JP4841400B2 - 高張力鋼用ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ - Google Patents
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ワイヤ全質量に対し、
C:0.04乃至0.11質量%、
Si:0.40乃至0.75質量%、
Mn:1.30乃至2.50質量%、
Ni:0.10乃至2.50質量%、
Cr:0.10乃至1.00質量%、
Mo:0.10乃至1.00質量%、
Ti:0.06乃至0.30質量%、
Fe:90質量%以上
を含有し、
N:0.015質量%以下
に規制し、
残部が不可避的不純物である。
また、本発明の高張力鋼用ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤは、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属フッ化物、アルカリ土類金属酸化物、B、Al及びMgのいずれかを含有することができる。
そして、本発明においては、C,Si,Mn,Ni,Cr、Mo、Tiの含有量(質量%)を夫々[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、[Mo]、[Ti]としたとき、F(x)=−576.9[C]+34.1[Si]+80.1[Mn]+1.5[Ni]−22.8[Cr]−6.8[Mo]−83.1[Ti]で表されるF(x)が100以上であることを特徴とする。なお、例えば、上記Siは、SiO2等の化合物として添加される。よって、上記Si含有量は、SiO2等の化合物の量を、Siに換算した値である。他の成分も同様である。
Cは溶接金属の強度確保において極めて重要な成分である。Cが0.04質量%未満では、620MPa級以上の耐力を確保できない。また、Cが0.11質量%を超えると、低温割れ感受性が著しく高まる。より好ましくは、Cは0.06乃至0.10質量%である。
Siは脱酸剤であり、溶接金属の強度確保及び酸素量低減の効果がある。Siが0.4質量%未満では脱酸不足となり、ブローホール発生及び靭性不良となる。一方、Siが0.75質量%を超えると、溶接金属の粘性が高くなり、母材へのなじみが悪くなるなど、溶接作業性が劣化する。より好ましくは、Siは0.50乃至0.60質量%である。
MnはSiと同じく脱酸剤として使用する他、溶接金属の靭性向上に有効である。Mnが1.20質量%未満では、脱酸不足となり、ブローホール発生及び靭性不良となる。また、Mnが2.50質量%を超えると、強度が増加し、低温割れ感受性が著しく高まる。より好ましくは、Mnは1.80乃至2.10質量%である。
Niは強度及び靭性確保において極めて重要な成分である。Niが0.10質量%未満では、十分な靭性改善効果が得られず、Niが2.50質量%を超えると、高温割れの危険性が高まる。より好ましくは、Niは0.50乃至2.00質量%である。
Crは安定的に強度を確保することができるが、Crが0.10質量%未満では十分な強度を確保することができない。Crが1.00質量%を超えると、強度が著しく増加とともに、靭性が劣化し、また、低温割れの原因ともなる。より好ましくは、Crは0.10乃至0.60質量%である。
Moは安定的な強度確保が可能であり、また、その添加により結晶粒の微細化を図ることができ、低温靭性が向上する成分である。Moが0.10質量%未満では、十分な強度が確保できず、また、結晶粒微細化の効果が得られず、低靭性となる。Moが1.00質量%を超えると、著しく硬化し、靭性劣化をまねく。より好ましくは、Moは0.20乃至0.60質量%である。
Tiは結晶粒の微細化に効果がある一方、大量に添加するとスラグ発生の原因ともなる。Tiが0.06質量%未満では、結晶粒微細化が図られず、低温靭性の劣化につながる。Tiが0.30質量%を超えると、スラグ発生量が多くなり、スラグ除去にかかる工程が増加し、作業能率が低下する。より好ましくは、Tiは0.10乃至0.25質量%である。
Feは本発明の前提であるメタル系フラックス入りワイヤを実現するために、90質量%以上はフラックス入りワイヤ中に含有されていることが必要である。これにより、メタル系フラックス入りワイヤの高溶着率の特性が達成できる。なお、より好ましくは、Feは93質量%以上である。このFeは、鋼製外皮及び充填フラックス中に含まれる各種Fe合金(Fe−Si,Fe−Mn、Fe−Cr、Fe−Mo、Fe−Ti等)及び鉄粉から由来するFeである。
Nは本発明においては、特に積極添加していないが、フラックス入りワイヤのフラックス中の原料に由来して、ある程度はフラックス入りワイヤに含有される。しかし、Nが0.015質量%を超えると、ブローホールが発生するため、0.015質量%以下に規制する必要がある。好ましくは、Nは0.010質量%以下に規制する。
F(x)≧100
C:0.03乃至0.15質量%、
Si:0.32乃至0,89質量%、
Mn:1.18乃至2.65質量%、
Ni:0.04乃至2.75質量%、
Cr:0.05乃至1.20質量%、
Mo:0.04乃至1.21質量%、
Ti:0.03乃至0.36質量%、
Fe:92.1乃至96.1質量%、
N:0.0010乃至0.0150質量%、
その他成分(B、Na、F、K、Li、Al、Ca、Mg、P、S):0.10乃至3.25質量%。
Claims (2)
- ワイヤ全質量に対し、
C:0.04乃至0.11質量%、
Si:0.40乃至0.75質量%、
Mn:1.30乃至2.50質量%、
Ni:0.10乃至2.50質量%、
Cr:0.10乃至1.00質量%、
Mo:0.10乃至1.00質量%、
Ti:0.06乃至0.30質量%、
Fe:90質量%以上
を含有し、
N:0.015質量%以下
に規制し、
残部が不可避的不純物であり、
更にまた、C,Si,Mn,Ni,Cr、Mo、Tiの含有量を夫々[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、[Mo]、[Ti]としたとき、F(x)=−576.9[C]+34.1[Si]+80.1[Mn]+1.5[Ni]−22.8[Cr]−6.8[Mo]−83.1[Ti]で表されるF(x)が100以上であることを特徴とする高張力鋼用ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ。 - ワイヤ全質量に対し、
C:0.04乃至0.11質量%、
Si:0.40乃至0.75質量%、
Mn:1.30乃至2.50質量%、
Ni:0.10乃至2.50質量%、
Cr:0.10乃至1.00質量%、
Mo:0.10乃至1.00質量%、
Ti:0.06乃至0.30質量%、
Fe:90質量%以上
を含有し、
N:0.015質量%以下
に規制し、
更に、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属フッ化物、アルカリ土類金属酸化物、B、Al及びMgのいずれかを含有し、
残部が不可避的不純物であり、
更にまた、C,Si,Mn,Ni,Cr、Mo、Tiの含有量を夫々[C]、[Si]、[Mn]、[Ni]、[Cr]、[Mo]、[Ti]としたとき、F(x)=−576.9[C]+34.1[Si]+80.1[Mn]+1.5[Ni]−22.8[Cr]−6.8[Mo]−83.1[Ti]で表されるF(x)が100以上であることを特徴とする高張力鋼用ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ。
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JP2006300836A Active JP4841400B2 (ja) | 2005-11-07 | 2006-11-06 | 高張力鋼用ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ |
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