P=60−30−15−30+60+25=70(dBμV)
電波時計の受信可能な電界は、おおよそ50〜55dBμV/m以上である。したがって、上記電界で標準時刻電波を放射すれば、たとえば、建築物の内部の部屋が5m四方以内と考えて、再放射用のアンテナから5m離間した位置で、70−14=56dBμV/mと、電波時計が受信できる十分な電界を供給することができる。しかも、この電界でアンテナ入力部に戻ったとしても、発振することはなく問題は生じない。
本実施の形態によれば、合成回路24によって、標準時刻電波信号が商用電源線の2本のACラインにそれぞれ供給され、当該2本のACラインおよびGNDラインによって、標準時刻電波信号が伝送される。また、再放射装置18の分離回路70によって、2本のACラインの双方からバランスをとって標準時刻電波信号が取り出される。したがって、ACライン上に繋がる種々の電気機器のノイズをキャンセルして緩和することができ、再放射装置18において適切な標準時刻電波信号を取得することが可能となる。
また、本発明によれば、合成回路24において、標準時刻電波信号の信号線が分岐し、一方の信号線がキャパシタを介して一方のACラインに接続されるとともに、他方の信号線がキャパシタを介して他方のACラインに接続されている。また、再放射装置18の分離回路70おいて、一方のACラインからキャパシタを介した一方の信号線と、他方のACラインからキャパシタを介した他方の信号線とが接続され、接続された信号線から標準時刻電波信号が取り出される。このような構成により、長波帯の標準時刻電波信号を適切に合成し、かつ、適切に取り出すことが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、標準時刻電波再放射装置を、ACラインに直接接続された電源回路内蔵の構成とした(図7(b)、(c)参照)。これに対して、第2の実施の形態においては、標準時刻電波再放射装置は、ACラインに接続され、交流電力を直流電力に変換してDCラインに供給する直流電力供給部(ACアダプタ)と、ACアダプタとDCラインを介して接続され、ACアダプタから電力および標準時刻電波信号を受け入れる送信部とを備えている。
図9は、第2の実施の形態にかかるACアダプタの構成例を示すブロックダイヤグラム、図10は、第2の実施の形態にかかる送信部の構成例を示すブロックダイヤグラムである。
図9において、図6に示す再放射装置18の構成部分と同一の構成部分には同一の符号を付している。図9に示すように、ACアダプタ104は、ACラインおよびGNDラインを受け入れて、伝送された標準時刻電波信号を取り出す分離回路70と、標準時刻電波再放射装置のフィルタや増幅器に電力を供給する電源回路84とを有する。さらに、本実施の形態にかかるACアダプタ104は、分離回路70から取り出された標準時刻電波信号の信号線と直列に接続されたキャパシタ106と、電源回路84から供給されるDC電力のライン(DCライン)108上に配置された抵抗またはコイル(遮断部材)105とを有している。遮断部材105によって、標準時刻電波信号が電源回路84に漏れこむことが防止される。
キャパシタ106から延びる標準時刻電波信号の信号線は、遮断部材105の後段(下流側)で、DCライン108に接続される。DCラインおよびGNDライン109を有する電源ライン107は、図10に示す送信部に延びる。
図10においても、図6に示す標準時刻電波再放射装置18の構成部分と同一の構成部分には同一の符号を付する。図10に示すように、送信部110は、DCライン108を介して伝送された標準時刻電波信号を取り出すフィルタ111と、DCライン108上に配置された抵抗またはコイル(遮断部材)112とを有する。遮断部材112より後段(下流側)で、DC電力が取り出され、後述するフィルタや増幅器に供給される。また、DCラインはキャパシタ113を介して接地される。阻止部材112によって、標準時刻電波信号が、DC電力に漏れこむことが防止される。
また、送信部110は、図6に示す標準時刻電波再放射装置と同様に、増幅器88、増幅器90、40kHzフィルタ92、60kHzフィルタ94、加算器96、AGC増幅器98、AGC回路100およびループアンテナ102を有する。
フィルタ110から出力された標準時刻電波信号は、増幅器88、90においてそれぞれ増幅される。増幅器88、90からの出力は、それぞれ、40kHzフィルタ92および60kHzフィルタ94に与えられ、不要な周波数成分が除去される。40kHzフィルタ92の出力および60kHzフィルタ94の出力は、加算器96により合成されて、AGC増幅器98に与えられる。
AGC増幅器98においては、過剰な出力とならないようにAGC回路100により利得が制御された状態で信号が増幅され、増幅された信号がループアンテナ102に出力される。これにより、ループアンテナ102から、標準時刻電波が放射される。
第2の実施の形態においては、ACアダプタの分離回路において標準時刻電波信号を取り出して、取り出された標準時刻電波信号を、機器にDC電力を供給するDCラインで伝送し、送信部においてDCラインを介して伝送された標準時刻電波信号と取り出して、再放射している。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
前記実施の形態においては、ループアンテナ102を使用して、標準時刻電波を再放射しているが、アンテナの形状はこれに限定されるものではなく、磁性体の飽和磁性特性が十分であればバーアンテナを使用しても良い。また、天井裏にループアンテナを設置するような構成でも良いし、或いは、磁界方向を電波時計の受信方向と一致させるように、建築物の壁と並行となるようにループアンテナを設置しても良い。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる標準時刻電波伝送システムの概略を示す図である。 図2は、本実施の形態にかかる筺体内に設けられた回路の例を示す図である。 図3は、本実施の形態にかかるアンテナ部21を上から見た概略図である。 図4は、本実施の形態にかかるアンテナ回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図5は、本実施の形態にかかる合成回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図6は、本実施の形態にかかる標準時刻電波再放射装置の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図7(a)は、2つのACラインおよびGNDラインのプラグ受けを有するプラグ受け器具の例を示す図、図7(b)および図7(c)は、標準時刻電波再放射装置を取り付けた例を示す図である。 図8は、受信アンテナから、建築物の内部の再放射用のアンテナまでの構成を概略的に示す図である。 図9は、第2の実施の形態にかかるACアダプタの構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図10は、第2の実施の形態にかかる送信部の構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図11は、建築物の窓からの距離と利得との関係の例を示すグラフである。 図12(a)は、電波時計の構成例を示すブロックダイヤグラム、図12(b)は、電波時計の受信回路の構成例を示すブロックダイヤグラムである。
符号の説明
11 引込線
12 筐体
13、14 ACライン
15、16、17 プラグ受け器具
18 標準時刻電波再放射装置
20 電源回路
21 アンテナ部
22 アンテナ回路
24 合成回路
26−1、26−2 40kHz用アンテナ
28−1、28−2 60kHz用アンテナ
30−1、30−1、32−1、32−2 増幅器
34、36、42 加算器
38 40kHzフィルタ
40 60kHzフィルタ
44 AGC増幅器
46 AGC回路

Claims (10)

  1. 建築物の内部に配設された商用電源線に、当該建築物の外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波の信号を伝送し、建築物の内部に配置された再放射装置から当該標準時刻電波を再放射するように構成された標準時刻電波伝送・再放射システムであって、
    前記アンテナ回路により受信された標準時刻電波信号を商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給し、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって、前記標準時刻電波信号を伝送させる合成回路を備え、
    前記再放射装置が、
    前記ACラインの双方から、伝送された標準時刻電波信号を取り出す分離回路と、
    前記分離回路からの信号から、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
    前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有することを特徴とする標準時刻電波伝送・再放射システム。
  2. 前記合成回路において、前記標準時刻電波信号の信号線が分岐し、第1の信号線がキャパシタを介して一方のACラインに接続されるとともに、第2の信号線がキャパシタを介して他方のACラインに接続され、かつ、
    前記分離回路において、一方のACラインからキャパシタを介した第1の信号線と、他方のACラインからキャパシタを介した第2の信号線とが接続され、接続された信号線から前記標準時刻電波信号が取り出されることを特徴とする請求項1に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  3. 前記合成回路が、前記ACラインのそれぞれにおいて、前記アンテナ回路に電力を供給する電源回路と前記合成回路との間で、前記標準時刻電波信号が合成回路から電源回路に流入することを防止する阻止回路を有し、
    前記分離回路が、前記ACラインのそれぞれにおいて、前記フィルタ回路および前記増幅器に電力を供給する電源回路と前記分離回路との間で、前記標準時刻電波信号が前記分離回路から電源回路に流入することを防止する阻止回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  4. 前記阻止回路が、ACラインのそれぞれに直列に接続されるコイル或いは抵抗からなる遮断部材と、前記ACラインのそれぞれにおいて当該遮断部材から電源回路側で、当該ACラインのそれぞれと接続されたキャパシタであって、その他端がグラウンドラインに接地されているキャパシタと、を有することを特徴とする請求項3に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  5. 前記送信アンテナから再放射される標準時刻電波の電界が、
    当該再放射される電波の電界−前記伝送経路における減衰<建築物外の標準時刻電波の電界
    となるように、前記アンテナ回路の増幅器、および、前記再放射装置の増幅器の利得が制御されることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一項に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  6. 前記アンテナ回路が、直交して配置されたほぼ同一の構造の2つの巻線アンテナを有することを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  7. 前記再放射装置が、
    前記ACラインから供給される交流電力を直流電力に変換して、DCラインに供給する直流電力供給部であって、前記分離回路により取り出された標準電波時刻信号を、前記DCラインに供給するように構成された直流電力供給部、並びに、
    前記直流電力供給部と、DCラインおよびグランドラインを介して接続された送信部であって、
    前記DCラインから、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
    前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有する送信部、を有することを特徴とする請求項1に記載の標準時刻電波伝送・再放射システム。
  8. 建築物の内部に配設された商用電源線に、外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波の信号を伝送するための合成回路であって、前記アンテナ回路において受信された標準時刻電波信号を商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給し、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって、前記標準時刻電波信号を伝送させることを特徴とする合成回路。
  9. 外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波信号であって、建築物の内部に配設された商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給され、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって伝送された標準時刻電波信号を受信して、建築物内において、標準時刻電波を再放射する再放射装置であって、
    前記ACラインの双方から、当該ACラインを伝送した標準時刻電波信号を取り出す分離回路と、
    前記分離回路からの信号から、標準時刻電波信号の周波数成分を通過されるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、利得制御回路からの所定の利得で増幅する増幅器と、
    前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を備えたことを特徴とする再放射装置。
  10. 外部に設置されたアンテナ回路により受信された長波帯の標準時刻電波信号であって、建築物の内部に配設された商用電源線の2本のACラインのそれぞれに供給され、前記2本のACラインおよびグラウンドラインによって伝送された標準時刻電波信号を受信して、建築物内において、標準時刻電波を再放射する再放射装置であって、
    前記ACラインの双方から、当該ACラインを伝送した標準時刻電波信号を取り出す分離回路を有し、前記ACラインから供給される交流電力を直流電力に変換して、DCラインに供給する直流電力供給回路であって、前記分離回路により取り出された標準電波時刻信号を、前記DCラインに供給するように構成された直流電力供給部、並びに、
    前記直流電力供給部と、DCラインおよびグランドラインを介して接続された送信部であって、
    前記DCラインから、標準時刻電波信号の周波数成分を通過させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路からの標準時刻電波信号を、所定の利得で増幅する増幅器と、
    前記増幅器により増幅された標準時刻電波信号を再放射する送信アンテナと、を有する送信部、を有することを特徴とする再放射装置。
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