JP2006344470A - 燃料電池の排出ガス処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池から排出された水素の濃度を低くして、外部に排出する燃料電池の排出ガス処理装置を提供する。
【解決手段】 燃料電池のアノードから排出された水素を、水素導入口24c1から導入し、滞留させる滞留室41aを有する滞留器41を備え、滞留した水素を水素排出口32d1から排出し、排出された水素をカソードオフガス(希釈用ガス)で希釈した後に外部に排出する希釈器40(燃料電池の排出ガス処理装置)であって、滞留室41aへの水素の導入を規制する第1閉塞体42と、滞留室41aからの水素の排出を規制する第2閉塞体43と、水素が水素導入口24c1から滞留室41aに導入されたとき、水素が水素排出口32d1から排出されないように、第1閉塞体42と第2閉塞体43とを連動させる連結アーム44と、を備えた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池のアノードから排出された水素を希釈処理する燃料電池の排出ガス処理装置に関する。
近年、水素がアノードに、酸素がカソードにそれぞれ供給されることで、電気化学反応が生じ発電する燃料電池の開発が盛んである。この燃料電池は、その発電電力によって走行する燃料電池自動車や家庭用電源などの広範囲で適用されつつあり、今後もその適用範囲の拡大が期待されている。このような燃料電池では、その出力を高めるために、消費される量以上の水素がアノードに供給される場合が多く、使用されなかった未反応の水素が、アノードから排出される。そこで、水素の利用効率を高めるべく、この排出された未反応の水素を水素供給側に戻し、水素を循環させる水素循環系を採用した技術が提案されている。
また、燃料電池は発電すると、カソードで水が生成し、この生成水の一部が固体高分子電解質膜(以下、電解質膜)をアノード側に透過する。その他、電解質膜の湿潤状態を確保して、電解質膜のプロトン(水素イオン)の拡散性(導電性)を高めるため、例えば、燃料電池のカソード側またはアノード側に供給されるガス(水素、酸素を含む空気など)を加湿する方法が採用されている。
したがって、水素循環系を採用する燃料電池システムの場合、循環する水素に同伴する水分量や窒素などの不純物の量が高くなり、燃料電池の発電効率が低下する場合がある。そこで、循環する水素に同伴する水分量や窒素などの不純物の量が高くなった場合、これを一時的に水素循環系から排出し(これを水素パージという)、水素パージされた水素を希釈器(排出水素処理装置)で希釈して、外部に排出する技術が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2004−6183号公報(段落番号0045〜0053、図1) 特開2002−289237号公報(段落番号0133〜0141、図8)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に係る希釈器では、希釈器に導入された水素がそのまま通り抜け、希釈されずに排出されるおそれがある。
そこで、本発明は、燃料電池から排出された水素の濃度を低くして、外部に排出する燃料電池の排出ガス処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、燃料電池のアノードから排出された水素を、水素導入口から導入し、滞留させる滞留室を有する滞留器を備え、前記滞留した水素を水素排出口から排出し、当該排出された水素を希釈用ガスで希釈した後に外部に排出する燃料電池の排出ガス処理装置であって、前記滞留室への水素の導入を規制する第1規制手段と、前記滞留室からの水素の排出を規制する第2規制手段と、水素が前記水素導入口から前記滞留室に導入されたとき、水素が前記水素排出口から排出されないように、前記第1規制手段と前記第2規制手段とを連動させる連動手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池の排出ガス処理装置である。
このような燃料電池の排出ガス処理装置によれば、連動手段が、水素が水素導入口から滞留室に導入されたとき、水素が水素排出口から排出されないように、第1規制手段と第2規制手段とを連動させる。これにより、水素導入口から滞留室に導入された水素は、水素排出口から排出されず、水素自体の自己拡散能力によって、滞留室に自己拡散して滞留する。その結果として、水素の濃度は低下し希釈される。
このように滞留室で水素が希釈された後、第2規制手段による水素の排出規制が解かれると、水素排出口から水素が排出される。次いで、この排出された水素は、(第1)希釈用ガス(後記する実施形態ではカソードオフガス)でさらに希釈された後、外部に排出される。すなわち、燃料電池の排出ガス処理装置によれば、滞留室に導入された水素がそのまま滞留室を通り抜けることは防止され、水素の自己拡散能力によって滞留室に拡散・滞留し、ある程度希釈した後、さらに希釈用ガスで確実に希釈して、外部に排出することができる。
したがって、滞留室における水素の希釈を促すために、前記(第1)希釈用ガスと別の第2希釈用ガス(後記する実施形態ではドライエア)を滞留室に導入する第2希釈用ガス導入部を備えることが好ましい。
請求項2に係る発明は、前記第1規制手段は前記水素導入口を閉塞する第1閉塞体を含み、前記第2規制手段は前記水素排出口を閉塞する第2閉塞体を含み、前記連動手段は、前記第1閉塞体が前記水素導入口を閉じているときに前記第2閉塞体は前記水素排出口を開き、前記第1閉塞体が前記水素導入口を開いているときに前記第2閉塞体は前記水素排出口を閉じるように、前記第1閉塞体と前記第2閉塞体とを連結する連結手段であり、前記水素導入口を閉じるように前記第1閉塞体を付勢する付勢手段をさらに備え、前記水素導入口に到達した水素の圧力によって、前記付勢手段に抗して前記第1閉塞体を押し、前記水素導入口を開くようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の排出ガス処理装置である。
ここで、「水素導入口を閉じるように第1閉塞体を付勢すること」とは、「水素排出口を開くように第2閉塞体を付勢すること」と同義である。
このような燃料電池の排出ガス処理装置によれば、付勢手段によって、第1閉塞体は付勢されて水素導入口を閉じており、第1閉塞体に連結手段を介して連結する第2閉塞体は水素排出口を開いている。そして、燃料電池のアノードから水素が排出され、水素導入口に水素が到達すると、到達した水素の圧力に基づいて第1閉塞体を押す。次いで、水素が第1閉塞体を押す力が、付勢手段により第1閉塞体に作用する付勢力を上回り、付勢手段の付勢力に抗して、第1閉塞体を押して水素導入口を開き、その結果として、水素が滞留室に導入される。このように水素導入口が開かれると共に、第1閉塞体に連結手段を介して連結した第2閉塞体は水素排出口を閉じ、導入された水素の通り抜けは防止される。
その後、燃料電池からの水素の排出量が少なくなって、水素導入口に到達する水素の量が減り、到達した水素の圧力に基づく第1閉塞体を押す力が付勢手段による付勢力を下回ると、第1閉塞体は水素導入口を閉じる。このように水素導入口が閉じられると、第1閉塞体に連結手段を介して連結した第2閉塞体は水素排出口を開く。そうすると、滞留室における滞留によって希釈した水素が水素排出口から排出される。このように水素排出口から排出された水素は、さらに希釈用ガス(後記する実施形態ではカソードオフガス)で希釈された後、外部に排出される。
このように、請求項2係る燃料電池の排出ガス処理装置によれば、連結手段によって第1閉塞体と第2閉塞体とが機械的に連結されており、その相対関係を一定に維持すると共に、付勢手段によって第1閉塞体が水素導入口に付勢された状態において、第1閉塞体を押す水素の圧力を利用して、前記関係を維持したまま、水素導入口と水素排出口の開/閉を連動させることができる。すなわち、第1閉塞体、第2閉塞体を動作させる駆動体(アクチュエータ)や、その制御手段などを備えずに、燃料電池の排出ガス処理装置を構成することができる。
本発明によれば、燃料電池から排出された水素の濃度を低くして、外部に排出する燃料電池の排出ガス処理装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。図2は、本実施形態に係る希釈器の側断面図である。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池システムSは、燃料電池自動車に搭載されたシステムであり、燃料電池自動車は燃料電池10の発電電力によって走行用の電動モータ(走行モータ)を回転させて走行するようになっている。
燃料電池システムSは、燃料電池10と、燃料電池10のアノード12に水素(燃料ガス、反応ガス)を供給・排出するアノード系20と、燃料電池10のカソード13に空気(酸化剤ガス、反応ガス)を供給・排出するカソード系30と、アノード系20およびカソード系30の下流位置で水素パージ時にアノード系20から排出される水素を希釈する希釈器40(燃料電池の排出ガス処理装置)と、これらを制御するECU50(Electronic Control Unit、制御装置)と、を主に備えている。
<燃料電池>
燃料電池10(燃料電池スタック)は、主として、一価の陽イオン交換型の電解質膜11の両面を触媒(Ptなど)が担持されたアノード12(燃料極)およびカソード13(空気極)で挟持してなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly、膜電極複合体)と、MEAを挟持するセパレータとからなる単セルが、複数積層されることで構成された固体高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell、PEFC)である。そして、アノード12に水素が、カソード13に加湿された空気がそれぞれ供給されると、前記MEAにおいて電位差が発生し、燃料電池10の出力端子に接続した走行モータなど外部負荷からの電力要求に応じて、燃料電池10が発電するようになっている。また、各単セルには、その出力電圧(以下、セル電圧)を検知するセル電圧検知モニタ(図示しない)が接続されている。セル電圧検知モニタは、ECU50と電気的に接続しており、ECU50は各単セルのセル電圧を検知するようになっている。
<アノード系−水素供給側>
アノード系20の水素供給側は、下流側(燃料電池10側)に向かって、水素が貯蔵された水素タンク21と、遮断弁22と、エゼクタ23とを主に備えている。水素タンク21は配管21aを介して遮断弁22に接続している。遮断弁22は、ECU50と電気的に接続しており、ECU50は遮断弁22を適宜に開/閉するようになっている。また、遮断弁22は配管22aを介してエゼクタ23に接続しており、エゼクタ23は配管23aを介して燃料電池10のアノード12に接続している。さらに、配管22aには減圧弁(図示しない)が設けられている。したがって、ECU50が遮断弁22を開くと、水素タンク21から、減圧弁によって水素が所定に減圧された後、燃料電池10のアノード12に供給されるようになっている。
<アノード系−水素排出側>
アノード系20の水素排出側は、水素パージ弁24を主に備えている。水素パージ弁24は、配管24aを介して、燃料電池10のアノード12の下流側に接続しており、燃料電池10のアノード12から排出された未反応の水素を含むアノードオフガスが、配管24aを水素パージ弁24に向かって流れるようになっている。また、配管24aの途中位置は、配管24bを介して、エゼクタ23に接続している。さらに、水素パージ弁24は、配管24cを介して、希釈器40に接続している。さらにまた、水素パージ弁24は、ECU50と電気的に接続しており、ECU50は水素パージ弁24を適宜に開/閉するようになっている。
さらに説明すると、燃料電池10を構成するいずれかの単セルのセル電圧が低いことにより、アノードオフガス中の水分量(つまり、アノード12内の水分量)が高いと推定される場合(水素パージ時)、ECU50は、水素パージ弁24を開くようになっている。これにより、この水分量の高いアノードオフガスが配管24cを介して希釈器40に送られるようになっている。なお、水素パージ時に、希釈器40に送られるアノードオフガスには、水素、水分の他、窒素なども含まれている。
一方、各単セルのセル電圧が良好な値であることにより、アノードオフガス中の水分量が低いと推定される場合(水素循環時)、ECU50は、水素パージ弁24を閉じるようになっている。これにより、未反応の水素を含むアノードオフガスがエゼクタ23に戻され、水素が循環し、水素が効率的に利用されるようになっている。
ただし、水素パージの方式は、このようにセル電圧に基づく方式に限定されず、その他に例えば、所定時間で間欠的に水素パージ弁24を開く方式であってもよい。
<カソード系−空気供給側>
カソード系30の空気供給側は、コンプレッサ31(ポンプ、スーパーチャージャ)と、加湿器32と、開閉弁33とを主に備えている。
コンプレッサ31は、外気を取り込んで圧縮し、カソード13に向けて送る機器であり、配管31aを介して加湿器32に接続している。また、コンプレッサ31は、ECU50と電気的に接続している。さらに、コンプレッサ31は、燃料電池10と、燃料電池10とは別に搭載された蓄電器(キャパシタ、二次電池など)と接続しており、燃料電池10が発電していない場合や、燃料電池10の発電量が少ない場合は、蓄電器から電力が供給されて作動するようになっている。
加湿器32は、例えば中空糸膜32aを内蔵しており、この中空糸膜32aによって、コンプレッサ31からの空気と、カソード13から排出された水分量の高いカソードオフガスとの間で水分交換し、コンプレッサ31からの空気を加湿空気とする機器である。そして、加湿器32は配管32bを介してカソード13に接続しており、加湿空気がカソード13に送られるようになっている。
また、配管31aの途中位置は、配管31b、開閉弁33、配管33aを介して希釈器40に接続している。開閉弁33は、ECU50と電気的に接続しており、ECU50は例えば水素パージ弁24の閉/開に連動して、開閉弁33を開/閉するようになっている。すなわち、コンプレッサ31の作動中に、ECU50が開閉弁33を開くと、カソード13に供給される酸化剤ガスの一部であって、加湿器32で加湿される前の乾燥した空気(以下、ドライエア)が、希釈器40に供給されるようになっている。さらに説明すると、アノード系20の水素パージ弁24が閉じられる水素循環時に、開閉弁33は開かれる。一方、水素パージ弁24が開かれる水素パージ時に、開閉弁33は閉じられる。
ただし、開閉弁33を設けず、コンプレッサ31が作動中はドライエアが希釈器40に連続的に供給される構成としてもよい。その他、開閉弁33の代わりに、ドライエアの流量を抑える絞り(オリフィス)や、流量を調整可能な流量調整弁を設けて、ドライエアの流量を調整して希釈器40に連続的に供給する構成としてもよい。
<カソード系−空気排出側>
カソード系30の空気排出側について説明すると、燃料電池10のカソード13は、配管32cを介して加湿器32に接続しており、カソード13から排出された水分量の高いカソードオフガスが加湿器32に送られるようになっている。そして、加湿器32は配管32dを介して希釈器40に接続している。これにより、加湿器32における水分交換により、その水分量が若干低下したカソードオフガスが、配管32dを介して希釈器40に供給されるようになっている。
また、配管32cには、背圧弁(図示しない)が設けられており、その背圧を調整することで、燃料電池10におけるアノード12側の水素の圧力と、カソード13側の空気の圧力とをバランスさせるようになっている。
<希釈器>
次に、図2を主に参照して、希釈器40について説明する。
図2に示すように、希釈器40は、滞留器41と、配管24cの下流端部分(水素導入部)と、配管33aの下流端部分(ドライエア導入部)と、配管32dの一部(第1希釈用ガス流通部)と、第1閉塞体42(第1規制手段)と、第2閉塞体43(第2規制手段)と、連結アーム44(連動手段、連結手段)と、第1閉塞体42を付勢する付勢錘45(付勢手段)と、を主に備えている。
[滞留器]
滞留器41は、外形が横向きの円柱状の筐体であって、その内部に水素パージ時にアノード系20から排出された水素を一時的に滞留させる滞留室41aを有している。
また、滞留器41内の滞留室41aでは、これにアノードオフガスが導入されるとその流路断面積が大きくなるため、流速が低下する。これにより、アノードオフガス中の水分(水素に同伴する水分)が自重により落下しやすくなっている。すなわち、滞留室41aは、水素と水分とを分離する気液分離室としても機能している。
[水素導入部]
水素パージ時に未反応の水素を含むアノードオフガスが流通する配管24cの下流端部分(水素導入部)は、滞留器41の上流側の端板を貫通し、その先端が滞留室41a内に延びている。なお、配管24cの下流端開口が、水素導入口24c1となっている。
[ドライエア導入部]
ドライエアが流通する配管33aの下流端部分(ドライエア導入部)は、ドライエアを滞留器41内に導く部分であって、滞留器41の上流側の端板を貫通し、その先端が滞留室41a内に延びている。前記したように、配管33aの上流側に設けられた開閉弁33(図1参照)は、水素パージ弁24が閉じられる水素循環時は開いており、水素パージ弁24が開かれる水素パージ時は閉じられ、その後、水素パージ弁24が閉じられる水素循環時に戻ると開かれる。つまり、配管24cからアノードオフガスが滞留室41aに導入されるときを除いて、配管33aからドライエアが滞留室41aに導入される。
このように導入されるドライエアは、希釈器40において、主として、第2希釈用ガス、押出ガス、掃気ガスとして機能している。
さらに説明すると、アノードオフガスが滞留室41aに導入された後、引き続いて導入されたドライエアは、滞留室41aに滞留する水素と混合し、水素とドライエアとが混合してなる混合ガスを形成すると共に、水素濃度を低下させる第2希釈用ガスとして機能している。
その後、導入されたドライエアは、前記混合ガスを、後記する水素排出口32d1を介して、配管32dに押し出す押出ガスとして機能している。
さらにその後、導入されたドライエアは、前記混合ガスが押し出された後の滞留室41aを掃気(例えば、滞留室41a内の結露した水分などを押し出すこと)し、ドライエアに置換する掃気ガスとして機能している。
ただし、希釈器40は、このような機能を有する配管33aの下流端部分(ドライエア導入部)を備えない構成であってもよい。
[第1希釈用ガス流通部]
カソードオフガス(第1希釈用ガス)が流通する配管32d(第1希釈用ガス流通部)は、滞留器41の下部を軸方向に貫通している。滞留器41内の配管32dには、水素排出口32d1が形成されており、水素排出口32d1を介して、配管32d内のカソードオフガスが流通するカソードオフガス流路と、滞留室41aとが連通している。すなわち、水素排出口32d1は、滞留した水素とドライエアとが混合してなる混合ガスが排出される排出部として機能している。
また、水素排出口32d1の下流側の配管32dは、このように押し出された混合ガスを、カソードオフガス(第1希釈用ガス)でさらに希釈する機能を有しており、このように希釈処理された後、外部に排気されるようになっている。
さらに、滞留器41内の配管32dには、複数の水抜孔32d2、32d2が適所に形成されている。そして、滞留器41内の水が、水抜孔32d2、32d2を通って、カソードオフガスと共に外部に排出されるようになっている。
[第1閉塞体]
第1閉塞体42は、水素導入口24c1を適宜に閉塞する蓋であって、水素導入口24c1から滞留室41aへの水素(アノードオフガス)の導入を規制するものである。そして、第1閉塞体42は、連結アーム44の第1腕44aに固定されており、連結アーム44と一体に回動するようになっている。このような第1閉塞体42は、例えば、水素導入口24c1に対応した形状を有するシート状のゴム製部材によって構成される。
[第2閉塞体]
第2閉塞体43は、水素排出口32d1を適宜に閉塞する蓋であって、水素排出口32d1から配管32d内への水素の排出を規制するものである。そして、第2閉塞体43は、連結アーム44の第2腕44bに固定されており、連結アーム44と一体に回動するようになっている。このような第2閉塞体43は、水素排出口32d1に対応した形状を有するシート状のゴム製部材によって構成される。
[連結アーム]
連結アーム44は、滞留器41の軸方向に沿って配置されており、本実施形態では、その側面視において、やや開いたL字形を呈し、上流側の第1腕44aと下流側の第2腕44bを備えている。連結アーム44の中央部は、滞留器41内の配管32dに、軸部材44cおよび台座44dを介して、回動自在に固定されている。
そして、連結アーム44の曲がり程度は、第1閉塞体42が水素導入口24c1を閉じているときに第2閉塞体43は水素排出口32d1を開き、第1閉塞体42が水素導入口24c1を開いているときに第2閉塞体43は水素排出口32d1を閉じるように設定されている。
[付勢錘]
付勢錘45は、連結アーム44の第1腕44aの上流側端に固定されており、付勢錘45の自重により、第1腕44aを介して、水素導入口24c1を閉じるように第1閉塞体42を付勢するようになっている。これとは逆に、付勢錘45によって、水素排出口32d1を開くように第2閉塞体43は鉛直上方に付勢されている。
付勢錘45の質量(重さ)は、後記するように、水素パージ時に配管24cを流れ、第1閉塞体42の上流側面に到達した水素が、第1閉塞体42を滞留室41a側に押すことによって、水素導入口24c1を開くことができる質量に設定されている。
<ECU>
図1に戻って説明を続ける。
ECU50は、燃料電池システムSの動作を制御する機器であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などから構成されている。ECU50は、遮断弁22と、水素パージ弁24と、コンプレッサ31と、開閉弁33と電気的に接続しており、これらを適宜に制御するように設定されている。また、ECU50は、前記したセル電圧検知モニタを介して、単セルのセル電圧を監視している。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、図1を参照して、燃料電池システムSの動作ついて説明する。
燃料電池システムSの起動中、つまり、燃料電池10の発電中、燃料電池10のアノード12からアノードオフガスが排出される。このアノードオフガスには、アノード12で使用されなかった未反応の水素や、電極反応によりカソード13で生成し、電解質膜11を透過した水分や、窒素などが含まれている。
このように燃料電池10のアノード12から排出された水素を含むアノードオフガスは、水素パージ弁24が閉じられる水素循環時、配管24a、配管24bを介して、エゼクタ23に戻る。すなわち、水素が循環し効率的に利用されるようになっている。
その後、発電が進み、アノードオフガスに含まれる水分が高くなり、ECU50がセル電圧の低下したことを検知すると、水素パージ弁24を一時的に開き、水分量の高いアノードオフガスを、配管24cを介して希釈器40に排出する。このような水素パージ弁24の開/閉に対応したECU50による開閉弁33の動作例としては、水素パージに連動して、ECU50は、水素パージ弁24を開く場合、開閉弁33を一時的に閉じ、希釈器40へのドライエアの供給を一時的に停止する。
次に、アノードオフガスが送り込まれた希釈器40について、図2を主に参照して説明する。
水素パージされたアノードオフガスが、配管24c内を流れて第1閉塞体42の上流側面に到達すると、水素を含むアノードオフガスの圧力によって、第1閉塞体42を水素導入口24c1側に付勢する付勢錘45の付勢力に抗して、第1閉塞体42を滞留室41a側に押し、水素導入口24c1を開く。そうすると、連結アーム44が軸部材44cを軸として、図2における右回りに回動し(矢印A1参照)、この回動によって、第2閉塞体43が水素排出口32d1を閉じる。
これにより、水素導入口24c1から滞留室41aに導入されたアノードオフガス中の水素が、滞留室41aをそのまま通り抜けることはなく、水素の自己拡散力によって、滞留室41aに拡散し、その濃度が低下する。
このように水素パージをした後、ECU50は、水素パージ弁24を閉じると共に開閉弁33を開く。これにより、導入されたアノードオフガスに遅れて、配管33aからドライエア(第2希釈用ガス)が滞留室41aに導入される。そうすると、滞留器41内では、アノードオフガスとドライエアとが混合され、混合ガスとなる。すなわち、滞留室41aに導入された水素は、ドライエアと混合し、希釈される。
その後、配管24cから滞留室41aに導入されるアノードオフガスの流量が少なくなると、アノードオフガスが、第1閉塞体42を押し、水素導入口24c1を開く力が徐々に小さくなり、最終的には、付勢錘45による付勢力によって、第1閉塞体42が水素導入口24c1を閉じる。このように、第1閉塞体42が水素導入口24c1を閉じると共に、連結アーム44が図2における左回りに回動し(矢印A2参照)、この回動と共に、第2閉塞体43は水素排出口32d1から離間し、水素排出口32d1が開かれる。
このように水素排出口32d1が開かれると、アノードオフガスとドライエアとが混合してなる混合ガスが、水素排出口32d1を通って、配管32dに排出される。そして、排出された混合ガスは、水素排出口32d1より下流側の配管32dの部分で、配管32d内を流通するカソードオフガス(第1希釈用ガス)によって希釈された後、外部に排出される。
このように希釈器40(燃料電池の排出ガス処理装置)が組み込まれた燃料電池システムSによれば、水素が滞留室41aを通り抜けることを防止すると共に、滞留室41aにおいてドライエア(第2希釈用ガス)で希釈した後、水素排出口32d1から排出し、カソードオフガス(第1希釈用ガス)でさらに希釈した後に、外部に排出することができる。すなわち、燃料電池10のアノードから排出された水素を確実に希釈し、水素濃度を十分に低下させた後に、外部(外気中)に排出することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
前記した実施形態では、希釈器40(燃料電池の排出ガス処理装置)が組み付けられた燃料電池システムSが燃料電池自動車に搭載された場合について例示したが、燃料電池システムの使用態様はこれに限定されず、その他に例えば、家庭用の据え置き型の燃料電池システムであってもよい。
前記した実施形態では、第1閉塞体42によって水素導入口24c1を閉塞するとしたが、図3に示すように、第1閉塞体42を備えず、水素パージ弁24の開/閉によって、配管24cの水素導入口24c2から滞留室41aへの水素の導入を規制してもよい。この場合、水素パージ弁24が特許請求の範囲における「第1規制手段」に相当する。
また、図3に示すように、滞留器41内にアクチュエータ61を固定すると共に、アクチュエータ61の作動アーム62に第2閉塞体43を固定し、アクチュエータ61が作動(ONまたはOFF)すると、第2閉塞体43が水素排出口32d1を閉じる構成とする。
そして、アクチュエータ61をECU50と電気的に接続し、ECU50による、水素パージ弁24の開/閉と、アクチュエータ61のON/OFFとを連動させる構成としてもよい。すなわち、前記した実施形態では、第1閉塞体42と第2閉塞体43とを機械的なリンクである連結アーム44で連結し、この連結アーム44によって、第1閉塞体42による水素導入口24c1の開/閉と、第2閉塞体43による水素排出口32d1の開/閉とが、機械的に連動する構成としたが、図3に示すように、ECU50による電子的な制御によって、水素パージ弁24の開/閉と、アクチュエータ61を介しての第2閉塞体43による水素排出口32d1の開/閉とが、電子的に連動する構成としてもよい。
前記した実施形態では、第1閉塞体42を水素導入口24c1に付勢する付勢手段は、付勢錘45により構成されたとしたが、この他に例えば、圧縮コイルバネなどによって第1閉塞体42を付勢する構成としてもよい。
前記した実施形態では、加湿器32の上流側から、配管31b、配管33aによって、ドライエアが希釈器40に導かれる構成としたが、この構成に代えて、配管32dを分岐させて、カソードオフガスの一部を希釈器40に導く構成としてもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る希釈器の側断面図である。 変形例に係る希釈器の側断面図である。
符号の説明
10 燃料電池
12 アノード
24c1 水素導入口
32d1 水素排出口
40 希釈器(燃料電池の排出ガス処理装置)
41 滞留器
41a 滞留室
42 第1閉塞体
43 第2閉塞体
44 連結アーム(連結手段、連動手段)
45 付勢錘(付勢手段)
60 ECU(制御手段)
S 燃料電池システム

Claims (2)

  1. 燃料電池のアノードから排出された水素を、水素導入口から導入し、滞留させる滞留室を有する滞留器を備え、
    前記滞留した水素を水素排出口から排出し、当該排出された水素を希釈用ガスで希釈した後に外部に排出する燃料電池の排出ガス処理装置であって、
    前記滞留室への水素の導入を規制する第1規制手段と、
    前記滞留室からの水素の排出を規制する第2規制手段と、
    水素が前記水素導入口から前記滞留室に導入されたとき、水素が前記水素排出口から排出されないように、前記第1規制手段と前記第2規制手段とを連動させる連動手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池の排出ガス処理装置。
  2. 前記第1規制手段は前記水素導入口を閉塞する第1閉塞体を含み、
    前記第2規制手段は前記水素排出口を閉塞する第2閉塞体を含み、
    前記連動手段は、前記第1閉塞体が前記水素導入口を閉じているときに前記第2閉塞体は前記水素排出口を開き、前記第1閉塞体が前記水素導入口を開いているときに前記第2閉塞体は前記水素排出口を閉じるように、前記第1閉塞体と前記第2閉塞体とを連結する連結手段であり、
    前記水素導入口を閉じるように前記第1閉塞体を付勢する付勢手段をさらに備え、
    前記水素導入口に到達した水素の圧力によって、前記付勢手段に抗して前記第1閉塞体を押し、前記水素導入口を開くようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。
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JP2016013524A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 本田技研工業株式会社 希釈装置
CN112397753A (zh) * 2020-10-27 2021-02-23 智新科技股份有限公司 燃料电池氢气尾气净化系统

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