JP4841741B2 - 光学レンズの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子より出射される光に対して作用する光学レンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第3121614号公報及び英国公報GB2108483Aは、線引き処理によるマイクロレンズの製造方法について開示している。このような製造方法によれば、円柱形状のプレフォーム(母材)を成形しこれを加熱して線引き加工することで、プレフォームと同一断面形状の円柱レンズが形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来型の光学レンズの製造方法では、線引き処理の過程でプレフォームが歪みなどを起こして変形し、光に対して作用する光学作用部が設計した通りに形成されない、といった不具合が生じていた。
【0004】
そこで、本発明の目的は、線引き処理により母材が変形するのを抑制することが可能な光学レンズの製造方法、を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による光学レンズの製造方法は、透光性材料により柱状に形成されると共に、一方の側面には凸曲面に形成された光学作用部を有し、他方の側面には平面部を有し、凸曲面と平面部との間には一対の平面からなる第2の平面部を有する光学レンズ用母材、を作製する光学レンズ用母材作製工程と、光学レンズ用母材作製工程により作製された光学レンズ用母材の一対の第2の平面部を引っ張りローラにより挟持して、光学レンズ用母材を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理工程と、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材の平面部の歪みを測定する歪み測定工程を含む、光学レンズ用母材の形状を検査する検査工程と、検査工程により検査された検査結果に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、線引き処理環境調整工程により調整された線引き処理環境で、再度線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材、をスライス加工し、光学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むむことを特徴とする。
【0007】
また、本発明による光学レンズの製造方法は、透光性材料により柱状に形成されると共に、一方の側面には凸曲面に形成された光学作用部を有し、他方の側面には平面部を有し、凸曲面と平面部との間には一対の平面からなる第2の平面部を有する光学レンズ用母材の一対の第2の平面部を引っ張りローラにより挟持して、光学レンズ用母材を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理工程と、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材の平面部の歪みを測定する歪み測定工程を含む、光学レンズ用母材の形状を検査する検査工程と、検査工程により検査された検査結果に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、線引き処理環境調整工程により調整された線引き処理環境で、再度線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材、をスライス加工し、光学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
このような光学レンズの製造方法によれば、線引き処理前の母材の段階で、光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を決定することができるため、十分に大きいサイズで母材の加工を行うことが可能となる。
また、光学レンズ用母材を線引きする場合、一対の第2の平面部を引っ張りローラにより挟持するようにすると、線引き中の光学レンズ用母材のねじれ発生を防止することが可能となる。
【0009】
また、検査工程では線引き処理工程によって線引きされた母材の形状が検査されるため、線引きの状態を監視することが可能となる。更に、線引き処理環境調整工程では検査工程での検査結果に基づいて線引き環境が調整され、その調整された環境で改めて線引きされるため、線引き処理による母材の変形が抑制され所望の形状を備えた光学レンズを作製することが可能となる。
【0010】
なお「光学作用部」とは、入射された発散光に対しその発散角を縮小して出射することを可能にする部分のことを指す。また、「調整する」とは、線引き処理環境に対して何も変化を加えない場合も含むものとする。更にまた、「スライス加工」とは、線引きされた光学レンズ用母材からの切断、及び所望の形状、大きさへの切削加工を含むものとする。
【0011】
また、光学レンズ用母材として、一方の側面に光学作用部、他方の側面に平面部を有する半円柱形状である。なお、「半円柱形状」とは柱状で、その一方の側面は凸曲面、他方の側面は平面部を有する形状を指すものとする。曲面は非球面であってもよい。また凸曲面と平面部との間には一対の平面から成る別の第2の平面部が設けられていてもよい。
【0012】
光学レンズ用母材の光学作用部は、非球面形状に形成されてもよい。
【0013】
検査工程は、例えば、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材の平面部の歪みを測定する歪み測定工程を含む。これにより、半円柱形状の光学レンズ用母材で、その平面部部分に形成された歪みは検査工程により検出される。
【0014】
歪み測定工程は、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材の平面部に対し発光手段により照射する照射工程と、照射工程により照射された光に対し平面部により反射された反射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程とを含んでもよい。なお、「広がり幅」とは、拡散した場合の光線の幅だけでなく、収束した場合の光線の幅も含めるものとする。
【0015】
検査工程は、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材の光学作用部の光に対する作用を測定する光学作用部測定工程を含むことが望ましい。光学作用部が正しく機能していない場合にはこの工程により検出される。
【0016】
光学作用部測定工程としては、例えば、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材に対し発光手段により照射する照射工程と、照射工程により照射された光に対し光学作用部により作用された出射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程とを含むことが望ましい。これにより、光に対して光学作用部により作用される量が検査され、この検査結果に基づいて線引き処理環境を調整することで、光に対して正確に作用することが可能な光学レンズが作製される。
【0017】
この検査工程は、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材を切断し、これを検査用サンプルとして作製する検査用サンプル作製工程を最初に含み、検査は検査用サンプルに対して行われてもよい。検査は光学レンズ用母材から切断された検査用サンプルに対して行われるので、検査が容易になる。
【0018】
線引き処理環境は、例えば、光学レンズ用母材に対する加熱温度、母材の送り込み速度、線引き速度を決定する送り込みローラと引っ張りローラの回転速度、のうちの少なくとも一つである。
【0019】
本発明による光学レンズは、上記した光学レンズの製造方法により製造されたことを特徴とする。十分に大きいサイズで母材の加工が行われ、また検査工程、線引き処理環境調整工程により線引き処理環境が是正されて形成されるため、形成された光学レンズでは、光に対し正確に作用することが可能となる。
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
図1(a)〜(c)は、実施形態に係る光学レンズの製造方法における各工程を示す概略図である。図1(a)に示すように、先ず透光性ガラス材料から成る光学部材を準備し、一方の側面に凸曲面43、他方の側面に平面部41、更にこの凸曲面43と平面部41の間には一対の平面からなる第2の平面部44、を備えた形状である半円柱形状に成型加工し、光学レンズ用母材40とする(光学レンズ用母材作製工程)。上部の凸曲面43は、この製造方法により形成される光学レンズ1の光学作用部11となる部分である。このように、線引き方法による光学レンズの製造方法では、十分に大きいサイズ(例:幅及び高さが2〜6cm、長さ20〜200cm)である光学レンズ用母材40の段階で、作製したい光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を形成することができるため、簡単かつ正確にそれらの作業を行うことが可能となる。また、光学作用部の作製に関して、厳密な加工精度を必要とせずに光学レンズを作製することも可能となる。因みに、この凸曲面は非球面であってもよい。
【0021】
なお、特公平7−15521号公報には、線引き方法による屈折率分布型円柱レンズ(セルフォックレンズ)の製造方法について開示されている。この製造方法では、母材として、中心から半径方向外側に向かってフッ素のドーパント量が段階的に増大され、それに従ってその屈折率が段階的に低下してなる高純度石英ガラス系ロッドが使用されており、本発明のように、母材に対して形状的に光学作用部11が形成されたものは使用されていない。このような従来の製造方法では、母材作製工程として、フッ素をプラズマ外付け法によりドープさせたり、溶融塩中に長時間侵漬してイオン交換を行う方法により屈折率分布を形成する工程が必要があったが、本発明ではこのような工程は不要となっている。また、形成された光学レンズ1においても、光入射面、光出射面は円柱型の側面曲面ではなく、その両端部が使用されるものであるという点で異なるものである。
【0022】
次に、図1(b)に示すように、光学レンズ用母材作製工程により成型加工された光学レンズ用母材40を、電気炉35等によりガラス材料の屈伏点以上に加熱し所望の寸法になるように線引き処理をする(線引き処理工程)。電気炉35は光学レンズ用母材40を囲むように環状に形成され、光学レンズ用母材40に対して周囲から等しい距離から等しく加熱することが望ましい。電気炉35には温度調整装置32が接続されていて、電気炉35の温度を変えて線引き温度を調整することが可能となっている。また、加熱された光学レンズ用母材40を線引きして引き伸ばすのには母材40を電気炉35に送り込む送り込みローラ90と、引き伸ばす引っ張りローラ33が使用されている。上記したような半円柱形状の光学レンズ用母材を線引きする場合、一対の第2の平面部44を引っ張りローラ33により挟持するようにすると、線引き中の光学レンズ用母材40のねじれ発生を防止することが可能となる。
【0023】
光学レンズ用母材40は、線引き処理された結果、その外径が所望の寸法(0.5〜15mm)になったと判断された場合、引っ張りローラ33下部に設置されているカッター37により切断される。この判断は引っ張りローラ33の手前に設置された線径測定装置38により行われる。線径測定装置38はレーザ光を発光するレーザ部と、光学レンズ用母材40を通過したレーザ光を受光する受光部と、受光部により受光された光量などから光学レンズ用母材40の外径を算出する解析部とから構成される。カッター37により切断されて形成された光学レンズは長さにして5mm〜2000mmの棒状のもので、光学レンズとして使用されるサイズであってもよいし、また所望の長さに切断、切削加工される前の段階のサイズであってもよい(光学レンズ作製工程)。長すぎると折れ易く短すぎると切断、切削加工に不便である。光ファイバーなどを製造する場合には、線引きされたものをドラムなどに巻き取るの対し、光学レンズの製造では、このように線引きされたものを切断する点に特徴がある。なお詳細については後述するが、本実施形態による光学レンズの製造方法では、この線引き処理された光学レンズを検査し(検査工程)、その検査結果を元に線引き環境を調整し、その調整された環境で新たに線引き処理することで、所望の形状を備えた光学レンズを製造することが可能である(線引き処理環境調整工程)。この場合、線引き処理された光学レンズ用母材40を切断して検査用サンプルを作製し(検査用サンプル作製工程)、これに対して検査を行うようにしてもよい。
【0024】
このようにして作製された光学レンズ1は、線引き処理の特性からその断面形状は光学レンズ用母材40と同一の断面形状を有する。線引き処理された後には、所望の長さへの切断の他は、光学レンズ、特に凸曲面より成る光学作用部11に対して成形加工されることがないため、製造上の負担を軽減することが可能となっている。尚、光学作用部11以外の平面部41や端部48には所望の大きさとなるように研磨を行っても良い。この光学レンズ1では、図1(c)に示すように、光出射側に形成された光学作用部11により入射光6をコリメート又は集光した後、出射光7を出射する。なお、入射光6、出射光7の向きはそれぞれ逆であってもよい。また、光学レンズ用母材40として、半円柱形状のものを示したが円柱形状のものであってもよい。この場合、作製される光学レンズ1では光入射側及び光出射側に光学作用部11が形成され、入射光6及び出射光7に対してコリメート又は集光する。
【0025】
図2(a),(b)はそれぞれ検査工程の概略図である。共に光学レンズ1の断面図が示されている。検査工程では、線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材40の形状が検査される。
【0026】
図2(a)には、半円柱形状の光学レンズ1に形成された平面部41の歪みを測定する歪み測定方法(歪み測定工程)の一例が示されている。線引き処理を行うべく母材を加熱させると、最適温度、送り込み速度以外では母材はその断面形状が変形する。半円柱形状の光学レンズ用母材40を使用した場合、そのような変形が平面部41には特に現れ易く、歪み、即ち凹形状曲面や凸形状曲面が形成されることが多い。平坦部41に歪みが形成されてしまうと、そこに光に対し作用を与え得る光学作用部が形成されてしまうという問題があったが、本実施形態では、以下のような検査工程としての歪み測定工程、及びその結果に基づいて線引き環境を調整する線引き処理環境調整工程を設けることにより、このような不具合は解決されている。
【0027】
その検査工程は、発光手段及び受光手段を備えた歪み検査装置49により行われ、図2(a)に示すように、発光手段としての半導体レーザにより平面部41に向けて平行光21を照射し(照射工程)、平面部41によって反射された光の広がり幅27を受光手段としての半導体受光センサにより測定する(広がり幅測定工程)ものである。平面部41が平坦に形成されていれば、半導体受光センサにより平行光である反射光22が受光されるはずであり、広がり幅は0となる。平面部41に歪み(外側への凸曲面)が形成されている場合には、0以上の広がり幅をもつ反射光が半導体受光センサにより受光される。なお、発光手段、受光手段などを設けずに、顕微鏡により平面部41の歪み量を確認するようにしてもよい。
【0028】
次に、線引き処理環境調整工程として、この検査工程による検査結果に基づいて、検査結果に示されたような不具合が発生しないよう線引き処理工程における線引き環境を調整する。検査結果に不具合が見られなかった時に、そのままの線引き環境が保持される。線引き環境としては、例えば母材を加熱する際の温度で、温度調整装置32により電気炉35の加熱温度を調整する。また、母材の加熱温度以外に、送り込みローラ90、引っ張りローラ33の速度を変えることにより線引き環境を調整することも可能である。線引きの速度が上がると、光学レンズ用母材40の形状が線引き処理後にも保持されやすいということがわかっている。
【0029】
図2(b)には、線引き処理された後の光学作用部11の機能を測定する方法(光学作用部測定工程)が示されている。この検査は、発光手段及び受光手段を備えた光学作用部検査装置50により行われる。発光手段としての半導体レーザ、光源25から照射された光(入射光6)は、光学作用部11によりコリメートされた後に出射され(出射光7)、受光手段としての半導体受光センサにより受光されその広がり幅が測定される(広がり幅測定工程)。これにより、光学レンズが実際に使用される状況、又はそれに近い状況が再現された状態で、光に対して光学作用部により作用が及ぼされる量が検査される。図2(b)では、発散光をコリメートする例が示されているが、平行光を照射し光学作用部11により集光された後の出射光7の広がり幅(実際には狭まり幅)を受光手段により測定するようにしてもよい。
【0030】
次に、線引き処理環境調整工程として、図1(a)として示された検査工程と同様、この検査工程による検査結果に基づいて、検査結果に示されたような不具合が発生しないように線引き処理工程における線引き環境を調整することで、光に対して正確に作用することが可能な光学レンズが作製される。
【0031】
上記した2つの検査工程において、線引きライン上の線引きされた光学レンズ用母材40に対して検査を行うことも可能であるが、光学レンズ用母材40から一部を切断して検査用サンプルを作製し(検査用サンプル作製工程)、それに対して検査を行うことも可能である。線引きライン上の線引きされた光学レンズ用母材40に対して検査を行う場合には、歪み検査装置49、光学作用部検査装置50においてそれぞれに対して使用される発光手段としての半導体レーザ、受光手段としての半導体受光センサが線引きライン上に設置される。また、半導体レーザ、半導体受光センサ、及び温度調整装置を制御するための制御回路も同時に設けられる。この方法では、そのままラインを停止させることなく検査結果にもとづいた線引き環境の調整を行うこと、即ち、線引き状態の監視、線引き環境の調整を自動で行うシステムを構成することも可能となる。切断して検査用サンプルで検査を行う場合には、検査が容易になるという利点がある。
【0032】
図3は、本実施形態による光学レンズの製造方法における一連の工程を示すフローチャートである。ステップ100のスタートから始まり、ステップ101では、図1(a)に示される半円柱形状の光学レンズ用母材40が作製される(光学レンズ用母材作製工程)。ステップ102では、ステップ101で作製された光学レンズ用母材40が線引き処理される(線引き処理工程)。次に検査工程に入り、まずステップ103では、線引き処理された光学レンズ用母材40を切断し検査用サンプルを作製する(検査工程のうちの検査用サンプル作製工程)。
【0033】
ステップ104では最初の検査として、線引き処理された光学レンズ用母材40の平面部41上に歪みが形成されているかどうか(又は歪みが許容範囲かどうか)について検査される。ステップ105で、形成された歪みが許容範囲内であった場合には、ステップ107へ進み次の検査が行われる。歪みが許容範囲を超えていた場合には、ステップ106へ進み線引き、線引き処理環境調整として加熱温度調整が行われ、再びステップ102へ戻る。ステップ107へ進んだ場合、2つ目の検査として、光学作用部11が正確に機能するかどうかについて検査される。
【0034】
ステップ108で、その誤差が許容範囲内であった場合には、ステップ110へ進み、線引き処理における光学レンズ用母材40の加熱温度が確定される。誤差が許容範囲内にない場合には、ステップ109へ進み、環境調整として加熱温度調整が行われ、再びステップ102へ戻る。
【0035】
ステップ111では、ステップ110で確定した線引き処理温度で再度線引き処理され、ステップ112では、線引き処理された光学レンズ用母材40からカッター37により切断されそれに対し切削加工が施される(スライス加工)。これらにより、ステップ113で光学レンズ1が作製完了し、手続きは終了する(ステップ114)。
【0036】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、本発明を実施するにあたって単に最良の形態を示すに過ぎない前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の請求項の範囲内に該当する発明の全ての変更を包含し、形状、サイズ、配置などについて変更が可能である。
【0037】
例えば、検査工程として、平面部の歪みの検査と光学作用部の機能についての検査と2つ共に行う場合について示したが、どちらか一方であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明による光学レンズの製造方法によれば、線引き処理前の母材の段階で、光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を決定することができるため、十分に大きいサイズで母材の加工が行われ、容易に光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を形成することが可能となる。すなわち、光学作用部の作製に関して、厳密な加工精度を必要とせずに光学レンズを作製することが可能となる。
【0039】
また、検査工程では線引き処理工程によって線引きされた母材の形状が検査されるため、線引きの状態を監視することが可能となる。更に、線引き処理環境調整工程では検査工程での検査結果に基づいて線引き環境が調整され、その調整された環境で改めて線引きされるため、線引き処理による母材の変形が抑制され所望の形状を備えた光学レンズを作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は、実施形態に係る光学レンズの製造方法における各工程を示す概略図である。
【図2】図2(a),(b)はそれぞれ検査工程の概略図である。
【図3】図3は、本実施形態による光学レンズの製造方法における一連の工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…光学作用部、27…広がり幅、28広がり幅、40…光学レンズ用母材、41…平面部。

Claims (8)

  1. 透光性材料により柱状に形成されると共に、一方の側面には凸曲面に形成された光学作用部を有し、他方の側面には平面部を有し、前記凸曲面と前記平面部との間には一対の平面からなる第2の平面部を有する光学レンズ用母材、を作製する光学レンズ用母材作製工程と、
    前記光学レンズ用母材作製工程により作製された前記光学レンズ用母材の前記一対の第2の平面部を引っ張りローラにより挟持して、前記光学レンズ用母材を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理工程と、
    前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記平面部の歪みを測定する歪み測定工程を含む、前記光学レンズ用母材の形状を検査する検査工程と、
    前記検査工程により検査された検査結果に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、
    前記線引き処理環境調整工程により調整された前記線引き処理環境で、再度前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材、をスライス加工し、光学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを特徴とする光学レンズの製造方法。
  2. 透光性材料により柱状に形成されると共に、一方の側面には凸曲面に形成された光学作用部を有し、他方の側面には平面部を有し、前記凸曲面と前記平面部との間には一対の平面からなる第2の平面部を有する光学レンズ用母材の前記一対の第2の平面部を引っ張りローラにより挟持して、前記光学レンズ用母材を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理工程と、
    前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記平面部の歪みを測定する歪み測定工程を含む、前記光学レンズ用母材の形状を検査する検査工程と、
    前記検査工程により検査された検査結果に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、
    前記線引き処理環境調整工程により調整された前記線引き処理環境で、再度前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材、をスライス加工し、光学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを特徴とする光学レンズの製造方法。
  3. 前記光学レンズ用母材の前記光学作用部は、非球面形状に形成される請求項1又は2に記載の光学レンズの製造方法。
  4. 前記歪み測定工程は、前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記平面部に対し発光手段により照射する照射工程と、前記照射工程により照射された光に対し前記平面部により反射された反射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程とを含む請求項1〜3の何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
  5. 前記検査工程は、前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記光学作用部の光に対する作用を測定する光学作用部測定工程を含む請求項1〜4の何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
  6. 前記光学作用部測定工程は、前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材に対し発光手段により照射する照射工程と、前記照射工程により照射された光に対し前記光学作用部により作用された出射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程とを含む請求項5に記載の光学レンズの製造方法。
  7. 前記検査工程は、前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材を切断し、これを検査用サンプルとして作製する検査用サンプル作製工程を最初に含み、前記検査は前記検査用サンプルに対して行われる請求項1〜6の何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
  8. 前記線引き処理環境は、前記光学レンズ用母材に対する加熱温度、母材の送り込み速度、線引き速度を決定する送り込みローラと引っ張りローラの回転速度、のうちの少なくとも一つである請求項1〜7の何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
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