以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフィットネス運動状態表示装置を含んで構成されるフィットネス運動状態表示システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、運動者1の腕等に装着される装着装置10と、装着装置10に接続される心拍センサ14と、装着装置10を通信可能に接続するフィットネス管理装置20とで構成される。本実施の形態においては、フィットネス管理装置20が、フィットネス運動状態表示装置を構成し、フィットネス管理装置20は、例えば、パーソナルコンピュータとして構成される。
装着装置10は、加速度センサ11、不揮発性の記憶装置12及び通信インターフェイス(通信I/F)13を備える。また、装着装置10には外付けの心拍センサ14が取り付けられ、心拍センサ14からの信号が入力される。加速度センサ11は、運動者1の歩行状態を検出し、それにより歩行数がカウントされる。心拍センサ14は、運動者1の耳たぶ等に装着されて、脈拍を検出し、その信号が装着装置10に入力される。加速度センサ11及び心拍センサ14で取得された歩行数及び心拍数(bpm;1分間当たりの拍数)のデータは、記憶装置12に記憶される。
フィットネス管理装置20は、タイマ22、通信インターフェイス(通信I/F)23、記憶装置24、表示装置25、ROM26、RAM27及びスイッチ群28が、バス29を介してCPU21にそれぞれ接続されて構成される。
装着装置10の通信I/F13及びフィットネス管理装置20の通信I/F23は、共に、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)等の汎用のインターフェイスであり、これらの通信I/Fによって、装着装置10及びフィットネス管理装置20がデータ通信可能に接続される。なお、データ通信可能に接続できれば、有線、無線を問わず、どのような通信インターフェイスを採用してもよい。
フィットネス管理装置20において、表示装置25は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、各種情報を表示する。CPU21は、フィットネス管理装置20全体の制御を司る。ROM26は、CPU21が実行する制御プログラムや各種テーブルデータ等を記憶する。RAM27は、各種入力情報、各種フラグやバッファデータ及び演算結果等を一時的に記憶する。タイマ22は、CPU21に接続され、タイマ割り込み処理における割り込み時間等の各種時間を計時する。記憶装置24は、ハードディスク等で構成され、上記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶する。
図2、図3は、表示装置25に表示されるフィットネス運動状態の日間表示、月間表示の一例をそれぞれ示す図である。まず図2、図3を用いて、本実施の形態の概要を説明する。
運動者1は、毎日1回、一定時間(例えば、30分以内)を1単位とする所定のフィットネス運動(例えば、トレッドミルによる歩行)を行う。その際、腕に装着装置10を装着すると共に、心拍センサ14を耳たぶに取り付けることで、心拍数及び歩数(ステップ数)のデータが記録される。運動後の所望の時に、装着装置10をフィットネス管理装置20に接続し、上記データをフィットネス管理装置20に転送する。フィットネス管理装置20においては、転送されたデータに基づいて、運動消化量(歩行距離DIST)と運動内容のハードさ(パーセントハートレートリザーブHbp;予測最大心拍予備能値(bpm)に対する計測時の心拍数の割合)とを演算する。そして、それらを示す日間、週間または月間表示を、指定に応じたフラワ表示処理により、表示装置25にて行う。以降、(1回分の運動)/1日の表示を運動状態フラワ表示30と呼称する。
図2に示すように、1つの運動状態フラワ表示30においては、中心から放射状に等間隔で延びる表示ライン31(31−1、31−2・・・31−30)が、30本表示される。30本の表示ライン31は、固定であり、データにかかわらず同じよに表示される。しかし、これは、1単位のフィットネス運動の規定の時間を30分としていることに対応させたものであり、固定数はこの数に限られるものではないし、可変としてもよい。
表示ライン31の先端には、運動継続時間を所定の時間間隔(例えば、1分)で区切った数(1分未満は切り捨て)と同じ数の円形の色玉表記部32(32−1、32−2・・・)が表示される。表示ライン31の角度位置は、経過時間を表し、角度間隔は1分に対応する。例えば、運動を3分継続していた場合は、表示ライン31−1から31−3までの先端に色玉表記部32が表示される。ここで、色玉表記部32のサイズが、直前の1分間における運動消化量を示し、色玉表記部32の色が、直前の1分間で把握された運動内容のハードさを示す。色については、ハードでない(Hbp値=0%)ほど青に近く、ハードである(Hbp値=100%)ほど赤に近くなり、中間では、それらの中間色(緑等)を経る(図4(b)参照)。
例えば、図2の例では、運動開始から1分経過した時点では、色玉表記部32−1のサイズが小さく、色も青であるので、歩数が少なく、ハードでないという状態が視覚的にわかる。また、色玉表記部32−3はサイズが大きく、運動開始後2分から3分の間にたくさんの運動をしたことがわかる。また、色については、色玉表記部32−2が緑、色玉表記部32−3、32−4が赤であり、負荷が大きくなっていることがわかる。
この例では、5分経過前に運動を中止したため、色玉表記部32は4つしか表示されていないが、30分継続すれば、30個が花のように表示される。そのため、「運動状態フラワ表示30」と称される。日間表示は、表示指定された日の運動状態フラワ表示30が1つ表示される。その場合の表示領域であるマス(枡)33は、表示装置25の全領域であるが、固定された一部の領域であってもよい。
また、月間表示では、図3に示すように、指定された月(例えば、2006年の6月)の全日分(30日分)に区画された各マス33に、運動状態フラワ表示30が1つずつ表示される。日によって、色玉表記部32の数、サイズ、色が異なることになる。なお、週間表示については図示はしないが、指定された1週間の全7日のマス33に、運動状態フラワ表示30が表示される。
図4(a)は、フィットネス管理装置20における運動状態フラワ表示に関する機能を示すブロック図である。図4(b)は、Hbp−色変換テーブルの概念図である。図4(a)に示すように、フィットネス管理装置20においては、表示ライン発生部41と色玉表記発生部42の各機能部が構成される。これらの各機能は、実際には、CPU21、タイマ22、記憶装置24、ROM26、RAM27(図1参照)等の協働により実現される。Hbp−色変換テーブルは、例えば、ROM26に格納されている。
上述したように、図4(b)に示すように、色玉表記部32の表示色は、Hbp値が0%に近いほど青に近く、Hbp値が100%に近いほど赤に近くなり、0〜100%では中間色となる。例えば、Hbp値=70%では、色YG(黄色または少し緑がかった黄色)である。
表示ライン発生部41は、表示ライン31を発生させる。色玉表記発生部42には、表示位置決定部43、サイズ決定部44及び色決定部45が含まれる。表示位置決定部43は、運動の1分単位での継続時間n(分)に応じて、各色玉表記部32の表示位置、具体的には、どの表示ライン31の先端に表示させるかを決定する。サイズ決定部44は、歩数(以下、データとして「ステップ数STP_min」と記す)に基づいて、各色玉表記部32の表示サイズを決定する。色決定部45は、心拍数HBに基づいて、Hbp−色変換テーブル(図4(b))を参照し、各色玉表記部32の表示色を決定する。
図5は、フィットネス管理装置20で管理される、フィットネス運動により得られたデータ類のデータ構成を示す概念図である。いずれも、運動開始からの分単位の時刻が括弧内に付されている。同図(a)はステップ数データ46、同図(b)は心拍数データ47、同図(c)はパーセントハートレートリザーブ(Hbp)データ48である。ステップ数データ46、心拍数データ47は、上述した加速度センサ11、心拍センサ14で検出されたデータが装着装置10から転送され、RAM27に記憶されたものである。Hbpデータ48は、後述する図7のステップS204の処理により算出されるものである。
各データ46〜48は、いずれも1ヶ月分がひとまとめとなっており、これらが複数月分存在する。例えば、ステップ数データ46のうち、ステップ数データ46−1が1日目、データ46−monがその月の最終日目のデータである。各データ46〜48は、それぞれ1日分のデータ(例えば、データ46−1、47−1、48−1)に、ヘッダ46a、47a、48aが含まれている。ヘッダ46a、47a、48aによって、各データの取得月日がわかり、データ46〜48の日単位での対応関係もわかる。
また、1日分のデータ構成としては、n−1分後からn分後までのデータが、ステップ数STP_min(n)、心拍数HB(n)、パーセントハートレートリザーブHbp(n)である。例えば、ステップ数データ46を例にとると、運動開始から1分間目のデータは、STP_min(1)である。運動の内容によっては、長時間運動となる場合もあるので、1日分としては、最大、n=300(5時間)までのデータが記憶可能となっている。
ここで、以降に説明する図6〜図8の処理で登場する各種のレジスタ値やフラグ等を説明しておく。
「フラグF」は、データ転送指示後、装着装置10からフィットネス管理装置20へのデータ転送済みであることを「1」で示し、装着装置10がフィットネス管理装置20から切り離されていることを「0」で示す。
「レジスタ値mon」は、フラワ表示において表示対象の月を規定し、1〜12の値をとる。
「レジスタ値D」は、フラワ表示において表示対象の日を規定し、1〜31の値をとる。
「カウンタ値Date」は、フラワ表示において表示対象の日を規定し、図8のステップS214の処理の度にカウントアップされる。
「フラグDt」は、フラワ表示における月間表示を行うことを「1」で規定する(0または1の値をとる)。
「フラグDw」は、フラワ表示における週間表示を行うことを「1」で規定する(0または1の値をとる)。
「歩幅SPN」は、運動者1の1歩の幅(メートル)を示す値であり、
「年齢AG」は、運動者1の年齢を示す値であり、
「安静時心拍数HB_rlx」は、運動者1の安静時の心拍数を示す値である。
これら歩幅SPN、年齢AG、安静時心拍数HB_rlxは、各個人によって異なる個人の基礎情報であり、フィットネス管理装置20または装着装置10において運動者毎に入力され、装着装置10で入力された場合は、フィットネス管理装置20に転送される。なお、安静時心拍数HB_rlxとしては、例えば、3日間、就寝前に測定した心拍数の平均値を採用し、時々更新するのがよい。
また、後述する図7、図8の処理において、下記の値が用いられる。
「カウンタ値N」は、図7のステップS205で色玉表示の対象データと表示位置(対応する表示ライン31)を規定する値であり、ステップS203で「1」に設定され、ステップS206の処理の度にカウントアップされる。
「カウンタ値Ne」は、1回のフィットネス運動における運動継続時間(分)を示し、運動の各回毎に変わり得、図7のステップS203で継続時間nに設定される。
「心拍数HB(N)」は、運動開始からN分後における直前1分間の心拍数を示す(図5参照)。
「パーセントハートレートリザーブHbp(N)」は、図7のステップS204で算出され、運動開始からN分後における直前1分間の運動内容のハードさを示し(図5参照)、N番目の表示ライン31の先端に表示させる色玉表記部32の色を規定する。
「歩行距離DIST(N)」は、図7のステップS204で算出され、運動開始からN分後における直前1分間の歩行距離を示し、N番目の表示ライン31の先端に表示させる色玉表記部32のサイズを規定する。
図6は、フィットネス管理装置20で実行されるメイン処理のフローチャートである。
まず、各種フラグやレジスタ値の初期化を行い(ステップS101)、スイッチ群28のいずれかのスイッチの操作によってなされるデータ転送指示以外の操作子イベントの有無を判断する(ステップS102)。そして、操作子イベントが無い場合は、転送指示に従って、装着装置10からのデータ転送を受ける処理を実行する(ステップS109〜S115)。
すなわち、装着装置10の接続が確認され、且つ、データ転送済み(F=1)となっていない状態で、データ転送指示があったときにのみ(ステップS109、S110、112)、記憶装置12(図1参照)に記憶されている全データの転送が終了するまで転送処理を行った後(ステップS113、S114)、フラグFを「1」に設定して(ステップS115)、前記ステップS102に戻る。装着装置10の接続が絶たれると、フラグFを「0」に設定して(ステップS109、S111)、前記ステップS102に戻る。ここで、データ転送指示(ステップS112)は、フィットネス管理装置20におけるスイッチ群28のいずれかのスイッチの操作によってなされる。
一方、前記ステップS102で、データ転送指示以外の操作子イベントがあった場合は、そのイベントが、フラワ表示に関する指示イベントであるか否かを判別する(ステップS103)。その判別の結果、フラワ表示に関する指示イベントでなく、エディット入力指示であれば(ステップS106)、指示に応じた各種エディット処理や表示を行う(ステップS107)。例えば、歩幅SPN、年齢AG等の個人の基礎情報の入力もこのステップでなされる。
なお、これら個人の基礎情報は、装着装置10で入力されていた場合は、データ転送処理時(ステップS113)にデータと並行して装着装置10から転送され、フィットネス管理装置20に設定される。しかし、その場合であっても、フィットネス管理装置20において、一旦設定された基礎情報をステップS106、S107で修正・編集することもできる。
また、前記ステップS106で、エディット入力指示でもないその他の指示である場合は、その指示に応じた「その他処理」を実行して(ステップS108)、前記ステップS102に戻る。
前記ステップS103の判別の結果、フラワ表示に関する指示イベントがあった場合は、ステップS104に進み、指示入力に応じた各種フラグ、レジスタ値を設定する。ここでは、フラワ表示の態様を月間、週間、日間表示のいずれにするかによって、各種の値が入力される。
例えば、月間表示指示の場合は、所望の月を指定すると、その値(1〜12)がレジスタ値monに設定され、さらに、Dt=1、D=1(月の初日)、Date=1と設定される。Dwは0のままである。
また、週間表示指示の場合は、所望の月を指定すると、その値(1〜12)がレジスタ値monに設定され、さらに、その月の表示対象の週を指定すると、それに伴って、Dw=1、Date=1とされると共に、表示対象の週の第1日(日曜日)を示す値がレジスタ値Dに設定される。Dtは0のままである。
また、日間表示指示の場合は、所望の月を指定すると、その値(1〜12)がレジスタ値monに設定され、さらに、その月の表示対象の日にちを指定すると、その値(1〜31)がレジスタ値Dに設定される。また、Date=1とされ、Dt、Dwはいずれも0のままである。
ところで、表示対象は、最近1年間のものとする。従って、年の指定は不要である。なお、最近1年間より前のデータも表示できるようにする場合は、mon値だけでなく、年を規定するレジスタ値も設け、入力させるようにすればよい。
次に、ステップS105では、図7のフラワ表示処理を実行して、前記ステップS102に戻る。
なお、mon値、D値は、事前に装着装置10で入力することも可能であり、装着装置10で入力した場合は、フィットネス管理装置20において、装着装置10から取り込んだ当該値を、入力値として扱うようにしてもよい。その場合でも、フィットネス管理装置20において値を修正可能である。
図7及び図8は、図6のステップS105で実行されるフラワ表示処理のフローチャートである。
まず、現在のmon値、D値に対応する表示に必要なデータが存在するか否かを判別する(ステップS201)。例えば、6月の月間表示の指定であった場合は、初回ループではmon値=6、D値=1であるので、6月の第1日に対応するステップ数データ46−1及び心拍数データ47−1(図5参照)があるか否かを判別することになる。
その判別の結果、必要なデータが存在しない場合は、音声または画面表示によりデータ無しを示す情報(例えば、「データがありません」のメッセージ表示あるいは空欄表示)を報知して(ステップS208)、ステップS209に進む。
一方、必要なデータが存在する場合は、報知していたデータ無しを示す情報を消去して(ステップS202)、続くステップS203では、現在のmon値、D値に対応するステップ数データ46(第1日ならデータ46−1)をスキャンすることで、D値が示す日に行ったフィットネス運動の1分単位での継続時間n(当該日のデータ総数)を求める。そして、「カウンタ値Ne」にnを、「カウンタ値N」に「1」を、それぞれ設定する。
次に、ステップS204では、下記数式1、2により、歩行距離DIST(N)、Hbp(N)値を算出する。
[数1]
DIST(N)=SPN×STP_min(N)
[数2]
Hbp(N)〔%〕={HB(N)−HB_rlx}×100/{220−AG−HB_rlx}
ここで、上記数式2における「220」は、固定値である。
次に、ステップS205では、表示装置25において、mon値に対応してマス33を区画すると共に、D値に対応するマス33内において、運動状態フラワ表示30における色玉表示を行う。このステップ1回の処理で、1つの色玉表記部32が表示される。
一例を挙げると、安静時心拍数HB_rlx55で年齢AG=40歳のユーザが、計測の結果、心拍数HB(N)=142.5bpmであったとき、Hbp(N)〔%〕=70%となり、上記した色YGで色玉表記部32が表示される。ちなみに、このユーザの場合は、計算上は、HB(N)=0であったとすると、Hbp(N)〔%〕=0%となり、HB(N)=180であったとすると、Hbp(N)〔%〕=100%となる。
ユーザは、Hbp(N)〔%〕=70%を目標のハードさに設定してこれ維持するような運動状態を継続したい場合は、色YG(図4(b)参照)を覚えておき、色玉表記部32が色YGで表示されていることを時々確認しながら運動を継続すればよい。色玉表記部32の表示色は直感的に視認されるので、運動中にも確認は容易である。また、表示色が色YGに対して青みがかっているか赤みがかっているかによって、現在のハードさが目標に対して下回っているか上回っているかを、直感で認識することができる。
ここで、表示装置25には、月間表示であれば当該月の日数分に区画された各マス33に、表示ライン31(30本)が表示され(図3参照)、週間表示であれば区画された各マス33に表示ライン31が表示され(図示せず)、日間表示であれば1つのマス33に表示ライン31が表示される。なお、日間表示の場合であっても、マス33の区画は月間表示の場合と同じとしてもよい。一方、週間表示の場合は、表示装置25の表示領域を7日分に区画してもよい。
具体的には、今回の処理で色玉表記部32を表示させるマス33において、N値に対応する表示ライン31の先端位置が、当該色玉表記部32の表示位置として規定される。例えば、N=1であれば、図2の表示ライン31−1の先端に色玉表記部32−1が表示されることになる。また、DIST(N)値により、当該色玉表記部32の大きさ(サイズ)が決定される。DIST(N)値が大きいほどサイズが大きくなる。さらに、Hbp(N)値により、当該色玉表記部32の色が決定される。Hbp(N)値が大きいほど、赤に近い色となる(図4(b)参照)。
次に、Nを1だけインクリメントし(ステップS206)、Nに「Ne+1」を設定して(ステップS207)、前記ステップS204に戻る。従って、ステップS204〜S207をn回繰り返すことになり、その度に、番号の若い表示ライン31から順番に、その先端に、色玉表記部32が表示されていく(図2参照)。これにより、1つの運動状態フラワ表示30が1つのマス33内に表示される。
次に、図8のステップS209では、フラワ表示の指定が月間表示指定であるか(Dt=1であるか)否かを判別し、そうでない場合は、週間表示指定であるか(Dw=1であるか)否かを判別し(ステップS212)、月間、週間表示指定のいずれでもない場合は、日間表示指定であったので、本処理を終了する。
一方、前記ステップS209で、月間表示指定である場合は、今回の処理対象が、指定された月の最終日であるか否かを判別する(ステップS210)。この判別は、Date値が、mon値が示す月の日数(6月なら30)と一致するか否かによってなされ、一致している場合に最終日であると判別される。
そして、最終日でない場合は、Date値及びD値をそれぞれ1だけインクリメントし(ステップS214)、前記ステップS201に戻って、次の日に対応するマス33の運動状態フラワ表示30の表示処理に移行する。また、前記ステップS210の判別の結果、指定された月の最終日である場合は、指定された1ヶ月分の表示処理が完了したので、Dt値、Dw値及びDate値をクリア(0とする)して(ステップS211)、本処理を終了する。
また、前記ステップS212の判別の結果、フラワ表示の指定が週間表示指定である場合は、指定された週の最終日であるか否かを、Date=7が成立するか否かによって判別する(ステップS213)。そして、Date=7が成立しない場合は、前記ステップS214を実行してから、前記ステップS201に戻って、次の日に対応するマス33の運動状態フラワ表示30の表示処理に移行する。一方、Date=7が成立する場合は、指定された1週間分の表示処理が完了したので、Dt値、Dw値及びDate値をクリアして(ステップS211)、本処理を終了する。
本実施の形態によれば、運動状態フラワ表示30における色玉表記部32の表示位置とサイズでフィットネス運動における1分間隔での各時刻における歩行距離が把握でき、色玉表記部32の色で、各時刻におけるハードさを把握できる。特に、色玉表記部32が、単一の表記でありながら、サイズと色とによって、歩行距離とハードさを直感的にイメージさせ、一見してわからせるるので、運動者1は、運動直後の疲れている状態であっても、フィットネス運動の状態を速やかに把握することができる。
また、表示態様は、日間、週間、月間の3パターンを選択可能であるので、複数回行ったフィットネス運動の状態を各回毎に個別に速やかに把握させることができ、フィットネス運動の管理に有用である。
なお、1日に、同じ運動を2単位以上行った場合は、ステップ数データ46、心拍数データ47については、1単位目のデータが採用される。しかし、これに限られず、上書きされて最新のものが採用されるとしてもよい。あるいは、全単位のデータを採取しておき、2単位目以降は別のマスを設けて運動状態フラワ表示30を行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、フィットネス運動の1単位の時間(例えば、30分)を超えて運動した場合は、超えた部分のデータは採取されないか無視されるように構成される。しかし、これに限られず、1単位の時間を超えた場合は、1つの運動状態フラワ表示30における表示ライン31の数を、超えた時間に応じて増加させ、色玉表記部32を密に表示させてもよい。そのようにするためには、機能ブロックを、図9(a)に示すように構成する。
すなわち、図9(a)に示すように、表示ライン発生部41(図4(a)参照)が、継続時間nに応じて、nに応じた数の表示ライン31を生成するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、色玉表記部32のサイズや色を決めるために、歩行距離DIST(N)、Hbp(N)値を計算により求めたが(図7のステップS204)、これに限られない。例えば、図9(b)に示すようなHB−STPテーブルを記憶しておく。このテーブルでは、STP_min(N)と心拍数HB(N)とに応じて、サイズと色の組み合わせが異なる色玉表記部32の表示用データが記憶されている。このテーブルを参照して、心拍数HB(N)とSTP_min(N)とに応じた色玉表記部32を決定すればよい。
なお、本実施の形態では、表示ライン31は固定数をすべて表示させるようにしたが、必要数だけを本数に応じた角度間隔で表示させてもよい。例えば、図9(c)に示すような、nに応じて本数が多くなっている表示ライン数テーブルを設け、n値に応じた本数の表示ライン31が生成され、表示されるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、運動状態フラワ表示30は、表示ライン31が放射状に配置され、その先端に色玉表記部32が表示されたものであったが、これに限られない。例えば、図10(a)に示すように、表示ライン31が等間隔に平行に棒表示されるようにし、それらの先端に色玉表記部32が表示されるようにしてもよい。
また、色玉表記部32において、サイズと色とを別々に表記してもよい。例えば、図10(b)に示すように、サイズのみが異なり色が同一のサイズ表記部32aを各表示ライン31の先端位置に表示させると共に、サイズや形状が同じで色が異なる色表記部32bを、サイズ表記部32aの近傍、例えば、放射中心からみたサイズ表記部32aの外側に近接配置してもよい。
なお、本実施の形態または図10(b)に示す変形例において、各色玉表記部32、サイズ表記部32aが、塊状の単一表記であって共通の形状を有してれば、その形状は、円形に限られない。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、表示ライン31の長さは固定であり、従って、表示ライン31上における色玉表記部32の表示位置も固定であった。しかし、本発明の第2の実施の形態では、歩行距離DIST(N)に応じて表示ライン31の長さと共に色玉表記部32の表示位置を決定する。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係るフィットネス運動状態表示装置における運動状態フラワ表示に関する機能を示すブロック図である。本実施の形態では、第1の実施の形態に比し、フィットネス管理装置20の運動状態フラワ表示に関する機能ブロックが異なり、図4に代えて図11を用いる。また、それに伴い図7のステップS205で実行される色玉表示処理の内容も異なるが、その他の構成は同様である。
図12は、本実施の形態における、運動状態フラワ表示30に相当する運動状態表示例である。同図(a)、(b)では、上記数式1によりステップ数STP_min(N)に基づき算出される歩行距離DIST(N)(図7のステップS204参照)に応じた長さの表示ライン31を表示させる。同図(a)では、上記数式2により心拍数HB(N)に基づき算出されるHbp(N)値(図7のステップS204参照)に応じて色玉表記部32の色のみを異ならせ、同図(b)では、Hbp(N)値に応じて色玉表記部32のサイズのみを異ならせた表示例を示している。
本実施の形態では、図11に示すように、表示ライン発生部41には、ライン長さ決定部41aが含まれ、色玉表記発生部42には、ライン上位置決定部51、サイズ及び/又は色決定部52が含まれる。表示ライン発生部41は、運動の1分単位での継続時間n(分)に応じて、表示ライン31を発生させ、その際、ステップ数STP_minに応じてライン長さ決定部41aがその表示ライン31の長さを決定する。
ライン上位置決定部51は、各表示ライン31とその延長線上における色玉表記部32の表示位置を、継続時間nとステップ数STP_minとに応じて決定する。具体的には、図7のステップS205に相当する処理では、N値に対応する表示ライン31を含む仮想の直線上において、DIST(N)値に対応する位置を表示位置とするが、その位置は、本実施の形態では、各表示ライン31の先端位置と一致する。
また、本実施の形態では、サイズ及び/又は色決定部52は、ステップ数STP_minと心拍数HBとに応じて、各色玉表記発生部42の色またはサイズを決定する。ここで、図12(a)の表示を採用する場合は色を決定し、図12(b)の表示を採用する場合はサイズを決定する。なお、色及びサイズの双方を決定して双方とも表示に反映させてもよい。
なお、本実施の形態においても、運動状態フラワ表示30は、放射状でなくてもよいことは第1の実施の形態と同様である。従って、図12(c)、(d)に示すように、平行な棒表示としてもよい。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第1、第2の実施の形態において、表示ライン31は、実際に表示させなくてもよい。特に、第2の実施の形態において表示ライン31を表示させない場合は、色玉表記部32の表示位置を決定するために、表示ライン31を仮想の直線として演算上でのみ用いるものとして扱ってもよい。また、その際、表示ライン31を無限長さの仮想の直線として扱ってもよく、その場合は、表示ライン31の長さを決定する必要もない。
(第3の実施の形態)
第1、第2の実施の形態では、データ測定を装着装置10で行い、データをフィットネス管理装置20に転送して、フィットネス管理装置20で運動状態フラワ表示30を表示させる構成であった。これに対し、本発明の第3の実施の形態では、装着装置に運動状態フラワ表示30の表示制御及び表示機能を持たせ、必ずしもフィットネス管理装置20を用いることなく、装着装置だけでも、今回のフィットネス運動に対応する運動状態フラワ表示30を表示可能に構成する。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係るフィットネス運動状態表示装置の構成を示すブロック図である。運動者1の腕等に装着される装着装置100が、フィットネス運動状態表示装置を構成する。
図13に示すように、装着装置100は、タイマ122、通信インターフェイス(通信I/F)123、記憶装置124、加速度センサ11、LED61、表示装置125、ROM126、RAM127及びスイッチ群128が、バス129を介してCPU121にそれぞれ接続されて構成される。
タイマ122、通信I/F123、表示装置125、ROM126、RAM127は、第1の実施の形態におけるタイマ22、通信I/F23、表示装置25、ROM26、RAM27と同様に構成される。加速度センサ11、及び、装着装置100に接続される心拍センサ14の構成は、第1の実施の形態のものと同様である。記憶装置124は、不揮発性のメモリ等で構成される。スイッチ群128には、エディットスイッチ(SW)128a、スタートスイッチ(SW)128b、ストップスイッチ(SW)128c、フラワ表示スイッチ(SW)128dが含まれる。
図14は、装着装置100の正面図である。装着装置100の前面には、表示装置125、LED61、スイッチ群128が設けられる。LED61は、複数の色で発光可能な多色LEDである。
まず、図14を用いて、本実施の形態の概要を説明する。
運動者1が、1日1単位のフィットネス運動を行い、心拍数及び歩数のデータが記録されるまでは、第1の実施の形態と同様である。装着装置100では、取得データに基づいて、運動消化量(歩行距離DIST)と運動内容のハードさ(Hbp値)とを演算し、これらに基づいて、表示装置125に運動状態フラワ表示30を表示させると共に、Hbp値に基づいてLED61を0.2秒間だけ点灯制御(以下、「ブリンク表示」と称する)する。本実施の形態においては、LED61による発光表示と、表示装置125による運動状態フラワ表示30の表示とが、色で負荷を示す「告知表示」である。
すなわち、運動継続中においては、LED61が、検出された心拍に同期して点灯、消灯される。その際、LED61は、直前1分間における心拍数に応じた色で発光する。また、運動継続中または運動終了後において、運動者1がフラワ表示SW128dを押下すると、表示ライン31と、その時点までの各時刻に対応する色玉表記部32が3秒間だけ表示される。1つの運動状態フラワ表示30の表示態様は、第1の実施の形態と同様であり、色玉表記部32のサイズと色とが、直前の1分間における運動消化量と運動内容のハードさとを示す。
ここで、以降に説明する図15〜図17の処理で登場する各種のレジスタ値やフラグ等を説明しておく。
「フラグRUN」は、フィットネス運動におけるデータ計測実行中であることを「1」で示すフラグである。
「レジスタ値HBs」は、心拍数の積算値であって、1分毎にリセットされる。
「レジスタ値STP」は、ステップ数の積算値であって、1分毎にリセットされる。
「タイマT」は、現在時刻を示すタイマであり、図17のステップS614の処理の度にカウントアップされる。
「フラグGT」は、運動状態フラワ表示30を表示処理中であることを「1」で示し、3秒後に「0」にリセットされる(図15のステップS304、図17のステップS608)。
「レジスタ値TT」は、フラワ表示指示がなされた時刻を示し、3秒後に「0」にリセットされる(図15のステップS304、図17のステップS608)。
「フラグGTL」は、ブリンク表示実行中であることを「1」で示し、0.2秒後に「0」にリセットされる(図16(a)のステップS403、図15のステップS604)。
「レジスタ値TTL」は、ブリンク表示を開始した時刻を示し、0.2秒後にリセットされる(図16(a)のステップS403、図15のステップS604)。
「レジスタ値TTM」は、心拍数HB(N)等の更新や、Hbp(N)値、歩行距離DIST(N)等の演算を行った時刻を示し、1分毎にその時刻が設定される(図17のステップS613、S614)。
また、「カウンタ値N」は、第1の実施の形態のものと同様であり、図15のステップS311で「1」に設定され、図17のステップS613の処理の度にカウントアップされる。「心拍数HB(N)」、「Hbp(N)値」、「歩行距離DIST(N)」については、第1の実施の形態のものと同様であり、図17のステップS611、S612で更新、算出される。
図15は、装着装置100で実行されるメイン処理のフローチャートである。
まず、各種フラグやレジスタ値の初期化を行い(ステップS301)、操作子イベントの有無を判断して(ステップS302)、操作子イベントがあった場合は、スイッチ群128(図13参照)のうちどれが操作されたかを判別し(ステップS303、S306、S308、S310)、操作されたスイッチに応じた処理を実行する。
すなわち、エディットSW128aがオンされてエディット入力が指示された場合は、図6のステップS107と同様に、その指示に応じた各種エディット処理及び表示処理を行う(ステップS306、S307)個人の基礎情報の入力もこのステップでなされる。その後、前記ステップS302に戻る。また、スタートSW128bがオンされた場合は、フラグRUNを「1」に設定して(ステップS308、S309)、前記ステップS302に戻る。
また、ストップSW128cがオンされた場合は、フラグRUN、レジスタ値HBs、レジスタ値STP、レジスタ値TT、タイマT、フラグGT、フラグGTL、レジスタ値TTL及びレジスタ値TTMを「0」に設定すると共に、カウンタ値Nを「1」に設定して(ステップS310、S311)、前記ステップS302に戻る。SW128a〜128dのいずれでもないその他のスイッチのオンであった場合は、そのスイッチに応じたその他処理を実行して(ステップS310、S312)、前記ステップS302に戻る。
また、フラワ表示SW128dがオンされた場合は(ステップS303)、フラグGTを「1」に設定すると共に、レジスタ値TTに、現在のタイマTの値を設定する(ステップS304)。そして、N値、DIST(N)値、Hbp(N)値に基づいて、表示装置125に、運動状態フラワ表示30を表示させる(ステップS305)。ここでは、放射状の表示ライン31に加えて、現時点までの1分間隔の各時刻に対応する色玉表記部32のすべてが表示される(図14参照)。図14の表示例は、第1の実施の形態でいえば、4分経過時点で運動を終了した場合における、日間表示に相当する。
図16(a)は、HBカウント処理のフローチャートである。本処理は、心拍センサ14からの信号が到来する度に実行される。
本処理では、RUN=1が成立しているときにのみ(ステップS401)、Hbp(N)値に応じた色でLED61(図14参照)を点灯開始し(ステップS402)、フラグGTLを「1」に設定すると共に、レジスタ値TTLに現在のタイマTの値を設定する(ステップS403)。そして、レジスタ値HBsを1だけインクリメントして(ステップS404)、本処理を終了する。本処理によれば、運動者1の心拍に同期して、Hbp(N)値に応じた色でLED61の発光が開始され、心拍数が積算されていく。
ここで、LED61の発光色は、第1の実施の形態で用いたHbp−色変換テーブル(図4(b)参照)と同様のテーブルを用いて決定されるとする。このテーブルは、ROM6に記憶されているものとする。
図16(b)は、ステップ数カウント処理のフローチャートである。本処理は、加速度センサ11で歩行動作が検出され信号が出力される度に実行される。
本処理では、RUN=1が成立しているときにのみ(ステップS501)、加速度センサ11から信号が出力される度に、レジスタ値STPが1だけインクリメントされていく(ステップS502)。
図17は、図15のメイン処理の実行中に一定時間間隔で実行されるタイマ処理のフローチャートである。本処理は、例えば、10μsec毎に開始され、従って、100回/秒の頻度で実行される。
図17に示すように、RUN=1が成立している場合にのみ(ステップS601)、ブリンク表示消灯処理(ステップS602〜S605)、フラワ表示消去処理(ステップS606〜S609)、1分毎の各種演算及び値更新処理(ステップS610〜S613)を実行する。
まず、ステップS602で、GTL=1が成立する場合にのみ、T=TTL+0.2秒相当が成立するか否かを判別する(ステップS603)。ここで、「0.2秒相当」には、(100回/1秒)×0.2=20カウントが相当し、図16(a)のステップS403でレジスタ値TTLにタイマTの値が設定されてから、図17のステップS614の処理が20回繰り返されると、T=TTL+0.2秒相当が成立する。そして、それが成立する場合にのみ、フラグGTLを「0」に設定すると共に、レジスタ値TTLをリセットして(ステップS604)、ブリンク表示、すなわち、点灯していたLED61を消灯する(ステップS605)。これにより、ブリンク表示は心拍に同期して0.2秒間だけ継続する。
次に、ステップS606で、GT=1が成立する場合にのみ、T=TT+3秒相当が成立するか否かを判別する(ステップS607)。ここで、「3秒相当」には300カウントが相当し、図16(a)のステップS304でレジスタ値TTにタイマTの値が設定されてから、図17のステップS614の処理が300回繰り返されると、T=TT+3秒相当が成立する。
そして、それが成立する場合にのみ、フラグGTを「0」に設定すると共に、レジスタ値TTをリセットして(ステップS608)、表示していた運動状態フラワ表示30を消去する(ステップS609)。これにより、運動状態フラワ表示30の表示は、フラワ表示SW128dがオンされてから3秒間だけ継続する。
次に、ステップS610で、T=TTM+1分相当が成立するか否かを判別する。ここで、「1分相当」には6000カウントが相当し、後述するステップS613でレジスタ値TTMにタイマTの値が設定されてから、ステップS614の処理が6000回繰り返されると、T=TTM+1分相当が成立する。
そして、それが成立する場合にのみ、レジスタ値HBsの値を心拍数HB(N)に設定すると共に、レジスタ値STPの値をステップ数STP_min(N)に設定する(ステップS611)。次に、ステップS612では、図7のステップS204と同様の演算処理を実行して、上記数式1、2により、歩行距離DIST(N)、Hbp(N)値を算出する。次に、レジスタ値STP、レジスタ値HBsを「0」にリセットすると共に、レジスタ値TTMに現在のタイマTの値を設定し、カウンタ値Nを1だけインクリメントする(ステップS613)。
次に、タイマTをカウントアップして(ステップS614)、本処理を終了する。
本実施の形態によれば、LED61が、心拍に同期してブリンク表示され、その際の発光色が、Hbp(N)値に応じた色とされる。Hbp(N)値は最新の1分間(所定時間)で把握した負荷を示す。従って、負荷に応じて表示色を異ならせて、フィットネス運動による最新の負荷状態を直感的な表示により速やかに把握させることができる。しかも、心拍に同期した点灯により、点滅間隔と色とで、現在の負荷を把握させることができる。
また、フラワ表示SW128dを押下すると、現時点までのデータに基づいて運動状態フラワ表示30が表示される。これにより、最新時刻の色玉表記部32の色により現在の負荷を把握させることができる。しかも、各時刻の色玉表記部32の色の変化により負荷の推移を、サイズの変化により運動消化量の推移を、それぞれ直感的に速やかに把握させることができる。
また、LED61は自動的に点滅し、また、運動状態フラワ表示30は、表示指示操作をすれば3秒後に自動的に消去されるので、キャンセル操作が不要で、運動継続中の運動者1にとって便利である。
(第4の実施の形態)
第3の実施の形態では、LED61の表示色は、Hbp(N)値に応じた色であり、1分毎に更新されるものであった。これに対し、本発明の第4の実施の形態では、最新の10秒間(所定時間)で把握した負荷に応じた色でLED61を発光させる。従って、第4の実施の形態は、基本的構成は第3の実施の形態と同様であるが、HBカウント処理及びタイマ処理が異なる。その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
図18(a)は、本発明の第4の実施の形態におけるHBカウント処理のフローチャートである。本フローチャートは、図16のステップS401とS403との間に、ステップS701を挿入したものである。すなわち、ステップS402に代えてステップS701を挿入する。ステップS701では、後述する図18(b)のステップS804で算出されるパーセントハートレートリザーブHbprに応じた色でLED61(図14参照)を点灯開始し、ステップS403以降に進む。
図18(b)は、第4の実施の形態において図15のメイン処理の実行中に一定時間間隔で実行されるタイマ処理のフローチャートである。本フローチャートは、図17のステップS609とS610との間に、ステップS801〜S804の「10秒毎の各種演算及び値更新処理」を挿入したものである。
すなわち、ステップS801では、タイマTが、10秒間隔で訪れるタイミングであるか否かを判別する。これは、タイマTが、1000の整数倍のカウント数になる毎に成立する。そして、それが成立する場合にのみ、今回のレジスタ値HBsの値から前回のレジスタ値HBs(L)の値を差し引いた差分値を、今回のレジスタ値HBrに設定する(ステップS802)。次に、前回のレジスタ値HBs(L)に、今回のレジスタ値HBsの値を設定する(ステップS803)。
次に、下記数式3により、Hbpr値を算出して(ステップS804)、前記ステップS610以降に進む。
[数3]
Hbpr〔%〕={HBr×6−HB_rlx}×100/{220−AG−HB_rlx}
これにより、10秒間隔でHbpr値が更新され、図18(a)のステップS701で、最新のHbpr値に応じた色でLED61が発光する。「HBr×6」は、10秒間で検出された心拍数を1分間分の心拍数に換算した値に相当する。
本実施の形態によれば、第3の実施の形態と同様の効果を奏するだけでなく、LED61の発光色が、1分より短い最新の10秒間隔で把握された負荷に応じて定まるので、よりリアルタイムに近い状態で、最新の負荷状態を把握させることができる。しかも、運動状態フラワ表示30においては、最新時刻に対応する色玉表記部32の色が最新1分間の負荷を示し、LED61の発光色が、最新10秒間の負荷を示すので、2種類の直近時刻での表示により、最新の負荷状態と負荷変化とを速やかに把握させることができる。
なお、第3、第4の実施の形態においても、運動状態フラワ表示30における表示ライン31は、実際に表示させなくてもよい。
なお、第3、第4の実施の形態において、運動状態フラワ表示30の表示では、色玉表記部32をすべて表示させたが、最新時刻に対応する色玉表記部32のみを表示させるようにしてもよい。
なお、第3、第4の実施の形態においても、装着装置100に、フィットネス管理装置20と同じような表示制御機能を持たせて、表示装置125にて、第1の実施の形態と同様に、運動終了後の運動状態フラワ表示30の日間、月間、週間表示を可能にしてもよい。
なお、上記各実施の形態では、Hbp(N)値等に応じて色玉表記部32の色を異ならせたが、この「色」の概念には、色相、明度及び彩度の要素が含まれ、これらの組み合わせで色が規定されるものとする。従って、いわゆる一色のみを用いても色の変化を付けることは可能であり、例えば、Hbp(N)値等に応じて白黒の濃淡の変化を設けるようにしてもよい。また、このようなことは、第3、第4の実施の形態における、LED61の発光色についても適用することができる。さらに、色の変化は、無段でなくてもよく、複数段階で変化するようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態では、データ取得のために運動継続時間を区切る時間間隔を1分としたが、これに限られない。また、第3、第4の実施の形態におけるブリンク表示の時間(0.2秒)(図17のステップS603)もこの時間に限られない。さらに、第4の実施の形態における、Hbpr値を更新する時間間隔(図18(b)のステップS801)も、10秒に限られない。
なお、上記各実施の形態では、フィットネス運動としてトレッドミルを用いた歩行運動を例示したので、運動消化量(歩行距離DIST)を示すデータとして、歩数であるステップ数STP_minを測定した。しかし、運動消化量がわかればよいので、測定するものは、歩数に限るものではなく、運動によっても異なる。例えば、サイクルマシンであれば、車輪の回転数等であってもよいし、屈伸のような繰り返し運動であれば繰り返しの回数であってもよい。図1に示したように、装着装置10は腕に装着可能であることから、屋外でのウォーキング、ジョギング、ランニング等に適している。
また、運動内容のハードさ(Hbp値)を求めるためのデータとして、心拍数HB(N)を測定したが、運動者1の負荷がわかればよいので、測定するものは、これに限るものではない。例えば、呼気ガス分析装置等を用いて運動者1の呼気ガス中の二酸化炭素量を測定し、これから、Hbp値に相当する運動内容のハードさ(負荷)を求めてもよい。
なお、第1の実施の形態において、図9(a)〜(c)で説明した運動状態フラワ表示30の表示のための制御態様は、第3、第4の実施の形態においても適用可能である。また、図10(a)、(b)、図12(a)〜(d)に示した運動状態フラワ表示30の変形例は、第3、第4の実施の形態においても適用可能である。
なお、上記各実施の形態において、1つのスイッチが、他のスイッチとの複合操作によって異なる機能を果たすように構成してもよい。
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、前述した実施形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。
20 フィットネス管理装置(フィットネス運動状態表示装置)、 21 CPU(表示位置決定手段、サイズ決定手段、色決定手段、表示制御手段、表示ライン決定手段、ライン上位置決定手段、サイズ/色決定手段、表示領域設定手段)、 25 表示装置、 30 運動状態フラワ表示、 28 スイッチ群(回指定手段)、 31 表示ライン、 32 色玉表記部(表記部)、 33 マス(表示領域)、 41 表示ライン発生部(表示ライン決定手段)、 43 表示位置決定部(表示位置決定手段)、 44 サイズ決定部(サイズ決定手段)、 45 色決定部(色決定手段)、 51 ライン上位置決定部(ライン上位置決定手段)、 52 サイズ及び/又は色決定部(サイズ/色決定手段)、 HB 心拍数(負荷データ)、 STP_min ステップ数(運動消化量データ)