JP4844385B2 - 無線通信システム - Google Patents

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本発明は、無線通信システム、特に、RFID(Radio Frequency Identification)システムを用いて車両と対象物との距離の検出に用いることのできる無線通信システムに関する。
近年、自動車のナンバープレートに、車両登録番号や自動車登録ファイルに記載されている情報などを記憶した無線識別装置を取り付けた電子ナンバープレート(スマートプレート)の検討、開発が進められている。スマートプレートでは、交通要所の路側やゲートなどに設置されたデータターミナルから無線信号を車両の無線式別装置に送信し、通過車両からその車両情報を得ることにより、該車両を識別する。これにより、高速道路料金や駐車料金などの自動徴収が可能になり、盗難車の発見、交通法規違反の発見などを容易に行うことができる。
従来、この種の車両に搭載される無線識別装置は、特許文献1に記載されているように、受信アンテナ、送信アンテナ、信号増幅回路、制御回路、メモリ、変調回路などでモジュール化して構成されており、車両のバッテリーや電池を駆動源とするアクティブ方式が検討されていた。
しかしながら、このような無線識別装置にあっては、モジュールの部品点数が多くて構成的に複雑で大型化し、高価であり、かつ、アクティブ方式ではバッテリーへの接続回路が必要であり、電池を使用する場合には電池の寿命により使用不能になるなどの問題点を有していた。さらに、モジュールと一体化されたアンテナを使用しているため、モジュールの小型化に伴ってアンテナも小型にする必要があり、小型のアンテナでは指向性が狭くなるという問題点をも生じていた。
また、特許文献2には、車両間の距離を測定するレーダシステムが記載されている。この距離測定のシステムでは、自車に搭載した車載機から対象物(他車もしくは路側のマーカなど)に搭載されたIDタグに対して信号を送信し、この信号をIDタグが受信し、応答信号を車載機に返信する。送信から応答までの時間と自車の速度から、対象物との距離を求める。
しかしながら、このような測定システムでは、そもそもIDタグが配置されていない対象物については本来的に距離を測定することはできず、自車以外の対象物に全てIDタグを配置しなければならないので、設備コストが上昇するという問題点を有していた。
実用新案登録第2534890号公報 特開2005−31810号公報
そこで、本発明の目的は、パッシブ方式を採用し、簡単な構成で小型化かつ安価なモジュールを用い、指向性が広く、IDタグの有無に関係なく対象物との距離を検出できる無線通信システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、第1の発明に係る無線通信システムは、
情報を記憶するとともに無線信号の送受信処理が可能な無線ICチップと、該無線ICチップを搭載し、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板とからなる電磁結合モジュールと、
前記電磁結合モジュールが搭載され、該電磁結合モジュールと電磁界結合して放射板として機能する車両用ナンバープレートと、
前記ナンバープレートを取り付けた車両に搭載されたRFID用リーダと、を備え、
前記RFID用リーダが信号を外部に送信し、
前記電磁結合モジュールは、前記ナンバープレートを介して前記信号の対象物からの反射信号を受信し、かつ、前記反射信号により前記共振回路が共振して前記ナンバープレートを介して電磁波を外部に放射し、
前記RFID用リーダは前記電磁結合モジュールからの放射信号を受信し、前記放射信号に基づいて前記対象物までの距離を検出すること、
を特徴とする。
第2の発明に係る無線通信システムは、
情報を記憶するとともに無線信号の送受信処理が可能な無線ICチップと、該無線ICチップを搭載し、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板とからなり、車両の車体部分に取り付けられた電磁結合モジュールと、
前記電磁結合モジュールを取り付けた車両に搭載されたRFID用リーダと、を備え、
前記車体部分は前記電磁結合モジュールと電磁界結合して放射板として機能し、
前記RFID用リーダが信号を外部に送信し、
前記電磁結合モジュールは、前記車体部分を介して前記信号の対象物からの反射信号を受信し、かつ、前記反射信号により前記共振回路が共振して前記車体部分を介して電磁波を外部に放射し、
前記RFID用リーダは前記電磁結合モジュールからの放射信号を受信し、前記放射信号に基づいて前記対象物までの距離を検出すること、
を特徴とする。
第1及び第2の発明に係る無線通信システムにおいて、無線ICチップは給電回路基板上に搭載され、該給電回路基板を介してナンバープレート又は車体部分と一体化され、ナンバープレート又は車体部分が信号の放射板として機能する。電磁結合モジュールはナンバープレート又は車体部分の任意の箇所に接着によって簡単に搭載することができ、比較的面積の大きいナンバープレートや車体部分が放射板として機能するため、送受信信号の指向性が広くなる。
そして、自車にRFID用リーダを搭載することにより、前記電磁結合モジュールは該RFID用リーダからの信号が対象物により反射した反射信号を受信して動作し、ナンバープレート又は車体部分を介して電磁波を外部に放射する。この放射信号に基づいて、例えば、利得特性の変化や応答時間に基づいて、対象物までの距離を検出する。即ち、対象物にIDタグなどの信号送受信手段を設けることなく、自車に近接する対象物(電磁波反射体)の距離を検出することができ、安価な無線通信システムを構築することができる。
なお、無線ICチップは、車両登録番号や自動車登録ファイルに記載されている情報などが記憶されており、本来的には、路側などに設置したRFID用リーダからの信号を受けて記憶されている情報を返信する機能を有している。従って、本発明は、近年、検討、開発が進められている電子ナンバープレートを利用することにより、車両とその周囲に存在する対象物との距離を検出することに利用したものでもある。さらに、本発明では、距離の検出に基づいて、衝突防止などの走行支援や安全性確保のための制御システムを構築することができる。
また、電磁結合モジュールは、無線ICチップと給電回路を設けた給電回路基板という簡単な小型の構成からなり、しかも、RFID用リーダからの信号によって共振し、この信号(電磁波)を駆動源とするパッシブ方式であり、バッテリーや電池を必要としていない。従って、バッテリーへの接続回路は不要であり、電池の寿命によって使用不能になるおそれはない。
そして、ナンバープレート又は車体部分から放射する送信信号の周波数及び無線ICチップに供給する受信信号の周波数は、給電回路基板における共振回路の共振周波数で実質的に決まるため、種々の形状、大きさのナンバープレートに搭載しても、また、車体部分のどのような位置に取り付けても、周波数特性が変化することがなく、安定した周波数特性が得られる。
本発明に係る無線通信システムにおいて、電磁結合モジュールが取り付けられるナンバープレート又は車体部分は金属製であっても、あるいは誘電体(例えば、樹脂製)であってもよい。ここで誘電体とは誘電率が1以上のものをいう。電磁結合モジュールの入出力部の特性インピーダンスと誘電体界面の特性インピーダンスを合わせることで誘電体内に電磁波が入力され、誘電体が電磁放射体として機能する。
また、給電回路基板に設けた共振回路はインダクタを含んでいてもよく、さらには、コンデンサとインダクタとによって集中定数型共振回路で構成してもよい。集中定数型共振回路はLC直列共振回路又はLC並列共振回路であってもよく、あるいは、複数のLC直列共振回路又は複数のLC並列共振回路を含んで構成されていてもよい。共振回路は分布定数型共振回路で構成することも可能であり、その場合共振回路のインダクタはストリップラインなどで形成することになる。
本発明によれば、簡単な構成で小型化されかつ安価な電磁結合モジュールをナンバープレート又は車体部分に取り付けるとともに、車両にRFID用リーダを搭載するだけで、バッテリーや電池が不要なパッシブ方式であって指向性の広い無線通信が可能であり、車両に近接する障害物との距離を検出する無線通信システムを安価に構成することができる。
以下、本発明に係る無線通信システムの実施例について添付図面を参照して説明する。
(ナンバープレートの構成、図1〜図3参照)
本発明に係る無線通信システムに使用されるナンバープレートの第1例を図1に示す。このナンバープレート20は、金属あるいは樹脂などの誘電体からなり、その裏面には、電磁結合モジュール1が接着されている。電磁結合モジュール1は、情報を記憶するとともに無線信号の送受信処理が可能な無線ICチップ5と、該無線ICチップ5を搭載し、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板10とで構成されている。無線ICチップ5に記憶されている情報とは、例えば、車両登録番号や自動車登録ファイルに記載されている車検情報などである。
図2はナンバープレート20の第2例を示し、前記電磁結合モジュール1をカバー21で封止したものである。図3はナンバープレート20の第3例を示し、電磁結合モジュール1を内蔵したものである。詳しくは、ナンバープレート20の一部に凹所22を形成し、該凹所22に電磁結合モジュール1を収容し、テープ23で封止したものである。
電磁結合モジュール1を搭載する面は、ナンバープレート20の裏面、表面のいずれであってもよい。電磁結合モジュール1は2〜3mm程度の厚みであるので、既存の凹部に取り付けることも十分に可能である。プレート20の裏面に搭載すれば、信号放射面である表面に電磁結合モジュール1が存在しないので、安定した信号放射特性を得ることができる。また、電磁結合モジュール1を封止すれば、耐環境性が向上する。
前記第2例のように、カバー21を用いる場合、カバー21に発光素子を設け、ハンディリーダで予め電磁結合モジュール1と通信試験を行い、正常であれば発光素子を点灯させるようにしてもよい。目視で電磁結合モジュールの動作不良を確認できる。
なお、図1〜図3はナンバープレート20と電磁結合モジュール1を模式的に示すもので、両者のサイズは正確な縮尺比で対応するものではない。ちなみに、電磁結合モジュール1のサイズは縦横で数cm程度、厚みは最大で3mm程度である。
(車体部分への搭載、図4参照)
前記電磁結合モジュール1は、ナンバープレート20以外に、図4に示すように、自動車100の車体部分101に接着してもよい。車体部分101は金属製であっても、あるいは、誘電体製(樹脂製)であってもよい。
また、自動車100には電磁結合モジュール1を起動させ、信号を送受信するRFID用リーダ120が搭載されている。前記ナンバープレート20に電磁結合モジュール1を取り付けた場合にあっても自動車100にはRFID用リーダ120が搭載される(図8〜図11参照)。
(電磁結合モジュールの具体例、図5〜図7参照)
図5及び図6に示す一具体例である電磁結合モジュール1は、無線ICチップ5と、上面に無線ICチップ5を搭載した給電回路基板10とで構成され、ナンバープレート20又は車体部分101上に絶縁性接着剤18にて貼着されている。無線ICチップ5は、クロック回路、ロジック回路、メモリ回路を含み、必要な情報がメモリされており、給電回路基板10に内蔵された給電回路16と直接に電気的に接続されている。
給電回路16は、所定の周波数を有する送信信号をナンバープレート20又は車体部分101に供給するための回路、及び/又は、ナンバープレート20又は車体部分101で受けた信号から所定の周波数を有する受信信号を選択し、無線ICチップ5に供給するための回路であり、送受信信号の周波数で共振する共振回路を備えている。
給電回路基板10には、ヘリカル型のインダクタンス素子L及びキャパシタンス素子C1,C2からなる集中定数型のLC直列共振回路にて構成した給電回路16が内蔵されている。詳しくは、図7に示すように、給電回路基板10は誘電体からなるセラミックシート11A〜11Gを積層、圧着、焼成したもので、接続用電極12とビアホール導体13aを形成したシート11A、キャパシタ電極14aを形成したシート11B、キャパシタ電極14bとビアホール導体13bを形成したシート11C、ビアホール導体13cを形成したシート11D、導体パターン15aとビアホール導体13dを形成したシート11E、ビアホール導体13eを形成したシート11F(1枚もしくは複数枚)、導体パターン15bを形成したシート11Gからなる。なお、各セラミックシート11A〜11Gは磁性体のセラミック材料からなるシートであってもよく、給電回路基板10は従来から用いられているシート積層法、厚膜印刷法などの多層基板の製作工程により容易に得ることができる。
以上のシート11A〜11Gを積層することにより、ヘリカルの巻回軸がナンバープレート20と平行なインダクタンス素子Lと、該インダクタンス素子Lの両端にキャパシタ電極14bが接続され、かつ、キャパシタ電極14aがビアホール導体13aを介して接続用電極12に接続されたキャパシタンス素子C1,C2が形成される。そして、基板側電極パターンである接続用電極12が半田バンプ6を介して無線ICチップ5のチップ側電極パターン(図示せず)と電気的に接続される。
即ち、給電回路を構成する素子のうち、コイル状電極パターンであるインダクタンス素子Lから、磁界を介して、ナンバープレート20に送信信号を給電し、また、ナンバープレート20からの受信信号は、磁界を介して、インダクタンス素子Lに給電される。そのため、給電回路基板10において、共振回路を構成するインダクタンス素子、キャパシタンス素子のうち、インダクタンス素子がナンバープレート20に近くなるようにレイアウトすることが望ましい。
図6に電磁結合モジュール1の等価回路を示す。この電磁結合モジュール1は、自動車100に搭載されたRFID用リーダ120(図8〜図11参照)、あるいは、路側や高速道路のゲートなどに設置された図示しないリーダから放射される高周波信号(例えば、UHF周波数帯)をナンバープレート20又は車体部分101で受信し、プレート20又は車体部分101と主として磁気的に結合している給電回路16(インダクタンス素子Lとキャパシタンス素子C1,C2からなるLC直列共振回路)を共振させ、所定の周波数帯の受信信号のみを無線ICチップ5に供給する。一方、この受信信号から所定のエネルギーを取り出し、このエネルギーを駆動源として無線ICチップ5にメモリされている情報を入力信号に反射変調を与え、給電回路16にて所定の周波数に整合した後、給電回路16のインダクタンス素子Lから、磁界結合を介してナンバープレート20又は車体部分101に送信信号を伝え、ナンバープレート20から前記リーダに送信する。また、電磁結合モジュール1及びリーダ120を用いて自動車100に近接する障害物や他車との距離を検出するが、この点については後述する。
なお、給電回路16とナンバープレート20又は車体部分101との結合は、磁界を介しての結合が主であるが、電界を介しての結合が存在していてもよい。本発明において、「電磁界結合」とは、電界及び/又は磁界を介しての結合を意味する。
電磁結合モジュール1において、無線ICチップ5は給電回路16を内蔵した給電回路基板10上に電気的に直接に接続されており、給電回路基板10は無線ICチップ5とほぼ同じ面積であり、かつ、リジッドであるため、無線ICチップ5を極めて精度よく位置決めして搭載することが可能である。しかも、給電回路基板10はセラミック材料からなり、耐熱性を有するため、無線ICチップ5を給電回路基板10に半田付けすることができる。
また、給電回路16においては、インダクタンス素子Lとキャパシタンス素子C1,C2で構成された共振回路にて共振周波数特性が決定される。ナンバープレート20又は車体部分101から放射される信号の共振周波数は、給電回路16の自己共振周波数に実質的に相当し、信号の最大利得は、給電回路16のサイズ、形状、給電回路16とナンバープレート20又は車体部分101との距離及び媒質の少なくともいずれか一つで実質的に決定される。
また、無線ICチップ5の後段に、キャパシタンス素子C1,C2が挿入されているため、この素子C1,C2で低周波数のサージをカットすることができ、無線ICチップ5をサージから保護できる。
なお、共振回路は無線ICチップ5のインピーダンスとナンバープレート20又は車体部分101のインピーダンスを整合させるためのマッチング回路を兼ねていてもよい。あるいは、給電回路基板10は、インダクタンス素子やキャパシタンス素子で構成された、共振回路とは別に設けられたマッチング回路をさらに備えていてもよい。共振回路にマッチング回路の機能をも付加しようとすると、共振回路の設計が複雑になる傾向がある。共振回路とは別にマッチング回路を設ければ、共振回路、マッチング回路をそれぞれ独立して設計できる。
(距離検出例1、図8参照)
次に、以上説明した電磁結合モジュール1及びRFID用リーダ120を用いた無線通信システムによる距離検出例1について説明する。
図8に示すように、前記ナンバープレート20を取り付けた自動車100が道路150を矢印A方向に走行している場合、自動車100に搭載されたRFID用リーダ120から所定の周波数の信号が自動車100の外部へ送信される。その信号が路側に設置されたガードレール151に当たると信号が反射される。その反射信号をナンバープレート20を介して電磁結合モジュール1が受信する。その受信した信号により共振回路16が共振し、電磁結合モジュール1はナンバープレート20を介して電磁波を外部に放射する。なお、電磁結合モジュール1のナンバープレート20を介したときの電磁波の放射特性は、一点鎖線で示す領域Bである。
前記電磁波をRFID用リーダ120が受信する。このとき、ナンバープレート20を介して電磁結合モジュール1に入力される反射信号レベルは、ガードレール151までの距離により変化する。つまり、ガードレール151までの距離が近いほど反射信号レベルが大きくなり、距離が遠いほど反射信号レベルは小さくなる。RFID用リーダ120では、ガードレールなどの対象物までの距離と電磁結合モジュール1が受信する反射信号レベルとの関係をその内部に備えたメモリに記憶しておき、受信した反射信号レベルに応じて距離を検出する。
そして、検出した距離が所定の許容値以下になると、運転者に対して音声やランプの点滅で警告を発したり、走行支援制御(例えば、自動的にブレーキをかけたり、シートベルトにプリテンションを与える)を行う。
また、電磁結合モジュール1の利得特性や応答時間は自動車100の前を走行する自動車110との距離に応じて変化する。よって、交信領域Bに存在する他車との距離を検出することも可能である。また、車両の後部に設置されるナンバープレートにも電磁結合モジュールを搭載しておけば、後続車との距離を検出することも可能である。
なお、この電磁結合モジュール1は、路側帯などに配置されたRFID用リーダから放射された高周波信号に反応し、無線ICチップ5に記憶されている情報(登録番号などの車両情報)をナンバープレート20から放射して路側帯のRFID用リーダに送信する。即ち、ナンバープレート20は電子ナンバープレート(スマートプレート)としても機能する。
本無線通信システムにおいて、電磁結合モジュール1は、無線ICチップ5と給電回路基板10という簡単な小型の構成からなり、しかも、RFID用リーダからの信号(電磁波)によって共振し、この信号を駆動源とするパッシブ方式であり、バッテリーや電池を必要としていない。従って、バッテリーへの接続回路は不要であり、電池の寿命によって使用不能になるおそれはない。また、比較的面積の大きいナンバープレート20が放射板として機能するため、送受信信号の指向性が広くなる。
また、距離を検出すべき対象物は電磁波を反射するものであればよく、従来のごとく対象物にIDタグなどを取り付ける必要はなく、安価に無線通信システムを構築できる。
(距離検出例2、図9参照)
次に、前記電磁結合モジュール1及びRFID用リーダ120を用いた無線通信システムによる距離検出例2について説明する。
図9に示すように、自動車100にはその車体部分101の側面に電磁結合モジュール1が搭載されており、道路150を自動車100,110が並走している場合、自動車100に搭載されたRFID用リーダ120から所定の周波数の信号が自動車100の外部へ送信される。その信号が自動車110に当たると信号が反射される。その反射信号を車体部分101を介して電磁結合モジュール1が受信する。その受信した信号により共振回路16が共振し、電磁結合モジュール1は車体部分101を介して電磁波を外部に放射する。なお、電磁結合モジュール1の車体部分101を介したときの電磁波の放射特性は、一点鎖線で示す領域Bである。
前記電磁波をRFID用リーダ120が受信する。このとき、車体部分101を介して電磁結合モジュール1に入力される反射信号レベルは、自動車110までの距離により変化する。つまり、自動車110までの距離が近いほど反射信号レベルが大きくなり、距離が遠いほど反射信号レベルは小さくなる。RFID用リーダ120では、並走する自動車などの対象物までの距離と電磁結合モジュール1が受信する反射信号レベルとの関係をその内部に備えたメモリに記憶しておき、受信した反射信号レベルに応じて距離を検出する。検出した距離が許容値以下になると警告したり、走行支援制御を行うことは前記距離検出例1で説明したとおりである。
(他車との通信例1、図10参照)
次に、前記電磁結合モジュール1及びRFID用リーダ120を用いた他車との通信例1について説明する。
図10に示すように、自動車100,110にはその車体部分101,111の側面に電磁結合モジュール1が搭載されており、RFID用リーダ120もそれぞれ搭載されている。自動車100において、車体部分101を放射体とした電磁結合モジュール1の放射指向性は一点鎖線で示す交信領域Bである。この交信領域Bに横を走行する他の自動車110の電磁結合モジュール1が入ると、自動車110のリーダ120からの信号により電磁結合モジュール1が起動されてその無線ICチップ5に記憶されている情報が自動車100のRFID用リーダ120に送信される。また、自動車100の電磁結合モジュール1も、自車のリーダ120からの信号、若しくは、他車である自動車110のリーダ120からの信号により起動され、無線ICチップ5に記憶されている自動車100の情報が、自動車110のリーダ120に送信される。このようにして、並走する自動車100,110は互いの車両に関する情報を取得することができる。
(他車との通信例2、図11参照)
図11に示すように、自動車100には電磁結合モジュール1を搭載したナンバープレート20が取り付けられ、他の自動車110にはその後部に電磁結合モジュール1を搭載したナンバープレート20が取り付けられている。自動車100において、ナンバープレート20を放射板とした電磁結合モジュール1の放射指向性は一点鎖線で示す交信領域Bである。この交信領域Bに前方を走行する他の自動車110の電磁結合モジュール1が入ると、該モジュール1が起動されてその無線ICチップ5に記憶されている情報が自動車100のモジュール1を介してRFID用リーダ120に送信される。また、自動車100の電磁結合モジュール1も、自車のリーダ120からの信号、若しくは、他車である自動車110のリーダ120からの信号により起動され、無線ICチップ5に記憶されている自動車100の情報が、自動車110のリーダ120に送信される。このようにして、前後に位置する自動車100,110は互いの車両に関する情報を取得することができる。
(他の実施例)
なお、本発明に係る無線通信システムは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
特に、給電回路基板の内部構成である共振回路の細部は任意である。さらに、無線ICチップを給電回路基板上に接続するのに、半田バンプ以外の処理を用いてもよい。
電磁結合モジュールを備えたナンバープレートの第1例を示す斜視図である。 電磁結合モジュールを備えたナンバープレートの第2例を示す斜視図である。 電磁結合モジュールを備えたナンバープレートの第3例を示す断面図である。 電磁結合モジュールを備えた自動車を示す斜視図である。 電磁結合モジュールの具体例を示す断面図である。 前記電磁結合モジュールの等価回路図である。 前記電磁結合モジュールの給電回路基板を示す分解斜視図である。 本発明に係る無線通信システムによる距離検出の第1例を示す説明図である。 本発明に係る無線通信システムによる距離検出の第2例を示す説明図である。 本発明に係る無線通信システムによる他車との通信例1を示す説明図である。 本発明に係る無線通信システムによる他車との通信例2を示す説明図である。
符号の説明
1…電磁結合モジュール
5…無線ICチップ
10…給電回路基板
16…給電回路
20…ナンバープレート
100,110…自動車
101…車体部分
120…RFID用リーダ
L…インダクタンス素子
C1,C2…キャパシタンス素子

Claims (5)

  1. 情報を記憶するとともに無線信号の送受信処理が可能な無線ICチップと、該無線ICチップを搭載し、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板とからなる電磁結合モジュールと、
    前記電磁結合モジュールが搭載され、該電磁結合モジュールと電磁界結合して放射板として機能する車両用ナンバープレートと、
    前記ナンバープレートを取り付けた車両に搭載されたRFID用リーダと、を備え、
    前記RFID用リーダが信号を外部に送信し、
    前記電磁結合モジュールは、前記ナンバープレートを介して前記信号の対象物からの反射信号を受信し、かつ、前記反射信号により前記共振回路が共振して前記ナンバープレートを介して電磁波を外部に放射し、
    前記RFID用リーダは前記電磁結合モジュールからの放射信号を受信し、前記放射信号に基づいて前記対象物までの距離を検出すること、
    を特徴とする無線通信システム。
  2. 情報を記憶するとともに無線信号の送受信処理が可能な無線ICチップと、該無線ICチップを搭載し、所定の共振周波数を有する共振回路を含む給電回路を設けた給電回路基板とからなり、車両の車体部分に取り付けられた電磁結合モジュールと、
    前記電磁結合モジュールを取り付けた車両に搭載されたRFID用リーダと、を備え、
    前記車体部分は前記電磁結合モジュールと電磁界結合して放射板として機能し、
    前記RFID用リーダが信号を外部に送信し、
    前記電磁結合モジュールは、前記車体部分を介して前記信号の対象物からの反射信号を受信し、かつ、前記反射信号により前記共振回路が共振して前記車体部分を介して電磁波を外部に放射し、
    前記RFID用リーダは前記電磁結合モジュールからの放射信号を受信し、前記放射信号に基づいて前記対象物までの距離を検出すること、
    を特徴とする無線通信システム。
  3. 前記RFID用リーダは、前記電磁結合モジュールからの放射信号特性と対象物までの距離との関係を記憶する記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信システム。
  4. さらに、他の車両のナンバープレート又は車体部分に前記電磁結合モジュールが取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記共振回路はインダクタを含んでいることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項4に記載の無線通信システム。
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