JP4843279B2 - 水素希釈装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池から排出される水素ガスを空気で希釈してから外部に排出させる水素希釈装置に関するものである。
一般に、燃料電池は、プロトン導電性の高分子電解質膜(PEM膜)を挟んで一側にカソード極を区画し、他側にアノード極を区画して構成されており、カソード極に供給される空気中の酸素と、アノード極に供給される水素との電気化学反応によって発電するものである。そして、このような燃料電池の分野では、未反応の水素ガスを希釈して大気に排出する技術として、燃料電池から排出される水素ガスを希釈器内で空気と混合し、水素濃度を低減させて大気に排出するものが知られている。
前記した技術の具体例としては、従来、燃料電池から排出される水素ガスを再度燃料電池へ戻すための循環流路と、循環流路から水素ガスを適宜排出させるためのパージ弁およびパージ流路と、燃料電池から排出される空気を外部へ導くエア排出路とを備えた燃料電池システムに設けられる水素希釈装置が知られている(特許文献1参照)。この水素希釈装置は、パージ流路から排出される水素ガスを取り込む希釈器と、エア排出路から希釈器へ空気の一部を導入させるための分岐路と、希釈器から排出される混合ガスを再度エア排出路に戻すための合流路とで主に構成されている。そして、この水素希釈装置では、希釈器内に、蛇行するように複数回屈曲する流路を複数の仕切り板によって形成することで、水素ガスと空気の適切な混合が可能となっているとともに、エア排出路の分岐路と合流路との間に圧損体を設けることで、分岐路への適切な量の空気の供給が可能となっている。
特開2002−289237号公報(段落0133〜0137、図7,8)
しかしながら、前記した技術では、希釈器内の流路形状が単純な形状であると(流路の屈曲回数が少ないと)、パージ流路から希釈器内へ噴出する高圧の水素ガスが希釈器内で空気と十分混合せずにそのままエア排出路へ排出されてしまう問題が生じるため、希釈器内の流路の屈曲回数を増やす必要があり、その結果希釈器が大型化してしまう問題があった。また、前記した技術は、希釈器内で水素ガスと空気を混合させる構造であるため、その混合ガスの水素濃度を適切な値とするためには希釈器の容量を十分大きなものとしなければならない問題もあった。さらに、分岐路に適切な量の空気を供給するために、エア排出路の分岐路と合流路との間に圧損体を設ける構造となっているため、この圧損体が空気の排出の際に抵抗となり、その結果燃料電池システムの効率が低下する問題もあった。
そこで、本発明では、主として、装置全体を大型化することなく、水素ガスを適切な濃度に希釈することができる水素希釈装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、水素ガスと酸化剤ガスとの化学反応により発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から排出される水素ガスを再度燃料電池に戻す循環流路と、前記循環流路から前記水素ガスを排出させる水素排出流路と、前記水素排出流路の連通状態を切り替える水素排出弁と、前記燃料電池から排出された酸化剤ガスを外部へ導く酸化剤ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムに設けられる水素希釈装置であって、前記水素排出流路から排出された前記水素ガスを蓄積する容積可変の導入室と、前記導入室と前記酸化剤ガス排出流路とを連通させる連通路と、前記連通路の連通状態を切り替えるとともに、前記水素排出弁が開弁する際に閉弁され、かつ前記水素排出弁が閉弁している際に開弁可能となる連通弁と、前記連通弁が開弁している際に、前記導入室を外部から押圧することで前記導入室の容積を収縮させる押圧手段と、前記連通路に、前記導入室から押し出される水素ガスの流量を制限する流量制限手段と、を備え、前記押圧手段は、前記導入室を囲む背圧室と、コンプレッサの回転速度に応じた圧力の酸化剤ガスを前記燃料電池に供給させる酸化剤ガス供給流路から分岐して前記背圧室に連結される酸化剤ガス導入路と、を備え、前記背圧室には、前記コンプレッサの回転速度に応じた圧力の酸化剤ガスが導入され、前記背圧室に導入される酸化剤ガスの圧力が高いほど、前記導入室から前記酸化剤ガス排出流路に流す水素ガスの流量が増加することを特徴とする。
発明によれば、循環流路から水素ガスを排出させるために水素排出弁を開弁させると、連通弁が閉弁されるので、循環流路から排出される水素ガスは、酸化剤ガス排出流路に一気に吹き抜けることなく、導入室を膨張させつつ、その室内に蓄積される。そして、この導入室内に蓄積した水素ガスを外部に排出する際には、水素排出弁が閉弁されている状態で連通弁を開弁させるとともに、押圧手段により導入室を外部から押圧して収縮させることで、適切な量の水素ガスを、導入室から連通路を介して酸化剤ガス排出流路に排出させて、この酸化剤ガス排出流路内で適切な濃度に希釈して外部に排出させることが可能となる。
また、燃料電池に供給する酸化剤ガスの圧力を利用して、導入室を押圧するので、機械的な押圧手段を設ける構造に比べ、電力消費を抑えることができる。さらに、酸化剤ガスの流れている量に応じて水素ガスを排出でき、適切な希釈濃度に安定させることができる。
また本発明は、前記導入室を、前記連通路および前記酸化剤ガス排出流路の前記連通路との接続部分よりも天地方向上側に配置したことを特徴とする。
の発明によれば、導入室が、連通路および酸化剤ガス排出流路の連通路との接続部分よりも天地方向上側に配置されているので、循環流路から排出されてくる水素ガスに含まれる水分の導入室からの排出を促進させることができる。
発明によれば、循環流路から水素ガスを排出させる際に連通弁を閉弁することで循環流路から酸化剤ガス排出流路への吹き抜けが防止されるので、従来のように吹き抜け抑制のために希釈器内の流路を複雑にして希釈器が大型化するといった問題が生じず、導入室の容量、ひいては装置全体の大型化を抑制できる。また、水素ガスを一旦導入室で蓄積する構造であるため、導入室の容積は水素ガスを収容可能な大きさであれば十分であり、従来のような水素ガスとこれを希釈するための空気とを収容可能な大きさで形成される希釈器を有する構造に比べて装置全体の大型化を抑制できる。さらに、水素ガスを蓄積させた導入室を押圧手段で押圧することで、所定量の水素ガスを酸化剤ガス排出流路に排出させる構造であるため、酸化剤ガス排出流路を流れる酸化剤ガスの流量に応じた量の水素ガスを押圧手段で押し出すことで、水素ガスを適切な濃度に希釈することができる。
また、燃料電池に供給する酸化剤ガスの圧力を利用して、導入室を押圧するので、機械的な押圧手段を設ける構造に比べ、電力消費を抑えることができる。さらに、酸化剤ガスの流れている量に応じて水素ガスを排出でき、適切な希釈濃度に安定させることができる。
また導入室が、連通路および酸化剤ガス排出流路の連通路との接続部分よりも天地方向上側に配置されているので、循環流路から排出されてくる水素ガスに含まれる水分の導入室からの排出を促進させることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は本実施形態に係る燃料電池システムを示す構成図であり、図2は水素希釈器を示す説明図であり、内側容器に水素ガスが導入された状態を示す説明図(a)と、内側容器から水素ガスが排出された状態を示す説明図(b)である。
図1に示すように、燃料電池システムSは、水素ガスと空気(酸化剤ガス)中の酸素の反応により発電をする燃料電池FCと、この燃料電池FCに空気を供給する空気供給系1と、燃料電池FCに水素を供給する水素供給系2と、燃料電池FCから排出される未反応の水素ガスを燃料電池FCから排出される未反応の空気で希釈するための水素希釈装置3と、各種機器の制御を行うECU(制御装置)4と、を備えている。
燃料電池FCは、プロトン導電性の高分子電解質膜を挟んで一側にカソード極(酸化剤極)を区画し、他側にアノード極(燃料極)を区画して構成されており、カソード極に供給される空気中の酸素と、アノード極に供給される水素ガスとの電気化学反応によって発電している。そのため、この燃料電池FCでは、発電に伴って水が主にカソード極側に生成されており、この水は高分子電解質膜を介してアノード極側に入り込むようになっている。
空気供給系1は、空気を圧縮して供給するコンプレッサCと、このコンプレッサCからの空気を燃料電池FCに導く空気供給流路(酸化剤ガス供給流路)11と、この空気供給流路11内を流れる空気を加湿する加湿器12と、燃料電池FCから排出される空気を外部に導く空気排出流路(酸化剤ガス排出流路)13と、を主に備えている。
空気供給流路11には、その上流側から順に、コンプレッサC、押圧路(酸化剤ガス導入路)14、加湿器12が設けられている。
押圧路14は、燃料電池FCへ供給する空気の一部を水素希釈装置3へと直接導くために、空気供給流路11から分岐して水素希釈装置3(詳しくは、後記する背圧室BR)に連結されている。そして、この押圧路14は、その入口が空気供給流路11における加湿器12の上流側に設けられることによって、その内部に加湿器12で加湿されていない乾燥した空気(以下、「ドライエアー」ともいう。)が流れるようになっている。
加湿器12は、空気供給流路11と空気排出流路13とに跨るように配設されており、燃料電池FCから排出される空気中の水分を利用して、空気供給流路11内の空気を加湿するものである。ちなみに、燃料電池FCから排出される空気(以下、「カソードオフガス」ともいう。)には、燃料電池FC内での発電により生じた水分が多量に含まれている。
空気排出流路13は、水素希釈装置3の下側を通るように配設されており、その適所には、カソード極側の圧力(背圧)を制御する背圧弁13aが設けられている。
水素供給系2は、水素タンクHT、水素供給流路21、遮断弁22、エゼクタ23、戻し流路(循環流路)24、水素排出流路25およびパージ弁(水素排出弁)26を主に備えている。
水素タンクHT内には、燃料ガスとしての水素ガスが充填されており、この水素ガスは、遮断弁22と水素タンクHT内に備えられた図示しない電磁弁とが開放されることで、水素供給流路21を通って燃料電池FCへ供給されるようになっている。エゼクタ23は、水素タンクHTからの水素ガスと燃料電池FCから戻ってくる水素ガスを混合させ、これを燃料電池FCに再供給して水素ガスを循環させている。
戻し流路24は、燃料電池FCから排出される水素ガスを、エゼクタ23および水素供給流路21の一部21a(燃料電池FCとエゼクタ23間の部分)を介して再度燃料電池FCに戻すための流路である。ここで、本実施形態における戻し流路24および水素供給流路21の一部21aは、特許請求の範囲にいう「循環流路」に相当している。また、この戻し流路24には、戻し流路24内の不純物を未反応の水素ガスとともに水素希釈装置3へと排出させるための水素排出流路25が設けられており、この水素排出流路25の適所には、水素排出流路25の連通状態を切り替えるためのパージ弁26が設けられている。
水素希釈装置3は、装置本体31、連通路32および連通弁33を主に備える他、前記した押圧路14やECU4を備えて構成されている。
装置本体31は、図2(a)に示すように、外側容器31Aと、外側容器31Aに収容される蛇腹状の内側容器31Bとで構成されている。
外側容器31Aは、その底部31aが天地方向下側へ向かって先細りとなるテーパ状に形成されており、この底部31aには、そのテーパ状の部分の適所に水素排出流路25が貫通するように接合されるとともに、その先細りとなった先端部分に形成される孔に連通路32が接続されている。また、外側容器31Aの側壁31bの上部に形成される孔には、押圧路14が接続されている。なお、水素排出流路25は、必ずしも外側容器31Aに貫通させる必要はなく、その内部が外側容器31A内に連通するように接合されていればよい。
内側容器31Bは、上下方向に伸縮自在な有底筒状の容器であり、その開口部が外側容器31Aの底部31a(詳しくは、水素排出流路25よりも上側の部分)に接合されている。そして、このように内側容器31Bが外側容器31Aに接合されることで、内側容器31Bの内面と外側容器31Aの底部31aの内面とによって導入室IRが構成され、内側容器31Bの外面と外側容器31Aの内面とで背圧室(押圧手段)BRが構成されている。
導入室IRは、水素排出流路25から排出される水素ガスを蓄積するための部屋であり、蛇腹状の内側容器31Bが伸縮することによって、その容積が可変となっている。ここで、水素排出流路25から導入室IRに導入される高圧の水素ガスは、その導入時(パージ弁26の所定時間開放時)において内側容器31Bを背圧室BRの圧力に抗して膨張させるように作用する。なお、内側容器31Bの伸縮動作は、導入室IRと背圧室BRとの圧力が一致したときや内側容器31Bの伸び限界または縮み限界に達したときに、止まるようになっている。また、水素排出流路25から導入室IRに導入する水素ガスの流量は、水素供給系2のエゼクタ23等の圧損体の影響を考慮しつつ、パージ弁26の圧損設定と開弁時間を適宜設定することで、所定の値に調整されるようになっている。
背圧室BRは、押圧路14から排出されるドライエアーを蓄積するための部屋であり、前記導入室IRの上部および側部を囲うように配置されている。すなわち、この背圧室BRには、図1に示すコンプレッサCの回転速度に応じた圧力が常時加わるようになっている。なお、この背圧室BR内の圧力は、燃料電池FCのアノード側圧力とカソード側圧力との関係上、水素排出流路25から導入室IRに導入される瞬間の水素ガスの圧力よりも常に低くなるようになっており、これにより、水素ガスが導入室IRに導入されたときには常に内側容器31Bが膨張するようになっている。そして、この背圧室BRは、後記する連通弁33が開弁している際に、内側容器31B(導入室IR)を外部から押圧して収縮させる押圧手段として機能するようになっている。
連通路32は、導入室IRと空気排出流路13とを連通させる流路であり、外側容器31Aの下面と、この下側を通る空気排出流路13との間に上下方向に沿って配設されている。すなわち、導入室IRは、連通路32および空気排出流路13の連通路32との接続部分よりも天地方向上側に配置するようになっている。また、連通路32の適所には、導入室IRから空気排出流路13へ押し出される水素ガスの流量を制限するためのオリフィス32aが形成されるとともに、その下側に連通弁33が設けられている。なお、本実施形態では、水素ガスの流量を制限するためにオリフィス32aを形成したが、本発明はこれに限定されず、開度調整弁などの他の圧損体で水素ガスの流量を制限してもよいし、連通路32自体を十分細くすることで連通路32自体を圧損体として機能させてもよい。また、オリフィス32aから流出する水素ガスの流量が、オリフィス32aの孔径や背圧室BR内の圧力(システム上流側、詳しくは図1の加湿器12よりも上流側の圧力)に応じた値になることや、カソードオフガスの流量が前記システム上流側の圧力に対応した流量となることを考慮して、適宜オリフィス32aの孔径を定めることによって、オリフィス32aから流出する水素ガスがカソードオフガスによって適切な濃度以下に希釈されるようになっている。すなわち、システム上流側の圧力が高くなればなるほど、内側容器31Bの所定時間当たりの縮み量も大きくなってオリフィス32aからの水素ガスの排出量が増加することとなるが、この場合はシステム上流側の圧力上昇に応じてカソードオフガスの流量も増加しているので、水素ガスが常に所定の濃度以下に希釈されるようになっている。
連通弁33は、連通路32の連通状態を切り替える弁であり、後記するECU4によって適宜制御されている。
図1に示すように、ECU4は、燃料電池システムSの各機器、主にコンプレッサC、背圧弁13a、遮断弁22、パージ弁26および連通弁33の制御を行っている。特に、このECU4は、所定条件が揃ったときに(例えば、所定時間ごとに)、パージ弁26を所定時間開弁する機能を有するとともに、このようにパージ弁26を開弁する際には連通弁33を閉弁する機能を有している。また、このECU4は、開弁させたパージ弁26を閉弁させてから所定時間後(例えば、内側容器31Bの膨張が止まったとき)に、連通弁33を開弁させる機能を有している。ここで、前記したパージ弁26と連通弁33は、その開閉状態が常に逆になる必要はなく、少なくとも発電中において両方がともに開状態であることが禁止されていれば、両方がともに閉状態となる場合が存在してもよい。
次に、本実施形態に係る水素希釈装置3の動作について説明する。
図1に示すように、燃料電池システムSの稼動中においては、コンプレッサCから空気が加湿器12を介して燃料電池FCに供給されるとともに、水素タンクHTからの水素ガスがエゼクタ23、水素供給流路21の一部21aおよび戻し流路24によって適宜循環されて供給される。そして、所定条件が揃うと、ECU4は戻し流路24内等に不純物が溜まったと判断して、パージ弁26を所定時間だけ開弁させる。これにより、図2(a)に示すように、導入室IR内に所定量・所定圧の水素ガスが導入され、この水素ガスが背圧室BR内の圧力に抗して内側容器31Bを膨張させながら導入室IR内に蓄積されることとなる。なお、このとき連通弁33が閉弁状態にされていることによって、戻し流路24(図1参照)から空気排出流路13への水素ガスの吹き抜けが防止されるようになっている。
そして、ECU4は、開弁させたパージ弁26を閉じてから所定時間が経過したと判断すると、図2(b)に示すように、連通弁33を開弁させることによって、背圧室BRからの圧力で導入室IR内の水素ガスを空気排出流路13に押し出させる。これにより、空気排出流路13内にて水素ガスが、所定の濃度以下に希釈される。
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
戻し流路24から水素ガスを排出させる際に連通弁33を閉弁することで戻し流路24から空気排出流路13への吹き抜けが防止されるので、従来のように吹き抜け抑制のために希釈器内の流路を複雑にして希釈器が大型化するといった問題が生じず、装置全体の大型化を抑制できる。また、水素ガスを一旦導入室IRで蓄積する構造であるため、導入室IRの容積は水素ガスを収容可能な大きさであれば十分であり、従来のような水素ガスとこれを希釈するための空気とを収容可能な大きさで形成される希釈器を有する構造に比べて装置全体の大型化を抑制できる。
燃料電池FCに供給する空気の圧力を利用して、導入室IRを押圧するので、機械的な押圧手段を設ける構造に比べ、電力消費を抑えることができる。また、導入室IRから押し出される水素ガスの排出量がシステム上流側の圧力に応じて変化するとともに、この水素ガスを希釈するカソードオフガスもシステム上流側の圧力に応じて変化するので、ECU4にて特別な制御を行うことなく、水素ガスを適切な濃度に希釈することができる。
導入室IRが、連通路32および空気排出流路13の連通路32との接続部分よりも天地方向上側に配置されているので、戻し流路24から排出されてくる水素ガスに含まれる水分を、導入室IRから積極的に排出させることができる。また、外側容器31Aの底部31aがテーパ状に形成されているので、導入室IR内の水分の排出をより促進させることができる。
また、本実施形態の構造は、システムの圧力・エア流量の特性を利用して希釈排出する構造であるため、システムの効率を向上させることができる。さらに、本実施形態の構造では、カソードオフガスが流れる空気排出流路13内に従来のような圧損体(希釈器へカソードオフガスの一部を適切に送るための圧損体)を設ける必要がないので、システムの効率をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
本実施形態では、押圧手段として、背圧室BRと押圧路14を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば軸を進退させるモータなどの機械的な押圧手段を採用してもよい。
本実施形態では、導入室IRおよび背圧室BRを、外側容器31A内に蛇腹状の内側容器31Bを設けることによって構成したが、本発明はこれに限定されず、例えばピストンとシリンダによって導入室と背圧室を構成してもよい。また、本実施形態において外側容器31Aの底部31aに接合していた内側容器31Bを上下逆に配置し、その開口部を外側容器31Aの上壁に接合するとともに、その内側容器31B内に連通するように押圧路14を外側容器31Aの上壁に接続するようにしてもよい。この場合であっても、内側容器31Bの内面と外側容器31Aの上壁の内面とによって背圧室が構成され、内側容器31Bの外面と外側容器31Aの内面(主に側面と底面)とによって導入室が構成されるので、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では、空気供給流路11から押圧路14を分岐させて背圧室BRに繋げたが、本発明はこれに限定されず、空気排出流路13から押圧路を分岐させて背圧室BRに繋げるようにしてもよい。ただし、この場合は、空気排出流路13内の湿潤のカソードオフガスが背圧室BR内に導入されることによって水抜き孔等を適宜設けなければならないため、本実施形態のように構成するのが望ましい。
本実施形態では、導入室IRの下側を通る空気排出流路13を略直線状に形成しているが、本発明はこれに限定されず、導入室IRが、連通路32および空気排出流路13の連通路32との接続部分よりも天地方向上側であれば、空気排出流路13のその他の部分を適宜屈曲形成させてもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムを示す構成図である。 水素希釈器を示す説明図であり、内側容器に水素ガスが導入された状態を示す説明図(a)と、内側容器から水素ガスが排出された状態を示す説明図(b)である。
符号の説明
3 水素希釈装置
4 ECU
11 空気供給流路(酸化剤ガス供給流路)
13 空気排出流路(酸化剤ガス排出流路)
14 押圧路(酸化剤ガス導入路)
21 水素供給流路
21a 一部(循環流路)
24 戻し流路(循環流路)
25 水素排出流路
26 パージ弁(水素排出弁)
31 装置本体
31A 外側容器
31B 内側容器
31a 底部
31b 側壁
32 連通路
33 連通弁
C コンプレッサ
FC 燃料電池
HT 水素タンク
IR 導入室
BR 背圧室(押圧手段)
S 燃料電池システム

Claims (2)

  1. 水素ガスと酸化剤ガスとの化学反応により発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水素ガスを再度燃料電池に戻す循環流路と、
    前記循環流路から前記水素ガスを排出させる水素排出流路と、
    前記水素排出流路の連通状態を切り替える水素排出弁と、
    前記燃料電池から排出された酸化剤ガスを外部へ導く酸化剤ガス排出流路と、を備えた燃料電池システムに設けられる水素希釈装置であって、
    前記水素排出流路から排出された前記水素ガスを蓄積する容積可変の導入室と、
    前記導入室と前記酸化剤ガス排出流路とを連通させる連通路と、
    前記連通路の連通状態を切り替えるとともに、前記水素排出弁が開弁する際に閉弁され、かつ前記水素排出弁が閉弁している際に開弁可能となる連通弁と、
    前記連通弁が開弁している際に、前記導入室を外部から押圧することで前記導入室の容積を収縮させる押圧手段と、
    前記連通路に、前記導入室から押し出される水素ガスの流量を制限する流量制限手段と、を備え、
    前記押圧手段は、
    前記導入室を囲む背圧室と、
    コンプレッサの回転速度に応じた圧力の酸化剤ガスを前記燃料電池に供給させる酸化剤ガス供給流路から分岐して前記背圧室に連結される酸化剤ガス導入路と、を備え、
    前記背圧室には、前記コンプレッサの回転速度に応じた圧力の酸化剤ガスが導入され、
    前記背圧室に導入される酸化剤ガスの圧力が高いほど、前記導入室から前記酸化剤ガス排出流路に流す水素ガスの流量が増加することを特徴とする水素希釈装置。
  2. 前記導入室を、前記連通路および前記酸化剤ガス排出流路の前記連通路との接続部分よりも天地方向上側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の水素希釈装置。
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