JP4151715B2 - 測位装置、測位装置の制御方法、その制御プログラム - Google Patents
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このGPS受信機は、GPS衛星の軌道等を示す航法メッセージ(概略衛星軌道情報:アルマナック、精密衛星軌道情報:エフェメリス等を含む)に基づいて、GPS衛星からの電波(以後、衛星電波と呼ぶ)に乗せられている擬似雑音符号(以後、PN(Psuedo random noise code)符号と呼ぶ)の一つであるC/A(Clear and AcquisionまたはCoarse and Access)コードを受信する。C/Aコードは、測位の基礎となる符号である。
GPS受信機は、そのC/AコードがどのGPS衛星から発信されたものであるかを特定したうえで、例えば、そのC/Aコードの位相(コードフェーズ)に基づいて、GPS衛星とGPS受信機の距離(擬似距離)を算出する。そして、GPS受信機は、3個以上のGPS衛星についての擬似距離と、各GPS衛星の衛星軌道上の位置に基づいて、GPS受信機の位置を測位するようになっている。例えば、C/Aコードは、1.023Mbpsのビット率で、コードの長さは1,023チップである。したがってC/Aコードは、1ミリ秒(ms)間に電波が進む距離である約300キロメートル(km)ごとに、並んで走っていると考えることができる。このため、衛星軌道上のGPS衛星の位置と、GPS受信機の概略位置からGPS衛星とGPS受信機との間にC/Aコードがいくつあるかを算出することで、擬似距離を算出することができる。より詳細には、C/Aコードの1周期(1,023チップ)分(C/Aコードの整数部分)を算出し、さらに、C/Aコードの位相(C/Aコードの端数部分)を特定すれば、擬似距離を算出することができる。ここで、C/Aコードの整数部分は、GPS受信機の概略位置が一定の精度である例えば、150km以内であれば推定可能である。このため、GPS受信機は、C/Aコードの位相を特定することにより、擬似距離を算出することができる。
GPS受信機は、例えば、受信したC/AコードとGPS受信機内部で生成したレプリカC/Aコードの相関をとって積算し、相関積算値が一定のレベルに達した場合に、C/Aコードの位相を特定する。このとき、GPS受信機は、レプリカC/Aコードの位相及び周波数をずらしながら相関処理を行っている。
ところが、受信する衛星電波が建物等に反射して到達する間接波(以下、「間接波」と呼ぶ)の場合には、GPS受信機がC/Aコードの位相を正確に特定することができない。
これに対して、通信機能付きのGPS受信機が、マルチパス頻発地域情報を伴う地図データを保持し、測位によって取得した現在位置がマルチパス頻発値域であるかを判断し、さらに、GPS受信機が通信中の通信基地局の位置が市街地であればマルチチパス頻発地域であるかを判断する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
そして、前記測位装置は、前記測位手段を有するから、多様な前記受信環境に基づいて、前記測位基礎値を使用して測位することができる。
これにより、前記測位装置は、地図データを保持したり、通信基地局と通信する必要がなく、かつ、多様な受信環境に応じて衛星信号を効果的に使用して測位を行うことができる。
すなわち、各前記測位モードは、異なる信号強度において動作するから、各測位モードで受信した前記衛星信号に対応する前記SPS衛星の数によって、間接的に、各前記衛星信号の信号強度を判断することができる。
これにより、前記測位装置は、前記受信環境を判断することができる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1に示すように、端末20は、SPS衛星である例えば、GPS衛星12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g及び12hから、電波S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7及びS8を受信することができる。なお、SPS衛星は、GPS衛星に限らない。
電波S1等には各種のコード(符号)が乗せられている。そのうちの一つがC/AコードScaである。このC/AコードScaは、1.023Mbpsのビット率、1,023bit(=1msec)のビット長の信号である。C/AコードScaは、1,023チップ(chip)で構成されている。端末20は、現在位置を測位する測位装置の一例であり、このC/Aコードを受信して現在位置の測位を行う。このC/AコードScaは、衛星信号の一例である。
端末20は、例えば、3個以上の異なるGPS衛星12a等からのC/Aコードの位相を特定して、現在位置を測位することができるようになっている。
図2に示すように、例えば、GPS衛星12aと端末20との間には、C/Aコードが連続的に並んでいると観念することができる。そして、GPS衛星12aと端末20との間の距離は、C/Aコードの長さ(300キロメートル(km))の整数倍とは限らないから、コード端数部C/Aaが存在する。つまり、GPS衛星12aと端末20との間には、C/Aコードの整数倍の部分と、端数部分が存在する。C/Aコードの整数倍の部分と端数部分の合計の長さが擬似距離である。端末20は、3個以上のGPS衛星12a等についての擬似距離を使用して測位を行う。
本明細書において、C/Aコードの端数部C/Aaをコードフェーズと呼ぶ。コードフェーズは、例えば、C/Aコードの1,023あるチップの何番目かで示すこともできるし、距離に換算して示すこともできる。擬似距離を算出するときには、コードフェーズを距離に換算している。
相関積算値が最大になった位相がコード端数C/Aaである。
コヒーレントは、端末20が受信したC/AコードとレプリカC/Aコードとの相関をとる処理である。レプリカC/Aコードは、端末20が発生する符号である。
例えば、図3に示すように、コヒーレント時間が5ミリ秒(msec)であれば、5ミリ秒(msec)の時間において同期積算したC/AコードとレプリカC/Aコードとの相関値等を算出する。
インコヒーレントは、コヒーレント結果の相関値を積算する処理であり、積算した相関値を相関積算値(インコヒーレント値)という。
相関積算値が最大に成った位相がコード端数C/Aa(コードフェーズ)である。
そして、端末20は、例えば、コードフェーズCP1から2分の1チップ離れたコードフェーズのうち、相関積算値が小さい方の相関積算値をノイズの相関積算値Pnoiseとする。
端末20は、PmaxとPnoiseとの差分をPmaxで除した値を信号強度XPRとして規定する。
なお、電界強度は、端末20のアンテナ(図示せず)に到達する電波S1等の電界強度を意味する。
これに対して、電界強度が弱い場合には、インコヒーレント時間を長くしなければコードフェーズを特定することができない。そして、電界強度が強い場合に比べて、そのコードフェーズの精度は低い。
図4は、端末20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図4に示すように、端末20は、コンピュータを有し、コンピュータは、バス22を有する。バス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26等が接続されている。記憶装置26は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
また、バス22には、入力装置28、電源装置30、GPS装置32、表示装置34、通信装置36及び時計38が接続されている。
図5は、端末20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図5に示すように、端末20は、各部を制御する制御部100、図4のGPS装置32に対応するGPS部102、時計38に対応する計時部104等を有している。
端末20は、また、各種プログラムを格納する第1記憶部110、各種情報を格納する第2記憶部150を有する。
端末20は、アルマナック152a及びエフェメリス152bを、測位のために使用する。
図6に示すように、衛星信号受信プログラム112は、サーチモードM1、第1トラッキングモードM2及び第2トラッキングモードM3を実施するためのプログラムを含む。
サーチモードM1は、電波S1等を捕捉するためのモードである。このため、サーチモードM1は、例えば、3キロヘルツ(kHz)という広い周波数範囲をサーチする。
モードM3における積算時間(インコヒーレント時間)t2は、例えば、2秒である。
上述のように、端末20は、動作する信号強度が異なる複数の測位モードを有する。モードM2及びM3は、測位モードの一例である。また、モードM2は、第1測位モードの一例でもある。そして、モードM3は第2測位モードの一例でもある。
メジャメントは、測位基礎値の一例である。メジャメント算出プログラム114と制御部100は、測位基礎値算出手段の一例である。
制御部100は、モードM2又はM3においてトラッキングを実施しつつ、メジャメントを算出する。
制御部100は、メジャメントを示すメジャメント情報156を第2記憶部150に格納する。
図7に示すように、メジャメント情報156は、衛星番号1乃至8を含む。なお、本実施の形態においては、GPS衛星12a乃至12hから電波S1乃至S8を受信すると仮定する。
衛星番号1乃至8は、GPS衛星12a乃至12hにそれぞれ対応している。
メジャメント情報156は、また、仰角及び方位角を含む。この仰角及び方位角は、初期位置P0を基準として各GPS衛星12a等の位置を、仰角及び方位角で示したのもでる。制御部100は、エフェメリス152bによって各GPS衛星12a等の軌道上の原現在位置を算出し、初期位置P0を基準として各GPS衛星12a等の仰角及び方位角を算出する。
例えば、GPS衛星12aからの電波S1をモードM2で受信した場合には、衛星番号1にはモードM2が対応する。そして、GPS衛星12eからの電波S5をモードM3で受信した場合には、衛星番号5にはモードM3が対応する。
このため、例えば、モードM2でGPS衛星12aからの電波S1をモードM2で受信した場合に、このGPS衛星12aを「モードM2の衛星」とも呼ぶ。
例えば、v1はマイナス(−)159dBmであり、v2はマイナス(−)140dBmである。
メジャメント情報156に含まれる情報のうち、コードフェーズ、Pmax、Pnoise、XPR、仰角、方位角をメジャメントと呼ぶ。
図9は、環境判定プログラム114及び測位プログラム116の説明図である。
図8に示すように、制御部100は、環境判定プログラム114に基づいて、電界強度v1等(図7参照)を、強電界と弱電界に区分する。強電界はモードM2が動作する電界強度である。弱電界はモードM3が動作する電界強度である。
さらに、制御部100は、強電界を第1強電界、第2強電界及び第3強電界に区分する。
第1強電界はα1以上α2未満の電界強度である。第2強電界はα2以上α3未満の電界強度である。第3強電界はα3以上の電界強度である。α1、α2及びα3は、電界強度の閾値であって、α1よりもα2が大きく、α2よりもα3が大きい。α1は、例えば、マイナス(−)140である。α2は、例えば、マイナス(−)130である。α3は、例えば、マイナス(−)124である。
第1弱電界はβ1以上β2未満の電界強度である。第2弱電界はβ2以上β3未満の電界強度である。β1、β2及びβ3は、電界強度の閾値であって、β1よりもβ2が大きく、β2よりもβ3が大きい。β1は、例えば、マイナス(−)160dBmである。β2は、例えば、マイナス(−)150dBmである。β3は、例えば、マイナス(−)140dBmである。
第1環境は、例えば、図10(a)に示すように、端末20の周囲に電波S1等の障害物が存在しない環境である。このため、マルチパスは存在しないはずである。
制御部100は、図9に示すように、第1環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、算出したすべてのGPS衛星12a等のメジャメントを使用して測位する。
第2環境は、例えば、図10(b)に示すように、端末20の周囲に電波S1等の障害物となる可能性があるビル13A乃至13Dが存在する環境である。このため、少なくともM3の衛星からの信号は、マルチパスである可能性がある。
制御部100は、図9に示すように、第2環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、M3の衛星のメジャメントを排除して測位する。これにより、M3の衛星のメジャメントを使用する場合に比べて測位精度を向上させることができる。
第3環境は、例えば、図11に示すように、端末20の周囲に電波S1等の障害物となる可能性があるビル13A乃至13Dが存在し、さらに、雑音信号の発信源である通信基地局14が存在する環境である。このため、M3の衛星からの信号だけではなくて、M2の衛星からの信号もマルチパスである可能性がある。
制御部100は、図9に示すように、第3環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、マルチパス対策をして測位する。
すなわち、特定の場所において、GPS衛星は絶えず6個乃至9個観測可能であると想定される。このため、片側方向が隠れたり、上空方向しか見えない状況では強い信号強度(第3強電界)の衛星が3個乃至4個、それとほぼ同数のやや弱い(第2弱電界)信号強度の衛星が存在すると仮定することができるためである。
第4環境は、例えば、図12(a)に示すように、衛星配置が西に偏っている環境である。これは、例えば、ビル15の存在によって、GPS衛星12f,12g及び12hからの電波S6,S7及びS8は、端末20に直接波としては到達しないためである。
制御部100は、図9に示すように、第4環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、衛星が偏っている方向とは反対方向のGPS衛星12f,12g及び12hのメジャメントを排除して測位する。
第5環境は、例えば、図12(b)に示すように、衛星配置は偏っていないが、ビル15及び16によって形成される谷間のような環境である。例えば、日本国における銀座における状態である。第5環境は、マルチパスが多数発生し易い環境である。
制御部100は、図9に示すように、第5環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、障害物方向のGPS衛星12a等のメジャメントを排除し、さらに、第2弱電界のM3の衛星のメジャメントを排除して測位する。
第6環境は、例えば、図13に示すように、ビル17A乃至17Eが存在するというように、建物が込み合って存在するような環境である。あるいは、第6環境は、窓のある屋内のような環境である。第6環境においては、電界強度は弱く、また、マルチパスが発生し易い。
制御部100は、図9に示すように、第6環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、マルチパス対策をして測位する。
第7環境は、例えば、図14(a)に示すように、窓18aが一つしかない建物18内のような環境である。第7環境においては、窓18aの方向の衛星はM2でトラッキングできるが、他の衛星からの信号はマルチパスである可能性が大きい。
制御部100は、図9に示すように、第7環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、マルチパス対策をして測位する。
第8環境は、例えば、図14(b)に示すように、雑音源となる通信基地局14や高圧線18Aが近傍に位置するような環境である。
制御部100は、図9に示すように、第8環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、すべてのメジャメントを使用して測位する。
第9環境は、例えば、図15に示すように、雑音源となる通信基地局14や高圧線18A及び18Bが近傍に位置するような環境である。
制御部100は、図9に示すように、第9環境であると判断した場合には、測位プログラム116に基づいて、すべてのメジャメントを使用し、さらに積算時間(インコヒーレント時間)を長くして測位する。
上述のように、端末20は、モードM2及びM3によって受信したC/Aコードに対応するGPS衛星12a等の数によって、受信環境(第1環境乃至第9環境)を判断するようになっている。
このため、端末20は、地図データを保持したり、通信基地局と通信する必要がないにもかかわらず、受信環境を判断することができる。
また、端末20は、受信環境に基づいて、メジャメントを排除するか否か、及び、メジャメントを補正するか否かを決定し、測位するようになっている。
このように、端末20は、地図データを保持したり、通信基地局と通信する必要がなく、かつ、多様な受信環境に応じて衛星信号を効果的に使用して測位を行うことができる。
図16は端末20の動作例を示す概略フローチャートである。
続いて、端末20は、環境判断を行う(ステップST3)。このステップST3は、受信環境判断ステップの一例である。
続いて、端末20は、測位位置Pを出力する(ステップST5)。
上述のステップST1乃至ST5によって、端末20は、地図データを保持したり、通信基地局と通信する必要がなく、かつ、多様な受信環境に応じて衛星信号を効果的に使用して測位を行うことができる。
コンピュータに上述の動作例の測位基礎値算出ステップと、受信環境判断ステップと、測位ステップ等を実行させるための測位装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような測位装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
Claims (3)
- 捕捉した衛星信号を追尾するモードとして、所定の相関処理時の積算時間が他方のモードより長い長積算時間モードと、当該長積算時間モードの積算時間より短い当該他方のモードである短積算時間モードとを有する測位装置であって、
受信信号の電界強度を強電界と弱電界とに区分し、更に前記強電界の電界強度を3つに区分した場合の電界強度が最も強い区分に、捕捉している衛星信号全ての電界強度が属し、且つ、捕捉している衛星信号全ての追尾モードが前記短積算時間モードである受信状態であることを検出する第1検出手段と、
捕捉している衛星信号が、1)前記強電界の区分中の前記電界強度が最も強い区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、2)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、3)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記長積算時間モードである衛星信号と、が並存する受信状態であることを検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段の検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号全ての前記相関処理の結果を用いて測位を行い、前記第2検出手段の検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号のうち、前記1)の衛星信号の前記相関処理の結果と前記2)の衛星信号の前記相関処理の結果とを用いて測位を行う測位手段と、
を備えた測位装置。 - 捕捉した衛星信号を追尾するモードとして、所定の相関処理時の積算時間が他方のモードより長い長積算時間モードと、当該長積算時間モードの積算時間より短い当該他方のモードである短積算時間モードとを有する測位装置の制御方法であって、
受信信号の電界強度を強電界と弱電界とに区分し、更に前記強電界の電界強度を3つに区分した場合の電界強度が最も強い区分に、捕捉している衛星信号全ての電界強度が属し、且つ、捕捉している衛星信号全ての追尾モードが前記短積算時間モードである受信状態であることを検出する第1検出ステップと、
捕捉している衛星信号が、1)前記強電界の区分中の前記電界強度が最も強い区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、2)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、3)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記長積算時間モードである衛星信号と、が並存する受信状態であることを検出する第2検出ステップと、
前記第1検出ステップの検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号全ての前記相関処理の結果を用いて測位を行い、前記第2検出ステップの検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号のうち、前記1)の衛星信号の前記相関処理の結果と前記2)の衛星信号の前記相関処理の結果とを用いて測位を行う制御をする測位制御ステップと、
を有する測位装置の制御方法。 - 捕捉した衛星信号を追尾するモードとして、所定の相関処理時の積算時間が他方のモードより長い長積算時間モードと、当該長積算時間モードの積算時間より短い当該他方のモードである短積算時間モードとを有する測位装置に内蔵されたコンピュータに、
受信信号の電界強度を強電界と弱電界とに区分し、更に前記強電界の電界強度を3つに区分した場合の電界強度が最も強い区分に、捕捉している衛星信号全ての電界強度が属し、且つ、捕捉している衛星信号全ての追尾モードが前記短積算時間モードである受信状態であることを検出する第1検出ステップと、
捕捉している衛星信号が、1)前記強電界の区分中の前記電界強度が最も強い区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、2)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記短積算時間モードである衛星信号と、3)前記強電界の区分中の電界強度が中間の区分に属し、且つ、追尾モードが前記長積算時間モードである衛星信号と、が並存する受信状態であることを検出する第2検出ステップと、
前記第1検出ステップの検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号全ての前記相関処理の結果を用いて測位を行い、前記第2検出ステップの検出がなされた場合には、捕捉している衛星信号のうち、前記1)の衛星信号の前記相関処理の結果と前記2)の衛星信号の前記相関処理の結果とを用いて測位を行う制御をする測位制御ステップと、
を実行させるための制御プログラム。
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