JP4844198B2 - 半導体素子、センサ装置、並びに半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子、センサ装置、並びに半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、温度検出素子と圧力検出素子とを備えた半導体素子、この半導体素子の製造方法、及びこの半導体素子を搭載したセンサ装置に関するものである。
温度、及び圧力を検出することができる一体型センサ装置として、例えば、特開2004−198394号公報(特許文献1)によって開示された温度センサ一体型圧力センサ装置が知られている。
特許文献1に記載された温度センサ一体型圧力センサ装置によると、センサ装置のケースに圧力導入孔が形成されている。この圧力導入孔の入口付近には、媒体の温度を測定するための温度センサが配置されており、圧力導入孔の終点付近には、媒体の圧力を測定するための圧力センサが配置されている。
特開2004−198394号公報
しかしながら、特許文献1に記載された温度センサ一体型圧力センサ装置では、温度センサ、及び圧力センサがケース内の異なる場所に配置されているため、温度センサ、及び圧力センサを設置するためのスペースを2箇所ケースに設ける必要がある。また、温度センサを設置するための設置工程、及び圧力センサを設置するための設置工程が必要である。よって、特許文献1に記載された温度センサ一体型圧力センサ装置では、センサ装置の小型化やセンサ装置の製造コスト低減には限界がある。
そこで、本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧力検出機能(圧力検出素子)、及び温度検出機能(温度検出素子)を1チップに集約した半導体素子、この半導体素子の製造方法、及びこの半導体素子を搭載したセンサ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る半導体素子は、厚肉部、及び一面側を凹部とする薄肉化処理を施して当該厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部を備えた半導体基板と、薄肉ダイアフラム部の所定領域に形成されたピエゾ効果を有する複数のピエゾ抵抗素子と、一端を温接点とし他端を冷接点とし、半導体基板の他面側表面上に形成される熱電対と、を備え、冷接点は、厚肉部の領域に位置するように形成され、熱電対は、冷接点から温接点までの間にその向きが変更される折曲部が形成され、温接点は、半導体基板の他面側表面上から浮揚するように形成されることを特徴とする。これにより、圧力検出機能、及び温度検出機能を1チップに集約した半導体素子を得ることができる。また、冷接点は半導体基板の厚肉部の領域に位置するように形成されているので、温接点の温度が上昇したとしても冷接点の温度上昇は抑えられ、冷接点と温接点との間の温度差をより大きくすることができる。したがって、半導体素子の温度検出機能をより高精度なものとすることができる。また、熱電対には折曲部が形成され、温接点は、半導体基板の他面側表面上から浮揚するように形成されている。これにより、温接点の熱感度がよりいっそう向上するので、被測温体からの熱照射(赤外線照射)の受光に伴う冷接点と温接点との間の温度差を大きくすることができる。したがって、半導体素子の温度検出機能をよりいっそう高精度のものとすることができる。
請求項2に係る半導体素子は、請求項1に記載された半導体素子において、熱電対は複数のピエゾ抵抗素子の直上を避けて形成されたことを特徴とする。これにより、ピエゾ抵抗素子が有する圧力検出感度の低下を防ぐことができる。
請求項3に係る半導体素子は、請求項1又は2に記載された半導体素子において、温接点は、赤外線吸収膜によって被覆されていることを特徴とする。これにより、温接点の熱感度をさらに向上させることができるため、半導体素子の温度検出機能をさらに高精度なものとすることができる。
なお、請求項1〜3のいずれかに記載された半導体素子に形成された熱電対としては、請求項4に記載のように、異種材料であるポリシリコンとアルミニウムとを用いることができる。
請求項5に係る半導体素子は、請求項1〜4のいずれかに記載された半導体素子において、温接点は薄肉ダイアフラム部の領域に位置するように形成されることを特徴とする。これにより、温接点の熱感度が向上するので、冷接点と温接点との間の温度差をより大きくすることができる。したがって、半導体素子の温度検出機能をより高精度なものとすることができる。
請求項6に係る半導体素子の製造方法は、半導体基板の一面側を凹部とする薄肉化処理を施して、半導体基板における厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部を形成する工程と、薄肉ダイアフラム部の所定領域にピエゾ効果を有する複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、一端を温接点とし他端を冷接点とする熱電対を半導体基板の他面側表面上に形成する工程と、を備え、冷接点は厚肉部の領域に位置するように形成され、熱電対は、冷接点から温接点までの間にその向きが変更される折曲部が形成され、温接点は、半導体基板の他面側表面上から浮揚するように形成されることを特徴とする。請求項6に記載された半導体素子の製造方法により得られる効果は、上述した請求項1における効果と同等であるため、その説明を省略する。
請求項7に係る半導体素子の製造方法は、請求項6に記載された半導体素子の製造方法において、熱電対は複数のピエゾ抵抗素子の直上を避けて形成されることを特徴とする。請求項7に記載された半導体素子の製造方法により得られる効果は、上述した請求項2における効果と同等であるため、その説明を省略する。
請求項8に係る半導体素子の製造方法は、請求項6又は7に記載された半導体素子の製造方法において、温接点は前記薄肉ダイアフラム部の領域に位置するように形成されることを特徴とする。請求項8に記載された半導体素子の製造方法により得られる効果は、上述した請求項5における効果と同等であるため、その説明を省略する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る半導体素子100について、図1、及び図2を用いて説明する。また、半導体素子100を搭載したセンサ装置200、210について、図4、及び図5を用いて説明する。
図1(a)は、半導体素子100の概略断面図である。図1(b)は、半導体素子100を上面から見た様子を示す概略上面図である。図2(a)は、熱電対20の構成、及び熱電対20における出力の取り出しを示す模式図である。図2(b)は、半導体素子100における熱電対20の配置構造を模式的に示した概略断面図である。図4は、半導体素子100を搭載した、裏面受圧構造のセンサ装置200の断面を示す概略断面図である。図5は、半導体素子100を搭載した、表面受圧構造のセンサ装置210の断面を示す概略断面図である。
本実施形態に係る半導体素子100は、図1(a)に示すように、厚肉部10aと、一面側を凹部とする薄肉化処理(例えば、エッチング処理)を施して厚肉部10aよりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部10bと、を備えた半導体基板10を基材とし、薄肉ダイアフラム10bの領域には、ピエゾ効果によって圧力を検出する複数のピエゾ抵抗素子14a及び14bが形成されている。また、薄肉化処理が施されていない半導体基板10の他面側には、被測温体からの熱放射(赤外線照射)受ける熱電対20(20a、20b)が形成されている。以下、半導体素子100の各構成要素について説明する。
半導体基板10は、例えば、シリコン基板であり、望ましくは、格子欠陥が少なく弾力性に富んだシリコン基板である。半導体基板10の薄肉ダイアフラム部10bは、上述の通り、半導体基板10の一面側(熱電対20が形成されない側)を凹部とする薄肉化処理を部分的に施すことによって形成されている。なお、薄肉ダイアフラム部10bの平面形状は、例えば、図1(b)に示すように、ほぼ矩形型である。
半導体基板10の薄肉ダイアフラム部10bの領域には、図1(a)、(b)に示すように、圧力を検出するピエゾ抵抗素子14a、14bがピエゾ効果を有する材料を用いて不純物拡散等の方法によって形成されている。ピエゾ抵抗素子14a、14bは、半導体基板10とは異なる導電型(通常、n型半導体基板10に対して、p型のピエゾ抵抗素子14a、14b)となるように形成されており、ピエゾ抵抗素子14a、14bからできるだけ大きな出力を得るために、ピエゾ抵抗素子14a、14bがホイートストーンブリッジを形成するように接続されている。
なお、ピエゾ抵抗素子における上記ピエゾ効果とは、ピエゾ抵抗素子を構成する結晶に圧力が加わったときにこの結晶格子に歪みが生じ、ピエゾ抵抗素子中のキャリア数等が変化して、その抵抗が変化する現象のことである。
半導体基板10の他面側(薄肉化処理が施されていない側)表面上には、図1(a)、(b)に示すように、被測温体からの熱放射(赤外線照射)を受ける熱電対20が形成されている。熱電対20は、一端を温接点20cとし他端を基準接点としての冷接点20dとするものである。そして、両接点間の温度差によって定まる熱起電力を発生させるために、異種材料(導体)の一端同士を電気的に接続するとともに、他端同士を電気的に接続したものである。
具体的には、図2(a)に示すように、熱電対20は、半導体基板10の他面側表面上に異種材料で形成された熱電対20a、20bが交互に直列に接続されている(サーモパイル)。そして、熱電対20a、20bの接続部が一つおきに温接点20c、及び冷接点20dとなる。異種材料の組み合わせとしては、例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)とアルミニウムとの組み合せを用いることができる。
図2(b)に熱電対20a、20bの配置構造を示す。例えば、熱電対20aを多結晶シリコンとし、熱電対20bをアルミニウムとすると、熱電対20aとしての多結晶シリコンのパターンは、半導体基板10の他面側表面上に形成されている。そして、熱電対20aとしての多結晶シリコンのパターン上には、熱電対20bとしてのアルミニウムのパターンが形成されている。熱電対20aとしての多結晶シリコン20aのパターンと熱電対20bとしてのアルミニウムのパターンとの接続点は上記の温接点20c、又は冷接点20dとなる。
図1(a)、(b)に示すように、冷接点20dは、半導体基板10の厚肉部10aの領域に位置するように形成されている。これは、厚肉部10aの領域は熱容量が大きいため、冷接点20dのヒートシンク(放熱部)としての役割を果たすこととなり、冷接点20dの温度上昇を抑えることができるからである。
また、温接点20cは、薄肉ダイアフラム部10bの領域に位置するように形成されている。これは、薄肉ダイアフラム部10bは熱容量が小さいため、温接点20cが図示しない被測温体からの熱放射(赤外線照射)を受けた場合、温接点20cの温度を効率的に上昇させることができるからである。
なお、熱電対20を半導体基板10の他面側表面上に形成するにあたって、ピエゾ効果を十分に発揮させるために、ピエゾ抵抗素子14a、14bの直上を避けて形成することが望ましい。
ところで、被測温体からの熱放射(赤外線照射)を効率的に吸収し、温接点20cの温度を効率良く上昇させるために、温接点20cを被覆するように赤外線吸収膜18を形成してもよい(図1(a))。温接点20cを被覆する赤外線吸収膜18は、例えば、ポリエステル樹脂にカーボンを含有させ、焼き固めた焼結体を用いることができる。赤外線吸収膜18による温接点20cの被覆にあたっては、温接点20cを直接被覆してもよく、若しくは、図示しない窒化シリコン膜等の保護膜を介して温接点20cを被覆してもよい。
さらには、赤外線吸収膜18の周辺に赤外線反射膜(図示せず)を形成してもよい。赤外線吸収膜18の周辺に赤外線反射膜を形成することで、温接点20cと冷接点20dとの温度差が大きくなるため、熱電対20の感度をより向上させることができる。
次に、本実施形態における半導体素子100が圧力を測定するための動作について説明する。
図1(a)に示す薄肉ダイアフラム部10bに対して、紙面の上方、又は下方から圧力Pが加わると、薄肉ダイアフラム部10bが圧力に応じて弾性的に変位し、薄膜ダイアフラム10bに形成されたピエゾ抵抗素子14a、14bに歪みが生じ、抵抗が変化する。
上述した通り、ピエゾ抵抗素子14a、14bはホイートストーンブリッジを形成しているため、ピエゾ抵抗素子14a、14bの抵抗変化は電圧変化として検出することができる。そして、この電圧変化を図示しない処理回路で処理することで、圧力Pを導き出すことができる。
次に、本実施形態における半導体素子100が温度を測定するための動作について説明する。
被測温体からの熱放射(赤外線照射)がサーモパイルを構成する熱電対20の温接点20cに注がれることによって、温接点20cはその線量に応じた温度に加熱される。一方、熱電対20の冷接点(基準接点)20dは、ヒートシンクの役割を果たす厚肉部10aの領域に形成されているため、温接点20cの温度の変動に関わりなくほぼ一定の温度に保持されている。
すると、熱電対20において、温接点20cと冷接点20dとの間には、温度差が発生するとともに、この温度差に応じた熱起電力(ゼーベック効果)が生じる。そして、サーモパイル(熱電対20)の両端には、熱電対20a、20bの各組で発生する熱起電力の合計に等しい電位差Vout(図2(a))が生じ、この電位差Voutに基づく電気信号を図示しない信号処理回路で処理することで、被測温体の温度を導き出すことができる。
ところで、本実施形態に係る半導体素子100は、例えば、以下の工程1〜3を経ることによって得ることができる。
(工程1)半導体基板10の一面側を凹部とする薄肉化処理を施して半導体基板10の厚肉部10aよりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部10bを形成する。
(工程2)薄肉ダイアフラム部10bの所定領域に不純物を拡散して、ピエゾ効果を有する複数のピエゾ抵抗素子14a、14bを形成する。
(工程3)半導体基板10の他面側表面上に、一端を温接点20cとし他端を冷接点20dとする熱電対20(ポリシリコン、アルミニウム)を形成する。このとき、冷接点20dは厚肉部10aの領域に位置するように形成されている。
なお、工程3において、ピエゾ抵抗素子14の感度が低下することを防ぐため、熱電対20はピエゾ抵抗素子14の直上を避けて形成することが望ましい。また、工程3において、冷接点20dと温接点20cとの間の温度差をより大きくするため、温接点20cは薄肉ダイアフラム部10bの領域に位置するように形成することが望ましい。
次に、半導体素子100を搭載したセンサ装置200について、図4を用いて説明する。
センサ装置200は、金属製のキャップ30、及びステム36で真空密閉された空間内に半導体素子100を収納してパッケージ化(以下、缶パッケージと言う。)したものである。
缶パッケージには、被測温体からの熱放射(赤外線)が透過するバンドパスフィルタ31が設けられており、半導体素子100が備える熱電対20がバンドパスフィルタ31を透過した熱放射(赤外線照射)を受ける。
また、缶パッケージにおいて、バンドパスフィルタ31の半導体素子100を挟んだ反対側(半導体素子100の一面側)には、薄肉ダイアフラム部10bに向けて圧力を導入する圧力導入孔34が形成されている。このような構造(裏面受圧構造)を有するセンサ装置200は、環境の圧力とともに被測温体の温度や環境の温度を検出する場合に好適に用いることができる。
センサ装置200が図面下方から圧力導入孔34を介して圧力P1を受けると、薄膜ダイアフラム10bが弾性的に変位し、これとともにピエゾ抵抗素子14a、14bに歪みが生じ、この歪みに応じてピエゾ抵抗素子14a、14bの抵抗値が変化する。そして、この抵抗値の変化に応じた電圧変化がワイヤ33aを介して処理回路32に出力されることで圧力P1が導き出される。
また、被測温体からの熱放射(赤外線照射)はバンドパスフィルター31を介して熱電対20の温接点20cに伝達する。そして、サーモパイルのゼーベック効果によって熱起電力の合計Voutに基づく電気信号がワイヤ33bを介して処理回路32に伝達されることで、被測温体の温度T1が導き出される。
続いて、半導体素子100を搭載して、温度センサ及び圧力センサが一体となったセンサ装置210について、図5を用いて説明する。
センサ装置210は、底壁部、及び側壁部で囲まれた空間41が形成された樹脂パッケージ40を備えており、半導体素子100は、空間41の底壁部に配置されている。そして、空間41内には、熱伝導度が高く、圧力伝達が可能なゲル状の封止剤42が半導体素子100を覆うように充填されている。このような構造(表面受圧構造)を有するセンサ装置210は、例えば、オイル等の圧力媒体の圧力P2を測定するとともに、この圧力媒体の温度T2を測定する場合に好適に用いることができる。
センサ装置210が図面上方から圧力P2、温度T2の圧力媒体を受けると、封止剤42を介して半導体素子100に伝達される。
圧力P2によって、薄膜ダイアフラム10bが弾性的に変位し、これとともにピエゾ抵抗素子14a、14bにも歪みが生じ、この歪みに応じてピエゾ抵抗素子14a、14bの抵抗値が変化する。そして、この抵抗値の変化に応じた電圧変化がワイヤ43aを介して図示しない処理回路に出力されることで圧力P2が導き出される。
また、温度T2が熱電対20の温接点20cに伝達されることにより、サーモパイルのゼーベック効果によって熱起電力の合計Voutに基づく電気信号がワイヤ43aとは異なるワイヤ43bを介して図示しない処理回路に伝達され、圧力媒体の温度T2が導き出される。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る半導体素子110について、図3(a)〜(c)を用いて説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分には同一の参照番号を付してその説明は省略する。
図3(a)は、半導体素子110の断面を示す概略断面図である。図3(b)は、半導体素子110を上面から見た様子を示す概略上面図、図3(c)は、半導体素子110における熱電対21の配置構造を模式的に示した概略断面図である。
本実施形態に係る半導体素子110は、図3(a)に示すように、冷接点21dが半導体基板10の厚肉部10aの領域に位置するように形成され、熱電対21a、21bは冷接点21dから温接点21cまでの間にその向きが変更される折曲部が形成されている。これに伴って、温接点21cは半導体基板10から浮揚するように形成されている。すなわち、温接点21cは半導体基板10と非接触の状態となっている。なお、図3(b)において、熱電対21を示す線分のうち破線となっている部分は、熱電対21のうち半導体基板10から浮揚している部分を示すものである。
このように、温接点21cが半導体基板10から浮揚した状態であれば、図示しない被測温体温からの熱放射(赤外線照射)を受けることによって温接点21cが蓄えた熱の放路が形成されていないこととなるため、温接点21cの熱感度はよりいっそう向上した状態となる。したがって、温接点21cが図示しない被測温体からの熱放射(赤外線照射)を受けたとき、温接点21cの温度を極めて効率的に上昇させることができる。一方、上述した通り、冷接点21dはヒートシンク(放熱部)としての役割を果たす厚肉部10bの領域に形成されており、温接点21cの温度が上昇したとしても、冷接点21dの温度上昇を抑えることができる。
したがって、本実施形態に係る半導体素子110では、冷接点21dと温接点21cとの間の温度差をよりいっそう大きくすることができるため、両接点間の温度差によって定まる熱起電力もよりいっそう大きくすることができる。
ところで、冷接点21dから温接点21cまでの間にその向きが変更される折曲部が形成された熱電対21は、例えば、半導体基板10の他面側表面上、及びシリコン酸化膜51上をフロート方やエピ成長法等の手法によりポリシリコン21aを積層後、シリコン酸化膜51を除去することで形成することができる(図3(c))。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、数々の変形実施が可能である。
また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。
本発明の第1の実施形態における半導体素子100を示す図、(a)は、半導体素子100の概略断面図、(b)は、半導体素子100の概略上面図を示す図である。 (a)は、半導体素子100における熱電対の構成、及び熱電対における出力の取り出しを模式的に示した図、(b)は、半導体素子100における熱電対20の配置構造を模式的に示した概略断面図である。 本発明の第2の実施形態における半導体素子110を示す図であり、(a)は、半導体素子100の概略断面図、(b)は、半導体素子110の概略上面図を示す図、(c)は、半導体素子110における熱電対21の配置構造を模式的に示した概略断面図である。 裏面受圧構造のセンサ装置200の断面を示す概略断面図である。 表面受圧構造のセンサ装置210の断面を示す概略断面図である。
符号の説明
10・・・半導体基板、10a・・・厚肉部、10b・・・薄膜ダイアフラム部、14a,14b・・・ピエゾ素子、18・・・赤外線吸収膜、20,21・・熱電対、22・・・空洞部、30・・・キャップ、31・・・バンドパスフィルタ、32・・・処理回路、33,43・・・ワイヤ、34・・・圧力導入路、35・・・ステム、40・・・パッケージ、42・・・封止剤、51・・・絶縁膜

Claims (8)

  1. 厚肉部、及び一面側を凹部とする薄肉化処理を施して当該厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部を備えた半導体基板と、
    前記薄肉ダイアフラム部の所定領域に形成されたピエゾ効果を有する複数のピエゾ抵抗素子と、
    一端を温接点とし他端を冷接点とし、前記半導体基板の他面側表面上に形成される熱電対と、を備え、
    前記冷接点は、
    前記厚肉部の領域に位置するように形成され
    前記熱電対は、
    前記冷接点から前記温接点までの間にその向きが変更される折曲部が形成され、
    前記温接点は、
    前記半導体基板の他面側表面上から浮揚するように形成されることを特徴とする半導体素子。
  2. 前記熱電対は、
    前記複数のピエゾ抵抗素子の直上を避けて形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記温接点は、
    赤外線吸収膜によって被覆されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子。
  4. 前記熱電対は、
    ポリシリコンとアルミニウムとからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体素子。
  5. 前記温接点は、
    前記薄肉ダイアフラム部の領域に位置するように形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体素子。
  6. 半導体基板の一面側を凹部とする薄肉化処理を施して、前記半導体基板における厚肉部よりも肉厚が薄い薄肉ダイアフラム部を形成する工程と、
    前記薄肉ダイアフラム部の所定領域にピエゾ効果を有する複数のピエゾ抵抗素子を形成する工程と、
    一端を温接点とし他端を冷接点とする熱電対を前記半導体基板の他面側表面上に形成する工程と、を備え、
    前記冷接点は、
    前記厚肉部の領域に位置するように形成され
    前記熱電対は、
    前記冷接点から前記温接点までの間にその向きが変更される折曲部が形成され、
    前記温接点は、
    前記半導体基板の他面側表面上から浮揚するように形成されることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  7. 前記熱電対は、
    前記複数のピエゾ抵抗素子の直上を避けて形成されることを特徴とする請求項6に記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記温接点は、
    前記薄肉ダイアフラム部の領域に位置するように形成されることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体素子の製造方法。
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