JP2002338282A - 光学レンズ及び光学レンズの製造方法 - Google Patents

光学レンズ及び光学レンズの製造方法

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JP2002338282A
JP2002338282A JP2001139225A JP2001139225A JP2002338282A JP 2002338282 A JP2002338282 A JP 2002338282A JP 2001139225 A JP2001139225 A JP 2001139225A JP 2001139225 A JP2001139225 A JP 2001139225A JP 2002338282 A JP2002338282 A JP 2002338282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学作用部を容易に形成することが可能な光
学レンズの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明による光学レンズの製造方法は、
側面に曲面10aを有する第1光学部材10を複数配列
して形成された第1光学部材アレイ11と、第1光学部
材アレイ11を隣接・包囲するように配置された第2光
学部材20と、を備えた光学レンズ用母材40、を作製
する光学レンズ用母材作製工程と、光学レンズ用母材4
0を所望の外径になるまで線引き処理する線引き処理工
程と、線引き処理された光学レンズ用母材40を、所望
の長さで切断して光学レンズ1を作製する光学レンズ作
製工程と、を含むことを特徴とする。線引き処理工程に
より線引き処理された光学レンズ用母材40の曲面10
aは、入射光又は出射光に対して作用する光学作用部と
して機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子より出射
される光に対して作用する光学レンズ、及び光学レンズ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第3121614号公報及び英国公
報GB2108483Aは、線引き処理によるマイクロ
レンズの製造方法について開示している。このような製
造方法によれば、円柱形状のプレフォーム(母材)を成
形しこれを加熱して線引き加工することで、プレフォー
ムと同一断面形状の円柱レンズが形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来型の光学レンズの製造方法では、線引き処理の
過程でプレフォームが歪みなどを起こして変形し、光に
対して作用する光学作用部が設計した通りに形成されな
い、といった不具合が生じていた。
【0004】そこで、本発明の目的は、線引き処理によ
り母材が変形するのを抑制することが可能な光学レンズ
の製造方法、を提供することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、光に対して正
確に作用する光学作用部を備えた光学レンズ、を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による光学レンズの製造方法は、第1透光性
材料により柱状形状に形成され側面に曲面を有する第1
光学部材、を複数配列して形成された第1光学部材アレ
イと、第2透光性材料により形成され第1光学部材アレ
イを隣接・包囲するように配置された第2光学部材と、
を備えた光学レンズ用母材、を作製する光学レンズ用母
材作製工程と、光学レンズ用母材作製工程により作製さ
れた光学レンズ用母材を、所望の外径になるまで柱軸方
向に線引き処理する線引き処理工程と、線引き処理工程
により線引き処理された光学レンズ用母材を、所望の長
さで切断して光学レンズを作製する光学レンズ作製工程
と、を含み、線引き処理工程により線引き処理された光
学レンズ用母材の曲面は、入射光又は出射光に対して作
用する光学作用部として機能することを特徴とする。
【0007】このような光学レンズの製造方法によれ
ば、母材の段階で光学作用部の形状(曲面形状)を形成
することができるため、光学作用部を容易に形成するこ
とが可能となる。
【0008】また、第1光学部材アレイが第2光学部材
によって隣接・包囲された光学レンズ用母材、を線引き
処理することにより光学レンズの製造が行われるので、
線引き処理により第1光学部材アレイに歪みなどの変形
が発生するのを抑制することが可能となる。
【0009】なお、「光に対して作用する」とは、光に
対してその発散角を変化させて出射すること(コリメー
ト、集光など)、又は光路変換して出射することを指す
ものとする。「光学作用部」とは、光学レンズにおいて
光に対して作用することが可能な部位を指すものとす
る。
【0010】線引き処理工程に要する加熱温度におい
て、第1透光性材料の粘性は第2透光性材料よりも高い
ことが望ましい。これにより、線引き処理工程中、第1
透光性材料より成る第1光学部材はその形状を保持した
状態で第2透光性材料より成る第2光学部材は軟化し、
軟化した第2光学部材により第1光学部材と第2光学部
材との間の隙間が埋められる。
【0011】光学レンズ用母材の第1光学部材アレイ
は、2列の第1光学部材アレイであってもよい。
【0012】光学レンズ用母材の第2光学部材として
は、例えば、円筒管と、円筒管内の中央部に配置された
第1光学部材アレイと円筒管との間の隙間領域を埋める
スペーサと、を有する。
【0013】光学レンズ用母材は、線引き処理時の加熱
温度において第2透光性材料より粘性の高い第3透光性
材料により形成され、柱軸方向に垂直な任意断面におい
て第1光学部材アレイに対して並置されているように構
成・配置された第1補強部材、を更に備えていることが
望ましい。粘性の高い第1補強部材がこのように設けら
れることにより、線引き処理工程により第1光学部材ア
レイが歪んだり、第1光学部材アレイの各第1光学部材
が互いにズレたりするのを抑制することが可能となる。
【0014】光学レンズ用母材において、第1補強部材
は第1光学部材アレイから所定距離離間して配置されて
いることが望ましい。粘性の高い第1補強部材は第1光
学部材アレイからは所定距離離間した位置に配置されて
おり、また第1光学部材アレイは第1補強部材よりも粘
性の低い第2光学部材によって隣接・包囲されているの
で、第1補強部材と第1光学部材アレイとの間のこの第
2光学部材は、線引き処理工程にあって緩衝材(クッシ
ョン材)としての役割を果たす。
【0015】光学レンズ用母材は、第2透光性材料より
粘性の高い第3透光性材料により形成され、柱軸方向に
垂直な任意断面において第1光学部材アレイに対して交
差する方向にあるように構成・配置された第2補強部
材、を更に備えていることが望ましい。粘性の高い第2
補強部材がこのように設けられることにより、第1光学
部材アレイが2列に形成されている場合には、線引き処
理工程により2列の第1光学部材アレイの位置がずれ、
互いの位置関係が崩れるのを抑制することが可能とな
る。
【0016】光学レンズ用母材において、第2補強部材
は第1光学部材アレイから所定距離離間して配置されて
いることが望ましい。粘性の高い第2補強部材は第1光
学部材アレイからは一定距離離間した位置に配置されて
おり、また第1光学部材アレイは第2補強部材よりも粘
性の低い第2光学部材によって隣接・包囲されているの
で、第2補強部材と第1光学部材アレイとの間のこの第
2光学部材は、線引き処理工程にあって緩衝材(クッシ
ョン材)としての役割を果たす。
【0017】第1透光性材料及び第3透光性材料は同一
の透光性材料であってもよい。
【0018】第1透光性材料は第2透光性材料とは屈折
率が異なることが望ましい。
【0019】本発明による光学レンズは、上記した何れ
かの光学レンズの製造方法、により製造されたことを特
徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一ま
たは相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略
する。
【0021】図1(a)〜1(d)は、実施形態に係る
光学レンズの製造方法における各工程を示す概略図であ
る。図1(a)には、光学レンズ用母材作製工程として
作製すべき光学レンズ用母材40が示されている。光学
レンズ用母材40は、第1透光性材料より成る第1光学
部材10と、第2透光性材料より成る第2光学部材20
と、から構成されている。第1透光性材料と第2透光性
材料はそれぞれ異なる屈折率を有するものが選択されて
いる。本実施形態では、第1透光性材料としては、La
SFn14(屈折率1.83、熱膨張係数82×10-7
/K、屈伏点689℃(住田光学製))が、第2透光性
材料としては、BK7、屈折率1.52、熱膨張係数7
1×10-7/K、屈伏点614℃(ショット社製))が
使用されている。
【0022】第1光学部材10は柱状形状に形成され側
面には曲面10aが形成されている。この第1光学部材
10は複数互いに接触した状態で配列されており、これ
により第1光学部材アレイ11が形成されている。図1
(a)の例では、第1光学部材アレイ11は、2列互い
に平行になるよう所定の間隔で配置されている。本実施
形態による光学レンズ用母材40では、曲面10aは凸
曲面として形成されているが、凹曲面として形成するこ
とも可能である。また、曲面10aは非球面であっても
よい。なお、この曲面10aは、線引き処理後には入射
光又は出射光に対して作用する光学作用部として機能す
る部分である。図中、これら曲面と光学作用部に対して
は、同一の符号をつけてある。
【0023】第2光学部材20は、円筒管20aと、複
数のスペーサ20b〜20dとから構成されている。第
1光学部材アレイ11は円筒管20aの中央部に配置さ
れ、第1光学部材アレイ11と円筒管20aとの間の隙
間領域には、スペーサ20b〜20dがその隙間領域を
埋めるように配置されている。
【0024】このように、線引き処理方法による光学レ
ンズの製造方法では、十分に大きいサイズ(例:幅及び
高さ2〜6cm、長さ20〜200cm)である光学レ
ンズ用母材40の段階で、光学作用部(曲面)の形成、
第1光学部材10の配列を行うことができるため、簡単
かつ正確にそれらの作業を行うことが可能となる。
【0025】図1(b)には、光学レンズ用母材作製工
程により成形加工された光学レンズ用母材40を線引き
処理する工程について示されている。光学レンズ用母材
40は、加熱手段としての電気炉35により、第2透光
性材料の屈伏点以上かつ第1透光性材料の屈伏点以上の
温度に加熱され、所望の寸法になるように線引き処理さ
れる。このような温度に設定することにより、線引き処
理工程中、第1透光性材料より成る第1光学部材10は
その形状を保持した状態で第2透光性材料より成る第2
光学部材20は軟化し、軟化した第2光学部材20によ
り第1光学部材と第2光学部材との間の隙間(スペーサ
20b〜20dによっても埋めきれない隙間)が埋めら
れる。これにより、最終的には内部に隙間の無い光学レ
ンズを形成することが可能となっている。
【0026】電気炉35は光学レンズ用母材40を囲む
ように環状に形成され、光学レンズ用母材40に対して
周囲から等しく加熱することが望ましい。電気炉35に
は温度調整装置が接続されていて、電気炉35の温度を
変えて線引き処理の温度を調整することが可能となって
いる。また、加熱された光学レンズ用母材40を線引き
して引き伸ばすのには、光学レンズ用母材40を電気炉
35へ送り込む送り込みローラ32、及び線引きされた
光学レンズ用母材40を引っ張る引っ張りローラ33、
が使用されている。この送り込みローラ32の回転速度
を調整することで、光学レンズ用母材40が受けるトー
タル熱量を決定することも可能である。
【0027】光学レンズ用母材40は、線引き処理され
た結果、その寸法が所望の寸法(例:0.5〜15m
m)になったと判断された場合、引っ張りローラ33下
部に設置されているカッター装置37により切断され、
長さにして5mm〜2000mmのロッド50が得られ
る。寸法についての判断は引っ張りローラ33の手前に
設置された線径測定装置38により行われる。なお、こ
の線径測定装置38は、レーザ部、受光部、解析部から
成り、レーザ部により発光された光は線引き処理された
光学レンズ用母材40を透過し、その透過光が受光部に
より受光され、その受光光量などから線引き処理された
光学レンズ用母材40の寸法が解析部により算出される
ようになっている。その算出結果は図示しない制御部へ
送信され、所望の寸法であった場合にはカッタ装置37
を駆動し、所望の寸法でなかった場合には線引き処理環
境(送り込みローラ32の回転速度や線引き温度の調整
など)が調整される。
【0028】図1(c)には、ロッド50から形成され
たプリフォーム51が示され、図1(d)には、プリフ
ォーム51から形成される光学レンズ1が示されてい
る。カッター装置37による切断工程によって形成され
たロッド50は更に厚さ51aに切断され、プリフォー
ム51が形成される。このプリフォーム50を切削加工
し、第2光学部材20の余分な部分を削ぎ落とし外周部
を研磨することで、図11(d)に示すような所望の大
きさを有する光学レンズ1が作製される。上記した、線
引き処理された光学レンズ用母材40をカッター装置3
7により切断してロッド50を形成する工程から、プリ
フォーム51を加工して光学レンズ1を形成する工程ま
でを、光学レンズ作製工程とする。
【0029】このようにして作製された光学レンズ1
は、半導体レーザ素子の複数の発光部は出射した各光に
対してコリメートした後、出射することが可能となる。
この光学レンズ1では、最初の光学レンズ用母材作製工
程で作製した第1光学部材10の曲面10a(線引き処
理後には光学作用部となる)の形状や、第1光学部材1
0を配列して形成された第1光学部材アレイ11の形
状、が線引き処理後にもそのまま継承されているため、
線引き処理後の微小な素子の段階で改めて光学作用部1
0aを成形加工する必要がなく、また各第1光学部材1
0を配列するといった作業も必要としない。なお、この
第1光学部材10は別の線引き処理工程により形成され
たものを使用することもできる。これにより、更に大き
いサイズで光学作用部10aを形成することが可能とな
る。このように本実施形態による光学レンズの製造方法
では、製造工程を大幅に軽減することが可能となってい
る。
【0030】図2(a)〜2(e)は、それぞれ光学レ
ンズ用母材の断面図である。図2(a)は、図1(a)
に示す光学レンズ用母材40のX−X’線に沿う断面図
である。図に端的に示されるように、2列の第1光学部
材アレイ11は、それぞれ第2光学部材20のスペーサ
20b〜20dによって四方から隣接・包囲されてい
る。これにより、線引き処理工程において、第1光学部
材アレイ11に歪みなどの変形が生じるのを抑制するこ
とが可能となっている。
【0031】図2(b)は、図2(a)に示す光学レン
ズ用母材40に対し、第1光学部材アレイ11が1列の
場合の光学レンズ用母材140、の断面図である。同様
に、第1光学部材アレイ11が第2光学部材20のスペ
ーサ120b,120cによって四方から隣接・包囲さ
れているので、線引き処理工程において、第1光学部材
アレイ11に歪みなどの変形が生じるのを抑制すること
が可能となっている。
【0032】図2(c)は、図2(a)に示す光学レン
ズ用母材40に対し、第1光学部材アレイ11に対して
平行となるように(断面図上で)構成・配置された第1
補強部材24と、第1光学部材アレイ11に対して直交
するように(断面図上で)構成・配置された第2補強部
材25と、を更に備えた光学レンズ用母材240、の断
面図である。各補強部材24,25は、2列の第1光学
部材アレイ11を取り囲むように配置されている。これ
らの各補強部材24,25には、線引き処理時の加熱温
度において第2透光性材料よりも粘性の高い第3透光性
材料、が使用されている。第3透光性材料には第1光学
部材10を構成する第1透光性材料が使用されてもよ
い。
【0033】図2(c)に示されているように、第1補
強部材24の内側側面24aは第1光学部材アレイ11
に対して平行であり、第2補強部材25の内側側面25
aは第1光学部材アレイ11に対して直交している。
「第1光学部材アレイに対して並置された第1補強部
材」、「第1光学部材アレイに対して交差する方向にあ
るように配置された第2補強部材」には、次に説明する
図2(d)のようなものだけでなく、このように、各補
強部材と内側側面との関係が並置関係(好ましくは平行
関係)、交差関係(好ましくは直交関係)であるものま
で含まれるものとする。
【0034】光学レンズ用母材240では、この粘性の
高い第1補強部材24が設けられることにより、第1光
学部材アレイ11は線引き処理工程においてそのアレイ
形状が維持され易くなり、歪んだり第1光学部材アレイ
11を構成する各第1光学部材10が互いにずれたりす
るのを抑制することが可能となっている。また同様に、
粘性の高い第2補強部材25が設けられることにより、
線引き処理工程において2列の第1光学部材アレイ11
の位置がずれ、位置関係が崩れるのを抑制することが可
能となっている。
【0035】また、光学レンズ用母材240では、これ
らの補強部材24,25は第1光学部材アレイ11から
は一定距離離間した位置に配置され、補強部材24,2
5と第1光学部材アレイ11との間には、粘性の低い第
2透光性材料より成るスペーサ220b,220cが配
置されている。これにより、これらのスペーサ220
b,220cが緩衝材(クッション材)として機能し、
補強部材24,25の影響で第1光学部材アレイ11が
線引き処理工程によって反り返ったり又は割れたりする
不具合が生じないようになっている。
【0036】図2(d)は、図2(c)に示す光学レン
ズ用母材240に対し、第1光学部材アレイ11を取り
囲むように配置されている補強部材24,25の外側に
更にスペーサ320e,320fが配置されている場合
の光学レンズ用母材340、の断面図である。この光学
レンズ用母材340は、図2(c)に示す光学レンズ用
母材240と同等の効果を有する。光学レンズ用母材3
40では、粘性の高い補強部材324,325を上記し
たような効果を与えるのに必要最小限の分量(厚み)に
し、抑制された分が粘性の低いスペーサ320e,32
0fに置換されているので、線引き処理工程が円滑に行
われるようになっている。
【0037】図2(e)は、図2(d)に示す光学レン
ズ用母材340に対し、第1光学部材アレイ11が1列
の場合の光学レンズ用母材440、の断面図である。第
1光学部材アレイ11が1列の場合、アレイ11と交差
する方向に配置される第2補強部材は必要ないので、構
成が簡単になっている。
【0038】図3(a)〜3(c)、図4(a),4
(b)は、本実施形態による光学レンズの製造方法の効
果を示す図である。簡単のため、プリフォームの段階を
例にとって説明する。図3(a)は、第1光学部材アレ
イ11が第2光学部材20により四方から隣接・包囲さ
れていない光学レンズ用母材、が線引き処理されて形成
されたプリフォーム851の平面図である。図3(b)
は、図2(b)に示す光学レンズ用母材140が線引き
処理されて形成されたプリフォーム151の平面図であ
る。図3(c)は、図2(e)に示す光学レンズ用母材
440が線引き処理されて形成されたプリフォーム45
1の平面図である。
【0039】プリフォーム851では、第1光学部材ア
レイ11が第2光学部材20により隣接・包囲されてい
ないためアレイ11周囲には隙間が多く形成され、この
ため線引き処理工程によって第1光学部材アレイ11に
「歪み」が発生しているが、プリフォーム151では、
第1光学部材アレイ11が第2光学部材20により四方
から隣接・包囲されているため、このような不具合は解
消されている。なお、説明は省略されているが、図2
(a)に示す光学レンズ用母材40が線引き処理されて
形成されたプリフォーム51、についても同様の効果が
得られる。
【0040】プリフォーム451では第1補強部材42
4が設けられているため、このような「歪み」現象や、
更に各第1光学部材10が互いにずれたりする現象が抑
制されたものとなっている。最終的な光学レンズ401
(図示しない)を作製する上で、この第1補強部材42
4の部分は削除されてもよい。なお、図3(a)に示さ
れたような歪みは、第2光学部材20により隣接・包囲
されていない場合には必ず生じる、というものではない
ことを断っておく。
【0041】図4(a)は、2列の第1光学部材アレイ
11に対して補強部材が設けられていない光学レンズ用
母材、が線引き処理されて形成されたプリフォーム95
1の平面図である。図4(b)は、図2(d)に示す光
学レンズ用母材340が線引き処理されて形成されたプ
リフォーム351の平面図である。プリフォーム951
では、第1光学部材アレイ11の位置がずれて、2列の
第1光学部材アレイ11の位置関係が崩れているが、こ
れに対してプリフォーム351では、第2補強部材32
5の作用によりこのような不具合が解消されている。な
お、図2(c)に示す光学レンズ用母材240が線引き
処理されて形成されたプリフォーム251(図示しな
い)に対しても同様の効果が得られる。
【0042】なお、特公平7−15521号公報には、
線引き処理方法による屈折率分布型円柱レンズ(セルフ
ォックレンズ)の製造方法について開示されている。こ
の製造方法では、母材として、中心から半径方向外側に
向かってフッ素のドーパント量が段階的に増大され、そ
れに従ってその屈折率が段階的に低下してなる高純度石
英ガラス系ロッドが使用されており、本発明のように、
母材に対して形状的に光学作用部が形成されたものは使
用されていない。このような従来の製造方法では、母材
作製工程として、フッ素をプラズマ外付け法によりドー
プさせたり、溶融塩中に長時間侵漬してイオン交換を行
う方法により屈折率分布を形成する工程が必要があった
が、本発明ではこのような工程は不要となっている。ま
た、形成される光学レンズにおいても、光入射面、光出
射面は円柱型の側面曲面ではなく、その両端部が使用さ
れるものであるという点で、本実施形態とは異なるもの
である。
【0043】また、特開昭61−26002号公報に
は、埋め込み型のレンズアレイの製造方法について開示
されているが、イオン拡散によって形成された半円柱状
レンズが複数設けられた一対の透明基板、を貼りあわせ
ることによって作製されるものであって、本実施形態に
よる光学レンズの製造方法とは全く異なるものである。
また形成されるレンズにおいても、その光軸方向は円柱
状レンズの軸線に平行する方向である、という点で本実
施形態とは異なるものである。
【0044】以上、本発明を実施形態に基づき具体的に
説明したが、本発明は、本発明を実施するにあたって前
記実施形態に限定されるものではなく、本発明の請求項
の範囲内に該当する発明の全ての変更を包含し、形状、
サイズ、配置、構成などについて変更が可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明による光学レンズの製造方法で
は、十分に大きい母材の段階で光学作用部の形状(曲面
形状)を容易に形成することができるため、正確に作用
する光学作用部を備えた光学レンズが実現する。また、
製造上の負担を軽減することが可能となる。
【0046】また、本発明による光学レンズの製造方法
では、第1光学部材アレイが第2光学部材によって隣接
・包囲された光学レンズ用母材、が線引き処理されるの
で、線引き処理した結果、第1光学部材アレイに歪みな
どの変形が発生するのを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜1(d)は、実施形態に係る光学
レンズの製造方法における各工程を示す概略図である。
【図2】図2(a)〜2(e)は、それぞれ光学レンズ
用母材の断面図である。
【図3】図3(a)〜3(c)は、本実施形態による光
学レンズの製造方法の効果を示す図である。
【図4】図4(a),4(b)は、本実施形態による光
学レンズの製造方法の効果を示す図である。
【符号の説明】
1…光学レンズ、10…第1光学部材、10a…曲面、
11…第1光学部材アレイ、20…第2光学部材、20
a…円筒管、20b〜20d…スペーサ、40,14
0,240,340,440…光学レンズ用母材、50
…ロッド、51…プリフォーム。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29D 11/00 B29D 11/00 B29L 9:00 B29L 9:00 11:00 11:00 Fターム(参考) 4F210 AG03 AG14 AH75 QA03 QC07 QD21 QD34 QG06 QG11 QG15 QG18 4F213 AD05 AH74 WA41 WA53 WA72 WA90 WB01 4G015 BA01 BA02 BA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1透光性材料により柱状形状に形成さ
    れ側面に曲面を有する第1光学部材、を複数配列して形
    成された第1光学部材アレイと、第2透光性材料により
    形成され前記第1光学部材アレイを隣接・包囲するよう
    に配置された第2光学部材と、を備えた光学レンズ用母
    材、を作製する光学レンズ用母材作製工程と、 前記光学レンズ用母材作製工程により作製された前記光
    学レンズ用母材を、所望の外径になるまで柱軸方向に線
    引き処理する線引き処理工程と、 前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レ
    ンズ用母材を、所望の長さで切断して光学レンズを作製
    する光学レンズ作製工程と、を含み、 前記線引き処理工程により線引き処理された前記光学レ
    ンズ用母材の前記曲面は、入射光又は出射光に対して作
    用する光学作用部として機能することを特徴とする光学
    レンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記線引き処理工程に要する加熱温度に
    おいて、前記第1透光性材料の粘性は前記第2透光性材
    料よりも高い請求項1に記載の光学レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記光学レンズ用母材の前記第1光学部
    材アレイは、2列の第1光学部材アレイである請求項1
    又は2に記載の光学レンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記光学レンズ用母材の前記第2光学部
    材は、円筒管と、前記円筒管内の中央部に配置された前
    記第1光学部材アレイと前記円筒管との間の隙間領域を
    埋めるスペーサと、を有する請求項1〜3の何れか1項
    に記載の光学レンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記光学レンズ用母材は、線引き処理時
    の加熱温度において第2透光性材料より粘性の高い第3
    透光性材料により形成され、前記柱軸方向に垂直な任意
    断面において前記第1光学部材アレイに対して並置され
    ているように構成・配置された第1補強部材、を更に備
    えた請求項1〜4の何れか1項に記載の光学レンズの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記光学レンズ用母材において、前記第
    1補強部材は前記第1光学部材アレイから所定距離離間
    して配置されている請求項5に記載の光学レンズの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記光学レンズ用母材は、第2透光性材
    料より粘性の高い第3透光性材料により形成され、前記
    柱軸方向に垂直な任意断面において前記第1光学部材ア
    レイに対して交差する方向にあるように構成・配置され
    た第2補強部材、を更に備えた請求項1〜6の何れかに
    記載の光学レンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記光学レンズ用母材において、前記第
    2補強部材は前記第1光学部材アレイから所定距離離間
    して配置されている請求項7に記載の光学レンズの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記第1透光性材料及び前記第3透光性
    材料は同一の透光性材料である請求項1〜8の何れかに
    記載の光学レンズの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1透光性材料は前記第2透光性
    材料とは屈折率が異なる請求項1〜9の何れか1項に記
    載の光学レンズ。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れか1項に記載の
    光学レンズの製造方法、により製造されたことを特徴と
    する光学レンズ。
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