JP2002338281A - 光学レンズ及び光学レンズの製造方法 - Google Patents

光学レンズ及び光学レンズの製造方法

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JP2002338281A
JP2002338281A JP2001139202A JP2001139202A JP2002338281A JP 2002338281 A JP2002338281 A JP 2002338281A JP 2001139202 A JP2001139202 A JP 2001139202A JP 2001139202 A JP2001139202 A JP 2001139202A JP 2002338281 A JP2002338281 A JP 2002338281A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学作用部を容易に形成することが可能な光
学レンズの製造方法を実現する。 【解決手段】 本発明による光学レンズの製造方法は、
光学レンズ用母材40を作製する光学レンズ用母材作製
工程と、光学レンズ用母材40を所望の外径になるまで
線引き処理する線引き処理工程と、線引き処理された光
学レンズ用母材40の形状を検査する検査工程と、検査
結果に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理
環境調整工程と、新しく調整された線引き処理環境で、
再度線引き処理工程により線引き処理された光学レンズ
用母材40から光学レンズ1を作製する光学レンズ作製
工程とを含むことを特徴とする。本発明では、母材の段
階で、光学レンズ1の形状を決定することができるた
め、光学作用部11の加工を容易に行うことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子より出射
される光に対して作用する光学レンズ、光学レンズの製
造方法、に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第3121614号公報及び英国公
報GB2108483Aは、線引き処理によるマイクロ
レンズの製造方法について開示している。このような製
造方法によれば、円柱形状のプレフォーム(母材)を成
形しこれを加熱して線引き加工することで、プレフォー
ムと同一断面形状の円柱レンズが形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来型の光学レンズの製造方法では、線引き処理の
過程でプレフォームが歪みなどを起こして変形し、光に
対して作用する光学作用部が設計した通りに形成されな
い、といった不具合が生じていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、線引き処理によ
り母材が変形するのを抑制することが可能な光学レンズ
の製造方法、を提供することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、光に対して正
確に作用する光学作用部を備えた光学レンズ、を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による光学レンズの製造方法は、透光性材料
により柱状に形成されると共に、曲面状に形成された光
学作用部を側面に有する光学レンズ用母材、を作製する
光学レンズ用母材作製工程と、光学レンズ用母材作製工
程により作製された光学レンズ用母材を所望の外径にな
るまで線引き処理する線引き処理工程と、線引き処理工
程により線引き処理された光学レンズ用母材の形状を検
査する検査工程と、検査工程により検査された検査結果
に基づいて、線引き処理環境を調整する線引き処理環境
調整工程と、線引き処理環境調整工程により調整された
線引き処理環境で、再度線引き処理工程により線引き処
理された光学レンズ用母材、をスライス加工し、光学レ
ンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを特徴
とする。
【0007】また、本発明による光学レンズの製造方法
は、透光性材料により柱状に形成されると共に、曲面状
に形成された光学作用部を側面に有する光学レンズ用母
材、を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理
工程と、線引き処理工程により線引き処理された光学レ
ンズ用母材の形状を検査する検査工程と、検査工程によ
り検査された検査結果に基づいて、線引き処理環境を調
整する線引き処理環境調整工程と、線引き処理環境調整
工程により調整された線引き処理環境で、再度線引き処
理工程により線引き処理された光学レンズ用母材、をス
ライス加工し、光学レンズを作製する光学レンズ作製工
程とを含むことを特徴とする。
【0008】このような光学レンズの製造方法によれ
ば、線引き処理前の母材の段階で、光学レンズの形状、
特に光学作用部の形状を決定することができるため、十
分に大きいサイズで母材の加工を行うことが可能とな
る。
【0009】また、検査工程では線引き処理工程によっ
て線引きされた母材の形状が検査されるため、線引きの
状態を監視することが可能となる。更に、線引き処理環
境調整工程では検査工程での検査結果に基づいて線引き
環境が調整され、その調整された環境で改めて線引きさ
れるため、線引き処理による母材の変形が抑制され所望
の形状を備えた光学レンズを作製することが可能とな
る。
【0010】なお「光学作用部」とは、入射された発散
光に対しその発散角を縮小して出射することを可能にす
る部分のことを指す。また、「調整する」とは、線引き
処理環境に対して何も変化を加えない場合も含むものと
する。更にまた、「スライス加工」とは、線引きされた
光学レンズ用母材からの切断、及び所望の形状、大きさ
への切削加工を含むものとする。
【0011】また、光学レンズ用母材として、一方の側
面に光学作用部、他方の側面に平面部を有する半円柱形
状であってもよい。なお、「半円柱形状」とは柱状で、
その一方の側面は凸曲面、他方の側面は平面部を有する
形状を指すものとする。曲面は非球面であってもよい。
また凸曲面と平面部との間には一対の平面から成る別の
第2の平面部が設けられていてもよい。
【0012】光学レンズ用母材の光学作用部は、非球面
形状に形成されてもよい。
【0013】検査工程は、例えば、線引き処理工程によ
り線引き処理された光学レンズ用母材の平面部の歪みを
測定する歪み測定工程を含むことが望ましい。これによ
り、半円柱形状の光学レンズ用母材で、その平面部部分
に形成された歪みは検査工程により検出される。
【0014】歪み測定工程は、線引き処理工程により線
引き処理された光学レンズ用母材の平面部に対し発光手
段により照射する照射工程と、照射工程により照射され
た光に対し平面部により反射された反射光の広がり幅を
測定する広がり幅測定工程とを含んでもよい。なお、
「広がり幅」とは、拡散した場合の光線の幅だけでな
く、収束した場合の光線の幅も含めるものとする。
【0015】検査工程は、線引き処理工程により線引き
処理された光学レンズ用母材の光学作用部の光に対する
作用を測定する光学作用部測定工程を含むことが望まし
い。光学作用部が正しく機能していない場合にはこの工
程により検出される。
【0016】光学作用部測定工程としては、例えば、線
引き処理工程により線引き処理された光学レンズ用母材
に対し発光手段により照射する照射工程と、照射工程に
より照射された光に対し光学作用部により作用された出
射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程とを含むこ
とが望ましい。これにより、光に対して光学作用部によ
り作用される量が検査され、この検査結果に基づいて線
引き処理環境を調整することで、光に対して正確に作用
することが可能な光学レンズが作製される。
【0017】この検査工程は、線引き処理工程により線
引き処理された光学レンズ用母材を切断し、これを検査
用サンプルとして作製する検査用サンプル作製工程を最
初に含み、検査は検査用サンプルに対して行われてもよ
い。検査は光学レンズ用母材から切断された検査用サン
プルに対して行われるので、検査が容易になる。
【0018】線引き処理環境は、例えば、光学レンズ用
母材に対する加熱温度、母材の送り込み速度、線引き速
度を決定する送り込みローラと引っ張りローラの回転速
度、のうちの少なくとも一つである。
【0019】本発明による光学レンズは、上記した光学
レンズの製造方法により製造されたことを特徴とする。
十分に大きいサイズで母材の加工が行われ、また検査工
程、線引き処理環境調整工程により線引き処理環境が是
正されて形成されるため、形成された光学レンズでは、
光に対し正確に作用することが可能となる。
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一ま
たは相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略
する。
【0020】図1(a)〜(c)は、実施形態に係る光
学レンズの製造方法における各工程を示す概略図であ
る。図1(a)に示すように、先ず透光性ガラス材料か
ら成る光学部材を準備し、一方の側面に凸曲面43、他
方の側面に平面部41、更にこの凸曲面43と平面部4
1の間には一対の平面からなる第2の平面部44、を備
えた形状である半円柱形状に成型加工し、光学レンズ用
母材40とする(光学レンズ用母材作製工程)。上部の
凸曲面43は、この製造方法により形成される光学レン
ズ1の光学作用部11となる部分である。このように、
線引き方法による光学レンズの製造方法では、十分に大
きいサイズ(例:幅及び高さが2〜6cm、長さ20〜
200cm)である光学レンズ用母材40の段階で、作
製したい光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を形
成することができるため、簡単かつ正確にそれらの作業
を行うことが可能となる。また、光学作用部の作製に関
して、厳密な加工精度を必要とせずに光学レンズを作製
することも可能となる。因みに、この凸曲面は非球面で
あってもよい。
【0021】なお、特公平7−15521号公報には、
線引き方法による屈折率分布型円柱レンズ(セルフォッ
クレンズ)の製造方法について開示されている。この製
造方法では、母材として、中心から半径方向外側に向か
ってフッ素のドーパント量が段階的に増大され、それに
従ってその屈折率が段階的に低下してなる高純度石英ガ
ラス系ロッドが使用されており、本発明のように、母材
に対して形状的に光学作用部11が形成されたものは使
用されていない。このような従来の製造方法では、母材
作製工程として、フッ素をプラズマ外付け法によりドー
プさせたり、溶融塩中に長時間侵漬してイオン交換を行
う方法により屈折率分布を形成する工程が必要があった
が、本発明ではこのような工程は不要となっている。ま
た、形成された光学レンズ1においても、光入射面、光
出射面は円柱型の側面曲面ではなく、その両端部が使用
されるものであるという点で異なるものである。
【0022】次に、図1(b)に示すように、光学レン
ズ用母材作製工程により成型加工された光学レンズ用母
材40を、電気炉35等によりガラス材料の屈伏点以上
に加熱し所望の寸法になるように線引き処理をする(線
引き処理工程)。電気炉35は光学レンズ用母材40を
囲むように環状に形成され、光学レンズ用母材40に対
して周囲から等しい距離から等しく加熱することが望ま
しい。電気炉35には温度調整装置32が接続されてい
て、電気炉35の温度を変えて線引き温度を調整するこ
とが可能となっている。また、加熱された光学レンズ用
母材40を線引きして引き伸ばすのには母材40を電気
炉35に送り込む送り込みローラ90と、引き伸ばす引
っ張りローラ33が使用されている。上記したような半
円柱形状の光学レンズ用母材を線引きする場合、一対の
第2の平面部44を引っ張りローラ33により挟持する
ようにすると、線引き中の光学レンズ用母材40のねじ
れ発生を防止することが可能となる。
【0023】光学レンズ用母材40は、線引き処理され
た結果、その外径が所望の寸法(0.5〜15mm)に
なったと判断された場合、引っ張りローラ33下部に設
置されているカッター37により切断される。この判断
は引っ張りローラ33の手前に設置された線径測定装置
38により行われる。線径測定装置38はレーザ光を発
光するレーザ部と、光学レンズ用母材40を通過したレ
ーザ光を受光する受光部と、受光部により受光された光
量などから光学レンズ用母材40の外径を算出する解析
部とから構成される。カッター37により切断されて形
成された光学レンズは長さにして5mm〜2000mm
の棒状のもので、光学レンズとして使用されるサイズで
あってもよいし、また所望の長さに切断、切削加工され
る前の段階のサイズであってもよい(光学レンズ作製工
程)。長すぎると折れ易く短すぎると切断、切削加工に
不便である。光ファイバーなどを製造する場合には、線
引きされたものをドラムなどに巻き取るの対し、光学レ
ンズの製造では、このように線引きされたものを切断す
る点に特徴がある。なお詳細については後述するが、本
実施形態による光学レンズの製造方法では、この線引き
処理された光学レンズを検査し(検査工程)、その検査
結果を元に線引き環境を調整し、その調整された環境で
新たに線引き処理することで、所望の形状を備えた光学
レンズを製造することが可能である(線引き処理環境調
整工程)。この場合、線引き処理された光学レンズ用母
材40を切断して検査用サンプルを作製し(検査用サン
プル作製工程)、これに対して検査を行うようにしても
よい。
【0024】このようにして作製された光学レンズ1
は、線引き処理の特性からその断面形状は光学レンズ用
母材40と同一の断面形状を有する。線引き処理された
後には、所望の長さへの切断の他は、光学レンズ、特に
凸曲面より成る光学作用部11に対して成形加工される
ことがないため、製造上の負担を軽減することが可能と
なっている。尚、光学作用部11以外の平面部41や端
部48には所望の大きさとなるように研磨を行っても良
い。この光学レンズ1では、図1(c)に示すように、
光出射側に形成された光学作用部11により入射光6を
コリメート又は集光した後、出射光7を出射する。な
お、入射光6、出射光7の向きはそれぞれ逆であっても
よい。また、光学レンズ用母材40として、半円柱形状
のものを示したが円柱形状のものであってもよい。この
場合、作製される光学レンズ1では光入射側及び光出射
側に光学作用部11が形成され、入射光6及び出射光7
に対してコリメート又は集光する。
【0025】図2(a),(b)はそれぞれ検査工程の
概略図である。共に光学レンズ1の断面図が示されてい
る。検査工程では、線引き処理工程により線引き処理さ
れた光学レンズ用母材40の形状が検査される。
【0026】図2(a)には、半円柱形状の光学レンズ
1に形成された平面部41の歪みを測定する歪み測定方
法(歪み測定工程)の一例が示されている。線引き処理
を行うべく母材を加熱させると、最適温度、送り込み速
度以外では母材はその断面形状が変形する。半円柱形状
の光学レンズ用母材40を使用した場合、そのような変
形が平面部41には特に現れ易く、歪み、即ち凹形状曲
面や凸形状曲面が形成されることが多い。平坦部41に
歪みが形成されてしまうと、そこに光に対し作用を与え
得る光学作用部が形成されてしまうという問題があった
が、本実施形態では、以下のような検査工程としての歪
み測定工程、及びその結果に基づいて線引き環境を調整
する線引き処理環境調整工程を設けることにより、この
ような不具合は解決されている。
【0027】その検査工程は、発光手段及び受光手段を
備えた歪み検査装置49により行われ、図2(a)に示
すように、発光手段としての半導体レーザにより平面部
41に向けて平行光21を照射し(照射工程)、平面部
41によって反射された光の広がり幅27を受光手段と
しての半導体受光センサにより測定する(広がり幅測定
工程)ものである。平面部41が平坦に形成されていれ
ば、半導体受光センサにより平行光である反射光22が
受光されるはずであり、広がり幅は0となる。平面部4
1に歪み(外側への凸曲面)が形成されている場合に
は、0以上の広がり幅をもつ反射光が半導体受光センサ
により受光される。なお、発光手段、受光手段などを設
けずに、顕微鏡により平面部41の歪み量を確認するよ
うにしてもよい。
【0028】次に、線引き処理環境調整工程として、こ
の検査工程による検査結果に基づいて、検査結果に示さ
れたような不具合が発生しないよう線引き処理工程にお
ける線引き環境を調整する。検査結果に不具合が見られ
なかった時に、そのままの線引き環境が保持される。線
引き環境としては、例えば母材を加熱する際の温度で、
温度調整装置32により電気炉35の加熱温度を調整す
る。また、母材の加熱温度以外に、送り込みローラ9
0、引っ張りローラ33の速度を変えることにより線引
き環境を調整することも可能である。線引きの速度が上
がると、光学レンズ用母材40の形状が線引き処理後に
も保持されやすいということがわかっている。
【0029】図2(b)には、線引き処理された後の光
学作用部11の機能を測定する方法(光学作用部測定工
程)が示されている。この検査は、発光手段及び受光手
段を備えた光学作用部検査装置50により行われる。発
光手段としての半導体レーザ、光源25から照射された
光(入射光6)は、光学作用部11によりコリメートさ
れた後に出射され(出射光7)、受光手段としての半導
体受光センサにより受光されその広がり幅が測定される
(広がり幅測定工程)。これにより、光学レンズが実際
に使用される状況、又はそれに近い状況が再現された状
態で、光に対して光学作用部により作用が及ぼされる量
が検査される。図2(b)では、発散光をコリメートす
る例が示されているが、平行光を照射し光学作用部11
により集光された後の出射光7の広がり幅(実際には狭
まり幅)を受光手段により測定するようにしてもよい。
【0030】次に、線引き処理環境調整工程として、図
1(a)として示された検査工程と同様、この検査工程
による検査結果に基づいて、検査結果に示されたような
不具合が発生しないように線引き処理工程における線引
き環境を調整することで、光に対して正確に作用するこ
とが可能な光学レンズが作製される。
【0031】上記した2つの検査工程において、線引き
ライン上の線引きされた光学レンズ用母材40に対して
検査を行うことも可能であるが、光学レンズ用母材40
から一部を切断して検査用サンプルを作製し(検査用サ
ンプル作製工程)、それに対して検査を行うことも可能
である。線引きライン上の線引きされた光学レンズ用母
材40に対して検査を行う場合には、歪み検査装置4
9、光学作用部検査装置50においてそれぞれに対して
使用される発光手段としての半導体レーザ、受光手段と
しての半導体受光センサが線引きライン上に設置され
る。また、半導体レーザ、半導体受光センサ、及び温度
調整装置を制御するための制御回路も同時に設けられ
る。この方法では、そのままラインを停止させることな
く検査結果にもとづいた線引き環境の調整を行うこと、
即ち、線引き状態の監視、線引き環境の調整を自動で行
うシステムを構成することも可能となる。切断して検査
用サンプルで検査を行う場合には、検査が容易になると
いう利点がある。
【0032】図3は、本実施形態による光学レンズの製
造方法における一連の工程を示すフローチャートであ
る。ステップ100のスタートから始まり、ステップ1
01では、図1(a)に示される半円柱形状の光学レン
ズ用母材40が作製される(光学レンズ用母材作製工
程)。ステップ102では、ステップ101で作製され
た光学レンズ用母材40が線引き処理される(線引き処
理工程)。次に検査工程に入り、まずステップ103で
は、線引き処理された光学レンズ用母材40を切断し検
査用サンプルを作製する(検査工程のうちの検査用サン
プル作製工程)。
【0033】ステップ104では最初の検査として、線
引き処理された光学レンズ用母材40の平面部41上に
歪みが形成されているかどうか(又は歪みが許容範囲か
どうか)について検査される。ステップ105で、形成
された歪みが許容範囲内であった場合には、ステップ1
07へ進み次の検査が行われる。歪みが許容範囲を超え
ていた場合には、ステップ106へ進み線引き、線引き
処理環境調整として加熱温度調整が行われ、再びステッ
プ102へ戻る。ステップ107へ進んだ場合、2つ目
の検査として、光学作用部11が正確に機能するかどう
かについて検査される。
【0034】ステップ108で、その誤差が許容範囲内
であった場合には、ステップ110へ進み、線引き処理
における光学レンズ用母材40の加熱温度が確定され
る。誤差が許容範囲内にない場合には、ステップ109
へ進み、環境調整として加熱温度調整が行われ、再びス
テップ102へ戻る。
【0035】ステップ111では、ステップ110で確
定した線引き処理温度で再度線引き処理され、ステップ
112では、線引き処理された光学レンズ用母材40か
らカッター37により切断されそれに対し切削加工が施
される(スライス加工)。これらにより、ステップ11
3で光学レンズ1が作製完了し、手続きは終了する(ス
テップ114)。
【0036】以上、本発明をその実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は、本発明を実施するにあたっ
て単に最良の形態を示すに過ぎない前記実施形態に限定
されるものではなく、本発明の請求項の範囲内に該当す
る発明の全ての変更を包含し、形状、サイズ、配置など
について変更が可能である。
【0037】例えば、検査工程として、平面部の歪みの
検査と光学作用部の機能についての検査と2つ共に行う
場合について示したが、どちらか一方であってもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明による光学レンズの製造方法によ
れば、線引き処理前の母材の段階で、光学レンズの形
状、特に光学作用部の形状を決定することができるた
め、十分に大きいサイズで母材の加工が行われ、容易に
光学レンズの形状、特に光学作用部の形状を形成するこ
とが可能となる。すなわち、光学作用部の作製に関し
て、厳密な加工精度を必要とせずに光学レンズを作製す
ることが可能となる。
【0039】また、検査工程では線引き処理工程によっ
て線引きされた母材の形状が検査されるため、線引きの
状態を監視することが可能となる。更に、線引き処理環
境調整工程では検査工程での検査結果に基づいて線引き
環境が調整され、その調整された環境で改めて線引きさ
れるため、線引き処理による母材の変形が抑制され所望
の形状を備えた光学レンズを作製することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は、実施形態に係る光学レ
ンズの製造方法における各工程を示す概略図である。
【図2】図2(a),(b)はそれぞれ検査工程の概略
図である。
【図3】図3は、本実施形態による光学レンズの製造方
法における一連の工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…光学作用部、27…広がり幅、28広がり幅、4
0…光学レンズ用母材、41…平面部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性材料により柱状に形成されると共
    に、曲面状に形成された光学作用部を側面に有する光学
    レンズ用母材、を作製する光学レンズ用母材作製工程
    と、 前記光学レンズ用母材作製工程により作製された前記光
    学レンズ用母材を所望の外径になるまで線引き処理する
    線引き処理工程と、 前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レ
    ンズ用母材の形状を検査する検査工程と、 前記検査工程により検査された検査結果に基づいて、線
    引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、 前記線引き処理環境調整工程により調整された前記線引
    き処理環境で、再度前記線引き処理工程により線引き処
    理された前記光学レンズ用母材、をスライス加工し、光
    学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを
    特徴とする光学レンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 透光性材料により柱状に形成されると共
    に、曲面状に形成された光学作用部を側面に有する光学
    レンズ用母材、を所望の外径になるまで線引き処理する
    線引き処理工程と、 前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レ
    ンズ用母材の形状を検査する検査工程と、 前記検査工程により検査された検査結果に基づいて、線
    引き処理環境を調整する線引き処理環境調整工程と、 前記線引き処理環境調整工程により調整された前記線引
    き処理環境で、再度前記線引き処理工程により線引き処
    理された前記光学レンズ用母材、をスライス加工し、光
    学レンズを作製する光学レンズ作製工程とを含むことを
    特徴とする光学レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記光学レンズ用母材は、一方の側面に
    前記光学作用部、他方の側面に平面部を有する半円柱形
    状である請求項1又は2に記載の光学レンズの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記光学レンズ用母材の前記光学作用部
    は、非球面形状に形成される請求項1〜3の何れか1項
    に記載の光学レンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記検査工程は、前記線引き処理工程に
    より線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記平面
    部の歪みを測定する歪み測定工程を含む請求項3又は4
    の何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記歪み測定工程は、前記線引き処理工
    程により線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記
    平面部に対し発光手段により照射する照射工程と、前記
    照射工程により照射された光に対し前記平面部により反
    射された反射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程
    とを含む請求項5に記載の光学レンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記検査工程は、前記線引き処理工程に
    より線引き処理された前記光学レンズ用母材の前記光学
    作用部の光に対する作用を測定する光学作用部測定工程
    を含む請求項1〜6の何れか1項に記載の光学レンズの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記光学作用部測定工程は、前記線引き
    処理工程により線引き処理された前記光学レンズ用母材
    に対し発光手段により照射する照射工程と、前記照射工
    程により照射された光に対し前記光学作用部により作用
    された出射光の広がり幅を測定する広がり幅測定工程と
    を含む請求項7の何れか1項に記載の光学レンズの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記検査工程は、前記線引き処理工程に
    より線引き処理された前記光学レンズ用母材を切断し、
    これを検査用サンプルとして作製する検査用サンプル作
    製工程を最初に含み、前記検査は前記検査用サンプルに
    対して行われる請求項1〜8の何れか1項に記載の光学
    レンズの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記線引き処理環境は、前記光学レン
    ズ用母材に対する加熱温度、母材の送り込み速度、線引
    き速度を決定する送り込みローラと引っ張りローラの回
    転速度、のうちの少なくとも一つである請求項1〜9の
    何れか1項に記載の光学レンズの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れか1項に記載の
    光学レンズの製造方法により製造された光学レンズ。
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