JP4844189B2 - 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4844189B2 JP4844189B2 JP2006083330A JP2006083330A JP4844189B2 JP 4844189 B2 JP4844189 B2 JP 4844189B2 JP 2006083330 A JP2006083330 A JP 2006083330A JP 2006083330 A JP2006083330 A JP 2006083330A JP 4844189 B2 JP4844189 B2 JP 4844189B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positioning
- satellite
- frequency
- code phase
- difference
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
このGPS受信機は、GPS衛星の軌道等を示す航法メッセージ(概略衛星軌道情報:アルマナック、精密衛星軌道情報:エフェメリス等を含む)に基づいて、GPS衛星からの電波(以後、衛星電波と呼ぶ)に乗せられている擬似雑音符号(以後、PN(Psuedo random noise code)符号と呼ぶ)の一つであるC/A(Clear and AcquisionまたはCoarse and Access)コードを受信する。C/Aコードは、測位の基礎となる符号である。C/Aコードは、各GPS衛星ごとに固有の符号である。
GPS受信機は、例えば、そのC/AコードがどのGPS衛星から発信されたものであるかを特定したうえで、受信したC/Aコードの位相に基づいて、GPS衛星とGPS受信機の距離(擬似距離)を算出する。すなわち、C/Aコードは、1.023Mbpsのビット率で、コードの長さは1023チップである。したがってC/Aコードは、1ミリ秒(ms)間に電波が進む距離である約300キロメートル(km)ごとに、並んで走っていると考えることができる。このため、衛星軌道上のGPS衛星の位置と、GPS受信機の概略位置から、GPS衛星とGPS受信機との間にC/Aコードがいくつあるか(正確には、整数部分と端数部分)を算出し、C/Aコードの位相(以下、「コードフェーズ」ともいう)を特定すれば、擬似距離を算出することができる。
そして、GPS受信機は、3個以上のGPS衛星についての擬似距離と、各GPS衛星の衛星軌道上の位置に基づいて、GPS受信機の位置を測位するようになっている。
受信したC/AコードとGPS受信機内部で発生するレプリカC/Aコードの位相を合致させるために、レプリカC/Aコードの位相と受信周波数をずらせながら相関処理が行われている。
ところが、本来のGPS衛星以外のレプリカC/Aコードを使用した場合であっても、受信周波数が近似していると、相関処理によって一定の相関値が出力される。例えば、実際にはGPS衛星1のC/Aコードを受信している場合に、他のGPS衛星2のレプリカC/Aコードを使用しても、一定の相関値が出力され、コードフェーズが算出される場合がある(以下、この現象を「相互相関」(cross−correlation)と呼ぶ)。この場合、GPS衛星2の衛星軌道上の位置はGPS衛星1の衛星軌道上の位置とは乖離しているため、正しい測位をすることができない(特表2004−507920等参照)。
これに対して、受信周波数差が所定範囲内の複数の衛星について、最大の相関ピーク値を呈した衛星を真の衛星とし、他の衛星を偽信号相互相関による虚像とみなす技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、すべての信号の信号強度が微弱であって、相関値に差がない場合には、相互相関を排除することができない場合があるという問題がある。
さらに、信号強度が微弱な信号を受信することができる高感度のGPS受信機の場合には、多数のGPS衛星からの信号を捕捉することができるため、複数の信号の受信周波数が近似し易い。この場合、本来測位に使用することができるGPS衛星を測位に使用しないのであれば、測位に使用するGPS衛星の数が減るため、測位精度を向上させることができない。
なお、本明細書においては、「信号強度」は「電波強度」と同義で使用する。
また、「ノイズ排除」には相互相関を生じている測位衛星を排除する処理を含む。
このため、前記測位装置は、実測周波数が近似しているという理由によって、前記測位衛星をノイズ判断の対象とすることはない。
これは、実測周波数が近似しているという理由によって、本来測位に使用可能な前記測位衛星を測位から排除することはないことを意味する。すなわち、他の前記測位衛星の影響を受けて、本来測位に使用可能な前記測位衛星を、前記ノイズ判断の対象とすることはない。
また、前記測位装置は、前記ノイズ排除手段を有するから、相互相関を含むノイズに基づいて算出された前記実測コードフェーズを排除することができる。ここで、前記ノイズ排除手段は、各前記実測コードフェーズごとにノイズに基づいて算出されたものであるか否かを判断する。すなわち、前記測位装置は、他の前記実測コードフェーズについての信号強度や相関値の影響を受けることなく、ノイズに基づいて算出されたものであるか否かを判断することができる。これは、信号強度が微弱な弱電界下においても、他の前記実測コードフェーズについての信号強度や相関値の影響を受けることなく、ノイズに基づいて算出された前記実測コードフェーズを確実に排除することができることを意味する。
これにより、信号強度が微弱な弱電界下において、ノイズではない測位基礎符号を確実に使用しつつ、ノイズを排除し、より多くの測位衛星を使用して測位することができる。
このため、前記非対象判断手段は、複数の前記測位衛星の前記実測周波数が近似していたとしても、その影響を受けずに、前記ノイズ排除の対象とするか否かを判断することができる。
上述のように、前記周波数差分は、各前記測位衛星ごとの前記予測受信周波数と前記実測周波数の差分であるから、他の前記測位衛星の前記実測周波数の影響を受けない。
このため、前記排除対象判断手段は、複数の前記測位衛星の前記実測周波数が近似していたとしても、その影響を受けずに、排除対象か否かを判断することができる。
ここで、前記コードフェーズ差分は、各前記測位衛星ごとの前記予測コードフェーズと前記実測コードフェーズの差分であるから、他の前記測位衛星の前記実測コードフェーズの影響を受けない。
そして、前記ノイズ排除手段は、受信周波数に基づいて、ノイズに基づいて算出された前記実測コードフェーズを判断するのではないから、複数の前記測位衛星の前記実測周波数が近似していたとしても、その影響を受けない。
このため、前記ノイズ排除手段は、他の前記測位衛星の影響を受けずに、各前記測位衛星について、ノイズに基づいて算出された前記実測コードフェーズか否かを判断することができる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1に示すように、端末20は、測位衛星である例えば、GPS衛星12a,12b,12c及び12dから、電波S1,S2,S3及びS4を受信することができる。
電波S1等には各種のコード(符号)が乗せられている。そのうちの一つがC/AコードScaである。このC/AコードScaは、1.023Mbpsのビット率、1,023bit(=1msec)のビット長の信号である。C/AコードScaは、1,023チップ(chip)で構成されている。端末20は、現在位置を測位する測位装置の一例であり、このC/Aコードを使用して現在位置の測位を行う。このC/AコードScaは、測位基礎符号の一例である。
端末20は、まず、受信したC/AコードがどのGPS衛星に対応するものかを特定する。次に、C/Aコードの位相を特定することによって、各GPS衛星12a等と端末20との距離(以後、「擬似距離」と呼ぶ)を算出する。続いて、現在時刻における各GPS衛星12a等の衛星軌道上の位置と、上述の擬似距離に基づいて、現在位置の測位演算を行うことができるように構成されている。
端末20は、上述のC/Aコードの位相を特定するために、相関処理(後述のコヒーレント処理及びインコヒーレント処理とからなる)を行う。
図2は、端末20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図2に示すように、端末20は、コンピュータを有し、コンピュータは、バス22を有する。バス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26等が接続されている。記憶装置26は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
また、バス22には、入力装置28、電源装置30、GPS装置32、表示装置34、通信装置36及び時計38が接続されている。
図3は、GPS装置32の構成を示す概略図である。
図3に示すように、GPS装置32は、RF部32aとベースバンド部32bで構成される。
RF部32aは、アンテナ33aで電波S1等を受信する。そして、増幅器であるLNA33bが、電波S1に乗せられているC/Aコード等の信号を増幅する。そして、ミキサ33cが、信号の周波数をダウンコンバートする。そして、直交(IQ)検波器33dが信号をIQ分離する。続いて、ADコンバータ33e1及び33e2が、IQ分離された信号をそれぞれデジタル信号に変換するように構成されている。
ベースバンド部32bは、RF部32aからデジタル信号に変換された信号を受信し、信号の各チップ(図示せず)をサンプリングして積算し、ベースバンド部32bが保持しているC/Aコードとの相関をとるように構成されている。ベースバンド部32bは、例えば、128個の相関器(図示せず)及び積算器(図示せず)を有し、同時に128の位相において、相関処理を行うことができるようになっている。相関器は後述のコヒーレント処理を行うための構成である。積算器は後述のインコヒーレント処理を行うための構成である。
図4は、端末20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図4に示すように、端末20は、各部を制御する制御部100、図2のGPS装置32に対応するGPS部102、時計38に対応する計時部104等を有している。
端末20は、また、各種プログラムを格納する第1記憶部110、各種情報を格納する第2記憶部150を有する。
端末20は、アルマナック152a及びエフェメリス152bを、測位のために使用する。
具体的には、制御部100は、アルマナック152aを参照して、計時部104によって計測した現在時刻において観測可能なGPS衛星12a等を判断する。初期位置Q0は、例えば、前回の測位位置である。
制御部100は、観測可能なGPS衛星12a等を示す観測可能衛星情報156を第2記憶部150に格納する。
例えば、観測可能なGPS衛星は、GPS衛星12a乃至12fである。
図5(a)に示すように、制御部100は、GPS衛星12a等からの発信周波数H1にドップラー偏移H2を加えて、推定周波数Faを算出する。GPS衛星12a等からの発信周波数H1は既知であり、例えば、1,575.42MHzである。
ドップラー偏移H2は、各GPS衛星12a等と端末20との相対移動によって生じる。制御部100は、エフェメリス152bによって現在時刻における各GPS衛星12a等の視線速度(端末20の方向に対する速度)を算出する。そして、その視線速度に基づいて、ドップラー偏移H2を算出する。
制御部100は、各GPS衛星12a等ごとに、推定周波数Faを算出する。
なお、推定周波数Faには、端末20のクロック(基準発振器:図示せず)のドリフト分の誤差を含む。ドリフトとは、温度変化による発振周波数の変化である。
第1位相幅W1は、信号強度が−155dBm以上である場合に、相関最大値Pmaxを検出することができる位相幅として規定されている。32分の1チップの位相幅であれば、信号強度が−155dBm以上であれば弱電界であっても、相関最大値Pmaxを検出することができることがシミュレーションによって明らかになっている。
図6(a)に示すように、制御部100は、例えば、C/Aコードの第1チップから第1023チップまでをサーチする。
このとき、制御部100は、推定周波数Faを中心として、所定の幅の周波数において電波S1等をサーチする。例えば、(Fa−100)Hzの周波数から(Fa+100)Hzの周波数の範囲を、100Hzごとの周波数ステップで電波S1等をサーチする。
図6(b)に示すように、ベースバンド部32bからは、2チップ分の位相C1乃至C64に対応する相関値Pが出力される。各位相C1乃至C64が、第1サンプリング位相SC1である。相関値Pは、例えば、図6(b)に示すグラフ(以下、「相関グラフ」という)で現される。
コヒーレントは、ベースバンド部32bが、受信したC/AコードとレプリカC/Aコードとの相関をとる処理である。
例えば、コヒーレント時間が20msecであれば、20msecの時間において同期積算したC/AコードとレプリカC/Aコードとの相関値等を算出する。コヒーレント処理の結果、相関をとった位相と、相関値が出力される。
インコヒーレントは、コヒーレント結果の相関値を積算することによって、インコヒーレント値を算出する処理である。
相関処理の結果、コヒーレント処理で出力された位相と、インコヒーレント値が出力される。相関値Pはインコヒーレント値である。
制御部100は、第1測位位相CP1を算出すると、その第1測位位相CP1を中心に、サーチを行う。
例えば、制御部100は、既に算出している第1測位位相CP1を中心に、±256チップの範囲をサーチする。
また、周波数については、最大の相関値Pmaxを算出したときの周波数を中心に、±1.0kHzの範囲を100Hzステップでサーチする。
図7に示すように、例えば、GPS衛星12aと端末20との間には、n(nは整数)個のC/Aコードが連続的に並んでいると観念することができる。そして、GPS衛星12aと端末20との間の距離は、C/Aコードの長さの整数倍とは限らないから、コード端数C/Aaが存在する。つまり、GPS衛星12aと端末20との間には、C/Aコードの整数倍の部分と、端数部分が存在する。C/Aコードの整数倍の部分と端数部分の合計の長さが擬似距離である。端末20は、この擬似距離を使用して測位を行う。
GPS衛星12aの軌道上の位置はエフェメリス152bを使用して算出可能である。そして、GPS衛星12aの軌道上の位置と初期位置Q0との距離を算出すれば、C/Aコードの整数倍の部分を特定することができる。
そして、図7に示すように、レプリカC/Aコードの位相を例えば、矢印X1方向に移動させながら、相関処理を行を行う。
相関値が最大になった位相がコード端数C/Aaである。そして、このコード端数C/Aaが、第1測位位相CP1である。
制御部100は、測位位置Q1を示す第1測位位置情報160を第2記憶部150に格納する。
図8に示すように、制御部100は、上述の第1測位プログラム114に基づく制御と同様に、受信したC/AコードとレプリカC/Aコードとの相関をとる。
そして、相関最大値Pmaxに対応するコードフェーズCP2を算出する。
制御部100は、コードフェーズCP2を示す第2コードフェーズ情報164を第2記憶部150に格納する。
制御部100は、実測周波数Frを示す実測周波数情報166を第2記憶部150に格納する。
図9に示すように、制御部100は、衛星選択実施条件Aをすべて満たす場合に、衛星選択の対象とする。制御部100は、各GPS衛星12a等ごとに、衛星選択実施条件Aを満たすか否かを判断する。ここで、「衛星選択」は、ノイズ判断の対象とするか否かの判断である。
衛星選択実施条件Aは、まず、各GPS衛星12a等ごとに、エフェメリスがあるという条件aを含む。
また、衛星選択実施条件Aは、測位位置Q1があるという条件bを含む。
また、衛星選択実施条件Aは、計時部104の時間精度が1秒(s)未満であるという条件cを含む。時間精度が1秒未満であれば、衛星軌道上の各GPS衛星12a等の位置を精度よく算出することができる。
また、衛星選択実施条件Aは、測位位置Q1の精度が10km未満であるという条件dを含む。測位位置Q1の精度が10km未満であれば、電波S1等のドップラー偏移を精度良く算出することができる。
また、衛星選択実施条件Aは、端末20の基本クロックのドリフトが10m/s未満であるという条件dを含む。基本クロックのドリフトが10m/s未満であれば、実測周波数Frを精度良く算出することができる。
衛星選択実施条件Aを満たす場合には、端末20は候補衛星を衛星選択の対象とするようになっている。これに対して、衛星選択実施条件Aを満たさない場合には、端末20は候補衛星を衛星選択の対象としない構成になっている。
制御部100は、各GPS衛星12a等について、その衛星軌道上の位置Qgを算出し、位置Qgから第1測位位置Q1へ向かう方向(視線方向)の速度Vを算出する。この速度Vからドップラー偏移H2を算出する。そして、制御部100は、図10に示すように、発信周波数H1にドップラー周波数H2及びドリフトを加えることによって、予測周波数Feを算出する。ドップラー周波数H2は例えば、2kHzである。ドリフトは例えば、500Hzである。
制御部100は、算出した予測周波数Feを示す予測周波数情報168を第2記憶部150に格納する。
図11に示すように制御部100は、衛星軌道上の位置Qgと第1測位位置Q1との距離d1から、C/Aコードの整数部分(C/Aコード×n)を減じることによって、予測コードフェーズCPeを算出する。
制御部100は、予測コードフェーズCPeを示す予測コードフェーズ情報170を第2記憶部150に格納する。
図12に示すように、制御部100は、予測周波数Feから実測周波数Frを減じることによって、その差分の絶対値である周波数差分Fdを算出する。
制御部100は、算出した周波数差分Fdを示す周波数差分情報172を第2記憶部150に格納する。
制御部100は、周波数差分Fdが20ヘルツ以内であれば、対応するC/Aコードは、相互相関の結果の偽信号等のノイズではなくて、本来の信号であると判断する。そして、対応するGPS衛星を候補衛星として維持する。
なお、上述の予測周波数算出プログラム120、周波数差分算出プログラム124、周波数差分第1評価プログラム126及び制御部100は、非対象判断手段の一例である。
制御部100は、周波数差分Fdが40ヘルツ以上であれば、対応するC/Aコードは、相互相関の結果の偽信号等のノイズであると判断する。
そして、対応するGPS衛星を候補衛星から排除する。
図13に示すように、制御部100は、予測コードフェーズCPeから第2コードフェーズCP2を減じることによって、その差分の絶対値を示すコードフェーズ差分CPdを算出する。なお、制御部100は、予測コードフェーズCPe及び第2コードフェーズCP2を長さに換算してコードフェーズ差分CPdを算出する。
制御部100は、コードフェーズ差分CPdを示すコードフェーズ差分情報174を第2記憶部150に格納する。
閾値αは、例えば、250メートル(m)である。
制御部100は、コードフェーズ差分Fdが閾値αより大きい場合には、対応するC/Aコードは相互相関等のノイズであると判断する。
そして、対応するGPS衛星を候補衛星から排除する。
上述の周波数差分第2評価プログラム128、コードフェーズ差分算出プログラム130、コードフェーズ差分評価プログラム及び制御部100は、ノイズ排除手段の一例である。
言い換えると、フィルタリングの後の候補衛星に対応する第2コードフェーズCP2を使用して本測位を行い、第2測位位置Q2を算出するためのプログラムである。この第2測位プログラム134と制御部100は、本測位手段の一例である。
フィルタリングの結果、例えば、当初の候補衛星であるGPS衛星12a乃至12fのうち、GPS衛星12a、12b、12c及び12dが残存する。
端末20は、周波数差分第1評価プログラム126に基づく制御部100による制御によって、ノイズ判断の対象としないGPS衛星を判断することができる。ここで、端末20は、各GPS衛星12a等ごとに、ノイズ判断の対象としないGPS衛星であるか否かを判断する。すなわち、端末20は、他のGPS衛星についての実測周波数Frや相関値の影響を排除して、ノイズ判断の対象としないGPS衛星を判断することができる。このため、他のGPS衛星の影響を受けて、本来測位に使用可能なGPS衛星を、ノイズ判断の対象とすることはない。
また、端末20は、周波数差分第2評価プログラム128及びコードフェーズ差分評価プログラム132によって、ノイズに基づいて算出された第2コードフェーズCP2を排除することができる。ここで、端末20は、各第2コードフェーズCP2ごとにノイズに基づいて算出されたものであるか否かを判断する。すなわち、端末20は、他の第2コードフェーズCP2についての信号強度や相関値の影響を受けることなく、ノイズに基づいて算出されたものであるか否かを判断することができる。これは、信号強度が微弱な弱電界下においても、他の第2コードフェーズCP2についての信号強度や相関値の影響を受けることなく、ノイズに基づいて算出された第2コードフェーズCP2を確実に排除することができることを意味する。
これにより、信号強度が微弱な弱電界下において、ノイズではない測位基礎符号を確実に使用しつつ、ノイズを排除し、より多くの測位衛星を使用して測位することができる。
図14及び図15は端末20の動作例を示す概略フローチャートである。
続いて、端末20は、第2コードフェーズCP2及び実測周波数Frを算出する(ステップST2)。このステップST2は、準備情報算出ステップの一例である。
端末20は、衛星選択実施条件A(図9参照)を満たさないと判断したGPS衛星については、候補衛星として維持する。
これに対して、端末20は、衛星選択実施条件A(図9参照)を満たすと判断したGPS衛星について、ステップST4を実施する。
端末20は、ステップST4において、エフェメリス、第1測位位置Q1に基づいて、予測周波数Fe及び予測コードフェーズCPeを算出する(ステップST4)。
続いて、端末20は、周波数差分Fdが20ヘルツ未満か否かを判断する(図15のステップST6)。このステップST6は、非対象判断ステップの一例である。
端末20は、周波数差分Fdが20ヘルツ未満であると判断したGPS衛星を候補衛星として維持する。
これに対して、周波数差分Fdが20ヘルツ未満ではないと判断したGPS衛星について、周波数差分Fdが40ヘルツより大きいか否かを判断する(ステップST7)。
端末20は、周波数差分Fdが40ヘルツより大きいと判断した場合には、候補衛星から除外する(ステップST101)。ステップST7及びステップST101は、ノイズ排除ステップの一例である。
続いて、端末20は、コードフェーズ差分CPdが閾値αよりも大きいか否かを判断する(ステップST9)。
端末20は、コードフェーズ差分CPdが閾値αよりも大きいと判断した場合には、候補衛星から除外する(ステップST102)
ステップST9及びステップST102もまた、ノイズ排除ステップの一例である。
Claims (7)
- 測位衛星からの電波に乗せられた測位基礎符号を受信して、現在位置を測位する測位装置であって、
予備測位を行って基準位置を算出する基準位置算出手段と、
前記測位基礎符号を受信して、実測周波数及び本測位に使用する候補としての実測コードフェーズを算出する準備情報算出手段と、
前記測位衛星の衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測受信周波数と、前記実測周波数との周波数差分が、予め規定された周波数許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する非対象判断手段と、
前記周波数差分が、前記周波数許容範囲外であり、予め規定された排除対象範囲内である測位衛星であり、かつ、
前記衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測コードフェーズと、前記実測コードフェーズとのコードフェーズ差分が、予め規定されたコードフェーズ差分許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断するノイズ排除手段と、
前記本測位で使用する測位衛星の実測コードフェーズを使用して本測位を行う本測位手段と、
を有することを特徴とする測位装置。 - 前記非対象判断手段は、
前記測位衛星の衛星軌道情報と前記基準位置とに基づいて、前記電波の予測受信周波数を算出する予測受信周波数算出手段と、
前記予測受信周波数と前記実測周波数の差分である周波数差分を算出する周波数差分算
出手段と、
前記周波数差分が予め規定された周波数許容範囲内か否かを判断する周波数差分評価手段
と、
を有し、
前記周波数差分が前記周波数許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の測位装置。 - 前記ノイズ排除手段は、
前記周波数差分が、測位から排除する前記測位衛星を決定するために前記周波数許容範囲外において予め規定された排除対象範囲内か否かを判断する排除対象判断手段を有することを特徴とする請求項2に記載の測位装置。 - 前記ノイズ排除手段は、
前記測位衛星の位置と前記基準位置とに基づいて、予測コードフェーズを算出する予測コードフェーズ算出手段と、
前記予測コードフェーズと前記実測コードフェーズの差分であるコードフェーズ差分を算出するコードフェーズ差分算出手段と、
前記コードフェーズ差分が予め規定されたコードフェーズ差分許容範囲内か否かを判断するコードフェーズ差分評価手段と、
を有し、
前記コードフェーズ差分が前記コードフェーズ差分許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の測位装置。 - 測位衛星からの電波に乗せられた測位基礎符号を受信して、現在位置を測位する測位装置が、予備測位を行って基準位置を算出する基準位置算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位基礎符号を受信して、実測周波数及び本測位に使用する候補としての実測コードフェーズを算出する準備情報算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位衛星の衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測受信周波数と、前記実測周波数との周波数差分が、予め規定された周波数許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する非対象判断ステップと、
前記測位装置が、前記周波数差分が、前記周波数許容範囲外であり、予め規定された排除対象範囲内である測位衛星であり、かつ、
前記衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測コードフェーズと、前記実測コードフェーズとのコードフェーズ差分が、予め規定されたコードフェーズ差分許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断するノイズ排除ステップと、
前記測位装置が、前記本測位で使用する測位衛星の実測コードフェーズを使用して本測位を行う本測位ステップと、
を有することを特徴とする測位装置の制御方法。 - コンピュータに、
測位衛星からの電波に乗せられた測位基礎符号を受信して、現在位置を測位する測位装置が、予備測位を行って基準位置を算出する基準位置算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位基礎符号を受信して、実測周波数及び本測位に使用する候補としての実測コードフェーズを算出する準備情報算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位衛星の衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測受信周波数と、前記実測周波数との周波数差分が、予め規定された周波数許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する非対象判断ステップと、
前記測位装置が、前記周波数差分が、前記周波数許容範囲外であり、予め規定された排除対象範囲内である測位衛星であり、かつ、
前記衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測コードフェーズと、前記実測コードフェーズとのコードフェーズ差分が、予め規定されたコードフェーズ差分許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断するノイズ排除ステップと、
前記測位装置が、前記本測位で使用する測位衛星の実測コードフェーズを使用して本測位を行う本測位ステップと、
を実行させることを特徴とする測位装置の制御プログラム。 - コンピュータに、
測位衛星からの電波に乗せられた測位基礎符号を受信して、現在位置を測位する測位装置が、予備測位を行って基準位置を算出する基準位置算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位基礎符号を受信して、実測周波数及び本測位に使用する候補としての実測コードフェーズを算出する準備情報算出ステップと、
前記測位装置が、前記測位衛星の衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測受信周波数と、前記実測周波数との周波数差分が、予め規定された周波数許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断する非対象判断ステップと、
前記測位装置が、前記周波数差分が、前記周波数許容範囲外であり、予め規定された排除対象範囲内である測位衛星であり、かつ、
前記衛星軌道情報及び前記基準位置に基づいて算出された予測コードフェーズと、前記実測コードフェーズとのコードフェーズ差分が、予め規定されたコードフェーズ差分許容範囲内である測位衛星を本測位で使用する測位衛星であると判断するノイズ排除ステップと、
前記測位装置が、前記本測位で使用する測位衛星の実測コードフェーズを使用して本測位を行う本測位ステップと、
を実行させることを特徴とする測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006083330A JP4844189B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006083330A JP4844189B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007256184A JP2007256184A (ja) | 2007-10-04 |
JP4844189B2 true JP4844189B2 (ja) | 2011-12-28 |
Family
ID=38630566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006083330A Expired - Fee Related JP4844189B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4844189B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013140909A1 (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-26 | 古野電気株式会社 | 信号サーチ方法、信号サーチプログラム、信号サーチ装置、gnss信号受信装置、および情報機器端末 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05249223A (ja) * | 1992-03-10 | 1993-09-28 | Japan Radio Co Ltd | Gps航法装置 |
JPH05249222A (ja) * | 1992-03-10 | 1993-09-28 | Japan Radio Co Ltd | Gps航法装置 |
EP2163913B1 (en) * | 2000-03-20 | 2013-07-31 | Qualcomm Incorporated | Methods and Apparatuses For Using Assistance Data Relating to Satellite Position Systems |
US6583756B2 (en) * | 2000-08-25 | 2003-06-24 | Qualcomm Incorporated | Method and apparatus for using satellite status information in satellite positioning systems |
JP2003098244A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Japan Radio Co Ltd | 偽信号相互相関検出方法、送信源選択制限方法及び衛星選択制限方法 |
-
2006
- 2006-03-24 JP JP2006083330A patent/JP4844189B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007256184A (ja) | 2007-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7269511B2 (en) | Method and system for data detection in a global positioning system satellite receiver | |
KR101159569B1 (ko) | 수신된 sps 신호에서의 모호성을 감소시키기 위한 시스템 및/또는 방법 | |
JP4151716B2 (ja) | 測位装置、その制御方法及びプログラム | |
US20120319898A1 (en) | Method of detecting multipath, gnss receiving apparatus , and mobile terminal | |
US20120314733A1 (en) | Method of estimating pseudorange, gnss receiving apparatus, and mobile terminal | |
JP5636552B2 (ja) | 移動受信機による、衛星からの拡散スペクトル信号の取得を最適化する方法 | |
US7821452B2 (en) | Positioning device, positioning control method, and recording medium | |
JP2007256110A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP2007256112A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP5749262B2 (ja) | 不連続衛星測位システム追跡における搬送波位相処理 | |
JP5070771B2 (ja) | 測位装置及び制御方法 | |
JP4844189B2 (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP2008209287A (ja) | 衛星航法受信機 | |
EP3518003B1 (en) | Self-assisted fast acquisition and first fix for a standalone gnss receiver | |
US9178561B2 (en) | Method and apparatus for correlating signals received from a navigation satellite system | |
JP4857850B2 (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法 | |
JP2007263660A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム | |
JP2007298374A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法及びプログラム | |
JP2007292698A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法及びプログラム | |
JP2010243211A (ja) | 受信装置 | |
JP4151715B2 (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、その制御プログラム | |
JP2007278864A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP4595855B2 (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、測位装置の制御プログラム、測位装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP2008261870A (ja) | 測位装置、測位装置の制御方法、その制御プログラム及び記録媒体 | |
WO2013014001A1 (en) | Multi-path detection |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090318 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110615 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110823 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110913 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110926 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |