本発明の1主題は、式(I)の製造物である。
式中、
Rは、水素を表すか、R2およびR3の要素から選択され、
R1は、−CO−NR7R8、−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ヒドロキシル、アルコキシもしくはハロゲン原子で置換されていても良いアルケニルもしくはアルキルを表し、
R2およびR3は、同一でも異なっていても良く、−CO−NR7R8、−NR7R8、アルコキシ、アルコキシ−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシルまたはそれ自体が置換されていても良いフェニルで置換されていても良いアルキルもしくは−O−アルキルを表し、
R4、R5およびR6は同一でも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子およびシアノ、アミノ、および置換されていても良いアルコキシもしくはアルキル基から選択され、R4は、下記のもの:カルボキシアルデヒド−CH=O、ホルムアルドキシム−CH=N−OHおよびメチルヒドロキシルアミン−CH
2NHOHから選択されても良く、
R7およびR8は、同一でも異なっていても良く、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、これらは単環式もしくは二環式であることができ、これらの基はいずれも置換されていても良いか、あるいはR7およびR8は、これらが結合している窒素原子とともに、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の3〜10員の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
上記のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール基(これらは単環式もしくは二環式であることができる。)のいずれも、ならびにまたR7およびR8によってこれらが結合している窒素原子とともに形成された複素環基は、ハロゲン原子およびシアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ニトロ、オキソ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−C(=O)−R9、−C(=O)−OR10、−N(R11)−C(=O)−R9、−N(R11)−C(=O)−OR10、−NR12R13、−C(=O)−NR12R13、−N(R11)−C(=O)−NR12R13、−S(O)n−R9、−N(R11)−S(O)n−R9、−S(O)n−NR12R13および−N(R11)−S(O)n−NR12R13基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
nは、0〜2の整数を表し、
後者のアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキル基自体は、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、−NR12R13、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロ、シアノ、フェニルおよびフェニルアルキル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、前記フェニル基はそれ自体、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロ、シアノおよびピリジル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
R9は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロ−シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロ−シクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルを表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
R10は、R9の要素および水素を表し、
R11は、水素もしくは置換されていても良いアルキルを表し、
R12およびR13は、同一でも異なっていても良く、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、SO
2−ヘテロアリール、−SO
2−アルキル、−SO
2−フェニル、−CO−NH−フェニルおよびフェニル基を表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
あるいはR12およびR13は、これらが結合している窒素原子とともに、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和もしくは部分飽和もしくは完全飽和の3〜10員の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
R14は、R9の要素および水素、アシルならびに遊離およびエステル化されたカルボキシルを表し、
上記の基R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、ならびにR12およびR13によってこれらが結合している窒素原子とともに形成されていても良い環状基は、ハロゲン原子およびアルキル、アルキル−NH
2、アルキル−NHCO
2アルキル、NH
2、NHCO
2アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、SCF
3、OCF
3、OCHF
2、SO
2CF
3、ニトロ、シアノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールおよびフェニル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、後者の環状基自体は、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、SCF
3、OCF
3、OCHF
2,SO
2CF
3、NH
2、NHCO
2アルキル、ニトロおよびシアノ基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基はいずれも、さらに、アルキレンジオキシ基で置換されていても良く、
上記のアルキル、アルケニル、アルコキシもしくは−O−アルキルおよびアルキルチオ基はいずれも、直鎖もしくは分岐であり、6個以下の炭素原子を有し、
上記のシクロアルキル基はいずれも、7個以下の炭素原子を有し、
上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基はいずれも、10個以下の炭素原子を有し、
前記式(I)の製造物は、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、および前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのまたは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い。
従って、本発明の1主題は、
Rが、水素を表すか、R2およびR3の要素から選択され、
R1が、−CO−NR7R8、−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ヒドロキシル、アルコキシまたはハロゲン原子で置換されていても良いアルケニルもしくはアルキルを表し、
R2およびR3が、同一でも異なっていても良く、−CO−NR7R8、−NR7R8、アルコキシ、アルコキシ−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシルまたは自体が置換されていても良いフェニルで置換されていても良いアルキルもしくは−O−アルキルを表し、
R4、R5およびR6が、同一でも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子およびシアノ、アミノならびに置換されていても良いアルコキシもしくはアルキル基から選択され;R4が下記のもの:カルボキシアルデヒド−CH=O、ホルムアルドキシム−CH=N−OHおよびメチルヒドロキシルアミン−CH2NHOHから選択されても良く;
R7およびR8が、同一でも異なっていても良く、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(単環式もしくは二環式であることができる。)から選択され、これらの基はいずれも置換されていても良いか、あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の3〜10員の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
上記のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール基(これらは、単環式もしくは二環式であることができる。)のいずれも、ならびにまたR7およびR8によってそれらが結合している窒素原子とともに形成される複素環基が、ハロゲン原子およびシアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ニトロ、オキソ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−C(=O)−R9、−C(=O)−OR10、−N(R11)−C(=O)−R9、−N(R11)−C(=O)−OR10、−NR12R13、−C(=O)−NR12R13、−N(R11)−C(=O)−NR12R13、−S(O)n−R9、−N(R11)−S(O)n−R9、−S(O)nNR12R13および−N(R11)−S(O)n−NR12R13基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
nが、0〜2の整数を表し、
後者のアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキル基自体が、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、−NR12R13、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、ニトロ、シアノ、フェニルおよびフェニルアルキル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、この場合に前記フェニル基はそれ自体が、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、ニトロ、シアノおよびピリジル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
R9が、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルを表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
R10が、R9の要素および水素を表し、
R11が、水素もしくは置換されていても良いアルキルを表し、
R12およびR13が、同一でも異なっていても良く、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル、ピペリジル、ピペラジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、ピラゾリル、ピリジル、イミダゾリル、ピリミジル、チアゾリル、チアゾリジニル、−SO2−チエニル、−SO2−ピリジル、−SO2−アルキル、−SO2−フェニル、−CO−NH−フェニルおよびフェニル基を表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
あるいはR12およびR13が、これらが結合している窒素原子とともに、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和もしくは部分飽和もしくは完全飽和の3〜10員の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
R14が、R9の要素および水素、アシルならびに遊離およびエステル化されたカルボキシルを表し、
上記の基R9、R10、R11、R12、R13およびR14が、ならびにR12およびR13によってこれらが結合している窒素原子とともに形成されていても良い環状基が、ハロゲン原子およびアルキル、−CH2−NH2、−CH2−NHCO2アルキル、NH2、NHCO2アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、SCF3、OCF3、OCHF2、SO2CF3、ニトロ、シアノ、ピペリジル、モルホリニル、ピペラジニル、チエニル、ピリジル、イミダゾリル、チアゾリル、チアゾリジニルおよびフェニル基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、後者の環状基自体は、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、SCF3、OCF3、OCHF2、SO2CF3、NH2、NHCO2アルキル、ニトロおよびシアノ基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基がいずれも、さらに、アルキレンジオキシ基で置換されていても良く、
上記のアルキル、アルケニル、アルコキシもしくは−O−アルキルおよびアルキルチオ基がいずれも、直鎖もしくは分岐であり、6個以下の炭素原子を有しており、
上記のシクロアルキル基がいずれも、7個以下の炭素原子を有しており、
上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基がいずれも、10個以下の炭素原子を有しており、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題は、下記式(I)の製造物である。
式中、
Rは、水素を表すか、R2およびR3の場合の要素から選択され、
R1は、−CO−NR7R8、−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ヒドロキシル、アルコキシもしくはハロゲン原子で置換されていても良いアルケニルもしくはアルキルを表し、
R2およびR3は、同一でも異なっていても良く、−CO−NR7R8、−NR7R8、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシ−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシルまたは自体が置換されていても良いフェニルで置換されていても良いアルキルもしくは−O−アルキルを表し、
R4、R5およびR6は、同一でも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子および置換されていても良いシアノ、アミノ、アルコキシもしくはアルキルの基から選択され、
R7およびR8は、同一でも異なっていても良く、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(これらは、単環式もしくは二環式であることができる。)から選択され、これらの基はいずれも置換されていても良く、あるいはR7およびR8は、これらが結合している窒素原子とともに、3〜10環員からなり、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、上記のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール(単環式もしくは二環式であることができる。)のいずれも、ならびにまたR7およびR8によってこれらが結合している窒素原子とともに形成された複素環基は、ハロゲン原子およびシアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ニトロ、オキソ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−C(=O)−R9、−C(=O)−OR10、−N(R11)−C(=O)−R9、−N(R11)−C(=O)−OR10、−NR12R13、−C(=O)−NR12R13、−N(R11)−C(=O)NR12R13、−S(O)n−R9、−N(R11)−S(O)n−R9、−S(O)n−NR12R13および−N(R11)−S(O)n−NR12R13の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
nは、0〜2の整数を表し、
後者のアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキル基自体は、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、−NR12R13、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロ、シアノ、ピロリジニルならびにフェニルおよびフェニルアルキルの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、前記フェニル基はそれ自体、ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロ、シアノおよびピリジルの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
R9は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルを表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
R10は、R9の要素および水素を表し、
R11は、水素もしくは置換されていても良いアルキルを表し、
R12およびR13は、同一でも異なっていても良く、水素、アシル、アルキル、シクロアルキルおよびフェニルを表し、これらの基は置換されていても良く、あるいはR12およびR13は、これらが結合している窒素原子とともに、3〜10環員からなり、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
R14は、R9における要素および水素、アシルおよび遊離およびエステル化されたカルボキシルを表し、
上記の基R9、R10、R11、R12、R13およびR14は、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロ、シアノおよびフェニル (この基はそれ自体、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF
3、ニトロおよびシアノの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。) の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、 上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基はいずれも、さらに、アルキレンジオキシ基で置換されていても良く、
上記のアルキル、アルケニル、アルコキシもしくは−O−アルキルおよびアルキルチオ基はいずれも、直鎖もしくは分岐であり、6個以下の炭素原子を有し、
上記のシクロアルキル基はいずれも、7個以下の炭素原子を有し、
上記のアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基はいずれも、10個以下の炭素原子を有し、
前記式(I)の製造物は、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い。
従って本発明の1主題は、
R2およびR3が、同一でも異なっていても良く、4個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8、−NR7R8、アルコキシ、アルコキシ−NR7R8または遊離もしくはエステル化されたカルボキシルで置換されていても良い−O−アルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、本発明において上記で定義の要素を有し、前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R2およびR3が、同一でも異なっていても良く、4個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8、−NR7R8、アルコキシ、アルコキシ−NR7R8で置換されていても良い−O−アルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R2およびR3が、同一でも異なっていても良く、多くとも4個の炭素原子を有し、−CO−NR7R8もしくは−NR7R8で置換されていても良い−O−アルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R1が、−CO−NR7R8、−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ヒドロキシル、アルコキシまたはハロゲン原子で置換されていても良いアルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R1が、4個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8、−NR7R8、遊離もしくはエステル化されたカルボキシルまたはヒドロキシルで置換されていても良いアルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R1が、4個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8、−NR7R8もしくはヒドロキシルで置換されていても良いアルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R1が、4個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8もしくは−NR7R8で置換されていても良いアルキルを表し、前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R1が、4個以下の炭素原子を有し、NR7R8で置換されていても良いアルキルを表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、
R4、R5およびR6が、一つが水素を表し、その他のものが同一でも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子および置換されていても良いシアノ、アミノもしくはアルキルの基から選択されるものであり、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、R5およびR6が同一でも異なっていても良く、水素原子およびハロゲン原子から選択され、R4が、R5およびR6と同一でも異なっていても良く、ハロゲン原子およびアミノ、カルボキシアルデヒド−CH=O、ホルムアルドキシム−CH=N−OH、メチルヒドロキシルアミン−CH2NHOHおよびアルキル基(これらは、ハロゲン原子およびシアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、フェニル、ヘテロアリールおよび−NR12R13基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。)から選択されるものであり、
R、R1、R2、R3、R12およびR13が他の請求項のいずれかに定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、
R4、R5およびR6が、水素を表すか、これらのうちの2個が水素を表し、第3のものがハロゲン原子もしくはシアノ基を表すものであり、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、水素を表し、前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、これらのうちの2個が水素を表し、第3のものがハロゲン原子もしくはシアノ基を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、これらのうちの2個が水素を表し、第3のものがハロゲン原子を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、これらのうちの2個が水素を表し、第3のものが塩素もしくはフッ素原子を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4、R5およびR6が、これらのうちの2個が水素を表し、第3のものがシアノ基を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R6が水素を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R5およびR6が水素を表し、R4がハロゲン原子もしくはシアノ基を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って本発明の1主題は、R4およびR6が水素を表し、R5がフッ素原子を表し、
前記式(I)の製造物の他の置換基が、上記および本発明で定義の要素を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
式(I)の製造物および下記の記述において、示した用語は以下の意味を有する。
−「Hal」、「ハロ」もしくは「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素原子を示す。
−「アルキル基」もしくは「アルク基」という用語は、以下の12炭素原子を有し、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、tert−ヘキシル、さらにはヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシル基ならびにこれらの直鎖もしくは分岐の位置異性体から選択される直鎖もしくは分岐の基を示す。
さらに言及されるものとしては、6個以下の炭素原子を有するアルキル基があり、特にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、直鎖もしくは分岐のペンチルおよび直鎖もしくは分岐のヘキシル基がある。
−「アルキレン基」という用語は、12個以下の炭素原子、好ましくは4個以下の炭素原子を有し、例えばエテニルすなわちビニル、プロペニルすなわちアリル、1−プロペニル、n−ブテニル、i−ブテニル、3−メチルブト−2−エンイル、n−ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、シクロヘキシルブテニルおよびデセニルならびにそれらの直鎖もしくは分岐の位置異性体から選択される直鎖もしくは分岐の基を示す。
アルケニルの要素の中で、特に言及できるものはアリルもしくはブテニルである。
−「アルコキシ基」もしくは「O−アルキル基」という用語は、12個以下の炭素原子、好ましくは6個以下の炭素原子を有し、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、直鎖、セカンダリーもしくはターシャリーブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシおよびヘプトキシ基ならびにそれらの直鎖もしくは分岐の位置異性体から選択される直鎖もしくは分岐の基を示す。
−「アルコキシカルボニル基」もしくは「アルキル−O−CO−基」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、アルキル基が上記の意味を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。言及できるものは、例えばメトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル基である。
−「アルキレンジオキシ基」もしくは「−O−アルキレン−O−基」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、アルキレン基が上記の意味を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。言及できるものは、例えばメチレンジオキシおよびエチレンジオキシ基である。
−「アルキルスルフィニル」もしくは「アルキル−SO−」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、アルキル基が上記の意味を有し、好ましくは4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。
−「アルキルスルホニル」もしくは「アルキル−SO2−」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、アルキル基が上記の意味を有し、好ましくは4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。
−「アルキルスルホニルカルバモイル」もしくは「アルキル−SO2−NH−C(=O)−」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、アルキル基が上記の意味を有し、好ましくは4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。
−「アルキルチオ」もしくは「アルキル−S−」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、特にはメチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオおよびヘプチルチオ基を表す直鎖もしくは分岐の基を示す。
−「シクロアルキル基」という用語は、3〜10員の単環式もしくは二環式炭素環基を示し、特にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基を示す。
−「−O−シクロアルキル基」という用語は、シクロアルキル基が上記の意味を有する基を示す。
−「シクロアルケニル基」という用語は、少なくとも1個の二重結合を有し、3〜10個の環員を有する単環式もしくは二環式非芳香族炭素環基を示し、特にはシクロブテニル、シクロペンテニルもしくはシクロヘキセニル基を示す。
−「シクロアルキルアルキル基」という用語は、シクロアルキルおよびアルキルが、上記で示したものから選択される基を示す。従ってこの基は、例えばシクロプロピルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロヘキシルメチルおよびシクロヘプチルメチル基を示す。
−「アシル基」もしくは「r−CO−基」という用語は、12個以下の炭素原子を有し、基rが水素原子またはアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基を表し、これらの基が上記および下記で示した置換されていても良い要素を有する直鎖もしくは分岐の基を示す。従ってそのアシル基は、特にはCO−アルキル、CO−アリールもしくはCO−ヘテロアリールを表す。言及できるものとしては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルもしくはベンゾイル基、あるいはバレリル、ヘキサノイル、アクリロイル、クロトノイル、カルバモイル、ピロリジニルカルボキシルもしくはフリルカルボキシル基がある。
−「アシルオキシ基」という用語は、アシルが上記の意味を有するアシル−O−基を意味するものであり、言及できるものには、例えばアセトキシもしくはプロピオニルオキシ基がある。
−「アシルアミノ基」という用語は、アシルが上記の意味を有するアシル−NH基を意味するものである。
−「アリール基」という用語は、縮合炭素環からなる不飽和単環式基もしくは不飽和基を示す。そのようなアリール基の例としては、フェニルもしくはナフチル基を挙げることができる。
特に言及されるものは、フェニル基である。
−「アリールアルキル」という用語は、置換されていても良い前述のアルキル基および置換されていても良いやはり前述のアリール基の組み合わせから得られる基を意味するものである。言及できるものには、例えばベンジル、フェニルエチル、2−フェニルエチル、トリフェニルメチルもしくはナフタレンメチル基がある。
−「複素環基」という用語は、酸素、窒素および硫黄原子から選択される同一でも異なっていても良い1以上のヘテロ原子で中断されている多くとも6員の飽和炭素環基(ヘテロシクロアルキル)もしくは不飽和炭素環基(ヘテロアリール)を示す。
特に言及できるヘテロシクロアルキル基には、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、チオオキソラン、チオオキサン、オキシラニル、オキソラニル、ジオキソラニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリジル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニルもしくはテトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、クロマニル、ジヒドロベンゾフラニル、インドリニル、ピペリジル、ペルヒドロピラニル、ピリンドリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリルもしくはチオ−アゾリジニル、ピペリジル、テトラヒドロフラン−2−イル、イミダゾリニル、ジヒドロピロリル、テトラヒドロピロリル、ジアゼピン、ペルヒドロ−1,4−ジアゼピン、テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−オン、テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンおよび1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン基などがあり、これらの基はいずれも置換されていても良い。
そのヘテロシクロアルキル基の中でも、特に言及できるものとしては、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、チオアゾリジニル、ピペリジル基;テトラヒドロフラン−2−イル、イミダゾリニル、ジヒドロピロリル、テトラヒドロピロリル、ジアゼピン、ペルヒドロ−1,4−ジアゼピン、テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−オン、テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンおよび1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン基があり、これらの基はいずれも置換されていても良い。
−「ヘテロシクロアルキルアルキル基」という用語は、ヘテロシクロアルキルおよびアルキル残基が上記の意味を有する基を意味するものである。
5員のヘテロアリール基の中で、言及できるものは、2−フリルなどのフリル基、2−チエニルおよび3−チエニルなどのチエニル基、ならびにピロリル、ジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアトリアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、3−もしくは4−イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルおよびイソオキサゾリル基がある。
6員のヘテロアリール基の中で、言及できるものは特には、2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルなどのピリジル基、ならびにピリミジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニルおよびテトラゾリル基がある。
硫黄、窒素および酸素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する縮合ヘテロアリール基としては、言及できるものには、例えば3−ベンゾチエニルなどのベンゾチエニル、ベンゾフリル、ベンゾピラニル、ベンゾフラニル、ベンゾピロリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、チオナフチル、インドリル、プリニル、キノリル、イソキノリルおよびナフチリジニルがある。
縮合ヘテロアリール基の中で、言及できるのものには特には、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、フリル、イミダゾリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、イソキノリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、1,3,4−チアジアゾリル、チアゾリル、およびチエニル基およびトリアゾリル基があり、これらの基はヘテロアリール基について示したように置換されていても良い。
−「環状アミン」という用語は、1個の炭素原子が窒素原子で置き換わっている3〜8員のシクロアルキル基を示し、そのシクロアルキル基は上記の意味を有し、O、S、SO2、NもしくはNR9(R9は上記で定義の通りである。)から選択される1以上の他のヘテロ原子を有していても良い。そのような環状アミンの例として言及できるものには、例えばピロリジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピリンドリニルおよびテトラヒドロキノリル基があり、これらの基は置換されていても良い。
「患者」という用語は、ヒトだけでなく、他の哺乳動物も示す。
「プロドラッグ」という用語は、イン・ビボで代謝機序(加水分解など)を介して式(I)の製造物に変換され得る製造物を示す。例えば、ヒドロキシル基を有する式(I)の製造物のエステルは、イン・ビボでの加水分解によってそれの親分子に変換することができる。あるいは、カルボキシル基を有する式(I)の製造物のエステルは、イン・ビボでの加水分解によって、それの親分子に変換することができる。言及することができるヒドロキシル基を有する式(I)の製造物のエステルの例には、酢酸エステル、クエン酸エステル、乳酸エステル、酒石酸エステル、マロン酸エステル、シュウ酸エステル、サリチル酸エステル、プロピオン酸エステル、コハク酸エステル、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、メチレンビス−β−ヒドロキシナフトエ酸エステル、ゲンチシン酸エステル、イセチオン酸エステル、ジ−p−トリル酒石酸エステル、メタンスルホン酸エステル、エタンスルホン酸エステル、ベンゼンスルホン酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル、シクロヘキシルスルファミン酸エステルおよびキナ酸エステルなどがある。
ヒドロキシル基を有する、特に有用な式(I)の製造物のエステルは、バンガードらの報告(Bundgaard et al., J. Med. Chem., 1989, 32, page 2503-2507)に記載のものなどの酸残基から製造することができる。これらのエステルには特には、置換(アミノメチル)安息香酸エステル、ジアルキルアミノメチル安息香酸エステル(その2個のアルキル基は、一緒に連結されていても良く、または酸素原子もしくは置換されていても良い窒素原子、すなわちアルキル化窒素原子で中断されていても良い。)、あるいは(モルホリノメチル)安息香酸エステル、例えば3−もしくは4−(モルホリノメチル)安息香酸エステル、ならびに(4−アルキルピペラジン−1−イル)安息香酸エステル、例えば3−もしくは4−(4−アルキルピペラジン−1−イル)安息香酸エステルなどがある。
式(I)の製造物のカルボキシル基は、当業者には公知の各種基で塩化もしくはエステル化されていても良く、その中で言及できるものには、例えば下記の化合物などがあるが、これらの例に限定されるものではない。
−塩化化合物の中では、例えば1当量のナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはアンモニウムなどの無機塩基、または例えばメチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、エタノールアミン、ピリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリン、ベンジルアミン、プロカイン、リジン、アルギニン、ヒスチジンもしくはN−メチルグルカミンなどの有機塩基;
−エステル化化合物の中では、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基を形成するアルキル基があり、これらのアルキル基は、クロロメチル、ヒドロキシプロピル、メトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、メチルチオメチル、ジメチルアミノエチル、ベンジルもしくはフェネチル基においてのように、例えばハロゲン原子およびヒドロキシル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルキルチオ、アミノもしくはアリール基から選択される基で置換されていても良い。
「エステル化カルボキシル」という用語は、例えばアルキルオキシカルボニル基などの基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブチルもしくはtert−ブチルオキシカルボニル、シクロブチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニルもしくはシクロヘキシルオキシカルボニルを意味するものである。
さらに言及できるものとしては、メトキシメチルもしくはエトキシメチル基などの容易に開裂可能なエステル残基で形成された基;ピバロイルオキシメチル、ピバロイルオキシエチル、アセトキシメチルもしくはアセトキシエチルなどのアシルオキシアルキル基;メトキシカルボニルオキシメチルもしくはエチル基およびイソプロピルオキシカルボニルオキシメチルもしくはエチル基などのアルキルオキシカルボニルオキシアルキル基がある。
そのようなエステル基のリストは、例えば欧州特許EP0034536にある。
「アミデート化カルボキシル」という用語は、上記または下記で定義の−CONR7R8型の基を意味するものである。
「アルキルアミノ基」もしくは「ジアルキルアミノ基」という用語は、アルキル基が好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルもしくはtert−ブチル基のように1〜4個の炭素原子を有する基を意味するものである。これは、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノもしくはブチルアミノ基(直鎖または分岐であることができる)、ならびにジメチルアミノ、ジエチルアミノおよびメチルエチルアミノ基を与える。アミノ基は、別のヘテロ原子を有していても良い1個もしくは2個の複素環を有することもできる。言及できるものには、例えばピロリル、イミダゾリル、インドリル、ピペリジル、モルホリニルおよびピペラジニル基、特にはピペリジル、モルホリニルもしくはピペラジニル基がある。
「塩化カルボキシル」という用語は、例えば1当量のナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムもしくはアンモニウムと形成される塩を意味するものである。さらに言及できるものとしては、メチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミンもしくはトリエチルアミンなどの有機塩基と形成される塩がある。ナトリウム塩が好ましい。
式(I)の製造物が、酸で塩化できるアミノ基を有する場合、その酸塩も本発明の一部を形成することは明らかである。言及できるものには、例えば塩酸もしくはメタンスルホン酸と得られる塩がある。
式(I)の製造物の無機もしくは有機酸との付加塩には、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、グリオキシル酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、アルキルモノスルホン酸類(例:メタンスルホン酸、エタンスルホン酸もしくはプロパンスルホン酸)、アルキルジスルホン酸類(例:メタンジスルホン酸もしくはα,β−エタンジスルホン酸)、アリールモノスルホン酸類(例:ベンゼンスルホン酸)およびアリールジスルホン酸類と形成される塩があり得る。
立体異性は、同じ構造式を有するが各種基が空間的に異なる配置となっている化合物の異性としてのそれの広い意味で定義可能であることが想起され得るものであり、特には置換基がアキシャルもしくはエカトリアルの位置にあることができるモノ置換シクロヘキサンならびにエタン誘導体の各種可能な回転コンフォメーションにおけるものなどがある。しかしながら、二重結合または環上のいずれかで固定された置換基の異なる空間配置による別の種類の立体異性があり、それは多くの場合、幾何異性またはシス−トランス異性と称される。「立体異性体」という用語は、本特許出願においては、それの最も広い意味で使用されることから、上記で示した全ての化合物に関係するものである。
従って本発明の1主題は、前記式(I)の製造物の置換基R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で定義の要素を有し、前記基−NR12R13が、R12およびR13が同一でも異なっていても良く、水素原子ならびにアシル、アルキル、シクロアルキル、ピペリジル、ピペラジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、ピラゾリル、ピリジル、イミダゾリル、ピリミジル、チアゾリル、チアゾリジニル、−SO2−チエニル、−SO2−ピリジル、−SO2−アルキル、−SO2−フェニル、−CO−NH−フェニルおよびフェニル基を表すものであり、これらの基がいずれも、ハロゲン原子および下記の基:アルキル;CH2−NH2;CH2−NHCO2アルキル;NH2;NHCO2アルキル;ヒドロキシル;アルコキシ;ヒドロキシアルコキシ;遊離もしくはエステル化されたカルボキシル;CF3;SCF3;OCF3;OCHF2;SO2CF3;ニトロ;シアノ;チエニル;ピペリジル;それ自体1個もしくは2個のアルキル基で置換されていても良いモルホリノ;およびフェニル(これ自体、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、SCF3、OCH3、OCHF2、SO2CF3、NH2、NHCO2アルキル、ニトロおよびシアノ基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
あるいはR12およびR13が、これらが結合している窒素原子とともに、O、S、NおよびNR11から選択される1個以上のヘテロ原子を有する不飽和もしくは部分飽和もしくは完全飽和の3〜10員の複素環基を形成しており、この基は、ハロゲン原子ならびに下記の基:アルキル;−CH2−NH2;CH2−NHCO2アルキル;NH2;NHCO2アルキル;ヒドロキシル;アルコキシ;ヒドロキシアルコキシ;遊離もしくはエステル化されたカルボキシル;CF3;SCF3;OCF3;OCHF2;SO2CF3;ニトロ;シアノ;およびピペリジル;モルホリニル;ピペラジニル;チエニル;ピリジル、イミダゾリル、チアゾリル、チアゾリジニルおよびフェニル基(これら自体は、ハロゲン原子およびアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、SCF3、NH2、NHCO2アルキル、ニトロおよびシアノ基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
特に、R12およびR13は同一でも異なっていても良く、水素;アシル(例:アルキル−CO−、フェニル−CO−、ピラゾリル−CO−、ピリジル−CO−、イミダゾリル−CO−、ピリミジル−CO−もしくはチアゾリル−CO−);チエニル、アルコキシもしくはフェニル(これ自体、OCH3、SCF3、NHCO2ALKもしくはNH2で置換されていても良い。)で置換されていても良いアルキル;シクロアルキル;アルキルで置換されていても良いピペリジル;ピペラジニル、ピロリジニル、アゼチジニル;アルキルで置換されていても良いピラゾリル;ピリジル、イミダゾリル、ピリミジル、チアゾリル、チアゾリジニル;−SO2−チエニル;−SO2−ピリジル;−SO2−アルキル;−SO2−フェニルで置換されていても良いOCF3;OCF3で置換されていても良い−CO−NH−フェニル;およびフェニル(これ自体、OCH3、SCF3、ピペリジルもしくはモルホリノで置換されていても良く、後者の基自体が1個もしくは2個のアルキル基で置換されていても良い。)を表すことができる。
従って本発明の1主題は、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で与えた意味を有し、R7およびR8が同一でも異なっていても良く、水素、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリール(単環式もしくは二環式であることができる。)から選択され、これらの基はいずれも置換されていても良く、あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、3〜10環員からなり、O、S、NおよびNR14から選択される1以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
上記の全ての基:アルキル、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリール(単環式もしくは二環式であることができる。)が、ならびにR7およびR8によってこれらが結合している窒素原子とともに形成される複素環基が、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、オキソ、ニトロ、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、−C(=O)−R9、−C(=O)−OR10、−N(R11)−C(=O)−R9、−N(R11)−C(=O)−OR10、−NR12R13、−C(=O)−NR12R13および−N(R11)−C(=O)−NR12R13の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
後者のアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリール基自体は、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、−NR12R13、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ピロリジニルならびにフェニルおよびフェニルアルキルの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、前記フェニル基はそれ自体が、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、ニトロ、シアノおよびピリジルの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
R9が、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールを表し、これらの基はいずれも置換されていても良く、
R10が、R9における要素および水素を表し、
R11が、水素または置換されていても良いアルキルを表し、
R12およびR13が、同一でも異なっていても良く、水素、アシル、アルキル、シクロアルキルおよびフェニルを表し、これらの基が置換されていても良く、
あるいはR12およびR13が、これらが結合している窒素原子とともに、3〜10環員からなり、O、S、NおよびNR11から選択される1個以上のヘテロ原子を有する不飽和または部分飽和もしくは完全飽和の複素環基を形成しており、この基は置換されていても良く、
R14が、水素、アシル、遊離およびエステル化されたカルボキシル、アルキル、シクロアルキルおよびフェニル(置換されていても良い。)を表し、
上記の基R9、R10、R11、R12、R13およびR14が、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、ニトロ、シアノおよびフェニル(これ自体は、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、CF3、ニトロおよびシアノの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、 上記の全てのフェニルおよびヘテロアリール基がさらに、ジオキソール基で置換されていても良く、上記の全てのアルキル、アルケニル、アルコキシもしくは−O−アルキルおよびアルキルチオ基が、直鎖もしくは分岐であり、4個以下の炭素原子を有し、
上記全てのシクロアルキル基が7個以下の炭素原子を有し、
上記全てのヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基が10個以下の炭素原子を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
例えばR14は、水素原子;シクロアルキル基;例えばヒドロキシル、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシもしくはフェニル(これ自体は、ハロゲン原子およびCF3から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)、アルコキシおよびジオキソール基で置換されていても良いアルキル基;例えばピペリジルもしくはピリジルなどの複素環基;フェニル基(これ自体は、アルコキシ、CF3もしくはハロゲンで置換されていても良い。);遊離もしくはエステル化されたカルボキシル基;例えば−CO−CH3もしくは−CO−フリルなどのアシル基を表すことができる。
上記の基が表すことができる複素環基の例を以下に示す。下記のこれらの複素環基の中で、少なくとも1個の窒素原子を有するものは、R7およびR8がこれらが結合している窒素原子とともに形成することができる基ならびにR12およびR13がこれらが結合している窒素原子とともに形成することができる基の例を構成するものである。従って、言及できるものとしては下記のがあるが、これらに限定されるものではない。
すなわち、ピロリジニル、ピペリジル、ピリミジニル、チエニル、チアゾリル、ピラン、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロフル−2−イル、イミダゾリニル、イミダゾリル、ピペラジニル、インドリル、ピロール、ベンゾピラン、キノリル、ピリジル、プリニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼチジニル、アゼパニル、ジアゼピン、スピロ−[4.5]デカン、ピロリル、2H−ピロリル、ピペリジル、インドリニル、ピリンドリニル、テトラヒドロキノリル、チアゾリジニル、ナフチリジル、キナゾリニル、ジヒドロピロリル、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカンおよびテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロリルであり、これらの基はいずれも置換されていても良い。
より詳細には、R12およびR13がこれらが結合している窒素原子とともに環状基を形成している場合、この環状基は、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジルおよびアゼチジニル基から選択されて良く、これらの基はいずれも上記で示したように置換されていても良い。
特に、R12およびR13がそれらが結合している窒素原子とともに環状基を形成している場合、この環状基は、ピペリジル(それ自体、ピペリジル基もしくはヒドロキシル基で置換されていても良い。);アゼチジニル(それ自体、NH−CO2アルク、CH2−NH2−CO2アルク、CH2−NH2およびNH2で置換されていても良い。);およびピペラジニル(それ自体、アルキル、フェニルアルキルもしくはフェニル基で置換されていても良く;そのフェニル基自体、OCF3、OCHF2、SCF3およびSO2CF3から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択することができる。
本発明の1主題は特に、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で示した意味を有し、
R7およびR8が同一でも異なっていても良く、水素、シクロアルキル、置換されていても良いアルキル、置換されていても良いフェニル、ヘテロシクロアルキルおよび置換されていても良い単環式もしくは二環式ヘテロアリールから選択され、
あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、1以上のヘテロ原子を有する置換されていても良い複素環基を形成しており、
上記の全てのアルキル、フェニルおよび複素環基が、ならびにR7およびR8がこれらが結合している窒素原子とともに形成していても良い複素環基が、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル;オキソ;ニトロ;シクロアルキル;アルコキシ;OCF3;ヒドロキシアルコキシ;アルキルチオ;アシル;遊離もしくはエステル化されたカルボキシル;置換されていても良いフェニル;置換されていても良いアミノ;ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルコキシ、ピロリジニル、フェニルおよびアミノ(これら自体は置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良いアルキル;ならびにピロリジニル、ピペリジル、ピリジルおよびピペラジニル(これら自体は、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、フェニルおよびフェニルアルキル(これら自体は置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良く、
前記アミノ基が、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシル、フェニルおよびフェニルアルキル(これら自体は置換されていても良く、前記フェニルおよびフェニルアルキル基はハロゲン原子およびヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、CF3、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ピリジルおよびジオキソールの基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個もしくは2個の基で置換されていても良く、
前記の全てのアルキルおよびアルコキシ基が、直鎖もしくは分岐であり、4個以下の炭素原子を有しており、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って、同一でも異なっていても良い基R7およびR8は特に、水素を、ならびに置換されていても良いアルキル、シクロアルキル、フェニル基および置換されていても良い複素環基を表すことができ、R7およびR8における要素の中で、言及できるものには、例えばピリミジニル;チエニル;ピリジル;キノリル;1個もしくは2個のハロゲン原子で置換されていても良いチアゾリル;1個以上のOCOアルクで置換されていても良いピラン;ハロゲン原子で、ならびにアルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノおよび遊離のもしくはアルキル基でエステル化されたカルボキシルの基から選択された1個以上の基で置換されていても良いフェニル;フェニル(これ自体は、ハロゲン原子、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノおよび遊離カルボキシルもしくはアルキル基でエステル化されたカルボキシルから選択される1個以上の基で置換されていても良い。)で置換されたアルキル;ピペラジニル(これ自体は、アルク、アルク−OHおよびピリジルから選択される1個以上の基で置換されていても良い。)で置換されたアルキル;イミダゾリルで置換されたアルキル;NH2、NHアルク、N(アルク)2、N(アルク)(フェニルアルキル)、N(アルク)(アミノアルキル)、N(アルク)−(アルキルアミノアルキル)およびN(アルク)(ジアルキルアミノアルキル)から選択される1以上の基で置換されたアルキル;1個もしくは2個のアルクで置換されていても良いモルホリニルで置換されたアルキル;ピロリジニルで置換されたアルキル;ピペリジル(これ自体は、1個もしくは2個のアルクで置換されていても良い。)で置換されたアルキル;チオモルホリニルで置換されたアルキル;アゼチジニルで置換されたアルキル;オキソで置換されていても良いアゼパニルで置換されたアルキルがある。
R7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに形成し得る基として、ジヒドロピロリル、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカンもしくはテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロリル基を挙げることができ、これらの基はいずれも置換されていても良い。
R7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに形成し得る基は特に、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、アルコキシおよびフェニル(これ自体は、ハロゲン原子ならびにアルキルおよびアルコキシ基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良い。
前記ピロリジニルおよびキナゾリニル基は特に、オキソもしくはチオオキソで置換されていても良い。前記ピペラジニル基は特に、アルク、アルク−OHおよびピリジルから選択される1個以上の基で置換されていても良い。
前記アシル基は特に、4個以下の炭素原子を有するアルキルを有する−CO−アルキル基、−CO−フリル基もしくは−CO−ピロリジニル基を表す。
本発明の1主題はさらに詳細には、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で示した意味を有し、
R7およびR8が、同一でも異なっていても良く、水素およびアルキル、シクロアルキル、フェニルならびにピロリジニル、ピペリジル、ピリミジニル、チエニル、チアゾリル、ピラン、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロフル−2−イル、イミダゾリニル、ピペラジニル、インドリル、ピロール、ベンゾピラン、キノリル、ピリジル、プリニルおよびモルホリニルなどの複素環基から選択され、これらの基は置換されていても良く、
あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、ピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、チアゾリル、ジアゼピン、スピロ[4.5]デカン、ピロリル、ジヒドロピロリル、テトラヒドロピロリル、テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロリル、ピペリジル、インドリニル、ピリンドリニル、テトラヒドロキノリル、チアゾリジニル、ナフチリジル、アゼチジンもしくはキナゾリニル基から選択される複素環基を形成しており、これらの基はいずれも置換されていても良く、
上記のアルキル、フェニルおよび複素環基はいずれも、ハロゲン原子で、ならびにヒドロキシル;オキソ;ニトロ;シクロアルキル;アルコキシ;OCF3;ヒドロキシアルコキシ;アルキルチオ;アシル;遊離もしくはエステル化されたカルボキシル;置換されていても良いフェニル;置換されていても良いアミノ;ハロゲン原子およびヒドロキシル、アルコキシル、ピロリジニル、フェニルおよびアミノ(これら自体は置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良いアルキル;ならびにピロリジニル、ピペリジル、ピリジルおよびピペラジニル(これら自体は、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、フェニルおよびフェニルアルキル(これら自体は、置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良く、
前記アミノ基は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシル、フェニルおよびフェニルアルキル(これら自体は、置換されていても良く、前記フェニルおよびフェニルアルキル基は、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、CF3、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ピリジルおよびジオキソールの基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個もしくは2個の基で置換されていても良く、
前記アルキルおよびアルコキシ基がいずれも、直鎖もしくは分岐であり、4個以下の炭素原子を有しており、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題は特には、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で示した意味を有しており、
R7およびR8が、同一でも異なっていても良く、水素、シクロアルキル基およびアルキル、フェニルならびに(ピロリジニル、ピペリジル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロフル−2−イル、イミダゾリニル、ピペラジニル、インドリル、ピロリル、ベンゾピラニル、ベンゾピラン−8−カルボキシリック、ピリジル、プリニルおよびモルホリニルなどの)複素環基から選択され、これらの基はいずれも置換されていても良く、
あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、ピロリジニル、イミダゾリル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、チアゾリル、ジアゼピン、スピロ[4.5]デカン、ピロリル、ジヒドロピロリル、テトラヒドロピロリルおよびテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロリル基から選択される複素環基を形成しており、これらの基はいずれも置換されていても良く、
上記の全てのアルキル、フェニルが、ならびにR7およびR8が表し得る、またはR7およびR8がこれらが結合している窒素原子とともに形成し得る複素環基が、オキソ;シクロアルキル;CO−アルキル;−CO−フリル;ヒドロキシル;アルコキシ;ヒドロキシアルコキシ;アルキルチオ;遊離もしくはエステル化されたカルボキシル;置換されていても良いフェニル;ヒドロキシル、アルコキシル、ピロリジニル、置換されていても良いフェニルならびに(アルキルおよび置換されていても良いフェニルから選択される1個もしくは2個の基で置換されていても良い)アミノから選択される基で置換されていても良いアルキル;アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、CO−アルキルおよびフェニル(これ自体は置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個もしくは2個の基で置換されていても良いアミノ;ピロリジニル、ピペリジル、ピリジルおよびピペラジニル(これらは、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、フェニルアルキルおよび置換されていても良いフェニルから選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択される1個以上の基で置換されていても良く、
前記全てのフェニル基が、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、CF3、遊離もしくはエステル化されたカルボキシル、ピリジルおよびジオキソールの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良く、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
従って、R7およびR8は特には、それらが結合している窒素原子とともに、下記の基:ピロリジニル;イミダゾリル;ジヒドロピロリル;1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン;モルホリニル;ピペラジニル;ピペリジル;チアゾリル;ジアゼピン;ペルヒドロ−1,4−ジアゼピン;4−メチルペルヒドロ−1,4ジアゼピン−1−イル;テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−オン;テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンから選択される基を形成しており、
これらの基は、上記で示した、または実験の部で説明される1個以上の基で置換されていても良い。
本発明の1主題はさらに詳細には、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で示した意味を有し、
R7およびR8が同一でも異なっていても良く、下記の基:
−水素;
−ベンゾピラン;
−自体がヒドロキシルで置換されていても良いピリジル;
−自体がフェニルで置換されていても良いアルキルで置換されていても良いピペリジル;
−プリニル;
−ヒドロキシル;アルコキシ;アルキルチオ;ピリジル;イミダゾリニル、インドリル;ピロリル;フリル;テトラヒドロフリル;アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキルおよびフェニル(これ自体は、アルキルで置換されていても良い。)から選択される同一でも異なっていても良い1個もしくは2個の基で置換されていても良いアミノ;自体がアルキル基で置換されていても良いピロリジニル;自体がアルキルもしくはフェニルアルキルで置換されていても良いピペリジル;自体がアルキルで置換されていても良いピペラジニル;ジオキソールまたは遊離もしくはエステル化されたカルボキシルで置換されていても良いフェニルから選択される1個以上の基で置換されていても良いアルキル;
−アルコキシル、ピペリジルおよびピペラジニル(これ自体は、アルキル基で置換されていても良い。)から選択される1個以上の基で置換されていても良いフェニル;
から選択され
あるいはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、下記の基:
−イミダゾリル;
−ジヒドロピロリル;
−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン;
−チアゾリル;
−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−オン;
−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン;
−ピリジル;自体がアルキル基およびアシル基で置換されていても良いアミノ;および自体がヒドロキシル、アルコキシ、ピロリジニルおよびアミノ(それ自体、フェニル基で置換されていても良い。)から選択される基で置換されていても良いアルキルから選択される基で置換されていても良いピロリジニル;
−1以上のアルキル基で置換されていても良いモルホリニル;
−オキソ;シクロアルキル;アシル;カルボキシル;ピリジル;4個以下の炭素原子を有するアルキル(これ自体は、ヒドロキシル、アルコキシ、4個以下の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシおよびフェニル(これ自体は、ジオキソール基で置換されていても良い。)の基で置換されていても良い。);自体がハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルコキシおよびCF3基から選択される1個以上の基で置換されていても良いフェニルの基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良いピペラジニル;
−ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびピペリジルから選択される1以上の置換基で置換されていても良いピペリジル;
−アルキル基(それ自体、ピロリジニルで置換されていても良い。)で置換されていても良いジアゼピンもしくはペルヒドロ−1,4−ジアゼピン
から選択される複素環基を形成しており、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題はより詳細には、R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が上記および本発明で示した意味を有し、
R7およびR8が、同一でも異なっていても良く、水素、アルキル(これ自体は、ピロリジニルもしくはピペリジル基で置換されていても良い。)およびフェニル(これ自体は、自体がアルキル基で置換されていても良いピペラジニル基から選択される1個以上の基で置換されていても良い。)の基から選択され、またはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、モルホリニル;チアゾリル;アルキル基で置換されていても良いジアゼピンもしくはペルヒドロ−1,4−ジアゼピン;1−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−2−オン;オキソおよびアルキル(これ自体は、ヒドロキシル、アルコキシもしくはヒドロキシアルコキシ基で置換されていても良い。)の基から選択される同一でも異なっていても良い1個以上の基で置換されていても良いピペラジニル;ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシアルキルもしくはピペリジルで置換されていても良いピペリジルから選択される基を形成しており、
前記アルキルおよびアルコキシ基が4個以下の炭素原子を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題はより詳細には、
RおよびR6が水素原子を表し、
R1が、2個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8もしくは−NR7R8で置換されていても良いアルキルを表し、
R2およびR3が、同一でも異なっていても良く、3個以下の炭素原子を有し、−CO−NR7R8もしくは−NR7R8で置換されていても良い−O−アルキルを表し、
R4およびR5が、一方が水素を表し、他方がハロゲン原子もしくはシアノ基を表すものであり、
R7およびR8が上記で示した意味を有し、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題はより詳細には、R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8が上記および本発明で示した意味を有し、
R7およびR8の両方が水素を表すことがないとされ、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の1主題はより詳細には、
R、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が他のいずれかの請求項で示した意味を有し、R7およびR8が、R7およびR8のうちのいずれか一方が水素もしくはアルキルを表し、他方が他のいずれかの請求項で定義のR7およびR8における要素から選択されるものであり、またはR7およびR8が、これらが結合している窒素原子とともに、他のいずれかの請求項で定義の複素環基を形成しており、
前記式(I)の製造物が、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い、上記および本発明で定義の式(I)の製造物である。
本発明の好ましい製造品の中で、言及できるものには、より詳細には、名称が下記:
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(4−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペラジン−1−イル)エタノール、
2−(1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペリジ−4−イル)エタノール、
1′−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}−[1,4′]ビピペリジル、
1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]エチル}ピペリジ−3−オール、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジ−1−イル)エタノン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン、
4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジ−4−イル)エタノール、
4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−モルホリン−4−イルエタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチル[1,4]ジアゼパン−1−イル)エタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]アセト−アミド、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、
1−{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エタノン、
(3aS,6aS)−5−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチル}ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン・トリフルオロ酢酸塩、
2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジルピペリジ−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
のものである上記で定義の式(I)の製造物があり、
前記式(I)の製造物は、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い。
本発明の好ましい製造品の中で、言及できるものには、より詳細には、名称が下記:
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(4−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}ピペラジン−1−イル)エタノール、
2−(1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール、
1′−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}−[1,4′]ビピペリジニル、
1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペリジン−3−オール、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エタノン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン、
4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール、
4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−1−[2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−モルホリン−4−イルエタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)エタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]アセトアミド、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、
1−{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エタノン、
(3aS,6aS)−5−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチル}ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン・トリフルオロ酢酸塩
2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジル−ピペリジン−1−イル)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン、
4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチルアミノ)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
のものである上記で定義の式(I)の製造物があり、
前記式(I)の製造物は、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのもしくは無機塩基および有機塩基との付加塩であっても良い。
本発明の1主題には、上記式(I)の製造物の製造方法もある。上記で記載の本発明の式(I)の製造物は、下記に記載の図式1〜6に示した方法に従って製造することができる。従ってこれらの図式は、本発明の式(I)の製造物を合成する上での段階を説明するものであり、本発明の一部である。
そこで図式1は、式(I)の誘導体:2−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る上での経路「A」を説明するものである。
そこで図式2は、式(I)の誘導体:2−(インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る上での経路「B」を説明するものである。
図式3および4はそれぞれ、本発明の式(I)の製造物の合成において、R1位に置換基を導入する経路およびR3位に置換基を導入する経路を説明するものである。
本発明による式1の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類:
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびRは上記で定義の通りである。)は、添付資料における図式1〜4に従って製造することができ、それらの図式は本発明の一部である。
図式1において、より詳細には、例えばフスらの報告(Fuss and V. Koch, Synthesis, 1990, 8, 681-5)に記載の条件下にて、20℃〜80℃の温度で酢酸などの溶媒中、R5がH以外である式(A)の2−アミノピリジン類をN−ヨードコハク酸イミドもしくはN−ブロモコハク酸イミドで処理することで、式(B)の3−ハロ−2−アミノピリジンが得られる。
より詳細には、式(C)の3−トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミン類は、20℃から120℃の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロライドもしくはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライドなどの触媒、ヨウ化銅、トリエチルアミンなどの塩基および適宜に塩化リチウムの存在下に、式(B)の3−ハロ−2−アミノピリジン類を用いて、例えばノヘルらの報告(P. Knochel et al., Tetrahedron, 2003, 59, 1571-1587)に記載の条件下で、エチニルトリメチルシランとソノガシラ型カップリングを行うことで得ることができる。
より詳細には、前記式(D)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、20℃から120℃の温度で、1−メチル−2−ピロリジノンなどの溶媒中、カリウムtert−ブトキシドもしくは水素化カリウムなどの強塩基の存在下に、式(C)の誘導体を環化させることで得ることができる。
より詳細には、式(E)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7−オキサイド類は、特許WO03/000688A1に記載の条件下に20℃付近の温度で、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒中、式(D1)の誘導体を3−クロロ過安息香酸で処理することで得ることができる。R4=Clである式(D)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、20℃〜50℃の温度で、オキシ塩化リンで処理することで、式(E)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7−オキサイド類から得ることができる。
より詳細には、式(F)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、特許WO03/000688A1に記載の条件下に、20℃付近の温度で、水およびトルエンなどの溶媒の混合物中、水酸化ナトリウムなどの強塩基および硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどの四級アンモニウム塩の存在下に、相当するスルホニルクロライドで処理することによって、例えばp−トルエンスルホニルもしくはベンゼンスルホニルなどの基で式(D)の誘導体の窒素原子を保護することで得ることができる。
式(G)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、上記特許に記載の条件下に、−78℃付近の温度で、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中、n−ブチルリチウムもしくはtert−ブチルリチウムなどの強塩基で式(F)の誘導体を処理し、次にテトラヒドロフランなどの溶媒中のヨウ素溶液を加えることで得ることができる。
より詳細には、R4=IおよびGP=アセチルである式(F)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、アレグレッティらの報告(M. Allegretti et al., Synlett, 2001, 5, 609-612)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ヨウ化ナトリウムの存在下にアセトニトリルなどの溶媒中、塩化アセチルで処理することで、R4=Clである式(D)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類から製造することができる。
上記文献に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、メタノールなどの溶媒中で処理することで、R4=IおよびGP=アセチルである式(F)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類から、R4=Iである式(D)の誘導体を得ることができる。
より詳細には、式(F1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、20℃から120℃の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、例えばテトラメチルスズなどの第2スズ誘導体で処理することで、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライドなどの触媒、塩化リチウム、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンの存在下に、ジャビアー・フォームらの報告(Javier Form et al., Synth Commun, 23(21), 2965, 1993)に記載の条件下でのスティルカップリングによって、R4=Iである式(F)の誘導体から製造することができる。
より詳細には、式(I)の1H−インドール類は、特許WO03/000688A1に記載の条件下に、例えば水酸化カリウムなどの強塩基および例えば4−(ジメチルアミノ)−ピリジンなどの有機塩基の存在下にヨウ素で処理し、次に20℃〜60℃の温度でジメチルホルムアミドなどの溶媒中でジ−tert−ブチルジカーボネートを加えることで、式(H)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、式(J)の1H−インドール類は、特許WO03/000688A1に記載の条件下に、−100℃〜20℃の温度で、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中、例えばN−ブチルリチウムなどの強塩基および例えばホウ酸トリブチルなどのボロン酸エステルで処理することで、式(I)の誘導体から製造することができる。
より詳細には、式(K)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば特許WO03/000688A1に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、テトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウムなどの触媒および硫酸水素ナトリウムの水溶液などの塩基の存在下に、式(J)の誘導体と式(G)の誘導体とのスズキ型カップリングによって得ることができる。
図式2において、より詳細には、グリブルの報告(Gordon W. Gribble, J. Nat. Prod, 2002, 65, 748-749)に記載の条件下に、20℃付近の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、例えば水酸化カリウムなどの強塩基で式(H)の1H−インドール類を処理し、次にヨウ素もしくは臭素を加え、次に例えばハロゲン化アルキル(好ましくはヨウ化メチル)を加えることで、式(N)の3−ハロ−1H−インドール類が得られる。
式(O)の3−(トリメチルシラニルエチニル−1H−インドール類は、式(C)の誘導体について前述した条件下でのソノガシラ型カップリングによって、式(N)の誘導体から製造することができる。
式(P)の3−エチニル−1H−インドール類は、20℃から溶媒の還流温度の温度で、例えばメタノールなどの溶媒中のフッ化カリウムまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中のフッ化テトラブチルアンモニウムなどのフッ素誘導体で処理することによる式(O)の誘導体の処理によって得られる。
より詳細には、式(L)の3−エチニルピリジン−2−イルアミン類は、式(P)の誘導体について前述した条件下に、式(C)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、式(M)の3−(1H−インドール−3−エチニル)ピリジン−2−イルアミン類は、上記の条件下に、
−式(B)の3−ハロ−2−アミノピリジン類と式(P)の3−エチニル−1H−インドール類との間、または
−式(N)の3−ハロ−1H−インドール類と式(L)の3−エチニルピリジン−2−イルアミン類との間
のソノガシラ型カップリングによって得ることができる。
式1の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、ノヘルらの報告(P. Knochel et al., Tetrahedron, 2003, 59, 1571-1587)に記載の条件下で、20℃〜120℃の温度で、1−メチル−2−ピロリジノンなどの溶媒中、例えばカリウムtert−ブトキシドもしくは水素化カリウムなどの強塩基で式(M)の誘導体を処理することで製造することができる。
図式3では、より詳細には、式(Q)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下に、エルゲンらの報告(D. Oelgen et al., Pharmazie, 57(4), 238, 2002)に記載の条件下、
−環状もしくは非環状の置換されていても良いアミン、
−ハロゲン(それによって式(Q2)の誘導体を与える。)、
−アルコキシ基(それによって、式(Q3)の誘導体を与える。)、
−アルコキシカルボニル基(それによって、式(Q4)の誘導体を与える。)
で末端基が置換されていても良いアルキルハライドで式(K)の誘導体をアルキル化することで得ることができる。
式(Q2)の誘導体の場合、20℃付近の温度で水酸化カリウム、炭酸カリウム、臭化テトラブチルアンモニウムなどの四級アンモニウムなどの塩基の存在下に、ジクロロエタン中で、ボグダルらの報告(D. Bogdal et al., Synthetic Communication, 30 (18), 3341-3352, 2000)に記載の条件を用いても良い。
あるいは、R′1=2−(CH2)2CO2tBuである1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類式(Q4)は、例えば20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、レディらの報告(M. V. R. Reddy et al., J. Org. Chem, 67(15), 5382, 2002)に記載の条件下に、式(K)の誘導体をアクリル酸tert−ブチルでアルキル化することで得ることができる。
より詳細には、式(1a)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば20℃から溶媒の還流温度の温度で、メタノールなどの溶媒中、水酸化カリウムなどの塩基の存在下に、サメットらの報告(A.V. Samet et al., Synth Commun, 31(9), 1441, 2001)に記載の条件下に、式(Q4)の誘導体のp−トルエンスルホニル基およびエステルを同時に脱保護することで得ることができる。
より詳細には、R1=(CH2)nCONR7R8である式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばドートグローらの報告(V. Dourtoglou and B. Gross, Synthesis, 572, 1984)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、O−ベンゾトリアゾリル−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)もしくはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HAUT)などのペプチドカップリング剤を用いて、式(1a)の誘導体をアミンHNR7R8でアミド化することで得ることができる。
より詳細には、式(R)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばアレンらの報告(C. F. H. Allen et al., J. Org Chem, 14, 754, 1949)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、メチルエチルケトンなどの溶媒中、式(Q2)の誘導体をヨウ化ナトリウムもしくはヨウ化カリウムと反応させることで得ることができる。
より詳細には、式(S)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばプジョルらの報告(M. D. Pujol et al., Eur. J. Med. Chem., 31(11), 889, 1996)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、メチルエチルケトンなどの溶媒中、炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、式(R)の誘導体をアミンHNR7R8と反応させることで得ることができる。
より詳細には、式(U)もしくは(T)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばジンらの報告(Fuqiang Jin et al., Tetrahedron Letters 41, 2000, 3271-3273)に記載の条件下に、20℃〜150℃の温度で、例えばジメチルアセトアミドなどの溶媒中、亜鉛および例えば1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロライドなどの触媒の存在下に、シアン化亜鉛の作用によって、式(Q1)もしくは(S1)の4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類から得ることができる。
より詳細には、式(V)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばバックウォルドらの報告(L. Buchwald et al., J. Org. Chem, 61, 1996, 7240-7241)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、トルエンなどの溶媒中、炭酸セシウムなどの塩基、酢酸パラジウム(II)などの触媒および例えば2,2′ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチルなどの配位子の存在下に、ベンゾフェノンイミンとのバックウォルド型カップリングによって、式(Q1)の誘導体から得ることができる。
式(W)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、グリーンらの著作(Greene and Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley-Interscience)に記載の従来の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、テトラヒドロフランなどの溶媒中、酸媒体、例えば塩酸水溶液中でのイミンの加水分解によって、式(V)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、Φ=OHである式(X)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばコーリーらの報告(E. J. Corey and A. Venkateswarlu, J Am Chem Soc, 94, 6190, 1972)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、テトラヒドロフランなどの溶媒中、例えばフッ化テトラブチルアンモニウムなどのフルオロ誘導体との反応によって、R′1=(CH2)nOSiMe2tBu[(CH2)nOTBDMS]である式(Q3)の誘導体から得ることができる。この反応中、Φ=Fである式(X)の誘導体も得られる。
より詳細には、式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、グリーンらの著作(Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley-Interscience, 1999)に記載の従来の条件下に、式(S)、(T)、(U)、(W)、(X)および(Q)の誘導体を脱保護することで得ることができる。
保護基がp−トルエンスルホニル基である場合、式(S)、(T)、(U)、(W)、(X)および(Q)の誘導体のN−脱保護を、例えば式(1a)の誘導体について上記で記載の条件下に、または例えば20℃から溶媒の還流温度の温度でテトラヒドロフランなどの溶媒中にてフッ化テトラブチルアンモニウムの存在下に行う。
図式4において、より詳細には、式(Q5)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、式(Q)の誘導体について上記で記載の方法に従って式(K1)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、式(Y)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばジュンらの報告(M. E. Jung and M. A. Lyster, J Org Chem, 42, 3761, 1977)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、アセトニトリルなどの溶媒中、ヨウ化トリメチルシランの存在下に、式(Q5)の誘導体をベンジル化することができる。
より詳細には、Σ=CO−アルキルである式(Z)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体は、例えばゴンザレス−ゴメスらの報告(J. C. Gonzalez-Gomez et al., Bioorg Med. Chem. Letters, 12, (2), 175, 2003)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基の存在下に、式(Y)の誘導体をX(CH2)nOCO−アルキルなどの置換アルキルハライドと反応させることで得ることができる。
より詳細には、Σ=Hである式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(1a)の誘導体について前述の条件下にて、Σ=CO−アルキルである(Y)のp−トルエンスルホニル基およびエステル基の同時脱保護によって得ることができる。
あるいは、Σ=アルキルである式(Z)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばレショットらの報告(A. Leschot et al., Synth Commun, 32(20), 3219, 2002)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、アセトン、アセトニトリルもしくはジメチルホルムアミドなどの溶媒中、炭酸セシウムもしくは炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、X(CH2)nO−アルキルなどのアルキルエーテルハライドと式(Y)の誘導体とを反応させることで得ることができる。
あるいは、Σ=(CH2)nClである式(Z)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばΣ=CO−アルキルである式(Z)の誘導体に関する上記の条件下に、式(Y)の誘導体をX(CH2)nO−(CH2)nXなどのジアルキルエーテル・ジハライドと反応させることで得ることができる。
あるいは、Σ=(CH2)nNR7R8である式(Z)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(S)の誘導体に関して上述の条件下に、Σ=(CH2)nClである式(Z)の誘導体をアミンHNR7R8と反応させることで得ることができる。
より詳細には、GP=p−トルエンスルホニルである式(AA)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばΣ=CO−アルキルである式(Z)の誘導体に関して前述の条件下に、式(Y)の誘導体を酢酸アルキルハライドでアルキル化することで得ることができる。
より詳細には、式(1b)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(1a)の誘導体について前述の条件下に、(AA)のp−トルエンスルホニルおよびエステル基を同時に脱保護することで得ることができる。
より詳細には、R3=OCH2CONR7R8である式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば文献(″Practical Guide to Combinatorial Chemistry″, ISBN 0-8412-3485-x, p-51-97)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、ジシクロヘキシルカルボジイミドもしくはヒドロキシアザベンゾトリアゾールおよび塩基の存在下に、式(1b)の誘導体をアミンHNR7R8でアミド化することで得ることができる。
より詳細には、式(AB)の6−ヒドロキシ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(Y)の誘導体に関して前述の条件下に、式(K1)の誘導体を脱ベンジル化することで得ることができる。
より詳細には、GP=p−トルエンスルホニルである式(AC)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(AA)の誘導体に関して前述の条件下に、式(AB)の誘導体を酢酸アルキルハライドでビスアルキル化することで得ることができる。
より詳細には、式(AD)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばパーカーらの報告(K. A. Parker and Q. J. Ding, Tetrahedron, 56(52), 10249, 2000)に記載の条件下に、0℃から溶媒の還流温度の温度で、塩化メチレンなどの溶媒中、ピリジンなどの塩基の存在下に、式(Y)の誘導体を無水トリフ酸と反応させることで得ることができる。
より詳細には、式(AE)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばコッカーリルの報告(G. S. Cockerill, J Chem Soc, Perkin Trans. 1, 2591, 2000)に記載の条件下に、20℃から溶媒の還流温度の温度で、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどの触媒および炭酸水素ナトリウム水溶液などの塩基の存在下に、式(AD)の誘導体とアルキルボロン酸との間のスズキ型カップリングによって得ることができる。
より詳細には、式(AF)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(AA)の誘導体に関して前述の条件下に、式(Y)の誘導体をアルキルジハライドでアルキル化することで得ることができる。
より詳細には、式(AG)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(R)の誘導体に関して前述の条件下に、式(AF)の誘導体からのハロゲン交換によって得ることができる。
より詳細には、式(AH)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えば式(S)の誘導体に関して前述の条件下に、式(AG)の誘導体をアミンHNR7R8と反応させることで得ることができる。
より詳細には、式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、グリーンらの著作(Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley-Interscience, 1999)に記載の従来の条件下に、式(AC)、(AE)、(AH)および(Z)の誘導体を脱保護することで得ることができる。
保護基がp−トルエンスルホニル基である場合、式(AC)、(AE)、(AH)および(Z)の誘導体の脱保護は、例えば式(1a)の誘導体に関して前述の条件下に行う。
図式5は、2−(1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボキシアルデヒド誘導体を得るための合成経路を説明するものである。
より詳細には、例えばアンダーソンらの報告(Anderson, B. A. et al., J. Org. Chem., 1997, 62(25), 8634-8639)に記載の条件下に、−30℃〜20℃の温度で、トルエンなどの非プロトン性溶媒中、一般式(AI)の4−シアノ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類を水素化アルミニウムジイソブチル(DIBAH)などの還元剤で処理することで、一般式(AJ)の4−カルボキシ−アルデヒド−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類を得る。
より詳細には、一般式(AK)の4−(1,3−ジオキソラン)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばパストらの報告(Pasto M. et al., Tetrahedron: Asymmetry, 1995, 6(9), 2329-2342)に記載の条件下に、80℃〜120℃の温度で、パラ−トルエンスルホン酸などの酸性触媒の存在下に、トルエンなどの溶媒中で、一般式(AJ)の誘導体をエチレングリコールと反応させることで得ることができる。
一般式(AL)の4−(1,3−ジオキソラン)−2−ヨード−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、特許WO03/000688A1に記載の条件下に、−78℃付近の温度で、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中で、例えばn−ブチルリチウムもしくはtert−ブチルリチウムなどの強塩基で一般式(AK)の誘導体を処理し、次にテトラヒドロフランなどの溶媒中でヨウ素を溶液として加えることで得ることができる。
より詳細には、一般式(AM)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、一般式(K)の誘導体に関して前述した方法に従った、一般式(J)の誘導体と一般式(AL)の誘導体との間のスズキカップリングによって得ることができる。
より詳細には、一般式(AN)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、一般式(Q)の誘導体に関して前述の方法に従って、一般式(AM)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、一般式(AO)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばイシマルらの報告(Ishimaru K. et al., Heterocycles, 2001, 55(8), 1591-1597)に記載の条件下に、20℃〜60℃の温度で、テトラヒドロフランなどの溶媒中、塩酸などの酸の存在下で、一般式(AN)の誘導体を処理することで得ることができる。
図式6は、置換基R4を式(I)の製造物に導入する合成経路を説明するものである。
より詳細には、一般式(AP)および(AP2)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばパトラらの報告(Patra, P. K. et al., Eur. J. Org. Chem., 2001, 22, 4195-4206)に記載の条件下に、20℃付近の温度で、メタノールもしくはエタノールなどの溶媒中、水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物および硫酸マグネシウムなどの脱水剤の存在下に、一般式(AO)の誘導体をアミンで処理することで得ることができる。
これらの一般式(AP)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、
例えばカネコらの報告(Kaneko, T. et al., Chem. Pharm. Bull., 2002, 50(7), 922-929)に記載の条件下に、20℃から溶媒の沸点の温度で、アセトニトリルなどの溶媒中、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下に、一般式(AR)の誘導体をハライドもしくはメシレートで処理することによって、または
例えば上記の条件下に、20℃から溶媒の沸点の温度で、アセトニトリルなどの溶媒中、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下に、一般式(AU)の誘導体をアミンで処理することによっても得ることができる。
一般式(AQ)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばシュレーダーらの報告(Schroeder, M. C. et al., J. Heterocyclic Chem., 1992, 29(6), 1481-1498)に記載の条件下に、20℃〜50℃の温度で、ピリジンなどの溶媒中、一般式(AO)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをヒドロキシルアミン塩酸塩で処理することで得ることができる。
より詳細には、一般式(AR)の4−アミノメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、例えばプラシトパンらの報告(Prasitpan, N. et al., Synth. Commun., 1990, 20(22), 3459-3466)に記載の条件下に、20℃付近の温度で、水および/またはエタノールなどの溶媒中、酢酸もしくはギ酸などの酸の存在下に、亜鉛などの金属でオキシム(AQ)を還元することで得ることができる。
より詳細には、一般式(AS)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、メッツらの報告(Metz, P. et al., Synlett, 1996, (8), 741-742)、ヘルゲータらの報告(Hergueta, A. R. et al., Chem. Pharm. Bull., 2002, 50(10), 1379-1382)およびコエルホらの報告(Coelho, P. J. et al., Synlett, 2001, (9), 1455-1457)に記載の条件下に、0℃〜20℃の温度で、塩化メチレンなどの非プロトン性溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基の存在下に、一般式(AR)の誘導体を置換スルホニルクロライド類、置換イソシアネートもしくは置換酸クロライドで処理することで得ることができる。
一般式(AT)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−メタノール化合物は、例えばワンらの報告(Wang, E. C. et al., Heterocycles, 2002, 57(11), 2021-2033)に記載の条件下に、20℃付近の温度で、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中、一般式(AO)の誘導体を水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物で還元することで得ることができる。
より詳細には、X=Clである一般式(AU)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、フカセらの報告(Fucase K. et al., Tetrahedron Lett., 1991, 32(32), 4019-4022)に記載の条件下に、0℃〜20℃の温度で、塩化メチレンなどの溶媒中、DMFの存在下に、塩化チオニルで処理することで、一般式(AT)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−メタノール化合物から得ることができる。
X=OSO2Meである一般式(AU)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、アルタムラらの報告(Altamura M. et al., J. Org. Chem., 1993, 58(1), 272-274)に記載の条件下に、−10℃〜20℃の温度で、塩化メチレンなどの溶媒中、ピリジンなどの塩基の存在下に、無水メタンスルホン酸で処理することで、一般式(AT)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−メタノール化合物から得ることができる。
より詳細には、一般式(AV)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、ラブロッセ(Labrosse, J. R. et al., Synth. Commun., 2002, 32(23), 3667-3674)に記載の条件下に、0℃〜20℃の温度で、テトラヒドロフランなどの溶媒中、グリニャル試薬で一般式(AO)の誘導体を処理することで得ることができる。
より詳細には、B=CORa、CONHRb、SO2Rcである一般式(AW)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、一般式(AS)の誘導体に関して前述の一般式(AP2)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、一般式(AX)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、グリーンらの著作(Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley-Interscience, 1999)に記載の標準的な条件下に、一般式(AW)の誘導体を脱保護することで得ることができる。
より詳細には、一般式(1)の1H−インドール類は、マダーらの報告(Madar, D. J., et al., Tetrahedron Lett., 2001, 42, 3681-3684)に記載の条件下に、20℃〜100℃の温度で、塩化メチレンもしくはトルエンなどの溶媒中、例えばトリフルオロ酢酸もしくはパラ−トルエンスルホン酸などの酸で処理することで、一般式(AX)の誘導体から得ることができる。
より詳細には、一般式(1)の1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン類は、グリーンらの著作(Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley-Interscience, 1999)に記載の標準的な条件下に、一般式(AP)、(AQ)、(AR)、(AS)もしくは(AV)の誘導体を脱保護することで得ることができる。
本発明の1主題には、
−一般式(D)の製造物の製造方法および最も詳細には図式1による2−アミノピリジン類(A)を用いる反応;
−一般式(1)の製造物の製造方法および最も詳細には図式2による反応
もある。
留意する点として、本発明による式(I)の製造物を製造する上での反応において、特には図式に示されている反応において、中間製造物もしくは式(I)の製造物は必要に応じて保護された形のものとすることができ、反応する可能性がある官能基を保護基で保護しても良い。
保護された形態であっても保護されていない形態であっても良い中間製造物もしくは式(I)の製造物について、所望および必要に応じて、いずれかの順序で下記の変換反応のうちの1以上を行って、式(I)の製造物もしくは他の式(I)の製造物を得ることができる。
すなわち、
a)酸官能基のエステル化からなる反応、
b)エステル官能基の酸官能基へのケン化からなる反応、
c)アルキルチオ基の相当するスルホキシドもしくはスルホンへの酸化からなる反応、
d)ケトン官能基のオキシム官能基への変換からなる反応、
e)遊離もしくはエステル化されたカルボキシル官能基のアルコール官能基への還元からなる反応、
f)アルコキシ官能基のヒドロキシル官能基への、あるいはヒドロキシル官能基のアルコキシ官能基への変換からなる反応、
g)アルコール官能基のアルデヒド、酸もしくはケトン官能基への酸化からなる反応、
h)ニトリル基のテトラゾリル基への変換からなる反応、
i)窒素系化合物のアミノ化合物への還元からなる反応、
j)保護された反応性官能基が有し得る保護基の脱離からなる反応、
k)無機酸もしくは有機酸または塩基による塩化による相当する塩の取得からなる反応、
l)ラセミ体型の分割生成物への分割からなる反応
であり、
こうして得られる前記式(I)の製造物は、ラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型のいずれか可能なものである。
留意する点として、そのような置換基の他の置換基への変換の反応を原料製造物および上記で定義の中間製造物について行ってから、上記の方法で示した反応による合成を続けることもできる。
本発明による式(I)の製造物は、公知の方法、特には文献に記載の方法、例えばラロックの著作(R.C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH publishers, 1989)に記載のものを利用または調整することで製造することも可能であると考えられる。
従って、式(I)の製造物を製造するには、例えばヒドロキシル、アミノ、イミノ、チオもしくはカルボキシル基などの反応性官能基を、それらの基が最終生成物において所望であるが、式(I)の製造物を合成するための反応においてそれらが関与することは望ましくない時には、保護することが必要となる可能性がある。特には、例えばグリーンらの著作(T. W. Greene and P. G. M. Wuts, ″Protective Groups in Organic Chemistry″ John Wiley and Sons, 1991)に記載のものなどの通常の標準的な実務と適合する従来の保護基を用いることができる。
上記で定義の反応のある種の化合物が有し得る各種反応性官能基は、必要に応じて保護することができる。それには例えば、適切な保護基で保護することができる遊離カルボキシル、アシルもしくはヒドロキシル基またはアミノおよびモノアルキルアミノ基がある。
反応官能基の保護の例として言及できるものとしては、下記のリストがあるが、これらに限定されるものではない。
−ヒドロキシル基は、例えばtert−ブチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、ベンジルもしくはアセチルなどのアルキル基で保護することができる。
−アミノ基は、例えばアセチル(acteyl)、トリチル、ベンジル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルもしくはフタルイミド基その他のペプチド化学において公知の基で保護することができる。
−ホルミル基などのアシル基は、例えばジメチルもしくはジエチルアセタールまたはエチレンジオキシアセタールもしくはジエチルチオアセタールまたはエチレンジチオアセタールなどの環状もしくは非環状のアセタールもしくはチオアセタールの形で保護することができる。
−上記の製造物の酸官能基は、所望に応じて、例えば1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の存在下に室温で、例えば塩化メチレン中にて1級もしくは2級アミンでアミド化することができる。
−酸官能基は、例えばベンジルエステルもしくはtert−ブチルエステルまたはペプチド化学で公知のエステルなどの容易に開裂可能なエステルと形成されるエステルの形で保護することができる。
上記のこれら反応a)〜k)は、例えば下記に示す方法に従って行うことができる。
a)上記の製造物については、所望に応じて、可能なカルボキシル官能基において、当業者には公知の通常の方法に従って行うことができるエステル化反応を行うことができる。.
b)上記の製造物におけるエステル官能基の酸官能基への適宜の変換は、所望に応じて、当業者には公知の通常の条件下に、特には、例えばメタノールなどのアルコール性媒体中の水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムまたは塩酸もしくは硫酸での酸もしくはアルカリ加水分解によって行うことができる。
c)アルキル基がで置換されていても良い1以上のハロゲン原子、特にはフッ素原子で置換されていても良い上記の製造物の可能なアルキルチオ基は、所望に応じて、当業者には公知の通常の条件下に、室温にて、例えば塩化メチレンもしくはジオキサンなどの溶媒中、例えば過酸、例えば過酢酸もしくはメタ−クロロ過安息香酸、またはオゾン、オキソン、過ヨウ素酸ナトリウムで、相当するスルホキシドもしくはスルホン官能基に変換することができる。スルホキシド官能基の取得は、アルキルチオ基を有する製造物と特には過酸などの試薬の等モル混合物によって促進することができる。
スルホン官能基の取得は、アルキルチオ基を有する製造物と特には過酸などの試薬の過剰量との混合物で促進することができる。
d)ケトン官能基のオキシムへの変換からなる反応は、室温もしくは加熱による、例えばエタノールなどのアルコール中、適宜にO−置換されたヒドロキシルアミンの存在下での作用などの当業者には公知の通常の条件下に行うことができる。
e)上記の製造物の可能な遊離もしくはエステル化されたカルボキシル官能基は、所望に応じて、当業者には公知の方法によってアルコール官能基に還元することができる。可能なエステル化カルボキシル官能基を、所望に応じて、当業者には公知の方法によって、特には、例えばテトラヒドロフランまたはジオキサンもしくはエチルエーテルなどの溶媒中で水素化リチウムアルミニウムによって還元してアルコール官能基とすることができる。
上記製造物の可能な遊離カルボキシル官能基を、必要に応じて、特には水素化ホウ素で還元してアルコール官能基とすることができる。
f)上記製造物の可能なアルコキシ官能基、特にはメトキシ官能基などを、必要に応じて、当業者には公知の通常の条件下に、例えば塩化メチレンなどの溶媒中で三臭化ホウ素で、ピリジン臭化水素酸塩もしくは塩酸塩で、または水もしくはトリフルオロ酢酸中で還流下に臭化水素酸もしくは塩酸で、ヒドロキシル官能基に変換することができる。
g)上記製造物の可能なアルコール官能基を、所望に応じて、当業者には公知の通常の条件下での酸化によって、例えば酸化マンガンの作用によってアルデヒドを得るか、ジョーンズ試薬の作用によって酸を得ることで、アルデヒドもしくは酸官能基に変換することができる。
h)上記製造物の可能なニトリル官能基は、所望に応じて、当業者には公知の通常の条件下に、例えば、コジマらの論文(J. Organometallic Chemistry, 33, 337 (1971) S. Kozima et al.)に記載の方法で示されている、例えばアジ化ナトリウムもしくはアジ化トリアルキルスズなどの金属アジドのニトリル官能基への環状付加によって、テトラゾリル官能基に変換することができる。
留意する点として、カーバメートの尿素への変換、特にはスルホニルカーバメートのスルホニル尿素への変換における反応は、例えば、適切なアミンの存在下に、例えばトルエンなどの溶媒の還流したに行うことができる。
上記の反応を、指示の通りに、あるいは適切な場合に当業者には公知の他の常法に従って行うことができることは明らかである。
i)例えば上記で示したものなどの保護基の脱離は、当業者には公知の通常の条件下に、特には塩酸、ベンゼンスルホン酸もしくはパラ−トルエンスルホン酸、ギ酸またはトリフルオロ酢酸などの酸によって行われる酸もしくは塩基加水分解によって、または接触水素化によって、または水酸化カリウム、水酸化ナトリウムもしくはフッ化テトラブチルアンモニウムなどの塩基を用いて行うことができる。
フタルイミド基はヒドラジンで脱離させることができる。
使用可能な各種保護基のリストは、例えば特許BF2499995にある。
j)上記製造物については、所望に応じて、当業者には公知の通常の方法に従って、例えば無機酸もしくは有機酸または無機塩基もしくは有機塩基で、塩化反応を行うことができる。
k)上記の可能な光学活性型の製造物は、当業者には公知の通常の方法に従ったラセミ体混合物の分割によって製造することができる。
可能な反応性官能基は、ヒドロキシルもしくはアミノ官能基であることができる。通常の保護基を用いてこれらの官能基を保護する。言及できるものには、例えば、下記のアミノ基保護基、すなわちtert−ブチル、tert−アミル、トリクロロアセチル、クロロアセチル、ベンズヒドリル、トリチル、ホルミル、ベンジルオキシカルボニル、パラトルエンスルホニル、アセチル、ベンゼンスルホニルもしくはベンゾイルがある。
ヒドロキシル基保護基としては、言及できるものとしては、ホルミル、ベンジル、アセチル、クロロアセチル、テトラヒドロピラニル、トリメチルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリルなどの基がある。
上記で挙げたものは本発明を限定するものではなく、例えばペプチド化学で知られている他の保護基を用いることが可能であることは明らかである。そのような保護基のリストは、例えばフランス特許BF2499995(その内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。)にある。
保護基を脱離させるための適宜の反応は、前記特許BF2499995に示されている方法に従って行う。好ましい脱離方法は、塩酸、ベンゼンスルホン酸もしくはパラ−トルエンスルホン酸、ギ酸またはトリフルオロ酢酸から選択される酸による酸加水分解である。塩酸が好ましい。
適宜の基>C=NHのケトン基への加水分解反応も好ましくは、例えば還流下に塩酸水溶液などの酸によって行う。
tert−ブチルジメチルシリル保護基は、例えば塩酸によって脱離させることができる。遊離OH基の適宜のエステル化は、従来の条件下で行う。例えばピリジンなどの塩基の存在下での酸もしくは官能基誘導体、例えば無水酢酸などの無水物を用いることができる。
COOH基の適宜のエステル化もしくは塩化は、当業者には公知の従来の条件下に行う。
COOH基の適宜のアミド化は、従来の条件下で行う。酸の官能基誘導体、例えば対称もしくは混成無水物に関しては、1級もしくは2級アミンを用いることができる。
本発明の主題である製造物は、有利な薬理特性を有する。それらが特に、タンパク質キナーゼ阻害特性を有することが示されている。
これらのタンパク質キナーゼの中で、特に言及できるものにはIGF1Rがある。
下記の実験の部にある試験は、そのようなタンパク質キナーゼに関する本発明の製造物の阻害活性を示すものである。従ってそれらの特性は、本発明の式(I)の製造物を、悪性腫瘍の治療における医薬品として有用なものとするものである。
式(I)の製造物は、獣医分野で用いることもできる。
従って、本発明の1主題は、製薬上許容される式(I)の製造物の医薬品としての利用である。
本発明の1主題は特には、式(I)の製造物の医薬品としての使用であり、それらの名称は下記の通りである。
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(4−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペラジン−1−イル)エタノール、
2−(1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペリジ−4−イル)エタノール、
1′−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]エチル}−[1,4′]ビピペリジル、
1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]エチル}ピペリジ−3−オール、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジ−1−イル)エタノン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン、
4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジ−4−イル)エタノール、
4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−モルホリン−4−イルエタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチル[1,4]ジアゼパン−1−イル)エタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]アセト−アミド、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、
1−{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−[5メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エタノン、
(3aS,6aS)−5−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチル}ヘキサヒドロピロロ−[3,4−c]ピロール−1−オン・トリフルオロ酢酸塩、
2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジルピペリジ−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
およびこれらのプロドラッグであり、前記式(I)の製造物はラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのまたは無機塩基および有機塩基との製薬上許容される付加塩であっても良い。
本発明の1主題は特には、式(I)の製造物の医薬品としての使用であり、それらの名称は下記の通りである。
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(4−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル]ピペラジン−1−イル)エタノール、
2−(1−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール、
1′−(2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}−[1,4′]ビピペリジニル、
1−(2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]エチル}ピペリジン−3−オール、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エタノン、
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン、
4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン、
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1Hインドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール、
4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル、
2−{5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5,6−ジメトキシ−1−[2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−モルホリン−4−イルエタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)エタノン、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−N−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]アセトアミド、
2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノン、
1−{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エタノン、
(3aS,6aS)−5−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチル}ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン・トリフルオロ酢酸塩、
2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロポキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジル−ピペリジン−1−イル)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン、
4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチルアミノ)エトキシ−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、
およびこれらのプロドラッグであり、前記式(I)の製造物はラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのまたは無機塩基および有機塩基との製薬上許容される付加塩であっても良い。
製造物は、非経口、経口、経舌、直腸もしくは局所投与することができる。
本発明の1主題は、少なくとも1種類の式(I)の医薬品を活性成分として含む医薬組成物でもある。
これらの組成物は、注射用の溶液もしくは懸濁液、錠剤、コーティング錠、カプセル、シロップ、坐剤、クリーム、軟膏およびローションの形態で提供することができる。これらの医薬形態は、通常の方法に従って製造される。活性成分は、水系もしくは非水系の媒体、タルク、アラビアガム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、カカオバター、動物性もしくは植物性の脂肪物質、パラフィン誘導体、グリコール、各種湿展剤、分散剤もしくは乳化剤、保存剤など、これらの組成物で通常使用される賦形剤に組み込むことができる。
治療を受ける個体および対象とする状態に応じて変動し得る通常の用量は、例えば経口で投与する場合にヒトにおいて、10mg〜500mg/日とすることができる。
従って本発明は、タンパク質キナーゼ類、特にはタンパク質キナーゼの活性を阻害するための医薬品を製造する上での上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
従って本発明は、前記タンパク質キナーゼがチロシンタンパク質キナーゼである、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
従って本発明は、前記タンパク質キナーゼが、IGF1、Raf、EGF、PDGF、VEGF、Tie2、KDR、Flt1−3、FAK、Src、Abl、cKit、cdk1−9、Aurora1−2、cdc7、Akt、Pdk、S6K、Jnk、IR、FLK−1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR5、PLKおよびPyk2の群から選択される、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
従って本発明は、前記タンパク質キナーゼが、より詳細にはIGF1、cdc7、Aurora1−2、Src、Jnk、FAK、KDR、IRおよびTie2の群から選択される、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
従って本発明は、前記タンパク質キナーゼがIGF1Rである、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
本発明はさらに、前記タンパク質キナーゼが細胞培養物中のものである、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用、ならびに哺乳動物でのその使用に関するものである。
従って本発明は、タンパク質キナーゼの活性の障害を特徴とする疾患、特には哺乳動物でのそのような疾患の予防もしくは治療のための医薬品を製造する上での、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
本発明は、血管増殖障害、線維性障害、メサンギウム細胞増殖障害、代謝障害、アレルギー、喘息、血栓症、神経系疾患、網膜症、乾癬、関節リウマチ、糖尿病、筋肉変性、腫瘍性疾患および癌の群に属する疾患の予防もしくは治療のための医薬品を製造する上での、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
そこで本発明は、腫瘍性疾患の治療のための医薬品を製造する上での、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
本発明は特に、癌の治療のための医薬品を製造する上での、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
これらの癌のうち、本発明は最も詳細には、固形腫瘍の治療、ならびに細胞毒性薬に対して耐性である癌の治療に重点を置いたものである。
これらの癌のうち、本発明は最も詳細には、乳癌、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、子宮癌、脳腫瘍、腎臓癌、喉頭癌、リンパ系の癌、甲状腺癌、泌尿生殖器癌、膀胱および前立腺を含む管の癌、骨肉腫、膵臓癌およびメラノーマの治療に関するものである。
本発明はさらに詳細には、乳癌、大腸癌および肺癌の治療に重点を置いたものである。
従って本発明は、癌の化学療法用の医薬品を製造する上での、上記で定義の式(I)の製造物または前記式(I)の製造物の製薬上許容される塩の使用に関するものである。
癌化学療法用の本発明による医薬品として、本発明による式(I)の製造物は、単独または化学療法もしくは放射線療法との併用、あるいは他の治療薬との併用で用いることができる。
従って本発明は特に、活性成分に加えて、癌に対する化学療法用の他の医薬品を含む、上記で定義の医薬組成物に関するものである。
そのような治療薬は、一般に用いられる抗腫瘍薬であることができる。
公知のタンパク質キナーゼ阻害薬の例としては、特には、ブチロラクトン、フラボピリドール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−ベンジルアミノ−9−メチルプリン、オロムシン(olomucine)、グリベックおよびイレッサを挙げることができる。
従って、本発明による式(I)の製造物は、抗増殖剤との併用で有利に用いることもできる。そのような抗増殖剤の例を挙げると、アロマターゼ阻害薬、抗エストロゲン、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、微小管に対して活性な薬剤、アルキル化剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害薬、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬、COX−2阻害薬、MMP阻害薬、mTOR阻害薬、抗悪性腫瘍性抗代謝剤、白金化合物、タンパク質キナーゼ活性を低下させる化合物および抗血管新生性化合物、ゴナドレリン作動薬、抗アンドロゲン、ベンガミド類、ビスホスホネートおよびトラスツズマブがあるが、ここに挙げたものに限定されるものではない。
従って、例として言及できるものとしては、タキソイド類などの抗微小管薬、ビンカアルカロイド類、アルキル化剤(シクロホスファミドなど)、シスプラチンなどのDNA挿入剤、カンプトセシンおよび誘導体などのトポイソメラーゼに対して相互作用する薬剤、アドリアマイシンなどのアントラサイクリン類、5−フルオロウラシルおよび誘導体などの抗代謝剤などがある。
従って本発明は、タンパク質キナーゼ阻害薬としての式(I)の製造物に関するものであり、前記式(I)の製造物はラセミ体、エナンチオマーもしくはジアステレオマー異性体型、ならびに前記式(I)の製造物の無機酸および有機酸とのまたは無機塩基および有機塩基との製薬上許容される付加塩およびそれらのプロドラッグであっても良い。
本発明は特には、IGF1R阻害薬としての上記で定義の式(I)の製造物に関するものである。
本発明による式(I)の製造物を合成するための原料製造品は、公知であるか、当業者の文書に記載されているか、または市販されている場合があるか、または当業者には公知の通常の方法に従って、もしくは添付の図式に記載の方法に従って製造することができる。
下記における実験の部は、より詳細には、本発明の図式に記載の合成の説明を提供するものであり、本願の実施例1〜175の製造がある。製造について下記に記載されている実施例は、それに製造物の製造が関与しているか、医薬組成物の製造が関与しているかを問わず、本発明を説明するものであるが、本発明を限定するものではない。
下記の製造において、生成物の特性決定を行う上で使用される分析法および精製法は、以下の通りである。
質量分析:
スペクトラムは、フィニガン(Finnigan)SSQ7000スペクトル装置での電子衝撃(EI)および/または化学脱着−イオン化(CI)(反応物ガス:アンモニア)によって得たものである。
分析法:方法A
別段にて明瞭に示されていない限り、逆相液体クロマトグラフィー質量スペクトル(LC/MS)分析は、HP1100装置に接続されたマイクロマス(Micromass)LCT型装置で行った。200〜600nm(DAD)の波長にわたるHPG1315Aダイオードアレイ検出器およびセデックス(Sedex)65光散乱検出器によって、生成物の存在比を測定した。質量スペクトラムの取得は、180〜800の範囲にわたって行った。データの解析は、マイクロマス・マスリンクス(MassLynx)ソフトウェアを用いて行った。分離は、ハイパージル(Hypersil)BDSC18、3μm(50×4.6mm)カラムで行い、流量1cm3/分で3.5分かけての0.05%(体積比)トリフルオロ酢酸(TFA)含有5〜90%アセトニトリル/0.05%(体積比)TFA含有水の直線勾配で溶離を行った。カラム再平衡化期間を含めた総分析時間は7分である。
精製方法:方法B
概して、得られた化合物は、ウォーターズ600型勾配ポンプ、ウォーターズ515型再生ポンプ、ウォーターズ・リエージェント・マネージャー(ReagentManager)希釈ポンプ、ウォーターズ2700型自動注入装置、2個のレオダイン(Rheodyne)ラブプロ(LabPro)型バルブ、ウォーターズ996型ダイオードアレイ検出器、ウォーターズZMD型質量分析装置およびギルソン204型フラクションコレクターから構成されるウォーターズ(Waters)・フラクションリンクス(FractionLynx)システムを用いる逆相液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)によって精製した。そのシステムは、ウォーターズ・フラクションリンクスソフトウェアによって制御されていた。その分離は、2本のウォーターズ・シンメトリー(Symmetry)カラム(C18、5μm、19×50mm、カタログ参照番号186000210)で交互に行い、一方のカラムは0.07%(体積比)トリフルオロ酢酸含有95/5(体積比)水/アセトニトリル混合物で再生しながら、その間に他方のカラムを用いて分離を行った。それらのカラムは、流量10cm3/分で0.07%(体積比)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.07%(体積比)トリフルオロ酢酸含有水の直線勾配を用いて溶離した。分離カラムの出口では、流出液の1/1000をLCパッキング・アキュレート(Packing Accurate)装置を用いて分離し、流量0.05cm3/分でメタノールで希釈し、検出器に送り、ダイオードアレイ検出器には75%の割合で、質量分析装置には残り25%を送った。溶出物の残りの部分(999/1000)はフラクションコレクターに送り、そこでは、フラクションリンクスソフトウェアによって予想生成物の質量が検出されない限りは流出液を廃棄した。予想生成物の分子式はフラクションリンクスソフトウェアに送られ、検出された質量シグナルが[M+H]+および/または[M+Na]+イオンに相当する場合には生成物の回収をそれが開始する。ある場合では、分析LC/MS結果に応じて、[M+2H]++に相当する強いイオンが検出されたら、計算分子量の半値(MW/2)に相当する値も、フラクションリンクスソフトウェアに送られる。これらの条件下では、[M+2H]++イオンおよび/または[M+Na+H]++イオンの質量シグナルが検出される場合も、回収が開始される。生成物は、風袋測定されたガラス試験管に回収した。
体積が0.5cm3より大きい溶液は2段階で精製し、他の場合は1段階で精製する。分画の回収はラベル付与前および風袋測定前の溶血管で行い、予想分子量の化合物を含む試験管のみを用いる。
別段にて明瞭に示されていない限り、これらの精製に用いられるに成分溶離勾配は以下の通りである。
本明細書において、「方法D」と称される方法は、上記と同じ装置を用いるが、溶離勾配が下記のものである。
本明細書において、「方法E」と称される方法は、上記と同じ装置を用いるが、溶離勾配が下記のものである。
本明細書において、「方法F」と称される方法は、上記と同じ装置を用いるが、溶離勾配が下記のものである。
本明細書において、「方法G」と称される方法は、上記と同じ装置を用いるが、溶離勾配が下記のものである。
(実施例1)
2−(5,6−ジメトキシ−1−ビニル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩
2−(5,6−ジメトキシ−1−ビニル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.5g;1.117mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液を、セプタムで密閉した10mL丸底フラスコに入れ、1−ブロモ−2−クロロエタンを加える(0.865g;0.5mL;6.032mmol)。反応混合物を室温で攪拌し、水素化ナトリウム(0.1g;3.35mmol)を33連続で小分けして加える。反応混合物が緑色になったら、1−ブロモ−2−クロロエタン(0.865g;0.5cm3;6.03mmol)を加える。原料が消失するまで、反応をTLC(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)によってモニタリングする。反応混合物を水20mLおよび飽和塩化アンモニウム溶液(20mL)の混合物に入れる。酢酸エチル(50mL)を加え、次に沈降によって分離を行い、酢酸エチル(30mL)での抽出を行う。合わせた抽出液を飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に溶媒留去する。溶媒留去生成物を、50/50シクロヘキサン/酢酸エチル混合物に取り、室温で24時間放置する。生成固体を濾去し、72/25シクロヘキサン/酢酸エチル混合物(15mL)で洗い、真空乾燥する。得られた化合物を、LCMS(方法B)によって精製する。2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.33g)を単離する、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SOd6、δppm値):2.30(s:3H);3.73(s:3H);3.90(s:3H);4.09(t、J=6Hz:2H);4.63(t、J=6Hz:2H);6.76(s:1H);6.95(s:1H);7.26(d、J=8.5Hz:2H);7.27(s:1H);7.32(dd、J=8および5Hz:1H);7.55(s:1H);7.58(d、J=8.5Hz:2H);7.96(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.38(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
質量スペクトラム:(EI):m/z=509[M]+;m/z=354[M−C7H7NSO2]+(基準ピーク)。
2−(5,6−ジメトキシ−1−ビニル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩(0.042g)単離され、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SOd6、δppm値):3.89(s:3H);3.93(s:3H);4.86(広いd、J=8.5Hz:1H);5.32(広いd、J=15.5Hz:1H);6.97(d、J=2Hz:1H);7.11(dd、J=8および5Hz:1H);7.46(s:1H):7.47(s:1H);7.63(dd、J=15.5および8.5Hz:1H);7.99(広いd、J=8Hz:1H);8.21(dd、J=5および1.5Hz:1H);8.34(s:1H);11.96(未分割ピーク:1H).
質量スペクトラム:(EI):m/z=319[M]+(基準ピーク)。
2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンが、特許WO03/0006881A1に記載の方法に従って得られる。
(実施例2〜79)
A)製造:2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
実施例1に記載の2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン(0.331g;649μmol)およびヨウ化ナトリウム(0.195g;1.298mmol)のメチルエチルケトン(5mL)溶液を、10mL丸底フラスコに入れる。反応混合物を16時間還流させる。溶媒留去後、生成物を、水(15mL)および酢酸エチル(15mL)の混合物に取る。沈降による分離および酢酸エチルでの抽出(15mLで2回)後、有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に溶媒留去する。溶媒留去残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー精製し、溶離はシクロヘキサンおよび酢酸エチル(50/50)の混合物で行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.24g;69%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=3.9分、m/z=601.99[M+H]+。
b)実施例2〜79のアルキル化
濃度90μmol/ジメチルホルムアミド0.5mLの下記のアミンのジメチルホルムアミド溶液を風袋測定およびラベル付与したガラス管(1.2×10cm)に入れる。化合物2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ(2,3−b]ピリジンを、濃度30μmol/溶媒0.5mLでジメチルホルムアミドに溶かす。
上記で調製した各溶液0.5mLを、0.5mL/ウェルの上記の2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンのジメチルホルムアミド溶液とともに、平行合成に好適なリアクタに分配し、炭酸カリウム0.01〜0.015gを加える。リアクタをセプタムによって密閉した後、軌道上を振盪させながら80℃に16時間置く。室温に戻した後、リアクタの内容物を濾過し、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製する。分画の溶媒留去、秤量および分取逆相液体クロマトグラフィー質量分析の結果の解析後、中間体化合物を単離および同定し、次の段階で用いる。
c)実施例2〜79の脱トシル化
上記で単離された各化合物を、0.1g/mLのメタノール性水酸化カリウム溶液(0.5mL)に溶かし、各管にストッパーを取り付け、室温で60時間振盪する。各管の内容物を減圧下に溶媒留去し、蒸留水(1.5mL)で希釈し、塩化メチレンで抽出する(0.9mLで3回)。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、風袋測定およびラベル付与したガラス管(1.2×10cm)中に濾過し、溶媒留去する。溶媒留去後に単離された化合物を秤量し、ジメチルスルホキシド(0.5mL)で希釈し、分取モード(方法B)での逆相液体クロマトグラフィー質量分析による精製を行う。予想モル質量の化合物を含む分画を溶媒留去し、秤量し、ジメチルスルホキシドで希釈して10mMとする。予想化合物を、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法A)によって同定および特性決定する。得られた結果を下記の表に示してある。
(実施例80)
{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}−(2−メトキシエチル)メチル−アミン・トリフルオロ酢酸塩
a){2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル)−(2−メトキシエチル)メチルアミン・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
(2−{5,6−ジメトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル)−(2−メトキシ−エチル)メチルアミン・トリフルオロ酢酸塩(0.0152g;22.46μmol)をメタノール性水酸化カリウム溶液(0.5mL;水酸化カリウム0.1g/メタノール1mL)に溶かし、室温で48時間攪拌する。溶媒留去後、残留物を攪拌しながら、ジメチルスルホキシド0.7mLおよび12N塩酸水溶液(50/50体積比)に取る。室温に戻した後、ジメチルスルホキシド(0.35mL)を加え、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製を行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去する。
{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチル}−(2−メトキシエチル)メチルアミン・トリフルオロ酢酸塩(0.0094g;80%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=2.4分、m/z=409.24[M+H]+。
b)(2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル}エチル)−(2−メトキシ−エチル)メチルアミン・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
{2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン(0.021g;50μmol)のN−メチルピロリジン(0.5mL)溶液を、5mL円錐底ホイートンリアクタに入れ、2−メトキシ−N−メチルアミン (0.013g;150μmol)および炭酸カリウム(0.021g;150μmol)を加える。反応混合物を攪拌し、70℃で終夜加熱する。室温に戻した後、混合物を濾過し、溶媒留去して乾固させ、残留物をジメチルスルホキシドに取り、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製する。分画の処理および溶媒留去後、(2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル}エチル)−(2−メトキシエチル)メチルアミン・トリフルオロ酢酸塩(0.015g;45%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析(方法B):tr=5.6分、m/z=563.35[M+H]+。
(実施例81)
2−[(3−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチルアミノ}プロピル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩
a)2−[(3−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチルアミノ}プロピル)(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
(2−[[3−(2−{5,6−ジメトキシ−3−(1−[トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}エチルアミノ)−プロピル](2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩(0.013g;17.6μmol)をメタノール性水酸化カリウム溶液(0.5mL;水酸化カリウム0.1g/メタノール1mL)に溶かし、室温で48時間攪拌する。溶媒留去後、残留物を攪拌しながら、ジメチルスルホキシドおよび12N塩酸水溶液(50/50体積比)の混合物0.7mLに取る。室温に戻した後、ジメチルスルホキシド0.35mLを加え、精製を、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、2−[(3−{2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エチルアミノ]プロピル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩(0.005g;39%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=3.1分、m/z=482.02[M+H]+。
b)2−[[3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}エチルアミノ)プロピル]−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン(0.02g;50μmol)のN−メチルピロリドン(0.5mL)溶液を、5mL円錐底ホイートンリアクタに入れ、N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン(0.024g;150μmol)および炭酸カリウム(0.021g;150μmol)を加える。反応混合物を攪拌し、70℃で終夜加熱する。室温に戻した後、混合物を濾過し、溶媒留去して乾固させ、残留物をジメチルスルホキシドに取り、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製する。分画の処理および溶媒留去後、2−[[3−(2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−インドール−1−イル}エチルアミノ)プロピル]−(2ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール・トリフルオロ酢酸塩を単離し(0.013g、35%)、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析(方法B):tr=5分、m/z=636.43[M+H]+。
(実施例82)
2−(4−{3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピル}ピペラジン−1−イル)エタノール・トリフルオロ酢酸塩
a)2−(4−{3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピル}ピペラジン−1−イル)エタノール・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
2−[4−(3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル]プロピル)ピペラジン−1−イル]エタノール・トリフルオロ酢酸塩(0.038g;52.2μmol)のメタノール性水酸化カリウム溶液(3mL、水酸化カリウム0.1g/メタノール1mL)溶液を、溶血管(1.3×10cm)に入れ、20℃で72時間攪拌する。固体を濾去し、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法E)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、2−(4−{3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピル}ピペラジン−1−イル)エタノール・トリフルオロ酢酸塩(0.022g;90%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=2.7分、m/z=464.29[M+H]+。
b)2−[4−(3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロピル)ピペラジン−1−イル]エタノール・トリフルオロ酢酸塩を、下記の方法で製造することができる。
2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.04g;65μmol)のジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液を溶血管(1.3×10cm)に入れ、炭酸カリウム(0.027g;195μmol)およびN−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(0.025g;195μmol)をその順に加える。リアクタを60℃で16時間攪拌する。21℃に戻し、濾過した後、得られた溶液を逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、2−[4−(3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロピル)ピペラジン−1−イル]エタノール・トリフルオロ酢酸塩(0.038g、69%)を得て、それを次の段階で用いる。
c)2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
2−[1−(3−クロロプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.395g;753.8μmol)およびヨウ化ナトリウム(0.169g;1.13mmol)のメチルエチルケトン(10mL)溶液を、50mLの1頸フラスコに入れ、還流させる。16時間後、ヨウ化ナトリウム(0.169g;1.13mmol)を加え、還流をさらに5時間維持する。反応混合物を減圧下に溶媒留去し、残留物を酢酸エチル50mLに溶かし、分液漏斗に移し入れ、蒸留水30mLで2回洗浄する。有機抽出液を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、粗化合物を得て、それをシリカゲルでのクロマトグラフィー(10g、シリカ20〜40μm)によって精製し、溶離をシクロヘキサンおよび酢酸エチルの混合物(70/30;体積比)で10mL/分にて行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを非晶質固体の形態で得て(0.287g、62%)、それの特性は以下の通りである。 質量スペクトラム(EI):m/z=615[M]+;m/z=460[M−C7H7NSO2]+;
m/z=333[460−I]+(基準ピーク)。
d)2−[1−(3−クロロプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b](0.447g;998μmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液を、アルゴン下に維持した25mLの3頸フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.0898g;2.99mmol)を加える。混合物を21℃で10分間攪拌し、1−ブロモ−3−クロロプロパン(0.514g;2.99mmol)を加える。反応をこの温度で1時間30分行う。反応混合物を水100mLに入れ、酢酸エチル50mLで3回抽出する。有機抽出液を合わせ、飽和塩化アンモニウム溶液50mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒留去する。油状物を単離し、それをジイソプロピルエーテル中で磨砕する。生成固体を濾去する。2−[1−(3−クロロプロピル)−5,6ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを白色固体の形で(0.395g;75.5%)単離し、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SOd6、δppm値)2.30(s:3H);2.31(mt:2H);3.66(t、J=6.5Hz:2H);3.74(s:3H);3.90(s:3H);4.41(広いt、J=6.5Hz:2H);6.79(s:1H);6.96(s:1H);7.21(s:1H);7.26(広いd、J=8.5Hz:2H);7.32(dd、J=8および5Hz:1H);7.51(s:1H);7.58(d、J=8.5Hz:2H);7.96(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.37(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=523[M]+;m/z=368[M−C7H7NSO2]+(基準ピーク)。
2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造した。
(実施例83)
2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩
a)2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩(0.053g、63.9μmol)を用いる以外は上記(実施例82a)と同様にして、2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。そうして2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩(0.023g、45%)が得られ、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=2.8分。m/z=448.30[M+H]+。
b)2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.04g、65μmol)、炭酸カリウム(0.027g;195μmol)および1−メチルホモピペラジン(0.022g;195μmol)を用いる以外は上記(実施例82b)と同様にして、2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩を製造することができる。2−{5,6−ジメトキシ−1−[3−(4−メチルペルヒドロ−1,4−ジアゼピン−1−イル)プロピル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1Hピロロ[2,3−b]ピリジン・トリフルオロ酢酸塩(0.053g;98%)が得られ、それをそのまま次の段階で用いる。
c)2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例82cに従って製造される。
(実施例84〜87)
段階1:アルキル化
下記の表に具体的に挙げたアミンを秤取し、ジメチルホルムアミドに溶かす(濃度120μmol/ジメチルホルムアミド0.5mL)。
各アミン溶液0.5mLを平行合成に適したリアクタ中に分配し、炭酸カリウム(0.017g/ウェル)を加え、最後に、2−[1−(3−ヨードプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(実施例82c)40μmolのジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液をリアクタ当たりに分配する。そのカリプソリアクタを閉じ、軌道振盪しながら50℃で16時間置く。20℃に戻した後、上記で得られた溶液を逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B)によって精製する。溶媒留去、秤量、希釈および逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法A)による分析後に、予想化合物を単離し、それを次の段階で用いる。
段階2:脱保護
上記で得た各化合物をメタノール性水酸化カリウム溶液(水酸化カリウム0.1g/メタノール1mL)1mLで21℃にて48時間処理する。溶液を減圧下に溶媒留去し、得られた固体をジメチルスルホキシド(0.5mL)に溶かす。そうして得られた溶液に5M塩酸水溶液0.5mLを加え、得られた化合物を、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法E)を2回繰り返すことでによって精製する。分画の処理および逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法A)による分析後に、下記の化合物が同定および特性決定される。
(実施例88)
2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.080gを、20℃付近の温度で、メタノール性水酸化カリウム溶液(0.1g/mL;1.78M)3.1mLに加える。反応媒体をこの同じ温度で5時間攪拌する。反応媒体を50℃で4時間加熱する。冷却後、生成固体を焼結ガラスによって濾去し、メタノール3mLで2回、次に水5mLで5回洗浄する。固体を減圧下に乾燥機(35℃)で乾燥させる。そうして、2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.019gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SOd6、δ値、ppm)3.29(s:3H);3.73(t、J=5Hz:2H);3.87(s:3H);3.90(s:3H);4.37(広いt、J=5Hz:2H);6.79(広いs:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.22(s:1H);7.44(s:1H);7.87(広いd、J=8Hz:1H);7.87(s:1H);8.03(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.79(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=351[M+H]+(基準ピーク)。
b)2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
水素化ナトリウム(60%)0.01gを、2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.1gの脱水ジメチルホルムアミド(2.5mL)溶液に、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で加える。攪拌をこの温度で30分間維持する。ブロモエチルメチルエーテル0.023mLを加える。反応媒体を同じ温度で16時間攪拌する。水3mLおよび酢酸エチル3mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィーカートリッジ(シリカ、塩化メチレンを溶離液として)で精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.082gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=505[M]+;m/z=350(基準ピーク)。
化合物2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例89)
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]エタノール
a)2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]エタノールを、下記の方法で製造する。
5N水酸化カリウム水溶液1.65mLを、20℃付近の温度で、2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}エタノール0.18gのメタノール(10mL)溶液に加える。反応媒体を4時間還流させる。冷却後、生成固体を焼結ガラスによって濾去し、メタノール3mLで2回、次に水5mLで5回洗浄する。固体をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として95/05体積比の塩化メチレン/メタノール)によって精製する。2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]エタノール0.045gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ値ppm)3.80(未分割ピーク:2H);3.87(s:3H);3.91(s:3H);4.26(広いt、J=5.5Hz:2H);5.00(未分割ピーク:1H);6.78(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.19(s:1H);7.45(s:1H);7.87(広いd、J=8Hz:1H);7.89(s:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.78(広いs:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=337[M]+(基準ピーク)。
b)2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イルIエタノールを、下記の方法で製造する。
フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)1.52mLを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で、2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)インドール−3−イル]−1(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.46gの脱水テトラヒドロフラン(9.5mL)溶液に滴下する。反応媒体を同じ温度で6時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比の塩化メチレン/メタノール、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−インドール−1−イル}エタノール0.187gを得て、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ値ppm)2.30(s:3H);3.74(s:3H);3.83(mt:2H);3.88(s:3H);4.30(t、J=6Hz:2H);5.00(未分割ピーク:1H);6.75(s:1H);6.95(s:1H);7.20(s:1H);7.25(広いd、J=8Hz:2H);7.31(dd、J=8および5Hz1H);7.50(s:1H);7.58(d、J=8Hz:2H);7.95(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.37(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
c)2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−エチル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン)を、下記の方法で製造する。
水素化ナトリウム(60%品)0.049gを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.5gの脱水ジメチルホルムアミド(12.5mL)溶液に加える。攪拌をこの温度で30分間維持する。2−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチルブロマイド0.264mLを加える。反応媒体を同じ温度で16時間攪拌する。水25mLおよび酢酸エチル20mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.47gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=605[M]+;m/z=450(基準ピーク)。
化合物2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例90)
3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロパノール
a)3−[5,6−ジメトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロパノール0.24gおよびメタノール性水酸化カリウム溶液(0.1g/mL;1.78M)9.3mLを用いる以外は実施例88aに記載の手順に従うことで、3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]プロパノールを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール)による精製後、3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロパノール0.103gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ値ppm)1.99(mt:2H);3.48(mt:2H);3.88(s:3H);3.92(s:3H);4.27(広いt、J=7Hz:2H);4.66(広いt、J=5Hz:1H);6.78(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.17(s:1H);7.45(s:1H);7.87(s:1H);7.87(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.73(未分割ピーク:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=351[M]+(基準ピーク)。
b)2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.605gおよびフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)1.95mLを用いる以外は実施例89bに記載の手順に従うことで、3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロパノールおよび2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−フルオロプロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロパノール0.243gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=505[M]+(基準ピーク)。
そして2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−フルオロプロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.046gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=507[M]+(基準ピーク)。
c)2−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピルブロマイド0.285mLおよび2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.5gおよび水素化ナトリウム(60%品)0.049gを用いる以外は実施例89cに記載の手順に従うことで、2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−プロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.605gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=619[M]+(基準ピーク)。
化合物2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例91)
2−[1−(3−フルオロプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
2−[5,6−ジメトキシ−1−(3−フルオロプロピル)インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.042gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.63mLを用いる以外は実施例88aに記載の手順に従うことで、2−[1−(3−フルオロプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール)による精製後、2−[1−(3−フルオロプロピル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.008gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ亜チアppm)2.22(dt、J=26および6.5Hz:2H);3.88(s:3H);3.91(s:3H);4.33(t、J=6.5Hz:2H);4.52(dt、J=48および6.5Hz:2H);6.80(広いd、J=2Hz:1H);7.04(dd、J=8および5Hz:1H);7.18(s:1H);7.45(s:1H);7.88(広いdd、J=8および1.5Hz:1H);7.89(s:1H);8.14(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.78(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=353[M]+(基準ピーク)。
(実施例92)
3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピオン酸
a)3−[5,6−ジメトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピオン酸メチル1gおよびメタノール性水酸化カリウム溶液(0.1g/mL;1.78M)74mLを用いる以外は実施例88aに記載の手順に従うことで、3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]プロピオン酸を製造する。3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピオン酸0.601gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ値ppm)2.82(t、J=6.5Hz:2H);3.88(s:3H);3.90(s:3H);4.44(t、J=6.5Hz:2H);6.78(広いd、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.22(s:1H);7.44(s:1H);7.86(広いd、J=8Hz:1H);7.87(s:1H);8.13(広いdd、J=5および1.5Hz:1H);11.78(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=365[M]+(基準ピーク)。
b)3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロピオン酸メチルを、下記の方法で製造する。
炭酸カリウム0.34gおよびアクリル酸メチル0.243mLを不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で、2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1gの脱水ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に滴下する。反応媒体を同じ温度で16時間攪拌する。水20mLおよび酢酸エチル20mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として塩化メチレン、アルゴン)による精製後、生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。3−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}プロピオン酸メチル1gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):EI:m/z=533[M]+(基準ピーク)、m/z=378。
化合物2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例93)
3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−モルホリン−4−イル−プロパン−1−オン
3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]−1−モルホリン−4−イルプロパン−1−オンを、下記の方法で製造する。
O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラ−メチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート0.036gを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]プロピオン酸0.035gのジメチルホルムアミド(3mL)溶液に加える。反応媒体をこの温度で1時間攪拌する。モルホリン0.01mLと次にジイソプロピルエチルアミン0.017mLを加える。同じ温度で3時間攪拌後、水10mLおよび酢酸エチル10mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。3−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−モルホリン−4−イルプロパン−1−オン0.025gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δ値ppm):2.90(t、J=6.5Hz:2H);3.30〜3.55(mt:8H);3.8(s:3H);3.90(s:3H);4.47(広いt、J=6.5Hz:2H);6.78(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.19(s:1H);7.44(s:1H);7.86(s:1H);7.87(広いd、J=8Hz:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.78(広いs:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=434[M]+(基準ピーク)。
(実施例94)
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−エタノン
a)2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]酢酸0.2gおよび4−ヒドロキシピペリジン0.07gを用いる以外は実施例93に記載の手順に従うことで、2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]−1−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エタノンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として98/02体積比塩化メチレン/メタノール)による精製後、2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]1−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)エタノン0.096gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):1.20〜1.55(mt:2H);1.70〜1.95(mt:2H);3.12および3.20〜3.45(それぞれ広いt、J=11Hzおよびmt:合計で2H);3.75〜4.00(mt:2H);3.78(mt:1H);3.84(s:3H);3.91(s:3H);4.81(d、J=3.5Hz:1H);5.21(限定AB、J=16.5Hz:2H);6.79(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.10(s:1H);7.46(s:1H);7.76(s:1H);7.88(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.76(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=434[M]+(基準ピーク)。
b)2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}酢酸tert−ブチル1gおよびメタノール性水酸化カリウム溶液(0.1g/mL;1.78M)73mLを用いる以外は実施例88aに記載の手順に従うことで、2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]酢酸を製造する。2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]酢酸0.701gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=351[M]+(基準ピーク)。
c)ブロモ酢酸tert−ブチル1.91gおよび2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン4gを用いる以外は実施例89cに記載の手順に従うことで、2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}−酢酸tert−ブチルを製造する。2−{5,6−ジメトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]インドール−1−イル}酢酸tert−ブチル4.5gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=562[M+H]+(基準ピーク)。
(実施例95)
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]酢酸0.2gおよびチアゾリジン0.061gを用いる以外は実施例93に記載の手順に従うことで、2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノンを製造する。2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]−1−チアゾリジン−3−イルエタノン0.133gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(400MHz、(CD3)2SO d6、373Kの温度で、δppm値):3.16(未分割ピーク:2H);3.85〜3.95(mt:2H);3.86(s:3H);3.90(s:3H);4.66(広いs:2H);5.16(s:2H);6.72(d、J=1.5Hz:1H);7.01(dd、J=8および4.5Hz:1H);7.11(s:1H);7.49(s:1H);7.76(s:1H);7.86(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.13(dd、J=4.5および1.5Hz:1H);11.45(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=422[M]+(基準ピーク)。
(実施例96)
4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン
2−[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]酢酸0.1gおよび1−メチルピペラジン−2−オン0.039gを用いる以外は実施例93に記載の手順に従うことで、4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オンを製造する。4−{[5,6−ジメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)インドール−1−イル]アセチル}−1−メチルピペラジン−2−オン0.088gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)。室温で、回転異性体の50/50混合物が認められる。
*2.94および2.96(2s:合計3H);3.39および3.54(2mt:合計2H);3.75および3.91(2mt:合計2H);3.85(s:3H);3.91(s:3H);4.07および4.34(広い2s:合計2H);5.25および5.30(広い2s:合計2H);6.79(d、J=1.5Hz:1H);7.04(dd、J=8および5Hz:1H);7.13および7.15(広い2s:合計1H);7.46(s:1H);7.71および7.74(2s:合計1H);7.88(広いd、J=8Hz:1H);8.14(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.79(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=447[M]+(基準ピーク)。
(実施例97)
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.8gおよび5N水酸化カリウム水溶液25.5mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.81gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.86(s:3H);3.89(s:3H);3.92(s:3H);6.73(s:1H);7.16(d、J=5Hz:1H);7.17(s:1H);7.46(s:1H);7.86(s:1H);8.09(d、J=5Hz:1H);12.16(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=341[M]+(基準ピーク)。
b)4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7.1gおよびヨウ化メチル1.10mLを用いる以外は実施例89cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン5.69gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=495[M]+m/z=340(基準ピーク)。
c)4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
飽和重炭酸ナトリウム水溶液67mLおよびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム1.34gを、1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロピロロ[2,3−b]ピリジン10g、脱水ジメチルホルムアミド245mLおよび1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸7.42gの溶液に、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で加える。反応媒体を130℃で45分間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた油状物を水300mLおよび酢酸エチル300mLで取る。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7.52gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=481[M]+;m/z=326(基準ピーク)。
化合物1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロピロロ[2,3−b]ピリジンおよび1−tert−ブチルオキシ−カルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸は、特許WO03000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例98)
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル
a)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリルを、下記の方法で製造することができる。
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル0.14gの5N水酸化カリウム水溶液(1.3mL)およびメタノール(5mL)懸濁液を、約30分間にわたって60℃付近とする。約20℃に戻した後、不溶物をフィルターで乾燥させ、中性pHが得られるまで水で洗浄する。不溶物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]によって精製する。2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル0.05gが固体の形で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]Rf=0.17。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.87(s:3H);3.89(s:3H);3.92(s:3H);6.87(広いs:1H);7.17(s:1H);7.44(広いd、J=5Hz:1H);7.49(広いs:1H);7.95(s:1H);8.25(d、J=5Hz:1H);12.44(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=332[M]+(基準ピーク);m/z=317[M−CH3]+;m/z=289;[m/z=317−CO]+。
b)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリルを、下記の方法で製造することができる。
[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)0.029gを、約15分間アルゴンで脱気した4−クロロ2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.2g、シアン化亜鉛0.084gおよび亜鉛粉末0.013gのN,N−ジメチルアセトアミド(20mL)懸濁液に加える。反応混合物を150℃付近の温度として約2時間30分経過させる。ほぼ20℃に戻した後、反応混合物をセライトで濾過し、不溶物を塩化メチレン100mLで洗浄する。濾液を水100Lで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を、シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]によって精製する。2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル0.14gがレーキの形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]=Rf0.40。
質量スペクトラム(EI):m/z=486[M]+;m/z=331[M−C7H702S]+(基準ピーク);m/z=316[331−CH3]+−;m/z=155[C7H7O2S+];m/z=91[C7H7 +]。
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例97bに記載の方法に従って製造される。
(実施例99)
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.54gおよび水酸化カリウム1.8gのメタノール(18mL)溶液を約60℃として約2時間経過させる。冷却して約20℃とした後、沈澱をフィルター乾燥し、メタノール3mLで2回、水5mLで3回洗浄し、40℃付近の温度で約8時間にわたり乾燥機で真空乾燥する(13kPa)。4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.241gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:240℃(ケフラー台(Kofler bench))。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.48(t、J=4.5Hz:4H);2.74(t、J=6.5Hz:2H);3.49(t、J=4.5Hz:4H);3.87(s:3H);3.89(s:3H);4.32(広いt、J=6.5Hz:2H);6.71(s:1H);7.14(d、J=5Hz:1H);7.20(s:1H);7.42(s:1H);7.92(s:1H);8.07(d、J=5Hz:1H);12.13(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=440[M]+(基準ピーク);m/z=340[M−C5H10NO]+;m/z=100[C5H10NO]+。
b)4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン1g、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩0.655gおよび炭酸カリウム1.11gのジメチルホルムアミド(10mL)懸濁液を、ほぼ95℃で約3時間加熱する。冷却して20℃付近の温度とした後、反応混合物を水20mLに入れ、酢酸エチル100mLで3回抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(90/10体積比)]によって精製する。4−クロロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.54g固体の形態でが得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]Rf=0.18。
質量スペクトラム(EI):m/z=594[M]+;m/z=481[M−C6H11NO]+;m/z=439[M−C7H7O2S]+;m/z=326[m/z=481−C7H7O2S]+;m/z=100[C5H10NO+](基準ピーク)。
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例97cに記載の方法に従って製造される。
(実施例100)
2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール
a)2−[1−(2−{3−[4−クロロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−5,6−ジメトキシインドール−1−イル}エチル)ピペリジン−4−イル]エタノール0.160gおよび水酸化カリウム0.58gのメタノール(10mL)溶液を用いる以外は実施例99aと同様にして、2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノールを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(80/20体積比)]後、そうして2−(1−{2−[3−(4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−5,6−ジメトキシインドール−1−イル]エチル}ピペリジン−4−イル)エタノール0.078gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:200℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.00〜1.25(mt:2H);1.25〜1.40(mt:3H);1.63(非常に広いd、J=13Hz:2H);1.99(広いt、J=11.5Hz:2H);2.70(t、J=6.5Hz:2H);2.93(広いd、J=11.5Hz:2H);3.43(未分割ピーク:2H);3.88(s:3H);3.90(s:3H);4.32(mt:3H);6.71(広いs:1H);7.15(d、J=5Hz:1H);7.20(s:1H);7.42(s:1H);7.92(s:1H);8.07(d、J=5Hz:1H);12.16(未分割ピーク:1H).質量スペクトラム(EI):m/z=482[M]+;m/z=142[C8H16NO]+(基準ピーク)。
b)2−[1−(2−{3−[4−クロロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−5,6−ジメトキシインドール−1−イル}エチル)ピペリジン−4−イル]エタノールを、下記の方法で製造することができる。
4−クロロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.280g、炭酸カリウム0.061gおよび2−ピペリジン−4−イルエタノール0.114gのアセトニトリル(30mL)懸濁液を、60℃付近の温度とする。この温度で約5時間加熱後、炭酸カリウム0.061gおよび2−ピペリジン−4−イルエタノール0.114gを再度加え、混合物をこの温度で約2時間攪拌する。20℃付近の温度に戻した後、混合物を減圧下に濃縮して乾固させ(13kPa)、水50mLで取り、塩化メチレン40mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(95/5体積比)]によって精製する。2−[1−(2−{3−[4−クロロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−5,6−ジメトキシインドール−1−イル}エチル)ピペリジン−4−イル]エタノール0.16gが油状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=636[M]+;m/z=481[M−C7H7O2S]+;m/z=142[C8H16NO]+(基準ピーク)。
c)4−クロロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
4−クロロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.760gおよびヨウ化ナトリウム0.315gの2−ブタノン(70mL)懸濁液を約24時間還流させる。反応混合物を減圧下に(13kPa)溶媒留去して乾固させ、水50mLで取り、酢酸エチル50mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。4−クロロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.98gが黄色油状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:塩化メチレン/酢酸エチル(90/10体積比)]Rf=0.71。
質量スペクトラム(EI):m/z=635[M]+(基準ピーク);m/z=480[M−C7H7O2S]+;m/z=353[480−I]+;m/z=338[353−CH3]+;m/z=91[C7H7]+。
d)4−クロロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
水酸化カリウム0.79gおよび炭酸カリウム0.61gを、4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1gおよび臭化テトラブチルアンモニウム0.013gの1,2−ジクロロエタン(25mL)溶液に加える。得られた懸濁液をほぼ50℃として約5時間経過させる。20℃付近の温度に戻し、この温度で約16時間攪拌した後、反応混合物をセライトで濾過し、不溶物を塩化メチレン10mLで3回洗浄する。濾液を水50mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(75/25体積比)]によって精製する。4−クロロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.62gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]Rf=0.41。
質量スペクトラム(EI):m/z=543[M]+;m/z=388[M−C7H7O2S]+(基準ピーク);m/z=91[C7H7]+。
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例97cに記載の方法に従って製造される。
(実施例101)
4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.2gおよび水酸化カリウム0.65gのメタノール(7mL)溶液を用いる以外は実施例100aの場合と同様にして、4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(80/20体積比)]後、4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.05gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:192℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.16(s:3H);2.33(未分割ピーク:4H);2.40〜2.55(mt:4H);2.74(広いt、J=6.5Hz:2H);3.88(s:3H);3.91(s:3H);4.30(広いt、J=6.5Hz:2H);6.71(広いs:1H);7.15(d、J=5Hz:1H);7.20(s:1H);7.43(s:1H);7.93(s:1H);8.08(d、J=5Hz:1H);12.14(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=453[M]+;m/z=113[C6H13N2]+;(基準ピーク)。
m/z=70[C4H8N]+。
b)4−クロロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.98g、炭酸カリウム0.21gおよび1−メチルピペラジン0.31gのアセトニトリル(100mL)溶液を用いる以外は実施例100bの場合と同様にして、4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(90/10体積比)]後、4−クロロ−2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.52gがそうして油状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=607[M]+;m/z=452[M−C7H7O2S]+;
m/z=113[C6H13N2]+(基準ピーク);m/z=70[C4H8N]+。
(実施例102)
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリルを、下記の方法で製造することができる。
[1,1′−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)0.036gを、アルゴンで約15分間脱気した4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.3g、シアン化亜鉛0.104gおよび亜鉛粉末0.016gのN,N−ジメチルアセトアミド(20mL)懸濁液に加える。反応混合物を、150℃付近の温度として約1時間経過させる。ほぼ20℃に戻し、混合物を18時間攪拌した後、反応混合物をセライトで濾過し、不溶物を塩化メチレン100mLで洗浄する。濾液を水100mLで2回と、次に飽和塩化ナトリウム水溶液100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(90/10体積比)]によって精製する。2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1Hインドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル0.08gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:196℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.17(s:3H);2.34(未分割ピーク:4H);2.40〜2.55(mt:4H);2.75(t、J=6.5Hz:2H);3.89(s:3H);3.92(s:3H);4.33(広いt、J=6.5Hz:2H);6.98(d、J=1.5Hz:1H);7.23(s:1H);7.45(d、J=5Hz:1H);7.49(s:1H);8.03(s:1H);8.26(d、J=5Hz:1H);12.43(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=444[M]+;m/z=113[C6H13N2]+(基準ピーク);m/z=70[C4H8N]+。
(実施例103)
5−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)5−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−クロロ−3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)ピリジン−2−イルアミン0.44gおよびカリウムtert−ブトキシド0.58gの1−メチルピロリジン−2−オン(25mL)懸濁液を、70℃付近の温度で約4時間30分加熱する。混合物を減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水40mLで取り、氷酢酸を加えることで得られた懸濁液のpHを約4〜5とする。約10分間攪拌後、固体をフィルター乾燥し、水5mLで3回洗浄し、風乾する。プロパン−1−オール160mLからの再結晶後、5−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.28gがベージュ固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:282℃(ビュッキキャピラリー)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.84(s:3H);3.88(s:3H);3.89(s:3H);6.76(広いs:1H);7.14(s:1H);7.42(s:1H);7.81(s:1H);7.91(d、J=3Hz:1H);8.09(d、J=3Hz:1H);11.99(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=341[M]+(基準ピーク);m/z=326[M−CH3]+。
b)5−クロロ−3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)ピリジン−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
5−クロロ−3−エチニル−ピリジン−2−イルアミン0.43g、3−ヨード−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール(実施例103−f)0.6g、およびヨウ化銅0.072gのトリエチルアミン60mLおよびジメチルホルムアミド30mLの混合液中の懸濁液をアルゴンで15分間脱気する。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド0.066gを、上記懸濁液に加える。混合物をほぼ20℃で約6時間攪拌し;5−クロロ−3−エチニルピリジン−2−イルアミン0.075gを加え、混合物をこの同じ温度で2日間攪拌する。混合物を減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水100mLで取り、塩化メチレン100mLで3回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下(13kPa)に濃縮する。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]によって精製する。5−クロロ−3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)ピリジン−2−イルアミン0.44gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:192℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=341[M]+(基準ピーク);m/z=326[M−CH3]+。
c)5−クロロ−3−エチニルピリジン−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
5−クロロ−3トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミン1.6gおよびフッ化カリウム1.24gのメタノール(80mL)懸濁液を、約3時間30分還流させる。20℃付近の温度に戻した後、混合物をセライトで濾過し、不溶物をメタノール50mLで3回洗浄する。濾液を減圧下(13kPa)に濃縮して乾固させる。残留物を塩化メチレン100mLで取る。得られた溶液を水60mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。5−クロロ−3−エチニルピリジン−2−イルアミン0.97gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]
Rf=0.72。
質量スペクトラム(CI):m/z=153[M+H]+(基準ピーク)。
d)5−クロロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
5−クロロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミン2.54g、エチニルトリメチルシラン2.12mL、ヨウ化銅0.38gおよび塩化リチウム0.47gのトリエチルアミン(7mL)およびジメチルホルムアミド(75mL)懸濁液を、アルゴン下に約15分間脱気する。[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロライド0.408gを上記懸濁液に加える。混合物をほぼ40℃で約19時間加熱し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水50mLで取り、酢酸エチル100mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(70/30体積比)]によって精製する。5−クロロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミン1.63gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:108℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(CI):m/z=225[M+H]+(基準ピーク)。
e)5−クロロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
5−クロロピリジン−2−イルアミン6.43gおよびN−ヨードコハク酸イミド12.38gの氷酢酸(300mL)中混合物をほぼ55℃で6時間加熱する。約20℃の温度に戻した後、混合物を約18時間攪拌し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水400mLで取り、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えることで、得られた懸濁液のpHを約8に戻す。沈澱をフィルター乾燥し、水で洗浄し、40℃で約3時間真空乾燥する(13kPa)。5−クロロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミン12.35gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]
Rf=0.68。
質量スペクトラム(EI):m/z=254[M]+(基準ピーク);m/z=127[M−I]+;m/z=100[127−HCN]+;m/z=92[127−Cl]+。
f)3−ヨード−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドールを、下記の方法で製造することができる。
粉末水酸化カリウム0.465gを、5,6−ジメトキシ−1H−インドール0.5gのジメチルホルムアミド(15mL)溶液に加える。2回昇華させたヨウ素0.725gのジメチルホルムアミド(15mL)溶液を、上記混合物に滴下する。反応媒体を20℃付近の温度で約3時間攪拌後、水浴を用いて冷却することで混合物をこの同じ温度に維持しながら、ヨウ化メチル0.21mLを滴下する。ほぼ20℃で1時間30分攪拌後、混合物を、冷却してほぼ5℃としたチオ硫酸ナトリウム1.5gの水(150mL)溶液に加え、約10分間攪拌する。沈澱をフィルター乾燥し、冷却してほぼ5℃とした水5mLで5回洗浄し、五酸化リン上で真空乾燥し(13kPa)する。3−ヨード−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール0.78gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:80〜90℃(分解)(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=317[M]+(基準ピーク);m/z=302[M−CH3]+;m/z=190[M−I]+。
(実施例104)
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)−5−フルオロピリジン−2−イルアミン0.19gおよびカリウムtert−ブトキシド0.263gの1−メチルピロリジン−2−オン(15mL)溶液を用いる以外は実施例103aの場合と同様にして、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/酢酸エチル(90/10体積比)]後、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.046gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:283℃(ビュッキキャピラリー)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.83(s:3H);3.87(s:3H);3.89(s:3H);6.76(広いs:1H);7.13(s:1H);7.41(s:1H);7.70(dd、J=9.5および3Hz:1H);7.80(s:1H);8.06(dd、J=3および2.5Hz:1H);11.87(未分割ピーク:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=325[M]+(基準ピーク);m/z=310[M−CH3]+;m/z=282[M−CO]+。
b)3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)−5−フルオロピリジン−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド0.049gを、約15分間アルゴンで脱気した3−エチニル−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール0.57g、5−フルオロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミン0.316gおよびヨウ化銅0.06gのトリエチルアミン(39.5mL)およびジメチルホルムアミド(20mL)懸濁液に加え、混合物を20℃付近の温度で18時間攪拌し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を塩化メチレン150mLで取る。有機溶液を水50mLで5回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]によって精製する。3−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イルエチニル)−5−フルオロピリジン−2−イルアミン0.14gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]Rf=0.28。
質量スペクトラム(CI):m/z=326[M+H]+(基準ピーク)。
c)5−フルオロピリジン−2−イルアミン5gおよびN−ヨードコハク酸イミド11.04gの氷酢酸(250mL)溶液を用いる以外は実施例103eの場合と同様にして、5−フルオロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミンを製造することができる。そうして5−フルオロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミン6.1gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:70℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(CI):m/z=239[M+H]+(基準ピーク)。
d)5,6−ジメトキシ−1−メチル−3−トリメチルシラニルエチニル−1H−インドール1.71gおよびフッ化カリウム1.04gのメタノール(70mL)溶液を用いる以外は実施例103cの場合と同様にして、3−エチニル−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドールを製造することができる。3−エチニル−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール1gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC(溶離液:塩化メチレン)Rf=0.49。
質量スペクトラム(EI):m/z=215[M]+(基準ピーク);m/z=200[M−CH3]+
m/z=172[M−CO]+。
e)5,6−ジメトキシ−1−メチル−3−トリメチルシラニルエチニル−1H−インドールを、下記の方法で製造することができる。
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド0.421gを、アルゴン下で15分間脱気した3−ヨード−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール3.81g、エチニルトリメチルシラン2.36gおよびヨウ化銅0.457gのトリエチルアミン(150mL)懸濁液に加える。混合物を20℃付近の温度で約18時間攪拌し、ほぼ50℃で約24時間加熱する。20℃付近の温度に戻した後、混合物を酢酸エチル100mLで希釈し、水150mLで洗浄する。水相を酢酸エチル150mLで2回逆抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液200mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。シリカでの濾過および塩化メチレンでの溶離後に、5,6−ジメトキシ−1−メチル−3−トリメチルシラニルエチニル−1H−インドール1.71gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:124℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=287[M]+(基準ピーク);m/z=272[M−CH3]+
m/z=214[M−SiMe3]+。
3−ヨード−5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドールは、実施例103fに記載されている。
(実施例105)
2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
水酸化カリウム2.08gの水(7mL)溶液を、還流させた2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.83gのメタノール(100mL)溶液に加える。混合物を3時間30分間還流攪拌する。ほぼ20℃に戻した後、混合物を減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水50mLで取り、塩化メチレン80mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:酢酸エチル/メタノール(90/10体積比)]によって精製する。2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.37gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:205〜210℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.49(広いt、J=4.5Hz:4H);2.73(t、J=6.5Hz:2H);3.61(広いt、J=4.5Hz:4H);3.87(s:3H);3.89(s:3H);4.32(広いt、J=6.5Hz:2H);6.78(広いs:1H);7.20(s:1H);7.41(s:1H);7.70(dd、J=9.5および3Hz:1H);7.89(s:1H);8.07(dd、J=3および2.5Hz:1H);11.88(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=424[M]+;m/z=100[C5H10NO]+(基準ピーク)。
b)5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1g、炭酸カリウム0.223gおよびモルホリン0.28mLのアセトニトリル(100mL)溶液を用いる以外は実施例100bの場合と同様にして、2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.83gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:182℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(CI):m/z=620[M′+H)+;m/z=579[M+H)+(基準ピーク)。
c)5−フルオロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2g、ヨウ化ナトリウム0.85gの2−ブタノン(100mL)溶液を用いる以外は実施例100cの場合と同様にして、5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。そうして5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.2gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:176℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=619[M]+;m/z=492[M−I]+;m/z=464[M−C7H7O2S]+(基準ピーク);m/z=337[464−I]+。
d)2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2g、臭化テトラブチルアンモニウム0.028g、水酸化カリウム1.89gおよび炭酸カリウム1.38gの1,2−ジクロロエタン(50mL)溶液を用いる以外は実施例100dの場合と同様にして、5−フルオロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98.5/1.5体積比)]後、5−フルオロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.05gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:150℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=527[M]+;m/z=372[M−C7H7O2S]+(基準ピーク)。
e)2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン3.1g、1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−ボロン酸2.4gおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液20.3mLのジメチルホルムアミド(100mL)中混合物をアルゴンで約15分間脱気し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.43gを加える。混合物をほぼ110℃で約2時間加熱し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を水500mLで取り、酢酸エチル250mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。残留物をジイソプロピルエーテル100mLで取り、フィルターで乾燥させ、ジイソプロピルエーテル20mLで3回洗浄し、20℃付近の温度で水酸化カリウムチップの存在下に真空乾燥(13kPa)する。2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.66gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:218℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=465[M]+;m/z=310[M−C7H7O2S]+(基準ピーク)。
1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−ボロン酸は、特許WO03000688A1に記載の方法に従って製造される。
f)5−フルオロ−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン3.5gのテトラヒドロフラン(100mL)溶液を冷却して約−78℃としたものに、媒体の温度を−75℃付近に維持しながら、n−ブチルリチウムの1.6Nヘキサン溶液7.54mLを滴下する。約1時間同じ温度で攪拌後、2回昇華させたヨウ素6.12gのテトラヒドロフラン(50mL)溶液を滴下する。温度をほぼ20℃に戻した後、反応混合物を酢酸エチル600mLで希釈し、5%チオ硫酸ナトリウムチオ水溶液100mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、植物炭で処理し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をジイソプロピルエーテル30mLで取り、フィルターで濾過し、ジイソプロピルエーテル5mLで3回洗浄し、真空乾燥する(13kPa)。5−フルオロ−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン3.6gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:158℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=416[M]+;m/z=352[M−SO2]+;m/z=155[C7H7O2S]+;m/z=91[C7H7]+(基準ピーク)。
g)5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.3g、4−メチルベンゼンスルホニルクロライド3.54g、水55mLに溶かした水酸化ナトリウム7.56gおよび硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.115gのトルエン(125mL)中混合物を、ほぼ20℃で約24時間攪拌する。混合物を酢酸エチル500mLで希釈し、有機相を水200mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン]によって精製する。5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン3.85gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:160℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=290[M]+;m/z=226[M−SO2]+;m/z=155[C7H7O2S]+;m/z=91[C7H7]+(基準ピーク)。
h)5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−3−トリメチル−シラニルエチニルピリジン−2−イルアミン3.8gおよびカリウムtert−ブトキシド3.4gの1−メチルピロリジン−2−オン(100mL)中混合物をほぼ130℃として約4時間経過させる。20℃付近の温度に戻した後、混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液1000mLに入れ、ジエチルエーテル250mLで5回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液100mLで5回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.35gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:110℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=136[M]+(基準ピーク);m/z=109[M−HCN]+。
i)5−フルオロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミン14g、エチニルトリメチルシラン12.47mL、ヨウ化銅2.24g、塩化リチウム2.74g、トリエチルアミン41.33mLおよび[1,1′ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロライド2.15gのジメチルホルムアミド(441mL)溶液を用いる以外は実施例103dに記載の方法に従って、5−フルオロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:塩化メチレン)後に、5−フルオロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジン−2−イルアミン7.91gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:65℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=208[M]+;m/z=193[M−CH3]+(基準ピーク)。
5−フルオロ−3−ヨードピリジン−2−イルアミンは、実施例104cに記載されている。
(実施例106)
2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン
a)2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.82gをメタノール100mLに溶かしたものおよび水酸化カリウム2gを水7mLに溶かしたものを用いる以外は実施例105aの場合と同様にして、2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(70/30体積比)]後に、2−{5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル}−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.37gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:210℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.16(s:3H);2.32(未分割ピーク:4H);2.40〜2.55(mt:4H);2.73(広いt、J=6.5Hz:2H);3.87(s:3H);3.89(s:3H);4.30(広いt、J=6.5Hz:2H);6.76(広いs:1H);7.18(s:1H);7.42(s:1H);7.71(dd、J=9.5および3Hz:1H);7.88(s:1H);8.07(mt:1H);11.87(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=437[M]+;m/z=113[C6H13N2]+(基準ピーク);m/z=70[C4H8N]+。
b)5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1g、炭酸カリウム0.223gおよび1−メチルピペラジン0.323gのアセトニトリル(100mL)溶液を用いる以外は実施例100bに記載の方法に従って、2−[5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。2−[5,6−ジメトキシ−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル]−1H−インドール−3−イル]−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.83gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:188℃(ケフラー台)。
質量スペクトラム(EI):m/z=591[M]+;m/z=491[M−C4H8N]+;m/z=436[M−C7H7O2S]+;m/z=113[C6H13N2]+(基準ピーク);m/z=70[C4H8N]+。
(実施例107)
[1−カルボキシメチル−5−メトキシ−3−(1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸
a)[1−カルボキシメチル−5−メトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸を、下記の方法で製造する。
メタノール性水酸化カリウム溶液(0.1g/mL)0.3mLを、{5−メトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−[1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸エステル(0.056g;97.1μmol)の入った溶血管に入れ、混合物を20℃で16時間攪拌する。逆相液体クロマトグラフィー質量分析は、予想生成物が形成されているが、主要成分ではないことを示している。反応のこの段階での精製努力は奏功せず、いずれも原料および予想生成物の混合物を含む取得化合物を溶媒留去し、メタノール性水酸化カリウム(0.1g/mL)2mLと20時間にわたって再度反応させる。反応混合物がミルク状の色となる。混合物を溶媒留去して乾固させ、ジメチルスルホキシド1mLおよび6M塩酸水溶液1mLの混合物で取る。そうして得られた溶液を、生成した白色沈澱を濾去後に、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法C)によって精製する。分画の溶媒留去後、予想化合物を含む管を合わせて、[1−カルボキシメチル−5−メトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸(0.015g;31%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=2.9分[M+H]+;m/z=396.17[M+H]+。
b){5−メトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸のメチルエステルを、下記の方法で製造する。
5−メトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール(0.043g;100μmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液を、1.3×10cm溶血管に入れ、炭酸カリウム(0.027g;200μmol)を加え、混合物を室温で5分間攪拌する。ブロモ酢酸メチル(0.028mL;300μmol)を加え、混合物を50℃で4時間加熱したところ、TLC管理(溶離液:50/50体積比シクロヘキサン/酢酸エチル)では反応が完結していることが示される。反応混合物を蒸留水5mLに入れ、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で抽出する。合わせた抽出液を水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒留去して粗化合物を得て、それをシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製し、溶離はシクロヘキサンおよび酢酸エチルの混合物(60/40体積比)で行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、{5−メトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−[1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸のメチルエステル(0.056g;97%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=4.1、m/z=578.1[M+H]+。
c)5−メトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オールを、下記の方法で製造する。
100mL3頸フラスコ中にて、2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.52g;993μmol)のアセトニトリル(40mL)溶液を、50℃にて2時間、次に20℃で16時間にわたり、ヨウ化トリメチルシリル(0.353mL;2.483mmol;2.5当量)で処理する。溶媒留去後、反応混合物を、塩化メチレン(50mL)および水(50mL)の混合物に取り、沈降によって分離する。水相を塩化メチレン(250mL)で抽出し、抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒留去して化合物を得て、それをクロマトグラフィーシリカゲルでの(10g、35μmシリカ)によって精製し、溶離はシクロヘキサンおよび酢酸エチルの混合物(60/40体積比)で行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して固体が得られ、それをジイソプロピルエーテル中で磨砕して、5−メトキシ−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール、(0.215g;50%)を得て、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.30(s:3H);3.75(s:3H);6.75(s:1H);6.90(s:1H);6.93(広いs:1H);7.26(広いd、J=8.5Hz:2H);7.304(dd、J=8および5Hz:1H);7.42(d、J=2.5Hz:1H);7.57(広いd、J=8.5Hz:2H);7.94(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.34(dd、J=5および1.5Hz:1H);8.71(広いs:1H);11.08(広いs、1H)。
(実施例108)
{5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸
a){5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸を、下記の方法で製造する。
{5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸メチル(0.91g;1.751mmol)のメタノール性水酸化カリウム(74mL、1g/mL)溶液を、100mL丸底フラスコに入れ、20℃で16時間攪拌する。反応後、生成した沈澱を濾去し、メタノール(20mL)で洗う。上記固体の水(30mL)懸濁液を、250mL三角フラスコに入れ、2N塩酸水溶液でpHを4に調節する。生成した黄色固体を反応混合物中で磨砕し、濾過し、水で洗い、真空乾燥する。{5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸(0.666g;98%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(IC):m/z=352[M+H]+(基準ピーク)。
b){5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸のメチルエステルを、下記の方法で製造する。
5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール、(0.558g;1.247mmol)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶かした溶液を、アルゴン下に25mL3頸フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.045g;1.49mmol)を加え、混合物を室温で10分間攪拌する。ガスがそれ以上発生しなくなったら直ちに、ブロモ酢酸メチル(0.142mL;1.496mmol)を滴下し、混合物を攪拌しながら室温で3時間放置する。反応混合物を蒸留水100mLに入れ、生成固体を濾過し、水(30mL)で洗浄する。固体を塩化メチレン(150mL)に溶かし、そうして得られた溶液を蒸留水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に溶媒留去して、{5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−イルオキシ}酢酸メチルを褐色油状物の形態で得て(0.5g;77%)、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=4.1分;m/z=520.13[M+H+)。
c)5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オールを、下記の方法で製造する。
2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1.5g;2.79mmol)のアセトニトリル(120mL)溶液を、250mL3頸フラスコに20℃で入れ、ヨウ化トリメチルシリル(0.956mL;6.97mmol)を滴下する。反応混合物を50℃で4時間加熱し、減圧下に溶媒留去して乾固させる。溶媒留去残留物を塩化メチレン(200mL)に取り、蒸留水で洗浄する(200mLで1回)。抽出液を合わせ、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に溶媒留去して粗化合物を得て、それをシリカカートリッジでのクロマトグラフィー(AITフラッシュスマートパック(FlashSmart Pack)、BP−0610300−093、シリカ50g)によって精製し、溶離は塩化メチレン/酢酸エチル(95/5体積比)混合物にて15mL/分で行う。予想生成物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール(0.87g;70%)を黄土色泡状物の形態で得て、それをそのまま次の段階で用いる。
d)2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(1g、1.9mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液を、アルゴン下とした25mL3頸フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.063g;2.101mmol)を加え、混合物を15分間攪拌する。それ以上ガスが発生しなくなった時点で、ヨウ化メチル(0.131mL、2.101mmol)を滴下し、混合物を21℃で2時間反応させる。反応媒体を蒸留水100mLに入れ、塩化メチレン100mLで2回抽出する。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して乾固させる。溶媒留去した化合物をジイソプロピルエーテル中で磨砕する。そうして得られた粉末固体化合物を濾去し、洗う。2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン(0.888g;86%)をベージュ固体の形態で単離し、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.30(s:3H);3.77(s:3H);3.87(s:3H);5.21(s:2H);6.76(s:1H);7.00(s:1H);7.27(広いd、J=8.5Hz:2H);7.29(s:1H);7.31(dd、J=8および5Hz:1H);7.39(広いt、J=7.5Hz:1H);7.47(広いt、J=7.5Hz:2H);7.51(s:1H);7.55〜7.65(mt:4H);7.95(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.36(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
2−(6−ベンジルオキシ−5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、特許WO03000688A1に記載の方法に従って製造した。
(実施例109〜146)
試薬の製造
[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸(実施例108の方法で製造)(0.228g;0.585mmol)のジメチルホルムアミド溶液(3.25mL;溶液A)およびN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.465g、2.25mmol)のジメチルホルムアミド溶液(3.75mL;溶液C)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.206g;1.52mmol)およびジメチルアミノピリジン(0.015g;0.12mmol)のジメチルホルムアミド中混合物(3.75mL;溶液D)を調製し、容器に入れる。
下記表中の各アミンを、秤取し、ジメチルホルムアミドで希釈することができる。
表1:使用される試薬
使用される非市販アミン類の製造
シス−ペルヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(実施例118)の製造
a)シス−ペルヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
5−ベンジル−テトラヒドロピロロ[3,4−c]−ピロール−1,3−ジオン(11.5g;49.9mmol)のエタノール(200mL)溶液を、1000mLオートクレーブに入れ、パラジウム/活性炭(5%;2g;0.9mmol)を加える。リアクタを窒素でパージした後、オートクレーブを5.8MPa(58バール)の水素下に70℃で16時間置く。20℃に戻し、触媒の濾過および洗浄を行った後、溶媒留去を減圧下に行い、得られた固体をメタノール(100mL)から再結晶し、真空乾燥を行って恒量とする。ペルヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(3.6g)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:222℃(ケフラー台)。
b)5−ベンジル−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
2−アセチル−5−ベンジルテトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(107.7g;395mmol)のエタノール懸濁液を1000mL丸底フラスコに入れ、その懸濁液を昇温させながら、同時に4N水酸化ナトリウム水溶液(200mL)を加える。反応混合物を30分間攪拌し、減圧下に溶媒留去する。溶媒留去した残留物を、水(100mL)および酢酸エチル(300mL)の混合物に取り、それを4N塩酸水溶液(100mL)を加えることでpH4の酸性とする。沈降による分離および酢酸エチルでの抽出(200mLで2回)後、有機抽出液を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去する。溶媒留去した残留物をエタノール(100mL)から結晶化させ、得られた固体のうちの7.5gをアセトニトリル(25mL)から再結晶する。得られた固体を濾去し、アセトニトリル(5mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とする。5−ベンジルテトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(5.8g)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:158℃(ケフラー台)。
c)2−アセチル−5−ベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
N−アセチルマレイミド(64g;460mmol)およびn−ブトキシメチル−n−トリメチルシリルメチルベンジルアミン(128g;460mmol)の塩化メチレン(1000mL)中混合物を、2000mL3頸フラスコに入れ、反応混合物を冷却して10℃とする。効果的な攪拌を維持しながら、トリフルオロ酢酸(0.5cm3)を加える。反応混合物の温度を15分間かけて上昇させて38℃とする。炭酸カリウム(100g)を加え、反応混合物を20℃で48時間攪拌する。固体を濾過によって除去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得られた油状物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(シリカ、40〜63μm、溶離液:65/35体積比シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、2−アセチル−5−ベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン、(107.7g;86%)を褐色油状物の形態で得て、それを次の段階で直接用いる。
d)N−アセチルマレイミドを、下記の方法で製造する。
マレイミド(68g;700mmol)の無水酢酸(500mL)溶液を、1000mL3頸フラスコに入れ、反応混合物を3時間還流させる。20℃に戻した後、反応混合物を減圧下に溶媒留去して油状物を得て、それを酢酸エチル(100mL)から結晶化させる。固体を濾過し、酢酸エチル(25mL)およびジイソプロピルエーテル(100mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とした後に、N−アセチルマレイミド(64.1g;65.8%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:58℃(ケフラー台)。
シス−ペルヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン(実施例128)の製造
a)ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オンを、下記の方法で製造する。
5−ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]−ピロール−1−オン、(7.2g;33mmol)の純粋エタノール(100mL)溶液を、250mLオートクレーブに入れ、5%のパラジウム/活性炭(1.5g)を加える。窒素でパージした後、オートクレーブを5.6MPa(56バール)の水素下に70℃で16時間置く。20℃に戻した後、触媒を濾去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得られた化合物を、還流アセトニトリル(15mL)に取り、熱条件下に濾紙で濾過し、結晶化させる。結晶化後、得られた固体を濾去し、アセトニトリル(3mL)と次にジエチルエーテル(20mL)で洗浄し、最後に真空乾燥して恒量とする。ヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン(1.3g;31%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:145℃(ケフラー台)。
b)5−ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オンを、下記の方法で製造する。
5−ベンジル−3−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン(7g;30mmol)の塩化メチレン(50mL)懸濁液を1000mL3頸フラスコに入れ、氷浴で冷却する。トリメチルシラン(7.1g;60mmol)を3℃でゆっくり加える。反応混合物は均一となり、それを25℃で10分間反応させ、冷却して3℃として、トリフルオロ酢酸(50mL)に加える。反応混合物を20℃で16時間攪拌し、減圧下に溶媒留去する。残留物を、酢酸エチル(100mL)および4N過酸化ナトリウム水溶液(50mL)の混合物に取り、沈降によって分離し、水(100mL)で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した後、黄色油状物を単離し、それをシリカゲルでのクロマトグラフィー(シリカ:40〜63μm、溶離液:90/10酢酸エチル/メタノール)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、5−ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン(7.2g)を得て、それを次の段階で直接用いる。
c)5−ベンジル−3−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オンを、下記の方法で製造する。
500mL3頸フラスコ中、5−ベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]−ピロール−1,3−ジオン(12.7g;55mmol){シス−ペルヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(b)の製造について説明した製造}の溶液を、氷浴で冷却して3℃とした四水素化リチウムアルミニウム(2g;55mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液に加える。反応混合物をこの温度で25分間攪拌し、水(2mL)、4N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)および水(6mL)をその順に加える。そうして生成した固体を濾過によって除去し、濾液を硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に溶媒留去して白色固体を得て、それをジイソプロピルエーテル(50mL)中で磨砕する。生成固体を濾去し、ジイソプロピルエーテル(25mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とする。5−ベンジル−3−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1−オン(7g;55%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:138℃(ケフラー台)。
(実施例137)
(3aR,6aS)−2−フェニルテトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩の製造
a)(3aR,6aS)−2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩を、下記の方法で製造する。
2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]−ピロール−1,3−ジオン(8g;37mmol)のエタノール(80mL)懸濁液を、250mL3頸フラスコに入れ、反応混合物を70℃とする。そうして得られた溶液を熱条件下に4.9N塩酸エタノール溶液(37mmol)で処理し、20℃に戻す。生成固体を濾去し、エタノール(10mL)と次にジエチルエーテル(25mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とする。2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩(6.85g;73.1%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:250℃(ケフラー台)。
b)2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
4N水酸化ナトリウムで前処理することで塩酸塩を除去した5−ベンジル−2−フェニルテトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(93.2g;304mmol)の純粋エタノール(1200mL)溶液を、5000mLオートクレーブに入れ、5%のパラジウム/活性炭(11g)を加える。窒素でパージした後、オートクレーブを6.4MPa(64バール)の水素下に70℃で12時間置く。20℃に戻した後、触媒を濾去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得られた化合物をジイソプロピルエーテル(500mL)中で磨砕し、得られた固体を濾去し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、最後に真空乾燥して恒量とする。2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン、(6.6g;92%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:128℃(ケフラー台)。
c)5−ベンジル−2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
フェニルマレイミド(77.85g;450mmol)およびn−(ブトキシメチル)−n−(トリメチルシリルメチル)ベンジル−アミン(180g;450mmol)の塩化メチレン(1000mL)中混合物を、2000mL3頸フラスコに入れ、効果的な攪拌を維持しながら、トリフルオロ酢酸(0.1mL)を加える。反応混合物の温度を2時間の反応中に上昇させて36℃とし、炭酸カリウム(100g)を加え、反応混合物を20℃で15分間攪拌する。固体を濾過によって除去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得られた油状物をアセトン(2000mL)に溶かし、4.9N塩酸のエタノール溶液(490mmol)で処理し、20℃で16時間攪拌する。生成固体を濾去し、アセトン(150mL)およびジエチルエーテル(250mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とする。5−ベンジル−2−フェニルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩(129g)を単離し、次の段階で直接用いる。
(実施例138)
(3aR,6aS)−2−ベンジル−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩の製造
a)(3aR,6aS)−2−ベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3ジオン塩酸塩を、下記の方法で製造する。
2,5−ジベンジルテトラヒドロピロロ−[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(253g;790mmol)のエタノール(2000mL)溶液を5000mLオートクレーブに入れ、5%のパラジウム/活性炭(2g;0.9mmol)を加える。リアクタを窒素でパージした後、オートクレーブを5.9MPa(59バール)の水素下に70℃で16時間置く。20℃に戻し、触媒を濾去および洗浄した後、反応混合物を減圧下に濃縮して2000mLとし、9.6N塩酸のエタノール溶液(90mL)を加える。得られた結晶化固体を濾去し、エタノール(100mL)およびジエチルエーテル(250mL)で洗浄し、最後に真空乾燥して恒量とする。2−ベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン塩酸塩(3.6g)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:240℃(ケフラー台)。
b)2,5−ジベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオンを、下記の方法で製造する。
ベンジルマレイミド(70.4g;376mmol)およびn−(ブトキシメチル)−n−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(105g;376mmol)の塩化メチレン(1000mL)中混合物を2000mL3頸フラスコに入れ、効果的な攪拌を維持しながら、トリフルオロ酢酸(1mL)を加える。反応混合物の温度を1時間の反応時間をかけて上昇させて33℃とし、炭酸カリウム(50g)を加え、反応混合物を20℃で10分間攪拌する。固体を濾過によって除去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。得られた油状物を、ジイソプロピルエーテル(500mL)に取り、結晶化が起こるまで磨砕する。生成固体を濾去し、ジイソプロピルエーテル(50mL)で洗浄し、真空乾燥して恒量とする。2,5−ジベンジルテトラヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(70g;58%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
融点:100℃(ケフラー台)。
溶液A(50μmol/リアクタ)0.25mL、溶液B 0.25mL、上記表中の各アミン溶液、溶液C 0.25mLおよびトリエチルアミン0.035mLを、平行合成に適した一組のリアクタ中にその順に分配する。リアクタを密閉し、攪拌し、88℃で4時間30分で加熱する。室温に戻した後、リアクタを48時間攪拌する。各リアクタの内容物を濾過し、各濾液を固相抽出カートリッジ(0.8mmol/gで2gのSCX相/カートリッジ、事前にメタノールで濡らす:5体積部;第1の溶離液:5体積部のメタノール)に吸着させ、第2の溶離液である5体積部のメタノール/アンモニア(2M)で脱着させる。アンモニア性メタノールの溶媒留去後、化合物をジメチルスルホキシド1mLで希釈し、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法C)によって精製する。予想化合物を含む分画を溶媒留去し、秤量し、ジメチルスルホキシドで希釈して10mMとし、逆相液体クロマトグラフィー質量分析によって分析する。
1.そうして精製した化合物を、保持時間および分子ピークによって特性決定を行う(下記の表)。
2.[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸(実施例88の方法で製造)および上記表の16、17、18および19列で言及の前駆体のカップリングから誘導された化合物について、さらなる逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法D)のサイクルを行う。予想化合物を含む分画を溶媒留去し、秤量し、ジメチルスルホキシドで希釈して10mMとし、逆相液体クロマトグラフィー質量分析によって分析する。精製した化合物を、保持時間および分子ピーク(下記の表)によって特性決定する。
3.[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸および21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31および35列で言及の前駆体のカップリングから誘導された化合物について、さらなる逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法D)のサイクルを行う。予想化合物を含む分画を溶媒留去し、秤量し、希釈して10mMとし、逆相液体クロマトグラフィー質量分析によって分析する。精製した化合物を、保持時間および分子ピーク(下記の表)によって特性決定する。
4.[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸および29および30列で言及の前駆体のカップリングから誘導された化合物について、さらなる逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法D)のサイクルを行う。予想化合物を含む分画を溶媒留去し、秤量し、希釈して10mMとし、逆相液体クロマトグラフィー質量分析によって分析する。精製した化合物を、保持時間および分子ピーク(下記の表)によって特性決定する。
(実施例139)
4−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチルアミノ}−1−ベンゾピラン−8−カルボン酸
[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]酢酸(実施例88に記載の方法で得られたもの)と上記表の31列げ言及の前駆体とのカップリングから誘導される4−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]−アセチルアミノ}−1−ベンゾピラン−8−カルボン酸メチルエステルをメタノール性水酸化カリウム溶液1mL(カリウム0.1g/メタノール1mL)に溶かし、室温で16時間攪拌する。溶媒留去後、化合物をジメチルスルホキシド(0.75mL)および12N塩酸水溶液(0.25mL)の混合物で希釈する。得られた溶液を濾過し、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法F)によって精製する。4−{2−[5−メトキシ−1−メチル−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]アセチルアミノ}−1−ベンゾピラン−8−カルボン酸(0.0016g、30%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=3.5分、m/z=526.88[M+H+)。
(実施例147)
2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1Hピロロ[2,3−b]ピリジン0.24gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.93mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.116gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.50〜2.65(mt:4H);2.76(t、J=6Hz:2H);3.60(広いt、J=5Hz:4H);3.79(s:3H);3.87(s:3H);4.16(t、J=6Hz:2H);6.73(d、J=1.5Hz:1H);6.99(dd、J=8および5Hz:1H);7.16(s:1H);7.42(s:1H);7.77(s:1H);7.82(広いd、J=8Hz:1H);8.09(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.71(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=407[M]+(基準ピーク)。
b)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造する。
炭酸カリウム0.11gおよびモルホリン0.14mLを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.24gのアセトニトリル(24mL)溶液に加える。反応媒体を60℃で24時間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた油状物を水10mLおよび酢酸エチル10mLで取る。沈降による分離後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として30/70体積比酢酸エチル/シクロヘキサン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[1−メチル−5−メトキシ6−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.24gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=561[M+H]+(基準ピーク)。
c)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
ヨウ化ナトリウム0.260gを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン0.59gの2−ブタノン(42mL)溶液に加える。反応媒体を24時間還流させる。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として塩化メチレン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.565gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=601[M]+、m/z=446(基準ピーク)。
d)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
水素化ナトリウム0.101g(オイル中60%品)を、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.94gのジメチルホルムアミド(22mL)溶液に加える。反応媒体をこの温度で15分間攪拌する。次に、1−クロロ−2−ブロモエタン0.525mLを加える。同じ温度で2時間攪拌後、水素化ナトリウム0.1g(オイル中60%品)および1−クロロ−2−ブロモエタン0.525mLを再度加える。反応媒体を、攪拌しながらこの温度で20時間維持する。水20mLおよび酢酸エチル20mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として35/65体積比酢酸エチル/シクロヘキサン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロ−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.596gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=509[M]+、m/z=354(基準ピーク)。
e)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
ヨードトリメチルシラン0.798mLを、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.2gのアセトニトリル(90mL)溶液に加える。反応媒体を50℃で4時間加熱する。冷却後、水60mLおよび酢酸エチル60mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.825gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=447[M]+、m/z=292(基準ピーク)。
化合物2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは特許WO03000688A1に記載の方法、に従って製造される。
(実施例148)
2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン
a)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−メチルピペラジン−4−イルエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.195gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.53mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として90/10体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.086gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.18(s:3H);2.37(未分割ピーク:4H);2.50〜2.65(mt:4H);2.78(t、J=6Hz:2H);3.83(s:3H);3.90(s:3H);4.17(t、J=6Hz:2H);6.77(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.20(s:1H);7.46(s:1H);7.80(s:1H);7.86(広いdd、J=8および1.5Hz:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.75(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=419[M]+、m/z=127(基準ピーク)。
b)N−メチルピペラジン0.1mLおよび2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.27gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−メチルピペラジン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として90/10体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−メチルピペラジン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.197gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=573[M]+、m/z=127(基準ピーク)。
(実施例149)
1−{2−[1−メチル−5−メトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}ピペリジン−4−オール
a)1−{2−[1−メチル−5−メトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}ピペリジン−4−オール0.23gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.8mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、1−{2−[1−メチル−5−メトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}ピペリジン−4−オールを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として90/10体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、1−{2−[5−1−メチルメトキシ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}ピペリジン−4−オール0.017gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):1.41(mt:2H);1.72(非常に広いd、J=12Hz:2H);2.16(広いt、J=11Hz:2H);2.73(t、J=6Hz、2H);2.84(mt:2H);3.45(mt:1H);3.81(s:3H);3.88(s:3H);4.13(t、J=6Hz:2H);4.55(d、J=4Hz:1H);6.75(広いd、J=2Hz:1H);7.00(dd、J=8および5Hz:1H);7.16(s:1H);7.42(s:1H);7.77(s:1H);7.84(広いd、J=8Hz:1H);8.12(広いdd、J=5および1.5Hz:1H);11.73(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=420[M]+、m/z=128(基準ピーク)。
b)4−ヒドロキシピペリジン0.089gおよび2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.265gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、1−{2−[1−メチル−5−メトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}−ピペリジン−4−オールを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として90/10体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、1−{2−[1−メチル−5−メトキシ−3−(1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−インドール−6−イルオキシ]エチル}−ピペリジン−4−オール0.234gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=575[M+H]+(基準ピーク)。
(実施例150〜159)
a)2−[6−(2−ヨードエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
2−[6−(2−クロロエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン(0.660g、1,294μmol)のメチルエチルケトン(10mL)溶液を50mL一頸フラスコに入れ、ヨウ化ナトリウム(0.29g;1.941mmol)を加える。反応混合物を16時間還流させる。薄層クロマトグラフィー(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)による分析で、反応が完結していることが示される。20℃に戻した後、反応混合物を減圧下に溶媒留去し、残留物を水(50mL)および塩化メチレン(50mL)の混合物に取り、それを沈降によって分離する。有機抽出液を水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水する。溶媒留去後、得られた化合物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(カートリッジFC−10−Si−BP−Sup、粒径15〜35μmのシリカ10g、溶離はシクロヘキサン/酢酸エチルの70/30混合物で行う)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、2−[6−(2−ヨードエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.695g;89%)を得て、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=4.0、m/z=601.96[M+H]+。
b)2−[6−(2−クロロエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール(0.8g;1.788mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液をアルゴンで不活性としておいた50mL丸底フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.064g;2.146mmol)を加える。反応混合物が褐色となり、1−ブロモ−2−クロロエタン(0.308g;2.146mmol)を加える。反応混合物を20℃で1時間30分攪拌し、水素化ナトリウム(0.064g;2.146mmol)および1−ブロモ−2−クロロエタン(0.5mLを2回)を再度加える。薄層クロマトグラフィー(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)による分析で、反応が完結していることが示される。反応混合物を水(150mL)および酢酸エチル(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出する(50mLで2回)。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して粗化合物を得て、それをシリカゲルでのクロマトグラフィー(AITカートリッジFC25Si−BP−Sup、溶離液:65/35シクロヘキサン/酢酸エチル、10mL/分)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、予想の2−[6−(2−クロロエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.66g;72%)を粉末の形態で得て、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.30(s:3H);3.75(s:3H);3.87(s:3H);4.04(広いt、J=5Hz:2H);4.36(広いt、J=5Hz、2H);6.75(s:1H);6.99(s:1H);7.20(s:1H);7.26(広いd、J=9Hz:2H);7.30(dd、J=8および5Hz:1H);7.54 (d、 J=9Hz:2H);7.59(広いs:1H);7.94(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.35(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
c)実施例150〜159のアルキル化
10個のガラスリアクタ(1.3×10cm)中、下記表中の各アミンを秤量し、ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶かす。2−[6−(2−ヨードエトキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.05g/リアクタ、83μmol/リアクタ)のジメチルホルムアミド(0.5mL/リアクタ)と次に炭酸カリウム(0.035g/リアクタ、249μmol/リアクタ)を、この溶液に加える。リアクタを密閉し、60℃の油浴に4時間30分置く。各リアクタの内容物を濾過し、メタノール(12mL)で前コンディショニングした固相抽出カートリッジ(バリアン・メガ・ボンド・エルート−SCX(Varian Mega Bond Elut-SCX)、参照番号:12256011、1g、6mL、バッチ1728002、アンレゾルブド・ピークG(UNRESOLVED PEAKG)コード3102)に移す。固相抽出カートリッジをメタノールで溶離し(6mLで2回)、次にメタノール/2Mアンモニアで溶離する(6mLで2回)。アンモニア含有溶出分画を合わせ、溶媒留去して粗化合物を得る。粗化合物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(40〜60μmシリカゲル10gが塩化メチレンとともに入った24mLカートリッジ)によって精製し、溶離は多様な割合であるが各場合に適合させた(97/3から80/20)塩化メチレン/メタノールの混合物で行う。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、相当する中間体化合物を得て、それを脱トシル化段階で用いる。
d)実施例150〜159の脱保護
メタノール性水酸化カリウム溶液(1.5mL/管、水酸化カリウム0.1g/メタノール1mL)を、上記反応から誘導される化合物が入った10本の溶血管(1.3×10cm)に加え、管を20℃で16時間攪拌する。減圧下に溶媒留去後、残留物をジメチルホルムアミド(0.6mL)に取り、そうして得られた溶液を、メタノールで前コンディショニングした(6mLで2回)固相抽出カートリッジ(バリアン・メガ・ボンド・エルート、SCX、2g、6mL、参照番号19102)で溶離する。メタノール(6mL)による最初の溶離後、カートリッジを2Nアンモニア性メタノール(5mL)で溶離し、アンモニア含有溶出液を溶媒留去して乾固させる。そうして得られた化合物を最終的に、シリカゲルでのクロマトグラフィー(40〜60μmシリカゲル2gのカートリッジ、塩化メチレン)によって精製し、溶離は5mL/分で塩化メチレンおよび2Mアンモニア性メタノール(95/5)の混合物で行う。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、予想化合物を得る。各化合物をジメチルホルムアミド(0.6mL)に溶解させ、メタノールで前コンディショニングした(3mLで2回)固相抽出カートリッジ(バリアン・メガ・ボンド・エルート、SCX、0.5g、3mL)で溶離する。メタノール(4.8mL)による最初の溶離後、カートリッジを2Nアンモニア性メタノール(4.8mL)で溶離し、アンモニア含有溶出液を溶媒留去して乾固させて予想化合物を得て、それを逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法A)によって特性決定する。保持時間および分子イオンを、下記の表に報告している。
(実施例160〜164)
a)2−[6−(3−ヨードプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
2−[6−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン(0.415g;792μmol)のメチルエチルケトン(10mL)溶液を50mL一頸フラスコに入れ、ヨウ化ナトリウム(0.178g;1.18mmol)を加える。反応混合物を16時間還流させる。薄層クロマトグラフィー(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)による分析では、原料がまだ存在していることが示されている。追加のヨウ化ナトリウム(0.178g;1.18mmol)を導入し、還流を3時間維持する。20℃に戻した後、沈澱を塩化メチレン(200mL)に溶かし、水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムでの脱水を行う。溶媒留去後、残留物を酢酸エチル(20mL)に取る。不溶物を除去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。2−[6−(3−ヨードプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.367g;75%)を単離し、それの特性は以下の通りである。
LC/MS分析:tr=4.32分;m/z=615.96[M+H]+。
b)2−[6−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール(0.45g;1.006mmol)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液をアルゴンで不活性とした50mL丸底フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.06g;2.01mmol)を加える。反応混合物は暗色となり、1−ブロモ−3−クロロプロパン(0.199mL、2.01mmol)を加える。反応混合物を20℃で30分間攪拌する。反応混合物を塩化メチレン(50mL)および水(100mL)で希釈し、沈降によって分離し、塩化メチレンで抽出する(50mLで2回)。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、油状物を得る。油状物をジイソプロピルエーテル(10mL)に取り、磨砕し、結晶を廃棄する。濾過、ジイソプロピルエーテルでの洗浄および真空乾燥後に、2−[6−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを黄土色結晶の形態で単離し(0.415g;79%)、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.27(mt:2H);2.30(s:3H);3.75(s:3H);3.87(s:3H);3.89(t、J=6.5Hz:2H);4.20(t、J=6.5Hz:2H);6.74(s:1H);6.97(s:1H);7.19(s:1H);7.26(広いd、J=8.5Hz:2H);7.29(dd、J=8および5Hz:1H);7.50(s:1H);7.57(d、J=8.5Hz:2H);7.93(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.34(dd、J=5および1.5Hz:1H)。
c)実施例160〜164のアルキル化
1.2×10cm溶血管5本中、下記の表に記載の5種類のアミンを秤量し、ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶かす。2−[6−(3−ヨードプロポキシ)−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(81.2μmol/管)のジメチルホルムアミド(0.5mL/管)溶液を5本の溶血管(1.2×10cm)に入れ、下記のアミンの溶液を前記溶液に加える。炭酸カリウム(0.035g/管)をスパーテルを用いて加える。リアクタを密閉し、攪拌しながら65℃で3時間加熱する。室温に戻した後、各リアクタの内容物を濾過し、濾液を逆相液体クロマトグラフィー質量分析(サンプル当たり2回の注入、方法B)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して化合物を得て、それを次の段階で用いる。
d)実施例160〜164の脱トシル化
メタノール性水酸化カリウム溶液(1.6mL/管、水酸化カリウム0.1g/メタノール1mLの溶液)を、上記で得た化合物の入った5本の溶血管(1.2×10cm)に加え、混合物を20℃で16時間攪拌してから、溶媒留去して乾固させる。溶媒留去した残留物をジメチルホルムアミド(0.8mL)および酢酸(0.2mL)の混合物に取り、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法B、サンプル当たり2回の注入)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、メタノールで前コンディショニングした(6mLで2回)固相抽出カートリッジ(バリアン・メガ・ボンド・エルート−SCX、1g、6mL)で溶離する。メタノールによる溶離(6mLで2回)と次に2Nアンモニア性メタノールによる溶離(6mLで2回)後、アンモニア含有溶出液を合わせ、減圧下に溶媒留去する。乾燥抽出物を塩化メチレンおよびメタノール(90/10)の混合物に取り、シリカカートリッジ(サーモクエスト(Thermoquest)、ハイパーセプ(Hypersep)シリカ、0.1g、#60300−494)で濾過する。溶出液を減圧下に溶媒留去して予想化合物を得て、それを保持時間および分子ピークによって特性決定する。
(実施例165〜167)
a)2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造する。
2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.145g、261.7μmol)のメチルエチルケトン(3mL)溶液を50mL一頸フラスコに入れ、ヨウ化ナトリウム(0.118g;785μmol)を加える。反応混合物を16時間還流させる。薄層クロマトグラフィー(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)による分析で、原料がまだ存在していることが示される。追加のヨウ化ナトリウム(0.178g;1.18mmol)を導入し、還流を3時間維持する。20℃に戻した後、沈澱を塩化メチレン(30mL)に溶かし、水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムでの脱水を行う。溶媒留去後、残留物を、ジイソプロピルエーテル(10mL)に取る。生成固体を除去し、濾液を減圧下に溶媒留去する。2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.137g;81%)を単離し、それをそのまま用いる。
b)2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造する。
5−メトキシ−1−メチル−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル]−1H−インドール−6−オール(2.998g;670μmol)のジメチルホルムアミド(3mL)溶液を、10mL丸底フラスコに入れ、水素化ナトリウム(0.603g;2.01mmol)を加え、混合物を5分間攪拌する。反応混合物が緑色になり、ビス(2−クロロエチル)エーテル(0.235mL;2.01mmol)を加える。反応混合物を20℃で1時間30分攪拌する。薄層クロマトグラフィー(50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)による分析では、原料化合物が消費されていることが示されている。反応混合物を水(30mL)に入れ、塩化メチレン(20mL)で抽出する。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して粗化合物を得て、それをシリカゲルでのクロマトグラフィー(AITカートリッジ、フラッシュシリカカラム、20〜40μm、25g、参照番号:FC−25SI−BP−SUP、10mL/分、70/30から50/50シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.145g;39%)を得て、それをそのまま次の段階で用いる。
c)実施例165〜167のアルキル化
下記の表に記載のアミンを3本の溶血管(1.2×10cm)に入れ、ジメチルホルムアミド(1mL/管)に溶かす。2−{6−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]−5−メトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.032g/管、50μmol/リアクタ)の溶液を4本の溶血管(1.2×10cm)に入れ、上記の各アミン溶液および炭酸カリウム(0.021g;150μmol/管)を加える。リアクタを密閉し、攪拌しながら65℃で6時間加熱する。20℃に戻した後、各管の内容物を濾過し、酢酸(0.2mL)で希釈する。そうして得られた溶液を、メタノールで前コンディショニングした(6mLで2回)固相抽出カートリッジ(バリアン、メガ・ボンド・エルート、SCX、2g、6mL、#19102)で溶離する。メタノール(6mL)での最初の溶離後、カートリッジを2Nアンモニア性メタノール(5mL)で溶離し、アンモニア含有溶出液を溶媒留去して乾固させることで予想化合物を得て、それを次の段階で用いる。
d)実施例165〜167の脱トシル化
メタノール性水酸化カリウム溶液(1.5mL、水酸化カリウム0.1g/メタノール1mLの溶液)を、上記で得た化合物の入った3本の溶血管(1.2×10cm)に加え、各反応混合物を20℃で16時間攪拌する。各管の内容物を酢酸(0.2mL)で希釈し、メタノールで前コンディショニングした(6mLで2回)抽出カートリッジ(バリアン、メガ・ボンド・エルート、SCX、2g、6mL、参照番号19102、バッチ1706002)に負荷する。メタノール(6mL)で最初に溶離した後、カートリッジを2Nアンモニア性メタノールで溶離し(5mLで2回)、アンモニア含有溶出液を溶媒留去して乾固させ、各サンプルをジメチルスルホキシド(0.5mL)で希釈し、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(方法G)によって精製する。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去して、予想化合物を得る。分画を、メタノールで前コンディショニングした(6mLで2回)SCXカートリッジ(バリアン・メガ・ボンド・エルート−SCXカートリッジ、参照番号:12256011、1g、6mL、バッチ1728002、アンリゾルブド・ピークGコード3102)に負荷する。メタノールで溶離後(6mLで2回)、カートリッジを2Nアンモニア性メタノールで溶離し(6mLで2回)、アンモニア含有溶出液を減圧下に溶媒留去して予想化合物を得て、それを保持時間およびピークによって特性決定する(下記の表)。
(実施例168)
2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.102gおよび5N水酸化カリウム0.80mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として92.5/7.5体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.033gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.39(s:3H);3.76(mt:2H);3.83(s:3H);3.91(s:3H);4.21(mt:2H);6.78(d、J=2Hz:1H);7.04(dd、J=8および5Hz:1H);7.17(s:1H);7.46(s:1H);7.80(s:1H);7.88(dd、J=8および1.5Hz:1H);8.13(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.75(広いs:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=351[M]+(基準ピーク)。
b)実施例147dで使用される1−クロロ−2−ブロモエタンに代えて1−ブロモ−2−メトキシエタン0.195gを用い、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ]−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.224gを用いる以外は実施例147dに記載の手順に従うことで、2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として80/20体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、2−[5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.121gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=505[M]+(基準ピーク)。
(実施例169)
2−[5−メトキシ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−[5−メトキシ−6−(2−アセチルオキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.5gおよび5N水酸化カリウム水溶液8.43mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、2−[5−メトキシ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として95/05体積比塩化メチレン/メタノール、アルゴン)による精製後、2−[5−メトキシ−6−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.103gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.75〜3.85(mt:2H);3.82(s:3H);3.90(s:3H);4.09(t、J=5.5Hz:2H);4.88(広いt、J=5Hz:1H);6.76(d、J=2Hz:1H);7.02(dd、J=8および5Hz:1H);7.15(s:1H);7.44(s:1H);7.79(s:1H);7.86(広いdd、J=8および1.5Hz:1H);8.12(dd、J=5および1.5Hz:1H);12.24(未分割ピーク:1H)。質量スペクトラム(EI):m/z=337[M]+(基準ピーク)。
b)2−ブロモ酢酸エチル0.246mLおよび2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ]−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.5gを用いる以外は実施例147dに記載の手順に従うことで、2−[5−メトキシ−6−(2−アセチルオキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン)による精製後、2−[5−メトキシ−6−(2−アセチルオキシエトキシ)−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.506gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=533[M]+、m/z=292(基準ピーク)。
(実施例170)
2−(5−メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−(5メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.028gおよび5N水酸化カリウム水溶液0.283mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、2−(5−メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジンを製造する。2−(5−メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン0.01gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.33(s:3H);3.83(s:3H);3.94(s:3H);6.78(d、J=2Hz:1H);7.03(dd、J=8および5Hz:1H);7.35(広いs:1H);7.40(広いs:1H);7.84(s:1H);7.87(広いdd、J=8および1.5Hz:1H);8.12(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.78(広いs:1H)。
質量スペクトラム(ES+):m/z=292[M+H]+(基準ピーク)。
b)2−(5−メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
メチルボロン酸0.012g、炭酸カリウム0.0715gおよびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.020gを2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(トリフルオロスルホニルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.1gの脱水ジオキサン(3mL)溶液に、不活性アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で加える。反応媒体を120℃で24時間加熱する。冷却後、水5mLおよび酢酸エチル5mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として30/70体積比酢酸エチル/シクロヘキサン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−(5−メトキシ−1,6−ジメチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.03gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=445[M]+、m/z=290(基準ピーク)。
c)2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(トリフルオロスルホニルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造する。
無水トリフ酸0.451mLおよびピリジン1.35mLを、2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン1gの塩化メチレン(30mL)溶液に、不活性アルゴン雰囲気下に0℃付近の温度で加える。反応媒体をこの温度で3時間攪拌する。氷浴を外す。20℃付近の温度に戻した後、水15mLを加える。沈降による分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として塩化メチレン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(トリフルオロスルホニルオキシ)−1−H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.12gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=580[M+H]+(基準ピーク)。
化合物2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例147eに記載の方法に従って製造される。
(実施例171)
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ−[2,3−b]−ピリジン
a)4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−メチルピペラジン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン0.300gおよび5N水酸化カリウム水溶液2.22mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを製造する。4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.169gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.17(s:3H);2.36(未分割ピーク:4H);2.45〜2.60(mt:4H);2.77(t、J=6.5Hz:2H);3.84(s:3H);3.90(s:3H);4.16(t、J=6.5Hz:2H);6.71(広いs:1H);7.14(d、J=5Hz:1H);7.21(s:1H);7.44(s:1H);7.85(s:1H);8.08(d、J=5Hz:1H);12.16(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=453[M]+、m/z=127(基準ピーク)。
b)N−メチルピペラジン0.087mLおよび4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.25gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを製造する。4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−メチルピペラジン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.303gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=607[M]+、m/z=127(基準ピーク)。
c)4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.15gおよびヨウ化ナトリウム0.950gを用いる以外は実施例147cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.21gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=635[M]+、m/z=480(基準ピーク)。
d)4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.3gおよび1−ブロモ−2−クロロエタン0.675cm3を用いる以外は実施例147dに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−クロロエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.16gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=544[M+H]+(基準ピーク)。
e)4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.8gおよびヨードトリメチルシラン1.124mLを用いる以外は実施例147eに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ヒドロキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.3gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=482[M+H]+(基準ピーク)。
f)4−クロロ−2−(5−メトキシ−6−ベンジルオキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.5gおよびヨウ化メチル0.335mLを用いる以外は実施例89cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−(1−メチル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.1gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=571[M]+、m/z=480(基準ピーク)。
g)1−tert−ブチルオキシカルボニル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシ−インドール−3−ボロン酸2.75gおよび1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン3gを用いる以外は実施例97cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−(5−メトキシ−6−ベンジルオキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/60体積比酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)による精製後、4−クロロ−2−(5−メトキシ−6−ベンジルオキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.53gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(EI):m/z=557[M]+、m/z=466(基準ピーク)。
化合物1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロ−ピロロ[2,3−b]ピリジンおよび1−tert−ブチルオキシ−カルボニル−5−メトキシ−6−ベンジルオキシインドール−3−ボロン酸は、特許WO03000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例172)
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジルピペリジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−ピペリジルピペリジン−1−イル)−エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.41gおよび5N水酸化カリウム水溶液2.73mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(4−ピペリジル−ピペリジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。4−クロロ−2−15−メトキシ−1−メチル−6−[2−(4−ピペリジルピペリジン−1−イル)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.272gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.30〜1.60(mt:8H);1.70(広いd、J=12Hz:2H);2.05(広いt、J=11Hz:2H);2.18(広いtt、J=12および3.5Hz:1H);2.46(mt:4H);2.75(t、J=6Hz:2H);3.04(広いd、J=11Hz:2H);3.83(s:3H);3.90(s:3H);4.15(t、J=6Hz:2H);6.71(広いs:1H);7.15(dd、J=5.5Hz:1H);7.20(s:1H);7.44(s:1H);7.85(s:1H);8.19(d、J=5.5Hz:1H);12.14(広いs:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=521[M]+、m/z=195(基準ピーク)。
b)4−ピペリジノピペリジン0.212gおよび4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.400gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−ピペリジル−ピペリジン−1−イル)エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−(4−ピペリジルピペリジン−1−イル)エトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.415gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=676[M+H]+。
(実施例173)
4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジン−エチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン
a)4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピロリジンエチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.22gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.6mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジン−エチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として12/3/0.5体積比クロロホルム/メタノール/水溶液アンモニア(28%))による精製後、4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジンエチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.095gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.70(mt:4H);1.70〜2.10(非常に広い未分割ピーク:1H);2.45(mt:4H);2.45〜2.55(mt:2H);2.73(t、J=6.5Hz:2H);2.97(t、J=6Hz:2H);3.84(s:3H);3.91(s:3H);4.13(t、J=6Hz:2H);6.72(大きいs:1H);7.15(d、J=5.5Hz:1H);7.18(s:1H);7.45(s:1H);7.85(s:1H);8.08(d、J=5.5Hz:1H);12.14(広いs:1H)。質量スペクトラム(CI):m/z=468[M+H]+。
b)N−(2−アミノエチル)ピロリジン0.100mLおよび4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.3gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピロリジン−エチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。4−クロロ−2−{5−メトキシ−1−メチル−6−[2−(2−ピロリジン−エチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.229gが得られ、それの特性は下記の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=622[M+H]+(基準ピーク)。
(実施例174)
4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2ピペリジンエチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ−[2,3−b]−ピリジン
a)4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.240gおよび5N水酸化カリウム水溶液1.7mLを用いる以外は実施例89aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(シリカ、溶離液として40/5/0.5体積比塩化メチレン/メタノール/水溶液アンモニア(28%))による精製後、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピロリジンエチルアミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.092gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.40(mt:2H);1.51(mt:4H);1.88(広い未分割ピーク:1H);2.35(mt:4H);2.39(t、J=6.5Hz:2H);2.71(t、J=6.5Hz:2H);2.96(t、J=5.5Hz:2H);3.83(s:3H);3.91(s:3H);4.13(t、J=5.5Hz:2H);6.71(広いs:1H);7.15(dd、J=5.5Hz:1H);7.17(s:1H);7.45(s:1H);7.85(s:1H);8.08(d、J=5.5Hz:1H);12.14(広いs:1H)。
質量スペクトラム(CI):m/z=482[M+H]+(基準ピーク)。
b)N−(2−アミノエチル)ピペリジン0.135mLおよび4−クロロ−2−[1−メチル−5−メトキシ−6−(2−ヨードエトキシ)−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.3gを用いる以外は実施例147bに記載の手順に従うことで、4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。4−クロロ−2−{1−メチル−5−メトキシ−6−[2−(2−ピペリジンエチル−アミノ)エトキシ]−1H−インドール−3−イル}−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン0.246gが得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(CI):m/z=636[M+H]+(基準ピーク)。
(実施例175)
2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
a)2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5N水酸化カリウム水溶液3.3mLを、2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジン0.31gのメタノール(20mL)溶液に加える。混合物をほぼ80℃で約18時間加熱する。反応媒体を氷+水の混合物100mLに入れ、酢酸エチル75mLで3回抽出する。合わせた有機相を水100mLと次に飽和塩化ナトリウム水溶液100mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン]によって精製する。2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.073gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
融点:220℃(ケフラー台)。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.86(s:3H);3.90(s:3H);4.01(s:3H);6.43(d、J=2Hz:1H);6.71(d、J=2Hz:1H);6.99(d、J=1.5Hz:1H);7.01(dd、J=8および5Hz:1H);7.76(s:1H);7.85(広いd、J=8Hz:1H);8.11(dd、J=5および1.5Hz:1H);11.74(未分割ピーク:1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=307[M]+(基準ピーク);m/z=292[M−CH3]+。
b)2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
オイル中60%品の水素化ナトリウム0.028gを、2−(5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.26gのジメチルホルムアミド(11.5mL)溶液に少量ずつ加える。懸濁液をほぼ20℃で約1時間攪拌し、ヨウ化メチル0.04mLを加える。ほぼ20℃で約18時間攪拌後、混合物を氷+水の混合物100mLに入れ、酢酸エチル75mLで3回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させる。2−(5,7−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.3gが泡状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
質量スペクトラム(ET):m/z=461[M]+(基準ピーク);m/z=306[M−C7H7O2S]+。
c)2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.9g、1−tert−ブチルオキシ−カルボニル−5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−ボロン酸2.34gおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液19mLのジメチルホルムアミド(63mL)溶液を用い、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.42gを加える以外は実施例105eに記載の方法に従って、2−(5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。シリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(70/30体積比)]後、2−(5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.26gがそうして得られ固体の形態で、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(70/30体積比)]
Rf=0.51。
質量スペクトラム(EI):m/z=447[M]+(基準ピーク);m/z=292[M−C7H7O2S]+。
2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの製造は、特許WO2003000688A1に記載されている。
d)1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−ボロン酸を、下記の方法で製造することができる。
3−ヨード−5,7−ジメトキシインドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2.2gおよびホウ酸トリブチル1.8mLのテトラヒドロフラン(33mL)溶液を冷却して−100℃として、それに温度をほぼ−100℃に維持しながら、2.5Nn−ブチルリチウムのヘキサン溶液9.82mLを滴下する。冷却浴を外し、反応媒体の温度が約−5℃に達したら、氷2gを加える。20℃付近の温度で1時間攪拌後、混合物を減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を酢酸エチル200mLで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液100mLで洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。そうして1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,7−ジメトキシ−1H−インドール−3−ボロン酸2.34gが固体の形態で得られ、それをそのまま次の段階で用いる。
e)3−ヨード−5,7−ジメトキシ−インドール−1−カルボン酸のtert−ブチルエステルを、下記の方法で製造することができる。
粉末水酸化カリウム0.94gを、5,7−ジメトキシ−1H−インドール1.18gのジメチルホルムアミド(34mL)溶液に加える。上記混合物に、2回昇華させたヨウ素1.71gのジメチルホルムアミド(34mL)溶液を滴下する。混合物を20℃付近の温度で3時間攪拌後、4−ジメチルアミノピリジン0.062gと次にジ−tert−ブチル・ジカーボネート1.82gのジメチルホルムアミド(10mL)溶液を加える。ほぼ20℃で約18時間攪拌後、混合物を0.2%チオ硫酸ナトリウム水溶液89mLに入れる。混合物を酢酸エチル200mLで3回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(90/10体積比)]によって精製する。3−ヨード−5,7−ジメトキシインドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2.2gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
シリカTLC[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(70/30体積比)]
Rf=0.67。
質量スペクトラム(EI):m/z=403[M]+;m/z=303[M−CO2tBu]+(基準ピーク)。
5,7−ジメトキシ−1H−インドールは、ミリガンらの報告(P. J. Milligan and S La Berge, Journal of Medicinal Chemistry, 1970, Vol. 13, No. 6, 1248-1)に記載の方法に従って製造した。
(実施例176)
4−クロロ−5−フルオロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(A003364503(P−32416−147−2))
a)4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.260gおよび85%水酸化カリウム0.62gを原料とする以外は実施例100aに記載の手順に従うことで、4−クロロ−5−フルオロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。アセトニトリル11cm3からの結晶化による精製後、4−クロロ−5−フルオロ−2−[5,6−ジメトキシ−1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.115gが得られ、それの特性は以下の通りである。
1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.47(部分的に覆われたm、4H);2.71(広いt、J=6.5Hz、2H);3.57(m、4H);3.86(s、3H);3.89(s、3H);4.31(広いt、J=6.5Hz、2H);6.74(d、J=2.0Hz、1H);7.19(s、1H);7.42(s、1H);7.93(s、1H);8.19(d、J=2.0Hz、1H);12.2(広いs、1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=458(M)+(基準ピーク)。
b)4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.280g、炭酸カリウム0.065gおよびモルホリン0.075gを原料とする以外は実施例100bに記載の手順に従うことで、4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.270gがそうして橙赤色樹脂状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−Rf TLC、シリカ[溶離液:シクロヘキサン/メタノール(95/5体積比)]=0.52;
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.27(s、3H);2.45〜2.55(覆われたm、4H);2.77(t、J=6.5Hz、2H);3.58(m、4H);3.70(s、3H);3.87(s、3H);4.35(t、J=6.5Hz、2H);6.77(s、1H);6.84(s、1H);7.17(s、1H);7.20(広いd、J=8.5Hz、2H);7.49(広いd、J=8.5Hz、2H);7.60(s、1H);8.48(d、J=2.0Hz、1H)。
c)4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.260gおよびヨウ化ナトリウム0.104gを原料とする以外は実施例100cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−ヨードエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.283gがそうして橙赤色樹脂状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−Rf TLC、シリカ[溶離液:塩化メチレン/酢酸エチル(95/5体積比)]=0.72;
−質量スペクトラム(EI):m/z=653(M)+基準ピーク。
d)4−クロロ−5−フルオロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.390gおよび臭化テトラブチルアンモニウム0.005gの1,2−ジクロロエタン(30cm3)溶液、水酸化カリウム0.343gおよび炭酸カリウム0.251gを原料とする以外は実施例100dに記載の手順に従うことで、4−クロロ−5−フルオロ−2−[1−(2−クロロエチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。4−クロロ−5フルオロ−2−[1−(2−クロロ−エチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.260gが橙赤色樹脂状物の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−TLC、シリカ[溶離液:塩化メチレン/酢酸エチル(95/5体積比)]Rf=0.56;
−質量スペクトラム(EI):m/z=562(M)+。
e)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロ−5−フルオロピロロ[2,3−b]−ピリジン0.750g、1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸0.534gおよびテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.096gを原料とする以外は実施例97cに記載の手順に従うことで、4−クロロ−5−フルオロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造することができる。4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.390gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.29(s、3H);3.70(s、3H);3.82(s、3H);6.79(s、1H);6.92(s、1H);7.00(s、1H);7.26(広いd、J=8.5Hz、2H);7.52(広いd、J=8.5Hz、2H);7.53(s、1H);8.47(d、J=2.0Hz、1H);11.3(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=499(M)+。
1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸は、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
f)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロ−5−フルオロピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−クロロ−5−フルオロピロロ[2,3−b]ピリジン0.650gのテトラヒドロフラン(15cm3)溶液に、約−78℃でtert−BuLi 1.18cm3を滴下する。反応媒体を約−78℃で30分間攪拌した後、ヨウ素1.01gのテトラヒドロフラン(6cm3)溶液を滴下し、温度を−78℃で2時間維持する。温度を約0℃に戻す。飽和塩化アンモニウム水溶液5cm3を加えた後、反応混合物を酢酸エチル80cm3で抽出し、有機相を水20cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に濃縮する(13kPa)。1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−クロロ−5−フルオロピロロ[2,3−b]ピリジン0.750gがそうしてクリーム色固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−TLC、シリカ[溶離液:塩化メチレン]Rf=0.59;
−質量スペクトラム(EI):m/z=451(M)+。
g)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−クロロ−5−フルオロピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
4−クロロ−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.30g、4−メチルベンゼンスルホニルクロライド1.6g、水16cm3に溶かした水酸化ナトリウム3.40gおよび硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.052gの(200cm3)トルエン中混合物を、20℃付近で約24時間攪拌する。混合物を酢酸エチル500cm3で希釈し、有機相を水200cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物をシリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン]によって精製する。4−クロロ−5−フルオロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.90gがそうして粉末の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−融点:125℃で溶融(ケフラーブロック);
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.36(s、3H);6.93(d、J=3.0Hz、1H);7.44(広いd、J=8.0Hz、2H);7.99(広いd、J=8.0Hz、2H);8.12(d、J=3.0Hz、1H);8.52(d、J=2.5Hz、1H);
−質量スペクトラム(EI):m/z=324(M)+。
h)4−クロロ−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−7−オキサイド1.7gのオキシ塩化リン(10cm3)溶液を、POCl3の還流温度で8時間維持する。POCl3を減圧下に留去後、残留物を氷50gで処理し、炭酸水素ナトリウムを加えることで、得られた溶液のpHを8〜9付近とする。水相を酢酸エチル80cm3で5回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。4−クロロ−5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン1.3gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−Rf TLC、シリカ[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]=0.19;
−1H NMRスペクトラム(400MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)6.56(m、1H);7.70(m、1H);8.35(d、J=2.5Hz、1H);12.15(広いm、1H);
−質量スペクトラム(EI):m/z=170(M)+。
i)5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7−オキサイドを、下記の方法で製造することができる。
3−クロロ過安息香酸6.22gを、5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.7gのジメトキシエタン(70cm3)溶液に加える。反応媒体を20℃付近で1時間30分攪拌する。水酸化カリウム2gのメタノール(20cm3)溶液を加えた後、混合物を酢酸エチル100cm3で5回抽出する。有機相を飽和塩化アンモニウム溶液15cm3で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。残留物を、シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(95/5体積比)]によって精製し、固体3.6gが得られ、それをジエチルオキサイド25cm3で洗浄し、脱水し、乾燥させる。残留物を、シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]によって精製し、5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン7−オキサイド1.70gが粉末の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−融点:178℃で融解(ケフラーブロック);
−IRスペクトラム:KBr3128;3085;2919;2863;2734;2629;2406;1588;1507;1349;1256;1206;1129;1077;990;804;723;670および466cm−1。
j)5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロ−3−トリメチルシラニル−エチニルピリジ−2−イルアミン3.80gおよびカリウムtert−ブトキシド3.40gの1−メチルピロリジン−2−オン(100cm3)中混合物を130℃付近で約4時間維持する。20℃付近の温度まで冷却後、混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液1000cm3に投入し、ジエチルオキサイド250cm3で5回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液100cm3で5回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン2.35gが固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−融点:110℃で溶融(ケフラーブロック);
−質量スペクトラム(EI):m/z=136(M)+基準ピークm/z=109(M−HCN)+。
k)5−フルオロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジ−2−イル−アミンを、下記の方法で製造することができる。
エチニルトリメチルシラン12.47cm3、ヨウ化銅2.24g、塩化リチウム2.74g、トリエチルアミン41.33cm3および[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロライド2.15gを、アルゴンで脱気した5−フルオロ−3−ヨード−ピリジ−2−イルアミン14gのジメチルホルムアミド(440cm3)溶液に加える。得られた溶液を55℃付近の温度で約5時間維持する。20℃付近の温度まで冷却後、混合物を減圧下に(13kPa)濃縮する。残留物を、水300cm3に取り、酢酸エチル100cm3で3回抽出する。合わせた有機相を水100cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する(13kPa)。シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液;塩化メチレン)後に、5−フルオロ−3−トリメチルシラニルエチニルピリジ−2−イルアミン7.91gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−融点:65℃で溶融(ケフラーブロック);
−質量スペクトラム(EI):m/z=208(M)+;m/z=193(M−CH3)+基準ピーク。
l)5−フルオロ−3−ヨード−ピリジ−2−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
5−フルオロピリジ−3−イルアミン9.9gおよびN−ヨードコハク酸イミド21.85gの酢酸(400cm3)中混合物を70℃付近の温度で約6時間攪拌する。減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させた後、残留物を水250cm3に取る。炭酸水素ナトリウムを加えることで、pHを約8とする。水相を塩化メチレン150cm3で5回抽出する。合わせた有機相を水100cm3で3回、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液50cm3で5回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に(13kPa)濃縮して乾固させる。シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:塩化メチレン)後に、5−フルオロ−3−ヨード−ピリジ−2−イルアミン11gがそうして固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−融点:76℃で溶融(ケフラーブロック);
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)5.98(広いs、2H);7.93〜7.98(m、2H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=238(M)+。
(実施例177)
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミン(A003346712(P−32441−067−1))
a)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
フッ化テトラブチルアンモニウム1.05cm3を、アルゴンで脱気した2−(1−メチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミン0.1gのテトラヒドロフラン(10cm3)溶液に加える。得られた溶液を約24時間還流させる。20℃付近の温度まで冷却後、混合物を減圧下に濃縮する(13kPa)。残留物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液50cm3に取り、酢酸エチル50cm3で3回、次に塩化メチレン100cm3で3回抽出する。合わせた有機相を水100cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する(13kPa)。シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(90/10体積比)]後に、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミン0.015gがそうして白色固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(400MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.79(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);6.07(広いs、2H);6.13(d、J=5.0Hz、1H);6.82(広いs、1H);7.09(s、1H);7.43(s、1H);7.63(s、1H);7.67(d、J=5.0Hz、1H);11.2(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=322(M)+。
b)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
2N塩酸水溶液5.5cm3を、ベンズヒドリリデン−[2−(1−メチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]アミン0.7gのテトラヒドロフラン(20cm3)溶液に加える。得られた溶液を20℃付近で約3時間攪拌する。混合物を減圧下に濃縮する(13kPa)。残留物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液50cm3に取り、酢酸エチル50cm3で3回、次に塩化メチレン25cm3で3回抽出する。合わせた有機相を水50cm3で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する(13kPa)。シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]後に、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルアミン0.31gがそうして淡ピンク固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−TLC、シリカ[溶離液:塩化メチレン/メタノール(98/2体積比)]Rf=0.125;
−質量スペクトラム(ET):m/z=476(M)+。
c)ベンズヒドリリデン−[2−(1−メチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]アミンを、下記の方法で製造することができる。
炭酸セシウム1.7g、(R)−(+)−2,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチル0.4gおよびベンゾフェノンイミン0.377gを、アルゴンで脱気した4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.8gのトルエン(80cm3)溶液に加える。得られた溶液を20℃付近で約15分間攪拌し、酢酸パラジウム0.144gを加える。混合物を4時間還流させ、冷却して約20℃とした後、セライトを充填した焼結漏斗で濾過する。ケーキを塩化メチレン20cm3で3回洗浄し、濾液を減圧下に濃縮する(13kPa)。シリカのカラムでのフラッシュクロマトグラフィー[溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル(50/50体積比)]後に、ベンズヒドリリデン−[2−(1−メチル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]アミン1.3gがそうして黄色固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(400MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.31(s、3H);3.72(s、3H);3.82(s、3H);3.86(s、3H);6.49(s、1H);6.61(d、J=5.0Hz、1H);6.88(s、1H);7.08(s、1H);7.20(広いd、8.5Hz、2H);7.39(広いd、J=8.5Hz、2H);7.41(s、1H);7.05〜7.75(非常に広いm、10H);8.02(d、J=5.0Hz、1H)。
−質量スペクトラム(IC):m/z=641(M+H)+。
4−クロロ−2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、実施例97bに記載の方法に従って得られる。
(実施例178)
シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン(A003341949(P−31916−162−1)))
a)シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを、下記の方法で製造することができる。
1Mフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)のテトラヒドロフラン溶液1cm3を、20℃付近の温度で、シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.14gのテトラヒドロフラン(10cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で15時間攪拌し、次に24時間還流させる。冷却後、反応媒体を減圧下に溶媒留去して乾固させる。水4cm3を加える。生成固体を焼結漏斗で濾去し、水および次にエチルエーテルで洗浄する。得られた固体を、水に取り、0.1N水酸化ナトリウムで媒体をpH10の塩基性とする。生成物を塩化メチレンで5回抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.029gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):1.05〜1.28(m、5H);1.48〜1.76(m、3H);1.85〜2.03(m、2H);3.17〜3.42(覆われたm、1H);3.80(s、3H);3.85(s、3H);3.88(s、3H);4.05(広いs、2H);6.82(d、J=2.0Hz、1H);7.02(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.45(s、1H);7.75(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=418(M)+;m/z=321(M−C6H11N)+基準ピーク。
b)シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを、下記の方法で製造することができる。
2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.16gおよび硫酸ナトリウム0.4gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度でシクロヘキシルアミン0.24gの塩化メチレン(5cm3)溶液に加える。室温で48時間にわたり、攪拌を維持する。メタノール5cm3および水素化ホウ素ナトリウム0.023gを加える。反応媒体を同じ温度で6時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、塩化メチレン10cm3に取る。生成した沈澱を濾去し、濾液を減圧下に濃縮し、カラムフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール、98/02体積比)によって精製する。生成物を含む分画を合わせ、減圧下に濃縮して乾固させて、シクロヘキシル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.143gを得る。
−質量スペクトラム(EI):m/z=572(M)+;m/z=417(M−C7H7SO2)+基準ピーク;m/z=320(m/z=417−C6H11N)+。
c)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒドを、下記の方法で製造することができる。
20℃付近の温度で、5N塩酸16.5cm3を、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン4.4gのテトラヒドロフラン(100cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で24時間攪拌する。水30cm3および塩化メチレン30cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、50/50体積比のシクロヘキサンおよび酢酸エチル混合物で溶離を行ってシリカのカラムで精製する。生成物を含む分画を合わせ、減圧下に濃縮して乾固させて、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド2.6gを得て、それの特性は下記の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=489(M)+;m/z=334(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
d)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
60%水素化ナトリウムのオイル中懸濁物0.462gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度で2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン5gの脱水ジメチルホルムアミド(DMF)(185cm3)溶液に加える。反応媒体を同じ温度で45分間攪拌する。ヨウ化メチル0.719cm3を滴下する。反応媒体をこの同じ温度で20時間攪拌する。水200cm3および酢酸エチル100cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、98/02体積比の塩化メチレンおよびメタノール混合物で溶離を行うシリカのカラムで精製する。生成物を含む分画を合わせ、減圧下に濃縮して乾固させて、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン4.42gを得て、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=533(M)+;m/z=378(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
e)2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
飽和重炭酸ナトリウム溶液41cm3およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.611gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度で、4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン6.2g、脱水DMF135cm3および1−t−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸7.42gの溶液に加える。反応媒体を130℃で3時間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた油状物を、水80cm3および酢酸エチル100cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液として50/50体積比の酢酸エチル/シクロヘキサン、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。2−(5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン5gがそうして得られ、それの特性は下記の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=519(M)+;m/z=364(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
1−t−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸は、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
f)4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
アルゴンの不活性雰囲気下に−78℃付近の温度で、4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン5gの脱水テトラヒドロフラン(100cm3)溶液に、n−BuLi(2.5Mヘキサン溶液)5.81cm3を滴下する。反応媒体をこの同じ温度で25分間攪拌し、ヨウ素7.37gのテトラヒドロフラン(50cm3)溶液を滴下する。反応媒体を−78℃で15分間攪拌する。冷却浴を外す。2時間攪拌した後に、温度が上昇して室温となる。反応媒体を室温で20時間攪拌する。水15cm3および酢酸エチル15cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン、アルゴン)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−2−ヨード−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン6.28gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=471(M+H)+基準ピーク。
g)4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
アルゴンの不活性雰囲気下、1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボキシアルデヒド5.8gのトルエン(250cm3)溶液に、エチレングリコール2.15cm3およびパラ−トルエンスルホン酸0.735gを加える。反応媒体を120℃で3時間加熱する。冷却後、水50cm3および酢酸エチル50cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をエチルエーテル中で磨砕する。得られた固体を濾去し、エチルエーテル20cm3で洗浄する。4−(1,3−ジオキソラン)−2−イル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン5.3gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=344(M)+;m/z=237(M−C7H7SO2)+基準ピーク;m/z=91(C7H7)+。
h)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボキシアルデヒドを、下記の方法で製造することができる。
アルゴンの不活性雰囲気下に−30℃付近の温度で、1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル10gのトルエン(400cm3)溶液に、20重量%トルエン溶液(1M)としての水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)50.5cm3を滴下する。40分間この同じ温度で攪拌後、冷却浴を外す。昇温させて20℃とする。反応媒体を20℃付近の温度で1時間攪拌する。反応媒体を冷却して4℃とする。1N塩酸を滴下してpH6とする。生成した沈澱を濾去し、水50cm3および酢酸エチル280cm3で洗浄する。濾液を沈降によって分離後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、カラムフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン、Ar)によって精製する。生成物を含む分画を減圧下に濃縮する。1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボキシアルデヒド4.3gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=300(M)+;m/z=236(M−SO2)+;m/z=91;(C7H7 +)基準ピーク。
i)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリルを、下記の方法で製造することができる。
アルゴンの不活性雰囲気下、4−クロロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン10gのN,N−ジメチルアセトアミド(200cm3)溶液に、シアン化亜鉛6.9gおよび亜鉛粉末1.07gを加える。20℃付近の温度で45分間攪拌した後、[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)(PdCl2、dppf)2.4gを加える。反応媒体を140℃付近の温度で90分間加熱する。冷却後、反応媒体をセライトで濾過し、塩化メチレンで洗う。水150cm3を濾液に加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。カラムフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチル75/25体積比、Ar)による精製後、1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−カルボニトリル8.57gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=297(M)+;m/z=233(M−SO2)+;m/z=91(C7H7)+基準ピーク。
化合物4−クロロ−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジンは、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
(実施例179)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミン(A003364149(P−32520−098−1))
a)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンを、下記の方法で製造することができる。
20℃付近の温度で、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミン0.04gのメタノール(2cm3)溶液に、5N水酸化カリウム0.265cm3を加える。反応媒体を6時間還流させる。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水4cm3に取る。生成固体を焼結漏斗で濾去し、水3cm3で2回洗浄し、真空乾燥して、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミン0.030gを得て、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.85〜3.00(広いm、1H);3.80(s、3H);3.85(s、3H);3.87(s、3H);3.78〜3.90(覆われたm、2H);4.06(広いs、2H);6.79(広いs、1H);7.07(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.45(s、1H);7.58(広いd、J=8.5Hz、2H);7.68(広いd、J=8.5Hz、2H);7.76(s、1H);8.07(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=526(M)+;m/z=321(M−C8H6SNF3)+基準ピーク。
b)2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.065gおよび実施例178bで用いているシクロヘキシルアミンに代えての4−トリフルオロメチルスルファニルベンジルアミン0.08cm3を原料として、実施例178bに記載の方法に従って、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンを製造することができる。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミン0.044gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=680(M)+;m/z=525(M−C7H7SO2)+;m/z=320(m/z=525−C8H6SNF3)+基準ピーク。
(実施例180)
フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン(A003390480(P−32520−140−4))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのフェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.120gおよび5N水酸化カリウム0.95cm3を原料として、フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.010gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.61(d、J=6.0Hz、2H);6.43(t、J=6.0Hz、1H);6.49(広いt、J=7.5Hz、1H);6.61(広いd、J=7.5Hz、2H);6.91(d、J=2.0Hz、1H);6.96〜7.05(m、3H);7.11(s、1H);7.47(s、1H);7.76(s、1H);8.02(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム:(ES);m/z=413;(M+H)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.1gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのアニリン0.037cm3を原料として、フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]アミン0.122gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=567(M+H)+。
(実施例181)
ベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン(A003389983(P−32520−141−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミン0.070gおよび5N水酸化カリウム0.54cm3を原料として、ベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。ベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.038gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.60〜2.80(広いm、1H);3.78(広いs、2H);3.81(s、3H);3.85(s、3H);3.87(s、3H);4.03(広いs、2H);6.79(d、J=2.0Hz、1H);7.06(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.23(広いt、J=7.5Hz、1H);7.31(広いt、J=7.5Hz、2H);7.41(広いd、J=7.5Hz、2H);7.43(s、1H);7.75(s、1H);8.06(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=426(M)+;m/z=321(M−C8H6SNF3)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.1gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのベンジルアミン0.045cm3を原料として、ベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、ベンジル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]アミン0.071gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=581(M+H)+;m/z=474(M+H−C7H9N)+基準ピーク。
(実施例182)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]フェニルエチルアミン(A003391552(P−32520−158−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルエチルアミン0.16gおよび5N水酸化カリウム1.2cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]フェニルエチルアミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルエチルアミン0.038gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.10〜2.25(広いm、1H);2.75〜2.86(m、4H);3.81(s、3H);3.87(s、6H);4.07(広いs、2H);6.80(広いd、J=2.0Hz、1H);6.99(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.12〜7.30(m、5H);7.46(s、1H);7.74(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=440(M)+;m/z=320(M−C8H10N)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのフェニルエチルアミン0.192cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルエチルアミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01、次に塩化メチレン/メタノール98.5/1.5体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルエチルアミン0.17gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=595(M+H)+基準ピーク;m/z=474(M+H−C8H11N)+。
(実施例183)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]フェニルプロピルアミン(A003390226(P−32520−144−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルプロピルアミン0.115gおよび5N水酸化カリウム0.85cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]フェニルプロピルアミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルプロピルアミン0.072gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.78(m、2H);2.15〜2.40(広いm、1H);2.58(広いt、J=6.5Hz、2H);2.64(広いt、J=7.5Hz、2H);3.78(s、3H);3.81(s、3H);3.86(s、3H);4.02(広いs、2H);6.82(広いs、1H);7.00(d、J=5.0Hz、1H);7.09(s、1H);7.06〜7.28(m、5H);7.45(s、1H);7.75(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=455(M+H)+;m/z=320(M+H−C9H13N)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのフェニルプロピルアミン0.218cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]フェニル−プロピルアミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−フェニルプロピルアミン0.120gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=608(M)+;m/z=453(M−C7H7SO2)+;m/z=320(m/z=453−C9H11N)+基準ピーク。
(実施例184)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチルチオフェン−2−イルメチルアミン(A003391639(P−32520−162−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]チオフェン−2−イルメチルアミン0.11gおよび5N水酸化カリウム0.85cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]チオフェン−2−イルメチルアミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−チオフェン−2−イルメチルアミン0.056gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.87(広いm、1H);3.81(s、3H);3.87(s、6H);3.95(m、2H);4.04(m、2H);6.81(d、J=2.0Hz、1H);6.95〜7.01(m、2H);7.03(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.39(dd、J=2.0および5.0Hz、1H);7.47(s、1H);7.77(s、1H);8.07(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=433(M+H)+;m/z=337(M+H−C5H4S)+基準ピーク;m/z=320(M+H−C5H7NS)+。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのチオフェン−2−メチルアミン0.158cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−チオフェン−2−イルメチルアミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01と次に塩化メチレン/メタノール98.5/1.5体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]チオフェン−2−イルメチルアミン0.11gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=587(M+H)+基準ピーク;m/z=474(M+H−C5H7NS)+。
(実施例185)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]チオフェン−2−イルエチルアミン(A003391615(P−32520−160−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−チオフェン−2−イルエチルアミン0.15gおよび5N水酸化カリウム1.12cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]チオフェン−2−イルエチルアミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−チオフェン−2−イルエチルアミン0.082gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.25〜2.38(広いm、1H);2.86(広いt、J=6.5Hz、2H);3.00(t、J=6.5Hz、2H);3.80(s、3H);3.86(s、6H);4.07(広いs、2H);6.80(広いd、J=2.0Hz、1H);6.87(広いd、J=3.5Hz、1H);6.91(dd、J=3.5および5.0Hz、1H);7.01(d、J=5.0Hz、1H);7.10(s、1H);7.27(広いd、J=5.0Hz、1H);7.47(s、1H);7.76(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=447(M+H)+;m/z=320(M+H−C6H9NS)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのチオフェン−2−エチルアミン0.179cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−チオフェン−2−イルエチルアミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01と次に塩化メチレン/メタノール98.5/1.5体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]チオフェン−2−イルエチルアミン0.15gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=601(M+H)+;m/z=474(MH−C6H9NS)+基準ピーク。
(実施例186)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メトキシエチル)アミン(A003391652(P−32520−163−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(2−メトキシエチル)アミン0.12gおよび5N水酸化カリウム0.99cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メトキシエチル)アミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(2−メトキシエチル)アミン0.081gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):2.13〜2.29(広いm、1H);2.73(広いt、J=6.5Hz、2H);3.25(s、3H);3.45(t、J=6.5Hz、2H);3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.04(広いs、2H);6.81(広いd、J=2.0Hz、1H);7.01(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.47(s、1H);7.74(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=395(M+H)+;m/z=320(M+H−C3H9NO)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての2−メトキシエチル−アミン0.134cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(2−メトキシエチル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01と次に塩化メチレン/メタノール98.5/1.5体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(2−メトキシエチル)アミン0.11gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=549(M+H)+基準ピーク;m/z=474(M+H−C3H9NO)+。
(実施例187)
4−({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)−フェニルアミン(A003393788(P−33047−027−1))
4−({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニルアミンを、下記の方法で製造することができる。
20℃付近の温度で、4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステル0.07gのジオキサン(1.5cm3)およびDMF(0.5cm3)溶液に、塩酸(4Nジオキサン溶液)1.6cm3を加える。反応媒体を室温で24時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水4cm3に取り、トリエチルアミンで中和する。塩化メチレン4cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水5cm3に取る。生成固体を焼結漏斗で濾去し、水3cm3で2回洗浄し、真空乾燥して、4−({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニルアミン0.036gを得て、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.60〜3.78(広いm、2H);3.81(s、3H);3.87(s、6H);4.02〜4.13(広いm、2H);4.85〜5.02(広いm、2H);6.53(広いd、J=8.5Hz、2H);6.80(広いs、1H);7.01〜7.10(m、3H);7.12(s、1H);7.45(s、1H);7.77(s、1H);8.09(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=441(M)+;m/z=321(M−C7H8N2)+基準ピーク。
(実施例188)
4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ]メチル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(A003393158(P−33047−016−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.16gおよび5N水酸化カリウム1.04cm3を原料として、4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミノ}メチル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステル0.093gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.48(s、9H);2.60(広いm、1H);3.69(m、2H);3.81(s、3H);3.86(s、3H);3.87(s、3H);4.00(m、2H);6.78(広いd、J=2.0Hz、1H);7.05(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.25(広いd、J=8.5Hz、2H);7.40(広いd、J=8.5Hz、2H);7.42(s、1H);7.74(s、1H);8.06(d、J=5.0Hz、1H);9.22(広いs、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=542(M+H)+基準ピーク;m/z=337(M+H−C12H15NO2)+。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての(4−(アミノメチル)フェニル)カルバミン酸tert−ブチルエステル0.340cm3を原料として、4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]アミノ}メチル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01と次に塩化メチレン/メタノール98.5/1.5体積比)による精製後、4−[({[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル]アミノ}メチル)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルエステル0.16gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=696(M+H)+;m/z=337(M+H−C12H15NO2)+基準ピーク。
(実施例189)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチル−スルファニルフェニル)アミン(A003403451(P−33047−052−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)アミン0.08gおよび5N水酸化カリウム0.53cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)アミンを製造する。フェニル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチル−スルファニルフェニル)アミン0.068gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.80(s、3H);3.86(s、3H);3.88(s、3H);4.67(d、J=6.0Hz、2H);6.70(広いd、J=8.5Hz、2H);6.90(広いs、1H);6.97(d、J=5.0Hz、1H);7.10(s、1H);7.23(広いt、J=6.0Hz、1H);7.32(広いd、J=8.5Hz、2H);7.47(s、1H);7.77(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.75(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=512(M)+;m/z=320(M−C7H5SNF3)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての4−(トリフルオロメチルスルファニル)アニリン0.219cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(4−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルフェニル)アミン0.084gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=667(M+H)+基準ピーク。
(実施例190)
シクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン(A003403453(P−33047−058−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのシクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミン0.06gおよび5N水酸化カリウム0.5cm3を原料として、シクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。シクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.034gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)0.30〜0.42(m、4H);2.13(m、1H);2.72〜2.86(広いm、1H);3.80(s、3H);3.86(s、3H);3.88(s、3H);4.06(広いs、2H);6.81(d、J=2.0Hz、1H);7.00(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.47(s、1H);7.75(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=376(M)+;m/z=320(M−C3H6N)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えてのシクロプロピルアミン0.107cm3を原料として、シクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、シクロプロピル[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル]アミン0.075gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=530(M)+;m/z=375(M−C7H7SO2)+基準ピーク;m/z=320(m/z=375−C3H5N)+。
(実施例191)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−モルホリン−4−イルフェニル)アミン(A003403814(P−33047−056−2))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−モルホリン−4−イルフェニル)アミン0.16gおよび5N水酸化カリウム1.08cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−モルホリン−4−イルフェニル)−アミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミン0.068gが得られ、その特性は下記の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.83(m、4H);3.67(m、4H);3.80(s、3H);3.85(s、3H);3.89(s、3H);4.58(d、J=6.0Hz、2H);6.02(t、J=6.0Hz、1H);6.56(広いd、J=8.5Hz、2H);6.70(広いd、J=8.5Hz、2H);6.91(d、J=2.0Hz、1H);6.98(d、J=5.0Hz、1H);7.10(s、1H);7.48(s、1H);7.75(s、1H);8.01(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=497(M)+;m/z=320(M−C10H13N2O)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての4−モルホリン−4−イルフェニルアミン0.273gを原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(4−モルホリン−4−イルフェニル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](4−モルホリン−4−イルフェニル)アミン0.164gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=651(M)+;m/z=496(M−C7H7SO2)+;m/z=177(C10H13N2O)+基準ピーク。
(実施例192)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミン(A003405576(P−33047−062−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミン・トリフルオロ酢酸塩0.08gおよび5N水酸化カリウム0.62cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミン0.024gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.60(s、3H);3.81(s、3H);3.86(s、3H);3.88(s、3H);4.53(d、J=6.0Hz、2H);5.28(d、J=2.0Hz、1H);6.24(広いt、J=6.0Hz、1H);6.90(d、J=2.0Hz、1H);7.00(d、J=2.0Hz、1H);7.02(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.47(s、1H);7.77(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=416(M)+;m/z=320(M−C4H6N3)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての1−メチル−1H−ピラゾール−5−イルアミン0.149gを原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)と次にクロマジル(Kromasil)C8 10μmのカラムでのクロマトグラフィー(溶離液:水/アセトニトリル/TFA70/30/0.1体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミン・トリフルオロ酢酸塩0.08gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=570(M)+;m/z=415(M−C7H7SO2)+基準ピーク;m/z=320(m/z=415−C4H5N3)+。
(実施例193)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](1−メチルピペリジ−4−イル)−アミン(A003440113(P−33047−137−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロ−メチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](1−メチルピペリジ−4−イル)アミン0.07gおよび5N水酸化カリウム0.48cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](1−メチルピペリジ−4−イル)−アミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](1−メチルピペリジ−4−イル)アミン0.042gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.34(m、2H);1.85(m、4H);2.11(s、3H);2.42(m、1H);2.69(m、2H);3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.88(s、3H);4.05(s、2H);6.81(d、J=2.0Hz、1H);7.02(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.44(s、1H);7.75(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES:m/z=434(M+H)+;m/z=218(M+2H)2+/2;基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての1−メチル−4−アミノピペリジン0.175gを原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(1−メチルピペリジ−4−イル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール90/10体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](1−メチルピペリジ−4−イル)アミン0.070gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(IC):m/z=588(M+H)+基準ピーク。
(実施例194)
(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミン(A003408775(P−32989−041−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチル−スルファニルベンジル)アミンに代えての(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.05gおよび5N水酸化カリウム0.36cm3を原料として、(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。(2,4−ジメトキシベンジル)−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.03gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.67(広いs、2H);3.72(s、3H);3.73(s、3H);3.81(s、3H);3.85(s、3H);3.87(s、3H);4.04(広いs、2H);6.49(dd、J=2.5および8.5Hz、1H);6.52(d、J=2.5Hz、1H);6.76(d、J=2.0Hz、1H);7.06(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.28(d、J=8.5Hz、1H);7.42(s、1H);7.75(s、1H);8.06(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=487(M+H)+基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド2gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての2,4−ジメトキシベンジルアミン3.39gを原料として、(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル]アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン1.2gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=641(M+H)+;m/z=486(M+H−C7H7SO2)+。
(実施例195)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)−アミン(A003425429(P−333047−107−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロ−メチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミン0.09gおよび5N水酸化カリウム0.55cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)−アミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミン0.016gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):1.45(m、2H);1.59(m、4H);2.83(m、4H);3.82(s、3H);3.88(s、3H);3.90(s、3H);4.57(広いm、2H);6.00(広いm、1H);6.55(広いd、J=8.5Hz、2H);6.70(広いd、J=8.5Hz、2H);6.92(広いs、1H);7.00(広いd、J=5.0Hz、1H);7.11(広いs、1H);7.49(広いs、1H);7.78(広いs、1H);8.02(広いd、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=495(M)+;m/z=320(M−C11H15N2)+;m/z=175(C11H15N2 +)基準ピーク。
b)実施例178bに記載の方法に従って、2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての(4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミン0.27gを原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−(4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミン0.12gが、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)イミンとの混合物(60/40)として得られる。この混合物を、20℃付近の温度でエタノール7cm3に溶かす。水素化ホウ素ナトリウム0.016gを加える。反応媒体を室温で24時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水3cm3および塩化メチレン4cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99.5/0.5体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−ピペリジ−1−イルフェニル)アミン0.095gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=649(M)+;m/z=175(C11H15N2 +)基準ピーク。
(実施例196)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミン(A003425496(P−333047−113−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)−アミン0.08gおよび5N水酸化カリウム1cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル−フェニル)アミン0.017gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.09(d、J=7.0Hz、6H);2.08(m、2H);3.21(m、2H);3.63(m、2H);3.80(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.56(広いd、J=6.0Hz、2H);6.00(広いt、J=6.0Hz、1H);6.55(広いd、J=8.5Hz、2H);6.69(広いd、J=8.5Hz、2H);6.91(広いs、1H);6.98(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.47(s、1H);7.75(s、1H);8.01(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=525(M)+;m/z=320(M−C12H17N2O)+基準ピーク;m/z=206(C12H18N2O)+。
b)実施例178bに記載の方法に従って2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.15gおよび実施例178bで用いたシクロヘキシルアミンに代えての4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミン0.316gを原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−[4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール99/01体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミン0.1gが、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−[4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)イミンとの混合物(50/50)として得られる。この混合物を、20℃付近の温度でエタノール7cm3に溶かす。水素化ホウ素ナトリウム0.016gを加える。反応媒体を室温で24時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水3cm3および塩化メチレン4cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/デタノール(dethanol)99/01体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イルフェニル)アミン0.08gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=679(M)+;m/z=206(C12H18N2O+);m/z=120(C7H8N2 +)基準ピーク。
(実施例197)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール(A003377259(P−32520−113−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.08gおよび5N水酸化カリウム0.55cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノールを製造する。[2−(5,6ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.036gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.72〜3.97(広いm、9H);4.85(広いs、2H);5.32(広いs、1H);6.75(広いs、1H);7.03(広いs、1H);7.11(広いs、1H);7.45(広いs、1H);7.75(広いs、1H);8.08(広いs、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=337(M)+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノールを、下記の方法で製造することができる。
水素化ホウ素ナトリウム0.054mgを、20℃付近の温度で2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.47gのメタノール(10cm3)溶液に加える。反応媒体を室温で4時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水10cm3および酢酸エチル20cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.45gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=492(M+H)+基準ピーク。
(実施例198)
1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][1,4′]ビピペリジル:(A003408597(P−33047−074−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチル−スルファニルベンジル)アミンに代えての1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル][1,4′]ビピペリジル0.025gおよび5N水酸化カリウム0.17cm3を原料として、1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][1,4′]ビピペリジルを製造する。1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−[1,4′]ビピペリジル0.01gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.30〜1.56(m、8H);1.71(m、2H);2.01(m、2H);2.17(m、1H);2.42(m、4H);2.94(m、2H);3.78(s、2H);3.80(s、3H);3.86(s、3H);3.88(s、3H);6.87(d、J=2.0Hz、1H);6.93(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.41(s、1H);7.76(s、1H);8.04(d、J=5.0Hz、1H);11.70(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=487(M)+;m/z=320(M−C10H19N2)+基準ピーク。
b)1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][1,4′]ビピペリジルを、下記の方法で製造することができる。
水素化ナトリウム0.003gを、20℃付近の温度で4−ピペリジノピペリジン0.008gのTHF(0.5cm3)溶液に加える。反応媒体を室温で20分間攪拌する。メタンスルホン酸2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチルエステル0.04gを加える。反応媒体を60℃で3時間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水2cm3および酢酸エチル3cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール90/10体積比)による精製後、1′−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル][1,4′]ビピペリジル0.026gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=642(M+H)+;m/z=244(M+H−C7H7SO2+H)2+/2基準ピーク。
c)メタンスルホン酸2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチルエステルを、下記の方法で製造することができる。
ピリジン0.064gおよび無水メタンスルホン酸0.092gを、−10℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.13gの塩化メチレン(5cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で1時間、次に室温で24時間攪拌する。氷および塩化メチレン15cm3を加える。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、メタン−スルホン酸2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチルエステル0.044gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=570(M+H)+基準ピーク。
(実施例199)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ジエチルアミン(A003416358(P−33047−091−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ジエチルアミン0.060gおよび5N水酸化カリウム0.44cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ジエチルアミンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ジエチルアミン0.034gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):1.06(t、J=7.0Hz、6H);2.53(部分的に覆われたm、4H);3.81(s、3H);3.83(s、2H);3.87(s、6H);6.86(d、J=2.0Hz、1H);6.99(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.41(s、1H);7.74(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=392M+;m/z=321(M−C4H9N)+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−ジエチルアミンを、下記の方法で製造することができる。
塩化チオニル0.022cm3を、20℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.15gの塩化メチレン(3cm3)溶液に加え、次にDMF 2滴を加える。反応媒体をこの同じ温度で4時間攪拌する。
次に、アセトニトリル8cm3、ジエチルアミン0.160cm3、炭酸カリウム0.211gおよびヨウ化ナトリウム0.1gを加える。反応媒体を50℃で24時間加熱する。冷却後、反応媒体を焼結漏斗で濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水3cm3および酢酸エチル4cm3に取る。相を沈降によって分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/酢酸エチル80/20体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ジエチルアミン0.036gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=547(M+H)+基準ピーク;m/z=474((M+H)−C4H11N)+。
(実施例200)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ピペリジ−4−オール(A003435835(P−33047−129−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ピペリジ−4−オール0.045gおよび5N水酸化カリウム0.44cm3を原料として、(2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ピペリジ−4−オールを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1Hピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ピペリジ−4−オール0.031gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.46(m、2H);1.74(m、2H);2.13(m、2H);2.78(m、2H);3.48(m、1H);3.78(s、2H);3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.56(広いm、1H);6.89(広いs、1H);6.93(d、J=5.0Hz、1H);7.12(s、1H);7.42(s、1H);7.76(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
質量スペクトラム(EI):m/z=420M+;m/z=321(M−C5H9NO)+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−ピペリジ−4−オールを、下記の方法で製造することができる。
ピペリジ−4−オール0.027g、炭酸カリウム0.075gおよびヨウ化ナトリウム0.016gを、20℃付近の温度で4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.055gのアセトニトリル(3cm3)溶液に加える。反応媒体を80℃で1時間加熱する。冷却後、反応媒体を焼結漏斗で濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水3cm3および酢酸エチル4cm3に取る。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ピペリジ−4−オール0.049gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=575(M+H)+基準ピーク。
c)4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジンを、下記の方法で製造することができる。
塩化チオニル0.089cm3およびDMF 5滴を、20℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メタノール0.4gの(4cm3)塩化メチレン溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で4時間攪拌する。氷を加え、反応媒体を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和する。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/酢酸エチル97.5/2.5体積比)による精製後、4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.234gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=509M+;m/z=354M−C7H7SO2)+基準ピーク。
(実施例201)
1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルアミン(A003453957(P−33047−148−1))
1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルアミンを、下記の方法で製造することができる。
塩酸(4Nジオキサン溶液)0.27cm3を、20℃付近の温度で{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.051gのメタノール(3cm3)および塩化メチレン(0.5cm3)溶液に加える。反応媒体を室温で24時間攪拌する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水4cm3に取り、1N水酸化ナトリウムで中和してpH10とする。塩化メチレン12cm3を加える。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルアミン0.008gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.73(m、2H);3.44(m、1H);3.59(m、2H);3.81(s、3H);3.87(s、5H);3.89(s、3H);6.73(d、J=2.0Hz、1H);6.92(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.44(s、1H);7.73(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=392(M+H)+。
(実施例202)
{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(A003452988(P−33047−1431))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.13gおよび5N水酸化カリウム0.805cm3を原料として、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.07gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.37(s、9H);2.97(t、J=7.0Hz、2H);3.58(t、J=7.0Hz、2H);3.81(s、3H);3.88(s、3H);3.90(s、5H);4.10(m、1H);6.73(d、J=2.0Hz、1H);6.91(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.31(広いd、J=7.0Hz、1H);7.44(s、1H);7.74(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=492(M+H)+基準ピーク;m/z=436(MH−C4H8)+。
b)実施例200bに記載の方法に従って、4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.14gおよび実施例200bで用いたアゼチジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステルに代えてのピペリジ−4−オール0.118gを原料として、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アゼチジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール95/5体積比)による精製後、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.135gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=646(M+H)+基準ピーク;m/z=590(MH−C4H8)+。
(実施例203)
{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}−メチルアミン・2塩酸塩(A003453945A(P−33047−1501))
a)実施例201に記載の方法に従って、実施例201で用いた{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステルに代えての{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルメチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.027gおよび塩酸(4Nジオキサン溶液)1.35cm3を原料として、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}メチルアミン・2塩酸塩を製造する。[欠落]5N水酸化カリウム。{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル}メチルアミン・2塩酸塩0.005gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.83(s、3H);3.88(s、3H);3.92(広いs、3H);2.90〜4.35(部分的に覆われた非常に広いm、合計で7H);4.75(m、2H);7.05〜7.10(m、3H);7.60(s、1H);7.81(s、1H);7.85〜8.03(広いm、3H);8.17(広いd、J=5.0Hz、1H);140.7〜11.2(非常に広いm、1H);12.0(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=406(M+H)+基準ピーク。
(実施例204)
{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イル−メチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(A003453144(P−33047−145−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.15gおよび5N水酸化カリウム0.909cm3を原料として、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール95/5体積比)による精製後、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アゼチジン−3−イルメチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.037gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)1.36(s、9H);2.97(t、J=7.0Hz、2H);3.14(m、3H);3.19〜3.35(覆われたm、2H);3.81(s、3H);3.87(s、5H);3.89(s、3H);6.75(d、J=2.0Hz、1H);6.90(広いm、1H);6.92(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.44(s、1H);7.74(s、1H);8.02(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=505M+;m/z=321(M−C9H16N2O2)+基準ピーク。
b)実施例200bに記載の方法に従って、4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.14gおよび実施例200bで用いたピペリジ−4−オールに代えてのアゼチジン−3−イルメチルカルバミン酸tert−ブチルエステル0.123gを原料として、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アゼチジン−3−イルメチル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール95/5体積比)による精製後、{1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アゼチジン−3−イルメチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル0.154gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=659M+;m/z=505(M−C7H6SO2)+;m/z=320(m/z=505−C9H17N2O2)+基準ピーク。
(実施例205)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(A003438870(P−33047−131−2))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.040gおよび5N水酸化カリウム0.28cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.014gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.15(s、3H);2.30〜2.54(部分的に覆われたm、8H);3.79(s、2H);3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);6.89(d、J=2.0Hz、1H);6.93(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.42(s、1H);7.75(s、1H);8.03(d、J=5.0Hz、1H);11.7(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=419M+;m/z=320(M−C5H11N2)+基準ピーク。
b)実施例200bに記載の方法に従って、4−クロロメチル−2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.055gおよび実施例200bで用いたピペリジ−4−オールに代えての1−メチルピペラジン0.03cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.043gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=574(M+H)+;m/z=308(M+アセトニトリル+2H)2+/2;m/z=231(MH+アセトニトリル−C7H7SO2+H)2+/2基準ピーク。
(実施例206)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニルメタノール(A003403794(P−32989−031−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニルメタノール0.105gおよび5N水酸化カリウム0.85cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニルメタノールを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニルメタノール0.070gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.80(s、3H);3.86(s、3H);3.89(s、3H);6.11(s、1H);6.69(広いs、1H);7.10(s、1H);7.15〜7.24(m、2H);7.26〜7.33(m、3H);7.53(広いd、J=7.5Hz、2H);7.70(s、1H);8.09(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いm、1H)。
−質量スペクトラム(EI)(IC):m/z=413M+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニル−メタノールを、下記の方法で製造することができる。
フェニルマグネシウムブロマイド(1M THF溶液)0.45cm3を、6℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−カルボキシアルデヒド0.1gのTHF(5cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で30分間、次に室温で24時間攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液5cm3および塩化メチレン10cm3を加える。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]フェニルメタノール0.105gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=567M+;m/z=412(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
(実施例207)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]プロパン−1−オール(A003408773(P−32989−039−1))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]プロパン−1−オール0.090gおよび5N水酸化カリウム0.80cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]プロパン−1−オールを製造する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イル]プロパン−1−オール0.060gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)0.90(t、J=7.0Hz、3H);1.80(m、2H);3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.88(s、3H);4.96(m、1H);5.25(d、J=5.0Hz、1H);6.75(d、J=2.0Hz、1H);7.01(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.44(s、1H);7.74(s、1H);8.07(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム (ES):m/z=366(M+H)+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]プロパン−1−オールを、下記の方法で製造することができる。
エチルマグネシウムブロマイド(1M THF溶液)0.45cm3を、6℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−カルボキシアルデヒド0.1gのTHF(5cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で30分間、次に室温で24時間攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液5cm3および塩化メチレン10cm3を加える。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/酢酸エチル80/20体積比)による精製後、0.154gが得られ[sic]、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]プロパン−1−オール0.90gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=519M+;m/z=364(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
(実施例208)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メチルアミン(A003435888(P−32989−101−2))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メチルアミン0.080gおよび5N水酸化カリウム0.80cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メチルアミンを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール95/05体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]−メチルアミン0.015gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.80(s、3H);3.86(s、3H);3.88(s、3H);4.04(s、2H);6.79(d、J=2.0Hz、1H);7.07(d、J=5.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.48(s、1H);7.75(s、1H);8.06(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=336M+基準ピーク。
b)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メチルアミンを、下記の方法で製造することができる。
亜鉛0.040gおよび濃ギ酸2cm3を、20℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシム0.1gのエタノール(6cm3)および水(5cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で室温で24時間攪拌する。反応媒体をセライトで濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。水5cm3および塩化メチレン10cm3を加える。反応媒体を1N水酸化ナトリウムでpH10の塩基性とする。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル]メチルアミン0.06gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=490M+;m/z=335(M−C7H7SO2)+基準ピーク。
c)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシムを、下記の方法で製造することができる。
ヒドロキシルアミン塩酸塩0.207gを、20℃付近の温度で[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボキシアルデヒド0.5gのピリジン(25cm3)溶液に加える。反応媒体を50℃で24時間加熱する。反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、水10cm3および塩化メチレン10cm3に取る。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシム0.510gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=350M+基準ピーク;m/z=332(M−H2O)+;m/z=306(M−CH2NO)+。
(実施例209)
[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシム(A003425653(P−32989−091−2))
実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えての2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシム0.060gおよび5N水酸化カリウム0.60cm3を原料として、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシムを製造する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−カルボアルデヒドオキシム0.010gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.82(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);7.07(d、J=2.0Hz、1H);7.12(s、1H);7.09(d、J=5.0Hz、1H);7.45(s、1H);7.80(s、1H);8.11(d、J=5.0Hz、1H);8.54(s、1H);11.58(s、1H);11.9(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=350M+基準ピーク;m/z=332(M−H2O)+;m/z=306(M−CH2NO)+。
(実施例210)
N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホンアミド(A003453139(P−32989−120−2))
N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼン−スルホンアミドを、下記の方法で製造することができる。
パラ−トルエンスルホン酸0.053gを、20℃付近の温度でN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド0.050gの塩化メチレン(2cm3)およびトルエン(5cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で室温で24時間攪拌し、60℃付近の温度で24時間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。水5cm3および塩化メチレン10cm3を加える。1N水酸化ナトリウムで、反応媒体をpH9の塩基性とする。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物を分取LC/MS(水/アセトニトリル/TFA)で精製する。得られた固体を、塩化メチレン5cm3および水2cm3に取り、1N水酸化ナトリウムでpH9の塩基性とする。N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド0.008gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.82(s、3H);3.88(s、3H);3.90(s、3H);4.38(広いs、2H);6.87(d、J=5.0Hz、1H);6.95(d、J=2.0Hz、1H);7.13(s、1H);7.50(s、1H);7.55(広いd、J=8.5Hz、2H);7.78(s、1H);7.96(広いd、J=8.5Hz、2H);8.00(d、J=5.0Hz、1H);8.50(m、1H);11.75(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=560M+基準ピーク;m/z=335(M−C7H4SO3F3)+。
(実施例211)
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド(A003423534(P−32989−083−2))
a)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド0.070gおよび5N水酸化カリウム0.40cm3を原料として、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミドを製造する。N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド0.030gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.46(s、3H);3.63(s、3H);3.83(s、3H);3.87(s、6H);4.28(広いs、2H);4.79(広いs、2H);6.20〜6.26(m、2H);6.78(d、J=5.0Hz、1H);6.88(d、J=8.5Hz、1H);6.99(広いs、1H);7.12(s、1H);7.48(s、1H);7.50(広いd、J=8.5Hz、2H);7.78(s、1H);7.88(広いd、J=8.5Hz、2H);7.98(d、J=5.0Hz、1H);11.75(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=711(M+H)+基準ピーク。
b)N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミドを、下記の方法で製造することができる。
トリエチルアミン0.052cm3および4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロライド0.265cm3を、アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.200gの塩化メチレン(6cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で24時間攪拌する。水2cm3を加える。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド0.210gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=865(M+H)+基準ピーク。
(実施例212)
チオフェン−2−スルホン酸[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]アミド(A003453971(P−32989−122−3))
a)実施例210に記載の方法に従って、実施例210で用いたN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミドに代えてのチオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミド0.1gおよびパラ−トルエンスルホン酸0.110gを原料として、チオフェン−2−スルホン酸[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミドを製造する。チオフェン−2−スルホン酸[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミド0.025gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.40(広いs、2H);6.89(d、J=5.0Hz、1H);6.91(d、J=2.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.19(dd、J=3.5および5.0Hz、1H);7.48(s、1H);7.66(dd、J=1.0および3.5Hz、1H);7.77(s、1H);7.92(dd、J=1.0および5.0Hz、1H);8.02(d、J=5.0Hz、1H);8.51(広いm、1H);11.75(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(EI):m/z=482M+;m/z=320(M−C4H4NO2S2)+基準ピーク。
b)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのチオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミド0.150gおよび5N水酸化カリウム1cm3を原料として、チオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシ−ベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミドを製造する。チオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミド0.100gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=633(M+H)+基準ピーク。
c)実施例211bに記載の方法に従って、(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミン0.80gおよび実施例211bで用いた4−(トリフルオロ−メトキシ)ベンゼンスルホニルクロライドに代えての2−チオフェンスルホニルクロライド0.114gを原料として、チオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシ−ベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]アミドを製造する。チオフェン−2−スルホン酸(2,4−ジメトキシ−ベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミド0.150gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=786M+;m/z=631(M−C7H7SO2)+基準ピーク;m/z=320(m/z=631−C13H13NO4S2)+。
(実施例213)
N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩(A003454170A(P−32989−126−3))
a)実施例210に記載の方法に従って、実施例210で用いたN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロ−メトキシベンゼンスルホンアミドに代えてのN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド0.04gおよびパラ−トルエンスルホン酸0.045gを原料として、N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩を製造する。N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩0.011gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)3.81(s、3H);3.87(s、3H);3.89(s、3H);4.33(d、J=6.5Hz、2H);6.91(d、J=5.0Hz、1H);6.93(d、J=2.0Hz、1H);7.11(s、1H);7.49(s、1H);7.52〜7.68(m、3H);7.78(s、1H);7.87(広いd、J=7.5Hz、2H);8.01(d、J=5.0Hz、1H);8.31(広いt、J=6.5Hz、1H);11.8(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=477;(M+H)+。
b)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロメチルスルファニルベンジル)アミンに代えてのN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド0.090gおよび5N水酸化カリウム0.6cm3を原料として、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−ベンゼンスルホンアミドを製造する。N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド0.100gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=627(M+H)+基準ピーク。
c)実施例211bに記載の方法に従って、(2,4−ジメトキシベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]アミン0.80gおよび実施例211bで用いた4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンスルホニルクロライドに代えてのベンゼンスルホニルクロライド0.110gを原料として、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]ベンゼンスルホンアミドを製造する。N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]ベンゼンスルホンアミド0.060gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=781(M+H)+基準ピーク。
(実施例214)
1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素・トリフルオロ酢酸塩(A003454230A(P−32989−128−2))
a)実施例210に記載の方法に従って、実施例210で用いたN−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミドに代えての1−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素0.04gおよびパラ−トルエンスルホン酸0.045gを原料として、1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素・トリフルオロ酢酸塩を製造する。1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素・トリフルオロ酢酸塩0.0015gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値):3.78(s、3H);3.80(s、3H);3.86(s、3H);4.63(広いd、J=6.5Hz、2H);6.78(広いt、J=6.5Hz、1H);6.83(広いs、1H);6.93(d、J=5.0Hz、1H);7.10(s、1H);7.22(広いd、J=8.5Hz、2H);7.43(s、1H);7.52(広いd、J=8.5Hz、2H);7.77(s、1H);8.06(d、J=5.0Hz、1H);8.82(s、1H);11.75(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=540(M+H)+基準ピーク。
b)実施例179aに記載の方法に従って、実施例179aで用いた[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル](4−トリフルオロ−メチルスルファニルベンジル)アミンに代えての1−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イル−メチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素0.150gおよび5N水酸化カリウム1cm3を原料として、1−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素を製造する。1−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素0.040gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=690(M+H)+基準ピーク。
c)1−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ−[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素を、下記の方法で製造することができる。
4−(トリフルオロメトキシ)フェニルイソシアネート0.094cm3を、アルゴン雰囲気下に20℃付近の温度で(2,4−ジメトキシ−ベンジル)[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−アミン0.080gの塩化メチレン(6cm3)溶液に加える。反応媒体をこの同じ温度で24時間攪拌する。水2cm3を加える。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。フラッシュ−パッククロマトグラフィー(SiO2、溶離液として塩化メチレン/メタノール98/02体積比)による精製後、1−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−[2−(5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジ−4−イルメチル]−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素0.150gが得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=843(M)+;m/z=640(M−C8H4NO2F3)+;m/z=485(m/z=640−C7H7SO2)+;m/z=203(C8H4NO2F3 +)基準ピーク。
(実施例215)
2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(A003338710(P−31376−043−1))
a)2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
5N水酸化カリウム水溶液1.3cm3を、20℃付近の温度で2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.13gのメタノール(15cm3)溶液に加える。反応媒体を約18時間還流させる。反応混合物を減圧下に溶媒留去し、そうして得られた残留物を酢酸エチル100cm3に溶かし、分液漏斗に移し入れ、蒸留水50cm3で洗浄する。水相を酢酸エチル50cm3で再度抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液50cm3および蒸留水50cm3の順で洗浄する。有機抽出液を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して粗化合物を得て、それをフラッシュ・クロマボンド(Flash Chromabond)RS6 SiOHカートリッジ(シリカ3g)でのクロマトグラフィーによって精製する。溶離を、ヘプタン/イソプロパノール混合物(70/30体積比)で10cm3/分の流量で行った。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをペースト状黄色固体の形態で得て(0.008g、8%)、それの特性は以下の通りである。
−1H NMRスペクトラム(300MHz、(CD3)2SO d6、δppm値)2.55(s、3H);3.81(s、3H);3.86(s、3H);3.89(s、3H);6.73(d、J=2.0Hz、1H);6.82(d、J=5.0Hz、1H);7.10(s、1H);7.47(s、1H);7.75(s、1H);7.98(d、J=5.0Hz、1H);11.65(広いs、1H)。
−質量スペクトラム(ES):m/z=322(M+H)+。
b)2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
水素化ナトリウム(60%)0.017gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度で2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン0.17gの脱水ジメチルホルムアミド(7cm3)溶液に加える。同じ温度で1時間攪拌した後、ヨウ化メチル0.025cm3を加える。攪拌をこの温度で4時間続ける。反応混合物を、水50cm3に取り、酢酸エチル100cm3で抽出し、水相を酢酸エチル50cm3で2回再抽出する。合わせた有機相を、飽和塩化ナトリウム水溶液50cm3および蒸留水50cm3の順で洗浄する。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ・クロマボンドRS6 SiOHカートリッジ(シリカ3g)で精製する。溶離を、塩化メチレン/メタノール混合物(95/05体積比)で10cm3/分の流量で行った。予想化合物を含む分画を合わせ、溶媒留去して、2−[5,6−ジメトキシ−1−メチル−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをベージュ色固体の形態で得て(0.130g、72%)、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=476(M+H)+。
c)2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
1−tert−ブチルオキシカルボニル−5,6−ジメトキシ−インドール−3−ボロン酸0.475gおよび飽和重炭酸ナトリウム水溶液4.5cm3をこの順で、1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジン0.61gの脱水ジメチルホルムアミド(14cm3)溶液に加える。反応混合物を、噴霧管を用いて30分間にわたってアルゴンでパージし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.085gを加える。反応媒体を120℃で4時間加熱する。冷却後、反応媒体をセライトで濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。得られた油状物を、水100cm3に取り、酢酸エチル100cm3で2回抽出し、有機相を蒸留水50cm3で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液50cm3および蒸留水50cm3の順で洗浄する。有機相を獣炭の存在下に硫酸マグネシウムで脱水し、セライトで濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をフラッシュ・クロマボンドRS70 SiOHカートリッジ(シリカ35g)で精製する。溶離を、ヘプタン/イソプロパノール混合物(90/10体積比)で10cm3/分の流量にて行った。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去する。2−[5,6−ジメトキシ−1H−インドール−3−イル]−1−(トルエン−4−スルホニル)−4−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンがそうしてベージュ色粉末の形態で得られ(0.17g、25%)、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(ES):m/z=462(M+H)+。
1−tert−ブチルオキシ−カルボニル−5,6−ジメトキシインドール−3−ボロン酸は、特許WO03/000688A1に記載の方法に従って製造される。
d)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジンを、下記の方法で製造する。
n−BuLi(2.5Mヘキサン溶液)1.1cm3を、アルゴンの不活性雰囲気下に−70℃付近の温度で1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジン0.5gの脱水テトラヒドロフラン(8cm3)溶液に滴下する。反応媒体をこの同じ温度で1時間攪拌し、次にヨウ素0.8gのテトラヒドロフラン(4cm3)溶液を滴下する。反応媒体を−78℃で15分間攪拌する。反応媒体を20時間攪拌する。水50cm3を加え、反応媒体を酢酸エチル100cm3で3回抽出する。有機相を、蒸留水100cm3、飽和塩化ナトリウム水溶液100cm3および蒸留水100cm3の順で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をマケリー−ナーゲル(Macherey-Nagel)カートリッジ(シリカ15g)で精製する。溶離を、(シクロヘキサン/酢酸エチル)混合物(75/25、体積比)で10cm3/分の流量で行った。予想化合物を含む分画を合わせ、減圧下に溶媒留去した。1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−2−ヨード−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジンがそうして褐色油状物の形態で得られ(0.61g、43%)、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=412(M)+;m/z=348(M−SO2)+;m/z=221(m/z=348−I)+;m/z=91;(C7H7)+基準ピーク。
e)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジンを下記の方法で製造する。
トリフェニルホスフィン4.020g、塩化リチウム5.4g、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド2.115gおよびテトラメチルスズ18.19gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度で1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−ヨード−ピロロ[2,3−b]ピリジン10gのジメチルホルムアミド(120cm3)溶液に加える。反応媒体を120℃付近の温度で20時間加熱する。冷却後、反応媒体を減圧下に濃縮する。得られた残留物を、酢酸エチル200cm3に取り、水50cm3で2回抽出する。有機相を、獣炭の存在下に硫酸マグネシウムで脱水し、セライトで濾過し、減圧下に濃縮する。得られた残留物を、メタノール50mLに取る。得られた固体を焼結漏斗で濾去する。1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−メチルピロロ[2,3−b]ピリジン5.1gがそうして黄色固体の形態で得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=286(M)+;m/z=222(M−SO2)+基準ピーク;m/z=91;(C7H7)+。
f)1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−ヨード−ピロロ[2,3−b]ピリジンを下記の方法で製造する。
パラ−トルエンスルホニルクロライド10.6gおよび硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.331gを、アルゴンの不活性雰囲気下に20℃付近の温度で1H−4−ヨード−ピロロ[2,3−b]ピリジン12gのトルエン(425cm3)溶液に加え、次に3.1N水酸化ナトリウム溶液を滴下する。反応媒体を20℃付近の温度で16時間攪拌する。沈降によって相を分離した後、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮する。1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−4−ヨード−ピロロ[2,3−b]ピリジン19.3gがそうして得られ、それの特性は以下の通りである。
−質量スペクトラム(EI):m/z=398;(M)+;m/z=334(M−SO2)+基準ピーク;m/z=91(C7H7)+。
化合物1H−4−ヨード−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、文献(Synlett, 2001, 5, 609-612)に記載の方法に従って製造される。
(実施例216)
医薬組成物
下記の処方に相当する錠剤を製造した。
実施例94の生成物:0.2g
最終錠剤の増量のための賦形剤:1g
(賦形剤の詳細:乳糖、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)。
(実施例217)
医薬組成物
下記の処方に相当する錠剤を製造した。
実施例101の生成物:0.2g
最終錠剤の増量のための賦形剤:1g
(賦形剤の詳細:乳糖、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)。
(実施例218)
医薬組成物
下記の処方に相当する錠剤を製造した。
実施例193の生成物:0.2g
最終錠剤の増量のための賦形剤:1g
(賦形剤の詳細:乳糖、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム)。