JP4840251B2 - 原稿読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1枚ずつ分離して順次搬送される複数の原稿を読み取って画像データを取得する原稿読取装置に関するものである。
複写機、ファクシミリ装置等の装置は、例えば光電変換素子を主走査方向(原稿の搬送方向に直交する方向)に多数並べたCCD(Charge Coupled Device )ラインセンサ等を有する光学系により構成された画像読取装置を備えている。また、ADF(Automatic Document Feeder )機構を備え、所定の載置台にセットされた複数の原稿から原稿を1枚ずつ分離して装置本体へ取り込み、取り込んだ原稿を順次読み取って画像データを取得するように構成された原稿読取装置が普及している。
このような原稿読取装置は、所定箇所にフィーラーを用いたセンサが設けられており、原稿トレイ上に積層された複数の原稿から1枚ずつ分離されて搬送されてくる原稿が所定箇所を通過したことをセンサによって検知する。そして原稿読取装置は、原稿が所定箇所を通過した場合に、この原稿からの画像データの読み取りを開始し、原稿が所定箇所を通過した場合に、この原稿からの画像データの読み取りを終了する。これにより原稿読取装置は、複数の原稿を連続して効率よく読み取ることができる。
また、特許文献1には、原稿を所定の載置台上に静止させた状態で画像の読み取りを行なうFBS(Flat Bed Scanner)方式の読取装置において、読取走査の副走査方向に連続する特定の背景パターンを記した原稿押え板を用い、スキャナ部が前記背景パターンを検知しなくなった領域、即ち原稿が載置されている領域を有効画像として取り込む装置が開示されている。特許文献1の読取装置によれば、原稿が載置されていない領域の読み取りを禁止することによって原稿画像のみを効率よく読み取ることができる。
特開平9−65063号公報
ここで、センサに用いられるフィーラーは、薄く軽い紙の通過をも精度よく検知するために非常に小さい力も検知できるように構成されている。従って、多量の原稿を高速で読み取るために原稿の搬送速度を高速にした場合、センサの設置位置を通過する原稿がフィーラーに接触した後、フィーラーが非検知状態に戻る前に次の原稿がフィーラーに接触するようなチャタリング動作が発生する。この場合、フィーラーのチャタリング動作によって原稿の通過を正確に検知することができず、原稿の読取処理を確実に行なえない虞がある。従って、フィーラーを用いたセンサによって原稿の通過を検知する構成では、原稿の読取速度の高速化に限界があった。
また、光学センサを用いて、順次搬送されてくる原稿の通過を検知するように原稿読取装置を構成することもできるが、光学センサは高価であるので、コストの増大を回避できないという問題を有する。なお、特許文献1の読取装置は、FBS方式であるため、複数の原稿を高速に読み取ることについては考慮されていない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、個々の原稿の有無を検知するセンサを用いないので、複数の原稿の高速での読み取りが可能な原稿読取装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、複数の原稿を連続して読み取って取得した画像データを1頁単位に分離するために利用するバック部材を、原稿が搬送されてくる際の斜行量を検出する際にも利用することが可能な原稿読取装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、複数の原稿を連続して読み取って取得した画像データを1頁単位に分離するために利用するバック部材を、原稿幅を検出する際にも利用することが可能な原稿読取装置を提供することにある。
本発明に係る原稿読取装置は、複数の原稿を1枚ずつ分離して所定距離を隔てて順次搬送する搬送部と、該搬送部によって搬送される前記原稿を読み取って画像データを取得する読取部とを備える原稿読取装置において、前記読取部は、長手方向を前記原稿の搬送方向に交差させ、下地に前記原稿の搬送方向と交差する方向の複数箇所に所定幅で前記下地より光反射率が低い色の低反射領域を有する読取面を前記原稿に対向する位置に配置たバック部材を備え、前記読取部は、順次搬送されてくる複数の前記原稿を連続して読み取ると共に、前記原稿を読み取って次の前記原稿を読み取るまでの間は前記バック部材を読み取った画像データを取得、前記読取部が取得した画像データにつき、前記低反射領域に対応する画像データの有無によって、前記原稿の画像データの頁間の区切りを検出する検出部と、該検出部が検出した区切りに基づいて、前記読取部が取得した前記原稿の画像データを1頁単位に分離する分離部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、原稿読取装置は、複数の原稿を連続して読み取った場合、取得した画像データに含まれるバック部材から読み取った画像データに基づいて、取得した画像データの頁間の区切りを検出し、各区切りに基づいて、取得した画像データを1頁単位に分離する。
本発明に係る原稿読取装置は、前記バック部材の読取面上を搬送される前記原稿を前記読取面と共に前記読取部が読み取って取得した画像データにつき、前記原稿の搬送方向に交差する方向で異なる位置の低反射領域に対応する画像データの、それぞれの前記原稿の搬送方向の長さによって、前記原稿の斜行量を検出する斜行量検出部と、検出された斜行量に基づいて、前記分離部が前記原稿の画像データを1頁単位に分離した画像データの傾斜を補正する補正部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、原稿読取装置は、淡色の下地に濃色のストライプが設けられたバック部材の読取面上を搬送される原稿をバック部材と共に読み取った場合、取得した画像データに含まれるバック部材から読み取った画像データに基づいて原稿の斜行量を検出する。また、原稿読取装置は、検出した斜行量に基づいて、1頁単位に分離された画像データの傾斜を補正する。
本発明に係る原稿読取装置は、前記バック部材の読取面上を搬送される前記原稿を前記読取面と共に前記読取部が読み取って取得した画像データにつき、前記原稿の搬送方向に交差する方向で異なる位置の低反射領域に対応する画像データの、それぞれの有無によって、前記原稿の搬送方向に交差する方向の定型サイズを検出する定型サイズ検出部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、原稿読取装置は、淡色の下地に濃色のストライプが設けられたバック部材の読取面上を搬送される原稿をバック部材と共に読み取った場合、取得した画像データに含まれるバック部材から読み取った画像データに基づいて原稿の搬送方向に交差する方向の長さを検出する。
本発明では、原稿間の区切りをフィーラーを用いたセンサによって検知せず、複数の原稿を連続して読み取った後に画像処理によって1頁単位に分離するので、複数の原稿の読取速度の高速化が可能となる。また、フィーラーを用いた場合、柔らかい原稿の紙詰まりが発生し易かったが、フィーラーを用いないことによって紙詰まりの発生を抑制することができる。
本発明では、複数の原稿を連続して読み取って取得した画像データを1頁単位に分離するために利用するバック部材を、原稿が搬送されてくる際の斜行量を検出する際にも利用することができるので、斜行量を検出するための部品を別途に設ける必要がなく、コストを削減できる。
本発明では、複数の原稿を連続して読み取って取得した画像データを1頁単位に分離するために利用するバック部材を、原稿の搬送方向に交差する方向の幅を検出する際にも利用することができるので、原稿幅を検出する機構を別途に設ける必要がなく、コストを削減できる。
以下に、本発明に係る原稿読取装置を、イメージスキャナ(以下、スキャナという)に適用した実施形態に基づいて詳述する。図1は本実施形態に係るスキャナの外観を示す模式的斜視図である。本実施形態のスキャナ1は、装置本体2の一側面に、複数の原稿を積層する原稿トレイ3が垂直方向に移動可能に取り付けられており、原稿トレイ3が取り付けられた側面の反対側の側面には、装置本体2で処理された原稿が排出される排出トレイ(図示せず)が取り付けられている。
装置本体2の上面には操作パネル4が設けられている。装置本体2の原稿トレイ3が取り付けられた側面には、原稿トレイ3上に積層された原稿を装置本体2内部へ給送するための給送口2aが開口されている。給送口2aの上部中央には、原稿トレイ3上に積層された原稿を最上層から1枚ずつ取り込むためのピックアップローラ5が設けられている。原稿トレイ3の上面には、積層された原稿の幅方向の位置を規制する原稿規制板3a,3aが原稿の搬送方向に交差する方向、本実施形態では直交する方向に移動可能に取り付けられている。なお、原稿規制板3a,3aは、原稿トレイ3の中央に原稿が積層されるように原稿の位置を規制する。
図2は本実施形態のスキャナ1の構成例を示すブロック図である。スキャナ1は、制御部10、ROM11、RAM12、原稿読取部13、ページメモリ16、画像処理部17、CODEC18、画像メモリ19、操作部20、表示部21、通信部22等を備えており、夫々はバス1aを介して相互に接続されている。
制御部10は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等で構成されており、バス1aを介して接続される上述したようなハードウェア各部を制御すると共に、ROM11に格納された制御プログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実現する。ROM11は、スキャナ1を本発明の原稿読取装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め記憶している。RAM12は、SRAM又はフラッシュメモリ等で構成され、制御部10による制御プログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
原稿読取部13は、原稿トレイ3上に積層された複数の原稿から原稿を1枚ずつ分離して所定の読取位置まで搬送する原稿搬送部(搬送部)13aと、原稿搬送部13aによって搬送されてくる原稿の上面を読み取るための上面読取部14と、原稿の下面を読み取るための下面読取部15とを備え、原稿を読み取って画像データを取得する読取部として動作する。原稿読取部13は、原稿から読み取った画像データをページメモリ16へ出力する。
ページメモリ16は、原稿読取部13が原稿から読み取った画像データを一時的に記憶するためのメモリである。ページメモリ16に記憶された画像データは、制御部10からの指示によって画像処理部17へ出力される。画像処理部17は、ページメモリ16から出力された画像データに、頁毎の分離処理、画像読取部13に含まれる照明系、結像系及び撮像系で生じた各種の歪みを取り除くシェーディング補正、各種の色調整、斜行補正等を行ない、処理した画像データをCODEC18へ出力する。
CODEC18は、画像処理部17から出力された画像データに、例えばJPEG等の所定の符号化処理を行ない、得られた画像データを画像メモリ19に記憶させる。画像メモリ19は、DRAM又はフラッシュメモリ等により構成されており、原稿読取部13により原稿から読み取られて画像処理部17及びCODEC18により所定の処理が施された画像データを記憶する。
操作部20は、ユーザがスキャナ1を操作するために必要な各種のキーを備えている。ユーザにより各キーが操作された場合、操作部20は操作されたキーに対応した制御信号を制御部10へ送出し、制御部10は操作部20から取得した制御信号に対応した処理を実行する。表示部21は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)で構成されており、スキャナ1の動作状況、ユーザに通知すべき情報、操作部20から入力された情報等を表示する。尚、表示部21をタッチパネル方式のものとすることにより、操作部20の各種のキーのうちの一部又は全部を代用することも可能である。
通信部22は、例えばLANのようなネットワーク(図示せず)に接続するためのインタフェースであり、画像メモリ19に記憶してある画像データを、ネットワークに接続されている外部の装置へ送信する。これにより、スキャナ1は、原稿から読み取った画像データをネットワークを介して外部の装置へ送信するネットワークスキャナとして機能する。
以下に、本実施形態の原稿読取部13の構成について説明する。図3は原稿読取部13の構成例を示すブロック図である。図3(a)は図1において装置本体2の内部を矢符Aで示す方向から見た縦断面図、図3(b)はバックプレート14a,15aの構成例を示す模式的平面図である。なお、図3(b)にはバックプレート15aの構成のみを示しているが、バックプレート14a及びバックプレート15aは同一の構成である。
装置本体2は直方体状の筺体を有しており、内部の所定位置にプラテンガラス9が配置されている。また、装置本体2の内部には、ピックアップローラ5によって複数の原稿から1枚ずつ分離された原稿を、図3(a)中の矢符Bで示す搬送方向へプラテンガラス9の上面まで搬送するセパレートローラ6、リタードローラ7及び搬送ローラ8,8がそれぞれ適宜箇所に設けられている。従って、原稿搬送部13aは、ピックアップローラ5、セパレートローラ6、リタードローラ7、搬送ローラ8,8等によって構成される。
セパレートローラ6、リタードローラ7、搬送ローラ8,8はそれぞれ、制御部10からの指示に従って動作する駆動回路によって回転駆動される。ピックアップローラ5とセパレートローラ6との間にはベルト5aが張架されており、駆動回路によって制御されるセパレートローラ6の回転がベルト5aを介してピックアップローラ5に伝達され、ピックアップローラ5を最上層の原稿に押圧させると共に、ピックアップローラ5を回転させてセパレートローラ6に向けて最上層の原稿を給紙させる。
ピックアップローラ5、セパレートローラ6、搬送ローラ8,8は原稿を搬送方向Bへ搬送させる方向に回転するように制御されるが、リタードローラ7は逆方向に回転するように制御される。これにより、重送状態の原稿をセパレートローラ6及びリタードローラ7の回転によって1枚ずつ分離して搬送することができる。なお、原稿搬送部13aは、原稿を押圧するピックアップローラ5の位置を検出するセンサ(図示せず)、原稿トレイ3を上昇させるための駆動回路等を更に備えており、センサによってピックアップローラ5が所定位置よりも下方に下がったことを検知した場合、駆動回路を動作させて原稿トレイ3を上昇させる。これにより、ピックアップローラ5は、原稿トレイ3に積層された最下層の原稿まで確実に装置本体2内部へ取り込むことができる。
搬送ローラ8,8は、セパレートローラ6の回転速度よりも速い速度で回転するように制御されている。搬送ローラ8,8まで原稿が搬送された場合、搬送ローラ8,8によって搬送される原稿の搬送速度が、セパレートローラ6によって搬送される搬送速度よりも高速となる。ピックアップローラ5とセパレートローラ6との間には支持アーム(図示せず)が設けられている。このように駆動回路によるセパレートローラ6の回転速度よりも速い速度で原稿が搬送される状態では、セパレートローラ6が空転すると共に、支持アームを介してピックアップローラ5を原稿に接しない位置に持ち上げる。従って、搬送ローラ8,8まで搬送された原稿は、搬送ローラ8,8の回転のみによってプラテンガラス9上まで搬送される。
原稿がセパレートローラ6及びリタードローラ7を通過した場合、搬送ローラ8,8によって搬送される原稿によるセパレートローラ6の空転が終了し、支持アームによって持ち上げられていたピックアップローラ5が最上層の原稿の上に戻されるので、次の原稿の搬送が開始される。このように原稿がセパレートローラ6及びリタードローラ7を通過する都度、次の原稿の搬送が開始されるので、各原稿は所定間隔を隔てて1枚ずつ搬送されることになる。
プラテンガラス9の上部には、搬送ローラ8に近い位置に、図3(b)に示すようなバックプレート(バック部材)15aが長手方向を原稿の搬送方向Bに交差させて、本実施形態では直交させて配置されている。プラテンガラス9の下部には、白色蛍光灯又は冷陰極管等からなり、プラテンガラス9のバックプレート15aと対向する部分の下面に光を照射する光源ランプ15bと、プラテンガラス9上に搬送されてきた原稿の下面からの反射光を結像レンズ15dへ導くためのミラー15cとをそれぞれ所定箇所に、長手方向を原稿の搬送方向Bに直交させて配置してある。プラテンガラス9の下部には、更に、ミラー15cによって光路が変更された原稿の下面からの反射光を集光する結像レンズ15dと、結像レンズ15dを通して入射される反射光を取得するCCD(Charge Coupled Device) ラインセンサ等からなるイメージセンサ15eとが備えられている。
このような構成により、1枚ずつ分離されて搬送されてくる原稿が、バックプレート15aによってプラテンガラス9の上面に押し付けられ、光源ランプ15bによって照射されている光の原稿からの反射光を1ラインずつイメージセンサ15eが取り込む。1枚の原稿がバックプレート15aを通過するまでの間、イメージセンサ15eは、原稿からの反射光の取得を継続することにより、1枚(1頁)分の原稿の下面画像の読み取りを行なう。なお、光源ランプ15b、ミラー15c、結像レンズ15d及びイメージセンサ15eは、搬送されてくる原稿の下面の画像を読み取る下面読取部15を構成する。
プラテンガラス9の下面には、搬送ローラ8から遠い位置に、図3(b)に示すようなバックプレート(バック部材)14aが長手方向を原稿の搬送方向Bに交差させて、本実施形態では直交させて貼付されている。プラテンガラス9の上部には、白色蛍光灯又は冷陰極管等からなり、プラテンガラス9のバックプレート14aが貼付された部分の上面に光を照射する光源ランプ14bと、プラテンガラス9上に搬送されてきた原稿の上面からの反射光を結像レンズ14dへ導くためのミラー14cとをそれぞれ所定箇所に、長手方向を原稿の搬送方向Bに直交させて配置してある。プラテンガラス9の上部には、更に、ミラー14cによって光路が変更された原稿の上面からの反射光を集光する結像レンズ14dと、結像レンズ14dを通して入射される反射光を取得するイメージセンサ14eとが備えられている。
このような構成により、1枚ずつ分離されて搬送され、下面読取部15によって下面の読み取りが行なわれた原稿が、バックプレート14aの配置位置において光源ランプ14bによって光が照射され、この光の原稿からの反射光を1ラインずつイメージセンサ14eが取り込む。1枚の原稿がバックプレート14aの配置位置を通過するまでの間、イメージセンサ14eは、原稿からの反射光の取得を継続することにより、1枚(1頁)分の原稿の上面画像の読み取りを行なう。なお、光源ランプ14b、ミラー14c、結像レンズ14d及びイメージセンサ14eは、搬送されてくる原稿の上面の画像を読み取る上面読取部14を構成する。
なお、下面読取部15及び上面読取部14によって画像の読み取りが行なわれた原稿は、適宜箇所に設けられた搬送ローラ(図示せず)によって搬送され、所定の排出トレイ上に排出される。上述した構成により、スキャナ1は、ピックアップローラ5によって1枚ずつ分離された原稿が排出トレイにまで搬送される1回の搬送動作において、原稿の上面及び下面の両方の画像を読み取ることができる。
本実施形態では、上面読取部14及び下面読取部15は、図3(b)に示すように、幅が略5mmで長さが略30cmの白地の板に、長手方向に略7cmの間隔を隔てた3箇所に略5mmの幅の帯状の黒い領域、具体的には黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けたバックプレート(バック部材)14a,15aをそれぞれ備えている。なお、バックプレート14aは、黒ストライプを設けた面が上面読取部14による読取面となるように、黒ストライプを設けた面を上に向けて配置される。また、バックプレート15aは、黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けた面が下面読取部15による読取面となるように、黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けた面を下に向けて配置される。
ここでは、バックプレート14a,15aを白地の板に黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けた構成について説明するが、上面読取部14又は下面読取部15による読取面が淡色の下地に濃色のストライプ(光反射率が高い下地に光反射率が低いストライプ)を設けた構成であればよい。しかし、読取対象の原稿は白地のものが多いため、バックプレート14a,15aを白地に黒のストライプを設けた構成とすることが好ましい。
上述した構成のスキャナ1において、例えばユーザが操作部20を介して原稿の読取処理を指示した場合、下面読取部15は、制御部10からの指示に従って、バックプレート15aの配置位置まで搬送されてきた原稿の下面からの反射光を読み取って画像データを取得する。一方、上面読取部14は、制御部10からの指示に従って、バックプレート14aの配置位置まで搬送されてきた原稿の上面からの反射光を読み取って画像データを取得する。
ここで、バックプレート14a,15aは、上面読取部14及び下面読取部15によって読み取りが可能な原稿の幅よりも長く設計されており、上面読取部14及び下面読取部15は、搬送されてくる原稿のサイズに拘わらずバックプレート14a,15aの全領域を読み取れるように構成されている。従って、上面読取部14及び下面読取部15は、搬送されてきた原稿を読み取る際に、搬送されてくる原稿と共に、バックプレート14a,15aの原稿に覆われない部分も読み取る。なお、原稿読取部13は、原稿の搬送が開始されると共に原稿の読み取りを開始するので、原稿の搬送方向Bに対しても原稿サイズよりも長い領域を読み取るように構成されている。
図4は下面読取部15が読み取った画像データの全体(以下、読取データという)の状態を示す模式図である。なお、上面読取部14によっても同様の読取データを取得することができるが、説明の簡略化のため下面読取部15についてのみ説明する。スキャナ1において、例えばA4サイズの原稿が短辺を先頭として搬送されてきた場合、下面読取部15は、図4に示すような読取データを取得する。図4には2枚の原稿を連続して読み取った場合の読取データを示している。図4において一点鎖線で示した領域は読取データ101を、ハッチングを付して実線で示した領域は原稿から読み取った画像データ(以下、原稿画像データともいう)100,100をそれぞれ示している。
従って、読取データ101には、原稿画像データ100,100以外の領域としてバックプレート15aから読み取った画像データが含まれている。ここでは余剰データと呼ぶ。また、余剰データのうちの、バックプレート15aに設けられた黒ストライプ15aa,15aa,15aaから読み取ったデータは黒データと呼ぶ。
本実施形態のスキャナ1は、原稿画像の読取開始を指示された場合、原稿の搬送を開始すると共に原稿の読み取りを開始し、原稿トレイ3上に積層される全ての原稿の読み取りが完了するまで、原稿画像の読取処理を継続する。従って、下面読取部15は、原稿搬送部13aによって順次搬送されてくる複数の原稿を連続して読み取ると共に、各原稿を読み取った後に次の原稿を読み取るまでの間はバックプレート15aを読み取るので、図4に示すような読取データ101を取得することになる。
画像処理部17は、下面読取部15が取得してページメモリ16に逐次蓄積されてゆく読取データ101を解析し、余剰データ中の黒データの有無を検出する。図4に示すように、読取データ101の先端部分(図4においては上方部分)には、バックプレート15aの3本の黒ストライプ15aa,15aa,15aaのそれぞれを読み取って取得した黒データが含まれている。しかし原稿の読み取りが開始されると、バックプレート15aの読取面上を原稿が搬送されるため、黒データの一部又は全部が消失する。このように黒データが消失し始めた位置が各原稿画像データ100,100、換言すれば原稿の先端部である。従って、画像処理部17は、黒データの有無に基づいて、取得した原稿画像データ100,100の頁間の区切りを検出する検出部として動作する。
なお、画像処理部17は、図示しないメモリに、バックプレート15aに設けられた各黒ストライプ15aa,15aa,15aa間の間隔を記憶させており、読取データ101における黒データがメモリに記憶してある間隔を有するか否かに基づいて黒データの有無を精度よく検出することができる。なお、バックプレート15aに設けられる黒ストライプ15aa,15aa,15aaは、一定の間隔を隔てて設ける必要はなく、各黒ストライプ15aa,15aa,15aa間の間隔を異ならせてもよい。また、各黒ストライプ15aa,15aa,15aa自体の幅も同一である必要はなく、各黒ストライプ15aa,15aa,15aaの幅を異ならせてもよい。このような各黒ストライプ15aa,15aa,15aa間の間隔及び各黒ストライプ15aa,15aa,15aaの幅をメモリに登録しておくことにより、画像処理部17は、読取データ101に含まれる原稿画像データ100,100と余剰データとを正確に且つ効率よく区別することができる。
画像処理部17は、読取データ101中の原稿画像データ100の先端を検出した場合、検出した位置から原稿画像データ100に対してシェーディング補正、色調整等の処理を開始し、処理した画像データをCODEC18へ順次出力する。CODEC18は、画像処理部17から出力された原稿画像データ100に所定の符号化処理を行なった後に画像メモリ19に蓄積する。
1枚の原稿がバックプレート15aの配置位置を通過し、下面読取部15による原稿の下面画像の読み取りが完了した場合、下面読取部15は、次の原稿が搬送されてくるまでの間、バックプレート15aのみを読み取ることになる。従って、図4に示すように、読取データ101において、1枚目の原稿画像データ100と2枚目の原稿画像データ100との間にはバックプレート15aの3本の黒ストライプ15aa,15aa,15aaのそれぞれを読み取って取得した黒データが再度出現する。このように黒データが出現した位置が1枚目の原稿画像データ100の後端部である。従って、画像処理部17は、読取データ101中に黒データの出現を検出した場合、原稿画像データ100に対して行なっていたシェーディング補正、色調整等の処理を終了する。これにより、画像処理部(分離部)17は、下面読取部15が連続して読み取った複数の原稿画像データを、黒データの有無に基づいて1頁単位に分離することができる。
画像処理部17は、読取データ101中に黒データの出現を検出することによって原稿画像データ100の後端を検出した場合、次に黒データが消失して次の原稿画像データ100の先端を検出するまでの間の黒データの搬送方向Bの長さを計測する。原稿搬送部13aによって搬送される原稿は所定の間隔を保って順次スキャナ1の内部へ取り込まれるため、原稿画像データ100の後端から所定距離以上黒データが続いた場合、画像処理部17は、原稿トレイ3上に載置された全ての原稿の読み取りが完了したと判断し、その旨を制御部10へ通知する。制御部10は、画像処理部17からの通知に従って、原稿読取部13の原稿搬送部13aによる原稿の搬送動作を終了する。
図5は原稿が斜行して搬送された場合の読取データの状態を示す模式図である。図5(a)は2枚の原稿を連続して読み取った場合の読取データの状態を、図5(b)は図5(a)に示した読取データの先端部分(図5(a)における上方部分)の拡大図をそれぞれ示している。図5(a)に示すように、原稿が斜行して搬送されると、図4に示した原稿が斜行していない場合の読取データと比較して、余剰データ中の黒データの形状、面積及び搬送方向への長さ等が相異する。具体的には、図5(b)に示すように、読取データ101の先端から原稿画像データ100の先端までの間の余剰データにおいて、3本の黒データの長さd1,d2,d3がそれぞれ異なる。なお、図5(a)中の1枚目の原稿のように原稿が右肩下がりに斜行している場合、3本の黒データの長さはd1<d2<d3となる。逆に、図5(a)中の2枚目の原稿のように原稿が右肩上がりに斜行している場合、3本の黒データの長さはd1>d2>d3となる。
従って、画像処理部17は、下面読取部15が取得した読取データ101に基づいて、読取データ101の先端から原稿画像データ100の先端までの間の3本の黒データの長さを検出し、検出した各長さに基づいて原稿の斜行角度θ(斜行量)を算出することができる。従って、画像処理部17は、バックプレート15aの読取面上を搬送されてくる原稿をバックプレート15aと共に下面読取部15が読み取って取得した読取データ101に含まれる余剰データに基づいて、原稿の斜行角度θを検出する斜行量検出部として動作する。
画像処理部(補正部)17は、検出した斜行角度θをメモリに記憶させておき、斜行角度θに基づいて、下面読取部15が原稿の下面から読み取った原稿画像データ100の傾斜を補正する。なお、画像処理部17は、上述したように原稿の斜行量を算出する処理及び検出した斜行量に基づいて原稿画像データ100の傾斜を補正する処理を、ページメモリ16に記憶された読取データ101において原稿画像データ100,100の各頁毎の先端を検出する都度、シェーディング補正、色調整等の各処理と共に実行する。
また、本実施形態の画像処理部17は、原稿を読み取る際に原稿の搬送方向に交差する方向、具体的には直交する方向(幅方向)の定型サイズを検出するようにも構成されている。図6は下面読取部15が読み取った読取データの状態を示す模式図である。図6はA4サイズの2枚の原稿が長辺を先頭として搬送されてきた場合の読取データ101を示している。一方、前述した図4はA4サイズの原稿が短辺を先頭として搬送されてきた場合の読取データ101を示しており、読取データ101のうちの原稿画像データ100,100の幅方向の外側に、バックプレート15aの黒ストライプ15aa,15aa,15aaからの反射光に基づく黒データが存在する。しかし、A4サイズの原稿が長辺を先頭として搬送されてきた場合、図6に示すように、原稿画像データ100,100の幅方向の外側には黒データは存在しない。
従って、画像処理部(定型サイズ検出部)17は、下面読取部15によって読み取った読取データ101中の黒データに基づいて原稿の幅方向の定型サイズを検出することができる。すなわち、原稿の各定型サイズに応じた位置に黒ストライプを設けることにより、搬送されてくる原稿がバックプレート15aの各黒ストライプの上を搬送されるか否かに基づいて、原稿の幅方向の定型サイズをより正確に検出することができる。従って、本実施形態のバックプレート15aは、図3(b)に示すように適宜の3箇所に黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けた構成を有しているが、このような構成に限られない。例えば、図3(b)に示したバックプレート15aにおいて、両端のそれぞれから略5cmの間隔を隔てた2箇所に略5mmの幅の黒ストライプを設けた場合には、A4サイズの原稿が短辺を先頭として搬送されてきた場合にその旨を検出することができる。
なお、画像処理部17は、このような原稿幅の検出処理を、上述したようにページメモリ16に記憶された読取データにおいて原稿画像データの各頁毎の先端を検出する都度実行し、検出した原稿幅によって分離された1頁分の原稿画像データに対して、シェーディング補正、色調整、斜行補正等の各処理を実行する。
画像処理部17は、同様の処理によって、上面読取部14によって読み取られた読取データに基づいても原稿の幅方向の定型サイズを検出することができる。しかし、本実施形態のスキャナ1は、1回の搬送動作において原稿の両面を読み取るように構成されているため、下面読取部15によって読み取られる原稿の原稿幅と、上面読取部14によって読み取られる原稿の原稿幅とは同一である。従って、原稿幅の検出処理は、下面読取部15又は上面読取部14のいずれかによって読み取られた読取データに基づいて行なえばよい。なお、下面読取部15による読取処理の方が、上面読取部14による読取処理よりも先に開始されるため、本実施形態では、下面読取部15によって読み取られた読取データに基づいて行なうこととする。
上述したように、本実施形態では、バックプレート14a,15aを利用して、複数の原稿を連続して読み取って取得した読取データから、各原稿画像データを1頁毎に分離することができる。また、このようなバックプレート14a,15aを利用することにより、順次搬送されてくる原稿の斜行量を検出することができるので、斜行量を検出するための部品を別途に設ける必要がないと共に、原稿の斜行量を精度よく算出することができる。更に、このようなバックプレート14a,15aを利用することにより、原稿の幅方向の定型サイズを精度よく検出することができるので、原稿幅を検出する機構を別途に設ける必要がない。
以下に、上述した構成のスキャナ1による原稿画像の読取処理について説明する。図7はスキャナ1による原稿画像の読取処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ROM11に格納されている制御プログラムに従って制御部10により実行される。また、以下では、説明の簡略化のため、原稿読取部13における下面読取部15によって原稿の下面の画像を読み取る際の処理について説明するが、上面読取部14によっても同様の処理が行なわれる。
制御部10は、例えばユーザが操作部20を介して原稿画像の読取処理を指示した場合、原稿読取部13を動作させ、原稿搬送部13aによる原稿の搬送を開始する(S1)。また、制御部10は、搬送されてくる原稿の下面の画像の下面読取部15による読み取りを開始し(S2)、読み取った読取データのページメモリ16への蓄積を開始する(S3)。制御部10は、画像処理部17によって、ページメモリ16に逐次蓄積されてゆく読取データの解析を開始し(S4)、読取データ中の黒データの有無に基づいて、原稿画像データの先端を検出したか否かを判断する(S5)。
具体的には、制御部10は、読取データ中にバックプレート15aの各黒ストライプ15aa,15aa,15aaを読み取って取得した黒データが含まれるか否かを判断し、原稿画像データの先端を検出した場合(S5:YES)、読取データ中の各黒データにおいて、読取データの先端からの長さを画像処理部17によって検出し(S6)、検出した各長さに基づいて原稿の斜行角度を算出する(S7)。画像処理部17は算出した斜行角度を自身のメモリに記憶しておく。1枚目の原稿の場合、各黒データの長さを検出して斜行角度を算出する。2枚目の原稿の場合、1枚目の原稿の後端と2枚目の原稿の先端との間の黒データの長さをそれぞれ検出した上で、1枚目の原稿及び2枚目の原稿の前の黒データの長さをそれぞれ合算して、2枚目の原稿の斜行角度を算出する。3枚目以降の原稿も同様にして斜行角度を算出する。
制御部10は、画像処理部17によって、読取データに基づいて原稿幅を検出し(S8)、検出した原稿幅及び原稿画像データの先端の位置に基づいて、ページメモリ16に記憶してある読取データから原稿画像データを順次読み出し、読み出した原稿画像データに対して、画像処理部17のメモリに記憶された斜行角度に基づく傾斜の補正処理を開始する(S9)。制御部10は、傾斜が補正された原稿画像データをCODEC18へ順次出力し、CODEC18による所定の符号化処理を開始し(S10)、符号化された原稿画像データを画像メモリ19に記憶させる(S11)。
制御部10は、画像処理部17によって、ページメモリ16に逐次蓄積されてゆく読取データ中の黒データの有無に基づいて、原稿画像データの後端を検出したか否かを判断する(S12)。具体的には、制御部10は、読取データ中にバックプレート15aの各黒ストライプ15aa,15aa,15aaを読み取って取得した黒データが含まれるか否かを判断し、原稿画像データの後端を検出した場合(S12:YES)、ステップS9で開始した原稿画像データへの傾斜の補正処理及びステップS10で開始した符号化処理を終了し(S13)、ステップS5へ処理を戻す。これにより、下面読取部15によって読み取られて傾斜の補正処理及び符号化処理が施された1頁分の原稿画像データが、画像メモリ19に蓄積される。
原稿画像データの後端を検出できない場合(S12:NO)、制御部10は、ステップS11へ処理を戻し、ページメモリ16から読み出されて傾斜が補正された後に符号化された原稿画像データの画像メモリ19への記憶を継続する(S11)。ステップS5において、原稿画像データの先端を検出できない場合(S5:NO)、例えば、ステップS13までの処理によって1頁分の原稿画像データが画像メモリ19に蓄積された後に次の原稿画像データの先端を検出できない場合、制御部10は、画像処理部17によって、前の原稿画像データの後端からの黒データの長さに基づいて、原稿トレイ3上の原稿の有無を判断する(S14)。具体的には、前の原稿画像データの後端からの黒データの長さが所定距離以上となった場合、原稿が無いと判断し(S14:NO)、制御部10は、原稿読取部13の原稿搬送部13aによる原稿の搬送動作を終了し、上述した読取処理を終了する。
原稿が有ると判断した場合(S14:YES)、即ち、前の原稿画像データの後端からの黒データの長さが所定距離以上となっていない場合、制御部10は、ステップS5へ処理を戻し、次の原稿画像データの先端を検出するか(S5:YES)、読取対象の原稿の終了を検出する(S14:NO)まで、ステップS4で開始した読取データの解析を継続する。
上述した実施形態では、バックプレート14a,15aに設けられた黒ストライプ15aa,15aa,15aaの間隔及び幅の情報は画像処理部17のメモリに予め記憶させてある構成について説明した。しかし、黒ストライプ15aa,15aa,15aaの間隔及び幅は予め設定された値に限られず、異なる値によって構成されたバックプレートを用いることもできる。この場合、例えば、新たにバックプレートを取り付けた場合に、それぞれのバックプレートを上面読取部14及び下面読取部15によって読み取り、各バックプレートにおける黒ストライプの間隔及び幅の情報を取得し、画像処理部17のメモリに記憶しておけばよい。なお、このようにバックプレートに設けられた黒ストライプの間隔及び幅の取得処理は、例えばバックプレートをシェーディングプレートとしてシェーディングデータを取得する際に行なうことができる。
以下に、バックプレート14a,15aをシェーディングプレートとして利用してシェーディングデータを取得する処理について説明する。なお、以下では、説明の簡略化のため、下面読取部15がバックプレート15aを読み取ってシェーディングデータを取得する処理について説明するが、上面読取部14も同様の処理により、バックプレート14aを読み取ってシェーディングデータを取得することができる。
本実施形態のスキャナ1では、例えばスキャナ1の保守点検を行なうサービスマンが操作部20を介してシェーディングデータの取得処理を指示した場合、下面読取部15が、制御部10からの指示に従って、光源ランプ15bを点灯させ、バックプレート15aからの反射光に基づく読取データをイメージセンサ15eによって取得する。下面読取部15によって取得された読取データはページメモリ16に一旦記憶される。
次に画像処理部17が、制御部10からの指示に従って、ページメモリ16に記憶された読取データにおいて、各画素値に基づいて、バックプレート15aの黒ストライプ15aa,15aa,15aaからの反射光に基づく黒データの位置を検出する。画像処理部17は、検出した黒データの位置に基づいて、バックプレート15aに設けられた黒ストライプ15aa,15aa,15aa間の間隔及び黒ストライプ15aa,15aa,15aaの幅を算出し、メモリに記憶させる。これにより、画像処理部17は、メモリに記憶された各値に基づいて、原稿の読み取り時において下面読取部15が取得した読取データにおける黒データを精度よく検出することができる。
また、画像処理部17は、ページメモリ16に記憶させた読取データにおいて、検出した黒データの部分をその前後のデータに基づいて補間し、シェーディング補正に利用できるシェーディングデータを生成してメモリに記憶させる。これにより、画像処理部17は、メモリに記憶させたシェーディングデータに基づいて、原稿の読み取り時において下面読取部15が原稿の下面から読み取った画像データに対するシェーディング補正を行なうことができる。従って、本実施形態では、バックプレート14a,15aを、原稿の上面又は下面からそれぞれ読み取った画像データに対して画像処理部17が行なうシェーディング補正の際に用いるシェーディングデータを取得するためのシェーディングプレートとしても利用することができる。
上述したように、バックプレート14a,15aを読み取ってバックプレート14a,15aのそれぞれに設けられた黒ストライプ15aa,15aa,15aaの間隔及び幅の各値を取得し、取得した各値を画像処理部17のメモリに記憶させるように構成することにより、任意の値の間隔及び幅で設けられた黒ストライプ15aa,15aa,15aaを有するバックプレート14a,15aを用いることができる。なお、この場合、上面読取部14及び下面読取部15のそれぞれが取得した読取データ中の黒データが、バックプレート14a,15aのどの位置に設けられた黒ストライプからの反射光に基づく黒データであるかをより正確に判断することができるので、上面読取部14及び下面読取部15のそれぞれが連続して読み取った読取データにおける原稿画像データ間をより正確に判断することができる。
上述したように、本発明の原稿読取装置は、原稿の所定箇所の通過を検出するために例えばフィーラーを用いたセンサを使用しないので、多量の原稿を高速に読み取ることができると共に、フィーラーの動作遅れに起因する原稿の紙詰まりの発生を抑制することができる。なお、従来の読取装置と同様にセンサも具備し、センサによって原稿の通過を良好に検出できない場合に、本実施形態で説明したように読取データに基づいて画像データを1頁毎に分離する処理を行なうようにしてもよい。この場合、通常の原稿読取処理においては、センサによる検出結果に従って各原稿のみを効率よく読み取ることができると共に、多量の原稿の高速での読み取りも可能となる。
上述した実施形態では、本発明の原稿読取装置をスキャナ1に適用した例について説明したが、原稿から画像を読み取る原稿読取装置を備えるものであればスキャナに限られない。例えば、複写機、ファクシミリ装置、複合機等においても本発明の原稿読取装置を利用することができる。また、上述した実施形態では、原稿の1回の搬送動作において両面を読み取る構成のスキャナ1を例に説明したが、原稿の1回の搬送動作において片面のみを読み取る構成であっても本発明を適用することができる。
本実施形態のバックプレート15aは白地の板に黒ストライプ15aa,15aa,15aaを設けた構成を有しているが、例えばローラによって構成することもできる。図8はバックプレートの変形例を示す模式図である。図8(a)には斜視図を、図8(b)には図8(a)においてバックローラ30を矢符Cで示す方向から見た立面図をそれぞれ示している。図8に示すバックローラ30は、例えば、直径が略5cmで長さが略30cmの白地のローラであり、軸方向に略7cmの間隔を隔てた3箇所に略5mmの幅の黒ストライプ30a,30a,30aが設けられている。このようなバックローラ30は、図3(a)においてバックプレート15aを配置した位置に、軸方向を原稿の搬送方向Bに直交させて配置される。
このような構成のスキャナ1において、下面読取部15によって原稿の下面の画像を読み取る場合、制御部10は、バックローラ30を図中の矢符Dで示す方向に回転駆動させることにより、原稿読取部13の原稿搬送部13aによって1枚ずつ分離されてプラテンガラス9まで搬送されてきた原稿をバックローラ30によってプラテンガラス9の上面に押し付けると共に、搬送方向Bへ搬送する。従って、バックローラ30は、原稿の読み取り時において押圧板としても機能し、原稿から精度よく画像データを取得することができる。
本実施形態に係るスキャナの外観を示す模式的斜視図である。 本実施形態のスキャナの構成例を示すブロック図である。 原稿読取部の構成例を示すブロック図である。 下面読取部が読み取った読取データの状態を示す模式図である。 下面読取部が読み取った読取データの状態を示す模式図である。 下面読取部が読み取った読取データの状態を示す模式図である。 スキャナによる原稿画像の読取処理の手順を示すフローチャートである。 バックプレートの変形例を示す模式図である。
符号の説明
1 スキャナ(原稿読取装置)
10 制御部
13 原稿読取部(読取部)
13a 原稿搬送部(搬送部)
14a バックプレート(バック部材)
15a バックプレート(バック部材)
17 画像処理部(検出部、分離部)

Claims (3)

  1. 複数の原稿を1枚ずつ分離して所定距離を隔てて順次搬送する搬送部と、該搬送部によって搬送される前記原稿を読み取って画像データを取得する読取部とを備える原稿読取装置において、
    前記読取部は、長手方向を前記原稿の搬送方向に交差させ、下地に前記原稿の搬送方向と交差する方向の複数箇所に所定幅で前記下地より光反射率が低い色の低反射領域を有する読取面を前記原稿に対向する位置に配置たバック部材を備え、
    前記読取部は、順次搬送されてくる複数の前記原稿を連続して読み取ると共に、前記原稿を読み取って次の前記原稿を読み取るまでの間は前記バック部材を読み取った画像データを取得
    前記読取部が取得した画像データにつき、前記低反射領域に対応する画像データの有無によって、前記原稿の画像データの頁間の区切りを検出する検出部と、
    該検出部が検出した区切りに基づいて、前記読取部が取得した前記原稿の画像データを1頁単位に分離する分離部と
    を備えることを特徴とする原稿読取装置。
  2. 前記バック部材の読取面上を搬送される前記原稿を前記読取面と共に前記読取部が読み取って取得した画像データにつき、前記原稿の搬送方向に交差する方向で異なる位置の低反射領域に対応する画像データの、それぞれの前記原稿の搬送方向の長さによって、前記原稿の斜行量を検出する斜行量検出部と、
    検出された斜行量に基づいて、前記分離部が前記原稿の画像データを1頁単位に分離した画像データの傾斜を補正する補正部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
  3. 前記バック部材の読取面上を搬送される前記原稿を前記読取面と共に前記読取部が読み取って取得した画像データにつき、前記原稿の搬送方向に交差する方向で異なる位置の低反射領域に対応する画像データの、それぞれの有無によって、前記原稿の搬送方向に交差する方向の定型サイズを検出する定型サイズ検出部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の原稿読取装置。
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