JP4049075B2 - 近接センサ - Google Patents

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Description

本発明は、近距離状態を検出するのに使用される特定の電磁波放射空間の変化を検出する車両用等に好適な近接センサに関するものであり、使用周波数が300MHzから300GHzのマイクロ波を使用した汎用性のある近接センサに関するものである。
従来の近接センサは、発振手段と、前記発振手段による発振周波数の高調波に共振する共振手段と、前記共振手段に接続された検出電極と、前記検出電極と被検出物との間の静電容量変化に基づく信号変化を検出する検出手段で構成されていた。
前記発振手段は、予め定まった所定の周波数で発振し、LC直列共振回路からなる共振手段は、発振周波数に共振するのではなく、発振周波数の高調波等に共振する。
したがって、物体が検出電極に近接すると、物体表面と検出電極との間の静電容量が変化し、信号が変化する。この信号変化を監視することにより物体の接近を検出することができる。
この種の近接センサにおいては、静電容量の初期値を、共振周波数に一致したときの値から所定量だけ増加した値になるように設定しておき、温度変化や経年劣化に対する特性を向上させている。
特開2001−55852号公報
前述した従来の近接センサにおいては、物体と検出電極との間の静電容量を検出しているから、人や物体の大きさによって検知距離が異なり、精度が悪く誤動作する可能性がある。また、雨や湿度の変化による誤動作も多い。そして、当該近接センサを導電性パネルに配設したものでは、当該ドアの開閉動作と当該ドアに挟み込まれた場合等の区別が付け難い。更に、検出電極と車両のボディアースとの間の静電容量を検出することから、現実には、車両の金属ボディに対する検出電極の設置が困難であるという問題が生ずる。
そこで、本発明は、雨や湿度の変化等による環境変化による誤動作がなく、高精度で検出可能な近接センサの提供を課題とするものである。
請求項1にかかる近接センサは、車両に対して開閉自在に取付けられる開閉体からなる導電性パネルと、該導電性パネルの外側に設定される検出領域と、前記導電性パネルの大きさに対して、十分波長が短い特定周波数で、前記導電性パネルをアンテナとして前記検出領域を含んでマイクロ波の共振回路を形成するマイクロ波発振部とを具備するものである。
したがって、導電性パネルの大きさに対し、十分波長が短い特定周波数で前記導電性パネルをアンテナとし、前記検出領域の人等の検出対象を含んでマイクロ波の共振回路を形成し、マイクロ波が発振されると前記導電性パネルには幾つかの定在波が発生する。この検出領域と前記導電性パネルとの関係で、前記導電性パネルから幾つかの定在波に対応して特定の周波数が放射される。そこで、発振周波数が導電性パネルから電磁波となって放射されても、検出対象がない場合には、電磁波放射空間に変化がないから、そのときの発振周波数の周波数変動は実機の施工条件によって特定される。ところが、導電性パネルの近くに人等の検出対象が近づくと、或いは存在すると、電磁波放射空間の電界が検出対象で反射或いは吸収され、検出領域の電磁波放射空間の場が変化する。例えば、人等の検出対象からの距離に相当する波長成分(周波数成分)が、当該検出対象がアンテナとなり、アンテナとして機能する導電性パネルとの間にアンテナ相互の結合が生じ、導電性パネルから出力される複数の発振周波数に影響を与え、検出対象の反射或いは吸収により、振幅を大きくする周波数、振幅を小さくする周波数と各周波数が変化する。この個々の周波数の変化は、2種類以上の周波数が同時に存在するが、現実には両者の和の周波数状態になり、共振現象の周波数としては1つの周波数に変化する。この周波数変化を取出すことにより検出対象の検出を行う。
ここで、上記マイクロ波発振部は、導電性パネル全体の大きさに対し、十分波長が短い周波数で前記導電性パネルをアンテナとするマイクロ波を前記導電性パネルに乗せ、前記導電性パネルから当該マイクロ波の放射を行い、かつ、当該放射するマイクロ波の周波数を電磁波放射空間の状態によって、共振回路内の発振周波数が変動するものである。前記導電性パネルは、車両に対して開閉自在に取付けられる開閉体としたものであり、構造を簡単にし、かつ、廉価に製造することができる。
請求項2にかかる近接センサの前記マイクロ波発振部は、マイクロ波を供給し、前記導電性パネルから放射する周波数を生成する出力発振器と、アンテナとした前記導電性パネルから得られたマイクロ波の周波数と基準発振器から得られた周波数をミキシングし、所定の周波数を検出するミキサと、前記ミキサでミキシングされた周波数から特定の周波数のみを選択するバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタを通過させた周波数の定在波によって前記出力発振器に帰還するフィードバック系とを具備するものである。
前記マイクロ波発振部の共振回路の電磁波放射空間には、前記導電性パネルから得た周波数と基準発振器の周波数とがミキシングされ、バンドパスフィルタを通して変動差分の周波数として取出され、その定在波の存在(VSWRメータ出力)によって、フィードバック系を介して出力発振器へ帰還された周波数が発生している。
したがって、出力発振器からミキサを介して導電性パネルから出力されるマイクロ波は、電磁波放射空間である検出領域の検出対象と導電性パネルとの間でマイクロ波の共振回路を形成して、その検出領域の電磁波放射空間の状態に応じた発振状態となる。ここで、発振しているマイクロ波が導電性パネルから放射されても、反射または吸収を起こす検出対象がない場合には、特定の周波数の出力状態が変化しないから共振回路の周波数変動は生じない。
ところが、導電性パネルの近くに人等の検出対象が近づくと、或いは検出対象が存在すると、導電性パネルから放射された電磁波の電界が検出対象で反射或いは吸収され、検出領域の電磁波放射空間の場が変化する。
よって、検出領域からなる電磁波放射空間に人等の検出対象が存在すると、それまで検出されていた導電性パネルとの間で決定される特有の周波数の定在波が発生することになる。検出された定在波は、電磁波放射空間の場における人等の検出対象がないときに比較して変化する。当該変化した信号は、距離、大きさ等に対応する信号を予め基準信号として測定し、その性質が判っておれば、その基準信号と前記変化した信号とを比較することにより、距離、大きさ等を推定し、または所定のパターン認識によって距離、大きさ等の検出を行うことができる。
ここで、マイクロ波を出力する出力発振器は、電波放射空間である検出領域とアンテナとして機能する導電性パネルによって決定される放射周波数を持つから、他から発振周波数を制御できる他励マイクロ波発振器である。なお、導電性パネルの給電点は、シミュレーションと実測によって大まかに推定した点とし、また、放射周波数についても同様に設定する。そして、基準発振器はミキシング周波数を決定する発振器であり、通常のマイクロ波の発振器であればよい。
更に、上記ミキサは、上記出力発振器から得られた周波数(f)と基準発振器から得られた周波数(fo)をミキシングし、ミキシング周波数(mf+nfo;但し、m,nは−∞〜+∞の整数)とするものであればよい。更に、上記バンドパスフィルタは、上記ミキシング周波数(mf+nfo)のうちの1個の、例えば、周波数(f+fo)のみを取出し、信号処理するものであればよい。勿論、本発明を実施する場合には、上記ミキシング周波数(mf+nfo)の何れの周波数を選択してもよい。
請求項3にかかる近接センサの前記マイクロ波発振部は、認識回路によって、前記バンドパスフィルタを通過させた周波数の定在波によって、前記検出領域の変化を識別するものである。
即ち、検出領域からなる電磁波放射空間と導電性パネルとの間で決定される特有の周波数の定在波が、導電性パネルに発生することになる。そして、この検出されたバンドパスフィルタを通過させた周波数のVSWR(Voltage Standing Wave Ratio;電圧定在波比)は、電磁波放射空間の場における人等の検出対象がないときに比較して変化する。当該変化した信号は、距離、大きさ等に対応する信号を予め基準信号として測定し、その性質が判っておれば、その基準信号と前記変化した信号とを比較することにより、距離、大きさ等を推定し、または所定のパターン認識によって距離、大きさ等の検出を行うことができる。
なお、前記VSWRとは、特定周波数の進行波と反射波の干渉から生まれる定在波の最大電圧の絶対値を最小電圧の絶対値で割った値で、反射のないときには最小の値で、「1」となる。
上記認識回路は、VSWRによって上記電磁波放射空間である検出領域の変化を識別するものであり、VSWRを既知の距離、大きさ等に対応する基準との比較を行うことにより、距離、大きさ等を検出するものであり、アナログ回路またはデジタル回路で構成されるものであればよい。
請求項1にかかる近接センサは、マイクロ波発振部の周波数が導電性パネルからマイクロ波として放射されても、反射或いは吸収を起こす検出対象がない場合には、マイクロ波発振部の周波数の変動は生じないが、導電性パネルの近くに人等の検出対象が近づくと、放射電磁波の電界が検出対象で反射或いは吸収され、電磁波放射空間の場が変化し、人等の検出対象からの距離及び大きさに相当する波長成分(周波数)が変化する。この検出された変化により、距離及び大きさの検出を行うことができる。
このとき、電磁波放射空間である検出領域の検出対象と導電性パネルとの間でマイクロ波の共振回路を形成してなるマイクロ波発振部は、その検出領域及びその検出対象に応じた発振状態となる。この発振状態のマイクロ波発振部は、電磁波の電界・磁界の相互の影響力が大きく、その検出領域の検出対象と導電性パネル間の電界強度(磁界)の共振回路としてみなすことができ、電磁波放射空間の検出対象の静電容量に影響され難くなる。
特に、マイクロ波発振部が電磁波放射空間となっている検出領域の検出対象との間にマイクロ波の共振回路を形成し、電磁波の電界・磁界の相互影響の方が大きくなり、それをアンテナ間の電界強度(磁界)の共振回路としてみなすことができ、検出領域の検出対象の静電容量に影響され難くなるから、検出精度が向上する。また、使用周波数が300MHzから300GHzのマイクロ波の使用によって、従来の静電容量検出方式タイプに比較して、検出領域の湿度、温度、水蒸気、圧力等の雰囲気によって影響を受けない検出を可能とするため、装置が廉価となる。よって、近距離の検出が容易であり、かつ、廉価に製造可能な状態検出を行うことができる。また、ドップラー検出と異なり、検出領域の検出対象が移動していなくても検出できる。更に、導電性パネルは、車両に対して開閉自在に取付けられる開閉体としたものであるから、請求項1または請求項2の効果に加えて、構造を簡単にし、かつ、廉価に製造することができる。
請求項2にかかる近接センサの前記マイクロ波発振部は、出力発振器からミキサを介して出力されるマイクロ波が、電磁波放射空間である検出領域の検出対象と導電性パネルとの間で共振回路を形成して、その検出領域の電磁波放射空間の状態に応じて発振状態となる。ここで、発振しているマイクロ波が導電性パネルから放射されても、反射または吸収を起こす検出対象がない場合には、特定の周波数の出力状態が変化しないから共振回路の周波数変動は生じない。
導電性パネルの近くに人等の検出対象が近づくと、或いは検出対象が存在すると、導電性パネルから放射された電磁波の電界が検出対象で反射或いは吸収され、検出領域の電磁波放射空間の場が変化する。このとき、電磁波放射空間の場における人等の検出対象が影響した波長成分(周波数)は、基準発振器の周波数とミキシングされ、バンドパスフィルタを通して変動差分の周波数として取出され、その定在波によって検出対象の存在が識別される。
したがって、検出領域からなる電磁波放射空間に人等の検出対象が存在すると、それまで検出されていなかった特有の周波数の定在波が発生することになる。即ち、検出された定在波は、電磁波放射空間の場における人等の検出対象がないときに比較して変化する。当該変化した信号は、距離、大きさ等に対応する信号を予め基準信号として測定し、その性質が判っておれば、その基準信号と前記変化した信号とを比較することにより、距離、大きさ等を推定し、または所定のパターン認識によって距離、大きさ等の検出を行うことができる。
このとき、出力発振器が電磁波放射空間となっている検出領域の検出対象との間にマイクロ波の共振回路を形成し、その検出領域及びその検出対象に応じた特定の周波数で発振するから、電磁波の電界・磁界の相互の影響力が大きくなり、検出領域の検出対象の静電容量に影響され難くなるから、検出精度が向上する。
請求項3にかかる近接センサの前記マイクロ波発振部は、前記バンドパスフィルタを通過させた周波数の定在波によって、前記検出領域の変化を識別する認識回路を具備するものである。したがって、請求項2の効果に加えて、検出されたバンドパスフィルタを通過させた周波数のVSWRは、電磁波放射空間の場における人等の検出対象がないときに比較して変化し、当該変化した信号は、距離、大きさ等に対応する信号を予め基準信号として性質が判っておれば、その基準信号と前記変化した信号とを比較することにより、距離、大きさ等を推定し、または所定のパターン認識によって距離、大きさ等の検出を行うことができる。
次に、本発明にかかる実施の形態の近接センサについて、図を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態の近接センサを搭載した車両の全体構成概念図であり、また、図2は本発明の実施の形態の近接センサの機能ブロック図である。
図1において、車両1の各ドアの金属板(導電性)からなる外パネル11〜14には、ミキサ23のアンテナ端子が電気的に接続され、各ドアの外パネル11〜14がアンテナとなっており、各ドアの外パネル11〜14は本実施の形態の導電性パネルを構成している。本実施の形態においては、各ドアの外パネル11〜14がアンテナとなっている事例で説明するが、前後のバンパー、トランクリッド、エンジンフード、フロントドア、バックドア、スライドドア、スイングドア、その他の可動式フード、サンルーフ等についても、外パネル11〜14と同様に本実施の形態の導電性パネルとして使用することができ、これらのうち、フロントドア、バックドア、スライドドア、スイングドア等は共に車両1に対して開閉自在に取付けられる開閉体とみることができる。
図2において、周波数が300MHz〜300GHzのマイクロ波を発振する出力発振器21は、アンテナとして機能する外パネル11〜14からマイクロ波を放射し、外パネル11〜14の周囲の電磁波放射空間である検出領域11A〜14Aの状態変化を検出するもので、具体的には、出力発振器21は、電波放射空間である検出領域11A〜14Aと外パネル11〜14(導電性パネル)によって決定される特定の放射周波数を持つから、他から発振周波数を制御できる他励マイクロ波発生器が使用される。なお、検出領域11A〜14Aは、外パネル11〜14に対し、放射するマイクロ波の周波数の半波長分の距離の外側に設定される。
本発明を実施する場合の出力発振器21としては、電波放射空間である検出領域11A〜14Aの変化によって、発振周波数(f)の反射・吸収に対応できるものである。この出力発振器21の出力は、ミキサ23を介して外パネル11〜14に電気的に接続されている。
また、基準発振器22は、電波放射空間である検出領域11A〜14Aの状態変化によって変化する周波数を検出するもので、特定周波数(fo)からなるマイクロ波の発振器で、通常、出力発振器21と同一またはその近傍の周波数である300MHz〜300GHzのマイクロ波を発振する発振器である。この基準発振器22は、特定周波数からなる安定したマイクロ波を発振するもので、発振周波数(fo)が比較的安定する発振器が使用される。
そして、ミキサ23は、出力発振器21の周波数(f)と基準発振器22の周波数(fo)をミキシングして、ミキシング周波数(mf+nfo)とするものであればよい。
バンドパスフィルタ24は、1個のミキシング周波数(f+fo)のみ選択するフィルタであり、また、VSWRメータ25は、バンドパスフィルタ24を通過した周波数のVSWRを検出している。結果的に、周波数変化を基準発振器(fo)によってミキシングし、バンドパスフィルタ24を通して変動差分の周波数を取出し、当該取出した周波数の定在波をVSWRメータ25によって検出している。
このとき、通常、出力発振器21からの外パネル11〜14に供給される周波数は、外パネル11〜14から効率よく放射されると全体の定在波比が小さくなる周波数に設定される。念のために記載すると、通常、検出対象27がない場合のバンドパスフィルタを通過させた周波数のVSWRは、導電性パネルから放射されるマイクロ波の放射効率を良くする意味で最小に設定される。しかし、本発明を実施する場合には、前記VSWRを最小にすることが前提条件になるものではない。
ところが、電磁波放射空間である検出領域11A〜14Aの状態変化によって、外パネル11〜14と検出領域11A〜14Aとの間の周波数マッチングにずれが生じる。このマッチングの検出として、検出対象27が存在しないとき、VSWRメータ25をモニタしてVSWRが最小になるようにしている。
即ち、外パネル11〜14の大きさに対し、十分波長が短い特定周波数で外パネル11〜14をアンテナとして検出領域11A〜14Aの検出対象27を含んでマイクロ波の共振回路を形成するマイクロ波発振部30を構成していることになる。
このように、外パネル11〜14から放射されるマイクロ波の周波数は多数存在する。出力発振器21の周波数帯域は、それらの放射されるマイクロ波の周波数の一部または全部を含むものである。ミキサ23は、出力発振器21から得られた周波数(f)と基準発振器22から得られた周波数(fo)をミキシングしてダウンコンバートし、VSWRメータ25によってそのVSWRを測定している。VSWRメータ25をモニタしてVSWRが最小になるようにした状態を初期設定した状態では、人などが近接すると、人及び外パネル11〜14をアンテナとみなしたアンテナ相互の結合が生じ、それが特定周波数の変化として検出される。
更に、認識回路26は、バンドパスフィルタ24を通過した周波数のVSWRを検波するVSWRメータ25を通過させた信号によって、電磁波放射空間である検出領域11A〜14Aの状態変化を識別するものである。この検出された信号変化は、距離、大きさ等に相当する信号状態を予め基準情報を測定しておき、その基準情報から距離、大きさ等を推定することで、距離、大きさ等の検出を行うものである。
即ち、このとき、検出対象27としての人、物、大きさ等の情報は、それらの特性を認識回路26内部でマッピングしたデータと比較参照して検知する。この方法によれば、ドアの自動開閉操作時の変化と、人や物との接近を区別することができる。
また、認識回路26はその出力を電子制御回路2に入力している。電子制御回路2は、この実施の形態ではドア開閉システムの障害物検知を実行するマイクロコンピュータからなり、ドアを開閉するときに、安全にドアを開閉できるか、障害物が存在しないか否かを判定し、人または構造物を検知するとドアの開閉を停止させたり、車両1内に警報音を発生させるものである。
このとき、本実施の形態の近接センサを構成する出力発振器21、基準発振器22、ミキサ23、バンドパスフィルタ24、VSWRメータ25は、車両1の各ドアの外パネル11〜14と内パネル(図示しない)との間に内蔵されている。そして、VSWRメータ25の出力は、認識回路26及び電子制御回路2に入力されている。電子制御回路2は、この実施の形態ではドア開閉システムの障害物検知装置を実行するマイクロコンピュータとなっている。
このように、本実施の形態の近接センサは、車両1に一体または分離可能に取付けてなる外パネル11〜14からなる導電性パネルと、外パネル11〜14の外側に設定した検出領域11A〜14Aと、外パネル11〜14の大きさに対し、十分波長が短い周波数で外パネル11〜14及び検出領域11A〜14Aの検出対象27を共振回路とするマイクロ波を発振する出力発振器21と、ミキシング周波数を得るマイクロ波を発振する基準発振器22と、出力発振器21から得られたマイクロ波を外パネル11〜14及び検出領域11A〜14Aによって得られた出力周波数を、基準発振器22から得られた周波数にミキシングして所定の周波数を検出するミキサ23と、ミキサ23で検出した周波数から特定の周波数のみを選択するバンドパスフィルタ24と、バンドパスフィルタ24を通過させた周波数の定在波によって、外パネル11〜14から放射を行う特定の出力周波数を決定する出力発振器21へのフィードバック系28と、バンドパスフィルタ24を通過させた周波数の定在波によって、検出領域11A〜14Aの変化を識別する認識回路26とを具備するものである。
ここで、本実施の形態の近接センサは、出力発振器21と、基準発振器22と、ミキサ23と、バンドパスフィルタ24と、VSWRメータ25と、フィードバック系28は、バンドパスフィルタ24を通過させた周波数の定在波によって、電磁波放射空間である検出領域11A〜14Aと外パネル11〜14からなる導電性パネルの共振を得るマイクロ波発振部30を構成している。マイクロ波発振部30は、電磁波放射空間である検出領域11A〜14Aの検出対象27と外パネル11〜14からなる導電性パネルの大きさに対し、十分波長が短い特定周波数を供給する共振回路を構成している。
してみれば、本実施の形態の近接センサは、車両1に一体または分離可能に取付けてなる外パネル11〜14からなる導電性パネルと、外パネル11〜14からなる導電性パネルの外側に設定した検出領域11A〜14Aと、外パネル11〜14からなる導電性パネルの大きさに対し、十分波長が短い特定周波数で外パネル11〜14からなる導電性パネルをアンテナとして検出領域11A〜14Aの検出対象27を含んでマイクロ波の共振回路を形成するマイクロ波発振部30とを具備するものである。
このように構成した本実施の形態の近接センサは、次のように動作する。
外パネル11〜14の大きさに対し、十分波長が短い特定周波数で外パネル11〜14をアンテナとし、検出領域11A〜14Aの検出対象27を含んでマイクロ波の共振回路を形成し、マイクロ波が発振されると外パネル11〜14には幾つかの定在波が発生する。この検出領域と外パネル11〜14との関係で、外パネル11〜14から幾つかの定在波に対応して特定の周波数が放射される。そこで、発振周波数が外パネル11〜14から電磁波となって放射されても、検出対象27がない場合には、電磁波放射空間に変化がないから、そのときの発振周波数の周波数変動は施工条件によって決定される。ところが、外パネル11〜14の近くに人等の検出対象27が近づくと、或いは存在すると、電磁波放射空間の電界が検出対象27で反射或いは吸収され、検出領域11A〜14Aの電磁波放射空間の場が変化する。
このように、検出領域11A〜14Aと外パネル11〜14と人等の検出対象27の関係で、空洞発振回路を形成する外パネル11〜14から放射される特定の周波数で出力発振器21の出力が変化する。このように、検出対象27と外パネル11〜14との間の相対距離に相当するマイクロ波の共振回路を形成できる構成であると、マイクロ波の電界・磁界の相互影響の方が検出対象27の静電容量の影響よりも大きく、外パネル11〜14間の電界強度(磁界)の共振回路31としてみなすことができ、電磁波放射空間の検出対象27の静電容量に影響され難くなる。
出力発振器21の周波数が外パネル11〜14からマイクロ波が放射されても、反射または吸収を起こす検出対象27が検出領域11A〜14A内にない場合には、出力発振器21の周波数変動は生じない。ところが、外パネル11〜14の近くに人等の検出対象27が近づいたり、存在したりすると、マイクロ波の電界が検出対象27で反射或いは吸収され、電磁波放射空間の場が変化する。このとき、外パネル11〜14に戻った反射波の検出対象27からの距離に相当する波長成分(周波数)が、外パネル11〜14から出力される出力発振器21の周波数に近い周波数であると、多数の種類の周波数成分が存在する状態になるが、現実には、共振現象の周波数としては1つの周波数(f)に変化する。この周波数変化を基準発振器22の出力周波数(fo)をミキサ23に導入し、このミキサ23によってミキシングによりダウンコンバートした周波数は、ミキシング周波数(mf+nfo)となる。ミキサ23からのミキシング周波数(mf+nfo)は、バンドパスフィルタ24を通して変動差分の周波数、即ち、ミキシング周波数(f+fo)を取出し、当該取出したミキシング周波数(f+fo)の定在波をVSWRメータ25によって検出している。
ミキシング周波数(f+fo)のVSWRの検出は、認識回路26によってバンドパスフィルタ24を通過した周波数のVSWRを検波するVSWRメータ25を通過させた信号の大小により、検出領域11A〜14Aの状態変化によって識別するものである。この検出された信号変化は、距離、大きさ等に相当する信号状態を予め基準情報を測定しておき、その基準情報から距離、大きさ等を推定することで、距離、大きさ等の検出を行うものである。
したがって、認識回路26の出力を入力する電子制御回路2は、この実施の形態ではドア開閉システムの障害物検知装置を実行するマイクロコンピュータとなっており、ドアの外パネル11〜14を開くとき、人或いは物体がドアの外パネル11〜14に近づくと、ドアの開放を停止させたり、その寺様態を報知したりすることができる。また、ドアの閉鎖方向の作動においても、人或いは物体との衝突を防止することもできる。したがって、外パネル11〜14は、車両1に対して開閉自在に取付けられる開閉体に取付けた部材とするのが好適である。
特に、出力発振器21は、使用周波数が300MHzから300GHzのマイクロ波を発振する発振器としたものであるから、廉価に、マイクロ波を発生することができ、装置全体を廉価にすることができる。また、本実施の形態のアンテナは、車両1のドアの外パネル11〜14としたものである。特に、車両1のドアをアンテナとしたものでは、ドア開閉システムの障害物検知装置、防犯システム、キーレスエントリーシステム等のセンサとして使用でき、しかも、電磁波放射空間の場を車両1のドアの外パネル11〜14から30cm以内に設定することもできる。
なお、本実施の形態の近接センサは、車両に用いているから、ドアの外パネル11〜14のように導電性パネルとして使用できる構成部品が多く存在し、他の構成部品の使用も可能であるから、車両用として使用するのが好適である。
本発明は、電磁波放射空間の湿度、温度、水蒸気、圧力等の雰囲気の影響を受けないで検出対象27の近距離の検出を可能とするから、ドア開閉システムの障害物検知装置、防犯システム、キーレスエントリーシステム等のセンサのみでなく、従来の静電容量検出方式タイプに比較して、自然界の空気中の湿度変化等の気象条件が変化しても、それに影響されなくなるから、各種の近距離を検出するセンサとして使用できる。
なお、この種の本発明の実施の形態の近接センサは、車両1以外にも、人体の移動、存在を検出するシャワートイレの近接センサ等にも使用でき、その使途は車両1に限定されるものではない。例えば、人体の移動、存在を検出するシャワートイレの近接センサのように汎用化させることもできる。このとき、例えば、外パネル11〜14はアンテナと機能させればよい。他の構成は上記実施の形態と相違するものはない。また、取付け対象に一体または分離可能に取付けてなる外パネル11〜14は、平面的パネルに限定されるものではなく、帯状、線状部材を加工した形状とすることができる。
このとき、本発明の実施の形態の近接センサは、取付け対象に一体または分離可能に取付けてなるアンテナと、前記アンテナの外側に設定した検出領域と、前記アンテナの大きさに対し、十分波長が短い特定周波数で前記検出領域の検出対象を含んでマイクロ波の共振回路を形成するマイクロ波発振部とを具備する構成とすることができる。
なお、汎用化された近接センサにおいても、上記実施の形態と同様の構成とすることができ、かつ、同様の作用効果を奏するので、その詳細な説明は割愛する。
図1は本発明の実施の形態の近接センサを搭載した車両の全体構成概念図である。 図2は本発明の実施の形態の近接センサの機能ブロック図である。
符号の説明
1 車両
11〜14 外パネル(導電性パネル)
11A〜14A 検出領域
21 出力発振器
22 基準発振器
23 ミキサ
24 バンドパスフィルタ
25 VSWRメータ
26 認識回路
27 検出対象
28 フィードバック系

Claims (3)

  1. 車両に対して開閉自在に取付けられる開閉体からなる導電性パネルと、
    該導電性パネルの外側に設定される検出領域と、
    前記導電性パネルの大きさに対して、十分波長が短い特定周波数で、前記導電性パネルをアンテナとして前記検出領域を含んでマイクロ波の共振回路を形成するマイクロ波発振部と
    を具備することを特徴とする近接センサ。
  2. 前記マイクロ波発振部は、
    マイクロ波を供給し、前記導電性パネルから放射する周波数を生成する出力発振器と、
    アンテナとした前記導電性パネルから得られたマイクロ波の周波数と基準発振器から得られた周波数をミキシングし、所定の周波数を検出するミキサと、
    前記ミキサでミキシングされた周波数から特定の周波数のみを選択するバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタを通過させた周波数の定在波によって前記出力発振器に帰還するフィードバック系と
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の近接センサ。
  3. 前記マイクロ波発振部は、前記バンドパスフィルタを通過させた周波数の定在波によって、前記検出領域の変化を識別する認識回路を具備することを特徴とする請求項2に記載の近接センサ。
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